JP3319297B2 - 高炉異常炉況予知方法 - Google Patents

高炉異常炉況予知方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は炉頂圧力及び送風流
量がそれぞれ一定に制御される高炉の異常炉況予知方
法、特に、送風圧力又は炉内圧力の時系列データによる
異常炉況予知に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の高炉の異常炉況予知方法
としては、特公昭60−41123号公報、特公平3−
126806号公報、「鉄と綱 72〔10〕(198
6)高炉異常炉況予知システムの開発 P1545」等
に開示されているものがある。これらの予知方法は、い
ずれも、センサ情報のレベルを管理し、設定基準値又は
理論値との比較により異常炉況を予知するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】高炉操業管理において
は、炉内のガス流が適正状態にあるか否か(炉内のガス
と原料が十分に熱交換と酸化還元反応を行っていること
と、ガスが流れる空隙が十分確保できていること)を、
通常、各種センサ情報(温度、圧力、ガス組成等)のレ
ベル又はその上昇、下降傾向を管理し、これをしきい値
判別して炉況を判断している。
【0004】しかし、センサ情報のレベル又はその上昇
・下降傾向の管理だけでは、炉況を判断するには困難な
場合が多い。例えば、炉内通気抵抗分布が全体的に上昇
し送風圧力が上昇しても、溶融帯が適正な形状を保って
いる場合には炉況は安定している。また、送風圧力が下
降する場合についても、局所的に通気抵抗が非常に低い
箇所がありそこにガスが集中して流れているときは炉況
は悪化し、また、コークス性状が向上し炉内圧損が低下
しているときは炉況は良い。
【0005】本発明は、このような状況に鑑みてなされ
たものであり、高炉の異常炉況を適切に予知することを
可能にした高炉の異常炉況予知方法を提供することを目
的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係る高炉の異常
炉況予知方法は、炉頂圧力及び送風流量がそれぞれ一定
に制御される高炉において、送風圧力又は炉内圧力を検
出し、その時系列データを時間周波数解析し、原料装入
の時間間隔に対応した周波数成分(特定の周波数)を中
心とする周波数分布を求め、その周波数分布に基づいて
異常炉況を事前予知する。
【0007】図7は本発明の対象となっている高炉の炉
内を示した説明図である。図示のように、高炉10の炉
内にはコークスと鉱石が層状に装入されて、コークス層
11及び鉱石層12が交互に形成される。炉内原料は炉
下部のコークス燃焼と鉱石の溶融により、安定時は一定
の降下速度で炉下部に向かって降下している。炉内の温
度分布は炉下部で約2000度、炉上部で数百度という
ように下部に向かって上昇する。約1000〜1100
度の領域では鉱石が溶融しはじめ、通気抵抗がコークス
層の数百倍になる溶融帯13が存在する。このコークス
層11・鉱石層12の層厚分布や、溶融帯13の形状、
特に溶融帯13のコークス層のスリット14の数は炉内
通気抵抗に大きく影響する。高炉は炉頂圧力一定、送風
流量一定制御を行っているため、炉内通気抵抗の変化は
送風圧力センサ15の出力やシャフト圧力センサ16の
出力、即ち送風圧力やシャフト圧力によって管理でき
る。
【0008】炉況が安定していれば、炉内の原料は一定
の速度で、炉内原料の層形状や溶融帯形状を乱すことな
く降下していると考えられる。一定の位置における原料
層種別(鉱石層11、コークス層12)又は溶融帯13
のコークススリット14の数は一定の周期で変化する。
また、原料の降下速度が安定していれば原料の装入周期
も一定となり、炉内上部の原料高さが周期的に変化す
る。これらの炉内状態の変化に対応して、炉内通気抵抗
も一定の周波数で変化し、この影響で送風圧力やシャフ
ト圧力に特定の周波数成分が現れる。
【0009】炉況が悪化すると、炉内の原料層の分布も
乱れ、炉況安定時に現れた前記の特定の周波数が現れに
くくなったり、他の周波数域のパワーが強くなり、周波
数分布が乱れる。そこで、送風圧力やシャフト圧力の時
系列データを最新のデータが測定される度に、時間軸方
向に周波数解析し、前記の操業安定時に現れる特定の周
波数を監視し、この周波数のパワーが途切れたり、その
他の周波数に異常なパワーが現れたとき、異常炉況にな
る可能性が高いとして炉況を事前に予知することができ
る。
【0010】このときの時間周波数解析の手法として
は、一定のウインド内の短時間フーリエ変換を行い、こ
のウインドを時間軸方向に移動させて周波数分布の変化
を求めるものや、ウェーブレット変換がある。
【0011】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)図1は本発明の第1の実施の形態
に係る高炉の異常炉況予知方法が適用されたシステムの
構成を示すブロック図である。高炉10はその炉頂圧力
及び送風流量がそれぞれ一定に制御されているものと
し、これらの制御は従来から行われていることなのでそ
の詳細は省略する。そして、この高炉10には、図示の
ように、送風圧力を検出する送風圧力センサ15及びシ
ャフト圧力を検出するシャフト圧力センサ16がそれぞ
れ取り付けられており、データ収集部25はこれらのセ
ンサ15,16にて検出されたデータを定周期に収集
し、蓄積する。時間周波数解析部26では、収集蓄積さ
れた圧力データの最新値から過去一定期間内のデータの
時間周波数解析を行う。ここでは時間周波数解析として
短時間フーリエ変換を行うものとする。
【0012】ここでまず、短時間フーリエ変換の特徴に
ついて説明する。センサの時系列データを短時間フーリ
エ変換で解析する場合には、例えば窓関数w(x)とし
て次の(1)式のガウス関数を使ってw(x)e-iωt
のように局在する関数を作り、これを使ってフーリエ変
換する。図2はこのときのe-iωt、ガウス関数及びw
(x)e-iωtの関係を示したものである。なお、この
短時間フーリエ変換の窓の幅は、窓関数(ガウス関数)
の実数パラメータσによって決められる固定値となる。
【0013】
【数1】
【0014】この実施の形態において、時間周波数解析
部26は次の(2)式により時系列データをフーリエ変
換する
【0015】
【数2】
【0016】上記の(2)式において、時系列データf
(t)は送風圧力センサ15又はシャフト圧力センサ1
6の出力による時系列データであり、解析時刻bを順次
変更し、時系列データの各時刻についてフーリエ変換を
行うことにより、センサデータの周波数成分の時間的な
変化を求めることができる。この解析結果が監視モニタ
27に表示される。この表示された解析結果の内、特定
の周波数付近(例えば2.8×10-3Hz:原料装入に
伴う周波数成分)のパワーに着目することにより、炉況
悪化の傾向を事前に予知する。
【0017】この周波数分布の乱れは、各時刻における
周波数パワーの分布を0〜1の範囲で正規化し、これを
用いて次の(3)式に示すような原料装入に対応した周
波数を中心とした周波数の分布のバラツキを評価して検
出してもよい。図3(a)(b)は特定周波数と周波数
分布正規化値との関係を示した特性図である。図3
(a)の安定時においては周波数分布変動の評価値Iが
低い値をとり、図3(b)の炉況悪化前においては周波
数分布変動の評価値Iが高い値をとっていることが分か
る。
【0018】
【数3】
【0019】(第2実施の形態) 次に、本発明の第2の実施の形態に係る高炉の異常炉況
予知方法について説明する。この実施の形態に適用され
るシステムの構成は図1に示されたものと同一であり、
必要に応じて図1の構成を引用するものとする。上述の
1の実施の形態においては、時間周波数解析として短
時間フーリェ変換を行う例について説明したが、本発明
においてはウェーブレット変換により解析してもよい。
ここでまず、ウェーブレット変換の特徴について説明す
る。上述の短時間フーリェ変換は窓の幅は周波数によら
ず窓関数の実数パラメータσの値により固定されるが、
ウェーブレット変換においては、周波数に応じて窓の幅
が変化する。ここで、ガボール関数(マザー・ウェーブ
レット)ψ(x)を次の(4)式のように表し、そのσ
をσ=8(実数部のみ)とすると、それは図4(a)に
示されるような波形が得られる。
【0020】
【数4】
【0021】そして、ψ((x−b)/a)についてみ
ると、これは図4(b)に示されるように、ψ(x)を
bトランスレート(平行移動又はシフト)し、aスケー
ル(伸縮)したものである。これはまた、スケールパラ
メータaに対応してψ(x)の幅がa倍になる。このこ
とからl/aが周波数に対応していることが分かる。こ
のように、このウェーブレット変換においては、窓関数
が周波数に応じて変化し、窓の幅が周波数に反比例する
ため、時間解像度が周波数に比例して良くなる。
【0022】この実施の形態において、時間周波数解析
部26は例えば次の(5)式により基づいて上述のウェ
ーブレット変換を行う。ここでも、時系列データf
(t)は送風圧力センサ15又はシャフト圧力センサ1
6の出力による時系列データである。
【0023】
【数5】
【0024】ところで、最新の時系列データをオンライ
ンで解析する場合には、最新値以降を0とすると、その
部分での急激なデータの変化の影響で高周波成分に疑似
的なパワーが現れる。従って、オンラインで異常炉況を
監視するためには、図5に示されるように解析範囲以降
を最終値でホールドして周波数解析を行う必要がある。
【0025】図6(a)(b)はシャフト圧力の時系列
データとそれを時間周波数解析した結果とを示すタイミ
ングチャートである。図6(a)の2000秒と259
85秒における位置において周波数分析したものが図6
(b)のタイミングチャートである。2000秒の位置
においては炉況安定時は特定の周波数(2.8×10-3
Hz付近)に強いパワーが現れ、その他の周波数成分は
低い。しかし、異常炉況(吹き抜け)に近づいた259
85秒の位置においてはその特定の周波数(2.8×1
-3Hz付近)のパワーが小さくなり、それ以外の周波
数成分が強くなるといった不安定な周波数分布が生じて
いることが分かる。
【0026】時間周波数解析部26による上述の周波数
解析結果は、色分け等により視覚性を良くして図1の監
視モニタ27に表示される。監視モニタ27にはこのよ
うな周波数解析の最新結果が常に自動的に表示され、炉
況悪化の傾向を事前に予知できる。なお、この特定の周
波数2.8×10-3Hzは原料装入に伴う周波数成分で
あり、原料の装入時間間隔に応じて異なった値をとる。
【0027】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、炉内の原
料層分布に起因する炉内通気抵抗の変化を、送風圧力又
は炉内圧力の時系列データを時間周波数解析して、その
特定の周波数付近を常時監視するようにしたので、異常
炉況の事前予知を精度良く行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施の形態に係る高炉の異常炉況
予知方法が適用されたシステムの構成を示すブロック図
である。
【図2】上記の第1の実施の形態における短時間フーリ
エ変換の説明図である。
【図3】上記の第1の実施の形態において、特定周波数
と周波数分布正規化値との関係を示した特性図である。
【図4】本発明の第2実施の形態に係る高炉の異常炉況
予知方法におけるウェーブレット変換の説明図である。
【図5】上記の第2の実施の形態においてオンラインで
監視する場合のセンサデータの処理(解析範囲以降を最
終値でホールドする)を示すタイミングチャートであ
る。
【図6】上記の第2の実施の形態においてシャフト圧力
の時系列データとそれを時間周波数解析した結果とを示
すタイミングチャートである。
【図7】本発明の対象となっている高炉の炉内を示した
説明図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C21B 5/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炉頂圧力及び送風流量がそれぞれ一定に
    制御される高炉において、送風圧力又は炉内圧力を検出
    し、その時系列データを時間周波数解析し、原料装入の
    時間間隔に対応した周波数成分を中心とする周波数分布
    を求め、その周波数分布に基づいて異常炉況を事前予知
    することを特徴とする高炉異常炉況予知方法。
  2. 【請求項2】 前記時間周波数解析は短時間フーリエ変
    換によって行うことを特徴とする請求項1記載の高炉異
    常炉況予知方法。
  3. 【請求項3】 前記時間周波数解析はウェーブレット変
    換によって行うことを特徴とする請求項1記載の高炉異
    常炉況予知方法。
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