JP4106173B2 - 三方ボール弁 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は三方ボール弁に関する。この三方ボール弁は、例えばビル空調設備における湯水混合または分流等に使われるものである。この三方ボール弁は流路切換弁等のいわゆるオンオフ弁とは異なり、中間開度時の流量がその品質に大きく関わるものである。
【0002】
【従来の技術】
図5は従来の三方ボール弁の縦断面図である。1は弁軸であり、図示せぬ電動アクチュエータ又はハンドル等により回動操作される。2は弁本体であり、弁軸1を回動可能に挿入される軸開口3、弁軸の延長線上に位置する共通開口4、弁軸1の軸線を挟んで両側に位置する第一開口5及び第二開口6が形成されている。7は弁ボールであり、弁軸1の先端部に形成された嵌合部8が挿入される貫通孔9(嵌合孔)、弁軸8の延長線上に位置する共通弁孔10、弁軸8の軸線を挟んで互いに直角に位置する第一弁孔11及び第二弁孔12とが形成され、弁本体2内に収納される。共通弁孔10、第一弁孔11、第二弁孔12は弁ボール7内で互いにL字型流路を形成している。
【0003】
弁軸1の嵌合部8は、その先端部が貫通孔9から弁ボール7内の流路に張り出さないよう先端面が流路内面と略面一になるようになっている。
【0004】
弁軸1の周側面には環状溝21a、21bが形成され、軸開口3とのシールをとるためにそれぞれOリング22a、22bがはめ込まれている。弁本体2は弁ケース24及び弁ボール挿入孔25にねじ込まれた取り外し部26とから構成され、この取り外し部26を取り外した状態で弁ボール7を挿入し、これをねじ込むことで弁ボール7を固定する。弁ケース24及び取り外し部26にはそれぞれ第一環状溝27a、第二環状溝27bが形成され、それぞれシートリング28a、28bがはめ込まれている。このシートリング28a、28bにより弁ボール7が支持されるとともに流体の漏れを防いでいる。
【0005】
図6は図5の弁ボール7のA−A断面図である。嵌合部8は弁軸1に平面カット部13a、13bを設けることにより形成され、略同一形状の貫通孔9とある程度の隙間を有して嵌合されている。この隙間は、シートリング等が摩耗してシートリングと弁ボール7との間に隙間を生じるようになっても、流体圧力により弁ボール7がシートリングに押しつけられて流体の漏れを防ぐようにするために設けられているものである。
【0006】
図7(a)、図7(b)、図7(c)は図5のB−B断面図であり、それぞれ第一弁孔11の弁開度100%、50%、0%の状態を表しており、図中矢印は混合時の流体の流れを表している。
【0007】
図8は従来の三方ボール弁の流量線図である。図8において横軸は第一弁孔11の弁開度(0%〜100%)を表し、縦軸は絶対流量を表す。図中実線で表されるものものは、混合時、即ち流体が第一開口5及び第二開口6から流入し共通開口4から流出するときの流量を示し、実線30aは第一開口5の流量、実線30bは第一開口6の流量、実線30cは共通開口4の流量(=総流量)を示す。図中点線で表されるものは、分流時、即ち流体が共通開口4から流入し第一開口5及び第二開口6から流出するときの流量を示し、点線31aは第一開口5の流量、点線31bは第一開口6の流量、点線31cは共通開口4の流量(=総流量)を示す。なお、これらの実線及び点線は二重になっているが、これは弁開度0%から弁開度100%にしたときの実測値と、弁開度100%から0%にしたときの実測値の両方を記載したことによるが、特に気にする必要はない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
図8において混合時の総流量を示す実線30c、分流時の総流量を示す点線31cが共にU字型曲線となっていることから分かるように、混合時及び分流時ともに中間開度時において総流量が減少してしまうという問題点があった。また、混合時は流入する流体どうしの衝突及び衝突による流れの乱れにより分流時より更に総流量が減少してしまうという問題点があった。
