JP4251096B2 - エンジンの空燃比制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンの空燃比制御装置に関し、特に、始動直後にリッチ空燃比で運転し、その後に空燃比フィードバック制御を開始する場合に、空燃比を速やかにストイキ点に収束させることのできる空燃比制御装置に関する。
エンジンの始動直後は運転性確保のため空燃比をリッチ化するが、排気浄化及び燃費低減のためなるべく早期に空燃比フィードバック制御を開始したい要求がある。しかし、空燃比センサの活性直後にストイキでの空燃比フィードバック制御を開始すると、リッチされた空燃比とストイキ空燃比との間に段差を生じ、運転性が悪化(回転落ち)する。
このため、特許文献1では、エンジン回転速度Neの減少率ΔNeを見ながらリッチ化した空燃比のストイキへの増加速度を切り換えて回転落ち防止を図っている。
特開2001−234779号公報
しかしながら、空燃比リーン側では空燃比増加に対する回転落ちが大きくなり、ΔNeを見て空燃比増加速度を切り換えたのでは、回転落ちを十分に防止できない惧れがあった。
本発明は、このような従来の課題に着目してなされたもので、運転性を確保しつつできるだけ早期に空燃比フィードバック制御を開始することを目的とする。
このため、本発明は、空燃比センサの活性を検出してから空燃比フィードバック制御開始までの期間を前期と後期に区分し、前期における空燃比増加速度を大きくし、後期における空燃比増加速度を小さくした構成とする。
本発明によれば、空燃比リッチ度合いが大きい前期では、空燃比変化に対するエンジン回転速度変化が小さいので空燃比増加速度を大きくすることによりストイキへの収束を早め、空燃比リッチ度合いが小さい後期では、空燃比変化に対するエンジン回転速度変化が大きいので空燃比増加速度を小さくすることにより回転落ちを防止しつつ空燃比フィードバック制御に移行できる。
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の一実施形態を示すエンジン(内燃機関)のシステム図である。
エンジン1の各気筒の燃焼室には、エアクリーナ2から吸気ダクト3、スロットル弁4、吸気マニホールド5を経て空気が吸入される。吸気マニホールド5の各ブランチ部には各気筒毎に燃料噴射弁6が設けられている。但し、燃料噴射弁6は燃焼室内に直接臨ませる配置としてもよい。
燃料噴射弁6は、ソレノイドに通電されて開弁し、通電停止されて閉弁する電磁式燃料噴射弁(インジェクタ)であって、後述するエンジンコントロールユニット(以下ECUという)12からの駆動パルス信号により通電されて開弁し、図示しない燃料ポンプから圧送されてプレッシャレギュレータにより所定圧力に調整された燃料を噴射供給する。従って、駆動パルス信号のパルス幅により燃料噴射量が制御される。
エンジン1の各燃焼室には点火プラグ7が設けられており、これにより火花点火して混合気を着火燃焼させる。
エンジン1の各燃焼室からの排気は、排気マニホールド8を介して排出される。また、排気マニホールド8からEGR通路9が導出され、これによりEGR弁10を介して排気の一部を吸気マニホールド5に還流している。
一方、排気通路には、排気マニホールド8の直下などに位置させて、排気浄化触媒11が設けられている。
ECU12は、CPU、ROM、RAM、A/D変換器及び入出力インターフェイス等を含んで構成されるマイクロコンピュータを備え、各種センサからの入力信号を受け、後述のごとく演算処理して、燃料噴射弁6の作動を制御する。
