JP4102475B2 - 遊離砥粒スラリー組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、異硬度材料の混在する被研磨物の研磨加工工程、特にエアベアリング面(空気浮上面:Air Bearing Surface、以下ABSという。)を有するスライダーを備えた薄膜型磁気ヘッドのラッピング加工において、異種材料間における研磨量の差、即ち選択研磨を生じる事なく均一に加工するのに適した遊離砥粒スラリーと、特にこの遊離砥粒スラリー組成物を用いたハイト研磨加工を行う薄膜磁気ヘッドの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
コンピューターの記録媒体であるハードディスクドライブは年々その記録密度の向上が計られている。高記録密度を達成する一つの手段として、ハードディスクと磁気ヘッドの浮上隙間を狭め、ディスク/ヘッド間のスペーシングを低減させる、所謂ヘッドの低浮上化が試みられている。
ハードディスクドライブに搭載されている磁気ヘッドは薄膜型磁気ヘッドが主流であり、アルチック(Al2O3−TiC)などの基材となるセラミックスとパーマロイ(Fe−Ni)、センダスト(Fe−Al−Si)などの磁性材料である金属膜等による複合材料で構成されている。
【0003】
また現在浮上型磁気へッドは一般的に以下のような工程で製造されている:
1.バーの切り出し
このバーは図1に示すように多数の磁気交換素子がマトリックス状に形成されたウエハを切断したものであり、複数のスライダーが列状に配列されている。
2.バーを加工治具に接着(図3参照)
3.バーのラッピング処理(図4参照)
ラッピング処理とは、図4に示すように錫等を主材料とした定盤を回転させこの上に被研磨物をおいて、遊離砥粒スラリー等を供給しながら行う、スライダーのABSの研磨加工をいう。
4.加工治具からバーを剥離
5.レールエッチング工程
6.バーをスライダーに切断分離
この工程の中で、この発明は3.バーのラッピング処理における研磨に関する。ここでスライダーの加工方法の内、エアベアリング面の研磨加工方法として最も一般的な方法は、遊離砥粒スラリーによりスロートハイト研磨加工やMRハイト研磨加工(以下総括しハイト研磨加工と呼ぶ)を行い、このハイト研磨加工の最終段階、又はハイト研磨加工後に仕上げ研磨を行っている。
【0004】
ここで言うスロートハイト(Throat Height:TH)とは、薄膜磁気へッドの記録書き込み特性を決定する因子の一つであり、このスロートハイトは図2のTHで表す様に、ABSから薄膜コイルを電気的に分離する絶縁層のエッジまでの磁極部分の距離のことである。このスロートハイトを所望の長さにするための研磨加工をスロートハイト研磨加工と呼んでいる、また,薄膜磁気へッドの内、磁気抵抗再生素子を備えたものをMRヘッドと言い、このMRへッドにおいて記録再生特性を決定する一つの因子とし、磁気抵抗再生素子の高さがあり、これをMRハイト(MR Height:MR−h)と呼んでいる。このMRハイトは図2のMR−hで示すように、端面がABSに露出する磁気抵抗再生素子の、ABSから測った距離のことであり、MRハイトを所定の長さにするための研磨加工をMRハイト研磨加工と言う。
【0005】
従来の遊離砥粒スラリーを用いて、セラミックスと金属膜との複合材料である薄膜磁気ヘッドのABSのハイト研磨加工を行う場合、材料間の硬度の違いにより、磁極部に使用されている軟質材料であるパーマロイやセンダストなどの金属膜が選択的に加工され、段差が発生するものがほとんどであった。このパーマロイやセンダストなどの金属膜によって構成されている磁極部材料の選択研磨は、セラミックスからなるABSより磁極部などの金属膜を後退させることになり、記録媒体との磁気間隔を増大させる所謂ポールチップリセッション(Pole Tip Recession:PTR)が発生し、実質的なへッドの浮上量を増大させてしまうものである。そのために、従来技術による遊離砥粒スラリーでの研磨加工の場合には、遊離砥粒スラリーによるハイト研磨加工の最終段階若しくはハイト研磨後に磁極部の選択研磨によって発生した浮上面からの後退量を低減させるべく、仕上げ研磨工程が必須であった。さらに、従来の遊離砥粒を用いる場合には、研磨加工された面、その中でも特にパーマロイやセンダストなどの金属膜にスクラッチや面荒れが発生するため、これらの改善のためにも仕上げ研磨工程が必須であった。上述した仕上げ研磨加工の一般的方法は、研磨定盤を低速で回転させたり、研磨加工時にABSにかかる荷重を調整したり、遊離砥粒スラリーの供給を停止し、研磨剤粒子の存在しない液体、例えば上述した遊離砥粒スラリーの分散媒のみを供給しながら研磨加工を行う、などである。
また、この仕上げ研磨加工ではこの仕上げ加工研磨のみを目的とした専用の研磨装置を用いる方法も一般的に実施されている。
【0006】
さらにABSの仕上げ研磨終了後に、このABSの流入側となる部分にテーパー部を設けるための研磨加工(以下テーパー研磨加工)が行われることがある。このテーパー研磨加工は、セラミックスのみを研磨するため、一度仕上げ研磨加工のために変更した研磨条件や供給する液体を再びハイト研磨加工時の条件に戻して行ったり、このテーパー研磨加工のみを目的とした専用の研磨装置を用いる方法が一般的に実施されていた。この様に、従来技術における薄膜磁気ヘッドの研磨加工には、研磨条件やスラリーまたはその他の液体を段階的に変化させたりする1若しくはそれ以上の仕上げ研磨工程を経るために、研磨加工時間が長くなったり、複数の工程を別々の研磨装置を用いて加工するなど、その生産性に間題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、軟材料と硬材料とが混在する被研磨物を研磨する際の軟材料が選択研磨されるという間題点を解決する研磨スラリーおよびそれを用いた研磨加工方法を提供することである。特に、硬度の異なる複数の異種硬度材質から構成される薄膜型磁気ヘッドのABSを均一に加工する(異種硬度の材料間の研磨量差、即ち選択研磨を無くす)ための、遊離砥粒スラリーの種類や研磨装置を替える必要無しに一工程で研磨加工が可能であるため生産性を向上させ、かつ従来のハイト研磨加工方法によって得られるABSの研磨品質を低下させることが無い研磨方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ハードビッカース硬度が26〜360の軟材料及びハードビッカース硬度が700〜4000の硬材料が混在する被研磨物を研磨するための研磨用スラリー組成物であって、分子量が300〜20000のポリオール、研磨剤粒子、及び非極性有機溶媒を含み、前記ポリオールが、ポリオキシプロピレンモノブチルエーテル、ポリ(オキシエチレン、オキシプロピレン)トリオール、ポリ(オキシエチレン、オキシプロピレン)グリコール、ポリオキシプロピル化グリセリン、ポリオキシプロピル化ソルビトール及びポリ(オキシエチレン、オキシプロピレン)セチルエーテルから選ばれる研磨用遊離砥粒スラリー組成物であり、このような遊離砥粒スラリー組成物を使用することにより、異種硬度の材料を研磨する段階で、固体接触が発生している部分の比率を低下させ、選択的に硬度の低い被研磨物表面の摩擦係数を下げることになる。つまり加工除去されやすい硬度の低い材質の除去量を小さくすることにより、異種材料間における研磨量の差を生じる事なく均一に加工することが可能になる。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明は従来の遊離砥粒スラリー研磨液にて、ハードビッカース硬度(以下、Hv硬度という。)が26〜360の軟材料、特に金属とHv硬度が700〜4000の硬材料、特にセラミックスが混在する被研磨物、特に薄膜磁気ヘッドの研磨加工時に発生する選択研磨の間題を克服し、簡単な操作でしかも大量に生産しうる、工業的に実施するのに有利な選択研磨防止遊離砥粒スラリー研磨液およびそれを用いた研磨加工方法を提供するためになされたものである。本発明者らはこの選択研磨、特に薄膜磁気ヘッド研磨におけるポールチップリセッションの改善と一工程で高品質な研磨面状態を得るために鋭意研究を重ねた結果、分子量が300〜20000のポリオール、研磨剤粒子、分散媒、及び任意に界面活性剤を含む遊離砥粒スラリー組成物が選択研磨を防止し、且つ一工程で磁極部などの金属膜にスクラッチや面荒れの無い、優れた研磨面状態を得る能力があることを見出した。即ち、本発明の遊離砥粒スラリー研磨液を用いることによって、仕上げ研磨の工程が不要となり、生産性が向上することとなる。本発明の選択研磨防止遊離砥粒スラリー研磨液は、一般のセラミックス/金属やガラス/セラミックス/金属の様な複合材料の研磨加工に用いることが可能であり、特に薄膜磁気ヘッド製造における研磨工程に適している。
【0010】
本発明に適用できるポリオールは、例えば、エチレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、デカメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、3−メチル1,5−ペンタンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、また、シュークロース、グルコース、フラクトース等のシュガー系アルコール、ビスフェノールA、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ジエチレントリアミン、トルエンジアミン、メタフェニレンジアミン、ジフェニルメタンジアミン、キシリレンジアミン等の如き、活性水素を2個以上有する化合物の一種又はフそれ以上を開始剤として、エチレンオキシド(EO)、プロピレンオキシド(PO)、ブチレンオキシド、アミレンオキシド、グリシジルエーテル、メチルグリシジルエ一テル、t−ブチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル等のモノマーの一種又はそれ以上を公知の方法により付加重合することによって製造され、好ましくは、開始剤としてグリセリン、トリメチロールプロパン等をもちいてEO、PO等を付加重合して得たものであり、官能基数1〜6、好ましくは2〜3であり、PO/EOの含有量が100〜25重量%/0〜75重量%、好ましくは100〜80重量%/0〜20重量%のポリエーテルであって、その末端は主に一級又は2級の水酸基であるが、一端がセチル基等の脂肪族炭化水素やAS等のポリマーで末端処理されていてもよく、分子量は300〜20000、好ましくは300〜3000である。
【0011】
この様な条件を満たすポリオールは、ポリオキシプロピレンモノブチルエーテル、ポリオキシプロピル化グリセリン、ポリオキシプロピル化ソルビトール、ポリ(オキシエチレン、オキシプロピレン)トリオール、ポリ(オキシエチレン、オキシプロピレン)グリコール、ポリ(オキシエチレン、オキシプロピレン)セチルエーテルである。また、ポリオールの添加濃度は遊離砥粒スラリー研磨組成物に対して0.05重量%以上であり、好ましくは0.2重量%以上、更に好ましくは0.2〜50重量%である。
【0012】
本発明に用いる分散媒は、薄膜磁気ヘッドの構成材料であるパーマロイおよびセンダストなどの金属膜が一般的に水に対して弱く、腐食や錆を発生するので分散媒として非水系溶媒を用いることが望ましく、更に極性の低い非水系分散媒を用いることが望ましい。ここで、分散媒の極性とは普通に使用される意味で溶媒分子内の原子とその結合の種類、原子配列とその位置などによって分子内に生ずる双極子に基づく性質である。この極性の大きさは相互作用する分子の極性によって相対的に決まるものである。溶媒の極性は定性的にはHildebrandの溶解性パラメーター(SP値)δで表される。この値δが大きいほど極性が大きく、小さいものほど極性は小さい。このδ値はさらに分散、極性による配向および水素結合などの分子間相互作用によっていくつか分けられるが、これらの値は、その溶媒がどのような化合物を良く溶かすかという、化合物に対する溶解の選択性を決定するものである。本発明の遊離砥粒スラリー研磨液の分散媒に適した有機溶媒は、このSP植が低いものが望ましい。これは、極性成分が増加することによって分散媒の臭気が問題になったり、分散媒自体が人体や被研磨物に対して悪影響を与えるからである。さらに、本発明では研磨加工中の研磨スラリーの蒸発をなくし、安定なる研磨加工を行うために分散媒の蒸発速度が遅い溶媒が適している。これは蒸発速度の早い分散媒は研磨作業中に分散媒が蒸発してしまい、安定な研磨加工が困難になるからである。
【0013】
これらのことから、本発明に用いる分散媒は溶解性パラメーターSP値が10.0以下、好ましくは8.0以下、相対蒸発速度が5.0以下、より好ましくは2.0以下のものが適している。これらの分散媒としては例えば、エクソン化学(株)製無臭イソパラフィン系溶媒:アイソパーシリーズや低臭ナフテン系溶媒:EXXOLシリーズ、モービル化学製n‐パラフィン系溶媒:ホワイトレックスシリーズおよび工業用脂肪族系溶媒であるペガソール、ペガホワイト、サートレックスなどがある。
【0014】
本発明に用いられる研磨剤粒子は研磨加工一般に用いられるものであれば、特に制限されることなく使用することが出来る。具体的には、ダイヤモンド、アルミナ、シリコンカーバイト、酸化セリウム、酸化ジルコニウム、酸化ケイ素、酸化鉄などが挙げられる。
また、非極性有機溶媒に親水性粒子である研磨材を均一に分散させるために各種の界面活性剤を併用することも可能である。この場合にも、薄膜磁気ヘッドの磁性部に対して腐食などを引き起こしうるイオン性界面活性剤を用いるより、好ましくは非イオン性界面活性剤を用いることが望ましい。この様な非イオン性界面活性剤としては、例えばソルビタン脂肪酸エステル系であるモノオレイン酸ソルビタン、セスキオレイン酸ソルビタン、トリオレイン酸ソルビタン、モノイソステアリン酸ソルビタン、セスキイソステアリン酸ソルビタン、グリセリンエステル系としてはペンタオレイン酸デカグリセリル、ペンタイソステアリン酸デカグリセリル、モノイソステアリン酸グリセリル、トリオレイン酸デカグリセリル、ペンタオレイン酸ヘキサデカグリセリル、モノイソステアリン酸ジグリセリルなど、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル系であるテトラオレイン酸POEソルビット、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル系であるモノオレイン酸モノオレイン酸ポリエチレングリコール2EO、6EO、ポリオキシエチレンアルキルエーテル系であるPOE(2)オレイルエーテル、POE(3)2級アルキルエーテルなどがある。
【0015】
本発明の遊離砥粒スラリー組成物の製造方法は、一般的な遊離砥粒スラリーの製造方法が適用できる.即ち、分散媒に非イオン性界面活性剤を適量溶解し研磨剤粒子を適量混合する。この状態では研磨剤粒子は親水性であるために分散媒中で凝集状態で存在している。そこで、凝集した研磨剤粒子をl次粒子に解砕するために粒子の分散を実施する.分散工程では一般的な分散方法および分散装置を用いることが出来る。具体的には、例えば超音波分散機、各種ビーズミル分散機、ニーダー、ボールミルなどが適用できる。
【0016】
この発明の被研磨物は、Hv硬度が26〜360の軟材料とHv硬度が700〜4000の硬材料が混在する被研磨物である。ここに含まれる軟材料と硬材料はそれぞれ一種類又は複数であってもよい。この軟材料は特に金属であり、例えばTi(Hv硬度:60),Pb(Hv硬度:37),Ag(Hv硬度:26),W(Hv硬度:360),V(Hv硬度:55),Nb(Hv硬度:80),Ta(Hv硬度:355),Pd(Hv硬度:38),Cr(Hv硬度:130),Ru(Hv硬度:350),Cu(Hv硬度:117),Pt(Hv硬度:39),Mo(Hv硬度:160),Th(Hv硬度:38),Ni(Hv硬度:60),センダスト(Fe−Al−Si、Hv硬度:600)、パーマロイ(Fe−Ni、Hv硬度:200)、アルミニウム(Hv硬度:200)が挙げられる。硬材料はセラミックス、ガラス等であり、例えば、石英ガラス(Hv硬度:620)、アルチック(Al2O3−TiC、Hv硬度: 2500)、TiC(Hv硬度:3200),AlN(Hv硬度:1370),Si3N4(Hv硬度:2160),ZrO2(Hv硬度:700),cBN(Hv硬度:4000),SiO2(Hv硬度:620),SiC(Hv硬度:2400),hBN(Hv硬度:4700),AlTiC(Hv硬度:2500),Al2O3(Hv硬度:2000),Si3N4(Hv硬度:2160),AlN(Hv硬度:1370),MgO(Hv硬度:920),B4C(Hv硬度:3200),TaN(Hv硬度:1080)が挙げられる。
また特に、被研磨物が薄膜磁気ヘッドの場合には、この被研磨物は例えば図2に示すようなアルチック、センダスト、パーマロイ、アルミナ等の異硬度材料が混在する構造になる。
【0017】
ハードビッカース硬度(Hv硬度)の測定法はJIS Z2251に規定されている。具体的には、対面角が136°のダイヤモンド正四角錐圧子を用い、試験片にくぼみを付けた時の試験荷重とくぼみの対角線長さから求めた表面積とから、次式を用いて算出する。
【数1】
HV=0.102(F/S)=0.102・(2Fsinθ/2)/d2=0.18909F/d2
ここで、HVはHv硬度、Fは試験荷重(N)、Sはくぼみの表面積、Dはくぼみの対角線の長さの平均(mm)、θはダイヤモンド圧子の対面角を表わす。なお、Hv硬度の試験機はJIS B7725に、硬度の基準となる基準片は鋼製(JIS G4401, JIS G4805)、黄銅製(JIS H3100)、銅製(JIS H3100)とそれぞれ定められている。また、基準片の使用範囲の表面粗さはJIS B0601(表面粗さ)により0.1sの鏡面、基準片の表面および裏面の平行度はJIS B0621(形状および位置の精度の定義および表示)により、50mm当たり0.02mm以下と定められている。
【0018】
【実施例】
実施例1
ポリオールによる選択研磨防止効果の確認
本実施例では、アルチック(Hv硬度:2500),センダスト(Hv硬度:500)およびパーマロイ(Hv硬度:200)などによって構成される薄膜型磁気ヘッドのABSの研磨加工する際のポリオールの添加効果について検討した。使用した薄膜型磁気ヘッドの研磨面の構造をを図2に示す。
本発明の遊離砥粒スラリーとして表1に示す組成のスラリーを使用した。このスラリーはポリオールとしてポリオキシプロピレンオキシドモノブチルエーテル(三洋化成(株)製、ニューポールLBl715)を5重量%含む。また比較のため、表2に示すポリオールを使用しないスラリー(比較例1)及び表3に示す異硬度材料研磨用に従来用いられているジオレイル硫黄化物(Cl8H35SCl8H35)を同量含む研磨用スラリー(比較例2)を同様に評価した。
【0019】
【表1】
【0020】
【表2】
【0021】
【表3】
【0022】
実験に用いた遊離砥粒スラリー研磨液の基本組成は、研磨材粒子として呼称粒度0〜0.25μmのダイヤモンド粒子を用い、分散媒は非極性溶媒であるアイソパーMを用い、界面活性剤として非イオン系界面活性剤であるモノオレイン酸ソルビタン(花王(株)製、レオドールSP‐010)を用いた。研磨実験には、日本エンギス(株)製自動精密ラッピングマシンHYPEREZEJ‐3801N型を用いた。研磨条件はラップ盤に錫/鉛定盤(定盤回転速度50rpm)を用い、スラリー研磨液供給量を30秒間隔に3秒間噴霧し、加工荷重1300g/cm2で加工時間を30分間とした。研磨特性の評価は研磨加工後の薄膜磁気ヘッドのアルチック/金属膜間の段差、つまりポールチップリセッション値(nm)を走査型プローブ顕微鏡(AFM)によって測定して行った。実施例1と比較例1及び2の結果を表4に示す。
【0023】
【表4】
【0024】
この結果、本発明の遊離砥粒スラリーを使用した場合(実施例1)は、ポリオールを使用しない研磨用スラリーを用いた場合(比較例1)に比べ、良好な選択研磨防止効果を示し、本発明のポリオールを含んだ研磨用スラリーが顕著な異硬度材料を研磨する場合に選択研磨を防止する効果があることが分かる。また従来用いられているジオレイル硫黄化物を含む研磨用スラリーを用いた場合(比較例2)には選研磨防止効果が本発明の研磨用スラリーに比べ著しく低かった。これは、本発明の遊離砥粒スラリー研磨が金属膜の加工除去量を小さくしているためである。
【0025】
実施例2
ポリオールの種類による選択研磨防止効果の確認
本実施例では、ポリオールの分子量、PO/EO含有量、官能基数及び端末基等が選択研磨防止効果に与える影響を調べるために、表5に示すポリオールを用いて表1の組成で実施例1と同様に評価した。ポリオールとして、ポリオキシプロピレンモノブチルエーテル(三洋化成(株)、LB−65、285、385、625,3000)、ポリオキシプロピレンモノブチルエーテル(三洋化成(株)、LB1715)、ポリ(オキシエチレン、オキシプロピレン)トリオール(三洋化成(株)、ニューポール GEP−2800)、ポリ(オキシエチレン、オキシプロピレン)グリコール(三洋化成(株)、ニューポール 75H−90000)、ポリ(オキシエチレン、オキシプロピレン)ポリオール(三洋化成(株)、ニューポール NSQ−800)、ポリオキシプロピル化グリセリン(三洋化成(株)、サンニックス GP−600)、ポリオキシプロピル化ソルビトール(三洋化成(株)、サンニックス SP‐750)、ポリ(オキシエチレン、オキシプロピレン)セチルエーテル(日光ケミカルズ(株)、PCB41)、をそれぞれ用いた。
【0026】
【表5】
【0027】
実験に用いた遊離砥粒スラリー研磨液の基本組成は実施例1と同様とし(表1)、それぞれのポリオールの添加量は5.0重量%とした。研磨実験は、日本エンギス(株)製自動精密ラッピングマシンHYPEREZEJ‐3801N型を用いた。研磨条件はラップ盤に錫/鉛定盤(定盤回転速度60rpm)を用い、スラリー研磨液供給量を30秒間隔に3秒間噴霧し、加工荷重250g/cm2で加工時間を30分間とした。その結果、ポリオールの分子量340〜20000、官能基数1〜6、PO/EO比100/0〜25/75にわたるポリオールを5重量%用いた遊離砥粒スラリー研磨液のすべてにおいて良好な選択研磨防止効果を示した。また比較のため表2の遊離砥粒スラリー研磨液を用いて同様に研磨試験を行った。これらの結果を表6に示す。
【0028】
【表6】
【0029】
実施例3
ポリオールの添加濃度効果
本実施例は、遊離砥粒研磨スラリーに添加するポリオールの添加濃度と研磨特性の関係について評価した。ポリオールとしてはポリオキシプロピレンモノブチルエーテル(三洋化成(株)、LBl715)を用い、添加濃度を0〜80重量%まで変化させた。遊離砥粒スラリー研磨液の基本組成および研磨特性評価方法は実施例lと同様である。結果を表7に示す。
【0030】
【表7】
この結果、ポリオールの添加剤量が0.05重量%以上、好ましくは0.2重量%以上、より好ましくは0.2〜50重量%で良好な選択研磨防止性を示した。添加濃度を0.2重量%以上に増加しても効果は同等であった。また、添加量が70および80重量%であっても同様な効果が得られた。
【0031】
実施例4
薄膜磁気ヘッド製造おける選択研磨防止スラリー組成物の効果
本実施例は、実施例1の遊離砥粒スラリー研磨液を用いて薄膜磁気ヘッドのABSの研磨加工を行った。本実施例では、まずアルチックからなる基板に図2に示した様な各薄膜を形成した。その後、既述の工程に従って薄膜磁気ヘッドを製造した。この場合の研磨加工は、実施例1と同様な研磨装置および研磨条件を用いた。なお、比較のため表3に示した従来の遊離砥粒スラリーを用いて同様に薄膜磁気へッドを製造した。この場合、ハイト研磨加工は上述した研磨条件で実施したが、仕上げ研磨加工では、回転数を低下させるなど、研磨条件を変更して実施した。その結果、本発明に係わる製造方法では、従来必要であった仕上げ加工の工程を行わずに、従来の仕上げ研磨加工と同等の品質のABSを形成することが出来た。即ち、本発明に係わる薄膜磁気ヘッドの製造方法では、従来のハイト研磨加工仕上げ研磨加工の2つの研磨加工工程をただlつの工程で行うことが出来た。更に、ABSの形成後、図4に示す定盤を用いてテーパー研磨加工を引き続き行った。その結果、研磨レートが安定しているため、テーパー部の長さの制御が容易に出来た。なお、実施例1以外に上述した実施例2及び3において示した様々な化合物、組成或いは含有量の遊離砥粒スラリーを用いた場合にも結果は同様であった。更に、本実施例とは異なる研磨装置或いは研磨条件で薄膜磁気ヘッドを形成した場合にも結果は同様であった。
【0032】
実施例5
本実施例では、図2に示す薄膜型磁気ヘッドのABS面を研磨加工した。選択研磨防止剤の効果をより明確に示すために、界面活性剤を添加せず、選択研磨防止剤として、表5に記載のLB625及びPCB41を用いた。表8、9に本実施例による選択研磨防止スラリー研磨液の組成を示す。
【表8】
【0033】
【表9】
【0034】
本研磨実験では、日本エンギス(株)製自動精密ラッピングマシンHYPEREZ EJ-3801N型を用いた。研磨条件はラップ盤に錫/鉛定盤、定盤回転速度50rpm、スラリー研磨液供給量を30秒間隔に3秒間噴霧、加工荷重1300g/cm2、加工時間30分間とした。研磨特性の評価は研磨加工後の薄膜磁気ヘッドのアルチック/金属膜間の段差、つまりポールチップリセッション値を走査型プローブ顕微鏡(AFM)によって測定した。その結果、界面活性剤を用いない組成であっても選択研磨を防止する能力が高く、即ち本発明の選択研磨防止剤の効果がより明確になった。評価結果を表10に示す。
【表10】
【0035】
実施例6
光ファイバーコネクタにおける効果の確認
本実施例では、被研磨物としてジルコニア(ZrO2:Hv硬度=700)と石英ガラス(SiO2:Hv硬度=620)で形成される光ファイバーコネクタを使用した。光ファイバー通信網においてファイバー接続には取り付けが簡便な光コネクターが用いられている。このコネクタの接続にはファイバー心材とこれを被覆する所謂フェルールからなり、このフェルール同士を密着させることによってファイバーの接続を行っている。このフェルールの接続は、規定された曲率半径を有するフェルール端面同士を直接突き合わせるために、接続時の光学特性、特に反射減衰量は光ファイバーフェルール端面の加工形状および加工精度に大きく依存する。光ファイバーコネクタの材質は上述したように、複合材料であるために軟質である石英ガラスが選択的に研磨されてしまい、その結果端面同士を接合した時に空隙が出来てしまい、屈折率が変化し光学特性が劣化する問題がある。
本実施例では、ポリオールとして表5のLB385を用いて表11に示す遊離砥粒スラリーを用いた。
【表11】
研磨実験は、日本エンギス(株)製自動精密ラッピングマシンHYPEREZ EJ-3801N型を用いた。研磨条件はラップ盤に錫/鉛定盤、定盤回転速度60rpm、スラリー研磨液供給量を30秒間隔に3秒間噴霧、加工荷重250g/cm2、加工時間5分間とした。表11に示す遊離砥粒スラリーを用いた場合研磨された光ファイバーコネクタ端面の段差は80Åであり、一方比較のため表2に示す遊離砥粒スラリーを用いた場合光ファイバーコネクタ端面の段差は850Åであった。本実施例の評価結果より、この組み合わせの異種硬度材料について選択研磨防止効果があることがわかった。
【0036】
【発明の効果】
以上から明らかなように、本発明の遊離砥粒スラリー研磨液を用いて異硬度の材料が混在する被研磨物、特に薄膜型磁気ヘッドをスラリー加工すると、軟質材料の選択研磨を防止する効果が高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】被研磨物が磁気ヘッド素子の場合の、ウェハから切り出されたバーを示す。
【図2】磁気ヘッド素子の構成の一例を示す、図1のバーのA−A断面図である。
【図3】バーを加工治具に接着させた様子を示す斜視図である。
【図4】バーのラッピング処理の一例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 アルチック (Al2O3・TiC)
2、4、6、8、10 アルミナ (Al2O3)
3 センダスト (Fe-Al-Si)
5 MR素子
7、9 パーマロイ (Fe-Ni)
11 銅
Claims (7)
- ハードビッカース硬度が26〜360の軟材料及びハードビッカース硬度が700〜4000の硬材料が混在する被研磨物を研磨するための研磨用スラリー組成物であって、分子量が300〜20000のポリオール、研磨剤粒子、及び非極性有機溶媒を含み、前記ポリオールが、ポリオキシプロピレンモノブチルエーテル、ポリ(オキシエチレン、オキシプロピレン)トリオール、ポリ(オキシエチレン、オキシプロピレン)グリコール、ポリオキシプロピル化グリセリン、ポリオキシプロピル化ソルビトール及びポリ(オキシエチレン、オキシプロピレン)セチルエーテルから選ばれる研磨用遊離砥粒スラリー組成物。
- 前記軟材料が金属で前記硬材料がセラミックスである請求項1に記載の遊離砥粒スラリー組成物。
- 前記ポリオールの添加量が0.2重量%以上である請求項1又は2に記載の遊離砥粒スラリー組成物。
- 薄膜磁気ヘッドのエアベアリング面となる面の研磨加工を行う工程を含む薄膜磁気へッドの製造方法であって、前記研磨加工が請求項1〜3のいずれか一項に記載の遊離研磨用スラリー組成物を用いる薄膜磁気へッドの研磨方法。
- 前記研磨加工を行う工程が一工程である請求項4に記載の薄膜磁気ヘッドの研磨方法。
- 前記研磨加工を行う工程がスロートハイトを決定する工程である請求項4又は5に記載の薄膜磁気へッドの研磨方法。
- 前記研磨加工を行う工程がMRハイトを決定する工程である請求項4又は5に記載の薄膜磁気ヘッドの研磨方法。
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