JP4105620B2 - ウインドウガラスの挟み込み検出装置 - Google Patents

ウインドウガラスの挟み込み検出装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4105620B2
JP4105620B2 JP2003355143A JP2003355143A JP4105620B2 JP 4105620 B2 JP4105620 B2 JP 4105620B2 JP 2003355143 A JP2003355143 A JP 2003355143A JP 2003355143 A JP2003355143 A JP 2003355143A JP 4105620 B2 JP4105620 B2 JP 4105620B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
frequency
window glass
determination threshold
vehicle
pinching
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003355143A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005120635A (ja
Inventor
紀雅 浅井
裕吾 野畑
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokai Rika Co Ltd
Original Assignee
Tokai Rika Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokai Rika Co Ltd filed Critical Tokai Rika Co Ltd
Priority to JP2003355143A priority Critical patent/JP4105620B2/ja
Publication of JP2005120635A publication Critical patent/JP2005120635A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4105620B2 publication Critical patent/JP4105620B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Description

本発明は、ウインドウガラスの閉動作中に挟み込んだ物体を検出するウインドウガラスの挟み込み検出装置に関するものである。
一般に、例えば車両に設けられたウインドウガラスの昇降を制御するパワーウインドウ制御装置は、ウインドウガラスを自動的に上昇(オートアップ)及び下降(オートダウン)させるオート機能を備えている。このため、特にウインドウガラスのオートアップ時においては、ウインドウガラスと窓枠との間で、物体が挟まれてしまうおそれがある。そこで従来、このようなパワーウインドウ制御装置では、ウインドウガラスによる物体の挟み込みを防止するために、ウインドウガラスと窓枠との間に物体が挟まれたか否かを検出し、物体が挟まれた場合には該物体を解放するウインドウガラスの挟持有無検出装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)
この特許文献1に記載されるウインドウガラスの挟持有無検出装置は、ウインドウガラスを昇降駆動するモータと、同モータの回転速度に対応したパルス信号を生成して出力するパルスセンサと、同モータ及びパルスセンサと接続された車両用ECU(車両用電子制御装置)とを備えている。車両用ECUは、パルスセンサからパルス信号が入力されると、その入力毎に現在のパルス周期を演算し、その現在のパルス周期よりも過去のパルス信号のパルス周期を演算する。そして、車両用ECUは、現在のパルス周期と過去のパルス周期とに基づいてウインドウガラスと窓枠との間に物体が挟まれたか否かを検出する。
詳しくは、車両用ECUは、パルス信号が入力されると、そのパルス信号のパルス幅Pnと1パルス前のパルス信号のパルス幅Pn1とを加算して現在のパルス周期Ppを算出する。それとともに、車両用ECUは、そのパルス信号よりも前のパルス信号の平均パルス周期Paveを算出する。そして、車両用ECUは、現在のパルス周期Ppと平均パルス周期Paveとの差分を算出して周期差分値Psを算出する。また、車両用ECUは、現在のパルス位置において算出した周期差分値Psと、その直前までの所定数(例えば3周期)分の周期差分値Psとを総和して周期差分和Pstを算出する。
ところで、例えば図8に示すように、車両用ECUのメモリには前記平均パルス周期Paveに対応した挟み込み判定閾値PHを求めるためのマップが記録されている。そして、車両用ECUは、前記周期差分和Pstと平均パルス周期Paveに対応した挟み込み判定閾値PHとを比較する。その結果、挟み込み判定閾値PHよりも周期差分和Pstの方が大きい場合、すなわち周期差分和Pstが同図に示す反転領域内に位置する場合、車両用ECUは、ウインドウガラスに物体が挟み込まれたと判断してモータを反転させる。
従って、こうした挟持有無検出装置によれば、ウインドウガラスの変位量の変化を検出し、その変化に異常があると判断した場合にモータを反転駆動させることにより、ウインドウガラスに挟み込まれた物体の損傷を防止できる。
特開2000−152677号公報
ところで、こうしたウインドウガラスの挟み込み検出装置にあっては、ウインドウガラスに挟み込まれた物体の保護を図るために、比較的小さな力で物体が挟まれた時点で挟み込みを検出することが望ましい。つまり、前記挟み込み判定閾値PHをできるだけ低く設定することが望ましい。
