JP2004124982A - 三方ボール弁 - Google Patents
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Abstract
【課題】錆の堆積による駆動トルクの増大およびハンチングを防止し、耐久性を向上させるようにした三方ボール弁を提供する。
【解決手段】弁軸1、弁本体2、弁体5、シートリング16a,16bとで三方ボール弁30を形成する。弁本体2は、弁軸1が回動可能に挿入される弁軸孔3と、第1、第2、第3の流路孔9,10,13を有する。弁体5は、弁軸1の下端部が嵌合する嵌合孔17と、第1、第2、第3の弁孔18,19,20と、貫通孔35を有する。貫通孔35は弁軸室21と弁体5の内部流路を連通する。弁本体2の内壁面と一対のシートリング16a,16bと弁体3の背面との間には裏側室22が形成されており、この裏側室22は前記弁軸室21と前記第3の流路孔13を連通することにより流体の流路を形成する。
【選択図】 図3
【解決手段】弁軸1、弁本体2、弁体5、シートリング16a,16bとで三方ボール弁30を形成する。弁本体2は、弁軸1が回動可能に挿入される弁軸孔3と、第1、第2、第3の流路孔9,10,13を有する。弁体5は、弁軸1の下端部が嵌合する嵌合孔17と、第1、第2、第3の弁孔18,19,20と、貫通孔35を有する。貫通孔35は弁軸室21と弁体5の内部流路を連通する。弁本体2の内壁面と一対のシートリング16a,16bと弁体3の背面との間には裏側室22が形成されており、この裏側室22は前記弁軸室21と前記第3の流路孔13を連通することにより流体の流路を形成する。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ビルの空調設備等に用いられる三方ボール弁に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、三方ボール弁は、例えばビルの空調設備における湯水混合または分流等に使用されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−130499号公報(第2頁、段落「0001」〜「0005」図5、図6)
【0004】
図5は上記特開2002−130499号公報に記載されている三方ボール弁を示す断面図、図6(a)〜(c)は図5のVI−VI線断面図で、弁体を切り替えた状態を示す図である。これらの図において、1は弁軸、2は弁本体である。弁軸1は弁本体2の上面に開口する弁軸孔3にOリング4a,4bを介して回動自在に嵌挿され、上端が弁本体2の上方に突出して図示しない電動アクチュエータに連結されるかまたは手動用のハンドルを備え、下端に取付けられたボール状の弁体5を略90°の角度範囲内で矢印A,B方向に往復回動させるように構成されている。
【0005】
前記弁本体2は、通常鋳物製の弁ケース6と管体7の2部材によって形成されている。弁ケース6は、上下および左右の4方向に開放するT字状(または十字状)の管体に形成されることにより、4つの孔、すなわち上方に開口する前記弁軸孔3、下方に開口する第3の流路孔13、前記弁軸孔3および第3の流路孔13の軸線と直交し左右に開口する第1の流路孔9および接続孔11を有している。
【0006】
一方、管体7は、第2の流路孔10を有する直管からなり、一端部が前記弁ケース6の接続孔11にシール部材14を介して螺合している。
【0007】
流体を混合する場合は、流体を第1の流路孔9および第2の流路孔10から弁本体2に流入させ、弁本体2内で混合し、第3の流路孔13から流出させる。また、流体を分流する場合は、流体を第3の流路孔13から弁本体2に流入させ、弁本体2内で分流し、第1、第2の流路孔9,10から流出させる。
【0008】
前記弁体5は、ステンレスやメッキされた黄銅で製作され、前記弁本体2の内部中央に左右一対のシートリング16a,16bを介して回動自在に配設され、上面中央に前記弁軸1の下端部1Aが嵌合される嵌合孔17を有している。また、弁体5は、内部が中空の殻構造体に形成され、互いに直交する3つの弁孔、すなわち第1、第2、第3の弁孔18,19,20を有している。このため、第1の弁孔18と第2の弁孔19、第1の弁孔18と第3の弁孔20、および第2の弁孔19と第3の弁孔20は、弁体5内においてそれぞれ互いに連通して逆L字状の流路を形成している。また、第1、第2の弁孔18,19は、弁本体2の回転方向(矢印A,B方向)に90°離間して形成され、第1の弁孔18が前記第1の流路孔9を開閉し、第2の弁孔19が前記第2の流路孔10を開閉し、第3の弁孔20が前記第3の流路孔13と常時連通している。
