JP4102450B2 - 胎仔線維芽細胞による効率的な核移入 - Google Patents

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Description

本発明は、クローニングにより動物を製造する方法、ならびに該方法を用いて得られる動物に関する。これに関連して、特に、特定の胎仔細胞を用いた効率的な核移入により動物をクローニングするための方法に関する。
動物、特に、実用動物は多種の目的のために長い間人間によって交配され、特定の特性に関して開発されてきた。このように、例えば、高い泌乳能力を有する動物を得るために、乳量に関する交配価の高い雌牛と雄牛が交配された。
遺伝子工学の発展に伴い新たな特性、例えば特定の薬物を製造する能力が付与される動物を標的様式で製造することができるようになったため、最近では、特に、羊、畜牛および乳牛などの有蹄類を代表する動物は、栄養生理学的および製薬的に重要である材料の生産センターとして、研究レベルで関心のある焦点にもなっている。しかしながら、このような動物の商業的な開発に伴う問題は、このような動物に移入された遺伝子構築物が、組み込まれて安定な形でそれらの子孫に伝えられることである。
この目的のために、遺伝子構築物を細胞の中からとりだし、次いでクローニング手段によりこれらの細胞から再び動物を発生させることにより、遺伝子導入の問題を解決する試みがなされた。
技術者の間では、「クローニング」という用語は、1個の単細胞に由来する遺伝子材料の操作として遺伝学的に定義され、胚に導入して、同一の遺伝子型を有する胚すなわち動物を作成することとして理解することができる。発生学では、受精卵は、芽球化中の胚、すなわち、原始器官の原基が発生するまでの胚およびその後の発生段階の胎仔として記載される。胚期は種によって持続期間が異なり、例えば、畜牛では約4週間であるが、有蹄類の他の種では、これより短い時間または長い時間が必要なこともある。
現在までに、動物をクローニングするために、すなわち、特定の動物に特異的な遺伝子型を操作するために、いくつかの経路が理解されている。
一方、早期胚期および発生物に顕微鏡手術が実施され、各々から単離される部分はそれぞれインビトロまたはインビボにおいて交配された。
さらに、「キメラクローニング」と呼ばれる、非同期的な発生段階の顕微鏡下操作による組み合わせが実施され、より進んだ段階にある胚をさらに発生する能力を有する状態に維持し、同一の多数の双生児を作成するために、より進んだ段階にある胚由来の割球が、より早期段階由来の割球と結合された。しかしながら、このようにして得られたクローンの最大数は、5〜8桁どまりである。
別の手順は、特異的な特性に関するクローンを得るための、同型接合親動物の単為発生的な活性化または交配であった。
しかしながら、上記の方法は有効性および信頼性が比較的低いことが明らかになったので、一般に核移入と記載されるさらに別の方法が開発された。
この方法では、多細胞胚由来の細胞核が好適に調製された卵細胞に移入され、遺伝的に同一の胚を作成することができる。
しかしながら、核移入の手段によってクローニングをうまく実施することができるためには、いくつかの欠くことのできないパラメーターを考慮しなければならない。
受容細胞として使用される卵細胞は、第2の成熟分裂の中期(中期II)を終了していなければならず、卵細胞自体の核DNAを含有せず、すなわち、いわゆる除核卵細胞として存在するべきである。さらに、卵細胞の細胞質自体に含有される物質は、例えば細胞分裂のような発生に重要であり得るので、卵細胞細胞質はできるだけわずかにしか影響を受けないことが必要である。
また、移入された核の核DNAは再プログラムされなければならない。(ドナー)核は多細胞胚由来であるので、それぞれのドナー細胞はいくつかの分裂周期をすでに終了している。これは、この細胞が、全能性受精卵と比較して、より進んだ発生段階にあり、早期発生に必要なある種の遺伝子はおそらくすでに機能しなくなっていることを意味する。
このために、核DNAの全遺伝情報が再び利用でき、胚の分裂プログラムが再び接合糸期から開始するように、使用される核DNAを再プログラムしなければならない。このように、実施される再プログラムまたは活性化が良好であればある程、容易に発生させられるクローン動物、すなわち生きて生まれる動物が得られるクローニングの成功の確立が大きくなる。
核DNAに加えて、特に、卵細胞とドナー細胞の結合時において、mRNAはドナー細胞の現在の発生すなわち分化段階に必要なメッセージを示し、このようにして製造されたタンパク質は細胞のその後の発生に影響を与えることができるので、細胞質に存在するmRNAも重要である。
核移入方法はすでに使用されており、ある程度の成功を収めている。このように、ウィラドセン(Willadsen)らは、核が8細胞期以降の核ドナー細胞由来である、子羊のクローニングについて報告している(Nature 320(1986),63-65。ロブル(Robl)ら(J.Anim.Sci.64(1987),642-647)は、エクスビボで得られた畜牛胚を主に核ドナーとして使用した、畜牛における最初の核移入実験について報告した。これらの試験では、羊輸卵管におけるインビボでの中間培養が常に必要であった。その後数年間において、畜牛における胚のクローニングが、全過程をインビトロにおいて、すなわち、インビトロで形成された胚とインビトロで成熟された卵細胞を使用して、実施され成功をおさめることができることも報告された(Simsら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 91(1991),6143-6147)。
国際公開公報第97/07668号では、一般に2倍体の染色体組を有する核を、中期IIに維持した除核卵細胞に移入し、特定の時間経過後に核を移入したときだけ卵細胞が初めて活性化される、動物胚を再生するための方法がさらに記載されている。核DNAの導入後に卵細胞を活性化することによって、使用した導入後の核DNAの再プログラムの改良が達成されるはずである。
国際公開公報第97/0669号も、「静止状態の」(活動休止状態の)ドナー細胞の核を好適な受容細胞に移入する、動物胚を再生するための方法に関する。この公開公報によると、受容細胞との結合前に、細胞を栄養不良状態にするかまたは接触阻止によって達成することができるGO期にドナー細胞を固定することが必要であると考えられる。
しかしながら、この技術の問題の1つは、依然として、動物胚が最も都合良く且つ経済的に生産され得る核移入のための好適なドナー細胞を見出すことである。周知のように、選択されたそれぞれのドナー細胞由来の核DNAの再プログラミングは胚のより早期の成熟に影響を与えるだけでなく、おそらく実施される母動物への移植後の後の発生にも影響を与えるので、これは胚クローニング時の最も大きな問題となる。このように、この分野では全て成功を収めているにもかかわらず、天然の接合状態に近い新規な核を有する操作後の卵細胞を提供するために、ドナー-核-DNAの効果的な再プログラミングに関する問題が依然として存在する。これは、特に、胚の胚盤胞の形成が極めて少ない場合および分裂状態が低い場合に見られる。
したがって本発明の1つの目的は、当技術分野の技術上の不利益を克服し、動物をクローニングするための改善された方法を提供することができる好適な核-ドナー細胞を提供することである。
本発明の目的は、胎仔の線維芽細胞を核移入のドナー細胞として使用する、動物胚をクローニングするための方法によって達成される。この細胞の核を好適な受容細胞と組み合わせ、このようにして得られた細胞を、桑実胚が形成される期間にわたって増殖させる。このようにして得ることができる桑実胚は、選択的にクローニングに再使用することができ、出産のために母動物に導入することができる。
本発明の好ましい形態によると、受容細胞は、胎仔線維芽細胞の核を核移入のために導入することができる除核卵細胞であるか、または胎仔線維芽細胞自体と融合することができる除核卵細胞である。このように、胎仔線維芽細胞は、胎仔由来のものを、即座に、またはより長い期間経過してから使用することができる。
本発明に係る方法を実施することができる動物は、例えば、有蹄類、家兎、齧歯類または鳥類であり、有蹄類、特に、豚、羊、ヤギ、畜牛または乳牛が好ましい。
好ましい形態において、本発明の方法に使用される胎仔線維芽細胞はトランスジェニック細胞であり、すなわちそれらは、外因性の起源か、またはゲノムの別の非天然遺伝子座に導入された内因性遺伝子を示す、1種以上の遺伝子を含有する。これらの遺伝子は、好ましくは、例えば抗体または例えばキモシンもしくはトリプシンのような栄養生理学的に関心のある物質のような薬物をコードし、各場合において該遺伝子は内因性プロモーターまたは外因性プロモーターの制御下にあることができる。
胎仔線維芽細胞を得るためには、例えば胎仔を単に破砕することによって、妊娠動物から胎仔を得る。次いで、例えば培養フラスコへ吸着させて、上清液から分離することによって、またはピペットを使用して機械的に選択することによるなどによって、胎仔から得られた細胞を、望ましい胎仔線維芽細胞に基づいて選択する。胎仔線維芽細胞は表現型が存在するので、他の細胞から容易に識別することができる。
その後の段階のためには、得られた胎仔線維芽細胞をそのままで使用することもできるし、または核を単離して使用することもできる。
一般に、インビボまたはインビトロにおいて成熟された除核卵細胞を受容細胞として使用する。このように、例えば、インビトロで成熟させた未受精卵細胞を使用して、中期IIに到達後に、周囲の卵丘細胞を除去してもよい。
受容細胞は好ましくは、それ自身の核DNAを有するべきではない。卵細胞DNAを除去するためには、例えば、卵細胞を2分割し、一方の半分が核を含有しないので再利用できる、または紫外線を照射してその細胞に特有のDNAを破壊するなど、当技術分野の技術上の可能性がいくつかある。顕微鏡操作によって、核もしくは前核または中期スメアを除去することも可能である。顕微鏡操作を実施する前に、サイトカラシンBで卵細胞を処理し、その後、例えばライツマイクロマニュピレーター(Leitz micromanipulator)(Leica社、ベンシェイム、ドイツ)を用いて実施されるような、ピペットを使用して極体付近に存在する細胞質を吸引除去することが好ましいと明らかにされている。卵細胞の核DNAは極体近くのこの付近に局在しているので、この方法による除核率は非常に高く、細胞質のごくわずかな部分だけが吸引時に除去されるだけである。
それぞれの核移入に関与する細胞が得られたら、一般に2つの方法を使用することができる。当技術分野において周知で確立されている方法を使用して、胎仔線維芽細胞の核を単離して、例えばインジェクションによって、調製後の受容細胞に導入するか、または胎仔線維芽細胞自体を受容細胞と融合する。
融合では、胎仔線維芽細胞を除核卵細胞の透明帯の下に挿入して、トランスファーピペットなどの好適な装置を使用してその場所に配置することができる。胎仔線維芽細胞の細胞核を卵細胞の細胞質に組込むためには、線維芽細胞膜と卵細胞膜とを融合させる。
細胞融合技術は当技術分野において周知で、例えばセンダイウィルスを使用した融合、PEG(ポリエチレングリコール)による処理、レーザー融合または電気ショックがある。最後に記載した方法、いわゆる電気融合では、約1〜5kV/cmの、好ましくは1〜3kV/cmの短時間の直流パルスを、例えばおそらく2〜10回反復することによって、細胞質の共流動を可能にする孔が誘導される。電気パルスは強すぎると、(融合後の)卵細胞を同時に活性化することがあるので、本発明の方法ではそれぞれの間隔は2μ秒〜1秒が好ましい。例えば、融合後の細胞を7パーセントアルコール溶液、好ましくは7パーセントエタノール溶液中でインキュベーションすることにより、または当該技術上周知の他の方法を使用することにより、融合後数時間(約2〜5時間)後に活性化してもよい。
融合細胞の活性化は、融合産物の分裂活動の開始に欠くことができないので、重要な段階である。融合および活性化が生じた後、必要があれば、受容物に移入できる段階に到達するまで、線維芽細胞と卵細胞との複合体(核移入胚)を培養する。使用する培養培地の選択に応じて、微小管の凝集を支援または阻止する物質を添加してもよい。ノカドゾール(Nocadozol)およびコルセミド(Colcemid)は凝集阻止剤の例であり、タキソール(taxol)は微小管安定化剤である。これらの物質はいくつかの前核のいかなる形成をも阻止する。
当技術分野の現行の方法では、胚の育成(breed)を持続させるために、形成中の胚を中間受容物に慎重に導入しなければならなかった。一般に、これは、寒天などの保護培地中に収容した胚を「一時的な母動物」(一時的受容物)の輸卵管に導入することによって実施され、(最終的な)母動物へ移植するまで、さらに発生が必要であった。しかしながら、本発明に係る方法では、収率を悪くすることなく、現行のインビトロ培養系を使用することも可能である。理論に結びつけたくはないが、この事実は、発生に関して天然に形成される胚と非常によく似た胚を得ることができるドナー細胞の選択に不随するのだろう。胚盤胞が形成するまで、細胞をある期間培養する。この期間は10日間までの期間、好ましくは6〜7日である。
本発明によると、クローン後の胚を胎仔へと増殖させて、今度は核ドナーとして抜き取ることが可能である。このいわゆる再クローニングの範疇では、クローン後の胚の数をさらに増加させることができる。
本発明に係る方法に使用するための胎仔線維芽細胞は、例えば哺乳類、有蹄類、家兎、例えばラットもしくはマウスなどの齧歯類、または例えばアヒル、ガチョウもしくは鶏などの鳥類などの多数の動物から得ることができる。特に有益性(経済性)のために、例えば、畜牛、羊、ヤギ、水牛、ラクダおよび豚などの有蹄類が好ましい。羊または乳牛が最も好ましい。
遺伝産物を単離し易くするために、遺伝産物を動物自身の産物、例えば乳牛もしくは羊の場合には乳汁中、または鳥類の場合には卵の中に入れ込むことができる。これは当技術分野で公知の好適な器官特異的発現プロモーターを選択することによって、達成することができる。しかしながら、遺伝子産物は例えば動物自身、血清から同じように得ることができる。動物の器官/組織が、例えば(異種)移植の所望産物であることも可能である。
本発明に係る方法に使用される胎仔線維芽細胞もしくは胎仔、またはそれらに由来する胎仔もしくは動物はさらに遺伝子導入型のもの(transgenous)であってもよく、この導入遺伝子は好ましくは、例えば抗体のような栄養生理学的または薬学的に関心のある産物をコードする。例えば、乳牛または羊では、キモシンまたはトリプシンの遺伝子を、対応する酵素または動物の乳汁中の前駆体の1つの産生を可能にする構築物中に組込むことができる。関心のある導入遺伝子は、必要に応じて、外因性プロモーター、同様に遺伝子導入型(transgenous)プロモーターによって制御することができ、また既知の内因性プロモーターをこの目的のために使用してもよい。
本発明に係る方法を用いて、相同な動物タンパク質の製造の改善、乳汁自体などの動物産物の改良、または例えば医療用などの動物器官の製造が達成される。
これまで、動物の器官から取り出すことによって、全シリーズのタンパク質を動物器官から入手し、次いで医学または工学に使用してきた。特に、タンパク質が動物組織に存在する相対量に関して問題が存在し(例えば、脳下垂体のFSH)、大量の原材料、すなわち多数の動物が必要であることから、産生費用の高騰につながり、関係する動物が多数になることから、例えばBSEまたはEhecなどの病原体を濃縮する危険性を伴う。
動物器官由来の関心の高いタンパク質の例は、肺由来のアプロチニン、胃由来のキモシン、肝臓由来のカタラーゼ、膵臓由来のエラスターゼ、パンクレアチン、膵臓由来のインスリンまたはトリプシン、睾丸由来のヒアルロン酸分解酵素、気管由来のコンドロイチン、皮膚由来のコラーゲン、血漿由来のフィブロネクチンまたはビトロネクチン、脳下垂体由来の上皮細胞増殖因子またはLH(黄体形成ホルモン)、脳由来の線維芽細胞増殖因子またはガングリオシド、ならびにヘモグロビン、トロンビン、トランスフェリン等である。ここに列挙したものが全てであると理解すべきではない。
これら全ての産物について、例えば、インジェクション、形質転換、トランスフェクションまたは当技術分野で公知の別の方法によって、クローニングに使用される細胞中に過去に別の遺伝子導入が実施されている場合には、異所性発現、すなわち例えば乳腺のような別の組織での発現を実施することができ、さらにインビトロでの組換え遺伝子構築物がゲノムに組み込まれる。これに加えて、細胞中の相同組換えにより、内因性遺伝子はプロモーターと結合することが可能となり、例えば胃内部での内因性的な合成ではなく、乳房中でキモシンが産生され、乳汁中に分泌するように、この構造遺伝子の異なる発現パターンを生ずる。さらに、発現条件が至適になるように、例えばカゼインまたはラクトグロブリンプロモーターのような内因性プロモーターを新たな構造遺伝子と結合してもよい。上記の双方の場合では、種特異的DNA(セルフ-クローニング)が使用されるばかりでなく、DNAが同質ゲノムであるよう例えば胎仔線維芽細胞から得られた、ゲノムに相同組換えされるプロモーターおよび構造遺伝子をあらかじめジーンバンクから得ることができる。
このように、従って、例えば乳汁などの動物産物から得られる食料の成分が、正の栄養特性、食事制限特性、健康促進特性、または低アレルギー性、改善された貯蔵安定性もしくは処理特性を有するように、必要に応じて、それらを改良することができる。このように、例えば、乳汁はEhec抗体を有する乳汁、または例えば乳糖不耐症などの疾患を阻止するように特に設計された特性を有する乳汁を製造することができる。
さらに、MAC(哺乳類人工染色体)を使用することによって、組込み変異を回避し、大型のDNA断片を導入する。これらのMACは、内因性染色体と同じように正確に核内において別のミニ染色体またはミクロ染色体として複製される。このように、例えば種間外で遺伝子クラスターを導入することが可能となり、例えばヒト免疫グロブリンの全遺伝子クラスターを実用動物に導入し、次いで実用動物は、獲得して使用することができるヒト抗体を産生する能力を有することが可能となる。また、ヒト自身の種由来の特異的なMACの導入は、付加遺伝子効果により遺伝子産物の合成の増加につながるであろうことを意味する。
これらのタンパク質がヒトにおいても発現される同じ器官中のタンパク質にとって、実用動物中の相同タンパク質または組織もしくは器官の発現も重要である。次いで、当技術分野で公知の方法を使用してタンパク質を獲得し、いかなる移植の前でも、動物から組織または器官を取り出す。例えば腎臓におけるエリスロポイエチンの発現のように、発現されたタンパク質が適正な器官においてプロセシングまたは翻訳後修飾されるので、この手順の利点は、発現されたタンパク質の同一性が高いことである。これは、異なる組織から得られたタンパク質が、ヒト自身の物質と同じグリコシル化を有し、それらの活性が天然のタンパク質とよく似ていることを意味する。このように、医学において良好に使用することができるヒトインスリン、エリスロポイエチン等を産生する、例えば、豚、畜牛等などのトランスジェニック動物を得ることができる。
本発明の方法を使用して、実用動物を一旦トランスジェニック化すると、例えば上記の特性を有する実用動物を安定的に繁殖させることができる。
本発明はまた、上記に説明したような本発明による方法を用いて獲得することができる、遺伝子導入型(transgenous)であってもなくてもよいクローン動物も含む。
本発明による方法の1つの利点は、細胞をGO期に維持する必要性がないことに加えて、再クローニング時の収率に関する効率が一定であり、増加することさえあるということである。
このように、本発明による方法を使用すると、クローニングすることなく、卵母細胞を穿刺しその後成熟および受精させることにより得られる結果より、はるかに良好な結果が得られた。観察されたインビボにおける従来より高い発生能力は、クローニングプログラムの効率を有意に上昇させる。
6〜7日間インビトロにおいて培養した胚の導入により妊娠状態となった動物の、同期の受容動物に対する割合として測定することができる、いわゆる妊娠率は、このような方法の効率の指標となる。プロゲステロン濃度の測定、超音波調査または直腸検査によって、それぞれの妊娠率を測定することができる。
畜牛を例にとると、異なる方法を使用して以下の結果が得られた:
妊娠率:
卵母細胞穿刺後IVMおよびIVF 34%
胚クローニング(平均) 25%
胎仔線維芽細胞による胚クローニング 55%
IVM=インビトロ成熟
IVF=インビトロ受精
本発明はここで、実施例を参照することによって、さらに詳細に説明するが、この実施例は、単に例示の目的のためだけに示され、本発明の範囲を限定する意図のものではない。
実施例
畜牛胎仔線維芽細胞の単離
屠殺後の仔牛または雌牛の子宮由来の胎仔を外部で調製し、CA2+/Mg2+を添加せず、ペニシリン/ストレプトマイシンおよび10%のウシ胎仔血清(FCS)を添加したPBS(リン酸緩衝生理食塩水)中に入れ、氷上で実験室内に運んだ。次いで、胎仔を新鮮なPBSで数回洗浄した。洗浄後、頭部と内部器官を胎仔から取り出し、後者を再びPBS中で洗浄し、5mlのPBS中で破砕し、50mlの培養管に移した。10mlのPBSを添加後、300rpmにて5分間注意深く遠心分離し、ペレットを0.1パーセントトリプシン溶液中に再懸濁した。37℃において5分間インキュベーションした後、内容物を50mlの遠心管に移し、再度遠心分離した(300Rpm/5分間)。トリプシン処理から開始するこれらの段階を2回繰り返した。このようにして得られた細胞懸濁液を濾過し、50mlの遠心管に移し、5分間遠心分離し(160g)、ペレットを再懸濁し、1mlの培養培地(ダルベッコ(Dulbecco)改変イーグル(Eagle)培地(Gibco社)、15%FCS、2mM L-グルタミン、10-7mMol β-メルカプトエタノールおよびペニシリン/ストレプトマイシンを補添したもの)に吸収させた。
トリプシン処理後、細胞懸濁液を10cmの培養皿にのせ、10%FCS(Biochrom社、ベルリン)を添加した培養培地中(前記)で、細胞増殖がほぼコンフルエントに達するまで(2〜3日)培養した(37℃、5% CO2)。この継代「0」の一部を凍結し(10%ジメチルスルホキシド、Sigma社)、液体窒素中に保管した。
本発明の方法の比較として、培養物中の血清濃度をかなり低下させることにより、国際公開公報第97/07669号(Campellら)に記載される手順により、GOと思われる期に線維芽細胞の一部を核移入前に同期させた。続いて、継代培養の1日後に、細胞をPBSで3回洗浄し、0.5%FCSを添加した新鮮な培地中で8日間培養し(飢餓状態、「飢餓細胞」)、その後クローニングに使用した。キャンペル(Campell)によって記載された方法では、使用した線維芽細胞を「飢餓」または他の方法によってGO期に移行することが避けられないと考えられる。
本明細書に記載される方法に使用する、この飢餓過程に暴露されていない、線維芽細胞は、ほぼコンフルエントな細胞培養物から直接採取し、さらに処理を行うことなくクローニングに使用した。
さらに、飢餓処理した線維芽細胞および未処理の線維芽細胞を用いたクローニング物から形成された桑実胚(約6日齢で、細胞数30〜70割球の胚)由来の割球(胚細胞)をクローニングに再使用した(再クローニング)。結果を表に掲載し、当技術分野の開示に対して研究したにもかかわらず、さらに良い結果が得られることを示している。
得られた妊娠率も驚くべきことに60%であることが判明した。
付加的遺伝子の導入
本明細書に組み入れられる参考文献である、DE-OS-40 12 526号に記載されるようなインビトロ組換え遺伝子構築物を、従来のDNAマイクロインジェクション(Brem G.,Transgenic Animals,Genetic Engineering of Animals,VCH Weinheim(1993),83-170)によって、または周知の形質転換技法(Maniatisら,Molecular Cloning,A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Laboratory,1989)によって、単離された胎仔線維芽細胞の核に安定的に組込む。細胞への組込みは、PCRおよび/またはサザンブロッティング(Maniatis,上記)によって証明される。分化終了後の細胞中での発現により、遺伝子導入が成功したことが示される。
クローニング
成熟開始から18〜20時間後に、卵子供給部から単離したウシ卵母細胞をそれらの周囲の卵丘細胞から分離し、2時間以内に除核した(Molecular Reproduction and Development 42(1995),53-57)。成熟開始から約20〜22時間後に、上記のように獲得した胎仔線維芽細胞を、トランスファーピペットによって、除核した卵母細胞の卵黄周囲腔に導入し、融合を誘発するために、形成された核体-細胞質複合体(KCC)を各々2.1kV/cmの二重電気パルスに10μ秒間暴露した。KCCを、10%FCSを添加したHamのF-12培地(Sigma社)中で恒温槽内で培養した。融合パルスの30〜60分後に顕微鏡調査によって融合を評価した。
成熟開始から24時間後に、7%エタノール中で5分間インキュベーションすることによりKCCを活性化し、その後10μg/mlシクロヘキシミド(Sigma社C-7698)および5μg/mlサイトカラシンB(Sigma社C-6762)中で5時間培養した。その後、100μl-ドロップCR-1培地(Rosenkrans and First,1991)中で、KCCを10%発情期乳牛血清と反応させた。ドロップはパラフィン油で被覆し、5%CO2、59%O2および90%N2を含む気流飽和大気中で39℃にて7〜8日間培養した。
Figure 0004102450
上記の表からわかるように、最初の実験では86%までの分裂率および55%までの胚盤胞率を得ることがすでに可能であった。当技術分野の従来技術と比較してかなり優れた結果が得られるので、当技術分野では線維芽細胞を「飢餓させる」ことが必要であると考えられていることから、これは驚くべきことであると思われる。
胚移入
受容者の処理
使用した受容物は以下の基準を満たす仔牛であった:
1.IBR(ウシI型ヘルペスウィルス)が疑われない農場で育てられた;
2.BHV-1抗体(感染性ウシ鼻気管炎/感染性膿疱性外陰部膣炎)の血清学的検査が陰性である;
3.BVD(ウシのウイルス性下痢)/MD-抗原(粘膜疾患)の血清学的検査が陰性である;
4.月齢(13〜16ヶ月)に対応する体重の発育;
5.胚を保有することができる動物の性的成熟度、繁殖成熟度;
6.婦人科検査により異常所見が認められない。
セレン、銅およびコバルトの供給の不十分さにより示される実験の結果を補正するために、受容者には全て入厩直後にミネラルの1回大量投与を行った(Wittkowskiら、Zur Selensupplementierung bei Farsen(未経産雌牛に対するセレンの補給);アルバイツゲマインシャフ 胚移入ドイツの年会議(Annual Conference of the Arbeitsgemeinschaft Embryotransfer Deutschlan)(AET-d)13.06.-14.06.1996,Marktredwitz)。
BVD抗体が陰性の動物をBVD/MDに対して免疫し(Rumilis(登録商標)、Intervet社)、胚を移入するとき(Modlら、「インビトロ受精(IVF)またはクローニング計画を目的とする採取した(abattoir)卵巣におけるウシウイルス性下痢のウイルスの制御(Control of bovine viral diarrhea virus in abattoir ovaries for in vitro fertilization(IVF)or cloning programs)」11th meeting A.E.T.E.-Hannover,1995年9月8〜9日)、またはBVD状態が不明のままでの入厩後の感染の危険性を最小にする。給餌はグラスサイレージ、干し草および麦藁を随時与えた。春と秋はイバーメクチン(Ivermectin)(Ivimec(登録商標)、MSD Agvet)で暖房した。受容者は、一部はゆったりとした飼育小屋で飼育され(開放型囲い、群のサイズ6頭)、一部はつながれた一区切りの飼育小屋で飼育された。
受容者の調製
インビトロで形成した胚を同周期受容者に移入する、すなわち性周期の段階が移入される胚の年齢に対応する。発情日を周期0とする。発情間期に、プロスタグランジンF2a-類似体(2.0ml Fstrumate(登録商標)、Mallinckrodt Veterinary)を単回筋肉内投与することによって発情期を同期させる。直腸検査によって黄体の機能が診断されなかった仔牛は発情期の同期性に使用しなかった。実験により、発情期は通常、投与から2〜3日後に出現し、発情行動および膣所見を参考にすることによって評価されることが示される。
胚の移入
インビトロで形成された胚を、7日間の培養後に好適な受容者に移入した。このために、胚を同定し、定性的にゾーンスリットを評価し、好適なトランスファー培地に移し、その後ミニパイレーツフラスコ中で培養した(Minitub)。PBS+10%ウシ胎仔血清(FCS、Biochrom)、卵子培養培地(ICP,New Zealand)+10%FCSまたはTL-Hepes+10%FCSをトランスファー培地として使用した。
密封したパイレーツフラスコを、約90分以内に実施するべきである移入時までミニ恒温槽で37.8度に保管した。
受容者の好適性は以下の基準を使用して評価した:
発情期への移行前の約7日間動物を観察したところ、非同期は24時間を越えなかった(Haslerら、Theriogenology 43(1995),141-152)。機能的な黄体の有無およびサイズをしかるべく評価した(Asseyら、Theriogenology 39(1993),1321-1330)。
使用した動物は、生殖管疾患のいかなる徴候も示さなかった。
選択後、硬膜外麻酔法(2.0ml Lidocain(商標登録),Albrecht)を行い、外性器を乾燥した紙で注意深く清掃した。その後体温でのトランスファーカテーテル(Minitub)にパイレーツフラスコを装填し、プラスチック製の保護用シース(Sanisheath,Minitub)をつけた。移入は、頚部の通過および同側性子宮角の頂部のカテーテルの位置を直腸モニターすることにより非手術的であった(Reichenbachら、J.Reprod.Fertil.95(1992),363-370)。プラスチック製の保護用シースを最初に子宮の外側開口部においてトランスファーカテーテルとともに穿刺し、膣から子宮内に精子が拡散するのを防止した。いくつかの胚を1つの受容者に移入することが計画されている場合には、これらを両側に配置した。こうするために、トランスファーカテーテルを子宮体部まで引き戻し、空のパイレーツフラスコを収容するマンドリンを除去し、胚を入れた新たなパイレーツフラスコをカテーテルに挿入し、子宮の対側角に配置した。移入直後に、関連ある全てのデータ(受容物の生存数、起源、胚の数および質等)を文書化した。
妊娠の調査
発情期の21日後、すなわち胚移入の14日後に、発情期の調査を実施し、血清中のプロゲステロン含量を測定した。0.1ng/ml以下の値は妊娠していないと判断した。プロゲステロン値が2.0ng/mlを上回る場合には、妊娠しているとして計測できる。最初の直接的な妊娠調査は35日目に超音波によって実施され、第2の調査は妊娠42日目付近に触手により実施した。

Claims (10)

  1. 下記の段階を含む、ウシ胚を製造するための方法:
    (a)核を含むウシ胎仔線維芽細胞を得る段階、
    (b)該胎仔線維芽細胞の核をウシ除核卵細胞と結合し、第一の核体-細胞質複合体(KCC)を製造する段階であって、該胎仔線維芽細胞が、該結合前に外部処置によりGO期に固定されていない段階、
    (c)第一のKCCを以下の工程により活性化する段階、
    (i)第一のKCCを約7%エタノールを含む培地中で約5分間インキュベートする工程、
    (ii)工程(c)(i)の第一のKCCをシクロヘキシミド及び有効量の微小管凝集阻害剤を含む培地中でインキュベートする工程、
    (d)(c)(ii)の工程で活性化されたKCCを、胚が形成されるように培養培地中で増殖させる段階、
    (e)段階(d)の胚より核を含む細胞を得る段階、
    (f)段階(e)の細胞の核をウシ除核卵細胞と結合し、第二のKCCを製造する段階、
    (g)第二のKCCを以下の工程により活性化する段階、
    (i)第二のKCCを約7%エタノールを含む培地中で約5分間インキュベートする工程、
    (ii)工程(g)(i)の第二のKCCをシクロヘキシミド及び有効量の微小管凝集阻害剤を含む培地中でインキュベートする工程、
    (h)工程(g)(ii)で活性化されたKCCを、胚盤胞が形成されるよう培養培地中で増殖させる段階、および、任意で
    (i)該胚盤胞を雌ウシに着床させることにより該胚盤胞に由来する胎仔の生長を可能にする段階。
  2. 胎仔繊維芽細胞が除核卵細胞と融合される、請求項1記載の方法。
  3. 微小管凝集阻害剤がサイトカラシンBである、請求項1記載の方法。
  4. 段階(d)の胚が胎仔である、請求項1記載の方法。
  5. 段階(d)の胚が胚盤胞である、請求項1記載の方法。
  6. 胎仔繊維芽細胞が導入遺伝子を含み、トランスジェニックウシの製造に使用される、請求項1〜5のいずれか一項記載の方法。
  7. 導入遺伝子が薬学的または栄養生理学的産物をコードする、請求項記載の方法。
  8. 導入遺伝子がウシ乳汁中に分泌され得る遺伝子産物をコードする、請求項記載の方法。
  9. 導入遺伝子がキモシンまたはトリプシンの前駆体をコードする、請求項8記載の方法。
  10. 導入遺伝子がプロモーターに作動可能に連結されている、請求項6〜9のいずれか一項記載の方法。
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