ところが、前記ウインドウガラスの挟持有無検出装置においては、車両が悪路を走行しているときに発生する振動や車両のドアが強く閉められた際に発生する衝撃(以下、単に「外乱」という)によっても前記周期差分和Pstは変動する。このため、挟み込み判定閾値PHを単純に低く設定すると、車両に外乱が加わっている場合に周期差分和Pstが挟み込み判定閾値PHを超えてしまい、車両用ECUは、ウインドウガラスに物体が挟み込まれていないにも拘わらず、物体が挟み込まれていると誤判定するおそれがある。よって、挟み込み判定閾値PHを低く設定することによって挟み込みの検出荷重を小さくすることは困難であった。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、挟み込みの誤判定を生じることなく該挟み込みの検出荷重を低く設定することができるウインドウガラスの挟み込み検出装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明では、車両に備えられたウインドウガラスを閉動作させるモータの回転状態に応じて出力されるパルス信号に基づいて判定値を算出し、該判定値が挟み込み判定閾値を超えたことによりウインドウガラスと窓枠との間に物体が挟み込まれたことを検出するウインドウガラスの挟み込み検出装置であって、前記ウインドウガラスが全開から全閉するまでの時間よりも短い所定期間毎に前記パルス信号のパルス長の変化に基づく各振動数成分における振動の強度を算出する振動数算出手段と、前記車両に外乱が加わっていない状態での各振動数成分における振動の強度よりも高く設定されるとともに、前記車両に外乱が加わった状態での各振動数成分における振動の強度のうち、その外乱に特有の外乱振動数成分と対応する振動数成分における振動の強度よりも低く設定された誤検出判定閾値を記録する記録手段と、前記振動数算出手段により算出された各振動数成分における振動の強度のうち、前記外乱振動数と対応する振動数成分における振動の強度が、前記誤検出判定閾値よりも高い場合に、前記挟み込み判定閾値を異なる値に変更する閾値変更手段とを備えたことを要旨とする。
請求項2に記載の発明では、前記振動数算出手段は、フーリエ変換のアルゴリズムにより前記パルス信号の前記振動数及びその強度を算出することを要旨とする。
請求項3に記載の発明では、前記記録手段は、車両の固有振動数とドアの固有振動数とのうち少なくとも一方を含む振動数成分に対応して設定された前記誤検出判定閾値を記録することを要旨とする。
以下、本発明の作用について説明する。
請求項1に記載の発明によれば、ウインドウガラスの挟み込みを誤検出する要因となる外乱が車両に加わると、閾値変更手段は、ウインドウガラスと窓枠との間に物体が挟み込まれたことを検出するための指標となる挟み込み判定閾値を、異なる値に変更する。すなわち、挟み込み判定閾値は、車両に外乱が加わった場合と加わっていない場合とで異なった値になる。一般に、車両に外乱が加わるとウインドウガラスの閉動作の速度は(以下、「閉動作速度」という)変化し、この変化により閉動作速度が低下した場合には、ウインドウガラスに何ら物体が挟み込まれていないにも拘わらず、物体が挟み込まれていると誤判定されてしまうおそれがある。これとは反対に、車両に外乱が加わっていない場合、こうした挟み込みの誤判定が生じる確率は低くなるため、挟み込み判定閾値を低く設定することができる。つまり、比較的小さな力で物体が挟まれた時点で挟み込みを検出することができるようになる。従って、挟み込みの誤判定を生じることなく該挟み込みの検出荷重を低く設定することができる。
請求項2に記載の発明によれば、振動数算出手段は、既知のアルゴリズムによりパルス信号の振動数及びその強度を簡単に算出することができる。従って、新たなアルゴリズムを開発する手間を省くことができ、ウインドウガラスの挟み込み検出装置の開発コストを抑制することができる。
請求項3に記載の発明によれば、車両の固有振動数とドアの固有振動数とのうち少なくとも一方を含む振動数成分と対応して誤検出判定閾値が設定される。一般に、車両が悪路を走行する場合、車両全体が振動して、車両の固有振動数付近における振動数の強度が突出して大きくなる。また、車両のドアを強く閉めた場合、ドア全体が振動して、ドアの固有振動数付近における振動数の強度が突出して大きくなる。閾値変更手段は、こうした固有振動数における振動の強度が誤検出判定閾値よりも大きい場合に挟み込み判定閾値を異なる値に変更する。従って、車両が悪路を走行していること、及びドアが強く閉められたことが確実に検出される。
本発明によれば、挟み込みの誤判定を生じることなく該挟み込みの検出荷重を低く設定することができるウインドウガラスの挟み込み検出装置を提供することができる。
以下、本発明を車両のパワーウインドウ装置として具体化した一実施形態を図1〜図7に従って説明する。
図1に示すように、パワーウインドウ装置11は、振動数算出手段及び閾値変更手段としての制御部12と、モータドライバ13と、モータ14とを備えている。パワーウインドウ装置11は、図示しないイグニッションリレーを介してバッテリから電力が供給される。
制御部12は、図示しないCPU、ROM、及び記録手段としてのメモリ12aを備えている。メモリ12aには、後述するホールIC18から入力されるパルス信号に基づいて挟み込みの有無を判定するための閾値となる第1挟み込み判定閾値PH1及び第2挟み込み判定閾値PH2のマップ(図7参照)がそれぞれ記録されている。第1挟み込み判定閾値PH1は、従来の挟み込み検出装置における挟み込み判定閾値PHよりも低い値に設定されている。第2挟み込み判定閾値PH2は、マージンをもって第1挟み込み判定閾値PH1よりも高い値に設定されている。具体的には、第2挟み込み判定閾値PH2は、車両が悪路を走行する場合やドアが強く閉められた場合でもウインドウガラスを反転させない検出荷重に基づいて設定されている。
