JP4107443B2 - 窒素酸化物除去触媒および窒素酸化物除去方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の排ガス中の窒素酸化物を除去するための触媒および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、排ガス中のNOX の除去は、一般のガソリンエンジンの場合には、その排ガスを三元触媒に導入することにより通常行われているが、ディーゼルエンジンやリーンバーンエンジン等の場合には、排ガス中の酸素量が多いために三元触媒が使用できず、還元触媒あるいはそれら触媒と炭化水素等の還元剤を組み合わせて用いることにより、排ガス中のNOX を浄化することが多々試みられている。この窒素酸化物除去触媒および窒素酸化物除去方法では、例えば、アルミナにメタノールを排ガスに添加しNOX を浄化させるものがある(浜田他;アルミナ系触媒のNO選択還元性能と実ディーゼル排ガスによる評価、「触媒」34(1992)364〜367頁)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記アルミナ系触媒では比較的高い温度(300℃以上)でNOX 活性を示し、低温から幅広い範囲でNOX 活性が得られず、自動車用ディーゼルエンジンのような内燃機関では充分なNOX 浄化が行えないという問題を有している。
【0004】
本発明は上記問題を解決するものであって、低温(250℃前後)から高温(400℃前後)までの幅広い温度範囲で優れたNOX 浄化性能を発揮させることができる窒素酸化物除去触媒および窒素酸化物除去方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
そのために本発明の窒素酸化物除去触媒は、インジウムおよび銀から成る群より選ばれた少なくとも1種を担持したモルデナイト触媒1と、アルミナ系酸化物上に銀、銀とパラジウム、パラジウムとインジウム、パラジウムとスズのいずれかから成る群を含む触媒2をハニカム担体にコーティングし、前記触媒1を下層に、前記触媒2を上層に配置することを特徴とする。さらに、本発明の窒素酸化物除去方法は、ドデカンを排ガスに添加し、ドデカンを添加した排ガスを前記窒素酸化物除去触媒に250〜400℃で接触させることを特徴とする。
【0006】
触媒1のモルデナイトに担持するIn量は、金属換算で好ましくは0.01wt%〜4.5wt%、Ag量は、0.01wt%〜4.5wt%がよく、触媒2のアルミナに担持するAg量は、金属換算で好ましくは3.0wt%〜5.0wt%、Pd量は0.01wt%〜0.5wt%がよく、In量は3.0wt%〜5.0wt%、Sn量は3.0wt%〜5.0wt%がよい。また、排ガスに添加するHCはドデカンに限らず、軽油、灯油でもよい。
【0007】
【発明の作用】
モルデナイトは低温でドデカン等を吸着、改質すると考えられており、この吸着、改質されたドデカンが上層のアルミナ系触媒で排ガス中の排ガス中のNOX と銀等に由来する活性点上で反応し、その結果として実ガスのようなH20存在下でもNOX浄化性能が発現し、低温から高温まで幅広い温度領域で優れたNOX浄化性能をもつことができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。本発明の窒素酸化物除去触媒においては、インジウムおよび銀から成る群より選ばれた少なくとも1種を担持したモルデナイト触媒1を下層に、アルミナ系酸化物上に銀、インジウム、パラジウムおよびスズから成る群より選ばれた少なくとも1種を含む触媒2を上層にし、ハニカム担体にコーティングし、触媒としている。
【0009】
[実施例1]
硝酸インジウム溶液を用いてInが0.01wt%になるように含浸担持したモルデナイト45gを乾燥後、空気中で焼成し、触媒1としてIn(0.01)/モルデナイト粉末を得た。この粉末30g、アルミナゾル22.5g及び水103.5gを磁性ボールミルに投入し、粉砕して触媒1のスラリーを得た。次に硝酸銀溶液を用いてAgが4.5wt%になるように含浸担持したアルミナ30gを乾燥後、空気中で焼成し、触媒2としてAg(4.5)/アルミナ粉末を得た。次に、触媒1のスラリーをまず、モノリス担体基材(0.026L、200セル)に塗布量2g/個になるように塗布し、次いでその上層に触媒2のスラリーを塗布量2g/個になるようにコートした。このようにして得られたハニカム触媒を触媒イとした。この触媒イを排ガス中に配置し、排ガス中にドデカンを添加し、450〜200℃まで連続降温させ、出口NOX 濃度を測定した。
【0010】
[実施例2]
下層をAgが3.0wt%としたAg(3.0)/モルデナイトにする以外は、実施例1の触媒イと同様にして触媒ロを調整した。なお、排ガス中にはドデカンを添加した。
