JP2002045085A - クローン豚の作出方法 - Google Patents

クローン豚の作出方法

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JP2002045085A JP2000236147A JP2000236147A JP2002045085A JP 2002045085 A JP2002045085 A JP 2002045085A JP 2000236147 A JP2000236147 A JP 2000236147A JP 2000236147 A JP2000236147 A JP 2000236147A JP 2002045085 A JP2002045085 A JP 2002045085A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 異種移植の問題を解決する手段として、ま
た、良質な食肉生産点からも重要であるクローン豚を体
細胞核直接注入法により効率よく作出する方法を提供す
ること。 【解決手段】 採取した豚の体内成熟卵子から除核し、
該除核されたレシピエント卵子に豚の胎児繊維芽細胞核
を直接注入し、該胎児繊維芽細胞核が注入された卵子に
電気パルス活性化処理を施し、活性化処理後の核移植胚
を流産処理後の雌豚の卵管又は子宮に移植してクローン
豚を作出する。活性化処理後の核移植胚をアルギン酸で
多重に包埋することや、核移植胚を雌豚の卵管又は子宮
に移植するに際し、複数個の受精卵を前記核移植胚に混
合して雌豚の卵管又は子宮に移植することもできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、体細胞核直接注入
法によるクローン豚の作出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】哺乳類の体細胞からのクローン動物の作
出は困難と考えられていたが、1996年にCampbellら
のグループは羊の胚由来の培養細胞(継代6〜13代)
を血清飢餓状態にして細胞周期をG0期とし、この細胞
の核を移植することにより産仔の獲得に成功し、ほぼ無
限に増やせる培養細胞でもクローン個体を作出すること
ができることを示した(Nature,380,64-66,1996) 。19
97年、Wilmutらは同様な手法を用いて、培養した乳腺
細胞及び線維芽細胞を血清飢餓状態にし、一例ではある
がクローン羊ドーリーの作出を報告した(Nature,385,81
0-813,1997) 。クローン羊ドーリーの作出法は、除核し
た羊の卵母細胞と雌羊由来の細胞を電気的に融合するこ
とにより核移植するものであるが、かかる細胞融合によ
る核移植では、ドナー細胞の核だけでなく、その細胞質
までも卵子に導入されることが避けられないといわれて
いる。その他、細胞融合による核移植に関しては、乳よ
り分離した乳腺由来の細胞をG0期に同調した後、電気
的融合効率を高めるため30〜120分間トリプシン処
理を行い、かかる細胞を用いて核移植するクローン牛の
作出方法が知られている(特開平11−341935号
公報)。
【0003】他方、体細胞核を除核卵母細胞に直接注入
するクローン動物の作出については、若山らがクローン
マウスの作出方法について報告している(Nature,394,36
9-374,1998)。このクローンマウスの作出方法は、未受
精卵の透明体に穴を開けてピペットを差し込み、分裂中
期の染色体を除去した除核卵母細胞に、過排卵を誘発し
たマウスから採取した卵丘細胞、セルトリ細胞、神経細
胞由来の核を細胞膜を破って直接注入(インジェクショ
ン)し、ストロンチウムで活性化処理した後、サイトカ
ラシンBで極体の放出を抑制しながら偽前核を形成さ
せ、この胚を培養した後、偽妊娠雌マウスの子宮に移植
する方法である。
【0004】ところで、豚の心臓や膵臓等の臓器はその
大きさからしてヒトの臓器と交換可能性がきわめて高
く、クローン豚の作出は異種移植の問題を解決する手段
として、また、良質な食肉生産点からも期待されていた
が、少なくとも4匹の受精卵が子宮に存しないと妊娠に
失敗することから、活力ある数個の胚を用いる必要があ
ること、豚胚は極めて脆く核移植など取扱中に壊れやす
いことなど、クローン豚作出上の特有の問題があり、多
くの研究者がチャレンジしたがうまくいかなかった。し
かし、スコットランドのPPL Therapeutics社のAlan Col
manらは2000年3月にクローン豚を作出したことを
記者発表しているが、その詳細についての学術論文は未
だ刊行されていない(Science,288,1724-1725,2000)。
【0005】その他、アルギン酸等による胚の包埋技術
としては以下のものが知られている。CB6F1マウス
及びゴールデンシリアンハムスターを用いて、インビト
ロにおける胚卵割率、着床率、生児出生率に関し、齧歯
目胚のアルギン酸ナトリウムカプセル化の影響及びイン
ビボにおけるカプセルの分解速度を調べ、3.0%アル
ギン酸ナトリウムによる齧歯目動物胚のカプセル化は、
胚の発達、着床率、又は生存率に対して悪影響を与えな
いことや、挿入後48時間以内に分解するので、インビ
トロにおけるヒトの受精及び胚着床に有用であることが
報告されている(FERTILITY AND STERILITY,59,652-65
6,1993)。ヤギ幼胚の二分割胚の凍結保存における寒天
の影響を調べ、二分割胚を寒天で固定したもの又は固定
しないものの両方を凍結保存し、解凍後、損傷のないも
の及び一部損傷のあるものをレシピエントの子宮に移植
したところ、前者では解凍後も損傷を受けていないもの
が50%の割合で得られたが、後者では解凍後も損傷を
受けていないものが5%であったことが報告されている
(THERIOGENOLOGY,28,317-322)。ホルスタイン雌牛の
二分割胚の凍結解凍時におけるポリリジン/アルギン酸
膜の包埋効果について調べ、二分割胚をポリリジン/ア
ルギン酸膜で包埋すると、対照に比べて高い形態学上の
スコアを示すことが報告されている(THERIOGENOLOGY,2
9,262,1988)。ウサギ胚の凍結解凍におけるアルギン酸
カルシウムゲル封入効果について調べ、アルギン酸カル
シウムゲル封入胚は対照に比べて、胚の非細胞性成分
(透明帯及びムチン被膜)の損傷の発生が減少し、また
解凍後の生存率が向上することが報告されている(THE
JOURNAL OF EXPERIMENTAL ZOOLOGY,254,186-191,199
0)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記のように、クロー
ン豚の作出は異種移植の問題を解決する手段として、ま
た、良質な食肉生産点からも重要である。すなわち、ク
ローン豚作出技術と遺伝子組換え技術とを組み合わせる
ことにより、ヒトへの異種移植のためのドナーの供給が
可能となり、選択された表現型をもつ豚をクローン技術
により増産することは、食肉生産が可能となる。本発明
の課題は、効率のよいクローン豚の作出方法を提供する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、分化した
細胞から豚のクローンを作出するための方法について種
々調査・検討し、除核した卵子に豚の胎児線維芽細胞核
を顕微注入し、電気活性化処理により発生を誘発し、か
かる活性化処理クローン胚を雌豚の卵管に移植したとこ
ろ、外見的に正常な雌の仔豚が得られ、毛色による判定
とDNAマイクロサテライト分析によって前記仔豚がク
ローン豚であることを確認し、本発明を完成するに至っ
た。
【0008】すなわち、本発明は、採取した豚の卵子か
ら除核し、該除核された卵子に豚の体細胞核を注入し、
該体細胞核が注入された卵子に活性化処理を施し、活性
化処理後の核移植胚を雌豚の卵管又は子宮に移植するこ
とを特徴とする体細胞核直接注入法によるクローン豚の
作出方法(請求項1)や、豚の卵子が豚の体内成熟卵子
であることを特徴とする請求項1記載の体細胞核直接注
入法によるクローン豚の作出方法(請求項2)や、サイ
トカラシンB処理を施した豚の卵子から除核することを
特徴とする請求項1又は2記載の体細胞核直接注入法に
よるクローン豚の作出方法(請求項3)や、体細胞核が
胎児線維芽細胞核であることを特徴とする請求項1〜3
のいずれか記載の体細胞核直接注入法によるクローン豚
の作出方法(請求項4)や、体細胞核が細胞周期G0
に同調させた体細胞から得られる核であることを特徴と
する請求項1〜4のいずれか記載の体細胞核直接注入法
によるクローン豚の作出方法(請求項5)や、活性化処
理が電気パルス活性化処理であることを特徴とする請求
項1〜5のいずれか記載の体細胞核直接注入法によるク
ローン豚の作出方法(請求項6)や、活性化処理後の核
移植胚を包埋材で包埋することを特徴とする請求項1〜
6のいずれか記載の体細胞核直接注入法によるクローン
豚の作出方法(請求項7)や、包埋材がアルギン酸であ
ることを特徴とする請求項7記載の体細胞核直接注入法
によるクローン豚の作出方法(請求項8)や、雌豚が妊
娠豚の流産処理後の雌豚であることを特徴とする請求項
1〜8のいずれか記載の体細胞核直接注入法によるクロ
ーン豚の作出方法(請求項9)や、核移植胚を雌豚の卵
管又は子宮に移植するに際し、複数個の受精卵を前記核
移植胚に混合して雌豚の卵管又は子宮に移植することを
特徴とする請求項1〜9のいずれか記載の体細胞核直接
注入法によるクローン豚の作出方法(請求項10)に関
する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明における体細胞核直接注入
法によるクローン豚の作出方法としては、採取した豚の
卵子から除核し、該除核された卵子に豚の体細胞核を注
入し、該体細胞核が注入された卵子に活性化処理を施
し、活性化処理後の核移植胚を雌豚の卵管又は子宮に移
植する方法であれば特に制限されるものではなく、ここ
で、体細胞核直接注入法とは、体細胞の核を除核細胞に
直接注入(インジェクション)する方法をいい、かかる
体細胞核直接注入法には、例えば、プライムテック株式
会社製のPMM三次元マイクロマニピュレーションシス
テム「EMM−715OUD」を用いることができる。
【0010】上記豚の卵子としては、豚の成熟卵子であ
れば特に制限されるものではなく、プロスタグランジン
F2α、クロプロステノール、絨毛ゴナドトロピン等の
ホルモン投与による過排卵処理により得られる体内成熟
卵子の他、屠場由来の卵巣から採取した卵子を体外成熟
させたものも使用できるが、着床率の点からして体内成
熟卵子、特に性成熟(6ヶ月齢以上)した雌豚から採取
した体内成熟卵子が好ましい。かかる体内成熟卵子は、
過排卵処理により得られる雌豚の子宮及び卵巣をPBS
溶液等を用いて卵管灌流を行うことにより採取すること
ができるが、卵丘細胞が付着している卵子はヒアルロニ
ダーゼ処理を行って、卵丘細胞を除去することが好まし
い。
【0011】上記豚のレシピエント卵子から除核は、細
胞骨格形成阻害剤であるサイトカラシンB処理を施した
豚の卵子から除核することが好ましく、より具体的には
サイトカラシンBを含有するNCSU23等の培地で体
外成熟卵子等のレシピエント卵子を処理した後、除核操
作用シャーレのサイトカラシン入りドロップに移してホ
ールディングピペットで保定し、透明帯を迅速・的確に
に貫通することができる除核用ピペット(外径25〜3
0μm)を用いて、M(metaphase)II期の染色体を含
む第一極体の付近を極体ごと吸引することにより行われ
る。なお、吸引した極体を調べることにより除核できて
いることを確認することが好ましく、また除核卵子から
はサイトカラシンBを除去することが好ましい。
【0012】上記体細胞核としては、豚体細胞に由来す
る核であれば特に制限されるものではないが、例えば胎
児線維芽細胞核を好適に例示することができる。特にレ
シピエントや仮親と毛色の異なる品種の豚をドナーとす
ることが、毛色からクローン豚であるかどうかを簡便に
判定する上で好ましい。また、核移植に用いるドナー細
胞の細胞周期は特に制限されるものではないが、細胞周
期G0期に同調させた体細胞が好ましい。細胞周期G0
に同調させた体細胞は、例えばコンフルエントな状態で
培養液の交換なしに、体細胞を16日間前後培養し続け
ることによって得ることができる。線維芽細胞を用いる
場合、トリプシン処理で細胞を分散させたものが好まし
く、また、培養細胞が線維芽細胞であることを、サイト
ケラチンとSSEA−1との陰性反応、ビメンチンでの
陽性反応、線維芽細胞の特異的プライマーによるPCR
分析等により確認することが好ましい。
【0013】上記体細胞核の除核されたレシピエント卵
母細胞への直接注入は、体細胞の細胞膜を崩壊させて実
質的に体細胞核からなる画分を注入することがドナー細
胞質の影響を排除して核移植胚の発生を良好にする点で
好ましい。これに対して融合法による核の注入は細胞質
を伴って注入することになるので、細胞質による汚染に
対して敏感である豚のクローン作出においては好ましく
ない。また、体細胞核のインジェクションピペットとし
ては、透明帯の貫通が迅速・精確かつ簡単にでき、細胞
質膜へのダメージを最小にすることができるものが好ま
しく、かかるインジェクションピペットとしてはピエゾ
マイクロマニピュレーター(プライムテック株式会社
製)に取り付けた体細胞注入用ピペット(外径7〜10
μm)を具体的に例示することができる。
【0014】上記活性化処理としては、従来公知の核移
植胚の活性化処理方法であれば特に制限されるものでは
ないが、クローン豚の作出においては電気パルス活性化
処理を好適に例示することができる。電気パルス活性化
処理としては、電荷の大きい1回の電気パルス、例えば
1.5kV/cm、100μsec、1回を印可する方
がそれより小さい電荷の電気パルスを2回印可するより
も胚活性の点で好ましく、また、電気パルス活性化処理
における培地としてはNCSU23(J.Reprod.Fertil.
Suppl.,48,61,1993)を用いることが高い胚盤胞形成率
の点で好ましい。また、電気パルスによる活性化処理の
場合、体内成熟卵子の方が体外成熟卵子に比べて胚盤胞
の発生能の点で好ましい。さらに、レシピエント細胞と
して体内成熟卵子を用いる場合には、過排卵処理のため
に使用した最初のhCG投与後、50〜60時間後、好
ましくは54〜55時間後に活性化処理をすることが望
ましい。
【0015】電気パルス活性化処理後のクローン胚を卵
管及び子宮に移植する際に、卵管及び子宮の膜運動によ
る損耗を防ぐと同時に、白血球の攻撃からの防御するた
めに、活性化処理後の核移植胚をアルギン酸、寒天等で
包埋することが好ましい。かかるアルギン酸等による包
埋は、複数被膜、好ましくは3重被膜とし、外層膜ほど
高濃度のアルギン酸や寒天とすることが特に好ましく、
かかる3重包埋胚を用いると、高い胚盤胞の発生が見ら
れる。アルギン酸被膜で包埋する方法としては所定濃度
(例えば0.5%、1.5%、2.0%)のアルギン酸
ナトリウム液に核移植胚を馴染ませた後、塩化カルシウ
ム液等のカルシウムイオン含有液と接触させる操作を繰
り返すことにより行う方法を挙げることができる。
【0016】活性化処理後の核移植胚を卵管又は子宮に
移植する雌豚としては特に制限されるものではないが、
人工授精させた後の妊娠21〜40日目にプロスタグラ
ンジンF2α等を用いて人工流産させ、同期化を行った
雌豚を用いることが好ましい。また、核移植胚を雌豚の
卵管又は子宮に移植するに際し、複数個の受精卵を核移
植胚に混合して雌豚の卵管又は子宮に移植する追い移植
法を用いることが好ましい。
【0017】また産仔した豚ドナー体細胞核由来のクロ
ーンであることの確認は、産仔の毛色の他、クローン
豚、クローン豚の仮親の耳から採取したDNA並びにク
ローン豚を作出するために用いた線維芽細胞等の体細胞
のDNAを採取し、豚のための特異的なマーカーでマイ
クロサテライト分析を行い、クローン豚が体細胞と同一
の遺伝子をもち、仮親と異なる遺伝子をもつことを確認
することにより同定することができる。
【0018】
【実施例】以下、本発明を実施例等により詳細に説明す
るが、本発明の技術的範囲は以下の実施例等によって限
定されるものではない。 実施例1(クローン豚の作出) 実施例1−1[体内成熟卵子の採取] 卵子はランドレース(白色)の雌、又はランドレース×
大ヨークシャー×デュロックの三元交雑腫(黒斑を有す
る白色)の雌から採取した。成熟卵子は性成熟(6ヶ月
齢以上)又は未成熟の雌豚から採取した。性成熟豚の排
卵処理は以下のようにして行った。人工授精から21〜
40日後の性成熟豚に、まずプロスタグランジンF2α
のアナログである(+)-クロプロステノール(住友化学社
製「Planate」)0.2mgを筋肉内に注射して流産さ
せた。筋肉内注射の24時間後に、クロプロステノール
0.2mgとウマ絨毛ゴナドトロピン(eCG)150
0単位を共に筋肉内に注射した。eCGを注射してから
72時間後にヒト絨毛ゴナドトロピン(hCG)500
単位を筋肉内に注射することにより過排卵処理を行っ
た。一方、未性成熟雌豚の排卵処理は以下のようにして
行った。1500単位のeCGのみを筋肉内に注射し、
その72時間後に500単位のhCGを筋肉内に注射す
ることにより過排卵処理を行った。これら過排卵処理を
行った雌豚は、hCGを投与してから45時間後に屠殺
し、子宮及び卵巣を採取した。0.1%BSAを加えた
カルシウム、マグネシウムを含まないダルベッコのPB
S溶液を用いて卵管灌流を行って体内成熟卵子を採取し
た。卵丘細胞が付着している卵子はヒアルロニダーゼ処
理を行って、卵丘細胞を除去した。採取した体内成熟卵
子は培養液(NCSU23)で38.5℃、5%CO2
インキュベーターで核移植操作まで培養した。
【0019】実施例1−2[除核操作] 上記実施例1−1で得られたレシピエント卵子(体外成
熟卵子)を、5μgサイトカラシンB/1ml培養液
(NCSU23)に入れて15分以上処理した後、核移
植(除核操作)用シャーレのサイトカラシン入りドロッ
プに卵子を移し、第一極体の位置が12時、3時、6時
のいずれかにくるようにホールディングピペットで保定
し、ピエゾマイクロマニピュレーター(プライムテック
株式会社製)に取り付けた除核用ピペット(外径25〜
30μm)を用いて透明帯を迅速に貫通することによ
り、M(metaphase)II期の染色体を含む第一極体の付
近を極体ごと細胞質の1/4〜1/3程吸引した。除核
処理は、室温下でサイトカラシンBが5μg/ml入り
NCSU23培養液中で10〜15個ずつの卵子を処理
した。吸引した極体と細胞質を別の5μgヘキスト33
342/1ml培養液(NCSU23)のドロップに移
し、15分後にUVによる蛍光顕微鏡観察を行い、除核
できていることを確認した。除核ができた卵子は、直ち
にサイトカラシンBの含まれていない培養液NCSU2
3で丁寧に洗浄し、サイトカラシンを除核卵子から除去
し、38.5℃、CO2インキュベーターに戻して培養
した。
【0020】実施例1−3[胎児線維芽細胞の分離] 梅山豚雌の発情周期を把握した上で人工授精し、妊娠2
4日目の梅山豚×梅山豚(黒色)を屠殺して子宮より一
匹の胎児を採取し、頭部と内臓を除去した後、細切し、
トリプシン処理で細胞を分散させた後、3時間4℃下で
0.25%トリプシンと1mMのEDTAを含むPBS
溶液で培養した後、10%FCSを含むDMEMで洗浄
して初代培養細胞を得た。細胞培養は10%FCS入り
のDMEMで行い、細胞が飽和状態になる度に2〜6回
の植え継ぎを行い、高密度に細胞をまくことにより安定
をはかった(参考写真1参照)。核移植に用いたドナー
細胞としては、飽和状態で培養液の交換なしに16日間
培養し続けることによってG0期になったものを用い
た。培養細胞は、3日後ではPCNAで陽性反応を示す
が、10日後には免疫反応がなくなるので16日目には
0期になったことが証明された。かかる培養細胞が線
維芽細胞であることは、培養細胞がサイトケラチンとS
SEA−1で陰性反応を示し、ビメンチンで強い陽性反
応を示すことにより確認し、胎児の雌雄判別は線維芽細
胞の特異的ZFY/SRYプライマーによるPCR分析
によって行った。また、それぞれの培養細胞の核型が正
常であることはG染色で確認した。
【0021】実施例1−4[胎児線維芽細胞の準備] 核移植予定日(16日前)に合わせて、新しい培養液
(10%FCS入りDMEM)に植え継ぎ、37℃、5
%CO2で培養し、放置した。核移植直前に、ドナー体
細胞である休止状態の胎児線維芽細胞をPBSで洗浄
し、次いで0.25%トリプシンを用いて細胞を浮遊さ
せた(参考写真2参照)後、トリプシンを10%FCS
入りDMEMで不活化し、遠心後(1000rpm,5
min)、上清を除き核移植に用いる培養液(NCSU
23)に再浮遊させ、核移植(体細胞核注入)用シャー
レのドロップに適量体細胞を浮遊させておいた。
【0022】実施例1−5[体細胞核の注入] 実施例1−2の除核処理を行った卵子を、胎児線維芽細
胞が浮遊したシャーレの1つのドロップに10〜15個
ずつ入れて体細胞核注入操作を行った。ピエゾマイクロ
マニピュレーター(プライムテック株式会社製)に取り
付けた体細胞注入用ピペット(外径7〜10μm)によ
り、浮遊している体細胞を丁寧に数回ピペッティングす
ることにより細胞膜を崩壊させて実質的に体細胞核から
なる画分を、除核操作による卵子の透明帯の穴に注意し
ながらホールディングピペットにより保定された除核卵
子の細胞質内に注入した。ピエゾマイクロマニピュレー
ターは、透明帯の貫通が簡単にでき、細胞質膜へのダメ
ージを最小にすることができた。また、マニピュレーシ
ョンの間、インジェクションピペットは、15%PVP
を含むNCSU23培養液のドロップでまめに洗浄し
た。注入後、予め準備しておいた培養用ドロップ(NC
SU23)に移し、次の活性化処理までの3〜4時間、
インキュベーター(38.5℃、5%CO2)で培養し
ておいた。
【0023】実施例1−6[電気パルス活性化処理] 上記体細胞核が注入された卵子をNCSU23で培養
し、hCG投与54〜55時間後に電気パルス活性化処
理をSSH−2融合装置(shimadzu社製)を用いて行っ
た。まず、室温放置した電解質溶液(0.01%のBS
A、0.05mMのCaCl2、0.1mMのMgSO4
添加0.28Mマンニトール溶液)の入ったシャーレを
2枚と2mm幅ステンレスワイヤー電極のチャンバーを
用意し、1枚目のシャーレの電解質溶液に卵子を浸して
馴染ませ、さらに2枚目の電解質溶液入りのシャーレに
移して馴染ませた。卵子が電解質溶液に馴染んだ後、2
mm幅ステンレスワイヤー電極のチャンバーに卵子を並
べ、電気パルスによる活性化処理を表1記載の条件で実
施した。電気パルスによる活性化処理後、極体の放出防
止のため活性化した胚を細胞骨格形成阻害剤であるサイ
トカラシンBに浸した。すなわち、5μg/mlサイト
カラシンBを含むNCSU23で2時間培養を行い、第
二極体放出の抑制処理を行った。次に、サイトカラシン
Bを含まないNCSU23で丁寧に洗浄し、発生培養用
ドロップ(NCSU23)で活性後40時間培養した。
電気パルスによる活性化処理後、NCSU23培地に代
えて、BECM3培地(Biol.Reprod.,55,1069,1996)
及びmWM培地(J.Anim.Sci.,71,1561,1993)を用いて
それぞれ同様に活性化した胚を培養した。電気パルス活
性化処理後の卵母細胞の生存率の結果を表1に示す。
【0024】
【表1】
【0025】表1からわかるように、電荷の大きい1回
の電気パルスを印可した場合、それより小さい電荷の電
気パルスを2回印可した場合よりも良好な胚活性を示
し、さらに、培養液の違いによる発生の影響では、NC
SU23を用いた場合に最も高い胚盤胞形成率が得られ
た。これらの結果から、クローン作出には、1.5kV
/cm、100μsec、1回の電気パルスを活性化条
件とし、NCSU23で培養することにした。またこれ
と同条件で、体内成熟卵子と体外成熟卵子の発生能を比
較した。167個の体外成熟卵子を活性化した結果、4
8時間までに116個が分割したが、胚盤胞にまで至っ
たのはわずかに4個(2.4%)だけであった。この値
2.4%は、表1に示される対応する体内成熟卵子の値
(31.2%)より有意に低かった。以上の実験結果か
ら、体内成熟卵子をクローン作出に用いることとした。
【0026】実施例1−7[仮親への胚移植] 豚胚はたとえ体外培養で胚盤胞まで発生しても仮親の子
宮角に移植した後の発生能は乏しい(Biol.Reprod.,59,
451,1998)。さらに豚の着床には4個以上の胚が必要で
あると言われ、通常の受精卵の存在がクローン胚の発生
を助けると考えられたので、子宮内でのクローン胚の発
生を助ける受精卵の能力を調べるために2つの試験区を
組んだ。クローン胚を仮親に移植する前の体外培養を2
0時間(試験区A、1−細胞期胚)又は40時間(試験
区B、2−4細胞期胚)行い(参考写真3参照)、その
後仮親に移植した。仮親は以下のように予め調整した。
ランドレース×大ヨークシャー×デュロックの三元交雑
腫の雌豚6頭に、ランドレース精液で人工授精し、その
妊娠21〜40日目に0.2mgのクロプロステノール
を注射することにより流産させ、その注射の24時間後
に0.2mgのクロプロステノールと1000単位のe
CGを筋肉内に注射した。eCG注射後72時間後にh
CG500単位を注射した。hCG投与後24時間でラ
ンドレース精液による人工授精を行い、クローン胚を卵
管移植する際に、片方の卵管を洗い流した。クローン胚
のインビトロにおける発生及びその後の仮親での結果を
表2に示す。表2からもわかるように、96個のクロー
ン胚と仮親3頭を用いた試験区Aからの産仔9頭、及び
63個のクローン胚と仮親3頭を用いた試験区Bからの
産仔24頭は、いずれも毛色は白色で、クローン豚では
なかった。
【0027】
【表2】
【0028】そこで、試験区Cとして、2〜6回植え継
いだ線維芽細胞から得た110個の2−8細胞期クロー
ン胚を4頭の仮親に、通常の受精卵を存在させずに移植
した。すなわち、ランドレース×大ヨークシャー×デュ
ロックの三元交雑腫の雌豚6頭に、ランドレース精液で
人工授精し、その妊娠21〜40日目に0.2mgのク
ロプロステノールを注射することにより流産させ、その
注射の24時間後に0.2mgのクロプロステノールと
1000単位のeCGを筋肉内に注射した。eCG注射
後72時間後にhCG500単位を注射した。hCGを
投与してから、48又は68時間後に卵管移植を行っ
た。4頭の仮親のうち3頭は、移植後27,35,61
日目に発情が帰って来た。遅くなった発情回帰は、豚の
発情サイクルが21日周期であることから、それぞれの
仮親が妊娠していたことを示している。胚の子宮着床は
豚のE13−14で起こり、妊娠していたはずの2頭は
胎盤形成後に発生が終わっていた。妊娠を維持していた
試験区Cでの4番目の仮親の卵管移植したクローン胚は
植え継ぎ2回目の線維芽細胞から得られたものであり、
これらの胚の1つから黒色の毛色をもつ子豚が自然分娩
で産まれた。生誕時の子豚の体重は1.2kg、胎盤重
量は0.3kgであり、両値とも通常の子豚の正常な値
の範囲内であった。また、いくつかのクローン牛の例で
は胎盤異常が現れ、顕微注入法によるクローンマウスで
は通常マウスより胎盤が大きくなるという報告があった
が、この子豚に付いていた胎盤は、外見上ばかりでなく
解剖学的にも正常であった。このクローン豚をXena
と名付けた(参考写真4参照)。
【0029】Xenaは梅山豚×梅山豚の核遺伝子由来
のクローンであると予測できる黒色の毛色をもつ健康な
雌の子豚であり、この由来を確認するため、Xena及
びXenaの仮親であるランドレースの耳から採取した
DNA並びにXenaを作出するために用いた線維芽細
胞のDNAを採取し、豚のための特異的な23のマーカ
ーでマイクロサテライト分析を行った。サンプルは、Ge
no Typer Softwareによる373A オートシークエン
サーで調べた。マーカーは SW286、SW840、
SW957、SW133、SW274、SW373、S
W491、SW741、SW839、SW742、SW
1327、SW1311、SW122、SW435、S
W540、SW942、SWR1021、SW139
9、SW249、SWR426、SWR524、SWR
414、SW717を用いた。3つのマーカーのセット
SW133、SW274、SWR1021からのデータ
は判定できなかったが、結果が判定できたマーカーの全
てで、クローン子豚Xenaと線維芽細胞が同一の遺伝
子を持ち、ランドレースである仮親と異なる遺伝子をも
つと同定することができた。
【0030】実施例2(クローン豚の作出) 実施例2−1[アルギン酸3重包埋法] 上記実施例1−6で得られた電気パルス活性化処理後の
クローン胚を卵管及び子宮に移植する際に、卵管及び子
宮の膜運動による損耗を防ぐと同時に、白血球の攻撃か
らの防御を目的として、以下のようにアルギン酸3重包
埋法をクローン胚に適用した。まず、アルギン酸ナトリ
ウムを所定濃度(0.5%、1.5%、2.0%)とな
るようにリンゲル液に溶かしてオートクレーブ滅菌し、
包埋液を調製した。電気パルス活性化処理後40時間の
核移植胚をリンゲル液(37℃)に移し、ピペッティン
グ等を行いよく馴染ませた後、0.5%アルギン酸ナト
リウムを含む包埋液に移し、よく馴染ませてからなるべ
く胚を密集させた状態で吸引し、滅菌済みの110mM
塩化カルシウム液にゆっくりと吐出し、固まった胚入り
のアルギン酸ナトリウムを吸引し、次に1.5%アルギ
ン酸ナトリウムを含む包埋液に移し、よく馴染ませてか
らなるべく胚を密集させた状態で吸引し、滅菌済みの1
10mM塩化カルシウム液にゆっくりと吐出し、固まっ
た胚入りのアルギン酸ナトリウムを吸引し、続いて2.
0%アルギン酸ナトリウムを含む包埋液に移し、よく馴
染ませてからなるべく胚を密集させた状態で吸引し、滅
菌済みの110mM塩化カルシウム液にゆっくりと吐出
し固化させた。
【0031】上記包埋処理は37℃の温度条件下で行わ
れ、アルギン酸で3重包埋された核移植胚は移植まで培
養液に移しておいた。活性化処理2日後の卵管移植の
際、子宮卵管接合部を皮膚縫合用ナイロン糸で結びアル
ギン酸包埋胚が子宮に落ちないようにし、3日後にアル
ギン酸包埋胚を回収し、その発生状況を確認し、発生が
良好なものを子宮角上端に最終移植した。その結果、包
埋なしで子宮から回収した胚は、明らかに白血球に攻撃
されており、また、卵管、子宮内の膜の運動により胚に
負担がかかり胚の細胞質が飛び出て、透明帯だけ回収と
いうものも多数見られた。一方、3重包埋した胚は、回
収率も100%に近い値を示し、また発生率(Blast,Mo
rula)も良好な値(約20%)を示した。
【0032】実施例2−2[仮親への胚移植] 実施例2−1で得られたアルギン酸3重包埋胚を仮親へ
の胚移植に用いた。外科的胚移植7日前に妊娠豚2頭に
対して、クロプロステノール2mlを臀部に注射して流
産させた。外科的胚移植6日前に妊娠雌豚に対して、ク
ロプロステノール2mlとPMSG1500IUを臀部
に注射し、注射の72時間後、hCG500IUを臀部
に注射した。2頭のうち1頭はhCG投与してから24
時間後に人工授精し、外科的胚移植を行う前に受精卵を
回収し、この回収した受精卵4〜5個をアルギン酸3重
包埋核移植胚に混合して、2頭のうちの他の雌豚の卵管
に移植した。
【0033】
【発明の効果】本発明によると、異種移植の問題を解決
する手段として、また、良質な食肉生産点からも重要で
あるクローン豚を作出することができる。そして、本発
明のクローン豚の作出技術と遺伝子組換え技術とを組み
合わせることにより、ヒトへの異種移植のためのドナー
の供給が可能となり、また、選択された表現型をもつ豚
をクローン技術により増産することにより食肉生産が可
能となる。
フロントページの続き (72)発明者 岩元 正樹 茨城県土浦市荒川沖235−1 エクセル武 井203 (72)発明者 三松 淳 茨城県土浦市霞ヶ丘10−30 Fターム(参考) 4B024 AA10 BA80 CA01 DA02 GA11 HA01 4B065 AA90X AA90Y AB01 BA01 CA60

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 採取した豚の卵子から除核し、該除核さ
    れた卵子に豚の体細胞核を注入し、該体細胞核が注入さ
    れた卵子に活性化処理を施し、活性化処理後の核移植胚
    を雌豚の卵管又は子宮に移植することを特徴とする体細
    胞核直接注入法によるクローン豚の作出方法。
  2. 【請求項2】 豚の卵子が豚の体内成熟卵子であること
    を特徴とする請求項1記載の体細胞核直接注入法による
    クローン豚の作出方法。
  3. 【請求項3】 サイトカラシンB処理を施した豚の卵子
    から除核することを特徴とする請求項1又は2記載の体
    細胞核直接注入法によるクローン豚の作出方法。
  4. 【請求項4】 体細胞核が胎児線維芽細胞核であること
    を特徴とする請求項1〜3のいずれか記載の体細胞核直
    接注入法によるクローン豚の作出方法。
  5. 【請求項5】 体細胞核が細胞周期G0期に同調させた
    体細胞から得られる核であることを特徴とする請求項1
    〜4のいずれか記載の体細胞核直接注入法によるクロー
    ン豚の作出方法。
  6. 【請求項6】 活性化処理が電気パルス活性化処理であ
    ることを特徴とする請求項1〜5のいずれか記載の体細
    胞核直接注入法によるクローン豚の作出方法。
  7. 【請求項7】 活性化処理後の核移植胚を包埋材で包埋
    することを特徴とする請求項1〜6のいずれか記載の体
    細胞核直接注入法によるクローン豚の作出方法。
  8. 【請求項8】 包埋材がアルギン酸であることを特徴と
    する請求項7記載の体細胞核直接注入法によるクローン
    豚の作出方法。
  9. 【請求項9】 雌豚が妊娠豚の流産処理後の雌豚である
    ことを特徴とする請求項1〜8のいずれか記載の体細胞
    核直接注入法によるクローン豚の作出方法。
  10. 【請求項10】 核移植胚を雌豚の卵管又は子宮に移植
    するに際し、複数個の受精卵を前記核移植胚に混合して
    雌豚の卵管又は子宮に移植することを特徴とする請求項
    1〜9のいずれか記載の体細胞核直接注入法によるクロ
    ーン豚の作出方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009005584A (ja) * 2007-06-26 2009-01-15 Miyazaki Prefecture ゲル化剤、凍結保存剤、細胞保存用容器、細胞の凍結保存方法、細胞の融解方法、哺乳動物の細胞
CN112314526A (zh) * 2020-11-22 2021-02-05 日喀则市鼎峰养殖有限责任公司 一种提高高原母猪繁殖能力的养殖方法
JP2021176317A (ja) * 2015-03-04 2021-11-11 株式会社ポル・メド・テック 安定した表現型を示す疾患モデルブタおよびその作製方法

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