JPH11241561A - 開閉部材の異物挟み込み検出装置 - Google Patents

開閉部材の異物挟み込み検出装置

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JPH11241561A
JPH11241561A JP10040029A JP4002998A JPH11241561A JP H11241561 A JPH11241561 A JP H11241561A JP 10040029 A JP10040029 A JP 10040029A JP 4002998 A JP4002998 A JP 4002998A JP H11241561 A JPH11241561 A JP H11241561A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】駆動電圧の変動に対して駆動モータの回転速度
が遅れて追従する場合でも、正確に挟み込みの判定する
開閉部材の異物挟み込み検出装置を提供する。 【解決手段】フィルタ回路25は直流電圧VBの変動に
対する回転周期t1 の変動の推移と相対的に一致した変
動推移の補正用電圧VBF を生成する。そして、サンル
ーフコンピュータ21はその補正用電圧VBF に基づい
て直流電圧VBの変動に対する回転周期t1を周期補正
値Δtにて補正し負荷判定用開閉速度T1(=t1 +Δ
t)を求める。負荷判定用開閉速度T1 は、駆直流電圧
VBの変動に対するルーフモータ6の実際の速度変動分
が除去された回転周期となる。コンピュータ21はこの
負荷判定用開閉速度T1 に基づいて正確に挟み込みの有
無を判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はスライディングルー
フガラス、パワーウィンドガラス、スライドドア等の開
閉部材の異物挟み込み検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車に装備されたサンルーフ装
置においても、スライディングルーフガラスが全閉動作
中に異物が挟み込まれた時、パワーウィンド装置の異物
挟み込み防止装置と同様にその異物挟み込みを検出し直
ちに停止し全開方向に反転動作させることが望ましい。
【0003】スライディングルーフガラスの全閉及び全
閉動作はスライディングルーフモータにて行っている。
そして、異物挟み込み検出は、スライディングルーフガ
ラスを駆動させるスライディングルーフモータの回転周
期(回転速度)を検出し、次第に回転周期が長くなって
きたとき(回転速度が次第に遅くなってきたとき)、即
ち、異物が挟まってスライディングルーフモータに負荷
がかかり回転周期が長くなた(回転速度が遅くなった)
と判断する。
【0004】ところで、該スライディングルーフガラス
を作動させるスライディングルーフモータの駆動電源は
自動車に搭載されたバッテリから供給される直流電源で
ある。このバッテリは、一般にパワーウィンド、エアコ
ン、シート調整装置、ワイパー装置等の各種駆動モータ
にも駆動電圧を供給している。従って、スライディング
ルーフガラスを全閉動作中に、例えばエアコン等の他の
装置を駆動させた時、バッテリの負荷が一時的に増大す
る。その結果、スライディングルーフガラスを駆動して
いるスライディングルーフモータの駆動電圧は低下す
る。この駆動電圧が低下すると、スライディングルーフ
モータの回転速度は低下する。この回転速度の低下(回
転周期の増大)は異物挟み込みによる回転速度の低下で
はないので、異物の挟み込み検出を行う上で誤検出の原
因となる。
【0005】そこで、駆動電圧の変動が生じた時、その
変動している間だけ異物挟み込み検出を中止することが
考えられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、駆動電
圧が変動している間、異物挟み込み検出ができないこと
はより異物挟み込み検出装置としては付加価値を著しく
低下させてしまう。
【0007】そこで、供給電圧を検出し供給電圧が低下
したとき、その時の低下した供給電圧に応じて挟み込み
判定のための基準電圧を変更することが考えられる。し
かしながら、スライディングルーフモータの回転速度は
供給電圧の変動に直ちに追従しない。従って、直接供給
電圧の値に対応して基準値を変更しただけでは供給電圧
の変動に基づくスライディングルーフモータの速度変動
を正確に補正したことにはならない。その結果、高精度
な挟み込み検出装置を実現することはできない。
【0008】本発明は、上記問題点を解消するためにな
されたものであって、その目的は駆動電圧の変動に対す
るモータの変動をその時々の駆動電圧から正確に把握し
て駆動電圧の変動に対するモータの回転速度の変動分を
補正して異物挟み込み検出の誤検出を防止することがで
きる開閉部材の異物挟み込み検出装置を提供することに
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、開閉部材を開閉動作させるための駆動モータと、前
記開閉部材の実開閉速度を求める検出信号を出力する速
度検出手段と、前記駆動モータに駆動電圧を供給する駆
動電源と、前記駆動電圧の変動に対する前記実開閉速度
の変動の推移と相対的に一致又は近似した変動推移の補
正用電圧を前記駆動電圧の変動から求める検出電圧補正
手段と、前記検出電圧補正手段にて求められた補正用電
圧に基づいて前記速度検出手段からの検出信号に基づい
て得られた実開閉速度から駆動電源の駆動電圧の変動に
対する開閉部材の速度変動分を除去した負荷判定用開閉
速度を求める電圧変動分補正処理手段と、前記電圧変動
分補正処理手段にて得られた負荷判定用開閉速度に基づ
いて挟み込みの有無を判定する挟み込み判定処理手段と
を備えた開閉部材の異物挟み込み検出装置をその要旨と
する。
【0010】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の開閉部材の異物挟み込み検出装置において、前記電圧
変動分補正処理手段における速度変動分は速度変動補正
値であり、その電圧変動分補正処理手段は、予め定めた
基準電圧とその時の補正用電圧とを比較して速度変動補
正値を演算する補正値演算手段を備えたことを要旨とす
る。
【0011】請求項3に記載の発明は、請求項1に記載
の開閉部材の異物挟み込み検出装置において、前記開閉
部材は自動車の天井に設けられたスライディングルーフ
ガラスであり、前記駆動モータはそのスライディングル
ーフガラスを開閉する直流モータであり、その直流モー
タの駆動電源は他の電気機器にも駆動電圧を供給する自
動車に搭載されたバッテリである。
【0012】請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3
のいずれか1項に記載の開閉部材の異物挟み込み検出装
置において、前記速度検出手段は、前記駆動モータの回
転速度をパルス検出信号にて検出するセンサであり、前
記検出電圧補正手段は、抵抗とコンデンサを直列に接続
したフィルタ回路であって、抵抗を介して充放電される
コンデンサの充電電圧を補正用電圧とするとともに、前
記補正用電圧が前記駆動電圧を入力し駆動電圧の変動に
対する前記駆動モータの実回転速度の変動の推移と相対
的に一致又は近似した変動推移となるように、抵抗及び
コンデンサの値を予め設定した。
【0013】請求項5に記載の発明は、請求項1又は2
に記載の開閉部材の異物挟み込み検出装置において、前
記速度検出手段は、前記駆動モータの回転速度をパルス
検出信号にて検出するセンサであり、電圧変動分補正処
理手段は、前記検出電圧補正手段にて求められた補正用
電圧に基づいて速度検出手段からの検出信号に基づいて
得られた実回転速度における所定回転毎の実回転周期を
求める回転周期演算処理手段と、その回転周期演算処理
手段が最新の実回転周期を求める毎にその時の補正用電
圧に対する速度変動補正値にてその最新の実回転周期を
補正して前記挟み込み判定処理手段の判定の有無に使用
する負荷判定用回転周期を求める回転周期補正処理手段
とからなる。
【0014】請求項6に記載の発明は、請求項5に記載
の開閉部材の異物挟み込み検出装置において、前記挟み
込み判定処理手段は、前記回転周期補正処理手段にて求
めた負荷判定用回転周期を最新の負荷判定用回転周期か
ら予め定めた数の負荷判定用回転周期を選択し、その選
択した数の負荷判定回転周期を時系列に複数個のグルー
プに分類し、各グループ毎の負荷判定用回転周期から各
グループにおける時期の回転速度の変動値を求める低域
微分演算処理手段と、前記各グループの少なくとも2つ
のグループを選択し、その選択したグループ毎にそれぞ
の負荷判定用回転周期を加算した合計値を求める合計計
算処理手段と、前記低域微分演算処理手段が求めた各グ
ループ毎の変動値とそれぞれ予め定めたしきい値とを比
較するとともに、前記グループの変動値の少なくとも2
つを互いに比較して回転速度が負荷によって変動して挟
み込み傾向にあるかどうかを判定する挟み込み傾向判定
処理手段と、前記挟み込み傾向判定処理手段が挟み込み
傾向であると判定したとき、前記合計計算処理手段で求
めた選択されたグループの合計値との間で偏差値を求
め、その偏差値に基づいて回転速度が遅くれているかど
うか判断するとともに、その偏差値と予め定めた基準値
とを比較しその比較結果に基づいて前記開閉部材にかか
る負荷が異物が挟み込まれた状態と同等な負荷かどうか
演算する回転速度変動演算処理手段と、回転速度が遅く
れていると前記回転速度変動演算処理手段が判断した時
にはその内容が加算又は減算され、反対に、回転速度が
遅くれていないと回転速度変動演算処理手段が判断した
時にはその内容が予め定めた値にリセットされる判定用
カウンタと、前記回転速度変動演算処理手段が前記開閉
部材にかかる負荷が増大しているかどうか判断した時、
その時の前記判定用カウンタの内容を読み出し、予め定
めた判定値に到達した時、挟み込みと判断する挟み込み
決定処理手段とからなる。
【0015】(作用)請求項1及び2に記載の発明によ
れば、速度検出手段は駆動モータにて開閉動作する開閉
部材の実開閉速度を求める検出信号を出力する。検出電
圧補正手段は、駆動モータの駆動電圧を入力する。そし
て、検出電圧補正手段は、駆動電圧の変動に対する実開
閉速度の変動の推移と相対的に一致又は近似した変動推
移の補正用電圧を求める。電圧変動分補正処理手段は、
その補正用電圧に基づいて駆動電圧の変動に対する開閉
部材の速度変動分を除去した負荷判定用開閉速度を求め
る。挟み込み判定処理手段は電圧変動分補正処理手段に
て得られた負荷判定用開閉速度に基づいて挟み込みの有
無を判定する。
【0016】従って、駆動電圧の変動に対する実開閉速
度の変動の推移と相対的に一致又は近似した変動推移の
補正用電圧を用いて、駆動電源の駆動電圧の変動に対す
る開閉部材の実際の速度変動分を除去した負荷判定用開
閉速度を求めたので、例えば、駆動電圧が何らかの原因
で急激に変動した時、駆動モータの回転速度が遅れて追
従する場合でも、挟み込み判定処理手段は正確に挟み込
みの有無を判定することができる。
【0017】請求項3に記載の発明によれば、請求項1
に記載のスライド開閉部材の異物挟み込み検出装置と同
様に、駆動電圧が他の電気機器の使用等で急激に変動し
た時、駆動モータの回転速度が遅れて追従する場合で
も、挟み込み判定処理手段は正確にスライディングルー
フガラスの異物挟み込みの有無を判定することができ
る。
【0018】請求項4に記載の発明によれば、速度検出
手段は駆動モータの回転速度をパルス検出信号にて検出
するセンサであるので、その開閉部材の速度を検出する
には容易な構成となる。又、検出電圧補正手段は、抵抗
とコンデンサを直列に接続したフィルタ回路で電圧補正
手段を構成したので、その非常な簡単な構成で駆動電圧
の変動に対する実開閉速度の変動の推移と相対的に一致
又は近似した変動推移の補正用電圧を作ることができ
る。
【0019】請求項5に記載の発明によれば、負荷判定
用回転周期は、回転周期演算処理手段にて補正用電圧に
基づいて速度検出手段からの検出信号に基づいて得られ
た実回転速度における所定回転毎の実回転周期がまず求
められ、続いて、回転周期補正処理手段にてその時の補
正用電圧に対する速度変動補正値にてその最新の実回転
周期を補正することにより求められる。
【0020】従って、負荷判定用開閉速度は駆動電圧の
変動に対する開閉部材の実際の速度変動分が除去された
開閉速度となる。その結果、例えば、駆動電圧が何らか
の原因で急激に変動した時、駆動モータの回転速度が遅
れて追従する場合でも、挟み込み判定処理手段は負荷判
定用開閉速度を用いて挟み込みの有無を正確に判定する
ことができる。
【0021】請求項6に記載の発明によれば、低域微分
演算処理手段にて負荷判定用回転周期を最新の負荷判定
用回転周期から予め定めた数の負荷判定用回転周期を選
択し、その選択した数の負荷判定回転周期を時系列に複
数個のグループに分類し、各グループ毎の負荷判定用回
転周期から各グループにおける時期の回転速度の変動値
を求める。挟み込み傾向判定処理手段は、その各グルー
プ毎の変動値とそれぞれ予め定めたしきい値とを比較す
るとともに、グループの変動値を互いに比較して回転速
度が負荷によって変動して挟み込み傾向にあるかどうか
を判定する。又、合計計算処理手段は、前記各グループ
の少なくとも2つのグループを選択し、その選択したグ
ループ毎にそれぞの負荷判定用回転周期を加算した合計
値を求める。
【0022】回転速度変動演算処理手段は、挟み込み傾
向判定処理手段が挟み込み傾向とあると判定したとき、
合計計算処理手段で求めた選択されたグループの合計値
との間で偏差値を求め、その偏差値に基づいて回転速度
が遅くれているかどうか判断するとともに、その偏差値
と予め定めた基準値とを比較しその比較結果に基づいて
回転速度が遅くなり開閉部材にかかる負荷が異物が挟み
込まれている状態と同等な負荷がかかっているかどうか
演算する。
【0023】挟み込み決定処理手段は、回転速度変動演
算処理手段が前記開閉部材にかかる負荷が異物が挟み込
まれている状態と同等の負荷がかかっていると判断した
時、その時の判定用カウンタの内容を読み出し、予め定
めた判定値に到達した時挟み込みと判断する。
【0024】従って、例えば、振動等によって開閉部材
に加わる負荷によって発生する短期間に開閉速度が変動
する場合には、挟み込みと判断することはない。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明を自動車に装備した
サンルーフ装置に具体化した一実施形態を図面に従って
説明する。
【0026】図6はサンルーフ装置を装備した自動車の
要部斜視図であって、自動車1のルーフパネル2に形成
した窓3に対して開閉部材としてのスライディングルー
フガラス(以下、単にルーフガラスという)4が配設さ
れている。ルーフガラス4は、前後方向に往復移動可能
に配設されている。窓3を開ける場合には、ルーフガラ
ス4を後方に移動(往動)させ、窓3を閉める場合には
ルーフガラス4を前方へ移動(復動)させる。
【0027】ルーフガラス4の往復動(開閉動作)は、
図6に破線で示す駆動モータとしての直流モータよりな
るスライディングルーフモータ(以下、単にルーフモー
タという)6を正逆回転させることによって行われる。
本実施形態では、同モータ6が正回転すると、図示しな
い駆動伝達機構を介してルーフガラス4は窓3を全開す
る方向(全開方向)に移動(往動)する。反対に、モー
タ6が逆回転すると、駆動伝達機構を介してルーフガラ
ス4は窓3を全閉する方向(全閉方向)に移動(復動)
する。この時、ルーフモータ6の回転速度NS はルーフ
ガラス4の移動速度、即ち開閉速度と相対関係にある。
このルーフモータ6は、前記窓3の前方であってルーフ
パネル2と室内に配設した図示しない成形天井パネルの
間に固設されている。
【0028】図1は、前記ルーフモータ6を駆動制御す
るサンルーフ装置の電気的構成を説明するための電気ブ
ロック回路を示す。前記ルーフモータ6は、その一端が
第1のリレースイッチ11が接続され、他端が第2リレ
ースイッチ12に接続されている。第1のリレースイッ
チ11は、可動接点11a、プラス接点11b及びマイ
ナス接点11cを備えている。プラス接点11bは自動
車1に搭載された駆動電源としてのバッテリBのプラス
端子に接続され、マイナス接点11cはバッテリBのマ
イナス端子に接続されている。可動接点11aは前記ル
ーフモータ6の一端に接続されている。可動端子11a
は、第1リレーコイル13の通電・非通電によってプラ
ス接点11b又はマイナス接点11cと接続する。本実
施形態では、第1リレーコイル13が通電していると
き、可動端子11aはプラス接点11bに接続され、第
1リレーコイル13が非通電のとき、可動端子11aは
マイナス接点11cに接続される。
【0029】第2のリレースイッチ12は、可動接点1
2a、プラス接点12b及びマイナス接点12cを備え
ている。可動接点12aは前記ルーフモータ6の他端に
接続されている。プラス接点12bは前記バッテリBの
プラス端子に接続され、マイナス接点12cはバッテリ
Bのマイナス端子に接続されている。可動端子12a
は、第2リレーコイル14の通電・非通電によってプラ
ス接点12b又はマイナス接点12cと接続する。本実
施形態では、第2リレーコイル14が通電していると
き、可動端子12aはプラス接点12bに接続され、第
2リレーコイル14が非通電のとき、可動端子12aは
マイナス接点12cに接続される。
【0030】従って、第1リレーコイル13が通電し、
第2リレーコイル14が非通電の時、第1リレースイッ
チ11の可動接点11aはプラス接点11bと接続し、
第2リレースイッチ12の可動接点12aはマイナス接
点12cと接続する。その結果、バッテリBのプラス端
子→第1リレースイッチ11→ルーフモータ6→第2リ
レースイッチ12→バッテリBのマイナス端子といった
経路で電流が流れ、ルーフモータ6は回転(以下、この
時の回転を正回転とする)する。このルーフモータ6の
正回転により、ルーフガラス4は全開方向に移動するこ
とになる。
【0031】反対に、第1リレーコイル13が非通電、
第2リレーコイル14が通電の時、第1リレースイッチ
11の可動接点11aはマイナス接点11cと接続し、
第2リレースイッチ12の可動接点12aはプラス接点
12bと接続する。その結果、バッテリBのプラス端子
→第2リレースイッチ11→ルーフモータ6→第1リレ
ースイッチ11→バッテリBのマイナス端子といった経
路で電流が流れ、ルーフモータ6は前記とは反対方向に
回転(以下、この時の回転を逆回転とする)する。この
ルーフモータ6の逆回転により、ルーフガラス4は全閉
方向に移動することになる。
【0032】尚、第1及び第2リレーコイル13,14
が共に非通電の時、第1及び第2リレースイッチ11,
12の可動接点11a,12aは共にマイナス接点11
c,12cと接続する。その結果、ルーフモータ6はバ
ッテリBからの駆動電圧としての直流電圧VBが印加さ
れず回転しない。
【0033】又、このバッテリBの直流電圧VBは、自
動車に装備した図示ないパワーウィンド装置、エアコン
装置、シート調整装置、ワイパー装置等の各種駆動モー
タに印加されている。
【0034】サンルーフコンピュータ21は、制御プロ
グラムに従って種々の演算処理を行う中央処理装置(C
PU)、その制御プログラム及び各種データを記憶する
読み出し専用メモリ(ROM)、CPUの演算処理結果
等の各種データを一時記憶する読み出し及び書き替え可
能なメモリ(RAM)及び入出力インタフェース(I/
O)等の内部回路を備えている。又、コンピュータ21
は定電圧電源回路、AD変換器、前記第1及び第2リレ
ーコイル13,14を通電するための駆動回路等の内部
回路も備えている。
【0035】サンルーフコンピュータ21は、前記バッ
テリBに接続され、そのバッテリBの直流電圧VBを動
作電源として入力している。バッテリBの直流電圧VB
はコンピュータ21内の定電圧電源回路で所定の一定電
圧に変換されてCPU、ROM、RAM、I/O、等の
各内部回路の動作電源としている。
【0036】サンルーフコンピュータ21は、スライド
スイッチ22からの操作信号を入力する。スライドスイ
ッチ22は室内に配設したルームミラーの上方位置の成
形天井パネルに設けられている。スライドスイッチ22
は開操作部と閉操作部を有し、開操作部を操作すると、
スライドスイッチ22はサンルーフコンピュータ21に
開操作信号を出力する。反対に、閉操作部を操作する
と、スライドスイッチ22はサンルーフコンピュータ2
1に閉操作信号を出力する。
【0037】サンルーフコンピュータ21は制御プログ
ラムに従ってスライドスイッチ22からの開操作信号に
応答してルーフモータ6を正回転させるべく、第1リレ
ーコイル13を通電し、第2リレーコイル14を非通電
の状態に制御する。
【0038】又、サンルーフコンピュータ21は制御プ
ログラムに従ってスライドスイッチ22からの閉操作信
号に応答してルーフモータ6を逆回転させるべく、第2
リレーコイル14を通電し、第1リレーコイル13を非
通電の状態に制御する。
【0039】さらに、サンルーフコンピュータ21は制
御プログラムに従って開操作信号及び閉操作信号のいず
れも入力されていないとき、第1及び第2リレーコイル
13,14を非通電の状態に制御してルーフモータ6を
回転停止させるようになっている。
【0040】さらに又、サンルーフコンピュータ21
は、異物挟み込み防止のための制御プログラムに従って
ルーフモータ6が逆回転中に異物がルーフガラス4に挟
み込まれていると判断すると、ルーフモータ6を正回転
させるべく第1及び第2リレー13,14の通電・非通
電を切替制御するようになっている。
【0041】サンルーフコンピュータ21は、ルーフモ
ータ6の回転速度NS を検出する回転速度検出センサ2
3から検出信号を波形整形回路24を介して入力するよ
うになっている。回転速度検出センサ23はルーフモー
タ6の回転軸に固着し同回転軸とともに回転する図示し
ない円板状に形成されたマグネットと相対向する位置に
配置されたホール素子よりなる。回転速度検出センサ2
3と相対向する円板状のマグネットの面は、回転軸芯を
直交する線分を境に半分(180度の面)をN極、残り
半分(残り180度の面)をS極に着磁させている。つ
まり、回転速度検出センサ23の前方を通過するN極に
着磁された領域の長さとS極に着磁された領域の長さが
同じとなるとともに、各領域の長さは回転軸の半回転を
意味することになる。
【0042】従って、マグネットが一方向に回転すると
き、回転軸が半回転する毎にN極に着磁された領域とS
極に着磁された領域が交互に回転速度検出センサ23の
前方を通過することになる。そして、本実施形態では、
回転速度検出センサ23は、N極に着磁された領域を通
過するとき高電位(Hレベル)の信号を、S極に着磁さ
れた領域を通過するとき低高電位(Lレベル)の検出信
号を出力するようになっている。
【0043】回転速度検出センサ23の検出信号は波形
整形回路24に出力される。波形整形回路24は回転速
度検出センサ23の検出信号を図5に示す立ち上がりと
立ち下がりをシャープにしたパルス波形に波形整形して
検出信号SPとしてサンルーフコンピュータ21に出力
する。
【0044】ちなみに、全閉動作中にルーフガラス4に
異物が挟まってルーフモータ6に負荷がかかったり、ル
ーフモータ6に供給される直流電圧VBの値が下がった
り、悪路走行等により発生する振動にてルーフモータ6
に負荷がかかったときには、該モータ6の回転速度NS
は下がる。回転速度NS が下がると、相対的に検出信号
SPの周期は長くなる。そして、本実施形態において、
回転速度検出センサ23、波形整形回路24及び図示し
ないマグネットとで速度検出手段を構成している。
【0045】又、サンルーフコンピュータ21は、検出
電圧補正手段としてのフィルタ回路25を介してバッテ
リBに接続されている。フィルタ回路25は抵抗26と
コンデンサ27の直列回路にて構成され、抵抗26の一
端がバッテリBのプラス端子に、コンデンサ27の一端
がバッテリBのマイナス端子に接続されている。そし
て、コンデンサ27の充電電圧、即ち抵抗26とコンデ
ンサ27の接続点の電圧は補正用電圧VBF としてサン
ルーフコンピュータ21に出力される。バッテリBの直
流電圧VBの変動に対するこの補正用電圧VBF の変動
の推移は、抵抗26とコンデンサ27の時定数で決ま
る。図2は直流電圧VBの変動に対する補正用電圧VB
F の変動を示す図である。抵抗26とコンデンサ27で
決まる時定数は予め決められている。
【0046】詳述すると、前記ルーフモータ6の回転速
度NS は、直流電圧VBが変動すると、変動する。この
回転速度NS の変動は、図2に示すように直流電圧VB
が9ボルトから12ボルトの急激に変動しても12ボル
トに対する回転速度NS に直ちに到達しない。ある一定
の時間遅れて12ボルトに対する回転速度NS に到達す
る。同様に、直流電圧VBが12ボルトから9ボルトの
急激に変動しても9ボルトに対する回転速度NS に直ち
に到達しない。ある一定の時間遅れて9ボルトに対する
回転速度NS に到達する。
【0047】そして、この変動後の直流電圧VBに対す
る回転速度NS に到達するまでの回転速度NS の変動の
推移と、前記直流電圧VBに対する補正用電圧VBF の
変動の推移が相対的に一致するように、抵抗26とコン
デンサ27の値を決定している。
【0048】従って、直流電圧VBの変動に対する前記
ルーフモータ6の回転速度NS の変動の推移は、電圧V
BF の変動の推移と一致することになる。その結果、電
圧VBF の値をみることにより、その時々で直流電圧V
Bが変動してもその変動に対するルーフモータ6の回転
速度NS が常時正確にわかることになる。
【0049】つまり、本実施形態のルーフモータ6は、
図3に示す各直流電圧VB毎のトルクTR に対する回転
速度NS の特性のように、トルクTR の変動に対する回
転速度NS の変動割合は供給される直流電圧VBの大き
さに関係なく一定となるモータが使用されている。
【0050】言い換えれば、トルクTR の変動に対する
回転速度NS の変動量は、直流電圧VBの変動に対する
回転速度NS とは独立して考えることができる。従っ
て、回転速度NS が変動したとき、その時の補正用電圧
VBF に対する回転速度の変動分にてその時の回転速度
NS を補正することにより、その補正後に得られる回転
速度NS の変動量は、トルクTR の変動、即ちモータ6
にかかる負荷の変動に起因する量となる。
【0051】本実施形態では、直流電圧VBの変動に対
するルーフモータ6の回転速度NSの変動の推移と一致
した推移で変動する補正用電圧VBF に対するモータの
回転速度NS のデータを予め用意している。そして、補
正用電圧VBF に対するモータの回転速度NS のデータ
は、回転周期tの周期補正値Δtのデータというかたち
にしている。
【0052】速度変動分及び速度変動補正値としての周
期補正値Δtは基準電圧としての16ボルトの補正用電
圧VBF を基準に設定されている。補正用電圧VBF が
16ボルト時の周期補正値Δtを0として、補正用電圧
VBF が16ボルトから下がるほど周期補正値Δtの値
を大きな値に設定している。そして、本実施形態では、
電圧VBF に対する周期補正値Δtの値は予め実験で求
めたものを使用し、その補正用電圧VBF に対する周期
補正値Δtのデータはサンルーフコンピュータ21内の
ROMに記憶させている。そして、コンピュータ21
は、その時々の補正用電圧VBF と16ボルトの電圧を
比較して、その時の周期補正値Δtを求めるようになっ
ている(補正値演算処理)。
【0053】そして、サンルーフコンピュータ21は、
以下に説明するように、周期補正値Δtを使って前記回
転速度検出センサ23から出力される検出信号SPの実
回転周期t1 を補正して、実際の回転速度NS (実回転
周期t1 )の直流電圧VBの変動に基づく実際の変動分
が除去された回転速度NS (負荷判定用回転周期t1+
Δt)を抽出するようになっている。
【0054】サンルーフコンピュータ21は電圧変動分
補正処理手段及び挟み込み判定処理手段を構成し、前記
補正用電圧VBF 及び前記検出信号SPに基づいて異物
挟み込み検出処理動作を実行する。
【0055】サンルーフコンピュータ21はルーフモー
タ6が逆回転中(ルーフガラス4が全閉方向に移動中)
に制御プログラムに従って異物挟み込み検出処理を実行
する。異物挟み込み検出処理には、電圧変動分補正処理
と、外乱判定処理、回転速度変動演算処理、挟み込み決
定処理とからなる。
【0056】[電圧変動分補正処理]電圧変動分補正処
理は、回転周期演算処理と回転周期補正処理とがある。 1.回転周期演算処理 波形整形回路24からの検出信号SPを逐次演算し、R
AMに記憶する。詳述すると、サンルーフコンピュータ
21は、図5に示すように、検出信号SPについて、該
信号SPがHレベルからLレベルに立ち下がる毎に、先
の立ち下がりから今回の立ち下がりまでの時間t1 (図
5では、実回転周期t1 ,t3 ,t5 ,・・)を演算す
る。さらに、サンルーフコンピュータ21は、該信号S
PがLレベルからHレベルに立ち上がる毎に、先の立ち
上がりから今回の立ち下がりまでの時間t1 (図5では
実回転周期t2 ,t4 ,t6 ,・・)を演算する。
【0057】2.回転周期補正処理 回転周期補正処理は、以下のように行われる。サンルー
フコンピュータ21は、検出信号SPが立ち下がる毎
に、その時のフィルタ回路25の補正用電圧VBF に対
する周期補正値Δtを読み出す(補正値演算処理)。そ
して、サンルーフコンピュータ21は前記検出信号SP
が立ち下がる毎に回転周期演算処理で求められた最新の
立ち下がりから立ち下がりの実回転周期t1 に該周期補
正値Δtを加算し補正処理後の負荷判定用回転周期T1
(=t1 +Δt)を求める。
【0058】同様に、サンルーフコンピュータ21は、
検出信号SPが立ち上がる毎にその時のフィルタ回路2
5の補正用電圧VBF に対する周期補正値Δtを読み出
す(補正値演算処理)。そして、サンルーフコンピュー
タ21は前記検出信号SPが立ち上がる毎に回転周期演
算処理で求められた最新の立ち上がりから立ち上がりの
実回転周期t1 に、該周期補正値Δtを加算し負荷判定
用回転周期T1 (=t1 +Δt)を求める。
【0059】このように補正処理された補正後の負荷判
定用回転周期T1 は、実際の回転速度NS の直流電圧V
Bの変動に対する実際の変動分を除去した回転周期とな
る。つまり、直流電圧VBの変動に対するルーフモータ
6の実際の回転速度NS の変動の推移と一致した推移で
変動する補正用電圧VBF を検出し、その補正用電圧V
BF に対するモータの回転速度NS 、即ち、回転周期に
基づく周期補正値Δtを使用して負荷判定用回転周期T
1 が求められている。
【0060】従って、負荷判定用回転周期T1 は、直流
電圧VBの変動に対するルーフモータ6の回転速度NS
の変動の推移に合致した回転速度NS の実際の変動分を
除去した後の回転周期となる。
【0061】詳述すると、直流電圧VBが12ボルトか
ら9ボルトに直ちに立ち下がる変動をすると、図4に示
すように、フィルタ回路25の補正用電圧VBF の変動
する推移は、該直流電圧VBの変動に対するモータ6の
実際の回転速度NS の変動の推移と一致する。例えば、
直流電圧VBが12ボルトから9ボルトのに直ちに立ち
下がった場合、図4において補正用電圧VBF は直流電
圧VBの変動に対するモータ6の回転速度NS の変動の
推移と一致するるため、検出信号SPの実回転周期t1
,t2 ・・はその変動分が除去される。従って、ルー
フモータ6に対して負荷の変動がなく直流電圧VBのみ
変動があった場合には、図4に示す検出信号SPの実回
転周期t1 ,t2 ・・は同じ終始一定の回転周期(負荷
判定用回転周期T1 、T2 ・・)の波形に補正される。
【0062】因みに、直接、直流電圧VBを検出して周
期補正値Δtを求め、その周期補正値Δtにて補正して
求めた回転周期は、モータ6に負荷の変動がなく電圧V
Bのみ変動がある条件において、変動直後に補正後の検
出信号SPの回転周期が急激に長くなって、正確に直流
電圧VBの変動に対する回転速度NS の実際の変動分に
て除去されていないことがわかる。そして、立ち上がり
及び立ち下がり毎に、求められた最新の負荷判定用回転
周期T1 (=t1 +Δt)がRAMに最新のものから順
に負荷判定用回転周期T1(=t1 +Δt),T3 (=
t3 +Δt),・・、T2 (=t2 +Δt),T4(=
t4 +Δt),・・として記憶される。
【0063】本実施形態では、図5に示すように検出信
号SPが立ち下がると、立ち下がりから立ち下がりまで
の負荷判定用回転周期T1 ,T3 ,T5 ,・・は、最新
の負荷判定用回転周期T1 から数えて9番目の負荷判定
用回転周期t17まで合計9個の負荷判定用回転周期T1
,T3 ,・・T15,T17が記憶される。又、立ち上が
りから立ち上がりまでの負荷判定用回転周期T2 ,T4
,T6 ,・・は、最新の負荷判定用回転周期T2 から
数えて9番目の負荷判定用回転周期T18まで計9個の負
荷判定用回転周期T2 ,T4 ,・・T16,T18が記憶さ
れる。
【0064】そして、次に検出信号SPが立ち上がる
と、前の立ち上がりから新たな立ち上がりまでの負荷判
定用回転周期T1 が演算されると、今までの18個の負
荷判定用回転周期T1 〜T18は、一つ古い負荷判定用回
転周期として順次更新されていく。この時、最も古い1
8番目の負荷判定用回転周期T18は消去される。従っ
て、合計18個の負荷判定用回転周期T1 ,T3 ,・・
T17、T2 ,T4 ,・・T18がRAMに記憶され、立ち
上がり又は立ち下がりがあるたび毎に更新される。
【0065】サンルーフコンピュータ21は、RAMに
記憶された18個の補正後の回転周期T1 ,T2 〜T18
を使用して外乱判定処理を行う。この判定処理は18個
の負荷判定用回転周期T1 〜T18が更新される毎に行わ
れる。
【0066】[外乱判定処理]RAMに記憶された18
個の負荷判定用回転周期T1 〜T18は、直流電圧VBの
変動に対する回転速度NS の実際の変動分が除去された
その時々の回転周期である。従って、このRAMに記憶
された18個の負荷判定用回転周期T1 〜T18には、ル
ーフモータ6に加わる負荷の変動に対する回転速度NS
の変動を含んでいる。ルーフモータ6に加わる負荷に
は、ルーフガラスを全閉方向に作動中に異物等が挟まっ
てルーフモータ6にかかる負荷や、悪路走行時に車両に
加わる振動等の負荷や、その他の外乱によってルーフモ
ータ6に加わる負荷がある。外乱判定処理は、18個の
負荷判定用回転周期T1 〜T18を用いて、ルーフモータ
6に負荷が加わっているか否かを判定する処理である。
【0067】外乱判定処理は、低域微分演算処理と挟み
込み傾向判定処理とがある。 1.低域微分演算処理 サンルーフコンピュータ21は、18個の負荷判定用回
転周期T1 〜T18を用いて3つのグループA,B,Cに
区分する。第1グループAは、4個の立ち上がりの負荷
判定用回転周期T1 ,T3 ,T5 ,T7 と、4個の立ち
下がりの負荷判定用回転周期T2 ,T4 ,T6 ,T8 と
からなる。第2グループBは、4個の立ち上がりの負荷
判定用回転周期T7 ,T9 ,T11,T13と、4個の立ち
下がりの負荷判定用回転周期t6 ,t8 ,t10,t12と
からなる。第3グループCは、4個の立ち上がりの負荷
判定用回転周期T11,T13,T15,T17と、4個の立ち
下がりの負荷判定用回転周期T12,T14,T16,T18と
からなる。
【0068】サンルーフコンピュータ21は第1グルー
プAの8個の負荷判定用回転周期T1 〜T8 から第1グ
ループAにおける下記の式で求まる変動値としての低域
微分値TAFを演算する。
【0069】TAF=(T1 +T2 +T3 +T4 )−
(T5 +T6 +T7 +T8 ) 同様に、サンルーフコンピュータ21は第2グループB
の8個の負荷判定用回転周期T8 〜T13及び第3グルー
プCの8個の負荷判定用回転周期T11〜T18から、それ
ぞれ第2及び第3グループB,Cにおける下記の式で求
まる変動値としての低域微分値TBF,TCFを演算す
る。
【0070】TBF=(T6 +T7 +T8 +T9 )−
(T10+T11+T12+T13) TCF=(T11+T12+T13+T14)−(T15+T16+
T17+T18) この低域微分値TAF,TBF,TCFは、式から明ら
かなように、回転毎の負荷判定用回転周期の偏差を求め
る式である。そして、第1グループAにおける低域微分
値TAFは、最も新しい時期の負荷判定用回転周期の偏
差であり、第2グループBにおける低域微分値TBF
は、第1グループAの次に新しい時期の負荷判定用回転
周期の偏差である。そして、第3グループCにおける低
域微分値TCFは、第2グループBの次に新しい時期の
負荷判定用回転周期の偏差である。従って、低域微分値
TAF,TBF,TCFが正の値となると、各時期にお
いて、回転速度NS が何らかの負荷により遅くなったこ
とを意味する。
【0071】尚、サンルーフコンピュータ21は上記低
域微分値TAF,TBF,TCFとともに、後記する回
転速度変動演算処理に使用する第1及び第2グループ
A,Cにおける合計値TAS,TCSを求めるための合
計計算処理を行う。各グループA,Cにおける合計値T
AS,TCSは、第1及び3グループA,Cの各8個の
負荷判定用回転周期を用いて下記の式から求める。
【0072】TAS=(T1 +T2 +T3 +T4 )+
(T5 +T6 +T7 +T8 ) TCS=(T11+T12+T13+T14)+(T15+T16+
T17+T18) サンルーフコンピュータ21は、低域微分値TAF,T
BF,TCFと合計値TAS,TCSを求めると、低域
微分演算処理を終了し挟み込み傾向判定処理に移る。
【0073】2.挟み込み傾向判定処理 挟み込み傾向判定処理は、前記低域微分値TAF,TB
F,TCFがその低域微分値TAF,TBF,TCFに
対するしきい値TM1,TM2,TM3より大きいか判
断する。
【0074】即ち、TAF>TM1、TBF>TM2、
且つ、TCF>TM3、の条件を満たすかどうか判断す
る。しきい値TM1,TM2,TM3は、予め実験等で
求めた値であって、振動等の外乱での負荷より大きい負
荷の、即ち異物がルーフガラス4に挟さみ込まれた時に
おいてその初期にかかる負荷に対して回転速度NS が遅
くなった時に得られた低域微分値TAF,TBF,TC
Fをしきいち値TM1,TM2,TM3としている。従
って、外乱等の負荷で生じる微分値TAF,TBF,T
CFはそれぞれしきい値TM1,TM2,TM3以下と
なる。そして、このしきい値TM1,TM2,TM3は
予めROMに記憶されている。従って、その時々で求め
られた低域微分値TAF,TBF,TCFが対応するし
きい値TM1,TM2,TM3よりも大きい場合は、各
グループA〜Cの時期において、何らかの原因でルーフ
ガラス4に負荷、即ちルーフモータ6にかかる負荷が発
生したことになる。
【0075】サンルーフコンピュータ4は、前記条件を
満たし、各時期においてルーフモータ6にかかる負荷が
増大したと判断されると、第1グループAにおける低域
微分値TAFと第3Cグループにおける低域微分値TC
Fを比較して負荷が増大しているかどうか判断する。そ
して、低域微分値TAFが低域微分値TCFより大きい
時、即ち、TAF>TCFとなる時、全閉方向に移動し
ているルーフガラス4が異物を挟み込んでいく傾向にあ
ると判定する。つまり、古い時期の第3グループCの低
域微分値TCFより最新の時期の第1グループAの低域
微分値TAFが大きいということは、ルーフガラス4が
異物の挟み込み開始して次第に負荷を増大して行く傾向
と同じ傾向であるからである。
【0076】ルーフガラス4が異物を挟み込んでいく傾
向にあると判定すると、サンルーフコンピュータ21は
モータ回転速度変動演算処理に移る。又、上記、TAF
>TM1、TBF>TM2、且つ、TCF>TM3、の
条件、及び、TAF>TCFを満たさなかった時には、
ルーフガラス4が異物を挟み込んでいく傾向ではなく何
らかの外乱によって回転速度Nが変動したものと判定
(外乱判定)して、コンピュータ21は回転速度変動演
算処理に移る。
【0077】[回転速度変動演算処理]ルーフコンピュ
ータ21は、外乱判定処理の挟み込み傾向判定処理にお
いてルーフガラス4が異物を挟み込んでいく傾向と判断
すると、前記合計計算処理で行った第1グループAと第
3グループCにおける合計値TAS,TCSを使用し、
下記の式に代入して新たな低域微分値TFを求める。
【0078】 TF=TAS−TCS =(T1 +T2 +T3 +T4 +T5 +T6 +T7 +T8 ) −(T11+T12+T13+T14+T15+T16+T17+T18) この低域微分値TFは、第3グループCという第2グル
ープBより前の補正後の回転速度NS と第1グループA
という最新の時期の補正後の回転速度NS を比較して、
その回転速度NS の変動分に相対する周期変動分であ
る。従って、低域微分値TFが正(TF>0)ならば、
直流電圧VBの変動以外で回転速度NS が確実に遅くな
っていることを意味する。
【0079】ルーフコンピュータ21は、低域微分値T
Fが正(TF>0)と判断すると、CPUに内蔵された
判定用カウンタのその時の内容NC に「1」を加算す
る。従って、低域微分値TFが求められその値が常に正
(TF>0)ならば、低域微分値TFが求められる毎
に、判定用カウンタの内容NC は順次加算されていくこ
とになる。従って、判定用カウンタの内容NC が大きく
なるほど、回転速度NS が確実に遅くなっている傾向、
即ちルーフモータ6にかかる負荷が増大している状態が
確実に続いているということになる。
【0080】又、サンルーフコンピュータ21は低域微
分値TFが「0」又は負(TF<0)のとき、低域微分
値TFを「0」にする。同様に、サンルーフコンピュー
タ21は、前記外乱判定処理の判定処理にて外乱判定と
判定された時、低域微分値TFを「0」にする。そし
て、サンルーフコンピュータ21は、低域微分値TFを
「0」にしたときは、判定用カウンタの内容NC を
「0」にリセットする。従って、この場合には、回転速
度NS が遅くなっている傾向、即ちルーフモータ6にか
かる負荷の増大傾向が解除されたということになる。
【0081】ルーフコンピュータ21は、低域微分値T
Fを予め用意された基準値TJと比較する。この基準値
TJは、予め実験等で求めた値であって、異物がルーフ
ガラス4に挟さみ込まれた時においてそのかかる負荷に
対して回転速度NS が遅くなった時に得られた低域微分
値TFを基準値TJとしている。この基準値TJは予め
ROMに記憶されている。従って、その時々で求められ
た低域微分値TFが基準値TJよりも大きい場合は、ル
ーフガラス4に負荷、即ちルーフモータ6にかかる負荷
が異物を挟み込んだ状態と同等の負荷となったことにな
る。
【0082】サンルーフコンピュータ21は、前記条件
を満たし、ルーフモータ6にかかる負荷が異物を挟み込
んだ状態と同等の負荷となったと判断されると、サンル
ーフコンピュータ21は、挟み込み判定処理に移る。
【0083】[挟み込み決定処理]サンルーフコンピュ
ータ21は、TF>TJと判断すると、挟み込み決定処
理に移る。TF>TJと判断すると、サンルーフコンピ
ュータ21は前記判定用カウンタの内容NC を読み出し
予め定めた判定値NK と比較する。
【0084】判定値NK は予め実験等で求めた値であっ
て、判定用カウンタの内容NC が大きくなるほど、回転
速度NS が遅くなっている傾向、即ちルーフモータ6に
かかる負荷の増大している状態が異物がルーフガラス4
に挟さみ込まれた状態であると最初に把握することがで
きる時に得られた内容NC を判定値NK としている。こ
の判定値Nk は予めROMに記憶されている。
【0085】そして、サンルーフコンピュータ21はそ
の時の判定用カウンタの内容NC が判定値NK 以上にな
った時、ルーフガラス6に異物が挟み込まれたと判定し
挟み込み判定処理を終了する。そして、サンルーフコン
ピュータ21は再び次の検出信号SPの立ち上がり又は
立ち下がりを待って上記した電圧変動分補正処理、外乱
判定処理、回転速度変動演算処理、挟み込み決定処理か
らなる異物挟み込み検出処理を再び実行する。
【0086】反対に、内容NC が判定値NK 未満の時
(NC <NK )、ルーフガラス6に異物が挟み込まれた
と判定するには時間が短すぎ挟み込みではないと判定し
判定処理を終了する。そして、サンルーフコンピュータ
21は再び次の検出信号SPの立ち上がり又は立ち下が
りを待って上記した異物挟み込み検出処理を再び実行す
る。つまり、振動等によってルーフモータ6の負荷が一
時的に変動するような場合は、内容NC が判定値NK に
到達するまでに負荷の増大傾向が消失し変動内容NS が
リセットされる。従って、振動等によってルーフモータ
6の負荷が一時的に変動するような場合は、サンルーフ
コンピュータ21はルーフガラス4に異物が挟み込まれ
ているといった誤判定をすることはない。
【0087】尚、サンルーフコンピュータ21はルーフ
ガラス6に異物が挟み込まれたと判定すると、挟み込み
回避処理を実行する。この挟み込み回避処理は、全閉方
向に移動中のルーフガラス4を直ちに全開方向に移動さ
せる。つまり、コンピュータ21は、ルーフモータ6を
正回転させるべく、第1リレーコイル13を通電し、第
2リレーコイル14を非通電の状態に制御する。従っ
て、ルーフガラス4に挟み込まれた異物は、該ガラス4
から開放される。
【0088】次に、上記実施形態で説明したサンルーフ
装置の特徴を以下に記載する。 (1)本実施形態では、フィルタ回路25にて直流電圧
VBの変動に対する前記回転周期t1 の変動の推移と相
対的に一致した変動推移の補正用電圧VBF を生成する
ようにした。そして、サンルーフコンピュータ21にて
その補正用電圧VBF に基づいて直流電圧VBの変動に
対する実回転周期t1を周期補正値Δtにて補正し負荷
判定用開閉速度T1 (=t1 +Δt)を求める。
【0089】従って、直流電圧VBが何らかの原因で急
激に低下した時、駆動モータ6の回転速度NS が遅れて
急激に低下した直流電圧VBに対応する回転速度NS に
到達しても、その到達するまでの間においても、負荷判
定用開閉速度T1 は、駆直流電圧VBの変動に対するル
ーフモータ6の実際の速度変動分が除去された回転周期
となる。その結果、例えば、直流電圧VBが何らかの原
因で急激に低下してルーフモータ6の回転速度NS が遅
れて追従する場合でも、コンピュータ21は負荷判定用
開閉速度に基づいて正確に挟み込みの有無を判定するこ
とができる。
【0090】(2)又、異物が挟み込まれた時、直流電
圧VBが何らかの原因で上昇しても、その上昇分に基づ
く回転速度NS の変動は除去されるため、確実に異物挟
み込みを検出することができる。
【0091】(3)しかも、本実施形態では、フィルタ
回路25を抵抗26とコンデンサ27にて構成した。従
って、その非常な簡単な構成で直流電圧VBに対する補
正用電圧VBF を作ることができる。
【0092】(4)本実施形態では、ルーフガラス4の
開閉速度をルーフモータ6の回転速度に置き換え、その
回転速度を回転速度検出センサ23にて検出するように
した。従って、直接にルーフガラス4の開閉速度を検出
するより、比較的簡単な構成で回転速度、即ち開閉速度
の変動を検出することができる。
【0093】(5)本実施形態によれば、サンルーフコ
ンピュータ21の低域微分演算処理おいて、最新の負荷
判定用回転周期から18個の負荷判定用回転周期を選択
し、その選択した18個の負荷判定回転周期を時系列に
複数個のグループに分類し、各グループ毎の負荷判定用
回転周期から各グループにおける低域微分値TAF,T
BF,TCFを求める。又、挟み込み傾向判定処理にお
いて、その各グループA,B,C毎の低域微分値TA
F,TBF,TCFとそれぞれ予め定めたしきい値TM
1,TM2,TM3とを比較するとともに、グループ
A,B,CのTAF,TBF,TCFを互いに比較して
回転速度NS が負荷によって変動して挟み込み傾向にあ
るかどうかを判定する。
【0094】回転速度変動演算処理において、挟み込み
傾向判定処理にてが挟み込み傾向とあると判定したと
き、合計計算処理手段にて求めたグループA,C毎の負
荷判定用回転周期の合計値TAS,TCSとの間で低域
微分値TFを求め、その微分値TFに基づいて回転速度
NS が確実に遅くれているかどうか判断する。 さらに、
回転速度変動演算処理において、その低域微分値TFと
予め定めた基準値TJとを比較しその比較結果に基づい
て回転速度が遅くなり前記ルーフモータ6にかかる負荷
が異物を挟み込んだ状態と同等の負荷かどうか演算す
る。そして、挟み込み決定処理において、回転速度変動
演算処理の時にルーフモータ6にかかる負荷が異物を挟
み込んだ状態と同等の負荷と判断した時、その時の判定
用カウンタの内容NC を読み出し、予め定めた判定値N
K に到達した時、振動等によって発生する一時的な大き
な負荷の発生ではなく挟み込みと判断する。
【0095】従って、例えば、振動等によってルーフガ
ラス4に加わる負荷によって発生する短期間に開閉速度
が遅くなる場合があっても、挟み込みと判断することは
ない。その結果、精度の高い挟み込み検出を行うことが
できる。
【0096】(6)本実施形態では、挟み込みと判定し
たとき、ルーフガラス4を全開方向に移動させるため、
異物を傷つけることなく速やかにルーフガラス4による
挟み込みから開放させることができる。
【0097】(7)本実施形態では、挟み込み検出は検
出信号SPから抽出した実回転周期t1 ,t2 ・・を使
用して行った。従って、高価なデジタルフィルタ等を使
用しないで簡単な演算処理で異物挟み込み判定を行うこ
とができる。
【0098】上記実施形態は以下のように変更してもよ
い。 ・上記実施形態ではパワーウィンド装置、スライドドア
装置等の異物挟み込み検出装置に応用してもよい。さら
に、開閉部材がスライド動作以外の、例えば回動動作で
開閉する装置における異物挟み込み検出装置に応用して
もよい。
【0099】・上記実施形態では、直流電圧VBの変動
に対するルーフモータ6の変動推移をフィルタ回路25
によって検出した。これを、サンルーフコンピュータ2
1が直接に直流電圧VBを検出し、その直流電圧VBの
変動からフィルタ回路25が出力する補正用電圧VBF
と同じ推移の補正用電圧をコンピュータ21で演算し
て、即ちソフトウェアで求めるようにしてもよい。この
場合、フィルタ回路25が不要となるためより回路構成
を簡単にすることができる。 ・上記実施形態では、フィルタ回路25は、直流電圧V
Bの変動に対するルーフモータ6の変動推移と相対的に
一致する変動推移となる補正用電圧を生成した。これ
を、直流電圧VBの変動に対するルーフモータ6の変動
推移と相対的に近似する変動推移となる補正用電圧VB
Fを生成して実施してもよい。この場合にも、上記実施
形態と同様な効果を奏する。 ・上記実施形態では、挟み込み傾向判定処理において、
TAF>TM1,TBF>TM2,TCF>TM3及び
TAF>TCFの条件で挟み込み傾向と判定した。これ
をTAF>TCFの条件のみで判定したり、TAF>T
M1,TBF>TM2,TCF>TM3の条件のみで判
定するようにしてもよい。
【0100】又、TAF,TBF,TCFにそれぞれ別
の係数を付加した後に比較してもよい。又、TAF>T
M1,TBF>TM2,TCF>TM3の条件を、例え
ばTAF>TM1とTBF>TM2の条件で実施した
り、TAF>TM1とTCF>TM3の条件で実施して
もよい。
【0101】
【発明の効果】請求項1〜5に記載の発明によれば、駆
動電圧が急激に変動した時、駆動モータの回転速度が遅
れて追従する場合でも、正確に挟み込みの有無を判定す
ることができる。
【0102】請求項6に記載の発明によれば、請求項5
に記載の発明の効果に加え、振動等によって開閉部材に
加わる負荷によって発生する短期間に開閉速度が変動す
る場合でも誤判定することなく正確に異物の挟み込み判
断することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態のサンルーフ装置の電気ブロック回路
図。
【図2】ルーフモータに供給する直流電圧、フィルタ回
路からの電圧、及び、ルーフモータの回転速度との関係
を示す図。
【図3】ルーフモータの供給される直流電圧毎の回転速
度とトルクとの関係を示す図。
【図4】補正用電圧に対するルーフモータの実回転周期
との関係を示す図。
【図5】実回転周期を説明するための検出信号の波形を
示す図。
【図6】サンルーフ装置を搭載した自動車を示す要部斜
視図。
【符号の説明】
4…スライディングルーフガラス、6…スライディング
ルーフモータ、21…サンルーフコンピュータ、23…
回転速度検出センサー、24…波形整形回路、25…フ
ィルタ回路、26…抵抗、27…コンデンサ、B…バッ
テリ、VB…直流電圧、VBF…補正用電圧、t1 〜t
18…実回転周期、T1 〜T18…負荷判定用回転周期。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H02P 5/00 H02P 5/00 T

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開閉部材(4)を開閉動作させるための
    駆動モータ(6)と、 前記開閉部材(4)の実開閉速度(Ns 、t1 ,t2 ,
    ・・t17,t18)を求める検出信号(SP)を出力する
    速度検出手段(23,24)と、 前記駆動モータ(6)に駆動電圧(VB)を供給する駆
    動電源(B)と、 前記駆動電圧(VB)の変動に対する前記実開閉速度
    (Ns 、t1 ,t2 ,・・t17,t18)の変動の推移と
    相対的に一致又は近似した変動推移の補正用電圧(VB
    F )を前記駆動電圧(VB)の変動から求める検出電圧
    補正手段(25)と、 前記検出電圧補正手段(25)にて求められた補正用電
    圧(VBF )に基づいて前記速度検出手段(23,2
    4)からの検出信号(SP)に基づいて得られた実開閉
    速度(Ns 、t1 ,t2 ,・・t17,t18)から駆動電
    源(B)の駆動電圧(VB)の変動に対する開閉部材
    (4)の速度変動分(Δt)を除去した負荷判定用開閉
    速度(T1 ,T2 ,・・Y17,T18)を求める電圧変動
    分補正処理手段(21)と、 前記電圧変動分補正処理手段(21)にて得られた負荷
    判定用開閉速度(T1,T2 ,・・T17,T18)に基づ
    いて挟み込みの有無を判定する挟み込み判定処理手段
    (21)とを備えた開閉部材の異物挟み込み検出装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の開閉部材の異物挟み込
    み検出装置において、 前記電圧変動分補正処理手段(21)における速度変動
    分(Δt)は速度変動補正値(Δt)であり、その電圧
    変動分補正処理手段(21)は、予め定めた基準電圧と
    その時の補正用電圧(VBF )とを比較して速度変動補
    正値(Δt)を演算する補正値演算手段を備えた開閉部
    材の異物挟み込み検出装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の開閉部材の異物挟み込
    み検出装置において、 前記開閉部材(4)は自動車(1)の天井に設けられた
    スライディングルーフガラスであり、前記駆動モータ
    (6)はそのスライディングルーフガラス(4)を開閉
    する直流モータであり、その直流モータ(6)の駆動電
    源(B)は他の電気機器にも駆動電圧(VB)を供給す
    る自動車に搭載されたバッテリであることを特徴とする
    スライド開閉部材の異物挟み込み検出装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の
    開閉部材の異物挟み込み検出装置において、 前記速度検出手段(23,24)は、前記駆動モータ
    (6)の回転速度(NS)をパルス検出信号(SP)に
    て検出するセンサであり、 前記検出電圧補正手段(25)は、抵抗(26)とコン
    デンサ(27)を直列に接続したフィルタ回路であっ
    て、抵抗(26)を介して充放電されるコンデンサ(2
    7)の充電電圧を補正用電圧(VBF )とするととも
    に、前記補正用電圧(VBF )が前記駆動電圧(VB)
    を入力し駆動電圧(VB)の変動に対する前記駆動モー
    タ(6)の実回転速度(Ns 、t1 ,t2 ,・・t17,
    t18)の変動の推移と相対的に一致又は近似した変動推
    移となるように、抵抗(26)及びコンデンサ(27)
    の値を予め設定したことを特徴とする開閉部材の異物挟
    み込み検出装置。
  5. 【請求項5】 請求項1又は2に記載の開閉部材の異物
    挟み込み検出装置において、 前記速度検出手段(23,24)は、前記駆動モータ
    (6)の回転速度(NS)をパルス検出信号(SP)に
    て検出するセンサであり、 電圧変動分補正処理手段(21)は、 前記検出電圧補正手段(25)にて求められた補正用電
    圧(VBF )に基づいて速度検出手段(23,24)か
    らの検出信号(SP)に基づいて得られた実回転速度
    (Ns )における所定回転毎の実回転周期(t1 ,t2
    ,・・t17,t18・・)を求める回転周期演算処理手
    段と、 その回転周期演算処理手段が最新の実回転周期(t1 )
    を求める毎にその時の補正用電圧(VBF )に対する速
    度変動補正値(Δt)にてその最新の実回転周期(t1
    )を補正して前記挟み込み判定処理手段(21)の判
    定の有無に使用する負荷判定用回転周期(T1 ,T2 ,
    ・・T17,T18)を求める回転周期補正処理手段とから
    なる開閉部材の異物挟み込み検出装置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の開閉部材の異物挟み込
    み検出装置において、 前記挟み込み判定処理手段(21)は、 前記回転周期補正処理手段にて求めた負荷判定用回転周
    期(T1 ,T2 ,・・T17,T18,・・)を最新の負荷
    判定用回転周期(T1 )から予め定めた数の負荷判定用
    回転周期(T1 ,T2 ,・・T17,T18)を選択し、そ
    の選択した数の負荷判定回転周期(T1 ,T2 ,・・T
    17,T18)を時系列に複数個のグループ(A〜C)に分
    類し、各グループ(A〜C)毎の負荷判定用回転周期
    (T1 〜T8 、T6 〜T13、T11〜T18)から各グルー
    プ(A〜C)における時期の回転速度(NS )の変動値
    (TAF,TBF,TCF)を求める低域微分演算処理
    手段と、 前記各グループ(A〜C)の少なくとも2つのグループ
    (A,C)を選択し、その選択したグループ(A,C)
    毎にそれぞの負荷判定用回転周期(T1 〜T8、T11〜
    T18)を加算した合計値(TAS,TCS)を求める合
    計計算処理手段と、 前記低域微分演算処理手段が求めた各グループ(A〜
    C)毎の変動値(TAF,TBF,TCF)とそれぞれ
    予め定めたしきい値(TM1,TM2,TM3)とを比
    較するとともに、前記グループ(A〜C)の変動値(T
    AF,TBF,TCF)の少なくとも2つを互いに比較
    して回転速度(NS )が負荷によって変動して挟み込み
    傾向にあるかどうかを判定する挟み込み傾向判定処理手
    段と、 前記挟み込み傾向判定処理手段が挟み込み傾向であると
    判定したとき、前記合計計算処理手段で求めた選択され
    たグループ(A,C)の合計値(TAS,TCS)との
    間で偏差値(TF)を求め、その偏差値(TF)に基づ
    いて回転速度(NS )が遅くれているかどうか判断する
    とともに、その偏差値(TF)と予め定めた基準値(T
    J)とを比較しその比較結果に基づいて前記開閉部材
    (4)にかかる負荷が異物が挟み込まれた状態と同等の
    負荷かどうか演算する回転速度変動演算処理手段と、 回転速度(NS )が遅くれていると前記回転速度変動演
    算処理手段が判断した時にはその内容(NC )が加算又
    は減算され、反対に、回転速度(NS )が遅くれていな
    いと回転速度変動演算処理手段が判断した時にはその内
    容(NC )が予め定めた値にリセットされる判定用カウ
    ンタと、 前記回転速度変動演算処理手段が前記開閉部材(4)に
    かかる負荷が増大しているかどうか判断した時、その時
    の前記判定用カウンタの内容(NC )を読み出し、予め
    定めた判定値(NK )に到達した時、挟み込みと判断す
    る挟み込み決定処理手段とからなる開閉部材の異物挟み
    込み検出装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN100393542C (zh) * 2003-11-07 2008-06-11 阿斯莫有限公司 活动车顶装置用的驱动电机的控制装置及进行控制的方法
KR100844761B1 (ko) 2007-10-05 2008-07-07 현대자동차주식회사 오토 슬라이딩 도어의 안전 장치
JP2010233342A (ja) * 2009-03-27 2010-10-14 Mitsuba Corp モータ制御装置、およびサンルーフ駆動装置

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