図2(a),(b)には、ウインドウガラスの閉動作の速度(以下、「閉動作速度」という)の変化に基づいて算出された振動数成分とその振動数における強度との関係を表すグラフを示す。メモリ12aには、これら図2(a),(b)に示すように、ホールIC18から入力されるパルス信号のパルス長(周期)の変化に基づいて挟み込み判定閾値PH1,PH2を択一的に選択するための閾値となる誤検出判定閾値SHのマップが記録されている。さらに、メモリ12aには、車両が砂利道等の悪路を走行したときに生じる車両の振動に基づいて設定された第1振動数f1と、ドアを強く閉めたときに生じるドアの振動に基づいて設定された第2振動数f2とが記録されている。
第1振動数f1は、車両が良路を走行している場合(図2(a)において2点鎖線)には振動の強度があまり変化せず、車両が悪路を走行している場合(図2において実線)に振動の強度が上昇する振動数成分の一つである。同様に、第2振動数f2は、ドアが弱く(軽く)閉められた場合(図2(b)において1点鎖線)には振動の強度があまり変化せず、ドアが強く閉められた場合(図2(b)において実線)に振動の強度が上昇する振動数成分の一つである。本実施形態では、第1振動数f1として車両の固有振動数が設定され、第2振動数f2としてドアの固有振動数が設定されている。第2振動数f2は、第1振動数f1よりも高い値に設定されている。なお、第1振動数f1及び第2振動数f2は、車両の悪路走行やドアの強閉を想定した試験を行い、その試験結果に基づいて設定されてもよい。以下、説明の便宜上、車両が悪路を走行している場合とドアが強く閉められた場合とを含めて「外乱が加わっている場合」と表現する。
前記誤検出判定閾値SHは、車両に外乱が加わっていない状態での各振動数成分における振動の強度よりも、所定のマージンを持った高い値に設定されている。このため、車両が良路を走行している場合やドアが弱く閉められた場合には、各振動数成分における強度が誤検出判定閾値SHよりも大きくなることはない。
また、図2(a)に示すように、誤検出判定閾値SHにおいて第1振動数f1近辺の振動数と対応する箇所にあっては、車両が良路を走行している場合での第1振動数f1近辺における振動の強度のピークよりも高く、且つ、車両が悪路を走行している場合での第1振動数f1近辺における振動の強度のピークよりも低い値に設定されている。さらに、図2(b)に示すように、誤検出判定閾値SHにおいて第2振動数f2近辺の振動数と対応する箇所にあっては、ドアが弱く閉められた場合での第2振動数f2近辺における振動の強度のピークよりも高く、且つ、ドアが強く閉められた場合での第2振動数f2近辺における振動の強度のピークよりも低い値に設定されている。なお、本実施形態において、前記第1振動数f1近辺及び前記第2振動数f2近辺以外の箇所(非対応箇所)での誤検出判定閾値SHの値は、同一の値に設定されている。しかし、該非対応箇所での誤検出判定閾値SHの値は、同一の値に限らず、例えば各振動数毎に個別の値に設定されていてもよい。
図1に示すように、制御部12は、第1入力端子IN1、第2入力端子IN2、第1出力端子OUT1及び第2出力端子OUT2を備えている。第1入力端子IN1には、車両室内に配設された操作スイッチ15が接続されている。操作スイッチ15が操作されると、第1入力端子IN1には、該操作スイッチ15の操作態様に応じて、オート上昇操作信号、オート下降操作信号、手動上昇操作信号及び手動下降操作信号のうちのいずれか1つが入力される。
一方、制御部12の各出力端子OUT1,OUT2には、モータドライバ13が接続されている。モータドライバ13は、第1スイッチング素子TR1、第2スイッチング素子TR2、第1リレー16及び第2リレー17を備えている。第1スイッチング素子TR1及び第2スイッチング素子TR2は、本実施形態ではNPNトランジスタによって構成されている。なお、モータドライバ13は、少なくとも4つのFET(Field Effect Transistor)によるHブリッジによって構成されてもよい。
第1スイッチング素子TR1のベース端子は前記第1出力端子OUT1に接続され、第2スイッチング素子TR2のベース端子は前記第2出力端子OUT2に接続されている。両スイッチング素子TR1,TR2のエミッタ端子は接地されている。また、第1スイッチング素子TR1のコレクタ端子は第1リレー16のコイルL1の一端に接続され、第2スイッチング素子TR2のコレクタ端子は第2リレー17のコイルL2の一端に接続され、各コイルL1,L2の他端は前記イグニッションリレーを介してバッテリに接続されている。
第1リレー16及び第2リレー17の接点構造は、c接点構造である。第1リレー16のa接点側の固定接点CP1及び第2リレー17のa接点側の固定接点CP4は、前記イグニッションリレーを介してバッテリに接続されている。また、第1リレー16のb接点側の固定接点CP2及び第2リレー17のb接点側の固定接点CP5は、接地されている。第1リレー16の可動接点CP3はモータ14の一端に接続され、第2リレー17の可動接点CP6はモータ14の他端に接続されている。
モータ14は、両リレー16,17が共にOFF状態(図1に示す非励磁状態)である場合、電力が供給されないため駆動しない。また、モータ14は、第1リレー16がON状態(励磁状態)且つ第2リレー17がOFF状態の場合には、第1リレー16を介して電力が供給されるため、正回転駆動してウインドウガラスを上昇させる。これに対し、モータ14は、第1リレー16がOFF状態且つ第2リレー17がON状態の場合には、第2リレー17を介して電力が供給されるため、逆回転駆動してウインドウガラスを下降させる。
モータ14の回転軸には円柱状のロータ(図示せず)が固定され、そのロータの側面には、モータ14の回転軸と平行となり、隣同士の極性が互いに異なるように等間隔に着磁された複数の磁極が設けられている。そして、これらロータの磁極と対向する位置には、ホールIC18が配設されている。このため、ホールIC18が検出する磁界は、モータ14の回転に伴って変化する。よって、パルス信号の周期はモータ14の回転速度、つまり、ウインドウガラスの閉動作速度を示す。ホールIC18は、検出した磁界の変化をパルス信号に変換し、制御部12の第2入力端子IN2に出力する。
