JP4103547B2 - 内燃機関出力制御方法及び装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、演算処理回路により、内燃機関回転速度に基づいて内燃機関の出力制御量を算出し、該出力制御量に基づいて内燃機関の出力を制御する内燃機関出力制御方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
多気筒内燃機関の動作パラメータを設定するためのエンジン回転速度の検出手法として、1サイクル分のクランクシャフトの回転角度を気筒数で除して得られた角度範囲の内、全範囲あるいは一部を使用する技術が知られている(例えば特許文献1参照)。この技術により各気筒毎の動作ストロークの寄与を評価して迅速な制御を可能としている。
【0003】
そして、このようなエンジン回転速度の検出において、特に各燃焼(爆発)行程に対応したピークエンジン回転速度を検出し、このピークエンジン回転速度に基づいて燃料噴射量を設定し、高応答に出力を制御して過渡時のハンチングやエンジンストールを防止する技術が知られている(例えば特許文献2参照)。
【0004】
又、回転変動に対する高応答性とアイドルハンチング防止とを実現させるために、各ディーゼルエンジン毎にアイドル時のガバナパターンの傾斜を調整可能とする技術が知られている(例えば特許文献3参照)。
【0005】
【特許文献1】
特公昭63−67145号公報(第3頁、第1図)
【特許文献2】
特開平3−70842号公報(第5−7頁、第6,7図)
【特許文献3】
特許第2513262号公報(第4−5頁、第4図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献2に述べられているごとくピークエンジン回転速度に基づいて高応答にエンジンの出力を制御するには、ピークエンジン回転速度が検出された後、次の気筒の燃料噴射が開始される前までに燃料噴射量を算出する必要がある。具体的にはピークエンジン回転速度とアクセル開度とに基づいて燃料噴射量を算出し、更にこの燃料噴射量に基づき各種補正や制限等の演算を実行してから実際の燃料噴射量に相当する出力制御量を求める必要がある。
【0007】
エンジン回転速度が低いアイドル時や低速過渡時では、ピークエンジン回転速度検出完了から燃料噴射時期までの期間は十分に長い時間となるので、前記期間内にて処理可能な演算負荷に余裕が存在する。このため、処理速度の遅い演算処理回路でも、同期間内に燃料噴射量の演算処理に加えて他の演算処理(例えば燃料噴射量に直接あるいは間接に関連した制御量の計算処理やその他の計算処理)を、各々の演算結果が要求されるタイミングまでに完了することは可能である。
【0008】
しかしエンジン回転速度が高くなるとエンジン回転速度検出完了から燃料噴射時期までの期間が非常に短い時間となるので、処理速度の遅い演算処理回路では、前記期間内にて処理可能な演算負荷に余裕が無くなる。このため燃料噴射量の演算処理後に他の演算処理を行おうとしても、演算結果が要求されるタイミングまでに完了することが不可能となる。
【0009】
特に気筒数を増加させた場合には、前記期間が極めて短くなり、他の演算処理ばかりか燃料噴射量の演算処理自体も、演算結果が要求されるタイミングまでに完了することが困難となるおそれがある。
【0010】
演算処理回路に処理速度の高速なものを用いれば、高エンジン回転速度にても、燃料噴射量の演算処理や他の演算処理を、各々の演算結果が要求されるタイミングまでに完了することは可能となるが、これでは制御装置のコストアップを招くことになる。
【0011】
このような高エンジン回転速度における問題点の存在は前記特許文献1,3についても同じである。
本発明は、処理速度が低速な演算処理回路にても、ハンチングやエンジンストールを生じることなく、かつ回転速度が高くなっても処理可能な演算負荷に余裕を持たせることができる内燃機関出力制御方法及び装置の提供を目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
【0036】
請求項1に記載の内燃機関出力制御装置は、内燃機関回転速度に基づいて内燃機関の出力制御量を複数算出し、該複数の出力制御量からなる出力制御量群に基づいて内燃機関の出力を制御する内燃機関出力制御装置であって、内燃機関瞬時回転速度を含む内燃機関回転速度を検出する回転速度検出手段と、前記回転速度検出手段にて検出された内燃機関回転速度が低速領域にある場合には、内燃機関の出力制御タイミング直前に前記回転速度検出手段にて検出された最新の内燃機関瞬時回転速度に基づいて該内燃機関瞬時回転速度検出後から前記出力制御タイミングまでに設けられた第1計算タイミングにて、前記出力制御量群内において低回転側で内燃機関出力制御に寄与する低回転側出力制御量を算出する第1設定手段と、前記回転速度検出手段にて検出された内燃機関回転速度が前記低速領域外にある場合には、前記第1計算タイミングに拘束されることのない第2計算タイミングで前記低回転側出力制御量を算出する第2設定手段と、前記回転速度検出手段にて検出された内燃機関回転速度の程度に関わらず、前記出力制御量群における前記低回転側出力制御量以外の出力制御量を時間同期にて算出する第3設定手段とを備え、前記第2計算タイミングは、対象とする出力制御タイミングに対して前記第1計算タイミングより前の内燃機関回転角に設けられたタイミングであることを特徴とする。
【0037】
このように複数の出力制御量からなる出力制御量群に基づいて内燃機関の出力を制御する場合には、出力制御量群内において低回転側で内燃機関出力制御に寄与する低回転側出力制御量については、上述のごとく第1設定手段と第2設定手段とのいずれかが機能して計算タイミングを決定する。
【0038】
すなわち内燃機関回転速度が低速領域にある場合には、第1設定手段が機能して、内燃機関瞬時回転速度検出後から出力制御タイミングまでに設けられた第1計算タイミングにて低回転側出力制御量を算出する。低速領域では、出力制御量群の内で主に低回転側出力制御量が内燃機関出力制御に寄与するので、内燃機関瞬時回転速度が高応答に出力制御に反映されることになり、ハンチングやエンジンストールを防止することができる。
【0039】
応答性に関係するハンチングやエンジンストールは低速領域にて問題となるという性質があるが、低回転側出力制御量は低速領域で出力制御に寄与し、低速領域外では出力制御量群の内の他の出力制御量が寄与している。したがって低速領域外では低回転側出力制御量の算出を第1計算タイミングに拘束する必要性はなく、第1計算タイミングに拘束されない第2計算タイミングでも良いことから、代わりに第2設定手段が機能して第2計算タイミングにて出力制御量を算出することができる。
【0040】
このように低速領域外では、第2設定手段が低回転側出力制御量の算出を第2計算タイミングで算出するため、低回転側出力制御量の演算処理に余裕を生じ、更に第1計算タイミングにて計算する必要のある他の演算処理においても余裕が生じる。
【0041】
したがって処理速度が低速な演算処理回路を用いた内燃機関出力制御装置にても、ハンチングやエンジンストールを生じることなく、かつ回転速度が高くなっても処理可能な演算負荷に余裕を持たせることができる。
【0042】
しかも低速領域内と外とで低回転側出力制御量の算出タイミングが変化しても、低速領域外では低回転側より高回転側で用いられる出力制御量が出力制御に使用される状態に切り替わっている。このため、同一の出力制御量の算出タイミングの変化に伴う出力段差の発生を防止することができる。
【0044】
また、第2設定手段にて用いられる第2計算タイミングを第1計算タイミングより前の内燃機関回転角に設定することにより、出力制御タイミングまでの時間的余裕が大きくなり、低回転側出力制御量の演算処理の余裕が大きくなる。そして、このように低速領域外では、第2設定手段が低回転側出力制御量の演算処理を第1計算タイミングから第2計算タイミングに移動させるので、第1計算タイミングにおける演算負荷が低下する。このため第1計算タイミングにおける他の演算処理についても余裕が生じる。
また、出力制御量群の内で低回転側出力制御量以外の出力制御量については第3設定手段を設けて内燃機関回転速度の程度に関わらず時間同期にて算出するようにしている。このことにより低回転側出力制御量以外の出力制御量については、第1計算タイミングには拘束されないので、第1計算タイミングにおける演算負荷を高めることがなく、第1計算タイミングにて行われる他の演算処理に余裕を持たせることができる。
低回転側出力制御量以外の出力制御量については、低速側で、特にハンチングやエンジンストールに関係する範囲では出力制御にほどんど寄与しないことから、第1計算タイミングで計算せずに時間同期で計算しても精度上問題はない。
【0053】
請求項2に記載の内燃機関出力制御装置では、請求項1において、前記低回転側出力制御量は、アイドル回転速度制御に寄与する出力制御量であることを特徴とする。
【0054】
このように低回転側出力制御量としてはアイドル回転速度制御に寄与する出力制御量を挙げることができる。第1設定手段が機能するアイドル時は低速領域であり、ハンチングやエンジンストールが問題となるが、内燃機関瞬時回転速度が高応答に低回転側出力制御量に反映されることになるため、アイドル時にてハンチングやエンジンストールを防止することができる。
【0055】
請求項3に記載の内燃機関出力制御装置では、請求項1において、前記低回転側出力制御量は、エンジンストール防止に寄与する出力制御量であることを特徴とする。
【0056】
このように低回転側出力制御量としてはエンジンストール防止に寄与する出力制御量を挙げることができる。エンジンストール防止用の出力制御量は第1設定手段が機能する低速領域での出力制御に寄与するので、内燃機関瞬時回転速度が高応答に低回転側出力制御量に反映されることで、効果的にエンジンストールを防止することができるようになる。
【0063】
請求項4に記載の内燃機関出力制御装置では、請求項1〜3のいずれかにおいて、前記低回転側出力制御量以外の出力制御量に基づいて内燃機関の出力を制御する場合には、該出力制御量を、前記低回転側出力制御量に基づいて内燃機関の出力を制御していた時に得られた補正量に基づいて補正して用いることを特徴とする。
【0064】
低回転側出力制御量は低速領域にて高応答に算出がなされているため、アイドルスピード制御時の学習値などの基本的な補正量が高精度に算出されている。このため低回転側出力制御量に基づいて内燃機関の出力を制御していた時に得られた補正量に基づいて、低回転側出力制御量以外の出力制御量を補正して用いることにより、低速領域以外についても一層高精度な出力制御が可能となる。
【0065】
請求項5に記載の内燃機関出力制御装置では、請求項1〜4のいずれかにおいて、前記第3設定手段は、前記出力制御量群における前記低回転側出力制御量以外の出力制御量を、前記回転速度検出手段にて検出された内燃機関平均回転速度に基づいて算出することを特徴とする。
【0066】
前述したごとく低回転側出力制御量以外の出力制御量については、低速側で、特にハンチングやエンジンストールに関係する範囲では出力制御にほどんど寄与しない。このため第3設定手段は、低回転側出力制御量以外の出力制御量の算出には内燃機関瞬時回転速度を用いる必要はなく、内燃機関平均回転速度を用いても精度上問題ない。
【0067】
請求項6に記載の内燃機関出力制御装置では、請求項1〜5のいずれかにおいて、前記低回転側出力制御量の計算完了に引き続いて前記出力制御量群から最終出力制御量を算出する最終出力制御量算出手段と、前記最終出力制御量算出手段にて算出された最終出力制御量に基づいて内燃機関の出力を制御する出力制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0068】
このように最終出力制御量算出手段が、最終出力制御量を低回転側出力制御量の計算完了に引き続いて算出することにより、出力制御手段は、低速領域では第1設定手段にて算出される低回転側出力制御量により高応答な出力制御が可能となる。そして、低速領域外では出力制御量算出手段は第1計算タイミングに拘束されずに算出するので、第1計算タイミングにおける演算負荷を低減できる。
【0069】
したがって処理速度が低速な演算処理回路を用いた内燃機関出力制御装置にても、ハンチングやエンジンストールを生じることなく、かつ回転速度が高くなっても処理可能な演算負荷に余裕を持たせることが、より効果的にできる。
【0070】
請求項7に記載の内燃機関出力制御装置では、請求項1〜6のいずれかにおいて、前記第1設定手段及び前記第2設定手段は、前記低速領域内外の判断を、内燃機関平均回転速度に基づいて行うことを特徴とする。
【0071】
このように第1設定手段及び第2設定手段が、低速領域内外の判断を内燃機関平均回転速度に基づいて行うことにより、適切に計算タイミングを切り換えることができる。このため、処理速度が低速な演算処理回路を用いた内燃機関出力制御装置にても、ハンチングやエンジンストールを生じることなく、かつ回転速度が高くなっても処理可能な演算負荷に余裕を持たせることができる。
【0072】
請求項8に記載の内燃機関出力制御装置では、請求項1〜7のいずれかにおいて、前記出力制御量は燃料噴射量であることを特徴とする。
具体的には出力制御量としては燃料噴射量を挙げることができる。
【0073】
請求項9に記載の内燃機関出力制御装置では、請求項1〜8のいずれかにおいて、内燃機関はディーゼルエンジンであることを特徴とする。
具体的には内燃機関としてはディーゼルエンジンを挙げることができる。ディーゼルエンジンでは、燃料噴射量により直接的に機関出力を制御しているので、特に低回転時に内燃機関瞬時回転速度を高応答に用いる必要があり、前述した効果が顕著である。
【0074】
【発明の実施の形態】
[実施の形態1]
図1は、実施の形態1としての蓄圧式ディーゼルエンジン(コモンレール型ディーゼルエンジン)2とその燃料噴射系及び制御系を示す概略構成図である。本蓄圧式ディーゼルエンジン2は自動車用エンジンとして車両に搭載されているものである。
【0075】
ディーゼルエンジン2には、複数の気筒(本実施の形態では4気筒であるが、1気筒のみ図示している)♯1,#2,#3,♯4が設けられており、各気筒♯1〜♯4の燃焼室に対してインジェクタ4がそれぞれ設けられている。インジェクタ4からディーゼルエンジン2の各気筒♯1〜♯4への燃料噴射は、噴射制御用の電磁弁4aのオン・オフにより制御される。
【0076】
インジェクタ4は、各気筒共通の蓄圧配管としてのコモンレール6に接続されており、前記噴射制御用の電磁弁4aが開いている間、コモンレール6内の燃料がインジェクタ4より各気筒♯1〜♯4内に噴射される。前記コモンレール6には、燃料噴射圧に相当する比較的高い圧力が蓄積されている。この蓄圧を実現するために、コモンレール6は供給配管8を介してサプライポンプ10の吐出ポート10aに接続されている。又、供給配管8の途中には、逆止弁8aが設けられている。この逆止弁8aの存在により、サプライポンプ10からコモンレール6への燃料の供給が許容され、かつコモンレール6からサプライポンプ10への燃料の逆流が阻止されている。
【0077】
サプライポンプ10は、吸入ポート10bを介して燃料タンク12に接続されており、その途中にはフィルタ14が設けられている。サプライポンプ10は、燃料タンク12からフィルタ14を介して燃料を吸入する。又、これと共に、サプライポンプ10は、ディーゼルエンジン2の回転に同期する図示しないカムによってプランジャを往復運動させて、燃料圧力を要求される圧力にまで高めて、高圧燃料をコモンレール6に供給している。
【0078】
更にサプライポンプ10の吐出ポート10a近傍には、圧力制御弁10cが設けられている。この圧力制御弁10cは、吐出ポート10aからコモンレール6の方へ吐出される燃料圧力を制御するためのものである。この圧力制御弁10cが開かれることにより、吐出ポート10aから吐出されない分の余剰燃料が、サプライポンプ10に設けられたリターンポート10dからリターン配管16を経て燃料タンク12へと戻されるようになっている。
【0079】
ディーゼルエンジン2の各気筒♯1〜♯4の燃焼室には、吸気通路18および排気通路20がそれぞれ接続されている。吸気通路18には図示しないスロットルバルブが設けられており、このスロットルバルブをディーゼルエンジン2の運転状態により開度調整することにより、燃焼室内に導入される吸入空気の流量が調整される。
【0080】
又、ディーゼルエンジン2の各気筒♯1〜♯4の燃焼室内には、グロープラグ22が配設されている。このグロープラグ22は、ディーゼルエンジン2の始動直前にグローリレー22aを介して電流が流されることにより赤熱し、これに噴霧された燃料の一部が吹き付けられることで着火・燃焼を促進する始動補助装置である。
【0081】
ディーゼルエンジン2には、以下の各種センサやスイッチ等が設けられており、ディーゼルエンジン2の運転状態を検出している。すなわち、図1に示すように、アクセルペダル24の近傍には、アクセル開度ACCPを検出するためのアクセルセンサ26が設けられている。又、ディーゼルエンジン2には、ディーゼルエンジン2を始動させるためのスタータ30が設けられている。このスタータ30には、その作動状態を検知するスタータ状態検出スイッチ30aが設けられている。ディーゼルエンジン2のシリンダブロックには冷却水の温度(冷却水温THW)を検出するための水温センサ32が設けられている。更にオイルパン(図示略)にはエンジンオイルの温度THOを検出する油温センサ34が設けられている。また前記リターン配管16には、燃料温度THFを検出するための燃温センサ36が設けられている。又、前記コモンレール6にはコモンレール6内の燃料の圧力を検出するために燃圧センサ38が設けられている。
【0082】
ディーゼルエンジン2のクランクシャフトには、このクランクシャフトの回転に基づいてクランク角とエンジン回転速度(内燃機関回転速度)とを検出するためのエンジン回転センサ40が設けられている。図2にエンジン回転センサ40の構成を示す。エンジン回転センサ40はパルサ40aとピックアップ40bとを備えている。パルサ40aは円板状をなし中心部でクランクシャフト2aに連結しクランクシャフト2aの回転に伴って回転する。このパルサ40aの外周に対向する位置にピックアップ40bが配置されている。
【0083】
ピックアップ40bが対向しているパルサ40aの外周縁には34個の突起41aが形成されている。これらの突起41aは全周が36分割された位置に、破線で示すごとく2つ分の突起が連続して欠けている状態で配置されている。パルサ40aの回転により突起41aがピックアップ40bの前を通過することにより、ピックアップ40bから回転に応じた数のパルス信号が出力される。したがってこの回転パルス信号は、欠歯部41b(前記破線で示した2つ分の突起が欠けている部分)を除いては、クランク角(CA)にして10°CA間隔で出力され、欠歯部41bでは30°CA間隔で出力される。尚、図2に示したごとく各突起41aにはプログラム上で「0〜17」の連続番号が付されている。
【0084】
更にクランクシャフトの回転は、吸気弁18aおよび排気弁20aを開閉動作させるためのカムシャフト(図示略)にタイミングベルト等を介して伝達される。このカムシャフトは、クランクシャフトの1/2の回転速度比で回転するよう設定されている。このカムシャフトには1歯を有するパルサ(図示略)とこのパルサの近傍にはピックアップが設けられて、気筒判別センサ42として構成されている。本実施の形態1ではこれら両センサ40,42から出力されるパルス信号により、エンジン回転速度(NEave,NEpk)、クランク角CAが算出されている。
【0085】
トランスミッション44には、シフトポジションセンサ46が設けられて、トランスミッション44のシフト状態を検出している。又、トランスミッション44の出力軸側には、出力軸の回転速度から車速SPDを検出する車速センサ48が設けられている。
【0086】
本実施の形態1においては、ディーゼルエンジン2の各種制御を司るための電子制御装置(ECU)52が設けられており、このECU52により、燃料噴射量制御やグロー通電制御等のディーゼルエンジン2を制御するための各処理が行われる。ECU52は、中央処理制御装置(CPU)、各種プログラムやマップ等を予め記憶した読出専用メモリ(ROM)、CPUの演算結果等を一時記憶するランダムアクセスメモリ(RAM)、演算結果や予め記憶されたデータ等を保存するバックアップRAMを備えている。ECU52はこれらに加え、その他、このECU52は、タイマカウンタ、入力インターフェース、出力インターフェース等を備えたマイクロコンピュータを中心として構成されている。前述したアクセルセンサ26、水温センサ32、油温センサ34、燃温センサ36、燃圧センサ38等は、それぞれバッファ、マルチプレクサ、A/D変換器(いずれも図示せず)を介してECU52の入力インターフェースに接続されている。又、エンジン回転センサ40、気筒判別センサ42、車速センサ48等は、波形整形回路(図示せず)を介してECU52の入力インターフェースに接続されている。更にイグニッションスイッチ(図示略)、スタータ状態検出スイッチ30a、シフトポジションセンサ46等はECU52の入力インターフェースに直接接続されている。これ以外に制御上必要な信号がECU52に入力されて、その値が読み込まれている。前記CPUは、上記各センサやスイッチ類の信号を入力インターフェースを介して読み込む。又、電磁弁4a、圧力制御弁10c、グローリレー22a等は、それぞれ駆動回路を介してECU52の出力インターフェースに接続されている。CPUは、入力インターフェースを介して読み込んだ入力値に基づき制御演算を行い、出力インターフェースを介して前記電磁弁4a、圧力制御弁10c、グローリレー22a等を駆動制御する。
【0087】
ECU52は、一部分時間割り込み処理を含めて、基本的にはクランク角の角度割り込み処理で燃料噴射量制御処理を実行している。この燃料噴射量制御処理では、ガバナパターンから、エンジン回転速度NEave,NEpk及びアクセル開度ACCPに基づいてガバナパターン噴射量eqgovが算出される。そしてこのガバナパターン噴射量eqgovに対して各種補正や制限がなされた結果の燃料噴射量に基づいてインジェクタ4から燃料が噴射される。これ以外にECU52はグロープラグ22に対する通電制御などを実行している。
【0088】
次に本実施の形態において、ECU52により実行される制御の内、エンジン回転数検出処理と燃料噴射量制御処理について説明する。
図3,4にエンジン回転数検出処理を示す。このエンジン回転数検出処理では平均エンジン回転数NEave(内燃機関平均回転速度 180°CAの回転時間)とピークエンジン回転数(内燃機関瞬時回転速度の一種)NEpkとを検出している。本処理はエンジン回転センサ40から回転パルス信号が入力する毎に、すなわち角度同期にて割り込み実行される処理である。
【0089】
本処理が開始されると、まず今回の割り込み時刻tneがECU52に備えられているタイマカウンタの値を読み込むことにより設定される(S100)。
次に前回の回転パルス信号と今回の回転パルス信号とのパルス間隔tnintが、次式1に示すごとく今回の割り込み時刻tneの値から前回の割り込み時刻tneoldの値を減算することにより算出される(S102)。
【0090】
【数1】
tnint ← tne − tneold … [式1]
そして今回の割り込み時刻tneの値を、前回の割り込み時刻tneoldの値として設定する(S104)。
【0091】
次に今回の回転パルス信号は基準位置信号か否かが判定される(S106)。ここで基準位置信号は、図2で示した欠歯部41bの直後に現れる0番の突起41aによる回転パルス信号である。この0番の突起41aと直前の15番の突起41aとの間は、他の突起41aの間隔よりも3倍の角度があるため、パルス間隔tnintも対応して長くなる。したがって、前記式1にて求めたパルス間隔tnintが、前回の制御周期にて求められたパルス間隔tnintよりも、1.5倍以上か否かを判定し、1.5倍以上であれば今回の回転パルス信号は基準位置信号であり、1.5倍未満ならば基準位置信号ではないと判定する。
【0092】
ここで今回の回転パルス信号が基準位置信号であれば(S106で「YES」)、基準位置信号が検出されてからのパルスカウント数を表すカウンタcnirqに「0」を設定する(S108)。一方、今回の回転パルス信号が基準位置信号でなければ(S106で「NO」)、カウンタcnirq=17か否かが判定される(S109)。ここでcnirq≠17であれば(S109で「NO」)、カウンタcnirqをインクリメントする(S110)。一方、cnirq=17であれば(S109で「YES」)、カウンタcnirqに「0」を設定する(S108)。このことにより各突起41aに対して前記図2に示したごとくの連続番号が設定される。
【0093】
ステップS108又はステップS110にてカウンタcnirqの設定が終了すると、次式2に示すごとく60°積算時間wt60cにパルス間隔tnintを積算する(S112)。
【0094】
【数2】
wt60c ← wt60c + tnint … [式2]
更に、次式3に示すごとく50°積算時間wt50cにパルス間隔tnintを積算する(S114)。
【0095】
【数3】
wt50c ← wt50c + tnint … [式3]
そして次にカウンタcnirqの値が「14」か否かを判定する(S116)。ここでカウンタcnirq=「14」であれば(S116で「YES」)、50°積算時間wt50cの値に「0」を設定する(S118)。
【0096】
カウンタcnirq=「14」でない場合には(S116で「NO」)、50°積算時間wt50cに対する処理はなされない。
そしてステップS118の後、あるいはステップS116にて「NO」と判定された後に、カウンタcnirq=「1」か否かが判定される(S120)。
【0097】
カウンタcnirq=「1」であれば(S120で「YES」)、次に第1回転速度ne1に今回求められた60°積算時間wt60cの値が設定される(S122)。この第1回転速度ne1はクランクシャフトが60°CA(カウンタcnirq=「13」から「1」までの60°CA)回転する時間として表されている。
【0098】
そして、更にピークエンジン回転数NEpkに今回求められた50°積算時間wt50cの値がエンジン回転数(rpm)に変換されて設定される(S124)。この50°積算時間wt50cはクランクシャフトが50°CA(カウンタcnirq=「14」から「1」までの50°CA)回転する時間である。したがってピークエンジン回転数NEpkはカウンタcnirq=「14」から「1」までの50°CA回転する期間での瞬時回転速度を表していることになる。この範囲は、直前の燃焼行程の出力に応じてエンジン回転速度がピークとなる範囲である。
【0099】
又、カウンタcnirq=「1」でない場合は(S120で「NO」)、カウンタcnirq=「7」か否かが判定される(S126)。カウンタcnirq=「7」であれば(S126で「YES」)、次に第2回転速度ne2に今回求められた60°積算時間wt60cの値が設定される(S128)。この第2回転速度ne2はクランクシャフトが60°CA(カウンタcnirq=「1」から「7」までの60°CA)回転する時間として表されている。尚、ここではピークエンジン回転数NEpkの設定はなされない。
【0100】
又、カウンタcnirq=「7」でない場合は(S126で「NO」)、カウンタcnirq=「13」か否かが判定される(S130)。カウンタcnirq=「13」であれば(S130で「YES」)、次に第3回転速度ne3に今回求められた60°積算時間wt60cの値が設定される(S132)。この第3回転速度ne3はクランクシャフトが60°CA(カウンタcnirq=「7」から「13」までの60°CA)回転する時間として表されている。尚、ここではピークエンジン回転数NEpkの設定はなされない。
【0101】
ステップS124,S128,S132のいずれかが終了すると、次式4のごとく平均エンジン回転数NEaveが算出される(S134)。
【0102】
【数4】
NEave ← f180(ne1+ne2+ne3) … [式4]
すなわち平均エンジン回転数NEaveは、現在算出されている180°CA前から現在までのパルス間隔tnintを積算した時間によってエンジン回転数(rpm)を求めたものであり、180°CA回転における平均回転速度を表している。
【0103】
そして60°積算時間wt60cに「0」を設定して(S136)、本処理を一旦終了する。
尚、カウンタcnirq=「13」でない場合は(S130で「NO」)、このまま一旦本処理を終了する。
【0104】
上述した処理により得られる平均エンジン回転数NEave及びピークエンジン回転数NEpkに基づいて燃料噴射量の演算が実行される。燃料噴射量算出処理を図5〜9に示す。
【0105】
図5の燃料噴射量算出処理は、回転パルス信号が入力する毎に、すなわち角度同期にて前記エンジン回転数検出処理(図3,4)の次に実行される処理である。
【0106】
本処理が開始されると、まずカウンタcnirqの値が「8」か否かが判定される(S202)。ここでcnirq=「8」であれば(S202で「YES」)、次に噴射対象気筒番号の更新がなされる(S204)。本実施の形態のディーゼルエンジン2は#1→#3→#4→#2の順に燃焼行程が繰り返される4気筒エンジンである。したがってこの順番で噴射対象気筒番号の更新がなされる。尚、本実施の形態では。気筒判別センサ42からパルス信号が出力された直後においてcnirq=「8」となった場合には、ステップS204では#1の気筒が噴射対象気筒に設定される。
【0107】
次に平均エンジン回転数NEaveに基づいて噴射量算出モードemoqcalが設定される(S206)。ここでは、後述する図10に示しているごとく、低速領域(NEave<2000rpm)では噴射量算出モードemoqcal=1、中速領域(2000rpm≦NEave<4000rpm)ではemoqcal=2、高速領域(4000rpm≦NEave)ではemoqcal=3に設定する。尚、この噴射量算出モードemoqcalの境界となる平均エンジン回転数NEave=2000,4000rpmは、ECU52に用いられているCPUの処理速度に依存するものである。すなわち、emoqcal=1では検出されたピークエンジン回転数NEpkを直後の燃料噴射タイミング(出力制御タイミングに相当)での燃料噴射量計算に用いることができる余裕が存在する平均エンジン回転数NEaveとなるように低速領域と中速領域との境界を設定している。又、emoqcal=2では検出されたピークエンジン回転数NEpkを直後の燃料噴射タイミングでの燃料噴射量計算に用いることは困難であるが、気筒間の補正などの詳細な燃料噴射量補正ができる余裕が存在する平均エンジン回転数NEaveとなるように中速領域と高速領域との境界を設定している。
【0108】
ステップS206にて噴射量算出モードemoqcalが設定されれば、一旦本処理を終了する。
一方、cnirq≠「8」であれば(S202で「NO」)、次にcnirq=「13」か否かが判定される(S208)。cnirq=「13」であれば(S208で「YES」)、次に噴射量算出モードemoqcal=「1」か否かが判定される(S210)。
【0109】
ここでemoqcal=「1」であれば(S210で「YES」)、燃料噴射量算出処理Aの実行が開始設定されて(S212)、このまま一旦本処理を終了する。
【0110】
この燃料噴射量算出処理Aは図6に示すごとくである。まず前回以前の制御周期において既に算出されている噴射量eqgov0,eqgov1、及び後述する図9にて時間同期で算出されている噴射量eqgov2,eqgov3に基づいてガバナパターン噴射量eqgovが算出される(S302)。具体的には次式5に示すごとく算出される。
【0111】
【数5】
eqgov ← MAX(eqgov0,eqgov1,
MAX(eqgov2,eqgov3)+ISC見込み補正量)… [式5]
ここで2つのMAX()は()内の数値の最大値を抽出する演算子を表している。すなわち、右辺の最初のMAX()は、「eqgov0」、「eqgov1」及び「MAX(eqgov2,eqgov3)+ISC見込み補正量」の3つの値の最大の値を抽出して、ガバナパターン噴射量eqgovとして設定している。右辺の2番目のMAX()は、「eqgov2」と「eqgov3」との内で大きい方を抽出している。
【0112】
ISC見込み補正量は、エアコン負荷などの負荷が発生している場合にこの負荷に対応する燃料噴射量の補正量と、アイドルスピード制御(ISC)時に得られている学習値とから構成されている。
【0113】
eqgov0はエンジンストール防止用噴射量であり、eqgov1はアイドルスピード制御(ISC)用噴射量であり、eqgov2及びeqgov3はパーシャル制御用噴射量である。これらの関係は図10のガバナパターンに示すごとくである。尚、本実施の形態では、ISC用噴射量eqgov1はアクセル開度ACCP=「0%」の場合のみでなく、低回転数・低アクセル開度状態においてもガバナパターン噴射量eqgovに設定される。
【0114】
このようにして算出されたガバナパターン噴射量eqgovに基づいて気筒毎の各種補正や制限計算が実行されて最終燃料噴射量eqfinが算出される(S304)。そしてこの最終燃料噴射量eqfinに基づいてパイロット噴射量が算出される(S306)。そして燃料噴射量算出処理Aは終了し、再度、図5のステップS212にて開始設定されるまでは実行されない。
【0115】
このように噴射量算出モードemoqcal=1(低速領域)である場合には、cnirq=「13」のタイミングでパイロット噴射量のみを算出する。そしてこのように算出されたパイロット噴射量にて後述するメイン噴射量での噴射がなされる前に、パイロット噴射が実行される。
【0116】
ここでパーシャル制御用噴射量eqgov2,eqgov3算出処理(図9)を説明する。本処理は時間同期で周期的、ここでは8ms周期で繰り返し実行される処理である。
【0117】
本処理が開始されると、まず平均エンジン回転数NEave及びアクセル開度ACCPに基づいて、第1パーシャル制御用噴射量eqgov2が算出される(S402)。この計算は次式6のごとくなされる。
【0118】
【数6】
eqgov2 ← C1 − NEave×C2 + ACCP×C3… [式6]
ここでC1,C2,C3は定数である。この第1パーシャル制御用噴射量eqgov2は、図10のガバナパターンに示したごとく、前記式5の計算により実際には噴射量算出モードemoqcal=1,2の内で低アクセル開度・低回転数領域でガバナパターン噴射量eqgovに現れるように定数C1,C2,C3の設定がなされている。
【0119】
そして、平均エンジン回転数NEave及びアクセル開度ACCPに基づいて、第2パーシャル制御用噴射量eqgov3が算出される(S404)。この計算は次式7のごとくなされる。
【0120】
【数7】
eqgov3 ← D1 − NEave×D2 + ACCP×D3… [式7]
ここでD1,D2,D3は定数である。この第2パーシャル制御用噴射量eqgov3は、図10のガバナパターンに示したごとく、前記式5の計算により実際には噴射量算出モードemoqcal=1,2,3の内で高アクセル開度・高回転数領域でガバナパターン噴射量eqgovに現れるように定数D1,D2,D3の設定がなされている。
【0121】
そして次に平均エンジン回転数NEaveに基づいて最大噴射量eqfullを設定する(S406)。例えば図10に一点鎖線で示すごとくマップにより平均エンジン回転数NEaveに応じて設定される。
【0122】
こうして一旦パーシャル制御用噴射量eqgov2,eqgov3算出処理(図9)を終了する。上述した処理は8ms毎に繰り返されるが、前述したエンジン回転数検出処理(図3,4)及び各燃料噴射量算出処理(図5〜8)といったクランク角割り込み処理に比較して割り込みの優先度は低く設定されている。
【0123】
燃料噴射量算出処理(図5)に戻り、カウンタcnirq=1であった場合には(S216で「YES」)、次にemoqcal=「1」か否かが判定される(S218)。ここでemoqcal≠「1」であれば(S218で「NO」)、このまま一旦本処理を終了するが、emoqcal=「1」であれば(S218で「YES」)、燃料噴射量算出処理Bの実行が開始設定され(S220)、このまま一旦本処理を終了する。
【0124】
この燃料噴射量算出処理Bは図7に示すごとくである。まずピークエンジン回転数NEpkに基づいてエンジンストール防止用噴射量eqgov0が算出される(S312)。この計算は次式8のごとくなされる。
【0125】
【数8】
eqgov0 ←
A1 − NEpk×A2 + ISC補正項 … [式8]
ここでA1,A2は定数である。ISC補正項はISC時に算出されている補正項に相当し、エアコン負荷などの負荷に対応する補正量とISC時の学習値が含まれている。
【0126】
尚、この燃料噴射量算出処理Bが実行されるのは、cnirq=1のタイミングであり、エンジンストール防止用噴射量eqgov0は、直前に実行されたエンジン回転数検出処理(図3,4)のステップS124にて算出されたピークエンジン回転数NEpkを用いて計算されることになる。
【0127】
このようにして算出されたエンジンストール防止用噴射量eqgov0は、図10のガバナパターンに示したごとく、前記式5の計算により実際には噴射量算出モードemoqcal=1の領域で低回転側でガバナパターン噴射量eqgovに現れるように定数A1,A2の設定がなされている。このことにより、特にISC時に負荷が急激に生じたことによるエンジン回転低下をガードするように機能する。
【0128】
そして次にピークエンジン回転数NEpk及びアクセル開度ACCPに基づいてISC用噴射量eqgov1が算出される(S314)。この計算は次式9のごとくなされる。
【0129】
【数9】
eqgov1 ←
B1 − NEpk×B2 + ACCP×B3 + ISC補正項… [式9]
ここでB1,B2,B3は定数であり、ISC補正項は前述したごとくISCのために算出されている補正項である。尚、前記エンジンストール防止用噴射量eqgov0と同様に、ISC用噴射量eqgov1は、直前に実行されたエンジン回転数検出処理(図3,4)のステップS124にて算出されたピークエンジン回転数NEpkを用いて計算されることになる。
【0130】
このISC用噴射量eqgov1は、図10のガバナパターンに示したごとく、前記式5の計算により実際には噴射量算出モードemoqcal=「1」の領域の内で低アクセル開度・低回転数領域でガバナパターン噴射量eqgovに現れるように定数B1,B2,B3の設定がなされている。
【0131】
次に前記式5に示した計算により、現在求められている噴射量eqgov0,eqgov1,eqgov2,eqgov3に基づいてガバナパターン噴射量eqgovが算出される(S316)。
【0132】
そして前記ステップS304と同様に最終燃料噴射量eqfinを算出し(S318)、更にこの最終燃料噴射量eqfinに気筒間補正などのドライバビリティに関係する補正を加えて第2最終燃料噴射量eqfincを算出する(S320)。
【0133】
そしてこの第2最終燃料噴射量eqfinc及び燃料噴射量算出処理A(図6)にて算出したパイロット噴射量に基づいて、メイン噴射量を算出する(S322)。
【0134】
こうして燃料噴射量算出処理B(図7)は終了し、再度、図5のステップS220にて開始設定されるまでは実行されない。
このように噴射量算出モードemoqcal=1(低速領域)である場合には、cnirq=「1」のタイミングでメイン噴射量のみを算出する。そしてこのように算出されたメイン噴射量にて、前述したパイロット噴射量後にメイン噴射が実行される。
【0135】
図5の説明に戻り、cnirq=「13」である時に(S208で「YES」)、噴射量算出モードemoqcal=2(中速領域)又はemoqcal=3(高速領域)であった場合には(S210で「NO」)、燃料噴射量算出処理Cの実行が開始され(S214)、このまま一旦本処理を終了する。
【0136】
この燃料噴射量算出処理Cは図8に示すごとくである。まずピークエンジン回転数NEpkに基づいてエンジンストール防止用噴射量eqgov0が算出される(S332)。この計算は燃料噴射量算出処理B(図7)のステップS312と同じく前記式8のごとくなされる。
【0137】
尚、燃料噴射量算出処理Cが実行されるのは、cnirq=「13」のタイミングであり、直前に実行されているエンジン回転数検出処理(図3,4)ではピークエンジン回転数NEpkの検出(S124)は実行されていない。したがって、ステップS332では、実際には直前の燃焼行程の出力に応じたピークエンジン回転数NEpkを用いているのではなく、更に1つ前の燃焼行程の出力に応じたピークエンジン回転数NEpkを用いることになる。
【0138】
そして次にピークエンジン回転数NEpk及びアクセル開度ACCPに基づいてISC用噴射量eqgov1が算出される(S334)。この計算は燃料噴射量算出処理B(図7)のステップS314と同じく前記式9のごとくなされる。ここでもエンジンストール防止用噴射量eqgov0と同様に、直前の燃焼行程の出力に応じたピークエンジン回転数NEpkではなく、更に1つ前の燃焼行程の出力に応じたピークエンジン回転数NEpkを用いることになる。
【0139】
次に前記式5に示した計算により、現在求められている噴射量eqgov0,eqgov1,eqgov2,eqgov3に基づいてガバナパターン噴射量eqgovを算出する(S336)。
【0140】
そして前記ステップS304と同様に最終燃料噴射量eqfinを算出し(S338)、更に前記ステップS320と同様に最終燃料噴射量eqfinから第2最終燃料噴射量eqfincを算出する(S340)。
【0141】
そして前記ステップS306と同様に最終燃料噴射量eqfinに基づいてパイロット噴射量を算出し(S342)、このパイロット噴射量と第2最終燃料噴射量eqfincとに基づいて前記ステップS322と同様にメイン噴射量を算出する(S344)。
【0142】
こうして燃料噴射量算出処理C(図8)を終了し、再度、図5のステップS214にて開始設定されるまでは実行されない。
このように噴射量算出モードemoqcal=「2」又は「3」(中高速領域)である場合には、cnirq=「13」のタイミングでパイロット噴射量とメイン噴射量とを算出する。そしてこのように算出されたパイロット噴射量とメイン噴射量とに基づいてそれぞれ次の噴射タイミングにて燃料噴射が実行される。
【0143】
上述した処理により、NEave<2000rpm(噴射量算出モードemoqcal=「1」)では図11のタイミングチャートに例示するごとく、パイロット噴射量とメイン噴射量とが算出される。
【0144】
すなわちカウンタcnirq=「13」にて、燃料噴射量算出処理A(図6)により、既に算出されているエンジンストール防止用噴射量eqgov0及びISC用噴射量eqgov1を用いてガバナパターン噴射量eqgovを算出する。そしてこのガバナパターン噴射量eqgovに基づいてパイロット噴射量が算出される。
【0145】
そしてカウンタcnirq=「1」にて、燃料噴射量算出処理B(図7)により、直前に検出されたピークエンジン回転数NEpkを用いてエンジンストール防止用噴射量eqgov0及びISC用噴射量eqgov1が算出される。これに引き続いて、噴射量eqgov0,eqgov1,eqgov2,eqgov3に基づいてガバナパターン噴射量eqgovが算出され、このガバナパターン噴射量eqgovからメイン噴射量が算出されている。このメイン噴射量の演算処理は直後の燃料噴射タイミングまでに余裕を持って実行することが可能である。尚、図11において「P」がパイロット燃料噴射タイミング、「M」がメイン燃料噴射タイミングを表している。後述する図12にても同じである。
【0146】
このようにアイドル時などの低回転時では、燃料噴射量算出処理B(図7)により、噴射量eqgov0,eqgov1がガバナパターン噴射量eqgovに設定されるので、このガバナパターン噴射量eqgovに基づくメイン噴射量には直前のピークエンジン回転数NEpkが反映される。このことにより高応答な出力トルク制御が可能となり、安定したアイドル回転を達成できる。
【0147】
尚、アクセル開度ACCPが大きくなるとパーシャル制御用噴射量eqgov2,eqgov3がガバナパターン噴射量eqgovに設定されるようになる。しかし、この場合には燃料噴射量自体が大きいので、低燃料噴射量時に比較してピークエンジン回転数NEpkを用いずとも、平均エンジン回転数NEaveを用いても回転安定性に問題は生じない。
【0148】
又、2000rpm≦NEave(噴射量算出モードemoqcal=「2」,「3」)では図12のタイミングチャートに示すごとく、カウンタcnirq=「13」にて、燃料噴射量算出処理C(図8)が実行される。このことにより前々回の燃焼行程による出力が反映されたピークエンジン回転数NEpkの値に基づいて噴射量eqgov0,eqgov1が算出される。そして噴射量eqgov0,eqgov1,eqgov2,eqgov3に基づいてガバナパターン噴射量eqgovが算出され、このガバナパターン噴射量eqgovからパイロット噴射量とメイン噴射量とが算出されている。このパイロット噴射量及びメイン噴射量の演算処理は直後の燃料噴射タイミングまでに余裕を持って実行することが可能である。
【0149】
そして中高速領域では、パーシャル制御用噴射量eqgov2,eqgov3がガバナパターン噴射量eqgovに設定されるので、噴射量eqgov0,eqgov1が、前々回の燃焼行程によるトルクが反映されたピークエンジン回転数NEpkに基づいて算出されていても問題ない。
【0150】
更に、エンジン回転数は中高回転状態であるので、平均エンジン回転数NEaveを用いているパーシャル制御用噴射量eqgov2,eqgov3がガバナパターン噴射量eqgovに設定されても回転安定性に問題は生じない。
【0151】
上述した構成において、エンジン回転数検出処理(図3,4)が回転速度検出手段としての処理に、燃料噴射量算出処理(図5〜8)が第1設定手段及び第2設定手段としての処理に、パーシャル制御用噴射量eqgov2,eqgov3算出処理(図9)が第3設定手段としての処理に相当する。カウンタcnirq=「1」の計算タイミングが第1計算タイミングに、カウンタcnirq=「13」の計算タイミングが第2計算タイミングに相当する。更に、図7,8のステップS316,S336が出力制御量算出手段としての処理に、ステップS318〜S322,S338,S340,S344が出力制御手段としての処理に相当する。
【0152】
以上説明した本実施の形態1によれば、以下の効果が得られる。
(イ).平均エンジン回転数NEaveが低速領域(emoqcal=「1」)にある場合には、ピークエンジン回転数NEpkの検出後から燃料噴射タイミング(ここではcnirq=「6」〜「9」)までに第1計算タイミング(ここではcnirq=「1」)を設ける。そしてこの第1計算タイミングにて低回転側出力制御量である噴射量eqgov0,eqgov1を算出している。そして低速領域であるのでこれらの噴射量eqgov0,eqgov1を直ちにガバナパターン噴射量eqgovに反映させている。したがってピークエンジン回転数NEpkが高応答に出力制御に反映されることになり、ハンチングやエンジンストールを防止することができる。
【0153】
平均エンジン回転数NEaveが低速領域以外(emoqcal=「2」又は「3」)にある場合には、噴射量eqgov0,eqgov1の算出タイミングは、第1計算タイミング(cnirq=「1」)には拘束されず、これより前の第2計算タイミング(cnirq=「13」)にて計算している。そして中高速領域であるのでこれらの噴射量eqgov0,eqgov1はガバナパターン噴射量eqgovに反映せず、単に計算上の値として用いるのみで、実際にはパーシャル制御用噴射量eqgov2,eqgov3がガバナパターン噴射量eqgovに反映される。
【0154】
応答性に関係するハンチングやエンジンストールは低速領域にて用いられる噴射量eqgov0,eqgov1の精度が影響する。しかし上述したごとく中高速領域ではパーシャル制御用噴射量eqgov2,eqgov3が用いられるため、噴射量eqgov0,eqgov1の算出は第2計算タイミング(cnirq=「13」)にて計算することでも問題ない。
【0155】
このように中高速領域では、噴射量eqgov0,eqgov1の算出を第1計算タイミング(cnirq=「1」)より前の第2計算タイミング(cnirq=「13」)にて算出する。このため、噴射量eqgov0,eqgov1の演算処理に余裕を生じ、更に第1計算タイミング(cnirq=「1」)にて計算する必要のある他の演算処理においても余裕が生じる。
【0156】
したがって処理速度が低速なCPUを用いたECU52であっても、ハンチングやエンジンストールを生じることなく、かつ回転速度が高くなっても処理可能な演算負荷に余裕を持たせることができる。
【0157】
更に最初から高速なCPUを用いていた場合には、上述したごとく処理可能な演算負荷に余裕を生じさせることができることから、他の制御、例えばトランスミッション44に対する変速制御も兼ねることが可能となり、制御装置数を少なくすることも可能となる。
【0158】
(ロ).パーシャル制御用噴射量eqgov2,eqgov3は、平均エンジン回転数NEaveと関係なく、時間同期にて繰り返し算出されている。
このことによりパーシャル制御用噴射量eqgov2,eqgov3についても、第1計算タイミングには拘束されていないので、第1計算タイミングにおける演算負荷を高めることがなく、第1計算タイミングにて行われる他の演算処理に更に余裕を持たせることができる。
【0159】
パーシャル制御用噴射量eqgov2,eqgov3については、低速側で、特にハンチングやエンジンストールに関係する範囲では出力制御にほどんど寄与しない。このことから、第1計算タイミングで計算せずに時間同期で計算しても精度上問題はなく、更に、平均エンジン回転数NEaveに基づいて算出しても精度上問題ない。
【0160】
(ハ).図10のガバナパターンに示したごとく、中高速領域(emoqcal=「2」又「3」)にある場合には、既に噴射量eqgov0,eqgov1は実際の燃料噴射量計算には用いられなくなっており、時間同期で算出されるパーシャル制御用噴射量eqgov2,eqgov3が用いられている。このため、噴射量eqgov0,eqgov1の計算が第1計算タイミングから第2計算タイミングに変化して直近でなく更に1つ前のピークエンジン回転数NEpkが噴射量eqgov0,eqgov1の計算に用いられる状態に切り替わったとしても、ガバナパターン噴射量eqgovに段差は発生しない。したがってエンジン出力段差の発生を防止することができる。
【0161】
(ニ).前記式5に示したごとく、主に中高速領域にて用いられるパーシャル制御用噴射量eqgov2,eqgov3は、ISC見込み補正量にて補正されて、ガバナパターン噴射量eqgovに設定されている。
【0162】
このISC見込み補正量には、低速領域で前記式9によりISC用噴射量eqgov1を算出する際の学習値が含まれている。この低速領域では高応答にISC用噴射量eqgov1が算出されて出力制御がなされているため、ISC時の学習値が高精度に算出されている。このためこのような高精度な補正量に基づいて、パーシャル制御用噴射量eqgov2,eqgov3を補正して用いることにより、中高速領域についても一層高精度な出力制御が可能となる。
【0163】
[実施の形態2]
本実施の形態では、燃料噴射量算出処理C(図8)の代わりに図13の燃料噴射量算出処理Cを実行する。これ以外の構成については前記実施の形態1と同じである。
【0164】
ここで燃料噴射量算出処理C(図13)が図8と違うのは次のごとくである。すなわち、図8のステップS332にてエンジンストール防止用噴射量eqgov0の算出がピークエンジン回転数NEpkにより行われる代わりに、図13ではエンジンストール防止用噴射量eqgov0に「0」が設定されている(S333)。更に、図8のステップS334にてISC用噴射量eqgov1の算出がピークエンジン回転数NEpk及びアクセル開度ACCPにより行われる代わりに、図13ではISC用噴射量eqgov1に「0」が設定されている(S335)。これ以外のステップS336〜S344の処理は図8に説明した処理と同じである。
【0165】
以上説明した本実施の形態2によれば、以下の効果が得られる。
(イ).前記実施の形態1の(イ)、(ロ)、(ニ)の効果を生じる。特に中高速領域では、噴射量eqgov0,eqgov1はガバナパターン噴射量eqgovに反映させるものではないので、噴射量eqgov0,eqgov1の計算は実行せずに、一定値、具体的には「0」をそれぞれ設定している。このため前記式5にてはパーシャル制御用噴射量eqgov2,eqgov3のみがガバナパターン噴射量eqgovに反映されるようになる。
【0166】
このように中高速領域では噴射量eqgov0,eqgov1の計算も省略しているので、一層、処理可能な演算負荷に余裕を持たせることができる。
(ロ).中高速領域(emoqcal=「2」又「3」)にある場合には、パーシャル制御用噴射量eqgov2,eqgov3に基づいて燃料噴射量計算が行われている。このため、噴射量eqgov0,eqgov1の値が計算値から「0」に変化しても、ガバナパターン噴射量eqgovには段差は生じず、エンジン出力段差の発生を防止することができる。
【0167】
[実施の形態3]
本実施の形態では、燃料噴射量算出処理(図5)の代わりに図14の燃料噴射量算出処理を実行する。そしてパーシャル制御用噴射量eqgov2,eqgov3算出処理(図9)が時間同期でなく、図14の処理内で各1回のみ実行されるように設定される点である。これ以外の構成については前記実施の形態1と同じである。
【0168】
ここで燃料噴射量算出処理(図14)が図5と違うのは次の点である。すなわち、カウンタcnirq=「13」の場合に(S208で「YES」)、ステップS210の判定の前に、前記パーシャル制御用噴射量eqgov2,eqgov3算出処理(図9)を1回のみ実行開始するように設定する(S209)点である。これ以外の図14の処理は図5に説明した処理と同じである。
【0169】
このことによりパーシャル制御用噴射量eqgov2,eqgov3は、角度同期で第1計算タイミング(cnirq=「1」)より前の第2計算タイミング(cnirq=「13」)にて算出されることになる。
【0170】
以上説明した本実施の形態3によれば、以下の効果が得られる。
(イ).前記実施の形態1の(イ)、(ハ)、(ニ)の効果を生じる。特に、パーシャル制御用噴射量eqgov2,eqgov3が第2計算タイミング(cnirq=「13」)にて計算されるので、第1計算タイミング(cnirq=「1」)における演算負荷を高めることがなく、第1計算タイミングにて行われる他の演算処理に余裕を持たせることができる。
【0171】
前述したごとくパーシャル制御用噴射量eqgov2,eqgov3については、低速側で、特にハンチングやエンジンストールに関係する範囲では出力制御にほどんど寄与しないので、第1計算タイミングより前のタイミングで計算しても精度上問題はない。
【0172】
[実施の形態4]
本実施の形態では、燃料噴射量算出処理(図5)の代わりに図15の燃料噴射量算出処理を実行する。そして図15内に新たに設けられた処理により図16に示す燃料噴射量算出処理Dが実行開始される点である。
【0173】
図15においては、カウンタcnirq=13のタイミングで(S208で「YES」)、噴射量算出モードemoqcal≠1であった場合に(S210で「NO」)、emoqcal=2か否かが判定される(S213)。そして、emoqcal=2であれば(S213で「YES」)、前述した燃料噴射量算出処理Cが実行開始されるが、emoqcal=3であれば(S213で「NO」)、燃料噴射量算出処理D(図16)が実行開始される(S215)。これ以外の構成については前記実施の形態1と同じである。
【0174】
燃料噴射量算出処理D(図16)について説明する。本処理が開始されると、まずピークエンジン回転数NEpkに基づいてエンジンストール防止用噴射量eqgov0が算出され(S402)、ピークエンジン回転数NEpk及びアクセル開度ACCPに基づいてISC用噴射量eqgov1が算出される(S404)。尚、カウンタcnirq=「13」で実行されるので、ここで用いられているピークエンジン回転数NEpkは、直前の燃焼行程の出力を反映したピークエンジン回転数NEpkではなく、更に1つ前の燃焼行程の出力を反映したピークエンジン回転数NEpkを用いることになる。
【0175】
そして前記式5に示した計算により、現在求められている噴射量eqgov0,eqgov1,eqgov2,eqgov3に基づいてガバナパターン噴射量eqgovを算出し(S406)、このガバナパターン噴射量eqgovに基づいて最終燃料噴射量eqfinが算出される(S408)。そしてこの最終燃料噴射量eqfinに基づいてパイロット噴射量を算出する(S410)。
【0176】
この一連の処理(S402〜S410)は、燃料噴射量算出処理C(図8)のステップS332〜S338,S342と同じである。異なる処理はステップS412にて最終燃料噴射量eqfinにてメイン噴射量を算出している点である。これはemoqcal=3では高速領域であるため、cnirq=「13」のタイミングで計算を開始しても燃料噴射量算出処理C(図8)と同じ計算過程でメイン噴射量を算出すると次の燃料噴射タイミングまでに計算が完了しなくなるおそれがある。このため最終燃料噴射量eqfinから第2最終燃料噴射量eqfincを算出するのを止めて、最終燃料噴射量eqfinにてメイン噴射量を算出している。この場合には高速領域であるので、中速領域に比較して気筒間の補正などを省略しても特にドライバビリティに問題を生じない。
【0177】
以上説明した本実施の形態4によれば、以下の効果が得られる。
(イ).前記実施の形態1の(イ)、(ロ)、(ハ)、(ニ)の効果を生じる。特に、高速領域では燃料噴射量算出処理D(図16)が実行されて、最終燃料噴射量eqfinにてメイン噴射量を算出しているので、高速なCPUを用いなくてもディーゼルエンジン2が高速回転にある時にも燃料噴射量の制御タイミングがずれることがない。
【0178】
[実施の形態5]
本実施の形態では、燃料噴射量算出処理(図5)の代わりに図17の燃料噴射量算出処理を実行する。図17では、cnirq=「13」のタイミングで(S208で「YES」)、emoqcal=「1」であった場合には(S210で「YES」)、燃料噴射量算出処理A(図6)の実行は開始させずにこのまま一旦本処理を終了する。そしてcnirq=「1」のタイミングで(S216で「YES」)、emoqcal=「1」であった場合には(S218で「YES」)、燃料噴射量算出処理C(図8)の実行を開始する(S221)。したがって燃料噴射量算出処理A(図6)と燃料噴射量算出処理B(図7)とは存在しない。
【0179】
尚、ECU52が備えているCPUは低速領域であればcnirq=「1」のタイミングで直後の燃料噴射タイミングまでに燃料噴射量算出処理C(図8)の演算完了が可能な計算処理速度であるものとする。これ以外の構成については前記実施の形態1と同じである。
【0180】
したがって本実施の形態では燃料噴射量算出処理C(図8)によるパイロット噴射量とメイン噴射量とが、低速領域ではcnirq=「1」のタイミングで算出され、中高速領域ではcnirq=「13」のタイミングで算出されることになる。すなわち低速領域ではパイロット噴射量とメイン噴射量とに最新のピークエンジン回転数NEpkが反映されて、直後の燃料噴射量が調整される。そして、中高速領域ではパイロット噴射量とメイン噴射量とに平均エンジン回転数NEaveが反映されて直後の燃料噴射量が調整されることになる。
【0181】
以上説明した本実施の形態5によれば、以下の効果が得られる。
(イ).前記実施の形態1の(イ)、(ロ)、(ハ)、(ニ)の効果を生じる。特に、燃料噴射量算出処理としては燃料噴射量算出処理C(図8)のみであり、燃料噴射量算出処理A(図6)と燃料噴射量算出処理B(図7)とは存在しないので、プログラムが簡素化される。
【0182】
[実施の形態6]
本実施の形態では、前記実施の形態4の燃料噴射量算出処理(図15)の代わりに図18の燃料噴射量算出処理を実行する。図18は、cnirq=「13」のタイミングで(S208で「YES」)、emoqcal=「1」であった場合には(S210で「YES」)、燃料噴射量算出処理A(図6)の実行は開始させずにこのまま一旦本処理を終了する。そしてcnirq=「1」のタイミングで(S216で「YES」)、emoqcal=「1」であった場合には(S218で「YES」)、燃料噴射量算出処理C(図8)の実行を開始する(S221)。尚、ECU52が備えているCPUは前記実施の形態5と同じである。これ以外の構成については前記実施の形態4と同じである。
【0183】
したがって本実施の形態では、低速領域ではcnirq=「1」のタイミングで燃料噴射量算出処理C(図8)によりパイロット噴射量とメイン噴射量とが算出される。そして中速領域ではcnirq=「13」のタイミングで燃料噴射量算出処理C(図8)によりパイロット噴射量とメイン噴射量とが算出されることになる。そして高速領域ではcnirq=「13」のタイミングで燃料噴射量算出処理D(図16)によりパイロット噴射量とメイン噴射量とが算出される。
【0184】
すなわち低速領域ではパイロット噴射量とメイン噴射量とに最新のピークエンジン回転数NEpkが反映されて直後の燃料噴射量が調整される。そして、中高速領域ではパイロット噴射量とメイン噴射量とに平均エンジン回転数NEaveが反映されて直後の燃料噴射量が調整されることになる。特に高速領域ではメイン噴射量が最終燃料噴射量eqfinに基づいて算出されることになる。
【0185】
以上説明した本実施の形態6によれば、以下の効果が得られる。
(イ).前記実施の形態4の(イ)の効果を生じる。特に、燃料噴射量算出処理としては燃料噴射量算出処理C(図8)及び燃料噴射量算出処理D(図16)のみであるので、プログラムが簡素化される。
【0186】
[その他の実施の形態]
(a).前記各実施の形態において、パーシャル制御用噴射量eqgov2,eqgov3の算出は、時間同期で求める場合も角度同期で求める場合も、平均エンジン回転数NEaveでなく、計算時に求められているピークエンジン回転数NEpkを用いても良い。
【0187】
(b).前記実施の形態2において、中高速領域になった場合、噴射量eqgov0,eqgov1に一定値を設定するのではなく、単に直前の低速領域での値を維持するのみでも良い。
【0188】
(c).前記各実施の形態においては、燃料供給系としてはコモンレールタイプのディーゼルエンジンであったが、分配型、列型その他のタイプの燃料噴射ポンプを用いたディーゼルエンジンでも良い。又、ディーゼルエンジン以外にも、例えば筒内噴射タイプのガソリンエンジンでは、成層燃焼時にディーゼルエンジンと同じくガソリンの噴射量にてエンジン出力を制御する場合に、同様に本発明を適用できる。
【0189】
ガソリンエンジンの場合には、前述したガバナパターン(図10)と同様に、アクセル開度ACCPと平均エンジン回転数NEaveとに基づいて燃料噴射量を算出しても良い。これ以外に、スロットル開度と平均エンジン回転数NEaveとに基づいて燃料噴射量を算出しても、又、吸入空気量と平均エンジン回転数NEaveとに基づいて燃料噴射量を算出しても良い。
【0190】
(d).前記式5では図10に示したガバナパターンを形成するために、各噴射量の最大値がガバナパターン噴射量eqgovに設定されるようにしていたが、これ以外のガバナパターンでも良い。例えば、各噴射量の最大値と最小値との組み合わせによりガバナパターン噴射量eqgovが設定されるようにガバナパターンを形成しても良い。
【0191】
(e).前記各実施の形態においては、4気筒ディーゼルエンジンについて説明したが、6気筒、8気筒あるいはこれ以上の気筒数のエンジンの場合には、CPUに対する燃料噴射量の計算負荷がより厳しくなるので、本発明の効果がより顕著なものとなる。このように、より多気筒のエンジンにおいても、ハンチングやエンジンストールを生じることなく、かつ回転速度が高くなっても処理可能な演算負荷に余裕を持たせることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1としてのディーゼルエンジン、その燃料噴射系及び制御系を表す概略構成図。
【図2】実施の形態1のエンジン回転センサの構成説明図。
【図3】実施の形態1のECUが実行するエンジン回転数検出処理のフローチャート。
【図4】同じくエンジン回転数検出処理のフローチャート。
【図5】同じく燃料噴射量算出処理のフローチャート。
【図6】同じく燃料噴射量算出処理Aのフローチャート。
【図7】同じく燃料噴射量算出処理Bのフローチャート。
【図8】同じく燃料噴射量算出処理Cのフローチャート。
【図9】同じくパーシャル制御用噴射量eqgov2,eqgov3算出処理のフローチャート。
【図10】実施の形態1にて用いられるガバナパターンの構成説明図。
【図11】実施の形態1による低速領域での制御の一例を示すタイミングチャート。
【図12】同じく中高速領域での制御の一例を示すタイミングチャート。
【図13】実施の形態2の燃料噴射量算出処理Cのフローチャート。
【図14】実施の形態3の燃料噴射量算出処理のフローチャート。
【図15】実施の形態4の燃料噴射量算出処理のフローチャート。
【図16】同じく燃料噴射量算出処理Dのフローチャート。
【図17】実施の形態5の燃料噴射量算出処理のフローチャート。
【図18】実施の形態6の燃料噴射量算出処理のフローチャート。
【符号の説明】
2…ディーゼルエンジン、2a…クランクシャフト、4…インジェクタ、4a…電磁弁、6…コモンレール、8…供給配管、8a…逆止弁、10…サプライポンプ、10a…吐出ポート、10b…吸入ポート、10c…圧力制御弁、10d…リターンポート、12…燃料タンク、14…フィルタ、16…リターン配管、18…吸気通路、18a…吸気弁、20…排気通路、20a…排気弁、22…グロープラグ、22a…グローリレー、24…アクセルペダル、26…アクセルセンサ、30…スタータ、30a…スタータ状態検出スイッチ、32…水温センサ、34…油温センサ、36…燃温センサ、38…燃圧センサ、40…エンジン回転センサ、40a…パルサ、40b…ピックアップ、41a…突起、41b…欠歯部、42…気筒判別センサ、44…トランスミッション、46…シフトポジションセンサ、48…車速センサ、52…ECU(演算処理回路)。
Claims (9)
- 内燃機関回転速度に基づいて内燃機関の出力制御量を複数算出し、該複数の出力制御量からなる出力制御量群に基づいて内燃機関の出力を制御する内燃機関出力制御装置であって、
内燃機関瞬時回転速度を含む内燃機関回転速度を検出する回転速度検出手段と、
前記回転速度検出手段にて検出された内燃機関回転速度が低速領域にある場合には、内燃機関の出力制御タイミング直前に前記回転速度検出手段にて検出された最新の内燃機関瞬時回転速度に基づいて該内燃機関瞬時回転速度検出後から前記出力制御タイミングまでに設けられた第1計算タイミングにて、前記出力制御量群内において低回転側で内燃機関出力制御に寄与する低回転側出力制御量を算出する第1設定手段と、
前記回転速度検出手段にて検出された内燃機関回転速度が前記低速領域外にある場合には、前記第1計算タイミングに拘束されることのない第2計算タイミングで前記低回転側出力制御量を算出する第2設定手段と、
前記回転速度検出手段にて検出された内燃機関回転速度の程度に関わらず、前記出力制御量群における前記低回転側出力制御量以外の出力制御量を時間同期にて算出する第3設定手段とを備え、
前記第2計算タイミングは、対象とする出力制御タイミングに対して前記第1計算タイミングより前の内燃機関回転角に設けられたタイミングであることを特徴とする内燃機関出力制御装置。 - 請求項1において、前記低回転側出力制御量は、アイドル回転速度制御に寄与する出力制御量であることを特徴とする内燃機関出力制御装置。
- 請求項1において、前記低回転側出力制御量は、エンジンストール防止に寄与する出力制御量であることを特徴とする内燃機関出力制御装置。
- 請求項1〜3のいずれかにおいて、前記出力制御量群における前記低回転側出力制御量以外の出力制御量に基づいて内燃機関の出力を制御する場合には、該出力制御量を、前記低回転側出力制御量に基づいて内燃機関の出力を制御していた時に得られた補正量に基づいて補正して用いることを特徴とする内燃機関出力制御装置。
- 請求項1〜4のいずれかにおいて、前記第3設定手段は、前記出力制御量群における前記低回転側出力制御量以外の出力制御量を、前記回転速度検出手段にて検出された内燃機関平均回転速度に基づいて算出することを特徴とする内燃機関出力制御装置。
- 請求項1〜5のいずれかにおいて、前記低回転側出力制御量の計算完了に引き続いて前記出力制御量群から最終出力制御量を算出する最終出力制御量算出手段と、
前記最終出力制御量算出手段にて算出された最終出力制御量に基づいて内燃機関の出力を制御する出力制御手段と、
を備えたことを特徴とする内燃機関出力制御装置。 - 請求項1〜6のいずれかにおいて、前記第1設定手段及び前記第2設定手段は、前記低速領域内外の判断を、内燃機関平均回転速度に基づいて行うことを特徴とする内燃機関出力制御装置。
- 請求項1〜7のいずれかにおいて、前記出力制御量は燃料噴射量であることを特徴とする内燃機関出力制御装置。
- 請求項1〜8のいずれかにおいて、内燃機関はディーゼルエンジンであることを特徴とする内燃機関出力制御装置。
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