JP4099531B2 - 純粋な形の5−ホルミル吉草酸エステルの製造 - Google Patents

純粋な形の5−ホルミル吉草酸エステルの製造 Download PDF

Info

Publication number
JP4099531B2
JP4099531B2 JP50807697A JP50807697A JP4099531B2 JP 4099531 B2 JP4099531 B2 JP 4099531B2 JP 50807697 A JP50807697 A JP 50807697A JP 50807697 A JP50807697 A JP 50807697A JP 4099531 B2 JP4099531 B2 JP 4099531B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
formylvalerate
ester
mixture
fve
distillation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP50807697A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH11510501A (ja
Inventor
アッハハマー,ギュンター
レパー,ミヒャエル
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
BASF SE
Original Assignee
BASF SE
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by BASF SE filed Critical BASF SE
Publication of JPH11510501A publication Critical patent/JPH11510501A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4099531B2 publication Critical patent/JP4099531B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C69/00Esters of carboxylic acids; Esters of carbonic or haloformic acids
    • C07C69/66Esters of carboxylic acids having esterified carboxylic groups bound to acyclic carbon atoms and having any of the groups OH, O—metal, —CHO, keto, ether, acyloxy, groups, groups, or in the acid moiety
    • C07C69/67Esters of carboxylic acids having esterified carboxylic groups bound to acyclic carbon atoms and having any of the groups OH, O—metal, —CHO, keto, ether, acyloxy, groups, groups, or in the acid moiety of saturated acids
    • C07C69/716Esters of keto-carboxylic acids or aldehydo-carboxylic acids
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C67/00Preparation of carboxylic acid esters
    • C07C67/48Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives
    • C07C67/52Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives by change in the physical state, e.g. crystallisation
    • C07C67/54Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives by change in the physical state, e.g. crystallisation by distillation
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C69/00Esters of carboxylic acids; Esters of carbonic or haloformic acids
    • C07C69/66Esters of carboxylic acids having esterified carboxylic groups bound to acyclic carbon atoms and having any of the groups OH, O—metal, —CHO, keto, ether, acyloxy, groups, groups, or in the acid moiety
    • C07C69/67Esters of carboxylic acids having esterified carboxylic groups bound to acyclic carbon atoms and having any of the groups OH, O—metal, —CHO, keto, ether, acyloxy, groups, groups, or in the acid moiety of saturated acids