【0009】
本発明はこのような問題点に鑑み、中間開度時における総流量の減少を低減することのできる三方ボール弁を提供するためになされたものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係わる三方ボール弁は、弁軸と、前記弁軸が回動可能に挿入される軸開口、前記弁軸の延長線上に位置する共通開口、前記弁軸の軸線を挟んで両側に位置する第一開口及び第二開口が形成された弁本体と、前記弁軸に形成された嵌合部が挿入される貫通孔、前記弁軸の延長線上に位置する共通弁孔、前記弁軸の軸線を挟んで直角に位置する第一弁孔及び第二弁孔とが形成され弁本体内に収納される弁ボールとを備え、弁ボール内の各弁孔により形成される弁ボール内流路に張り出す張出部を前記弁軸の延長線上に前記嵌合部と一体かつ一端が開放端となるようにするとともに、前記張出部の前記弁軸の延長線と垂直方向における断面形状が略矩形であり、かつ前記貫通孔を貫通可能に形成され、同一断面形状のまま前記共通弁孔の開口面手前まで延伸させたものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1はこの発明の実施の形態の一つである三方ボール弁の縦断面図である。1は弁軸であり、図示せぬ電動アクチュエータ又はハンドル等により回動操作される。2は弁本体であり、弁軸1を回動可能に挿入される軸開口3、弁軸の延長線上に位置する共通開口4、弁軸1の軸線を挟んで両側に位置する第一開口5及び第二開口6が形成されている。7は弁ボールであり、弁軸1に形成された嵌合部8が挿入される貫通孔9(嵌合孔)、弁軸8の延長線上に位置する共通弁孔10、弁軸8の軸線を挟んで直角に位置する第一弁孔11及び第二弁孔12とが形成され、弁本体2内に収納される。共通弁孔10、第一弁孔11、第二弁孔12は弁ボール7内で互いにL字型流路を形成している。
【0014】
弁軸1の嵌合部8の先には嵌合部8を同一断面形状のまま軸線方向に延伸させてなる張出部14が嵌合部8と一体に形成されている。この張出部14は貫通孔9から弁ボール7内の流路に張り出して共通弁孔10の開口面のやや手前まで延びている。
【0015】
弁軸1の周側面には環状溝21a、21bが形成され、軸開口3とのシールをとるためにそれぞれOリング22a、22bがはめ込まれている。弁本体2は弁ケース24及び弁ボール挿入孔25にねじ込まれた取り外し部26とから構成され、この取り外し部26を取り外した状態で弁ボール7を挿入し、これをねじ込むことで弁ボール7を固定する。弁ケース24及び取り外し部26にはそれぞれ第一環状溝27a、第二環状溝27bが形成され、それぞれシートリング28a、28bがはめ込まれている。このシートリング28a、28bにより弁ボール7が支持されるとともに流体の漏れを防いでいる。
【0016】
図2は図1の弁ボール7のC−C断面図である。嵌合部8は弁軸1に平面カット部13a、13bを設けることにより形成され、略同一形状の貫通孔9とある程度の隙間を有して嵌合されている。この隙間は、シートリング等が摩耗してシートリングと弁ボール7との間に隙間を生じるようになっても、流体圧力により弁ボール7がシートリングに押しつけられて流体の漏れを防ぐようにするために設けられているものである。
【0017】
図3(a)、図3(b)、図3(c)は図1のD−D断面図であり、それぞれ第一弁孔11の弁開度100%、50%、0%の状態を表しており、図中矢印は混合時の流体の流れを表している。
【0018】
図3(b)の矢印で示すように、弁開度50%時には第一開口5側及び第二開口6側から流入する流体は張出部14のある部分においては張出部14によって流れの方向が曲げられ、流体どうし衝突することはない。
【0019】
図4はこの実施の形態の三方ボール弁の流量線図である。図4において横軸は第一弁孔11の弁開度(0%〜100%)を表し、縦軸は絶対流量を表すものであり、図4の縦軸における流量が1のときの絶対流量は図8の流量が1のときの絶対流量と等しい。図中実線で表されるものものは、混合時、即ち流体が第一開口5及び第二開口6から流入し共通開口4から流出するときの流量を示し、実線40aは第一開口5の流量、実線40bは第一開口6の流量、実線40cは共通開口4の流量(=総流量)を示す。図中点線で表されるものは、分流時、即ち流体が共通開口4から流入し第一開口5及び第二開口6から流出するときの流量を示し、点線41aは第一開口5の流量、点線41bは第一開口6の流量、点線41cは共通開口4の流量(=総流量)を示す。なお、これらの実線及び点線は二重になっているが、これは弁開度0%から弁開度100%にしたときの実測値と、弁開度100%から0%にしたときの実測値の両方を記載したことによるが、特に気にする必要はない。
【0020】
図4の実線40c、点線41cから分かるように、混合時、分流時ともに中間開度時における総流量の減少が従来技術に比べて低減されている。しかし特筆すべきは混合時である。従来技術においては図8で示すように分流時より混合時の方が中間開度時の総流量の減少が大きかったにもかかわらず、本実施の形態においては分流時より混合時の方が中間開度時の総流量の減少が少なくなっている。これは、張出部14が整流の効果を奏し、対向する方向から流入する流体の衝突及び衝突に伴う流れの乱れを抑制した結果であると考えられる。
【0021】
また、張出部14は嵌合部8と一体に形成されておりかつ貫通孔9を貫通可能な断面形状となっているため、弁軸1を交換するだけで簡単に中間開度時の総流量の減少を低減できるようになっている。
【0023】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、中間開度時における総流量の減少を低減することができる。
請求項2記載の発明によれば、対向する方向から流入する流体の衝突及び衝突に伴う流れの乱れが抑制されるので、中間開度時における総流量の減少を大きく低減することができる。
請求項3記載の発明によれば、弁軸を交換するだけで簡単に中間開度時における総流量の減少を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態の三方ボール弁の縦断面図である。
【図2】図1の弁ボール7のC−C断面図である。
【図3】図1のD−D断面図である。
【図4】この発明の実施の形態の三方ボール弁の流量線図である。
【図5】従来の三方ボール弁の縦断面図である。
【図6】図5の弁ボール7のA−A断面図である。
【図7】図5のB−B断面図である。
【図8】従来の三方ボール弁の流量線図である。
【符号の説明】
1 弁軸
2 弁本体
3 軸開口
4 共通開口
5 第一開口
6 第二開口
7 弁ボール
8 嵌合部
9 貫通孔(嵌合孔)
10 共通弁孔
11 第一弁孔
12 第二弁孔
14 張出部
Claims (1)
- 弁軸と、
前記弁軸が回動可能に挿入される軸開口、前記弁軸の延長線上に位置する共通開口、前記弁軸の軸線を挟んで両側に位置する第一開口及び第二開口が形成された弁本体と、
前記弁軸に形成された嵌合部が挿入される貫通孔、前記弁軸の延長線上に位置する共通弁孔、前記弁軸の軸線を挟んで直角に位置する第一弁孔及び第二弁孔とが形成され弁本体内に収納される弁ボールとを備え、
弁ボール内の各弁孔により形成される弁ボール内流路に張り出す張出部を前記弁軸の延長線上に前記嵌合部と一体かつ一端が開放端となるように形成するとともに、前記張出部の前記弁軸の延長線と垂直方向における断面形状が略矩形であり、かつ前記貫通孔を貫通可能に形成され、同一断面形状のまま前記共通弁孔の開口面手前まで延伸させてなることを特徴とする三方ボール弁。
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- 2000-10-20 JP JP2000320177A patent/JP4106173B2/ja not_active Expired - Lifetime
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