このように構成されたパワーウインドウ装置11において制御部12は、モータ14の作動を制御してウインドウガラスの昇降を制御するウインドウ駆動制御を行う。また、制御部12は、ウインドウガラスが全開から全閉するまでの時間よりも短い期間T(例えば1秒間)内にホールIC18から入力されたパルス信号の周期から、期間Tにおけるウインドウガラス閉動作速度の変化の振動数及びその強度を算出する振動数算出処理を行う。さらに、制御部12は、ウインドウガラスの挟み込みを検出する検出制御を行う。以下、制御部12によって行われるウインドウ駆動制御、振動数算出制御、及び検出制御について説明する。なお、各制御を行うための制御プログラムは、制御部12を構成するROM内に記録されている。
<1>ウインドウ駆動制御
制御部12は、通常、両出力端子OUT1,OUT2からLレベルの信号を出力した状態となっている。そして、操作スイッチ15から前記操作信号が入力されると、制御部12は、ウインドウ駆動制御を行う。詳しくは、操作スイッチ15からオート上昇操作信号または手動上昇操作信号が入力されると、制御部12は、第1出力端子OUT1からHレベルの信号を出力して第1スイッチング素子TR1を作動させる。これにより、第1リレー16がON状態となり、モータ14が正回転駆動してウインドウガラスが上昇される。
一方、操作スイッチ15からオート下降操作信号または手動下降操作信号が入力されると、制御部12は、第2出力端子OUT2からHレベルの信号を出力して第2スイッチング素子TR2を作動させる。これにより、第2リレー17がON状態となり、モータ14が逆回転駆動してウインドウガラスが下降される。
こうした制御部12は、オート上昇操作信号(オート下降操作信号)が入力された場合には、該操作信号が入力されなくなった後も、ウインドウガラスが全閉(全開)状態になるまでの間はモータ14を駆動し続ける。これに対し、制御部12は、手動上昇操作信号(手動下降操作信号)が入力された場合には、該操作信号が入力されている間のみ、モータ14を駆動する。なお、制御部12は、ホールIC18から入力されるパルス信号のパルス数をカウントすることによりウインドウガラスの位置を認識可能であるため、該パルス数とパルス幅とに基づいてウインドウガラスの全開状態及び全閉状態を判断するようになっている。詳しくは、制御部12は、全開または全閉位置となるパルス数近辺で所定の規定幅よりも長いパルス幅を検出した場合に、ウインドウガラスが全開状態または全閉状態になったと判断する。
<2>振動数算出制御
ウインドウガラスの閉動作時には、制御部12は、図3に示すフローチャートに従って振動数算出制御のための処理を行う。なお、この処理は、ウインドウガラスの閉動作時において所定時間毎に行われる。
まず、ステップ100において制御部12は、ホールIC18から入力されるパルス信号に基づいて現在のパルス周期(現パルス周期)Ppを算出する。詳しくは、例えば図5に矢印A1で示すタイミングでパルス信号が入力されると、制御部12は、そのパルス信号のパルス幅Pnと1個前のパルス信号のパルス幅Pn1とを加算して現在のパルス周期Ppを算出する。また、制御部12は、パルス信号のパルス数をカウントすることにより、ウインドウガラスの位置(窓位置)を認識する。
ステップ101において制御部12は、算出した現パルス周期Ppの値をメモリ12aに記録する。そして、ステップ102において制御部12は、メモリ12aに記録されたパルス周期の値の個数が記録数Nに等しいか否かを判断する。例えば、記録数Nを「4」に設定した場合、制御部12は、メモリ12aに記録されたパルス周期の値の個数が4つであるか否かを判断する。
ステップ102において、メモリ12aに記録されたパルス周期の値の個数が記録数Nに等しいと判断した場合、制御部12は、ステップ103において、メモリ12aに記録されたパルス周期の値に対してフーリエ変換(例えばFFT:高速フーリエ・コサイン・サイン変換)を行う。具体的には、例えば、図5に示す4つのパルス周期「Pn7+Pn6」,「Pn5+Pn4」,「Pn3+Pn2」,「Pn1+Pn」がメモリ12aに記録されている場合、制御部12は、これら離散的な値からなるパルス周期の変化を示す擬似的な曲線に対してフーリエ変換を行う。換言すれば、パルス周期はその時点でのウインドウガラスの閉動作速度を示しているため、制御部12は、ウインドウガラスの閉動作速度の変化を示す擬似的な曲線に対してフーリエ変換を行うこととなる。そして、制御部12は、フーリエ変換により、ウインドウガラスの閉動作速度の変化を示す擬似的な曲線に含まれる振動数成分と該曲線において各振動数成分が含まれる度合いを示す振動の強度とを算出する。
一方、ステップ102において、メモリ12aに記録したパルス周期の値の個数が記録数Nに等しくないと判断した場合、制御部12は処理を一旦終了する。
ステップ104において制御部12は、ステップ103において算出した各振動数成分における振動の強度が誤検出判定閾値SH未満であるか否かを判断する。つまり、制御部12は、車両に外乱が加わっている状態か否かを判断する。
そして、このステップ104において各振動数成分における振動の強度が誤検出判定閾値SH未満であると判断した場合、すなわち車両に外乱が加わっていないと判断した場合、制御部12は、ステップ105において、補正フラグFGを「0」に設定して処理を一旦終了する。
一方、ステップ104において各振動数成分における振動の強度が誤検出判定閾値SH以上であると判断した場合、すなわち車両に外乱が加わっていると判断した場合、制御部12は、ステップ106において補正フラグFGを「1」に設定して処理を一旦終了する。
<3>検出制御
