JP4105033B2 - 高圧電装部品の車載構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、高圧電装部品の車載構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
高圧電装部品であるバッテリの車両への車載構造に関する技術として、車両のフロア上において車幅方向における両端に配設される車体骨格部であるサイドシルの間に複数のバッテリボックスを並設し、左側のサイドシルおよび左側のバッテリボックス間と、左右のバッテリボックス間と、右側のサイドシルおよび右側のバッテリボックス間とをそれぞれブラケットで連結させることで車体強度を向上させる技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−238541号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記構造の場合、車幅方向にバッテリボックスを複数並設し各間を複数のブラケットで連結させることから、車載時およびメンテナンス時等における着脱作業において連結カ所が多く、着脱作業が容易でないという問題があった。
【0005】
したがって、本発明は、車体強度を向上させることができ、その上で着脱作業の作業性を向上させることができる高圧電装部品の車載構造の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、車幅方向両端において車両前後方向に延設されるサイドシル(例えば実施の形態におけるサイドシル13)同士を結ぶように車体フロア(例えば実施の形態における車体フロア11)に取り付けられるクロスメンバ(例えば実施の形態におけるクロスメンバ21)内に高圧電装部品(例えば実施の形態における高圧バッテリ44)を配置してなる高圧電装部品の車載構造であって、前記両端のサイドシルは中空構造であり、これらサイドシルは前記クロスメンバ内と連通されており、一方のサイドシルから車室の空気を前記クロスメンバ内に導入して、該クロスメンバ内の空気を他方のサイドシルから車室へ吐出させることを特徴としている。
【0007】
このように、車幅方向両端のサイドシル同士を結ぶように車体フロアに取り付けられるクロスメンバ内に高圧電装部品を配置してなるため、クロスメンバによって車体強度を向上させるとともに、着脱時においては高圧電装部品およびクロスメンバを車体フロアに対し着脱すれば良くなる。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記クロスメンバには、シートレール(例えば実施の形態におけるシートレール64)が固定され、該シートレールを介してシート(例えば実施の形態におけるフロントシート42)が支持されていることを特徴としている。
【0008】
【発明の実施の形態】
第1参考技術の高圧電装部品の車載構造を図面を参照して以下に説明する。なお、以下の説明における前後左右は車両の前進時における前後左右である。
【0009】
第1参考技術は、図示は略すが内燃機関エンジンの駆動力と走行用電動モータの駆動力とを適宜制御しながら車両の走行を行うハイブリッド方式の車両に適用されるもので、図中符号11は、車両の車体フロアを示している。車体フロア11には、図1〜図3に示すように、車幅方向中央に、前後方向に直交する断面が開断面形状で上側に凸状をなすセンタトンネル(車体骨格部)12が前後方向に延在形成されており、また車幅方向両端において、前後方向に直交する断面が閉断面形状をなすサイドシル(車体骨格部)13が前後方向に延設されている。
【0010】
センタトンネル12は、略一定高さとされた直線状の主延在部15と、この主延在部15の前側にあって前部が高く後部が低くなるように傾斜する傾斜延在部16とを有している。ここで、このセンタトンネル12の下側には、例えば車両前部に搭載された図示せぬエンジンの車両後方に延出する排気管17が配置される。
【0011】
車体フロア11の下面には、図2に示すように、センタトンネル12の車幅方向両端位置に、下側に凸状をなすサイドフレーム(車体骨格部)19が車両前後方向に延在するように固定されている。これらサイドフレーム19は、車体フロア11とで前後方向に直交する断面が閉断面形状をなす。さらに、車体フロア11の下面には、両端のサイドシル13側にも、下側に凸状をなすサイドフレーム(車体骨格部)20が車両前後方向に延在するように固定されている。これらサイドフレーム20も、車体フロア11とで前後方向に直交する断面が閉断面形状をなす。
