JP4105800B2 - 超音波診断装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、超音波振動子を挿入軸方向に進退駆動させて超音波走査を行う、又は超音波振動子を回転駆動及び挿入軸方向に進退駆動させて超音波走査を行う超音波診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、超音波振動子から生体組織内に超音波パルスを繰り返し送信し、生体組織から反射される超音波パルスのエコーを同一あるいは別体に設けた超音波振動子で受信して、この超音波パルスを送受信する方向を徐々にずらすことによって、生体内の被検部位における複数の方向から収集したエコー情報を二次元的な可視像の超音波断層画像として表示して、病気の診断等に用いることができるようにした超音波診断装置が種々提案されている。
【0003】
このような超音波診断装置としては、体外式超音波プローブによるものが一般的であるが、細径の超音波プローブを内視鏡の処置具挿通チャンネル等に挿通して体腔内へ導入し、内視鏡観察下において癌化した粘膜組織、ポリープ等の病変部を含む被検部位の超音波断層画像を得るようにしたものなどの体内式超音波プローブを備えた内視鏡装置も用いられている。
【0004】
また、近年では被検体にできている腫瘍などの形状を把握したり、体積を計測したりできるように三次元像が得られる三次元走査用超音波プローブも種々提案されている。
【0005】
例えば、特開平8−56947号公報には手元側操作部での駆動操作による先端部の追従性を向上させる3次元走査用操作用超音波プローブを提供するため、プローブ本体にアウターシースを被覆し、このアウターシースを手元側操作部の固定部に装着するとともに、プローブ本体を手元側操作部内に設けた回転駆動部及び進退駆動部に装着し、振動子ユニットへの回転力伝達は、可撓性シース内のフレキシブルシャフトのみで行わせ、進退力の伝達はプローブ本体全体で行わせるようにし、振動子ユニット進退時の抵抗力量は可撓性シースとアウターシースとの摩擦のみになって安定した進退動を実現できるようにしたものが開示されている。
【0006】
しかし、この特開平8−56947号公報の3次元走査用超音波プローブでは以下に示す問題があった。
(1)アウターシースと超音波プローブとが軸方向に移動自在であるため、駆動ユニットへ取り付ける前の例えばコネクタを下向きにした場合に、超音波プローブがアウターシースから滑り落ちてくるため、超音波プローブとアウターシースとの間に封入されていた超音波伝達媒体が漏れ出したり、気泡が混入してしまう可能性があるので取扱いが面倒である。
【0007】
(2)アウターシース内に超音波プローブを挿入した状態で、駆動ユニットに取り付ける際、まず超音波プローブのコネクタを駆動ユニットに接続した後、アウターシースのコネクタ部を駆動ユニットに接続する必要があるので取り付け操作が面倒である。
【0008】
(3)超音波プローブのコネクタを駆動ユニットに取り付ける際、このコネクタを把持するために、一旦アウターシースのコネクタ部内に位置するコネクタを引き出す必要があるため、超音波プローブとアウターシースとの間の超音波伝達媒体に気泡が混入しやすくなる。
【0009】
また、特開平6−30939号公報には超音波プローブと駆動部との着脱を簡単かつ確実にし、走査開始位置へ速やかにプローブを移動させるように構成した超音波診断装置を提供するため、動力伝達手段に連結された超音波振動子を先端に有する超音波プローブと、この超音波プローブが着脱自在に連結され、前記動力伝達手段を介して超音波振動子を移動させる駆動部と、前記超音波プローブの超音波振動子に電気的に接続され、被検体の超音波像を表示する観測装置と、前記超音波プローブが着脱可能位置にあることを検出する検出装置と、前記超音波プローブの着脱が必要となる状態を判断する判断回路と、前記検出装置からの信号を判別して前記超音波プローブの着脱位置でプローブを停止させるとともに、超音波画像取り込み開始信号を受けて前記超音波プローブを高速で、取り込み開始位置に移動させる位置制御回路とを具えたものが開示されている。この超音波診断装置によれば、超音波プローブを駆動ユニットに取り付ける前には超音波プローブのコネクタが進退方向に保持され、駆動ユニットに取り付けた状態では超音波プローブのコネクタが進退可能になるので、上記(1)〜(3)の問題はない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記特開平8−56947号公報の3次元走査用超音波プローブ及び前記特開平6−30939号公報の超音波診断装置では駆動ユニットと超音波プローブとの進退力量の伝達を、同軸ピンからなる電気接点で行っている。この電気接点は、1軸コネクタであるため人の力で簡単に着脱可能であった。したがって、超音波プローブの引っ張り力量が少しでも電気接点の着脱力量より重くなってしまうと、電気接点が簡単に抜けてしまって超音波検査が不可能になるという問題がある。
【0011】
また、特開平6−30939号公報の超音波診断装置では超音波プローブの外枠と駆動ユニットとの着脱をCリングを溝に嵌合させるという1軸方向のみの接続で、前記電気接点の1軸コネクタと同じように、人の手で簡単に着脱を行えるようにしていたので、前記外枠と駆動ユニットの嵌合接続では、当然、接続強度が弱く、シャフトの押し込み力量が少しでも外枠と駆動ユニットとの着脱力量を超えてしまうと外枠が駆動ユニットから外れて超音波検査が不可能になるという問題があった。
【0012】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、超音波プローブにアウターシースを被覆した状態で、超音波プローブを駆動ユニット内の進退又は回転及び進退可能な駆動部に接続する際、又は駆動ユニットの固定部にアウターシースを接続する際に、超音波プローブとアウターシースとを駆動ユニット内のそれぞれのコネクタに簡単かつ一度に着脱が可能で、一度取り付けると少なくとも挿入軸方向である進退方向へのコネクタ抜けが発生せず、超音波プローブとアウターシースとが駆動ユニットに接続される前は進退方向に対して一体で、駆動ユニットに取り付けた状態では進退方向に相対的な移動が可能な超音波診断装置を提供することを目的にしている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の超音波診断装置は、可撓性シャフトの先端側に超音波振動子を配し、後端側にプローブコネクタを設けた超音波プローブと、この超音波プローブの可撓性シャフトを覆うアウターシースと、このアウターシースの後端側に設けられるアウターシース用コネクタと、前記アウターシース用コネクタと接続される固定コネクタ及び前記プローブコネクタと接続される駆動コネクタを有する駆動ユニットとを有し、前記アウターシースで覆われた超音波振動子を進退走査、又は、回転及び進退走査する超音波診断装置であって、
前記プローブコネクタと前記駆動コネクタとの接続、前記アウターシース用コネクタと前記固定コネクタとの接続、前記プローブコネクタと前記アウターシース用コネクタとの接続を着脱可能にする進退及び回転からなる2軸操作機構を備え、前記各々の2軸操作機構における回転軸を全て同軸に配し、
前記各々の2軸操作機構は、その回転操作によって各コネクタ間の軸方向の相対移動を付勢する付勢部材及び2軸操作完了時にその回転方向を保持する保持機構と、
前記プローブコネクタと前記駆動コネクタ及び前記アウターシース用コネクタと前記固定コネクタの装着操作によって、前記プローブコネクタと前記アウターシース用コネクタとの回転方向の保持状態を解除するとともに、軸方向の相対移動の付勢を解除する解除機構と、を有している。
【0014】
この構成によれば、駆動ユニット内の同軸に構成されている駆動コネクタ及び固定コネクタに、超音波プローブとアウターシースとを取り付ける前、まず、超音波プローブのプローブコネクタとアウターシースのアウターシース用コネクタとを進退及び回転の2軸操作により、軸方向の相対移動を付勢しながら回転方向を保持して、プローブコネクタとアウターシース用コネクタとを同軸、かつ一体な状態にする。
【0015】
次に、同軸かつ一体な状態のプローブコネクタとアウターシース用コネクタとを駆動ユニットの駆動コネクタと固定コネクタとに取りつける。このとき、それぞれのコネクタどうしを進退及び回転の2軸操作によって軸方向の相対移動を付勢しながら回転方向を保持して取り付ける。この操作に連動して、先に取りつけておいたプローブコネクタとアウターシース用コネクタとの回転方向の保持及び軸方向の相対移動の付勢が解除されて、アウターシース及びアウターシース用コネクタの中で、超音波プローブが進退可能になる。
【0016】
次いで、駆動ユニット内の駆動コネクタは進退又は進退及び回転駆動を行う駆動部に接続されていることにより、この駆動部で発生された駆動力を駆動コネクタを介してプローブコネクタに伝達し、アウターシースの中で超音波プローブを進退又は進退及び回転させて超音波走査を行う。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1ないし図18は本発明の第1実施形態に係り、図1は超音波診断装置の全体構成を示す説明図、図2は超音波プローブの概略構成を示す図、図3は超音波プローブの先端部の構成を説明する拡大図、図4は超音波プローブのプローブコネクタの構造を詳細に説明する断面図、図5はアウターシースの概略構成を示す図、図6はアウターシース用コネクタの構成を示す説明図、図7は図6に示した各線部における断面図、図8は接続リングの構成を示す説明図、図9は駆動ユニットの内部構成を説明する図、図10は駆動ユニットのコネクタ部と接続ユニットとの詳細を示す説明図、図11はアウターシース内への超音波伝達媒体の注入を説明する図、図12及び図13は超音波プローブとアウターシース用コネクタとの接続を説明する図、図14及び図15は超音波プローブが接続された状態のアウターシース用コネクタとアウターシースとの接続を説明する図、図16は超音波プローブとアウターシースとアウターシース用コネクタとが一体の状態での駆動ユニットへの取り付けを説明する図、図17は超音波プローブとアウターシースとアウターシース用コネクタとが一体の状態での駆動ユニットへの取り付け時における、アウターシース用コネクタの接続リングと、駆動ユニット内の案内ピン及び案内筒と、超音波プローブのコネクタ固定保持ピン及び駆動ユニット固定凸部との位置関係を説明する図、図18は超音波診断装置の動作状態を説明する図である。
【0018】
図1に示すように本実施形態の超音波診断装置100は、超音波プローブ1と、アウターシース2と、アウターシース用コネクタ3と、超音波断層像を得るために信号処理を行う観測装置4,この観測装置4で処理された信号から画像信号を生成する画像処理装置5,この画像処理装置5で生成された画像信号を超音波画像として表示するモニタ6及び駆動ユニット7を先端部に設けた支持アーム8を載置したカート9とで主に構成されている。
【0019】
前記超音波プローブ1、前記アウターシース2、前記アウターシース用コネクタ3とはそれぞれ着脱自在に構成されており、これらを組み付けた状態で、支持アーム8に固定されている駆動ユニット7に着脱自在な構成になっている。
【0020】
前記駆動ユニット7からは蛇管10が延出しており、この蛇管10の基端部側で二股に分かれ、二股に分かれたそれぞれの端部には第1コネクタ10a及び第2コネクタ10bが設けられている。前記第1コネクタ10aは、超音波信号を制御する観測装置4に電気的に接続され、第2コネクタ10bは駆動ユニット7の駆動の制御及び画像処理を行う画像処理装置5に電気的に接続されるようになっている。なお、これら観測装置4と画像処理装置5とは背面パネル側の図示しない信号ケーブルを介して電気的に接続されている。また、画像処理装置5とモニタ6とも背面パネル側の図示しない信号ケーブルを介して電気的に接続されている。
【0021】
図2に示すように超音波プローブ1は、図示しない超音波振動子を備えた超音波振動子部を有する先端部11と、この先端部11に連設する細長なフレキシブルシャフト(図3の符号16)を備えた挿入部12と、この挿入部12の手元側端部に設けられ前記駆動ユニット7と接続されるプローブコネクタ13と、このプローブコネクタ13と前記挿入部12との間に配置される硬質パイプ14とで主に構成されている。なお、前記挿入部12はポリエチレン等の超音波透過性の良い材質からなるシース15で被覆される構成であり、このシース15に対して前記フレキシブルシャフトが回転自在に構成されている。
【0022】
図3に示すように超音波プローブ1の先端部11は、挿入部12を構成するフレキシブルシャフト16の先端に設けられている金属製のハウジング17と、このハウジング17に接着剤で一体的に接着固定されている圧電素子、電極、音響レンズ、バッキング材等で構成された超音波振動子部である振動子ユニット18とで構成され、前記シース15で覆われた先端部11及び挿入部12内には水などの超音波伝達媒体19が封入されている。なお、前記シース15の先端部は半球形状の封止部15aとして形成されている。
【0023】
また、前記ハウジング17に固定されている振動子ユニット18には同軸ケーブル(不図示)が接続されていて、この同軸ケーブルは前記振動子ユニット18から延出して前記ハウジング17及びフレキシブルシャフト16内の中空部分を挿通して前記プローブコネクタ13に延在している。
【0024】
さらに、前記振動子ユニット18の長手軸方向に対する中心位置から一定の距離離れたフレキシブルシャフト16の外周には2箇所、外径寸法がシース15の内径寸法より僅かに小径で例えば黒色に着色されたリング21a,21bが外嵌固定されている。このリング21a,21bの配置される位置は、前記振動子ユニット18が前記駆動ユニット7の駆動によって軸方向に移動する距離及びその半分の距離であり、本実施形態においては前記振動子ユニット18が長手軸方向に40mm移動するので、振動子ユニット18の中心位置から20mmの位置と40mmの位置とにリング21a,21bを配置している。このことにより、超音波プローブ1の進退移動範囲が内視鏡画像で視認可能であり、超音波検査がスムーズに行える。
【0025】
なお、本実施形態においてリング21a,21bの色を黒色としているが、赤色や青色など視認性の良好な色であればよい。また、リング21aとリング21bとを同じ色としているが、リング21aとリング21bとを異なる色で着色してもよい。さらに、前記シース15は、先端から少なくともリング21a,21bが位置する部分までは、前記リング21a,21bを視認することが可能な程度の透明度を有し、かつ、振動子ユニット18が配置されている部分においては他の部分の肉厚に比べて薄肉に構成して超音波透過性を向上させる構成を施している。
【0026】
図4を参照してプローブコネクタ13について説明する。図4(a)はプローブコネクタの構成を示す断面図、図4(b)は図4(a)のA−A断面図である。
同図(a)に示すように前記超音波プローブ1のプローブコネクタ13は、外装部31を形成する樹脂製の第1のカバー31a及び第2のカバー31bと、この外装部31の内部に配置される中心軸上の内孔を有する略パイプ形状の口金32と、この口金32と螺合によって一体的になる略筒状の固定リング33と、この固定リング33の基端部及び前記口金32の基端部の外周面側に配置されてこの口金32の基端面より突出するパイプ形状の回転保護パイプ34と、この回転保護パイプ34内に配置されて回転駆動力を伝達する回転コネクタユニット35とで主に構成されている。
【0027】
前記シース15内を挿通するフレキシブルシャフト16の後端部は、前記第1のカバー31a及び固定リング33の中心軸上に形成されている貫通孔を介して前記口金32の内孔内に挿通配置されており、この内孔内において硬質シャフト36の一端部に連結固定されている。この硬質シャフト36の他端部は、前記回転コネクタユニット35の先端側に連結固定されており、この硬質シャフト36の中途部は前記口金32の基端部に配置されているベアリング37によって回転自在に保持されている。
【0028】
また、前記口金32にはこの口金32の側周面側から内孔に連通する連通孔38が設けられており、この連通孔38を介して超音波伝達媒体19がシース15内に注入されるようになっている。このため、前記ベアリング37より先端側の内孔内に位置する硬質シャフト36には、前記超音波伝達媒体19がこの硬質シャフト36と口金32との間から漏れ出るのを防止する2つのOリング29,29が配置されている。なお、前記連通孔38を介して超音波伝達媒体19を注入した後、前記連通孔38は封止栓39によって封止されるようになっている。
【0029】
前記フレキシブルシャフト16を覆っているシース15の後端部は、前記口金32の先端側細径部32aの外周に固定されるようになっている。つまり、この先端側細径部32aの外周にシース15を配置し、このシース15の外周側に弾性を有するゴムや樹脂部材で形成したリング状の弾性リング41を配設し、この弾性リング41を前記固定リング33を口金32に螺合固定していくことによって押しつぶしていくことにより、前記弾性リング41が中心軸に対して直交する方向に膨張変形してシース15を口金32の外周面に押圧固定している。
【0030】
前記回転コネクタユニット35の後端面からは、同軸ピン42及びこの同軸ピン42の同心円上に配置された回転トルク伝達ピン43が突設している。前記振動子ユニット18から延出してフレキシブルシャフト16内を挿通してこのプローブコネクタ13内に延在している信号ケーブル44は、前記回転コネクタユニット35内でマッチングコイル(不図示)を介して前記同軸ピン42に電気的に接続されている。
【0031】
同図(b)に示すように前記第1カバー31aにはコネクタ固定保持ピン47が接着固定されている。このコネクタ固定保持ピン47の先端面には断面形状が円錐形の凹部47aが形成されている。このコネクタ固定保持ピン47は、前記第2カバー31bの後端部側周面に一体的に形成されている駆動ユニット固定凸部48との回転方向の角度が90゜になる位置に設けられている。
【0032】
なお、前記回転保護パイプ34は、前記口金32にビス45によって一体的に固定されている。また、前記第1カバー31aの貫通孔の先端部内周面には前記硬質パイプ14が長手軸方向に移動するのを防止するためのストッパー部46が設けてあり、前記硬質パイプ14の後端部を径方向に拡開させて前記ストッパー部46の内径寸法より大きく形成して、前記ストッパー部46によってこの拡開した部分を軸方向に付勢させて長手軸方向に移動するのを防止している。
【0033】
図5を参照してアウターシースについて説明する。図5(a)はアウターシースの全体図、図5(b)はアウターシースの接続部の構成を説明する断面図である。
図6(a),(b)に示すようにアウターシース2は、細長な挿入部22と、前記アウターシース用コネクタ3との接続部23とから主に構成されている。前記挿入部22の先端部には半球形状の封止部24aが設けられ、この封止部24aから可撓性を有し、超音波透過性の良い材質で形成した薄肉のシース24が延出している。このシース24の内径寸法は、前記超音波プローブ1の先端部11及び挿入部12の外径寸法よりも大径に形成されて、前記超音波プローブ1の先端部11及び挿入部12を前記シース24内にスムーズに挿入されるようになっている。一方、前記シース24の手元側には口金25を介して注射器テーパ雄部26が接続されている。すなわち、前記接続部23は、この口金25と注射器テーパ雄部26とで構成されている。
【0034】
図6及び図7を参照してアウターシース用コネクタの構成を説明する。図6(a)はアウターシース用コネクタの上面図、図6(b)はアウターシース用コネクタの長手軸方向断面図、図6(c)は図6(a)の指標部を矢印側から見たときの展開図、図7(a)は図6(b)のA−O−O′−A断面図、図7(b)は図6(b)のB−B断面図、図7(c)は図6(b)のC−C断面図、図7(d)は図6(b)のD−D断面図、図7(e)は図6(b)のE−E断面図、図7(f)は接続リングの構成を説明する図である。
【0035】
図6(a),(b)に示すようにアウターシース用コネクタ3は、先端側から順に、前記アウターシース2の接続部23を構成する注射器テーパ雄部26と接続される注射器テーパ雌部51、この注射器テーパ雌部51の基端部が一体的に外嵌固定される長手中心軸方向の貫通孔を有する口金受け52、この口金受け52の後端部に配置される細長なパイプ形状のコネクタ本体53、このコネクタ本体53の後端部に外嵌されてビス56によってこのコネクタ本体53に一体的に固定される手元側に把持性を向上させる溝部57を円周上に複数設けた略パイプ状のグリップ部54と、このグリップ部54の内孔に係入され前記超音波プローブ1の固定及び駆動ユニット7への固定を行う接続リング55とで構成されている。なお、図7(b)に示すようにグリップ部54は、2本のビス56でコネクタ本体53に固定されている。また、図7(d)に示すように前記グリップ部54と接続リング55とは2本のビス58で一体的に固定されている。
【0036】
図6(a),(c)に示すように前記グリップ部54の溝部57より手元側にはこのアウターシース用コネクタ3を駆動ユニット7に取り付ける際の目印となる指標部59が設けられている。この指標部59は、中心線上に設けられた円形形状の第1の指標部59aと、この第1の指標部59aより90゜回転した位置に設けた前記第1の指標部59aと同様に円形形状の第2の指標部59bと、この第2の指標部59bと第1の指標部59aの間に周方向に細長に形成された第3の指標部59cとで構成されている。
【0037】
また、前記コネクタ本体53の内孔先端部には前記超音波プローブ1の硬質パイプ14の外径寸法より僅かに大きな内径寸法で形成されている金属パイプ61が接着固定されていて、このコネクタ本体53より先端側に突出して前記口金受け52の貫通孔内に延在している。そして、この口金受け52の貫通孔内後端部にはこの口金受け52の内周面と前記金属パイプ61の外周面とのシールを行うOリング62が配置されている。
【0038】
さらに、前記口金受け52の後端部には前記コネクタ本体53の外周面に移動自在に配置される略パイプ状のスライダ63の先端部が配置されている。このスライダ63には図6(a)に示すように平面部63a及びその軸方向に細長なスライド溝63bが設けられている。
【0039】
図6(b)及び図7(a)に示すように前記コネクタ本体53の先端部外周面には中心軸に直交する方向に、円柱状で外周面に雄ネジを形成したポスト64が突出するように設けられており、このポスト64が前記スライダ63のスライド溝63bを介して突出している。そして、このスライド溝63bより突出したポスト64の雄ネジとツマミ65に設けた雌ネジとを螺合させてこのツマミ65で前記スライダ63を押圧することによって、このスライダ63とコネクタ本体53とが一体的に固定される構成になっている。すなわち、前記ツマミ65を緩めたり、締め付けたりすることによって、スライダ63をコネクタ本体53の長手方向にスライド溝63bの長さ分だけ移動させて図6(b)の下側断面図に示すように先端側に延出させた状態で固定することも可能であり、前記金属パイプ61のコネクタ本体53からの突出長は前記スライダ63が最先端側まで移動した状態で、前記口金受け52と金属パイプ61との水密状態を保てる長さに設定してある。また、前記コネクタ本体53の中途部外周面にはこのコネクタ本体53の内孔に連通する透孔53aが設けてあり、この透孔53aには注射器テーパ雄部形状を有する圧力開放用のクチガネ66がネジ固定されている。
【0040】
なお、符号67は、前記コネクタ本体53の内孔の手元側端部に配置されるOリングであり、このOリング67の内径寸法は前記超音波プローブ1の硬質パイプ14の外径寸法より僅かに小さな内径寸法に設定されている。
【0041】
また、図7(c)に示すようにグリップ部54の先端側外周面からはグリップ部54の中心を通る基線に対して60°傾いた位置にプランジャー68が突設しており、このプランジャー68にはカバー69が固定されている。このプランジャー68のグリップ中心からの高さはプランジャー68のボール部分68aが超音波プローブ1のプローブコネクタ13に設けた前記コネクタ固定保持ピン47の凹部47aに係入する高さ寸法に設定されている。
【0042】
図7(e),(f)に示すように接続リング55の中間部には板ばね70がビス71により固定されている。この板ばね70の側面は、円弧状に形成されて、この接続リング55の肉厚内に収まるように形成されている。また、正面はコの字状に形成され図7(c)で示した接続リング55の内径は超音波プローブ1の第1カバー31aの外径に嵌合する径寸法に設定されている。なお、前記注射器テーパ雌部51、口金受け52、スライダ63、金属パイプ61、コネクタ本体53、グリップ部54、接続リング55はすべて同軸上に設けられている。
【0043】
図8を参照して接続リングの構成を説明する。図8(a)は接続リングの上面図、図8(b)は接続リングの側面図、図8(c)は案内溝の中心線を基準にした接続リングの展開図である。
【0044】
同図(a),(c)に示すように接続リング55の外周面の一部には手元側端が開口した長手軸方向に延びる案内溝72が略全長に渡って設けられている。また、同図(c)に示すように手元側端部の一部には切り欠き部73が設けてある。さらに、この案内溝72の先端付近には案内溝72の基線に直交して図中下側方向に向かうプローブ用案内溝74が形成してある。
【0045】
前記プローブ用案内溝74の終端部は、前記基線から−60゜点(図中基線から下側方向に60度傾いた点という意味)に形成されている。このプローブ用案内溝74は、−60゜点近傍では前記プローブコネクタ13の第1カバー31aに設けたコネクタ固定保持ピン47の外径寸法より僅かに幅広な溝であり、−50゜点位置までこの幅で連続して形成されている。そして、この−50゜点位置から基線側に向かうにしたがって、溝の幅は連続的に広がるように形成されている。
【0046】
一方、前記案内溝72の中間位置付近には案内溝72の基線に直交して図中上側方向に向かう駆動ユニット用案内溝75が形成してある。この駆動ユニット用案内溝75の終端部は、前記基線から+90゜点(図中基線から上側方向に90度傾いた点という意味)位置に設けてある。そして、前記案内溝72の手元側端部付近には、案内溝72の中心線を基線として+30゜点位置に指標としての貫通穴76が設けてある。
【0047】
図9に示すように駆動ユニット7は、上下2つに分解可能な第1カバー81aと、第2カバー81bとで構成されており、前記第2カバー81bの底部にはベース部材82が設けてある。このベース部材82には支持台83が固定され、この支持台83に前記アウターシース用コネクタ3との機械的な接続を行う固定コネクタであるコネクタ部84が取り付いている。このコネクタ部84の手元側同軸上には前記超音波プローブ1のプローブコネクタ13に接続される接続ユニット85が配設されている。この接続ユニット85の手元側にはラジアルモータ、エンコーダ、スリップリング、ラジアル回転制御回路、超音波信号増幅回路等を有するラジアル駆動ユニット86が配設され、前記信号ケーブル44を内在したフレキシブルシャフト87を介して前記接続ユニット85に接続されている。
【0048】
また、前記接続ユニット85及びラジアル駆動ユニット86は、リニアベース88に固定されている。このリニアベース88は、リニアガイド89、ボールネジ90によって固定されている。このため、前記リニアベース88は、リニアガイド89に沿って前後方向(図中に示す左右方向)にスライド可能になっている。
【0049】
さらに、前記ボールネジ90の一端は、このボールネジ90を回転可能に支持するサポートユニット91、第1プーリ92a,第2プーリ92b、ベルト93を介してステッピングモータ94に接続されている。
【0050】
なお、前記サポートユニット91及び前記ステッピングモータ94はそれぞれベース部材82に固定されている。また、ラジアル駆動ユニット86、ステッピングモータ94から延出する図示しない信号ケーブルは信号コネクタ(不図示)を介して蛇管10へ導かれている。
【0051】
図10を参照して駆動ユニット7のコネクタ部84と接続ユニット85との詳細を説明する。 図10(a)はコネクタ部及び接続ユニットの詳細な構成を示す説明図、図10(b)は案内筒をB方向から見たときの図、図10(c)はL字溝の構成を説明する図である。
【0052】
同図(a)に示すように前記コネクタ部84は、円筒形状の部材で形成されており、その内径寸法は前記アウターシース用コネクタ3の接続リング55の外径寸法に嵌合するように構成されている。また、コネクタ部84の先端部には中心軸方向に向かって突出する案内ピン84aが固定されている。この案内ピン84aの突出部の外径寸法は、前記超音波プローブ1の第1カバー31aに設けられているコネクタ固定保持ピン47の外径寸法と略同径である。さらに、このコネクタ部84の手元側端にはレバー95がこのコネクタ部84の軸周りに対して回転可能に取り付いている。このレバー95の一端は、コネクタ部84の内径部内に突出し、他端側には図示しない検知スイッチ及び接続ユニット85を長手軸方向に保持/保持解除を行う機械的な機構(不図示)に接触している。
【0053】
一方、前記接続ユニット85は、先端部に駆動コネクタである案内筒85aを有し、この案内筒85aが前記コネクタ部84に対して同軸に配設されている。前記案内筒85aの手元側にはこの案内筒85aと同軸上に同軸ピン雌部85b及びこの同軸ピン雌部85bの同心円上に位置する回転伝達ピン85cが配設されており、前記案内筒85aに対して回転可能になっている。
【0054】
なお、前記案内筒85aの手元側外周面の一部には切り欠きが設けてあり、この切り欠きに板ばね96が設けてあり、この板ばね96に接触するように超音波プローブを検知するための検知スイッチ97が設けてある。
【0055】
なお、同図(b)に示すように案内筒85aの外周面の一部には先端を開口した駆動ユニット固定凸部48の案内溝になるL字溝98が設けてある。このL字溝98の手元側部の折曲部98aは前記案内筒85aの中心線より展開した同図(c)に示すようにL字溝98の開口部分から長手軸方向に延びる一点鎖線が、30゜回転した位置となるように前記折曲部98aが形成されており、折曲部98aの終端部98b近傍の実線部分が0゜に設定されている。
【0056】
以下に、本実施形態で超音波走査を行うための前記超音波プローブ1、アウターシース2、アウターシース用コネクタ3の接続方法と、この3つを接続した状態での駆動ユニット7への接続方法及び各コネクタ間の関係、超音波走査時の動作を説明する。
(1)図11を参照してアウターシース2への超音波伝達媒体19の注入について説明する。図11(a)はアウターシースと注水チューブとの関係を示す説明図、図11(b)は注水チューブを介して超音波伝達媒体を注入している状態を示す図、図11(c)はアウターシース内に超音波伝達媒体が充満した状態を示す図、図11(d)は注水チューブをアウターシースから抜去した状態を示す図である。
【0057】
まず、同図(a)に示すように注水チューブ99の先端をアウターシース2の注射器テーパ雄部26の開口部より挿入していく。そして、同図(b)に示すように前記注水チューブ99の先端がアウターシース2の先端封止部近傍に位置するまで挿入していく。
【0058】
次に、同図(b)に示した状態で前記注水チューブ99の後端に超音波伝達媒体19を満たしたシリンジ(不図示)を接続し、注水チューブ99を介して前記アウターシース2内に超音波伝達媒体19を注入していく。そして、しばらく注入を続けることによって同図(c)に示すように注射器テーパ雄部26の開口部より超音波伝達媒体19が溢れ始める。このとき点で一旦前記シリンジによる注水を停止する。
【0059】
次いで、前記注水チューブ99をアウターシース2内から徐々に抜去していく。このとき、前記注水チューブ99が引き抜かれていくことにより、このアウターシース2内の超音波伝達媒体19が不足してくるので、この不足分を補いながら同図(d)に示すように注水チューブ99をアウターシース2から完全に抜去する。このことによって、アウターシース内への超音波伝達媒体19の注入が終了する。
【0060】
(2)図12及び図13を参照して超音波プローブ1とアウターシース用コネクタ3との接続について説明する。図12(a)は超音波プローブとアウターシース用コネクタとの関係を示す図、図12(b)は挿入部がアウターシース用コネクタの先端部から突出した状態を示す図、図12(c)はアウターシース用コネクタ内に挿入部全体を略挿入し終え、プローブコネクタをアウターシース用コネクタに接続する状態を示す図、図13(a)はプローブコネクタをアウターシース用コネクタに接続した状態を示す図、図13(b)は図13(a)のE−E断面図、図13(c)はプローブコネクタをアウターシース用コネクタに保持する状態を示す図、図13(d)は図13(c)のF−F断面図である。
【0061】
まず、図12(a)に示すように超音波プローブ1の挿入部12の先端部11をアウターシース用コネクタ3の手元側開口より挿入していく。すると、同図(b)に示すように超音波プローブ1の先端部11が、前記アウターシース用コネクタ3の先端に位置する注射器テーパ雌部51より突出する。そして、このアウターシース用コネクタ3の先端より突出した超音波プローブ1の先端部11を把持して挿入部12を引き込んでいく。
【0062】
次に、前記超音波プローブ1の挿入部12を引き込み続けると、前記超音波プローブ1の挿入部基端側に設けた硬質パイプ14がアウターシース用コネクタ3の内部に設けられているOリング67内に配置されることによって引張抵抗が増大する。このとき点で超音波プローブ1の先端部を引っ張ることを停止する。そして、同図(c)に示すように前記超音波プローブ1のプローブコネクタ13を把持して、アウターシース用コネクタ3の接続リング55に設けられている案内溝72に、前記プローブコネクタ13の第1カバー31aに設けてあるコネクタ固定保持ピン47とを一致させ、前記プローブコネクタ13をアウターシース用コネクタ3の接続リング55内に挿入していく。
【0063】
次いで、図13(a),(b)に示すように前記コネクタ固定保持ピン47を案内溝72に沿わせた状態で、前記プローブコネクタ13を前記接続リング55内に挿入していく。すると、コネクタ固定保持ピン47がプローブ用案内溝74近傍に配置される。
【0064】
ここで、同図(c),(d)に示すようにプローブコネクタ13を半時計周りに60゜回転させる。すると、前記コネクタ固定保持ピン47は接続リング55に設けられているプローブ用案内溝74に沿って移動し、半時計周りに60゜回転した時点でプランジャー68の先端部に設けられているボール部分68aがコネクタ固定保持ピン47の凹部47aにクリック感を持って嵌まり込んで固定される。この固定時、前記プローブコネクタ13に設けた駆動ユニット固定凸部48と接続リング55に設けた貫通穴76とが一致している。
【0065】
(3)図14及び図15を参照して超音波プローブ1が接続された状態のアウターシース用コネクタ3とアウターシース2との接続について説明する。図14(a)はアウターシース用コネクタに接続されている超音波プローブの挿入部をアウターシースに挿入する初期状態を示す図、図14(b)はアウターシースをアウターシース用コネクタに接続する状態を示す図、図14(c)は図14(b)の先端部の状態を示す拡大図、図15(a)は超音波プローブが接続された状態のアウターシース用コネクタとアウターシースとを完全に一体にする過程を示す図、図15(b)は図15(a)のアウターシース用コネクタとアウターシースとを完全に一体したときの先端部の状態を示す拡大図である。
【0066】
まず、図14(a)に示すようにアウターシース用コネクタ3に設けられているツマミ65を緩めた状態にする。そして、注射器テーパ雌部51が最先端位置になるようにスライダ63をスライドさせ、この状態で再びツマミ65を締め付けて固定する。そして、超音波伝達媒体19が充満している状態のアウターシース2の接続部23を構成する注射器テーパ雄部26を前記超音波プローブ1の挿入部12の先端部11に挿入していく。
【0067】
次に、同図(b)に示すようにアウターシース2の接続部23を超音波プローブ1の挿入部12に沿ってアウターシース用コネクタ3の注射器テーパ雌部51近傍まで挿入した後、前記接続部23の注射器テーパ雄部26を注射器テーパ雌部51内に挿入して、時計周りにねじって、前記接続部23とアウターシース用コネクタ3に一体的に取り付ける。このとき、同図(c)に示すようにアウターシース2先端の封止部24aと、超音波プローブ1の先端部11の封止部15aとの間には図の矢印Gで示すクリアランスがある。
【0068】
次いで、前記接続部23の注射器テーパ雄部26と前記アウターシース用コネクタ3の注射器テーパ雌部51とを一体的に取り付けた状態で、図15(a)に示すようにアウターシース用コネクタ3のツマミ65を緩め、スライダ63を手元側に移動させることによって注射器テーパ雌部51を手元側に移動させていく。そして、前記スライダ63が前記図6に示したようにグリップ部54近傍に配置されたとき再びツマミ65を締め付けて固定する。このことによって、前記注射器テーパ雌部51が手元側に移動して、同図(b)に示すようにアウターシース2の先端の封止部24aと、超音波プローブ1の先端部11の封止部15aとのクリアランスが矢印gに示すように僅かに空く位(本実施形態では1mm程度)になる。
【0069】
(4)図16を参照して超音波プローブ1とアウターシース2とアウターシース用コネクタ3とが一体の状態での駆動ユニット7への取り付けを説明する。図16(a)は一体的に構成されたアウターシース用コネクタを駆動ユニットに装着する準備状態を示す図、図16(b)はアウターシース用コネクタを駆動ユニットに挿入した状態を示す図、図16(c)はアウターシース用コネクタを駆動ユニットに装着した状態を示す図である。
まず、同図(a)に示すように駆動ユニット7の第1カバー81aに設けられている指標77と、アウターシース用コネクタ3のグリップ部54に設けられている第1の指標部59aとを略一致させ、駆動ユニット7のコネクタ部84に取り付けられている案内ピン84aをアウターシース用コネクタ3の接続リング55の案内溝72に係入させた状態にして、アウターシース用コネクタ3を駆動ユニット7に差し込んでいく。
【0070】
次に、アウターシース用コネクタ3が駆動ユニット7の所定位置まで差し込まれると、すなわち同図(b)に示すように挿入状態になると、超音波プローブ1のプローブコネクタ13の同軸ピン42と駆動ユニット7内のコネクタ部84の同軸ピン雌部85bとが電気的に接続される。この状態で、同図(c)に示すようにアウターシース用コネクタ3を時計周りに90゜回転させると、前記駆動ユニット7の指標77とアウターシース用コネクタ3の指標部59bとが一致して保持状態になる。
【0071】
ここで、前記図16(a),(b),(c)を参照して説明した超音波プローブ1とアウターシース2とアウターシース用コネクタ3とが一体の状態での駆動ユニット7への取り付け時におけるアウターシース用コネクタ3の接続リング55(板ばね70)と、駆動ユニット7内の案内ピン84a及び案内筒85aと、超音波プローブ1のコネクタ固定保持ピン47及び駆動ユニット固定凸部48との位置関係を図17の展開図で説明する。なお、図17(a)は図16(a)に対応し、図17(b)は図16(b)に対応し、図17(e)は図16(c)にそれぞれ対応し、図17(c),(d)は図16(b)の状態から図16(c)状態へ移行する過程を示すものである。
【0072】
まず、図16(a)に示した状態における関係を説明する。
図17(a)に示すようにこのとき、超音波プローブ1のコネクタ固定保持ピン47が接続リング55のプローブ用案内溝74に係入した状態になっているのでアウターシース用コネクタ3と超音波プローブ1は一体的に移動する。つまり、接続リング55、板ばね70、コネクタ固定保持ピン47、駆動ユニット固定凸部48が一体的に移動する。一方、駆動ユニット7内の案内ピン84aと案内筒85aとの相対位置関係及び絶対位置は不変である。そして、前記駆動ユニット固定凸部48は、案内筒85aに設けたL字溝98に配置され、接続リング55に設けた案内溝72に案内ピン84aが配置された状態で徐々に差し込まれていく。
【0073】
次に、図16(b)に示した状態における関係を説明する。
図17(b)に示すようにこのとき、駆動ユニット固定凸部48は、L字溝98内の折曲部98a近傍に案内されるとともに、案内ピン84aは案内溝72内の駆動ユニット用案内溝75の開始位置の開口近傍に案内された状態で軸方向への移動が停止している。このとき、超音波プローブ内の同軸ピン42が駆動ユニット7内の同軸ピン雌部85bに係入して電気的に接続された状態になる。そして、この状態で、アウターシース用コネクタ3を時計周りに90゜回転させる
次いで、図16(b)に示した状態から図16(c)に示した状態に移行する過程を30度刻みに説明する。
【0074】
a)アウターシース用コネクタ3が時計周りに30゜回転した状態のとき、
図17(c)に示すようにこのとき、駆動ユニット固定凸部48は、L字溝98の折曲部98aを終端部98bまで案内されることにより、この駆動ユニット固定凸部48を有するプローブコネクタ13の回転及び軸方向への移動が規制される。一方、案内ピン84aは、駆動ユニット用案内溝75の中途部まで案内される。
【0075】
b)アウターシース用コネクタ3が時計周りに60゜回転した状態のとき、
図17(d)に示すようにこのとき、駆動ユニット固定凸部48が終端部98ちびに到達して回転が止められたため、アウターシース用コネクタ3内のプランジャー68によって、保持されていたコネクタ固定保持ピン47の保持状態が解除されて、前記プローブ用案内溝74の中を案内溝72方向に向かって回転を開始する一方、前記案内ピン84aは駆動ユニット用案内溝75のさらに中へと案内されていく。
【0076】
c)図16(c)に示したアウターシース用コネクタ3が時計周りに90゜回転した状態における関係を説明する。
図17(e)に示すように前記コネクタ固定保持ピン47は、案内溝72に案内された状態になって、この案内溝72に沿って軸方向への移動が自由な状態になる一方、前記案内ピン84aは板ばね70によって軸方向及び回転方向への動きが規制された状態で保持される。
【0077】
ここで、上述した接続部の関係を説明する。
なお、プローブコネクタ13と案内筒85aとの接続をA、アウターシース用コネクタ3とコネクタ部84との接続をB、プローブコネクタ13とアウターシース用コネクタ3との接続をCとする。
【0078】
このとき、
1)Cは着脱自在な関係である。
2)A,B,Cの各接続方法は、すべて軸方向に挿入した後、回転させている。
3)A,B,Cの接続時における回転動作は全て同軸である。
4)各接続の際の回転時の回転方向は、A及びBについては右回転であり、Cについては左回転である。すなわち、Cのみ逆回転になっている。
5)各接続の際の回転時の回転角度は、Aは30゜であり、Bは90゜であり、Cは60゜である。そして、B=A+Cの関係になっている。
6)各接続関係において、回転動作終了時における保持機構は、Aの接続においては特に保持機構を持たない。B及びCの接続においてはそれぞれ板ばねによる保持機構、プランジャーによる保持機構を有する。
【0079】
したがって、プローブコネクタ13と駆動コネクタである案内筒85a、アウターシース用コネクタ3と固定コネクタであるコネクタ部84、及びプローブコネクタ13とアウターシース用コネクタ3の各々は、軸方向への進退及び回転からなる2軸操作機構によって着脱が可能である。また、前記各々の2軸操作機構は、その回転操作によって各コネクタ間の軸方向の相対移動を付勢する付勢部材及び2軸操作の終了時にその回転方向を保持する保持機構を有している。さらに、前記各々の2軸操作機構における回転軸は、全て同軸に配されている。又、前記2軸操作機構は、プローブコネクタ13と駆動コネクタである案内筒85a及びアウターシース用コネクタ3と固定コネクタであるコネクタ部84の装着操作によって、プローブコネクタ13とアウターシース用コネクタ3の回転方向の保持状態を解除し、かつ軸方向の相対移動の付勢状態を解除する解除機構を有している。
【0080】
上述のように構成した超音波診断装置100の作用を説明する。
図18を参照して超音波走査時の動作を説明する。図18(a)は超音波プローブ、アウターシース、アウターシース用コネクタを駆動ユニットに取り付けて超音波走査を開始する直前の状態を示す図、図18(b)は超音波走査を行っている状態で軸方向に最大移動させた状態を示す図である。
【0081】
超音波プローブ1及びアウターシース用コネクタ3を駆動ユニット7へ接続したとき、図18(a)に示すように駆動ユニット7内の同軸ピン雌部85bには超音波プローブ1内の同軸ピン42が係入して電気的に接続された状態であり、前記駆動ユニット7内の回転伝達ピン85cが超音波プローブ1内の回転トルク伝達ピン43に接触している。また、超音波プローブ1の第2カバー31bの手元側端によって、駆動ユニット7内の板ばね96が押されて、検知スイッチ97がON状態になることによって超音波プローブ1が接続状態であることが認識されている。このことにより、駆動ユニット7内のラジアル駆動ユニット86がラジアル回転可能になる。
【0082】
このとき、超音波プローブ1の駆動ユニット固定凸部48が駆動ユニット7の案内筒85aに設けたL字溝98の折曲部98aの終端部98bに位置しているため、超音波プローブ1は駆動ユニット内の接続ユニット85と一体的に移動する。一方、アウターシース用コネクタ3の接続リング55に設けた切り欠き部73によって、駆動ユニット7への保持時、接続リング55の回転とともにレバー95も回転し、これに接続されている検知スイッチをON状態にするとともに、接続ユニット85の軸方向への機械的保持機構が解除されて、ステッピングモータ94が回転可能になり、接続ユニット85が軸方向に移動可能になる。このとき、アウターシース用コネクタ3は案内ピン84aと板ばね70によって、回転方向及び軸方向に保持されている。
【0083】
(1)超音波ラジアル走査時について説明する。
ラジアル走査時、画像処理装置5からの回転信号に基づき、駆動ユニット7のラジアル駆動ユニット86内のモータ、エンコーダが回転する。このモータの回転は、駆動ユニット7内ではフレキシブルシャフト87、回転伝達ピン85cに伝達され、超音波プローブ1内では、回転トルク伝達ピン43、回転コネクタユニット35、硬質シャフト36、フレキシブルシャフト16、ハウジング17を介して振動子ユニット18へ伝達される。
【0084】
一方、前記エンコーダの回転信号によって、本実施形態においては1回転中512個のパルスが発生し、このタイミングで観測装置4より超音波を発生するための電気信号が発生する。この電気信号は、駆動ユニット7内ではラジアル駆動ユニット86、フレキシブルシャフト87内の信号ケーブル、同軸ピン85bに伝達され、超音波プローブ1内では、同軸ピン42、回転コネクタユニット35、信号ケーブル44を介して振動子ユニット18へ伝達され、この振動子ユニット18で超音波信号に変換されて、1回転中に512本の超音波走査線をラジアル方向に放出する。また、反射エコーは、振動子ユニット18で電気信号に変換し、送信時とは逆の経路で観測装置4に送られ、画像処理装置5で処理後、モニタ6にBモードのリニア画像が表示される。
【0085】
(2)超音波スパイラル走査時について説明する。
スパイラル操作時、回転に関しては上記超音波ラジアル走査時と同様に行れる。このラジアル駆動ユニット86内のエンコーダは、1回転中に512個のパルスの他に1回転中に1回のパルスを発生する。このパルスのタイミングで駆動ユニット7内のステッピングモータ94が一定角度回転する。この回転は、駆動ユニット内で、第2プーリ92b、ベルト93、第1プーリ92a、サポートユニット91、ボールネジ90に伝達され、このボールネジ90で軸方向の進退運動に変換した後、リニアガイド89、接続ユニット85、同軸ピン雌部85bに伝達される。そして、超音波プローブ1内ではこの進退運動が、同軸ピン42、回転コネクタユニット35、硬質シャフト36、フレキシブルシャフト16、ハウジング17を介して振動子ユニット18へ伝達される。また、駆動ユニット7内の進退運動は、案内筒85aへも伝達される。この進退運動は、超音波プローブ1内で、駆動ユニット固定凸部48、第1カバー31a,第2カバー31b、硬質パイプ14、シース15を介してシース15先端に伝達される。このことにより、振動子ユニット18は、シース15の中で回転しながら、アウターシース2の中でシース15とともに進退運動を行う。
すなわち、同図(a)はスパイラル走査の開始位置であり、同図(b)はスパイラル走査の終了位置である。また、上述の走査で得られた超音波のデータは、観測装置4を経由して画像処理装置5へ送られ、画像処理後、モニタ6へBモードのラジアル画像及びリニア画像として同時に表示されたり、3次元的に表示される。
【0086】
なお、図18(b)のスパイラル走査終了位置から、スパイラル走査開始位置へ戻る際には、ステッピングモータ94を逆回転させることによって行う。このとき、接続リング55の内径と超音波プローブ1の挿入部12の外径との間には大きなクリアランスがあるが、この部分は硬質パイプ14になっているため超音波プローブ1がスパイラル走査開始位置に戻る間に挿入部12が座屈することが防止されている。このとき、超音波画像の取り込みはおこなわれないようになっているため、スパイラル走査開始位置まで戻るスピードを高速にしている。また、図18(b)に示すスパイラル走査終了位置においても、硬質パイプ14とOリング67との水密状態が保持されている。
【0087】
(3)超音波リニア走査時について説明する。
超音波リニア走査時には駆動ユニット7内のラジアル駆動ユニット86のモータの回転は止めて、ステッピングモータ94のみを回転させて進退運動を行う。このとき、エンコーダの回転も止まるため、画像処理装置5からのステッピングモータ94の回転信号とともに、観測装置4へ超音波信号の発生信号を送る。
【0088】
このようにして、一定ピッチで取り込まれた超音波データは、観測装置4を経由して画像処理装置5に送信され、画像処理後、モニタ6にBモードのリニア画像が表示される。
【0089】
このように、プローブコネクタと駆動コネクタ、アウターシース用コネクタと固定コネクタ、及びプローブコネクタとアウターシース用コネクタの各々を着脱自在にすることによって、超音波プローブ、アウターシース、及び駆動ユニットの取扱いが簡単に行うことができる。このことによって、洗浄・消毒等の作業性が向上する。
【0090】
また、それぞれのコネクタ間の構造を、一方のコネクタは、一部が開口し進退方向及びそれに連続する円周方向のL字状溝を有した円筒状の部材、他方のコネクタは前記溝に案内される径方向に延びる凸部材を有して構成されているため、取り付けの際の進退及び回転動作によって、凸部材は円周方向の溝の中に案内され、凸部材は溝の壁で軸方向の移動が規制されるので、1軸操作によるコネクタに比べ、軸方向に対する接続強度が大幅に増大させることができる。このことによって、超音波走査中のコネクタの外れがなくなる。
【0091】
さらに、アウターシース用コネクタに設けたプローブコネクタ接続用の円周方向の溝の回転方向を、その他のコネクタに設けた円周方向の溝の回転方向に対して逆方向に形成したため、超音波プローブとアウターシース用コネクタとに取り付けた状態で駆動ユニットに進退及び回転動作で取り付けた際、超音波プローブをアウターシース用コネクタの中で進退可能な状態にすることができる。このことによって、駆動ユニットへの取り付けが1度で行えるので作業性が向上する。これらのことから、超音波プローブと、アウターシースを駆動ユニット内のそれぞれのコネクタに簡単かつ一度に着脱が可能になる。また、超音波プローブと、アウターシースとは駆動ユニットに接続する前は挿入軸方向に対して一体で、駆動ユニットに取り付けると挿入軸方向に移動可能になる。さらに、一度取り付けると、少なくとも挿入軸方向へのコネクタ抜けが発生しない。
【0092】
なお、超音波ビームの透過部分を薄肉にしたため、アウターシースによる超音波の減衰が極力押さえられる。また、アウターシースとアウターシース用コネクタとを着脱自在にしたため、アウターシースの交換を容易に行うことができるとともに、接続部の構成を注射器テーパで行うため接続を簡単にすることができるさらに、アウターシース用コネクタにプローブ接続時の指標及び駆動ユニットへ取り付ける際の指標を設けたため、この指標を基準にして作業を簡単かつ確実に行うことができる。又、アウターシース用コネクタに位置調整機構を設けたため、アウターシースとプローブとの先端クリアランスを極力短くして挿入性を向上させることができる。さらにまた、アウターシース用コネクタに圧力開放用のクチガネを設けたことにより、アウターシースの中で、超音波プローブが進退する際に圧力変化が起きず、スムーズな進退動作を可能にして良好な断層像を得ることができる。
【0093】
図19ないし図25は本発明の第2実施形態に係り、図19はアウターシース用コネクタの他の構成を示す説明図、図20は図19のアウターシース用コネクタの構成を詳細に説明する断面図、図21は接続リングの構成を示す説明図、図22はコネクタ部及び接続ユニットの詳細な構成を示す説明図、図23はコネクタ部の構成を示す説明図、図24は超音波プローブとアウターシースとアウターシース用コネクタとが一体の状態での駆動ユニットへの取り付け時におけるアウターシース用コネクタの接続リング、保持ピン、駆動ユニット内の案内ピン、案内筒、コネクタ部及び超音波プローブのコネクタ固定保持ピン、駆動ユニット固定凸部の位置関係を説明する図、図25は保持ボタンユニットの作用を示す説明する図である。なお、本実施形態においてはアウターシース用コネクタと駆動ユニットとの接続における保持機構の構成が異なっている。その他の構成は前記第1実施形態と同様であり、同部材には同符合を付して説明を省略する。
【0094】
図19及び図20を参照して本実施形態のアウターシース用コネクタの構成を説明する。図19はアウターシース用コネクタの外観図、図20(a)は図19のA−A断面図、図20(b)は図20(a)のB−B断面図、図20(c)は図20(a)のC−C断面図、図20(d)は図20(a)のD−D断面図である。
【0095】
図19及び図20(a)に示すように本実施形態のアウターシース用コネクタ3Aの後端部分は、細長なパイプ形状のコネクタ本体53と、このコネクタ本体53の後端部に外嵌されてビス56によってコネクタ本体53に一体的に固定される手元側に把持性を向上させる溝部57を円周上に複数設けた略パイプ状のグリップ部101と、このグリップ部101の内孔に係入され前記超音波プローブ1の固定及び駆動ユニットへの固定を行う接続リング102とで構成されている。なお、図20(d)に示すようにグリップ部101は、2本のビス56でコネクタ本体53に固定されている。また、図20(c)に示すように前記接続リング102は、2つのビス58でグリップ部101と一体的に固定されている。
【0096】
同図(c)に示すように前記グリップ部101の先端側外周面からはグリップ部54の中心を通る基線に対して60°傾いた位置にプランジャー68が突設しており、このプランジャー68にはカバー69が固定されている。そして、同図(b)に示すようにグリップ部101の手元側にはグリップ部101の中心を通る基線に対して半時計周りに60°傾いた位置には保持ボタンユニット103が設けてある。
