JP4106305B2 - 有機凝結剤及び高分子凝集剤 - Google Patents

有機凝結剤及び高分子凝集剤 Download PDF

Info

Publication number
JP4106305B2
JP4106305B2 JP2003147127A JP2003147127A JP4106305B2 JP 4106305 B2 JP4106305 B2 JP 4106305B2 JP 2003147127 A JP2003147127 A JP 2003147127A JP 2003147127 A JP2003147127 A JP 2003147127A JP 4106305 B2 JP4106305 B2 JP 4106305B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acid
less
ammonium
polymer flocculant
group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003147127A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004344829A (ja
JP2004344829A5 (ja
Inventor
一充 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Sanyo Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanyo Chemical Industries Ltd filed Critical Sanyo Chemical Industries Ltd
Priority to JP2003147127A priority Critical patent/JP4106305B2/ja
Publication of JP2004344829A publication Critical patent/JP2004344829A/ja
Publication of JP2004344829A5 publication Critical patent/JP2004344829A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4106305B2 publication Critical patent/JP4106305B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Separation Of Suspended Particles By Flocculating Agents (AREA)
  • Treatment Of Sludge (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は下水、し尿、工場廃水等の有機性もしくは無機性の汚泥又は廃水処理に用いる有機凝結剤及び/又は高分子凝集剤、該有機凝結剤及び/又は高分子凝集剤を用いた汚泥又は廃水の処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、下水、し尿又は工場廃水等の有機性汚泥や工場廃水等の無機性の汚泥又は廃水等の懸濁水、着色水、その他の水溶液の凝結及び脱色処理に対しては、硫酸バンド、ポリ塩化アルミニウム、塩化第二鉄、硫酸第二鉄、ポリ硫酸鉄、消石灰等の無機凝結剤、エピハロヒドリンとアミンとの重縮合物(例えば、特許文献1〜3参照)、ジアリルアミン重合体(例えば、特許文献4参照)、ポリエチレンイミン又はアルキレンジハライド−アルキレンポリアミン重縮合物(例えば、特許文献5参照)等の有機凝結剤が広く使用されている。
また、これらの有機性汚泥の脱水や工場廃水等の無機性の汚泥又は廃水の脱水に対して、カチオン性基を有するセルロース誘導体とアクリレート系高分子凝集剤を併用する方法(例えば、特許文献6参照)、縮合系ポリアミン、無機凝集剤と高分子凝集剤を併用する方法(例えば、特許文献7参照)、縮合系ポリアミンと両性高分子凝集剤を併用する方法(例えば、特許文献8参照)等が提案されている。
【0003】
【特許文献1】
特公昭38−26794号公報(1頁)
【特許文献2】
特公昭38−20741号公報(1頁)
【特許文献3】
特公昭49−37440号公報(1頁)
【特許文献4】
特公昭45−37032号公報(1頁)
【特許文献5】
特開昭55−51494号公報(1頁)
【特許文献6】
特開平10−85799号公報(1頁)
【特許文献7】
特開平11−47800号公報(1頁)
【特許文献8】
特開2000−225400号公報(1頁)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、現状用いられている無機凝結剤は上記懸濁水、着色水、その他の水溶液に対して莫大な添加量が必要になり、固液分離後のスラッジ量が増大する問題があった。また、上記の有機凝結剤は、無機凝結剤に比べて低添加量で済み、スラッジ量は大幅に低減できるものの、凝結及び脱色の効果が不十分であった。さらに近年の排水規制の強化に伴い放流水中のCOD成分を低減するニーズが高まってきており、特に有機凝結剤のより一層の性能向上が望まれている。
また、下水、し尿、工場廃水等の有機性もしくは無機性の汚泥又は廃水の脱水に関して、発生する汚泥又は廃水量の増加から脱水処理速度のアップのニーズが高まってきており、より強いフロックを形成する高分子凝集剤、脱水ケーキを焼却処分する際の焼却処分費用の高騰、脱水ケーキをそのまま埋め立て処分する際の埋め立て地の逼迫した状況から、脱水ケーキ中の含水率の低減を実現できる高分子凝集剤が望まれている。さらに脱水工程後の分離水の脱色及びCOD低減が可能な高分子凝集剤が望まれている。しかし、現在提案されている高分子凝集剤は、まだ十分に満足できるレベルに到達できておらず、上記の提案されている有機凝結剤と高分子凝集剤を併用する方法は、幾分これらの点を改良できるもののまだ不十分であった。
本発明の課題は、上記問題点を解決することである。すなわち、優れた凝結、脱色効果を有する有機凝結剤を提供することである。また、高分子凝集剤と併用することで、フロックの粗大化、フロック強度の増大、脱水ケーキの低含水率化、ろ液の脱色及びCOD低減が可能な高分子凝集剤を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、本発明に到達した。すなわち本発明は、一般式(1)で表される4級アンモニウム塩(a)からなる有機凝結剤と水溶性重合体(b)からなり、該(b)が両性水溶性重合体であることを特徴とする高分子凝集剤(C)
1234+・X- (1)
(式中、R 1 及びR 2 はそれぞれ同一又は異なる、炭素数が1〜30の直鎖もしくは分岐の脂肪族炭化水素基、R 3 は炭素数が1〜30の直鎖もしくは分岐の脂肪族炭化水素基又は炭素数が7〜30の芳香脂肪族炭化水素基、R 4 は炭素数が8〜30の直鎖又は分岐の脂肪族炭化水素基、又は炭素数が3〜33の直鎖又は分岐の脂肪酸アミドアルキル基、X - はハロゲン、硫酸エステル、スルホン酸、リン酸エステル又はホスホン酸のアニオンを表す。)
;該4級アンモニウム塩(a)からなる有機凝結剤を下水汚泥又は廃水に添加して汚泥改質させた後、さらに両性高分子凝集剤を添加してフロックを形成し、固液分離を行うことを特徴とする下水汚泥又は廃水の処理方法;並びに高分子凝集剤(C)を下水汚泥又は廃水に添加してフロックを形成し、固液分離を行うことを特徴とする下水汚泥又は廃水の処理方法である。
【0006】
【発明の実施の形態】
【0007】
一般式(1)におけるR1及びR2は、通常炭素数1〜30、好ましくは1〜22の直鎖又は分岐の脂肪族炭化水素基(アルキル基、アルケニル基等)を表す。炭素数が31以上のものは、工業的に入手が困難であり好ましくない。
直鎖の脂肪族炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、ヤシ油アルキル基、オレイル基、ドコシル基等が挙げられ、分岐の炭化水素基としては、イソプロピル基、2−エチルヘキシル基等が挙げられる。
【0008】
3は炭素数が通常1〜30好ましくは1〜22の直鎖もしくは分岐の脂肪族炭化水素基、又は通常炭素数が7〜30好ましくは7〜15の芳香脂肪族炭化水素基を表す。脂肪族炭化水素基の場合、炭素数が31以上のものは、工業的に入手が困難であり好ましくない。芳香脂肪族炭化水素基の場合、炭素数が16以上のものは、工業的に入手が困難であり好ましくない。直鎖もしくは分岐の脂肪族炭化水素基としては、前記例示したものが挙げられ、芳香脂肪族炭化水素基としては、ベンジル基、フェネチル基、スチリル基、シンナミル基等が挙げられる。
【0009】
4は炭素数が通常8〜30好ましくは10〜22の直鎖また分岐の脂肪族炭化水素基(アルキル基、アルケニル基等)、又は通常炭素数が3〜33好ましくは12〜26の脂肪酸アミドアルキル基を表す。該脂肪酸アミドアルキル基中の脂肪酸部分の炭素数は通常2〜30好ましくは2〜22であり、該脂肪酸アミドアルキル基中のアルキル基部分の炭素数は通常1〜10好ましくは1〜4である。脂肪族炭化水素基の炭素数が31以上のもの、および脂肪酸アミドアルキル基の炭素数が34以上のものは、工業的に入手が困難であり好ましくない。脂肪族炭化水素基の炭素数が7以下のものは凝結性能、脱色性能の観点から好ましくない。
直鎖の脂肪族炭化水素基としては、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、ヤシ油アルキル基、オレイル基、ドコシル基等が挙げられ、分岐の脂肪族炭化水素基としては、2−エチルヘキシル基等が挙げられる。
炭素数が3〜33の脂肪酸アミドアルキル基としては、酢酸アミドエチル(又はプロピル)基、プロピオン酸アミドエチル(又はプロピル)基、酪酸アミドエチル(又はプロピル)基、ラウリン酸アミドエチル(又はプロピル)基、ミリスチン酸アミドエチル(又はプロピル)基、ステアリン酸アミドエチル(又はプロピル)基、ベヘン酸アミドエチル(又はプロピル)基、オレイン酸アミドエチル(又はプロピル)基、ソルビン酸アミドエチル(又はプロピル)基、リノール酸アミドエチル(又はプロピル)基、リノレン酸アミドエチル(又はプロピル)基等が挙げられる。
【0010】
一般式(1)における4級アンモニウムカチオンの具体例としては、R3が脂肪族炭化水素基の場合は、たとえば、トリメチルドデシルアンモニウム、トリメチルテトラデシルアンモニウム、トリメチルヘキサデシルアンモニウム、トリメチルオクタデシルアンモニウム、トリメチルエイコシルアンモニウム、トリメチルドコシルアンモニウム、トリメチルヤシ油アルキルアンモニウム、トリメチルオレイルアンモニウム、トリメチル−2−エチルヘキシルアンモニウム、ジメチルエチルドデシルアンモニウム、ジメチルエチルテトラデシルアンモニウム、ジメチルエチルヘキサデシルアンモニウム、ジメチルエチルオクタデシルアンモニウム、ジメチルエチルエイコシルアンモニウム、ジメチルエチルドコシルアンモニウム、ジメチルエチルヤシ油アルキルアンモニウム、ジメチルエチルオレイルアンモニウム、ジメチルエチル−2−エチルヘキシルアンモニウム、メチルジエチルドデシルアンモニウム、メチルジエチルテトラデシルアンモニウム、メチルジエチルヘキサデシルアンモニウム、メチルジエチルオクタデシルアンモニウム、メチルジエチルエイコシルアンモニウム、メチルジエチルドコシルアンモニウム、メチルジエチルヤシ油アルキルアンモニウム、メチルジエチルオレイルアンモニウム、メチルジエチル−2−エチルヘキシルアンモニウム、ジメチルジヘキシルアンモニウム、ジメチルジオクチルアンモニウム、ジメチルジデシルアンモニウム、ジメチルジドデシルアンモニウム、ジメチルジテトラデシルアンモニウム、ジメチルジヘキサデシルアンモニウム、ジメチルジオクタデシルアンモニウム、ジメチルジエイコシルアンモニウム、ジメチルジドコシルアンモニウム、トリメチルラウリン酸アミドエチルアンモニウム、トリメチルラウリン酸アミドプロピルアンモニウム、トリメチルステアリン酸アミドエチルアンモニウム、トリメチルステアリン酸アミドプロピルアンモニウム、トリメチルオレイン酸アミドエチルアンモニウム、トリメチルオレイン酸アミドプロピルアンモニウム、ジメチルエチルラウリン酸アミドエチルアンモニウム、ジメチルエチルラウリン酸アミドプロピルアンモニウム、ジメチルエチルステアリン酸アミドエチルアンモニウム、ジメチルエチルステアリン酸アミドプロピルアンモニウム、ジメチルエチルオレイン酸アミドエチルアンモニウム、ジメチルエチルオレイン酸アミドプロピルアンモニウム、メチルジエチルラウリン酸アミドエチルアンモニウム、メチルジエチルラウリン酸アミドプロピルアンモニウム、メチルジエチルステアリン酸アミドエチルアンモニウム、メチルジエチルステアリン酸アミドプロピルアンモニウム、メチルジエチルオレイン酸アミドエチルアンモニウム、メチルジエチルオレイン酸アミドプロピルアンモニウム、ジメチルジラウリン酸アミドエチルアンモニウム、ジメチルジラウリン酸アミドプロピルアンモニウム、ジメチルジステアリン酸アミドエチルアンモニウム、ジメチルジステアリン酸アミドプロピルアンモニウム、ジメチルジオレイン酸アミドエチルアンモニウム、ジメチルジオレイン酸アミドプロピルアンモニウムが挙げられる。
【0011】
また、R3 が芳香脂肪族炭化水素基の場合は、例えば、ジメチルデシルベンジルアンモニウム、ジメチルドデシルベンジルアンモニウム、ジメチルテトラデシルベンジルアンモニウム、ジメチルヘキサデシルベンジルアンモニウム、ジメチルオクタデシルベンジルアンモニウム、ジメチルエイコシルベンジルアンモニウム、ジメチルドコシルベンジルアンモニウム、ジメチルヤシ油アルキルベンジルアンモニウム、ジメチルオレイルベンジルアンモニウム、ジメチル−2−エチルヘキシルベンジルアンモニウム、メチルジヘキシルベンジルアンモニウム、メチルジオクチルベンジルアンモニウム、メチルジデシルベンジルアンモニウム、メチルジドデシルベンジルアンモニウム、メチルジテトラデシルベンジルアンモニウム、メチルジヘキサデシルベンジルアンモニウム、メチルジオクタデシルベンジルアンモニウム、メチルジエイコシルベンジルアンモニウム、メチルジドコシルベンジルアンモニウムが挙げられる。
【0012】
これらのうち凝結性能、脱色性能の観点から、R3が脂肪族炭化水素基の場合、好ましいのはトリメチルオクタデシルアンモニウム、トリメチルエイコシルアンモニウム、トリメチルドコシルアンモニウム、トリメチルオレイルアンモニウム、ジメチルエチルオクタデシルアンモニウム、ジメチルエチルエイコシルアンモニウム、ジメチルエチルドコシルアンモニウム、ジメチルエチルオレイルアンモニウム、メチルジエチルオクタデシルアンモニウム、メチルジエチルエイコシルアンモニウム、メチルジエチルドコシルアンモニウム、メチルジエチルオレイルアンモニウム、ジメチルジデシルアンモニウム、ジメチルジドデシルアンモニウム、ジメチルジテトラデシルアンモニウム、ジメチルジヘキサデシルアンモニウム、ジメチルジオクタデシルアンモニウム、ジメチルジエイコシルアンモニウム、ジメチルジドコシルアンモニウム、トリメチルステアリン酸アミドエチルアンモニウム、トリメチルステアリン酸アミドプロピルアンモニウム、トリメチルオレイン酸アミドエチルアンモニウム、トリメチルオレイン酸アミドプロピルアンモニウム、ジメチルエチルステアリン酸アミドエチルアンモニウム、ジメチルエチルステアリン酸アミドプロピルアンモニウム、ジメチルエチルオレイン酸アミドエチルアンモニウム、ジメチルエチルオレイン酸アミドプロピルアンモニウム、メチルジエチルステアリン酸アミドエチルアンモニウム、メチルジエチルステアリン酸アミドプロピルアンモニウム、メチルジエチルオレイン酸アミドエチルアンモニウム、メチルジエチルオレイン酸アミドプロピルアンモニウム、ジメチルジラウリン酸アミドエチルアンモニウム、ジメチルジラウリン酸アミドプロピルアンモニウム、ジメチルジステアリン酸アミドエチルアンモニウム、ジメチルジステアリン酸アミドプロピルアンモニウム、ジメチルジオレイン酸アミドエチルアンモニウム、ジメチルジオレイン酸アミドプロピルアンモニウムであり、より好ましくはジメチルジデシルアンモニウム、ジメチルジドデシルアンモニウム、ジメチルジテトラデシルアンモニウム、ジメチルジヘキサデシルアンモニウム、ジメチルジオクタデシルアンモニウム、ジメチルジエイコシルアンモニウム、ジメチルジドコシルアンモニウム、ジメチルジラウリン酸アミドエチルアンモニウム、ジメチルジラウリン酸アミドプロピルアンモニウム、ジメチルジステアリン酸アミドエチルアンモニウム、ジメチルジステアリン酸アミドプロピルアンモニウム、ジメチルジオレイン酸アミドエチルアンモニウム、ジメチルジオレイン酸アミドプロピルアンモニウム、特に好ましくはジメチルジテトラデシルアンモニウム、ジメチルジヘキサデシルアンモニウム、ジメチルジオクタデシルアンモニウム、ジメチルジエイコシルアンモニウム、ジメチルジドコシルアンモニウム、ジメチルジステアリン酸アミドエチルアンモニウム、ジメチルジステアリン酸アミドプロピルアンモニウム、ジメチルジオレイン酸アミドエチルアンモニウム、ジメチルジオレイン酸アミドプロピルアンモニウム、最も好ましくはジメチルジテトラデシルアンモニウム、ジメチルジヘキサデシルアンモニウム、ジメチルジオクタデシルアンモニウム、ジメチルジエイコシルアンモニウム、ジメチルジドコシルアンモニウムであり、R3 が芳香脂肪族炭化水素基の場合、好ましいのはジメチルテトラデシルベンジルアンモニウム、ジメチルヘキサデシルベンジルアンモニウム、ジメチルオクタデシルベンジルアンモニウム、ジメチルエイコシルベンジルアンモニウム、ジメチルドコシルベンジルアンモニウム、ジメチルオレイルベンジルアンモニウム、メチルジオクチルベンジルアンモニウム、メチルジデシルベンジルアンモニウム、メチルジドデシルベンジルアンモニウム、メチルジテトラデシルベンジルアンモニウム、メチルジヘキサデシルベンジルアンモニウム、メチルジオクタデシルベンジルアンモニウム、メチルジエイコシルベンジルアンモニウム、メチルジドコシルベンジルアンモニウム、より好ましくはジメチルヘキサデシルベンジルアンモニウム、ジメチルオクタデシルベンジルアンモニウム、ジメチルエイコシルベンジルアンモニウム、ジメチルドコシルベンジルアンモニウム、ジメチルオレイルベンジルアンモニウム、メチルジデシルベンジルアンモニウム、メチルジドデシルベンジルアンモニウム、メチルジテトラデシルベンジルアンモニウム、メチルジヘキサデシルベンジルアンモニウム、メチルジオクタデシルベンジルアンモニウム、メチルジエイコシルベンジルアンモニウム、メチルジドコシルベンジルアンモニウム、特に好ましくはジメチルオクタデシルベンジルアンモニウム、ジメチルエイコシルベンジルアンモニウム、ジメチルドコシルベンジルアンモニウム、メチルジドデシルベンジルアンモニウム、メチルジテトラデシルベンジルアンモニウム、メチルジヘキサデシルベンジルアンモニウム、メチルジオクタデシルベンジルアンモニウム、メチルジエイコシルベンジルアンモニウム、メチルジドコシルベンジルアンモニウム、最も好ましくはジメチルオクタデシルベンジルアンモニウム、メチルジドデシルベンジルアンモニウム、メチルジテトラデシルベンジルアンモニウム、メチルジヘキサデシルベンジルアンモニウム、メチルジオクタデシルベンジルアンモニウムである。
【0013】
一般式(1)においてX-で表されるアニオンとしては、以下のもののアニオンが挙げられる。ハロゲン(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)、硫酸エステル{例えば、全炭素数が1〜30の硫酸エステル(メチル硫酸、エチル硫酸、ラウリル硫酸エステル、ミリスチル硫酸エステル、パルミチル硫酸エステル、ステアリル硫酸エステル、オレイル硫酸エステル、リノール硫酸エステル、セチル硫酸エステル、高級アルコール・エーテル硫酸エステル、樹脂酸アルコール硫酸エステル等)等}、スルホン酸{例えば、全炭素数が1〜30のスルホン酸(例えば、メチルスルホン酸、エチルスルホン酸、アルキルベンゼンスルホン酸、高級アルキルスルホン酸、高級脂肪酸エステルのスルホン酸、高級アルコールエーテルのスルホン酸、アルキルナフタレンスルホン酸、スルホコハク酸エステル、アルキルフェノールスルホン酸、高級脂肪酸アミドのアルキルスルホン酸、アルキルアリルエステルスルホン酸、アルキルジフェニルエーテルスルホン酸、アルキルベンズイミダゾールスルホン酸等)等}、リン酸エステル{例えば、モノアルキル(炭素数1〜30)リン酸エステル、モノアルケニル(炭素数1〜30)リン酸エステル、ジアルキル(炭素数1〜30)リン酸エステル、ジアルケニル(炭素数1〜30)リン酸エステル、ポリオキシアルキレン(エチレンオキサイド付加モル数1〜60及び/又はプロピレンオキサイド付加モル数1〜60)アルキル(炭素数1〜30)エーテルリン酸エステル、糖リン酸エステル(例えば、グルコース−リン酸エステル、グルコースアミンリン酸エステル、マルトース−1−リン酸、蔗糖リン酸エステル等)、グリセリンリン酸(例えば、ホスファチジン酸等)等}、ホスホン酸{例えば、全炭素数が1〜30のホスホン酸(例えば、メチルホスホン酸、エチルホスホン酸、アルキルベンゼンホスホン酸、高級アルキルホスホン酸、高級脂肪酸エステルのホスホン酸、高級アルコールエーテルのホスホン酸、アルキルフェノールホスホン酸、高級脂肪酸アミドのアルキルホスホン酸、アルキルアリルエステルホスホン酸、アルキルジフェニルエーテルホスホン酸、アルキルベンズイミダゾールホスホン酸等)等}が挙げられる。
これらのX-の内、凝結性能、脱色性能の観点から好ましいのは、以下のもののアニオンである。すなわち、ハロゲン、硫酸エステル、スルホン酸であり、より好ましくはハロゲン、硫酸エステル、特に好ましくはハロゲンの中の塩素、臭素、硫酸エステルの中のメチル硫酸、エチル硫酸、ラウリル硫酸エステル、ミリスチル硫酸エステル、パルミチル硫酸エステル、ステアリル硫酸エステル、オレイル硫酸エステル、リノール硫酸エステル、セチル硫酸エステル、最も好ましくは塩素、メチル硫酸、エチル硫酸である。
【0014】
上述の(a)の中で、脱色及びCOD除去性能の観点から、HLB(親水親油バランス)が8以上のものが好ましく、さらに好ましくは8.5以上、特に好ましくは9以上であり、最も好ましくは9.5以上であり、脱色及びCOD除去性能の観点から20以下が好ましく、さらに好ましくは18以下、特に好ましくは16以下、最も好ましくは15以下である。
ここで、該HLBは、例えば、藤本武彦著「全訂版新・界面活性剤入門」三洋化成工業株式会社、1992年発行の197頁に記載の小田の方法により求めることができる。すなわち、各官能基の無機性(親水性)又は有機性(疎水性)の数値を炭素原子数に基づいて評価した有機性と無機性の数値(この数値は、例えば、上記文献の第3・3・11表に掲載されている)を用いて、上記(a)中の疎水基の種類とその含有量及び親水基の種類とその含有量から、その有機性の値と無機性の値を求め、以下の式によりHLBを計算することができる。
HLB=10×(無機性/有機性)
なお、上記範囲は、4級アンモニウム基は無機性値400、アニオンは無機性値500として算出した場合の数字である。
【0015】
HLBが9.5以上15以下の(a)としては、例えば、ジメチルジテトラデシルアンモニウムクロライド(HLB=15.0)、ジメチルジヘキサデシルアンモニウムクロライド(HLB=13.2)、ジメチルジオクタデシルアンモニウムクロライド(HLB=11.8)、ジメチルジエイコシルアンモニウムクロライド(HLB=10.7)、ジメチルジドコシルアンモニウムクロライド(HLB=9.8)、メチル硫酸ジメチルジテトラデシルアンモニウム(HLB=14.5)、メチル硫酸ジメチルジヘキサデシルアンモニウム(HLB=12.9)、メチル硫酸ジメチルジオクタデシルアンモニウム(HLB=11.5)、メチル硫酸ジメチルジエイコシルアンモニウム(HLB=10.5)、メチル硫酸ジメチルジドコシルアンモニウム(HLB=9.6)、エチル硫酸ジメチルジテトラデシルアンモニウム(HLB=14.1)、エチル硫酸ジメチルジヘキサデシルアンモニウム(HLB=12.5)、エチル硫酸ジメチルジオクタデシルアンモニウム(HLB=11.3)、エチル硫酸ジメチルジエイコシルアンモニウム(HLB=10.2)、ジメチルジステアリン酸アミドエチルアンモニウムクロライド(HLB=13.4)、ジメチルジステアリン酸アミドプロピルアンモニウムクロライド(HLB=12.8)、ジメチルジオレイン酸アミドエチルアンモニウムクロライド(HLB=13.5)、ジメチルジオレイン酸アミドプロピルアンモニウムクロライド(HLB=12.8)、メチル硫酸ジメチルジステアリン酸アミドエチルアンモニウム(HLB=13.1)、メチル硫酸ジメチルジステアリン酸アミドプロピルアンモニウムクロライド(HLB=12.8)、メチル硫酸ジメチルジオレイン酸アミドエチルアンモニウムクロライド(HLB=13.1)、メチル硫酸ジメチルジオレイン酸アミドプロピルアンモニウムクロライド(HLB=12.8)、エチル硫酸ジメチルジステアリン酸アミドエチルアンモニウム(HLB=12.8)、エチル硫酸ジメチルジステアリン酸アミドプロピルアンモニウムクロライド(HLB=12.5)、エチル硫酸ジメチルジオレイン酸アミドエチルアンモニウムクロライド(HLB=12.8)、エチル硫酸ジメチルジオレイン酸アミドプロピルアンモニウムクロライド(HLB=12.6)、ジメチルドコシルベンジルアンモニウムクロライド(HLB=14.8)、メチルジドデシルベンジルアンモニウムクロライド(HLB=14.3)、メチルジテトラデシルベンジルアンモニウムクロライド(HLB=12.7)、メチルジヘキサデシルベンジルアンモニウムクロライド(HLB=11.4)、メチルジオクタデシルベンジルアンモニウムクロライド(HLB=10.4)、メチルジエイコシルベンジルアンモニウムクロライド(HLB=9.5)等が挙げられる。
【0016】
本発明の4級アンモニウム塩(a)の製造方法としては、公知の方法が利用できる。例えば、第3級アミンと4級化剤を用いたメンシュトキン反応により製造することができる。具体例としては、耐圧性の密閉容器(例えば、オートクレーブ等)に第3級アミンを水又はアルコール(例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等)等の極性溶媒中に溶解又は懸濁させ、反応温度約50〜100℃で4級化剤(例えば、メチルクロライド、ベンジルクロライド、ジメチル硫酸、ジエチル硫酸等)等を加え、2〜10時間反応する方法等が利用できる。
【0017】
本発明の有機凝結剤組成物にはさらに、必要により、その他の添加剤として消泡剤、キレート化剤,pH調整剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、防腐剤等を加えることができる。
消泡剤としてはシリコーン系(ジメチルポリシロキサン等)、鉱物油(スピンドル油、ケロシン等)、炭素数12〜22の金属石鹸(ステアリン酸カルシウム等)等;
キレート化剤としては炭素数6〜12のアミノカルボン酸(たとえば、エチレンジアミンテトラ酢酸、ジエチレントリアミンペンタ酢酸、ヒドロキシエチルエチレンジアミントリ酢酸、ニトリロトリ酢酸、トリエチレンテトラミンヘキサ酢酸等)、多価カルボン酸〔マレイン酸、ポリアクリル酸(Mn1,000〜10,000)、イソアミレン−マレイン酸共重合体(Mn1,000〜10,000)等〕、炭素数3〜10のヒドロキシカルボン酸(クエン酸、グルコン酸、乳酸、リンゴ酸等)、縮合リン酸(トリポリリン酸、トリメタリン酸等)及びこれらの塩〔アルカリ金属(ナトリウム、カリウム等)塩、アルカリ土類金属(カルシウム、マグネシウム等)塩、アンモニウム塩、炭素数1〜20のアルキルアミン(例えば、メチルアミン、エチルアミンオクチルアミン等)塩及び炭素数2〜12のアルカノールアミン(例えばモノ−、ジ−及びトリエタノールアミン)塩等〕等;
pH調整剤としては苛性アルカリ(苛性ソーダ等)アミン(モノ、ジ及びトリエタノールアミン等)、有機酸(塩)[カルボン酸、スルホン酸、フェノール等の有機酸、並びにこれらの金属塩又はアンモニウム塩、例えば、クエン酸、スルファミン酸、酢酸ソーダ、乳酸ソーダ等]、無機酸(塩)[塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、炭酸等の無機酸、並びにこれらの金属塩又はアンモニウム塩、例えば炭酸ソーダ、炭酸カリウム、炭酸アンモン、硫酸ソーダ、硫酸アンモン、硫酸水素ナトリウム、リン酸1ナトリウム等]等;
酸化防止剤としては、フェノール系[2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール(BHT)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)等];硫黄系[ジラウリル3,3’−チオジプロピオネート(DLTDP)、ジステアリル3,3’−チオジプロピオネート(DSTDP)等];リン系[トリフェニルホスファイト(TPP)、トリイソデシルホスファイト(TDP)等];アミン系[オクチル化ジフェニルアミン、N−n−ブチル−p−アミノフェノール、N,N−ジイソプロピル−p−フェニレンジアミン等]等;
紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン系(2−ヒドロキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン等)、サリチレート系(フェニルサリチレート、2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート等)、ベンゾトリアゾール系[(2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール等]、アクリル系[エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、メチル−2−カルボメトキシ−3−(パラメトキシベンジル)アクリレート等]等;
及び防腐剤としては安息香酸、パラオキシ安息香酸エステル、ソルビン酸等が挙げられる。
【0018】
上記その他の添加剤の使用量(重量%)は、本発明における(a)の重量に基づいて、消泡剤は通常10以下、好ましくは1〜3、キレート化剤は通常100以下、好ましくは20〜50、pH調整剤は通常20以下、好ましくは1〜10、酸化防止剤、紫外線吸収剤及び防腐剤はそれぞれ通常10以下、好ましくは0.1〜5である。
【0019】
また、本発明の有機凝結剤は、無機凝結剤(例えば、硫酸バンド、ポリ塩化アルミニウム、塩化第二鉄、硫酸第二鉄、ポリ硫酸鉄、消石灰等)や、本発明以外の有機凝結剤{例えば、エピハロヒドリンとアミンとの重縮合物(塩酸塩)、エピハロヒドリンとアルキレンジアミンとの重縮合物(塩酸塩)、ポリエチレンイミン(塩酸塩)、アルキレンジハライド−アルキレンポリアミン重縮合物(塩酸塩)、アニリン−ホルムアルデヒド重縮合物(塩酸塩)、ポリビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、ポリビニルピリジン(塩酸塩)、(ジ)メチルジ(メタ)アリルアンモニウムクロライド、(ジ)メチルジ(メタ)アリルアンモニウムクロライド、(ジ)ベンジルジ(メタ)アリルアンモニウムクロライドと2酸化硫黄との共重合物、ポリビニルイミダゾリン(塩酸塩)等}を1種以上添加しても良い。これらを本発明の有機凝結剤に添加する場合の添加量(重量%)は、(a)の重量に基づいて、通常0〜50、好ましくは5〜30、より好ましくは10〜20である。
【0020】
本発明の有機凝結剤は、粉末状、フレーク状、油状、ペースト状、水溶液状、エマルション状、懸濁液状等のいずれの形態でも良い。
【0021】
本発明の高分子凝集剤(C)は、少なくとも1種以上の本発明の有機凝結剤(a)と少なくとも1種以上の水溶性重合体(b)の混合物からなる。
水溶性重合体(b)としては、例えば、以下の水溶性不飽和モノマー(x)を任意に組み合わせて重合することにより得ることができる。
水溶性不飽和モノマーとしては次のものが挙げられる。
(x1) ノニオン性モノマー
下記のもの、及びこれらの混合物
・(x1−1) (メタ)アクリレート誘導体[ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(重合度3〜50)モノ(メタ)アクリレート、ポリグリセロール(重合度1〜10)モノ(メタ)アクリレート、2−シアノエチル(メタ)アクリレート等]
・(x1−2) (メタ)アクリルアミド誘導体[(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド等]
・(x1−3) 上記以外の窒素原子含有ビニルモノマー[アクリロニトリル、N−ビニルホルムアミド、N−ビニル−2−ピロリドン、ビニルイミダゾール、N−ビニルスクシンイミド、N−ビニルカルバゾール等]等。
【0022】
(x2) カチオン性モノマー
下記のもの、これらの塩(例えば、塩酸塩、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩、メチルクロライド塩、ジメチル硫酸塩及びベンジルクロライド塩等)、及びこれらの混合物
・(x2−1) 窒素原子含有(メタ)アクリレート誘導体[N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N−モルホリノエチル(メタ)アクリレート等]
・(x2−2) 窒素原子含有(メタ)アクリルアミド誘導体[N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド等]
・(x2−3) アミノ基を有するビニル化合物[ビニルアミン、ビニルアニリン、(メタ)アリルアミン、ジ(メタ)アリルアミン、p−アミノスチレン等]
・(x2−4) アミンイミド基を有する化合物[1,1,1−トリメチルアミン(メタ)アクリルイミド、1,1−ジメチル−1−エチルアミン(メタ)アクリルイミド、1,1−ジメチル−1−(2’−フェニル−2’−ヒドロキシエチル)アミン(メタ)アクリルイミド、1,1,1−トリメチルアミン(メタ)アクリルイミド等]
・(x2−5) 上記以外の窒素原子含有ビニルモノマー[2−ビニルピリジン、3−ビニルピペリジン、ビニルピラジン、ビニルモルホリン等]等。
【0023】
(x3) アニオン性モノマー
下記の酸、これらの塩[アルカリ金属塩(リチウム、ナトリウム、カリウム等)、アルカリ土類金属塩(マグネシウム、カルシウム等)、アンモニウム塩及びアミン(炭素数1〜20)塩等]、及びこれらの混合物
・(x3−1) 不飽和カルボン酸[(メタ)アクリル酸、(無水)マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、ビニル安息香酸、アリル酢酸等]
・(x3−2) 不飽和スルホン酸〔炭素数2〜20の脂肪族不飽和スルホン酸(ビニルスルホン酸等)、炭素数6〜20の芳香族不飽和スルホン酸(スチレンスルホン酸等)、スルホン酸基含有(メタ)アクリレート[スルホアルキル(炭素数2〜20)(メタ)アクリレート{2−(メタ)アクリロイルオキシエタンスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルオキシプロパンスルホン酸、3−(メタ)アクリロイルオキシプロパンスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルオキシブタンスルホン酸、4−(メタ)アクリロイルオキシブタンスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルオキシ−2,2−ジメチルエタンスルホン酸、p−(メタ)アクリロイルオキシメチルベンゼンスルホン酸等}等]、スルホン酸基含有(メタ)アクリルアミド[2−(メタ)アクリロイルアミノエタンスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルアミノプロパンスルホン酸、3−(メタ)アクリロイルアミノプロパンスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルアミノブタンスルホン酸、4−(メタ)アクリロイルアミノブタンスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2−ジメチルエタンスルホン酸、p−(メタ)アクリロイルアミノメチルベンゼンスルホン酸等]、アルキル(炭素数1〜20)(メタ)アリルスルホコハク酸エステル[メチル(メタ)アリルスルホコハク酸エステル等]等〕
・(x3−3) (メタ)アクリロイルポリオキシアルキレン(炭素数1〜6)硫酸エステル[(メタ)アクリロイルポリオキシエチレン(重合度2〜50)硫酸エステル等]等。
【0024】
上記水溶性不飽和モノマー(x)の中で好ましいのは、より高分子量にできる点から、(x1−1)、(x1−2)、(x1−3)、(x2−1)、(x2−2)、(x3−1)、(x3−2)であり、さらに好ましくは(x1−2)、(x1−3)、(x2−1)、(x2−2)、(x3−1)、(x3−2)不飽和スルホン酸の内のスルホン酸基含有(メタ)アクリレート、スルホン酸基含有(メタ)アクリルアミド、特に好ましくは(x1−2)、(x1−3)、(x2−1)、(x3−1)、(x3−2)不飽和スルホン酸の内のスルホン酸基含有(メタ)アクリレート、スルホン酸基含有(メタ)アクリルアミド、最も好ましくは(x1−2)の内の(メタ)アクリルアミド、(x1−3)の内のアクリロニトリル、N−ビニルホルムアミド、(x2−1)の内のN,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート及びこれらの塩(例えば、塩酸塩、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩、メチルクロライド塩、ジメチル硫酸塩及びベンジルクロライド塩等)、(x3−1)の内の(メタ)アクリル酸、(無水)マレイン酸、イタコン酸及びこれらのアルカリ金属塩(リチウム、ナトリウム、カリウム等)、(x3−2)不飽和スルホン酸の内の2−(メタ)アクリロイルオキシエタンスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルオキシプロパンスルホン酸、3−(メタ)アクリロイルオキシプロパンスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2−ジメチルエタンスルホン酸及びこれらのアルカリ金属塩(リチウム、ナトリウム、カリウム等)である。
また、これらの水溶性不飽和モノマー(x)は、単独で重合しても良く、任意に混合して共重合しても良い。
【0025】
上記(x)は、必要により水不溶性不飽和モノマー(y)を併用してもよく、その場合(y)の割合(モル%)は、モノマー(x)と(y)の全モル数に対して、通常0以上、好ましくは0.1以上、さらに好ましくは0.5以上であり、通常40以下、好ましくは20以下、さらに好ましくは10以下である。
【0026】
水不溶性不飽和モノマー(y)としては、例えば以下の物が挙げられる。
下記の(y1)〜(y4)、及びこれらの混合物
・(y1) 炭素数4〜23の(メタ)アクリレート[炭素数1〜20の脂肪族及び脂環式アルコールの(メタ)アクリレート、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、炭素数4〜20のエポキシ基含有(メタ)アクリレート{例えば、グリシジル(メタ)アクリレート等}等]
【0027】
・(y2) ポリプロピレングリコール(重合度2〜50)[モノアルキル(炭素数1〜20)、モノシクロアルキル(炭素数3〜12)もしくはモノフェニルエーテル]不飽和カルボン酸モノエステル〔モノオール又はジオールのプロピレンオキシド付加物、例えばモノオール(炭素数1〜20)プロピレンオキシド付加物の(メタ)アクリル酸エステル[ω−メトキシポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ω−エトキシポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ω−プロポキシポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ω−ブトキシポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ω−シクロヘキシルポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ω−フェノキシポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等]、ジオール(炭素数1〜20)プロピレンオキシド付加物の(メタ)アクリル酸エステル[ω−ヒドロキシエチル(ポリ)オキシプロピレンモノ(メタ)アクリレート等]等〕
【0028】
・(y3) 炭素数2〜30の不飽和炭化水素モノマー[エチレン、ノネン、スチレン、1−メチルスチレン等]
・(y4) 不飽和アルコール[ビニルアルコール、(メタ)アリルアルコール]の炭素数2〜20のカルボン酸エステル(例えば酢酸ビニル)
・(y5) ハロゲン含有モノマー(例えば塩化ビニル)等。
【0029】
水溶性重合体(b)の製法は特に限定なく、公知の水溶液重合、逆相懸濁重合、光重合、沈澱重合、逆相乳化重合等のラジカル重合法が採用できる。これらのうち工業的観点から、水溶液重合、逆相懸濁重合、逆相乳化重合が好ましく、より好ましくは水溶液重合、逆相懸濁重合である。
水溶液重合は公知の方法が使用でき、例えば、該モノマーの水溶液を外部からの熱の出入りが無い容器中に入れ、断熱重合をする方法(特公昭59−40843号公報等)、該モノマーの水溶液を外部から温調可能な容器中で定温重合する方法(特開平3−189000号公報等)が使用できる。
逆相懸濁重合についても公知の方法が使用でき、例えば、水溶性ビニルモノマーの水溶液を油溶性高分子物質を分散安定剤として、油中水型に分散して重合する方法(特開昭56−53111号公報等)等が使用できる。
油溶性高分子物質としては、セルロースエーテル(例えば、エチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース等)、ショ糖脂肪酸エステル(例えば、ショ糖ジステアレート、ショ糖トリステアレート等)、ソルビタン脂肪酸エステル(例えば、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレート等)、ポリグリセリン脂肪酸エステル(例えば、モノステアリン酸グリセリン等)、アルケンとα,β−不飽和多価カルボン酸(無水物)との共重合体又はその誘導体{例えば、炭素数20以上40以下の1−オレフィンと(無水)マレイン酸の共重合体等}等が挙げられる。これらの使用量(重量%)は、使用する有機溶媒の重量に対して、通常0.1以上、好ましくは0.2以上、より好ましくは0.5以上であり、通常10以下、好ましくは5以下、より好ましくは3以下である。
