JP2003265223A - 化粧料容器 - Google Patents

化粧料容器

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JP2003265223A JP2002072658A JP2002072658A JP2003265223A JP 2003265223 A JP2003265223 A JP 2003265223A JP 2002072658 A JP2002072658 A JP 2002072658A JP 2002072658 A JP2002072658 A JP 2002072658A JP 2003265223 A JP2003265223 A JP 2003265223A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 皿部と蓋部とからなるレフィル容器を収納し
ながらも、その厚さを薄くすることができる化粧料容器
を提供する。 【解決手段】 容器本体3と蓋体4とを有し、皿部17
と蓋部18とからなるレフィル容器1が収納された化粧
料容器2において、上記蓋体4および上記容器本体3に
これらを一連に貫通させて形成され、上記皿部17を上
記蓋部18で閉じた状態の上記レフィル容器1が挿入さ
れる貫通孔Hと、上記レフィル容器1の上記蓋体4上方
からの上記貫通孔Hへの挿入を許容しつつ、当該レフィ
ル容器1を該貫通孔Hに係脱自在に係合する蓋側および
容器側係合部23,24と、上記レフィル容器1に形成
され上記係合部23,24を隠蔽する環状庇部26とを
備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、皿部と蓋部とから
なるレフィル容器を収納しながらも、その厚さを薄くす
ることができる化粧料容器に関する。
【0002】
【従来の技術】化粧料容器の中には、交換用の化粧料を
収納したレフィル容器が用意され、このレフィル容器を
入れ替えることで、化粧料容器自体は廃棄することなく
そのまま継続的に使用できるものが知られている(例え
ば、特開平9−65920号公報)。レフィル容器は、
化粧料が充填される皿部と、この皿部を開閉自在に覆う
蓋部とから構成されることが多い。特に、化粧料が揮発
性のものである場合には、当該化粧料の揮発を防ぐ気密
性を確保するために、レフィル容器には必要的に蓋部が
備えられている。またこのレフィル容器は化粧料容器と
は異なり、使い捨ての容器として考えられていて、外観
を問わず、その機能性に重点が置かれている。
【0003】他方、化粧料容器は容器本体と蓋体とを備
え、詰替用のレフィル容器は容器本体の収納部に着脱自
在に装着され、蓋体が閉じられることによって化粧料容
器の内部に隠蔽状態で収納される。すなわち、この種の
化粧料容器にあっては、使い捨てのレフィル容器をその
中に納めて、美的外観を容器本体と蓋体とで得るように
している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
化粧料容器は、レフィル容器をその内部に隠蔽して収納
するようにしていたため、全体として二重蓋構造、二重
底構造となり、厚さの厚いものとなっていた。二重底構
造については、化粧料がレフィル容器の皿部に充填され
ている関係上不可避的なものであって、これによって化
粧料容器の厚みが増すこととなっていた。
【0005】他方、二重蓋構造については、レフィル容
器の蓋部を廃止することが考えられるが、蓋部は流通過
程において化粧料を保護する役割や、またレフィル容器
単体としての商品価値を高める役目もあり、従って蓋部
をレフィル容器に備えること自体は好ましいことであ
る。また特に、レフィル容器に気密性が要求される場合
には、蓋部によって皿部を密封状態にできることが必要
であって、これに加えて蓋体で容器本体を閉じることか
らやはり二重蓋構造になることは避けがたく、これによ
っても化粧料容器の厚みが厚くなってしまうという課題
があった。
【0006】本発明は上記従来の課題に鑑みて創案され
たものであって、皿部と蓋部とからなるレフィル容器を
収納しながらも、その厚さを薄くすることができる化粧
料容器を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる化粧料容
器は、容器本体と蓋体とを有し、皿部と蓋部とからなる
レフィル容器が収納された化粧料容器において、上記蓋
体および上記容器本体にこれらを一連に貫通させて形成
され、上記皿部を上記蓋部で閉じた状態の上記レフィル
容器が挿入される貫通孔と、上記レフィル容器の上記蓋
体上方からの上記貫通孔への挿入を許容しつつ、当該レ
フィル容器を該貫通孔に係脱自在に係合する係合部と、
上記レフィル容器に形成され上記係合部を隠蔽する隠蔽
部とを備えたことを特徴とする。
【0008】また、前記係合部が、前記貫通孔の蓋体側
と前記レフィル容器の前記蓋部との間に形成され、当該
蓋部を前記蓋体にその上方から係脱自在に係合する蓋側
係合部と、上記貫通孔の容器本体側と上記レフィル容器
の前記皿部との間に形成され、当該皿部を前記容器本体
に蓋体側から係脱自在に係合する容器側係合部とからな
ることを特徴とする。
【0009】さらに、前記蓋側係合部および前記皿側係
合部が、前記蓋部および前記皿部をそれぞれ前記蓋体お
よび前記容器本体に弾性的に係合させる弾性部を備えて
いることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に、本発明にかかる化粧料容
器の好適な一実施形態を、添付図面を参照して詳細に説
明する。図1〜図6に示すように、本実施形態にかかる
レフィル容器1を収納するための化粧料容器2は合成樹
脂で形成され、主に容器本体3および蓋体4から構成さ
れる。容器本体3と蓋体4との間には、容器本体3を開
閉するために、当該容器本体3に対して蓋体4を回動自
在に連結する蝶番機構5が設けられる。この蝶番機構5
は、容器本体3に一対突設された蝶番ブロック6間に、
蓋体4に形成された蝶番片7が挟み込まれるとともに、
これら蝶番ブロック6から蝶番片7にわたって蝶番ピン
8が挿通されて構成され、蝶番ピン8周りに蝶番ブロッ
ク6に対して蝶番片7が回動されるようになっている。
【0011】また容器本体3と蓋体4との間には、蝶番
機構5とは反対側に、容器本体3の閉鎖状態を維持する
ためのフック機構9が設けられる。このフック機構9
は、容器本体3の凹所10に形成された突起11と、蓋
体4に凹所10に向かって垂下させて形成され、突起1
1に係脱自在に係合するフック12と、凹所10内にス
ライド自在に設けられ、突起11下の凹所壁面に当接さ
れた跳ね上げ片13を有するプッシュピース14とから
構成され、プッシュピース14の凹所10内への押し込
み操作により凹所壁面を滑り上がる跳ね上げ片13によ
ってフック12が押し上げられ、これによってフック1
2が突起11から離脱されて蓋体4による容器本体3の
閉鎖状態が解除されるようになっている。
【0012】他方、レフィル容器1も合成樹脂で形成さ
れ、化粧料が充填される凹部15が皿側周壁16によっ
て区画形成された皿部17と、この皿部17を開閉自在
に閉じて凹部15を気密に密封する蓋部18とから構成
され、特にこれら蓋部18と皿部17とは互いに完全に
分離可能に別々に形成される。図示例にあっては、皿側
周壁16の上端部には、凹部15周りに形成された環状
段部19を介して上方へ突出させて皿側環状シール突起
20が形成される。他方、蓋部18の外周にはその周方
向に沿って、環状段部19へ向かって垂下させて当該環
状段部19に重ね合わされる蓋側周壁21が形成される
とともに、蓋側周壁21の内側には、僅かな隙間を隔て
て蓋側環状シール突起22が形成される。皿部17に対
してその上方から蓋部18を被せると、蓋側周壁21が
環状段部19に重ね合わされる過程で、皿側環状シール
突起20は蓋側周壁21および蓋側環状シール突起22
に内外から挟み込まれ、これによって蓋部18により皿
部17内部を気密に密封できるようになっている。
【0013】特に本実施形態にあっては、化粧料容器2
を構成する蓋体4および容器本体3には、これらを上下
方向に一連に連続的に貫通させて、皿部17を蓋部18
で閉じた状態のレフィル容器1が挿入される貫通孔Hが
形成されるとともに、この貫通孔Hとレフィル容器1と
の間には、レフィル容器1の蓋体4上方からの貫通孔H
への挿入を許容しつつ、レフィル容器1を貫通孔Hに係
脱自在に係合する係合部23,24が備えられる。詳細
に説明すると、蓋体4には、レフィル容器1の蓋側周壁
21の外形寸法で、その表裏を貫通する蓋側貫通孔25
が形成され、レフィル容器1の蓋部18はこの蓋側貫通
孔25を介して蓋体4に取り外し可能に装着される。図
示例にあっては、蓋側周壁21が矩形の平面外形輪郭で
形成され、蓋側貫通孔25も矩形に形成されている。ま
た蓋部18には、これより外方へ張り出して隠蔽部とし
ての環状庇部26が形成されている。
【0014】この蓋側貫通孔25を区画形成する蓋体4
の周壁面27と、蓋側貫通孔25に挿入されて当該蓋体
周壁面27と向かい合う蓋部18の蓋側周壁21との間
には、蓋部18を蓋体4にその上方から係脱自在に係合
する蓋側係合部23が設けられる。具体的には、蓋側係
合部23は、フック機構9と蝶番機構5とに挟まれた、
蓋体周壁面27の互いに相対向する左右一対の側面箇所
27aと、これに対応する蓋側周壁21の左右一対の側
壁箇所21aとに形成される。蓋側周壁の側壁箇所21
aには、適宜間隔を隔てて蓋側係止突起28が形成され
る。
【0015】また蓋体周壁面の側面箇所27aには、蓋
側係止突起28に対応させてこれを蓋体4の表面側から
下方へ向かって途中まで切欠して、蓋側係止突起28を
挿入するための蓋側切欠部29が形成されるとともに、
当該蓋側切欠部29に対して蝶番機構5側に隣接させて
連続的に、蓋側係止突起28を収容するための蓋側保持
溝30が窪ませて形成される。特に蓋側切欠部29は蓋
側保持溝30に向かって順次先細りに形成され、これに
より蓋体4表面側が口広に、また蓋側保持溝30側に掛
止部31が形成されるようになっており、これにより蓋
側係止突起28は、蓋側切欠部29に容易に挿入される
とともに、掛止部31によって蓋側保持溝30への保持
が確実に行われるようになっている。
【0016】さらに蓋体周壁面27には、フック機構9
が備えられた前面箇所27bに、これより蓋側貫通孔2
5内に向けて突出させて、蓋側切欠部29から蓋側保持
溝30に向かう方向に弾性変形可能な弾性部としての蓋
側ベント板32が設けられ、この蓋側ベント板32は図
4および図5に示すように、可撓変形されて蓋側係止突
起28の蓋側保持溝30への挿入を許容し、かつ弾性復
元されて蓋側係止突起28が蓋側保持溝30から容易に
抜脱されることを阻止するようになっている。このよう
な構成を備えた蓋側係合部23により、レフィル容器1
は、蓋側切欠部29で蓋体4の上方からの貫通孔Hへの
挿入が許容されつつ、蓋側ベント板32と蓋側保持溝3
0で貫通孔Hに係脱自在に係合される。
【0017】蓋側保持溝30は、これに蓋側係止突起2
8が係合した際に、蓋部18の環状庇部26が蓋側貫通
孔25周りの蓋体4表面に当接する位置に設定され、こ
れにより蓋部18は蓋体4に対してガタツキなく固定さ
れるようになっている。また環状庇部26が蓋体4表面
に重ね合わされることにより、蓋側切欠部30が隠蔽さ
れるようになっている。特に、蓋部18が蓋体4に取り
付けられることにより、これら蓋体4および蓋部18両
者の表面によって化粧料容器2としての蓋の外観が得ら
れるようになっている。
【0018】他方、容器本体3と皿部17についても、
係止突起と切欠部の位置関係が化粧料容器2とレフィル
容器1で反対となっていることを除き、蓋体4と蓋部1
8に備えられたと同様な構造が備えられている。すなわ
ち、容器本体3には、レフィル容器1の皿側周壁16の
外形寸法で、その内外を貫通する容器側貫通孔33が形
成され、皿部17はこの容器側貫通孔33を介して容器
本体3に取り外し可能に装着される。図示例にあって
は、皿側周壁16が矩形の平面外形輪郭で形成され、容
器側貫通孔33も矩形に形成されている。
【0019】そしてこの容器側貫通孔33を区画形成す
る容器本体3の周壁面34と、容器側貫通孔33に挿入
されて当該容器本体周壁面34と向かい合う皿側周壁1
6との間には、皿部17を容器本体3に蓋体4側から係
脱自在に係合する容器側係合部24が設けられる。容器
側係合部24は、フック機構9と蝶番機構5とに挟まれ
た、容器本体周壁面34の互いに相対向する左右一対の
側面箇所34aと、これに対応する皿側周壁16の左右
一対の側壁箇所16aとに形成される。容器本体周壁面
の側面箇所34aには、適宜間隔を隔てて容器側係止突
起35が形成される。
【0020】また皿側周壁の側壁箇所16aには、皿側
係止突起35に対応させてこれをその底部から上方に向
かって途中まで切欠して、皿側係止突起35を挿入する
ための皿側切欠部36が形成されるとともに、当該皿側
切欠部36に対してフック機構9側に隣接させて連続的
に、皿側係止突起35を収容するための皿側保持溝37
が窪ませて形成される。特に皿側切欠部36は皿側保持
溝37に向かって順次先細りに形成され、これにより皿
部17の底面側が口広に、また皿側保持溝37側に掛止
部38が形成されるようになっており、これにより皿側
係止突起35は、皿側切欠部36に容易に挿入されると
ともに、掛止部38によって皿側保持溝37への保持が
確実に行われるようになっている。
【0021】さらに容器本体周壁面34には、フック機
構9が備えられた前面箇所34bに、これより容器側貫
通孔33内に向けて突出させて、皿側係止突起35を皿
側保持溝37から皿側切欠部36に向かう方向に押圧す
る弾性変形可能な弾性部としての容器側ベント板39が
設けられ、この容器側ベント板39は図4および図5に
示すように、可撓変形されて皿側係止突起35の皿側保
持溝37への挿入を許容し、かつ弾性復元されて皿側係
止突起35が皿側保持溝37から容易に抜脱されること
を阻止するようになっている。このような構成を備えた
皿側係合部24により、レフィル容器1は、皿側切欠部
36で蓋体4上方からの貫通孔Hへの挿入が許容されつ
つ、容器側ベント板39と皿側保持溝37で貫通孔Hに
係脱自在に係合される。
【0022】次に、本実施形態にかかる化粧料容器2の
作用について説明する。容器本体3と蓋体4とからなる
化粧料容器2は単独あるいは、レフィル容器1との組み
合わせで販売等がされ、貫通孔Hにレフィル容器1が取
り付けられて使用される。まず、レフィル容器1を化粧
料容器2に組み込む際には図1に示すように、皿部17
を蓋部18で閉じた状態のレフィル容器1を、蓋体4の
上方から貫通孔Hへと挿入する。レフィル容器1を貫通
孔Hへ挿入すると、皿部17は蓋体4を経過して容器本
体3へと入り込むとともに、蓋部18は蓋体4に入り込
み、この際、蓋部18および容器本体3の係止突起2
8,35がそれぞれ蓋体4および皿部17の切欠部2
9,36に挿入される。
【0023】この挿入操作に応じて図4および図5に示
すように、ベント板32,39はレフィル容器1の切欠
部29,36への挿入で可撓変形し、その後弾性復帰す
る過程でレフィル容器1を蓋体4および容器本体3の側
面箇所16a,34aに沿ってフック機構9側から蝶番
機構5側へと貫通孔H内でスライドさせ、係止突起2
8,35を保持溝30,37に滑り込ませる。これによ
り、レフィル容器1を化粧料容器2に一挙に取り付ける
ことができる。このレフィル容器1の貫通孔H内でのス
ライド移動を考慮して、環状庇部26は蓋部周壁21と
蓋体周壁面27との間の隙間を隠蔽する大きさに設定さ
れている。
【0024】レフィル容器1を取り付けた化粧料容器2
を使用する際には、図6に示すように通常の化粧料容器
2と同じ用法で、フック機構9の係合を外して蓋体4を
開けばよい。また化粧料容器2を閉じる際には、蓋体4
を閉じてフック機構9で容器本体3を閉鎖すると、図2
および図3に示すように、蓋体4の閉じ動作に伴って蓋
部18により皿部17を閉じることができ、この際、皿
側および蓋側環状シール突起20,22の作用で、凹部
15を気密状態に密閉することができる。さらに、レフ
ィル容器1を交換するために取り外す際には、取り付け
操作とは反対に、レフィル容器1をベント板32,39
に抗してフック機構9側へスライド移動させて係止突起
28,35を保持溝30,37から離脱させれば、切欠
部29,36を介して貫通孔Hから取り外すことができ
る。
【0025】以上説明した本実施形態にあっては、化粧
料容器2を構成する蓋体4および容器本体3に貫通孔H
を形成し、この貫通孔Hにレフィル容器1を係脱自在に
取り付けるようにしたので、レフィル容器1の蓋部18
や皿部17をもって化粧料の収納機能を確保しながら、
貫通孔Hによって二重蓋構造や二重底構造となることを
防止でき、化粧料容器2としての厚さを薄くすることが
できる。
【0026】また、レフィル容器1、特にその蓋部18
が蓋側貫通孔25を介して外部に露出されるので、これ
ら蓋部18と蓋体4の表面で化粧料容器2の外観が得ら
れることとなり、レフィル容器1の蓋部18のデザイン
を各種用意するなどすることで、蓋体4とのコンビネー
ションによりデザイン的に新奇かつ斬新な化粧料容器2
の形態を得ることが可能となる。
【0027】さらに、皿部17を蓋部18で開閉操作す
るレフィル容器1をワンタッチで一挙に化粧料容器2に
装着することができ、レフィル容器1の交換操作をきわ
めて簡単に行うことができる。
【0028】また、本実施形態では、レフィル容器1を
蓋体4の上方から取り付ける構成において、レフィル容
器1と化粧料容器2とを係合させるためのベント板3
2,39の作用による蓋部18と蓋体4との間に生じる
隙間や、蓋側係合部23を構成する蓋側切欠部29を、
環状庇部26で隠蔽することができるとともに、蓋体4
を開いた状態でも、蓋側係合部23や容器側係合部24
はそれぞれ、蓋体周壁面27および皿部周壁16で隠蔽
することができるので、これらが化粧料容器2の表面に
現れることがなく、外観を良好に維持することができ
る。
【0029】さらに本実施形態では、ベント板32,3
9により化粧料容器2内に収納したレフィル容器1の保
持にクッション性をもたせることができ、化粧料容器2
が落下されるなどした際に、レフィル容器1に衝撃が加
わることを防止でき、皿部17に充填されている化粧料
に割れが生じることなどを防ぐことができる。
【0030】図7〜図10には、本発明にかかる化粧料
容器の他の実施形態が示されている。この実施形態は主
に、係合部の構造が上記実施形態と異なる。皿部17の
皿側周壁16および蓋部18の蓋側周壁21には側壁箇
所16a,21aに、蓋側係止突起40が皿側係止突起
41よりもベント板32,39の弾発方向前方へ位置さ
れて形成されている。
【0031】また、容器本体周壁面34および蓋体周壁
面27には、これら係止突起40,41に対応させて貫
通孔Hの貫通方向に沿って一連に連続させて、これら係
止突起40,41の挿入を受け入れるための切欠部42
が形成される。そして切欠部42には、蝶番機構5側に
隣接させて連続的に、各係止突起40,41をそれぞれ
収容するための皿側保持溝43および蓋側保持溝44が
窪ませて形成される。また、蓋体4および容器本体3の
周壁面の前面箇所27b,34bには、蓋体4上方から
の係止突起40,41の保持溝43,44への挿入を許
容し、かつ当該保持溝43,44から係止突起40,4
1が容易に抜脱されることを阻止するベント板32,3
9がそれぞれ形成される。これにより各係止突起40,
41は、蓋体4上部から切欠部42を介して各保持溝4
3,44にそれぞれ挿入され、蓋部18は蓋体4に、そ
して皿部17は容器本体3にそれぞれ離脱可能に係合さ
れる。
【0032】このような実施形態にあっても上記実施形
態とほぼ同様な作用・効果を奏する。特に本実施形態に
あっては、切欠部42が容器本体3から蓋体4に向かっ
て一連に形成される関係上、蓋体4を開いた際に切欠部
42が容器本体3上面および蓋体4裏面に現れてしまう
一方で、上記実施形態とは異なり、レフィル容器1を貫
通孔Hに挿入する際の操作性を向上することができる。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように本発明にかかる化粧
料容器にあっては、蓋体および容器本体にこれらを一連
に貫通させて形成され、皿部を蓋部で閉じた状態のレフ
ィル容器が挿入される貫通孔と、レフィル容器の蓋体上
方からの貫通孔への挿入を許容しつつ、当該レフィル容
器を貫通孔に係脱自在に係合する係合部と、レフィル容
器に形成され係合部を隠蔽する隠蔽部とを備えたので、
レフィル容器の蓋部や皿部をもって化粧料の収納機能を
確保しながら、貫通孔によって二重蓋構造や二重底構造
となることを防止でき、化粧料容器としての厚さを薄く
することができる。
【0034】また、レフィル容器、特にその蓋部が貫通
孔を介して外部に露出されるので、これら蓋部と蓋体の
表面で化粧料容器の外観が得られることとなり、蓋部と
蓋体とのコンビネーションによりデザイン的に新奇かつ
斬新な化粧料容器の形態を得ることが可能となる。
【0035】さらに、隠蔽部により、レフィル容器の上
方からの挿入に伴って化粧料容器の表面に露出される係
合部を隠蔽することができ、化粧料容器の外観を良好に
維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる化粧料容器の好適な一実施形態
を示す、レフィル容器を取り外した状態の一部破断斜視
図である。
【図2】図1の化粧料容器にレフィル容器を取り付けた
状態の側断面図である。
【図3】図1の化粧料容器にレフィル容器を取り付けた
状態の正面断面図である。
【図4】図1の化粧料容器にレフィル容器を挿入すると
きの係合部の作動を説明するための説明図である。
【図5】図1の化粧料容器にレフィル容器を嵌着したと
きの係合部の作動を説明するための説明図である。
【図6】図1の化粧料容器にレフィル容器を装着して、
その蓋体を開いた状態を示す斜視図である。
【図7】本発明にかかる化粧料容器の他の実施形態を示
す、レフィル容器を取り外した状態の一部破断斜視図で
ある。
【図8】図7の化粧料容器にレフィル容器を取り付けた
状態の側断面図である。
【図9】図7の化粧料容器にレフィル容器を取り付けた
状態の正面断面図である。
【図10】図7の化粧料容器にレフィル容器を装着し
て、その蓋体を開いた状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 レフィル容器 2 化粧料容器 3 容器本体 4 蓋体 17 皿部 18 蓋部 23 蓋側係合部 24 容器側係合部 26 環状庇部 32 蓋側ベント板 39 容器側ベント板 H 貫通孔

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 容器本体と蓋体とを有し、皿部と蓋部と
    からなるレフィル容器が収納された化粧料容器におい
    て、上記蓋体および上記容器本体にこれらを一連に貫通
    させて形成され、上記皿部を上記蓋部で閉じた状態の上
    記レフィル容器が挿入される貫通孔と、上記レフィル容
    器の上記蓋体上方からの上記貫通孔への挿入を許容しつ
    つ、当該レフィル容器を該貫通孔に係脱自在に係合する
    係合部と、上記レフィル容器に形成され上記係合部を隠
    蔽する隠蔽部とを備えたことを特徴とする化粧料容器。
  2. 【請求項2】 前記係合部が、前記貫通孔の蓋体側と前
    記レフィル容器の前記蓋部との間に形成され、当該蓋部
    を前記蓋体にその上方から係脱自在に係合する蓋側係合
    部と、上記貫通孔の容器本体側と上記レフィル容器の前
    記皿部との間に形成され、当該皿部を前記容器本体に蓋
    体側から係脱自在に係合する容器側係合部とからなるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の化粧料容器。
  3. 【請求項3】 前記蓋側係合部および前記皿側係合部
    が、前記蓋部および前記皿部をそれぞれ前記蓋体および
    前記容器本体に弾性的に係合させる弾性部を備えている
    ことを特徴とする請求項2に記載の化粧料容器。
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