JP4104116B2 - 仮撚機の冷却装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は仮撚加工機、延伸仮撚加工機等の仮撚機の冷却装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、仮撚加工機は、原糸パッケージから引き出された糸条に撚を付与する仮撚装置と、この仮撚装置の上流側に設置され、仮撚装置で付与された撚が糸条に沿って遡及することによって生じる内部応力を緩和もしくわ除去する加熱装置と、この撚掛け状態を撚セットするために熱セットされた糸条を強制的に冷却する冷却装置と、撚セットされた嵩高糸を巻き取る巻取装置等から成っている。
【0003】
また、延伸仮撚加工機は、前記の加熱装置と仮撚装置による撚固定と同時にまたはそれに先立って糸条を所定の倍率に延伸するための延伸装置を具備している。
【0004】
ところで、仮撚加工においては生産性向上のために高速度での仮撚加工が所望されており、所定の安定生産条件での仮撚加工速度のより高速化が計られている。しかし、従来の前記仮撚加工機による高速化は、加撚域において張力と撚レベル等のバランスが崩れて走行糸条に、いわゆるサージング現象と呼ばれる大波の振動による糸揺れ現象が生じて糸切れ、毛羽、撚斑等が発生するという問題を抱えている。
【0005】
そこで、このサージング現象を押さえる方法として、加撚域における張力を高くする方法があるが、張力を極端に高くすると毛羽が増加したり、嵩高糸の残留伸度が少なくなって後工程での外乱に対する許容度が低下して結果的に糸質とその収率を悪化させるという問題がある。
【0006】
また、高速度の状態で糸条の加工を行うと従来の長さの冷却装置では、冷却時間が短くなって良好な捲縮を得る温度まで糸条を冷却することができず、良好な捲縮を得る温度まで冷却するには長尺の冷却装置が必要となる。しかし、長尺の冷却装置となれば仮撚機全体が大きくなって作業性、メンテナンス性が悪くなるだけでなく、冷却装置における糸条の接触抵抗、撚の伝搬抵抗が大きくなって嵩高糸の捲縮率と残留伸度が低下するので、加工糸そのものの糸質が悪化するという問題がある。
【0007】
そこで、前記したような問題点を解決するため、例えば、特開平9−316740号公報等に記載されているような、一対の糸条接触壁体により構成され、この一対の糸条接触壁体が、走行糸条が一方の糸条接触壁体面に接触するか、あるいは、各糸条接触壁体面に交互に接触するように隙間をもって設置されてあると共に、この一対の糸条接触壁体に、糸条の走行方向と交差する方向に吸引流を作用させる吸引手段が設けられた冷却装置等が考案されている。
【0008】
このような冷却装置によれば、糸条接触壁体による冷却と吸引流体による冷却によって冷却能力が大きくなり、冷却装置の長さを従来の約半分にすることができるので糸条の走行抵抗が小さく仮撚部における張力(工程張力)を下げることができ、撚りの遡及が容易になって従来よりも高速度で加工しても強度、伸度、捲縮率が低下しない良質の嵩高糸が得られると共に、糸条が糸条接触壁体面に接触した状態で走行するため、工程張力を下げてもサージング現象の発生を防ぐことができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、繊度(dtex)の小さい細物糸の仮撚加工の場合等は、その糸条の細さから、前記特開平9−316740号公報の冷却装置では、糸条が一対の糸条接触壁体の何れの糸条接触面にも非接触の状態で通過することがあり、充分な冷却効果が得られず、さらに、その非接触の状態が長くなることがあると、サージング現象が起こりやすくなる。つまり、糸条が一対の糸条接触壁体の糸条接触面に接触するよう糸条接触面間の隙間を最適な状態に管理する必要があるが、この隙間の管理は細物糸においては困難である。
【0010】
また、特殊品種、例えば太細糸(Thick&Thin Yarn)等のように極低張力を必要とする糸の仮撚加工の場合等は、極低張力での加工のため、前記特開平9−316740号公報の冷却装置では、糸条が糸条の走行方向と交差する方向に作用する吸引流によって吸引ダクト側に引き寄せられ大きく彎曲する。その結果、糸条が吸引ダクトの吸引口近傍の部材に接触して毛羽が生じたり、糸条接触壁体面から糸条が外れてサージング現象が起こり、これが染斑の原因になる等の問題がある。