ウインドウガラスの閉動作時には、制御部12は、図4に示すフローチャートに従って検出制御のための処理を行う。なお、この処理は、ウインドウガラスの閉動作時において所定時間毎に行われる。
まず、ステップ200において制御部12は、現パルス周期Ppを算出する。制御部12は、このステップで現パルス周期Ppを算出しないで、前記振動数算出制御のステップ100で算出した現パルス周期Ppを用いるようにしてもよい。
ステップ201において制御部12は、例えば図5に矢印A1で示すタイミングでパルス信号が入力されると、このパルス信号よりも4個前のパルス信号から11個前のパルス信号の各パルス幅Pn4〜Pn11に基づいて平均パルス周期Paveを算出する。そして、ステップ202において制御部12は、現パルス周期Ppから平均パルス周期Paveを減算して周期差分値Psを算出する。
ステップ203において制御部12は、ステップ202で算出した周期差分値Psが「0」であるか否かを判断する。そして、制御部12は、周期差分値Psが「0」であると判断した場合には処理を一旦終了し、周期差分値Psが「0」でないと判断した場合にはステップ204の処理へ移行する。
ステップ204において制御部12は、図6に示すように、現在のパルス位置において算出した周期差分値Ps1と、その直前までの所定回数(本実施形態では3周期)分の周期差分値Ps2,Ps3,Ps4とを総和して周期差分和Pst(判定値)を算出する。
ステップ205において制御部12は、補正フラグFGの値が「0」であるか否かを判断する。制御部12は、補正フラグFGが「0」の場合、すなわち車両に外乱が加わっていないと判断した場合にはステップ206の処理に移行して、メモリ12aに記録されている図7に示すマップを用いて平均パルス周期Paveに対応した第1挟み込み判定閾値PH1を求める。
ステップ207において制御部12は、周期差分和Pstが第1挟み込み判定閾値PH1以上であるか否かを判断する。その結果、周期差分和Pstが第1挟み込み判定閾値PH1以上であると判断した場合、制御部12は、ウインドウガラスに物体が挟み込まれていると判断してステップ208の処理に移行する。そして、ステップ208において制御部12は、前記第1出力端子OUT1から出力していたHレベルの信号をLレベルに切り換えるとともに、前記第2出力端子OUT2からHレベルの信号を出力して処理を一旦終了する。これにより、モータ14は反転駆動され、ウインドウガラスは閉動作から開動作に切り換わる。
また、ステップ207において制御部12は、周期差分和Pstが第1挟み込み判定閾値PH1未満であると判断した場合、ステップ208の処理を行わずに処理を一旦終了する。つまりこの場合、制御部12は、ウインドウガラスに物体が挟み込まれていないと判断し、モータ14の反転駆動を行わないでウインドウガラスの閉動作を継続する。
一方、ステップ205において、補正フラグFGの値が「1」であると判断した場合、すなわち車両に外乱が加わっていると判断した場合、制御部12は、ステップ209の処理に移行して、メモリ12aに記録されている図7に示すマップを用いて平均パルス周期Paveに対応した第2挟み込み判定閾値PH2を求める。
ステップ210において制御部12は、周期差分和Pstが第2挟み込み判定閾値PH2以上であるか否かを判断する。その結果、周期差分和Pstが第2挟み込み判定閾値PH2以上であると判断した場合、制御部12は、ウインドウガラスに物体が挟み込まれていると判断してステップ208の処理に移行する。
また、ステップ210において制御部12は、周期差分和Pstが第2挟み込み判定閾値PH2未満であると判断した場合、ステップ208の処理を行わずに処理を一旦終了する。
このように、制御部12は、車両に外乱が加わった場合、ウインドウガラスに物体が挟み込まれたか否かを判断するための指標としての第1挟み込み判定閾値PH1を第2挟み込み判定閾値PH2に補正する。
さて、ウインドウガラスが上昇する際、パワーウインドウ装置11は、ホールIC18から入力されるパルス信号をカウントしてウインドウガラスの位置を算出する。このウインドウガラスの上昇時において、例えば車両が悪路を走行した場合、その振動は車両に加わり、ウインドウガラスの上昇を妨げる方向に力が働いてモータ14の回転速度は低下する。この結果、パルス周期が大きくなって周期差分和Pstは上昇する。
このとき、ウインドウガラスを反転させるか否かの判定は、第2挟み込み判定閾値PH2に基づいて行われる。このため、ウインドウガラスは反転されない。つまり、車両が悪路を走行している場合には、第1挟み込み判定閾値PH1が第2挟み込み判定閾値PH2に補正されるため、ウインドウガラスは誤反転しない。ドアが強く閉められた場合にも第1挟み込み判定閾値PH1は第2挟み込み判定閾値PH2に変更され、ウインドウガラスは誤反転しない。
また、車両が良路を走行する場合やドアを弱く閉める場合、パワーウインドウ装置11は、第1挟み込み判定閾値PH1に基づいて物体の挟み込みを検出する。このため、従来の挟持検出装置よりも低い検出荷重で物体の挟み込みを検出してウインドウガラスを反転させることができる。
従って、本実施形態によれば以下のような効果を得ることができる。
(1)車両が悪路を走行している場合やドアが強く閉められた場合、制御部12は、ウインドウガラスと窓枠との間に物体が挟み込まれたことを検出するための指標となる第1挟み込み判定閾値PH1を第2挟み込み判定閾値PH2に補正する。すなわち、挟み込み判定閾値は、車両に外乱が加わっている場合と加わっていない場合とで異なった値になる。一般に、車両に外乱が加わると、ウインドウガラスの閉動作速度は変化し、閉動作速度が低下した場合には、制御部12はウインドウガラスの挟み込みを誤検出するおそれがある。これとは反対に、車両に外乱が加わっていない場合、制御部12がウインドウガラスの物体の挟み込みを誤検出する確率は低くなるため、第1挟み込み判定閾値PH1を低く設定することができる。つまり、比較的小さな力で物体が挟まれた時点で挟み込みを検出することができる。従って、挟み込みの誤判定を生じることなく該挟み込みの検出荷重を低く設定することができる。
