JP4106282B2 - 多接点入力装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、多接点入力装置、詳しくはセンタースイッチとこのセンタースイッチの周囲に配備された複数のサイドスイッチのそれぞれとが、操作部材の操作を通じて開閉されるようになっている多接点入力装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
多接点入力装置は、1つ又は複数の操作部材を操作して異なる信号を入出力することに用いられている。従来のこの種の多接点入力装置のうち、センタースイッチや各サイドスイッチがスナッププレートでなる可動電極を備えているものでは、それらのセンタースイッチや各サイドスイッチのスナッププレートでなる可動電極を互いに重なり合わないように配備するというのが普通であった。
【0003】
しかし、そのような従来の多接点入力装置によると、センタースイッチやサイドスイッチの組み付けられる筐体が、ドーム状のスナッププレートでなるそれらの可動電極を当該筐体の厚さ方向で重ならないように配備し得るだけの大きさを有していることが必要になるので、筐体の大きさが可動電極を形成しているスナッププレートの大きさや数などによって決まってしまう状況があった。そのため、スナッププレートでなるそれらの可動電極を筐体の厚さ方向で重ならないように配備するという考え方が、筐体を小形化して多接点入力装置の全体形状の小型化・コンパクト化を図る上での障害の1つになっていた。
【0004】
一方、特許文献1として掲げた先行例1には、図6に示した多接点入力装置が開示されている。この多接点入力装置は、センタースイッチS1とこのセンタースイッチS1の周囲に配備された複数のサイドスイッチS2とを有し、センタースイッチS1及び各サイドスイッチS2のそれぞれが、ボディ1とカバー5とでなる筐体Hの上記ボディ1に設けられた固定電極31,32とそのボディ1に配備されたドーム状のスナッププレートでなる可動電極41,42とによって形成されているだけでなく、センタースイッチS1の可動電極41に対して、複数のサイドスイッチS2のそれぞれの可動電極42の一部分がボディ1の厚さ方向で重なり状に配備されている。また、センタースイッチS1や各サイドスイッチS2を個別に開閉操作可能な操作部材7を備えている。
【0005】
この先行例の多接点入力装置によると、冒頭で説明した従来の多接点入力装置のようにセンタースイッチの可動電極と複数のサイドスイッチの可動電極とがボディの厚さ方向で重ならないように配備されているものに比べて、両者の重なり幅Dに見合う長さだけ可動電極41,42の配備スペースを狭くすることが可能になり、そのことが、筐体Hの大きさを小さくして多接点入力装置の全体形状の小形化・コンパクト化を促進することに役立つ。特許文献2として掲げた先行例2にも同様の構成が開示されている。
【0006】
なお、先行例1では、サイドスイッチS2の可動電極42がセンタースイッチS1の可動電極41の上に重なり状に配備されているのに対し、先行例2では、センタースイッチの可動電極がサイドスイッチの可動電極の上に重なり状に配備されている。また、いずれの先行例のものも、全部の可動電極が水平姿勢に配備されている。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−283690号公報
【特許文献2】
特開2001−176357号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、先行例1や先行例2のものでは、センタースイッチの可動電極とサイドスイッチの可動電極とを筐体の厚さ方向で重なり状に配備することによって可動電極の水平方向での配備スペースを小さく抑え、それによって筐体の大きさを小さくするという課題を達成しているものではあるけれども、全部の可動電極が水平姿勢で配備されていることにより、筐体の厚さ方向での可動電極の配備スペースの高さは、可動電極を重ならないように配備したものに比べて高くなるという問題があった。
【0009】