【0011】
[実施例3]
下層をInが3.0wt%、Agが0.01wt%としたIn(3.0)/Ag(0.01)/モルデナイトにする以外は、実施例1の触媒イと同様にして触媒ハを調整した。なお、排ガス中にはドデカンを添加した。
【0012】
[実施例4]上層をAgが4.5wt%、Pdが0.01wt%としたAg(4.5)/Pd(0.01)/アルミナにする以外は、実施例1の触媒イと同様にして触媒ニを調整した。なお、排ガス中にはドデカンを添加した。
【0013】
[実施例5]上層をAgが4.5wt%、Pdが0.01wt%、Inが4.5wt%としたAg(4.5)/Pd(0.01)/In(4.5)/アルミナにする以外は、実施例1の触媒イと同様にして触媒ホを調整した。なお、排ガス中にはドデカンを添加した。
【0014】
[実施例6]上層をInが4.5wt%、Pdが0.01wt%としたIn(4.5)/Pd(0.01)/アルミナにする以外は、実施例1の触媒イと同様にして触媒ヘを調整した。なお、排ガス中にはドデカンを添加した。
【0015】
[実施例7]
上層をSnが3.0wt%、Pdが0.01wt%としたSn(3.0)/Pd(0.01)/アルミナにする以外は、実施例1の触媒イと同様にして触媒トを調整した。なお、排ガス中にはドデカンを添加した。
【0016】
[比較例1]
上層コーティングを除く以外は実施例1と同様にしてIn(0.01)/モルデナイトの触媒Aを調整した。なお、排ガス中にはドデカンを添加した。
【0017】
[比較例2]
下層コーティングを除く以外は実施例1と同様にしてAg(4.5)/アルミナの触媒Bを調整した。なお、排ガス中にはドデカンを添加した。
【0018】
[比較例3]
下層コーティングを除く以外は実施例4と同様にしてAg(4.5)/Pd(0.01)/アルミナの触媒Cを調整した。なお、排ガス中にはドデカンを添加した。
【0019】
[比較例4]
下層コーティングを除く以外は実施例1と同様にしてAg(4.5)/アルミナの触媒Dを調整した。なお、排ガス中にはメチルアルコールを添加した。
【0020】
上記各実施例及び比較例についてディーゼルエンジン排気ガスを用いて下記条件で性能評価試験を行った結果を表1〜表3に示す。なお、表1〜表3は排ガス温度がそれぞれ250℃、300℃、350℃での評価結果を示し、表中、Mはモルデナイト、Al2O3はアルミナを示している。各実施例イ〜トの触媒は、水蒸気存在下の低温から高温まで幅広い温度範囲で優れたNOX 浄化性能が得られている。
【0021】
(性能評価条件)
ディーゼル実ガス
HC=2500ppm(C1換算)
NO=650ppm
O2=15%
H2O=10.0%
SV=33,000H-1(ハニカム体積換算)
【0022】
【表1】
【0023】
【表2】
【0024】
【表3】
【0025】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、インジウムおよび銀から成る群より選ばれた少なくとも1種を担持したモルデナイト触媒1と、アルミナ系酸化物上に銀、インジウム、パラジウムおよびスズから成る群より選ばれた少なくとも1種を含む触媒2をハニカム担体にコーティングすることにより、低温から高温まで幅広い温度領域で優れたNOX 浄化性能を発揮させることが可能となった。なお、ドデカンを排ガスに添加し、ドデカンを添加した排ガスを前記窒素酸化物除去触媒に250〜400℃で接触させるようにすれば、更に優れたNOX 浄化性能を発揮させることができる。
Claims (2)
- インジウムおよび銀から成る群より選ばれた少なくとも1種を担持したモルデナイト触媒1と、アルミナ系酸化物上に銀、銀とパラジウム、パラジウムとインジウム、パラジウムとスズのいずれかから成る群を含む触媒2をハニカム担体にコーティングし、前記触媒1を下層に、前記触媒2を上層に配置することを特徴とする窒素酸化物除去触媒。
- ドデカンを排ガスに添加し、ドデカンを添加した排ガスを請求項1記載の窒素酸化物除去触媒に250〜400℃で接触させることを特徴とする窒素酸化物除去方法。
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JP07908398A JP4107443B2 (ja) | 1998-03-26 | 1998-03-26 | 窒素酸化物除去触媒および窒素酸化物除去方法 |
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1998
- 1998-03-26 JP JP07908398A patent/JP4107443B2/ja not_active Expired - Fee Related
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