JP4103603B2 - 再利用部品の管理システムおよび再利用部品の管理方法 - Google Patents

再利用部品の管理システムおよび再利用部品の管理方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、製品を構成する再利用可能な部品もしくは部品組立の管理を効率よく行えるようにした再利用部品の管理システムおよび再利用部品の管理方法に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
家電リサイクル法の施行に伴い、リサイクルが義務付けられる家電製品が増えてきている。また、車両についてもリサイクルが検討されている。リサイクルを行う上で重要な点はコストの問題である。すなわち、リサイクルを実施するためには、完成品としての製品を分解して、層別分類し、再利用部品、再生部品、廃棄品等に分類するといった作業が必要となるが、それらの作業を実施する場合には、一般的には多くの人手や時間がかかるため、コスト的に見合わない場合が多くなる。
【0003】
その大きな原因としては、完成品としての製品の製造者や企業と、それらを分解再生する再利用者や会社とが一般に異なることである。製品を製造した企業が、自社の製品を分解することは、その企業が持つ組み付け手順を調べれば容易にわかることであり、自動車メーカでは、このような考え方で自社製品を分解するプラントを作製したところもある。
【0004】
しかし、通常は、製品を分解する企業や人は、それがどのように組みつけられているのかがわからないことが多く、適当に分解することで部品を破損したりするなどの不手際が生じてしまうことがあり、この結果、再利用できる率が低くなってしまうというのが実情である。この観点から、製品をどのように分解するかを製品分解をおこなう企業に提供するシステムが必要になる。
【0005】
また、手順どおり分解した後、分解されたものが別の用途に使えるかどうか、あるいは使えるとすればそれはどのような価格で販売できるかということを知ることも、分解を担当する企業の収益性を考えると重要になる。また、この点から、たとえば、あるレベルまで分解すれば、他製品への再使用が可能な部品であるものが、再使用不能のレベルまで分解してしまうことで、販売できなくなるようなものもあり、このような不手際も防止することが必要がある。
【0006】
さらに、上記の課題が解決したとしても、それらの分解品について、要求があった企業や個人に対していつでもタイムリーに販売することができるようにするために、分解品を自動的に層別して保管することができるようにシステムも必要となってくる。
【0007】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、製品に組み込まれた再利用可能な部品や部品組立の分解作業を、リサイクル先の用途に対応できるように過不足なく的確に行なうことができるようにすると共に、これら分解品の層別と管理についてもコストの低減を図ることができるようにした再利用部品の管理システム及び再利用部品の管理方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明によれば、再利用情報センタに設けられ外部からネットワークを介したアクセスを受け付けて製品および当該製品に組み付けられた再利用部品に関する情報の授受を行うウェブサーバと、前記ウェブサーバに接続され前記製品および前記再利用部品の識別情報および前記再利用部品の前記製品への組み付け情報を含んだ製品情報および使用履歴情報が階層的なデータ構造で記憶されるデータベースと、前記製品に付されその製品の前記識別情報と共に前記ウェブサーバに前記ネットワークを介してアクセスするためのアクセス情報が非接触状態で電気的に読み出し可能に記憶された製品タグと、前記製品を構成する前記再利用部品に付され前記識別情報と共に前記ウェブサーバに前記ネットワークを介してアクセスするためのアクセス情報が非接触状態で電気的に読み出し可能に記憶され且つ読み取り動作に必要な電界強度が前記製品タグの場合に比較して大きい値に設定された部品タグと、前記製品タグおよび前記部品タグに記憶された識別情報および前記ウェブサーバに前記ネットワークを介してアクセスするためのアクセス情報を電気的に読み出す読取装置と、前記ネットワークに接続され前記読取装置により読み取った前記製品タグのアクセス情報に基づいて前記ネットワークを介して前記ウェブサーバにアクセスする利用者の端末装置とを備え、前記ウェブサーバは、前記端末装置から前記ネットワークを介してアクセスを受けて前記識別情報を受けると、その製品を構成する部品のうちの前記再利用部品もしくは部品組立についてその解体に関する情報の提供およびそれら再利用部品もしくは部品組立に関する情報を前記データベースから読み出して前記端末装置に送信するので、製品の解体業者や再利用者などがその製品の製品タグの情報を読み取って再利用情報センタにアクセスするだけでその製品を構成している再利用部品をリサイクルさせるときに迅速且つ確実にリサイクルに必要な情報を入手することができ、利用価値の高い状態で再利用部品を活用することができるようになる。
また、製品タグおよび部品タグを、非接触式の読取装置により情報を読み取り可能な構成としたので、読取装置による製品タグ及び部品タグの情報の読み取り作業を簡単且つ迅速に行うことができるようになり、読み取り用の道具を装着したり接続するなどのわずらわしい作業を必要とせず、作業性の向上を図ることができるようになる。
【0009】
請求項2の発明によれば、上記発明において、製品を流通させる過程でその梱包に流通に関する識別情報が記憶された梱包タグを付し、再利用情報センタにより、梱包タグに記憶されている識別情報に基づいて流通過程の情報の提供を可能に構成したので、製品の流通過程における移動情報を把握することができ、その移動管理を的確に行うことができるようになる。
【0013】
請求項の発明によれば、上記請求項1または2の発明において、製品タグおよび部品タグを、読取装置による情報の読み取り動作が可能な通信周波数が互いに異なる値となるように設定したので、それぞれの情報を選択的に読み取ることができるようになり、必要な情報のみを迅速且つ確実に読み取って処理を進めることができるようになる。
【0014】
請求項の発明によれば、上記各発明において、製品タグを、動作電源として電池を備える構成のものを採用しているので、製品が動作電源を持たない状態あるいは製品本体から動作電源を得ることができない場合でも、外部から給電を行うことなく内部に記憶している情報を送信することができるので、通信距離を長くすることができると共に部品タグとは通信可能な距離を異ならせることができるようになる。
【0015】
請求項の発明によれば、上記請求項の発明において、部品タグを、外部から電磁誘導作用で給電を受けるための受電用コイルを備えた構成としたので、製品よりも低価格な再利用部品について電源を持たせる構成としないので安価且つコンパクトなタグを使用することができ、リサイクル活動を低コストで円滑に実現することに貢献できるようになる。
【0016】
請求項の発明によれば、上記各発明において、製品タグを、外部から利用者による書き換え可能な記憶領域を備えた構成としたので、製造段階から販売、流通、使用者による使用、リサイクル、最終処理などの各段階において、それぞれの利用者が独自の管理のために記憶領域を使用して製品の管理や移動などの管理をすることができるようになる。
【0017】
請求項の発明によれば、上記各発明において、部品タグを、自己が付されている再利用に供される単位の部品もしくは部品組立についての分解可否を示す情報を記憶するように構成し、再利用情報センタのウェブサーバにより、部品タグに分解可能を示す情報が記憶された部品もしくは部品組立の分解手順の情報を提供することができるようにしたので、製品タグの情報に基づいて得た再利用部品について、分解可能か否かを部品タグを読み取ることで認識することができ、分解可能である場合には、どの程度までどのようにして分解処理をすればよいかについてウェブサーバからその分解手順の情報に基づいて的確に行うことができるようになり、再利用部品の利用価値を低下させることなく迅速且つ円滑にリサイクル活動に貢献することができるようになる。
【0018】
また、分解手順の情報を再利用情報センタ側から提供するので、部品タグに記憶する情報を最小限にして負荷を低減して低コストなものとすることができると共に、分解手順の情報に変更が生じた場合でも、情報源側で統括的に変更処理することができるので、漏れのない確実且つ正確な情報提供をすることができるようになる。
【0019】
請求項の発明によれば、上記各発明において、ウェブサーバにより、利用者から製品タグの識別情報を受けたときに提供する情報として、その製品のメーカおよび製品情報を読み出してそのリサイクル情報を提供する情報ページを表示させるように構成したので、利用者が製品タグの情報を読み取ってウェブサーバにアクセスすることで自動的にその製品に関する情報を提供するメーカにアクセスすることができるようになり、再利用部品のリサイクルを円滑に行うことに貢献することができる。
【0020】
そして、上述の場合に、直接メーカにアクセスするのではなく再利用情報センタを介してアクセスする方式としているので、例えば、メーカのリンク先が変更された場合や、メーカそのものが存在しなくなっている場合でも、その製品のリサイクルに関する情報を再利用情報センタ側で補ったり代替可能な情報を提供することもできるようになり、これによってリサイクル活動を円滑に推進することができる。
【0021】
請求項の発明によれば、上記請求項の発明において、再利用情報センタのウェブサーバにより、製品もしくは部品についての分解手順情報、代替製品情報、リユース品の市場取引情報などを提供する情報源を表示できるようにしたので、製品について再利用しようとする利用者が再利用情報センタにアクセスすることで、製品や部品の分解手順情報や、修理などで必要な代替製品の情報、あるいはリユース品の市場取引情報などに基づいて的確なリサイクル処理を推進することができるようになる。
【0022】
請求項10の発明によれば、上記請求項およびの発明において、再利用情報センタのウェブサーバにより、リサイクルに供する部品についての販売情報、再利用可能性の指標情報、販売可能な場所の情報、販売価格、その他再利用情報などから必要な情報を追加提供するように構成したので、再利用部品を供給する際に、その再利用部品について利用価値の高い条件で市場に再投入することができ、リサイクル活動の積極的な利用を推進することができるようになる。
【0023】
請求項11の発明によれば、上記各発明において、再利用情報センタのウェブサーバにより、製品タグを付した製品および部品タグを付した部品あるいは部品組立について、製造者、販売者、運搬者、使用者、再利用者、最終処理者のそれぞれに対してその取り扱いを行うためのデータベースを備えた構成としたので、製品を取り扱う場合に、その取り扱いをする者に都合のよいデータベースを利用して情報を得ることでそれぞれの条件に適した管理をすることができるようになる。
【0025】
請求項12の発明によれば、上記したようなシステムを運営する際に、第1に、製造者側において再利用可能な部品を含んで構成される製品の製造過程で製品タグを付すと共に、その製品を構成する再利用部品のうち再利用に供される単位の部品もしくは部品組立毎に部品タグを付す過程を実施し、第2に、製品タグに再利用情報センタのウェブサーバにアクセスするためのアクセス情報を書き込むと共に、部品タグにその部品の識別情報を書き込む過程を実施し、第3に、製品に組みつけられた部品のうちの再利用部品の組み付け情報を含んだ製品情報と再利用部品の再利用情報について再利用情報センタのウェブサーバに登録する過程を実施し、第4に、再利用情報センタ側において利用者からネットワークを介して製品タグから読み出された識別情報を受けると、その製品を構成する部品のうちの再利用部品もしくは部品組立についてその解体に関する情報の提供およびそれら再利用部品もしくは部品組立に関する情報を提供する過程を実施するようにしたので、製品に含まれる再利用部品のリサイクル処理を迅速且つ的確に行うことができるようになる。
【0026】
請求項13の発明によれば、上記請求項12の発明において、再利用情報センタのウェブサーバにより、利用者などからのアクセスに応じて、再利用部品に関する販売情報として再利用可能性情報、販売可能な場所の情報、販売価格情報などを提供する過程を実施するようにしたので、再利用部品を供給する際に、その再利用部品について利用価値の高い条件で市場に再投入することができ、リサイクル活動の積極的な利用を推進することができるようになる。
【0027】
請求項14の発明によれば、上記請求項12および13の発明において、製品を販売業者や運送業者などの流通業者により流通させる流通過程で梱包に梱包タグを付す過程を実施し、梱包タグに梱包内の製品識別情報を記憶させる過程を実施し、流通業者を含む利用者から再利用情報センタに対して梱包タグの製品識別情報に基づく問い合わせを受けると運送履歴情報を提供する過程を実施するようにしたので、製品について流通過程を担う者が管理をする場合に、その製品を梱包状態のままで梱包タグを読み取ることで中に梱包されている製品を迅速且つ確実に把握してその流通状態の管理や追跡管理などを行うことができ、リサイクルにもこれを積極的に活用させることでリサイクルコストを低減して円滑に推進することができるようになる。
【0028】
請求項15の発明によれば、上記請求項12ないし14の発明において、製造者により再利用情報センタのウェブサーバに、製品を構成する再利用部品の故障に対処して交換する手順情報を登録する過程を実施すると、利用者から再利用情報センタに対して製品タグの識別情報に基づく故障部品交換の問い合わせを受けると再利用部品の交換手順情報を提供する過程を実施するので、利用者が製品について故障あるいは部品交換などにおいて、再利用部品の交換手順情報を得て間違えることなく確実に実施することができるようになる。
【0029】
請求項16の発明によれば、上記請求項12ないし15の発明において、製品の製造時にその製品を構成する部品もしくは部品組立に付される部品タグの有無を読取装置で読み取ることにより完成品の組み付け状態をチェックする過程を実施するようにしたので、製造過程においても、その製品に組み付ける部品や部品組立についての製品チェックを確実かつ的確に行えるようになり、再利用部品のリサイクルに対しても有効な貢献することができるようになる。
【0030】
請求項17の発明によれば、上記請求項16の発明において、製品の製造時にその完成品について部品タグの動作が正常に行われるか否かの動作確認を読取装置を用いて行う過程を実施するようにしたので、製品として出荷された後に流通過程や分解などの過程において製品タグや部品タグの不具合に起因したリサイクルへの支障の発生を極力低減してリサイクルを円滑に推進することに貢献できるようになる。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を車や電化製品などの複数の部品を組み立ててなる製品のリサイクルシステムに適用した場合の一実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下においては、次の項目に分けて説明する。各項目は、(a)システムの概要、(b)システムの構成および機能の詳細、(c)システムの各参加者の役割を中心とした機能、(d)複数の具体的事例である。
【0033】
(a)システムの概要
図1には本システムの概要を示している。車や電化製品などの製品1が製造される場合、まず製造業者2側において製品設計が行われる(図中A1の段階)。製品1を製造するために、必要となる部品あるいは一まとまりの部品からなるサブアッシー3を単位とし、製品設計の段階A1では、その組み付け性、分解性が考慮される。この場合に、製品設計の段階A1においても、その製品1を製造する企業の独自の設計基準ではなく、製造する製品1に係わる業界全体に共通した設計技術標準を設けたり、関連企業グループでの標準化を行っておくと、後述するようにリサイクル、リユースの効率を高めることができる。
【0034】
そして、このような製品設計を行なった結果のデータについては、製造業者2である部品メーカあるいはサブアッシーメーカ2aや製品メーカ2bなどから、公開可能な情報について再利用情報センタ4にインターネットなどのネットワーク5を介して収集される。収集した情報は、後述するように、再利用情報センタ4側から、情報を使用したいユーザ(使用者)6、リサイクル業者7等に有償あるいは無償で提供することができる。
【0035】
なお、上記の場合、製品1を市場に流通させたり運送を担う販売業者や運送業者があり、このシステムに参加することで製品1に関する情報を使用して販売業務や運送業務を効率的に行うようにすることができる。
【0036】
有償で提供する場合には、情報提供者側にとっては、リサイクルやリユースを効率よく実施することを推進するのを活性化させることができる。また、無償で提供する場合には、一定の会員が利用できる形態としてデータの利用を無償としたり、あるいは、一定期限が過ぎた時点で無償にすることで利用者の拡大を図るようにしてリサイクルあるいはリユース率を高めることができる。
【0037】
これによって、ユーザ6やリサイクル業者7は、組み付け工程のデータから正しい分解方法を知ることができるようになる。また、リサイクル業者7は分解したものが、どのようなところでリユースやリサイクルされるかを容易に把握できる。さらに、ユーザ6は代替部品情報を得られるため、交換部品を容易に探索する手がかりを得ることができる。
【0038】
製造工程(図中A2の段階)では、サブアッシー3が製造された時点で部品タグとしてのサブアッシータグ8が取り付けられ、サブアッシー情報がサブアッシータグ8に書き込まれる。サブアッシータグ8には、サブアッシー3の種類、構成要素情報、製造年月日、製造場所、シリアル番号等が記録される。
【0039】
サブアッシータグ8自体もリサイクル可能なように寸法、形状等が設定されている。樹脂部品や、金型部品を用いたサブアッシー3に、所定形状のタグ固定部を設けて、容易にサブアッシータグ8が取り付けられる。また、固定部を同じにすることにより、サブアッシー3の認識自動化が容易になる。サブアッシータグ8の形状は、薄型のチップ、コイン形状、シールが用いられる。長期間使用が考えられるものに対しては、確実に固定できるようタグ固定部位を設けておくのがよい。
【0040】
サブアッシー3を組み付けてアッシーにされた製品1は、アッシーの構成要素であるサブアッシー3が確実に取りつけられ、それらが正常に動作するかが確認される。動作確認には電子タグリーダ(読取装置)が用いられる。正常に動作、組付けが行われたとき、製品認識用の製品タグ(アッシータグ8)9が取り付けられる。製品タグ9は製品の管理を行うために用いられる。情報の形は、製品タグ9のIDの下にサブアッシータグ8の情報が結びつく形になる。
【0041】
製品タグ9とサブアッシータグ8は、製品タグ9の情報読み取り時にサブアッシータグ8が応答しないように、通信周波数や、通信感度を変えて設定されている。具体的には、製品タグ9は弱電界でも応答し、サブアッシータグ8はある程度の電界をかけないと応答しないように構成されている。たとえば製品タグ9は電池駆動として、サブアッシータグ8は電池を持たず、設定以上の電磁界を与えられた場合に誘導電力により給電されて起動する等の構成のものを選んでおく。このため、サブアッシータグ8を確実に読み取るために、ある程度電界強度を上げられ、かつ電波の漏洩を防止するシールド機能を設ける。
【0042】
梱包と運送管理を行う移動段階A3では、製品1を梱包してその梱包10に梱包タグ11を付設する。梱包タグ11と製品タグ9は運送時に車両のIDなどとデータの関連を持たせて、製品1がどこにあるかという情報(荷製品追跡)に用いられる。また、分解されたサブアッシー3を運送する場合には、梱包タグ11とサブアッシータグ8の関連を持たせて、サブアッシー3の追跡が行える。梱包タグ11の利用により、ジャスト・イン・タイムの運送が行えるため、保管するためのエリア(倉庫)が小さくて済む。さらに、運送追跡を行うことで、どの製品1がユーザ6にわたり、どの製品1が在庫、あるは移動中かを確実に把握することができる。
【0043】
ユーザ6に製品1が渡された以後のユーザ取得段階A4では、ユーザ6は製品タグ9のデータを読み取って管理することも可能である。製品タグ9は、ユーザ6が持つPC等にデータ読み取りを接続し、製品タグ9のデータを読み出して記憶することができる。データ読み取り機は、設定された製品タグ9の通信手順動作を行うことができるよう、データ送受信機能(アンテナ、通信回路)とPCへのインターフェースを持つ。データ通信はPCのアプリケーションで行われる。この場合、製品タグ読み取り専用機を用いることもできる。
【0044】
また、製品タグ9にユーザデータを記憶する機能を設けて、ユーザ6が製品1を管理するために用いることができる。さらに、部屋内に読み取り機を複数配置して、製品タグ9の移動を監視するようにしておけば、部屋内の製品1の動きの監視や製品1の探索をすることもできる。また、ユーザ6の製品管理の手順の中に、製造業者2へのユーザ登録を同時に行えるような機能を設ける。
【0045】
具体的には、ユーザ6が製品タグ9のデータを読み込むと、製造業者2(あるいは販売会社、または両方)のインターネットアドレスが表示される。(あるいは自動的に接続されるようにデータを入れておく。)ユーザ6は、ユーザ登録を行いたい場合、そこにデータを入力してユーザ登録を行う。ここで、匿名にしたい場合はユーザ登録をキャンセルできるが、ユーザ登録をしない場合、特典が得られなかったり、故障時の保証が得られない等の条件になることがある。
【0046】
また、製品1が破損したりした場合、製品1がサブアッシー3単位で交換できれば、ユーザ6は破損部を容易に取り替えることができる。製品タグ9に含まれている情報から、破損した製品1のサブアッシー3の部品IDを調べ、WEB(インターネット)の再利用情報センタ4でそのサブアッシー3が入手可能かを検索する。検索結果から、そのサブアッシー3が入手可能なら、ユーザ6は破損部品の代替部品を購入することができる。
【0047】
ユーザ6は購入した部品を、 WEB(インターネット)より得られる製品組み付け(分解)情報にしたがって組み付け、破損を修理することができる。この点は、ユーザ6だけでなく、製品修理会社も同様に修理が行えることを示している。
【0048】
さらに、ユーザ6が、製品1を使わなくなり、それを分解工場(あるは販売店)へ持ち込むと、リサイクルを行う分解工場では、リサイクル段階A5として、再利用情報センタ4がWEB(インターネット)を通じて提供する組み付け(分解)情報にしたがって製品を分解する。このとき、その製品1について、ユーザ6がサブアッシー3の単位で部品を交換していれば、その交換部品につけられたサブアッシータグ8により、最初につけられたサブアッシー3とは異なるものが取り付けられていることがわかる。
【0049】
分解工場では、再利用情報センタ4からデータをダウンロードし、分解工程内に設置されたモニタに分解工程図を表示して、作業者に分解工程と手順を知らせる。分解工程図には、詳細な組み付け情報が含まれるため、(どの位置にねじが何本あるか、フックがあるか、それはどの工具で組み付ける(外す)か等)分解するものが変更されても、作業者は容易に分解手順を知ることができる。これによって、作業者は多品種分解にも対応できるようになる。
【0050】
ここで、モニタに表示される図は階層構造をとり、詳細を知るためには、詳細に知りたい分解部位の部品を選択する。選択には画面に指で接触したり、音声で部品番号や部品名を発声することで画面表示を切り替えるようにすることができる。
【0051】
分解工場では、作業者が分解したサブアッシー3を指定されたトレーや箱に層別して入れると、搬送ラインに乗せられて指定の場所に保管、または輸送先へ送られるようになる。ここでトレーやボックスにもそれぞれを管理するためのタグをつけて、異品が混入しないように管理することができる。
【0052】
分解工場では、サブアッシータグ8の読み取り結果から、どのようなサブアッシー3がその分解工場で得られたかを再利用情報センタ4へ送る。また、分解工場が独自に情報WEBで公開し、リユース,リサイクル用にサブアッシー3を販売することもできる。前述のように、ユーザ6は、再利用情報センタ4の情報を閲覧することで、再利用情報センタ4を介して、希望の部品を購入することができるようになる。
【0053】
(b)システムの構成および機能の詳細
上記した概要の説明を踏まえて、本実施形態のシステムにおける全体構成とその機能について詳細に説明する。図2は本実施形態の製品の再利用部品の管理システムの構成を示している。また、図3は本システムの機能を概略的に示している。本システムでは、再利用情報センタ4が、Webサーバ4bを中心として、データベース4aによって、販売、運送、利用、リサイクル、最終処理に関する各種データを一元的に管理するように構成されている。
【0054】
前述のように、再利用情報センタ4は、ネットワーク5を介して外部からアクセス可能な構成とされており、Webサーバ4bによりデータベース4aに関する処理を行う。製造業者2である部品メーカ2a、サブアッシーメーカ2aや製品メーカ2b、運送業者(販売業者も含めて流通業者とすることも可能である)12、ユーザ6、リサイクル業者7、最終処理業者13はそれぞれ情報端末装置14によりネットワーク5を介して再利用情報センタ4のWebサーバ4bにアクセスすることができる。
【0055】
また、運送業者が設けている運送車両車載システム12aでは、各車両が搭載している端末装置15の無線装置15aによりネットワーク5につながる無線装置16を介してWebサーバ4bにアクセスすることができる。端末装置14、15は、再利用情報センタ4にアクセスしてデータベース4aが有するデータを製品1の製品タグ9の識別情報に基づいて取得することができるようになっている。
【0056】
この場合、データベース4aは、次のようにデータベースを分けて設定している。まず、製品1がメーカすなわち製造業者2からユーザ6に届けられるまでを管理するために、製造業者管理DB−Aが設けられる。これには次のようなデータベースがある。
【0057】
製品番号管理データベース(製品仕様、使用マニュアル、分解マニュアル)DB−A1、荷物(運送)番号管理データベースDB−A2、顧客(ユーザ)管理データベースDB−A3、受注管理データベースDB−A4、部品(モジュール)番号管理データベースDB−A5、梱包管理データベースDB−A6、在庫管理データベースDB−A7などである。
【0058】
また、製品1を移動させてユーザ6の手元まで運ぶ運送業者について、運送業者管理DB−Bが設けられている。これには次のようなデータベースが設けられている。車両番号管理データベース(位置管理、業務管理、車両維持管理)DB−B1、運送業務受注管理データベースDB−B2などである。また、消費者であるユーザ6に対して設定されているエンドユーザDB−Cとして受け入れ品管理データベースDB−C1が設定されている。
【0059】
そして、リサイクル業者あるいは最終処理業者を管理するためのデータベースDB−Dとして、物品管理データベースDB−D1、最終処理管理データベースDB−D2等が設定されている。
【0060】
これらのデータベースは、再利用情報センタ4においてデータベース4aにより、それぞれが連携して管理されているため、登録メーカにより生産された製品品の状態を知りたい場合は、再利用情報センタ4に問い合わせることで知ることができる。
【0061】
図3は上記したような再利用情報センタ4が有するデータベース4aの情報を利用して利用者である製造業者2、運送業者12、運送車両車載システム12a、ユーザ6、リサイクル業者7、最終処理業者13による利用形態を概念的に示している。各利用者2,12,12a,6,7,13は端末装置14,15を用いて再利用情報センタ4の情報を入手することができるので、製品1の流れと共にその情報を追跡することができる。
【0062】
再利用情報センタ4では、上記した製品1の流れに沿って効率的な管理をすることができるようにそのデータベース4aが設定されているので、再利用情報センタ4が中心となって各種のデータを集中的に管理することができ、全体の把握をしやすく、柔軟な対応をすることができるようになっている。
【0063】
次に、図4および図5を参照してシステムを構成している各要素間での情報の授受について製造番号管理データベースDB−A1を例にとって説明する。図4は、再利用情報センタ4と、各利用者2,12,12a,6,7,13の端末装置14,15との間で情報の授受を行っている関係を示している。図5は、製造番号管理データベースDB−A1を製品1の流れに沿って管理するための構成を示している。
【0064】
製造業者2としての部品メーカ(サブアッシーメーカ)2aと製品メーカ2bとでは、製造前の設計段階で製品図面に設計番号が付けられる。サブアッシー3にはサブアッシータグ8が付されており、識別番号などの情報が記録されている。前述のように、外部から電子タグリーダにより磁気結合による給電動作を行うことで情報を読み取ることができる。
【0065】
また、製品1の組みつけ情報も、設計部署と製造組み付け部署により組み付けマニュアル等が作成され、それには、組み付けマニュアル番号がつけられる。組み付けマニュアルは電子データ化され、WEBにて検索、閲覧が行えるようになっている。
【0066】
製品1は、それがどのような製品かに応じて、たとえば、家庭電化製品/洗濯機/全自動というような階層構造の製品種別IDが付けられる。そして、家庭電化製品、洗濯機、全自動それぞれにも、適切なIDが設定されるようになっている。この場合、設定するIDは業界標準のような番号付けが望ましい。
【0067】
また、製品1には製品番号が付けられ、その番号には、副番号として、製品名、販売品名、構成部品番号等がリンクされて管理される。また製品番号と同階層のシリアル番号があり、そのシリアル番号には製造日や製造場所IDコードがリンクされて管理される。
【0068】
製品1の管理には製品タグ9が用いられる。製品タグ9は、前述のように電池を内蔵していて比較的遠い距離からでも電子タグリーダにより読み取ることができるようになっている。製品タグ9には、製品1を構成している再利用部品(サブアッシー3)の情報と、識別情報および再利用情報センタ4のアクセス先が記録されている。
【0069】
また、前述の組み付けマニュアルのほかに、定期的メンテナンスが必要な製品1にはメンテナンスマニュアルが作成され、それにはメンテナンス番号がつけられる。メンテナンスマニュアルも組み付けマニュアルと同様に、電子データ化され、WEBにて検索、閲覧が行えるようになっている。これらのデータは、メーカ2bから再利用情報センタ4へ登録依頼が出される。再利用情報センタ4はこれらを受け付けると、センタ管理番号を発行して製品メーカ2bに送るようになっている。
【0070】
製品保管場所では、どの製品IDがどのロケーションに置かれたかが管理される。これにより、製品IDとシリアル番号から、いつどこで作られた製品1が、どこに保管されているかを検索することができる。(製品IDに明示的に製品種別、シリアル番号等を入れておくと、検索が容易になる。また別の方法として、再利用情報センタ4で確実に製品IDをユニークに付けて、そのデータにシリアル番号がリンクするように設定してもよい。
【0071】
製品1が梱包10に入れられると、梱包品と中の製品IDをリンクする必要がある。このとき、製品に電子式の梱包タグ11をつけておくと、梱包10を解かずに中身の製品1が何かを知ることができる。また、梱包10の属性であるサイズ、荷姿等を規格化された梱包仕様IDに含ませることで、梱包10を管理する荷姿やサイズデータを明示する必要がなくなり、データ管理が単純になる。梱包IDには、運送履歴に関する情報(運送履歴ID:積地、積時刻、目的地、到着時刻)にリンクされる。
【0072】
製品メーカ2bから再利用情報センタ4へ運送依頼が出されると、再利用情報センタ4は運送管理番号を発行して運送車両の追跡管理、荷製品状況管理等を行う。梱包品が運送業者12によって運ばれる場合、運送履歴IDには、計画時の積地、積時刻、目的地、到着時刻と実績の積地、積時刻、目的地、到着時刻、運送会社情報が付け加えられる。これらの情報は、運送車両車載システム12aにより利用することができる。
【0073】
製品1がユーザ6に届けられると、ユーザ6は自分のIDに製品IDをリンクして製品ユーザ登録を行う。製品1には再利用情報センタ4と接続するためのデータを記憶した製品タグ9が付されており、ユーザ6はそのデータを読み出すことで容易に再利用情報センタ4と接続できる。ユーザ登録が行われると再利用情報センタ4はユーザ管理番号を設定する。これはユーザ6にも連絡される。
【0074】
ユーザ登録業務は、再利用情報センタ4が行うほうが、製品メーカ2bの業務負担が減少する。再利用情報センタ4は登録されたデータを製品メーカ2bのみにオープンにして、製品メーカ2bは、どの製品1がどこのユーザ6に使われるかを把握できる。これにより、製品メーカ2b側のきめこまかなサービスが実施できるとともに、ユーザ6は、製品1に関連する情報を直接、製品メーカ2bから取得できるようになる。
【0075】
また、製品メーカ2bは製品1のメンテナンスを別会社に代行させる場合も、それを容易にユーザ6に知らせることができる。また、ユーザ登録は、製品1のリサイクル率を向上させるために重要であるため、登録ユーザに対し、同種別製品1を買いかえる場合、販売価格を下げる等のサービスを実施するとよい。
【0076】
また、ユーザ6が製品1を修理する場合は、再利用情報センタ4に問い合わせて、修理情報を得ることができる。また、ユーザ6が、不要になった製品1をリサイクルにまわす場合、再利用情報センタ4に依頼するだけで、運送、リサイクルのルートへ確実にのせることができる。この場合、リサイクルに必要なユーザ負担を軽減するようにすれば、再利用情報センタ4を介したリサイクルのシステムが安定的に運営できるようになる。
【0077】
ユーザ6が、購入した製品1のリサイクルを考えると、ユーザ6はリサイクル依頼を行うことが簡便で有効である。ユーザ6は再利用情報センタ4のWEBページにて、ユーザ登録番号を入力し、再利用情報センタ4にリサイクル処理を依頼する。再利用情報センタ4は製品IDから、梱包仕様を把握し、製品1をリユースできるようにする会社の業務状況、取り扱い価格等をユーザ6に知らせて、許諾が得られれば実際のリサイクル業務を請け負う。
【0078】
ユーザ6が許諾した内容でリサイクル品を運送するために、再利用情報センタ4から運送業者12へ運送業務が依頼される。運送業務依頼時、運送業務管理番号が発行される。再利用情報センタ4から運送業者12へ、製品輸送のために必要な梱包情報、積地、積時刻、卸地、卸時刻等が連絡される。
【0079】
運送業者12は、再利用情報センタ4からの指示により、リサイクル品をリサイクル業者7の元へ運送する。ユーザ6からリサイクル業者7への運送経路は、再利用情報センタ4にて、車両運行経路とリンクして記録される。リサイクル対象である製品1がリサイクル業者7の下へ到着すると、リサイクル業者7では、あらかじめ製品IDから調査しておいた該当製品1のリサイクル工程に基づき、製品1を必要なところまで分解する。
【0080】
製品IDがわかると、その製品1のメンテナンス記録、分解方法などをWEBで閲覧したり、必要であればメンテナンスマニュアルをダウンロードして、分解工程のディスプレイに表示できるようにしておく。製品1が到着すると迅速に分解手順にしたがって分解が行われる。
【0081】
製品1が指定サブアッシー3(モジュール)単位まで分解されると、サブアッシー3単位で取りつけられたサブアッシータグ8が読まれ、リサイクルのための分解工程の管理が行われる。リサイクル業者7では、製品1をサブアッシ単位のどこまで分解すると、リサイクル業者7の利益が大きくなるかを、再利用情報センタ4のサブアッシー品リユース購入価格リストを参照して、調査する。その結果から製品1の分解段階を決定する。あるいは、再利用情報センタ4が分解度合いをリサイクル業者7に推奨するようにしてもよい。
【0082】
分解された製品1は、部品メーカ2aに戻されるサブアッシー(モジュール)3とリサイクル品販売店に売られるサブアッシー3と、最終処理される部材等に選別され、その選別結果が再利用情報センタ4へ連絡される。再利用情報センタ4は、製品1のリサイクル率を個々の製品で把握し、所轄の機関に定期的に報告する。
【0083】
公的機関により、製品メーカ1bに対するリサイクル率目標値が設定されると、再利用情報センタ4は、その目標をクリアするためのコンサルティング活動を行うことができる。サブアッシ3単位で処理したほうが、捨てる部分が減り、リサイクル率が向上するため、再利用情報センタ4がリサイクル品の販売をバックアップするようにしてもよい。
【0084】
再利用情報センタ4は、リサイクル業者7から、リサイクル品情報と運送依頼を受けると、それぞれの輸送先を手配し、運送業者12に運送依頼を行う。サブアッシ3(モジュール)はサブアッシーメーカ2aや、販売店へ運送され、最終処理が必要な材料については、材料に応じた最終処理業者13を決定して運送される。
【0085】
最終処理業者13は、受領した材料、部品を処理するとその結果を再利用情報センタ4へ連絡する。最終処理品を廃棄する場合は、再利用情報センタ4へ輸送が依頼される。再利用情報センタ4は、法定の廃棄場所へ最終処理品を運送するように運送業者12に依頼する。この方法で、最終廃棄製品が不法に投棄されないよう車両の監視を行う。
【0086】
(c)システムの各参加者の役割を中心とした機能
さて、次に、上記実施形態をネットワークを介して営む業務として捉えた場合の全体の役割と機能、および各参加者の役割および機能について図6ないし図8を参照して以下に説明する。
【0087】
全体システムの目的は、製造した製品1について、製品リサイクル率を向上させることにより最終廃棄製品の量を低減させて、人々が永続的に生活できる環境を守ることである。これをビジネス活動として円滑に進めることができるように、対象となる製品1である生産製品を誕生から最終処理まで確実に追跡できるシステムを提案するものである。
【0088】
製品1を製造段階から最終処理段階まで確実に追跡するためには、製品1の製造時に製品1のサブアッシーレベルまで登録する機関(再利用情報センタ4)を設け、リユース、リサイクル部品までの追跡を再利用情報センタ4側で一元的に行って、途中で行き先がわからなくなることがないように管理する。部品追跡には、電子タグやバーコード、QRコードのような符号化されたIDを用いる。
【0089】
本案のシステムにおいて、登場する利用者の役割と義務およびセンタ機能のメリットを下の表1にまとめている。ここでは、登場する利用者がシステムにどのように関わるかを役割として示し、その目的とするところを義務として示し、その目的を達成することと再利用情報センタ4が享受する利点(メリット)を比較のために示したものである。これにより、利用者の全てがシステムに関わることで何らかの目的を達成すると共に利点を受けることができるというものである。各項目別の内容については前述した内容をまとめたものであるから、詳しい説明はここでは省略する。
【0090】
【表1】
Figure 0004103603
【0091】
図6は、上記した登場者である利用者2、12、6,7,13のそれぞれが再利用情報センタ4のデータベース4aのうちの、どのデータベースに対してアクセスするかの関連を示している。ここでは、相互に密接に関係しあうデータベースへのアクセスを可能としてより幅の広い情報を得ることで的確な処理を迅速に行えるようにしている。
【0092】
上記を詳しく説明するために、図7、図8に、再利用情報センタ4における製品ID管理を、ID管理という観点から把握しやすくなるように示した。この図7および図8において、製品メーカ2bは、サブアッシタグ8のついたサブアッシ3と部品を組み付けて製品1を製造する。製品1をユニークに区別するための製品IDは、メーカID、製品種別ID、製品番号、シリアル番号が含まれ、製品メーカ2bまたは再利用情報センタ4によってつけられる。製品種別番号は業界標準番号(グローバルな標準が望ましい)が用いられる。シリアル番号から、製造日、製造場所等が検索できるように製品メーカ2bまたは再利用情報センタ4によりデータベースDBを構成する。
【0093】
製品ID関連情報は、再利用情報センタ4に登録される。また、関連のメンテナンスマニュアル、使用マニュアルなども再利用情報センタ4へ登録される。再利用情報センタ4に登録された関連マニュアルを閲覧するには、ユーザIDを明確にする等の手続きを必要とする。
【0094】
製品1を運送する場合、再利用情報センタ4は、運送業者12へ梱包(荷姿、サイズ)IDを連絡をする。梱包IDには、それが保管された場所、位置等が含まれる。再利用情報センタ4では、梱包IDと製品IDを個別に管理する。梱包IDの中には、梱包10に含まれる製品IDをリンクして管理する。運送業者12側では、再利用情報センタ4から製品ID情報が送られない。(ただし製品メーカから情報を入手することは可能である。)
ここで、梱包IDは、梱包10に使う箱、コンテナ、ケース等に取りつけられた電子タグである梱包タグ11に記憶される。梱包タグ11に記憶される情報は、基本的に梱包材を示すIDデータが含まれるだけで、梱包材に入れる製品のデータを記憶する必要はない。梱包時に、梱包材のIDと製品がリンクして再利用情報センタ4に送られ、再利用情報センタ4で集中管理が行われるからである。ただし、製品1の特性上、梱包材に製品IDを記入する必要がある場合、(通常の製品運送は梱包材をリサイクルするが、特殊な毒製品や危険製品を運んだものは、すぐにその梱包材を焼却処理する等)があり、その際は、梱包材の梱包タグ11に製品IDを記憶するようにしている。
【0095】
運送業者12は、運送車両IDを再利用情報センタ4へ連絡し、再利用情報センタ4は、運送車両IDと梱包ID(そして製品ID)をリンクして、製品IDの位置管理(荷製品追跡)が行える。この場合、梱包IDの位置の移動が製品1の移動になる。車両IDは、車両に搭載された電子機器に記憶される。車両は、車両に搭載された通信機を用い、路上、または衛星等に設置された通信システムを経由し管理センタと通信を行い、車両がどこを走行しているか、梱包IDの積み下ろし等の結果を管理センタに送る。車両IDとしてナンバープレート(電子ナンバープレート)等の公に用いられる番号体系を使用するとよい。
【0096】
ユーザ6に梱包品が届くと、ユーザ6は製品1を受け取り、梱包材は運送業者12に返す。この梱包材の移動経路も再利用情報センタ4で管理され、再利用される。
【0097】
ユーザ6は、ユーザIDを記録した媒体(ICカード、IPアドレス付携帯電話)として保持したり、あるいは、住民台帳のユーザIDや免許証、保険証等のIDをユーザが保有する機器に記憶して保持する。ユーザID記録媒体として、リサイクル会員カードを設け、ユーザサービスを行う制度を設けておくと、リサイクルシステムの普及がしやすい。
【0098】
ユーザ6は、ユーザ登録時、自己のIDと製品1に付けられた製品タグ9に記憶された製品IDをリンクして再利用情報センタ4へ送る。再利用情報センタ4では、その処理に対しユーザ登録番号を発行する。このとき、もしユーザ6がユーザ登録番号を忘れても、製品IDとユーザIDを再度送ることでユーザ登録番号を検索することができる。
【0099】
製品1にはID登録番号が添付され、ユーザ6はそれを用いてユーザ登録をWEBを用いて行える。また、ユーザが、製品IDを直接読み取るタグ読み取り機器を保有していれば、ユーザ登録に用いることできる。(将来は製品タグ9に用いる電子タグが日用品管理などの用途に用いられ、各家庭に電子タグリーダが設置されることが予想される。)
ユーザ6は、ユーザ登録番号を受領した後は、製品メーカ2bから定期的な製品情報を受け取ることができる。また、製品1が故障した時、ユーザ6が自分で故障が直せるようにメンテナンス情報をユーザ登録番号を入力することで、無料で閲覧することができる。
【0100】
製品のユーザ登録から一定期間、無償交換や部品交換、修理のサービスが受けられるのは従来通りである。そして、従来のようにメーカに故障修理を依頼する場合にも、故障品を直接メーカに送るために再利用情報センタ4へ依頼する。再利用情報センタ4は故障品送付依頼を受けると、運送業者12に故障品運送を依頼する。このようにすると、製品メーカ2bへ故障品を従来よりも早く送ることができ、ユーザサービスが向上できる。また、製品の故障時の移動経路も確実に再利用情報センタで把握できる。
【0101】
ユーザ6が、その製品1を買い換えたいと考え、ユーザ登録番号から当該製品1のリサイクルを再利用情報センタ4へ依頼すると、再利用情報センタ4は登録ユーザのリサイクル経費が安価にしたり、あるいは後継機種を安価で購入できるサービスを製品メーカ2bと共同で設けるようにすることで、確実にユーザ登録やリサイクル業務を促進することができる。
【0102】
ユーザ6がリサイクル依頼を登録番号から再利用情報センタ4へ連絡すると、再利用情報センタ4は登録番号内容からどの製造業者2のどの製品1をユーザ6が手放すかを確認する。再利用情報センタ4は、リサイクル業者7の業務状況の確認を行って該当品の搬入日を決定し、その日に運送できるように、リサイクル品の運送を運送業者12に依頼する。運送を請け負った運送業者12は、運送車両を再利用情報センタ4へ連絡し、再利用情報センタ4からはユーザ6の位置と製品IDを受け取る。梱包10が必要な場合は、再利用情報センタ4または運送業者12が梱包材の手配を行いユーザ6に届ける。
【0103】
運送業者12は、ユーザ6のリサイクル品を受領すると、再利用情報センタ4へ受領確認データを梱包ID(または製品ID)情報を送る。これ以降、再利用情報センタ4は車両位置を製品位置として管理する。
【0104】
車両がリサイクル業者7のもとへ到着すると、車両から再利用情報センタ4へ、積荷(梱包IDまたは製品ID)がリサイクル業者7へ到着したことが伝達される。これにより,再利用情報センタ4は製品IDの位置をリサイクル業者の位置とする。
【0105】
リサイクル業者7は、受領した製品1の分解を、再利用情報センタ4が管理する分解マニュアル等を参照して行う。分解マニュアルは、リサイクル業者が管理センタから業務依頼を受け、それを受託した時点で、リサイクル業者へ参照番号(分解マニュアルID)が送られる。リサイクル業者はその参照番号から、リサイクル手順を把握し、該当品の到着までに工程を整備する。
【0106】
工程内に,分解マニュアル(電子データ、またはWEBページ)を表示するディスプレイを設置して、1人の作業者が工程が進むにしたがって、データを切り替えて見られるようにしておくと効率的である。リサイクル品を分解する際は、最初に製品1び本体につけられている製品タグ9が、分解工程のタグリーダで読み込まれる。工程を経るに従い、製品1はサブアッシ3単位に分解/分別される。サブアッシ3にはサブアッシタグ8が付けられており、その読み取られたサブアッシIDも製品IDと同様に再利用情報センタ4へ送られる。
【0107】
サブアッシ3以外は別途分別され、リサイクル可能か、廃棄処置かが決定される。サブアッシ3以外の部品で品番がわかりやすいものは、品番単位か同種類の材料単位でコンテナ(容器)を用いて分類が行われる。それらの容器にも電子タグが設置される。再利用情報センタ4では、この分解レベルですべて製造業者2に戻し、最終処理をおこなわなくても済むように管理することを目標にする。しかし、事情によって廃棄する以外の方法がないものについては、リサイクル業者7は再利用情報センタ4へ最終処理を依頼する。
【0108】
再利用情報センタ4は、最終処理依頼を受けると、リサイクル業者7への業務依頼と同様に、最終処理業者13の処理状況を確認し、最終処理品の納入日を決定する。その納入日に搬入できるように、再利用情報センタ4は運送業者12へ運送を依頼する。もし、運送するものが危険製品や毒製品で届出が必要な場合、再利用情報センタ4は、監督官庁への届出も代行して行う。危険製品の届出が必要なものを運ぶ場合、通常の運送条件に加えて運送製品の物理状態を測定して、それを再利用情報センタ4で監視する業務も行う。
【0109】
最終処理業者13は、処理品を受領すると、それを定められた方法で処理する。そして、処理の結果は再利用情報センタ4へ伝達される。リユース品情報は製造業者2や、リユース品販売会社に閲覧され、適宜価格が設定され売買が行われる。
【0110】
上記した各種の段階で行われる処理については、それぞれに適したソフトウェアやデータベース構造が構築される。この目的は、製造業者2である製品メーカ2bが製造した製品1のすべてを完全にリサイクルするためである。この場合、個々の製品1について、製品ID(型番+シリアル番号)を入力することで、その製品1の位置、状況(販売前在庫、販売店在庫、販売(ユーザ登録)、リサイクル(成品)、消滅(サブアッシは別途使われているかもしれないが、それは製品メーカ2bの責任外)を把握するソフトを想定している。
【0111】
より詳細にいうと、再利用情報センタ4の製品位置管理ソフトにおいて、製品1の位置を管理状況(梱包、運送、ユーザ、リサイクル)によって、製品IDとリンクした他のIDの位置で代用して製品の位置を把握するソフトウェアを目指し、製品1、サブアッシ3、梱包10、車両等の移動体に設定されたIDは、管理センタが設定した標準化データを用いる。
【0112】
また、リサイクル率を個々の製品で把握するソフトウェアや、製品IDから、使用マニュアル、分解マニュアルを閲覧できるようにしたソフトウェアなども構築することができる。さらに、使用マニュアル、分解マニュアルはWEBで配信することができる。加えて、製品タグ9の製品IDを読み込むことでユーザ登録ページが表示されるソフトウェアも構築することができる。
【0113】
(d)複数の具体的事例
(d−1)TVモニタの例
次に、具体的適用例をもって説明する。図9は製品1に相当するTVモニタ17の組み付け構成図の表示イメージであり、図10はTVモニタ17の外観を示している。図中、サブアッシー品名の左側に示した楕円形はサブアッシータグ8である。TVモニタ17の組み付けには、ロウアーケース18にプリント基板19、電源回路20、第1のコントローラ21、第2のコントローラ22の各サブアッシー8が取り付けられる。その後フロントケース23とブラウン管24がロウアーケース18に取り付けられ、最後にアッパーケース25が取り付けられてTVモニタ17の組み付けが完了する。
【0114】
上記したロウアーケース18、プリント基板19、電源回路20、第1のコントローラ21、第2のコントローラ22、フロントケース23、ブラウン管24、アッパーケース25はサブアッシー3である。また、出荷時にはTVモニタ17は、製品1としてのリモコン26と共にパッケージ27内に梱包材28を用いて梱包される。パッケージ27および梱包材28には梱包タグ11が付される。
【0115】
図9のサブアッシー3の組み付け工程において、サブアッシー3間を接続する線の途中におかれた四角は、組み付け操作の詳細を意味する記号を示している。組み付け操作の詳細には、組み付け時、どのような工具を用いて、どのような固定を、どのような手順で行うかが含まれている。サブアッシータグ8を画面で選択すると、サブアッシー3の構成部品、メーカー、製造日、シリアル番号等が表示される。組み付け操作の詳細を選択すると、組み付け工程情報が得られる。
【0116】
図中央の楕円は製品タグ9をあらわす。製品タグ9を画面から選択すると画面左のサブアッシー構成図や組み付け工程図が表示される。組み付け工程図を分解操作に用いる場合、組み付け工程図が解析され、自動的に分解工程図に図を翻訳(変換)する機能をつけることも可能である。
【0117】
図中央の楕円の製品タグ9の右側は、梱包材、パッケージ輸送に関連する情報が表示される。梱包時の欠品、異品等を製品タグ9の読み取りによってチェックする。この情報は、リサイクル、リユーズには不要なため、分解業者7やユーザ6には表示されない。
【0118】
図10はTVモニタ17へのタグ取り付け例である。サブアッシー3単位でサブアッシータグ8が取り付けられる。各サブアッシー3には、サブアッシータグ8取り付け用の固定部位、へこみ等が設けられ、組み付けに支障がないようにサブアッシータグ8が設置される。
【0119】
製品タグ9は弱い電波(赤外線対応でもよい)でも情報が読み取られるように表面、または表面に近い部分に設置される。また、梱包材28、パッケージ27にも梱包タグ11が付けられる。これによりパッケージ27、梱包材28のリサイクル、リユーズの管理も行える。
【0120】
図11は電子タグが持つ情報の一例を示す。サブアッシータグ8、製品タグ9、梱包タグ11に含まれるデータは、図のようになる。リサイクル、リユースが容易になるように、「サブアッシー名」、「サブアッシーID」、「製造会社」、「製造場所」、「製造年月日」、「品種」、「材質」、「分解可否」等の情報が含まれる。
【0121】
「分解可否」で「可」のデータとなっているものは、さらにサブアッシー3に分解できることを表す。リサイクル業者7は、この「分解可否」の情報と、分解したものの商品価値がどのようになるかを判定して、分解するか否かを決定することができるので、コスト的なメリットがある。
【0122】
組み立て情報は、どのサブアッシー3とどのサブアッシー3とをどのように組み付け(分解)するかを具体的に表示することができる電子化した情報である。固定に用いるねじの種類、本数、固定位置座標等が含まれる。
【0123】
図12は組み付け工程の流れを示す。前述のように、サブアッシー3を構成する部品をサブアッシー3に組み上げたときにサブアッシータグ8がサブアッシー3に取り付けられる。そして、サブアッシー情報が書き込まれる。次に、図13に示すように、アッシー組み付け工程では、サブアッシー3を組み付けて製品1が完成すると製品タグ9がつけられる。
【0124】
図12ではサブアッシー3が完成した後、図13のアッシー(製品)組み付け工程へ運ばれることを想定している。サブアッシータグ8,梱包材タグ11は、種別(カテゴリー)IDをつけておく。(同じ周波数で通信が行われても、タグ8,9,11が自分の種別と異なったIDコードのデータが来たときは応答しないようにして、通信の干渉、衝突を防止する。)
(d−2)パソコンの例
図14はPC(パソコン)29へのサブアッシータグ8と製品タグ9の取り付け例である。図中のサブアッシー3の単位でサブアッシータグ8が取り付けられている。ロウアーケース30内に、プリント基板31、電源ユニット32、ファン33、CPU34、グラフィックカード35、サウンドカード36、メモリ37、各種ハーネス38、MOドライブ39、CD−ROMドライブ40、ディスクドライブ41などが取り付けられている。この後、アッパーケース42が取り付けられてPC29の組み付けが完了する。
【0125】
図15はPC29の分解手順を示している。再利用情報センタ4からはこの図15のような分解手順がユーザ6に提供される。また、分解手順を示す場合のディスプレイに表示される基本画面は前述のTVモニタ17の場合と同様になっている。製品1の本体をサブアッシー3に順次分解する場合に、取り外す対象となるサブアッシー3との間に詳細図に移る画面ボタンがおかれていて、これを操作することでその分解手順の詳細を表示させることができる。したがって、PC23の本体から順にツリー状の組付け構成図をたどることでその分解手順を示すボタンを操作すればその分解作業をすることができるようになる。
【0126】
図16は、分解工場において行われる分解工程の一例を示している。分解工程には分解対象品であるPC29をのせるキャリア43がレール44上に置かれ、その上に分解対象のPC29が置かれる。各工程にはディスプレイ45が設置され、分解手順を作業者に伝達できるようになっている。分解手順データは再利用情報センタ4から送られたデータが用いられる。
【0127】
また、各分解工程毎にサブアッシータグ8の読取機器46が設置されている。これは、例えば、図17に示すようになっている。分解工程において、PC29がキャリア43でレール44上を移動する際に、読取機器46の設置部分47を通過するときにタグ8,9の情報を読み取るように構成されている。
【0128】
各工程で分解されたサブアッシー3は輸送ボックス48に収納されコンベア49で層別梱包部署へ移動される。また、PC29では接続機器の動作が完全か否かをチェックする工程が設定されており、テストベンチ50にて実施されるようになっている。なお、この工程では、一人の人が工程を移動して製品を分解することも可能であるし、従来のように複数人数が各工程を分担することも可能である。
【0129】
図18はPC29の組み付け構成図の表示イメージである。前述の図14にて説明したPC29を構成している各種のサブアッシー3との関係を組み付け手順とともに示したもので、ツリー構造の連結部分に表示された四角い部分を操作することで、必要な部分の分解手順をディスプレイ45に表示させることができるようになっている。
【0130】
(d−3)自動車の例
図19は、自動車を分解対象である製品1とした場合の例を示す。自動車はサブアッシー3の代わりにモジュール単位でリサイクル,リユースを行うようになっている。そのためモジュールごとにタグ(モジュールタグ)をつける。
【0131】
この場合、自動車から分解されたモジュールがリサイクルもリユースもできないほど破損、故障していた場合、そのモジュールは製造会社へ戻される。モジュールタグ情報から、モジュールの部品、材質を割り出し、適宜分解、層別して、材料としてのリサイクルのルートへ送られる。
【0132】
また、樹脂製品で、材料の再利用が可能なものは、新たな部品の材料として用いられる。廃オイルやフロン等の環境に悪影響を与えるおそれのあるものは、回収して、可能な限り再利用されるようになっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態を示すシステムの概略説明図
【図2】 製品を管理するシステムの概略構成図
【図3】 製品を管理するシステムの基本動作説明図
【図4】 再利用情報センタが管理するDBの役割と処理の概要説明図
【図5】 製品番号管理データベースの説明図
【図6】 データベースへの関係を示す図
【図7】 再利用情報センタのデータ収集機能説明図(その1)
【図8】 再利用情報センタのデータ収集機能説明図(その2)
【図9】 TVモニタの製品構成(組みつけ)図
【図10】 TVモニタのサブアッシー構成を示す図
【図11】 タグが持つ情報の説明図
【図12】 サブアッシー組み付け工程の説明図
【図13】 製品の組み付け工程の説明図
【図14】 PCのサブアッシーの製品構成
【図15】 PCの分解手順を示す図
【図16】 PCの分解工程の配置図
【図17】 解体工場のタグ読取り装置の説明図
【図18】 PCの部品構成(組み付け)図
【図19】 自動車の構成説明図
【符号の説明】
1は製品、2は製造業者、2aはサブアッシーメーカ、2bは製品メーカ、3はサブアッシー、4は再利用情報センタ、4aはデータベース、4bはウェブサーバ、5はネットワーク、6はユーザ、7はリサイクル業者、8はサブアッシータグ(部品タグ)、9は製品タグ、10は梱包、11は梱包タグ、12は運送業者、13は最終処理業者、14,15は端末装置、17はTVモニタ(製品)、29はPCである。

Claims (17)

  1. 再利用情報センタに設けられ外部からネットワークを介したアクセスを受け付けて製品および当該製品に組み付けられた再利用部品に関する情報の授受を行うウェブサーバと、
    前記ウェブサーバに接続され前記製品および前記再利用部品の識別情報および前記再利用部品の前記製品への組み付け情報を含んだ製品情報および使用履歴情報が階層的なデータ構造で記憶されるデータベースと、
    前記製品に付されその製品の前記識別情報と共に前記ウェブサーバに前記ネットワークを介してアクセスするためのアクセス情報が非接触状態で電気的に読み出し可能に記憶された製品タグと、
    前記製品を構成する前記再利用部品に付され前記識別情報と共に前記ウェブサーバに前記ネットワークを介してアクセスするためのアクセス情報が非接触状態で電気的に読み出し可能に記憶され且つ読み取り動作に必要な電界強度が前記製品タグの場合に比較して大きい値に設定された部品タグと、
    前記製品タグおよび前記部品タグに記憶された識別情報および前記ウェブサーバに前記ネットワークを介してアクセスするためのアクセス情報を電気的に読み出す読取装置と、
    前記ネットワークに接続され前記読取装置により読み取った前記製品タグのアクセス情報に基づいて前記ネットワークを介して前記ウェブサーバにアクセスする利用者の端末装置とを備え、
    前記ウェブサーバは、前記端末装置から前記ネットワークを介してアクセスを受けて前記識別情報を受けると、その製品を構成する部品のうちの前記再利用部品もしくは部品組立についてその解体に関する情報の提供およびそれら再利用部品もしくは部品組立に関する情報を前記データベースから読み出して前記端末装置に送信することを特徴とする再利用部品の管理システム。
  2. 請求項1に記載の再利用部品の管理システムにおいて、
    前記製品を流通させる過程でその梱包に付され流通に関する識別情報が記憶された梱包タグを設け、
    前記データベースは、前記製品情報および前記使用履歴情報に加えて前記製品の流通過程の情報が記憶され、
    前記ウェブサーバは、前記端末装置から前記ネットワークを介して前記梱包タグに記憶されている識別情報を受け付けると前記データベースにアクセスして対応する前記製品の流通過程の情報を読み出して前記端末装置に送信することを特徴とする再利用部品の管理システム。
  3. 請求項1または2に記載の再利用部品の管理システムにおいて、
    前記製品タグおよび前記部品タグは、前記読取装置による情報の読み取り動作が可能な通信周波数が互いに異なる値に設定されていることを特徴とする再利用部品の管理システム。
  4. 請求項1ないしのいずれかに記載の再利用部品の管理システムにおいて、
    前記製品タグは、動作電源として電池を備えていることを特徴とする再利用部品の管理システム。
  5. 請求項4に記載の再利用部品の管理システムにおいて、
    前記部品タグは、外部から電磁誘導作用で給電を受けるための受電用コイルを備えていることを特徴とする再利用部品の管理システム。
  6. 請求項ないし5のいずれかに記載の再利用部品の管理システムにおいて、
    前記製品タグは、外部から利用者による書き換え可能な記憶領域を備え、書き込み装置により当該記憶領域に対して前記利用者の情報として登録することを特徴とする再利用部品の管理システム。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載の再利用部品の管理システムにおいて、
    前記部品タグは、自己が付されている再利用に供される単位の部品もしくは部品組立についての分解可否を示す情報が記憶されており、
    前記ウェブサーバは、前記部品タグに分解可能を示す情報が記憶されている場合に、その部品もしくは部品組立についての分解手順の情報を前記データベースから読み出して前記端末装置に送信することを特徴とする再利用部品の管理システム。
  8. 請求項1ないしのいずれかに記載の再利用部品の管理システムにおいて、
    前記ウェブサーバは、前記利用者の端末装置から前記製品タグの識別情報を受けたときに提供する情報として、あらかじめ前記データベースに前記識別情報に対応させて記憶している前記製品のメーカおよび製品情報を読み出してそのリサイクル情報を提供する情報ページを前記端末装置に表示させることを特徴とする再利用部品の管理システム。
  9. 請求項に記載の再利用部品の管理システムにおいて、
    前記ウェブサーバは、前記利用者の端末装置から前記製品タグの識別情報を受けたときに提供する情報として、あらかじめ前記データベースに前記識別情報に対応させて記憶している前記製品もしくは前記再利用部品についての分解手順情報、代替製品情報、リユース品の市場取引情報などを提供する情報源を前記端末装置に表示させることを特徴とする再利用部品の管理システム。
  10. 請求項8または9に記載の再利用部品の管理システムにおいて、
    前記ウェブサーバは、リサイクルに供する部品についての販売情報、再利用可能性の指標情報、販売可能な場所の情報、販売価格、その他再利用情報などをあらかじめ前記データベースに前記識別情報に対応させて記憶し、これらの情報を前記利用者の端末装置から受け付けるとこれに応じて前記データベースから読み出して必要な情報を追加提供するように構成されていることを特徴とする再利用部品の管理システム。
  11. 請求項1ないし10のいずれかに記載の再利用部品の管理システムにおいて、
    前記データベースは、前記製品タグを付した製品および前記部品タグを付した部品あるいは部品組立について、製造者、販売者、運搬者、使用者、再利用者、最終処理者のそれぞれに対してその取り扱いを行うためのデータベースとして複数備えた構成とされていることを特徴とする再利用部品の管理システム。
  12. 再利用情報センタに設けられ外部からネットワークを介したアクセスを受け付けて製品および当該製品に組み付けられた再利用部品に関する情報の授受を行うウェブサーバと、
    前記ウェブサーバに接続され前記製品および前記再利用部品の識別情報および前記再利用部品の前記製品への組み付け情報を含んだ製品情報および使用履歴情報が階層的なデータ構造で記憶されるデータベースと、
    前記製品に付されその製品の前記識別情報と共に前記ウェブサーバに前記ネットワークを介してアクセスするためのアクセス情報が非接触状態で電気的に読み出し可能に記憶された製品タグと、
    前記製品を構成する前記再利用部品に付され前記識別情報と共に前記ウェブサーバに前記ネットワークを介してアクセスするためのアクセス情報が非接触状態で電気的に読み出し可能に記憶され且つ読み取り動作に必要な電界強度が前記製品タグの場合に比較して大きい値に設定された部品タグと、
    前記製品タグおよび前記部品タグに記憶された識別情報および前記ウェブサーバに前記ネットワークを介してアクセスするためのアクセス情報を電気的に読み出す読取装置と、
    前記ネットワークに接続され前記読取装置により読み取った前記製品タグのアクセス情報に基づいて前記ネットワークを介して前記ウェブサーバにアクセスする利用者の端末装置とを備え、
    前記ウェブサーバは、
    前記端末装置から前記ネットワークを介してアクセスを受けて前記識別情報を受けると
    その製品を構成する部品のうちの前記再利用部品もしくは部品組立についてその解体に関する情報の提供およびそれら再利用部品もしくは部品組立に関する情報を前記データベースから読み出す過程と、
    読み出した情報を前記ネットワークを介して前記端末装置に送信する過程とを実行することを特徴とする再利用部品の管理方法。
  13. 請求項12に記載の再利用部品の管理方法において、
    前記ウェブサーバは、前記利用者の端末装置からアクセスを受けると、
    予め前記データベースに記憶されている情報であって前記再利用部品に関する販売情報として再利用可能性情報、販売可能な場所の情報、販売価格情報を前記ネットワークを介して前記端末装置に送信する過程を実行することを特徴とする再利用部品の管理方法。
  14. 請求項12または13に記載の再利用部品の管理方法において、
    前記製品を販売業者や運送業者などの流通業者により流通させる流通過程で梱包に付される梱包タグを設け、
    前記梱包タグに梱包内の製品識別情報を記憶させ、
    前記ウェブサーバは、
    前記流通業者の前記端末装置から前記ネットワークを介して前記梱包タグに記憶された前記製品識別情報と共に流通の履歴情報を受信するとこれを前記データベースに記憶する過程と、
    前記流通業者を含む利用者の端末装置から前記ネットワークを介して前記梱包タグの製品識別情報に基づく問い合わせがあるとこれを受け付けて前記データベースに記憶されている運送履歴情報を読み出して前記端末装置に送信する過程とを実行することを特徴とする再利用部品の管理方法
  15. 請求項12ないし14のいずれかに記載の再利用部品の管理方法において、
    前記ウェブサーバは、
    前記製造業者の前記端末装置から前記ネットワークを通じて前記製品を構成する前記再利用部品の故障に対処して交換する手順情報が送信されるとこれを受け付けて前記データベースの再利用部品の識別情報に対応付けて登録する過程と、
    前記利用者の前記端末装置から前記ネットワークを通じて前記製品タグの識別情報に基づく故障部品交換の問い合わせがあるとこれを受け付け、前記データベースから前記再利用部品の交換手順情報を読み出してこれを前記ネットワークを介して前記端末装置に送信する過程とを実行することを特徴とする再利用部品の管理方法。
  16. 請求項12ないし15のいずれかに記載の再利用部品の管理方法において、
    前記製造業者の端末装置は、あらかじめ前記製品の完成品に組み込まれた部品もしくは部品組立の識別情報が記憶され、
    前記製品の製造時に前記読み取り装置によりその製品を構成する部品もしくは部品組立に付される部品タグから読み取った前記識別情報が入力されると、
    前記製品の完成品から得られるべき部品もしくは部品組立の前記識別情報と照合して完成品と同じ識別情報が得られているか否かをチェックする過程を実施することを特徴とする再利用部品の管理方法。
  17. 請求項16に記載の再利用部品の管理方法において、
    前記端末装置は、前記製品の完成品についてその製品を構成する部品タグの情報を前記読み取り装置により読み取って入力すると、読み取った前記部品タグの情報が正常に読み取り動作が行われるか否かの動作確認を実行することを特徴とする再利用部品の管理方法。
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