JP4106921B2 - シクロアルカノンの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種有機薬品や香料の製造原料、溶剤などに有用なシクロアルカノンを効率よく製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来からシクロアルカノンは、各種用途の中間原料や溶剤などとして工業的に広く用いられている。例えば、シクロヘキサノンおよびシクロドデカノンからそれぞれ誘導されるε−カプロラクタムおよびラウリルラクタムは、それぞれナイロン6およびナイロン12の原料モノマーとして重要である。
【0003】
また、シクロアルカノンを酸化して得られる各種のジカルボン酸、例えばシクロペンタノンから得られるグルタル酸、シクロヘキサノンから得られるアジピン酸、シクロデカノンから得られるセバシン酸などは、可塑剤、合成潤滑油、その他有機薬品の原料などとして重要である。さらに、シクロヘキサノンは汎用溶剤として多量に用いられており、また高純度のシクロペンタノンはエレクトロニクス分野における特殊溶剤として近年脚光をあびている。
【0004】
このようなシクロアルカノンの工業的な製造方法についても、各種の化合物を出発原料とする様々な反応方法が知られている。例えば、シクロヘキサノンは、シクロヘキサンを酸化してシクロヘキサノールとシクロヘキサノンとの反応混合物を得、副生したシクロヘキサノールを更に脱水素することにより製造されている。また、シクロペンタノンは、アジピン酸からバリウム/鉄系触媒により合成する方法が一般的に採用されている。
【0005】
しかしながら、上述のシクロへキサノンの製法における酸化反応は、厳しい反応条件下で行われるために反応選択率が低く、副生成物の脱水素反応と組み合わさざるを得ないため工程が複雑になるという問題があった。また、アジピン酸を原料とするシクロペンタノンの製法は比較的良好な反応収率を示すが、アジピン酸自体をシクロヘキサノンまたはシクロヘキサノールの酸化反応により製造するという問題があった。
【0006】
そこで、シクロアルカノンを温和な条件下で効率よく製造する方法が探し求められており、そのような検討の一つとしてルテニウム錯体化合物を触媒とする方法が報告されている。
【0007】
例えば、特開平4−235140号公報には、ケトンの製造方法において、周期表第VIII族金属の供給源とプロトンの供給源とを一緒にすること(接触させるの意)によって得られる触媒系の存在下に、共役ジオレフィンと水とを液相にて反応させることが開示されている。また、第VIII族金属としてルテニウムが開示され、その配位子として2,2−ビピリジルおよびその誘導体のような二座配位子が記載されている。同公報によると、この方法は共役ジオレフィンの中でも1,3−ブタジエン、イソプレンなどの鎖状化合物に好ましく適用されると記載され、それらのケトン選択率は94〜95%であると開示されている。
【0008】
また、J.Am.Chem.Soc.誌、1993年、第115巻、2027頁には、シクロペンタジエニルビス(トリフェニルホスフィン)ルテニウムクロライドの存在下に、鎖状または環状のアリルアルコール型化合物、すなわちアルコール性OH基のα,β−位に炭素−炭素二重結合を有する化合物を異性化して、対応するケトン化合物が得られることが記載されている。そこには種々の反応基質(原料)が開示されているが、一般的に鎖状化合物に較べて環状化合物の反応性は低い。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記したような従来技術の実情に鑑みてなされたものであり、入手容易な原料化合物から簡便な方法で効率よくシクロアルカノンを製造する方法を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、触媒としてルテニウム錯体化合物を用い、環状のアリルアルコール型化合物を原料または中間原料もしくは反応中間体とする異性化反応を用いるシクロアルカノンの製造方法について鋭意検討を重ねた。その結果、特定の配位子を有するルテニウム錯体化合物を使用することにより、目的化合物を効率よく製造できることを見出し、本発明を完成するに到った。
【0011】
かくして、本発明の第1によれば、配位子として、少なくとも1級または2級アミノ基を含有するホスフィン化合物とシクロアルカジエニル基とを、有するルテニウム錯体化合物の存在下に、環構成炭素数が5〜12の環状α,β−不飽和アルコールを異性化することを特徴とするシクロアルカノンの製造方法が提供される。
【0012】
また、本発明の第2によれば、配位子として、少なくとも1級または2級アミノ基を含有するホスフィン化合物とシクロアルカジエニル基とを、有するルテニウム錯体化合物の存在下に、環構成炭素数が5〜12の環状共役ジエン化合物を部分水和し、次いで異性化することを特徴とするシクロアルカノンの製造方法が提供される。
【0013】
本発明の第1および/または第2においては、前記ルテニウム錯体化合物として、1級または2級アミノ基を含有するホスフィン化合物およびシクロアルカジエニルルテニウムハライド化合物を反応させて得られたルテニウム錯体化合物を用いるのが好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のシクロアルカノンの製造方法について、(A)ルテニウム錯体化合物、(B)原料化合物および(C)シクロアルカノンの製造方法の項目に分けて詳細に説明する。
【0015】
(A)ルテニウム錯体化合物
本発明の製造方法は、特定の配位子を有するルテニウム錯体化合物を異性化触媒および/または水和触媒として用いることを特徴とする。
本発明に用いるルテニウム錯体化合物は、配位子の一つとして、1級または2級アミノ基を含有するホスフィン化合物(以下、単に「アミノ基含有ホスフィン化合物」という。)を有する。
【0016】
アミノ基含有ホスフィン化合物は、その分子内の窒素原子とリン原子を介して、ルテニウムに配位するものであれば特に限定されないが、アミノ基は1級または2級であることが必須である。
【0017】
アミノ基含有ホスフィン化合物の好ましい例は、式:R1R2P−(CR3R4)n−NHR5で表される化合物である。
式中、R1、R2は、それぞれ独立して、置換基を有していてもよいフェニル基、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基または置換基を有していてもよい炭素数3〜8のシクロアルキル基を表す。
R3、R4は、それぞれ独立して水素原子、炭素数1〜6のアルキル基または置換基を有していてもよいフェニル基を表す。
nは1〜4の整数を表す。nが2以上のとき、炭素鎖(CR3R4)は同一でも相異なっていてもよい。
R5は水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基または置換基を有していてもよいフェニル基を表す。
【0018】
前記R1〜R5のフェニル基の置換基としては、例えば、フッ素、塩素などのハロゲン原子;メチル基などのアルキル基;メトキシ基などのアルコキシ基;などが挙げられる。これらの置換基はベンゼン環の任意の位置に置換されていてもよい。また、フェニル基は同一または相異なる複数の置換基で置換されていてもよい。
【0019】
前記R1〜R5のアルキル基およびシクロアルキル基の置換基としては、例えば、メチル基などのアルキル基;フェニル基;メトキシ基などのアルコキシ基;などが挙げられる。また、アルキル基およびシクロアルキル基は、同一または相異なる複数の置換基で置換されていてもよい。
【0020】
これらのアミノ基含有ホスフィン化合物の中でも、分子内に窒素原子とリン原子とが炭素数2〜3のアルキレン鎖を介して互いに結合した構造を有する化合物(n=2または3)が好ましく、炭素数2のアルキレン鎖を介して互いに結合した構造を有する化合物(n=2)がより好ましく、エチレン鎖を介して互いに結合した構造を有する化合物が特に好ましい。
【0021】
アミノ基含有ホスフィン化合物の好ましい具体例としては、以下のものが挙げられる。
(1)R1R2P−(CH2)2−NHR5型の構造を有する化合物
2−(ジフェニルホスフィノ)エチルアミン、2−[ジ(4−メチルフェニル)ホスフィノ]エチルアミン、2−[ジ(3−クロロフェニル)ホスフィノ]エチルアミン、2−[ジ(4−メトキシフェニル)ホスフィノ]エチルアミン、2−[ジ(2,4−ジメチルフェニル)ホスフィノ]エチルアミン、2−[ジ(2,4,6−トリメチルフェニル)ホスフィノ]エチルアミン、
【0022】
2−(ジメチルホスフィノ)エチルアミン、2−(ジエチルホスフィノ)エチルアミン、2−(ジ−n−プロピルホスフィノ)エチルアミン、2−(ジイソプロピルホスフィノ)エチルアミン、2−(ジ−n−ブチルホスフィノ)エチルアミン、2−(ジシクロペンチルホスフィノ)エチルアミン、2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)エチルアミン、2−[ジ(2−メチルシクロヘキシルホスフィノ)]エチルアミン、2−[ジ(2,4−ジメチルシクロヘキシル)ホスフィノ]エチルアミン、2−[ジ(2,4,6−トリメチルシクロヘキシル)ホスフィノ]エチルアミン、2−(メチルフェニルホスフィノ)エチルアミン、2−ジ(ベンジルホスフィノ)エチルアミン、
【0023】
2−(ジフェニルホスフィノ)エチルメチルアミン、2−[ジ(4−メチルフェニル)ホスフィノ]エチルメチルアミン、2−[ジ(4−クロロフェニル)ホスフィノ]エチルメチルアミン、2−[ジ(4−メトキシフェニル)ホスフィノ]エチルメチルアミン、2−[ジ(2−メチルフェニル)ホスフィノ]エチルメチルアミン、2−[ジ(2,4−ジメチルフェニル)ホスフィノ]エチルメチルアミン、2−[ジ(2,4,6−トリメチルフェニル)ホスフィノ]エチルメチルアミン、2−(ジメチルホスフィノ)エチルメチルアミン、2−(ジエチルホスフィノ)エチルメチルアミン、2−(ジ−n−プロピルホスフィノ)エチルメチルアミン、2−(ジイソプロピルホスフィノ)エチルメチルアミン、2−(ジ−n−ブチルホスフィノ)エチルメチルアミン、2−(ジシクロペンチルホスフィノ)エチルメチルアミン、2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)エチルメチルアミン、2−(メチルフェニルホスフィノ)エチルメチルアミン、
【0024】
2−(ジフェニルホスフィノ)エチルエチルアミン、2−[ジ(4−メチルフェニル)ホスフィノ]エチルエチルアミン、2−[ジ(2,4,6−トリメチルフェニル)ホスフィノ]エチルエチルアミン、2−(ジメチルホスフィノ)エチルエチルアミン、2−(ジエチルホスフィノ)エチルエチルアミン、2−(ジ−n−プロピルホスフィノ)エチルエチルアミン、2−(ジ−n−ブチルホスフィノ)エチルエチルアミン、2−(ジシクロペンチルホスフィノ)エチルエチルアミン、2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)エチルエチルアミン、2−(メチルフェニルホスフィノ)エチルエチルアミン、2−(ジフェニルホスフィノ)エチルプロピルアミン、2−(ジメチルホスフィノ)エチル−n−プロピルアミン、2−(ジエチルホスフィノ)エチル−n−プロピルアミン、2−(ジシクロペンチルホスフィノ)エチル−n−プロピルアミン、2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)エチル−n−プロピルアミン、2−(メチルフェニルホスフィノ)エチル−n−プロピルアミン、
【0025】
2−(ジフェニルホスフィノ)エチル−n−ブチルアミン、2−(ジメチルホスフィノ)エチル−n−ブチルアミン、2−(ジエチルホスフィノ)エチル−n−ブチルアミン、2−(ジ−n−ブチルホスフィノ)エチル−n−ブチルアミン、2−(ジシクロペンチルホスフィノ)エチル−n−ブチルアミン、2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)エチル−n−ブチルアミン、2−(ジフェニルホスフィノ)エチルベンジルアミン、2−(ジメチルホスフィノ)エチルベンジルアミン、2−(ジエチルホスフィノ)エチルベンジルアミン、2−(ジ−n−ブチルホスフィノ)エチルベンジルアミン、2−(ジシクロペンチルホスフィノ)エチルベンジルアミン、2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)エチルベンジルアミン、
【0026】
(2)R1R2P−(CHR3)−(CH2)−NHR5型の構造を有する化合物
(2−ジフェニルホスフィノ−2−メチル)エチルアミン、(2−ジフェニルホスフィノ−2−メチル)エチルメチルアミン、(2−ジエチルホスフィノ−2−メチル)エチルアミン、2−(ジエチルホスフィノ−2−メチル)ベンジルアミン(2−ジエチルホスフィノ−2−メチル)エチルメチルアミン、(2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2−メチル)エチルアミン、(2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2−メチル)エチルメチルアミン、2−(ジシクロヘキシルホスフィノ−2−メチル)エチルベンジルアミン
【0027】
(3)R1R2P−(CH2)−(CHR3)−NHR5型の構造を有する化合物
(2−ジフェニルホスフィノ−1−メチル)エチルアミン、(2−ジフェニルホスフィノ−1−エチル)エチルメチルアミン、(2−ジフェニルホスフィノ−1−n−プロピル)エチルアミン、(2−ジフェニルホスフィノ−1−n−プロピル)エチルメチルアミン、(2−ジフェニルホスフィノ−1−イソプロピル)エチルアミン、(2−ジフェニルホスフィノ−1−イソプロピル)エチルメチルアミン、2−(ジフェニルホスフィノ−1−イソプロピル)エチルアミン、2−ジフェニルホスフィノ−1−イソプロピル)エチルメチルアミン、(2−ジフェニルホスフィノ−1−n−ブチル)エチルアミン、(2−ジフェニルホスフィノ−1−n−ブチル)エチルメチルアミン、(2−ジフェニルホスフィノ−1−tert−ブチル)エチルアミン、(2−ジフェニルホスフィノ−1−tert−ブチル)エチルメチルアミン、(2−ジフェニルホスフィノ−1−ベンジル)エチルアミン、(2−ジフェニルホスフィノ−1−ベンジル)エチルメチルアミン、(2−ジフェニルホスフィノ−1−フェニル)エチルアミン、(2−ジフェニルホスフィノ−1−フェニル)エチルメチルアミン、(2−ジエチルホスフィノ−1−メチル)エチルアミン、2−ジエチルホスフィノ−1−メチル)ベンジルアミン(2−ジエチルホスフィノ−1−メチル)エチルメチルアミン、(2−ジシクロヘキシルホスフィノ−1−メチル)エチルアミン、(2−ジシクロヘキシルホスフィノ−1−メチル)エチルメチルアミン、2−(ジシクロヘキシルホスフィノ−1−メチル)エチルベンジルアミン
【0028】
(4)R1R2P−(CH2)3−NHR5型の構造を有する化合物
3−(ジフェニルホスフィノ)プロピルアミン、3−(ジフェニルホスフィノ)プロピルメチルアミン
【0029】
本発明においては、前記式において、(R1またはR2)とR5とが一緒になって、例えば、シクロプロパン環、シクロペンタン環、シクロヘキサン環などの5〜8員の炭素環を形成した化合物を用いることもできる。かかる化合物としては、例えば、2−(ジフェニルホスフィノメチル)ピロリジンなどが挙げられる。
【0030】
また本発明においては、前記式において、(R3またはR4)と(R5またはR6)とが結合して環を形成した構造を有する化合物を用いることもできる。かかる化合物としては、例えば、1−ジフェニルホスフィノ−2−アミノシクロヘキサン、1−ジフェニルホスフィノ−2−メチルアミノシクロヘキサンなどが挙げられる。
【0031】
なお、前記アミノ基含有ホスフィン化合物が不斉炭素原子を有している場合には光学異性体が存在する。本発明においては、アミノ基含有ホスフィン化合物の光学異性体混合物、光学活性体のいずれも用いることができる。
【0032】
前記アミノ基含有ホスフィン化合物は、例えば、次のようにして製造することができる。
【0033】
【化1】
【0034】
(式中、R1〜R5およびnは前記と同じ意味を表す。)
すなわち、式(2)で表される化合物と式(3)で表されるホスフィン化合物とを、不活性溶媒中、トリフルオロメタンスルホン酸などの酸触媒の存在下に反応させることにより、目的とするアミノ基含有ホスフィン化合物(4)を得ることができる。
【0035】
この反応に用いることができる溶媒は、反応に不活性なものであれば特に制限されない。例えば、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素;n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタンなどの脂肪族炭化水素;ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素;などを用いることができる。
反応は−20℃から用いる溶媒の沸点までの温度範囲で行なわれる。反応時間は、通常0.5〜100時間である。
反応終了後は、通常の後処理操作および公知の分離・精製手段により、目的とするアミノ基含有ホスフィン化合物を得ることができる。
【0036】
本発明に用いるルテニウム錯体化合物は、もう一つの必須の配位子として、シクロアルカジエニル基を有する。
シクロアルカジエニル基は、シクロアルカジエン構造を有し、ルテニウムに結合(配位)するものであれば特に限定されない。シクロアルカジエニル基としては、例えば、シクロペンタジエニル基、置換シクロペンタジエニル基、インデニル基、置換インデニル基、フルオレニル基、置換フルオレニル基などが挙げられる。これらの中でも、シクロペンタジエニル基、置換シクロペンタジエニル基、インデニル基、置換インデニル基が好ましく、非置換または置換シクロペンタジエニル基がより好ましい。
【0037】
前記の置換シクロペンタジエニル基、置換インデニル基または置換フルオレニル基における置換基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ヘキシル基、フェニル基、ベンジル基やトリメチルシリル基などの珪素原子を含有する炭化水素基などが挙げられる。
【0038】
置換シクロペンタジエニル基の具体例としては、メチルシクロペンタジエニル基、1,2−ジメチルシクロペンタジエニル基、1,3−ジメチルシクロペンタジエニル基、1,3−ジ(tert−ブチル)シクロペンタジエニル基、1,2,3−トリメチルシクロペンタジエニル基、1,2,3,4−テトラメチルシクロペンタジエニル基、ペンタメチルシクロペンタジエニル基、1−エチル−2,3,4,5− テトラメチルシクロペンタジエニル基、1−ベンジル−2,3,4,5− テトラメチルシクロペンタジエニル基、1−フェニル−2,3,4,5− テトラメチルシクロペンタジエニル基、1−トリメチルシリル−2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル基、1−トリフルオロメチル−2,3,4,5− テトラメチルシクロペンタジエニル基などが挙げられる。
【0039】
置換インデニル基の具体例としては、1,2,3−トリメチルインデニル基、ヘプタメチルインデニル基、1,2,4,5,6,7−ヘキサメチルインデニル基などが挙げられる。また、置換フルオレニル基の具体例としては、メチルフルオレニル基などが挙げられる。
【0040】
これらのシクロアルカジエニル基の中でも、シクロペンタジエニル基、メチルシクロペンタジエニル基、ペンタメチルシクロペンタジエニル基、インデニル基、1,2,3−トリメチルインデニル基が好ましい。より好ましくは、シクロペンタジエニル基、ペンタメチルシクロペンタジエニル基である。
【0041】
本発明に用いるルテニウム錯体化合物は、次のようにして製造することができる。
【0042】
【化2】
【0043】
〔式中、R1〜R5及びnは前記と同じ意味を表し、Lはシクロアルカジエニル基を表し、Xはハロゲン原子を表す。また、L’は1,5−シクロオクタジエン(COD)などの中性の脱離性配位子を表す。〕
【0044】
すなわち、式(5)で表されるシクロアルカジエニルルテニウムハライド化合物(以下、「シクロアルカジエニルルテニウムハライド化合物(5)」という。)に、不活性溶媒中、式(4)で表されるアミノ基含有ホスフィン化合物(以下、「アミノ基含有ホスフィン化合物(4)」という。)を反応させることにより、式(1)で表されるルテニウム錯体化合物(以下、「ルテニウム錯体化合物(1)」という。)を得ることができる。
【0045】
この反応において、アミノ基含有ホスフィン化合物(4)の使用量は、シクロアルカジエニルルテニウムハライド化合物(5)1モルに対し、通常0.1〜10倍モル、好ましくは0.5〜2倍モル、より好ましくは1.0〜1.5倍モルである。
【0046】
また、この反応においては、ハロゲン化水素捕捉剤を添加するのが好ましい。ハロゲン化水素捕捉剤を添加することにより、より収率よく目的とするルテニウム錯体化合物(1)およびシクロアルカノンを得ることができる。
【0047】
ハロゲン化水素捕捉剤としては、発生するハロゲン化水素を捕捉するものであれば特に制限されない。例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物;水酸化マグネシウム,水酸化カルシウムなどのアルカリ土類金属水酸化物;ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムメトキシド、カリウムエトキシド、カリウム tert−ブトキシド、マグネシウムエトキシドなどの金属アルコキシド;炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどの炭酸塩;炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムなどの炭酸水素塩;トリエチルアミン、ピリジン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセ−7−エン(DBU)などの有機塩基;を用いることができる。
ハロゲン化水素捕捉剤の使用量は、シクロアルカジエニルルテニウムハライド化合物(5)1モルに対して、通常1〜10倍モル、好ましくは1〜5倍モルである。
【0048】
この反応に用いることができる溶媒は、反応に不活性なものであれば特に制限されない。例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素;n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタンなどの脂肪族炭化水素;などを用いることができる。
溶媒の使用量は特に制約されないが、シクロアルカジエニルルテニウムハライド化合物(5)1gに対し、通常1〜10,000ml、好ましくは10〜2,000mlである。
【0049】
この反応は−100℃から用いる溶媒の沸点までの温度範囲で行なわれる。反応時間は通常0.5〜100時間である。
反応終了後は、公知の分離・精製手段により目的とするルテニウム錯体化合物(1)を単離することができる。また、ルテニウム錯体化合物(1)を単離することなく、溶液の状態でそのまま異性化反応に使用することもできる。
【0050】
(B)原料化合物
本発明に用いる環構成炭素数が5〜12の環状α,β−不飽和アルコール(以下、単に「環状α,β−不飽和アルコール」という。)は、単環式化合物でも多環式化合物であってもよい。単環式化合物としては、例えば、シクロペンタン−2−エン−1−オール、シクロヘキサン−2−エン−1−オール、シクロヘプタン−2−エン−1−オール、シクロオクタン−2−エン−1−オール、シクロノナン−2−エン−1−オール、シクロデカン−2−エン−1−オール、シクロウンデカン−2−エン−1−オール、シクロドデカン−2−エン−1−オールなどが挙げられる。また多環式化合物としては、インダン−2−エン−1−オール、1,4−ジヒドロ−1−ナフトールなどが挙げられる。これらの化合物の中でも、環構成炭素数が5〜12の単環式化合物が好ましい。
【0051】
これらの化合物は、アルコール性OH基が結合した炭素原子を除く任意の位置に1個または2個以上の置換基を有していてもよい。置換基が複数の場合、置換基は同一でも相異なっていてもよい。置換基としては、メチル基、エチル基などのアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、tert−ブトキシ基などのアルコキシ基;フェニル基、4−メチルフェニル基、2−クロロフェニル基などの、置換基を有していてもよいフェニル基;アセトキシ基、ベンゾイルオキシ基などのアシルオキシ基;トリメチルシリルオキシ基、tert−ブチルジメチルシリルオキシ基などのトリアルキルシリルオキシ基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基などのアルコキシカルボニル基:などが挙げられる。
【0052】
環状α,β−不飽和アルコールの多くは公知物質であり、公知の方法で製造することができる。例えば、α,β−不飽和ケトンのカルボニル基をLiAlH4、NaBH4などの還元剤を用いて、カルボニル基を選択的に還元する方法により得ることができる。また、環状オレフィンにN−ブロモスクシンイミドなどのハロゲン化剤を作用させて、環状オレフィンのβ位がハロゲン化された化合物を得た後、このものに、酢酸銀などの酢酸塩を作用させて環状オレフィンのβ位がアセトキシ化された化合物を得、さらにこのものを加水分解することによって得ることもできる(J.Am.Chem.Soc.,76,2757(1956)など参照)。
【0053】
(C)シクロアルカノンの製造方法
本発明の製造方法の第1は、前記ルテニウム錯体化合物(1)の存在下に、環構成炭素数が5〜12の環状α,β−不飽和アルコールを異性化することにより、シクロアルカノンを製造する方法である。
この反応は、(a)環状α,β−不飽和アルコールの不活性溶媒溶液に、ルテニウム錯体化合物(1)を添加して撹拌する方法、または(b)ルテニウム錯体化合物(1)の溶液を調製し、この溶液に環状α,β−不飽和アルコールを添加して撹拌する方法により行うことができる。
【0054】
この反応に用いることができる溶媒は、反応に不活性なものであれば特に制限されない。例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素;n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタンなどの脂肪族炭化水素;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、エチレングリコールモノメチルエーテル(グライム)などのエーテル系溶媒;などを用いることができる。
溶媒の使用量は特に制約されないが、環状α,β−不飽和アルコール1gに対し、通常1〜10,000ml、好ましくは10〜2,000mlである。
【0055】
ルテニウム錯体化合物(1)の使用量は特に制限されないが、環状α,β−不飽和アルコール1モルに対して、通常0.00001〜1モル、好ましくは0.0001〜0.5モルである。
【0056】
この反応は、窒素ガス、アルゴンガスなどの不活性ガス雰囲気下で行なうのが好ましい。反応温度は、通常0〜100℃、好ましくは10〜60℃である。反応時間は、反応規模、撹拌効率、環状α,β−不飽和アルコールの種類などにもよるが、通常数十分から数十時間、好ましくは1〜30時間である。
【0057】
本発明の製造方法の第2は、ルテニウム錯体化合物(1)の存在下に、環構成炭素数が5〜12の環状共役ジエン化合物(以下、単に「環状共役ジエン化合物」という。)を部分水和し、次いで異性化することによって、環構成炭素数が5〜12の環状共役ジエン化合物から一挙に目的とするシクロアルカノンを製造する方法である。
【0058】
環状共役ジエン化合物としては、単環式共役ジエン化合物、多環式共役ジエン化合物のいずれも使用できる。単環式共役ジエン化合物としては、例えば、シクロペンタジエン、1,3−シクロヘキサジエン、1,3−シクロヘプタジエン、1,3−シクロオクタジエン、1,3−シクロノナジエン、1,3−シクロデカジエン、1,3−シクロウンデカジエン、1,3−シクロドデカジエンなどが挙げられる。また、多環式共役ジエン化合物としては、例えば、インデン、1,4−ジヒドロナフタレンなどが挙げられる。これらの中でも、単環式共役ジエン化合物が好ましい。
【0059】
これらの化合物は、本発明の反応を阻害しないかぎり、任意の位置に1個または2個以上の置換基を有していてもよい。置換基が複数の場合、置換基は同一でも相異なっていてもよい。置換基としては、上述した環状α,β−不飽和アルコールの置換基として例示したものと同様なものが挙げられる。
【0060】
この反応は2段階で進行すると考えられる。1段階目は、環状共役ジエン化合物を部分水和して環状α,β−不飽和アルコールとする反応であり、2段階目は環状α,β−不飽和アルコールを異性化させてシクロアルカノンを得る反応である。これらの反応は連続的であり、環状α,β−不飽和アルコールを単離することなく直接シクロアルカノンを得ることができる。
【0061】
この反応は、(a)環状共役ジエン化合物の不活性溶媒溶液に、ルテニウム錯体化合物(1)および水を添加して反応させる方法、または(b)ルテニウム錯体化合物(1)の溶液を調製し、そこへ環状共役ジエン化合物および水を添加して反応させる方法によって行なうことができる。
【0062】
用いることができる溶媒は、反応に不活性なものであれば特に制限されない。例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素;n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタンなどの脂肪族炭化水素;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、グライムなどのエーテル系溶媒;などを用いることができる。
溶媒の使用量は特に制約されないが、環状共役ジエン化合物1gに対し、通常1〜10,000ml、好ましくは10〜2,000mlである。
また、水の使用量は広範囲にわたって変化させることができるが、好ましくは環状共役ジエン化合物に比して過剰量である。
【0063】
また、この反応においては、水和反応を促進するために、反応系に酸を添加することができる。用いられる酸としては、例えば、ハロゲン化水素酸、ハロゲノオキシ酸、カルボン酸、置換カルボン酸(例えば、ハロゲノ酢酸)、オルトリン酸、ピロリン酸、ホスホン酸、スルホン酸、置換スルホン酸(例えば、ハロゲノスルホン酸)、硫酸、フルオロケイ酸、酸性イオン交換樹脂、ポリオキシアニオンを含有する酸(例えば、H4WO4、H3[P(Mo3O10)4])などが挙げられる。
【0064】
この反応は、窒素ガス、アルゴンガスなどの不活性ガス雰囲気下で行なうのが好ましい。反応温度は、通常0〜100℃、好ましくは10〜60℃である。反応時間は、反応規模、撹拌効率、環状共役ジエン化合物の種類などにもよるが、通常数十分から数十時間、好ましくは1〜30時間である。
【0065】
いずれの製造方法による場合も、反応終了後は通常の後処理操作を行い、公知の分離・精製手段により目的物を単離することができる。また、同時にルテニウム錯体化合物(1)を回収し、必要に応じて精製を行なって再度反応に供することができる。
目的物の構造は、1H−NMR、13C−NMR,IR、マススペクトルなどの各種スペクトルを測定することによって決定または確認することができる。
【0066】
以上のようにして得られるシクロアルカノンは、洗浄剤、溶剤、機能性材料、工業薬品、医薬品、農薬などの製造原料として有用である。
【0067】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。部および%は、特に断わりがない限り重量基準である。
なお、以下の実施例においては、記号は次の意味で用いた。
Cp*:ペンタメチルシクロペンタジエニル
cod:1,5−シクロオクタジエン
【0068】
合成例1
[Cp*RuCl(cod)]の合成出発原料である[Cp*RuCl(cod)]は、Chem.Lett.,pp.1161−1164(1984)に記載された方法に従い合成した(下記反応式参照)。
【0069】
【化3】
【0070】
実施例1 シクロペンタノンの製造
アルゴン置換した50mlのシュレンク管に、トルエン20ml、[Cp*RuCl(cod)]0.015g(0.04ミリモル)、Ph2PCH2CH2NH2 0.08g(0.04ミリモル)、及びカリウム tert−ブトキシド 0.011g(0.1ミリモル)を仕込み、シュレンク管を冷却脱気した。その後、1時間反応させた。次いで、シュレンク管の内部をアルゴン置換した。そこへ、2−シクロペンテン−1−オール 0.335g(4.0ミリモル)を加えて、30℃で13時間反応させた。得られた反応液をガスクロマトグラフィー(内部標準:Ph2CH2)により分析した結果、シクロペンタノンが収率90%で得られたことが分かった。
【0071】
実施例2 シクロペンタノンの製造
アルゴン置換した200mlのシュレンク管に、グライム25ml、蒸留水40ml、[Cp*RuCl(cod)]0.375g(1.0ミリモル)、Ph2PCH2CH2NH2 4.0g(2.0ミリモル)、パラトルエンスルホン酸一水和物 1.89g(10ミリモル)、及びシクロペンタジエン 0.66g(10ミリモル)を仕込み、130〜140℃で5時間反応させた。反応終了後、冷却し、反応液をガスクロマトグラフィーにより分析した結果、目的とするシクロペンタノンが収率75%で得られたことが分かった。
【0072】
【発明の効果】
本発明によれば、入手容易な原料化合物から簡便な方法で効率よくシクロアルカノンを製造することができる。
Claims (2)
- [Cp*RuCl(cod)](Cp*はペンタメチルシクロペンタジエニルを表し、codは1,5−シクロオクタジエンを表す。)で示されるルテニウム化合物および(C6H5)2PCH2CH2NH2で表されるホスフィン化合物を反応させて得られるルテニウム錯体化合物の存在下に、環構成炭素数が5〜12の、環状α,β−不飽和アルコールを異性化することを特徴とするシクロアルカノンの製造方法。
- [Cp*RuCl(cod)](Cp*はペンタメチルシクロペンタジエニルを表し、codは1,5−シクロオクタジエンを表す。)で示されるルテニウム化合物および(C6H5)2PCH2CH2NH2で表されるホスフィン化合物を反応させて得られるルテニウム錯体化合物の存在下に、環構成炭素数が5〜12の環状共役ジエン化合物を部分水和し、次いで異性化することを特徴とするシクロアルカノンの製造方法。
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