【0012】
車体フロア11の上面には、クロスメンバ(車体骨格部)21が、車幅方向に延在しセンタトンネル12に交差して両側のサイドシル13を結ぶように固定されている。なお、クロスメンバ21は、センタトンネル12の主延在部15の傾斜延在部16側に交差している。
【0013】
クロスメンバ21は、車幅方向に一体構造、言い換えれば車幅方向に分割不可であって中空構造をなしており、第1参考技術においては、図4に示すように、全体として車幅方向に直交する断面が閉断面形状(つまり角筒状)をなして車幅方向に直線状に延びている。
【0014】
より具体的に、クロスメンバ21は、車体フロア11のサイドシル13間のフロア面11A上に載置される車幅方向に長い底板部21Aと、底板部21Aの前端縁部から鉛直上方に立ち上がる前板部21Bと、底板部21Aの後端縁部から鉛直上方に立ち上がる前板部21Bと平行な後板部21Cと、前板部21Bおよび後板部21Cの上端縁部同士を連結させる上板部21Dとを有している。ここで、前板部21Bの車幅方向一側具体的には右側には導風開口部23が形成されており、後板部21Cの車幅方向逆側には導風開口部24が形成されている。つまり、クロスメンバ21には車幅方向の両端部に一対の導風開口部23,24が形成されている。なお、クロスメンバ21の上板部21Dは水平配置されており、この上板部21Dには車幅方向の中央および両外側に複数のメネジ部25が形成されている。
【0015】
また、クロスメンバ21には、上板部21Dの車幅方向両端からそれぞれ外方に突出する取付フランジ部27が形成されており、前板部21Bおよび後板部21Cの下側にもそれぞれ外方に突出する取付フランジ部28が形成されている。
【0016】
クロスメンバ21は、図5に示すように、底板部21Aおよび前後の取付フランジ部28をそれぞれ車体フロア11のフロア面11Aに載置させるとともに、左右の取付フランジ部27をそれぞれサイドシル13の上面に載置させた状態で、取付フランジ部27の取付穴29にそれぞれボルト30を挿入し、これらのボルト30をサイドシル13に形成されたメネジ部31に螺合させることで、クロスメンバ21がサイドシル13同士を結ぶように両サイドシル13に固定される。加えて、各取付フランジ部28の取付穴33にそれぞれボルト34を挿入し、これらのボルト34を車体フロア11のフロア面11Aの取付台座35に形成されたメネジ部36に螺合させることで、クロスメンバ21が車体フロア11に固定される。つまり、クロスメンバ21は車体フロア11のフロア面11Aおよびサイドシル13に対して着脱可能とされている。ここで、クロスメンバ21はこれを車体フロア11のフロア面11Aおよびサイドシル13に取り付けるためのすべてのボルト30,34が上側から取り付けられるため着脱が容易である。
【0017】
以上のようなクロスメンバ21は、押出成形あるいはプレス成形で全体的な形状の成形が行われる。
【0018】
図1に示すように、クロスメンバ21の上側に、乗員の臀部を下側で支承するシートクッション40と乗員の背中を後側で支承するシートバック41とを有する最前列のフロントシート(シート)42が一対、車幅方向に並置されることになるが、第1参考技術においては、上記のような左右のフロントシート42の下側に配置される角筒形状のクロスメンバ21内に、図4に示すように、図示せぬ走行用電動モータとの間で電力をやりとりする高圧バッテリ(高圧電装部品)44が配置されている。
【0019】
クロスメンバ21内には、上記した高圧バッテリ44と、走行用電動モータの作動を制御するモータECU45およびジャンクションボード46と、クロスメンバ21内に冷却空気を流通させる第1冷却装置47および第2冷却装置48とが収納されて固定されている。
【0020】
高圧バッテリ44は、複数の同一形状の筒状セル50が、軸線を平行させるとともに軸方向つまり長さ方向における位置を揃えた状態つまり整然と配置された状態で長さ方向における両端部において樹脂製の支持ボード51に支持されて構成されている。なお、これら筒状セル50は、支持ボード51の外側に配置されるバスバー52の取付穴53に挿通されるボルト54で支持ボード51に支持されることになるが、バスバー52が二つの筒状セル50に跨るように設けられることで、複数の筒状セル50が電気的に直列に接続されている。ここで、高圧バッテリ44は各筒状セル50の軸線に対し直交する方向に長くなる形状をなしている。
【0021】
高圧バッテリ44の上側には載置板55が配置されており、この載置板55は支持ボード51に取り付けられている。この載置板55上にモータECU45およびジャンクションボード46が長さ方向に並べられた状態で取り付けられている。
【0022】
第1冷却装置47は、ダクト58とダクト58内に設けられるファン59とを有するもので、高圧バッテリ44の長さ方向における一側に取り付けられる。
【0023】
第2冷却装置48は、ダクト60とダクト60内に設けられるファン61とを有するもので、高圧バッテリ44の長さ方向における逆側に取り付けられる。
【0024】
そして、このように第1冷却装置47と第2冷却装置48とが長さ方向の両側に予め取り付けられた高圧バッテリ44がクロスメンバ21の車幅方向における一側の開口部から、底板部21Aで支持されるようにその長さ方向を進行方向として挿入される。そして、第1冷却装置47および第2冷却装置48が取り付けられた高圧バッテリ44は、その全体がクロスメンバ21内に収納された状態で、ビス止め等でクロスメンバ21の所定の位置に取り付けられる。なお、このとき、第1冷却装置47および第2冷却装置48よりも外側に導風開口部23,24が位置する。
【0025】
このようにして高圧バッテリ44が挿入され固定された状態のクロスメンバ21が、上記のように車体フロア11のフロア面11Aおよびサイドシル13に固定される。ここで、この状態で、筒状のクロスメンバ21は、車幅方向の両端に抜ける開口部が両側のサイドシル13で閉塞されることになる。また、この状態で、高圧バッテリ44の筒状セル50は、それぞれの長さ方向を前後方向に沿わせることになる。
【0026】
上記により、第1冷却装置47がファン59により第1冷却装置47から第2冷却装置48に向けて気流を発生させ、第2冷却装置48がファン61により第1冷却装置47から第2冷却装置48に向けて気流を発生させると、導風開口部23を介して第1冷却装置47のダクト58内に車室内の空気を吸い込んでクロスメンバ21内に冷却風を発生させ、この冷却風は第1冷却装置47から車幅方向の逆側に導かれ、高圧バッテリ44の各筒状セル50の間を通って、第2冷却装置48のダクト60から導風開口部24を介して車室内に排出されることになり、このときに冷却風が高圧バッテリ44のそれぞれの各筒状セル50を冷却する。なお、冷却風は、高圧バッテリ44内を通過する際に載置板55を介してモータECU45およびジャンクションボード46をも冷却する。
【0027】
図1に示すように、左右のフロントシート42は、それぞれが左右一対のシートレール64で前後に摺動可能に支持されることになるが、左右のフロントシート42用のすべてのシートレール64には、それぞれ複数の取付片部65が形成されている。
【0028】
そして、図5に示すように、クロスメンバ21の左側部分に、左右一対のシートレール64を載置させ、各取付片部65の取付穴66にそれぞれボルト67を挿入し、これらのボルト67をクロスメンバ21の上板部21Dの左側に形成されたメネジ部25に螺合させることで、これらのシートレール64がクロスメンバ21の左部に取り付けられることになる。そして、これら一対のシートレール64に左側のフロントシート42が前後方向にスライド可能に支持されることになる。
【0029】
同様に、クロスメンバ21の右側部分に、左右一対のシートレール64を載置させ、各取付片部65の取付穴66にそれぞれボルト67を挿入し、これらのボルト67をクロスメンバ21の上板部21Dの右側に形成されたメネジ部25に螺合させることで、これらのシートレール64がクロスメンバ21の右部に取り付けられることになる。そして、これら一対のシートレール64に右側のフロントシート42が前後方向にスライド可能に支持されることになる。
【0030】
ここで、車両組み立て時においては、高圧バッテリ44、第1冷却装置47、第2冷却装置48、モータECU45およびジャンクションボード46等を予め収納し取り付けた状態にあるクロスメンバ21に、左右のフロントシート42用のすべてのシートレール64を予め固定し、これらシートレール64に左右のフロントシート42を予め取り付けておく。そして、このようにして一体的に設けられた左右一対のフロントシート42およびクロスメンバ21を、ロボットで搬送して車体フロア11上に載置させ、クロスメンバ21の取付フランジ部27,28をフロア面11Aおよびサイドシル13に固定することで左右一対のフロントシート42およびクロスメンバ21が車体フロア11に取り付けられることになる。
【0031】
なお、図1および図2に示すように、左右のフロントシート42の間のクロスメンバ21上には上部に飲料用品70を載置させるためのカップホルダ部71および載置凹部72等を有するコンソールボックス73が配置されることになり、インストルメントパネル内の図示せぬエアコンディショナからの空調風を後部座席に導く左右の空調ダクト74は、車両前部からフロア面11Aに敷設されて後方に延出し、クロスメンバ21の直前で立ち上がって左右のフロントシート42の間のコンソールボックス73内を通過して後部座席の乗員の足元に向け開口する。
【0032】
また、左右のフロントシート42と水平方向において重なり合うクロスメンバ21との上下方向のスペースには、オーディオアンプやCDチェンジャ等のオーディオ機器75が配置されている。
【0033】
以上に述べた第1参考技術の高圧電装部品の車載構造によれば、車幅方向両端のサイドシル13同士を結ぶように車体フロア11に取り付けられる一体構造物であるクロスメンバ21内に高圧バッテリ44を配置してなるため、クロスメンバ21によって車体強度を向上させるとともに、着脱時においては高圧バッテリ44およびクロスメンバ21を車体フロア11に対し装着すれば良くなる。したがって、クロスメンバ21によって車体強度を向上させた上で高圧バッテリ44の着脱作業の作業性を向上させることができる。
【0034】
しかも、クロスメンバ21が高圧バッテリ44を保護するバッテリカバーを兼ねているため、スペースを有効利用でき、大型の高圧バッテリ44にも対応できる。
【0035】
加えて、クロスメンバ21が閉断面構造であるため、車体強度をより高くすることができる。
【0036】
さらに、高圧バッテリ44を内蔵するクロスメンバ21にシートレール64を固定するため、予め高圧バッテリ44を内蔵したクロスメンバ21にシートレール64を固定しシートレール64を介してフロントシート42を支持することができる。よって、車載時に高圧バッテリ44を内蔵したクロスメンバ21およびフロントシート42を一度に搭載することができる。
【0037】
加えて、シートレール64をクロスメンバ21のみに固定するため、シートレール64の前後両端部に下方に延出するフット部が不要となり、フロントシート42ごと取り外すことでクロスメンバ21に内蔵された高圧バッテリ44の取り外しも容易となる。
【0038】
さらに、クロスメンバ21内に高圧バッテリ44とともにモータECU45およびジャンクションボード46等の周辺機器をも合わせて集約配置するため配線を短くでき、短絡・断線を防止できる。
【0039】
加えて、筒状セル50同士を電気的に接続しつつ支持ボード51で支持した状態の高圧バッテリ44をクロスメンバ21内に挿入することになり、筒状セル50同士の接続がクロスメンバ21内で完了するため、クロスメンバ21に形成する穴の数を出力コードを通すための穴を含む最小限の数に抑えることができる。
【0040】
なお、第1冷却装置47および第2冷却装置48のダクト58,60を設けずクロスメンバ21に直接ファン59,61を取り付けてクロスメンバ21でダクトを兼用させても良い。
【0041】
また、クロスメンバ21に導風開口部23,24を設けずに、本発明の一実施形態である図6に示すように、第1冷却装置47が車幅方向一側のサイドシル13内に開口する導風開口部76からサイドシル13を介して車室内の空気を吸い込むようにしても良く、第2冷却装置48が車幅方向逆側のサイドシル13内に開口する導風開口部76からサイドシル13を介して車室内に空気を吐出させるようにしてもよい。さらに、図7に示すように、クロスメンバ21の両取付フランジ部27に車室内に開口する導風開口部77を設けて、第1冷却装置47がサイドシル13内に開口する導風開口部76から前記した導風開口部77およびサイドシル13を介して車室内の空気を吸い込むようにしても良く、第2冷却装置48がサイドシル13内に開口する導風開口部76からサイドシル13および前記した導風開口部77を介して車室内に空気を吐出させるようにしても良い。ここで、上記は車体フロア11のフロア面11Aの上側にサイドシル13が設けられるセダンタイプの車両の場合であるが、車体フロア11のフロア面11Aの下側にサイドシル13が設けられるスポーツ・ユーティリティ・ビークルの場合、図8に示すように、第1冷却装置47がセンタピラー78内に開口する導風開口部79から車室内の空気をセンタピラー78を介して吸い込むようにしても良く、図示は略すが排気側の第2冷却装置48の排気についても同様にできる。
【0042】
加えて、図9に示すように、高圧バッテリ44を複数の分割体44a,44bに分割してそれぞれクロスメンバ21に挿入するようにしても良く、この場合、モータECU45およびジャンクションボード46を各分割体44a,44bに分けて配置しても良い。
【0043】
さらに、図10に示すように、高圧バッテリ44の筒状セル50を樹脂製のラック81の位置決め保持部82に保持させることで支持ボード51の取付穴53に対する位置決めを容易としたり、このラック81の位置決め保持部82に整流板としての機能を持たせて第1冷却装置47および第2冷却装置48による冷却風の流れを効果的に筒状セル50に導くようにしても良い。また、位置決め保持部82とは別に整流板を設けても良い。
【0044】
加えて、図示は略すが、支持ボード51で筒状セル50を支持せずに、クロスメンバ21で筒状セル50を直接支持するようにしても良い。この場合、クロスメンバ21に各筒状セル50に対応した穴が必要となるものの支持ボード51が不要となる。
【0045】
さらに、筒状セル50は、その方向が自由に変えられることになり、図示は略すが、車幅方向に軸線方向を沿わせて配置したり、上下方向に軸線方向を沿わせて配置したりすることが可能である。しかしながら、上記のように軸線方向を前後に沿わせた方が第1冷却装置47および第2冷却装置48の冷却風の流れの方向に対し直交することになって冷却効率が上がるとともに両端の筒状セル50が筒状のクロスメンバ21の開口側に位置することになって電気的接続が容易となるため好ましい。
【0046】
次に、本発明の第2参考技術の高圧電装部品の車載構造を図11を参照しつつ第1参考技術との相違部分を中心に以下に説明する。なお、第1参考技術と同様の部分には同一の符号を付しその説明は略す。
【0047】
第2参考技術においては、クロスメンバ21が、第1参考技術と同様に車幅方向に一体構造、言い換えれば車幅方向に分割不可であって、中空構造をなすものの、全体として車幅方向に直交する断面が下方に開口する上側凸の開断面形状をなしている。
【0048】
より具体的に、クロスメンバ21は、底板部が形成されておらず、また、後板部21Cの車幅方向中央が開口しており、この開口の縁部に沿って後方に突出する突出部84が形成されている。つまり突出部84は上板部21Dと同一平面をなして後方に延出する上部延出板部21Eと、後板部21Cの開口の車幅方向両側の縁部からそれぞれ後方に延出する側部延出板部21Fと、これら上部延出板部21Eおよび両側部延出板部21Fの後端縁部を結ぶ後板部21Cと平行な後端板部21Gとを有している。
【0049】
また、クロスメンバ21には、側部延出板部21Fおよび後端板部21Gの下側にもそれぞれ外方に突出する取付フランジ部85が形成されている。
【0050】
クロスメンバ21は、前後の取付フランジ部28,85を車体フロア11のフロア面11Aに載置させるとともに、左右両側の取付フランジ部27をそれぞれ左右のサイドシル13の上面に載置させた状態で、第1参考技術と同様の取付フランジ部27のサイドシル13へのボルト締結および取付フランジ部28のフロア面11Aへのボルト締結とともに、取付フランジ部85の後端部分に形成された取付穴86にボルト34を挿入し、このボルト34をフロア面11Aの取付台座87に形成されたメネジ部88に螺合させることで、クロスメンバ21が車体フロア11のフロア面11Aおよびサイドシル13に固定される。第2参考技術においても、クロスメンバ21は車体フロア11に対して着脱可能とされている。
【0051】
そして、モータECU45が高圧バッテリ44の車幅方向中央の上側に搭載され、ジャンクションボード46が、高圧バッテリ44の車幅方向中央の後側に配置されることになり、ジャンクションボード46がクロスメンバ21の突出部84内に収納されることになる。
【0052】
第2参考技術においては、第1冷却装置47、第2冷却装置48、高圧バッテリ44、モータECU45およびジャンクションボード46が予め組み立てられた状態で車体フロア11に載置され、これらが車体フロア11にビス止め等で固定される。そして、この状態でこれらを覆うように平面視T字状のクロスメンバ21が車体フロア11に搭載され、上記のように車体フロア11に固定される。ここで、車載時には、クロスメンバ21はフロントシート42に取り付けられた状態でロボットにより車載される。
【0053】
なお、第1冷却装置47、第2冷却装置48、高圧バッテリ44、モータECU45およびジャンクションボード46が予め組み立てられたものを、クロスメンバ21と共締めで車体フロア11に固定しても良い。
【0054】
以上に述べた第2参考技術の高圧電装部品の車載構造によれば、クロスメンバ21が開断面構造をなしているため、メンテナンスの際にはフロントシート42が取り付けられた状態のクロスメンバ21を車体フロア11から取り外せば高圧バッテリ44、モータECU45およびジャンクションボード46が露出することになり、メンテナンス性が向上する。
【0055】
なお、第2参考技術についても、第1参考技術と同様の変更が可能である。
また、第2参考技術について、モータECU45およびジャンクションボード46を第1参考技術と同様に高圧バッテリ44上に載置させることで、クロスメンバ21を開断面形状のまま突出部84のない車幅方向に直線状をなすものにすることも勿論可能である。
【0056】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1に係る発明によれば、車幅方向両端のサイドシル同士を結ぶように車体フロアに取り付けられるクロスメンバ内に高圧電装部品を配置してなるため、クロスメンバによって車体強度を向上させるとともに、着脱時においては高圧電装部品およびクロスメンバを車体フロアに対し着脱すれば良くなる。したがって、クロスメンバによって車体強度を向上させた上で着脱作業の作業性を向上させることができる。しかも、クロスメンバが高圧電装部品を保護する高圧電装部品カバーを兼ねているため、スペースを有効利用でき、大型の高圧電装部品にも対応できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1参考技術の高圧電装部品の車載構造を示す斜視図である。
【図2】 第1参考技術の高圧電装部品の車載構造を示す正断面図である。
【図3】 第1参考技術の高圧電装部品の車載構造を示す平面図である。
【図4】 第1参考技術の高圧電装部品の車載構造におけるクロスメンバに関連する分解斜視図である。
【図5】 第1参考技術の高圧電装部品の車載構造を示す分解斜視図である。
【図6】 本発明の一実施形態の高圧電装部品の車載構造における冷却空気の流通部分を示す斜視図である。
【図7】 第1参考技術の高圧電装部品の車載構造における冷却空気の流通部分の別例を示す斜視図である。
【図8】 第1参考技術の高圧電装部品の車載構造における冷却空気の流通部分の別例を示す斜視図である。
【図9】 第1参考技術の高圧電装部品の車載構造におけるクロスメンバに関連する別例を示す分解斜視図である。
【図10】 第1参考技術の高圧電装部品の車載構造におけるバッテリの別例を示す分解斜視図である。
【図11】 第2参考技術の高圧電装部品の車載構造を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
11 車体フロア
13 サイドシル
21 クロスメンバ
44 高圧バッテリ(高圧電装部品)
Claims (2)
- 車幅方向両端において車両前後方向に延設されるサイドシル同士を結ぶように車体フロアに取り付けられるクロスメンバ内に高圧電装部品を配置してなる高圧電装部品の車載構造であって、
前記両端のサイドシルは中空構造であり、これらサイドシルは前記クロスメンバ内と連通されており、一方のサイドシルから車室の空気を前記クロスメンバ内に導入して、該クロスメンバ内の空気を他方のサイドシルから車室へ吐出させることを特徴とする高圧電装部品の車載構造。 - 前記クロスメンバには、シートレールが固定され、該シートレールを介してシートが支持されていることを特徴とする請求項1に記載の高圧電装部品の車載構造。
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