JP4107184B2 - 内燃機関の始動装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は内燃機関の始動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
始動時、特に冷間始動時においては、三元触媒が活性化していないのでHC(Hydro Carbon)が還元されないまま排出される可能性がある。
【0003】
そこで、暖機時(エンジン冷却水温が低温のとき)は空燃比(以下適宜「A/F」と略す)をリーンにして圧縮行程で燃料を噴射することで、排気温度を上昇させて、HCの酸化反応を促進するともに触媒を迅速に活性化し排気性能を向上しようとする内燃機関の始動装置が知られている(特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−145510号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、始動直後は排気管内の温度が低いので空燃比センサが活性化していないため、空燃比センサの出力結果によるフィードバック制御を行うことができない。
【0006】
また、排気温度を上昇させることで触媒を迅速に活性化しようとしているが、それでもなお触媒が活性化するまでには時間を要するので、始動直後はHCが還元されないまま排出されてしまうおそれがあった。
【0007】
本発明は、このような従来の問題点に着目してなされたものであり、始動直後のHCの排出量を減少させて排気性能を向上する内燃機関の始動装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付するが、これに限定されるものではない。
【0009】
本発明は、活性後に排気浄化性能を発揮する三元触媒を有する内燃機関の始動装置であって、内燃機関の始動時のフリクショントルクを算出するフリクショントルク算出手段(ステップS2)と、内燃機関の始動時の機関回転数を検出する回転数検出手段(ステップS3)と、前記機関回転数の変化速度を算出する回転数変化速度算出手段(ステップS4)と、前記フリクショントルク及び前記機関回転数の変化速度に基づいて内燃機関の始動時の発生トルクを推定する発生トルク推定手段(ステップS5)と、前記推定した発生トルクに基づいて空燃比を算出する空燃比算出手段(ステップS6)と、内燃機関の始動時の触媒非活性時に機関から排出されるHC成分自体の量が減少して排気性能が許容範囲内に収まるように設定した目標空燃比よりも、前記空燃比算出手段で算出した空燃比がリーンであれば燃料噴射量を増量し、リッチであれば燃料噴射量を減量する燃料噴射増減手段(ステップS7)とを備えることを特徴とする。
【0010】
【作用・効果】
本発明によれば、フリクショントルク及び機関回転数の変化速度に基づいて内燃機関の始動時の発生トルクを推定し、その推定した発生トルクに基づいて空燃比を算出するようにしたので、空燃比センサが活性化していない始動時(暖機時)であっても空燃比を検知することができる。そして、この空燃比に基づいて燃料噴射量を増減するので、始動時から排気性能の向上を図ることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面等を参照して本発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。
(基本的な考え方)
まず始めに本発明の理解を容易にするために基本的な考え方について説明する。上述のように、始動直後は、触媒が活性化していないのでHCが還元されないまま排出されてしまうおそれがある。そこで、本発明では、始動直後のHC排出量自体を減少することで排気性能を向上しようとするものである。
【0012】
ここで、図1に空燃比(A/F)とHC濃度との関係の一例を示す。
【0013】
この図1に示されているように、空燃比はリーン過ぎてもリッチ過ぎてもHC濃度の増加を招く。したがって、HC濃度を減少するには空燃比を適切に制御することが重要である。空燃比が適切であるか否かを判定するためには空燃比を検出する必要がある。通常、空燃比は排気管の途中に設けられた空燃比(A/F)センサで検出している。そこで、この空燃比センサの検出結果をフィードバックしながら燃料噴射量を制御することで空燃比を調整してHC濃度を減少することも考えられる。
【0014】
しかし、始動直後は温度が低いので空燃比センサの検出精度が悪い。
【0015】
そこで、エンジンの発生トルクTiと空燃比(A/F)とのあいだに相関があることを確認し(図10参照)、エンジン発生トルクTiからA/Fを推定し、その推定A/Fを利用することでエンジン始動時からHC濃度を減少させることとした。
【0016】
またエンジンの発生トルクTiは以下の式によって算出することができる。
【0017】
【数1】
Figure 0004107184
この式は以下の関係から導かれるものである。
【0018】
【数2】
Figure 0004107184
ここで、エンジン回転数Neはクランク角信号によって求めることができ、それよりエンジン回転数の変化量ΔNeを求めることができる。時間Δtはタイマから求めることができる。イナーシャウェイトIPはエンジン固有の値であり、エンジンの設計値から算出したり、予め実験によって求めておけばよい。
【0019】
エンジンフリクショントルクTfは、エンジン本体のフリクショントルクTf1と、オルタネータの負荷によるフリクショントルクTf2と、パワーステアリング(以下「P/S」という)の負荷によるフリクショントルクTf3と、エアコン(以下「A/C」という)の負荷によるフリクショントルクTf4と、自動変速機(以下「AT」という)の負荷によるフリクショントルクTf5との総和によって表すことができる。
【0020】
また、詳細は後述するが、エンジン本体のフリクショントルクTf1は、エンジン水温から算出することができる(図5(A)参照)。オルタネータの負荷によるフリクショントルクTf2は、オルタネータ発電量から算出することができる(図5(B)参照)。P/S負荷によるフリクショントルクTf3は、P/S油圧から算出することができる(図5(C)参照)。A/C負荷によるフリクショントルクTf4は、コンプレッサ吐出圧、冷媒温度等から算出することができる(図7(A)〜(C)参照)。AT負荷によるフリクショントルクTf5は、AT油温、AT油圧等から算出することができる(図9(A)〜(C)参照)。
【0021】
したがって、それぞれのフリクショントルクTf1〜Tf5を求めてその総和を算出すればエンジンフリクショントルクTfを求めることができる。
【0022】
このようにすることで、A/Fセンサを使用することなく、A/Fを算出(推定)することが可能になり、その推定A/Fを利用することでエンジン始動時から排気性能を向上(HC濃度を減少)させることが可能になったのである。
【0023】
以下、本発明について具体的に説明する。
(第1実施形態)
図2は、本発明による内燃機関の始動装置を示すシステム構成図である。
【0024】
エンジン10には、エンジン水温センサ11と、エンジン回転数センサ12と、AT油圧センサ13と、AT油温センサ14と、エンジン油圧センサ15と、P/S油圧センサ16と、電流センサ17と、A/Cセンサ18とが取り付けられている。また、排気管20にはA/Fセンサ21が取り付けられている。それらセンサの信号は、コントローラ30に入力される。コントローラ30は、それらセンサの信号に基づいて、後述の通り、燃焼ごとに現在の空燃比を推定し、その結果に基づいてインジェクタ19の燃料噴射量を制御することで排気性能を向上、すなわちHC濃度を低減させる。なお、電流センサ17は、オルタネータ(不図示)が発電した発電量を検出する。A/Cセンサ18は、エアコンの冷媒圧力及び温度を検出する。
【0025】
図3は、本発明による内燃機関の始動装置の第1実施形態の動作を説明するフローチャートである。以下、図3を参照しながらコントローラ30の具体的な制御ロジックについて説明する。
【0026】
ステップS1において、始動時の燃料噴射制御中であるか否かを判定し、制御中であればステップS2以降へ進む。
【0027】
ステップS2において、エンジンのフリクショントルクを推定する。ここで、図4を参照しながら、エンジンフリクショントルク推定サブルーチンについて説明する。なお以下の各テーブルはエンジン固有のものであり、予め実験によって求められているものである。
【0028】
ステップS21において、図5(A)に示すテーブルを参照して、エンジン水温からエンジン本体のフリクショントルクTf1を推定する。
【0029】
ステップS22において、図5(B)に示すテーブルを参照して、オルタネータ発電量からオルタネータの負荷によるフリクショントルクTf2を推定する。
【0030】
ステップS23において、図5(C)に示すテーブルを参照して、P/S油圧からP/S負荷によるフリクショントルクTf3を推定する。
【0031】
ステップS24において、A/C負荷によるフリクショントルクTf4を推定する。ここで、図6を参照しながら、A/Cフリクショントルク推定サブルーチンについて説明する。
【0032】
ステップS241において、図7(A)に示すテーブルを参照して、A/Cクラッチ信号からTf41を設定する。
【0033】
ステップS242において、図7(B)に示すテーブルを参照して、コンプレッサ吐出圧(以下「Pd圧」という)からTf42を推定する。
【0034】
ステップS243において、図7(C)に示すテーブルを参照して、A/Cの冷媒温度からTf43を推定する。
【0035】
ステップS244において、A/CフリクショントルクTf4(=Tf41×(Tf42+Tf43))を算出する。
【0036】
再び図4に戻る。
【0037】
ステップS25において、AT負荷によるフリクショントルクTf5を推定する。ここで、図8を参照しながら、ATフリクショントルク推定サブルーチンについて説明する。
【0038】
ステップS251において、図9(A)に示すテーブルを参照して、AT油温からTf51を算出する。
【0039】
ステップS252において、図9(B)に示すテーブルを参照して、AT油圧からTf52を算出する。
【0040】
ステップS253において、ATフリクショントルクTf5(=Tf51×Tf52)を算出する。
【0041】
再び図4に戻る。
【0042】
ステップS26において、エンジンフリクショントルクTf(=Tf1+Tf2+Tf3+Tf4+Tf5)を算出する。
【0043】
再び図3に戻る。
【0044】
ステップS3においてエンジン回転数を検出する。
【0045】
ステップS4において、エンジン回転数の変化速度を算出する。
【0046】
ステップS5において、エンジン発生トルクTiを算出する。具体的には(1)式に基づいてエンジン発生トルクTiを算出する。
【0047】
ステップS6において、筒内A/Fを算出する。具体的には図10を参照して、エンジン発生トルクTiから筒内A/Fを算出する。
【0048】
ここで図10について説明する。図10は空燃比(A/F)と発生トルクとの関係の一例を示す図であり、予備実験によって求められている。この図10に示されているように、空燃比を増減すると、そのときに発生するトルクも変化する。また、この図10を利用すれば、発生トルクから、筒内の空燃比A/Fを算出することができる。なお、このようにして算出した空燃比A/Fの目標空燃比に対してする乖離が大き過ぎるときは、システム故障が考えられる。このような場合に制御したのでは過補正してしまい、かえって始動不良となる可能性があるので、このようなときは異常時として本制御を停止するとよい。
【0049】
ステップS7において、目標A/Fに近づくように燃料噴射量を補正する。ここで図11を参照しながら燃料噴射補正ルーチンについて説明する。
【0050】
ステップS6において推定した筒内A/Fがリーンのときは(ステップS71においてY)、燃料噴射量を増量し(ステップS72)、リッチのときは(ステップS73においてY)、燃料噴射量を減量する(ステップS73)。なお、具体的な増減量は図12に基づいて算出する。
【0051】
図12(A)の横軸はΔA/F(=目標A/F−算出A/F)であり、左側ほど算出A/Fが目標A/Fに対してリーンの状態、右側ほど算出A/Fが目標A/Fに対してリッチの状態を示す。また図12(A)の縦軸は燃料噴射の増量率を示す。今回の噴射量に対して次回は増量(+)又は減量(−)する。したがって、算出A/Fが目標A/Fに対してリーンであればあるほど次回噴射する燃料量を増量(+)し、リッチであればあるほど減少(−)する。例えば、図10の場合であれば、算出A/Fが目標A/Fに対してリッチであるので、次回噴射する燃料量を減少する。
【0052】
なお、噴射増量率は大きくし過ぎても(燃料量を増量し過ぎても)発生トルクが低下する。したがって、噴射増量率に上限を設定するといい。また噴射増量率は小さくし過ぎても(燃料量を減量し過ぎても)失火してエンストを生じる。したがって、噴射増量率に下限を設定するといい。
【0053】
また、図12(A)では横軸にΔA/F(=目標A/F−算出A/F)をプロットしたが、図12(B)のようにA/F比(=目標A/F/算出A/F)をプロットしてもよい。この場合も、図12(A)と同様であり、左側ほど算出A/Fが目標A/Fに対してリーンの状態、右側ほど算出A/Fが目標A/Fに対してリッチの状態を示す。したがって、算出A/Fが目標A/Fに対してリーンであればあるほど次回の噴射増量率を増量(+)し、リッチであればあるほど減少(−)する。
【0054】
また、この場合においても噴射増量率の上限値、下限値を設定してもよい。
【0055】
再び図3に戻る。
【0056】
ステップS1において、始動時の燃料噴射制御中でなければ、ステップS8へ進んで通常燃料噴射量制御へ移行する。
【0057】
本発明による内燃機関の始動装置は、以上のようにして燃料噴射制御を行う。
【0058】
本実施形態によれば、内燃機関の始動時の機関回転数の変化速度及びフリクショントルクに基づいて、内燃機関の始動時の発生トルクを推定し、その推定した発生トルクに基づいて空燃比を算出するようにしたので、空燃比センサが活性化していない始動時であっても空燃比を検知することができる。そして、この空燃比に基づいて燃料噴射量を増減するので、始動時から排気性能の向上(HC濃度の低減)を図ることができるのである。
【0059】
なお、フリクショントルクは、エンジン水温、オルタネータの発電量、パワーステアリング油圧、エアコンの運転状態、自動変速機の運転状態に基づいて推定するようにしたので、フリクショントルクを直接計測できなくても、精度よく推定可能である。
【0060】
また、燃料噴射量は、増量し過ぎても減量し過ぎても、かえって性能が低下することがある。したがって、あらかじめ上下限値を設定しておくとよい。
【0061】
さらに、推定した空燃比A/Fの目標空燃比に対してする乖離が大き過ぎるときは、システム故障が考えられるので、このようなときは異常時として本制御を停止することで、異常時の過補正によって、かえって始動不良となることを防止することができる。
【0062】
さらにまた、インジェクタなどの固体バラツキによって燃料の噴射量が変化する可能性があるが、本実施形態では燃焼ごとにエンジン回転数の変化速度よりA/Fを推定し、その結果を次燃焼に反映させることとしたので、始動性能及び排気性能が安定するのである。
【0063】
(第2実施形態)
図13は、本発明による内燃機関の始動装置の第2実施形態を説明する図である。
【0064】
本実施形態では、ステップS7の燃料噴射量補正制御において、図12に変えて図13に基づいて噴射増量率を決定する。すなわち、ΔA/F=0付近で噴射増量率がゼロである不感帯を設ける。この不感帯は、ΔA/Fを変更してもHC濃度が許容範囲内に収まる範囲に設定するとよい。
【0065】
なお、この場合も図13(A)では横軸にΔA/F(=目標A/F−算出A/F)をプロットしたが、図13(B)のようにA/F比(=目標A/F/算出A/F)をプロットしてもよい。
【0066】
本実施形態によれば、上述したようにエンジン水温から推定したエンジン本体のフリクショントルクTf1等から算出エンジンフリクショントルクTfに基づいて、A/Fを算出(推定)している。そのため、誤差が含まれている可能性もある。したがって、算出A/Fが、目標A/Fに一致しないからといって、燃料噴射量を変更しても、誤差の影響によって、必ずしも目標(すなわち、HC濃度を最小にする)を達しない可能性もある。また、始動時は燃焼室内の温度が低いため、燃料の特性によって気化率が左右される。そのため、図10に示すように燃料の性状によってA/Fがバラつく可能性がある。したがって、本実施形態のように不感帯を設けることで、算出A/Fが、目標A/Fに完全に一致しなくても、HC濃度が許容範囲内に収まる範囲内であれば、そのときの燃料噴射増量率を維持してもよい。このようにすることで、検知誤差による影響を排除することができるのである。
【0067】
(第3実施形態)
図14は、本発明による内燃機関の始動装置の第3実施形態を説明するフローチャートである。
【0068】
上記実施形態では、水温に基づいて燃料噴射量を求め、それを初期値として運転状態に応じて補正していた。本実施形態では、燃料噴射量を水温から求めてから、さらにその燃料噴射量に前回始動時の燃料噴射量の補正量を反映させたものを今回の燃料噴射量初期値とする。
【0069】
すなわち、図14のフローチャートに沿って説明すると以下である。
【0070】
ステップS101において、水温に基づいて燃料噴射量を求める。
【0071】
ステップS102において、前回始動時の燃料噴射量の補正量を求める。なお、前回始動時の燃料噴射量の補正量とは、例えば前回始動時の初回(1回目)の噴射に対する補正量である。図15に示すように、このときの補正量(補正量1)は、通常、他の回数のときの補正量よりも大きく、この補正量1を使用して補正すれば、補正量を算出する負担が少ないものの大きな効果を得ることができ、今回の始動時の最初(1回目)のHC濃度の減少量が大きくなるのである。
【0072】
なお、補正量の算出負担は増えるが、例えば、図15の補正量2のように、前回始動時の制御全体の平均補正量を使用してもよい。そのようにすれば精度が向上する。また、これら2値(初回の補正量と、平均補正量)を加重平均したものを使用したり、パラメータの過去の履歴を加重平均したもの等を採用してもよい。
【0073】
ステップS103において、前回始動時の燃料噴射量を反映させた燃料噴射量を今回の燃料噴射量初期値にする。
【0074】
そして、それ以降は、ステップS104において、上述した実施形態のフローチャートに沿って制御を行う。
【0075】
本実施形態によれば、前回始動時の燃料噴射量の補正量を反映させ、それを今回の燃料噴射初期値とする学習制御を行うので、今回の始動時の最初の燃料噴射から、HC濃度を極小に低減することが可能である。
【0076】
以上説明した実施形態に限定されることなく、その技術的思想の範囲内において種々の変形や変更が可能であり、それらも本発明と均等であることは明白である。
【図面の簡単な説明】
【図1】空燃比(A/F)とHC濃度との関係の一例を示す図である。
【図2】本発明による内燃機関の始動装置を示すシステム構成図である。
【図3】本発明による内燃機関の始動装置の第1実施形態の動作を説明するフローチャートである。
【図4】エンジンフリクショントルク推定サブルーチンを示すフローチャートである。
【図5】フリクショントルクTf1、Tf2、Tf3を示すテーブルである。
【図6】A/Cフリクショントルク推定サブルーチンを示すフローチャートである。
【図7】A/CフリクショントルクTf4を示すテーブルである。
【図8】ATフリクショントルク推定サブルーチンを示すフローチャートである。
【図9】ATフリクショントルクTf5を示すテーブルである。
【図10】空燃比(A/F)と発生トルクとの関係の一例を示す図である。
【図11】燃料噴射補正ルーチンを示すフローチャートである。
【図12】燃料噴射量の増減率を示す図である。
【図13】本発明による内燃機関の始動装置の第2実施形態を説明する図である。
【図14】本発明による内燃機関の始動装置の第3実施形態を説明するフローチャートである。
【図15】次回補正時の初回補正量の概要を示す図である。
【符号の説明】
10 エンジン
30 コントローラ
ステップS2 フリクショントルク算出手段
ステップS3 回転数検出手段
ステップS4 回転数変化速度算出手段
ステップS5 発生トルク推定手段
ステップS6 空燃比算出手段
ステップS7 燃料噴射量増減手段

Claims (6)

  1. 活性後に排気浄化性能を発揮する三元触媒を有する内燃機関の始動装置であって、
    内燃機関の始動時のフリクショントルクを算出するフリクショントルク算出手段と、
    内燃機関の始動時の機関回転数を検出する回転数検出手段と、
    前記機関回転数の変化速度を算出する回転数変化速度算出手段と、
    前記フリクショントルク及び前記機関回転数の変化速度に基づいて内燃機関の始動時の発生トルクを推定する発生トルク推定手段と、
    前記推定した発生トルクに基づいて空燃比を算出する空燃比算出手段と、
    内燃機関の始動時の触媒非活性時に機関から排出されるHC成分自体の量が減少して排気性能が許容範囲内に収まるように設定した目標空燃比よりも、前記空燃比算出手段で算出した空燃比がリーンであれば燃料噴射量を増量し、リッチであれば燃料噴射量を減量する燃料噴射増減手段と、
    を備える内燃機関の始動装置。
  2. 前記フリクショントルク算出手段は、少なくとも、エンジン水温と、オルタネータの発電量と、パワーステアリング油圧と、エアコンの運転状態と、自動変速機の運転状態とのいずれかに基づいてフリクショントルクを推定する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の始動装置。
  3. 前記燃料噴射量の増減量に上下限を設ける、
    ことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の始動装置。
  4. 前記算出した空燃比と前記目標空燃比との差が所定値以上あるときは燃料噴射量の増量又は減量の制御を中止する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の始動装置。
  5. 前記燃料噴射増減手段は、前記算出した空燃比が前記許容範囲内の空燃比のときは、そのときの燃料噴射量を増減せずに維持する、
    ことを特徴とする請求項に記載の内燃機関の始動装置。
  6. 前回始動時の燃料噴射量に基づいて今回の燃料噴射量初期値を決定する、
    ことを特徴とする請求項に記載の内燃機関の始動装置。
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