(2)制御部12は、ウインドウガラスの閉動作速度の変化に対してフーリエ変換を行い、振動数及びその強度を求める。このように、フーリエ変換という既知のアルゴリズムによりパルス信号の振動数及びその強度を簡単且つ確実に算出することができる。従って、新たなアルゴリズムを開発する手間を省くことができ、パワーウインドウ装置11の開発コストを抑制することができる。
(3)メモリ12aには、第1振動数f1として車両の固有振動数が、第2振動数f2としてドアの固有振動数がそれぞれ記録されている。そして、誤検出判定閾値SHにおいて第1振動数f1近辺の振動数と対応する箇所は、車両が良路を走行している場合の第1振動数f1近辺における振動の強度のピークよりも高く、且つ、車両が悪路を走行している場合の第1振動数f1近辺における振動の強度のピークよりも低い値に設定されている。また、誤検出判定閾値SHにおいて第2振動数f2近辺の振動数と対応する箇所は、ドアが弱く閉められた場合の第2振動数f2近辺における振動の強度のピークよりも高く、且つ、ドアが強く閉められた場合の第2振動数f2近辺における振動の強度のピークよりも低い値に設定されている。一般に、車両が悪路を走行する場合、車両全体が振動して、車両の固有振動数近辺における振動の強度が突出して大きくなる。また、車両のドアを強く閉めた場合、ドア全体が振動して、ドアの固有振動数近辺における振動の強度が突出して大きくなる。従って、車両が悪路を走行していること、及びドアが強く閉められたことを確実に検出できる。
(4)制御部12は、第1振動数f1と第2振動数f2とに基づいて第1挟み込み判定閾値PH1または第2挟み込み判定閾値PH2を用いてウインドウガラスに物体が挟み込まれたか否かを判断する。本実施形態では、第1振動数f1として車両の固有振動数が設定され、第2振動数f2としてドアの固有振動数が設定されている。車両の固有振動数は、車両が条件の異なる悪路(例えば若干凸凹した路面、かなり凸凹した路面等)を走行した場合、いずれの悪路を走行した場合においても車両の振動に含まれる振動数である。一方、ドアの固有振動数は、どのような力でドアを閉めた場合においてもドアの振動に含まれる振動数である。このため、これら固有振動数における振動の強度は、モータ14への印加電圧の変動、パワーウインドウ装置11の周囲温度の変動、ウインドウガラスの摺動抵抗等によってホールIC18から入力されるパルス信号の周期が変動したとしても、その影響を受け難く、悪路走行やドアの強閉といった外乱が加わると誤検出判定閾値SH以上になる。よって、制御部12は、悪路走行やドアの強閉を確実に検出することができる。従って、制御部12は、第1挟み込み判定閾値PH1を第2挟み込み判定閾値PH2に確実に補正することができ、外乱に起因する挟み込みの誤判定を生じることはない。
(5)制御部12は、車両が悪路を走行している場合やドアが強く閉められた場合には、第1挟み込み判定閾値PH1を第2挟み込み判定閾値PH2に補正する。つまり、制御部12は、車両が悪路を走行しているか、良路を走行しているか、または、ドアが強く閉められたか、弱く閉められたかによって、第1挟み込み判定閾値PH1または第2挟み込み判定閾値PH2のいずれかに基づいて物体の挟み込みを検出する。従って、制御部12は、いずれかの挟み込み判定閾値PH1,PH2を択一的に選択するという簡単な処理によって物体の挟み込みを検出することができ、制御部12の処理上の負荷を抑制することができる。
(6)第2挟み込み判定閾値PH2は、第1挟み込み判定閾値PH1よりも高い値に設定されている。このため、車両に外乱が加わっている場合、挟み込みの検出荷重は、車両に外乱が加わっていない場合に比較して高くなる。従って、車両に外乱が加わり、ウインドウガラスの上昇を妨げる方向に力が働いてもウインドウガラスは反転されず、ウインドウガラスに物体が挟み込まれていないにも拘わらずウインドウガラスが反転されるといった不都合を解消できる。
(7)制御部12は、車両が悪路を走行しているか否か、及びドアが強く閉められたか否かを、補正フラグFGの値によって判断している。補正フラグの値は、「1」及び「0」の2値によって表されている。従って、制御部12は、車両に外乱が加わっているか否かを簡単に判断することができ、制御部12の処理上の負荷を一層抑制できる。
なお、本発明の実施形態は以下のように変更してもよい。
・前記実施形態において制御部12は、ウインドウガラスの閉動作速度の変化を示す擬似的な曲線に対してフーリエ変換を行った後、そのフーリエ変換によって求められた全ての振動数成分と対応する誤検出判定閾値SHを設定するようになっている。しかし、制御部12は、フーリエ変換によって求められた各振動数成分のうちの一部の振動数成分に対してのみ誤検出判定閾値SHを設定するように変更されてもよい。例えば、制御部12は、第1振動数f1近傍の振動数帯域及び第2振動数f2近傍の振動数帯域のみに対して、誤検出判定閾値SHを設定するようになっていてもよい。このようにすれば、誤検出判定閾値SHを記録するためのメモリ12aの記録容量を減少させることができる。また、制御部12の処理上の負担を軽減することができ、ウインドウガラスに物体が挟み込まれたか否かの判断をより早期に行うことができる。
・前記実施形態において制御部12は、フーリエ変換により求められた振動の強度が誤検出判定閾値SH以上の場合に補正フラグFGに「1」を設定し、その補正フラグFGが「1」であれば、第1挟み込み判定閾値PH1から第2挟み込み判定閾値PH2に補正していた。つまり、前記実施形態において制御部12は、第1振動数f1及び第2振動数f2のうち、どちらの振動の強度が誤検出判定閾値SH以上となった場合でも、常に第2挟み込み判定閾値PH2に基づいて挟み込みの検出を行うようになっている。しかし、制御部12は、第1振動数f1近辺における振動の強度が誤検出判定閾値SH以上の場合には、第1補正フラグFG1に「1」を設定し、第2振動数f2近辺における振動の強度が誤検出判定閾値SH以上の場合には、第2補正フラグFG2に「1」を設定するように変更されてもよい。そして、制御部12は、第1補正フラグFG1が「1」の場合、平均パルス周期Paveに対応した第2挟み込み判定閾値PH2を算出し、第2補正フラグFG2が「1」の場合、平均パルス周期Paveに対応した第3挟み込み判定閾値PH3を算出するように変更されてもよい。
このようにすれば、車両が悪路を走行している場合には第2挟み込み判定閾値PH2、ドアが強く閉められた場合には第3挟み込み判定閾値PH3で示される検出荷重で挟み込みの有無が判断される。
・前記実施形態において制御部12は、パルス周期の値がメモリ12aに記録数N個分記録されている場合にフーリエ変換を行っていた。しかし、制御部12は、所定期間(例えば1秒間)にわたってパルス周期の値がメモリ12aに記録されている場合にフーリエ変換を行うように変更されてもよい。
・前記実施形態において制御部12は、車両が悪路を走行している場合、またはドアが強く閉められた場合に、ウインドウガラスに物体が挟み込まれたか否かを判断する指標を第1挟み込み判定閾値PH1から第2挟み込み判定閾値PH2に補正していた。しかし、制御部12は、車両が悪路を走行している場合にのみ、またはドアが強く閉められた場合にのみ、ウインドウガラスに物体が挟み込まれたか否かを判断する指標を第1挟み込み判定閾値PH1から第2挟み込み判定閾値PH2に変更するようにしてもよい。
次に、本実施形態及び他の実施形態から把握できる技術的思想について以下に追記する。
・前記実施形態において、非対応箇所での誤検出判定閾値SHの値は、同一の値に設定されている。しかし、非対応箇所での誤検出判定閾値SHの値は、同一の値に限られない。例えば、図2(a)に示すように、振動数f3近辺において誤検出判定閾値SHの値は、車両に外乱が加わっていない場合(2点鎖線)での振動の強度よりも高く、且つ、車両に外乱が加わった場合(実線)での振動の強度よりも低い値(1点鎖線L)となるように設定されてもよい。この場合、制御部12は、第1振動数f1近辺の振動の強度のピークが誤検出判定閾値SH以上の場合、または、振動数f3近辺の振動の強度のピークが誤検出判定閾値SH以上の場合のいずれかの場合に補正フラグFGに「1」を設定するように変更されてもよい。また、制御部12は、第1振動数f1近辺の振動の強度のピークが誤検出判定閾値SH以上の場合、且つ、振動数f3近辺の振動の強度のピークが誤検出判定閾値SH以上の場合に補正フラグFGに「1」を設定するように変更されてもよい。このようにすれば、車両に外乱が加わったか否かを精度よく検出することができる。
・前記実施形態において制御部12は、ホールIC18から入力されるパルス信号のパルス周期を算出し、所定個のパルス周期の値に対してフーリエ変換を行っている。そして、制御部12は、このフーリエ変換により、ウインドウガラスの閉動作速度の変化を示す擬似的な曲線に含まれる振動数成分と振動の強度とを算出する。しかし、制御部12は、パルス信号のパルス幅を算出し、所定個のパルス幅の値に対してフーリエ変換を行うように変更されてもよい。そして、制御部12は、パルス幅の変化に対するフーリエ変換によって、ウインドウガラスの閉動作速度の変化を示す擬似的な曲線に含まれる振動数成分と振動の強度とを算出するように変更されてもよい。
次に、上記実施形態から把握できる技術的思想について以下に追記する。
(1)請求項1〜3に記載の発明において、前記挟み込み判定閾値は、第1挟み込み判定閾値と、該第1挟み込み判定閾値よりも高い値に設定された第2挟み込み判定閾値とから構成され、前記閾値変更手段は、前記振動数算出手段により算出された前記振動の強度が前記誤検出判定閾値よりも大きい場合、前記第1挟み込み判定閾値を前記第2挟み込み判定閾値に変更すること。
(2)請求項1〜3、技術的思想(1)に記載の発明において、前記振動数算出手段は、前記振動の強度が前記誤検出判定閾値よりも大きい場合に補正フラグをセットし、前記閾値変更手段は、前記補正フラグがセットされている場合に前記挟み込み判定閾値を変更すること。
本実施形態におけるパワーウインドウ装置の概略構成図。 (a)は、同じく、車両の悪路走行時における振動数とその強度との関係を示す概略的なグラフ、(b)は、車両のドア強閉時における振動数とその強度との関係を示す概略的なグラフ。 同じく、制御部が行う振動数算出制御のフローチャート。 同じく、制御部が行う検出制御のフローチャート。 同じく、ホールICからのパルス信号を概略的に示すグラフ。 同じく、パルス数とパルス周期との関係を示すグラフ。 同じく、第1挟み込み判定閾値及び第2挟み込み判定閾値のマップ例を示すグラフ。 従来のウインドウガラスの挟持有無検出装置に用いられる挟み込み判定閾値のマップ例を示すグラフ。
符号の説明
11…パワーウインドウ装置、12…振動数算出手段及び閾値変更手段としての制御部、12a…記録手段としてのメモリ、14…モータ、PH1…挟み込み判定閾値としての第1挟み込み判定閾値、PH2…挟み込み判定閾値としての第2挟み込み判定閾値、SH…誤検出判定閾値。

Claims (3)

  1. 車両に備えられたウインドウガラスを閉動作させるモータの回転状態に応じて出力されるパルス信号に基づいて判定値を算出し、該判定値が挟み込み判定閾値を超えたことによりウインドウガラスと窓枠との間に物体が挟み込まれたことを検出するウインドウガラスの挟み込み検出装置であって、
    前記ウインドウガラスが全開から全閉するまでの時間よりも短い所定期間毎に前記パルス信号のパルス長の変化に基づく各振動数成分における振動の強度を算出する振動数算出手段と、
