JP4103289B2 - 自動販売機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、自動販売機に関し、さらに詳しくは、払い出し可能商品の最大奥行き寸法を容易に確認できるコンベヤラックを備え、多種多様な商品の販売ができる自動販売機に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、商品の購入意欲をより喚起できることから、庫内の商品およびその販売動作を透視できる自動販売機が提供されている。かかる自動販売機として、収容した商品をコンベヤによって搬送し、商品取出口に搬送するためのバケットに払い出すように構成したコンベヤラックを備えたものが知られている。
【0003】
このコンベヤラックは、同種の商品を所定ピッチで保持可能に構成され、コンベヤを販売指令に基づいて当該ピッチ分だけ送り出すことによって、商品を搬送できるように構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のコンベヤラックを備えた自動販売機は、形状や大きさが揃っている同種の商品を販売する場合には適しているものの、これらが異なる多種多様な商品を販売する場合には、各商品ごとに払い出し可能な最大奥行き寸法を確認してコンベヤの搬送ピッチを設定しなければならず、当該最大奥行き寸法の確認作業に手間がかかるほか、この寸法確認を誤ると商品を払い出しできなくなるという問題点があった。
【0005】
この発明は、上記に鑑みてなされたものであって、払い出し可能商品の最大奥行き寸法を容易に確認でき、多種多様な商品を販売できる自動販売機を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、この発明の請求項1にかかる自動販売機は、コラムケース内の長手方向に商品搬送用のコンベヤベルトを回転自在に配置し、前記コンベヤベルト上に所定のピッチで配置された商品を当該ピッチ分だけ送り出すことによって前記商品を払い出すコンベヤラックを備えた自動販売機において、前記コンベヤベルトのピッチを設定するために、前記コラムケース内の底部において、前記コンベヤベルトの長手方向の全長に亘って複数の帯状部分を設け、各帯状部分に商品種類に応じた商品の最大奥行き寸法を示す目盛を、前記コラムケースの底部前端を基点として等間隔に設けたことを特徴とする。
【0007】
したがって、商品の販売者は、商品の最大奥行き寸法が前記目盛の範囲内であれば、払い出し可能な商品であることを容易に確認できるので、コラムケースへの商品収容作業が迅速に行えるほか、商品詰まりを有効に防止できる。また、コラムケース内の底部長手方向に商品種類に応じた目盛を複数設けたことで、異なる商品群ごとに最大奥行き寸法を確認しやすくなる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、この発明にかかる自動販売機の実施の形態につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0010】
図1は、この発明の実施の形態にかかるコンベヤラックを示す斜視図、図2は、コンベヤラックに形成した目盛の態様を示す斜視図、図3は、コンベヤラックの全体構成を示す斜視図、図4は、コンベヤラックのほか吊り下げラックやスパイラルラックを備えた自動販売機を模式的に示す正面図、図5は、図4に示した自動販売機の外扉を開いた状態を示す斜視図である。
【0011】
コンベヤラック6の全体構成について図3に基づいて説明する。コンベヤラック6は、板金製作したコラムケース6a内の長手方向に商品搬送用のベルト6bを回転自在に配置した構成である。ベルト6bは、回転軸6cの回転により回転し、この回転軸6cは、ラックギヤ6dによりギヤ群6eを介して回転するように構成されている。
【0012】
ラックギヤ6dは、ベルト6bの動作により払い出された商品を受容するバケット8(図5参照)側に設けられた連結ギヤ(図示せず)と噛み合うことによって、駆動力を伝達されるようになっている。コラムケース6aの後端部に設けられた1対のガイド車は、本体ケース1のラック支持板1b(図5参照)に設けられたレール部材(図示せず)上を動作し、コンベヤラック6の本体ケース1への着脱が容易になるように設けたものである。
【0013】
また、図1に示すように、ラックケース6a内の底部6fには、その長手方向に複数の目盛6gが設けられている。この目盛6gは、払い出し可能商品の最大奥行き寸法を容易に確認できるように設けたものであり、図2に示すように、扱う商品の種類に応じて、たとえば3段階に設定されている。すなわち、最大奥行き寸法が、100mm以下の場合、100〜150mmの場合、150〜200mm以下の場合である。
【0014】
このようにコンベヤラック6に目盛6gを設けたことにより、商品の販売者は、商品の最大奥行き寸法がこの目盛6gの範囲内であれば、払い出し可能な商品であることを容易に確認できる。
【0015】
以上のようなコンベヤラック6を備えた自動販売機の全体構成について、図4および図5に基づいて説明する。図5に示すように、本体ケース1は、商品を収容保存し必要に応じてこれを搬出するものであり、透明板2aを有した外扉2と、透明板3aを有した内扉3とを開閉自在に備えている。
【0016】
また、本体ケース1は、上部内壁面1aに吊り下げラック4を2つ備えるとともに、その下方にスパイラルラック5およびコンベヤラック6を備えている。スパイラルラック5およびコンベヤラック6は、本体ケース1に設けられたラック支持板1bによって支持されており、設置位置を互いに変更できるように構成されている。
【0017】
上記吊り下げラック4は、商品を吊り下げる多数のフックを揺動自在に保持する無端状のチェーンと、当該チェーンを駆動するチェーン駆動機構と、当該チェーンに保持された任意のフックをその位置情報および姿勢情報に基づいて揺動させ、吊り下げられた商品を落下させるフック揺動機構とを有して構成されている。
【0018】
また、内扉3の内側には、各ラック4,5,6の前面をXY座標面とした、X−Y搬送機構7が設けられている。このX−Y搬送機構7は、各ラック4,5,6に対し水平方向に移動するX軸搬送部(図示せず)と、垂直方向に移動するY軸搬送部(図示せず)とから構成され、図示しない制御部によって制御される。上記X軸搬送部には、商品を受容するバケット8が設けられている。
【0019】
また、図4に示すように、外扉2の前面には、商品を選択するテンキーボタン18、表示器19、紙幣挿入口20、硬貨投入口21、硬貨返却レバー22、硬貨返却口23、購入希望商品を確認するために吊り下げラック4の商品を移動させる吊り下げラック回転ボタン24、搬出扉16と連通する商品取出口17などが設けられている。一方、外扉2の裏面には、図5に示すように、挿入された紙幣を識別し収納するビルバリデータ(図示せず)、硬貨を識別し収納する硬貨処理機構25、硬貨回収用のキャッシュボックス26、上記制御部への入力操作を行うキーボード27などを備えている。
【0020】
以上のように、この実施の形態にかかる自動販売機によれば、コンベヤラック6に目盛6gを設けたことにより、商品の販売者は、払い出し可能な商品の最大奥行き寸法を容易に確認でき、多種多様な商品を効率的に販売できる。
【0021】
なお、上記実施の形態においては、目盛6gを、図2に示すように、扱う商品の種類に応じて3段階に設定したが、これに限定されず、3段階未満または4段階以上に設定してもよく、上記と同様の効果を期待できる。
【0022】
また、目盛6gをラックケース6a内の底部6fに設けるものとして説明したが、これに限定されず、ラックケース6aの内側面あるいはベルト6bに設けてもよく、上記と同様の効果を期待できる。
【0023】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明にかかる自動販売機によれば、コラムケース内の長手方向に商品搬送用のコンベヤベルトを回転自在に配置し、コンベヤベルト上に所定のピッチで配置された商品を当該ピッチ分だけ送り出すことによって商品を払い出すコンベヤラックを備え、コンベヤベルトのピッチを設定するために、コラムケース内の底部において、コンベヤベルトの長手方向の全長に亘って複数の帯状部分を設け、各帯状部分に商品種類に応じた商品の最大奥行き寸法を示す目盛を、コラムケースの底部前端を基点として等間隔に設けた構成としたことで、商品の販売者は、商品の最大奥行き寸法が前記目盛の範囲内であれば、払い出し可能な商品であることを容易に確認できる。したがって、コラムケースへの商品収容作業が迅速に行えるほか、商品詰まりを有効に防止できる。また、コラムケース内の底部長手方向に商品種類に応じた目盛を複数設けたことで、異なる商品群ごとに最大奥行き寸法を確認しやすくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態にかかるコンベヤラックを示す斜視図である。
【図2】コンベヤラックに形成した目盛の態様を示す斜視図である。
【図3】コンベヤラックの全体構成を示す斜視図である。
【図4】コンベヤラックのほか吊り下げラックやスパイラルラックを備えた自動販売機を模式的に示す正面図である。
【図5】図4に示した自動販売機の外扉を開いた状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 本体ケース
1b ラック支持板
2 外扉
3 内扉
4 吊り下げラック
5 スパイラルラック
6 コンベヤラック
6a コラムケース
6b ベルト
6c 回転軸
6d ラックギヤ
6f 底部
6g 目盛
7 X−Y搬送機構
8 バケット

Claims (1)

  1. コラムケース内の長手方向に商品搬送用のコンベヤベルトを回転自在に配置し、前記コンベヤベルト上に所定のピッチで配置された商品を当該ピッチ分だけ送り出すことによって前記商品を払い出すコンベヤラックを備えた自動販売機において、
    前記コンベヤベルトのピッチを設定するために、前記コラムケース内の底部において、前記コンベヤベルトの長手方向の全長に亘って複数の帯状部分を設け、各帯状部分に商品種類に応じた商品の最大奥行き寸法を示す目盛を、前記コラムケースの底部前端を基点として等間隔に設けたことを特徴とする自動販売機。
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