本発明は、以上の問題に鑑みてなされたものであり、センタースイッチの可動電極とサイドスイッチの可動電極とを筐体の厚さ方向で重なり状に配備することによって可動電極の水平方向での配備スペースを小さく抑え得るものでありながら、筐体の厚さ方向での可動電極の配備スペースの高さを低く抑えることのできる構造を持った多接点入力装置を提供することを目的とする。
【0010】
また、本発明は、センタースイッチの可動電極とサイドスイッチの可動電極とを筐体の厚さ方向で重なり状に配備することによって可動電極の水平方向での配備スペースを小さく抑え得るものでありながら、可動電極を重ならないように配備した多接点入力装置と同等の厚さを持たせることの可能な多接点入力装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る多接点入力装置は、センタースイッチ及びこのセンタースイッチの周囲に配備された複数のサイドスイッチのそれぞれが、操作部材によって押下げ操作されるドーム状のスナッププレートでなる可動電極を備え、センタースイッチの可動電極に対して、各サイドスイッチのそれぞれの可動電極の一部分が、センタースイッチ及び各サイドスイッチの可動電極を収容している筐体の厚さ方向で重なり状に配備されている多接点入力装置において、上記操作部材は、上記センタースイッチの可動電極の中心部を押下げるためのセンター押圧部と、このセンター押圧部を中心として揺動されたときにいずれかの上記サイドスイッチの可動電極の中心部を押し下げるサイド押圧部とを有し、上記筺体の内底面には、上記センタースイッチの可動電極の相手方電極である固定電極を中央部に面一に埋入し、かつ、その固定電極の外側に電気絶縁状態でベース電極を面一に埋入した水平面と、上記各サイドスイッチのそれぞれの可動電極の相手方電極である固定電極を面一に埋入し、かつ、その固定電極の外側に電気絶縁状態でベース電極を面一に埋入し、上記水平面から見て放射方向に配備されている外下がりに傾斜した傾斜面とを備え、上記センタースイッチの可動電極は、その外周縁部が上記水平面の上記ベース電極に接触した状態でその水平面に載架支持されて、上記筺体の内底面に水平姿勢に配備され、上記各サイドスイッチのそれぞれの可動電極は、その外周縁部が上記傾斜面の上記ベース電極に接触した状態でその傾斜面に載架支持されて、当該可動電極の上記一部分が上記センタースイッチの可動電極の上に配備され、かつ、当該可動電極の頂部が上記センタースイッチの可動電極の頂部と同一又は略同一の高さ位置に配備されるように、上記筺体の内底面に上記センタースイッチの可動電極に対して放射方向に外下がりの傾斜姿勢で配備されている。
【0012】
この構成であれば、センタースイッチの可動電極に対して、各サイドスイッチのそれぞれの可動電極の一部分が、それらを収容している筐体の厚さ方向で重なり状に配備されているという構成によって、その重なり幅に見合う寸法だけ可動電極の水平方向での配備スペースが狭くて済むようになり、併せて、各サイドスイッチのそれぞれの可動電極が、センタースイッチの可動電極に対して放射方向外下がりの傾斜姿勢に配備されていることによって、可動電極が水平に配備されているものに比べ、筐体の厚さ方向での可動電極の配備スペースの高さが低く抑えられる。すなわち、センタースイッチやサイドスイッチのそれぞれの可動電極がドーム状のスナッププレートで構成されていることにより、放射方向外下がりの傾斜姿勢に配備されたサイドスイッチの可動電極を形成しているドーム状のスナッププレートの頂部の高さ位置が、図6で説明した先行例1や、あるいは先行例2に見られるようなもの、すなわち、水平姿勢で配備されたドーム状のスナッププレートでなるサイドスイッチの可動電極の頂部の高さ位置よりも低位になるので、それだけ筐体の厚さ方向での可動電極の配備スペースの高さが低く抑えられる。したがって、可動電極の水平方向での配備スペースが狭くて済むことと、筐体の厚さ方向での可動電極の配備スペースの高さが低く抑えられることとが相まって、多接点入力装置の全体形状の小形化・コンパクト化を促進しやすくなる。
【0013】