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

本発明は、5−ホルミル吉草酸エステルと、3−又は4−ホルミル吉草酸エステル或いは3−及び4−ホルミル吉草酸エステルの混合物のいずれかとのホルミル吉草酸エステル混合物(但し、各ホルミル吉草酸エステルのエステル基は同一である)を蒸留することにより90%以上の収率で5−ホルミル吉草酸エステルを製造する方法に関する。
5−ホルミル吉草酸エステル(”5−FVE”)は、アジピン酸及びカプロラクタムの製造において重要な中間体であり、それ故ポリアミド−6,6及びポリカプロラクタムの製造にも同様に重要である。5−FVEは、一般に3−及び4−ホルミル吉草酸エステルの混合物中の4−ペンテン酸エステルのヒドロホルミル化によって得られる。4−ペンテン酸エステルは、一般に、順にブタジエンのカルボニル化により得られる3−ペンテン酸エステルの異性化によって得ることができる。5−FVEからアジピン酸及びカプロラクタムを製造するには、5−FVEが高純度であることが必要である。特に、対応する異性体の化合物、とりわけ4−ホルミル吉草酸エステル(4−FVE)が、6−アミノカプロン酸エステルを介してカプロラクタムの製造を阻害する。以前からの所見によれば、5−FVEの純度が充分に高くない場合には、UVインデックス等のカプロラクタムの性質及びポリカプロラクタムのファイバー品質(例えばファイバー長で表される)を損なうためとされている。
異性体のホルミル吉草酸間の大気圧下での沸点の差は、C1〜C2アルキルエステルにおいて2〜5℃の範囲である。従って、例えば、対応するホルミル吉草酸メチル(5−FVE:221.2℃;4−FVE:223.6℃)間の沸点の差はわずか2.4℃である。このため、5−FVEを、その異性体の3−及び4−ホルミル吉草酸エステルから分離するには、工業的規模においては不適当である大気圧下での蒸留により行わなければならない。
圧力p1での2個の与えられた類似又は異性体の化合物の沸点差をbd1、そして圧力p2での同じ化合物の沸点差をbd2(但しp2<p1)とすると、bd2<bd1である(参照、R.H.Perry,D.Green,Perry's Chemical Engineer Handbook,第6版、1984、13章、17頁、図14)。減圧下での蒸留は、沸点差が圧力の減少と共に低下するので不適当である。
EP−B295551のb)以下に示された実施例には、ホルミル吉草酸エステル混合物を蒸留により分離することが記載されているが、圧力と温度等の実験パラメータについてのいかなる示唆もない。5−FVE留分における4−ホルミル吉草酸の含有量については何ら記載されていない。但し、4−ホルミル吉草酸の含有量は、100ppmを超える(5−FVEの量に基づく)ものであると推測することができる:即ち、EP−B295551で示される実施例の工程b)での分別蒸留において、3重量%(10g)を超える残渣が形成されている。このような高比率の残渣は、蒸留中のホルミル吉草酸の熱分解によってのみ説明することができる。これは、また、蒸留が比較的高温で、そしてさらに大気圧で、或いは極わずかな減圧下で行われたことを結論づけるものである。このような条件下で、吉草酸エステルを分離するのは、上記のように、小さい沸点差のため、結局困難である。このため、5−FVE留分は、異性体の吉草酸エステル(特に4−ホルミル吉草酸エステル)を、必然的にかなりの量を含む可能性があり、即ち100ppmを超える量のそれを含んでいた。その理由は、4−ホルミル吉草酸エステルは、一般に3位で置換した対応化合物より多い量で存在するものであるためである。さらに、異性体の化合物の不充分な分離であることは、第2留分の組成からも示唆されている:これは、2重量%の5−ホルミル吉草酸メチル、70重量%の4−ホルミル吉草酸メチル及び28重量%の3−ホルミル吉草酸メチルを含んでいた。
さらに、EP−B295551に記載のホルミル吉草酸エステルの分別蒸留の不利は、所望の生成物である5−FVEが失われること(第2留分中に2重量%)及び残渣の形成にある。
本発明の目的は、5−FVEを、その異性体3−及び4−ホルミル吉草酸エステルを含む混合物を蒸留することにより、98%以上の収率で、4−ホルミル吉草酸の存在量が100ppm以下(5−FVEの量に基づく)である5−ホルミル吉草酸エステルを有効に、効率的に分離する方法を提供することにある。
さらに本発明の目的は、4−ペンテン酸エステルのヒドロホルミル化で得られた反応混合物から、上記の純度で5−FVEを単離させる方法を提供することにある。さらに、5−FVEの収率は90%以上であるべきである。
本発明者等は、上記目的が、5−ホルミル吉草酸エステルと、3−又は4−ホルミル吉草酸エステル或いは3−及び4−ホルミル吉草酸エステルの混合物のいずれかとのホルミル吉草酸エステル混合物(但し、各ホルミル吉草酸エステルのエステル基は同一である)を蒸留することにより90%以上の収率で5−ホルミル吉草酸エステルを製造する方法であって、5−ホルミル吉草酸エステルから3−及び4−ホルミル吉草酸エステル又はその混合物を分離するために、エステルとして対応するメチル又はエチルエステルを使用して、2〜100ミリバールの範囲の圧力及び150℃以下の温度(蒸留搭底部で測定される温度)で蒸留することを含む工程を実施し、5−ホルミル吉草酸エステルの純度を98%以上且つ不純物として4−ホルミル吉草酸の存在量を100ppm以下とすることを特徴とする5−ホルミル吉草酸エステルを製造する改良された方法により達成されることを見出した。
前述の従来技術及び一般的な技術知識が蒸留、特に減圧下での蒸留による分離を提案していないのみならず、このような方法から記載は逸れたものであるとの事実から見て、本願の問題を解決するための研究における、圧力の減少が、異性体のホルミル吉草酸エステル、特にC1〜C2アルキル化合物の沸点差を減少させるのではなくむしろ増加させるとの発見は驚くべきことである。
そして、本発明者等は、上記ホルミル吉草酸混合物として、下記の(a)〜(e):
(a)ホルミル吉草酸エステル混合物、
(b)下記のペンテン酸エステル、
(c)吉草酸エステル、
(d)高沸点物質及び
(e)低沸点物質
からなる4−ペンテン酸エステル又は2−、3−及び/又は4−ペンテン酸エステルのヒドロホルミル化による製造から得られる混合物を使用し;
そして
(1)低沸点物質、ペンテン酸エステル及び吉草酸エステルを、まず10〜300ミリバールの範囲の圧力及び150℃以下の底部温度にて第1蒸留搭(低沸点物質搭)の頂部を経由して蒸留することにより分離し;
(2)底部残留物を、別の蒸留搭(異性体搭)に送り、そして3−及び/又は4−ホルミル吉草酸エステルを、2〜100ミリバールの範囲の圧力及び150℃以下の底部温度にて搭の頂部を経由して分離し;そして
(3)底部残留物を、さらに別の蒸留搭(純粋搭)に送り、そして5−ホルミル吉草酸エステルを、1〜20ミリバールの範囲の圧力及び150℃以下の底部温度にて搭の頂部を経由して分離する;
ことからなり、且つ上記工程(1)〜(3)をt時間(0<t<5)で行うことを特徴とする方法も見出した。
ホルミル吉草酸エステルは、5−ホルミル吉草酸エステルと、3−又は4−ホルミル吉草酸エステル或いは3−及び4−ホルミル吉草酸エステルの混合物(但し、各ホルミル吉草酸エステルのエステル基は同一である)とからなり、対応する4−ペンテン酸エステル又は3−ペンテン酸エステルの触媒的ヒドロホルミル化により得られる。この4−ペンテン酸エステル又は3−ペンテン酸エステルは、最初の反応工程で、異性化され、2−及び4−ペンテン酸エステルを形成し、2−、3−及び4−ペンテン酸エステルの混合物を得、次の反応段階で4−ペンテン酸エステルは高い位置選択性により末端ヒドロホルミル化される。
あるいは、異性化も、ヒドロホルミル化に先行する別の製造工程として行うことができる。その際、異性化混合物は、平衡時に低濃度で存在する4−ペンテン酸エステルの蒸留により少なくとも濃縮されるはずである。5−ホルミル吉草酸エステルを与えるペンテン酸エステルのヒドロホルミル化は、合成条件下で金属カルボニル錯体を形成することができる遷移族VIIIの金属化合物の触媒が存在することが一般に必要である。好ましくは、ホスフィン又はホスファイト等のリガンドにより変性することができるコバルト又はロジウム化合物である。ペンテン酸エステル異性体の組成に依存するが、次の好ましい方法が有用であることを見出した;
1.コバルト触媒
コバルト化合物、即ちコバルトカルボニル又は反応条件下にコバルトカルボニルに転化することができる前駆体は、通常ペンテン酸エステル(例えば、2−及び3−ペンテン酸エステル(PEs)を含む異性体混合物)を、70%未満の変換率で95%前後の選択性でホルミル吉草酸に転化することがきる。その際、n−含有量は、EP−B295554に従って70%までである。より高い変換も可能であるが、前の見解によると増加する副生物のため選択率の損失をもたらす。
2.ロジウム/トリフェニルホスフィン触媒
EP−B125567によれば、ペンテン酸エステルの中では、4−ペンテン酸エステルのみがこれらの触媒を用いて5−ホルミル吉草酸エステルに転化され得る。従って、ペンテン酸エステル混合物のヒドロホルミル化において、4−ペンテン酸エステルのみが反応した;下記の工程が行われる:
a)異性体のPEsの混合物を与える3−PEの異性化及びその異性化混合物を約95%の4−PE含有量まで蒸留濃縮(EP−B125567に詳細に記載されている)、
b)優先的に5−FVEを与える4−PEの選択的ヒドロホルミル化(ヒドロホルミル化触媒ロジウム/P(C653を使用)、及び
c)ホルミル吉草酸エステルの蒸留分離及びPEsの工程a)への回収。
3.WO94/26688には、水溶性ロジウム/ホスフィン触媒が記載されている。
