JP4102595B2 - 波形測定装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、測定対象信号の各測定値、またはその各測定値の平均値が、設定された基準値または上下限値に対して所定の条件を満たすか否かを判別可能な波形測定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の波形測定装置として、図5に示す波形測定装置31が従来から知られている。この波形測定装置31は、入力した測定対象信号の波形画像を表示すると共に、測定対象信号の各測定値が予め設定された上下限値に対して所定の条件を満たすか否かを判別可能に構成されている。具体的には、波形表示装置31は、測定部2、表示部3、操作部34、制御部35、VRAM6、ROM37、ストレージメモリ8およびRAM39を備えて構成されている。測定部2は、測定対象信号を所定の周期でサンプリングして各測定値を出力し、表示部3は、測定対象信号の波形画像などを表示する。操作部34は、各測定値に対応する上下限値を入力可能に構成されている。
【0003】
制御部35は、測定部2によって出力された各測定値をストレージメモリ8に記憶させる。また、制御部35は、各測定値に基づいて、測定対象信号の波形画像42を図6に示す仮想平面6a上に仮想的に描画するための波形画像情報を生成してVRAM6に記憶させる。この場合、仮想平面6aは、複数(一例として左右640×上下480)のドットを仮想的にプロット可能な平面であって、色調や階調を異ならせたドット(一例として、波形画像42の部分が黒色のドットで、これ以外の部分が白色のドット)が制御部35によってプロットされることによって波形画像42が仮想的に描画される。さらに、制御部35は、操作部34を介して入力された上下限値によって特定される基準領域を二次元的に表す基準領域画像43を図7に示す仮想平面39a上に仮想的に描画するための基準領域画像情報を生成してRAM39に記憶させる。この場合、仮想平面39aは、仮想平面6aと同一に構成され、仮想平面6aと同様のドットが制御部35によってプロットされることによって基準領域画像43が仮想的に描画される。また、制御部35は、VRAM6に記憶されている波形画像情報とRAM39に記憶されている基準領域画像情報とに基づいて、各測定値が上下限値に対して所定の条件を満たすか否か、具体的には上下限値の範囲内に入っているか否かを判別する判別処理を実行すると共に、判別結果を表す判別結果画像を表示部3に表示させる。VRAM6は、波形画像情報を記憶し、ROM37は、制御部35の動作プログラムを記憶する。ストレージメモリ8は、各測定値を記憶し、RAM39は、基準領域画像情報を記憶する。
【0004】
この波形測定装置31では、例えば、電圧が時間的に変化する測定対象信号の各測定値(電圧)が設定された上下限値内に入っているか否かを判別させる場合、まず、操作部34を操作して上下限値を入力する。次に、制御部35が、基準領域画像情報を生成してRAM39に記憶させる。次いで、測定対象信号を測定部2に入力する。これに応じて、測定部2が各測定値を出力し、制御部35が各測定値をストレージメモリ8に記憶させる。続いて、制御部35は、波形画像情報を生成してVRAM6に記憶させることにより、波形画像42を表示部3に表示させる。
【0005】
次いで、操作部34における所定のキー操作により、制御部35が判別処理を実行する。この判別処理では、まず、制御部35が、図6,7に示すように、波形画像情報に基づいて仮想平面6aにドットをプロットして波形画像42を仮想的に描画し、かつ基準領域画像情報に基づいて仮想平面39aにドットをプロットして基準領域画像43を仮想的に描画する。この場合、例えば、各仮想平面6a,39aにおける各画像部分に黒色のドットをそれぞれプロットし、画像以外の部分に白色のドットをそれぞれプロットする。次に、制御部35は、仮想平面6aの各ドットの色と、仮想平面39aにおける対応する位置のドットの色とを1ドット毎に比較する。この場合、例えば、両仮想平面6a,39aにおける最左端の列の各ドットを上端から下端まで順次比較し、次に、左端から2列目の各ドットを上端から下端まで順次比較する。以下同様にして、左端から3列目、4列目・・・の各ドットを順次比較することにより、仮想平面6a内の全ドットについて、対応する仮想平面39a内の全ドットと比較する。この際に、制御部35は、仮想平面6aのドットが白色の場合、具体的には、図6,7に示すように、仮想平面6aのドット(例えばドットDo1)および仮想平面39aにおける対応する位置のドット(この例ではDo5)が共に白色のとき、並びに仮想平面6aのドット(例えばドットDo2)が白色でかつ仮想平面39aにおける対応する位置のドット(この例ではドットDo6)が黒色のときには、その位置に波形画像42が描画されていないと判別して次のドットを比較する。
【0006】
一方、制御部35は、仮想平面6aのドットが黒色の場合には、その位置に波形画像42が描画されていると判別して、仮想平面39aにおける対応する位置のドットの色を判別する。この際に、仮想平面39aのドットが黒色のとき、例えば、図6,7に示すように、仮想平面6aのドットDo3が黒色で仮想平面39aのドットDo7が黒色のときには、その測定値が上下限値内に入っていると判別して次のドットを比較する。逆に、仮想平面39aのドットが白色のとき、例えば、図6,7に示すように、仮想平面6aのドットDo4が黒色で仮想平面39aの対応するドットDo8が白色のときには、その測定値が上下限値内に入っていないと判別して次のドットを比較する。続いて、制御部35は、波形画像42の各ドットに対応する全ての測定値が上下限値内に入っていると判別したときには、「OK」を表す文字を表示部3に表示させる。一方、波形画像42の一部のドットに対応する測定値が上下限値内に入っていないと判別したときには、「NG」を表す文字を表示部3に表示させる。これにより、判別処理が完了してその判別結果が表示部3に表示される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来の波形測定装置31には、以下の問題点がある。すなわち、従来の波形測定装置31では、各測定値が上下限値内に入っているか否かを判別する際に、制御部35が仮想平面6aの全てのドットを仮想平面39a内における対応する各ドットと1ドット毎に比較している。したがって、判別処理に長時間を要するという問題点がある。
【0008】
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、判別処理を短時間で行い得る波形測定装置を提供することを主目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成すべく請求項1記載の波形測定装置は、測定対象信号の電気的パラメータを所定のサンプリング周期で測定して各測定値を出力する測定部と、前記出力された各測定値を記憶する第1記憶部と、当該第1記憶部に記憶されている前記各測定値または時系列的に連続して出力された複数の前記測定値の平均値が予め設定された基準値に対して所定の条件を満たすか否かを判別する判別部とを備えている波形測定装置であって、前記基準値によって特定される基準領域を二次元的に表す基準領域画像をドットのプロットによって仮想平面上に描画するための画像情報を生成する画像情報生成部と、前記生成された画像情報を記憶する第2記憶部とを備え、前記判別部は、前記測定対象信号の波形を二次元的に表す波形画像をドットのプロットによって前記仮想平面上に描画すると仮定したときの当該ドットをプロットすべき位置を前記各測定値または前記平均値に基づいて特定すると共に当該特定した位置に前記基準領域画像の前記ドットがプロットされているか否かを前記第2記憶部に記憶されている前記画像情報に基づいて判別して、その判別結果に基づいて前記各測定値または前記平均値が前記基準値に対して前記所定の条件を満たすか否かを判別する。
【0010】
請求項2記載の波形測定装置は、請求項1記載の波形測定装置において、表示部に表示されているポインタを当該表示部上で移動させるポインタ移動手段を有する操作部を備え、前記画像情報生成部は、前記表示部上における前記ポインタの移動軌跡を前記基準値として前記画像情報を生成する。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明に係る波形測定装置の好適な実施の形態について説明する。
【0012】
最初に、波形測定装置1の構成について、図面を参照して説明する。なお、従来の波形測定装置31と同一の構成要素については、同一の符号を付して重複した説明を省略する。
【0013】
波形測定装置1は、図2に示すように、測定対象信号としての入力信号S1の波形(一例として電圧が時間的に変化する信号の波形)を表す波形画像Wpと、入力信号S1の電圧を測定した各測定値M1または複数の測定値M1の平均値(以下、区別しないときには、「測定値M1等」ともいう)に対応させて設定された基準値(上限値、下限値または上下限値)によって特定される基準領域を表す基準領域画像Apとを表示部3に表示する。また、波形表示装置1は、各測定値M1等がその基準値に対して所定の条件を満たすか否か(例えば、上限値を超えているか否か、下限値を下回っているか否か、または上下限値の範囲内に入っているか否か等)の判別処理を実行して判別結果画像Jpを表示可能に構成されている。具体的には、波形測定装置1は、図1に示すように、測定部2、表示部3、操作部4、制御部5、VRAM6、ROM7、ストレージメモリ8およびRAM9を備えて構成されている。なお、以下、上記基準値として上下限値を設定する例について説明する。
【0014】
測定部2は、A/D変換器で構成され、入力信号S1を所定のサンプリング周期でサンプリングして各測定値M1(電気的パラメータとしての電圧)の各測定値情報D1を制御部5に出力する。表示部3は、例えば、左右640×上下480のドットで画像を表示可能に構成され、図2に示すように、VRAM6に記憶されている波形画像情報D2、基準領域画像情報D3および判別結果画像情報D4にそれぞれ基づく波形画像Wp、基準領域画像Apおよび判別結果画像Jpなどを制御部5の制御下で表示する。この場合、波形画像Wpは、例えば、時間を横軸方向のパラメータとし電圧を縦軸方向のパラメータとして表示される。また、基準領域画像Apは、各測定値M1等に対応させて予め設定された上下限値によって特定される基準領域を表し、判別結果画像Jpは、制御部5による判別結果を表す。さらに、表示部3は、操作部4の操作に応じて移動可能なポインタPpを表示画面3a上に表示すると共に、ポインタPpの移動軌跡を直線や曲線(例えば、曲線W1,W2)として表示する。この場合、曲線W1,W2は各測定値M1等に対応する上限値および下限値を表す。操作部4は、波形測定装置1の各種動作条件を設定するための複数のキー、制御部5に判別処理を開始させる判別開始キー、およびポインタPpを移動させるためのポインタ移動手段(ジョグダイヤル、シャトルダイヤル、またはポインタ移動キー等)などが配設されて構成され、これらの操作に応じた操作信号S2を出力する。また、操作部4には、ポインタPpを移動可能なポインタ移動手段としてのポインティングデバイス(いわゆるマウスなど)が接続されている。
【0015】
制御部5は、本発明における判別部および画像情報生成部に相当し、測定部2によって出力された各測定値情報D1をストレージメモリ8に記憶させる。また、制御部5は、ストレージメモリ8から各測定値情報D1を随時読み込んで波形画像Wpを表示させるための波形画像情報D2を生成してVRAM6に記憶させることにより、波形画像Wpを表示部3に表示させる。この場合、制御部5は、表示画面3aの左右方向に表示可能なドット数と出力された測定値情報D1の数とが等しいとき(例えば、表示部3aの左右方向のドット数が640個で、測定値情報D1の数が640個)には、各測定値情報D1に基づいて波形画像情報D2を生成する。一方、両者の数が異なるときには、時系列的に連続して出力された複数の測定値情報D1に対して、上記表示可能なドット数と出力された測定値情報D1の数とに応じた数毎(例えば、表示部3aの左右方向のドット数が640個で、測定値情報D1の数が6400個の場合は、その測定値情報D1が1表示画面に表示可能な数(この例では10個毎))の平均値を算出し、その平均値に基づいて波形画像情報D2を生成する。さらに、制御部5は、ポインタ移動手段の操作によって出力された操作信号S2に基づいてポインタPpを表示画面3a上で移動させると共に、ポインタPpの移動軌跡を曲線W1,W2として表示画面3a上に表示させる。
【0016】
また、制御部5は、図2に示すように、各測定値M1等に対応する上限値および下限値を表す曲線W1,W2で区画された領域を基準領域として規定し、この基準領域を二次元的に表す基準領域画像Apを仮想平面9a(図4参照)上に仮想的に描画するための基準領域画像情報D3を生成してRAM9に記憶させる。この場合、仮想平面9aは、表示部3と同数のドット(例えば、左右640×上下480)を仮想的にプロット可能な平面であって、色調や階調を異ならせたドット(一例として、基準領域画像Apの部分が黒色のドットで、これ以外の部分が白色のドット)が制御部5によってプロットされることにより、基準領域画像Apが仮想的に描画される。さらに、制御部5は、基準領域画像情報D3をVRAM6に出力することにより、図2に示すように、基準領域画像Apを表示部3に表示させる。
【0017】
また、制御部5は、生成した波形画像情報D2とRAM9に記憶されている基準領域画像情報D3とに基づいて、各測定値M1等が上下限値内に入っているか否かを判別する判別処理を実行すると共に、判別結果画像情報D4を出力して判別結果画像Jpを表示部3に表示させる。この場合、制御部5は、各測定値情報D1に基づいて波形画像情報D2を生成したときには各測定値M1が上下限値内に入っているか否かを判別し、複数の測定値情報D1の各平均値に基づいて波形画像情報D2を生成したときにはその各平均値が上下限値内に入っているか否かを判別する。VRAM6は、制御部5によって生成された波形画像情報D2、基準領域画像情報D3および判別結果画像情報D4を記憶し、ROM7は、制御部5の動作プログラムを記憶する。ストレージメモリ8は、本発明における第1記憶部に相当し、測定部2によって出力された各測定値情報D1を記憶する。RAM9は、本発明における第2記憶部に相当し、制御部5によって生成された基準領域画像情報D3を記憶する。なお、本発明における第2記憶部としては、RAM9に代えて、VRAM等の各種メモリを採用することもできる。
【0018】
次に、波形測定装置1の全体的な動作について、入力信号S1の各測定値M1等(電圧)が、設定された上下限値内に入っているか否かを判別する例について図面を参照して説明する。
【0019】
まず、操作部4の判別開始キーを操作する。これに応じて、制御部5は、図3に示す判別処理50を実行する。この判別処理50では、まず、例えばマウスを操作して、図2に示すように、表示部3の表示画面3a上に表示されているポインタPpを移動させて各測定値M1に対応する上限値および下限値を表す曲線W1,W2を描画する。これに応じて、制御部5は、曲線W1,W2によって区画された基準領域を表す基準領域画像Apを表示部3に表示させるための基準領域画像情報D3を生成してVRAM6に記憶させることにより、基準領域画像Apを表示画面3aに表示させる。これにより、設定された基準領域が操作者に報知される。同時に、制御部5は、基準領域画像情報D3をRAM9に記憶させることにより、図4に示すように、ドットのプロットによって基準領域画像Apを仮想平面9aに仮想的に描画する(ステップ51)。この場合、例えば、基準領域画像Apを表す部分に黒色のドットをプロットし、これ以外の部分に白色のドットをプロットする。なお、入力信号S1を入力して表示部3に波形画像Wpを表示させた状態で上限値および下限値を設定することもできる。
【0020】
次に、入力信号S1を測定部2に入力させる。これに応じて、測定部2が、入力信号S1の電圧を例えば(1/6400)秒のサンプリング周期でサンプリングして各測定値M1の各測定値情報D1を制御部5に出力する(ステップ52)。この場合、測定部2は、例えば、入力信号S1の電圧を1秒間測定したものとする。したがって、この場合には、6400個の測定値情報D1が出力され、制御部5が、各測定値情報D1をストレージメモリ8に順次記憶させる。次いで、制御部5は、ストレージメモリ8から各測定値情報D1を読み出して、時系列的に連続して出力された測定値情報D1(測定値M1)について、10個毎の平均値を順次算出する。次に、制御部5は、算出した各平均値に基づいて波形画像情報D2を生成してVRAM6に記憶させることにより、波形画像Wpを表示部3に表示させる。
【0021】
同時に、制御部5は、各平均値を算出した都度、その各平均値に対応させたドットのプロットによって仮想平面9a上に波形画像Wpを仮想的に描画すると仮定して、そのドットをプロットすべき最初の位置(最初に算出した測定値情報D1の平均値に対応する位置)を特定する(ステップ53)。次いで、制御部5は、仮想平面9a上における特定した位置(例えば、図4に示す位置Aa)にプロットされているドットが黒色か否かを判別する(ステップ54)。この場合、そのドットが黒色のときは、その位置に基準領域画像Apが描画されている(つまりその位置における測定値M1の平均値が上下限値内に入っている)ことを意味し、そのドットが白色のときは、その位置に基準領域画像Apが描画されていない(つまりその位置における測定値M1の平均値が上下限値内に入っていない)ことを意味する。
【0022】
続いて、制御部5は、ステップ54においてそのドットが黒色と判別したときには、波形画像Wpを描画するための次にプロットすべきドット(つまり平均値)があるか否かを判別する(ステップ55)。この際に、制御部5は、次にプロットすべきドットが存在するときには、ステップ53,54を繰り返し実行し、次にプロットすべきドットが存在しないときには、ドットをプロットすべき全ての位置に基準領域画像Apが描画されている(つまり全ての位置における測定値M1の平均値が上下限値内に入っている)と判別して、判別結果画像情報D4を出力することによって例えば「OK」を示す判別結果画像Jpを表示部3に表示させ(ステップ56)、その後に判別処理50を終了する。一方、ステップ54において、特定した位置(例えば、図4に示す位置Ab)にプロットされているドットが白色と判別したときには、その位置に基準領域画像Apが描画されていない(つまりその位置における測定値M1の平均値が上下限値内に入っていない)と判別して、判別結果画像情報D4を出力することにより、図2に示すように、その位置における測定開始時点からの経過時間(一例として0.45s)、電圧(一例として0.6V)、および「NG」を示す判別結果画像Jpを表示部3に表示させ(ステップ57)、その後に判別処理50を終了する。
【0023】
一方、表示画面3aの左右方向に表示可能なドット数と出力された測定値情報D1の数とが等しいとき(例えば、入力信号S1の電圧を例えば(1/640)秒のサンプリング周期でサンプリングする構成において、入力信号S1の電圧を1秒間測定したときや、(1/6400)秒のサンプリング周期でサンプリングする構成において、入力信号S1の電圧を0.1秒間測定したとき)には、表示画面3aの左右方向に表示可能なドット数と出力された測定値情報D1の数とが同一となる。したがって、この際は、制御部5は、各測定値情報D1に基づいて波形画像情報D2を生成し、判別処理50において各測定値M1が上下限値内に入っているか否かを判別する。これにより、入力信号S1の各測定値M1等が上下限値内に入っているか否かが判別されて、判別結果画像Jpが表示部3に表示される。
【0024】
このように、この波形測定装置1によれば、制御部5が、仮想平面9a上において波形画像Wpの描画されるべき位置を特定すると共に、特定した位置(例えばAa,Ab)に基準領域画像Apが描画されているか否かを判別して、その判別結果に基づいて各測定値M1等が上下限値内に入っているか否かを判別することにより、仮想平面9a上の全てのドットに対して判別処理を行う従来の波形測定装置31とは異なり、波形画像Wpを描画すべきドットについてのみ判別するため、判別処理に要する時間を格段に短縮させることができる。また、この波形測定装置1によれば、制御部5が、ポインタ移動手段の操作による表示部3上におけるポインタPpの移動軌跡を上下限値として基準領域画像情報D3を生成することにより、基準領域を迅速かつ容易に設定することができる。
【0025】
なお、本発明は、上記した実施の形態に限定されない。例えば、上記した実施の形態では、測定部2による入力信号S1の電圧を測定した後に判別処理50を行う例について説明したが、測定部2による測定開始に連動させて判別処理50を開始させ、測定処理と判別処理を並行して実行させることもできる。この構成によれば、入力信号S1の電圧に異常値が発生した時点でリアルタイムでこれを判別してその判別結果を報知することができる。したがって、例えば、異常値が発生した際に迅速な措置を講ずることができる。また、上記実施の形態では、各測定値M1が上下限値内に入っているか否かを判別する例について説明したが、各測定値M1が基準値としての上限値を超えたか否か、および各測定値M1が基準値としての下限値を下回ったか否かを判別する判別処理についても、同様にして行うことができる。具体的には、制御部5は、基準値として上限値が設定されたときには、その上限値以下の領域を基準領域画像Apとして生成し、基準値として下限値が設定されたときには、その下限値以上の領域を基準領域画像Apとして生成する。また、制御部5は、仮想平面9a上において波形画像Wpの描画されるべき位置を特定すると共に、特定した位置に基準領域画像Apが描画されているか否かを判別して、その判別結果に基づいて判別することができる。
【0026】
また、上記した実施の形態では、判別処理50において測定値M1が上下限値内に入っていないと判別した時点で判別処理50を終了する例について説明したが、判別処理50を終了せずに表示部3に表示させている入力信号S1の波形全体について判別処理を実行させることもできる。この場合、測定値M1が上下限値を外れたときに、判別結果画像Jpを表示させると共にその位置に対応する波形画像Wpのドットの色を変更して表示部3に表示させることもできる。この構成によれば、波形画像Wpにおける上下限値を外れた位置を明確に区別して報知することができる。
【0027】
さらに、上記した実施の形態では、波形画像Wpの仮想平面9a上に描画されるべき位置に基準領域画像Apが描画されているか否かによって各測定値M1等が上下限値内に入っているか否かを判別する波形表示装置1を例に挙げて説明したが、各測定値M1等に対応させて予め設定された基準値(上限値、下限値または上下限値)と各測定値M1等との数値を互いに比較して、各測定値M1等が基準値に対して所定の条件を満たすか否か(上限値を超えるか否か、下限値を下回るか否か、または上下限値の範囲内に入っているか否か)を判別する制御部を備えて波形測定装置を構成することもできる。この波形測定装置では、制御部が、波形測定装置1における基準領域画像情報D3に代えて、設定された基準値についての基準値情報(上限値情報、下限値情報、または上下限値情報)を出力してRAM9に記憶させる。また、制御部は、ストレージメモリ8に記憶されている各測定値情報D1と、RAM9(第2記憶部)に記憶されている基準値情報とに基づいて、例えば、各測定値M1等が上限値を超えるか否か若しくは下限値を下回るか否か、または各測定値M1等が上下限値の範囲内に入っているか否かを判別する判別処理を実行する。
【0028】
この波形測定装置では、まず、操作部4を操作して基準値(上限値または下限値)を表す直線若しくは曲線、または上限値および下限値をそれぞれ表す直線若しくは曲線を表示部3に描画する。これに応じて、制御部が、基準値情報を取得してRAM9に記憶させる。次に、操作部4の判別開始キーを操作することにより、制御部が判別処理を実行する。この判別処理では、制御部は、ストレージメモリ8に記憶されている各測定値情報D1とRAM9に記憶されている基準値情報とを読み込む。次に、制御部は、各測定値情報D1と対応する基準値情報とを数値的に比較することにより、各測定値M1等が上限値を超えるか否か若しくは下限値を下回るか否か、または各測定値M1等が上下限値の範囲内に入っているか否かを順次判別する。この場合、制御部は、すべての測定値M1等が上記の条件を満足すると判別したときには、「OK」を表す文字を表示部3に表示させる。一方、測定値M1等の一部が上記の条件を満足しないときには、「NG」を表す文字を表示部3に表示させる。この波形測定装置によれば、基準領域画像Apの仮想的描画処理、基準領域画像情報D3の生成処理、および波形画像Wpを描画すべき位置の特定処理が不要となるため、その処理時間分だけ判別処理に要する時間を短縮することができる。また、基準領域画像情報D3に代えて各測定値M1等にそれぞれ対応させた基準値情報を記憶させるだけでよいため、少ない記憶容量のRAMをRAM9に採用することができる。したがって、RAM9ひいては波形測定装置を安価に構成することができる。
【0029】
また、上記した実施の形態では、入力信号S1の電圧を測定する例について説明したが、本発明は、これに限定されず、電流と時間、電流と電圧、圧力と変位など様々な単位をパラメータとする各種波形や、リサージュ波形についても、上記の方法と同様にして、判別処理50を実行させて判別結果画像Jpを表示部3に表示させることが可能である。さらに、基準値や上下限値の入力方法についても、特に限定されない。例えば、入力信号S1を入力して表示部3に波形画像Wpを表示させた状態において予め設定されたまたはその際に入力したオフセット値を付与して基準値(または上限値および下限値)を制御部5に自動設定させることもできる。なお、リサージュ波形を表示させる際には、入力した基準となるリサージュ波形に対して上下限値としての所定幅を設定する。この場合、その所定幅のいずれか一方の端の値が上限値に相当し、いずれか他方の端の値が下限値に相当する。同様にして、入力した基準となるリサージュ波形に対して内側または外側に基準値を設定することもできる。
【0030】
【発明の効果】
以上のように、請求項1記載の波形測定装置によれば、判別部が、ドットのプロットによって仮想平面上に波形画像を描画すると仮定したときのそのドットをプロットすべき位置を特定すると共にその特定した位置に基準領域画像のドットがプロットされているか否かを第2記憶部に記憶されている画像情報に基づいて判別して、その判別結果に基づいて各測定値または平均値が基準値に対して所定の条件を満たすか否かを判別することにより、波形画像のドットをプロットすべき位置に基準領域画像のドットがプロットされているか否かのみを判別すればよいため、判別処理に要する時間を格段に短縮させることができる。さらに、この波形測定装置によれば、測定部による測定処理と判別部による判別処理とを並行して実行することで、測定中において異常値が発生した時点でリアルタイムでこれを判別して判別結果を報知することができるため、例えば、異常値が発生した際に迅速な措置を講ずることができる。
【0031】
さらに、請求項2記載の波形測定装置によれば、画像情報生成部が表示部上におけるカーソルの移動軌跡を基準値として画像情報を生成することにより、基準領域を迅速かつ容易に設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係る波形測定装置1の構成を示すブロック図である。
【図2】 波形測定装置1における表示部3に基準領域画像Ap、波形画像Wp、判別結果画像JpおよびポインタPpを表示させた状態における表示画面3aの表示画面図である。
【図3】 波形測定装置1の制御部5によって実行される判別処理50のフローチャートである。
【図4】 波形測定装置1の仮想平面9aに基準領域画像Apおよび波形画像Wpを仮想的に描画したと仮定したときの仮想描画図である。
【図5】 従来の波形測定装置31の構成を示すブロック図である。
【図6】 従来の波形測定装置31の動作を説明するための図であって、仮想平面6aに波形画像42を仮想的に描画した状態の仮想描画図である。
【図7】 従来の波形測定装置31の動作を説明するための図であって、仮想平面39aに基準領域画像43を仮想的に描画した状態の仮想描画図である。
【符号の説明】
1 波形測定装置
2 測定部
3 表示部
4 操作部
5 制御部
8 ストレージメモリ
9 RAM
9a 仮想平面
Wp 波形画像
Ap 基準領域画像
Cp ポインタ
D1 測定値情報
D3 基準領域画像情報
S1 入力信号
M1 測定値
D3 基準領域画像情報
Claims (2)
- 測定対象信号の電気的パラメータを所定のサンプリング周期で測定して各測定値を出力する測定部と、前記出力された各測定値を記憶する第1記憶部と、当該第1記憶部に記憶されている前記各測定値または時系列的に連続して出力された複数の前記測定値の平均値が予め設定された基準値に対して所定の条件を満たすか否かを判別する判別部とを備えている波形測定装置であって、
前記基準値によって特定される基準領域を二次元的に表す基準領域画像をドットのプロットによって仮想平面上に描画するための画像情報を生成する画像情報生成部と、前記生成された画像情報を記憶する第2記憶部とを備え、
前記判別部は、前記測定対象信号の波形を二次元的に表す波形画像をドットのプロットによって前記仮想平面上に描画すると仮定したときの当該ドットをプロットすべき位置を前記各測定値または前記平均値に基づいて特定すると共に当該特定した位置に前記基準領域画像の前記ドットがプロットされているか否かを前記第2記憶部に記憶されている前記画像情報に基づいて判別して、その判別結果に基づいて前記各測定値または前記平均値が前記基準値に対して前記所定の条件を満たすか否かを判別する波形測定装置。 - 表示部に表示されているポインタを当該表示部上で移動させるポインタ移動手段を有する操作部を備え、
前記画像情報生成部は、前記表示部上における前記ポインタの移動軌跡を前記基準値として前記画像情報を生成する請求項1記載の波形測定装置。
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