本発明では、センタースイッチの可動電極及び各サイドスイッチのそれぞれの可動電極の頂部が同一又は略同一の高さ位置に配備されているので、筐体の厚さを、センタースイッチの可動電極に対してサイドスイッチの可動電極を筐体の厚さ方向で重ならないように配備した多接点入力装置の筐体と同等の厚さにまで薄くすることが可能になる。
【0014】
本発明では、上記操作部材が、上記センタースイッチの可動電極の中心部を押下げるためのセンター押圧部と、このセンター押圧部を中心として揺動されたときにいずれかの上記サイドスイッチの可動電極の中心部を押し下げるサイド押圧部とを有するので、1つの操作部材によってセンタースイッチやサイドスイッチのスイッチングモードを選択的に切り換えることが可能になる。
【0015】
本発明では、上記サイドスイッチの傾斜姿勢の可動電極は、その中心部が上記操作部材のサイド押圧部によって押し下げられたときにその可動電極の曲率半径方向に撓み変位するようにその傾斜姿勢が定められていることが望ましい。これによれば、ドーム状のスナッププレートでなるサイドスイッチの可動電極が、傾斜姿勢で配備されているにもかかわらず無理のない適正なスナップ動作を行うので、操作部材を操作したときの感触が良好に保たれるようになる。
【0016】
本発明では、上記センタースイッチの可動電極の外周縁部と接触するベース電極及び上記各サイドスイッチのそれぞれの可動電極の外周縁部と接触するベース電極は、一枚の金属板によって一体に形成されていることが望ましい。これによれば、ベース電極が、センタースイッチの可動電極と各サイドスイッチのそれぞれの可動電極との両方に接触する共通端子として形成されるため、それぞれのスイッチの各可動電極が重なり部分で接触していてもスイッチングモード切換え上の問題を生じることはない。また、ベース電極は、1つの半田付け端子で基板に半田付け固定し、接続することができる。
【0017】
本発明において、上記傾斜面に代えて、上記各サイドスイッチのそれぞれの可動電極の相手方電極である固定電極を面一に埋入し、かつ、その固定電極の外側に電気絶縁状態でベース電極を面一に埋入し、上記水平面から見て放射方向に配備されている他の水平面を備え、この他の水平面に埋入したベース電極から上方に膨出形成した膨出部の上面でなる外下がりに傾斜した他の傾斜面を備え、上記各サイドスイッチのそれぞれの可動電極は、その外周縁部が上記他の傾斜面の上記ベース電極に接触した状態でその他の傾斜面に載架支持されて、当該可動電極の上記一部分が上記センタースイッチの可動電極の上に配備され、かつ、当該可動電極の頂部が上記センタースイッチの可動電極の頂部と同一又は略同一の高さ位置に配備されるように、上記筺体の内底面に上記センタースイッチの可動電極に対して放射方向に外下がりの傾斜姿勢で配備されている、という構成を採用することができる。これによれば、サイドスイッチの可動電極がベース電極の傾斜面上でスナップ動作を行うので、サイドスイッチの可動電極のスナップ動作がセンタースイッチの可動電極と擦れて損傷するという事態が防ぐことができる。また、サイドスイッチの可動電極の中心部に対向する固定電極が筐体に埋入されていて、その固定電極の中心部がベース電極の膨出部によって形作られた凹部に位置しているので、サイドスイッチの可動電極が傾斜姿勢で配備されているものでありながら、そのサイドスイッチの可動電極のスナップ動作時のストロークを十分に大きく確保することができるようになる。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の実施形態に係る多接点入力装置の縦断正面図、図2はベース電極33と固定電極31,32とが埋入されたボディ1の平面図、図3はボディ1での可動電極41,42の配列を示した概略平面図である。
【0019】
図1〜図3のように、筐体Hは、合成樹脂成形体でなるボディ1とこのボディ1に被着された板金製のカバー5とによって、傾斜したコーナ部を具備する平面視略方形の偏平形状に形成されている。ボディ1は、当該ボディ1の外縁部を形成している周囲壁12を具していると共に、この周囲壁12の等角度置きの4箇所から内向きに突き出された4つの仕切り壁13…を具備している。そして、周囲壁12の内面と4つの仕切り壁13…の側面とによって等角度置きに位置する4つの凹所21…が形成され、しかも、上記した4つの仕切り壁13…のそれぞれの内端面14…によって取り囲まれた中央の1つの凹所22が形成されている。
