JP2005525098A - ウサギの核クローニング方法並びにその用法 - Google Patents

ウサギの核クローニング方法並びにその用法 Download PDF

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Abstract

本発明は、ヒトを除く哺乳類の胚、とりわけウサギの胚を核クローニングにより生産する方法に関するものである。本発明はまた、そのようにして得られた哺乳類及びそのような哺乳類の使用方法にも関するものである。

Description

本発明は脊椎動物、とりわけ哺乳類、そして更に詳細にはウサギの核クローニング方法に関するものである。本発明はそのようにして生産された胎児または成体の段階のとりわけウサギなどの動物、並びにそれらの動物の、研究対象の分子の生産またはヒトの病理研究の動物モデルとしての使用に関するものでもある。
ウサギは、他の動物種に優る様々な利点ゆえに生物化学産業において益々注目されている。まず、系統発生の観点から、ウサギは、現時点で広く用いられている齧歯類であるマウス及びラットよりも、霊長類すなわちヒトに近い(Graur et al., 1996)。次に、ウサギはその大きさから、齧歯類であるマウス及びラットのような小型動物や、ウシ、ヤギ、ヒツジ、ブタ等の大型動物と比べ、生理学的な扱いに最も適している。最後に、多産であることと生殖の速さは、ヒトの病理研究や研究対象の組換えタンパク質の生産のための実験動物の切り札である。そういうわけで、例えば、ウサギモデルは、動脈硬化(Hoeg et al., 1996)や嚢胞性線維症(Chen et al., 2001)の臨床治療用のものとして多大な関心をもたれている。
国際公開第97/07669号パンフレット 国際公開第99/37143号パンフレット 国際公開第00/25578号パンフレット
核のドナー細胞の遺伝子操作に関連した体細胞の核移植は、現時点では研究の対象となる組換えタンパク質の大量生産に限定されている実験動物としてのウサギの使用(Stinnackre et al., 1997)を、極めて有益なものにする可能性がある(Fan et al., 1999)。核移植技術は、特異な遺伝的特徴を有する、遺伝的に同一の動物あるいはそれらの子孫の急速な大量生産を可能にするために、非常に興味深いものである。しかしながら、今日までウサギの核移植は、核クローニング技術の開発実験においてウサギが草分け的役割を果たしているにもかかわらず(Bromhall et al., 1975)、活用して成功した試しがない(Yin et al., 2000; Dinnyes et al., 2001)。
研究機関で一箇所だけ、体細胞の核から得られた胚が在胎する端緒が得られたところがあるが(Yin et al.,2000)、驚くべきことに、そのように在胎はしたものの一つとして分娩予定日までもったものがなかった。
ウサギは当初、核移植技術開発の実験動物として用いられていたが(Bromhall et al., 1975)、そういうわけで、ヒツジ(Wilmut et al.,1997;国際公開第97/07669号パンフレット)、マウス(Wakayama et al.,1998;国際公開第99/37143号パンフレット)、ウシ(Wells et al., 1999)、ヤギ(Baguisi et al.,1999;国際公開第00/25578号パンフレット)、ブタ(Polejaeva et al.,2000)のような他の種で成功をおさめた、既存の核クローニング技術に適合しない種のように思われる。よって、現状で使用可能な核移植方法による効率的なクローニングが可能になっていない動物種の核クローニングを行う新しい方法、とりわけ、効率的であると同時に生殖可能であり、そしてクローニングの成功率をよくすることが可能なウサギでの核クローニング方法の開発が大いに必要とされている。
このような問題を解決する方法を提供するのが、本発明の哺乳類胚の生産方法であり、該方法は以下の手順からなるものである:
(a)種と齢が同一の二つ胚の間の、発生の非同期性(T)の評価及び/あるいは測定であり、:
−第一の胚は、好ましくは精管切除した雄を、好ましくは排卵を促進するためにホルモン処理した雌と時間t0で交配することで生産し、前記第一の胚は、少なくともインビトロで培養及び/あるいは操作したものであり;
−第二の胚は、生殖能力のある雄を、好ましくは排卵を促進するためにホルモン処理した雌と時間t0で交配することで生産し、前記第二の胚は、正常の受精あるいは単為生殖による活性化で得られたものであり;
評価及び/あるいは測定は、遅くとも前記第二の胚を子宮内に着床させる日に行い、そして;
(b)精管切除した雄と時間t=t0+T(+/−25%T)で交配したレシピエントの雌の子宮に、少なくともインビトロで培養及び/あるいは操作した胚を移植し、;
(c)任意の選択肢として、手順b)で移植した前記胚を、前記レシピエントの雌の子宮内に着床させ、発生させる。
原則として、本発明は全ての哺乳類に応用可能である。更に詳細には、本発明の動物は哺乳類である。本発明はとりわけ有蹄類、ウマ科、ラクダ科、齧歯類、ウサギ目そして霊長類のような哺乳類に有益である。齧歯類の中でも、マウス、ラット、ハムスター、モルモットを挙げるのが適当である。有蹄類の中では、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ブタを挙げてよい。好ましくは、本発明による哺乳類はウサギ目である。本発明は、とりわけ、ウサギやラットのような、現在まで核クローニングによって得ることが困難、更には不可能であるような動物に有益である。
「非同期性」というのは、本発明では、正常に受精した胚が自然法則に従って発生する段階と、発生の所定の時点に少なくともインビトロで操作された胚が発生する段階との間の、胚の発生の所定の時点で存在する、時間(h)で表現される時間または遅れを指すのであり、二つの胚は同一の齢と種である。齢が同一の胚とは、同様にあるいは時を同じくして胚が受胎されたということを定義している。よって、正常に受精した胚と、核移植して得た再構成胚との場合では、除核した卵母細胞は、精子で正常に受精させた卵母細胞と齢が同じということになる。二つの胚は同一種の動物でもよいが異なる種のものでもよい。ウサギの核クローニングの場合は、二つの胚はウサギの胚である。このような二つの胚は「ニュージーランド」、「フォーブ・ド・ブルゴーニュ」、「アルジャンテ・ド・シャンパーニュ」、カリフォルニア種、「ジェアン・ド・ブスカ」のような様々の種のもの、あるいは公式の規準(血統種のウサギ、フランス養兎連盟2000年刊)で規定された、動物学上の特異性をもつ全ての種のもの、あるいは品種GD22/1077のようなウサギの市販の品種との交配によるものでも、あるいはそうでなくともよい。
「インビトロでの培養」というのは、本発明では、自然に受胎及び/あるいは発生したものでない胚、すなわち、受胎及び/あるいは発生の少なくとも一つの段階が、インビトロで行われる胚のことを指す。例えば、本発明で言う「インビトロで培養された」胚は、その胚の成長及び/あるいは分化に必要な栄養素を含む適切な培地で培養され発生するものである。
「インビトロでの操作」というのは、本発明では、核移植及び/あるいは導入遺伝子による遺伝子組換えによって得られた、インビトロで培養した胚のことを指す。インビトロでの胚の培養及び/あるいは操作は、遅くとも着床を行う日に行う。
本発明では、非同期性の評価及び/あるいは測定は、遅くとも正常の受精あるいは単為生殖による活性化で得られた胚を子宮内に着床させる日に行う;しかしながら、この非同期性の測定は、好ましくは、1細胞期、2細胞期、4細胞期、8細胞期、16細胞期、桑実胚期及び胚盤胞期の中から選ばれた発生段階で行う。好ましい方法として、非同期性の評価及び/あるいは測定は、インビトロで胚盤胞期に至り、発生の動力学がインビボで得られた胚に匹敵する胚で行う。
発生の非同期性Tをこのようにして評価及び/あるいは測定することは、好ましくは、細胞数の計測、あるいは胎児と胎盤の一部の形成に寄与する細胞である、内部細胞塊に組織化された胚細胞の割合を測定することによって行われる。しかしながら、例えば、胚の発生の個々の段階に特徴的な細胞マーカーの発現及び/あるいは非発現を明らかにするような、当業者に知られている他の技術を活用することによって、このような評価及び/あるいは測定を行ってもよい。
発生の非同期性Tは、好ましくは15時間以上、好ましい方法では、16時間以上、17時間以上、18時間以上、19時間以上、20時間以上、21時間以上、22時間以上、23時間以上、24時間以上、25時間以上、26時間以上、27時間以上、28時間以上、29時間以上、あるいは30時間以上である。更に好ましい方法では、そのような前記発生の非同期性Tは、約24時間である。
本発明の方法において、手順b)で移植した前記胚は前記第一の胚と同じ条件で培養する。好ましい第一の実施態様においては、手順b)で移植した前記胚は1細胞期である。第二の実施態様においては、手順b)で移植した前記胚は2細胞期である。第三の実施態様においては、手順b)で移植した前記胚は4細胞期である。他の選択肢としては、手順b)で移植した前記胚は8細胞期、16細胞期、32細胞期、64細胞期、あるいは更に進んだ発生段階にある。
精管を切除した動物の雄を得る方法は、排卵を促進するためのホルモン処理と同様に、当業者に周知のものである(例えば、Kennely et Foote,1965を参照)。
本発明の方法の手順b)で移植した前記胚は胎児へと発生し、好ましくは前記胎児は新生児へと発生し、そして前記新生児は成体へと発生する。したがって、本発明による方法を内包したあるいは含む方法で生産された、ヒトを除く、胚、胎児、新生児、成体の哺乳類、あるいはそれら由来の細胞を提供することは、本発明の目標の一つである。本発明はまた、本発明による前記哺乳類の成体の子孫に関するものでもある。倫理的な理由から、言うまでもなく、本発明の方法はヒトの繁殖に関するクローニングを行う目的で活用されてはならない。
必要に応じて、細胞、とりわけ、前記胚からの幹細胞のような内部細胞塊の細胞を導くために、胚または胎児の段階で胚の発生または在胎を停止させることは有益となりうる。胚性幹細胞というのは、多能性で未分化の細胞で、長時間にわたっても本来の特徴を失うことなくインビトロで培養可能であり、一定の培養条件下に置かれると一つまたは複数の種類の細胞に分化する可能性のあるものを指す。このように、本発明の幹細胞がES細胞である場合には、例えば、筋肉細胞、心臓細胞、神経膠細胞、神経細胞、上皮細胞、肝細胞、肺細胞、膵臓細胞のような様々な細胞種に、該幹細胞の分化を誘導することを検討してもよい。そういうわけで、「治療用」といわれるクローニングの一貫として、胚は同一種あるいは異種間の核クローニング方法で得られたヒトの胚でもよく、それは、予防または治療の処理を必要とする患者にそのような処理を施すのに役立つ、分化したあるいは未分化の幹細胞を得るためである。この場合、本発明による方法の、胚を子宮に移植する手順b)とその移植した胚を着床させる手順c)は随意に選択可能である。内部細胞塊の細胞(例えば国際公開第97/37009号パンフレットにを参照)と、とりわけ胚性幹細胞を、インビトロで培養して、そのような細胞が培養の際に全能性または多能性を保つように(Evans et al.,1981;欧州特許第380646号明細書;国際公開第97/30151号パンフレット)、あるいはそのような細胞が特定の細胞種に分化することを誘導するようにする技術は、当業者に知られている。
本発明による方法の手順b)は、胚の段階から分娩予定日までのヒトを除く動物の発生を対象としている。これは直接あるいは間接的に行われてもよい。直接的な発生では、遺伝子導入や再構成を行ったまたは行っていない、再着床した胚を、保持体である雌の子宮で分娩予定日まで外部から一切介入せずにただ単に発生させる。間接的な発生では、発生が完了する前に、胚を操作してもよい。例えば、クローン動物の生産効率を上げることを目的として、胚を分割してもよいし、細胞をクローン的な手法で発生させてもよい。他の選択肢として、あるいはそれに加え、本発明による核移植方法の連続的な実施により、生育の見込みのある胚の生産の効率を上げることが可能である。
本発明による方法を実施することにより得られる、胚、胎児、新生児、成体の、ヒトを除く哺乳類、あるいはそれら由来の細胞もまた、遺伝子導入したものであってよい。遺伝子導入は、自身も遺伝子導入動物である動物から胚が由来するものであるにせよ、胚をインビトロで培養する際に実現される。「遺伝子導入」というのは、本発明が意とするところでは、導入遺伝子を少なくとも一つ有する細胞または動物を指すものである。「導入遺伝子」というのは、本発明の動物細胞のゲノム、とりわけインビトロで培養した哺乳類の細胞、あるいは生きている哺乳類の細胞に人為的に挿入した、あるいは挿入される、エピソームの形で前記細胞内に保持される遺伝物質を指すものである。本発明の遺伝子導入細胞を生み出す方法は当業者には周知である。この方法に含まれるのは、相同組換えにより一つまたは複数の遺伝子をピンポイントで不活性化する技術(「ノックアウト」)、相同組換えにより一つまたは複数の遺伝子をピンポイントで挿入する技術(「ノックイン」)、核にマイクロインジェクトすることによって導入遺伝子をランダムに組み込む技術などであるが、それで全てというわけではない。本発明による導入遺伝子は、線状化したベクターまたは線状化していないベクターに任意に含ませるか、あるいはベクターの断片のような形で、宿主細胞の中に標準的な方法で導入することが可能であり、該標準的な方法とは、例えば、核の中へのマイクロインジェクション(米国特許第4873191号明細書)、燐酸カルシウムでの沈殿によるトランスフェクション、リポフェクション、エレクトロポレーション、熱ショック、(PEG、ポリブレン、DEAE−デキストラン等の)陽イオン重合体、ウイルス感染、精子による形質転換等である。
保持体である雌の子宮に胚を再着床する時に用いる技術は、当業者に周知のものである。通常は、保持体である母体に麻酔をかけ、胚を卵管に挿入する。個々の宿主に着床させる胚の数は、種に応じて異なるが、通常、前記種が産む新生児の数に見合うものである。遺伝子導入を行ったか否かにかかわらず、保持体である母体の子孫を、導入遺伝子または前記子孫に特徴的なマーカーの存在及び/あるいは発現について、それに適した方法を用いてスクリーニングする。スクリーニングは、サザンブロットまたはノーザンブロット分析により、その導入遺伝子またはそのマーカーの少なくとも一部に相補的なプローブを用いて頻繁に行う。導入遺伝子あるいは前記マーカーによってコードされたタンパク質に対する抗体を用いたウエスタンブロット分析を、導入遺伝子または前記マーカーでコードされたタンパク質生成物の存在をスクリーニングするために、代替方法あるいは追加の方法として用いてもよい。典型的には、動物の細胞、とりわけウサギのリンパ球からDNAを調製し、つぎにそれをサザンブロッティングあるいはPCRによって、導入遺伝子の存在について分析を行う。他の方法として、導入遺伝子またはマーカーの発現率が最高になりうる細胞組織を、サザンブロッティングまたはPCRを用いて、導入遺伝子またはマーカーの存在及び/あるいは発現についてテストするというものもある。他のやり方として、導入遺伝子またはマーカーの存在を評価する方法は、酵素及び/あるいは免疫によるテスト、特殊なマーカーあるいは何らかの酵素活性の存在を検出することを可能にする組織学的方法、フローサイトメトリーなどの生物化学的方法である。
種と齢が同一である二つの胚の間の、発生の非同期性Tの評価及び/あるいは測定の手順を少なくとも含む、ヒトを除く哺乳類の胚を生産する本発明の方法を内包したあるいは含んだ核移植によって、哺乳類をインビトロでクローニングする方法を提供することもまた、本発明の目的の一つである。核移植(transfert nucleaire)あるいは核移植(transfert de noyau)は、本発明の動物、好ましくは哺乳類の、胚から成体までの間の発生段階にあるドナー細胞の核を、除核をした同一種または異種のレシピエント細胞の細胞質へ移植することを指す。一般的には、レシピエントの細胞は卵母細胞である。移植した核を再設計して、つぎに胎児と新生児を生産するための保持体である雌の子宮に移植することができるように、あるいは培養において内部細胞塊の細胞を生産することができるように、クローニングした胚の発生を導く。
ドナーの遺伝物質は、再構成胚を形成するために、除核したレシピエント細胞に様々な方法で導入する。一般的には、ドナーの遺伝物質は、(i)エタノール、ポリエチレングリコール(PEG)あるいは他のグリコールのような融合を促進する薬剤に細胞を晒す;(ii)フィトヘマグルチニン(PHA)のような生物化学薬剤を用いる;(iii)センダイウイルスのような不活性化されたウイルスを用いる;(iv)リポソームを用いる;(v)電気融合などのような方法を用いる;といったような方法を用いた融合によって導入する。本発明はこれらの融合技術に限定されるものではなく、細胞と細胞の融合が核移植を実施するのに望ましい方法であるが(McGrath and Solter,1984;国際公開第99/37143号パンフレット)、マイクロインジェクション、好ましくはドナー細胞核のマイクロインジェクション(Wakayama et al.,1998)のような、他の好ましい方法も活用してもよい。
本発明においては、ドナー細胞とレシピエント細胞、好ましくは卵母細胞は、同一の動物のものか、同一種の二つの動物のものである。他の実施態様においては、ドナー細胞とレシピエント細胞は、異なる種の二つの動物のものである。
活性化したドナー細胞と活性化した卵母細胞のゲノムを組み合わせることによって生産される胚は、核移植によって得られた胚あるいはNT(「核移植(nuclear transfer)」を意味する)胚であり、再構成胚とも呼ばれるものであるが、本特許では、これらの用語を区別せずに用いることにする。
本発明のドナー細胞はゲノムか遺伝物質を含んでいるものであればどのような細胞種であってもよく、例えば、体細胞、生殖細胞でも、胚性幹細胞(ES細胞)のような多能性幹細胞、全能幹細胞などの胚細胞であってもよい。「体細胞」という用語は、分化した二倍体の細胞を指すものである。体細胞は、動物、あるいは、少なくとも一度培養され、冷凍されたまたはされなかった、細胞または組織の培養物のうち、どれから得られたものでも区別はない。体細胞が動物に由来する場合は、動物は、例えば胚、胎児または成体のいずれの発生段階にあってもよい。体細胞には、好ましくは、(例えば一次線維芽細胞のような)線維芽細胞、上皮細胞、筋肉細胞、卵丘細胞、神経細胞、乳腺細胞、肝細胞、ランゲルハンス細胞が含まれることが望ましいが、それらに限るというわけではない。好ましくは、ドナーの体細胞は卵丘細胞である。体細胞は、例えば機械的手段あるいは(一般的にはトリプシンかプロテアーゼを用いた)酵素的手段による組織の分離によって得られ、それにより、細胞懸濁液が得られ、一般的には、該懸濁液をコンフルエントな単層細胞が得られるまで培養する。体細胞を回収し、あるいは低温保存できるように調製し、後に使うまで冷凍した状態で維持する。核のドナー細胞は、増殖状態あるいは停止状態にあるものでも区別はしない。細胞周期のG0/G1期に対応する停止状態は、無血清あるいは抵血清の状態で培養した細胞から得られる(Whitfield et al.,1985)。増殖状態は、細胞周期の他の全ての段階に対応するものであると考えられる。
本発明のレシピエント細胞は、好ましくは卵母細胞、更に好ましくは活性化した卵母細胞である。活性化した卵母細胞は、前期、後期、中期、第一終期及び第二終期、好ましくは第一中期、第一後期、第二後期、そして好ましくは第二終期を含む、減数分裂の段階にある。本発明はまた、休止状態にあると考えられる第二中期にある卵母細胞に関するものでもあるが、該卵母細胞は、当業者に知られている技術(国際公開第00/25578号パンフレット)によって活性化することが可能である。卵母細胞の発生状態は、十分に拡大して肉眼で検査することで明らかになる。第二終期にある卵母細胞は、例えば、第二極体に対応する原形質膜の突出の存在により識別される。減数分裂の様々な段階を識別する方法は、当業者によって知られているものである。
卵母細胞の膜の透過性を高め、カルシウムが卵母細胞の中に入れるようにする薬剤であるカルシウムイオノフォア(例えばイオノマイシン)を用いた方法(米国特許第5496720号明細書参照)のような、様々な卵母細胞を活性化する方法が発表されてきた。同じ効果のあるエタノールもまた用いてよい。卵母細胞中のカルシウムのレベルを調節するために、ウサギで用いることが可能な一連の電気刺激によって卵母細胞を活性化することも可能である(Ozil et Huneau,2001)。好ましくは、卵母細胞の活性化状態は、一連の電気インパルスによって得られ、ついで6−ジメチルアミノプリン(6−DMAP)のようなプロテインキナーゼ阻害剤の存在及び/あるいはシクロヘキシミド(CHX)のようなペブチド合成阻害剤の存在のもとで卵母細胞を培養することによって化学的に長持ちさせる。卵母細胞活性化の手順は、核またはドナー細胞をレシピエントの卵母細胞に融合させる手順の前、最中、及び/あるいはその後でも行うことができる。
卵母細胞は、屠殺場で採取した卵巣の卵胞穿刺、または外因的にホルモン刺激を与えた、もしくは与えていない雌(過剰排卵の雌)の生殖周期の所定の時期の卵巣の卵胞から卵母細胞を吸引することによって得られた物質を、インビトロで成熟させることによって得ることが可能である。卵母細胞をインビボであるいはインビトロで、第二中期または終期まで成熟させる。インビボで成熟した卵母細胞は、すべてPBS緩衝液(リン酸緩衝生理食塩液(Phosphate buffered saline))の中で卵管を洗浄して回収しなければならない。インビトロで成熟させた卵母細胞は回収し、ウシ胎児血清(FCS、「fetal calf serum」)のような血清を10%含む培地に移す。卵母細胞を卵丘細胞で露出させ、既にAdenot et al.(1997)に記載されている通り除核する。
本発明は、更に詳細には以下の手順からなる、ウサギの胚の生産方法に関するものである:
(a)齢が同一である二つのウサギの胚の間の、発生の非同期性(T)の評価及び/あるいは測定であり:
・第一の胚は、好ましくは精管切除した雄と、好ましくは排卵を促進するためにホルモン処理した雌とを時間t0で交配することで生産し、前記第一の胚は、少なくともインビトロで培養及び/あるいは操作したものであり;
・第二の胚は、生殖能力のある雄と、好ましくは排卵を促進するためにホルモン処理した雌とを時間t0で交配することで生産し、この第二の胚は、正常の受精あるいは単為生殖による活性化で得られたものであり;
評価及び/あるいは測定は、遅くとも正常に受精したあるいは単為生殖による活性化で得られた第二の胚を子宮内に着床させる日に行い、そして;
(b)精管切除した雄と時間t=t0+T(+/−25%T)で交配したレシピエントの雌の子宮に、インビトロで培養及び/あるいは操作した、最も進んでいて胚盤胞期である一つのウサギの胚を移植し、;
(c)任意の選択肢として、手順b)で移植した前記胚を前記レシピエントの雌の子宮内に着床させ、そして発生させる。
評価及び/あるいは測定は、交配後J1日目とJ10日目の間、好ましくは、交配後J1日目とJ8日目の間の発生段階に行う。更に好ましくは、評価及び/あるいは測定は、交配後J3日目とJ4日目にインビトロで行う。
本発明によるウサギの胚の生産方法では、前記発生の非同期性Tは、23時間+/−25%である。更に好ましくは、前記発生の非同期性は、約20時間、約21時間、約22時間、約23時間または約24時間である。
本発明の好ましい実施態様においては、前記インビトロで培養及び/あるいは操作したウサギの胚は、遺伝子導入胚である。他の好ましい実施態様においては、前記インビトロで培養及び/あるいは操作したウサギの胚は、核移植によって得られた再構成胚である。更に好ましくは、前記インビトロで培養及び/あるいは操作したウサギの胚は、核移植によって得られた再構成した遺伝子導入胚である。
本発明によるウサギの胚の生産方法では、手順b)で移植した前記胚は、後の発生段階を考慮する必要があるものの、好ましくは1、2または4細胞期にある。
本発明によるウサギの胚の生産方法を内包したあるいは含む方法で生産した、ウサギの胚及び/あるいは胎児、新生児、ウサギの成体、ウサギの成体の子孫、あるいはそれら由来の細胞もまた、本発明の対象とするものである。
本発明はまた、本発明に従った、好ましくは遺伝子導入したウサギの胚の生産方法を内包したあるいは含む、核移植によるウサギのインビトロでのクローニング方法に関するものでもある。更に詳細には、核移植によるウサギのインビトロでのクローニング方法は以下の手順からなるものである:
a)ウサギのドナー細胞またはウサギのドナー細胞の核を、雌ウサギの除核した卵母細胞の中に、再構成胚が得られるような条件下で挿入し;
b)手順a)で得られた再構成胚を活性化し;
c)前記再構成胚を保持体である雌ウサギに移植し、それにより再構成胚が胎児、場合によっては新生児で発生するようにする;
そして、それは、本発明によるウサギの胚の生産方法を内包するあるいはその方法を含むことを特徴とする。好ましくは、レシピエントの細胞質への核移植は、ドナー細胞とレシピエントの細胞質とを融合させることによって行われる;代替の方法としては、レシピエントの細胞質への核の移植は、ドナーの核をレシピエントの細胞質にマイクロインジェクトすることによって行う。
例えばウサギやラットのように今日までこのような技術にそぐわない動物種、あるいは、クローニングしにくい動物種で、核クローニングを実施するには、再構成胚をインビトロで活性化させる段階を可能な限り短縮することも重要である。事実、ウサギのような種では、このようなS期は、他の種と比べて、非常に急速に突発的に現れる(Szollosi,1966)。活性化の過程を短縮することにより、第一の細胞周期のDNA複製期(S期)を、排卵に対し、正常に発生したものと同じ時に生じさせることができる。よって、本発明は、再構成胚をインビトロで活性化する段階を削減する手段を提供するものであるので、非同期化の後も胚がインプランテーションウィンドウからずれないだけの十分な、発生の動力学を確実に得ることができる。本出願の発明者たちは、このようにまったく予想外の方法で、今まで再構成胚の活性化に別々に用いられてきた二つの薬剤、一つは6−ジメチルアミノプリン(6−DMAP)のようなプロテインキナーゼ阻害剤、そして少なくとも一つのシクロヘキシミド(CHX)のようなタンパク質合成阻害剤の混合物が、そのような薬剤で既知の、とりわけS期の開始とDNA複製に及ぼすことが知られている副作用を押さえながらも、より短時間でより効果的な活性化が得られるようにできることを実証した。それゆえ、本発明による方法において、インビトロで培養する間の活性化段階は、少なくとも一つのプロテインキナーゼ阻害剤と少なくとも一つのタンパク質合成阻害剤を、好ましくは同時に、連続的にあるいは時間をずらして、前記再構成胚の培地に添加することによって行う。好ましくは、前記活性化は、6−DMAPとシクロヘキシミド(CHX)を同時に添加することで行う。ウサギでこのような活性化を行うための6−DMAPとCHXの濃度は、それぞれ1ミリモルと5ミリモル(mM)の間で、好ましくは2mM、そしてml当たり1から10マイクログラム(μg)の間で、好ましくは5μg含まれる。活性化は、好ましくは30分から2時間、更に好ましくは1時間継続する。当業者であれば、これらの条件を、ウサギ以外の哺乳類についてもそれに応じて難なく適合させるであろう。
それゆえ、本発明はまた、再構成や遺伝子導入を行ったまたは行っていない胚を活性化する方法に関するものでもあり、該方法は、特に減数分裂の繰り返しに関わることを想定した、好ましくは6−DMAPである少なくとも一つのプロテインキナーゼ阻害剤と、好ましくはシクロヘキシミド(CHX)であるタンパク質合成阻害剤とを、連続的、同時あるいは時間をずらして、前記胚の培地に添加する手順を含むことを特徴とする。
本発明はまた、既に述べたような哺乳類のクローニングをインビトロで行う方法に関するものであり、該方法は、以下の手順を含むものである:
(i)再構成胚が得られるような条件の下で、ドナー細胞あるいはドナー細胞の核を、ドナー細胞の種と同一種または異なる種の哺乳類の、除核した卵母細胞へ挿入し;(ii)手順(i)で得られた再構成胚を活性化し;そして(iii)前記再構成胚を保持体である哺乳類の雌に移植して、それにより再構成胚が胎児で発生するようにし、ここで前記活性化は、好ましくは6−DMAPである少なくとも一つのプロテインキナーゼ阻害剤と、好ましくはシクロヘキシミド(CHX)である少なくとも一つのタンパク質合成阻害剤を、同時に、連続的にあるいは時間をずらして、前記再構成胚の培地に添加することによって行う。好ましくは、前記活性化は、6−DMAPとCHXを同時に添加することで行い、この活性化を、好ましくは30分から2時間、更に好ましくは1時間継続させる。
本発明の方法により得られた遺伝子導入した動物、とりわけウサギから組換えタンパク質を生産する方法を提供することも、本発明の目標の一つである。前記組換えタンパク質をコードする導入遺伝子は、特定のDNA配列に限定されるものではない。導入遺伝子のDNA配列は、単に合成したものだけをもとにしたもの(例えばDNA合成装置から常套手段により作られたもの)、あるいは逆転写によりmRNA配列から得られたもの、あるいはゲノムのDNA配列に直接由来したものでもよい。DNA配列が逆転写によりRNA配列から得られるものである場合には、対応するRNA分子が部分的または全面的にスプライシングされているか否かに応じて、イントロンのような遺伝暗号をもたない配列の全部または一部を含んでいてもいなくてもよい。導入遺伝子は、数百塩基対のcDNAのような小さなものでもよいし、あるいはエクソン−イントロンコード配列と時間空間的に発現を制御するのに必要な調節配列とからなる、遺伝子座の十万塩基対ほどの大きなものであってもよい。好ましくは、組換えDNA断片のサイズは、2.5kbから1000kbの間である。いずれにしても、組換えDNAは、2.5kb未満でも、1000kb以上でもよい。本発明における導入遺伝子またはDNA配列は、好ましくは、天然の形のもの、つまりは、動物細胞に自然に存在する外因性のDNA配列に直接由来したものである。この天然の形のDNA配列は、例えば、クローニングに必要な制限部位の挿入、及び/あるいは部位特異的な組換え部位(lox配列とflp配列)の挿入により、変異させることができる。代替の方法として、本発明のDNA配列は、例えばゲノムDNAの一部とcDNAの一部とを結合させることで、DNA組換え技術により、インビトロで人工的に作り出したものでもよい。
前記組換えタンパク質をコードする導入遺伝子は、好ましくは、一つまたは複数の適切な細胞種において、前記ポリペプチドをコードする遺伝子の発現を管理しそして制御するのに適切な調節配列を有する。遺伝子発現の制御エレメントとは、遺伝子発現の調節に関わるすべてのDNA配列、すなわち、主に転写、スプライシング、翻訳を調節する配列を指す。転写調節DNA配列の中でも、最低限のプロモーター配列、(例えば、SP1ボックス、「インターフェロン応答エレメント(interferon responsive element)」の略であるIRE等の)上流配列、活性化配列(「エンハンサー」)、抑制配列(「サイレンサー」)、インシュレーター配列(「インシュレーター」)、スプライシング配列などが挙げられる。遺伝子発現の制御エレメントにより、構成的な、遍在的な、誘導可能な、細胞種に特異な(「組織特異性の」)あるいは発生段階に特異な発現を起こすことが可能になる。これらのエレメントは、その生物に異種のものであってもなくても、あるいはその生物のゲノムに天然に存在するものでも、そうでなくともよい。当然当業者は、求める結果に応じて、遺伝子の発現を調節するエレメントを選択し適合させることになる。母乳のような生体液に導入遺伝子の発現を導くには、使用する転写調節配列は、例えば母乳に発現を導くためであれば乳腺細胞のような、これらの生体液を分泌する細胞で特異的に活性を有する遺伝子のプロモーター配列から選択する。好ましい生体液の中では、母乳、血液、精液、尿などが挙げられる。好ましくは、本発明による組換えタンパク質は、乳腺細胞から母乳に分泌される。このように、好ましいプロモーター配列すなわちプロモーターは、乳房組織に効率的であると同時に特異的なものである。効率的というのは、プロモーターが乳房組織の中で強く、母乳に分泌されるタンパク質の大量合成を支えるものであることを指す。これらのプロモーターの中では、カゼイン、ラクトグロブリン、ラクトアルブミンのプロモーターが適当であり、これらのプロモーターは非限定的に、α−、β−、そしてγ−カゼインプロモーター、α−ラクトアルブミンプロモーターとβ−ラクトグロブリンプロモーターを含む。好ましいプロモーターは、齧歯類であるマウスやラット、ウサギ、ブタ、ヤギ、ヒツジに由来するものである。更に好ましくは、プロモーターが乳清酸性タンパク質(whey acidic proteinの略であるWAP)遺伝子のものであり、そして最も好ましいWAPプロモーターは、米国特許第5965788号明細書に記載のウサギのWAPプロモーター、ブタのWAPプロモーター、マウスのWAPプロモーターである。
研究対象の組換えタンパク質を、好ましくは動物の母乳中に生産するための、本発明による方法で得られた遺伝子導入動物、とりわけ遺伝子導入ウサギの使用は、本発明の目標の一つである。研究対象となる組換えタンパク質は、どのようなタンパク質でもよく、例えば、α−、β−、δ−グロビンのような治療用タンパク質、血液凝固因子(因子VIII及びIX)、細胞表面受容体、抗体、酵素など、そして、例えば患者の遺伝的または後天的疾患を治療するのに必要なその他のタンパク質でもよい。
本発明はまた、本発明による方法で得られる遺伝子導入動物、好ましくは遺伝子導入ウサギを、ヒトの病理研究のモデルとして用いることにも関するものである。ヒトの病理の例として、嚢胞性線維症、アテローム性動脈硬化症、癌、代謝疾患、眼の疾患などが挙げられる。個体群に存在する遺伝的多型を考慮に入れると、本発明の遺伝子導入動物、とりわけ遺伝子導入ウサギの遺伝的背景が多様であることは、特徴的な生理学的、病理生理学的あるいは行動学的な分析あるいは反応を得る上で有益なものである。したがって、本発明によるウサギは、ニュージーランド、フォーブ・ド・ブルゴーニュ、アルジャンテ・ド・シャンパーニュ、カリフォルニア種、ジェアン・ド・ブスカのような種、公式の規準(血統種のウサギ、フランス養兎連盟2000年刊)で規定された動物学上の特異性をもつ全ての種、そして、とりわけ品種GD22/1077のような市販の品種を生み出した、それらを交配したものの中から選ばれる。
本発明の他の特徴と利点は、以下に続く実施例を読むことにより、より明らかになるであろう。
図1:抗アルファチューブリン抗体を用いて免疫標識した1細胞期の再構成胚(NT)(緑)とヨウ化プロピジウムで染色したDNA(赤)の共焦点画像:
(A).電気刺激の第二巡の前に、クロマチンが染色体に凝縮され、紡錘体にかかった状態で現れる;挿入図(紡錘体の領域を三倍に拡大した図)の矢印が示すのは、紡錘体の極に近い個々の染色体である。(B).CHXと6−DMAPの除去に続いて、再構成胚(NT)の72%(n=25)には、既に小さな核と形成された間期微小管網ができている(矢印)。(C).薬剤を除去した1時間後には、再構成胚(NT)は全て間期に入り、そしてそのうちの71%(n=17)は、ウサギの受精卵で観察されるような前核に似た単一の大きな核がある。棒線=50μm。
図2:卵丘細胞を有するあるいはインビトロで活性化した卵由来のまたはインビボで受精させたウサギの再構成した胚盤胞の発生。
(A)、ドナーから直接(インビボ、n=27)、あるいは(HCG後約20時間経過した)細胞段階から細胞を培養して、あるいは自然交配(インビトロ、n=44)の後に、あるいは核移植(n=31、NT)して、回収した胚の、J3日目とJ4日目の間のインビトロでの細胞数の増加;(B)、J8日目の胚盤の平均直径と平均的長さ;(C)、(核移植によって得られた)再構成した胚盤胞を、非同期性(−16時間)の雌のレシピエントに4細胞期で移植した後に、J8日目に遅らせて回収した例;胚盤(大きな矢印)は見ることができるが、胚盤胞は、通常は、本来ならJ7日目で消滅している筈の(小さな矢印の)胚を保護する薄い保護膜にまだ覆われている(Denker,1981)。インビボで受精した胚は、ドナーから直接(インビボ)、あるいは1細胞期に雌のレシピエントに移植した後で(対照例)、回収する。インビトロで受精させた胚は1細胞期に回収する(インビトロ)。
図3:ドナーの卵丘細胞から再構成した胚のインビボでの発生に用いる手順の概略図。4細胞期に非同期性(22時間)の雌に移植した胚だけが、臨月まで発生する。
図4:核移植によって誕生したウサギ。
(A)、クローンウサギ第0107号とそれに対応する対照例:A1、1ヵ月で耳を生検して得た毛胞から共焦点顕微鏡で検出した、自己蛍光タンパク質eGFPの発現(矢印の頭部);A2、同様であるが、但し、検出手段に光透過性の顕微鏡を用いた;A3、導入遺伝子eGFPの増幅(PCR2)とDNAの特性の対照例として用いるCFTR遺伝子のエクソン10の増幅(PCR1);これにより、ウサギ第0107号(系統8及び9)とその子孫第107B号(出生後一日で死亡;系統10及び11)が、ドナー(系統12から13)の卵丘細胞に由来するものだということが確認される;B1−B2、異なる2つの腹から生まれた別の3頭のウサギ;B1のウサギは生殖能力があることを示した。
1)材料と方法
1.1)卵母細胞と卵丘細胞の入手源
ホルモンFSHを注射した後にホルモンHCGを注射して過剰排卵処理し、ヒト絨毛膜性腺刺激ホルモン(hCG)を注射した16時間後に精管切除した雄と交尾させた、「ニュージーランド」種のウサギから、第二中期(MII)の卵母細胞を採取する。卵母細胞をつぎに0.5%のヒアルロニダーゼで15分間インキュベートし(Sigma)、弱くピペッティングして卵丘細胞を取り除く。核移植のために、卵母細胞は既に述べた通りに除核する(Adenot et al.,1997)。それと同時に、卵丘細胞は、「ニュージーランド」種の雌ウサギから、あるいは「フォーブ・ド・ブルゴーニュ種」のウサギと交配した「ニュージーランド種」のウサギ同士を交配させて得たF1の雌ウサギから、あるいは、プロモーターEF1(「伸長因子1」)またはプロモーターHMGの制御下に置かれた、増強した緑色蛍光タンパク質(eGFP)をコードする配列を有するDNA構造を持つ、「ニュージーランド種」の遺伝子導入した雌のF1のウサギから、採取する。eGFPの蛍光性とPCR増幅反応を、ドナーの卵丘細胞のマーカーとして用いる。卵丘細胞は、つぎに核のドナー細胞として用いる前に、1%のPVP40000(ポリビニルピロリドン(PVP))を補った、カルシウムもマグネシウムも含まないPBSに38℃で保存する。
1.2)卵母細胞の活性化と核移植
核移植(NT)により胚を再構成するために、個々の卵丘細胞を、顕微操作によって、除核した卵母細胞の透明帯に挿入する。核移植により得られた胚(NT胚)とMIIの卵母細胞を次のように活性化する:電気刺激を1時間ずらして2段階でGrass社のスティミュレーター(それぞれ、0.1mMのCa2+及びMg2+を含むマンニトール0.3Mの中で、20μsの間、3パルスの直流3.2kV×cm-1)を使って加え、第一段階で、卵母細胞と卵丘細胞の融合を誘発する。再構成胚を一時間38℃で培地に維持する。第二段階の後、NT胚を、シクロヘキシミド(5μg/ml)と6−DMAP(2mM)の存在下で、培地M199で1時間インキュベートする;卵母細胞はこれらの薬剤のうちの一つあるいは二つを同時に使って、1時間インキュベートする。薬剤を除去するために広く洗った後、5%のCO2で飽和した環境の下、38℃の鉱物油(Sigma M8410)のもと、2.5%のウシ胎児血清(FCS)を補った培地B2の50μlの小滴の中で、細胞を再び培養する。この活性化手順は、ドナーを交尾させた約18時間から20時間後に、NT胚に適用する。
1.3)着床前段階の分析
1細胞期のNT胚中の微小管組織とクロマチンとを、固定状態が37℃で20分間続くことと、封入剤がVectashield(Vector Laboratories社)であることを除いて、既に述べたようにして(Adenot et al.,1997)観察する。電気刺激の21時間から23時間後に、NT胚と未受精卵の卵割率を評価する。胚盤胞期までの発生率を、インビトロで三日から四日培養した後に評価する。細胞数の評価のために、胚を前述したように固定し、次に1μg/mlのヘキスト33442で染色し、そしてVectashieldの中のウェルプレートに載せ、落射蛍光の下で分析する。対照例は、過剰排卵の雌ウサギから採集した1細胞の胚からインビトロで発生した、あるいは、過剰排卵はさせずに雄と交配し、三日か四日後に解剖した雌からの、インビボで発生した胚盤胞である。
1.4)インビボでの発生
精管切除した雄と卵母細胞を提供する雌との交配と同時に、あるいは16時間か22時間後に、レシピエントの雌を、精管切除した雄と交配させる。同期性の雌(つまり、卵母細胞を提供する雌と同時に交配させた雌)の場合、再構成したNT胚を、活性化の一時間から三時間後に1細胞期で移植するか、あるいは、夜間に培養した後、4細胞期で移植する。非同期性のレシピエントの雌(つまり、卵母細胞を提供する雌の16時間か22時間後に交配させた雌)の場合、再構成したNT胚を、1細胞期か、一晩培養した後に4細胞期で移植する。胚は、レシピエントの雌のそれぞれの卵管に、卵管漏斗を通して外科的に移植する。未受精卵とNT胚の移植率は、J8日目でレシピエントの雌を解剖した後に評価する。妊娠を、胚を移植した13日後か14日後に触診で確認し、交尾の31日後に、妊娠したレシピエントの雌を帝王切開して分娩させる。
1.5)PCR分析
センスプライマー(SEQ ID No.1)とアンチセンスプライマー(SEQ ID No.2)(GENSET,France)を用いて、遺伝子導入マーカーGFPの存在をPCRによって検出する。DNAの特性を調整するために、ウサギのCFTR遺伝子のエクソン10をカバーするセンスプライマー(SEQ ID No.3)とアンチセンスプライマー(SEQ ID No.4)(GENSET,France)を用いて、組織抽出キット(QIAGEN,USA)で調製した300から400ngのDNAについて、PCRを実施する。増幅は、Taqポリメラーゼ(Q.BIOGEN,France)を用いて、つぎのような方法で35回繰り返すことによって行う:94℃で20秒間、57℃で30秒間そして72℃で1分間。増幅された断片の大きさは、CFTR遺伝子については240塩基対、そして導入遺伝子eGFPについては350塩基対である。PCR断片は、TAE(トリス−酢酸EDTA(Tris Acetate EDTA))中の1.5%アガロースゲルにおいて分離し、つぎにエチジウムブロマイドで染色し、そして、サイズマーカーとして用いる100塩基対のスケール(BIOLABS,イギリス)と比較する。ネガティブコントロールは、二回蒸留水とレシピエントの雌のDNAで構成したものである一方で、ポジティブコントロールは、培養した遺伝子導入線維芽細胞のDNAに対応するものである。
2)核移植で得られたウサギの再構成胚のインビトロでの活性化と核の様相と発生
本発明者が既に述べたように(Adenot et al.,1997)、採取前に卵管で老化した(インビボでの老化)雌ウサギの排卵された卵母細胞は、刺激による活性化の後一時間の間に、前核を形成する:これは、新しく排卵された卵母細胞を同じ齢まで培養する場合(インビトロでの老化)よりも3倍早い時間に相当する。
タンパク質のリン酸化反応の阻害剤(6−DMAP)の存在下で卵母細胞を活性化させると、卵母細胞の前核は、インビボで加齢した卵母細胞よりも早く形成される(発明者等のデータは公表されていない)。このように、活性化条件は、ウサギの受精卵の、核の形成のタイミングを大きく変えることが可能である。逆に、他の種の哺乳類と比べると、ウサギの受精卵は活性化後、非常に早くS期に入るという特徴がある(Szollosi,1966)。それはすなわち、この種において核移植のための活性化手順を確立する場合に、第二中期(MII)から間期に移行するまでの長さを、注意深く調べなくてはならないことを示す。哺乳類の体細胞クローニングにおいては、細胞内カルシウムの濃度を増加させる薬剤によって核移植(NT)で得られた胚を活性化した後に、6−DMAPまたはタンパク質合成阻害剤シクロヘキシミド(CHX)がよく用いられる。これらの薬剤は、卵母細胞のMIIでの停止に関係するcdc2/cyclin−BとERK/MAPキナーゼの不活性化を助長するものである。同様にシクロヘキシミドは、活性化された卵母細胞におけるDNAの複製を阻害し(Moos et al.,1996;Soloy et al.,1997)、6−DMAPもまた、細胞周期の調節に関するものであると知られているキナーゼ活性に影響することが可能である(Meyer et al.,1997)。それゆえ、本発明者等は、卵母細胞を活性化した後の、CHX及び/あるいは6−DMAPでの一時間のインキュベートは、ウサギ種には十分であろうと考える。以前に行われたウサギの体細胞クローニングの、実りのなかった実験においては、2時間(Yin et al.,2000;Dinnyes et al.,2001)あるいは4時間(Mitalipov et al.,1999)の、6−DMAPでのインキュベートが用いられた。本発明において、本発明者等は、MIIの卵母細胞を電気的に活性化し、CHX(n=48)か、6−DMAP(n=48)か、あるいは2つの薬剤を混合したもの(n=130)に1時間晒すと、2細胞期に効率的に卵割することを見いだした(それぞれ94%、96%および100%)。にもかかわらず、CHXだけに晒す(50%)よりは、CHXと6−DMAPに同時に(89%)、あるいは6−DMAPだけに(79%)晒した方が、胚盤胞期までの発生が明らかによい(表1)。これらの比率は、卵母細胞を処理するために、6−DMAPを電気刺激後に2時間使う研究者や(Yin et al.,2000;Dinnyes et al.,2001)、電気刺激後に4時間使う研究者(Mitalipov et al.,1999;Dinnyes et al.,2001)、あるいはイオノマイシンを使う研究者(Mitalipov et al.,1999)などの、他の研究者の報告よりも勝っているか(Dinnyes et al.,2001;Mitalipov et al.,1999)、あるいは同じである(Yin et al.,2000)。
本発明者等は、卵丘細胞から新しく採取した核でNT胚を再構成するために、CHX/6−DMAP混合物を用いた活性化手順を使用した。本発明者等が選んだこのタイプの細胞は、元来体細胞クローニングの実施可能性を示すためのモデルとして用いられていたため、それらの細胞周期のG1/G0期で動きが止まるものと考えられているものである(Wakayama et al.,1998;Wells et al.,1999)。電気刺激の第二段階の直前で固定したNT胚を、共焦点顕微鏡で観察すると、クロマチンが染色体に凝縮し、紡錘体と結合していることがわかる(N=14;図1A)。この凝縮は、レシピエントの細胞質体のMPF活性が高いことの結果である(Campbell et al.,1996)。いずれにせよ、MIIの卵母細胞に特徴的な、染色体の典型的な配置は観察されなかった。その代わりに、崩れた染色体が、並びの悪い中期のようなお盆のような形を形成しており、個々の染色体は、時には紡錘体の極の近くに観察される(図1A、挿入部)。この通常のものではないクロマチン構造は、おそらく、ドナー核の核段階と関連のあるものであるが(Wakayama et al.,1998)、マウスでは分娩予定日までの発生に見合うものである(Wakayama et al.,1998; Wakayama et al.,1999)。薬剤の除去の後、本発明者等が観察したところでは、ウサギのNT胚の72%(N=25)が、既に間期のクロマチンと微小管組織を示していた(図1B)。一時間後、胚の全てが間期にあり、そのうちの71%(N=17)が、ウサギの受精卵で観察されたような(データは示されていない)、大きくて単一の前核構造を示していた(図1C)。これらの観察結果から、本発明者等は、第二中期から間期への推移が再構成したNT胚において急速であるという結論に達し、卵母細胞の細胞質により、外来のクロマチンを正常な外見に作り直す。
NT胚を培養状態のままにした場合(n=135)は、そのうちの93%が2細胞期に卵割し、そのうちの47%が胚盤胞に発生する。ウサギの体細胞クローニングの実験であらかじめ得られた着床前の発生率は、ドナーの卵丘細胞(Yin et al.,2000)あるいは線維芽細胞(Dinnyes et al.,2001;Mitalipov et al.,1999)よりも、ずっと低い(16から30%)。
NT胚がインビトロで胚盤胞期に達するのは、受精卵や未受精卵と同様にJ3日目(J3)であるが、細胞計測数により測定した成長は、それに比べゆっくりとしたものであり、結果、これらのNT胚の発生はJ4日目であり、約一日遅れたものとなる(図2A)。
3)核移植で得られたウサギの胚のインビボでの発生
ウサギの種では、胚盤胞はインビボでは、急速に、そして大きく発生する。この発生は、子宮近くの壁の上に広がり、結果、解剖するレシピエントの雌の子宮角にJ6の段階以降に着床する部位として、胚盤胞の個々の位置を急速に認識できるようになる(Denker,1981)。本発明者等は、核移植によって得られた胚が、同期性のレシピエントの雌(すなわち、核のドナーの雌と同時に、精管切除した雄と交配した雌)の子宮で、1または4細胞期に移る際に着床部位を形成することが可能であることを発見した。それでもなお、核移植(NT)によって得られた胚盤胞の着床部位の数は、対照例や未受精卵と比べて少ない(表2);J8日目における子宮角の解剖で、NTによって得られた胚の構造が明らかになったものはない。
ドナーの雌の16時間後に交配させた非同期性のレシピエントの雌に4細胞期のNT胚を移植する場合(図3)は、着床率は増大し(表2)、そしてその着床率は対照例で得られたもの(同期性移植)や未受精卵で得られたもの(同期性または非同期生の移植)と大差がない。これらの条件においては、本発明者等は、進んだ胚盤胞期の胚を採取することができた;これらの胚は、長さが約1.1mm(n=8、範囲0.8−1.5mm)の平らな胚盤(図2Cの大きな矢印)を示し、そして依然として一つを除いた全てが、雌の生殖管を通るにつれてウサギの胚の表面に段階的に付く細胞外物質の保護薄膜で明らかに囲まれている(小さな矢印、図2C)。これらの粘液物質の溶解は、胚盤胞と子宮内膜の相乗作用に左右され(Denker et al.,1975)、そしてこの種の中で非常に狭いインプランテーションウィンドウを生じさせることに寄与する。これらの胚を胚子外の側から注意深く調べる場合、外見では膜の解体を観察することは全くできず、それはつまり、核移植により得られた胚盤胞が、少なくともJ7日目の段階で正常な胚と同等のものであったということを示す(Denker,1981)。他のウサギの種(フォーブ・ド・ブルゴーニュ;データは非表示)のものであって操作していない「ヘルパー」胚を移植した場合でも、あるいは、核移植によって得られた過剰な胚(雌一体につき39まで、データは非表示)を移植した場合でも、同期性、非同期性(16時間)に関わらず、移植したレシピエントの雌で、妊娠診断により妊娠中であると判断されたものはない(表3)。これらの観察から、核移植して得られた胚盤胞のうちのごくわずかしか着床できないのは、それらの発生が遅延していないためであることが示唆される。このことは、J8日目で試験をした場合で、核移植によって得られた胚盤胞が既に子宮上皮に付着している場合に(データは非表示)、その胚盤胞のサイズが、正常に着床した対照例と非常に近いものであることを観察することができる(範囲1.1から2.6mm、図2B)ことで裏付けられる。インビボでのJ8の段階の正常な胚より小さいが(Gottschewski et al,1973)(図2B)、そのような対照例は、1または4細胞期で同期性のレシピエントの雌に移植した後、分娩予定日まで正常に発生することができる(データは非表示)。
そういうわけで、本発明者等は、ドナーの雌とレシピエントの雌の非同期性を16時間から22時間に伸ばした(図3)。発生の非常に早い卵割段階ではっきり現れるそのような非同期性は、核移植によって得られた胚では過去に実現されたことがなく、そして、受精卵の分娩予定日までの発生に見合うものである。このような条件において、非同期性(22時間)のレシピエントの雌の10/27(37%)が、J14日目に触診により妊娠していると判断された。そのような雌のうち4頭(40%)が、J31日目に体重30から90g(平均体重65g)の6頭の生きた子ウサギを産んだ(図4)。このようなばらつきは、(胎児数が1から4である)産子数が少ない腹からそのような子ウサギが生まれる場合にも同様に観察され、とりわけ、前核段階にDNA溶液でマイクロインジェクトした胚からウサギが生まれる際に、実験用動物飼育所で時々起こる。生まれてすぐの毛胞の(図4)、そして約一カ月齢で得られたリンパ球の(データは非表示)遺伝子導入マーカーeGFPの発現により、そのような子ウサギが卵丘細胞の核移植から確かに得られたものであることが確認される。体型の見かけが正常な子ウサギ(それぞれの体重は90と30g)が生後一日で死亡したが、それらのうちの1頭について、本発明者等は、授乳する母による選択の過程に不備があったのではないかと推測する。他の4頭の子ウサギは正常に成長し、それらのうちの2(図4、下の左)は生殖し、自然交配の後、それぞれ健康な子ウサギを7頭と8頭産んだ。
本発明により、ウサギのような現在までクローニングが難しいと考えられている哺乳類の幾つかの種をクローニングする際に遭遇する制約(Solter 2000)を克服することができる。そのような制約の克服は、卵母細胞の発生と早熟な胚の発生との間の、外見上のわずかな違いを考慮することで可能となる。それゆえ、本発明者等の提示する結果が示すところによると、体細胞のクローニングは、どのような種の哺乳類においても実現可能なものである。驚くべきことに、従来の活性化手順のタイミングが短縮され、遅れたレシピエントの雌に再構成胚を移植する際の非同期性がほぼ一日であることで、最初の卵割の時点で既に存在する発生の遅れが埋め合わされ、核移植によって得られるウサギの胚を得る上で決定的な効果を発揮するように思われる。
核クローニングによりウサギを得る方法は、とりわけ、有益なタンパク質を発現する遺伝子導入ウサギを得るため、あるいはヒトの病理の動物モデルを生み出すために、産業上大きな利益をもたらすものである。
Figure 2005525098
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再構成胚とDNAの共焦点画像。 ウサギの再構成した胚盤胞の発生について示した図。 再構成胚をインビボで発生させる手順を示した概略図。 核移植によって誕生したウサギについて示した図。
参考文献一覧
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【配列表】
Figure 2005525098
Figure 2005525098

Claims (50)

  1. (a)種と齢が同一の二つ胚の間の、発生の非同期性(T)の評価及び/あるいは測定であり、:
    (i)第一の胚は、好ましくは精管切除した雄を、好ましくは排卵を促進するためにホルモン処理した雌と時間t0で交配することで生産し、前記第一の胚は、少なくともインビトロで培養及び/あるいは操作したものであり;
    (ii)第二の胚は、生殖能力のある雄を、好ましくは排卵を促進するためにホルモン処理した雌と時間t0で交配することで生産し、前記第二の胚は、正常の受精あるいは単為生殖による活性化で得られたものであり;
    評価及び/あるいは測定は、遅くとも前記第二の胚を子宮内に着床させる日に行い、そして;
    (b)精管切除した雄と時間t=t0+T(+/−25%T)で交配したレシピエントの雌の子宮に、少なくともインビトロで培養及び/あるいは操作した胚を移植し、;
    (c)任意の選択肢として、手順b)で移植した前記胚を、前記レシピエントの雌の子宮内に着床させ、発生させる、
    という手順からなる、ヒトを除く哺乳類の胚の生産方法。
  2. 前記第一の胚を、遅くとも着床の日にインビトロで培養及び/あるいは操作することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 評価及び/あるいは測定を、1細胞期、2細胞期、4細胞期、8細胞期、16細胞期、桑実胚期及び胚盤胞期の中から選ばれた発生段階で行うことを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の方法。
  4. 評価及び/あるいは測定を、胚盤胞期で行うことを特徴とする、請求項3に記載の方法。
  5. 発生の非同期性Tの評価及び/あるいは測定を、細胞数計測によって行うことを特徴とする、請求項1から4に記載の方法。
  6. 前記発生の非同期性Tが少なくとも15時間であることを特徴とする、請求項1から5に記載の方法。
  7. 前記発生の非同期性Tが24時間であることを特徴とする、請求項6に記載の方法。
  8. 手順b)で移植した前記胚を前記第一の胚と同じ条件で培養することを特徴とする、請求項1から7に記載の方法。
  9. 手順b)で移植した前記胚が1細胞期にあることを特徴とする、請求項1から8に記載の方法。
  10. 手順b)で移植した前記胚が2細胞期にあることを特徴とする、請求項1から8に記載の方法。
  11. 手順b)で移植した前記胚が4細胞期にあることを特徴とする、請求項1から8に記載の方法。
  12. 移植した前記胚が胎児へと発生することを特徴とする、請求項1から11に記載の方法。
  13. 前記胎児が新生児へと発生することを特徴とする、請求項12に記載の方法。
  14. インビトロで培養及び/あるいは操作した前記胚が遺伝子導入胚であることを特徴とする、請求項1から13に記載の方法。
  15. インビトロで培養及び/あるいは操作した前記胚が、核移植によって得られた再構成胚であることを特徴とする、請求項1から13に記載の方法。
  16. インビトロで培養及び/あるいは操作した前記胚が、核移植によって得られた再構成した遺伝子導入胚であることを特徴とする、請求項1から13に記載の方法。
  17. 前記哺乳類が、齧歯類、ウサギ目,有蹄類、ウマ科、ヒトを除く霊長類の中から選ばれるものであることを特徴とする、請求項1から16に記載の方法。
  18. 前記哺乳類が、マウス、ラット、ハムスター、モルモットの中から選んだ齧歯類であることを特徴とする、請求項17に記載の方法。
  19. 前記有蹄類が、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ブタの中から選ばれるものであることを特徴とする、請求項17に記載の方法。
  20. 前記ウサギ目がウサギであることを特徴とする、請求項17に記載の方法。
  21. 請求項1から20のいずれか一つに記載の方法を内包したあるいは含む方法で生産した、ヒトを除く哺乳類の胚及び/あるいは胎児、新生児、成体の哺乳類、あるいはそれら由来の細胞。
  22. 請求項1から20のいずれか一つに記載の方法を内包したあるいは含む方法で生産した、ヒトを除く遺伝子導入した哺乳類の胚及び/あるいは胎児、新生児、成体の哺乳類、あるいはそれら由来の細胞。
  23. 請求項1から20のいずれか一つに記載の方法を内包したあるいは含む方法で生産した、核移植により得られ、インビトロで再構成した、ヒトを除く哺乳類の胚及び/あるいは胎児、新生児、成体の哺乳類、あるいはそれら由来の細胞。
  24. 請求項21から23に記載の、前記成体の哺乳類の子孫。
  25. 請求項1から20のいずれか一つに記載の方法を内包したあるいは含む、核移植によるインビトロでの哺乳類クローニング方法。
  26. (a)齢が同一のウサギの二つの胚の間の、発生の非同期性(T)の評価及び/あるいは測定であり、:
    ・第一の胚は、好ましくは精管切除した雄を、好ましくは排卵を促進するためにホルモン処理した雌と時間t0で交配することで生産し、前記第一の胚は、少なくともインビトロで培養及び/あるいは操作したものであり;
    ・第二の胚は、生殖能力のある雄を、好ましくは排卵を促進するためにホルモン処理した雌と時間t0で交配することで生産し、前記第二の胚は、正常の受精あるいは単為生殖による活性化で得られたものであり;
    評価及び/あるいは測定は、遅くとも正常に受精したあるいは単為生殖による活性化で得られた前記第二の胚を子宮内に着床させる日に行い、そして;
    (b)精管切除した雄と時間t=t0+T(+/−25%T)で交配したレシピエントの雌の子宮に、杯盤胞期を含んでいないインビトロで培養及び/あるいは操作したウサギの胚を移植し、;
    (c)任意の選択肢として、手順b)で移植した前記胚を、前記レシピエントの雌の子宮内に着床させ、発生させる、
    という手順からなる、ウサギの胚の生産方法。
  27. 評価及び/あるいは測定を、交配後J1日目とJ7日目の間の発生段階に行うことを特徴とする、請求項26に記載の方法。
  28. 評価及び/あるいは測定を、交配後J5日目で行うことを特徴とする、請求項27に記載の方法。
  29. 前記発生の非同期性Tが、23時間+/−25%であることを特徴とする、請求項26から28に記載の方法。
  30. インビトロで培養及び/あるいは操作した前記胚が遺伝子導入胚であることを特徴とする、請求項26から29に記載の方法。
  31. インビトロで培養及び/あるいは操作した前記胚が核移植によって得られた再構成胚であることを特徴とする、請求項26から29に記載の方法。
  32. インビトロで培養及び/あるいは操作した前記胚が、核移植によって得られた再構成した遺伝子導入胚であることを特徴とする、請求項26から29に記載の方法。
  33. 手順b)で移植した前記胚が1細胞期にあることを特徴とする、請求項26から32に記載の方法。
  34. 請求項26から33のいずれか一つに記載の方法を内包したあるいは含む方法で生産した、ウサギの胚及び/あるいは胎児、新生児、ウサギの成体、またはそれら由来の細胞。
  35. 請求項26から33のいずれか一つに記載の方法を内包したあるいは含む方法で生産した、遺伝子導入ウサギの胚及び/あるいは胎児、新生児、ウサギの成体、またはそれら由来の細胞。
  36. 請求項26から33のいずれか一つに記載の方法を内包したあるいは含む方法で生産した、核移植により得られ、インビトロで再構成したウサギの胚及び/あるいは胎児、新生児、ウサギの成体、あるいはそれら由来の細胞。
  37. 請求項34から36に記載の、前記ウサギの成体の子孫。
  38. 請求項26から33のいずれか一つに記載の方法を内包したあるいは含む、核移植によるインビトロでのウサギのクローニング方法。
  39. 核移植によるウサギのインビトロでのクローニング方法であり、以下の手順からなるものであって:
    a)ウサギのドナー細胞またはウサギのドナー細胞の核を、雌ウサギの除核した卵母細胞の中に、再構成胚が得られるような条件下で挿入し;
    b)手順a)で得られた再構成胚を活性化し;
    c)前記再構成胚を保持体である雌ウサギに移植し、それにより再構成胚が胎児、場合によっては新生児で発生するようにし;そして、
    請求項26から33のいずれか一つに記載の方法を内包するあるいは含むことを特徴とする方法。
  40. レシピエントの細胞質への核移植を、ドナー細胞とレシピエントの細胞質とを融合させることによって行うことを特徴とする、請求項39に記載の方法。
  41. レシピエントの細胞質への核移植を、ドナー細胞の核をレシピエントの細胞質にマイクロインジェクトすることによって行うことを特徴とする、請求項39に記載の方法。
  42. インビトロで培養中の前記活性化段階を、少なくとも一つのプロテインキナーゼ阻害剤と少なくとも一つのタンパク質合成阻害剤を、同時に、連続的にあるいは時間をずらして、前記再構成胚の培地に添加することによって行うことを特徴とする、請求項39に記載の方法。
  43. ヒトを除く哺乳類のインビトロでのクリーニング方法であり、以下の手順を含むものであって:
    a)再構成胚が得られるような条件の下で、ドナー細胞あるいはドナー細胞の核を、ドナー細胞の種と同一種または異なる種の哺乳類の、除核した卵母細胞へ挿入し;
    b)手順a)で得られた再構成胚を活性化し;
    c)前記再構成胚を保持体である哺乳類の雌に移植して、それにより再構成胚が胎児で発生するようにし、ここで前記活性化は、少なくとも一つのプロテインキナーゼ阻害剤と少なくとも一つのタンパク質合成阻害剤を、同時に、連続的にあるいは時間をずらして、前記再構成胚の培地に添加することによって行うことを特徴とする方法。
  44. 前記哺乳類が、ウサギ、齧歯類、とりわけラット、マウス、そしてウシ、ヒツジ、ヤギ、ブタ、ウマ科、ヒトを除く霊長類の中から選ばれることを特徴とする、請求項43に記載の方法。
  45. 前記プロテインキナーゼ阻害剤が6−DMAPであり、そして前記タンパク質合成阻害剤がシクロヘキシミド(CHX)であることを特徴とする、請求項42から44に記載の方法。
  46. 請求項1から20に記載のヒトを除く哺乳類の胚を生産する手順を含む、遺伝子導入動物による組み換えタンパク質の生産方法。
  47. 請求項26から33に記載のウサギの胚を生産する手順を含む、遺伝子導入ウサギによる組み換えタンパク質の生産方法。
  48. 請求項1から20に記載の方法で得られる遺伝子導入動物、あるいは請求項26から33に記載の方法で得られる遺伝子導入ウサギの、ヒトの病理研究のモデルとしての使用方法。
  49. 請求項1から20に記載の方法で得られる遺伝子導入動物、あるいは請求項26から33に記載の方法で得られる遺伝子導入ウサギの、組み換えタンパク質生産のための使用方法。
  50. 前記組み換えタンパク質が遺伝子導入動物の母乳中で生産されることを特徴とする、請求項49に記載の使用方法。

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