JP4107136B2 - 情報再生装置及び情報再生方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、テープ記録媒体からデジタル情報を再生する家庭用及び業務用のビデオ記録再生装置に適用して好適な情報再生装置及び情報再生方法に関する。
【0002】
詳しくは、2種類の情報記録長が存在する記録フォーマットを有したテープ記録媒体からデジタル情報を再生する場合にテープ記録媒体から順次読み取られた第1及び第2の情報記録長のデジタル情報のクロック周波数をn倍に変換する信号変換手段を備えて、第1の情報記録長のデジタル情報と第2の情報記録長のデジタル情報との間のギャップを等価的に長くできるようにすると共に、C1訂正処理等の誤り訂正処理をする際に必要な第1の情報記録長のデジタル情報と第2の情報記録長のデジタル情報との間の信号処理スペースを十分に確保できるようにしたものである。
【0003】
【従来の技術】
近年、家庭用及び業務用としてテープ記録媒体からビデオデータ及びオーディオデータ等のデジタル情報を再生するビデオ再生装置が使用される場合が多い。この種のビデオ再生装置には、磁気テープを巻回したカセットが装着される。この磁気テープに記録されたビデオデータ及びオーディオデータは、8個の再生用の磁気ヘッド(以下再生ヘッドという)により再生される。磁気テープには所定の記録フォーマット(以下、VTRフォーマットという)によりビデオデータ及びオーディオデータが記録される。
【0004】
図10は従来例に係るビデオシンク(M)及びオーディオシンク(N)混在のVTRフットプリント例を示す図である。図11A及びBはビデオデータやオーディオデータ等の積符号に係るECCブロックの1シンクブロックの構成例を示す図である。
【0005】
図10に示す従来方式のVTRフットプリント(ECC構成およびデータ記録形式)は、図示しないヘリカル記録ヘッドによって記録されるフォーマットである。図10に示すフットプリントの12トラックにおいて、磁気テープ80の上方には、ビデオシンク(sync:(M))が配置され、このビデオシンク(M)には、テーブル「0」〜テーブル「35」までの、36個のECCブロック(符号化単位のデータ)が記録される。
【0006】
また、図10に示す磁気テープ80の下方にはビデオシンク(M)が配置され、このビデオシンク(M)には、テーブル「0」〜テーブル「35」までの、36個のECCブロック(符号化単位のデータ)が記録される。上下の各々のビデオシンク(M)の大きさは12トラック×189バイトである。この上下のビデオシンク(M)の間にはオーディオシンク(N)が配置され、オーディオデータDaが記録される。オーディオシンク(N)は、8つに区分され、1区分の大きさは4バイト×12トラックである。
【0007】
ここで下方のビデオシンク(M)側から、上方のビデオシンク(M)側へ記録ヘッドを走査するものとすると、第1区分にはオーディオデータA1,A9,A5が配置され、第2区分にはオーディオデータA2,A10,A6が配置され、第3区分にはオーディオデータA3,A11,A7が配置され、第4区分にはオーディオデータA4,A12,A8が配置され、第5区分にはオーディオデータA5,A1,A9が配置され、第6区分にはオーディオデータA6,A2,A10が配置され、第7区分にはオーディオデータA7,A3,A11が配置され、第8区分にはオーディオデータA8,A4,A12が各々配置される。
【0008】
また、上方のビデオシンク(M)と第8区分目のオーディオシンク(N)との間にはギャップGavが配置される。各区分のオーディオシンク間にはギャップGaaが配置される。第4区分目のオーディオシンク(N)と第5区分目のオーディオシンク(N)との間にはサーボパイロット(サーボ制御信号:CTL信号)が配置されている。このサーボパイロットと第4区分目のオーディオシンク(N)や、第5区分目のオーディオシンク(N)との間にはギャップGs1、Gs2が配置されている。下方のビデオシンク(M)とサーボパイロットと間にはギャップGsaが配置され、この第1区分目のオーディオシンク(N)と下方のビデオシンク(M)との間にはギャップGvaが配置される。再生時に信号処理スペースを確保するためである。
【0009】
図11A及びBはビデオデータ及びオーディオデータの積符号に係るECCブロックの1シンクブロックの構成例を示す図である。図11Aに示す226バイト×114バイトのデータ配列からなるビデオデータに対して、矢印bで示す外符号演算データ系列につき、各列のデータ(データ列)が例えば(126,114)リードソロモン符号によって符号化され、12バイトのC2パリティ(外符号パリティ:OUTER)が生成される。
【0010】
さらに、これらビデオデータおよびC2パリティに対して、図11Aに示す矢印aで示す内符号演算データ系列につき、各行のデータ(データ列)が例えば(242,226)リードソロモン符号によって符号化され、16バイトのC1パリティ(内符号パリティ:INNER)が生成される。また、各々のデータ行の先頭には、それぞれ2バイトの大きさを有するシンクデータおよびIDが配される。
【0011】
図11Aに示す先頭の2バイトはシンクデータである。続く、2バイトはIDである。このIDには、当該1シンクブロックが12トラックのいずれに記録されたものかを識別するトラックID、当該1シンクブロックが一本の傾斜トラックに記録された複数のシンクブロックのいずれであるかを識別するシンクブロックIDが含まれる。また、12トラック毎に1セグメントが構成され、「0〜3」のセグメント番号が順次繰り返し付与されるが、上述の2バイトのIDには、当該1シンクブロックが記録されるセグメントのセグメント番号を示すセグメントIDも含まれる。また、このIDに、226バイトのビデオデータ(またはC2パリティ)および16バイトのC1パリティが続く。
【0012】
図11BはオーディオデータDaの積符号の構成例を示す図である。図10に示したVTRフットプリントのオーディオシンク(N)には、テーブル「0」〜テーブル「23」までの、24個のECCブロック(符号化単位のデータ)が記録される。1個のECCブロックは、以下のように構成されている。すなわち、189バイト×8バイトのデータ配列からなるオーディオデータに対して、矢印bで示す外符号演算データ系列につき、各列のデータ(データ列)が例えば(16,8)リードソロモン符号によって符号化され、8バイトのC2パリティ(外符号パリティ:OUTER)が生成される。
【0013】
さらに、これらオーディオデータおよびC2パリティに対して、図11Bに示す矢印aで示す内符号演算データ系列につき、各行のデータ(データ列)が例えば(205,189)リードソロモン符号によって符号化され、16バイトのC1パリティ(内符号パリティ:INNER)が生成される。また、各々のデータ行の先頭には、それぞれ2バイトの大きさを有するシンクデータおよびIDが配される。
【0014】
ところで、上述したような2種類のシンク長が存在するVTRフォーマットにおいては、エディットギャップとは別に、C1訂正処理を行う際に必要なビデオシンク(M)−オーディオシンク(N)間に、信号処理用のスペースを空ける必要がある。この原理を図12に示している。図12A及びBは、C1訂正器のMN切換え例を示すタイミングチャートである。
【0015】
一般に、C1訂正処理にはシンク長に応じたディレーが必要となる。これはシンク長とそのC1パリティの長さに係数を掛けた形で表すことができる。実際には、C1訂正回路によってこの係数は異なるが、図12A及びBに示す例ではシンク長とパリティに対する係数を両方を「2」としている。
【0016】
図12Aは、ビデオシンク(M)からオーディオシンク(N)へ移行する部分のギャップGvaが十分長い場合である。ギャップGvaはビデオシンク(M)とオーディオシンク(N)との間に設定されたものである。ここでシンク長Mに対するC1訂正処理のディレーをP1とし、シンク長Nに対するC1訂正処理のディレーをP2とする。
【0017】
このシンク長Nに対するC1訂正処理のディレーP2は、ビデオシンク(M)に対するものより短いが、ギャップGvaが十分長いためC1訂正回路の出力で、ビデオシンク(M)とオーディオシンク(N)がぶつかることはない。つまり、ビデオシンク(M)に係るC1訂正処理に(M+P1)×2の処理時間を費やしても、ギャップGvaが十分長く設定されているため、ビデオシンク(M)に続いてオーディオシンク(N)がC1訂正器に入力された時点から、(M+P2)×2の経過時間後にオーディオシンク(N)に係るC1訂正処理を行うことができる。
【0018】
図12Bは、ビデオシンク(M)からオーディオシンク(N)へ移行する部分のギャップGva’がGvaに比べて短い場合である。ギャップGva’はビデオシンク(M)とオーディオシンク(N)との間に設定されたものである。このシンク長Nに対するC1訂正処理のディレーP2は、ビデオシンク(M)に対するものより短く、ギャップGva’が十分ではないため、C1訂正回路の出力で、ビデオシンク(M)とオーディオシンク(N)がぶつかっている。
【0019】
なお、特許文献1には携帯用カメラ一体型デジタルビデオテープレコーダが開示されている。このビデオテープレコーダによれば、ビデオカメラで撮像した映像信号を帯域制限手段により帯域制限をし、その後、ビットレートリダクションエンコーダ回路により帯域圧縮処理した信号をテープ記録媒体に記録するようになされる。このように構成すると、ビデオテープレコーダの小型軽量化を図れると共に、消費電力の低減化を図ることができる。
【0020】
【特許文献1】
特開平9−247709号公報(第2頁〜第4頁、図1)
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来方式のVTRフットプリントによれば、次のような問題がある。
i.図10に示した磁気テープ80の記録トラックの真ん中にサーボパイロットが配置され、この前後に均等にオーディオシンク(N)が配置され、さらに、この前後に均等にビデオシンク(M)が配置されている。従って、磁気テープ80で限られた有効トラック長に対して、波長を短くする要因となる。
【0022】
ii また、図12Bに示したビデオシンク(M)からオーディオシンク(N)へ移行する部分、つまり、(M+P1)×2の処理時間を費やしてビデオシンク(M)に係るC1訂正処理を行われるが、ギャップGva’が十分長く設定されていないため、ビデオシンク(M)に続いてオーディオシンク(N)がC1訂正器に入力された時点から、(M+P2)×2の経過時間後にオーディオシンク(N)に係るC1訂正処理を行われてしまい、ビデオシンク(M)の後ろがオーディオシンク(N)に追い越されてデータが壊れてしまう。
【0023】
iii 特許文献1によれば、ビデオカメラで撮像した映像信号を帯域制限した後に、ビットレートリダクションエンコーダ回路により帯域圧縮処理した信号をテープ記録媒体に記録するようになされる。しかしながら、2種類のシンク長が存在するVTRフォーマットを有した磁気テープからデジタル情報を再生しようとする場合であって、特許文献1の携帯用カメラ一体型デジタルビデオテープレコーダの機能をそのまま適用した場合に、i及びiiの場合と同じような問題が生ずる。
【0024】
そこで、この発明はこのような従来の課題を解決したものであって、情報記録長の異なるデジタル情報間のギャップを等価的に長くできるようにすると共に、誤り訂正処理をする際に必要な情報記録長の異なるデジタル情報間の信号処理スペースを十分に確保できるようにした情報再生装置及び情報再生方法を提供することを目的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】
上述した課題は、2種類の情報記録長が存在する記録フォーマットを有し、当該記録フォーマットにおいて、第1の情報記録長のデジタル情報と第2の情報記録長のデジタル情報との間にギャップが設定され、かつ、当該デジタル情報の第1の情報記録長よりも第2の情報記録長が短く設定され、変換前のデジタル情報のクロック周波数を変換後のクロック周波数とするための倍数をn=1,2・・とし、デジタル情報の第2の情報記録長をNとし、変換前のクロック周波数における第1の情報記録長のデジタル情報と第2の情報記録長のデジタル情報との間のギャップをGとしたとき、変換後のクロック周波数における第1の情報記録長のデジタル情報と第2の情報記録長のデジタル情報との間の信号処理スペースを確保するための等価的なギャップG’が、
G’=n・G+(n−1)・N
により与えられるテープ記録媒体からデジタル情報を再生する装置であって、所定のクロック周波数の信号に基づいてテープ記録媒体から第1及び第2の情報記録長のデジタル情報を順次読み取る情報読取手段と、この情報読取手段によって順次読み取られたデジタル情報を信号処理する信号処理手段と、この信号処理手段により信号処理されたデジタル情報のクロック周波数をn倍に変換する信号変換手段と、この信号変換手段によりn倍に変換されたクロック周波数の第1及び第2の情報記録長のデジタル情報を順次誤り訂正処理する訂正処理手段とを備えることを特徴とする情報再生装置によって解決される。
【0026】
本発明に係る情報再生装置によれば、2種類の情報記録長が存在する記録フォーマットを有し、変換後のクロック周波数における第1の情報記録長のデジタル情報と第2の情報記録長のデジタル情報との間の信号処理スペースを確保するための等価的なギャップG’が、G’=n・G+(n−1)・Nにより与えられるテープ記録媒体からデジタル情報を再生する場合に、情報読取手段では、所定のクロック周波数の信号に基づいてテープ記録媒体から第1及び第2の情報記録長のデジタル情報が順次読み取られる。信号処理手段では、情報読取手段によって順次読み取られたデジタル情報が例えば、復号化や、同期信号検出等の信号処理に供される。これを前提にして、信号変換手段では信号処理手段により信号処理されたデジタル情報のクロック周波数がn倍に変換される。訂正処理手段では、信号変換手段によりn倍に変換されたクロック周波数の第1及び第2の情報記録長のデジタル情報が順次誤り訂正処理される。
【0027】
従って、この誤り訂正処理の際に、第1の情報記録長のデジタル情報と第2の情報記録長のデジタル情報との間のギャップG’のように等価的に長くすることができる。
【0028】
このように、テープ記録媒体の記録フォーマット(フットプリント)において、実際には短いギャップであっても、C1訂正処理等の誤り訂正処理をする際に必要な第1の情報記録長のデジタル情報と第2の情報記録長のデジタル情報との間の信号処理スペースを十分に確保することができる。従って、第1の情報記録長のデジタル情報の誤り訂正処理が終了する前に、第2の情報記録長のデジタル情報の誤り訂正処理が開始される事態を防止できる。
【0029】
本発明に係る情報再生方法は、2種類の情報記録長が存在する記録フォーマットを有し、当該記録フォーマットにおいて、第1の情報記録長のデジタル情報と第2の情報記録長のデジタル情報との間にギャップが設定され、かつ、当該デジタル情報の第1の情報記録長よりも第2の情報記録長が短く設定され、変換前のデジタル情報のクロック周波数を変換後のクロック周波数とするための倍数をn=1,2・・とし、デジタル情報の第2の情報記録長をNとし、変換前のクロック周波数における第1の情報記録長のデジタル情報と第2の情報記録長のデジタル情報との間のギャップをGとしたとき、変換後のクロック周波数における第1の情報記録長のデジタル情報と第2の情報記録長のデジタル情報との間の信号処理スペースを確保するための等価的なギャップG’が、
G’=n・G+(n−1)・N
により与えられるテープ記録媒体からデジタル情報を再生する方法であって、所定のクロック周波数の信号に基づいてテープ記録媒体から第1及び第2の情報記録長のデジタル情報を順次読み取って信号処理をし、ここで信号処理されたデジタル情報のクロック周波数をn倍に変換し、このn倍に変換されたクロック周波数の第1及び第2の情報記録長のデジタル情報を順次誤り訂正処理をすることを特徴とするものである。
【0030】
本発明に係る情報再生方法によれば、2種類の情報記録長が存在する記録フォーマットを有し、変換後のクロック周波数における第1の情報記録長のデジタル情報と第2の情報記録長のデジタル情報との間の信号処理スペースを確保するための等価的なギャップG’が、G’=n・G+(n−1)・Nにより与えられるテープ記録媒体からデジタル情報を再生する場合に、誤り訂正処理の際に、第1の情報記録長のデジタル情報と第2の情報記録長のデジタル情報との間の信号処理スペースを確保するためのギャップG’のように等価的に長くすることができる。
【0031】
従って、テープ記録媒体の記録フォーマット(フットプリント)において、実際には短いギャップであっても、C1訂正処理等の誤り訂正処理をする際に必要な第1の情報記録長のデジタル情報と第2の情報記録長のデジタル情報との間の信号処理スペースを十分に確保することができる。
【0032】
【発明の実施の形態】
続いて、この発明に係る情報再生装置及び情報再生方法の一実施の形態について、図面を参照しながら説明をする。
図1は、本発明に係る実施形態としての情報再生装置を応用したVTR100の構成例を示すブロック図である。
この実施形態では、2種類の情報記録長が存在する記録フォーマットを有したテープ記録媒体からデジタル情報を再生する場合にテープ記録媒体から順次読み取られた第1及び第2の情報記録長のデジタル情報のクロック周波数をn倍に変換する信号変換手段を備えて、第1の情報記録長のデジタル情報と第2の情報記録長のデジタル情報との間のギャップを等価的に長くできるようにすると共に、C1訂正処理等の誤り訂正処理をする際に必要な第1の情報記録長のデジタル情報と第2の情報記録長のデジタル情報との間の信号処理スペースを十分に確保できるようにしたものである。
【0033】
図1に示すビデオテープレコーダ(以下VTRという)100は、情報再生装置の一例であり、2種類の情報記録長(以下シンク長という)が存在する記録フォーマットを有した磁気テープ(情報記録媒体)80からデジタル情報を再生する装置である。この例でデジタル情報には、ビデオデータ及びオーディオデータが含まれる。ビデオデータは第1のシンク長Mを有しており、オーディオデータが第2のシンク長Nを有している。以下で第1のシンク長をビデオシンク(M)といい、第2のシンク長をオーディオシンク(N)というように記述する。
【0034】
このVTR100の記録系は、ビデオ圧縮回路11、パリティ付加回路21、記録回路40、ヘリカル記録ヘッド50、ビデオ入力端子110及びオーディオ入力端子130を有している。このビデオ入力端子110にはビデオ圧縮回路11が接続され、ビデオカメラ等からの記録ビデオ信号VSinを入力して圧縮するようになされる。例えば、ビデオ圧縮回路11では記録ビデオ信号VSinが8×8画素の二次元ブロックに分割され、DCT等のブロック符号化を用いたデータ圧縮処理が行われる。この例で、圧縮後のビデオデータを圧縮符号化データともいう。
【0035】
このビデオ圧縮回路11にはパリティ付加回路21が接続され、圧縮後のビデオデータ及び、オーディオ入力端子130から入力される記録オーディオ信号ASinを入力し、この圧縮符号化データに対して、符号化単位毎に積符号を用いたエラー訂正符号化処理が行われると共に、記録オーディオ信号ASinに積符号を用いたエラー訂正符号化処理が行われる。
【0036】
パリティ付加回路21には記録回路40が接続され、エラー訂正符号化処理後のビデオデータ(エラー訂正符号化データ)VDbを増幅する。この増幅後のエラー訂正符号化データVDbはヘリカル記録ヘッド50に出力される。ヘリカル記録ヘッド50はエラー訂正符号化データVDbを磁気テープ80の記録トラックに順次記録するようになされる。図示しないがデジタル情報の再生時の基準となるサーボ制御信号(以下CTL信号という)が磁気テープ80に記録するようになされる。
【0037】
また、図1に示すVTR100の再生系は、信号処理手段5、訂正処理手段8、ビデオ出力端子19、ヘリカル再生ヘッド55、クロック載せ換え器90及びビデオ伸長回路91を有している。
【0038】
ヘリカル再生ヘッド55は情報読取手段の一例であり、所定のクロック周波数の信号に基づいて磁気テープ80の記録トラックから第1のシンク長の再生ビデオデータ+第2のシンク長のオーディオデータVDcを順次読み取るようになされる。
【0039】
ヘリカル再生ヘッド55には信号処理手段5が接続される。信号処理手段5は例えば、等化復号器56及びシンク検出器57を有しており、ヘリカル再生ヘッド55によって順次読み取られたデジタル情報を信号処理するようになされる。この等化復号回路56は図示しないが、再生アンプ、波形等化回路及び復号回路から構成される。
【0040】
このVTR100において、記録トラックから再生された第1のシンク長のビデオデータ+第2のシンク長のオーディオデータ(以下単に再生データともいう)VDcは、再生アンプにより増幅される。その後、再生データVDcは波形等化回路で波形等化される。更に、復号回路では波形等化後の再生信号に対して、例えばビタビアルゴリズムを利用した復号化の処理が行われ、上述した記録系のパリティ付加回路21から出力される記録ビデオデータVDbに対応した再生データVDcが得られる。
【0041】
この等化復号器56にはシンク検出器57が接続され、再生ビデオデータVDcから同期信号を検出するようになされる。シンク検出器57にはクロック載せ換え器90が接続される。クロック載せ換え器90は信号変換手段の一例であり、等化復号器56及びシンク検出器57により信号処理された再生データVDcのクロック周波数をn倍に変換するようになされる。クロック載せ換え器90では、再生データVDcがより高い周波数のクロック信号に載せ換えられる。例えば、クロック周波数=56MHzを2倍の周波数の112MHzに変換される。
【0042】
また、クロック載せ換え器90には訂正処理手段8が接続される。訂正処理手段8は例えば、C1訂正回路81及びC2訂正回路82を有しており、クロック載せ換え器90によりn倍に変換されたクロック周波数の第1のシンク長のビデオデータと、第2のシンク長のオーディオデータを順次誤り訂正処理するようになされる。
【0043】
C1訂正回路81では当該フレームのビデオデータ+オーディオデータVDcに付加されているC1パリティを用いてエラー訂正処理が行われる。エラー訂正処理はクロック周波数=112MHzに載せ換えられたビデオデータ+オーディオデータVDcに対して行われる。C2訂正回路82では、当該フレームのビデオデータ+オーディオデータVDcに付加されているC2パリティを用いてエラー訂正が行われる。エラー訂正後の圧縮符号化データにはビデオデータDv及びオーディオデータDaが含まれ、オーディオデータDaは再生オーディオ信号ASoutとなる。再生オーディオ信号ASoutはオーディオ出力端子18に出力される。
【0044】
C2訂正回路82にはビデオ伸長回路91が接続され、このC2訂正回路82より出力されるエラー訂正後のビデオデータ(圧縮符号化データ)Dvが記録系のビデオ圧縮回路11とは逆の処理によってデータ伸長が行われる。そして、このビデオ伸長回路91より出力される再生ビデオ信号VSoutは出力端子19に出力される。なお、図示しないが磁気テープ80の記録トラックのサーボパイロットからサーボ制御信号(CTL信号)が再生される。このCTL信号に基づいてキャプスタンドラムを駆動するようになされる。
【0045】
図2は、図1に示したVTR100に係る回転ドラム140の構成例を示す概念図である。図2に示す回転ドラム140には、ヘリカル記録ヘッド(磁気ヘッド)50及び後述するヘリカル再生ヘッド55が装備される。例えば、回転ドラム140には、180度の巻き付け角度をもって、磁気テープ80が斜めに巻き付けられる。磁気テープ80は、回転ドラム140にこのように巻き付けられた状態で、所定速度で走行するようにされる。
【0046】
また、回転ドラム140には、4個の記録ヘッドRECA〜RECDが配置されていると共に、これら4個の記録ヘッドRECA〜RECDに対して180度の角間隔をもって4個の記録ヘッドRECE〜RECHが配置されている。さらに、回転ドラム140には、記録ヘッドRECA〜RECHに対応する8個の再生ヘッドPBA〜PBHが、記録ヘッドRECA〜RECHに対してそれぞれ90度の角間隔をもって配置されている。つまり、ヘリカル記録ヘッド50は8個の記録ヘッドRECA〜RECHから構成され、ヘリカル再生ヘッド55は8個の再生ヘッドPBA〜PBHから構成される。
【0047】
図3は、磁気テープ80における記録フォーマット例を示す図である。図3に示す磁気テープ80には、その長手方向に対して傾斜したトラックTが順次形成される。この場合、互いに隣接する2本のトラックTにおける記録アジマスは異なるようにされる。トラックTの走査開始端側および走査終了端側の領域は、それぞれビデオデータ領域ARVL,ARVUに割り当てられている。このビデオデータ領域ARVL,ARVUには、上述したパリティ付加回路21より出力されるビデオデータDvが記録される。また、トラックTのビデオ領域ARVL,ARVUに挟まれた領域は、オーディオデータ領域ARAに割り当てられている。この領域ARAにはオーディオデータDaが記録される。
【0048】
図4はビデオデータDvの積符号に係るECCブロックの構成例を示す図である。図5はECCブロックの1シンクブロックの構成例を示す図である。この例では、1フィールドのビデオデータDvは、各々の12トラックに記録される。記録時および再生時には、1回のスキャンでは4個のヘッドによって4トラックが同時に走査され、従って、12トラックは3回のスキャンで走査される。
【0049】
1個のECCブロックは、以下のように構成されている。すなわち、図4に示す226バイト×114バイトのデータ配列からなるビデオデータに対して、矢印bで示す外符号演算データ系列につき、各列のデータ(データ列)が例えば(126,114)リードソロモン符号によって符号化され、12バイトのC2パリティ(外符号パリティ:OUTER)が生成される。さらに、これらビデオデータおよびC2パリティに対して、図4において、矢印aで示す内符号演算データ系列につき、各行のデータ(データ列)が例えば(242,226)リードソロモン符号によって符号化され、16バイトのC1パリティ(内符号パリティ:INNER)が生成される。また、各々のデータ行の先頭には、それぞれ2バイトの大きさを有するシンクデータおよびIDが配される。
【0050】
図5に示す先頭の2バイトはシンクデータである。続く、2バイトはIDである。このIDには、当該1シンクブロックが12トラックのいずれに記録されたものかを識別するトラックID、当該1シンクブロックが一本の傾斜トラックに記録された複数のシンクブロックのいずれであるかを識別するシンクブロックIDが含まれる。また、12トラック毎に1セグメントが構成され、「0〜3」のセグメント番号が順次繰り返し付与されるが、上述の2バイトのIDには、当該1シンクブロックが記録されるセグメントのセグメント番号を示すセグメントIDも含まれる。また、このIDに、226バイトのビデオデータ(またはC2パリティ)および16バイトのC1パリティが続く。
【0051】
図6A〜Cは、1セグメントを構成する12トラック内のビデオデータ領域ARVL,ARVUにおける各ECCブロックの1シンクブロックの配置例(その1)を示す図である。図6Aに示すように、1回目にスキャンされる「0〜3」の4トラックに関しては、ビデオデータ領域ARVLには「0〜35」のECCブロックにおける0Row〜20Rowまでの21Rowのシンクブロックが記録され、ビデオデータ領域ARVUには「0〜35」のECCブロックにおける21Row〜41Rowまでの21Rowのシンクブロックが記録される。
【0052】
また、2回目にスキャンされる「4〜7」の4トラックに関しては、ビデオデータ領域ARVLには「0〜35」のECCブロックにおける42Row〜62Rowまでの21Rowのシンクブロックが記録され、ビデオデータ領域ARVUには0〜35のECCブロックにおける63Row〜83Rowまでの21Rowのシンクブロックが記録される。
【0053】
さらに、3回目にスキャンされる「8〜11」の4トラックに関しては、ビデオデータ領域ARVLには「0〜35」のECCブロックにおける84Row〜104Rowまでの21Rowのシンクブロックが記録され、ビデオデータ領域ARVUには「0〜35」のECCブロックにおける105Row〜125Rowまでの21Rowのシンクブロックが記録される。
【0054】
ここで、0Rowのシンクブロックは、「0〜35」のECCブロックのそれぞれにおける0番目のシンクブロックから構成されており、これら36個のシンクブロックは、図6Bに示すように、「0〜4」のトラックに、9シンクブロックずつ振り分けられて記録される。つまり、「0」のトラックには「0,18,1,19,2,20,3,21,4」のECCブロックにおける0番目のシンクブロックが記録され、「1」のトラックには「22,5,23,6,24,7,25,8,26」のECCブロックにおける0番目のシンクブロックが記録され、「2」のトラックには「9,27,10,28,11,29,12,30,13」のECCブロックにおける0番目のシンクブロックが記録され、さらに「3」のトラックには「31,14,32,15,33,16,34,17,35」のECCブロックにおける0番目のシンクブロックが記録される。
【0055】
以下、同様に、1〜125Rowのシンクブロックは、それぞれ「0〜35」のECCブロックにおける1番目〜125番目のシンクブロックから構成されており、各36個のシンクブロックは対応する4トラックに9シンクブロックずつ振り分けられて記録される。この場合、Row毎に、4トラックのそれぞれに記録される9シンクブロックが取り出されるECCブロックがローテーションされる。なお、1シンクブロックは、図6Cに示すように、2バイトのシンクデータ、2バイトのID、226バイトのビデオデータ(またはC2パリティ)および16バイトのC1パリティから構成されている。
【0056】
ここで、「0〜11」の12トラックには、0Row〜125Rowのシンクブロックが順次記録される。この場合、0Row〜113Rowのシンクブロックは、内符号演算データ系列を構成するビデオデータのデータ列にC1パリティが付加されてなるものであるが、114Row〜125Rowのシンクブロックは、内符号演算データ系列を構成するC2パリティのデータ列にC1パリティが付加されてなるものである。
【0057】
図7は、1セグメントを構成する12トラックのビデオデータ領域ARVL,ARVUにおける各ECCブロックの1シンクブロックの配置例(その2)を示す図である。この実施形態においては、12トラックに「0〜35」の36個のECCブロックを記録する際に、図7に示すように、最初は内符号演算データ系列を構成するビデオデータのデータ列にC1パリティが付加されてなる第1のシンクブロックが順次記録され、この第1のシンクブロックの記録が終了した後に、内符号演算データ系列を構成するC2パリティのデータ列にC1パリティが付加されてなる第2のシンクブロックが順次記録される。
【0058】
図8はC2訂正回路82の内部構成例を示すブロック図である。図8に示すC2訂正回路82は、SDRAM41と、このSDRAM41に対する書き込みおよび読み出しを行うためのインタフェースであるSDRAMインタフェース42とを有している。SDRAM41は、複数フィールドのビデオデータ+オーディオデータを記憶し得る容量を持っている。この場合、SDRAM41には、各フィールドについて、36個のECCブロック(図4参照)に対応したメモリ空間が用意されている。
【0059】
このSDRAMインタフェース42には、入力書き込みバッファ43が接続され、図示しないC1訂正回路から供給される再生ビデオデータ(圧縮符号化データ)+再生オーディオデータVDcをSDRAM41に書き込むためのバッファとなされる。C1訂正回路から出力される再生ビデオデータ+再生オーディオデータVDcは、クロック周波数=112MHzに基づくものである。
【0060】
SDRAMインタフェース42には、ビデオ用のC2読み出しバッファ44が接続され、SDRAM41から読み出される36個のECCブロックに対応した再生ビデオデータDvを後述するビデオ用のC2訂正器45に供給するためのバッファとなされる。この際の読出しクロック信号の周波数は56MHzである。このクロック信号に基づいてC2訂正処理がなされる。
【0061】
このC2読み出しバッファ44には、C2訂正器45が接続され、各フィールドについて、36個のECCブロックにおけるC2パリティ(外符号パリティ)を演算するようになされる。C2訂正器45は、C2パリティを演算する演算器を36個有しており、上述した36個のECCブロックにおけるC2パリティを並行して演算できるようになされる。そのため、C2読み出しバッファ44からC2訂正器45には、36個のECCブロックに対応したビデオデータが並行して供給される。またその場合、各ECCブロックのビデオデータは、「0〜113」のシンクブロックのデータの順に供給される。
【0062】
また、C2訂正器45にはC2書き込みバッファ46が接続され、各フィールドについて、C2訂正器45で演算された36個のECCブロックにおけるC2パリティをSDRAM41に書き込むためのバッファとなされる。さらに、SDRAMインタフェース42にはビデオ用の出力バッファ410が接続され、各フィールドについて、SDRAM41から読み出される、36個のECCブロックに対応したビデオデータおよびC2パリティを出力するためのバッファとなされる。C2訂正後のビデオデータ(ビデオC2訂正器出力)Dvはビデオ伸長回路91へ出力される。
【0063】
上述のSDRAMインタフェース42にはオーディオ用のC2読み出しバッファ47が接続され、各フィールドについて、SDRAM41から読み出される、24個のECCブロックに対応したオーディオデータDaおよびC2パリティを出力するためのバッファとなされる。
【0064】
また、オーディオ用のC2読み出しバッファ47には、オーディオC2訂正器48が接続され、各フィールドについて、24個のECCブロックにおけるC2パリティ(外符号パリティ)を演算するようになされる。C2訂正器48には出力バッファ49が接続され、各フィールドについて、24個のECCブロックに対応したオーディオデータDaおよびC2パリティを出力するためのバッファとなされる。C2訂正後のオーディオデータ(オーディオC2訂正器出力)は再生オーディオ信号ASoutとなって出力端子18へ出力される。
【0065】
続いて、本発明に係る情報再生方法について、当該VTR100の動作例を説明する。図9A及びBはクロック載せ換え器90における動作例を示すタイムチャートである。
【0066】
図9Aは従来方式の1倍のクロック信号のままC1訂正処理に移行する場合である。この例で磁気テープ80の記録フォーマットにおいて、第1のシンク長のビデオデータ(ビデオシンク)と、第2のシンク長のオーディオデータ(オーディオシンク)との間にギャップGが設けられ、かつ、当該ビデオデータDvのシンク長よりもオーディオデータDaのシンク長が短い場合である。
【0067】
図9Bは本発明方式の2倍のクロック信号に載せ換えてC1訂正処理に移行する場合である。この例では、オーディオデータDvのシンク長をNとし、周波数変換前のクロック周波数における第1のシンク長のビデオデータDvと第2のシンク長のオーディオデータDaとの間のギャップをGとし、周波数変換後のクロック周波数における第1のシンク長のビデオデータDvと第2のシンク長のオーディオデータDaとの間のギャップをG’としたとき、(1)式、すなわち、
G’=n・G+(n−1)・N ・・・・・・(1)
により与えられる。
【0068】
これを前提にして、VTR100における再生時の動作例を説明する。まず、ヘリカル再生ヘッド55は、所定のクロック周波数の信号に基づいて磁気テープ80の記録トラックから第1のシンク長の再生ビデオデータ+第2のシンク長のオーディオデータVDcを順次読み取るようになされる。
【0069】
この再生ビデオデータ+オーディオデータVDcは、順次、ヘリカル再生ヘッド55から信号処理手段5へ出力される。信号処理手段5では例えば、等化復号器56によって、第1のシンク長のビデオデータ+第2のシンク長のオーディオデータ(再生データ)VDcが、図示しない再生アンプにより増幅される。その後、再生データVDcは波形等化回路で波形等化される。更に、復号回路では波形等化後の再生信号に対して、例えばビタビアルゴリズムを利用した復号化の処理が行われ、上述した記録系のパリティ付加回路21から出力される記録ビデオデータVDbに対応した再生データVDcが得られる。
【0070】
この再生データVDcは等化復号器56からシンク検出器57へ出力される。シンク検出器57では同期信号が検出される。同期信号が検出された再生データVDcは、シンク検出器57からクロック載せ換え器90へ出力される。
【0071】
クロック載せ換え器90では再生データVDcのクロック周波数をn倍に変換するようになされる。このとき、クロック載せ換え器90によって、再生データVDcがより高い周波数のクロック信号に載せ換えられる。例えば、再生データがn=2倍の周波数のクロック信号に載せ換えられる。このように、クロック信号を2倍に載せかえることで、ビデオシンク(M)とオーディオシンク(N)の間のギャップG’は等価的に、(1)式から、すなわち、
G’=2・G+N
となる。
【0072】
このクロック載せ換え後の再生データVDcは、クロック載せ換え器90から訂正処理手段8へ出力される。この誤り訂正処理の際に、(1)式に示したように、ビデオシンク(M)とオーディオシンク(N)との間のギャップG’を等価的に長くすることができる。訂正処理手段8では例えば、C1訂正回路81では当該フレームのビデオデータ+オーディオデータVDcに付加されているC1パリティを用いてエラー訂正が行われる。
【0073】
このとき、従来方式のように1倍のクロック信号のままC1訂正処理をする場合に比較して、図9Bに示すギャップG’によって信号処理間のスペースを長く設定できることになる。仮に、オーディオシンク(N)がC1訂正処理を行う際に必要なビデオシンク(M)−オーディオシンク(N)間の信号処理スペースより長ければ、ギャップGはゼロであってもかまわないことになる。
【0074】
更に、C2訂正回路82では、当該フレームのビデオデータ+オーディオデータVDcに付加されているC2パリティを用いてエラー訂正が行われる。エラー訂正後の圧縮符号化データにはビデオデータDv及びオーディオデータDaが含まれ、オーディオデータDaは再生オーディオ信号ASoutとなる。再生オーディオ信号ASoutはオーディオ出力端子18に出力される。
【0075】
このビデオデータDvはC2訂正回路82からビデオ伸長回路91へ出力される。ビデオ伸長回路91では、C2訂正回路82より出力されるエラー訂正後のビデオデータ(圧縮符号化データ)Dvが記録系のビデオ圧縮回路11とは逆の処理によってデータ伸長が行われる。そして、このビデオ伸長回路91より出力される再生ビデオ信号VSoutは出力端子19に出力される。なお、図示しないが磁気テープ80の記録トラックのサーボパイロットからサーボ制御信号(CTL信号)が再生される。このCTL信号に基づいてキャプスタンドラムを駆動するようになされる。
【0076】
このように、本発明に係る実施形態としてのVTR100及び情報再生方法によれば、2種類のシンク長が存在する記録フォーマットを有した磁気テープ80から再生データ(デジタル情報)VDcを再生する場合に、C1訂正処理前に、再生データVDcをより高い周波数(例えば2倍の周波数)のクロック信号に載せ換えているので、ビデオシンク(M)とオーディオシンク(N)の間のギャップG’を等価的に長くすることができる。
【0077】
従って、磁気テープ80の記録フォーマット(フットプリント)において、実際には短いギャップGであっても、クロック信号を載せ換えた結果、C1訂正処理を行う際に必要なM−N間の信号処理スペースを確保することができる。これにより、第1のシンク長のビデオデータの誤り訂正処理が終了する前に、第2のシンク長のオーディオデータの誤り訂正処理が開始される事態を防止できる。
【0078】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る情報再生装置及び情報再生方法によれば、2種類の情報記録長が存在する記録フォーマットを有し、変換後のクロック周波数における第1の情報記録長のデジタル情報と第2の情報記録長のデジタル情報との間の信号処理スペースを確保するための等価的なギャップG’が、G’=n・G+(n−1)・Nにより与えられるテープ記録媒体からデジタル情報を再生する場合に信号変換手段を備え、この信号変換手段はテープ記録媒体から順次読み取られた第1及び第2の情報記録長のデジタル情報のクロック周波数をn倍に変換するものである。
【0079】
この構成によって、第1の情報記録長のデジタル情報と第2の情報記録長のデジタル情報との間のギャップを等価的に長くすることができ、テープ記録媒体の記録フォーマットにおいて、実際には短いギャップであっても、C1訂正処理等の誤り訂正処理をする際に必要な第1の情報記録長のデジタル情報と第2の情報記録長のデジタル情報との間の信号処理スペースを十分に確保することができる。これにより、第1の情報記録長のデジタル情報の誤り訂正処理が終了する前に、第2の情報記録長のデジタル情報の誤り訂正処理が開始されて情報処理が混入する事態を防止できる。
【0080】
この発明は、テープ記録媒体からデジタル情報を再生する家庭用及び業務用のビデオ記録再生装置に適用して極めて好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施形態としての情報再生装置を応用したVTR100の構成例を示すブロック図である。
【図2】図1に示したVTR100に係る回転ドラム140の構成例を示す概念図である。
【図3】磁気テープ80における記録フォーマット例を示す図である。
【図4】ビデオデータDvの積符号に係るECCブロックの構成例を示す図である。
【図5】ECCブロックの1シンクブロックの構成例を示す図である。
【図6】A〜Cは、1セグメントを構成する12トラック内のビデオデータ領域ARVL,ARVUにおける各ECCブロックの1シンクブロックの配置例(その1)を示す図である。
【図7】1セグメントを構成する12トラックのビデオデータ領域ARVL,ARVUにおける各ECCブロックの1シンクブロックの配置例(その2)を示す図である。
【図8】C2訂正回路82の内部構成例を示すブロック図である。
【図9】A及びBはクロック載せ換え器90における動作例を示すタイムチャートである。
【図10】従来例に係るビデオシンク(M)及びオーディオシンク(N)混在のVTRフットプリント例を示す図である。
【図11】A及びBはビデオデータ及びオーディオデータの積符号に係るECCブロックの1シンクブロックの構成例を示す図である。
【図12】A及びBはC1訂正回路のMN切換え例を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
5・・・信号処理手段、8・・・訂正処理手段、11・・・ビデオ圧縮回路、21・・・パリティ付加回路、50・・・ヘリカル記録ヘッド、55・・・ヘリカル再生ヘッド、56・・・等化復号回路、57・・・シンク検出器、81・・・C1訂正回路、82・・・C2訂正回路、90・・・クロック載せ換え器、91・・・ビデオ伸長回路、100・・・VTR(情報再生装置)

Claims (2)

  1. 2種類の情報記録長が存在する記録フォーマットを有し、当該記録フォーマットにおいて、第1の情報記録長のデジタル情報と第2の情報記録長のデジタル情報との間にギャップが設定され、かつ、当該デジタル情報の前記第1の情報記録長よりも第2の情報記録長が短く設定され、変換前の前記デジタル情報のクロック周波数を変換後のクロック周波数とするための倍数をn=1,2・・とし、前記デジタル情報の第2の情報記録長をNとし、変換前の前記クロック周波数における第1の情報記録長のデジタル情報と第2の情報記録長のデジタル情報との間のギャップをGとしたとき、変換後の前記クロック周波数における第1の情報記録長のデジタル情報と第2の情報記録長のデジタル情報との間の信号処理スペースを確保するための等価的なギャップG’が、
    G’=n・G+(n−1)・N
    により与えられるテープ記録媒体からデジタル情報を再生する装置であって、
    所定のクロック周波数の信号に基づいて前記情報記録媒体から第1及び第2の情報記録長のデジタル情報を順次読み取る情報読取手段と、
    前記情報読取手段によって順次読み取られたデジタル情報を信号処理する信号処理手段と、
    前記信号処理手段により信号処理された前記デジタル情報のクロック周波数をn倍に変換する信号変換手段と、
    前記信号変換手段によりn倍に変換された前記クロック周波数の第1及び第2の情報記録長のデジタル情報を順次誤り訂正処理する訂正処理手段とを備えることを特徴とする情報再生装置。
  2. 2種類の情報記録長が存在する記録フォーマットを有し、当該記録フォーマットにおいて、第1の情報記録長のデジタル情報と第2の情報記録長のデジタル情報との間にギャップが設定され、かつ、当該デジタル情報の前記第1の情報記録長よりも第2の情報記録長が短く設定され、変換前の前記デジタル情報のクロック周波数を変換後のクロック周波数とするための倍数をn=1,2・・とし、前記デジタル情報の第2の情報記録長をNとし、変換前の前記クロック周波数における第1の情報記録長のデジタル情報と第2の情報記録長のデジタル情報との間のギャップをGとしたとき、変換後の前記クロック周波数における第1の情報記録長のデジタル情報と第2の情報記録長のデジタル情報との間の信号処理スペースを確保するための等価的なギャップG’が、
    G’=n・G+(n−1)・N
    により与えられるテープ記録媒体からデジタル情報を再生する方法であって、
    所定のクロック周波数の信号に基づいて前記テープ記録媒体から第1及び第2の情報記録長のデジタル情報を順次読み取って信号処理をし、
    信号処理された前記デジタル情報のクロック周波数をn倍に変換し、
    n倍に変換された前記クロック周波数の第1及び第2の情報記録長のデジタル情報を順次誤り訂正処理をすることを特徴とする情報再生方法。
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