また、使用する有機溶媒としては、脂肪族炭化水素(例えば、ヘプタン、ノルマルデカン、シクロヘキサン、デカリン等)、芳香族炭化水素(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等)等が挙げられる。
【0030】
また、逆相乳化重合についても公知の方法が使用でき、例えば、水溶性ビニルモノマーの水溶液を界面活性剤を用いて、油中水型エマルジョンを形成して重合する方法(特許第2676483号公報、特開平9−208802号公報等)等が使用できる。
使用する分散媒としては、例えば、炭化水素系液体{例えば、パラフィン(例えば、n−パラフィン、イソパラフィン等)、鉱油(例えば、灯油、軽油、中油等)、炭化水素系合成油等}、あるいはこれらの混合物等が挙げられる。
乳化する際に用いられる界面活性剤としては、特許第2676483号公報、特開平9−208802号公報等に記載の公知のものが使用でき、これらの中でも、エマルジョンの安定性の観点から、ノニオン性界面活性剤又はノニオン活性剤と他のイオン性界面活性剤との併用が好ましい。ノニオン活性剤の例としては、例えば、高級脂肪酸エステル(例えば、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンジステアレート、ソルビタンモノオレート、オレイン酸ソルビタンエステルエチレンオキサイド付加物等)、ポリオキシエチレン長鎖アルキルエーテル(ラウリルアルコールポリオキシエチレンエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等)、長鎖アルキルアルカノールアミド(N,N−ジヒドロキシエチルラウリルアミド等)等}が挙げられる。
これらの界面活性剤の添加量(重量%)としては、分散媒の全量に対して、通常0.05以上、好ましくは0.1以上、より好ましくは0.12以上であり、通常1以下、好ましくは0.5以下、より好ましくは0.25以下である。
また油中水型エマルジョンを水に希釈して使用する際に、水に投入して素早く転相する様に、予め油中水型エマルジョンに転相剤を添加しても良い。転相剤としては、親水性の高い界面活性剤(例えば、HLB9〜20)が使用でき、特許第2676483号公報、特開平9−208802号公報等に記載のカチオン性界面活性剤及び/又はノニオン性界面活性剤等が使用できる。
【0031】
上記製造の際に用いるラジカル重合開始剤としては、公知のもの、例えば、水溶性アゾ開始剤[アゾビスアミジノプロパン(塩)、アゾビスシアノバレリン酸(塩)、2,2’−アゾビス[2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン](塩)等]、油溶性アゾ開始剤(アゾビスシアノバレロニトリル、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル等)、水溶性過酸化物(過酸化水素、過酢酸、ターシャルブチルパーオキサイド等)、油溶性過酸化物(ベンゾイルパーオキシド、クメンヒドロキシパーオキシド等)、無機過酸化物(過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム等)が挙げられる。
上記の過酸化物は還元剤と組み合わせてレドックス開始剤として用いてもよく、還元剤の例としては重亜硫酸塩(重亜硫酸ナトリウム、重亜硫酸カリウム、重亜硫酸アンモニウム等)、還元性金属塩[硫酸鉄(II)等]、3級アミン[ジメチルアミノ安息香酸(塩)、ジメチルアミノエタノール等]、遷移金属塩のアミン錯体[塩化コバルト(III)のペンタメチレンヘキサミン錯体、塩化銅(II)のジエチレントリアミン錯体等]、有機性還元剤(アスコルビン酸等)等が挙げられる。また、アゾ開始剤、過酸化物開始剤及びレドックス開始剤はそれぞれ単独で用いてもよいし、2種以上の開始剤を併用してもよい。
【0032】
ラジカル重合開始剤の使用量(重量%)は、本発明の水溶性重合体として最適な分子量を得る観点から水溶性不飽和モノマー(x)、及び必要により水不溶性不飽和モノマー(y)の合計重量に基づいて、好ましくは0.001以上、さらに好ましくは0.005以上、特に好ましくは0.01以上、最も好ましくは0.02以上であり、好ましくは1以下、さらに好ましくは0.5以下、特に好ましくは0.1以下、最も好ましくは0.05以下である。
【0033】
また、必要によりラジカル重合用連鎖移動剤を使用しても良い。ラジカル重合用連鎖移動剤としては、特に限定無く公知のものが使用できる。例えば、分子内に1つ又は2つ以上の水酸基を有する化合物(例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリエチレンポリプロピレングリコール等)、分子内に1つ又は2つ以上のアミノ基を有する化合物(例えば、アンモニア、メチルアミン、ジメチルアミン、トリエチルアミン、プロパノールアミン等)、分子内に
1つ又は2つ以上のチオール基を有する化合物(後述)等が挙げられる。
これらの内で分子量制御の観点から、好ましくは分子内に1つ又は2つ以上のチオール基を有する化合物である。
【0034】
分子内にチオール基を有する化合物としては、以下の物、これらの混合物及び必要によりこれらの塩[アルカリ金属塩(リチウム、ナトリウム、カリウム等)、アルカリ土類金属塩(マグネシウム、カルシウム等)、アンモニウム塩、アミン(炭素数1〜20)塩、塩酸塩、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩等]が挙げられる。
・1価チオール
脂肪族(炭素数1〜20)メルカプタン[例えば、メチルメルカプタン、エチルメルカプタン、プロピルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、ヘキサデシルメルカプタン、n−オクタデシルメルカプタン、2−メルカプトエタノール、メルカプト酢酸、3−メルカプトプロピオン酸、チオ酢酸、1−チオグリセロール、チオグリコール酸モノエタノールアミン、チオマレイン酸、システイン、システアミン等]、脂環式(炭素数5〜20)メルカプタン(例えば、シクロペンタンメルカプタン、シクロヘキシルメルカプタン)、芳香族(炭素数6〜12)メルカプタン(例えば、チオフェノール、ベンジルメルカプタン、チオ安息香酸、チオサリチル酸等)等が挙げられる。
【0035】
・多価チオール
ジチオール[脂肪族(炭素数2〜40)ジチオール(例えば、エチレンジチオール、ジエチレンジチオール、トリエチレンジチオール、プロピレンジチオール、1,3−及び1,4−ブタンジチオール、1,6−ヘキサンジチオール、ネオペンチルジチオール等)、脂環式(炭素数5〜20)ジチオール、(例えば、シクロペンタンジチオール、シクロヘキサンジチオール等)、芳香族(炭素数6〜16)ジチオール(例えば、ベンゼンジチオール、ビフェニルジチオール等)等が挙げられる。
【0036】
ラジカル重合用連鎖移動剤を使用する場合の使用量(重量%)としては、本発明の水溶性重合体として最適な分子量を得る観点から、使用するモノマーの合計重量に基づいて、好ましくは0.0001以上、より好ましくは0.0005以上、特に好ましくは0.001以上、最も好ましくは0.005以上であり、好ましくは10以下、より好ましくは5以下、特に好ましくは3以下、最も好ましくは1以下である。
【0037】
製造する際のモノマー水溶液中のモノマー濃度(重量%)としては、水溶液重合では該モノマー水溶液の重量に基づいて通常20以上、好ましくは25以上、より好ましくは30以上、特に好ましくは40以上、最も好ましくは50以上であり、通常80以下、好ましくは75以下、より好ましくは70以下、特に好ましくは65以下、最も好ましくは60以下である。
逆相懸濁重合では通常30以上、好ましくは40以上、より好ましくは45以上、特に好ましくは50以上、最も好ましくは55以上であり、通常90以下、好ましくは85以下、より好ましくは80以下、特に好ましくは78以下、最も好ましくは75以下である。
逆相乳化重合では通常10以上、好ましくは20以上、より好ましくは30以上、特に好ましくは40以上、最も好ましくは55以上であり、通常90以下、好ましくは80以下、より好ましくは75以下、特に好ましくは70以下、最も好ましくは65以下である。
【0038】
逆相懸濁重合の際の分散媒の使用量(重量%)としては、分散系の安定化の観点からモノマー水溶液の全重量に基づいて、好ましくは25以上、さらに好ましくは40以上、特に好ましくは65以上であり、好ましくは1,000以下、さらに好ましくは400以下、特に好ましくは200以下である。
逆相乳化重合の際の分散媒の使用量(重量%)としては、エマルジョンの安定性の観点からモノマー水溶液の全重量に基づいて、好ましくは20以上、さらに好ましくは30以上、特に好ましくは40以上であり、好ましくは80以下、さらに好ましくは70以下、特に好ましくは60以下である。
【0039】
重合温度(℃)としては、水溶液重合では、通常−10以上、好ましくは0以上、より好ましくは5以上、特に好ましくは10以上、最も好ましくは15以上であり、通常50以下、好ましくは40以下、より好ましくは30以下、特に好ましくは25以下、最も好ましくは20以下である。また、重合中は所定温度を一定(例えば、所定重合温度±5℃)に保つ様、適宜加熱、冷却して調節しても良いし、ガラス製の断熱容器等内で断熱重合しても良い。断熱重合の際、重合熱により水の沸点(100℃)以上にならない様に開始温度を調節することが好ましい。
重合温度(℃)としては、逆相懸濁重合では、通常10以上、好ましくは20以上、より好ましくは30以上、特に好ましくは40以上、最も好ましくは50以上であり、通常95以下、好ましくは90以下、より好ましくは80以下、特に好ましくは70以下、最も好ましくは60以下である。また、重合中は所定重合温度を一定(例えば、所定重合温度±5℃)に保つ様、適宜加熱、冷却して調節することが好ましい。重合温度を一定に保つために、予め所定重合温度に温調した分散媒に撹拌下でモノマーを随時滴下しても良い。その際の滴下時間は、モノマー濃度、及び重合反応発熱量により異なるが、通常0.5〜20時間、好ましくは1〜10時間である。
逆相乳化重合では、重合温度(℃)としては、通常0以上、好ましくは5以上、より好ましくは10以上、特に好ましくは15以上、最も好ましくは20以上であり、通常95以下、好ましくは90以下、より好ましくは80以下、特に好ましくは70以下、最も好ましくは55以下である。また、重合中は所定重合温度を一定(例えば、所定重合温度±5℃)に保つ様、適宜加熱、冷却して調節しても良いし、比較的低温(例えば15〜35℃)で重合を開始させ、一定時間(例えば1〜3時間)重合後に昇温(例えば55〜80℃)しても良い。
重合時間は重合による発熱がなくなった点で終了が確認できるが、重合を完結し、残存モノマーを減少させる観点から、通常発熱により重合開始を確認した時点から1〜24時間、好ましくは2〜12時間である。逆相懸濁重合の場合の様に、モノマーを随時滴下する場合は滴下終了後から上記時間重合することが好ましい。
上記のモノマー濃度、重合温度、重合時間は、モノマー組成、重合法、開始剤種類等によって適宜調整することができる。
【0040】
重合時の圧力(kPa、以下絶対圧力を示す。)は、特に限定無いが、通常常圧下で行う。また、逆相懸濁重合の場合は、重合時の温度調節が容易である点から、好ましくは重合温度において、分散媒が沸騰する圧力又は疎水性分散媒と水とが共沸する圧力が好ましい。具体的には、5以上が好ましく、より好ましくは12以上、特に好ましくは25以上であり、95以下が好ましく、より好ましくは80以下、特に好ましくは65以下である。
【0041】
重合時のモノマー水溶液のpHは、特に限定無く使用できるが、重合速度、得られる水溶性重合体の溶解性の点から、好ましくは1〜8、より好ましくは2〜7、特に好ましくは3〜6.5である。
上記pHに調整するために用いるpH調整剤としては特に限定なく使用でき、モノマー水溶液がアルカリ性の場合には硫酸、塩酸、リン酸等の鉱酸;酸性リン酸ソーダ、酸性ぼう硝、塩化アンモン、硫安、重硫安、スルファミン酸等の無機固体酸性物質;シュウ酸、こはく酸、リンゴ酸等の有機酸が挙げられ、モノマー水溶液が酸性の場合には水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の無機アルカリ性物質;アンモニア、グアニジン等の有機アルカリ性物質等が挙げられる。
なお、上記のpHの測定方法としては、室温(20℃)で重合で使用するモノマー水溶液の原液をそのまま測定すれば良い。
【0042】
また水溶性重合体(b)は予め上記記載の方法により重合した後、ポリマー変性反応しても良い。ポリマー変性反応としては、例えば、アクリルアミド等の加水分解性官能基を分子内に有する水溶性不飽和モノマー(x)を使用した場合、重合時又は重合後に苛性アルカリ(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等)又は炭酸アルカリ(炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等)を添加して、モノマー(x)のアミド基を部分的に加水分解(加水分解率は全共重合モル数に対して約1〜60モル%)してカルボキシル基を導入する方法(特開昭56−16505号公報等)、ホルムアルデヒド、ジアルキル(炭素数1〜12)アミン及びハロゲン化(塩化、臭化、ヨウ化等)アルキル(炭素数1〜12)(例えばメチルクロライド、エチルクロライド等)を加え、マンニッヒ反応によって部分的にカチオン性基を導入する方法等、又はアクリロニトリル等のニトリル基と、ビニルホルムアミド等の加水分解等によって得られるアミノ基によって得られるアミノ基とニトリル基の閉環反応により分子内にアミジン環を形成する方法(特開平5−192513号公報等)等が挙げられる。
【0043】
また2種以上の水溶性重合体(b)を用いる場合、予めそれぞれを重合した後に混合しても良いし、一方を予め重合しておき、他方の重合時に加えて重合しても良い。
【0044】
高分子凝集剤(C)の分子量は、凝集性能(凝集速度、フロック強度)の観点から、1N−NaNO3 水溶液中30℃で測定した固有粘度(dl/g)が通常0.1以上、好ましくは0.5以上、さらに好ましくは2以上、特に好ましくは4以上、最も好ましくは6以上であり、通常40以下、好ましくは30以下、さらに好ましくは20以下、特に好ましくは15以下、最も好ましくは12以下である。