【0009】
前記弁体5の上面と前記一対のシートリング16a,16bと前記弁ケース6の内面とによって囲まれた空間は、前記弁軸1の下端部が挿入される弁軸室21を形成している。また、弁体5の背面(第1、第2の弁孔18,19とは反対側の外周面)と前記弁ケース6の内壁面とによって囲まれた空間は、前記第3の流路孔13に連通する裏側室22を形成している。
【0010】
このような三方ボール弁は、図6(a)〜(c)に示すように、前記弁軸1によって弁体5が略90°の角度範囲内で往復回動されることにより、第1の弁孔18の弁開度が100%、第2の弁孔19の弁開度が0%の状態において(図6(a)の状態)、第1の流路孔9側の流体Y1 が第1の弁孔18−第3の弁孔20を経て第3の流路孔13に流れる。また、第1の弁孔18と第2の弁孔19の弁開度がそれぞれ50%の状態において(図6(b)の状態)、第1の流路孔9側の流体Y1 が第1の弁孔18−第3の弁孔20を経て第3の流路孔13に流れ、第2の流路孔10側の流体Y2 が第2の弁孔19−第3の弁孔20を経て第3の流路孔13に流れる。さらに、第1の弁孔18の弁開度が0%、第2の弁孔19の弁開度が100%の状態において(図6(c)の状態)、第2の流路孔10側の流体Y2 が第2の弁孔19−第3の弁孔20を経て第3の流路孔13に流れる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来の三方ボール弁は、長期間使用していると、弁軸1の駆動トルクが著しく増大し、アクチュエータがハンチングを起こすという問題があった。そこで、ボール弁を分解してその原因を調査した結果、錆の堆積に起因してトルクが増大することが判明した。すなわち、三方ボール弁の場合は、弁体5を略90°の角度範囲内で往復回動させることにより、弁本体2内の流路を切り替えているので、弁本体2の内部中央の内壁面と、左右のシートリング16a,16bおよび弁体5の背面とによって囲まれた裏側室22は上記した通り下方において第3の流路孔13に連通しているが、弁体5の内部には連通していないため流体Y1 ,Y2 またはこれら流体の混合液の滞留部ないし澱み部を形成している。弁本体2が鋳鉄製の場合、流体Y1 ,Y2 が接する内壁面全体に錆が発生して徐々に成長していくが、その堆積の度合いは前記裏側室22とそれ以外の部分とでは異なり、裏側室22の堆積の度合いが著しく大きい。これは、流体の流れがないことにより内壁表面上に形成された錆を流し落とすことができないことが一因と思われる。そして、錆23の堆積が進むと、図7に示すように錆23が裏側室22の内壁面から盛り上がり、裏側室22を狭める。その結果、錆23自体の表面に弁体5の背面が接触するようになると弁軸1の駆動トルクを増大させる。
【0012】
また、堆積した錆23が崩れて剥離しシートリング16a,16bと弁体5との摺動面に食い込んだ場合も弁体5を円滑に回動させることができず駆動トルクが増大する。
【0013】
さらに、錆23によって弁体5の外周面やシートリング16a,16bを傷つけると、流体Y1 ,Y2 が傷の部分から裏側室22内に流れ込み精度の高い流量制御を行えなくなる。
【0014】
このような錆23の発生を防止するための対策として、例えば弁本体2の内壁面に電気メッキ、塗装、化学処理等による防錆処理を施すことが考えられる。しかしながら、電気メッキの場合はメッキ設備を必要としたり、環境への配慮が必要(廃液処理)で、製造コストが高くなり現実的ではない。塗装の場合は、膜厚が厚くばらつきが大きいため、加工面には不適である。また、剥離するとその部分に錆が発生して周囲に進行するため、上記した問題を完全には解決することができない。化学処理の場合は常温での黒染めを検討したが、弁本体の内壁面は常時液体が接しているため防錆性能、耐久性が不十分である。
【0015】
他の対策としては、弁本体2の内壁面と弁体5との間の裏側室22を大きくすると、錆が成長しても弁体5と接触するまでの時間を伸ばすことができるが、その場合はボール弁自体が大型化し重量が重くなるため好ましくない。
【0016】
本発明は前記の従来の問題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、錆の堆積による駆動トルクの増大およびハンチングを防止し、耐久性を向上させるようにした三方ボール弁を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、弁軸の軸線の延長線と直交する方向においてそれぞれ開口し回転方向に略90°ずれた第1、第2の弁孔および前記軸線の延長線上に開口する第3の弁孔を有するボール状の弁体と、前記弁体を一対のシートリングを介して回動自在に保持し、前記軸線の延長線上と直交する方向において互いに対向し前記第1、第2の弁孔によって開閉される第1、第2の流路孔、前記軸線の延長線上に開口し前記第3の弁孔が連通する第3の流路孔、前記弁軸が挿入される弁軸室および前記弁体の背面側に形成され前記弁軸室と前記第3の流路孔を連通する弁本体とを備え、前記弁体の弁軸付近に弁体内部と前記弁軸室と連通する連通孔を設けたものである。
【0018】
本発明において、弁体の内部流路に入った流体の一部は連通孔を通って弁軸室に流入し、裏側室を経て第3の流路孔に至る。このとき、前記裏側室を流れる流体は弁本体内壁面に発生する錆を流し落とし堆積を抑制する。したがって、弁体が錆に接触せず、駆動トルクの増加を防止することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に示す実施の形態に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明に係る三方ボール弁の一実施の形態を示す断面図、図2は図1のII−II線断面図、図3は図1のIII −III 線断面図、図4(a)〜(c)はボール弁を切り替えた状態を示す図である。なお、従来技術の欄で示した構成部品と同一のものについては、同一符号をもって示し、その説明を適宜省略する。
【0020】
これらの図において、全体を符号30で示す三方ボール弁は、弁軸1と、弁本体2と、弁体5と、一対のシートリング16a,16bと、弁本体2の弁軸孔3を液密に閉塞する上蓋31等で構成されている。
【0021】
前記弁軸1は、前記上蓋31にグランドパッキン32を介して回転自在に挿通され、上端が図示しない電動アクチュエータに連結され、下端側が前記弁本体2の弁軸室21に挿入され、下端部1Aに取付けられた弁体5を略90°の角度範囲内で往復回動させるように構成されている。
【0022】
前記弁本体2は、鋳鉄製の弁ケース6と管体7の2部材によって形成されている。弁ケース6は、上下および左右の4方向に開放する十字状の管体に形成されることにより、4つの孔、すなわち上方に開口する前記弁軸孔3、弁軸1の軸線の延長線方向で下方に開口する第3の流路孔13、前記弁軸孔3および第3の流路孔13の軸線の延長線と直交し左右に開口する第1の流路孔9および接続孔11を有している。一方、管体7は、第2の流路孔10を有する直管からなり、前記弁ケース6の接続孔11にシール部材14を介して嵌合され、かつねじ込みによって接合されている。前記第1の流路孔9と第2の流路孔10の内側開口端には前記シートリング16a,16bが嵌装されており、前記弁体5を回動自在に保持している。
【0023】
前記弁体5はステンレスやメッキされた黄銅で製作され、前記シートリング16a,16bに回動自在に保持されて前記弁本体2の内部中央に配設され、上面中央に前記弁軸1の下端部1Aが嵌合される嵌合孔17が形成されている。また、弁体5は、内部が流路を形成する中空のボール状に形成され、互いに直交する3つの弁孔、すなわち第1、第2、第3の弁孔18,19,20を有している。このため、第1の弁孔18と第2の弁孔19、第1の弁孔18と第3の弁孔20、および第2の弁孔19と第3の弁孔20は、弁体5内においてそれぞれ互いに連通して逆L字状の流路を形成している。また、第1、第2の弁孔18,19は、弁体5の回転方向(矢印A,B方向)に略90°離間して形成され、第1の弁孔18が前記第1の流路孔9を開閉し、第2の弁孔19が前記第2の流路孔10を開閉し、第3の弁孔20が前記第3の流路孔13と常時連通している。
【0024】
さらに、弁体5の上面側で前記嵌合孔17付近には連通孔35が形成されており、これによって前記弁本体2の内壁面と前記一対のシートリング16a,16bと前記弁体5の上面との間に形成されている前記弁軸室21と弁体5の内部流路とを連通させている。さらに、弁軸室21は、前記弁本体2の内壁面と前記一対のシートリング16a,16bと前記弁体5の背面との間に形成されている裏側室22を介して前記第3の流路孔13に連通している。
【0025】
前記連通孔35の形成位置は、図2に示すように弁体5が最大角度往復回動しても常に左右のシートリング16a,16b間にあって、前記第1、第2の流路孔10,13と連通しない位置である。具体的には本実施の形態では弁体5の背面中央部に位置するように、言い換えれば前記第1、第2の弁孔18,19を仕切っている仕切壁36と弁体5の球心Oとを含む垂直面37内に位置するように形成している。連通孔35は、断面形状が円形の孔に限らず多角形、楕円、長孔等であってもよい。また、1つに限らず小さい複数個の孔で構成されるものであってもよい。
【0026】
このような構造からなる三方ボール弁30によれば、裏側室22が流体Y1 ,Y2 の流路となるため、流体の滞留部ないし澱み部とならず、弁本体2の内壁面に錆が発生しても裏側室22以外の部分と同様に殆ど堆積せずあるいは堆積するのを抑制することができる。すなわち、図4(a)に示すように弁体5の第1の弁孔18の弁開度が100%、第2の弁孔19の弁開度が0%の状態においては、流体Y1 が第1の流路孔9および第1の弁孔18を通って弁体5内に入ると、その殆どは第3の弁孔20を通って第3の流路孔13に流れ、残りが連通孔35から弁軸室21に流出すると裏側室22を通って第3の流路孔13に流れる。
【0027】
また、図4(b)に示す状態ように、第1の弁孔18と第2の弁孔19の弁開度がそれぞれ50%の状態においては、流体Y1 が第1の流路孔9および第1の弁孔18を通って弁体5内に入ると、その殆どは第3の弁孔20を通って第3の流路孔13に流れ、残りが連通孔35から弁軸室21に流出すると裏側室22を通って第3の流路孔13に流れる。また、流体Y2 が第2の流路孔10および第2の弁孔19を通って弁体5内に入ると、その殆どは第3の弁孔20を通って第3の流路孔13に流れ、残りが連通孔35から弁軸室21に流出すると裏側室22を通って第3の流路孔13に流れる。
【0028】
さらに、図4(c)に示すように第1の弁孔18の弁開度が0%、第2の弁孔19の弁開度が100%の状態においては、流体Y2 が第2の流路孔10および第2の弁孔19を通って弁体5内に入ると、その殆どは第3の弁孔20を通って第3の流路孔13に流れ、残りが連通孔35から弁軸室21に流出すると裏側室22を通って第3の流路孔13に流れる。
【0029】
このように、いずれの場合においても流体Y1 ,Y2 またはこれら流体の混合液の一部は弁軸室21および裏側室22を通って第3の流路孔13に流れるので、裏側室22を形成する弁本体2の内壁面に、流体が流れる他の部分の内壁面と同様に錆が発生しても堆積することが少なく、弁体5が錆と接触して弁軸1の駆動トルクが増大したり、アクチュエータがハンチングを起こすのを防止することができる。これは、弁体5内に流れ込んだ流体の一部が連通孔35−弁軸室21を経て裏側室22に流れ込み、その流体エネルギによって錆を剥がして流し落とすことによるものと推測される。
【0030】
なお、上記した実施の形態は弁本体2を2部材で形成したが、1部材で形成されるものであってもよい。
【0031】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係る三方ボール弁は、弁体に形成した貫通孔により、弁軸室および弁体の裏側室とを連通させたので、前記裏側室を流体が流れる流通路とすることができ、その流体エネルギによって前記弁本体内壁面に発生する錆を流れ落とし堆積するのを抑制することができる。したがって、弁体と錆が接触せず、弁軸のトルク増大およびアクチュエータのハンチングを防止することができ、ボール弁の耐久性を向上させることができる。
また、弁体の製造時に所定箇所に貫通孔を形成するだけでよいので、弁体の製作も容易で、従来装置を簡単に改造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る三方ボール弁の一実施の形態を示す断面図である。
【図2】図1のII−II線断面図である。
【図3】図1のIII −III 線断面図である。
【図4】(a)〜(c)はボール弁を切り替えた状態を示す図である。
【図5】従来の三方ボール弁を示す断面図である。
【図6】(a)〜(c)は図5のVI−VI線断面図で、弁体を切り替えた状態を示す図である。
【図7】錆の発生を示す写真である。
【符号の説明】
1…弁軸、2…弁本体、3…弁軸孔、5…弁体、9…第1の流路孔、10…第2の流路孔、13…第3の流路孔、16a,16b…シートリング、17…嵌合孔、18…第1の弁孔、19…第2の弁孔、20…第3の弁孔、21…弁軸室、22…裏側室、35…貫通孔。
【発明の属する技術分野】
本発明は、ビルの空調設備等に用いられる三方ボール弁に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、三方ボール弁は、例えばビルの空調設備における湯水混合または分流等に使用されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−130499号公報(第2頁、段落「0001」〜「0005」図5、図6)
【0004】
図5は上記特開2002−130499号公報に記載されている三方ボール弁を示す断面図、図6(a)〜(c)は図5のVI−VI線断面図で、弁体を切り替えた状態を示す図である。これらの図において、1は弁軸、2は弁本体である。弁軸1は弁本体2の上面に開口する弁軸孔3にOリング4a,4bを介して回動自在に嵌挿され、上端が弁本体2の上方に突出して図示しない電動アクチュエータに連結されるかまたは手動用のハンドルを備え、下端に取付けられたボール状の弁体5を略90°の角度範囲内で矢印A,B方向に往復回動させるように構成されている。
【0005】
前記弁本体2は、通常鋳物製の弁ケース6と管体7の2部材によって形成されている。弁ケース6は、上下および左右の4方向に開放するT字状(または十字状)の管体に形成されることにより、4つの孔、すなわち上方に開口する前記弁軸孔3、下方に開口する第3の流路孔13、前記弁軸孔3および第3の流路孔13の軸線と直交し左右に開口する第1の流路孔9および接続孔11を有している。
【0006】
一方、管体7は、第2の流路孔10を有する直管からなり、一端部が前記弁ケース6の接続孔11にシール部材14を介して螺合している。
【0007】
流体を混合する場合は、流体を第1の流路孔9および第2の流路孔10から弁本体2に流入させ、弁本体2内で混合し、第3の流路孔13から流出させる。また、流体を分流する場合は、流体を第3の流路孔13から弁本体2に流入させ、弁本体2内で分流し、第1、第2の流路孔9,10から流出させる。
【0008】
前記弁体5は、ステンレスやメッキされた黄銅で製作され、前記弁本体2の内部中央に左右一対のシートリング16a,16bを介して回動自在に配設され、上面中央に前記弁軸1の下端部1Aが嵌合される嵌合孔17を有している。また、弁体5は、内部が中空の殻構造体に形成され、互いに直交する3つの弁孔、すなわち第1、第2、第3の弁孔18,19,20を有している。このため、第1の弁孔18と第2の弁孔19、第1の弁孔18と第3の弁孔20、および第2の弁孔19と第3の弁孔20は、弁体5内においてそれぞれ互いに連通して逆L字状の流路を形成している。また、第1、第2の弁孔18,19は、弁本体2の回転方向(矢印A,B方向)に90°離間して形成され、第1の弁孔18が前記第1の流路孔9を開閉し、第2の弁孔19が前記第2の流路孔10を開閉し、第3の弁孔20が前記第3の流路孔13と常時連通している。
【0009】
前記弁体5の上面と前記一対のシートリング16a,16bと前記弁ケース6の内面とによって囲まれた空間は、前記弁軸1の下端部が挿入される弁軸室21を形成している。また、弁体5の背面(第1、第2の弁孔18,19とは反対側の外周面)と前記弁ケース6の内壁面とによって囲まれた空間は、前記第3の流路孔13に連通する裏側室22を形成している。
【0010】
このような三方ボール弁は、図6(a)〜(c)に示すように、前記弁軸1によって弁体5が略90°の角度範囲内で往復回動されることにより、第1の弁孔18の弁開度が100%、第2の弁孔19の弁開度が0%の状態において(図6(a)の状態)、第1の流路孔9側の流体Y1 が第1の弁孔18−第3の弁孔20を経て第3の流路孔13に流れる。また、第1の弁孔18と第2の弁孔19の弁開度がそれぞれ50%の状態において(図6(b)の状態)、第1の流路孔9側の流体Y1 が第1の弁孔18−第3の弁孔20を経て第3の流路孔13に流れ、第2の流路孔10側の流体Y2 が第2の弁孔19−第3の弁孔20を経て第3の流路孔13に流れる。さらに、第1の弁孔18の弁開度が0%、第2の弁孔19の弁開度が100%の状態において(図6(c)の状態)、第2の流路孔10側の流体Y2 が第2の弁孔19−第3の弁孔20を経て第3の流路孔13に流れる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来の三方ボール弁は、長期間使用していると、弁軸1の駆動トルクが著しく増大し、アクチュエータがハンチングを起こすという問題があった。そこで、ボール弁を分解してその原因を調査した結果、錆の堆積に起因してトルクが増大することが判明した。すなわち、三方ボール弁の場合は、弁体5を略90°の角度範囲内で往復回動させることにより、弁本体2内の流路を切り替えているので、弁本体2の内部中央の内壁面と、左右のシートリング16a,16bおよび弁体5の背面とによって囲まれた裏側室22は上記した通り下方において第3の流路孔13に連通しているが、弁体5の内部には連通していないため流体Y1 ,Y2 またはこれら流体の混合液の滞留部ないし澱み部を形成している。弁本体2が鋳鉄製の場合、流体Y1 ,Y2 が接する内壁面全体に錆が発生して徐々に成長していくが、その堆積の度合いは前記裏側室22とそれ以外の部分とでは異なり、裏側室22の堆積の度合いが著しく大きい。これは、流体の流れがないことにより内壁表面上に形成された錆を流し落とすことができないことが一因と思われる。そして、錆23の堆積が進むと、図7に示すように錆23が裏側室22の内壁面から盛り上がり、裏側室22を狭める。その結果、錆23自体の表面に弁体5の背面が接触するようになると弁軸1の駆動トルクを増大させる。
【0012】
また、堆積した錆23が崩れて剥離しシートリング16a,16bと弁体5との摺動面に食い込んだ場合も弁体5を円滑に回動させることができず駆動トルクが増大する。
【0013】
さらに、錆23によって弁体5の外周面やシートリング16a,16bを傷つけると、流体Y1 ,Y2 が傷の部分から裏側室22内に流れ込み精度の高い流量制御を行えなくなる。
【0014】
このような錆23の発生を防止するための対策として、例えば弁本体2の内壁面に電気メッキ、塗装、化学処理等による防錆処理を施すことが考えられる。しかしながら、電気メッキの場合はメッキ設備を必要としたり、環境への配慮が必要(廃液処理)で、製造コストが高くなり現実的ではない。塗装の場合は、膜厚が厚くばらつきが大きいため、加工面には不適である。また、剥離するとその部分に錆が発生して周囲に進行するため、上記した問題を完全には解決することができない。化学処理の場合は常温での黒染めを検討したが、弁本体の内壁面は常時液体が接しているため防錆性能、耐久性が不十分である。
【0015】
他の対策としては、弁本体2の内壁面と弁体5との間の裏側室22を大きくすると、錆が成長しても弁体5と接触するまでの時間を伸ばすことができるが、その場合はボール弁自体が大型化し重量が重くなるため好ましくない。
【0016】
本発明は前記の従来の問題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、錆の堆積による駆動トルクの増大およびハンチングを防止し、耐久性を向上させるようにした三方ボール弁を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、弁軸の軸線の延長線と直交する方向においてそれぞれ開口し回転方向に略90°ずれた第1、第2の弁孔および前記軸線の延長線上に開口する第3の弁孔を有するボール状の弁体と、前記弁体を一対のシートリングを介して回動自在に保持し、前記軸線の延長線上と直交する方向において互いに対向し前記第1、第2の弁孔によって開閉される第1、第2の流路孔、前記軸線の延長線上に開口し前記第3の弁孔が連通する第3の流路孔、前記弁軸が挿入される弁軸室および前記弁体の背面側に形成され前記弁軸室と前記第3の流路孔を連通する弁本体とを備え、前記弁体の弁軸付近に弁体内部と前記弁軸室と連通する連通孔を設けたものである。
【0018】
本発明において、弁体の内部流路に入った流体の一部は連通孔を通って弁軸室に流入し、裏側室を経て第3の流路孔に至る。このとき、前記裏側室を流れる流体は弁本体内壁面に発生する錆を流し落とし堆積を抑制する。したがって、弁体が錆に接触せず、駆動トルクの増加を防止することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に示す実施の形態に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明に係る三方ボール弁の一実施の形態を示す断面図、図2は図1のII−II線断面図、図3は図1のIII −III 線断面図、図4(a)〜(c)はボール弁を切り替えた状態を示す図である。なお、従来技術の欄で示した構成部品と同一のものについては、同一符号をもって示し、その説明を適宜省略する。
【0020】
これらの図において、全体を符号30で示す三方ボール弁は、弁軸1と、弁本体2と、弁体5と、一対のシートリング16a,16bと、弁本体2の弁軸孔3を液密に閉塞する上蓋31等で構成されている。
【0021】
前記弁軸1は、前記上蓋31にグランドパッキン32を介して回転自在に挿通され、上端が図示しない電動アクチュエータに連結され、下端側が前記弁本体2の弁軸室21に挿入され、下端部1Aに取付けられた弁体5を略90°の角度範囲内で往復回動させるように構成されている。
【0022】
前記弁本体2は、鋳鉄製の弁ケース6と管体7の2部材によって形成されている。弁ケース6は、上下および左右の4方向に開放する十字状の管体に形成されることにより、4つの孔、すなわち上方に開口する前記弁軸孔3、弁軸1の軸線の延長線方向で下方に開口する第3の流路孔13、前記弁軸孔3および第3の流路孔13の軸線の延長線と直交し左右に開口する第1の流路孔9および接続孔11を有している。一方、管体7は、第2の流路孔10を有する直管からなり、前記弁ケース6の接続孔11にシール部材14を介して嵌合され、かつねじ込みによって接合されている。前記第1の流路孔9と第2の流路孔10の内側開口端には前記シートリング16a,16bが嵌装されており、前記弁体5を回動自在に保持している。
【0023】
前記弁体5はステンレスやメッキされた黄銅で製作され、前記シートリング16a,16bに回動自在に保持されて前記弁本体2の内部中央に配設され、上面中央に前記弁軸1の下端部1Aが嵌合される嵌合孔17が形成されている。また、弁体5は、内部が流路を形成する中空のボール状に形成され、互いに直交する3つの弁孔、すなわち第1、第2、第3の弁孔18,19,20を有している。このため、第1の弁孔18と第2の弁孔19、第1の弁孔18と第3の弁孔20、および第2の弁孔19と第3の弁孔20は、弁体5内においてそれぞれ互いに連通して逆L字状の流路を形成している。また、第1、第2の弁孔18,19は、弁体5の回転方向(矢印A,B方向)に略90°離間して形成され、第1の弁孔18が前記第1の流路孔9を開閉し、第2の弁孔19が前記第2の流路孔10を開閉し、第3の弁孔20が前記第3の流路孔13と常時連通している。
【0024】
さらに、弁体5の上面側で前記嵌合孔17付近には連通孔35が形成されており、これによって前記弁本体2の内壁面と前記一対のシートリング16a,16bと前記弁体5の上面との間に形成されている前記弁軸室21と弁体5の内部流路とを連通させている。さらに、弁軸室21は、前記弁本体2の内壁面と前記一対のシートリング16a,16bと前記弁体5の背面との間に形成されている裏側室22を介して前記第3の流路孔13に連通している。
【0025】
前記連通孔35の形成位置は、図2に示すように弁体5が最大角度往復回動しても常に左右のシートリング16a,16b間にあって、前記第1、第2の流路孔10,13と連通しない位置である。具体的には本実施の形態では弁体5の背面中央部に位置するように、言い換えれば前記第1、第2の弁孔18,19を仕切っている仕切壁36と弁体5の球心Oとを含む垂直面37内に位置するように形成している。連通孔35は、断面形状が円形の孔に限らず多角形、楕円、長孔等であってもよい。また、1つに限らず小さい複数個の孔で構成されるものであってもよい。
【0026】
このような構造からなる三方ボール弁30によれば、裏側室22が流体Y1 ,Y2 の流路となるため、流体の滞留部ないし澱み部とならず、弁本体2の内壁面に錆が発生しても裏側室22以外の部分と同様に殆ど堆積せずあるいは堆積するのを抑制することができる。すなわち、図4(a)に示すように弁体5の第1の弁孔18の弁開度が100%、第2の弁孔19の弁開度が0%の状態においては、流体Y1 が第1の流路孔9および第1の弁孔18を通って弁体5内に入ると、その殆どは第3の弁孔20を通って第3の流路孔13に流れ、残りが連通孔35から弁軸室21に流出すると裏側室22を通って第3の流路孔13に流れる。
【0027】
また、図4(b)に示す状態ように、第1の弁孔18と第2の弁孔19の弁開度がそれぞれ50%の状態においては、流体Y1 が第1の流路孔9および第1の弁孔18を通って弁体5内に入ると、その殆どは第3の弁孔20を通って第3の流路孔13に流れ、残りが連通孔35から弁軸室21に流出すると裏側室22を通って第3の流路孔13に流れる。また、流体Y2 が第2の流路孔10および第2の弁孔19を通って弁体5内に入ると、その殆どは第3の弁孔20を通って第3の流路孔13に流れ、残りが連通孔35から弁軸室21に流出すると裏側室22を通って第3の流路孔13に流れる。
【0028】
さらに、図4(c)に示すように第1の弁孔18の弁開度が0%、第2の弁孔19の弁開度が100%の状態においては、流体Y2 が第2の流路孔10および第2の弁孔19を通って弁体5内に入ると、その殆どは第3の弁孔20を通って第3の流路孔13に流れ、残りが連通孔35から弁軸室21に流出すると裏側室22を通って第3の流路孔13に流れる。
【0029】
このように、いずれの場合においても流体Y1 ,Y2 またはこれら流体の混合液の一部は弁軸室21および裏側室22を通って第3の流路孔13に流れるので、裏側室22を形成する弁本体2の内壁面に、流体が流れる他の部分の内壁面と同様に錆が発生しても堆積することが少なく、弁体5が錆と接触して弁軸1の駆動トルクが増大したり、アクチュエータがハンチングを起こすのを防止することができる。これは、弁体5内に流れ込んだ流体の一部が連通孔35−弁軸室21を経て裏側室22に流れ込み、その流体エネルギによって錆を剥がして流し落とすことによるものと推測される。
【0030】
なお、上記した実施の形態は弁本体2を2部材で形成したが、1部材で形成されるものであってもよい。
【0031】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係る三方ボール弁は、弁体に形成した貫通孔により、弁軸室および弁体の裏側室とを連通させたので、前記裏側室を流体が流れる流通路とすることができ、その流体エネルギによって前記弁本体内壁面に発生する錆を流れ落とし堆積するのを抑制することができる。したがって、弁体と錆が接触せず、弁軸のトルク増大およびアクチュエータのハンチングを防止することができ、ボール弁の耐久性を向上させることができる。
また、弁体の製造時に所定箇所に貫通孔を形成するだけでよいので、弁体の製作も容易で、従来装置を簡単に改造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る三方ボール弁の一実施の形態を示す断面図である。
【図2】図1のII−II線断面図である。
【図3】図1のIII −III 線断面図である。
【図4】(a)〜(c)はボール弁を切り替えた状態を示す図である。
【図5】従来の三方ボール弁を示す断面図である。
【図6】(a)〜(c)は図5のVI−VI線断面図で、弁体を切り替えた状態を示す図である。
【図7】錆の発生を示す写真である。
【符号の説明】
1…弁軸、2…弁本体、3…弁軸孔、5…弁体、9…第1の流路孔、10…第2の流路孔、13…第3の流路孔、16a,16b…シートリング、17…嵌合孔、18…第1の弁孔、19…第2の弁孔、20…第3の弁孔、21…弁軸室、22…裏側室、35…貫通孔。
Claims (1)
- 弁軸の軸線の延長線と直交する方向においてそれぞれ開口し回転方向に略90°ずれた第1、第2の弁孔および前記軸線の延長線上に開口する第3の弁孔を有するボール状の弁体と、
前記弁体を一対のシートリングを介して回動自在に保持し、前記軸線の延長線上と直交する方向において互いに対向し前記第1、第2の弁孔によって開閉される第1、第2の流路孔、前記軸線の延長線上に開口し前記第3の弁孔が連通する第3の流路孔、前記弁軸が挿入される弁軸室および前記弁体の背面側に形成され前記弁軸室と前記第3の流路孔を連通する弁本体とを備え、
前記弁体の弁軸付近に弁体内部と前記弁軸室と連通する連通孔を設けたことを特徴とする三方ボール弁。
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