JP4104884B2 - 化粧料容器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、皿部と蓋部とからなるレフィル容器を収納しながらも、その厚さを薄くすることができる化粧料容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
化粧料容器の中には、交換用の化粧料を収納したレフィル容器が用意され、このレフィル容器を入れ替えることで、化粧料容器自体は廃棄することなくそのまま継続的に使用できるものが知られている(例えば、特開平9−65920号公報)。レフィル容器は、化粧料が充填される皿部と、この皿部を開閉自在に覆う蓋部とから構成されることが多い。特に、化粧料が揮発性のものである場合には、当該化粧料の揮発を防ぐ気密性を確保するために、レフィル容器には必要的に蓋部が備えられている。またこのレフィル容器は化粧料容器とは異なり、使い捨ての容器として考えられていて、外観を問わず、その機能性に重点が置かれている。
【0003】
他方、化粧料容器は容器本体と蓋体とを備え、詰替用のレフィル容器は容器本体の収納部に着脱自在に装着され、蓋体が閉じられることによって化粧料容器の内部に隠蔽状態で収納される。すなわち、この種の化粧料容器にあっては、使い捨てのレフィル容器をその中に納めて、美的外観を容器本体と蓋体とで得るようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来の化粧料容器は、レフィル容器をその内部に隠蔽して収納するようにしていたため、全体として二重蓋構造、二重底構造となり、厚さの厚いものとなっていた。二重底構造については、化粧料がレフィル容器の皿部に充填されている関係上不可避的なものであって、これによって化粧料容器の厚みが増すこととなっていた。
【0005】
他方、二重蓋構造については、レフィル容器の蓋部を廃止することが考えられるが、蓋部は流通過程において化粧料を保護する役割や、またレフィル容器単体としての商品価値を高める役目もあり、従って蓋部をレフィル容器に備えること自体は好ましいことである。また特に、レフィル容器に気密性が要求される場合には、蓋部によって皿部を密封状態にできることが必要であって、これに加えて蓋体で容器本体を閉じることからやはり二重蓋構造になることは避けがたく、これによっても化粧料容器の厚みが厚くなってしまうという課題があった。
【0006】
本発明は上記従来の課題に鑑みて創案されたものであって、皿部と蓋部とからなるレフィル容器を収納しながらも、その厚さを薄くすることができる化粧料容器を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明にかかる化粧料容器は、容器本体と蓋体とを有し、皿部と蓋部とからなるレフィル容器が収納された化粧料容器において、上記蓋体および上記容器本体にこれらを上下方向に一連に連続的に貫通させて形成され、上記皿部を上記蓋部で閉じた状態の上記レフィル容器が上記蓋体の上方から挿入され、上記皿部が該蓋体を経過して上記容器本体へと入り込むとともに、上記蓋部が上記蓋体に入り込む貫通孔と、上記レフィル容器の上記蓋体上方からの上記貫通孔への挿入を許容しつつ、当該レフィル容器を該貫通孔に係脱自在に係合する係合部と、上記レフィル容器に形成され上記係合部を隠蔽する隠蔽部とを備え、上記係合部が、上記貫通孔の蓋体側と前記レフィル容器の上記蓋部との間に形成され、当該蓋部を上記蓋体にその上方から係脱自在に係合する蓋側係合部と、上記貫通孔の容器本体側と上記レフィル容器の前記皿部との間に形成され、当該皿部を上記容器本体に蓋体側から係脱自在に係合する容器側係合部とからなることを特徴とする。
【0009】