【0045】
本発明の高分子凝集剤(C)における(a)の添加量(重量%)は、凝集剤性能(凝集速度、フロック強度、含水率)と、ろ液の清澄性向上効果(COD低減、脱色)の観点から、(a)と(b)の合計重量に対して、通常0.5以上、好ましくは1以上、より好ましくは2以上、特に好ましくは3以上、最も好ましくは5以上であり、通常99以下、好ましくは90以下、より好ましくは70以下、特に好ましくは50以下、最も好ましくは20以下である。
また、(a)と(b)を混合する方法としては、(a)と(b)が混合できれば特に限定無く、例えば、ブレンダー等攪拌装置を用いて混合する方法、(b)の製造時、(b)重合前又は重合後に(a)を添加する方法等がある。
【0046】
高分子凝集剤(C)は必要に応じ、無機塩[塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、炭酸等の無機酸の金属塩又はアンモニウム塩、例えば炭酸ソーダ、炭酸カリウム、炭酸アンモン、硫酸ソーダ、硫酸アンモン、硫酸水素ナトリウム等]、有機酸(塩)[カルボン酸、スルホン酸、フェノール等の有機酸、並びにこれらの金属塩又はアンモニウム塩、例えば、スルファミン酸、酢酸ソーダ、乳酸ソーダ等]、界面活性剤[米国特許第4331447号明細書記載の界面活性剤、例えば、ポリオキシエチレンノニルフェノールエーテル、ジオクチルスルホコハク酸ソーダ等]、ブロッキング防止剤(ポリエーテル変性シリコーンオイル、例えば、ポリエチレンオキサイド変性シリコーン、ポリエチレンオキサイド・ポリプロピレンオキサイド変性シリコーン等)、酸化防止剤〔フェノール系化合物(ハイドロキノン、メトキシハイドロキノン、カテコール等)、ヒンダードアミン[クペロン、2−(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、コハク酸ジメチル−1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン重縮合物、ビス(1−オクチロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル等]、含硫化合物[2−メルカプトベンゾチアゾール及びその塩(金属塩又はアンモニウム塩等)、チオ尿素、テトラメチルチウラムジサルファイド、ジメチルジチオカルバミン酸及びその塩(金属塩又はアンモニウム塩等)、亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム等]、含リン化合物(トリフェニルホスファイト、トリエチルホスファイト、亜リン酸ナトリウム、次亜リン酸ナトリウム等)、含窒素化合物{尿素、グアニジン(上記無機酸塩)等}等〕等の添加剤と併用して使用できる。
これらの添加剤は、モノマー水溶液中に予め添加しても良いし、重合後のポリマーに添加、混練して配合しても良い。
【0047】
これらの添加剤の添加量(重量%)は、添加剤をモノマー水溶液中に予め添加する場合はモノマー水溶液中の固形分含量に対して、又、添加剤をポリマー中に予め添加する場合はポリマー中の固形分含量に対して、無機塩、有機酸又はその塩は0〜10、界面活性剤、ブロッキング防止剤は0〜5、酸化防止剤は0〜20であり、ポリマー水溶液の粘度の点から、より好ましくは無機塩、有機酸塩は0.05〜5、界面活性剤、ブロッキング防止剤は0.005〜3、酸化防止剤は0.001〜20である。
【0048】
本発明の高分子凝集剤(C)は、従来に無い特異的な凝集性能(高フロック強度、フロックの粗大化、脱水ケーキの低含水率化)やろ液の清澄性向上効果(COD低減、脱色効果)を示すことから、下水又はし尿(以下下水汚泥)等の凝集処理用高分子凝集剤又は産業廃水(以下廃水)等の凝集処理用高分子凝集剤として使用する場合が好ましく、特に好ましくは下水汚泥等の凝集処理用高分子凝集剤である。
上記の下水汚泥等の凝集処理用高分子凝集剤としては、該下水汚泥中の懸濁粒子の大きさが比較的大きく、また水中における懸濁粒子表面がマイナスに帯電していることから、(C)がカチオン性高分子凝集剤体及び/又は両性高分子凝集剤が好ましく、さらに本発明の特徴である上記効果をより一層発揮できる点から、より好ましくは(C)が両性高分子凝集剤である。
ここでカチオン性高分子凝集剤とは、分子内にカチオン性基を有する高分子凝集剤、すなわち水に溶解した際にカチオン性を示す高分子凝集剤であり、また両性高分子凝集剤とは、分子内にカチオン性基及びアニオン性基を有する高分子凝集剤又は分子内にカチオン性基を有する高分子凝集剤と分子内にアニオン性基を有する高分子凝集剤の混合物、すなわち水に溶解した際にカチオン性及びアニオン性を示す高分子凝集剤である。これらの高分子凝集剤の水中におけるカチオン性又はアニオン性の評価方法については、コロイド当量値(meq/g)として求めることができる。すなわち、カチオン性凝集剤中のカチオン性基当量値はカチオンコロイド当量値として求めることができ、両性凝集剤中のカチオン性基当量値及びアニオン性基当量値は、それぞれカチオンコロイド当量値、アニオンコロイド当量値として求めることができる。
【0049】
本発明のカチオン性高分子凝集剤中のカチオンコロイド当量値(meq/g)は、凝集性能(高フロック強度、フロックの粗大化、脱水ケーキの低含水率化)の観点から、0.1以上が好ましく、より好ましくは0.5以上、さらに好ましくは1.0以上、特に好ましくは1.5以上、最も好ましくは2.0以上であり、20.0以下が好ましく、より好ましくは12.0以下、さらに好ましくは8.0以下、特に好ましくは6.0以下、最も好ましくは5.0以下である。
また本発明の両性高分子凝集剤中のカチオンコロイド当量値(meq/g)は、上記と同様の理由から、0.1以上が好ましく、より好ましくは0.5以上、さらに好ましくは1.0以上、特に好ましくは1.5以上、最も好ましくは2.0以上であり、15.0以下が好ましく、より好ましくは10.0以下、さらに好ましくは6.0以下、特に好ましくは5.0以下、最も好ましくは4.5以下である。
またアニオンコロイド当量値(meq/g)は−13.0以上が好ましく、より好ましくは−10.0以上、さらに好ましくは−8.0以上、特に好ましくは−5.0以上、最も好ましくは−3.0以上であり、−0.05以下が好ましく、より好ましくは−0.1以下、さらに好ましくは−0.3以下、特に好ましくは−0.5以下、最も好ましくは−1.0以下である。
【0050】
コロイド当量値は以下に示すコロイド滴定法により求めることができる。なお、以降の測定は室温(約20℃)下で行う。
(1)測定試料(50ppm水溶液)の調整
試料0.2g(固形分含量換算したもの)を精秤し、200mlのガラス製三角フラスコにとり、全体の重量(試料とイオン交換水の合計重量)が100gとなる様にイオン交換水を加えた後、マグネチックスターラー(1000rpm)で、3時間攪拌して完全に溶解し、0.2重量%の高分子凝集剤溶液を調整する。さらに500mlのガラス製ビーカーに上記で調製した溶液10.00gを小数点第2位まで計ることができる天秤を用いて正確に秤りとり、全体の重量(溶液10mlとイオン交換水の合計重量)が400.00gとなる様にイオン交換水を加え、再度マグネチックスターラー(1000〜1200rpm)で、30分間攪拌して、均一な測定試料とする。
なお、高分子凝集剤の固形分含量は、試料約1.0gをシャーレに秤量(X)して、順風乾燥機中で105±5℃で90分間乾燥させた後の残存重量を(Y)として、次式から算出した値である。
固形分含量(重量%)=(Y)×100/(X)
(2)カチオンコロイド当量値の測定
測定試料100.0gを200mlのガラス製コニカルビーカーにとり、攪拌しながら除々に0.5重量%硫酸水溶液を加え、pH3に調整する。次にトルイジンブルー指示薬(TB指示薬)を2〜3滴加え、N/400ポリビニル硫酸カリウム(N/400PVSK)試薬で滴定する。滴定速度は2ml/分とし、測定試料が青から赤紫色に変色し、30秒間保持する時点を終点とする。
(3)アニオンコロイド当量値の測定
測定試料100.0gを200mlのガラス製コニカルビーカーにとり、マグネチックスターラー(500rpm)で攪拌しながら、N/10水酸化ナトリウム水溶液0.5mlを加え、さらにN/200メチルグリコールキトサン水溶液5mlを5mlのホールピペットを用いて加えた後、5分間攪拌する(その時のpH約10.5)。TB指示薬を2〜3滴加え、(2)と同様にして滴定する。
(4)空試験
測定試料の代わりにイオン交換水100.0gを用いる以外(2)及び(3)と同様の操作を行う。
(5)計算方法
カチオン又はアニオンコロイド当量値(meq/g)=1/2×(試料の滴定量−空試験の滴定量)×(N/400PVSKの力価)
【0051】
本発明の高分子凝集剤の製品形状は、粉末状(破砕状、真球状、葡萄房状等)、フィルム状、水溶液状、w/oエマルジョン状、懸濁液状等公知の任意形状でよい。
【0052】
本発明の有機凝結剤及び/又は高分子凝集剤(C)を用いた下水、し尿又は工場廃水等の有機性汚泥や工場廃水等の無機性の汚泥又は廃水(以下、廃水と記載する。)の処理方法としては、特に限定無く、例えば該廃水に添加、攪拌して反応した後、固液分離を行う方法が使用できる。固液分離の方法としては、例えば、重力沈降、膜ろ過、カラムろ過、加圧浮上、濃縮装置(例えば、シックナー等)、脱水装置(例えば、遠心脱水機、ベルトプレス脱水機、フィルタープレス脱水機、キャピラリー脱水機等)等が利用できる。
これらの方法の内で、本発明の効果(高フロック強度、フロックの粗大化、脱水ケーキの低含水率化、及びろ液中のCOD低減、脱色効果)を十分に発揮させるために、好ましくは(1)本発明の有機凝結剤を廃水に添加して汚泥改質させた後、さらに高分子凝集剤を添加してフロックを形成し、固液分離を行う方法、(2)本発明の高分子凝集剤(C)を廃水に添加してフロックを形成し、固液分離を行う方法である。
(1)の方法で用いる高分子凝集剤は、上述した本発明の高分子凝集剤(C)でも良いし、その他の高分子凝集剤(D)でも良い。
【0053】
その他の高分子凝集剤(D)としては、上記4級アンモニウム塩(a)を含まない高分子凝集剤であれば特に限定無く、上述した(C)と同様の水溶性不飽和モノマー(x)、必要により水不溶性不飽和モノマー(y)の重合物からなり、製造方法についても、(C)と同様の方法(水溶液重合、逆相懸濁重合、光重合、沈澱重合、逆相乳化重合等のラジカル重合法又はラジカル重合後のポリマー変性反応等)が使用できる。またラジカル重合開始剤及びその添加量、必要により用いるラジカル重合用連鎖移動剤及びその添加量についても(C)と同様のものが使用でき、重合条件(モノマー濃度、重合温度、重合時間、圧力、pH等)、添加剤{(a)を除く}及びその添加量についても(C)と同様のものが使用できる。
【0054】
(1)の方法において、本発明の有機凝結剤を廃水に添加する方法としては、該有機凝結剤の水溶液にした後に該下水汚泥又は廃水に添加して十分に攪拌することが好ましいが、該有機凝結剤をそのまま廃水に添加して攪拌しても良い。該有機凝結剤を水溶液として用いる場合は、0.1〜5重量%に溶解して使用することが好ましい。
溶解方法、溶解後の希釈方法は特に限定無く使用できるが、例えば予め計りとった水に、ジャーテスター等の撹拌装置を用いて撹拌しながら所定量の有機凝結剤を加え、数時間(約1〜4時間程度)撹拌して溶解する方法等が採用できる。
【0055】
(1)の方法における本発明の有機凝結剤の添加量(重量%)は、該廃水の種類、懸濁している粒子の含有量、該高分子凝集剤の分子量等によって異なるが、特に限定無く使用でき、廃水中の蒸発残留物重量(以下、TSと記載する。)に対して、通常0.01以上、好ましくは0.05以上、より好ましくは0.1以上、特に好ましくは0.15以上、最も好ましくは0.2以上であり、通常10以下、好ましくは8以下、より好ましくは5以下、特に好ましくは3以下、最も好ましくは2以下である。
【0056】
また、本発明の有機凝結剤を該廃水に使用する際に、前述した無機凝結剤や、本発明以外の有機凝結剤を1種以上併用しても良い。これらを併用する場合は、本発明の有機凝結剤に予め添加しても良いし、該廃水に本発明の有機凝結剤と無機凝結剤及び/又は本発明以外の有機凝結剤を別々に添加しても良い。また別々に廃水に添加しても良い。別々に添加する場合の添加順序は特に限定無い。
これらを予め本発明の有機凝結剤に添加する場合の添加量(重量%)は、(a)の重量に基づいて、通常0〜50、好ましくは5〜30、より好ましくは10〜20である。
【0057】
無機凝結剤及び/又は本発明以外の有機凝結剤を別々に廃水に添加する際の無機凝結剤及び/又は本発明以外の有機凝結剤の添加量(重量%)は、該廃水の種類、懸濁している粒子の大きさ、廃水中のTS等によって異なるが、廃水中のTSに対して、無機凝結剤では通常0以上、好ましくは0.5以上、より好ましくは1以上、特に好ましくは2以上、通常20以下、好ましくは10以下、より好ましくは8以下、特に好ましくは5以下であり、有機凝結剤では通常0以上、好ましくは0.01以上、より好ましくは0.05以上、特に好ましくは0.1以上、通常5以下、好ましくは3以下、より好ましくは2以下、特に好ましくは1以下である。
【0058】
(1)の方法において高分子凝集剤(C)又は(D)を該廃水に添加する方法としては、特に限定無く、(C)又は(D)をそのまま廃水に添加しても良いが、好ましくは水溶液にした後に該廃水に添加する方法である。該高分子凝集剤を水溶液として用いる場合は、0.05〜1重量%に溶解して使用することが好ましい。
溶解方法、溶解後の希釈方法は特に限定無く、上述の本発明の有機凝結剤と同様の方法が使用できる。特に粉末状の高分子凝集剤を水に溶解する際、高分子凝集剤を一度に加えるとままこを生じ、高分子凝集剤が完全に水に溶解しにくくなるため好ましくない。
【0059】
廃水に添加する際の高分子凝集剤の添加量(重量%)は、該廃水の種類、懸濁している粒子の含有量、該高分子凝集剤の分子量等によって異なるが、特に限定無く使用でき、下水汚泥又は廃水中のTSに対して、通常0.01以上、好ましくは0.1以上、より好ましくは0.5以上、特に好ましくは1以上、最も好ましくは1.5以上であり、通常10以下、好ましくは8以下、より好ましくは5以下、特に好ましくは4以下、最も好ましくは3以下である。
【0060】
また、(2)の方法における本発明の高分子凝集剤(C)の該廃水への添加方法としては、特に限定無く、(C)をそのまま廃水に添加しても良いが、好ましくは水溶液にした後に該廃水に添加する方法である。該高分子凝集剤を水溶液として用いる場合は、0.05〜1重量%に溶解して使用することが好ましい。
溶解方法、溶解後の希釈方法は特に限定無く、上述の本発明の有機凝結剤、(1)における高分子凝集剤と同様の方法が使用できる。
廃水に添加する際の高分子凝集剤(C)の添加量(重量%)は、該廃水の種類、懸濁している粒子の含有量、該高分子凝集剤の分子量等によって異なるが、特に限定無く使用でき、下水汚泥又は廃水中のTSに対して、通常0.01以上、好ましくは0.1以上、より好ましくは0.5以上、特に好ましくは1以上、最も好ましくは1.5以上であり、通常10以下、好ましくは8以下、より好ましくは5以下、特に好ましくは4以下、最も好ましくは3以下である。
【0061】
また上記(1)又は(2)の処理方法により生成するフロック状の汚泥の脱水方法(固液分離法)としては、公知の遠心脱水、ベルトプレス脱水、フィルタープレス脱水、キャピラリー脱水等が適用できるが、本発明の高分子凝集剤の特異的な凝集性能である高フロック強度の観点から、遠心脱水、ベルトプレス脱水、フィルタープレス脱水がより好適に使用できる。
【0062】
本発明の高分子凝集剤(C)のその他の用途としては、掘削・泥水処理用凝集剤、製紙用薬剤(製紙工業用地合形成助剤、濾水歩留向上剤、濾水性向上剤、紙力増強剤等)、原油増産用添加剤(原油の二、三次回収用添加剤)、分散剤、スケール防止剤、凝結剤、脱色剤、増粘剤、帯電防止剤及び繊維用処理剤等が挙げられ、これらの中でより好ましくは掘削・泥水処理用凝集剤、製紙用薬剤、原油増産用添加剤である。
【0063】
【実施例】
以下実施例をもって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、実施例中の%は重量%を示し、共重合比はモル比を表す。
固有粘度[η](dl/g)は1N−NaNO3水溶液中、30℃で測定した値である。
高分子凝集剤のコロイド当量値及び固形分含量は、上述の方法によって測定した。
なお、汚泥中の蒸発残留物、有機分(強熱減量)は、下水道試験方法(日本下水道協会、1984年度版)記載の分析方法に準じて行った。
また本実施例中のフロック径、ろ液量、ろ布剥離性5、ケーキ含水率、COD濃度、ろ液清澄度は以下の方法に従って実施した。
<フロック径>
ジャーテスター(宮本理研工業社製、形式JMD−6HS−A)に板状の塩ビ製撹拌羽根(直径5cm、高さ2cm、厚さ0.2cm)2枚を十字になる様に連続して撹拌棒に取り付け、汚泥(又は有機凝結剤により予め汚泥改質した汚泥)200mlを500mlのビーカーに取り、ジャーテスターにセットした。ジャーテスターの回転数を120rpmにし、ゆっくり汚泥を撹拌しながら、所定量の0.2%高分子凝集剤水溶液を一度に添加し、30秒間撹拌した後、撹拌を止め凝集物の大きさを目視にて観察した(フロック径120rpm)。続いて回転数を300rpmにセットし、さらに30秒間撹拌した後、撹拌を止め凝集物の大きさを再度目視にて観察した(フロック径300rpm)。なお、フロック径は図1に示すフロック粒径図に従って判定した。
<ろ液量>
T−1189のナイロン製ろ布{敷島カンバス(株)社製、円形状、直径9cm}、ヌッツェ漏斗、300mlが測れるメスシリンダーをセットし、上記フロック径試験後の汚泥を一度に投入して濾過し、ストップウォッチを用いて投入直後から60秒後のろ液量を測定した。
<ろ布剥離性>
濾過した汚泥の一部をスパーテルで取り出し、プレスフィルター試験機を用いて脱水試験(2kg/cm2、60秒)を行い、試験後のろ布からの脱水ケーキの剥離性を下記の評点によって評価した。
◎:非常に剥がれやすい(ろ布付着物ほとんど無し)
○:剥がれやすい(僅かにろ布付着物有り)
△:多少剥がれにくい(ろ布付着物有り、僅かにろ布内部まで付着)
×:剥がれにくい(ろ布内部まで付着)
<ケーキ含水率>
上記ろ布剥離性試験後の脱水ケーキ約3.0gをシャーレに秤量(ア)して、順風乾燥機中で完全に水分が蒸発するまで(例えば、105±5℃で8時間)乾燥させた後のシャーレ上に残った乾燥ケーキの残存重量を(イ)として、次式からケーキ含水率を算出した。
ケーキ含水率(重量%)={(ア)−(イ)}/(ア)×100
<COD濃度>
上記ろ液量測定後のろ液を用いて、JIS K−0102(1998年度版)に記載のCODMn分析方法に準じてCOD濃度を測定した。
<ろ液清澄度>
上記ろ液量測定後のろ液を用いて、吸光度計(島津製作所社製、UV−1200)で波長590nm、700nmの時の吸光度を測定した。なお、吸光度の数字(%)は、イオン交換水の吸光度を100%とした時の値を用いた。
【0064】
参考例1
攪拌機、温度センサーを備えたオートクレーブ中にジテトラデシルメチルアミン101部、エタノール264部を加え密閉にした後、攪拌しながら内容物の温度を80℃に調整した。続いてその温度でメチルクロライド12部をポンプを用いて、滴下時間30分かけて槽内に投入し、5時間反応させた。得られた反応後の溶液を1Lのナス型フラスコに移し、エバポレーター(温度約50〜60℃、圧力約1.3kPa)を用いて、溶媒を完全に留去した。得られた固体を取り出し、乳鉢を用いて、100メッシュの金網(目開き150μm、JIS Z8801−2000)を全量通過するまですり潰し、粉末状のジメチルジテトラデシルアンモニウムクロライド(A−1)108部を得た(収率96%、HLB=15.0)。
【0065】
参考例2
ジテトラデシルメチルアミン101部の代わりにジオクタデシルメチルアミン128部を用いた以外は参考例1と同様にして、粉末状のジメチルジオクタデシルアンモニウムクロライド(A−2)133部を得た(収率95%、HLB=11.8)。
【0066】
参考例3
ジテトラデシルメチルアミン101部の代わりにジドコシルメチルアミン155部を用いた以外は参考例1と同様にして、粉末状のジメチルジドコシルアンモニウムクロライド(A−3)162部を得た(収率97%、HLB=9.8)。
【0067】
参考例4
ジテトラデシルメチルアミン101部の代わりにジドデシルメチルアミン88部、メチルクロライド12部の代わりにベンジルクロライド30部を用いた以外は参考例1と同様にして、粉末状のメチルジドデシルベンジルアンモニウムクロライド(A−4)113部を得た(収率96%、HLB=14.3)。
【0068】
参考例5
ジテトラデシルメチルアミン101部の代わりにジオクタデシルメチルアミン128部、メチルクロライド12部の代わりにベンジルクロライド30部を用いた以外は参考例1と同様にして、粉末状のメチルジオクタデシルベンジルアンモニウムクロライド(A−5)150部を得た(収率95%、HLB=10.4)。
【0069】
参考例6
市販のジメチルアミンとエピクロルヒドリン重縮合物{四日市合成(株)社製、カチオマスターPD−7、固形分濃度50%水溶液}50部をアセトン2,000部中に加え、ミキサーで30分間撹拌して沈殿物を得た。この沈殿物を減圧ろ過(JIS規検2種のろ紙を使用)により取り出した後、沈殿物を減圧乾燥機中(減圧度1.3kPa、40℃×2時間)で溶媒を留去し、粉末状の有機凝結剤(B’−1)23部を得た(収率93%)。
【0070】
参考製造例1
攪拌機を備えたコルベンにN,N−ジメチルアミノエチルメタクリレートのメチルクロライド塩の80%水溶液115部(100mol%)を加えた後、さらに系内のモノマーの合計%が30%となる様にイオン交換水を加え(この場合イオン交換水192部)、槽内が均一の溶液になるまで撹拌した。さらに撹拌を続けながら、硫酸を用いてモノマー水溶液のpH(20℃)を4.0に調整した。次に、40℃の恒温槽中で溶液の温度を40℃に調整し、系内を窒素(純度99.999%以上)で充分に置換した(気相酸素濃度10ppm以下)。次いで開始剤として2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)ジハイドロクロライドの10%水溶液0.46部を撹拌しながら加えた。約1分後に重合が開始し発熱が認められたが外部から冷却して内容物温度40〜50℃で10時間重合を行った。その後外部から加温して、70℃で1時間熟成し重合を完結した。なお重合中、内容物が高粘度となり撹拌が困難となったため、撹拌は途中で停止した。重合完結後、内容物を取り出し、これにアセトン2,000部を加えてミキサーで30分間撹拌して沈殿物を得た。この沈殿物を減圧ろ過(JIS規検2種のろ紙を使用)により取り出した後、沈殿物を減圧乾燥機中(減圧度1.3kPa、40℃×2時間)で溶媒を留去し、粉末状の高分子凝集剤(D−1)95部を得た(収率98%、固形分含量95%)。
【0071】
参考製造例2
N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレートのメチルクロライド塩の80%水溶液115部の代わりにN,N−ジメチルアミノエチルアクリレートのメチルクロライド塩の80%水溶液74部(40mol%)とアクリルアミドの50%水溶液65部(60mol%)を用いた以外は参考例1と同様にして、粉末状の高分子凝集剤(D−2)97部を得た(収率98%、固形分含量93%)。
【0072】
製造例1
N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレートのメチルクロライド塩の80%水溶液115部の代わりに10部(5mol%)、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレートのメチルクロライド塩の80%水溶液58部(30mol%)、アクリルアミドの50%水溶液51部(45mol%)、アクリル酸12部(20mol%)を用いた以外は参考例1と同様にして、粉末状の高分子凝集剤(D−3)95部を得た(収率96%、固形分含量93%)。
【0073】
参考例7
高分子凝集剤(D−1)9.0部と 有機凝結剤(A−1)1.3部を密栓可能なガラス瓶に採り、均一になるまで良く振り混ぜて高分子凝集剤(C−1)10.3部を得た。
【0074】
参考例8
高分子凝集剤(D−1)の代わりに 高分子凝集剤(D−2)9.0部、有機凝結剤(A−1)の代わりに 有機凝結剤(A−5)0.42部を用いた以外は参考例7と同様にして、高分子凝集剤(C−2)9.4部を得た。
【0075】
実施例1
高分子凝集剤(D−1)の代わりに 高分子凝集剤(D−3)9.0部、有機凝結剤(A−1)の代わりに 有機凝結剤(A−2)0.84部を用いた以外は参考例7と同様にして、高分子凝集剤(C−3)9.8部を得た。
【0076】
比較例1
高分子凝集剤(D−1)の代わりに 高分子凝集剤(D−3)9.0部、有機凝結剤(A−1)の代わりに 有機凝結剤(B’−1)0.84部を用いた以外は参考例7と同様にして、高分子凝集剤(C’−4)9.8部を得た。
【0077】
有機凝結剤(A−1〜A−5)、及び 有機凝結剤(B’−1)を表1に示す。
また、 高分子凝集剤(C−1〜C−3)、 高分子凝集剤(C’−4)を表2に示す。
【0078】
【表1】
【0079】
【表2】
添加量* 高分子凝集剤(D)に対する重量%
AAM :アクリルアミド
DAAQ:N,N−ジメチルアミノエチルアクリレートのメチルクロライド塩
DAMQ:N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレートのメチルクロライド塩
AAc:アクリル酸
【0080】
実施例2〜6、比較例2
有機凝結剤(A−1〜A−5)、 有機凝結剤(B’−1)、また高分子凝集剤(D−3)をそれぞれイオン交換水にとかして固形分含量が0.2%の水溶液とした。A下水処理場から採取した消化汚泥{pH7.2、TS(蒸発残留物)1.8%、有機分60%}500mlを1Lのビーカーに採り、それぞれ溶解した有機凝結剤水溶液を25ml(この時の有機凝結剤添加量0.56%/TS、ここでTSとは蒸発残留物重量のことを指す。以下同様に記載。)を加えてハンドミキサーで充分に攪拌し、汚泥を改質させた。この汚泥200mlを用いて、上述の方法によりフロック径、ろ液量、ろ布剥離性、ケーキ含水率、COD濃度、ろ液清澄度を測定した。なお、高分子凝集剤の添加量は40ml(この時の高分子凝集剤の添加量2.2%/TS)とした。試験結果を表3に示した。
表3の結果から、実施例2〜6は、比較例に比べて、粗大粒子を形成し、高撹拌下(300rpm)でも一旦形成したフロックが壊れにくい(フロック強度が強い)こと、良好なろ布剥離性、高い脱水性(低いケーキ含水率)、COD低減効果、ろ液清澄性を高める効果を示すことがわかった。
【0081】
【表3】
【0082】
実施例7、比較例3〜4
本発明の高分子凝集剤(C−3)、比較例として高分子凝集剤(C’−4)、(D−3)をそれぞれイオン交換水にとかして固形分含量が0.2%の水溶液とした。A下水処理場から採取した消化汚泥を用いて、上述の方法によりフロック径、ろ液量、ろ布剥離性、ケーキ含水率、COD濃度、ろ液清澄度を測定した。なお、高分子凝集剤の添加量は45ml(この時の高分子凝集剤の添加量2.5%/TS)とした。試験結果を表4に示す。
表4の結果から、実施例7は、比較例3〜4に比べて、粗大粒子を形成し、高撹拌下(300rpm)でも一旦形成したフロックが壊れにくい(フロック強度が強い)こと、良好なろ布剥離性、高い脱水性(低いケーキ含水率)、COD低減効果、ろ液清澄性を高める効果を示すことがわかった。
【0083】
【表4】
【0087】
【発明の効果】
本発明によって得られる有機凝結剤及び高分子凝集剤は、下水汚泥や廃水中の懸濁粒子と反応した際に、強固かつ粗大化された凝集物を形成し、一度形成したフロックは破壊、再分散しにくいため凝集処理の際に再汚染が無く、凝集処理安定性や脱水処理速度を著しく高めることが可能になる。また緻密なフロックを形成することから、脱水工程後のケーキ含水率が低く、発生する廃棄物量の減少や焼却処理の際のコストを低減することができる。さらに脱水工程時に発生するろ液中のCOD濃度や着色成分の除去が可能になる。上記効果を奏することから本発明によって得られる該高分子凝集剤は、下水汚泥又は廃水処理用の有機凝結剤及び高分子凝集剤として極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】フロックの大きさを判定するためのフロック粒径図である。

Claims (4)

  1. 一般式(1)で表される4級アンモニウム塩(a)からなる有機凝結剤と水溶性重合体(b)からなり、該(b)が両性水溶性重合体であることを特徴とする高分子凝集剤(C)。
    1234+・X- (1)
    (式中、R 1 及びR 2 はそれぞれ同一又は異なる、炭素数が1〜30の直鎖もしくは分岐の脂肪族炭化水素基、R 3 は炭素数が1〜30の直鎖もしくは分岐の脂肪族炭化水素基又は炭素数が7〜30の芳香脂肪族炭化水素基、R 4 は炭素数が8〜30の直鎖又は分岐の脂肪族炭化水素基、又は炭素数が3〜33の直鎖又は分岐の脂肪酸アミドアルキル基、X - はハロゲン、硫酸エステル、スルホン酸、リン酸エステル又はホスホン酸のアニオンを表す。)
  2. 前記4級アンモニウム塩(a)のHLBが8以上20以下であることを特徴とする請求項1記載の高分子凝集剤(C)。
  3. 請求項1又は2記載の有機凝結剤を下水汚泥又は廃水に添加して汚泥改質させた後、さらに両性高分子凝集剤を添加してフロックを形成し、固液分離を行うことを特徴とする下水汚泥又は廃水の処理方法。
  4. 請求項1または2記載の高分子凝集剤(C)を下水汚泥又は廃水に添加してフロックを形成し、固液分離を行うことを特徴とする下水汚泥又は廃水の処理方法。
JP2003147127A 2003-05-26 2003-05-26 有機凝結剤及び高分子凝集剤 Expired - Fee Related JP4106305B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003147127A JP4106305B2 (ja) 2003-05-26 2003-05-26 有機凝結剤及び高分子凝集剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003147127A JP4106305B2 (ja) 2003-05-26 2003-05-26 有機凝結剤及び高分子凝集剤

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2004344829A JP2004344829A (ja) 2004-12-09
JP2004344829A5 JP2004344829A5 (ja) 2006-04-27
JP4106305B2 true JP4106305B2 (ja) 2008-06-25

Family

ID=33533746

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003147127A Expired - Fee Related JP4106305B2 (ja) 2003-05-26 2003-05-26 有機凝結剤及び高分子凝集剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4106305B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5464315B2 (ja) * 2008-09-24 2014-04-09 栗田工業株式会社 汚泥脱水方法
JP7052346B2 (ja) * 2017-12-27 2022-04-12 東レ株式会社 結晶性ゼオライトの製造方法
WO2024116641A1 (ja) * 2022-11-30 2024-06-06 三洋化成工業株式会社 水処理剤及び水処理方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2004344829A (ja) 2004-12-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5528660B2 (ja) 高分子凝集剤
JP4498762B2 (ja) 有機凝結剤および高分子凝集剤
JP4616108B2 (ja) 有機凝結剤および廃水または汚泥の処理法
JP5032353B2 (ja) 汚泥脱水処理用両性高分子凝集剤
JP4021439B2 (ja) 高分子凝集剤
JP4733060B2 (ja) 高分子凝集剤
JP4382760B2 (ja) 高分子凝集剤
JP4786569B2 (ja) 有機凝結剤
JP2012170853A (ja) 高分子凝集剤
JP4021418B2 (ja) 有機凝結剤および高分子凝集剤
JP2006167584A (ja) 汚泥または廃水の処理方法
JP2007117956A (ja) 高分子凝集剤
JP4199084B2 (ja) 両性水溶性重合体粒子、その製造方法および処理剤
JP5461158B2 (ja) 高分子凝集剤
WO2011154991A1 (ja) 高分子凝集剤およびその製造方法
JP5431890B2 (ja) 高分子凝集剤
JP3977794B2 (ja) 高分子凝集剤
JP4106305B2 (ja) 有機凝結剤及び高分子凝集剤
JP2019214037A (ja) 水処理方法及び水処理剤
JP5322879B2 (ja) 高分子凝集剤
JP4106353B2 (ja) 高分子凝集剤
JP4786558B2 (ja) 高分子凝集剤
JP2005066596A (ja) 有機凝結剤および高分子凝集剤
JP2014180648A (ja) 高分子凝集剤
JP4382533B2 (ja) 高分子凝集剤

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060314

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060314

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20071207

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071218

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080218

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080318

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080331

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110404

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110404

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120404

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130404

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140404

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees