JP2023108088A - エンジン制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】エンジン制御装置において、瞬断やノイズ重畳などによりカム角センサの出力信号に一時的にパルスが生成されても気筒判別精度の低下を抑制する。【解決手段】ECM270は、クランクシャフト130の回転に伴ってパルス状のクランク信号を出力するクランク角センサ240の出力と、クランク信号から求められる表の基準位置と裏の基準位置とで異なるレベルのカム信号を出力するカム角センサ260の出力と、に基づいて気筒判別を行う。また、ECM270は、クランク信号に同期してカム角センサ260からカム信号を読み込み、カム信号のレベルが変化したら気筒判別を開始する。【選択図】図1

Description

本発明は、クランク角センサのクランク信号、及びカム角センサのカム信号を使用して気筒を判別するエンジン制御装置に関する。
電子制御式のエンジンでは、カム信号が異常であると正確に気筒判別を行うことができないため、特開2003-49696号公報(特許文献1)に記載されるように、カム信号のエッジに同期してカム信号が正常であるか否かを判定する技術が提案されている。
特開2003-49696号公報
しかしながら、特許文献1で提案された技術では、瞬断やノイズ重畳などによりカム信号に一時的にパルス(エッジ)が生成されると、これに同期してカム信号が正常であるか否かが判定されてしまう。この場合、一時的に誤ったカム信号により誤判定がなされてしまい、その後に正常な制御が行われるまで、エンジンが正常に制御されない可能性があった。
そこで、本発明は、瞬断やノイズ重畳などによりカム角センサのカム信号に一時的にパルスが生成されても気筒判別精度の低下を抑制した、エンジン制御装置を提供することを目的とする。
このため、エンジン制御装置は、クランクシャフトの回転に伴ってパルス状のクランク信号を出力するクランク角センサの出力と、クランク信号から求められる表の基準位置と裏の基準位置とで異なるレベルのカム信号を出力するカム角センサの出力と、に基づいて気筒判別を行う。また、エンジン制御装置は、クランク信号に同期してカム角センサからカム信号を読み込み、カム信号のレベルが変化したら気筒判別を開始する。
本発明によれば、エンジン制御装置において、瞬断やノイズ重畳などによりカム角センサのカム信号に一時的にパルスが生成されても、気筒判別精度の低下を抑制することができる。
4サイクルエンジンの制御システムの一例を示す概略図である。 クランクプレートの一例を示す平面図である。 カムプレートの一例を示す平面図である。 クランク角度の演算方法、及び気筒判別方法の説明図である。 カム信号が異常となった場合に発生する問題点の説明図である。 気筒判別処理を含むエンジン制御処理の一例を示すフローチャートである。 気筒判別処理を含むエンジン制御処理の一例を示すフローチャートである。 気筒判別処理を含むエンジン制御処理の一例を示すフローチャートである。 カム信号にパルス信号が発生したときの有効フラグの説明図である。 アイドルリダクションシステムによりエンジンが停止して再始動するときの有効フラグの説明図である。 カム信号が正常である場合の各種パラメータの変化の説明図である。 カム信号がLOW固着した場合の各種パラメータの変化の説明図である。 カム信号がHIGH固着した場合の各種パラメータの変化の説明図である。
以下、添付された図面を参照し、本発明を実施するための実施形態について詳述する。
図1は、シリーズ方式のハイブリッドシステムを備えた車両に適用された、4サイクルエンジンの制御システムの一例を示している。なお、本実施形態は、シリーズ方式のハイブリッドシステムに限らず、スプリット方式のハイブリッドシステム、アイドルリダクションシステムを備えた車両などにも適用することができる。
エンジン100は、シリンダブロック110と、ピストン120と、クランクシャフト130と、コネクティングロッド140と、シリンダヘッド150と、を備えている。シリンダブロック110には、ピストン120が往復動可能に嵌挿されるシリンダボア110Aが形成されている。シリンダブロック110の下部には、図示しないベアリングを介して、シリンダブロック110に対して相対回転可能にクランクシャフト130が配置されている。そして、ピストン120は、コネクティングロッド140を介して、クランクシャフト130に相対回転可能に連結されている。
シリンダヘッド150には、吸気を導入する吸気ポート150Aと、排気を排出する排気ポート150Bと、が夫々形成されている。そして、シリンダヘッド150がシリンダブロック110の上面に締結されることで、シリンダブロック110のシリンダボア110A、ピストン120の冠面、及びシリンダヘッド150の下面によって区画される領域が燃焼室160として機能する。燃焼室160を臨む吸気ポート150Aの開口端には、吸気カムシャフト170によって開閉駆動される吸気バルブ180が配置されている。また、燃焼室160を臨む排気ポート150Bの開口端には、排気カムシャフト190によって開閉駆動される排気バルブ200が配置されている。
燃焼室160を臨むシリンダヘッド150の所定箇所には、燃焼室160に燃料を噴射する電磁式の燃料噴射弁210と、燃料と吸気との混合気を着火する点火プラグ220と、が夫々取り付けられている。なお、燃料噴射弁210は、燃焼室160に燃料を直接噴射する構成に限らず、吸気ポート150Aに燃料を噴射する構成、又はこれらの両方を備えた構成であってもよい。
クランクシャフト130の端部には、クランクプレート230が取り付けられている。クランクプレート230は、図2に示すように、円板形状のプレート部230Aと、プレート部230Aの外周端から半径外方に向かって任意の所定角度ごとに延びる複数の歯部230Bと、が一体化された被検知部材である。また、クランクプレート230には、歯部230Bの一部が切り取られることで、クランク角度360°ごとの基準位置を規定する歯欠け部230Cが形成されている。ここで、歯欠け部230Cは、2つの歯部230Bを切り取ることで形成されているが、任意数の歯部230Bを切り取って歯欠け部230Cを形成するようにしてもよい。4気筒のエンジン100の場合、クランクプレート230は、例えば、所定角度を10°とすると、34個の歯部230Bと、2個の歯部230Bが切り取られた30°に亘る歯欠け部230Cと、を有している。なお、クランクプレート230は、2つ以上の歯欠け部230Cを有していてもよいし、所定角度が10°以外の角度であってもよい。
シリンダブロック110の下部であって、クランクプレート230の外周端に対面する所定箇所には、クランクプレート230の歯部230Bを検知してパルス信号を出力するクランク角センサ240が取り付けられている。従って、クランク角センサ240は、クランクシャフト130の回転に伴って、歯部230Bを検知した所定角度ごとの角度位置信号と、歯欠け部230Cを検知したクランク角度360°ごとの基準位置信号と、を含んだクランク信号を出力する。
吸気カムシャフト170の端部には、カムプレート250が取り付けられている。カムプレート250は、図3に示すように、円板形状のプレート部250Aと、プレート部250Aの外周端の一部から半径外方に向かって延びる円弧形状の被検知部250Bと、が一体化された被検知部材である。
また、シリンダヘッド150の上部であって、カムプレート250の外周端に対面する所定箇所には、カムプレート250の被検知部250Bを検知して矩形形状の信号を出力するカム角センサ260が取り付けられている。クランクシャフト130が2回転する間に、クランク角センサ240がクランクプレート230の歯欠け部230Cを検知した2箇所の歯欠け位置において、カム角センサ260が、例えば、1回転目の歯欠け位置でLOW信号を出力し、2回転目の歯欠け位置でHIGH信号を出力するように、カムプレート250の被検知部250Bが取り付けられている。
従って、カム角センサ260は、カムプレート250の被検知部250Bを検知したか否かに応じて、異なるレベルのカム信号を出力する。このため、このようなカム信号を監視することで、吸気カムシャフト170の2倍の回転速度で回転するクランクシャフト130について、吸気カムシャフト170の0°~180°に対応する1回転目(0°~360°)の回転中であることを示す表の基準位置であるか、吸気カムシャフト170の180°~360°に対応する2回転目(360°~720°)の回転中であることを示す裏の基準位置であるかを区別することができる。要するに、吸気カムシャフト170が1回転する間に、クランクシャフト130が1回転目の回転中であることを示す表の基準位置にあるか、クランクシャフト130が2回転目の回転中であることを示す裏の基準位置にあるかを区別することができる。なお、カムプレート250及びカム角センサ260は、吸気カムシャフト170に限らず、排気カムシャフト190、又はこれらの両方に設けられていてもよい。また、カムプレート250は、図3に示す形状に限らず、1回転目の歯欠け位置と2回転目の歯欠け位置とで異なるレベルの信号を出力できれば、如何なる形状を有していてもよい。
クランク角センサ240のクランク信号、及びカム角センサ260のカム信号は、図示しないマイクロコンピュータを内蔵したエンジンコントロールモジュール(ECM)270に夫々入力されている。また、ECM270には、クランク角センサ240及びカム角センサ260の各出力信号に加え、エンジン100の回転速度Neを検出する回転速度センサ280、エンジン100の負荷Qを検出する負荷センサ290、エンジン100の水温Twを検出する水温センサ300、及び排気中の空燃比A/Fを検出する空燃比センサ310の各出力信号が夫々入力されている。ここで、エンジン100の負荷Qとしては、例えば、吸気流量、吸気負圧、過給圧力、アクセル開度、スロットル開度など、エンジン100の要求トルクと密接に関連する状態量を使用することができる。なお、ECM270が、エンジン制御装置の一例として挙げられる。
ECM270は、マイクロコンピュータの不揮発性メモリに格納されたアプリケーションプログラムを実行することで、以下のように、クランク角センサ240、カム角センサ260、回転速度センサ280、負荷センサ290、水温センサ300及び空燃比センサ310の各出力信号に応じて、燃料噴射弁210及び点火プラグ220を夫々電子制御する。
ECM270は、回転速度センサ280及び負荷センサ290から回転速度Ne及び負荷Qを夫々読み込み、これらに基づいてエンジン運転状態に応じた基本燃料噴射量を演算する。また、ECM270は、水温センサ300から水温Twを読み込み、基本燃料噴射量を水温Twで補正した燃料噴射量を演算する。そして、ECM270は、エンジン運転状態に応じたタイミングで、燃料噴射量に応じた制御信号を燃料噴射弁210に出力し、燃料噴射弁210から燃焼室160に燃料を噴射させる。さらに、ECM270は、燃料噴射後のエンジン運転状態に応じたタイミングで、点火プラグ220に作動信号を出力し、燃料と吸気との混合気を点火する。このとき、ECM270は、空燃比センサ310から空燃比A/Fを読み込み、排気中の空燃比A/Fが目標空燃比に近づくように、燃料噴射弁210をフィードバック制御する。
ここで、図4を参照して、ECM270によるクランク角度の演算方法、及び気筒判別方法の概要について説明する。なお、以下においては、4気筒のエンジン100を一例として挙げて説明するが、エンジン100の気筒数は、4気筒に限らず、任意の気筒数であってもよい。
クランク角センサ240は、クランクプレート230の歯部230Bが検知されたときにパルス状のHIGHとなり、クランクプレート230の歯部230Bが検知されないときに(歯欠け部230Cを含む)LOWとなるクランク信号を出力する。一方、カム角センサ260は、カムプレート250の被検知部250Bが検知されたときにHIGHとなり、カムプレート250の被検知部250Bが検知されないときにLOWとなるカム信号を出力する。そして、クランク信号の周期比、要するに、パルス状のHIGH信号の周期比から歯欠け位置(表裏判定位置)が検知されると、表裏判定位置においてカム角センサ260からカム信号が読み込まれ、そのレベルがLOWであるかHIGHであるかが判定される。具体的には、表裏判定位置において、カム信号のレベルがLOWであればクランクシャフト130が1回転目の回転中の表の基準位置であると判定され、カム信号のレベルがHIGHであればクランクシャフト130が2回転目の回転中の裏の基準位置であると判定される。また、表裏判定位置において、例えば、第1気筒の上死点(TDC)を基点として、クランク信号に同期してクランク角度がカウントアップされ、第1気筒の上死点が検知されるとクランク角度がリセットされる。さらに、表裏判定位置におけるカム信号に基づいて気筒判別が行われるとともに、その後にクランク角度が180°変化すると表裏判定位置以外での気筒判別(補間)が行われる。なお、クランク角度の算出方法、及び気筒判別方法は、当技術分野の当業者であれば周知の事項であるため、これ以上の詳細な説明は省略するものとする。
ところで、エンジン100の始動時に、図5に示すように、カム角センサ260の故障によってカム信号のレベルがLOWのまま変化しなくなると(LOW固着)、本来であれば、エンジン100の回転に伴ってLOW及びHIGHに変化するものが常にLOWとなってしまう。この場合、表裏判定位置におけるカム信号のレベルが常にLOWとなっているため、表の基準位置か裏の基準位置かを区別することができず、例えば、気筒判別値が第1気筒を示す「1」か第3気筒を示す「3」のいずれかのみとなってしまう。このような現象が発生すると、第1気筒及び第3気筒のみに燃料噴射制御及び点火制御が行われることとなり、エンジン100を安定して作動させることができなくなってしまう。なお、カム角センサ260の故障によってカム信号のレベルがHIGHのまま変化しなくなっても(HIGH固着)、上記と同様な理由によりエンジン100を安定して作動させることができなくなってしまう。
そこで、カム角センサ260のカム信号が正常である場合、表裏判定位置においてカム信号のレベルが表裏反転する特性、即ち、LOW及びHIGHに交互に変化する特性に着目し、クランク信号に同期してカム角センサ260からカム信号を読み込み、そのレベルが変化したらクランク信号及びカム信号に応じた気筒判別を開始する。
図6~図8は、エンジン100の始動後において、クランク角センサ240のクランク信号に同期してECM270のマイクロコンピュータ(以下「ECM270」と略記する。)が実行する、気筒判別処理を含むエンジン制御処理の一例を示している。ここで、ECM270は、マイクロコンピュータの不揮発性メモリに格納されたアプリケーションプログラムを実行することで、エンジン制御処理を実行する。エンジン制御処理においては、各種パラメータとして、気筒判別値(初期値=0)、前回の制御サイクルにおけるカム信号のレベルを表す前回値、今回の制御サイクルにおけるカム信号のレベルを表す今回値(初期値=0)、気筒判別が有効であるか否かを表す有効フラグ(初期値=0)、及びクランク角度が使用される。
ステップ10(図6では「S10」と略記する。以下同様。)では、ECM270が、気筒判別値が0であるか否か、要するに、エンジン100の始動後に気筒判別が行われたか否かを判定する。そして、ECM270は、気筒判別値が0(即ち、気筒判別が行われていない)と判定すれば(Yes)、処理をステップ11へと進める。一方、ECM270は、気筒判別値が0でない(即ち、気筒判別が行われた)と判定すれば(No)、処理をステップ18へと進める。なお、エンジン100の始動後に気筒判別が行われたか否かは、気筒判別値ではなく、任意のフラグなどを使用して判定するようにしてもよい。
ステップ11では、ECM270が、前回値に今回値を代入することで、前回の制御サイクルにおけるカム信号のレベルを表す前回値を更新する。エンジン100の始動後の1回目の制御サイクル(即ち、最初のカム信号に同期した処理)においては、初期値が0である今回値により前回値が更新されることから前回値が0となって、エンジン始動後の最初の制御サイクルであることを特定可能となる。
ステップ12では、ECM270が、カム角センサ260からカム信号を読み込み、そのレベルがLOWであるか否かを判定する。そして、ECM270は、カム信号のレベルがLOW、即ち、表の基準位置であると判定すれば(Yes)、処理をステップ13へと進める。一方、ECM270は、カム信号のレベルがHIGH、即ち、裏の基準位置であると判定すれば(No)、処理をステップ14へと進める。
ステップ13では、ECM270が、今回値に1(LOW;表の基準位置)を設定し、処理をステップ15へと進める。
ステップ14では、ECM270が、今回値に2(HIGH;裏の基準位置)を設定し、処理をステップ15へと進める。
ステップ15では、ECM270が、前回値が0でないか否か、即ち、エンジン始動後の初回の制御サイクルであるか否かを判定する。そして、ECM270は、前回値が0でないと判定すれば(Yes)、処理をステップ16へと進める。一方、ECM270は、前回値が0である、即ち、エンジン始動後の初回の制御サイクルであると判定すれば(No)、処理をステップ19へと進める。要するに、エンジン始動後の初回の制御サイクルでは前回値と今回値とが比較できないことに鑑み、この制御サイクルでの処理を行わないようにする。
ステップ16では、ECM270が、前回値と今回値とが異なっているか否か、要するに、カム角センサ260のカム信号のレベルが変化したか否かを判定する。そして、ECM270は、前回値と今回値とが異なっていると判定すれば(Yes)、処理をステップ17へと進める。一方、ECM270は、前回値と今回値とが同一であれば(No)、処理をステップ19へと進める。
ステップ17では、ECM270が、時間的に連続する2つ制御サイクルにおけるカム信号のレベルが変化したので、有効フラグを1に設定する。要するに、ECM270は、カム信号のレベルが変化したことを通してカム角センサ260が正常であると判定し、カム信号を使用して気筒判別を行うことが可能になったと判定する。
ステップ18では、ECM270が、クランク角度を更新する。具体的には、ECM270は、クランク信号に同期してクランク角度をカウントアップするとともに、第1気筒の上死点を検知するとクランク角度をリセットする。従って、クランク信号を参照することで、例えば、第1気筒の上死点を基点としたクランクシャフト130の回転角度(0°~720°)を認識することができる。そして、ECM270は、クランク角度を更新したら、処理をステップ19へと進める。
ステップ19では、ECM270が、表裏判定位置であるか否か、要するに、クランク信号の周期比から歯欠け位置であることが特定できたか否かを判定する。そして、ECM270は、表裏判定位置であると判定すれば(Yes)、処理をステップ20へと進める。一方、ECM270は、表裏判定位置でないと判定すれば(No)、処理をステップ24へと進める。
ステップ20では、ECM270が、有効フラグが1であるか否か、要するに、気筒判別処理を実行してもよいか否かを判定する。そして、ECM270は、有効フラグが1である(即ち、気筒判別を行ってもよい)と判定すれば(Yes)、処理をステップ21へと進める。一方、ECM270は、有効フラグが1でない(即ち、気筒判別を行うべきでない)を判定すれば(No)、処理をステップ28へと進める。
ステップ21では、ECM270が、カム角センサ260から読み込んだカム信号のレベルがLOW、要するに、表の基準位置であるか否かを判定する。そして、ECM270は、カム信号のレベルがLOWであると判定すれば(Yes)、処理をステップ22へと進める。一方、ECM270は、カム信号のレベルがLOWでない、即ち、裏の基準位置であることを示すHIGHであると判定すれば(No)、処理をステップ23へと進める。
ステップ22では、ECM270が、気筒判別値として第1気筒を示す「1」に設定し、処理をステップ28へと進める。
ステップ23では、ECM270が、気筒判別値として第4気筒を示す「4」に設定し、処理をステップ28へと進める。
ステップ24では、ECM270が、クランク角度を参照して、気筒判別値を更新する補間位置になったか否かを判定する。具体的には、ECM270は、気筒判別値を「1」又は「4」に設定した後、クランクシャフト130が更に180°回転したときに補間位置になったと判定する。そして、ECM270は、補間位置になったと判定すれば(Yes)、処理をステップ25へと進める。一方、ECM270は、補間位置になっていないと判定すれば(No)、処理をステップ28へと進める。
ステップ25では、ECM270が、気筒判別値が第1気筒を示す「1」であるか否かを判定する。そして、ECM270は、気筒判別値が「1」であると判定すれば(Yes)、処理をステップ26へと進める。一方、ECM270は、気筒判別値が第1気筒を示す「1」ではない、即ち、第4気筒を示す「4」であると判定すれば(No)、処理をステップ27へと進める。
ステップ26では、ECM270が、気筒判別値を「1」から「3」へと更新して補間し、処理をステップ28へと進める。
ステップ27では、ECM270が、気筒判別値を「4」から「2」へと更新して補間し、処理をステップ28へと進める。
ステップ28では、ECM270が、少なくとも気筒判別値を使用して、例えば、燃料噴射制御及び点火制御などを実行する。なお、気筒判別値を使用した各種制御は、本技術分野の当業者にとって周知であるため、本明細書ではその詳細な説明を省略するものとする。
かかるエンジン制御処理によれば、エンジン始動によってクランクシャフト130が回転し始めると、初回の気筒判別が完了するまで、前回の制御サイクルにおけるカム信号のレベルを表す前回値が更新されつつ、クランク角センサ240のクランク信号に同期してカム角センサ260からカム信号が読み込まれる。そして、カム信号のレベルがLOWであれば、今回の制御サイクルにおけるカム信号のレベルを表す今回値が「1」に設定され、カム信号のレベルがHIGHであれば、今回の制御サイクルにおけるカム信号のレベルを表す今回値が「2」に設定される。その後、エンジン始動後のクランク信号が2回目以降のものであり、かつ前回値と今回値とが異なる、即ち、カム信号のレベルが変化したならば、気筒判別が有効であるか否かを表す有効フラグが「1」に設定される。また、初回の気筒判別が完了した後では、クランク信号に同期してクランク角度がカウントアップされるとともに、第1気筒の上死点を検知するとクランク角度がリセットされる。
要するに、クランク信号に同期して読み込んだカム信号のレベルが変化したならば、カム角センサ260が正常である蓋然性が高く、これを使用して気筒判別を行っても問題が生じ難いと考えることができる。このため、カム信号のレベルが変化したことを契機として有効フラグをセットすることで、これを参照すれば、気筒判別の準備が完了したことを認識することができる。このとき、エンジン制御において一般的であるクランク信号に同期した処理であり、かつカム信号のレベルが読み込めれば足りるため、カム信号のエッジ検知が不要となって、カムプレート250の被検知部250Bの設置自由度が高くなるとともに、簡単なハードウェア構造で実現可能である。また、複数の割り込みタイミングでの処理がなく、ソフトウェア構造が複雑化することもない。また、初回の気筒判別が完了した後には、有効フラグを設定するための一連の処理、即ち、カム信号のレベルが変化したか否かの判定が停止されるため、ECM270のマイクロコンピュータの演算負荷を低減することができる。さらに、表の基準位置又は裏の基準位置である表裏判定位置であることが検知されるまで気筒判別の開始が遅延されるため、例えば、その間に発生したノイズなどによって気筒判別精度が低下することを回避できる。
その後、クランク信号の周期比から表裏判定位置であることが検知されると、有効フラグがセット、即ち、有効フラグが「1」に設定されていれば、カム角センサ260から読み込んだカム信号のレベルがLOWであるか否かが判定される。そして、カム信号のレベルがLOW、即ち、表の基準位置であれば、気筒判別値が第1気筒を示す「1」に設定され、カム信号のレベルがHIGH、即ち、裏の基準位置であれば、気筒判別値が第4気筒を示す「4」に設定される。また、表裏判定位置であることが検知されない場合、即ち、クランク角センサ240によってクランクプレート230の歯欠け部230Cが検知されない場合には、クランク角度を使用して、気筒判別値が第1気筒を示す「1」から第3気筒を示す「3」に補間されるか、又は気筒判別値が第4気筒を示す「4」から第2気筒を示す「2」に補間される。そして、このように求められた気筒判別値を使用して、燃料噴射制御及び点火制御などが実行される。
エンジン始動後であって気筒判別が完了するまでの間に、図9に示すように、瞬断やノイズ重畳などによって、故障しているカム角センサ260のカム信号に一時的にパルスが生成される可能性がある。このようなパルス信号による有効フラグのセットを行わないようにすべく、カム信号のレベルが所定回数連続して変化したとき、要するに、カム信号のレベルがHIGH→LOW→LOW、又はLOW→HIGH→HIGHと変化したとき、有効フラグをセットするようにしてもよい。ここで、所定回数としては、例えば、車両に発生する可能性がある瞬断時間やノイズ発生時間などを考慮して適宜設定することができる。このようにすれば、図9に示すように、カム信号にパルスが一時的に生成されても有効フラグがセットされることはなく、故障しているカム角センサ260を使用した制御が行われることを回避できる。
また、図10に示すように、アイドルリダクションシステムによってエンジン100が停止してから再始動までの間に、例えば、バッテリ電圧の低下などによってカム信号のレベルが一時的にHIGHからLOWに変化しても、クランク信号が発生しないことからカム信号が参照されない。このため、有効フラグがセットされることがなく、誤った気筒判別を行うことを回避できる。
ここで、本実施形態の理解を促進すべく、カム角センサ260が正常である場合、及びカム角センサ260が故障している場合について、クランク信号及びカム信号に応じて、各種パラメータである有効フラグ、クランク角度及び気筒判別値がどのように変化するかを説明する。
図11は、カム角センサ260が正常である場合の各種パラメータの変化を示している。
クランク信号に同期して、カム角センサ260からカム信号が逐次読み込まれ、そのレベルが変化したか否かが判定される。そして、カム信号のレベルが変化したならば、有効フラグがセットされる。図示の例では、カム信号のレベルが変化した時点において、クランク信号の周期比から表裏判定位置が検知されていないため、クランクシャフト130の基点からの回転角度が特定できず、これを求めることができない。その後、表裏判定位置が検知されると、カム信号のレベルから気筒判別を行うことができるとともに、クランクシャフト130の基点からの回転角度が特定されてクランク角度の更新が開始される。また、表裏判定位置において気筒判別が行われた後には、クランク角度に応じて気筒判別値が補間される。このようにして求められた気筒判別値を使用して、燃料噴射制御及び点火制御などが適宜実行される。
図12は、カム角センサ260が故障してカム信号のレベルがLOWのまま(LOW固着)となった場合の各種パラメータの変化を示している。
カム角センサ260が正常である場合と同様に、クランク信号に同期して、カム角センサ260からカム信号が読み込まれ、そのレベルが変化したか否かが判定される。この例では、カム信号のレベルがLOWに固着されているのでカム信号のレベルが変化することがなく、有効フラグがセットされることがない。そして、有効フラグがリセットされたままであるので、気筒判別を行うことができず、気筒判別値は初期値である「0」のまま変化しない。また、気筒判別が完了していないことから、クランク角度の更新が開始されない。
図13は、カム角センサ260が故障してカム信号のレベルがHIGHのまま(HIGH固着)となった場合の各種パラメータの変化を示している。
カム角センサ260が正常である場合と同様に、クランク信号に同期して、カム角センサ260からカム信号が読み込まれ、そのレベルが変化したか否かが判定される。この例では、カム信号のレベルがHIGHに固着されているのでカム信号のレベルが変化することがなく、有効フラグがセットされることがない。そして、有効フラグがリセットされたままであるので、気筒判別を行うことができず、気筒判別値は初期値である「0」のまま変化しない。また、気筒判別が完了していないことから、クランク角度の更新が開始されない。
従って、カム角センサ260が故障した場合には、気筒判別が行われないことから、クランク角度や制御対象の気筒を間違えることが回避され、制御対象でない気筒に対して燃料噴射制御及び点火制御が行われないことを理解できるであろう。なお、クランク角度の更新及び気筒判別を行うことができない場合には、本技術分野の当業者にとって周知であるリンプホーム制御などを利用して、車両を修理工場などに自走できるようにすることが好ましい。
なお、当業者であれば、様々な上記実施形態の技術的思想について、その一部を省略したり、その一部を適宜組み合わせたり、その一部を周知技術に置換したりすることで、新たな実施形態を生み出せることを容易に理解できるであろう。
その一例を挙げると、本実施形態では、気筒判別値が0のときには燃料噴射制御及び点火制御を実行しないかリンプホーム制御を行うようにしたが、本技術分野の当業者にとって周知である技術、例えば、吸気圧力、クランク信号の周期比などを使用して気筒判別を行ってもよい。そして、このような気筒判別を行った結果を利用して、燃料噴射制御及び点火制御などを行ってもよい。
また、本実施形態では、エンジン始動から気筒判別完了まで有効フラグをセットするための一連の処理を行っているが、カム信号のレベルが変化するクランク角度はある程度決まっているため、そのクランク角度付近で有効フラグをセットするための一連の処理を行ってもよい。
130…クランクシャフト 240…クランク角センサ 260…カム角センサ 270…ECM(エンジン制御装置)

Claims (5)

  1. クランクシャフトの回転に伴ってパルス状のクランク信号を出力するクランク角センサの出力と、前記クランク信号から求められる表の基準位置と裏の基準位置とで異なるレベルのカム信号を出力するカム角センサの出力と、に基づいて気筒判別を行うエンジン制御装置であって、
    前記クランク信号に同期して前記カム角センサからカム信号を読み込み、当該カム信号のレベルが変化したら前記気筒判別を開始する、
    エンジン制御装置。
  2. 前記カム信号のレベルが所定回数連続して変化したとき、前記気筒判別を開始する、
    請求項1に記載のエンジン制御装置。
  3. 前記クランク信号から表の基準位置又は裏の基準位置が求められるまで前記気筒判別の開始を遅延させる、
    請求項1又は請求項2に記載のエンジン制御装置。
  4. 前記気筒判別を開始したとき、前記カム信号のレベルが変化したか否かの判定を停止する、
    請求項1~請求項3のいずれか1つに記載のエンジン制御装置。
  5. シリーズ方式のハイブリッドシステムに適用された、
    請求項1~請求項4のいずれか1つに記載のエンジン制御装置。
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