さらに、前記蓋側係合部および前記皿側係合部が、前記蓋部および前記皿部をそれぞれ前記蓋体および前記容器本体に弾性的に係合させる弾性部を備えていることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明にかかる化粧料容器の好適な一実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。図1〜図6に示すように、本実施形態にかかるレフィル容器1を収納するための化粧料容器2は合成樹脂で形成され、主に容器本体3および蓋体4から構成される。容器本体3と蓋体4との間には、容器本体3を開閉するために、当該容器本体3に対して蓋体4を回動自在に連結する蝶番機構5が設けられる。この蝶番機構5は、容器本体3に一対突設された蝶番ブロック6間に、蓋体4に形成された蝶番片7が挟み込まれるとともに、これら蝶番ブロック6から蝶番片7にわたって蝶番ピン8が挿通されて構成され、蝶番ピン8周りに蝶番ブロック6に対して蝶番片7が回動されるようになっている。
【0011】
また容器本体3と蓋体4との間には、蝶番機構5とは反対側に、容器本体3の閉鎖状態を維持するためのフック機構9が設けられる。このフック機構9は、容器本体3の凹所10に形成された突起11と、蓋体4に凹所10に向かって垂下させて形成され、突起11に係脱自在に係合するフック12と、凹所10内にスライド自在に設けられ、突起11下の凹所壁面に当接された跳ね上げ片13を有するプッシュピース14とから構成され、プッシュピース14の凹所10内への押し込み操作により凹所壁面を滑り上がる跳ね上げ片13によってフック12が押し上げられ、これによってフック12が突起11から離脱されて蓋体4による容器本体3の閉鎖状態が解除されるようになっている。
【0012】
他方、レフィル容器1も合成樹脂で形成され、化粧料が充填される凹部15が皿側周壁16によって区画形成された皿部17と、この皿部17を開閉自在に閉じて凹部15を気密に密封する蓋部18とから構成され、特にこれら蓋部18と皿部17とは互いに完全に分離可能に別々に形成される。図示例にあっては、皿側周壁16の上端部には、凹部15周りに形成された環状段部19を介して上方へ突出させて皿側環状シール突起20が形成される。他方、蓋部18の外周にはその周方向に沿って、環状段部19へ向かって垂下させて当該環状段部19に重ね合わされる蓋側周壁21が形成されるとともに、蓋側周壁21の内側には、僅かな隙間を隔てて蓋側環状シール突起22が形成される。皿部17に対してその上方から蓋部18を被せると、蓋側周壁21が環状段部19に重ね合わされる過程で、皿側環状シール突起20は蓋側周壁21および蓋側環状シール突起22に内外から挟み込まれ、これによって蓋部18により皿部17内部を気密に密封できるようになっている。
【0013】
特に本実施形態にあっては、化粧料容器2を構成する蓋体4および容器本体3には、これらを上下方向に一連に連続的に貫通させて、皿部17を蓋部18で閉じた状態のレフィル容器1が挿入される貫通孔Hが形成されるとともに、この貫通孔Hとレフィル容器1との間には、レフィル容器1の蓋体4上方からの貫通孔Hへの挿入を許容しつつ、レフィル容器1を貫通孔Hに係脱自在に係合する係合部23,24が備えられる。詳細に説明すると、蓋体4には、レフィル容器1の蓋側周壁21の外形寸法で、その表裏を貫通する蓋側貫通孔25が形成され、レフィル容器1の蓋部18はこの蓋側貫通孔25を介して蓋体4に取り外し可能に装着される。図示例にあっては、蓋側周壁21が矩形の平面外形輪郭で形成され、蓋側貫通孔25も矩形に形成されている。また蓋部18には、これより外方へ張り出して隠蔽部としての環状庇部26が形成されている。
【0014】
この蓋側貫通孔25を区画形成する蓋体4の周壁面27と、蓋側貫通孔25に挿入されて当該蓋体周壁面27と向かい合う蓋部18の蓋側周壁21との間には、蓋部18を蓋体4にその上方から係脱自在に係合する蓋側係合部23が設けられる。具体的には、蓋側係合部23は、フック機構9と蝶番機構5とに挟まれた、蓋体周壁面27の互いに相対向する左右一対の側面箇所27aと、これに対応する蓋側周壁21の左右一対の側壁箇所21aとに形成される。蓋側周壁の側壁箇所21aには、適宜間隔を隔てて蓋側係止突起28が形成される。