【0097】
同図(b)に示すように前記保持ボタンユニット103は、グリップ部101に設けたザグリ穴に貫通孔を備えた筒状の保持パイプ104を固定し、この保持パイプ104の内孔にこの開口径に嵌合する円柱状の保持ボタン105が挿入されている。この保持ボタン105の中心には雌ネジ部が形成されており、この雌ネジ部に保持ピン106が螺合している。
【0098】
この保持ピン106は、円柱状の部材で2段の外径部107a,107bが設けてあり、外径部107bの外径寸法が外径部107aの外径寸法よりも約2倍程度太く形成されている。また、前記保持ボタン105と前記保持パイプ104との間には圧縮バネ108が配置されており、前記保持ボタン105を外周外側方向に突出させるように付勢している。
【0099】
このとき、前記保持ピン106の外径部107bは、グリップ部101と接続リング102とのクリアランス部分109に突出しているが、前記保持ボタン105を保持パイプ104の底面に突き当てまで押し込んだときには前記保持ピン106の外径部107bが接続リング102の肉厚部分の中に隠れて、前記クリアランス部分109には外径部107aが位置するようになっている。
【0100】
図21を参照して接続リング102の構成を説明する。図21(a)は接続リングの上面図、図21(b)は案内溝の中心線を基準にした接続リングの展開図である。
図21(a),(b)に示すように接続リング102の外周面の一部には手元側端が開口した案内溝110が略全長に渡って設けられており、手元側端の一部には切り欠き部73が設けられている。また、この案内溝110の先端付近には案内溝110の基線に直交して図中下側方向に向かうプローブ用案内溝111が形成してある。このプローブ用案内溝111の終端部は前記基線から−60゜点(図中基線から下側方向に60度傾いた点という意味)位置に設けてある。このプローブ用案内溝111は、−60゜点近傍では前記プローブコネクタ13の第1カバー31aに設けたコネクタ固定保持ピン47の外径寸法より僅かに幅広な溝であり、−50゜点位置までこの幅で連続して形成されている。そして、この−50゜点位置から基線側に向かうにしたがって、溝の幅は連続的に広がるように形成されている。
【0101】
また、前記案内溝110の中間位置付近には案内溝110の基線に直交して図中上側方向に向かう駆動ユニット用案内溝112が形成してある。この駆動ユニット用案内溝112の終端部は前記基線から+90゜点(図中基線から上側方向に90度傾いた点という意味)位置に設けてある。この駆動ユニット用案内溝112は、+90゜点近傍では駆動ユニット7に設けられている案内ピン84aの外径寸法より僅かに幅広な溝であり、+50゜点位置までこの幅で連続して形成されている。また、+50゜点位置から基線側に向かうにしたがって、溝の幅は連続的に広がるように形成されている。そして、図20(b)の保持ピン106に対応する位置には貫通穴113が設けてある。この貫通穴113の径寸法は前記保持ピン106の外径部107bが嵌合する径寸法である。なお、この貫通穴113の中心位置は、前記案内溝110の中心線を基線にして+60゜点位置に形成されている。
【0102】
図22及び図23を参照して駆動ユニット7Aの構成を説明する。図22はコネクタ部及び接続ユニットの詳細な構成を示す説明図、図23(a)はコネクタ部の上面図、図23(b)は中心線を基準にしたコネクタ部の展開図である。
図22に示すように本実施形態の駆動ユニット7Aは、接続ユニット85の構成に関しては前記第1実施形態と同様であるが、アウターシース用コネクタ3Aの接続リング102の案内溝110に係入する案内ピン84aを備えたコネクタ部114の構成が異なるものである。
【0103】
図23(a),(b)に示すようにコネクタ部114には前記第1実施形態と同様に案内ピン84aが取り付けられており、この案内ピン84aの中心を通過する基線に対して、+60゜点位置を中心にして保持ピン106の案内溝となるL字溝115が形成されている。このL字溝115の溝幅寸法は、前記保持ピン106の外径部107aの外径寸法より大きくかつ外径部107bより小さく設定されている。
【0104】
このL字溝115は、中心線と平行にある距離だけ直進した後、この中心線に対して直角に基線方向に折れ曲がった折曲部115aを備え、長穴終端部115bを基線から−30゜点位置に設けている。この長穴終端部115bにおいては長穴形状であり、この長穴の幅寸法は保持ピン106の外径部107bより僅かに大きな幅寸法に設定されている。また、+60°点位置から+20゜点位置にいくにしたがって溝幅寸法は連続的に狭く形成されており、+20゜点位置から長穴に至るまでの溝幅寸法は前記保持ピン106の外径部107aより僅かに大きな幅寸法で形成されている。さらに、前記案内ピン84aの中心位置116とL字溝115における折曲部115aの中心位置117との軸方向及び回転方向の位置関係は、前記接続リング102の貫通穴113の中心位置と、案内溝110から駆動ユニット用案内溝112へ移行する基線位置との関係と全く同じになっている。
【0105】
図24を参照して超音波プローブ1とアウターシース2とアウターシース用コネクタ3とが一体の状態での駆動ユニット7への取り付け時におけるアウターシース用コネクタ3Aの接続リング102、保持ピン106、駆動ユニット7内の案内ピン84a、案内筒85a、コネクタ部114、及び超音波プローブ1のコネクタ固定保持ピン47、駆動ユニット固定凸部48の位置関係を説明する。なお、本実施形態では超音波走査を行う前の準備段階としての超音波プローブ1、アウターシース2、アウターシース用コネクタ3Aの接続及び超音波走査時の動作は前記第1実施形態と同様であり、駆動ユニット7Aへの接続方法も概略は同じであるが、駆動ユニット7Aとアウターシース用コネクタ3Aとの保持機構が異なるため、この異なる部分について説明する。
【0106】
図24(a)は一体的に構成されたアウターシース用コネクタを駆動ユニットに装着する前の状態を説明する図、図24(b)はアウターシース用コネクタを駆動ユニットに挿入した状態を説明する図、図24(c),(d)は図24(b)の状態から図24(c)の状態へ移行する過程を示す説明図、図24(e)はアウターシース用コネクタを駆動ユニットに装着した状態を説明する図である。
【0107】
(1)駆動ユニット7Aへの装着する前の状態を説明する。
図24(a)に示すようにこのとき、アウターシース用コネクタ3と超音波プローブ1は一体的に移動する。つまり、接続リング102、保持ピン106、コネクタ固定保持ピン47、駆動ユニット固定凸部48は一体的に移動する。一方、駆動ユニット7A内の案内ピン84a、案内筒85a、コネクタ部114は、相対位置関係及び絶対位置は不変である。そして、駆動ユニット固定凸部48は案内筒85aに設けたL字溝98に向かい、接続リング102に設けた案内溝110は案内ピン84aに向かい、保持ピン106はコネクタ部114に設けたL字溝115に向かって差し込まれていく。
【0108】
(2)駆動ユニット7Aへ挿入された状態を説明する。
図24(b)に示すように挿入時には保持ボタンユニット103の保持ボタン105を押した状態で差し込む。このとき、駆動ユニット固定凸部48はL字溝98内に案内されており、溝110の溝内には案内ピン84aが案内され、保持ピン106の外径部107aがL字溝115へ案内される。また、案内溝110内の駆動ユニット用案内溝112の開始位置に案内ピン84aが案内された時点で、軸方向への移動は止まる。このとき、超音波プローブ内の同軸ピン42と駆動ユニット7A内の同軸ピン雌部85bが電気的に接続された状態になる。また、この状態では保持ボタン105を押さない状態にする。
【0109】
(3)アウターシース用コネクタ3Aを時計周りに30゜回転させたときについて説明する。
図24(c)に示すようにこのとき、駆動ユニット固定凸部48はL字溝98の折曲部98aの終端部98bに配置され、ここで回転及び軸方向への移動が規制される。一方、案内ピン84aは、駆動ユニット用案内溝112へ案内され、保持ピンの外径部107aは長穴終端部115bに向かって案内される。
【0110】
(4)アウターシース用コネクタ3Aを時計周りに60゜回転させたときについて説明する。
図24(d)に示すようにこのとき、駆動ユニット固定凸部48の回転が規制されているため、アウターシース用コネクタ3A内のプランジャー68によって、仮保持されていたコネクタ固定保持ピン47の保持が解除され、プローブ用案内溝111の中を案内溝110方向に向かって回転を開始する。一方、案内ピン84aは駆動ユニット用案内溝112の奥方向へ更に案内され、同様に保持ピンの外径部107aは長穴終端部115bに向かって更に案内される。
【0111】
(5)アウターシース用コネクタ3Aを時計周りに90゜回転させたとき(駆動ユニットへの接続完了時)について説明する。
【0112】
図24(e)に示すようにこのとき、コネクタ固定保持ピン47は案内溝110に案内され、この案内溝110に沿って、軸方向への移動が自由な状態になる。一方、案内ピン84aは駆動ユニット用案内溝112の終点に案内される。更に保持ピンの外径部107aは長穴終端部115bに案内され、圧縮バネ108によってこの長穴終端部115b内に保持ピンの外径部107bが嵌まり込む。これによって、軸方向及び回転方向への移動が規制される。
【0113】
図25を参照して保持ボタンユニットの作用を説明する。図25(a)は、駆動ユニットへ差し込んだ状態を説明する断面図、図25(b)に駆動ユニットへの接続完了時の状態を説明する断面図である。
【0114】
図25(a)に示すように駆動ユニット7Aへの差込時にはコネクタ部114に設けたL字溝115の幅が保持ピン106の外径部107bより小さいため、この外径部107bが嵌まり込むことはないが、同図(b)に示すように駆動ユニット7Aへの接続完了時にはL字溝115の溝幅が外径部107bより大きくなるため、圧縮バネ108によって、自動的に溝幅内に外径部107bが嵌まり込み軸方向及び回転方向への移動を規制した状態になる。なお、取り外すときには保持ボタン105を押し込んだ状態にして回転可能にした後、取り付け時とは逆の動作で取り外す。
【0115】
このように、保持機構を保持ボタンユニットを設ける構成にしたことにより、第1実施形態と同様の作用及び効果に加えて、駆動ユニットとアウターシース用コネクタとの保持を、板ばねではなく、硬質部品同士の突き当てになるため、耐性が大幅に向上するので保持を確実に行うことができる。また、保持時のトルクも板ばねに比較すると軽い力量で行うことができる。
【0116】
図26ないし図33は本発明の第3実施形態に係り、図26はアウターシース用コネクタの別の構成を示す説明図、図27は図26のアウターシース用コネクタの構成を詳細に説明する断面図、図28はK案内リングの構成を説明する図、図29はP案内リングの構成を説明する図、図30スライダの構成を説明する図、図31は超音波プローブとアウターシース用コネクタとの着脱を説明する図、図32及び図33は超音波プローブ装着後のアウターシース用コネクタが駆動ユニットに接続されるまでの過程を説明する図である。なお、本実施形態においてはアウターシース用コネクタと駆動ユニットとの接続における保持機構の構成が異なっている。その他の構成は上述した実施形態と同様であり、同部材には同符合を付して説明を省略する。
【0117】
図26及び図27を参照してアウターシース用コネクタの構成を説明する。図26はアウターシース用コネクタの長手方向一部断面を含む説明図、図27(a)は図26のA−A断面図、図27(b)は図26のB−B断面図、図27(c)は図26のC−C断面図、図27(d)は図26のD−D断面図である。
【0118】
図26に示すように本実施形態のアウターシース用コネクタ3Bを構成する細長なパイプ形状のコネクタ本体53の後端部にはビス56でグリップ部118を構成する第1グリップ118aが外嵌固定され、この第1グリップ118aの手元側には第2グリップ118bが連結されている。前記第1グリップ118aには把持性を向上させる溝部57が円周上に複数設けられている。
【0119】
前記第1グリップ118aの内径部には駆動ユニット7の案内を行うK案内リング120が嵌合し、図27(c)に示すように2つのビス119aで一体的に固定されている。このK案内リング120の内径部には超音波プローブ1の案内を行うP案内リング121が嵌合し、図27(d)に示すように2つのビス119bで一体的に固定されている。
【0120】
また、前記K案内リング120と前記P案内リング121には固定部より先端側にクリアランスが設けられており、このクリアランス部分に駆動ユニット7と超音波プローブ1との着脱を行うためのスライダ123が挿入されており、図27(a),(b)に示すように前記P案内リング121の最小外径部122に嵌合している。そして、前記スライダ123の中間位置の12時方向には丸棒状のレバー124が前記P案内リング121に螺合していて、このレバー124の先端にはカバー125が固定されており、このカバー125が前記グリップ118a,118bの外周面より突出するように配置されている。
【0121】
前記レバー124には外周方向に突出した嵌合部126が設けてあり、この嵌合部126の外径に嵌合する幅の嵌合溝127がK案内リング120に形成されている。
【0122】
図27(a)に示すように前記K案内リング120の先端にはパイプ状で底面部128を有する蓋129が3つのビス119cで固定されていて、この内部には一端が蓋129の底面部128に接し、他端がスライダ123に接する圧縮バネ130が配置されている。そして、図26に示すようにレバー124は、圧縮バネ130の付勢を受けながら、軸方向に矢印に示す範囲だけ移動可能である。
【0123】
図28を参照してK案内リングの構成を説明する。図28(a)は接続リングの上面図、図28(b)は接続リングの側面図、図28(c)は案内溝の中心線を基準にした接続リングの展開図である。
【0124】
図28(a),(b),(c)に示すようにK案内リング120の外周面の一部には手元側端が開口した案内溝131が略中間位置まで形成されており、手元側端の一部には切り欠き部73が設けられている。この案内溝131には前記案内溝131の中心線である基線に直交して図中上側方向に向かって+90゜点位置に達する駆動ユニット用案内溝132が設けてある。この駆動ユニット用案内溝132は+90゜の位置では駆動ユニット7に設けた案内ピン84aの外径より僅かに幅広な溝で、+75゜点位置まで連続している。そして、+75゜点位置から基線方向に向かって+45゜点位置までは溝幅が連続的に幅広になって、+45゜点位置から基線まではこの幅広な状態が連続している。
【0125】
図29を参照してP案内リングの構成を説明する。図29(a)は上面外観図、図29(b)は案内溝の中心線を基線とした展開図である。
【0126】
図29(a),(b)に示すようにP案内リング121外周面の一部には手元側端が開口した案内溝133が略長手方向の全長に渡って設けられている。この案内溝133の先端付近には案内溝133の中心線である基線に直交して図中下側方向に向かって−60゜点位置まで達するプローブ用案内溝134が設けてある。このプローブ用案内溝134は、−60゜点位置ではプローブコネクタ13に設けたコネクタ固定保持ピン47の外径より僅かに幅広な溝で、−50゜点位置まで連続している。また、このプローブ用案内溝134は、−50゜点位置から基線に向かうにしたがって溝幅が連続的に幅広になるように形成されている。なお、このP案内リング121の案内溝133と前記K案内リング120の案内溝131の溝幅は同寸法に設定されている。
【0127】
図30を参照してスライダの構成を説明する。図30(a)は上面外観図、図30(b)は図30(a)の中心線を基線とした展開図である。
【0128】
図30(a),(b)に示すようにスライダ123の先端側にはプローブ固定溝135が設けられており、このプローブ固定溝135には基線に直交して図中下側方向に向かって−40゜点位置までなだらかな斜面136が設けられ、−40゜点位置から−58゜点位置にかけてストレート部137が設けられ、−60゜点位置から−70°点位置までで設けられた保持部138とで構成されている。一方、このスライダ123の後端部には駆動ユニット固定溝139が設けられており、この駆動ユニット固定溝139は基線から+30゜点位置にかけて設けられた斜面140と、+30゜点位置から+88゜点位置にかけて設けられたストレート部141と、+90゜から+100°に設けられた保持部142とで構成されている。
【0129】
本実施形態の作用は上述した実施形態に比較して、超音波プローブ1とアウターシース用コネクタ3Bとの着脱機構、及びアウターシース用コネクタ3Bと駆動ユニット7との着脱機構が異なる以外は同じである。
以下に2つの異なる部分の作用を示す。
【0130】
(1)超音波プローブ1とアウターシース用コネクタ3Bとの着脱について説明する。
図31(a)ないし(e)に超音波プローブ1がアウターシース用コネクタ3Bに保持されるまでの過程を示す。このとき、保持に関係する部品は、超音波プローブ1のコネクタ固定保持ピン47、アウターシース用コネクタ3BのP案内リング121及びスライダ123であるため、図31(a)ないし(e)ではこれらの部品の要部のみを抽出して展開図で示している。なお、取り付け時の操作方法は前記第1実施形態と同様である。
【0131】
図31(a)の超音波プローブ挿入時の図に示すように、コネクタ固定保持ピン47は、P案内リング121の案内溝133に案内されて挿入される。
そして、図31(b)の超音波プローブ突き当たり時の図に示すように、前記コネクタ固定保持ピン47がP案内リング121の案内溝133の端部に突き当たり、これ以上の挿入が不可能な状態になる。このとき、スライダ123も共に先端側へ移動している。この状態で超音波プローブ1を半時計周りに回転させる。すると、図31(c)の超音波プローブの半時計周り回転開始時の図に示すように、前記コネクタ固定保持ピン47は、P案内リング121のプローブ用案内溝134に沿って回転する。このとき、圧縮バネ130の付勢力によって、前記スライダ123は斜面136に沿って初期位置に戻ろうとする。
【0132】
次に、図31(d)の超音波プローブが半時計周りに50゜回転した時の図に示すように、前記コネクタ固定保持ピン47の軸方向の位置が略規制される。このとき、スライダ123もストレート部137であるため、特に軸方向の移動はない。
【0133】
次いで、図31(e)の超音波プローブが半時計周りに60゜回転したとき(接続完了時)の図に示すように、前記コネクタ固定保持ピン47は、プローブ用案内溝134の終端部に達して、これ以上半時計周りへの回転が不可能な状態になる。一方、時計周り方向にはスライダ123の保持部138が壁になるため、やはり回転不可能な状態になる。この当然、軸方向への移動も規制されている。このことによって、超音波プローブ1とアウターシース用コネクタ3Bとの保持が完了する。
【0134】
なお、超音波プローブ1をアウターシース用コネクタ3Bから取り外す際には、前記第1グリップ118aから突出しているレバー124をスライドさせることによって、このスライダ123が保持部138から外れるので、取り付け時と逆の手順で取り外すことが可能である。
【0135】
(2)超音波プローブ1を取り付けた状態でのアウターシース用コネクタ3Bと駆動ユニット7との着脱について説明する。
図32及び図33を参照して超音波プローブ装着後のアウターシース用コネクタ3Bが駆動ユニット7に接続されるまでの過程を説明する。なお、接続に関与する部品は、超音波プローブ1のコネクタ固定保持ピン47、駆動ユニット固定凸部48、アウターシース用コネクタ3BのP案内リング121、K案内リング120、スライダ123、駆動ユニット7の案内ピン84a、案内筒85aであるため、これら部品の要部のみを抽出して展開図で示している。なお、取り付け時の操作方法は第1実施形態と同様である。
【0136】
図32(a)の駆動ユニットへの挿入する前の状態における図に示すようにこのとき、アウターシース用コネクタ3Bと超音波プローブ1は一体的に移動する。つまり、P案内リング121、K案内リング120、スライダ123、コネクタ固定保持ピン47、駆動ユニット固定凸部48は一体的に移動する。一方、駆動ユニット7内の案内ピン84a、案内筒85aは相対位置関係及び絶対位置は不変である。そして、前記駆動ユニット固定凸部48は案内筒85aに設けたL字溝98に向かい、K案内リング120に設けた案内溝132は案内ピン84aに向かって差し込まれていく。
【0137】
そして、図32(b)の駆動ユニットへの差込時の図に示すようにこのとき、前記駆動ユニット固定凸部48はL字溝98内に案内され、案内溝131の溝内には案内ピン84aが案内される。そして、案内溝110内の駆動ユニット用案内溝112の開始位置に案内ピン84aを案内されると、スライダ123は案内ピン84aに押されて若干先端方向に移動するが、まだコネクタ固定保持ピン47の保持は解除されない。なお、このとき軸方向への移動は停止する。このとき、超音波プローブ内の同軸ピン42と駆動ユニット7内の同軸ピン雌部85bとが電気的に接続された状態になる。
【0138】
次に、図33(a)のアウターシース用コネクタ3Bを時計周り30゜回転させた時の図に示すようにこのとき、前記駆動ユニット固定凸部48はL字溝98の折曲部98aの終端部98bに配置されて回転及び軸方向への移動が規制される。一方、案内ピン84aは、駆動ユニット用案内溝132に案内され、スライダ123は更に案内ピン84aに押されて最大移動する。このとき、コネクタ固定保持ピン47の保持状態が解除される。
【0139】
次いで、図33(b)のアウターシース用コネクタ3Bを時計周りに60゜回転させた時の図に示すようにこのとき、前記駆動ユニット固定凸部48の回転が規制され、コネクタ固定保持ピン47の保持は解除されているため、このコネクタ固定保持ピン47がプローブ用案内溝134を案内溝133に向かって回転する。一方、前記案内ピン84aは、駆動ユニット用案内溝132の中へ更に案内される。このとき、スライダ123の軸方向への移動はない。
【0140】
図33(c)のアウターシース用コネクタ3Bを時計周りに90゜回転(駆動ユニットへの接続完了)させた時の図に示すようにこのとき、前記コネクタ固定保持ピン47は案内溝133に案内される。このことによって、この案内溝133に沿って軸方向への移動が自由になる。一方、前記案内ピン84aは、駆動ユニット用案内溝132の終点に案内されるとともに、スライダ123の保持部142が嵌まり込む。このため、案内ピン84aは、回転方向及び軸方向への動きを規制された状態になって、アウターシース用コネクタ3Bと駆動ユニット7の接続を完了する。
【0141】
なお、駆動ユニット7からアウターシース用コネクタ3Bを取り外す際には第1グリップ118aから突出しているレバー124をスライドさせることにより、スライダ123の保持部143が外れ、取り付け時と逆の手順で取り外しが可能になる。
【0142】
このように、保持機構をレバーをスライドさせる構成にしたことにより、第1実施形態と同様の作用及び効果に加えて、超音波プローブも確実にアウターシース用コネクタに保持することができる。また、アウターシース用コネクタと超音波プローブとの保持及びアウターシース用コネクタと駆動ユニットとの保持を2部品の同じ部材で行えるため、部品点数の減少及び耐性の向上を図ることができる。
【0143】
なお、本発明は、以上述べた実施形態のみに限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能である。
【0144】
[付記]
以上詳述したような本発明の上記実施形態によれば、以下の如き構成を得ることができる。
【0145】
(1)可撓性シャフトの先端側に超音波振動子を配し後端側にプローブコネクタを設けた超音波プローブと、この超音波プローブの可撓性シャフトを覆うアウターシースと、このアウターシースの後端側に設けられるアウターシース用コネクタと、前記アウターシース用コネクタと接続される固定コネクタ及び前記プローブコネクタと接続される駆動コネクタを有する駆動ユニットとを有し、
前記アウターシースで覆われた超音波振動子を進退走査、又は、回転及び進退走査して超音波診断装置において、
前記プローブコネクタと前記駆動コネクタとの接続、前記アウターシース用コネクタと前記固定コネクタとの接続、前記プローブコネクタと前記アウターシース用コネクタとの接続を着脱可能にする進退及び回転からなる2軸操作機構を備え、
前記各々の2軸操作機構における回転軸を全て同軸に配し、
前記各々の2軸操作機構は、その回転操作によって各コネクタ間の軸方向の相対移動を付勢する付勢部材及び2軸操作完了時にその回転方向を保持する保持機構と、前記プローブコネクタと前記駆動コネクタ及び前記アウターシース用コネクタと前記固定コネクタの装着操作によって、前記プローブコネクタと前記アウターシース用コネクタとの回転方向の保持状態を解除するとともに、軸方向の相対移動の付勢を解除する解除機構とを有する超音波診断装置。
【0146】
(2)前記プローブコネクタと前記駆動コネクタ、前記アウターシース用コネクタと前記固定コネクタ及び前記プローブコネクタと前記アウターシース用コネクタの中で、少なくとも1組のコネクタ同士は、一方のコネクタは一部が開口し、進退方向に延出する溝及びこの溝に対して直角に折曲した溝とからなるL字状溝を有する円筒状の部材で、他方のコネクタは前記溝に案内される部材を有する付記1記載の超音波診断装置。
【0147】
(3)前記アウターシース用コネクタと前記固定コネクタ、前記プローブコネクタと前記アウターシース用コネクタの2組は、一方のコネクタは一部が開口し、進退方向に延出する溝及びこの溝に対して直角に折曲した溝とからなるL字状溝を有する円筒状の部材で、他方のコネクタは前記溝に案内される凸部材を有し、前記2組のコネクタに形成した溝が円周方向の逆方向に延びる付記1記載の超音波診断装置。
【0148】
(4)前記プローブコネクタと前記駆動コネクタ、前記アウターシース用コネクタと前記固定コネクタ及び前記プローブコネクタと前記アウターシース用コネクタの中で、少なくとも1組のコネクタ同士は螺合接続される構成である付記1記載の超音波診断装置。
【0149】
(5)前記超音波プローブには回転受け及び進退動作補強用の可撓性シースが被覆している付記1記載の超音波診断装置。
【0150】
(6)前記保持機構は、板ばね又はプランジャーである付記1記載の超音波診断装置。
【0151】
(7)前記保持機構は、L字状溝の終端部に開口した穴と、この穴にはまり込む径を持つ段付きのピンであり、このピンはバネによって径方向に付勢されている付記1記載の超音波診断装置。
【0152】
(8)前記保持機構はスライド部材であり、このスライド部材はバネによって進退方向に付勢されている付記1記載の超音波診断装置。
【0153】
(9)前記アウターシースは、アウターシース用コネクタに対して着脱自在である付記1記載の超音波診断装置。
【0154】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、超音波プローブにアウターシースを被覆した状態で、超音波プローブを駆動ユニット内の進退又は回転及び進退可能な駆動部に接続する際、又は駆動ユニットの固定部にアウターシースを接続する際に、超音波プローブとアウターシースとを駆動ユニット内のそれぞれのコネクタに簡単かつ一度に着脱が可能で、一度取り付けると少なくとも挿入軸方向である進退方向へのコネクタ抜けが発生せず、超音波プローブとアウターシースとが駆動ユニットに接続される前は進退方向に対して一体で、駆動ユニットに取り付けた状態では進退方向に相対的な移動が可能な超音波診断装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1ないし図18は本発明の第1実施形態に係り、図1は超音波診断装置の全体構成を示す説明図
【図2】超音波プローブの概略構成を示す図
【図3】超音波プローブの先端部の構成を説明する拡大図
【図4】超音波プローブのプローブコネクタの構造を詳細に説明する断面図
【図5】アウターシースの概略構成を示す図
【図6】アウターシース用コネクタの構成を示す説明図
【図7】図6に示した各線部における断面図
【図8】接続リングの構成を示す説明図
【図9】駆動ユニットの内部構成を説明する図
【図10】駆動ユニットのコネクタ部と接続ユニットとの詳細を示す説明図
【図11】アウターシース内への超音波伝達媒体の注入を説明する図
【図12】図12及び図13は超音波プローブとアウターシース用コネクタとの接続を説明する図であり、図12は挿入部をアウターシース用コネクタに対して挿入している状態を示す図
【図13】アウターシース用コネクタに超音波プローブのプローブコネクタを接続している状態を示す図
【図14】図14及び図15は超音波プローブが接続された状態のアウターシース用コネクタとアウターシースとの接続を説明する図であり、図14は接続初期状態から仮接続状態までを説明する図
【図15】仮接続状態から本接続状態への移行状態を説明する図
【図16】超音波プローブとアウターシースとアウターシース用コネクタとが一体の状態での駆動ユニットへの取り付けを説明する図
【図17】超音波プローブとアウターシースとアウターシース用コネクタとが一体の状態での駆動ユニットへの取り付け時における、アウターシース用コネクタの接続リングと、駆動ユニット内の案内ピン及び案内筒と、超音波プローブのコネクタ固定保持ピン及び駆動ユニット固定凸部との位置関係を説明する図
【図18】超音波診断装置の動作状態を説明する図
【図19】図19ないし図25は本発明の第2実施形態に係り、図19はアウターシース用コネクタの他の構成を示す説明図
【図20】図19のアウターシース用コネクタの構成を詳細に説明する断面図内視鏡挿入部の先端部に、少なくとも1つ以上の処置手段を有する内視鏡用モジュールを、着脱手段を介して取付け可能である。
【図21】接続リングの構成を示す説明図
【図22】コネクタ部及び接続ユニットの詳細な構成を示す説明図
【図23】コネクタ部の構成を示す説明図
【図24】超音波プローブとアウターシースとアウターシース用コネクタとが一体の状態での駆動ユニットへの取り付け時におけるアウターシース用コネクタの接続リング、保持ピン、駆動ユニット内の案内ピン、案内筒、コネクタ部及び超音波プローブのコネクタ固定保持ピン、駆動ユニット固定凸部の位置関係を説明する図
【図25】保持ボタンユニットの作用を示す説明する図
【図26】図26ないし図33は本発明の第3実施形態に係り、図26はアウターシース用コネクタの別の構成を示す説明図
【図27】図26のアウターシース用コネクタの構成を詳細に説明する断面図
【図28】K案内リングの構成を説明する図
【図29】P案内リングの構成を説明する図
【図30】スライダの構成を説明する図
【図31】超音波プローブとアウターシース用コネクタとの着脱を説明する図
【図32】超音波プローブ装着後のアウターシース用コネクタを駆動ユニットに挿入配置するまでの関係を説明する図
【図33】超音波プローブ装着後のアウターシース用コネクタを駆動ユニットに挿入配置して装着完了するまでの関係を説明する図
【符号の説明】
1…超音波プローブ
3…アウターシース用コネクタ
7…駆動ユニット
13…プローブコネクタ
47…コネクタ固定保持ピン
48…駆動ユニット固定凸部
55…接続リング
72…案内溝
74…プローブ用案内溝
75…駆動ユニット用案内溝
84…コネクタ(固定コネクタ)
84a…案内ピン
85a…案内筒(駆動コネクタ)
98…L字溝
98a…折曲部

Claims (1)

  1. 可撓性シャフトの先端側に超音波振動子を配し、後端側にプローブコネクタを設けた超音波プローブと、この超音波プローブの可撓性シャフトを覆うアウターシースと、このアウターシースの後端側に設けられるアウターシース用コネクタと、前記アウターシース用コネクタと接続される固定コネクタ及び前記プローブコネクタと接続される駆動コネクタを有する駆動ユニットとを有し、
    前記アウターシースで覆われた超音波振動子を進退走査、又は、回転及び進退走査する超音波診断装置において、
    前記プローブコネクタと前記駆動コネクタとの接続、前記アウターシース用コネクタと前記固定コネクタとの接続、前記プローブコネクタと前記アウターシース用コネクタとの接続を着脱可能にする進退及び回転からなる2軸操作機構を備え、
    前記各々の2軸操作機構における回転軸を全て同軸に配し、
    前記各々の2軸操作機構は、その回転操作によって各コネクタ間の軸方向の相対移動を付勢する付勢部材及び2軸操作完了時にその回転方向を保持する保持機構と、
    前記プローブコネクタと前記駆動コネクタ及び前記アウターシース用コネクタと前記固定コネクタの装着操作によって、前記プローブコネクタと前記アウターシース用コネクタとの回転方向の保持状態を解除するとともに、軸方向の相対移動の付勢を解除する解除機構と、
    を有することを特徴とする超音波診断装置。
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