【0020】
図2又は図3で判るように、4つの仕切り壁13…によって仕切られている4つの凹所21…のそれぞれは、内面が円弧面に形成された円形凹所である。また、中央の1つの凹所22を形成している仕切り壁13…の内端面14…も中心が一致する円弧面に形成されているため、この凹所22も円形凹所である。そして、中央の1つの凹所22とその周囲の4つの凹所21…のそれぞれとは、相隣接している仕切り壁13,13の相互間の空間を経てつながっている。
【0021】
また、図1で判るように、中央の1つの凹所22の底面が水平に形成されているのに対し、その周囲の4つの凹所21…の各底面は、中央の凹所22の中央から見て放射方向で外下がりに傾斜した傾斜面23…として形成されている。そして、図1又は図2のように、中央の1つの凹所22の底面22の中央部に固定電極31が配備されており、この固定電極31の電極面は凹所22の底面と面一になっている。また、周囲の4つの凹所21…のそれぞれの底面である傾斜面23の中央部にもそれぞれ固定電極32…が配備されており、それらの固定電極32…の電極面が傾斜面23…と面一になっている。さらに、中央の凹所22の底面と4つの傾斜面23…のそれぞれには、一枚の金属板によって形成されたベース電極33…が、上記した各固定電極31,32…に対して電気絶縁状態で配備されている。これらのベース電極33の上面は凹所22の底面や傾斜面23と面一になっている。
【0022】
図2で判るように、中央の凹所22に配備されている固定電極31には半田付け端子34が連設されている。また、周囲の4つの凹所21…に配備されている固定電極32…のそれぞれにも半田付け端子35…が各別に連設されている。さらに、ベース電極33…にも半田付け端子36が連設されている。そして、それらの各半田付け端子34,35…,36が、ボディ1の左右に3つずつ振り分けて横向きに突出されている。図例の各半田付け端子34,35…,36は面実装形になっているけれども、これらの半田付け端子34,35…,36をピン形に形成しておいてもよい。
【0023】
中央の凹所22や周囲の4つの凹所21…の直径は同一寸法になっている。そして、それらの各凹所21…,22のそれぞれに、図1又は図3のように、平面視円形で同一の形状及び大きさのドーム状のスナッププレートでなる可動電極41,42…が嵌め込まれて、それらの可動電極41,42…が、上記した各凹所21…,22で、ベース電極33…に接触した状態で着座されている。なお、中央の凹所22に嵌め込まれている可動電極41は、同じ大きさ及び形状の2枚のスナッププレートを重ね合わせることによって形成されている。ここで、それぞれの可動電極41,42…の直径は、上記した各凹所21…,22の直径寸法よりも少し短くなっている。そのため、中央の凹所22に嵌め込まれている可動電極41は、中央の凹所22の中でスナップ動作を伴う撓み変形が可能であり、周囲の4つの凹所21…のそれぞれに嵌め込まれている可動電極42…は、それらの各凹所21…の中でスナップ動作を伴う撓み変形が可能である。また、中央の凹所22に嵌め込まれている可動電極41の外周部の4箇所には、周囲の4つの凹所21…に嵌め込まれている可動電極42…のそれぞれの一部分が筐体Hの厚さ方向での重なり状に配備されている。ここで、中央の凹所22の固定電極31とそれを覆ってその凹所22に嵌め込まれている可動電極41とによってセンタースイッチS1が形成されている。また、周囲の4つの凹所21…の傾斜面23…の各固定電極32…とそれらの固定電極32…のそれぞれを覆ってそれらの凹所21…に各別に嵌め込まれている各可動電極42…とによって4つのサイドスイッチS2…が形成されている。
【0024】
以上の構成であると、センタースイッチS1の可動電極41に対して、その周囲の4つのサイドスイッチS2…の各可動電極42…の一部分が筐体Hの厚さ方向で重なり状に配備されているため、図6で説明したところと同様に、センタースイッチS1の可動電極41とボディ1の対角方向に配備されているサイドスイッチS2の可動電極42との重なり幅Dに見合う長さだけボディ1、ひいては筐体Hの対角長さを短くすることが可能になる。また、センタースイッチS1や4つのサイドスイッチS2…の各可動電極41,42…のそれぞれは、凹所22,21…によって各別に位置決めされて位置ずれしないようになっているので、センタースイッチS1やサイドスイッチS2…が開閉されるときの動作信頼性が良好に保たれる。さらに、サイドスイッチS2の可動電極42が傾斜面23上でスナップ動作を行うので、サイドスイッチS2の可動電極42のスナップ動作がセンタースイッチS1の可動電極41と擦れて損傷するという事態が起こらない。
【0025】
図1のように、ボディ1に被着された板金製のカバー5の中央に上窄まりリング状のガイド条51が備わっている。そして、4つのサイドスイッチS2のそれぞれの可動電極42…に対する各別のサイド押圧部61…を裏面側に備えた可動部材63が、上記ガイド条51を介して全方位揺動可能にボディ1とカバー5とによって保持されている。また、可動部材63の中心孔62に、操作杆65が軸方向摺動自在に貫挿されており、この操作杆65の下端部に一体形成されている鍔部66が可動部材63の下面64対向し、かつ、その鍔部66の下面にセンタースイッチS1の可動電極41に対するセンター押圧部67が設けられている。この実施形態では、可動部材63と操作杆65とによって操作部材6が形成されている。
【0026】
以上のように構成された多接点入力装置において、操作部材6に揺動方向の外力や押込方向の外力が加わっていないときには、図1のようにセンタースイッチS1の可動電極41によって操作杆65のセンター押圧部67が支えられ、かつ、4つのサイドスイッチS2の各可動電極42によって可動部材63の4つのサイド押圧部61…が支えられている。そのため、操作部材6が直立した中立姿勢を保つ。
【0027】
操作杆65を押し込むと、そのセンター押圧部67がセンタースイッチS1の可動電極41をスナップ動作させながら押し込んで撓み変形させるので、可動電極41が固定電極31に接触して両電極41,31が電気的に導通し、センタースイッチS1の開閉が切り換わる。また、操作杆65を揺動させると、それに追従して可動部材63が傾く。そのため、切り換えようとする所定のサイドスイッチS2側に操作杆65を揺動させると、可動部材63の所定のサイド押圧部61が所定のサイドスイッチS2の可動電極42をスナップ動作させながら押し込んで撓み変形させるので、可動電極42が固定電極32に接触して両電極42,32が電気的に導通し、所定のサイドスイッチS2の開閉が切り換わる。他のサイドスイッチS2の開閉を切り換えるときにも同様の操作を行う。
【0028】
この実施形態では、操作杆65が可動部材63に対して軸方向摺動自在であるため、操作杆65を押し込んでセンタースイッチS1の開閉を切り換える動作と、操作杆65と共に可動部材63を傾けて所定のサイドスイッチS2の開閉を切り換える動作とを併せ行うことが可能である。
【0029】
この実施形態では、1つの操作部材6を押し込んだり傾けたりすることによって、センタースイッチS1や4つのサイドスイッチS2の開閉を個別に切り換えることができる。また、センタースイッチS1やサイドスイッチS2…のそれぞれの可動電極41,42…を上方に膨らみ出た円形ドーム状のスナッププレートで形成してあるけれども、この点は、それらの可動電極を他の形状(たとえば四角形)の上方に膨らみ出たドーム状のスナッププレートで形成しておくことも可能である。
【0030】
この実施形態では、ベース電極33が、センタースイッチS1の可動電極41と4つのサイドスイッチS2…の各可動電極42…との両方に接触する共通端子として形成されているため、それぞれのスイッチS1,S2…の各可動電極41,42…が重なり部分で接触していてもスイッチングモード切換え上の問題を生じることはない。しかし、各可動電極41,42…が重なり部分で接触していると、たとえばサイドスイッチS2の可動電極42がスナップ動作を行うときに、その可動電極42がセンタースイッチS1の可動電極41と擦れるので、それらの可動電極41,42が損傷するおそれがある。これを解消するためには、センタースイッチS1の可動電極41の上面と各サイドスイッチS2…のそれぞれの可動電極42…の外周縁との間に隙間Uを形成しておくことが有益である。
【0031】
図1のように、この実施形態では、センタースイッチS1の可動電極41及び各サイドスイッチS2のそれぞれの可動電極42…の頂部が仮想線で示した仮想平面P−P上に位置している。言い換えると、それらの可動電極41,42…の頂部が同一又は略同一の高さ位置に配備されている。そのため、筐体Hの厚さが、冒頭で説明した従来の多接点入力装置の筐体と同等の厚さにまで薄くすることが可能になる。
【0032】
また、この実施形態では、傾斜姿勢に配備されているサイドスイッチS2の可動電極42の傾斜角度を適切に定めることによって、その可動電極42の中心部が可動部材63のサイド押圧部61によって押し下げられたときにその可動電極42の曲率半径方向に撓み変位するようにその可動電極42傾斜姿勢が定められている。そのため、ドーム状のスナッププレートでなるサイドスイッチS2の可動電極42は、それが傾斜姿勢で配備されているにもかかわらず無理のない適正なスナップ動作を行うようになり、操作部材6を操作したときのスナップ感触が良好に保たれるようになる。
【0033】
さらに、この実施形態では、4つの凹所21…でのボディ1の底面を傾斜面23…とし、それらの傾斜面23の上に可動電極42を載架した事例を説明したけれども、傾斜面23は他の手段によって形成することも可能である。その一例を図4及び図5に示してある。
【0034】
すなわち、図4は他の実施形態に係るベース電極33と固定電極31,32との配列を示した概略平面図、図5は他の実施形態に係る多接点入力装置の縦断正面図である。
【0035】
この実施形態は、次に説明する点が、図1〜図3で説明した実施形態(先行実施形態)の多接点入力装置と異なっている。すなわち、先行実施形態が傾斜面23…をボディ1の凹所21…での底面で形成し、その傾斜面23…に可動電極42の外周縁部を載架してあるのに対し、この実施形態では、ボディ1の凹所21…の底面を水平面とし、それらの底面と面一にベース電極33…を埋入してある点、ベース電極33…のそれぞれの外周部2箇所にリブ状の膨出部37…を膨出状に形成してそれらの膨出部37…の上面を傾斜面23…として形成してある点、膨出部37…の上面によって形成された傾斜面23…の上に、可動電極42…の外周縁部を載架支持させてある点、その可動電極42…の中心部に対向する固定電極32…がボディ1に埋入されてその中心部が膨出部37…によって形作られた凹部に位置している、という点である。こうしておけば、サイドスイッチS2の可動電極42がベース電極33の傾斜面37上でスナップ動作を行うので、サイドスイッチS2の可動電極42のスナップ動作がセンタースイッチS1の可動電極41と擦れて損傷するという事態が防ぐことができる。また、サイドスイッチS2の可動電極42の中心部に対向する固定電極32が膨出部37によって形作られた凹部に位置しているので、サイドスイッチS2の可動電極42が傾斜姿勢で配備されているものでありながら、そのサイドスイッチS2の可動電極42のスナップ動作時のストロークを十分に大きく確保することができるようになるという利点もある。
【0036】
図4又は図6で説明した他の実施形態において、上記した以外の事項は先行実施形態を示した図1〜図3と同様であるので、説明の重複を避けるため、同一又は相応する部分に同一符号を付して詳細な説明を省略した。
【0037】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、従来の多接点入力装置と同等の入出力能力を発揮し得るものでありながら、筐体の厚さや幅を小さく抑えて多接点入力装置の全体形状の小形化・コンパクト化を図ることが容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係る多接点入力装置の縦断正面図である。
【図2】 ベース電極と固定電極とが埋入されたボディの平面図である。
【図3】 ボディでの可動電極の配列を示した概略平面図である。
【図4】 他の実施形態に係るベース電極と固定電極との配列を示した概略平面図である。
【図5】 他の実施形態に係る多接点入力装置の縦断正面図である。
【図6】 先行例1によって開示された多接点入力装置の縦断正面図である。
【符号の説明】
H 筐体
S1 センタースイッチ
S2 サイドスイッチ
6 操作部材
23 傾斜面
31,32 固定電極
33 ベース電極
37 膨出部
41,42 可動電極
61 サイド押圧部
67 センター押圧部
Claims (4)
- センタースイッチ及びこのセンタースイッチの周囲に配備された複数のサイドスイッチのそれぞれが、操作部材によって押下げ操作されるドーム状のスナッププレートでなる可動電極を備え、センタースイッチの可動電極に対して、各サイドスイッチのそれぞれの可動電極の一部分が、センタースイッチ及び各サイドスイッチの可動電極を収容している筐体の厚さ方向で重なり状に配備されている多接点入力装置において、
上記操作部材は、上記センタースイッチの可動電極の中心部を押下げるためのセンター押圧部と、このセンター押圧部を中心として揺動されたときにいずれかの上記サイドスイッチの可動電極の中心部を押し下げるサイド押圧部とを有し、
上記筺体の内底面には、上記センタースイッチの可動電極の相手方電極である固定電極を中央部に面一に埋入し、かつ、その固定電極の外側に電気絶縁状態でベース電極を面一に埋入した水平面と、上記各サイドスイッチのそれぞれの可動電極の相手方電極である固定電極を面一に埋入し、かつ、その固定電極の外側に電気絶縁状態でベース電極を面一に埋入し、上記水平面から見て放射方向に配備されている外下がりに傾斜した傾斜面とを備え、
上記センタースイッチの可動電極は、その外周縁部が上記水平面の上記ベース電極に接触した状態でその水平面に載架支持されて、上記筺体の内底面に水平姿勢に配備され、
上記各サイドスイッチのそれぞれの可動電極は、その外周縁部が上記傾斜面の上記ベース電極に接触した状態でその傾斜面に載架支持されて、当該可動電極の上記一部分が上記センタースイッチの可動電極の上に配備され、かつ、当該可動電極の頂部が上記センタースイッチの可動電極の頂部と同一又は略同一の高さ位置に配備されるように、上記筺体の内底面に上記センタースイッチの可動電極に対して放射方向に外下がりの傾斜姿勢で配備されていることを特徴とする多接点入力装置。 - 上記サイドスイッチの傾斜姿勢の可動電極は、その中心部が上記操作部材のサイド押圧部によって押し下げられたときにその可動電極の曲率半径方向に撓み変位するようにその傾斜姿勢が定められている請求項1に記載した多接点入力装置。
- 上記センタースイッチの可動電極の外周縁部と接触するベース電極及び上記各サイドスイッチのそれぞれの可動電極の外周縁部と接触するベース電極は、一枚の金属板によって一体に形成されている請求項1又は請求項2に記載した多接点入力装置。
- 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載した多接点入力装置において、上記傾斜面に代えて、上記各サイドスイッチのそれぞれの可動電極の相手方電極である固定電極を面一に埋入し、かつ、その固定電極の外側に電気絶縁状態でベース電極を面一に埋入し、上記水平面から見て放射方向に配備されている他の水平面を備え、この他の水平面に埋入したベース電極から上方に膨出形成した膨出部の上面でなる外下がりに傾斜した他の傾斜面を備え、上記各サイドスイッチのそれぞれの可動電極は、その外周縁部が上記他の傾斜面の上記ベース電極に接触した状態でその他の傾斜面に載架支持されて、当該可動電極の上記一部分が上記センタースイッチの可動電極の上に配備され、かつ、当該可動電極の頂部が上記センタースイッチの可動電極の頂部と同一又は略同一の高さ位置に配備されるように、上記筺体の内底面に上記センタースイッチの可動電極に対して放射方向に外下がりの傾斜姿勢で配備されていることを特徴とする多接点入力装置。
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