【0015】
また蓋体周壁面の側面箇所27aには、蓋側係止突起28に対応させてこれを蓋体4の表面側から下方へ向かって途中まで切欠して、蓋側係止突起28を挿入するための蓋側切欠部29が形成されるとともに、当該蓋側切欠部29に対して蝶番機構5側に隣接させて連続的に、蓋側係止突起28を収容するための蓋側保持溝30が窪ませて形成される。特に蓋側切欠部29は蓋側保持溝30に向かって順次先細りに形成され、これにより蓋体4表面側が口広に、また蓋側保持溝30側に掛止部31が形成されるようになっており、これにより蓋側係止突起28は、蓋側切欠部29に容易に挿入されるとともに、掛止部31によって蓋側保持溝30への保持が確実に行われるようになっている。
【0016】
さらに蓋体周壁面27には、フック機構9が備えられた前面箇所27bに、これより蓋側貫通孔25内に向けて突出させて、蓋側切欠部29から蓋側保持溝30に向かう方向に弾性変形可能な弾性部としての蓋側ベント板32が設けられ、この蓋側ベント板32は図4および図5に示すように、可撓変形されて蓋側係止突起28の蓋側保持溝30への挿入を許容し、かつ弾性復元されて蓋側係止突起28が蓋側保持溝30から容易に抜脱されることを阻止するようになっている。このような構成を備えた蓋側係合部23により、レフィル容器1は、蓋側切欠部29で蓋体4の上方からの貫通孔Hへの挿入が許容されつつ、蓋側ベント板32と蓋側保持溝30で貫通孔Hに係脱自在に係合される。
【0017】
蓋側保持溝30は、これに蓋側係止突起28が係合した際に、蓋部18の環状庇部26が蓋側貫通孔25周りの蓋体4表面に当接する位置に設定され、これにより蓋部18は蓋体4に対してガタツキなく固定されるようになっている。また環状庇部26が蓋体4表面に重ね合わされることにより、蓋側切欠部30が隠蔽されるようになっている。特に、蓋部18が蓋体4に取り付けられることにより、これら蓋体4および蓋部18両者の表面によって化粧料容器2としての蓋の外観が得られるようになっている。
【0018】
他方、容器本体3と皿部17についても、係止突起と切欠部の位置関係が化粧料容器2とレフィル容器1で反対となっていることを除き、蓋体4と蓋部18に備えられたと同様な構造が備えられている。すなわち、容器本体3には、レフィル容器1の皿側周壁16の外形寸法で、その内外を貫通する容器側貫通孔33が形成され、皿部17はこの容器側貫通孔33を介して容器本体3に取り外し可能に装着される。図示例にあっては、皿側周壁16が矩形の平面外形輪郭で形成され、容器側貫通孔33も矩形に形成されている。
【0019】
そしてこの容器側貫通孔33を区画形成する容器本体3の周壁面34と、容器側貫通孔33に挿入されて当該容器本体周壁面34と向かい合う皿側周壁16との間には、皿部17を容器本体3に蓋体4側から係脱自在に係合する容器側係合部24が設けられる。容器側係合部24は、フック機構9と蝶番機構5とに挟まれた、容器本体周壁面34の互いに相対向する左右一対の側面箇所34aと、これに対応する皿側周壁16の左右一対の側壁箇所16aとに形成される。容器本体周壁面の側面箇所34aには、適宜間隔を隔てて容器側係止突起35が形成される。
【0020】
また皿側周壁の側壁箇所16aには、皿側係止突起35に対応させてこれをその底部から上方に向かって途中まで切欠して、皿側係止突起35を挿入するための皿側切欠部36が形成されるとともに、当該皿側切欠部36に対してフック機構9側に隣接させて連続的に、皿側係止突起35を収容するための皿側保持溝37が窪ませて形成される。特に皿側切欠部36は皿側保持溝37に向かって順次先細りに形成され、これにより皿部17の底面側が口広に、また皿側保持溝37側に掛止部38が形成されるようになっており、これにより皿側係止突起35は、皿側切欠部36に容易に挿入されるとともに、掛止部38によって皿側保持溝37への保持が確実に行われるようになっている。
【0021】
さらに容器本体周壁面34には、フック機構9が備えられた前面箇所34bに、これより容器側貫通孔33内に向けて突出させて、皿側係止突起35を皿側保持溝37から皿側切欠部36に向かう方向に押圧する弾性変形可能な弾性部としての容器側ベント板39が設けられ、この容器側ベント板39は図4および図5に示すように、可撓変形されて皿側係止突起35の皿側保持溝37への挿入を許容し、かつ弾性復元されて皿側係止突起35が皿側保持溝37から容易に抜脱されることを阻止するようになっている。このような構成を備えた皿側係合部24により、レフィル容器1は、皿側切欠部36で蓋体4上方からの貫通孔Hへの挿入が許容されつつ、容器側ベント板39と皿側保持溝37で貫通孔Hに係脱自在に係合される。
【0022】
次に、本実施形態にかかる化粧料容器2の作用について説明する。容器本体3と蓋体4とからなる化粧料容器2は単独あるいは、レフィル容器1との組み合わせで販売等がされ、貫通孔Hにレフィル容器1が取り付けられて使用される。まず、レフィル容器1を化粧料容器2に組み込む際には図1に示すように、皿部17を蓋部18で閉じた状態のレフィル容器1を、蓋体4の上方から貫通孔Hへと挿入する。レフィル容器1を貫通孔Hへ挿入すると、皿部17は蓋体4を経過して容器本体3へと入り込むとともに、蓋部18は蓋体4に入り込み、この際、蓋部18および容器本体3の係止突起28,35がそれぞれ蓋体4および皿部17の切欠部29,36に挿入される。
【0023】
この挿入操作に応じて図4および図5に示すように、ベント板32,39はレフィル容器1の切欠部29,36への挿入で可撓変形し、その後弾性復帰する過程でレフィル容器1を蓋体4および容器本体3の側面箇所16a,34aに沿ってフック機構9側から蝶番機構5側へと貫通孔H内でスライドさせ、係止突起28,35を保持溝30,37に滑り込ませる。これにより、レフィル容器1を化粧料容器2に一挙に取り付けることができる。このレフィル容器1の貫通孔H内でのスライド移動を考慮して、環状庇部26は蓋部周壁21と蓋体周壁面27との間の隙間を隠蔽する大きさに設定されている。
【0024】
レフィル容器1を取り付けた化粧料容器2を使用する際には、図6に示すように通常の化粧料容器2と同じ用法で、フック機構9の係合を外して蓋体4を開けばよい。また化粧料容器2を閉じる際には、蓋体4を閉じてフック機構9で容器本体3を閉鎖すると、図2および図3に示すように、蓋体4の閉じ動作に伴って蓋部18により皿部17を閉じることができ、この際、皿側および蓋側環状シール突起20,22の作用で、凹部15を気密状態に密閉することができる。さらに、レフィル容器1を交換するために取り外す際には、取り付け操作とは反対に、レフィル容器1をベント板32,39に抗してフック機構9側へスライド移動させて係止突起28,35を保持溝30,37から離脱させれば、切欠部29,36を介して貫通孔Hから取り外すことができる。
【0025】
以上説明した本実施形態にあっては、化粧料容器2を構成する蓋体4および容器本体3に貫通孔Hを形成し、この貫通孔Hにレフィル容器1を係脱自在に取り付けるようにしたので、レフィル容器1の蓋部18や皿部17をもって化粧料の収納機能を確保しながら、貫通孔Hによって二重蓋構造や二重底構造となることを防止でき、化粧料容器2としての厚さを薄くすることができる。
【0026】
また、レフィル容器1、特にその蓋部18が蓋側貫通孔25を介して外部に露出されるので、これら蓋部18と蓋体4の表面で化粧料容器2の外観が得られることとなり、レフィル容器1の蓋部18のデザインを各種用意するなどすることで、蓋体4とのコンビネーションによりデザイン的に新奇かつ斬新な化粧料容器2の形態を得ることが可能となる。
【0027】
さらに、皿部17を蓋部18で開閉操作するレフィル容器1をワンタッチで一挙に化粧料容器2に装着することができ、レフィル容器1の交換操作をきわめて簡単に行うことができる。
【0028】
また、本実施形態では、レフィル容器1を蓋体4の上方から取り付ける構成において、レフィル容器1と化粧料容器2とを係合させるためのベント板32,39の作用による蓋部18と蓋体4との間に生じる隙間や、蓋側係合部23を構成する蓋側切欠部29を、環状庇部26で隠蔽することができるとともに、蓋体4を開いた状態でも、蓋側係合部23や容器側係合部24はそれぞれ、蓋体周壁面27および皿部周壁16で隠蔽することができるので、これらが化粧料容器2の表面に現れることがなく、外観を良好に維持することができる。
【0029】
さらに本実施形態では、ベント板32,39により化粧料容器2内に収納したレフィル容器1の保持にクッション性をもたせることができ、化粧料容器2が落下されるなどした際に、レフィル容器1に衝撃が加わることを防止でき、皿部17に充填されている化粧料に割れが生じることなどを防ぐことができる。
【0030】
図7〜図10には、本発明にかかる化粧料容器の他の実施形態が示されている。この実施形態は主に、係合部の構造が上記実施形態と異なる。皿部17の皿側周壁16および蓋部18の蓋側周壁21には側壁箇所16a,21aに、蓋側係止突起40が皿側係止突起41よりもベント板32,39の弾発方向前方へ位置されて形成されている。
【0031】
また、容器本体周壁面34および蓋体周壁面27には、これら係止突起40,41に対応させて貫通孔Hの貫通方向に沿って一連に連続させて、これら係止突起40,41の挿入を受け入れるための切欠部42が形成される。そして切欠部42には、蝶番機構5側に隣接させて連続的に、各係止突起40,41をそれぞれ収容するための皿側保持溝43および蓋側保持溝44が窪ませて形成される。また、蓋体4および容器本体3の周壁面の前面箇所27b,34bには、蓋体4上方からの係止突起40,41の保持溝43,44への挿入を許容し、かつ当該保持溝43,44から係止突起40,41が容易に抜脱されることを阻止するベント板32,39がそれぞれ形成される。これにより各係止突起40,41は、蓋体4上部から切欠部42を介して各保持溝43,44にそれぞれ挿入され、蓋部18は蓋体4に、そして皿部17は容器本体3にそれぞれ離脱可能に係合される。
【0032】
このような実施形態にあっても上記実施形態とほぼ同様な作用・効果を奏する。特に本実施形態にあっては、切欠部42が容器本体3から蓋体4に向かって一連に形成される関係上、蓋体4を開いた際に切欠部42が容器本体3上面および蓋体4裏面に現れてしまう一方で、上記実施形態とは異なり、レフィル容器1を貫通孔Hに挿入する際の操作性を向上することができる。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の請求項1にかかる化粧料容器にあっては、蓋体および容器本体にこれらを上下方向に一連に連続的に貫通させて形成され、皿部を蓋部で閉じた状態のレフィル容器が蓋体の上方から挿入され、皿部が蓋体を経過して容器本体へと入り込むとともに、蓋部が蓋体に入り込む貫通孔と、レフィル容器の蓋体上方からの貫通孔への挿入を許容しつつ、当該レフィル容器を貫通孔に係脱自在に係合する係合部と、レフィル容器に形成され係合部を隠蔽する隠蔽部とを備え、係合部が、貫通孔の蓋体側とレフィル容器の蓋部との間に形成され、蓋部を蓋体にその上方から係脱自在に係合する蓋側係合部と、貫通孔の容器本体側とレフィル容器の皿部との間に形成され、皿部を上記容器本体に蓋体側から係脱自在に係合する容器側係合部とからなるため、レフィル容器の蓋部や皿部をもって化粧料の収納機能を確保しながら、貫通孔によって二重蓋構造や二重底構造となることを防止でき、化粧料容器としての厚さを薄くすることができる。
【0034】
また、レフィル容器、特にその蓋部が貫通孔を介して外部に露出されるので、これら蓋部と蓋体の表面で化粧料容器の外観が得られることとなり、蓋部と蓋体とのコンビネーションによりデザイン的に新奇かつ斬新な化粧料容器の形態を得ることが可能となる。さらに、隠蔽部により、レフィル容器の上方からの挿入に伴って化粧料容器の表面に露出される係合部を隠蔽することができ、化粧料容器の外観を良好に維持することができる。皿部を蓋部で開閉操作するレフィル容器をワンタッチで一挙に化粧料容器に装着することができ、レフィル容器の交換操作をきわめて簡単に行うことができる。
【0035】
また、本発明の請求項2にかかる化粧料容器にあっては、弾性部により化粧料容器内に収納したレフィル容器の保持にクッション性をもたせることができ、化粧料容器が落下されるなどした際に、レフィル容器に衝撃が加わることを防止でき、皿部に充填されている化粧料に割れが生じることなどを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる化粧料容器の好適な一実施形態を示す、レフィル容器を取り外した状態の一部破断斜視図である。
【図2】図1の化粧料容器にレフィル容器を取り付けた状態の側断面図である。
【図3】図1の化粧料容器にレフィル容器を取り付けた状態の正面断面図である。
【図4】図1の化粧料容器にレフィル容器を挿入するときの係合部の作動を説明するための説明図である。
【図5】図1の化粧料容器にレフィル容器を嵌着したときの係合部の作動を説明するための説明図である。
【図6】図1の化粧料容器にレフィル容器を装着して、その蓋体を開いた状態を示す斜視図である。
【図7】本発明にかかる化粧料容器の他の実施形態を示す、レフィル容器を取り外した状態の一部破断斜視図である。
【図8】図7の化粧料容器にレフィル容器を取り付けた状態の側断面図である。
【図9】図7の化粧料容器にレフィル容器を取り付けた状態の正面断面図である。
【図10】図7の化粧料容器にレフィル容器を装着して、その蓋体を開いた状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 レフィル容器
2 化粧料容器
3 容器本体
4 蓋体
17 皿部
18 蓋部
23 蓋側係合部
24 容器側係合部
26 環状庇部
32 蓋側ベント板
39 容器側ベント板
H 貫通孔

Claims (2)

  1. 容器本体と蓋体とを有し、皿部と蓋部とからなるレフィル容器が収納された化粧料容器において、上記蓋体および上記容器本体にこれらを上下方向に一連に連続的に貫通させて形成され、上記皿部を上記蓋部で閉じた状態の上記レフィル容器が上記蓋体の上方から挿入され、上記皿部が該蓋体を経過して上記容器本体へと入り込むとともに、上記蓋部が上記蓋体に入り込む貫通孔と、上記レフィル容器の上記蓋体上方からの上記貫通孔への挿入を許容しつつ、当該レフィル容器を該貫通孔に係脱自在に係合する係合部と、上記レフィル容器に形成され上記係合部を隠蔽する隠蔽部とを備え、上記係合部が、上記貫通孔の蓋体側と前記レフィル容器の上記蓋部との間に形成され、当該蓋部を上記蓋体にその上方から係脱自在に係合する蓋側係合部と、上記貫通孔の容器本体側と上記レフィル容器の前記皿部との間に形成され、当該皿部を上記容器本体に蓋体側から係脱自在に係合する容器側係合部とからなることを特徴とする化粧料容器。
  2. 前記蓋側係合部および前記皿側係合部が、前記蓋部および前記皿部をそれぞれ前記蓋体および前記容器本体に弾性的に係合させる弾性部を備えていることを特徴とする請求項1に記載の化粧料容器。
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