    前記車両に外乱が加わっていない状態での各振動数成分における振動の強度よりも高く設定されるとともに、前記車両に外乱が加わった状態での各振動数成分における振動の強度のうち、その外乱に特有の外乱振動数成分と対応する振動数成分における振動の強度よりも低く設定された誤検出判定閾値を記録する記録手段と、
    前記振動数算出手段により算出された各振動数成分における振動の強度のうち、前記外乱振動数と対応する振動数成分における振動の強度が、前記誤検出判定閾値よりも高い場合に、前記挟み込み判定閾値を異なる値に変更する閾値変更手段とを備えたことを特徴とするウインドウガラスの挟み込み検出装置。
  2. 前記振動数算出手段は、フーリエ変換のアルゴリズムにより前記パルス信号の前記振動数及びその強度を算出することを特徴とする請求項1に記載のウインドウガラスの挟み込み検出装置。
  3. 前記記録手段は、車両の固有振動数とドアの固有振動数とのうち少なくとも一方を含む振動数成分に対応して設定された前記誤検出判定閾値を記録することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のウインドウガラスの挟み込み検出装置。
JP2003355143A 2003-10-15 2003-10-15 ウインドウガラスの挟み込み検出装置 Expired - Fee Related JP4105620B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003355143A JP4105620B2 (ja) 2003-10-15 2003-10-15 ウインドウガラスの挟み込み検出装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003355143A JP4105620B2 (ja) 2003-10-15 2003-10-15 ウインドウガラスの挟み込み検出装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005120635A JP2005120635A (ja) 2005-05-12
JP4105620B2 true JP4105620B2 (ja) 2008-06-25

Family

ID=34612838

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003355143A Expired - Fee Related JP4105620B2 (ja) 2003-10-15 2003-10-15 ウインドウガラスの挟み込み検出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4105620B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005120635A (ja) 2005-05-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7952312B2 (en) Closure panel control apparatus
KR20040091587A (ko) 창문 유리 삽입유무 검출장치
US6845337B2 (en) Method for correcting the determination of the rotating position of a drive shaft of a commutated direct current motor
JP4510409B2 (ja) ウインドウガラスの挟持有無検出装置
JP4105620B2 (ja) ウインドウガラスの挟み込み検出装置
JPH06327279A (ja) 電動駆動装置
JP2007270607A (ja) 車両用開閉体の制御装置
JP4922629B2 (ja) 車両用開閉体の制御装置
JPH08128259A (ja) ウィンドウ開閉制御装置
WO1999042691A1 (fr) Detecteur de coincement pour composant de commutateur
JP3812048B2 (ja) ウインドウ開閉制御装置
JP2007239279A (ja) 車両用開閉体の制御装置
JP2007239281A (ja) 車両用開閉体の制御装置
JP2003227807A (ja) ガス検出装置及び車両用オートベンチレーションシステム
JPH11241561A (ja) 開閉部材の異物挟み込み検出装置
JP3787186B2 (ja) 車窓用開閉機構の挟まれ検出方法
JP4485782B2 (ja) パワーウィンドウ装置
JP3411383B2 (ja) パワーウィンドウ駆動制御装置
JP3237520B2 (ja) 車両用窓開閉装置
JP5596911B2 (ja) 開閉部材制御装置
JPH1054175A (ja) 車両用パワーウインドレギュレータの制御装置
JP4739562B2 (ja) 開閉体の挟み込み判定制御方法
JP4295654B2 (ja) ウインドウガラスの挟持有無検出装置
JP3762410B2 (ja) 開閉部材の異物挟み込み検出装置
JP2007239280A (ja) 車両用開閉体の制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060428

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080313

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080318

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080327

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110404

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees