JP3597369B2 - 開閉部材の異物挟み込み検出装置 - Google Patents

開閉部材の異物挟み込み検出装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はスライディングルーフガラス、パワーウィンドガラス、スライドドア等の開閉部材の異物挟み込み検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車に装備されたサンルーフ装置においても、スライディングルーフガラスが全閉動作中に異物が挟み込まれた時、パワーウィンド装置の異物挟み込み防止装置と同様にその異物挟み込みを検出し直ちに停止し全開方向に反転動作させることが望ましい。
【0003】
スライディングルーフガラスの全閉及び全閉動作はスライディングルーフモータにて行っている。そして、異物挟み込み検出は、スライディングルーフガラスを駆動させるスライディングルーフモータの回転周期(回転速度)を検出し、次第に回転周期が長くなってきたとき(回転速度が次第に遅くなってきたとき)、即ち、異物が挟まってスライディングルーフモータに負荷がかかり回転周期が長くなた(回転速度が遅くなった)と判断する。
【0004】
ところで、該スライディングルーフガラスを作動させるスライディングルーフモータの駆動電源は自動車に搭載されたバッテリから供給される直流電源である。このバッテリは、一般にパワーウィンド、エアコン、シート調整装置、ワイパー装置等の各種駆動モータにも駆動電圧を供給している。従って、スライディングルーフガラスを全閉動作中に、例えばエアコン等の他の装置を駆動させた時、バッテリの負荷が一時的に増大する。その結果、スライディングルーフガラスを駆動しているスライディングルーフモータの駆動電圧は低下する。この駆動電圧が低下すると、スライディングルーフモータの回転速度は低下する。この回転速度の低下(回転周期の増大)は異物挟み込みによる回転速度の低下ではないので、異物の挟み込み検出を行う上で誤検出の原因となる。
【0005】
そこで、駆動電圧の変動が生じた時、その変動している間だけ異物挟み込み検出を中止することが考えられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、駆動電圧が変動している間、異物挟み込み検出ができないことはより異物挟み込み検出装置としては付加価値を著しく低下させてしまう。
【0007】
そこで、供給電圧を検出し供給電圧が低下したとき、その時の低下した供給電圧に応じて挟み込み判定のための基準電圧を変更することが考えられる。しかしながら、スライディングルーフモータの回転速度は供給電圧の変動に直ちに追従しない。従って、直接供給電圧の値に対応して基準値を変更しただけでは供給電圧の変動に基づくスライディングルーフモータの速度変動を正確に補正したことにはならない。その結果、高精度な挟み込み検出装置を実現することはできない。
【0008】
本発明は、上記問題点を解消するためになされたものであって、その目的は駆動電圧の変動に対するモータの変動をその時々の駆動電圧から正確に把握して駆動電圧の変動に対するモータの回転速度の変動分を補正して異物挟み込み検出の誤検出を防止することができる開閉部材の異物挟み込み検出装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、開閉部材を開閉動作させるための駆動モータと、前記開閉部材の実開閉速度を求める検出信号を出力する速度検出手段と、前記駆動モータに駆動電圧を供給する駆動電源と、前記駆動電圧の変動に対する前記実開閉速度の変動の推移と相対的に一致又は近似した変動推移の補正用電圧を前記駆動電圧の変動から求める検出電圧補正手段と、前記検出電圧補正手段にて求められた補正用電圧に基づいて前記速度検出手段からの検出信号に基づいて得られた実開閉速度から駆動電源の駆動電圧の変動に対する開閉部材の速度変動分を除去した負荷判定用開閉速度を求める電圧変動分補正処理手段と、前記電圧変動分補正処理手段にて得られた負荷判定用開閉速度に基づいて挟み込みの有無を判定する挟み込み判定処理手段とを備えた開閉部材の異物挟み込み検出装置をその要旨とする。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の開閉部材の異物挟み込み検出装置において、前記電圧変動分補正処理手段における速度変動分は速度変動補正値であり、その電圧変動分補正処理手段は、予め定めた基準電圧とその時の補正用電圧とを比較して速度変動補正値を演算する補正値演算手段を備えたことを要旨とする。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の開閉部材の異物挟み込み検出装置において、前記開閉部材は自動車の天井に設けられたスライディングルーフガラスであり、前記駆動モータはそのスライディングルーフガラスを開閉する直流モータであり、その直流モータの駆動電源は他の電気機器にも駆動電圧を供給する自動車に搭載されたバッテリである。
【0012】
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の開閉部材の異物挟み込み検出装置において、前記速度検出手段は、前記駆動モータの回転速度をパルス検出信号にて検出するセンサであり、前記検出電圧補正手段は、抵抗とコンデンサを直列に接続したフィルタ回路であって、抵抗を介して充放電されるコンデンサの充電電圧を補正用電圧とするとともに、前記補正用電圧が前記駆動電圧を入力し駆動電圧の変動に対する前記駆動モータの実回転速度の変動の推移と相対的に一致又は近似した変動推移となるように、抵抗及びコンデンサの値を予め設定した。
【0013】
請求項5に記載の発明は、請求項1又は2に記載の開閉部材の異物挟み込み検出装置において、前記速度検出手段は、前記駆動モータの回転速度をパルス検出信号にて検出するセンサであり、電圧変動分補正処理手段は、前記検出電圧補正手段にて求められた補正用電圧に基づいて速度検出手段からの検出信号に基づいて得られた実回転速度における所定回転毎の実回転周期を求める回転周期演算処理手段と、その回転周期演算処理手段が最新の実回転周期を求める毎にその時の補正用電圧に対する速度変動補正値にてその最新の実回転周期を補正して前記挟み込み判定処理手段の判定の有無に使用する負荷判定用回転周期を求める回転周期補正処理手段とからなる。
【0014】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の開閉部材の異物挟み込み検出装置において、前記挟み込み判定処理手段は、前記回転周期補正処理手段にて求めた負荷判定用回転周期を最新の負荷判定用回転周期から予め定めた数の負荷判定用回転周期を選択し、その選択した数の負荷判定回転周期を時系列に複数個のグループに分類し、各グループ毎の負荷判定用回転周期から各グループにおける時期の回転速度の変動値を求める低域微分演算処理手段と、前記各グループの少なくとも2つのグループを選択し、その選択したグループ毎にそれぞの負荷判定用回転周期を加算した合計値を求める合計計算処理手段と、前記低域微分演算処理手段が求めた各グループ毎の変動値とそれぞれ予め定めたしきい値とを比較するとともに、前記グループの変動値の少なくとも2つを互いに比較して回転速度が負荷によって変動して挟み込み傾向にあるかどうかを判定する挟み込み傾向判定処理手段と、前記挟み込み傾向判定処理手段が挟み込み傾向であると判定したとき、前記合計計算処理手段で求めた選択されたグループの合計値との間で偏差値を求め、その偏差値に基づいて回転速度が遅くれているかどうか判断するとともに、その偏差値と予め定めた基準値とを比較しその比較結果に基づいて前記開閉部材にかかる負荷が異物が挟み込まれた状態と同等な負荷かどうか演算する回転速度変動演算処理手段と、回転速度が遅くれていると前記回転速度変動演算処理手段が判断した時にはその内容が加算又は減算され、反対に、回転速度が遅くれていないと回転速度変動演算処理手段が判断した時にはその内容が予め定めた値にリセットされる判定用カウンタと、前記回転速度変動演算処理手段が前記開閉部材にかかる負荷が増大しているかどうか判断した時、その時の前記判定用カウンタの内容を読み出し、予め定めた判定値に到達した時、挟み込みと判断する挟み込み決定処理手段とからなる。
【0015】
(作用)
請求項1及び2に記載の発明によれば、速度検出手段は駆動モータにて開閉動作する開閉部材の実開閉速度を求める検出信号を出力する。検出電圧補正手段は、駆動モータの駆動電圧を入力する。そして、検出電圧補正手段は、駆動電圧の変動に対する実開閉速度の変動の推移と相対的に一致又は近似した変動推移の補正用電圧を求める。電圧変動分補正処理手段は、その補正用電圧に基づいて駆動電圧の変動に対する開閉部材の速度変動分を除去した負荷判定用開閉速度を求める。挟み込み判定処理手段は電圧変動分補正処理手段にて得られた負荷判定用開閉速度に基づいて挟み込みの有無を判定する。
【0016】
従って、駆動電圧の変動に対する実開閉速度の変動の推移と相対的に一致又は近似した変動推移の補正用電圧を用いて、駆動電源の駆動電圧の変動に対する開閉部材の実際の速度変動分を除去した負荷判定用開閉速度を求めたので、例えば、駆動電圧が何らかの原因で急激に変動した時、駆動モータの回転速度が遅れて追従する場合でも、挟み込み判定処理手段は正確に挟み込みの有無を判定することができる。
【0017】
請求項3に記載の発明によれば、請求項1に記載のスライド開閉部材の異物挟み込み検出装置と同様に、駆動電圧が他の電気機器の使用等で急激に変動した時、駆動モータの回転速度が遅れて追従する場合でも、挟み込み判定処理手段は正確にスライディングルーフガラスの異物挟み込みの有無を判定することができる。
【0018】
請求項4に記載の発明によれば、速度検出手段は駆動モータの回転速度をパルス検出信号にて検出するセンサであるので、その開閉部材の速度を検出するには容易な構成となる。又、検出電圧補正手段は、抵抗とコンデンサを直列に接続したフィルタ回路で電圧補正手段を構成したので、その非常な簡単な構成で駆動電圧の変動に対する実開閉速度の変動の推移と相対的に一致又は近似した変動推移の補正用電圧を作ることができる。
【0019】
請求項5に記載の発明によれば、負荷判定用回転周期は、回転周期演算処理手段にて補正用電圧に基づいて速度検出手段からの検出信号に基づいて得られた実回転速度における所定回転毎の実回転周期がまず求められ、続いて、回転周期補正処理手段にてその時の補正用電圧に対する速度変動補正値にてその最新の実回転周期を補正することにより求められる。
【0020】
従って、負荷判定用開閉速度は駆動電圧の変動に対する開閉部材の実際の速度変動分が除去された開閉速度となる。その結果、例えば、駆動電圧が何らかの原因で急激に変動した時、駆動モータの回転速度が遅れて追従する場合でも、挟み込み判定処理手段は負荷判定用開閉速度を用いて挟み込みの有無を正確に判定することができる。
【0021】
請求項6に記載の発明によれば、低域微分演算処理手段にて負荷判定用回転周期を最新の負荷判定用回転周期から予め定めた数の負荷判定用回転周期を選択し、その選択した数の負荷判定回転周期を時系列に複数個のグループに分類し、各グループ毎の負荷判定用回転周期から各グループにおける時期の回転速度の変動値を求める。挟み込み傾向判定処理手段は、その各グループ毎の変動値とそれぞれ予め定めたしきい値とを比較するとともに、グループの変動値を互いに比較して回転速度が負荷によって変動して挟み込み傾向にあるかどうかを判定する。又、合計計算処理手段は、前記各グループの少なくとも2つのグループを選択し、その選択したグループ毎にそれぞの負荷判定用回転周期を加算した合計値を求める。
【0022】
回転速度変動演算処理手段は、挟み込み傾向判定処理手段が挟み込み傾向とあると判定したとき、合計計算処理手段で求めた選択されたグループの合計値との間で偏差値を求め、その偏差値に基づいて回転速度が遅くれているかどうか判断するとともに、その偏差値と予め定めた基準値とを比較しその比較結果に基づいて回転速度が遅くなり開閉部材にかかる負荷が異物が挟み込まれている状態と同等な負荷がかかっているかどうか演算する。
【0023】
挟み込み決定処理手段は、回転速度変動演算処理手段が前記開閉部材にかかる負荷が異物が挟み込まれている状態と同等の負荷がかかっていると判断した時、その時の判定用カウンタの内容を読み出し、予め定めた判定値に到達した時挟み込みと判断する。
【0024】
従って、例えば、振動等によって開閉部材に加わる負荷によって発生する短期間に開閉速度が変動する場合には、挟み込みと判断することはない。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を自動車に装備したサンルーフ装置に具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
【0026】
図6はサンルーフ装置を装備した自動車の要部斜視図であって、自動車1のルーフパネル2に形成した窓3に対して開閉部材としてのスライディングルーフガラス(以下、単にルーフガラスという)4が配設されている。ルーフガラス4は、前後方向に往復移動可能に配設されている。窓3を開ける場合には、ルーフガラス4を後方に移動(往動)させ、窓3を閉める場合にはルーフガラス4を前方へ移動(復動)させる。
【0027】
ルーフガラス4の往復動(開閉動作)は、図6に破線で示す駆動モータとしての直流モータよりなるスライディングルーフモータ(以下、単にルーフモータという)6を正逆回転させることによって行われる。本実施形態では、同モータ6が正回転すると、図示しない駆動伝達機構を介してルーフガラス4は窓3を全開する方向(全開方向)に移動(往動)する。反対に、モータ6が逆回転すると、駆動伝達機構を介してルーフガラス4は窓3を全閉する方向(全閉方向)に移動(復動)する。この時、ルーフモータ6の回転速度NS はルーフガラス4の移動速度、即ち開閉速度と相対関係にある。このルーフモータ6は、前記窓3の前方であってルーフパネル2と室内に配設した図示しない成形天井パネルの間に固設されている。
【0028】
図1は、前記ルーフモータ6を駆動制御するサンルーフ装置の電気的構成を説明するための電気ブロック回路を示す。
前記ルーフモータ6は、その一端が第1のリレースイッチ11が接続され、他端が第2リレースイッチ12に接続されている。第1のリレースイッチ11は、可動接点11a、プラス接点11b及びマイナス接点11cを備えている。プラス接点11bは自動車1に搭載された駆動電源としてのバッテリBのプラス端子に接続され、マイナス接点11cはバッテリBのマイナス端子に接続されている。可動接点11aは前記ルーフモータ6の一端に接続されている。可動端子11aは、第1リレーコイル13の通電・非通電によってプラス接点11b又はマイナス接点11cと接続する。本実施形態では、第1リレーコイル13が通電しているとき、可動端子11aはプラス接点11bに接続され、第1リレーコイル13が非通電のとき、可動端子11aはマイナス接点11cに接続される。
【0029】
第2のリレースイッチ12は、可動接点12a、プラス接点12b及びマイナス接点12cを備えている。可動接点12aは前記ルーフモータ6の他端に接続されている。プラス接点12bは前記バッテリBのプラス端子に接続され、マイナス接点12cはバッテリBのマイナス端子に接続されている。可動端子12aは、第2リレーコイル14の通電・非通電によってプラス接点12b又はマイナス接点12cと接続する。本実施形態では、第2リレーコイル14が通電しているとき、可動端子12aはプラス接点12bに接続され、第2リレーコイル14が非通電のとき、可動端子12aはマイナス接点12cに接続される。
【0030】
従って、第1リレーコイル13が通電し、第2リレーコイル14が非通電の時、第1リレースイッチ11の可動接点11aはプラス接点11bと接続し、第2リレースイッチ12の可動接点12aはマイナス接点12cと接続する。その結果、バッテリBのプラス端子→第1リレースイッチ11→ルーフモータ6→第2リレースイッチ12→バッテリBのマイナス端子といった経路で電流が流れ、ルーフモータ6は回転(以下、この時の回転を正回転とする)する。このルーフモータ6の正回転により、ルーフガラス4は全開方向に移動することになる。
【0031】
反対に、第1リレーコイル13が非通電、第2リレーコイル14が通電の時、第1リレースイッチ11の可動接点11aはマイナス接点11cと接続し、第2リレースイッチ12の可動接点12aはプラス接点12bと接続する。その結果、バッテリBのプラス端子→第2リレースイッチ11→ルーフモータ6→第1リレースイッチ11→バッテリBのマイナス端子といった経路で電流が流れ、ルーフモータ6は前記とは反対方向に回転(以下、この時の回転を逆回転とする)する。このルーフモータ6の逆回転により、ルーフガラス4は全閉方向に移動することになる。
【0032】
尚、第1及び第2リレーコイル13,14が共に非通電の時、第1及び第2リレースイッチ11,12の可動接点11a,12aは共にマイナス接点11c,12cと接続する。その結果、ルーフモータ6はバッテリBからの駆動電圧としての直流電圧VBが印加されず回転しない。
【0033】
又、このバッテリBの直流電圧VBは、自動車に装備した図示ないパワーウィンド装置、エアコン装置、シート調整装置、ワイパー装置等の各種駆動モータに印加されている。
【0034】
サンルーフコンピュータ21は、制御プログラムに従って種々の演算処理を行う中央処理装置(CPU)、その制御プログラム及び各種データを記憶する読み出し専用メモリ(ROM)、CPUの演算処理結果等の各種データを一時記憶する読み出し及び書き替え可能なメモリ(RAM)及び入出力インタフェース(I/O)等の内部回路を備えている。又、コンピュータ21は定電圧電源回路、AD変換器、前記第1及び第2リレーコイル13,14を通電するための駆動回路等の内部回路も備えている。
【0035】
サンルーフコンピュータ21は、前記バッテリBに接続され、そのバッテリBの直流電圧VBを動作電源として入力している。バッテリBの直流電圧VBはコンピュータ21内の定電圧電源回路で所定の一定電圧に変換されてCPU、ROM、RAM、I/O、等の各内部回路の動作電源としている。
【0036】
サンルーフコンピュータ21は、スライドスイッチ22からの操作信号を入力する。スライドスイッチ22は室内に配設したルームミラーの上方位置の成形天井パネルに設けられている。スライドスイッチ22は開操作部と閉操作部を有し、開操作部を操作すると、スライドスイッチ22はサンルーフコンピュータ21に開操作信号を出力する。反対に、閉操作部を操作すると、スライドスイッチ22はサンルーフコンピュータ21に閉操作信号を出力する。
【0037】
サンルーフコンピュータ21は制御プログラムに従ってスライドスイッチ22からの開操作信号に応答してルーフモータ6を正回転させるべく、第1リレーコイル13を通電し、第2リレーコイル14を非通電の状態に制御する。
【0038】
又、サンルーフコンピュータ21は制御プログラムに従ってスライドスイッチ22からの閉操作信号に応答してルーフモータ6を逆回転させるべく、第2リレーコイル14を通電し、第1リレーコイル13を非通電の状態に制御する。
【0039】
さらに、サンルーフコンピュータ21は制御プログラムに従って開操作信号及び閉操作信号のいずれも入力されていないとき、第1及び第2リレーコイル13,14を非通電の状態に制御してルーフモータ6を回転停止させるようになっている。
【0040】
さらに又、サンルーフコンピュータ21は、異物挟み込み防止のための制御プログラムに従ってルーフモータ6が逆回転中に異物がルーフガラス4に挟み込まれていると判断すると、ルーフモータ6を正回転させるべく第1及び第2リレー13,14の通電・非通電を切替制御するようになっている。
【0041】
サンルーフコンピュータ21は、ルーフモータ6の回転速度NS を検出する回転速度検出センサ23から検出信号を波形整形回路24を介して入力するようになっている。回転速度検出センサ23はルーフモータ6の回転軸に固着し同回転軸とともに回転する図示しない円板状に形成されたマグネットと相対向する位置に配置されたホール素子よりなる。回転速度検出センサ23と相対向する円板状のマグネットの面は、回転軸芯を直交する線分を境に半分(180度の面)をN極、残り半分(残り180度の面)をS極に着磁させている。つまり、回転速度検出センサ23の前方を通過するN極に着磁された領域の長さとS極に着磁された領域の長さが同じとなるとともに、各領域の長さは回転軸の半回転を意味することになる。
【0042】
従って、マグネットが一方向に回転するとき、回転軸が半回転する毎にN極に着磁された領域とS極に着磁された領域が交互に回転速度検出センサ23の前方を通過することになる。そして、本実施形態では、回転速度検出センサ23は、N極に着磁された領域を通過するとき高電位(Hレベル)の信号を、S極に着磁された領域を通過するとき低高電位(Lレベル)の検出信号を出力するようになっている。
【0043】
回転速度検出センサ23の検出信号は波形整形回路24に出力される。波形整形回路24は回転速度検出センサ23の検出信号を図5に示す立ち上がりと立ち下がりをシャープにしたパルス波形に波形整形して検出信号SPとしてサンルーフコンピュータ21に出力する。
【0044】
ちなみに、全閉動作中にルーフガラス4に異物が挟まってルーフモータ6に負荷がかかったり、ルーフモータ6に供給される直流電圧VBの値が下がったり、悪路走行等により発生する振動にてルーフモータ6に負荷がかかったときには、該モータ6の回転速度NS は下がる。回転速度NS が下がると、相対的に検出信号SPの周期は長くなる。そして、本実施形態において、回転速度検出センサ23、波形整形回路24及び図示しないマグネットとで速度検出手段を構成している。
【0045】
又、サンルーフコンピュータ21は、検出電圧補正手段としてのフィルタ回路25を介してバッテリBに接続されている。フィルタ回路25は抵抗26とコンデンサ27の直列回路にて構成され、抵抗26の一端がバッテリBのプラス端子に、コンデンサ27の一端がバッテリBのマイナス端子に接続されている。そして、コンデンサ27の充電電圧、即ち抵抗26とコンデンサ27の接続点の電圧は補正用電圧VBF としてサンルーフコンピュータ21に出力される。バッテリBの直流電圧VBの変動に対するこの補正用電圧VBF の変動の推移は、抵抗26とコンデンサ27の時定数で決まる。図2は直流電圧VBの変動に対する補正用電圧VBF の変動を示す図である。抵抗26とコンデンサ27で決まる時定数は予め決められている。
【0046】
詳述すると、前記ルーフモータ6の回転速度NS は、直流電圧VBが変動すると、変動する。この回転速度NS の変動は、図2に示すように直流電圧VBが9ボルトから12ボルトの急激に変動しても12ボルトに対する回転速度NS に直ちに到達しない。ある一定の時間遅れて12ボルトに対する回転速度NS に到達する。同様に、直流電圧VBが12ボルトから9ボルトの急激に変動しても9ボルトに対する回転速度NS に直ちに到達しない。ある一定の時間遅れて9ボルトに対する回転速度NS に到達する。
【0047】
そして、この変動後の直流電圧VBに対する回転速度NS に到達するまでの回転速度NS の変動の推移と、前記直流電圧VBに対する補正用電圧VBF の変動の推移が相対的に一致するように、抵抗26とコンデンサ27の値を決定している。
【0048】
従って、直流電圧VBの変動に対する前記ルーフモータ6の回転速度NS の変動の推移は、電圧VBF の変動の推移と一致することになる。その結果、電圧VBF の値をみることにより、その時々で直流電圧VBが変動してもその変動に対するルーフモータ6の回転速度NS が常時正確にわかることになる。
【0049】
つまり、本実施形態のルーフモータ6は、図3に示す各直流電圧VB毎のトルクTR に対する回転速度NS の特性のように、トルクTR の変動に対する回転速度NS の変動割合は供給される直流電圧VBの大きさに関係なく一定となるモータが使用されている。
【0050】
言い換えれば、トルクTR の変動に対する回転速度NS の変動量は、直流電圧VBの変動に対する回転速度NS とは独立して考えることができる。従って、回転速度NS が変動したとき、その時の補正用電圧VBF に対する回転速度の変動分にてその時の回転速度NS を補正することにより、その補正後に得られる回転速度NS の変動量は、トルクTR の変動、即ちモータ6にかかる負荷の変動に起因する量となる。
【0051】
本実施形態では、直流電圧VBの変動に対するルーフモータ6の回転速度NS の変動の推移と一致した推移で変動する補正用電圧VBF に対するモータの回転速度NS のデータを予め用意している。そして、補正用電圧VBF に対するモータの回転速度NS のデータは、回転周期tの周期補正値Δtのデータというかたちにしている。
【0052】
速度変動分及び速度変動補正値としての周期補正値Δtは基準電圧としての16ボルトの補正用電圧VBF を基準に設定されている。補正用電圧VBF が16ボルト時の周期補正値Δtを0として、補正用電圧VBF が16ボルトから下がるほど周期補正値Δtの値を大きな値に設定している。そして、本実施形態では、電圧VBF に対する周期補正値Δtの値は予め実験で求めたものを使用し、その補正用電圧VBF に対する周期補正値Δtのデータはサンルーフコンピュータ21内のROMに記憶させている。そして、コンピュータ21は、その時々の補正用電圧VBF と16ボルトの電圧を比較して、その時の周期補正値Δtを求めるようになっている(補正値演算処理)。
【0053】
そして、サンルーフコンピュータ21は、以下に説明するように、周期補正値Δtを使って前記回転速度検出センサ23から出力される検出信号SPの実回転周期t1 を補正して、実際の回転速度NS (実回転周期t1 )の直流電圧VBの変動に基づく実際の変動分が除去された回転速度NS (負荷判定用回転周期t1 +Δt)を抽出するようになっている。
【0054】
サンルーフコンピュータ21は電圧変動分補正処理手段及び挟み込み判定処理手段を構成し、前記補正用電圧VBF 及び前記検出信号SPに基づいて異物挟み込み検出処理動作を実行する。
【0055】
サンルーフコンピュータ21はルーフモータ6が逆回転中(ルーフガラス4が全閉方向に移動中)に制御プログラムに従って異物挟み込み検出処理を実行する。異物挟み込み検出処理には、電圧変動分補正処理と、外乱判定処理、回転速度変動演算処理、挟み込み決定処理とからなる。
【0056】
[電圧変動分補正処理]
電圧変動分補正処理は、回転周期演算処理と回転周期補正処理とがある。
1.回転周期演算処理
波形整形回路24からの検出信号SPを逐次演算し、RAMに記憶する。詳述すると、サンルーフコンピュータ21は、図5に示すように、検出信号SPについて、該信号SPがHレベルからLレベルに立ち下がる毎に、先の立ち下がりから今回の立ち下がりまでの時間t1 (図5では、実回転周期t1 ,t3 ,t5 ,・・)を演算する。さらに、サンルーフコンピュータ21は、該信号SPがLレベルからHレベルに立ち上がる毎に、先の立ち上がりから今回の立ち下がりまでの時間t1 (図5では実回転周期t2 ,t4 ,t6 ,・・)を演算する。
【0057】
2.回転周期補正処理
回転周期補正処理は、以下のように行われる。
サンルーフコンピュータ21は、検出信号SPが立ち下がる毎に、その時のフィルタ回路25の補正用電圧VBF に対する周期補正値Δtを読み出す(補正値演算処理)。そして、サンルーフコンピュータ21は前記検出信号SPが立ち下がる毎に回転周期演算処理で求められた最新の立ち下がりから立ち下がりの実回転周期t1 に該周期補正値Δtを加算し補正処理後の負荷判定用回転周期T1 (=t1 +Δt)を求める。
【0058】
同様に、サンルーフコンピュータ21は、検出信号SPが立ち上がる毎にその時のフィルタ回路25の補正用電圧VBF に対する周期補正値Δtを読み出す(補正値演算処理)。そして、サンルーフコンピュータ21は前記検出信号SPが立ち上がる毎に回転周期演算処理で求められた最新の立ち上がりから立ち上がりの実回転周期t1 に、該周期補正値Δtを加算し負荷判定用回転周期T1 (=t1 +Δt)を求める。
【0059】
このように補正処理された補正後の負荷判定用回転周期T1 は、実際の回転速度NS の直流電圧VBの変動に対する実際の変動分を除去した回転周期となる。つまり、直流電圧VBの変動に対するルーフモータ6の実際の回転速度NS の変動の推移と一致した推移で変動する補正用電圧VBF を検出し、その補正用電圧VBF に対するモータの回転速度NS 、即ち、回転周期に基づく周期補正値Δtを使用して負荷判定用回転周期T1 が求められている。
【0060】
従って、負荷判定用回転周期T1 は、直流電圧VBの変動に対するルーフモータ6の回転速度NS の変動の推移に合致した回転速度NS の実際の変動分を除去した後の回転周期となる。
【0061】
詳述すると、直流電圧VBが12ボルトから9ボルトに直ちに立ち下がる変動をすると、図4に示すように、フィルタ回路25の補正用電圧VBF の変動する推移は、該直流電圧VBの変動に対するモータ6の実際の回転速度NS の変動の推移と一致する。例えば、直流電圧VBが12ボルトから9ボルトのに直ちに立ち下がった場合、図4において補正用電圧VBF は直流電圧VBの変動に対するモータ6の回転速度NS の変動の推移と一致するるため、検出信号SPの実回転周期t1 ,t2 ・・はその変動分が除去される。従って、ルーフモータ6に対して負荷の変動がなく直流電圧VBのみ変動があった場合には、図4に示す検出信号SPの実回転周期t1 ,t2 ・・は同じ終始一定の回転周期(負荷判定用回転周期T1 、T2 ・・)の波形に補正される。
【0062】
因みに、直接、直流電圧VBを検出して周期補正値Δtを求め、その周期補正値Δtにて補正して求めた回転周期は、モータ6に負荷の変動がなく電圧VBのみ変動がある条件において、変動直後に補正後の検出信号SPの回転周期が急激に長くなって、正確に直流電圧VBの変動に対する回転速度NS の実際の変動分にて除去されていないことがわかる。
そして、立ち上がり及び立ち下がり毎に、求められた最新の負荷判定用回転周期T1 (=t1 +Δt)がRAMに最新のものから順に負荷判定用回転周期T1 (=t1 +Δt),T3 (=t3 +Δt),・・、T2 (=t2 +Δt),T4 (=t4 +Δt),・・として記憶される。
【0063】
本実施形態では、図5に示すように検出信号SPが立ち下がると、立ち下がりから立ち下がりまでの負荷判定用回転周期T1 ,T3 ,T5 ,・・は、最新の負荷判定用回転周期T1 から数えて9番目の負荷判定用回転周期t17まで合計9個の負荷判定用回転周期T1 ,T3 ,・・T15,T17が記憶される。又、立ち上がりから立ち上がりまでの負荷判定用回転周期T2 ,T4 ,T6 ,・・は、最新の負荷判定用回転周期T2 から数えて9番目の負荷判定用回転周期T18まで計9個の負荷判定用回転周期T2 ,T4 ,・・T16,T18が記憶される。
【0064】
そして、次に検出信号SPが立ち上がると、前の立ち上がりから新たな立ち上がりまでの負荷判定用回転周期T1 が演算されると、今までの18個の負荷判定用回転周期T1 〜T18は、一つ古い負荷判定用回転周期として順次更新されていく。この時、最も古い18番目の負荷判定用回転周期T18は消去される。従って、合計18個の負荷判定用回転周期T1 ,T3 ,・・T17、T2 ,T4 ,・・T18がRAMに記憶され、立ち上がり又は立ち下がりがあるたび毎に更新される。
【0065】
サンルーフコンピュータ21は、RAMに記憶された18個の補正後の回転周期T1 ,T2 〜T18を使用して外乱判定処理を行う。この判定処理は18個の負荷判定用回転周期T1 〜T18が更新される毎に行われる。
【0066】
[外乱判定処理]
RAMに記憶された18個の負荷判定用回転周期T1 〜T18は、直流電圧VBの変動に対する回転速度NS の実際の変動分が除去されたその時々の回転周期である。従って、このRAMに記憶された18個の負荷判定用回転周期T1 〜T18には、ルーフモータ6に加わる負荷の変動に対する回転速度NS の変動を含んでいる。ルーフモータ6に加わる負荷には、ルーフガラスを全閉方向に作動中に異物等が挟まってルーフモータ6にかかる負荷や、悪路走行時に車両に加わる振動等の負荷や、その他の外乱によってルーフモータ6に加わる負荷がある。外乱判定処理は、18個の負荷判定用回転周期T1 〜T18を用いて、ルーフモータ6に負荷が加わっているか否かを判定する処理である。
【0067】
外乱判定処理は、低域微分演算処理と挟み込み傾向判定処理とがある。
1.低域微分演算処理
サンルーフコンピュータ21は、18個の負荷判定用回転周期T1 〜T18を用いて3つのグループA,B,Cに区分する。第1グループAは、4個の立ち上がりの負荷判定用回転周期T1 ,T3 ,T5 ,T7 と、4個の立ち下がりの負荷判定用回転周期T2 ,T4 ,T6 ,T8 とからなる。第2グループBは、4個の立ち上がりの負荷判定用回転周期T7 ,T9 ,T11,T13と、4個の立ち下がりの負荷判定用回転周期t6 ,t8 ,t10,t12とからなる。第3グループCは、4個の立ち上がりの負荷判定用回転周期T11,T13,T15,T17と、4個の立ち下がりの負荷判定用回転周期T12,T14,T16,T18とからなる。
【0068】
サンルーフコンピュータ21は第1グループAの8個の負荷判定用回転周期T1 〜T8 から第1グループAにおける下記の式で求まる変動値としての低域微分値TAFを演算する。
【0069】
TAF=(T1 +T2 +T3 +T4 )−(T5 +T6 +T7 +T8 )
同様に、サンルーフコンピュータ21は第2グループBの8個の負荷判定用回転周期T8 〜T13及び第3グループCの8個の負荷判定用回転周期T11〜T18から、それぞれ第2及び第3グループB,Cにおける下記の式で求まる変動値としての低域微分値TBF,TCFを演算する。
【0070】
TBF=(T6 +T7 +T8 +T9 )−(T10+T11+T12+T13)
TCF=(T11+T12+T13+T14)−(T15+T16+T17+T18)
この低域微分値TAF,TBF,TCFは、式から明らかなように、回転毎の負荷判定用回転周期の偏差を求める式である。そして、第1グループAにおける低域微分値TAFは、最も新しい時期の負荷判定用回転周期の偏差であり、第2グループBにおける低域微分値TBFは、第1グループAの次に新しい時期の負荷判定用回転周期の偏差である。そして、第3グループCにおける低域微分値TCFは、第2グループBの次に新しい時期の負荷判定用回転周期の偏差である。従って、低域微分値TAF,TBF,TCFが正の値となると、各時期において、回転速度NS が何らかの負荷により遅くなったことを意味する。
【0071】
尚、サンルーフコンピュータ21は上記低域微分値TAF,TBF,TCFとともに、後記する回転速度変動演算処理に使用する第1及び第2グループA,Cにおける合計値TAS,TCSを求めるための合計計算処理を行う。各グループA,Cにおける合計値TAS,TCSは、第1及び3グループA,Cの各8個の負荷判定用回転周期を用いて下記の式から求める。
【0072】
TAS=(T1 +T2 +T3 +T4 )+(T5 +T6 +T7 +T8 )
TCS=(T11+T12+T13+T14)+(T15+T16+T17+T18)
サンルーフコンピュータ21は、低域微分値TAF,TBF,TCFと合計値TAS,TCSを求めると、低域微分演算処理を終了し挟み込み傾向判定処理に移る。
【0073】
2.挟み込み傾向判定処理
挟み込み傾向判定処理は、前記低域微分値TAF,TBF,TCFがその低域微分値TAF,TBF,TCFに対するしきい値TM1,TM2,TM3より大きいか判断する。
【0074】
即ち、TAF>TM1、TBF>TM2、且つ、TCF>TM3、の条件を満たすかどうか判断する。
しきい値TM1,TM2,TM3は、予め実験等で求めた値であって、振動等の外乱での負荷より大きい負荷の、即ち異物がルーフガラス4に挟さみ込まれた時においてその初期にかかる負荷に対して回転速度NS が遅くなった時に得られた低域微分値TAF,TBF,TCFをしきいち値TM1,TM2,TM3としている。従って、外乱等の負荷で生じる微分値TAF,TBF,TCFはそれぞれしきい値TM1,TM2,TM3以下となる。そして、このしきい値TM1,TM2,TM3は予めROMに記憶されている。従って、その時々で求められた低域微分値TAF,TBF,TCFが対応するしきい値TM1,TM2,TM3よりも大きい場合は、各グループA〜Cの時期において、何らかの原因でルーフガラス4に負荷、即ちルーフモータ6にかかる負荷が発生したことになる。
【0075】
サンルーフコンピュータ4は、前記条件を満たし、各時期においてルーフモータ6にかかる負荷が増大したと判断されると、第1グループAにおける低域微分値TAFと第3Cグループにおける低域微分値TCFを比較して負荷が増大しているかどうか判断する。そして、低域微分値TAFが低域微分値TCFより大きい時、即ち、TAF>TCFとなる時、全閉方向に移動しているルーフガラス4が異物を挟み込んでいく傾向にあると判定する。つまり、古い時期の第3グループCの低域微分値TCFより最新の時期の第1グループAの低域微分値TAFが大きいということは、ルーフガラス4が異物の挟み込み開始して次第に負荷を増大して行く傾向と同じ傾向であるからである。
【0076】
ルーフガラス4が異物を挟み込んでいく傾向にあると判定すると、サンルーフコンピュータ21はモータ回転速度変動演算処理に移る。又、上記、TAF>TM1、TBF>TM2、且つ、TCF>TM3、の条件、及び、TAF>TCFを満たさなかった時には、ルーフガラス4が異物を挟み込んでいく傾向ではなく何らかの外乱によって回転速度Nが変動したものと判定(外乱判定)して、コンピュータ21は回転速度変動演算処理に移る。
【0077】
[回転速度変動演算処理]
ルーフコンピュータ21は、外乱判定処理の挟み込み傾向判定処理においてルーフガラス4が異物を挟み込んでいく傾向と判断すると、前記合計計算処理で行った第1グループAと第3グループCにおける合計値TAS,TCSを使用し、下記の式に代入して新たな低域微分値TFを求める。
【0078】
Figure 0003597369
この低域微分値TFは、第3グループCという第2グループBより前の補正後の回転速度NS と第1グループAという最新の時期の補正後の回転速度NS を比較して、その回転速度NS の変動分に相対する周期変動分である。従って、低域微分値TFが正(TF>0)ならば、直流電圧VBの変動以外で回転速度NS が確実に遅くなっていることを意味する。
【0079】
ルーフコンピュータ21は、低域微分値TFが正(TF>0)と判断すると、CPUに内蔵された判定用カウンタのその時の内容NC に「1」を加算する。従って、低域微分値TFが求められその値が常に正(TF>0)ならば、低域微分値TFが求められる毎に、判定用カウンタの内容NC は順次加算されていくことになる。従って、判定用カウンタの内容NC が大きくなるほど、回転速度NS が確実に遅くなっている傾向、即ちルーフモータ6にかかる負荷が増大している状態が確実に続いているということになる。
【0080】
又、サンルーフコンピュータ21は低域微分値TFが「0」又は負(TF<0)のとき、低域微分値TFを「0」にする。同様に、サンルーフコンピュータ21は、前記外乱判定処理の判定処理にて外乱判定と判定された時、低域微分値TFを「0」にする。そして、サンルーフコンピュータ21は、低域微分値TFを「0」にしたときは、判定用カウンタの内容NC を「0」にリセットする。従って、この場合には、回転速度NS が遅くなっている傾向、即ちルーフモータ6にかかる負荷の増大傾向が解除されたということになる。
【0081】
ルーフコンピュータ21は、低域微分値TFを予め用意された基準値TJと比較する。この基準値TJは、予め実験等で求めた値であって、異物がルーフガラス4に挟さみ込まれた時においてそのかかる負荷に対して回転速度NS が遅くなった時に得られた低域微分値TFを基準値TJとしている。この基準値TJは予めROMに記憶されている。従って、その時々で求められた低域微分値TFが基準値TJよりも大きい場合は、ルーフガラス4に負荷、即ちルーフモータ6にかかる負荷が異物を挟み込んだ状態と同等の負荷となったことになる。
【0082】
サンルーフコンピュータ21は、前記条件を満たし、ルーフモータ6にかかる負荷が異物を挟み込んだ状態と同等の負荷となったと判断されると、サンルーフコンピュータ21は、挟み込み判定処理に移る。
【0083】
[挟み込み決定処理]
サンルーフコンピュータ21は、TF>TJと判断すると、挟み込み決定処理に移る。TF>TJと判断すると、サンルーフコンピュータ21は前記判定用カウンタの内容NC を読み出し予め定めた判定値NK と比較する。
【0084】
判定値NK は予め実験等で求めた値であって、判定用カウンタの内容NC が大きくなるほど、回転速度NS が遅くなっている傾向、即ちルーフモータ6にかかる負荷の増大している状態が異物がルーフガラス4に挟さみ込まれた状態であると最初に把握することができる時に得られた内容NC を判定値NK としている。この判定値Nk は予めROMに記憶されている。
【0085】
そして、サンルーフコンピュータ21はその時の判定用カウンタの内容NC が判定値NK 以上になった時、ルーフガラス6に異物が挟み込まれたと判定し挟み込み判定処理を終了する。そして、サンルーフコンピュータ21は再び次の検出信号SPの立ち上がり又は立ち下がりを待って上記した電圧変動分補正処理、外乱判定処理、回転速度変動演算処理、挟み込み決定処理からなる異物挟み込み検出処理を再び実行する。
【0086】
反対に、内容NC が判定値NK 未満の時(NC <NK )、ルーフガラス6に異物が挟み込まれたと判定するには時間が短すぎ挟み込みではないと判定し判定処理を終了する。そして、サンルーフコンピュータ21は再び次の検出信号SPの立ち上がり又は立ち下がりを待って上記した異物挟み込み検出処理を再び実行する。つまり、振動等によってルーフモータ6の負荷が一時的に変動するような場合は、内容NC が判定値NK に到達するまでに負荷の増大傾向が消失し変動内容NS がリセットされる。従って、振動等によってルーフモータ6の負荷が一時的に変動するような場合は、サンルーフコンピュータ21はルーフガラス4に異物が挟み込まれているといった誤判定をすることはない。
【0087】
尚、サンルーフコンピュータ21はルーフガラス6に異物が挟み込まれたと判定すると、挟み込み回避処理を実行する。この挟み込み回避処理は、全閉方向に移動中のルーフガラス4を直ちに全開方向に移動させる。つまり、コンピュータ21は、ルーフモータ6を正回転させるべく、第1リレーコイル13を通電し、第2リレーコイル14を非通電の状態に制御する。従って、ルーフガラス4に挟み込まれた異物は、該ガラス4から開放される。
【0088】
次に、上記実施形態で説明したサンルーフ装置の特徴を以下に記載する。
(1)本実施形態では、フィルタ回路25にて直流電圧VBの変動に対する前記回転周期t1 の変動の推移と相対的に一致した変動推移の補正用電圧VBF を生成するようにした。そして、サンルーフコンピュータ21にてその補正用電圧VBF に基づいて直流電圧VBの変動に対する実回転周期t1を周期補正値Δtにて補正し負荷判定用開閉速度T1 (=t1 +Δt)を求める。
【0089】
従って、直流電圧VBが何らかの原因で急激に低下した時、駆動モータ6の回転速度NS が遅れて急激に低下した直流電圧VBに対応する回転速度NS に到達しても、その到達するまでの間においても、負荷判定用開閉速度T1 は、駆直流電圧VBの変動に対するルーフモータ6の実際の速度変動分が除去された回転周期となる。その結果、例えば、直流電圧VBが何らかの原因で急激に低下してルーフモータ6の回転速度NS が遅れて追従する場合でも、コンピュータ21は負荷判定用開閉速度に基づいて正確に挟み込みの有無を判定することができる。
【0090】
(2)又、異物が挟み込まれた時、直流電圧VBが何らかの原因で上昇しても、その上昇分に基づく回転速度NS の変動は除去されるため、確実に異物挟み込みを検出することができる。
【0091】
(3)しかも、本実施形態では、フィルタ回路25を抵抗26とコンデンサ27にて構成した。従って、その非常な簡単な構成で直流電圧VBに対する補正用電圧VBF を作ることができる。
【0092】
(4)本実施形態では、ルーフガラス4の開閉速度をルーフモータ6の回転速度に置き換え、その回転速度を回転速度検出センサ23にて検出するようにした。従って、直接にルーフガラス4の開閉速度を検出するより、比較的簡単な構成で回転速度、即ち開閉速度の変動を検出することができる。
【0093】
(5)本実施形態によれば、サンルーフコンピュータ21の低域微分演算処理おいて、最新の負荷判定用回転周期から18個の負荷判定用回転周期を選択し、その選択した18個の負荷判定回転周期を時系列に複数個のグループに分類し、各グループ毎の負荷判定用回転周期から各グループにおける低域微分値TAF,TBF,TCFを求める。又、挟み込み傾向判定処理において、その各グループA,B,C毎の低域微分値TAF,TBF,TCFとそれぞれ予め定めたしきい値TM1,TM2,TM3とを比較するとともに、グループA,B,CのTAF,TBF,TCFを互いに比較して回転速度NS が負荷によって変動して挟み込み傾向にあるかどうかを判定する。
【0094】
回転速度変動演算処理において、挟み込み傾向判定処理にてが挟み込み傾向とあると判定したとき、合計計算処理手段にて求めたグループA,C毎の負荷判定用回転周期の合計値TAS,TCSとの間で低域微分値TFを求め、その微分値TFに基づいて回転速度NS が確実に遅くれているかどうか判断する。 さらに、回転速度変動演算処理において、その低域微分値TFと予め定めた基準値TJとを比較しその比較結果に基づいて回転速度が遅くなり前記ルーフモータ6にかかる負荷が異物を挟み込んだ状態と同等の負荷かどうか演算する。そして、挟み込み決定処理において、回転速度変動演算処理の時にルーフモータ6にかかる負荷が異物を挟み込んだ状態と同等の負荷と判断した時、その時の判定用カウンタの内容NC を読み出し、予め定めた判定値NK に到達した時、振動等によって発生する一時的な大きな負荷の発生ではなく挟み込みと判断する。
【0095】
従って、例えば、振動等によってルーフガラス4に加わる負荷によって発生する短期間に開閉速度が遅くなる場合があっても、挟み込みと判断することはない。その結果、精度の高い挟み込み検出を行うことができる。
【0096】
(6)本実施形態では、挟み込みと判定したとき、ルーフガラス4を全開方向に移動させるため、異物を傷つけることなく速やかにルーフガラス4による挟み込みから開放させることができる。
【0097】
(7)本実施形態では、挟み込み検出は検出信号SPから抽出した実回転周期t1 ,t2 ・・を使用して行った。従って、高価なデジタルフィルタ等を使用しないで簡単な演算処理で異物挟み込み判定を行うことができる。
【0098】
上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施形態ではパワーウィンド装置、スライドドア装置等の異物挟み込み検出装置に応用してもよい。さらに、開閉部材がスライド動作以外の、例えば回動動作で開閉する装置における異物挟み込み検出装置に応用してもよい。
【0099】
・上記実施形態では、直流電圧VBの変動に対するルーフモータ6の変動推移をフィルタ回路25によって検出した。これを、サンルーフコンピュータ21が直接に直流電圧VBを検出し、その直流電圧VBの変動からフィルタ回路25が出力する補正用電圧VBFと同じ推移の補正用電圧をコンピュータ21で演算して、即ちソフトウェアで求めるようにしてもよい。この場合、フィルタ回路25が不要となるためより回路構成を簡単にすることができる。
・上記実施形態では、フィルタ回路25は、直流電圧VBの変動に対するルーフモータ6の変動推移と相対的に一致する変動推移となる補正用電圧を生成した。これを、直流電圧VBの変動に対するルーフモータ6の変動推移と相対的に近似する変動推移となる補正用電圧VBFを生成して実施してもよい。この場合にも、上記実施形態と同様な効果を奏する。
・上記実施形態では、挟み込み傾向判定処理において、TAF>TM1,TBF>TM2,TCF>TM3及びTAF>TCFの条件で挟み込み傾向と判定した。これをTAF>TCFの条件のみで判定したり、TAF>TM1,TBF>TM2,TCF>TM3の条件のみで判定するようにしてもよい。
【0100】
又、TAF,TBF,TCFにそれぞれ別の係数を付加した後に比較してもよい。
又、TAF>TM1,TBF>TM2,TCF>TM3の条件を、例えばTAF>TM1とTBF>TM2の条件で実施したり、TAF>TM1とTCF>TM3の条件で実施してもよい。
【0101】
【発明の効果】
請求項1〜5に記載の発明によれば、駆動電圧が急激に変動した時、駆動モータの回転速度が遅れて追従する場合でも、正確に挟み込みの有無を判定することができる。
【0102】
請求項6に記載の発明によれば、請求項5に記載の発明の効果に加え、振動等によって開閉部材に加わる負荷によって発生する短期間に開閉速度が変動する場合でも誤判定することなく正確に異物の挟み込み判断することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態のサンルーフ装置の電気ブロック回路図。
【図2】ルーフモータに供給する直流電圧、フィルタ回路からの電圧、及び、ルーフモータの回転速度との関係を示す図。
【図3】ルーフモータの供給される直流電圧毎の回転速度とトルクとの関係を示す図。
【図4】補正用電圧に対するルーフモータの実回転周期との関係を示す図。
【図5】実回転周期を説明するための検出信号の波形を示す図。
【図6】サンルーフ装置を搭載した自動車を示す要部斜視図。
【符号の説明】
4…スライディングルーフガラス、6…スライディングルーフモータ、21…サンルーフコンピュータ、23…回転速度検出センサー、24…波形整形回路、25…フィルタ回路、26…抵抗、27…コンデンサ、B…バッテリ、VB…直流電圧、VBF…補正用電圧、t1 〜t18…実回転周期、T1 〜T18…負荷判定用回転周期。

Claims (6)

  1. 開閉部材(4)を開閉動作させるための駆動モータ(6)と、
    前記開閉部材(4)の実開閉速度(Ns 、t1 ,t2 ,・・t17,t18)を求める検出信号(SP)を出力する速度検出手段(23,24)と、
    前記駆動モータ(6)に駆動電圧(VB)を供給する駆動電源(B)と、
    前記駆動電圧(VB)の変動に対する前記実開閉速度(Ns 、t1 ,t2 ,・・t17,t18)の変動の推移と相対的に一致又は近似した変動推移の補正用電圧(VBF )を前記駆動電圧(VB)の変動から求める検出電圧補正手段(25)と、
    前記検出電圧補正手段(25)にて求められた補正用電圧(VBF )に基づいて前記速度検出手段(23,24)からの検出信号(SP)に基づいて得られた実開閉速度(Ns 、t1 ,t2 ,・・t17,t18)から駆動電源(B)の駆動電圧(VB)の変動に対する開閉部材(4)の速度変動分(Δt)を除去した負荷判定用開閉速度(T1 ,T2 ,・・Y17,T18)を求める電圧変動分補正処理手段(21)と、
    前記電圧変動分補正処理手段(21)にて得られた負荷判定用開閉速度(T1 ,T2 ,・・T17,T18)に基づいて挟み込みの有無を判定する挟み込み判定処理手段(21)と
    を備えた開閉部材の異物挟み込み検出装置。
  2. 請求項1に記載の開閉部材の異物挟み込み検出装置において、
    前記電圧変動分補正処理手段(21)における速度変動分(Δt)は速度変動補正値(Δt)であり、その電圧変動分補正処理手段(21)は、予め定めた基準電圧とその時の補正用電圧(VBF )とを比較して速度変動補正値(Δt)を演算する補正値演算手段を備えた開閉部材の異物挟み込み検出装置。
  3. 請求項1に記載の開閉部材の異物挟み込み検出装置において、
    前記開閉部材(4)は自動車(1)の天井に設けられたスライディングルーフガラスであり、前記駆動モータ(6)はそのスライディングルーフガラス(4)を開閉する直流モータであり、その直流モータ(6)の駆動電源(B)は他の電気機器にも駆動電圧(VB)を供給する自動車に搭載されたバッテリであることを特徴とするスライド開閉部材の異物挟み込み検出装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の開閉部材の異物挟み込み検出装置において、
    前記速度検出手段(23,24)は、前記駆動モータ(6)の回転速度(NS )をパルス検出信号(SP)にて検出するセンサであり、
    前記検出電圧補正手段(25)は、抵抗(26)とコンデンサ(27)を直列に接続したフィルタ回路であって、抵抗(26)を介して充放電されるコンデンサ(27)の充電電圧を補正用電圧(VBF )とするとともに、前記補正用電圧(VBF )が前記駆動電圧(VB)を入力し駆動電圧(VB)の変動に対する前記駆動モータ(6)の実回転速度(Ns 、t1 ,t2 ,・・t17,t18)の変動の推移と相対的に一致又は近似した変動推移となるように、抵抗(26)及びコンデンサ(27)の値を予め設定したことを特徴とする開閉部材の異物挟み込み検出装置。
  5. 請求項1又は2に記載の開閉部材の異物挟み込み検出装置において、
    前記速度検出手段(23,24)は、前記駆動モータ(6)の回転速度(NS )をパルス検出信号(SP)にて検出するセンサであり、
    電圧変動分補正処理手段(21)は、
    前記検出電圧補正手段(25)にて求められた補正用電圧(VBF )に基づいて速度検出手段(23,24)からの検出信号(SP)に基づいて得られた実回転速度(Ns )における所定回転毎の実回転周期(t1 ,t2 ,・・t17,t18・・)を求める回転周期演算処理手段と、
    その回転周期演算処理手段が最新の実回転周期(t1 )を求める毎にその時の補正用電圧(VBF )に対する速度変動補正値(Δt)にてその最新の実回転周期(t1 )を補正して前記挟み込み判定処理手段(21)の判定の有無に使用する負荷判定用回転周期(T1 ,T2 ,・・T17,T18)を求める回転周期補正処理手段と
    からなる開閉部材の異物挟み込み検出装置。
  6. 請求項5に記載の開閉部材の異物挟み込み検出装置において、
    前記挟み込み判定処理手段(21)は、
    前記回転周期補正処理手段にて求めた負荷判定用回転周期(T1 ,T2 ,・・T17,T18,・・)を最新の負荷判定用回転周期(T1 )から予め定めた数の負荷判定用回転周期(T1 ,T2 ,・・T17,T18)を選択し、その選択した数の負荷判定回転周期(T1 ,T2 ,・・T17,T18)を時系列に複数個のグループ(A〜C)に分類し、各グループ(A〜C)毎の負荷判定用回転周期(T1 〜T8 、T6 〜T13、T11〜T18)から各グループ(A〜C)における時期の回転速度(NS )の変動値(TAF,TBF,TCF)を求める低域微分演算処理手段と、
    前記各グループ(A〜C)の少なくとも2つのグループ(A,C)を選択し、その選択したグループ(A,C)毎にそれぞの負荷判定用回転周期(T1 〜T8 、T11〜T18)を加算した合計値(TAS,TCS)を求める合計計算処理手段と、
    前記低域微分演算処理手段が求めた各グループ(A〜C)毎の変動値(TAF,TBF,TCF)とそれぞれ予め定めたしきい値(TM1,TM2,TM3)とを比較するとともに、前記グループ(A〜C)の変動値(TAF,TBF,TCF)の少なくとも2つを互いに比較して回転速度(NS )が負荷によって変動して挟み込み傾向にあるかどうかを判定する挟み込み傾向判定処理手段と、
    前記挟み込み傾向判定処理手段が挟み込み傾向であると判定したとき、前記合計計算処理手段で求めた選択されたグループ(A,C)の合計値(TAS,TCS)との間で偏差値(TF)を求め、その偏差値(TF)に基づいて回転速度(NS )が遅くれているかどうか判断するとともに、その偏差値(TF)と予め定めた基準値(TJ)とを比較しその比較結果に基づいて前記開閉部材(4)にかかる負荷が異物が挟み込まれた状態と同等の負荷かどうか演算する回転速度変動演算処理手段と、
    回転速度(NS )が遅くれていると前記回転速度変動演算処理手段が判断した時にはその内容(NC )が加算又は減算され、反対に、回転速度(NS )が遅くれていないと回転速度変動演算処理手段が判断した時にはその内容(NC )が予め定めた値にリセットされる判定用カウンタと、
    前記回転速度変動演算処理手段が前記開閉部材(4)にかかる負荷が増大しているかどうか判断した時、その時の前記判定用カウンタの内容(NC )を読み出し、予め定めた判定値(NK )に到達した時、挟み込みと判断する挟み込み決定処理手段と
    からなる開閉部材の異物挟み込み検出装置。
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