【0011】
よって、本発明が課題とすることは、特に細物糸や加工時に極低張力を要する太細糸等の仮撚加工において、効率よく冷却し、かつ、サージング現象が抑制でき、高速度の仮撚加工に対応できる仮撚機の冷却装置を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を達成するために本発明の仮撚機の冷却装置は、一対の壁部材を有し、吸引流を作用させる吸引手段を備えた上、前記一対の壁部材に、吸引手段の吸引作用によって糸条が吸引手段側へ吸い込まれるのを防止するとともに、仮撚加工によって撚りが入った糸条が接してその糸条を撚り方向に発生する回転力による転がりによって前記糸条接触部の接触面まで移動させるためのガイドとなる規制ガイドを取り付け、糸条が前記糸条接触部の接触面まで前記規制ガイド上を移動することにより前記糸条接触部の接触面に糸条が接触して糸条の冷却効果を向上させることを特徴とするものであり、この規制ガイドを一つ以上着脱自在に取付けられるようになっている。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による仮撚機の冷却装置の一例を図面を参照して説明する。図1は本発明の冷却装置5を有する仮撚機の全体図であり、図2は図1におけるI−I矢視図である。
【0014】
仮撚機は作業通路を挟んで片側の外側に供給用糸条パッケージ70を載置するクリールスタンド2が設置され、このクリールスタンド2の内側に第1糸送り装置3と第1加熱装置4と冷却装置5と仮撚装置6と第2糸送り装置7とがこの順序で上方から下方に向かって機枠1に装着されていると共に、作業通路の反対側には巻き取り装置11が設置され、作業通路の作業台12の下方には第2加熱装置8と第3送り装置9と油剤付与装置10が設置されており、これ等の装置が機台長手方向に12錘分(12糸条分)を1スパンとして複数スパン分設置されたものであり、本発明における冷却装置5は図3、4、5に示されるように、冷却部15と吸引手段13とから成っている。
【0015】
その吸引手段13は、ダクト14に糸条Yの走行位置に対応して吸引口となる細幅縦長溝14a、14bが糸条の走行方向に複数穿設され、これが一つのダクト14に2糸条単位で6カ所、すなわち、12糸条分設けられて1スパンを成しており、このダクト14が複数本連結され、その端部にインバータによって駆動用電動機の回転数が制御される排気ファン(図示なし)が連結されており、この排気作用によってダクト14内に吸引作用が働くようになっている。
【0016】
なお、ダクト14の上部には排煙箱26が取り付けられ、ダクト14と第1加熱装置4の間に位置している。この排煙箱26は糸条の走行領域が確保され、ダクト14内部と連通した構成になっているので、第1加熱装置4で熱処理された糸条の油煙成分等が冷却装置5に至るまでにダクト14の吸引手段13の作用により吸引除去される。
【0017】
一方、冷却部15は、ダクト14の細幅縦長溝14aと14bの間にねじ20によって対向して取り付けられたコ形状の固定壁部材16、17と、それらに近接して背中合わせに設けられたコ形状の可動壁部材18、19からなり、固定壁部材16と可動壁部材18が組み合わされた一対が2糸条の内の一方を受け持ち、固定壁部材17と可動壁部材19が組み合わされた一対が他方の糸条を受け持つようになっている。
【0018】
可動壁部材18、19のダクト14側に板状の弾性部材21の片側がねじ23によって取り付けられ、この弾性部材21の他方側がねじ22によってダクト14に取り付けられることによって可動壁部材18、19がダクト14に係止される。この弾性部材21にはゴム材、例えば、ニトリルブタジェンゴム(NBR)等を用いるのが好ましく、硬度は可動壁部材18、19の垂れ下がりがない程度に適宜決定するようにする。
【0019】
また、可動壁部材18、19は固定壁部材16、17に対して開口することができ、閉口時においては弾性部材21の弾性力によって固定壁部材16、17の方向へ復帰するようになっている。さらに、可動壁部材18、19のダクト14への取り付け部の弾性部材21にゴム材を使用することにより、外気との気密性が増すので、ダクト14内の吸引時には可動壁部材18、19にダクト14側へ引き込む力が作用し、可動壁部材18、19が固定壁部材16、17を押圧する状態になる。
【0020】
また、固定壁部材16、17及び可動壁部材18、19は、それぞれ糸条接触部16a、17a及び糸条接触部18a、19aを有し、その固定壁部材16、17の糸条接触部16a、17aと可動壁部材18、19の糸条接触部18a、19aには糸条走行方向に所定の間隔をもつて凹凸部が形成されている。
【0021】
この凹凸部は、糸条接触部16aの凹部に対し糸条接触部18aの凸部が、糸条接触部16aの凸部に対し糸条接触部18aの凹部がそれぞれ対面して位置し、また、糸条接触部17aの凹部に対し糸条接触部19aの凸部が、糸条接触部17aの凸部に対し糸条接触部19aの凹部がそれぞれ対面して位置するように配置されており、糸条Yが前記凸部の各上面に交互に接触して走行するか、各凸部間の接線上を走行するようになっている。
【0022】
糸条が接触する前記凸部の糸条走行方向の長さ寸法は、糸条の空中走行長さが50mm以下、好ましくは10〜30mmに、糸条の接触面の長さを前記糸条接触部全長の約50%に、また、糸条走行方向と交差する幅寸法は、10〜50mmに、そして、凸部同士の隙間寸法(δ)は糸条太さの0〜10倍に設定するのが好ましい。
【0023】
前記糸条接触部は、糸条との熱伝達がよいことが必要であり、そのために、ステンレス鋼を窒化加工して鏡面バフ仕上げするか、硬質クロームメッキあるいはフレームプレーティング等を施し、ビッカース硬度700以上となるよう表面処理を行なうようにする。
【0024】
前記糸条接触部の凸部同士の隙間寸法(δ)の管理は、図5に示されるように可動壁部材18、19のダクト14側と反ダクト14側にねじ24が螺着され、このねじ24の頭部厚さ(T)を調節して行なうようになっている。
【0025】
また、隙間寸法(δ)管理の別の例示として図6に示されるように、固定壁部材16’と壁部材18’の間、固定壁部材17’と壁部材19’の間のそれぞれダクト14側に調節プレート25を介在せしめて、ねじ35によって壁部材18’、固定壁部材16’及び調節プレート25を三枚締めにて固定し、このときの調節プレート25の厚み(T')を調節して行うことができる。壁部材19’と固定壁部材17’側も同様である。この図6に示される例示によれば、壁部材18’と固定壁部材16’の反ダクト14側が開口されているので、糸通し等のとき壁部材18’をわざわざ開放する必要がなくなるという利点がある。
【0026】
なお、図6による例示の場合、壁部材18’、19’には可動壁部材18、19にこの例示に必要な加工を施したものを用いることができ、また、固定壁部材16’、17’には固定壁部材16、17にこの例示に必要な加工を施したものを用いることができる。
【0027】
前述したねじ24又は調節プレート25の糸条走行方向への配置位置は適宜決めてもよいが、それらと糸条との接触を防ぐことからも後述する規制ガイド27と同一位置とするのが好ましい。
【0028】
次に、規制ガイド27を説明する。規制ガイド27は、図5、7に示されるように、棒状のガイド28がプレート29の略中央で片側を固着されてプレート29から突出しており、この突出部が固定壁部材16、17と可動壁部材18、19に穿設されたガイド孔30に遊挿され、プレート29がねじ31によって固定壁部材16、17に固定された構成に成っている。このとき、ガイド孔30の外径寸法を可動壁部材18、19の開閉時にガイド28が可動壁部材18、19と干渉しない寸法にする必要がある。
【0029】
この規制ガイド27は、図5に示されるように、運転時走行している糸条Yとダクト14側のねじ24との間に位置し、糸条走行方向に対しては冷却部15の中央付近1個所とするか、あるいは複数箇所とすることができる。複数箇所とする場合は、その数量を加工品種や冷却部15の長さ等によって適宜選択できるようにするために、固定壁部材16、17及び可動壁部材18、19の糸条走行方向に規制ガイドの必要数量分の取り付け孔、即ち、ガイド28が遊挿されるガイド用孔30と、ねじ31を捩じ込むための雌ねじ32を予め穿設しておく。
【0030】
また、規制ガイド27は糸条走行方向において、糸条接触部16a、17a、18a、19aの凸部への糸条の接触の妨げにならないよう、空間の広くとれる凹凸部配置上の凹部同士が対面する所に設けるのが好ましい。
【0031】
別の規制ガイド27’の例示として、図8に示されるように、糸条の接触部がV字状のガイド33にねじ34を固定壁部材16、17を介してねじ込んで、ガイド33を可動壁部材18と固定壁部材16の間に挟持するようにもできる。
【0032】
上述のような規制ガイド27、27’の構成によれば、規制ガイド27、27’の追加や交換が容易にできるので、品種や冷却部15の長さ等に対応した規制ガイドの数量への変更時に時間的ロスがなく非常に能率的である。
【0033】
以上のような仮撚機において、供給用糸条パッケージ70から第1糸送り装置3によって送り出された糸条は、第1加熱装置4で熱処理されて排煙箱26を通り、冷却装置5内では、排煙箱26下部に設けられた糸道ガイド36と冷却装置5の下方に設けられた糸道ガイド37を結ぶ線上を走行し、仮撚装置6で撚りが付与され、その後第2糸送り装置7から第2加熱装置8、第3糸送り装置9、油剤付与装置10を経て巻取装置11によって巻き取られる。
【0034】
このような仮撚り加工工程において、冷却装置5内を走行する糸条は、冷却部15に設けられた糸条接触部16a〜19aの接触面(凸部上面)に接触して走行するとともに、ダクト14からの大気の吸引作用によって冷却される。
【0035】
その冷却効果を得るためには、糸条が確実に前記接触面に接触することが必要であり、これは本発明であるところの冷却部15に規制ガイド27を設けることで達せられる。
【0036】
つまり、図9に示されるように、走行中の糸条Yは規制ガイド27によって、延伸倍率が低い場合であっても、ダクト14の吸引口(図4に示される細幅縦長溝14a、14b)近傍まで引き寄せられることがなく、常に糸条接触部16a〜19aの接触面(凸部上面)からはみ出ない位置にあり、しかも仮撚加工中の糸条には撚りが入っているのでその撚り方向に回転力が生まれ、糸条が規制ガイド27に接すると前記回転力によって規制ガイド27上を転がり、糸条接触部16a、18aのいずれかの接触面(図5参照)、また、一方の糸条接触部17a、19aのいずれかの接触面(図5参照)まで移動するので、糸条は確実に前記接触面に接触するのである。
【0037】
なお、図9に示されている規制ガイド27は1箇所であるが、糸条Yが糸条接触部16a〜19aからはみ出るようであれば前述したように規制ガイド27を複数箇所設けるようにする。
【0038】
以上の結果、ダクト14の吸引口近傍部材への糸条の接触や引っ掛かりがなく、さらに、糸条が前記接触面に確実に接触するので冷却効果が向上するとともに、サージング現象の発生が防止できる。これは、特に細物糸や極低張力を要する太細糸等の場合には極めて有効である。
【0039】
なお、本発明では図3に示されるように、冷却部15における固定壁部材16と可動壁部材18の一対と、固定壁部材17と可動壁部材19の一対との間隔寸法が上方に対して下方の方が広くなった末広がり状になっているが、上方と下方の間隔寸法を同一にしてもよい。
【0040】
次に、本冷却装置を使用して行った仮撚加工の実施例を下記する。
【0041】
【実施例1】
加工速度と未解撚の関係。
1)原糸:PET(ポリプロピレンテレフタレート)、300dtex−48F
2)品種:太細糸(Thick&Thin Yarn)
3)仮撚装置:フリクションツイスター
4)糸条接触部(凸部同士)の隙間寸法δ:0.15mm
5)加工速度:350m/min(対Thick&Thin Yarn)
上記加工条件において、加工速度における未解撚をテストしたところ、下表のとおりであった。
Figure 0004104116
【0042】
この結果、規制ガイドを設けた場合、規制ガイドなしの場合に比べて未解撚の発生速度が約20%向上しており、仮撚加工が高速化できることがわかる。これは、規制ガイドを設けたことにより、糸条接触部に糸条が確実に接触して走行する効果であり、未解撚に起因するサージング現象が抑制されていることが分る。
【0043】
【実施例2】
サージング現象の発生と延伸倍率の関係
1)原糸:PET(ポリプロピレンテレフタレート)、155dtex−36F
2)品種:Regular DTY(84T−36F)
3)仮撚装置:フリクションツイスター
4)糸条接触部(凸部同士)の隙間寸法δ:0.15mm
5)加工速度:1100m/min
上記加工条件において、多糸条でのサージング現象発生時の延伸倍率をテストしたところ、下表のとおりであった。
Figure 0004104116
【0044】
この結果、サージング発生時の延伸倍率の各糸条でのバラツキが、規制ガイドなしの場合は0.03であり、規制ガイドを設けた場合は0.01と減少している。このことからも規制ガイドを設けることによってサージング現象が抑制されていることが分る。
【0045】
またこのテストで、同じ加工速度においては規制ガイドを設けた場合、規制ガイドなしの場合に比べて低い延伸倍率で加工できることが分り、その分加工糸の残留伸度が高くなるという効果がある。換言すれば、所定の残留伸度を確保して加工する場合、規制ガイドを設けたときの低い延伸倍率から前記所定の残留伸度に対応した延伸倍率まで上げて加工することができ、その延伸倍率が上げられることにより、加工速度の高速度化がはかれる。
【0046】
【発明の効果】
本発明によれば、冷却装置の冷却部を構成する一対の壁部材に規制ガイドが設けられているので、糸条の加工時の延伸倍率が低い場合であっても、糸条はダクトの吸引口まで引き込まれることがなく、糸条接触部の接触面からはみ出ないように規制されるとともに、この規制ガイドに接した糸条が規制ガイド上を撚り方向に転がって糸条接触面に確実に接触するので、冷却効果が格段に向上するとともに、サージング現象の発生が防止できる。
【0047】
また、規制ガイドによって糸条がダクトの吸引口まで引き込まれることがないので、その吸引口近傍の部材への引っ掛かりがなく、毛羽の発生も防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の冷却装置を有する仮撚機の全体図である。
【図2】 図1におけるI−I矢視図である。
【図3】 本発明の冷却装置における冷却部の構成を示す正面図である。
【図4】 図3におけるII−II矢視図である。
【図5】 図3におけるIII−III矢視図であり、糸条接触部の隙間調節部及び規制ガイドを示すものである。
【図6】 糸条接触部の隙間調節の別の方法を例示した図である。
【図7】 本発明における規制ガイドの取付けを示す斜視図である。
【図8】 別の規制ガイドの取付けを示す斜視図である。
【図9】 規制ガイドによって糸条走行路が規制される状態を示した概略図である。
【符号の説明】
5 冷却装置
13 吸引手段
14 ダクト
15 冷却部
16、16’、17、17’ 固定壁部材
18、19 可動壁部材
18’、19’ 壁部材
16a、17a、18a、19a 糸条接触部
24、31、34、35 ねじ
25 調節プレート
27、27' 規制ガイド
28、33 ガイド
29 プレート
30 ガイド孔
32 雌ねじ

Claims (2)

  1. 仮撚加工機または延伸仮撚加工機の加熱装置と仮撚装置との間に設置され、加熱装置によって加熱された糸条を冷却すると共に、糸条の振動を抑制して安定させた状態で走行させる冷却装置において、一対の壁部材を有し、走行糸条がその一方の壁部材の糸条接触部に接触したり、各壁部材の糸条接触部に交互に接触したりするようになっており、その一対の壁部材が、糸条に対して糸条の走行方向と交差する方向に吸引流を作用させる吸引手段部に設けられた冷却装置であって、前記一対の壁部材に、前記吸引手段の吸引作用によって糸条が吸引手段側へ吸い込まれるのを防止するとともに、仮撚加工によって撚りが入った糸条が接してその糸条を撚り方向に発生する回転力による転がりによって前記糸条接触部の接触面まで移動させるためのガイドとなる規制ガイドを取り付け、糸条が前記糸条接触部の接触面まで前記規制ガイド上を移動することにより前記糸条接触部の接触面に糸条が接触して糸条の冷却効果が向上することを特徴とする仮撚機の冷却装置。
  2. 前記一対の壁部材の長手方向に一つ以上の規制ガイドを着脱自在に取り付けたことを特徴とする請求項1に記載の仮撚機の冷却装置。
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