JP4104491B2 - 固形粉末化粧料 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の略球状粒子が凝集合一し表面に複数の凹凸を有する形状の異形複合粉体、炭化水素ワックス粉末とを含有する固形粉末化粧料に関するものであり、更に詳しくは、化粧した膜が経時的に油光を生じない効果(いわゆる、テカリ防止効果)に優れ、塗布時の滑らかな伸び広がりが良好で、しかも、耐衝撃性に優れる固形粉末化粧料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
固形粉末化粧料とは、粉体を主成分とし、これに油剤を分散させ、圧縮成型法や溶媒を用いる湿式充填法(いわゆる、スラリー充填法等)等により固形に成型した化粧料であり、コンパクトファンデーション等に汎用されている携帯性に優れた化粧品剤型である。これら固形粉末化粧料においては、肌への付着性を高めるためや、固形への成型剤として、油剤を添加する場合がある。このため、固形粉末化粧料は、添加している油剤や、経時的に肌から分泌される皮脂や汗等により、化粧崩れや油光(テカリ)を生じる場合があった。
【0003】
このため、固形粉末化粧料においては、経時的なデカリを防止するための技術が各種検討されている。例えば、吸油量の大きい球状多孔質無水ケイ酸を用い、経時的に肌から分泌される皮脂等を吸収させる方法(例えば、特許文献1参照)等が知られている。
【0004】
一方、固形粉末化粧料の使用性は、主成分となる粉体の種類、形状に大きく影響される。このため、塗布時の伸び広がりを高めるために、球状粉体を含有させるのが一般的であった。しかし、球状粉体は、粉体同士の結合力が弱いため、多量に含有すると固形化することが難しく、うまく固形に成型できたとしても、弱い衝撃で割れやヒビを生じてしまう場合があった。このため、固形粉末化粧料の耐衝撃性を高める技術として、ワックスの微粒子粉末を粉体同士の結合剤として用いる方法(例えば、特許文献2参照)等が検討されている。
【0005】
【特許文献1】
特開平8−165219号公報(第1頁−第7頁)
【特許文献2】
特開平10−251121号公報(第1頁−第7頁)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、吸油量の大きい球状多孔質無水ケイ酸を含有する固形粉末化粧料では、塗布時の滑らかな伸び広がりは良好となるが、耐衝撃性の問題があり、経時的なテカリ防止効果も満足できる水準にはなかった。そして、球状粉体とワックスの微粒子粉末を用いる方法では、含有割合によっては、スポンジやマット等の化粧料塗布具への移行性が悪くなる場合があり、経時的なテカリ防止効果を十分に満足させることはできなかった。このように、油剤や皮脂等を吸収させるために球状粉体を用いただけでは、経時的に発生するテカリを十分に防止することはできなかった。
【0007】
このため、経時的に油光を生じない効果(いわゆる、テカリ防止効果)に優れ、スポンジやマット等の化粧料塗布具への移行性や、塗布時の滑らかな伸び広がりが良好で、しかも、耐衝撃性に優れる固形粉末化粧料の開発が望まれていた。
【0008】
【課題を解決するための手段】
かかる実情に鑑み、本発明者らは鋭意検討した結果、複数の略球状粒子が凝集合一し表面に複数の凹凸を有する形状の異形複合粉体が、その形状故に、固形化粧料表面の解れを向上させ化粧料塗布具への移行性を良好にし、滑らかな伸び広がりに優れ、且つ、略球状粒子間の隙間に過剰な油剤や肌から分泌される皮脂等を吸着する特性に優れることを見出した。また、更に、該異形複合粉体は、表面に複数の凹凸を有するため、照射された光を多方向に散乱させる特性に優れ、光学的にも、肌上での好ましくない光沢を低減させることができることを見出した。そこで、これら知見に基づき、複数の略球状粒子が凝集合一し、表面に複数の凹凸を有する形状の異形複合粉体と、炭化水素ワックス粉末とを含有する固形粉末化粧料が、上記課題を解決することを見出し、本発明を完成した。
【0009】
すなわち、本発明は、次の成分(a)及び(b);
(a)複数の略球状粒子が凝集合一し表面に複数の凹凸を有する形状の異形複合粉体
(b)炭化水素ワックス粉末
を含有することを特徴とする固形粉末化粧料を提供するものである。
【0010】
また、成分(a)の異形複合粉体が、ポリアクリル酸アルキル及び/又はポリメタクリル酸アルキルとポリイソプレンを主成分とすることを特徴とする前記固形粉末化粧料を提供するものである。そして、成分(a)の含有量が1〜20質量%、成分(b)の含有量が0.5〜10質量%であることを特徴とする前記何れかの固形粉末化粧料を提供するものである。
【0011】
更に、成分(b)以外の油剤の含有量が5〜20質量%であることを特徴とする前記何れかの固形粉末化粧料を提供するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の固形粉末化粧料に用いられる成分(a)の異形複合粉体は、複数の略球状粒子が凝集合一したような形状で、且つ表面に複数の凹凸を有する形状の異形複合粉体(以下、単に「成分(a)の異形複合粉体」と略す。)である。成分(a)の異形複合粉体における、略球状粒子とは、球状、楕円状等の概ね球に近い形状の粒子であり、その平均粒径は0.1〜10μmが好ましい。また、成分(a)の異形複合粉体は、一粒子中に前記略球状粒子が5〜30個凝集合一しているような形状が好ましい。そして、成分(a)の異形複合粉体は、前記略球状粒子が凝集合一しているような形状なので、略球状粒子間のすきまとして凹部を形成し、略球状粒子自体で凸部を形成することにより、表面に複数の凹凸を有している。このような成分(a)の異形複合粉体は、例えば、図1に表されるような形状の粉体である。
【0013】
成分(a)の異形複合粉体の平均粒径は、特に限定されないが、1〜20μmが好ましく、更に5〜10μmが好ましい。更に、成分(a)の異形複合粉体のJIS K−5101により求めた、かさ(見かけ比容)は、特に限定されないが、2.5〜4.5mL/gが好ましく、JIS K−5101により求めた、煮アマニ油の吸油量は、特に限定されないが、60〜100mL/100gが好ましい。
【0014】
成分(a)の異形複合粉体は、ポリアクリル酸アルキル及び/又はポリメタクリル酸アルキルとポリイソプレンを主成分するものが好ましい。成分(a)におけるアクリル酸アルキルとしては、特に限定されないが、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル等が挙げられる。また、成分(a)におけるメタクリル酸アルキルとしては、特に限定されないが、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル等が挙げられる。また、成分(a)におけるポリアクリル酸アルキル及び/又はポリメタクリル酸アルキルとポリイソプレンの組成比は、特に限定されないが、質量比で90〜98:2〜10が好ましい。
【0015】
このような成分(a)の異形複合粉体は、特開平11−140139号公報等に記載されている方法等により調製することができる。具体的には、ポリアクリル酸アルキル及び/又はポリメタクリル酸アルキルのモノマー、ポリイソプレンのモノマー及び架橋モノマーを水中で、分散剤、安定化剤及び触媒の存在下、重合開始剤を添加して、重合、脱水、乾燥、脱モノマー後、粉砕する方法等が挙げられる。ここで用いられる架橋剤としては、特に限定されないが、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジビニルベンゼン、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート等が挙げられる。
【0016】
このような成分(a)の異形複合粉体は、市販品として、ポリアクリル酸アルキルとポリイソプレンの混合比(質量比)が95:5で、平均粒径8μm、かさ3.5mL/g、吸油量85mL/100gのガンツパ−ルGMI−0804(ガンツ化成社製)を用いることができる。尚、本市販品の形状は、図1に表されるような形状である。
【0017】
本発明の固形粉末化粧料において、成分(a)の異形複合粉体は、滑らかな伸び広がりに優れ、且つ、略球状粒子間の隙間に過剰な油剤や肌から分泌される皮脂等を吸着する特性に優れ、更に、表面の複数の凹凸が照射された光を多方向に散乱させる特性を有するため、光学的にも、肌上での好ましくない光沢を低減させることができるものである。
【0018】
本発明の固形粉末化粧料における成分(a)の含有量は、特に限定されないが、0.1〜20質量%(以下、単位に「%」と略す)が好ましく、1〜10%がより好ましい。成分(a)をこの範囲で含有すると、化粧料塗布時の滑らかな伸び広がりがより良好で、経時的なテカリ防止効果が特に優れる固形粉末化粧料を得ることができる。
【0019】
一方、本発明の固形粉末化粧料に用いられる成分(b)の炭化水素ワックス粉末は、圧縮成形したとき等により粉末粒子同士が融着することにより、粉体の結合剤として機能する粉末であり、融点が85〜125℃である炭化水素ワックスの粉末である。このような融点が85〜125℃である炭化水素ワックスは、具体的には、ポリエチレンワックス、エチレンプロピレンコポリマー、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックス、合成炭化水素ワックス、マイクロクリスタリンワックス等が挙げられ、これらの一種又は二種以上用いることができる。
【0020】
これらの炭化水素ワックスを粉砕する方法としては、特に限定されるものではないが、通常公知の微粉砕方法である機械的及び化学的粉砕方法が使用可能である。具体的には、機械的粉砕方法として、ジェットミル、ハンマーミル、ピンミル、ボールミル、ビーズミル、マイクロス(登録商標)、オングミル(登録商標)、ハイブリダイザー(登録商標)、メカノフュージョン(登録商標)等が挙げられ、化学的粉砕方法としては、前記炭化水素ワックスを適当な溶媒に溶かし溶液としたものを噴霧乾燥する方法や、その溶液から炭化水素ワックスを相分離させる方法又は、その溶液を水と乳化しマイクロエマルジョンとして乾燥させる方法等が挙げられる。また、これらの機械的粉砕と化学的粉砕を複合して用いても良い。また、粉砕後、必要に応じて、目的の平均粒子径を得るまで炭化水素ワックスを分級することも可能である。
【0021】
成分(b)の平均粒子径は、特に限定されないが、0.1〜10μmが好ましい。更に、成分(b)の粉末の形状としては、球状、針状、不定形等が挙げられる。平均粒子径がこの範囲であると、成形性が特に良好となり、耐衝撃性が特に優れる固形粉末化粧料を得ることができる。
【0022】
このような成分(b)は、市販品として、PRESS−AID−XP(平均粒径3μm)、PRESS−AID−SP(平均粒径6μm)(何れも、PRESPERSE社製)等が挙げられる。また、特開平10−251121号公報記載の方法で製造された非球状固形油粉末等も用いることができる。
【0023】
本発明の固形粉末化粧料における成分(b)の含有量は、特に制限されないが、0.5〜10%が好ましい。成分(b)をこの範囲で含有すると、化粧料塗布時の滑らかな伸び広がりがより良好で、耐衝撃性が特に優れる固形粉末化粧料を得ることができる。
【0024】
本発明の固形粉末化粧料には、上記成分の他に、感触調整、肌への付着性向上、化粧持続性の向上等を目的とし、成分(b)以外の油剤を粉末状ではなく含有することができる。このような油剤としては、通常、化粧料に用いられるものであれば何れでもよく、例えば、パラフィンワックス、セレシンワックス、オゾケライト、マイクロクリスタリンワックス、モンタンワックス、フィッシャトロプスワックス、ポリエチレンワックス、流動パラフィン、スクワラン、ワセリン、ポリイソブチレン、ポリブテン等の炭化水素系類、カルナウバロウ、ミツロウ、ラノリンワックス、キャンデリラ等の天然ロウ類、トリベヘン酸グリセリル、ロジン酸ペンタエリトリットエステル、ホホバ油、イソオクタン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、トリオクタン酸グリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、ジペンタエリトリット脂肪酸エステル等のエステル類、ステアリン酸、ベヘニン酸、12−ヒドロキシステアリン酸等の脂肪酸類、セタノール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等の高級アルコール類、オリーブ油、ヒマシ油、ミンク油、モクロウ等の油脂類、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラノリンアルコール等のラノリン誘導体類、N−ラウロイルーL−グルタミン酸ジ(コレステリル・ベヘニル・オクチルドデシル)等のアミノ酸誘導体類、パーフルオロポリエーテル、パーフルオロデカン、パーフルオロオクタン等のフッ素系油剤類等が挙げられ、これらの一種又は二種以上を用いることができる。
【0025】
本発明の固形粉末化粧料に、これら成分(b)以外の油剤を5〜20%の範囲で含有すると、化粧料塗布具への移行性や、塗布時の滑らかな伸び広がりが特に良好で、しかも、耐衝撃性に優れる固形粉末化粧料を得ることができる。
【0026】
本発明の固形粉末化粧料、上記成分の他に、着色剤、紫外線遮蔽剤、賦形剤、感触調整剤等の目的で、成分(a)以外の粉体を含有する。このような粉体は、通常、化粧料に用いられる粉体であれば、球状、板状、針状等の形状、煙霧状、微粒子、顔料級等の粒子径、多孔質、無孔質等の粒子構造等により特に限定されず、無機粉体類、光輝性粉体類、有機粉体類、色素粉体類、複合粉体類等が挙げられる。具体的には、酸化チタン、黒色酸化チタン、コンジョウ、群青、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、無水ケイ酸、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化クロム、水酸化クロム、カーボンブラック、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、マイカ、合成マイカ、セリサイト、タルク、カオリン、炭化珪素、硫酸バリウム、ベントナイト、スメクタイト、窒化硼素等の無機粉体類、オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆マイカ、酸化鉄被覆マイカ、酸化鉄被覆マイカチタン、有機顔料被覆マイカチタン、アルミニウムパウダー等の光輝性粉体類、ナイロンパウダー、ポリメチルメタクリレートパウダー、アクリロニトリル−メタクリル酸共重合体パウダー、塩化ビニリデン−メタクリル酸共重合体パウダー、ポリエチレンパウダー、ポリスチレンパウダー、オルガノポリシロキサンエラストマーパウダー、ポリメチルシルセスキオキサンパウダー、ポリウレタンパウダー、ウールパウダー、シルクパウダー、結晶セルロースパウダー、N−アシルリジンパウダー等の有機粉体類、有機タール系顔料、有機色素のレーキ顔料等の色素粉体類、微粒子酸化チタン被覆マイカチタン、微粒子酸化亜鉛被覆マイカチタン、硫酸バリウム被覆マイカチタン、酸化チタン含有無水ケイ酸、酸化亜鉛含有無水ケイ酸等の複合粉体等が挙げられ、これらの一種又は二種以上を用いることができる。尚、これら粉体は、フッ素化合物、シリコーン化合物、金属石ケン、ロウ、界面活性剤、油脂、炭化水素等の通常公知の処理剤により表面処理を施して用いても良い。
【0027】
本発明の固形粉末化粧料における粉体の含有量は、特に限定されないが、50〜94.5%が好ましい。
【0028】
本発明の固形粉末化粧料には、上記成分の他に、通常、化粧料に使用される成分、界面活性剤、油ゲル化剤、紫外線吸収剤、水溶性高分子、トリメチルシロキシケイ酸等の油溶性被膜形成剤、水性成分、パラオキシ安息香酸誘導体、フェノキシエタノール等の防腐剤、ビタミン類、美容成分、香料等を本発明の効果を損なわない範囲で適宜配合することができる。
【0029】
本発明に用いられる界面活性剤は、分散剤、感触調整剤等の目的で用いられるものであり、グリセリン脂肪酸エステルおよびそのアルキレングリコール付加物、ポリグリセリン脂肪酸エステルおよびそのアルキレングリコール付加物、プロピレングリコール脂肪酸エステルおよびそのアルキレングリコール付加物、ソルビタン脂肪酸エステルおよびそのアルキレングリコール付加物、ソルビトールの脂肪酸エステルおよびそのアルキレングリコール付加物、ポリアルキレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレン変性シリコーン、ポリオキシアルキレンアルキル共変性シリコーン等の非イオン性界面活性剤類、アルキルベンゼン硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、α−スルホン化脂肪酸塩、アシルメチルタウリン塩、N−メチル−N−アルキルタウリン塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、アルキル燐酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル燐酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル燐酸塩、N−アシルアミノ酸塩、N−アシル−N−アルキルアミノ酸塩等の陰イオン性界面活性剤類、アルキルアミン塩、ポリアミンおよびアルカノイルアミン脂肪酸誘導体、アルキルアンモニウム塩、脂環式アンモニウム塩等の陽イオン性界面活性剤類、レシチン、N,N−ジメチル−N−アルキル−N−カルボキシメチルアンモニウムベタイン等の両性界面活性剤等が挙げられ、これらの一種又は二種以上を用いることができる。
【0030】
本発明に用いられる油ゲル化剤としては、通常、化粧料に用いられるものであれば何れでもよく、例えば、デキストリン脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、デンプン脂肪酸エステル、ヒドロキシステアリン酸、ステアリン酸カルシウム等が挙げられ、これらの一種又は二種以上を用いることができる。
【0031】
本発明に用いられる紫外線吸収剤としては、通常、化粧料に用いられるものであれば何れでもよく、例えば、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,4,6−トリアニリノ−パラ−(カルボ−2’−エチルヘキシル−1’−オキシ)−1,3,5−トリアジン等のベンゾフェノン系、サリチル酸−2−エチルヘキシル等のサリチル酸系、パラジヒドロキシプロピル安息香酸エチル等のPABA系、パラメトキシ桂皮酸−2−エチルヘキシル等の桂皮酸系、4−tert−4’−メトキシジベンゾイルメタン等のジベンゾイルメタン系等が挙げられ、これらの一種又は二種以上を用いることができる。
【0032】
本発明に用いられる水溶性高分子は、肌への付着性向上、化粧持続性向上、感触改良等を目的として含有されるものである。具体的には、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース等のセルロース誘導体類、アルギン酸ソーダ、カラギーナン、クインスシードガム、寒天、ゼラチン、キサンタンガム、ローカストビーンガム、ペクチン、ジェランガム等の天然高分子類、ポリビニルアルコール、カルボシキビニルポリマー、アルキル付加カルボシキビニルポリマー、ポリアクリル酸ソーダ、ポリメタクリル酸ソーダ、ポリアクリル酸グリセリンエステル,ポリビニルピロリドン等の合成高分子類等が挙げられ、これらの一種又は二種以上を用いることができる。
【0033】
本発明の固形粉末化粧料は、ファンデーション、白粉、頬紅、口紅、アイシャドウ、アイブロウ、コンシーラー等のメーキャップ化粧料等が挙げられる。また、本発明の固形粉末化粧料の形態は、ケーキ状、スティック状、球状等が挙げられる。
【0034】
本発明の固形粉末化粧料の製造方法は、特に限定されないが、例えば、成分(a)〜(b)及びその他の粉体をヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)等で混合分散し、必要に応じて、成分(b)以外の油剤等を添加し、粉砕し、金皿や樹脂皿等の容器に圧縮成型する方法、圧縮成型せず、軽質流動イソパラフィン等の溶剤を用いて、成分(a)及び成分(b)を含有する粉体組成物を容器に流し込み、前記溶剤を乾燥する方法等が挙げられる。
【0035】
【実施例】
以下に実施例を挙げて、本発明を更に詳細に説明する。尚、これらは本発明を何ら限定するものではない。
【0036】
実施例1〜8及び比較例1〜5:ケーキ状ファンデーション
表1及び表2に示す組成のケーキ状ファンデーションを下記製造方法により調製し、「塗布具(マット)への移行性の良さ」、「塗布時の滑らかな伸び広がり」、「経時的なテカリの無さ」、「耐衝撃性」の各項目について、以下に示す評価方法及び判定基準により評価判定し、結果を併せて表1及び表2に示した。
【0037】
【表1】
Figure 0004104491
【0038】
【表2】
Figure 0004104491
【0039】
(製造方法)
A:成分13〜17を加熱し、混合する。
B:成分1〜12をヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)で均一分散する。
C:BにAを添加し、混合する。
D:Cを粉砕する。
E:Dを金皿に充填し、圧縮成型して、ケーキ状ファンデーションを得た。
【0040】
〔評価方法1〕
化粧品評価専門パネル20名に、前記実施例及び比較例のケーキ状ファンデーションを使用してもらい、「塗布具(マット)への移行性の良さ」、「塗布時の滑らかな伸び広がり」、「経時的なテカリの無さ」の其々の項目について、各自が以下の評価基準に従って5段階評価しファンデーション毎に評点を付し、更に全パネルの評点の平均点を以下の判定基準に従って判定した。尚、「経時的なテカリの無さ」については、ファンデーション塗布後、日常生活を6時間した後に評価してもらった。
Figure 0004104491
【0041】
〔評価方法2〕
実施例及び比較例のケーキ状ファンデーションを金皿のまま、正立方向で高さ50cmからベニヤ板上に1〜5回落下させ、その落下毎にケーキ表面を観察し、ヒビや割れの発生を確認し、以下に示す判定基準に従って判定した。
判定基準:
[評点の平均点] :[判 定]
5回落下してもヒビや割れ無し : ◎
5回目でヒビや割れが生じる : ○
2〜3回目でヒビや割れが生じる : △
1回目でヒビや割れが生じる : ×
【0042】
表1及び表2の結果から明らかなように、本発明の実施品である実施例1〜8のケーキ状ファンデーションは、「塗布具(マット)への移行性の良さ」、「塗布時の滑らかな伸び広がり」、「経時的なテカリの無さ」、「耐衝撃性」の全ての項目に優れた固形粉末化粧料であった。これに対して、成分(a)を含有しない比較例1では、「塗布具(マット)への移行性の良さ」、「塗布時の滑らかな伸び広がり」、「経時的なテカリの無さ」が良好ではなかった。また、成分(b)を含有しない比較例2は、「耐衝撃性」が劣っていた。そして、成分(a)の代わりに球状シリコーン粉末を用いた比較例3、球状無水ケイ酸を用いた比較例4、球状ナイロンを用いた比較例5は、何れも「経時的なテカリの無さ」が劣っていた。
【0043】
Figure 0004104491
【0044】
(製造方法)
A:成分13〜16を加熱し、混合する。
B:成分1〜12をヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)で均一分散する。
C:BにAを添加し、混合する。
D:Cを粉砕する。
E:Dを金皿に充填し、圧縮成型して、ケーキ状頬紅を得た。
本発明の実施品である実施例9のケーキ状頬紅は、「塗布具(マット)への移行性の良さ」、「塗布時の滑らかな伸び広がり」、「経時的なテカリの無さ」、「耐衝撃性」の全ての項目に優れた固形粉末化粧料であった。
【0045】
Figure 0004104491
【0046】
(製造方法)
A:成分12〜13を混合する。
B:成分1〜11をヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)で均一分散する。
C:BにAを添加し、混合する。
D:Cを粉砕する。
E:Dを金皿に充填し、圧縮成型して、ケーキ状頬紅を得た。
本発明の実施品である実施例10のケーキ状アイシャドウは、「塗布具(チップ)への移行性の良さ」、「塗布時の滑らかな伸び広がり」、「経時的なテカリの無さ」、「耐衝撃性」の全ての項目に優れた固形粉末化粧料であった。
【0047】
Figure 0004104491
【0048】
(製造方法)
A:成分12〜17を加熱し、混合する。
B:成分1〜11をヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)で均一分散する。
C:BにAを添加し、混合する。
D:Cを粉砕する。
E:Dに成分18〜19を添加し、混合する。
F:Eを容器に充填し、70℃で12時間乾燥して成分18〜19を除去し、ケーキ状アイシャドウを得た。
本発明の実施品である実施例11のケーキ状アイシャドウは、「塗布具(チップ)への移行性の良さ」、「塗布時の滑らかな伸び広がり」、「経時的なテカリの無さ」、「耐衝撃性」の全ての項目に優れた固形粉末化粧料であった。
【0049】
【発明の効果】
本発明の固形粉末化粧料は、経時的に油光を生じない効果(いわゆる、テカリ防止効果)に優れ、や、塗布時の滑らかな伸び広がりが良好で、しかも、耐衝撃性に優れる固形粉末化粧料であった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に用いられる成分(a)の複数の略球状粒子が凝集合一し表面に複数の凹凸を有する形状の異形複合粉体の2000倍(×2000)の顕微鏡写真(スケールは10μm)である。
以 上

Claims (3)

  1. 次の成分(a)及び(b);
    (a)ポリアクリル酸アルキル及び/又はポリメタクリル酸アルキルとポリイソプレン
    とを主成分とし、ポリアクリル酸アルキル及び/又はポリメタクリル酸アルキル
    とポリイソプレンとの組成比が質量比で90〜98:2〜10であって、複数の
    略球状粒子が凝集合一し表面に複数の凹凸を有する形状の、平均粒径が1〜20
    μm、かさが2.5〜4.5mL/g、吸油量が60〜100mL/100gで
    り、ポリアクリル酸アルキル及び/又はポリメタクリル酸アルキルのモノマー
    、ポリイソプレンのモノマー並びに架橋モノマーを水中で重合後粉砕して得ら
    れる異形複合粉体
    (b)炭化水素ワックス粉末
    を含有することを特徴とする固形粉末化粧料。
  2. 成分(a)の含有量が1〜20質量%、成分(b)の含有量が0.5〜10質量%であることを特徴とする請求項1記載の固形粉末化粧料。
  3. 更に、成分(b)以外の油剤の含有量が5〜20質量%であることを特徴とする請求項1または2に記載の固形粉末化粧料。
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