これらの触媒を用いて、同様にペンテン酸エステル異性体の中の4−ペンテン酸エステルのみを5−ホルミル吉草酸エステルに転化することができる。従って、ペンテン酸エステル混合物のヒドロホルミル化において、4−ペンテン酸エステルのみが反応する。その方法は、2.で規定されたのと同じ3工程を含む:
a)異性体のPEsの混合物を与える3−PEの異性化及び4−PEの蒸留濃縮
b)優先的に5−FVEを与える4−PEの選択的ヒドロホルミル化(好ましくは水溶性ヒドロホルミル化触媒ロジウム/P(m−C64SO3Na)3の使用)、及び
c)ホルミル吉草酸エステルの蒸留分離及びPEsの工程a)への回収。
4.EP−A556681には、ロジウム/キレートホスファイト触媒が記載されている。
5−ホルミル吉草酸エステルを与えるペンテン酸エステルのヒドロホルミル化は、ロジウム/キレートホスファイト触媒の存在下に特に有利に起こる。内部ペンテン酸エステルを使用すると、ペンテン酸エステルの異性化は、通常実際のヒドロホルミル化の前の同じ製造工程で起こる。4−PEの他の異性体よりかなり高い反応性のため、これが遙かに優先的にヒドロホルミル化され、5−EVEが選択的に得られる。例えば、4−、3−及び2−PE及び3−及びまた4−PEの混合物を使用する。94%までの5−ホルミル吉草酸エステルに対する位置選択率(cis/trans−3−ペンテン酸エステルを使用)が得られる。
好適なペンテン酸エステルは、1〜12の炭素原子数を有するアルカノール又は5〜8の炭素原子数を有するシクロアルカノールから誘導される。特に、C1〜C12アルキルペンテン酸(特にC1〜C4アルキルペンテン酸、たとえばメチルペンテン酸)が好ましい。好適な化合物としては、例えば、4−ペンテン酸エステル、3−ペンテン酸エステル及び2−ペンテン酸エステルを挙げることができ、単独でも、混合物で使用しても良い。その例として、2−、3−又は4−ペンテン酸の、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ヘキシル、ノニル、ドデシル、シクロペンチル又はシクロヘキシル・エステルを挙げることができ、特にメチル及びエチルエステルが好ましい。
本発明によれば、5−ホルミル吉草酸エステルと、3−又は4−ホルミル吉草酸エステルのいずれかとのホルミル吉草酸エステル混合物、好ましくは3−及び4−ホルミル吉草酸エステルとの混合物(但し、各ホルミル吉草酸エステルのエステル基は同一)を蒸留し、そして3−又は4−ホルミル吉草酸エステル或いはその混合物を、2〜100ミリバール(特に5〜50ミリバール)の圧力及び150℃以下(好ましくは100〜130℃)の温度(搭底部で測定された温度)で蒸留搭中で5−ホルミル吉草酸エステルと分離する。メチル又はエチルエステルが本発明に従って使用される。
好ましい出発混合物は下記の組成を有する:
60〜98重量%、特に80〜96重量%の5−ホルミル吉草酸メチル、
1〜20重量%、特に2〜10重量%の4−ホルミル吉草酸メチル、
1〜20重量%、特に2〜10重量%の3−ホルミル吉草酸メチル、及び
0〜2重量%、特に0〜1重量%の高沸点物質。
底部に残った5−FVEは、本発明に従い、98%以上の純度、好ましくは98.5%以上の純度を有し、そして不純物として4−ホルミル吉草酸エステルを100ppm未満の量で含み、特に80ppm未満含む。
使用される蒸留装置は、通常蒸留搭(蒸留搭)であり、少なくとも30、特に35〜50枚の理論段を有する充填搭が好ましい。特に好ましい態様では、充填材料が秩序ある構造を有する充填搭を用いる。このような充填材料は市販されており、例えばシュルツァ(Sulzer)製の商品名DX及びDYを挙げることができる。
特に好ましい態様において、ホルミル吉草酸混合物の代わりに、下記の(a)〜(e):
(a)ホルミル吉草酸エステル混合物、
(b)下記のペンテン酸エステル、
(c)吉草酸エステル、
(d)高沸点物質及び
(e)低沸点物質
からなる4−ペンテン酸エステル又は2−、3−及び/又は4−ペンテン酸エステルのヒドロホルミル化による製造から得られる混合物を使用し;
そして
(1)低沸点物質、ペンテン酸エステル及び吉草酸エステルを、まず10〜300ミリバールの範囲(好ましくは20〜100ミリバールの範囲)の圧力(搭の頂部で測定された圧力)及び150℃以下(特に100〜130℃)の底部温度にて第1蒸留搭(低沸点物質搭)の頂部を経由して蒸留することにより分離し;
(2)底部残留物を、別の蒸留搭(異性体搭)に送り、そして3−及び/又は4−ホルミル吉草酸エステルを、2〜100ミリバールの範囲(特に5〜50ミリバールの範囲)の圧力(搭の頂部で測定された圧力)及び150℃以下(特に100〜130℃)の底部温度にて搭の頂部を経由して分離し;そして
(3)底部残留物を、さらに別の蒸留搭(純粋搭)に送り、そして5−ホルミル吉草酸エステルを、1〜20ミリバールの範囲(特に1〜10ミリバールの範囲)の圧力及び150℃以下(特に100〜130℃)の底部温度にて搭の頂部を経由して分離する。
用語「低沸点物質」とは、ホルミル吉草酸エステルより低い沸点を有する全ての化合物を言う。付随して、用語「高沸点物質」とは、5−FVEより高い沸点を有する全ての化合物を包含する。
本発明の好ましい方法により、98%以上の純度、好ましくは98.5%以上の純度の5−FVE、及び不純物として100ppm未満の量(5−FVEに基づく量)、特に80ppm未満の量の4−ホルミル吉草酸エステルが得られる。
ホルミル吉草酸エステル混合物を均一なロジウム触媒により製造し、従ってその触媒がヒドロホルミル化後もなお反応混合物中に存在する場合、上述の最初の蒸留工程の前に触媒を除去することが賢明である。それは、好ましくは120℃以下の温度及び30ミリバールの圧力でヒドロホルミル化生成物を蒸留することにより行い;そしてさらに上記のように手順を続ける。
さらに好ましい態様として、上記製造工程が、極微量の酸素の存在下に、好ましくは酸素の排除された条件で、行われることである。
この目的のために、相互に接続されるべき個々の部品が接する接触点で溶接された蒸留装置が使用される。同様に、フランジ接続を使用した場合、外気から装置内への大気酸素の侵入を、フランジ周囲の適当な保護ガス包被により防止或いは最小限に抑えることができる。
2含有量/時間は、概して、5−FVEの分解の所望の程度及び蒸留の持続に依存するが、酸素のある比率を、実際の手順に受け入れることができる。経験式I:
5−FVEの分解%=(3.96・10-4・a+1.8)・t I
[上式において、aはO2含有量(ppm/時間)そしてtは時間を表す。]
は130℃及び0<t<5を基準として使用することができる。
例えば、5−FVEの分解が21/2時間の間に5%以下の場合、O2含有量は505ppm/時間以下なら許容され得る。
本発明の方法は、5−FVEを、高純度で且つ4−ホルミル吉草酸を次の処理に対して無視できる量でしか含まないので、工業的規模で利用することができる点で先行技術の方法に比べて有利であり、特にポリカプロラクタムファイバー(繊維)の製造に有利である。
<実施例>
全ての実施例において、「エステル」との表現は常にメチルエステルを意味する。
[実施例1]
120kgのヒドロホルミル化生成物(組成は下記の表に記載)を蒸留により作製した。低沸点物質を充填搭(シュルツァCY、10理論段)で、40ミリバールの搭頂上での圧力及び113℃の底部温度にて、分離した。異性体の分離を充填搭(シュルツァDX、40理論段)で、12ミリバールの搭頂部での圧力及び112.5℃の底部温度にて、行った。そして、形成された高沸点物質の5−FVEからの分離を、充填搭(シュルツァCY、20理論段)が上に置かれた薄層エバポレーター内で、4ミリバールの搭頂部での圧力及び130℃の底部温度にて、行い、底部生成物として分離した。得られた合計5−FVEの収率が、製造系へ供給された5−FVEに対して、94%(67.7kg)であった。5−FVEの純度は98.5%であった。4−FVEの含有量は80ppm(5−FEVに対して)であった。3−及び4−FVEの異性体混合物の収率は99%(11.8kg)であった。
行われた実験では、酸素による5−FVEの分解は6%(合計収率:94%)以下であった。経験的に決定された式Iによれば、最大O2濃度は、3時間の蒸留時間(t=3)で、510ppmO2/時間が得られた。
[実施例2]
実施例1を繰り返したが、異性体分離搭の頂部の圧力を20ミリバールに増加し、底部温度を132℃とした。合計5−FVEの収率は、供給された5−FVE量に対して92%と低下した。5−FVEの純度は98.5%であった。4−FVEの含有量は80ppm(5−FEVに対して)であった。
[比較例1]
実施例1を繰り返したが、高沸点物質分離搭の頂部の圧力を8ミリバールに増加し、底部温度を158℃とした。合計5−FVEの収率は、供給された5−FVE量に対して89%と低下した。
[比較例2]
5−FVEを、FVE1g及び1時間当たり7mgの酸素と共に、130℃で3時間加熱した。これにより、使用した5−FVEの20重量%が分解した。
比較例2を、異なった滞留時間及び10ppm(5−FVEに対して)未満の酸素含有量にて繰り返した。
滞留時間1時間後、5−FVEの1重量%が分解した。
滞留時間3時間後、5−FVEの4重量%が分解した。
滞留時間7時間後、5−FVEの8.5重量%が分解した。
[ヒドロホルミル化生成物の製造]
0.2重量%のcis−2−ペンテン酸メチル、71.5重量%のcis−3−ペンテン酸メチル、23.8重量%のtrans−3−ペンテン酸メチル、0.85重量%のtrans−2−ペンテン酸メチル及び3重量%のβ−ピコリン及び0.6重量%の未確定不純物、の混合物637kgを、2段(器)カスケード中にて、市販のロジウム触媒(Rh含有量:120ppm、混合物に対して)の存在下、100℃、4バールの圧力、5時間の滞留時間で、合成ガス(CO/H2、容積比=1:1)に曝した。冷却そして減圧して周囲の圧力にした後、得られたヒドロホルミル化生成物を、対応する実施例に使用した。生成物の組成を下記の表に示す。
Figure 0004099531

Claims (2)

  1. 5−ホルミル吉草酸エステルと、3−又は4−ホルミル吉草酸エステル或いは3−及び4−ホルミル吉草酸エステルの混合物のいずれかとのホルミル吉草酸エステル混合物(但し、各ホルミル吉草酸エステルのエステル基は同一である)を蒸留することにより90%以上の収率で5−ホルミル吉草酸エステルを製造する方法であって、
    上記ホルミル吉草酸混合物として、下記の(a)〜(e):
    (a)ホルミル吉草酸エステル混合物、
    (b)下記のペンテン酸エステル、
    (c)吉草酸エステル、
    (d)高沸点物質及び
    (e)低沸点物質からなる4−ペンテン酸エステル又は2−、3−及び/又は4−ペンテン酸エステルのヒドロホルミル化による製造から得られる混合物を使用し;
    そして下記工程:
    (1)低沸点物質、ペンテン酸エステル及び吉草酸エステルを、まず10〜300ミリバールの範囲の圧力及び150℃以下の底部温度にて第1蒸留搭(低沸点物質搭)の頂部を経由して蒸留することにより分離する工程;
    (2)底部残留物を、別の蒸留塔(異性体搭)に送り、そして3−及び/又は4−ホルミル吉草酸エステルを、2〜100ミリバールの範囲の圧力及び150℃以下の底部温度にて搭の頂部を経由して分離する工程;そして
    (3)底部残留部を、さらに別の蒸留塔(純粋搭)に送り、そして5−ホルミル吉草酸エステルを、1〜20ミリバールの範囲の圧力及び150℃以下の底部温度にて搭の頂部を経由して分離する工程;
    からなり、且つ
    上記工程(1)〜(3)をt時間(0<t<5)で実施することを特徴とする方法。
  2. 上記工程(1)〜(3)を、極微量の酸素の存在下に、好ましくは酸素を排除して行う請求項1に記載の方法。
JP50807697A 1995-08-09 1996-07-26 純粋な形の5−ホルミル吉草酸エステルの製造 Expired - Fee Related JP4099531B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
DE19529239A DE19529239A1 (de) 1995-08-09 1995-08-09 Verfahren zur kontinuierlichen Reindarstellung von 5-Formylvaleriansäureestern
DE19529239.1 1995-08-09
PCT/EP1996/003290 WO1997006126A1 (de) 1995-08-09 1996-07-26 Verfahren zur kontinuierlichen reindarstellung von 5-formylvaleriansäureestern

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11510501A JPH11510501A (ja) 1999-09-14
JP4099531B2 true JP4099531B2 (ja) 2008-06-11

Family

ID=7769056

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP50807697A Expired - Fee Related JP4099531B2 (ja) 1995-08-09 1996-07-26 純粋な形の5−ホルミル吉草酸エステルの製造

Country Status (15)

Country Link
US (1) US6030505A (ja)
EP (1) EP0850213B1 (ja)
JP (1) JP4099531B2 (ja)
KR (1) KR100407097B1 (ja)
CN (1) CN1078881C (ja)
AU (1) AU6787296A (ja)
BR (1) BR9609881A (ja)
CA (1) CA2225649A1 (ja)
CZ (1) CZ292036B6 (ja)
DE (2) DE19529239A1 (ja)
EA (1) EA000953B1 (ja)
ES (1) ES2151673T3 (ja)
TR (1) TR199800187T1 (ja)
TW (1) TW397820B (ja)
WO (1) WO1997006126A1 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1029848A1 (en) * 1999-02-17 2000-08-23 Dsm N.V. Process to separate linear alkyl 5-formylvalerate
DE10021199A1 (de) 2000-05-03 2001-11-08 Basf Ag Verfahren zur Herstellung von Caprolactam
DE10021192A1 (de) 2000-05-03 2001-11-08 Basf Ag Verfahren zur Herstellung von Caprolactam
DE10253095A1 (de) * 2002-11-13 2004-06-17 Basf Ag Verfahren zur Reinigung von Caprolactam
DE10253094A1 (de) 2002-11-13 2004-05-27 Basf Ag Verfahren zur Reinigung von Caprolactam

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE3317164A1 (de) * 1983-05-11 1984-11-15 Basf Ag, 6700 Ludwigshafen Verfahren zur herstellung von (delta)-formylvaleriansaeureestern
DE3602374A1 (de) * 1986-01-28 1987-07-30 Basf Ag Verfahren zur herstellung von 6-aminocapronsaeure
DE3719933A1 (de) * 1987-06-15 1988-12-29 Basf Ag Verfahren zur herstellung von 5-formylvaleriansaeureestern
DE3719936A1 (de) * 1987-06-15 1988-12-29 Basf Ag Verfahren zur herstellung von adipinsaeure
DE3719938A1 (de) * 1987-06-15 1988-12-29 Basf Ag Verfahren zur herstellung von (omega)-formylalkancarbonsaeureestern
DE4204808A1 (de) * 1992-02-18 1993-08-19 Basf Ag Verfahren zur herstellung von (omega)-formylalkancarbonsaeureestern
JPH09500360A (ja) * 1993-05-06 1997-01-14 デーエスエム ナムローゼ フェンノートシャップ 線状アルデヒド有機化合物の製法

Also Published As

Publication number Publication date
WO1997006126A1 (de) 1997-02-20
MX9800905A (es) 1998-05-31
EP0850213A1 (de) 1998-07-01
CN1078881C (zh) 2002-02-06
AU6787296A (en) 1997-03-05
CZ292036B6 (cs) 2003-07-16
KR100407097B1 (ko) 2004-03-24
CZ34698A3 (cs) 1998-07-15
TR199800187T1 (xx) 1998-05-21
BR9609881A (pt) 1999-03-23
TW397820B (en) 2000-07-11
EP0850213B1 (de) 2000-09-27
US6030505A (en) 2000-02-29
EA199800190A1 (ru) 1998-10-29
JPH11510501A (ja) 1999-09-14
ES2151673T3 (es) 2001-01-01
KR19990036263A (ko) 1999-05-25
DE19529239A1 (de) 1997-02-13
CA2225649A1 (en) 1997-02-20
EA000953B1 (ru) 2000-08-28
CN1198733A (zh) 1998-11-11
DE59605949D1 (de) 2000-11-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2000505468A (ja) 99%を越える純度を有する1,6―ヘキサンジオールの製法
WO1994008938A1 (en) Method for refining acetic anhydride
JP4099531B2 (ja) 純粋な形の5−ホルミル吉草酸エステルの製造
JPS59210047A (ja) δ−ホルミルバレリアン酸エステルの製法
CN101137611A (zh) 羰基化共轭二烯为二羧酸的方法
JPH0380144B2 (ja)
JPS6232180B2 (ja)
JP2895233B2 (ja) ペンテン酸のヒドロキシカルボニル化方法
JP2585721B2 (ja) アジピン酸の製造方法
EP0578591A1 (fr) Procédé de préparation de l'acide adipique par hydrocarboxylation d'acides penténoiques
EP1169290B1 (en) Process to separate linear alkyl 5-formylvalerate
MXPA98000905A (es) Preparacion continua de esteres 5-formilvalericosen su forma pura
JP2693160B2 (ja) 3−ペンテン酸エステルの製造法
JP2002326975A (ja) C5アセテートの製造方法
JPH06306012A (ja) 5−ホルミルバレレートの製造方法
EP0571044B1 (en) Recovery of carboxylate ester reaction products
JPH0147450B2 (ja)
TWI296616B (en) Process to separate butadiene dimers
JPH0381273A (ja) ラクトン類の製造方法
JP2003252832A (ja) (メタ)アクリル酸エステル製造時の副生物の分解方法

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20051213

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20060310

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060331

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20060508

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060523

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060908

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20061005

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070227

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070309

A313 Final decision of rejection without a dissenting response from the applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A313

Effective date: 20070801

A313 Final decision of rejection without a dissenting response from the applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A313

Effective date: 20070815

A312 Suspension of returning

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A312

Effective date: 20070824

A312 Suspension of returning

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A312

Effective date: 20070907

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080124

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080222

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110328

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees