JP4102019B2 - 製造プロセスにおける解析装置、方法、及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、鉄鋼プロセス等における品質データとプロセス操業データとの相関を解析する製造プロセスにおける解析装置、方法、及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
プロセス操業データと品質データとの関係等、2つのデータ間の関係を見出す一般的な手法としては、散布図の観察評価、或いは、相関係数による評価が行われている。これらの手法によれば、2つのデータ間に直線的或いは曲線的に表される関係があるとき、散布図においては点のばらつきがその直線・曲線のまわりに集中することによって、また、相関係数では、それぞれ直線相関係数、曲線相関係数の絶対値が高い(すなわち、1に近い値を示す)ことによって、両者のデータ間の関係が明らかにされる。
【0003】
また、鉄鋼プロセス等における品質を予測する手法としては、例えば、特開平6−304723号公報に開示されたものがある。そこでは、プロセス操業データと品質データとを神経回路網に入力し、神経回路網を学習させることによって、品質制御診断を行っている。
【0004】
また、確率分布を用いた品質管理・予測の手法としては、ランダムに発生する表面品質欠陥がポアソン分布に近似される性質を用いて、主に半導体製造分野等において、表面欠陥発生平均個数から製品歩留りを推定する手法が知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、品質データによっては、各プロセス操業データに対して直線的或いは曲線的な関係を持っていないことがある。この場合、散布図や相関係数を評価しても、両者は相関が低いと判断され、両者の関係を捉えることができないという問題があった。
【0006】
また、特開平6−304723号公報に開示された手法では、プロセス操業データとして、鋳片のカーボン量等の物性値、板幅等の連鋳操業値、各冷却ゾーン温度等を、また、品質データとして、表面欠陥の有り・無しを入力している。しかし、現実の鉄鋼プロセスにおいては、表面欠陥の発生要因は無数にあり、人為的な設定や計測が困難な場合も多い。この場合、操業の結果として現れる品質データにも不確定性が含まれることになり、品質データを表面欠陥の有り・無しという2値で与えて、入力したプロセス操業データとの関係を学習しても、十分に精度の高い学習結果を得ることは必ずしもできないという問題があった。
【0007】
また、ごく単純な工程の製造プロセスでは、表面欠陥の発生個数をポアソン分布で近似することができるが、多工程にわたり複雑化している現実の製造プロセス、例えば鉄鋼プロセスや半導体プロセス等においては、最終製品における表面欠陥の発生個数は、必ずしもポアソン分布を示すとは限らず、品質に関する情報を表面欠陥発生平均個数のみで代表させることはできないという問題があった。
【0008】
本発明は上記のような点に鑑みてなされたものであり、散布図や相関係数では捉えられないプロセス操業データと品質データとの間の相関を解析できるようにして、高品質な製品を得るための適切なプロセス制御データを得たり、あるプロセス操業データとした場合に得られる製品の品質を予測したりすることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明による製造プロセスにおける解析装置は、鉄鋼プロセスにおける製造ライン速度からなるプロセス操業データと、製品表面の単位面積あたりの欠陥の個数からなる品質データとの間の相関について解析して製品の品質を予測する製造プロセスにおける解析装置であって、プロセス操業データと製品の品質データとを入力するデータ入力手段と、前記プロセス操業データと前記品質データとからヒストグラムを算出するヒストグラム算出手段と、指数分布を表す確率密度関数を用いて、前記プロセス操業データのとり得る値の範囲を分割した各範囲の前記品質データの確率分布を、近似するためのパラメータを求め、前記パラメータを用いて、前記各範囲での所定の累積確率となる品質データ値を算出する確率分布算出手段と、前記プロセス操業データと前記所定の累積確率となる品質データ値との関係を示す近似式を算出して、前記品質データ値と前記プロセス操業データとの相関を出力する相関解析手段と、前記相関に基づいて、新たなプロセス操業データの値に対して所定の確率で発生する品質データの値を予測する欠陥発生予測手段とを備えた点に特徴を有する。
また、本発明による別の製造プロセスにおける解析装置は、鉄鋼プロセスにおける製造ライン速度からなるプロセス操業データと、製品表面の単位面積あたりの欠陥の個数からなる品質データとの間の相関について解析して製品の品質を予測する製造プロセスにおける解析装置であって、プロセス操業データと製品の品質データとを入力するデータ入力手段と、前記プロセス操業データと前記品質データとからヒストグラムを算出するヒストグラム算出手段と、指数分布を表す確率密度関数を用いて、前記プロセス操業データのとり得る値の範囲を分割した各範囲の前記品質データの確率分布を、近似するためのパラメータを求め、前記パラメータを用いて、前記各範囲での所定の累積確率となる品質データ値を算出する確率分布算出手段と、前記プロセス操業データと前記所定の累積確率となる品質データ値とを関係テーブルとして、前記品質データ値と前記プロセス操業データとの相関を出力する相関解析手段と、前記関係テーブルに基づいて、新たなプロセス操業データの値に対して所定の確率で発生する品質データの値を予測する欠陥発生予測手段とを備えた点に特徴を有する。
本発明による製造プロセスにおける解析方法は、鉄鋼プロセスにおける製造ライン速度からなるプロセス操業データと、製品表面の単位面積あたりの欠陥の個数からなる品質データとの間の相関について解析して製品の品質を予測する製造プロセスにおける解析方法であって、プロセス操業データと製品の品質データとを入力するデータ入力工程と、前記プロセス操業データと前記品質データとからヒストグラムを算出するヒストグラム算出工程と、指数分布を表す確率密度関数を用いて、前記プロセス操業データのとり得る値の範囲を分割した各範囲の前記品質データの確率分布を、近似するためのパラメータを求め、前記パラメータを用いて、前記各範囲での所定の累積確率となる品質データ値を算出する確率分布算出工程と、前記プロセス操業データと前記所定の累積確率となる品質データ値との関係を示す近似式を算出して、前記品質データ値と前記プロセス操業データとの相関を出力する相関解析工程と、前記相関に基づいて、新たなプロセス操業データの値に対して所定の確率で発生する品質データの値を予測する欠陥発生予測工程とを有する点に特徴を有する。
本発明による別の製造プロセスにおける解析方法は、鉄鋼プロセスにおける製造ライン速度からなるプロセス操業データと、製品表面の単位面積あたりの欠陥の個数からなる品質データとの間の相関について解析して製品の品質を予測する製造プロセスにおける解析方法であって、プロセス操業データと製品の品質データとを入力するデータ入力工程と、前記プロセス操業データと前記品質データとからヒストグラムを算出するヒストグラム算出工程と、指数分布を表す確率密度関数を用いて、前記プロセス操業データのとり得る値の範囲を分割した各範囲の前記品質データの確率分布を、近似するためのパラメータを求め、前記パラメータを用いて、前記各範囲での所定の累積確率となる品質データ値を算出する確率分布算出工程と、前記プロセス操業データと前記所定の累積確率となる品質データ値とを関係テーブルとして、前記品質データ値と前記プロセス操業データとの相関を出力する相関解析工程と、前記関係テーブルに基づいて、新たなプロセス操業データの値に対して所定の確率で発生する品質データの値を予測する欠陥発生予測工程とを有する点に特徴を有する。
本発明によるコンピータ読み取り可能な記憶媒体は、上記本発明による製造プロセスにおける解析装置の各手段としてコンピュータを機能させるためのプログラムを格納した点に特徴を有する。
本発明による別のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、上記本発明による製造プロセスにおける解析方法の各工程をコンピュータに実行させるためのプログラムを格納した点に特徴を有する。
【0019】
上記のようにした本発明においては、例えば鉄鋼プロセスにおいて、ある製造期間の製造ライン速度等のプロセス操業データのとり得る値の範囲を複数の範囲に分割し、各範囲ごとの表面欠陥の個数等の品質データの確率分布を求めて、各範囲での所定の累積確率となる表面欠陥の個数を算出する。そして、製造ライン速度と上記所定の累積確率となる表面欠陥の個数との関係を、近似式或いはテーブルにより表す。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の製造プロセスにおける解析装置、方法、及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体の実施の形態について説明する。本実施の形態では、鉄鋼プロセスにおいて、プロセス操業データの1つである製造ライン速度と、品質データである製品表面の単位面積あたりの欠陥の個数(以下、「表面欠陥の個数」と称する)との関係を解析し、その関係を用いて、新たなプロセス操業データに対して発生すると予測される表面欠陥の個数を求める例について説明する。なお、ここでの表面欠陥は、鉄鋼鋳片の内部に含まれる気泡、介在物、パウダー等を起因として発生するものを対象とする。
【0021】
図1は、本実施の形態の製造プロセスにおける解析装置の構成を示す図である。同図において、101はデータ入力部であり、図示しないデータ蓄積部より、ある製造期間における操業設定値や測定値等からなるプロセス操業データと、表面欠陥データとが入力される。本実施の形態では、プロセス操業データとして製造ライン速度が、また、品質データとして表面欠陥の個数が入力されることになる。
【0022】
102は確率分布算出部であり、プロセス操業データ(製造ライン速度)のとり得る値の範囲を複数の範囲に分割し、各範囲ごとの品質データ(表面欠陥の個数)の確率分布を求めて、各範囲での所定の累積確率となる品質データ値(表面欠陥の個数)を算出する。この際に、各範囲ごとの品質データ(表面欠陥の個数)の確率分布を、指数分布を表す確率密度関数を用いて近似処理する。
【0023】
103は相関解析部であり、プロセス操業データ(製造ライン速度)と、上記一定の累積確率となる品質データ値(表面欠陥の個数)との関係を示す近似式を算出する。104は相関表示部であり、相関解析部103により算出された結果を表示する。
【0024】
105は欠陥発生予測部であり、相関解析部103により得られた近似式を用いて、新たなプロセス操業データ(製造ライン速度)に対して所定の確率で発生すると予測される品質データの最大値(表面欠陥の最大個数)を予測する。106は予測結果表示部であり、欠陥発生予測部105により予測された結果を表示する。
【0025】
107はヒストグラム算出部であり、データ入力部101に入力されたプロセス操業データ(製造ライン速度)と品質データ(表面欠陥の個数)とからヒストグラムを算出する。上述したように確率分布算出部102では指数分布を表す確率密度関数を用いた近似を行うが、その確率密度関数を、ヒストグラム算出部107で算出されたヒストグラムに基づいて定めることができる。
【0026】
次に、図2に示すフローチャートを参照して、本実施の形態の製造プロセスにおける解析装置の処理動作について説明する。データ入力部101にある製造期間における製造ライン速度Vと表面欠陥の個数Nとが入力されると、ヒストグラム算出部107はヒストグラムを算出する(ステップS201)。
【0027】
図3は、ある製造期間における製造ライン速度Vと表面欠陥の個数Nとの関係を散布図で表したものである。この散布図からは、両者の相関を見出すことは難しい。また、このときの一次相関係数の絶対値、すなわち、両者がどの程度直線的な関係に近いかを0〜1で表した値は、0.1と低い値であり、両者に相関がほとんどないことを示している。
【0028】
ここで、図3における表面欠陥の個数Nの度数(どれだけのプロット数が存在するか)のヒストグラムを求めると、図4に示すようになる。同図の点線に示すように、このヒストグラムは指数分布で近似できるものと判断される。
【0029】
そこで、この場合は、製造ライン速度Vを定めたときの表面欠陥の発生確率分布を指数分布で近似することとする。すなわち、表面欠陥の個数N、その発生確率分布Pとすると、kをパラメータとして、下記の数1に示す式(1)により表すことができる。
【0030】
【数1】
【0031】
次に、確率分布算出部102は、下記の数2に示すように、製造ライン速度Vの最小値Vminから最大値Vmaxまでを、ΔV毎に区切った複数(L個)の範囲に分割する(ステップS202)。
【0032】
【数2】
【0033】
そして、各範囲ごとの表面欠陥の発生確率分布Piを求める(ステップS203)。図5は、製造ライン速度Vと、表面欠陥個数Nと、各範囲ごとの発生確率分布Piとの関係を示す。同図に示す各実線が、各範囲(同図では3つの範囲について表示する)の発生確率分布Piを示すものである。
【0034】
次に、各範囲iの発生確率分布Piに対して、既知の手法である最尤法を用いて、上式(1)に相当する確率密度関数の式(下記の数3に示す式(3))へのフィッティングを行い、各範囲iにおけるパラメータkiを求める(ステップS204)。図5に示す各点線が、各範囲の発生確率分布Piについてフィッティングを行った様子を示すものである。
【0035】
【数3】
【0036】
本実施の形態のように、表面欠陥の発生確率が指数分布で表される場合、ある累積確率Pcに相当する欠陥発生個数NiPcは、下記の数4に示す式(4)により表される。
【0037】
【数4】
【0038】
ここでは、各範囲iにおいて、80%の確率で発生する表面欠陥の最大個数Ni0.8を考える(ステップS205)。これは、上式(4)において、Pc=0.8となる表面欠陥の個数に相当し、下記の数5に示す式(5)で表される。
【0039】
【数5】
【0040】
上式(5)を用いて各範囲iにおけるNiPcをプロットしたものが、図6に示す複数の黒点である。このプロット点を、相関解析部103において適切な次数の多項式で近似することにより(ステップS206)、製造ライン速度と、表面欠陥の個数との関係を求めることができる。本実施の形態では、下記の数6に示す式(6)のように一次式で表すことができ、製造ライン速度Vが遅い方が、80%の確率で発生する表面欠陥の最大個数を少なくすることができることがわかる。
【0041】
【数6】
【0042】
このときの一次相関の強さを表す相関係数は0.95となり、製造ライン速度と表面欠陥の個数との間に強い相関があることが、本実施の形態の装置を用いることで明らかとなった。
【0043】
したがって、欠陥発生予測部105において、上式(6)を用いることにより、新たな任意の製造ライン速度に対して発生する表面欠陥の個数を、80%の確率で発生する最大個数として予測することができる(ステップS207)。
【0044】
なお、本実施の形態では、上式(1)、(3)で説明したように指数関数分布を適用したが、ヒストグラムが示す傾向に従って、ポアソン分布、2項分布、ベータ分布、ガンマ分布等の適切な確率分布を適用し、それぞれ確率密度関数を設定して近似すればよい。
【0045】
さらに、上記適切な確率分布を用いた近似は必ずしも行わなければならないものではなく、上式(2)に従って分割された各範囲iにおける表面欠陥の発生確率分布Piから、直接、累積確率がPcとなる欠陥発生個数NiPcを求めて、図6に示すようにプロットしてもよい。ただし、近似を行うことにより、入力データに含まれるノイズを除去することができ、プロセス操業データと品質データとの間のより明確な相関を得ることができる。
【0046】
また、本実施の形態では、図6に示すようにプロットされた点を一次式で近似したが、二次式以上の多項式その他の式に近似することもできる。さらに、式への近似を行うことなく、上式(2)の各範囲iにおいて、累積確率Pcとなる欠陥発生個数NiPcを関係テーブルとしてメモリに蓄積しておき、表面欠陥の発生個数の予測に用いてもよい。
【0047】
また、本実施の形態では、プロセス操業データとして製造ライン速度を用いたが、他のプロセス操業データ、例えば鋳片のカーボン量等の物性値、板幅等の製品寸法、製品温度等を用いることもできる。
【0048】
また、本実施の形態では、1つのプロセス操業データと表面欠陥の個数との間の相関を解析するようにしたが、複数のプロセス操業データと表面欠陥の個数との間の相関を解析することもできる。例えば、2つのプロセス操業データと表面欠陥の個数との間の相関を解析する場合、上式(2)でL個に分割した範囲に相当するL×L個の範囲に分割し、それぞれの範囲ijにおけるNijPcを求めることにより、2つのプロセス操業データと表面欠陥の個数との間の相関を表現することができる。
【0049】
また、本実施の形態では、本発明を鉄鋼プロセスに適用した例を説明したが、他の製造プロセス、例えば半導体プロセスにおける解析に適用することも可能である。
【0050】
(他の実施の形態)
本発明の製造プロセスにおける解析装置は、複数の機器から構成されるものであっても、1つの機器から構成されるものであってもよい。
【0051】
また、上前述した実施の形態は、コンピュータのCPU或いはMPU、RAM、ROM等で構成されるものであり、RAMやROMに記録されたプログラムが動作することで実現される。したがって、前記実施の形態の機能を実現するためのソフトウェアのプログラムコードをコンピュータに供給するための手段、例えばかかるプログラムコードを格納した記憶媒体は本発明の範疇に含まれる。
【0052】
【発明の効果】
以上述べたように本発明によれば、鉄鋼プロセス等の製造プロセスにおいて、プロセス操業データと品質データとの間の相関を、確率分布を用いて解析できるようにすることにより、散布図や相関係数では捉えられなかった両者の相関について明確にすることができる。したがって、その解析の結果を利用して、高品質な製品を得るための適切なプロセス操業データを得たり、あるプロセス操業データとした場合に得られる製品の品質を予測したりすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の解析装置の構成を示す図である。
【図2】解析装置での処理動作を説明するためのフローチャートである。
【図3】ある製造期間における製造ライン速度Vと表面欠陥の個数Nとの関係を表す散布図を示す図である。
【図4】図3における表面欠陥の個数Nの度数のヒストグラムを示す図である。
【図5】製造ライン速度Vと、表面欠陥個数Nと、各範囲ごとの発生確率分布Piとの関係を示す図である。
【図6】各範囲iにおけるNiPcをプロットした図である。
【符号の説明】
101 データ入力部
102 確率分布算出部(本発明でいう分割手段、確率分布算出手段、品質データ値算出手段)
103 相関解析部(本発明でいう近似式算出手段)
104 相関表示部
105 欠陥発生予測部(本発明でいう予測手段)
106 予測結果表示部
107 ヒストグラム算出部
Claims (6)
- 鉄鋼プロセスにおける製造ライン速度からなるプロセス操業データと、製品表面の単位面積あたりの欠陥の個数からなる品質データとの間の相関について解析して製品の品質を予測する製造プロセスにおける解析装置であって、
プロセス操業データと製品の品質データとを入力するデータ入力手段と、
前記プロセス操業データと前記品質データとからヒストグラムを算出するヒストグラム算出手段と、
指数分布を表す確率密度関数を用いて、前記プロセス操業データのとり得る値の範囲を分割した各範囲の前記品質データの確率分布を、近似するためのパラメータを求め、前記パラメータを用いて、前記各範囲での所定の累積確率となる品質データ値を算出する確率分布算出手段と、
前記プロセス操業データと前記所定の累積確率となる品質データ値との関係を示す近似式を算出して、前記品質データ値と前記プロセス操業データとの相関を出力する相関解析手段と、
前記相関に基づいて、新たなプロセス操業データの値に対して所定の確率で発生する品質データの値を予測する欠陥発生予測手段とを備えたことを特徴とする製造プロセスにおける解析装置。 - 鉄鋼プロセスにおける製造ライン速度からなるプロセス操業データと、製品表面の単位面積あたりの欠陥の個数からなる品質データとの間の相関について解析して製品の品質を予測する製造プロセスにおける解析装置であって、
プロセス操業データと製品の品質データとを入力するデータ入力手段と、
前記プロセス操業データと前記品質データとからヒストグラムを算出するヒストグラム算出手段と、
指数分布を表す確率密度関数を用いて、前記プロセス操業データのとり得る値の範囲を分割した各範囲の前記品質データの確率分布を、近似するためのパラメータを求め、前記パラメータを用いて、前記各範囲での所定の累積確率となる品質データ値を算出する確率分布算出手段と、
前記プロセス操業データと前記所定の累積確率となる品質データ値とを関係テーブルとして、前記品質データ値と前記プロセス操業データとの相関を出力する相関解析手段と、
前記関係テーブルに基づいて、新たなプロセス操業データの値に対して所定の確率で発生する品質データの値を予測する欠陥発生予測手段とを備えたことを特徴とする製造プロセスにおける解析装置。 - 鉄鋼プロセスにおける製造ライン速度からなるプロセス操業データと、製品表面の単位面積あたりの欠陥の個数からなる品質データとの間の相関について解析して製品の品質を予測する製造プロセスにおける解析方法であって、
プロセス操業データと製品の品質データとを入力するデータ入力工程と、
前記プロセス操業データと前記品質データとからヒストグラムを算出するヒストグラム算出工程と、
指数分布を表す確率密度関数を用いて、前記プロセス操業データのとり得る値の範囲を分割した各範囲の前記品質データの確率分布を、近似するためのパラメータを求め、前記パラメータを用いて、前記各範囲での所定の累積確率となる品質データ値を算出する確率分布算出工程と、
前記プロセス操業データと前記所定の累積確率となる品質データ値との関係を示す近似式を算出して、前記品質データ値と前記プロセス操業データとの相関を出力する相関解析工程と、
前記相関に基づいて、新たなプロセス操業データの値に対して所定の確率で発生する品質データの値を予測する欠陥発生予測工程とを有することを特徴とする製造プロセスにおける解析方法。 - 鉄鋼プロセスにおける製造ライン速度からなるプロセス操業データと、製品表面の単位面積あたりの欠陥の個数からなる品質データとの間の相関について解析して製品の品質を予測する製造プロセスにおける解析方法であって、
プロセス操業データと製品の品質データとを入力するデータ入力工程と、
前記プロセス操業データと前記品質データとからヒストグラムを算出するヒストグラム算出工程と、
指数分布を表す確率密度関数を用いて、前記プロセス操業データのとり得る値の範囲を分割した各範囲の前記品質データの確率分布を、近似するためのパラメータを求め、前記パラメータを用いて、前記各範囲での所定の累積確率となる品質データ値を算出する確率分布算出工程と、
前記プロセス操業データと前記所定の累積確率となる品質データ値とを関係テーブルとして、前記品質データ値と前記プロセス操業データとの相関を出力する相関解析工程と、
前記関係テーブルに基づいて、新たなプロセス操業データの値に対して所定の確率で発生する品質データの値を予測する欠陥発生予測工程とを有することを特徴とする製造プロセスにおける解析方法。 - 請求項1又は2に記載の各手段としてコンピュータを機能させるためのプログラムを格納したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
- 請求項3又は4に記載の各工程をコンピュータに実行させるためのプログラムを格納したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
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