前記各種センサとしては、エンジン1のクランク軸又はカム軸回転よりクランク角度と共にエンジン回転速度Neを検出可能なクランク角センサ13、吸気ダクト3内で吸入空気量Qaを検出するエアフローメータ14、スロットル弁4の開度TVOを検出するスロットルセンサ15(スロットル弁4の全閉位置でONとなるアイドルスイッチを含む)、エンジン1の冷却水温Twを検出する水温センサ16、排気マニホールド8の集合部にて排気空燃比のリッチ・リーンに応じた信号を出力する空燃比センサとしてのO2センサ17などが設けられている。尚、O2センサ17はヒータを内蔵しており、始動時からヒータに通電して素子温度を上昇させることで早期活性化を図ることができる。ECU12には更にスタートスイッチ18などからも信号が入力されている。
図2は、ECU12にてエンジン始動後(スタートスイッチON→OFF後)に時間同期または回転同期で実行される燃料噴射量演算ルーチンのフローチャートである。なお、始動時燃料噴射量は別の方法で演算される。
S1では、エアフローメータにより検出される吸入空気量Qaと、クランク角センサにより検出されるエンジン回転速度Neとを読込む。尚、吸入空気量Qaについては、検出信号に基づいて平滑化処理を行うが、フローでは省略した。
S2では、吸入空気量Qaとエンジン回転速度Neとから、次式により、基本燃料噴射量(基本噴射パルス幅)Tpを演算する。
Tp=K×Qa/Ne 但し、Kは定数。
S3では、後述のごとく設定される目標空燃比補正係数(始動後空燃比リッチ化補正係数)TFBYA、空燃比フィードバック補正係数ALPHAを読込み、次式により、最終的な燃料噴射量(噴射パルス幅)Tiを演算する。
Ti=Tp×TFBYA×ALPHA
目標空燃比補正係数TFBYA、空燃比フィードバック補正係数ALPHAは、共に、基準値(ストイキ相当値)を1とする。
尚、燃料噴射量(噴射パルス幅)Tiの演算には、この他、スロットル開度TVOの変化に基づく過渡補正や、バッテリ電圧に基づく無効噴射パルス幅の加算等がなされるが、ここでは省略した。
燃料噴射量Tiが演算されると、このTiに相当するパルス幅の駆動パルス信号がエンジン回転に同期して各気筒毎に所定のタイミングで燃料噴射弁6に出力されて、燃料噴射が行われる。
次に、本発明に係る燃料の始動後増量、具体的には、目標空燃比補正係数(始動後空燃比リッチ化補正係数)TFBYA、空燃比フィードバック補正係数ALPHAの設定について説明する。
図3はECU12にて実行される始動後の空燃比制御の流れを示すフローチャートであり、これにより始動後の目標空燃比補正係数TFBYA及び空燃比フィードバック補正係数ALPHAが設定される。
S11では、始動時の水温Twを検出し、これに応じて、始動後増量率の初期値KAS、及び、その後の単位減量率ΔKを設定する(次式参照)。
KAS=f1(Tw)
ΔK=f2(Tw)
具体的には、始動時水温Twが低いほど始動後増量率の初期値KASを大きく設定し、また、始動時水温Twが低いほど時間をかけて減量するように単位減量率ΔKを小さく設定する。
S12では、目標空燃比補正係数TFBYAを始動後増量率KASに基づいて設定し、空燃比フィードバック補正係数ALPHAは1に固定する(次式参照)。
TFBYA=1+KAS
ALPHA=1
ここでの設定値が始動後初回の燃料噴射量Tiの演算に用いられ、目標空燃比補正係数TFBYAにより、空燃比がリッチ化される。
その後、S13では、時間同期で、始動後増量率KASを単位減量率ΔK分ずつ減少させ(KAS=KAS−ΔK)、減少させた始動後増量率KASに基づいて、目標空燃比補正係数TFBYAを算出することで(TFBYA=1+KAS)、目標空燃比補正係数TFBYAを減少させる。但し、KAS≧0とし、TFBYA≧1とする。
S14では、O2センサの出力電圧VO2が予め定めたリッチ側活性判定スライスレベルRSLを超えたか否かを判定し、NOの場合は、S13へ戻って、目標空燃比補正係数TFBYAを減少させる。
従って、このような目標空燃比補正係数TFBYAの設定により、始動直後に空燃比をリッチ化し、その後の時間経過と共に空燃比を徐々にストイキに収束させるようにすることができる。
O2センサの出力電圧VO2がリッチ側活性判定スライスレベルRSLを超えた場合は、これによりO2センサの活性を検出したものとして、S14からS15へ進む。
S15では、目標空燃比補正係数TFBYAによる増量分(KAS)をカット、ここでは、0にすると共に、その増量分(KAS)を空燃比フィードバック補正係数ALPHAに上乗せする。
具体的には、
TFBYA=1
ALPHA=1+KAS
と操作する。
その後、空燃比フィードバック補正係数ALPHAを減少(空燃比を増加)して引き続きストイキに収束させるが、ストイキに収束するまでの区間を前期(第1区間)と後期(第2区間)に区分し、ALPHAの減少速度(空燃比増加速度)を前期では相対的に大きく、後期では相対的に小さく設定する。ここで図4に示すように、空燃比が所定以上のリッチな状態では空燃比増加に対するトルク低下の感度が小さく、それよりリーン側に移行すると該感度が大きくなる。そこで、前記空燃比増加に対するトルク低下の感度が小さいリッチ領域を前期の第1区間に設定し、該感度が大きいリーン領域を後期の第2区間に設定する。より具体的には、前期と後期の境界点の空燃比を、ストイキよりややリッチ側、好ましくは、13.5〜14.0の間に設定する。
空燃比増加に対するトルク変化の感度が小さい前期は、空燃比増加速度を大きくしてもトルク変化が小さいので、増加速度を大きくすることでストイキへの収束を早め、空燃比増加に対するトルク変化の感度が大きい後期は、空燃比増加速度を大きくするとトルク変化(低下)が大きくなって回転落ちを生じ運転性が不安定化するので、増加速度を小さい値に切り換えるのである。
上記条件を満たすように、まずS16では、空燃比フィードバック補正係数ALPHAが前期と後期とを判別するための判定値AARSLと比較する。この判定値AARSLは、前期と後期の境界点の空燃比(例えば14.0)に相当する値として設定される、
O2センサの活性を検出した直後は、空燃比フィードバック補正係数ALPHAは上記のように目標空燃比補正係数TFBYAによる増量分(KAS)が上乗せされて、前記判定値AARSLより十分大きいになっているのでS17へ進み、時間同期で、空燃比フィードバック補正係数ALPHAを、前期の相対的に大きい値に設定された積分分(積分定数)I1減少させる(次式参照)。
ALPHA=ALPHA−I1
上記のように空燃比フィードバック補正係数ALPHAを積分分I1した後、再度S16へ戻って判定が行われ、空燃比フィードバック補正係数ALPHAが判定値ARSLより大きいと判定される期間は、前期と判定されて空燃比フィードバック補正係数ALPHAが積分分I1ずつ減少されていく。このように、前期の相対的に大きい値に設定された積分分I1ずつ減少されることにより、前期の空燃比増加速度は早められる。
かかる積分分I1ずつの減算により、S16で空燃比フィードバック補正係数ALPHAが判定値AARSL以下になったと判定されたとき、後期に移行したと判定されてS18へ進み、空燃比フィードバック補正係数ALPHAを、後期の相対的に小さい値に設定された積分分I2減少させる(次式参照)。
ALPHA=ALPHA−I2
このように、後期の相対的に小さい値に設定された積分分I2ずつ減少されることにより、後期は空燃比増加速度が遅くなるように切り換えられる。
次いで、S19で空燃比フィードバック補正係数ALPHAがストイキ空燃比相当の判定値ASSL(=1.0)以下に減少したか否かを判定し、NOの場合は、S18へ戻って、空燃比フィードバック補正係数ALPHAを積分分I2ずつ減少する後期の制御が継続される。
空燃比フィードバック補正係数ALPHAがストイキ判定用の判定値STSLに達した場合は、S20から、後述する図6のルーチンによる通常のストイキ空燃比を目標空燃比とする空燃比フィードバック制御(通常λ制御)へ移行する。
図5は上記通常の空燃比フィードバック制御(通常λ制御)において時間同期で実行されるルーチンのフローチャートである。
S41では、O2センサ出力に基づいてリーン/リッチを判定する。
リーンの場合は、S42へ進み、リッチ→リーンへの反転時(前回リッチ)か否かを判定する。リッチ→リーンへの反転時の場合は、S43へ進んで、空燃比フィードバック補正係数ALPHAを比較的大きく設定した比例分(比例定数)P増加させて、更新する(ALPHA=ALPHA+P)。リーン状態継続中の場合は、S44へ進んで、空燃比フィードバック補正係数ALPHAを微小の積分分(積分定数)I増加させて、更新する(ALPHA=ALPHA+I)。
リッチの場合は、S45へ進み、リーン→リッチへの反転時(前回リーン)か否かを判定する。リーン→リッチへの反転時の場合は、S46へ進んで、空燃比フィードバック補正係数ALPHAを比較的大きく設定した比例分P減少させて、更新する(ALPHA=ALPHA−P)。リッチ状態継続中の場合は、S47へ進んで、空燃比フィードバック補正係数ALPHAを微小の積分分I減少させて、更新する(ALPHA=ALPHA−I)。
このようにすれば、図6のタイムチャートに示すように、空燃比の増加に対するトルク変化の感度が小さい前期に空燃比増加速度を大きくすることでストイキへの収束を早められ、速やかにストイキでの空燃比フィードバック制御を開始できることで、排気浄化性能及び燃費が向上する。また、空燃比増加に対するトルク変化の感度が大きい後期は、空燃比増加速度を小さくして回転落ちを防止でき安定した運転性を確保できる。
上記第1の実施形態では、空燃比フィードバック補正係数ALPHAに基づいて空燃比フィードバック制御の開始時期を判定する構成としたが、活性化されたO2センサの出力に基づいてストイキ空燃比を目標空燃比とする通常の空燃比フィードバック制御を開始する構成とすることもできる。
図7は、上記O2センサの出力に基づいて、通常の空燃比フィードバック制御を開始する構成とした第2の実施形態のフローを示す。
S119で、O2センサの出力VO2がストイキ相当の判定値SSL以下になったかを判定し、SSL以下になるまでは、S18へ戻って、空燃比フィードバック補正係数ALPHAを積分分I2ずつ減少する後期の制御を継続し、O2センサの出力がストイキ相当の判定値SSL以下になったときに、S20へ進んで通常のストイキ空燃比を目標空燃比とする空燃比フィードバック制御(通常λ制御)へ移行する。その他は、図3と同様である。
図8は、上記第2の実施形態のタイムチャートを示す。
このようにすれば、活性化されたO2センサの出力、つまり実際の空燃比状態に基づいて、通常の空燃比フィードバック制御が開始されるので、ベース空燃比(空燃比フィードバック補正係数ALPHAをストイキ相当値=1.0としたときの空燃比)のバラツキの影響を受けることなく、高精度に通常の空燃比フィードバック制御を開始することができる。
また、エンジン回転速度Neに基づいて、通常の空燃比フィードバック制御を開始する構成とすることもできる。燃料噴射量を減少しつつリーン化するとエンジン回転速度Neが減少するので、ストイキ空燃比に制御したときのエンジン回転速度Ne以下となったときに通常の空燃比フィードバック制御を開始する。
図9は、上記エンジン回転速度Neに基づいて通常の空燃比フィードバック制御を開始する構成とした第3の実施形態のフローを示す。
S219で、エンジン回転速度Neが、ストイキ空燃比に制御したときの下限回転速度NeSSL以下になったかを判定し、NeSSL以下になるまでは、S18へ戻って、空燃比フィードバック補正係数ALPHAを積分分I2ずつ減少する後期の制御を継続し、NeSSL以下になったときに、S20へ進んで通常の空燃比フィードバック制御へ移行する。その他は、図3と同様である。
図10は、上記第3の実施形態のタイムチャートを示す。
このようにすれば、実際のエンジン回転速度Neに基づいて、通常の空燃比フィードバック制御が開始されるので、第2の実施形態同様に、ベース空燃比のバラツキの影響を受けることなく、高精度に通常の空燃比フィードバック制御を開始することができる。
また、ストイキ空燃比状態の検出ではO2センサによる検出の方が勝るが、エアコンやパワーステアリングのON動作などにより外部負荷が大きく増大したときには、空燃比検出による通常の空燃比フィードバック制御の開始では、開始に遅れを生じ回転落ちを生じる可能性があるが、回転速度を検出して空燃比フィードバック制御を開始することにより、かかる事態を回避できる。
同じく、エンジン回転速度Neの減少率に基づいて、通常の空燃比フィードバック制御を開始する構成とすることもできる。燃料噴射量を減少させてストイキ空燃比より空燃比をリーン化するとエンジン回転速度Neの減少率が大きくなるので、限界減少率を設定し、該限界減少率より大きい減少率となったときに、通常の空燃比フィードバック制御を開始する。
図11は、上記エンジン回転速度Neの減少率に基づいて通常の空燃比フィードバック制御を開始する構成とした第4の実施形態のフローを示す。
S319で、エンジン回転速度Neの減少率(単位時間当たりの減少量)が、ストイキ空燃比に制御したときの限界減少率ΔNeSSL以下になったかを判定し、ΔNeSSL以下になるまでは、S18へ戻って、空燃比フィードバック補正係数ALPHAを積分分I2ずつ減少する後期の制御を継続し、ΔNeSSL以下になったときに、S20へ進んで通常の空燃比フィードバック制御へ移行する。その他は、図3と同様である。
図12は、上記第4の実施形態のタイムチャートを示す。
このようにすれば、実際の運転状態であるエンジン回転速度Neの減少率に基づいて、通常の空燃比フィードバック制御が開始されるので、第2,第3の実施形態同様に、ベース空燃比のバラツキの影響を受けることなく、高精度に通常の空燃比フィードバック制御を開始することができる。
また、第3の実施形態と同様、エアコンやパワーステアリングのON動作などにより負荷が大きく増大したときに、回転速度減少率を検出して空燃比フィードバック制御を開始することにより、回転落ちを未然に回避できる。
さらに、上記第1〜第4の実施形態における条件を組み合わせて通常の空燃比フィードバック制御を開始するように構成してもよい。例えば、第1または第2の実施形態の空燃比フィードバック補正係数ALPHAまたはO2センサ出力に基づくストイキ空燃比相当値または実際のストイキ空燃比の検出と、第3または/及び第4の実施形態のエンジン回転速度Neが下限回転速度以下になることの検出または/及びエンジン回転速度Neの減少率が限界減少率以上になることの検出と、のいずれかが成立したときに、通常の空燃比フィードバック制御を開始するようにしてもよい。
また、使用する燃料性状に応じて、O2センサ活性判定後から通常の空燃比フィードバック制御開始までの間の前期(第1区間)と後期(第2区間)との空燃比増加速度の制御を切り換えることで、燃料性状に見合った空燃比制御が行える。
図17は燃料性状判定ルーチンのフローチャートである。
S21では、始動直後において、圧縮上死点(TDC)時の角速度ω1(deg/s )を検出する。すなわち、圧縮TDCのときに角速度を検出し、これを圧縮TDC時角速度ω1とする。
S22では、膨張行程での最大角速度ω2(deg/s )を検出する。尚、膨張行程での最大角速度を検出する他、膨張行程での最大角速度近傍の値として、膨張行程の中間位置付近の角速度を検出したり、膨張行程の下死点(BDC)付近の角速度を検出するようにしてもよい。
S23では、圧縮TDC時角速度ω1と膨張行程最大角速度ω2とから、角加速度Δω=ω2−ω1を算出する。
S24では、角加速度Δωと、予め定めたしきい値ΔωSLとを比較する。
比較の結果、Δω≧ΔωSLのときは、S25へ進んで軽質と判定する。逆に、Δω<ΔωSLのときは、S26へ進んで重質と判定する。
但し、燃料性状判定(重軽質判定)は、上記のようなエンジン回転速度の変化度合(回転速度の上昇率)による他、エンジン回転速度の変動を検出し、変動が大きいほど重質と判定するなどしてもよい。
図13は、第1の実施形態に、上記燃料性状に応じた空燃比増加速度制御の切換の構成を加えた、第5の実施形態のフローを示す。
S15で目標空燃比補正係数TFBYAによる増量分(KAS)をALPHAに置き換えた後、S1001では、前記図13のフローで行われた燃料性状の判定結果によって燃料の重軽質を判別する。
S1001で、燃料が軽質と判別されたときは、S16へ進み、第1の実施形態と同様に、空燃比フィードバック補正係数ALPHAが区間判別用の判定値AARSLより大きい前期では相対的に大きな積分分I1ずつ空燃比フィードバック補正係数ALPHAを減少させて空燃比増加速度を大きくし、空燃比フィードバック補正係数ALPHAが区間判別用の判定値AARSL以下の後期では相対的に小さな積分分I2ずつ空燃比フィードバック補正係数ALPHAを減少させて空燃比増加速度を小さくする制御を行う。
一方、S1001で、燃料が重質と判別されたときは、軽質燃料と比較して燃焼性が安定しにくく空燃比増加速度を大きくするとトルク低下ないし変動が大きくなる。そこで、本実施形態では、燃料性状が重質と判別されると、直ぐにS18に進み、空燃比フィードバック補正係数ALPHAを減少させる積分分を始めから小さなI2に設定し、O2センサ活性後、ストイキに収束するまでの全区間にわたって積分分I2ずつ減少し、空燃比増加速度を小さい値に維持する。
これにより、重質燃料が使用されたときには、空燃比減少速度が大きすぎることによる急激な回転落ちを防止し、安定した運転性を確保できる。
図14は、上記第5の実施形態のタイムチャートを示す。
また、重質燃料を使用した場合でも、軽質燃料ほどではないが空燃比のリッチ度合いが大きいときは小さいときより空燃比増加に対するトルク変化の感度が小さい。そこで、第6の実施形態では、図15のフローに示すように、S16で空燃比フィードバック補正係数ALPHAが区間判別用の判定値AARSLより大きい前期と判別されたときは、S2001で燃料性状の判別を行い、燃料が軽質と判定されたときは、第1の実施形態と同様にS17で空燃比フィードバック補正係数ALPHAを積分分I1ずつ最も早く減少させるが、重質と判別されたときは、軽質燃料使用時の前期の積分分I1よりは小さいが、後期の積分分I2よりは大きい積分分I1’に設定し、該積分分I1’ずつ減少する。
図16は、上記第6の実施形態のタイムチャートを示す。
これにより、燃料性状(重軽質)に応じた適切な空燃比減少速度に制御され安定した運転性を確保しつつ、通常の空燃比フィードバック制御をできるだけ速やかに開始できる。
なお、上記第4、第5の燃料性状に応じた制御は、空燃比フィードバック制御の開始タイミングをO2センサの出力,エンジン回転速度Ne,エンジン回転速度Neの減少率に基づいて決定する第2〜第4の実施形態にも適用できる。
また、以上の実施形態では、O2センサの活性判定前は目標空燃比補正係数TFBYAによる増量分(KAS)を使用し、O2センサの活性判定と同時に、その増量分(KAS)を空燃比フィードバック補正係数ALPHAに上乗せする増量パラメータの切り換えを行ったが、O2センサの活性判定前から空燃比フィードバック補正係数ALPHAのみで増量分を設定する構成としてもよい。
本発明の一実施形態を示すエンジンのシステム図 燃料噴射量演算ルーチンのフローチャート 第1の実施形態における始動後の空燃比制御の流れを示すフローチャート 充填効率一定で、空燃比変化と軸トルク、回転変動の関係を示す図 通常の空燃比フィードバック制御判定ルーチンのフローチャート 第1の実施形態のタイムチャート 第2の実施形態における始動後の空燃比制御の流れを示すフローチャート 第2の実施形態のタイムチャート 第3の実施形態における始動後の空燃比制御の流れを示すフローチャート 第3の実施形態のタイムチャート 第4の実施形態における始動後の空燃比制御の流れを示すフローチャート 第4の実施形態のタイムチャート 第5の実施形態における始動後の空燃比制御の流れを示すフローチャート 第5の実施形態のタイムチャート 第6の実施形態における始動後の空燃比制御の流れを示すフローチャート 第6の実施形態のタイムチャート 燃料性状(重軽質)判定ルーチンのフローチャート
符号の説明
1 エンジン
6 燃料噴射弁
12 ECU
17 O2センサ

Claims (11)

  1. 始動直後に空燃比をリッチ化し、時間経過と共に空燃比を徐々に増加してストイキに収束させた後、空燃比センサの検出値に基づくストイキ空燃比を目標空燃比とする空燃比フィードバック制御を開始するエンジンの制御装置であって、前記空燃比センサの活性を検出してから空燃比フィードバック制御開始までの期間を前期と後期に区分し、該前期における空燃比増加速度を大きくし、後期における空燃比増加速度を小さくしたことを特徴とするエンジンの空燃比制御装置。
  2. 前記前期は空燃比の増加に対するトルク低下の感度が小さく、後期は該感度が大きい区間に設定されていることを特徴とする請求項1に記載のエンジンの空燃比制御装置。
  3. 前記前期と後期の境界点の空燃比が、ストイキよりややリッチ側に設定されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のエンジンの空燃比制御装置。
  4. 前記前期と後期の境界点の空燃比が、13.5〜14の間に設定されていることを特徴とする請求項3に記載のエンジンの空燃比制御装置。
  5. フィードフォワード制御で設定した空燃比がストイキになったときに、空燃比フィードバック制御を開始することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載のエンジンの空燃比制御装置。
  6. 前記活性検出後の空燃比センサによりストイキを検出したときに、空燃比フィードバック制御を開始することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載のエンジンの空燃比制御装置。
  7. エンジン回転速度を検出する手段を備え、検出されたエンジン回転速度が設定値以下になったときに、空燃比フィードバック制御を開始することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載のエンジンの空燃比制御装置。
  8. エンジン回転速度を検出する手段を備え、検出されたエンジン回転速度の減少率が設定値以上になったときに、空燃比フィードバック制御を開始することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載のエンジンの空燃比制御装置。
  9. 始動直後から空燃比センサの活性が検出されるまでの間は、目標空燃比補正係数によって空燃比をリッチ化し、前記空燃比センサの活性を検出した時点で、目標空燃比補正係数による空燃比リッチ分をカットすると共に、そのリッチ分を空燃比フィードバック補正係数に変換して上乗せし、空燃比フィードバック制御開始まで前記空燃比フィードバック補正係数を減少させてストイキに収束させることを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれかに記載のエンジンの空燃比制御装置。
  10. 使用燃料の性状を判定する手段を備え、判定された燃料性状が重質のときは軽質のときより空燃比増加速度を小さくすることを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれかに記載のエンジンの空燃比制御装置。
  11. 使用燃料の性状を判定する手段を備え、判定された燃料性状が重質のときは前記前期と後期の空燃比増加速度を同一とすることを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれかに記載のエンジンの空燃比制御装置。
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