JP4099501B2 - プリント基板の製造方法 - Google Patents
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Description
プリント基板 printed wiring board は、例えば、柔軟性および屈曲性を備えたフレキシブルflexibleプリント基板は、高精度化,高機能化,極薄化,および軽量化の進展が著しく、形成される回路パターン
circuit pattern の高密度化および微細化が顕著である。
そしてプリント基板は、両面の回路パターンの接続用および半導体部品等の取り付け用に、微細な貫通孔であるスルホール through hole が、多数形成されている。そして、プリント基板の製造工程中、このようなスルホールの製造に関しては、パネルめっきpanel
plating法やボタンめっきbutton plating法が、代表的に使用されていた。
図4は、この種従来例のプリント基板の製造方法の説明に供し、要部を拡大した正断面説明図である。そして(1)図は、パネルめっき法により製造されたプリント基板を示す。(2)図は、ボタンめっき法の被覆工程を、(3)図は、ボタンめっき法の露光工程を、(4)図は、ボタンめっき法により製造されたプリント基板を示す。
図4の(1)図に示したパネルめっき法では、まず、絶縁材 dielectric
material 1の両面(表面と裏面)に銅箔 copper foil 2が張り付けられた基材3について、→スルホール4用の貫通孔5を、孔あけ加工した後、→貫通孔5の内壁面等を、導電化処理する。
→それから、基材3を全体的に電気銅めっき copper
electroplating 6していた。そこで基材3は、導電化処理された貫通孔5内壁面のみならず、両面の銅箔2が共に全体的に電気銅めっき6されていた。
→そして基材3は、このような電気銅めっき6により、貫通孔5が導電化され、もって両面の導電を得てから、→公知の例えば露光 exposure,現像 development,およびエッチング etching,剥離 stripping 等のステップを、順次辿ることにより、回路パターン7が形成され、→もって、図4の(1)図に示したプリント基板A、例えばフレキシブルプリント基板が製造されていた。
図4の(2)図,(3)図,(4)図に示したボタンめっき法では、まず、上述したパネルめっき法と同様に、絶縁材1の両面(表面と裏面)に銅箔2が張り付けられた基材3について、→スルホール4用の貫通孔5を、孔あけ加工した後、→貫通孔5の内壁面を、導電化処理する。
それから、図4の(2)図に示したように、基材3の両面を、セパレーター付の感光性ドライフィルム photosensitive dry film 8で被覆した後、→更に、この感光性ドライフィルム8の外側に、図4の(3)図に示したように、ネガマスクであるフォトマスク
photo mask 9を、位置合わせしつつ当てて、露光して現像液にて現像する。
→それから、基板3について、このようにして貫通孔5の開口付近を除いて残留して硬化した感光性ドライフィルム8を、めっきレジスト plating resist としつつ、電気銅めっき6が実施されていた。→もって、電気銅めっき6は、貫通孔5の導電化処理された内壁面と、貫通孔5の両面の開口部周辺とについてのみ、選択的に実施されていた。→そこで基材3について、貫通孔5(スルホール4)内壁面と、貫通孔5(スルホール4)の両面の開口部周辺とに、電気銅めっき6が形成されていた。→つまり、電気銅めっき6は、略ボタン状のボタン
button 部Cとして形成されていた。
→このようにして、貫通孔5を導通化し両面の導通を得てから、→基材3は、公知のステップを辿ることにより回路パターン7が形成され、→もって、図4の(4)図に示したように、プリント基板B例えばフレキシブルプリント基板が製造されていた。
このようなボタンめっき法の従来例としては、例えば、次の特許文献1に示されたものが挙げられる。
《第1の問題点について》
第1に、パネルめっき法によるプリント基板Aの製造方法については、製造されたプリント基板A、特にフレキシブルプリント基板について、柔軟性および屈曲性に問題が指摘されていた。
すなわちパネルめっき法では、前述したように基材3について、貫通孔5のみならず両面(表面と裏面)の銅箔2も電気銅めっき6される。つまり、この基材3では、貫通孔5(スルホール4)の導通化のため、回路パターン7形成用の両面の銅箔2外表面についても、共に全面的に銅が析出してしまっていた。
そこで、製造されたプリント基板Aは、両面に形成されたすべての回路パターン7の外表面が、共に全面的に電気銅めっき6されており、その分、柔軟性および屈曲性が低下してしまっていた。
もって、このようなパネルめっき法にて製造されたプリント基板Aは、使用に際し、例えば図5の平面概略図に示した屈曲配線部10が、折ったり曲げたりしにくくなり、フレキシブル性に問題が生じていた。そして、この問題は、特にフレキシブルプリント基板について、顕著化していた。
第2に、パネルめっき法によるプリント基板Aの製造方法については、更に、製造されたプリント基板Aの重量面および肉厚面について、問題が指摘され、又、回路パターン7の高密度化および微細化面についても、問題が指摘されていた。
すなわちパネルめっき法では、上述した第1の点でも述べたように、製造されたプリント基板Aについて、両面(表面と裏面)に形成されたすべての回路パターン7の外表面が、共に全面的に電気銅めっき6されている。そこでその分、重量が重くなると共に肉厚も厚くなり、基板の軽量化および極薄化の進展に反する、という問題も指摘されていた。
又、最終工程における両面への回路パターン7形成に際して、基材3の銅箔2外表面に形成されていた電気銅めっき6が、エッチング等の支障となり、その分、高密度に微細化された回路パターン7が形成されにくい、という指摘もあった。
第3に、ボタンめっき法によるプリント基板Bの製造方法については、製造工程が長く複雑であり歩留まりが悪く、もってコスト面に問題が指摘されていた。
すなわちボタンめっき法では、前述したように、基材3の電気銅めっき6に先立ち、めっきレジスト用の感光性ドライフィルム8やフォトマスク9を使用して露光そして現像する工程が加わり、もってその分、製造工程が複雑化し面倒である。
又、基材3側の貫通孔5の位置と、フォトマスク9側の対応箇所の位置との位置合わせは、一般的に目視で行われていたが、この位置合わせ作業が、容易でなく非常に面倒で煩わしかった。
このようにボタンめっき法は、前述したパネルめっき法の難点を改善し、スルホール4付近しか電気銅めっき6が行われず柔軟性および屈曲性に優れると共に、重量面および肉厚面の問題もなく、更に高密度化および微細化にも対応可能である。しかしながら、このボタンめっき法は、工程が複雑で面倒であり歩留まりが悪く、もってコスト面に大きな問題が指摘されていた。
第4に、ボタンめっき法によるプリント基板Bの製造方法については、更に、製造されたプリント基板Bについて、スルホール4の電気銅めっき6の位置精度等にも、問題が指摘されていた。
すなわち、ボタンめっき法では、上述した第3の点でも述べたように、基材3の貫通孔5とフォトマスク9との位置合わせが行われるが、両者間で位置ずれが発生し易かった。つまり、この位置合わせは、目視作業で行われることが多いと共に、基材3やフォトマスク9の伸縮もあり、正確に合致すべく位置合わせすることは、容易でなかった。
そこで、ボタンめっき法で製造されたプリント基板Bについては、貫通孔5付近への電気銅めっき6の位置精度に難点があり、もって高精度化の進展が著しい基板にマッチしない、という指摘があった。
更に、このような位置精度の問題に起因して、図3の(2)図の平面説明図に示したように、スルホール4の開口部周辺にボタン状に形成される電気銅めっき6つまりボタン部Cも、微細化が困難であり、ボタン部Cが、どうしても例えば0.2mm程度に大径化せざるを得なかった。このように、ボタン部Cのボタン径が大径化するので、回路パターン7側に対応して形成されるランド land 13のランド径も、大径化していた。
そこで、ボタンめっき法で製造されたプリント基板Bは、図3の(4)図の平面説明図に示したように、ランド13間に通せる回路パターン7の配線本数が少なく限定され、もって配線密度が低く制限され勝ちとなるので、高機能化が進展が著しい基板にマッチしない、という指摘があった。
本発明のプリント基板の製造方法は、このような実情に鑑み、上記従来例の課題を解決すべく、発明者の鋭意研究努力の結果なされたものである。
そして基材について、→スルホール用の貫通孔を導電化した後、→感光性ドライフィルム等で被覆してから、→貫通孔に現像液を入れて、→感光性ドライフィルムをメッキレジストとして現像し、→それから貫通孔等を銅めっきすること、を特徴とする。
もって本発明は、第1に、柔軟性および屈曲性に優れ、第2に、軽量化および極薄化や,高密度化および微細化も図れ、第3に、工程が簡素化されてコスト面に優れ、第4に、精度等も向上する、プリント基板の製造方法を提案すること、を目的とする。
このような課題を解決する本発明の技術的手段は、次のとおりである。まず、請求項1については次のとおり。
請求項1のプリント基板の製造方法では、銅張り積層板について、まず、スルホール用の貫通孔を多数設け、該貫通孔内を導電化処理してから、片面を感光性ドライフィルムにてマスキング外層付で被覆した後、反対面側から該貫通孔に現像液を浸入させて、該感光性ドライフィルムをめっきレジストとして現像して硬化させた後、該マスキング外層を除去する。
それから、該貫通孔とその開口部周辺とを銅めっきし、該感光性ドライフィルムを除去してから、回路パターンを形成すること、を特徴とする。
請求項2については次のとおり。請求項2のプリント基板の製造方法では、請求項1において、該銅張り積層板について、まず、スルホール用の該貫通孔を多数設け、該貫通孔内を導電化処理してから、片面を該感光性ドライフィルムにて該マスキング外層付で被覆した後、反対面側から該貫通孔に現像液を浸入させて、該感光性ドライフィルムをめっきレジストとして現像して硬化させた後、該マスキング外層を除去する。
次に、反対面を別の感光性ドライフィルムにてマスキング外層付で被覆した後、片面側から該貫通孔に現像液を浸入させて、該感光性ドライフィルムをめっきレジストとして現像して硬化させた後、該マスキング外層を除去する。
それから、該貫通孔とその両面の該開口部周辺とを銅めっきし、該両感光性ドライフィルムを除去してから、該回路パターンを形成すること、を特徴とする。
請求項3については次のとおり。請求項3のプリント基板の製造方法は、請求項1において、次の工程を備えている。
まず、絶縁材の両面に銅箔が張り付けられた両面銅張り積層板よりなる基材に、スルホール用の該貫通孔を多数孔あけ加工する工程と、次に、該貫通孔の内壁面に導電性被膜を形成する工程と、を備えている。
次に、該基材の片面全面を、該感光性ドライフィルムにより該マスキング外層付で被覆する工程と、しかる後、該基材の反対面側から該貫通孔に該現像液を浸入させて、該貫通孔の片面側の開口付近の該感光性ドライフィルムを、該現像液にて溶解除去し、もってめっきレジストとして現像して硬化させる工程と、を備えている。
それから、該マスキング外層を剥離する工程と、しかる後、該基材について電気銅めっきを実施し、もって反対面側の該銅箔と、該貫通孔内壁面の該導電性被膜と、該貫通孔の片面側の開口部周辺とについて、銅を析出させることにより、該貫通孔の導通を得る工程と、を備えている。
それから事後、該感光性ドライフィルムを除去する剥離工程の後、該基材の両面について、該銅箔による該回路パターンの形成工程へと向かうこと、を特徴とする。
請求項5については次のとおり。請求項5のプリント基板の製造方法は、請求項1において、該プリント基板が、硬質のリジットプリント基板よりなること、を特徴とする。
請求項6については次のとおり。請求項6のプリント基板の製造方法は、請求項1において、該貫通孔内の導電化処理が、パラジウム,カーボン,その他の導電物質の被膜を形成するダイレクトプレーティング法、又は、無電解銅めっきにて被膜を形成する無電解銅めっき法により、実施されること、を特徴とする。
請求項7については次のとおり。請求項7のプリント基板の製造方法は、請求項1において、該貫通孔への現像液の浸入が、該基材への現像液のスプレー噴射、又は該基材の現像液槽への浸漬により、実施されること、を特徴とする。
請求項8については次のとおり。請求項8のプリント基板の製造方法は、請求項1において、該回路パターンの形成が、該基材を感光性レジストフィルムで被覆してから、回路マスクを用いて、該感光性レジストフィルムを露光して硬化させて現像した後、該基材の銅箔をエッチングして、残った該感光性レジストフィルムを剥離すること、により実施されること、を特徴とする。
本発明は、このようになっているので、次のようになる。この製造方法では、銅張り積層板の基材について、→多数の貫通孔を形成して、各貫通孔の内壁面に導電性被膜を形成してから、→まず、片面を感光性ドライフィルム等にて被覆する。→それから基材について、反対面側から貫通孔に現像液を入れて、感光性ドライフィルムをめっきレジストとして現像する。→更に事後、基材について、反対面を感光性ドライフィルム等にて被覆して、片面側から貫通孔に現像液を入れて、感光性ドライフィルムをめっきレジストとして現像するようにしてもよい。
→それから、この製造方法では、基材を電気銅めっきする。すなわち、貫通孔内壁面の導電性被膜と、貫通孔の片面側の開口部周辺と、更には、貫通孔の反対面側の開口部周辺と、について銅を析出させ、もって貫通孔を導通させる。
そして、→銅箔をパターニングして、回路パターンを形成し、→もってプリント基板、つまりフレキシブルプリント基板又はリジットrigidプリント基板が製造される。
そこで、本発明の製造方法によると、次のようになる。
そこで、製造されたプリント基板は、片面又は両面の銅箔つまり回路パターンが、電気銅めっきされてないので、両面が共に電気銅めっきされた場合に比べ、その分だけ柔軟性および屈曲性に富んでいる。そこで、このプリント基板は、屈曲配線部となる箇所を、スムーズに折ったり曲げたりすることができる。
(2)第2に、この製造方法において、プリント基板は、片面又は両面の回路パターンが電気銅めっきされていないので、その分、両面が共に電気銅めっきされた場合に比べ、重量が軽く肉厚も薄いと共に、高密度化および微細化された回路パターンを形成可能である。
(3)第3に、この製造方法において、感光性ドライフィルムは、現像液を入れる方式により、めっきレジストとして現像される。そこで、感光性ドライフィルムをフォトマスクを使用してめっきレジストとする製造方法に比べ、工程が簡素化され、例えば面倒で煩わしい位置合わせ作業も不要化される。
(4)第4に、この製造方法は、現像液を入れる方式よりなる。そこで感光性ドライフィルムは、貫通孔の開口付近だけが正確かつ均等に溶解除去され、めっきレジストとして精度高く現像される。
従って、このプリント基板は、貫通孔つまりスルホールの開口部周辺について、電気銅めっきのボタン部が、目視作業によらず、基材やフォトマスクの伸縮の影響を受けることもなく、位置精度や寸法精度に優れて形成される。そこで、小径のボタン部も形成可能となるので、回路パターン側のランドも小径化され、もって、ランド間にスペース的余裕が生じるので、通される回路パターンの配線本数や配線密度も、増加又は変更可能となる。
本発明に係るプリント基板の製造方法は、このように、基材について、→スルホール用の貫通孔を導電化した後、→感光性ドライフィルム等で被覆してから、→貫通孔に現状液を入れ、→感光性ドライフィルムをメッキレジストとして現像し、→それから貫通孔等を銅めっきすること、を特徴とする。
そこで本発明は、次の効果を発揮する。
第1に、柔軟性および屈曲性に優れた、プリント基板が得られる。すなわち、本発明の製造方法では、基材をマスキングしてから、電気銅めっきが実施されるので、片面又は両面の銅箔は一切電気銅めっきされない。
前述したパネルめっき法のこの種従来例のように、基材の銅箔が表裏両面共に、電気銅めっきされる訳ではない。そこで、製造されたプリント基板は、その分、柔軟性および屈曲性に富んでいるので、スムーズに折ったり曲げたりすることができる。
この点は、フレキシブル性を本来機能とするフレキシブルプリント基板について、特に顕著な効果となる。
第2に、軽量化および極薄化,そして高密度化および微細化された、プリント基板が得られる。
すなわち、本発明の製造方法では、上述した第1の点で述べたように、製造されたプリント基板は、片面側又は両面側の回路パターンを形成することになる銅箔が、電気銅めっきされていない。
そこで、両面の回路パターン共に全面的に電気銅めっきされる、前述したパネルめっき法のこの種従来例に比し、その分、軽量化され極薄化されたプリント基板が得られ、もって、基板の軽量化および極薄化の進展にも十分対応可能である。更に、回路パターンの形成に際し電気銅めっきが施されていないので、その分、エッチング等がスムーズ化し、もって高密度な微細化された回路パターンが形成可能である。
第3に、工程が簡素化され、コスト面に優れている。すなわち、本発明の製造方法では、基材を感光性ドライフィルム等で被覆してから、貫通孔に現像液を入れる方式を採用し、この方式により、感光性ドライフィルムをめっきレジストとして現像する。
このように、前述したボタンめっき法のこの種従来例のように、めっきレジスト形成のためにフォトマスクを使用しないので、その分、工程が簡素化されると共に、面倒で煩わしい位置あわせ作業も要しない。
従って、本発明の製造方法によると、その分、歩留まりが向上し、コスト低減が実現される。
第4に、精度等も向上する。すなわち本発明の製造方法では、上述した第3の点で述べたように、現像液を入れる方式を採用したので、感光性レジストが、めっきレジストとして正確かつ均等に現像され、もって開口部周辺に、鍔形状つまりボタン状に電気銅めっきが形成される。
このように、この製造方法で製造されたプリント基板は、前述したボタンめっき法のこの種従来例のように、目視作業によらず伸縮の影響を受けることもなく、スルホールの開口部周辺にボタン部が精度高く形成され、もって、基板の高精度化の進展にも十分対応可能となる。しかも、微細で小径のボタン部が形成され、これにより回路パターン側のランドも小径化されるので、ランド間への回路パターンの配線にも余裕が生じ、もって、基板の高機能化の進展にも十分対応可能となる。
このように、この種従来例に存した課題がすべて解決される等、本発明の発揮する効果は、顕著にして大なるものがある。
以下、本発明のプリント基板の製造方法を、図面に示した発明を実施するための最良の形態に基づいて、詳細に説明する。図1,図2,図3は、本発明を実施するための最良の形態の説明に供する。
そして図1は、その1例の要部を拡大した正断面説明図であり、(1)図は、準備された基材を、(2)図は、孔あけ工程を、(3)図は、導電性被膜形成工程を、(4)図は、ソフトエッチング工程を、(5)図は、被覆工程を、(6)図は、現像工程を示す。
図2は、その1例の要部を拡大した正断面説明図であり、(1)図は、露光工程を、(2)図は、剥離工程を、(3)図は、めっき工程を、(4)図は、剥離工程を、(5)図は、パターニング工程を経て製造されたプリント基板を示す。
図3の(1)図は、本発明により製造されたプリント基板の1例について、要部を拡大した平面説明図であり、(2)図は、この種従来例により製造されたプリント基板について、要部を拡大した平面説明図である。(3)図は、本発明により製造されたプリント基板の1例について、要部を拡大した平面説明図であり、(4)図は、この種従来例により製造されたプリント基板について、要部を拡大した平面説明図である。(5)図は、本発明の他の例を示し、製造されたプリント基板について、要部を拡大した正断面説明図である。
図5は、プリント基板を示し、模式拡大化した平面概略図である。
まず、図5を参照して、プリント基板Fについて述べる。プリント基板Fは、柔軟なフレキシブルプリント基板(FPC)と、硬質のリジットプリント基板とに大別されるが、共に、絶縁材1の外表面の両面又は片面に、導体層として回路パターン7が形成されている。
そして、プリント基板Fの代表例であるフレキシブルプリント基板は、ベース材が柔軟な絶縁材1例えばポリイミド製フィルムよりなり、多くの場合、その両面(表面と裏面の両方)(つまり、片面と反対面の両方)に、回路パターン7が形成される。又、リジットプリント基板は、ベース材である絶縁材1が、例えばガラスエポキシ glass epoxy resin 製,ガラスクロス glass cloth 製,セラミックス製等よりなり、その両面(表面と裏面の両方)(つまり、片面と反対面の両方)、又は片面(表面又は裏面のいずれか一方)に、回路パターン7が形成される。
絶縁材1の肉厚は、例えば、通常は20μm以上〜60μm以下であるが、12μm程度のものも出現している。回路パターン7を形成する銅箔2の肉厚は、通常例えば4μm以上〜35μm以下である。又、回路パターン7間の回路間スペースも、最近は例えば10μm以上〜30μm以下と、微細化傾向にある。
以下、この明細書では、プリント基板Fとして、フレキシブルプリント基板を例にとって、説明する。このプリント基板Fは、全体的に柔軟性および屈曲性を備えたフィルム状をなし、立体的に折ったり曲げたりして使用され、リジットプリント基板と同様に、高精度化,高機能化,ファイン化,極薄化,および軽量化等々の進展が著しく、形成される回路パターン7の高密度化および微細化が顕著である。
図5は、このようなプリント基板Fの例であるフレキシブルプリント基板を示し、構造エリア的には、配線端部11,屈曲配線部10,配線端部12に、大きく分けられる。そして、中央の屈曲配線部10が、折ったり曲げて使用される箇所であり、配線端部11,12の端には端子14が配されている。又、屈曲配線部10は、一般的に両面のいずれかのみに回路パターン7が形成され、配線端部11は、両面に回路パターン7が形成された両面配線部となると共に、スルホール4やランド15が配されている。
この図5に示したプリント基板Fは、例えば、CDプレーヤーやDVDプレーヤーにおいて、読み取り用や書き込み用の光ピックアップとして使用されている。
プリント基板Fは、概略このようになっている。
以下、図1,図2,図3を参照して、本発明のプリント基板Fの製造方法の1例について、説明する。
この製造方法では、両面銅張り積層板よりなる基材3について、→まず、スルホール4用の貫通孔5を多数設け、→各貫通孔5内を、導電化処理してから、→次に、基材3の片面を感光性ドライフィルム16にて、マスキング外層17付で被覆した後、→基材3の反対面側から、貫通孔5内に現像液18を浸入させて、→感光性ドライフィルム16を、めっきレジストとして現像する。
それからこの製造方法では、→感光性ドライフィルム16を露光して硬化させた後、→マスキング外層17を除去してから、→貫通孔5内を電気銅めっき6し、→事後、感光性ドライフィルム16を除去してから、→回路パターン7を形成する。
このような製造方法について、以下更に詳述する。
このプリント基板Fの製造方法では、まず、図1の(1)図に示したように、基材3が準備される。
基材3(フレキシブルプリント基板の場合は、フィルム基材とも称する)は、絶縁材1(フレキシブルプリント基板の場合は、絶縁フィルムとも称する)の両面に、それぞれ銅箔2が張り付けられた、両面銅張り積層板よりなる。絶縁材1つまりベース材である絶縁基材は、フレキシブルプリント基板の場合は、ポリイミド樹脂
polyimide resin 製フィルム、アラミド樹脂 aramid resin 製フィルム,液晶ポリマー liquid
crystal polymer 製フィルム,その他の柔軟性と絶縁性を備えた樹脂製フィルムよりなる。銅箔2としては、圧延箔,電解箔,特殊電解箔,又はめっき箔等が使用される。
又、このような基材3としては、3層材タイプのものと2層材タイプのものとがある。3層材では、絶縁材1の両面に、接着剤を介してそれぞれ銅箔2が積層されている。接着剤としては、エポキシ epoxy 樹脂,ハロゲンフリーhalogen freeエポキシ樹脂,高Tg−エポキシ樹脂等が使用される。2層材では、絶縁材1の両面に、銅箔2がそれぞれ直接貼り付け積層されている。2層材は、キャスト
casting 法,ラミネーター laminator 法,又は、メタライジング metaliding 法(スパッタ sputtering 法)等により、製作される。
なお、ここで言う両面銅張り積層板は、広義に解釈され、広く各種態様のものを包含している。例えば、いわゆる片面銅張り積層板について、その片面の反対面に、接着剤で銅箔を積層したタイプのものも、包含する。
基材3は、このようになっている。
次に、この製造方法では、図1の(2)図に示したように、このように準備された基材3について、スルホール4用の貫通孔5が孔あけ加工される。
スルホール4は、プリント基板Fの両面(表面と裏面)(片面と反対面)間を貫通する微細孔よりなり、1枚のプリント基板Fについて、多数形成される。そしてスルホール4は、両面の回路パターン7間の導通接続用や、回路パターン7に実装される半導体部品等の取り付け用として使用される。スルホール4の径は、0.5mm以上〜0.2mm以下のものが多くなっており、ドリル工法によるもので0.1mm程度のもの、レーザー工法のものでは0.05mm程度のものも出現している。
このようなスルホール4用として事後使用されることになる貫通孔5が、基材3について、まず最初に多数孔あけ加工される。この孔あけには、ドリル又はレーザー等が用いられ、枚葉毎又はRoll to RollのNC加工により実施される。
孔あけ加工は、このように行われる。
次に、この製造方法では、図1の(3)図,(4)図に示したように、このように貫通孔5が孔あけ加工された基材3について、貫通孔5の内壁面に、ダイレクトプレーティングdirect plating法又は無電解銅めっき electroless copper plating により、導電性被膜19が形成される。
図1に示したダイレクトプレーティング法の場合は、まず、図1の(3)図に示したように基材3全面、つまり基材3の両面の銅箔2外表面と貫通孔5内壁面について、全面的・連続的にパラジウム処理又はカーボン処理され、パラジウム又はカーボン20の微細な凹凸が、導電性被膜19として付与される。
それから、図1の(4)図に示したように、ソフトエッチングが行われ、銅箔2外表面の導電性被膜19が除去される。そこで導電性被膜19は、貫通孔5の内壁面のみ、正確には貫通孔5の内壁面に露出した絶縁材1面のみに、直接的に付与され、もって付着して残留した状態となる。
なお、このダイレクトプレーティング法では、パラジウム又はカーボン20の代わりに、カーボングラファイトその他の導電性物質が使用されることもある。又、このようなダイレクトプレーティング法によらず、無電解銅めっきにより導電性皮膜19が形成される場合は、貫通孔5内壁面のみならず両面の銅箔2外表面も、無電解銅めっきされる。
このように、導電性皮膜19が形成される。
それから、この製造方法では、図1の(5)図に示したように、このように貫通孔5に導電性皮膜19が形成された基材3は、その外表面の片面全面が、感光性ドライフィルム16によりマスキング外層17付で被覆される。すなわち基材3は、その片面(図示例では裏面つまり下面)が、感光性ドライフィルム16を貼り付けることにより、全面的に被覆される。
又、このように貼り付けられた感光性ドライフィルム16の外表面(裏面つまり下面)は、事後又は事前に貼り付けられるマスキング外層17で、更に被覆される。このようなマスキング外層17としては、感光性ドライフィルム16の表面保護用のセパレーター、微粘着性接着剤付のPET樹脂フィルム、又は、その他の粘着性を備えた透明素材が使用される。
基材3は、このように片面が、感光性ドライフィルム16で被覆され、更にその外表面がマスキング外層17で被覆される。
このように、感光性ドライフィルム16等による被覆が実施される。
そして、この製造方法では、図1の(6)図に示したように、このように感光性ドライフィルム16等にて被覆された基材3が、現像される。つまり、基材3の反対面側から貫通孔5に現像液18を浸入させて、貫通孔5の片面側の開口付近の感光性ドライフィルム16を、現像液18にて溶解除去させ、もって片面側で残った感光性ドライフィルム16が、めっきレジストとして現像される。
すなわち、基材3の反対面(表面つまり上面)側、すなわち何も被覆されていない非マスキング面であるオープン面側から、現像液18がスプレー噴射されるか、基材3が全体的に現像液18の槽に浸漬される。
そこで、貫通孔5内に反対面(表面つまり上面)側から現像液18が浸入して、貫通孔5内を経由して、片面(裏面つまり下面)側の感光性ドライフィルム16を、部分的に溶解除去する。すなわち現像液18が、貫通孔5の片面側の開口空間と、その開口部21周辺とを、溶解除去する。なお、このように貫通孔5の片面側の所定部分の溶解除去は、現像液18の濃度,温度,噴射圧,噴射時間(浸漬時間)等を制御することにより、適切な大きな・広さ・エリアで実施される。
感光性ドライフィルム16は、このように、いわゆる液もぐり現象を利用して、めっきレジストとして必要な孔付形状に現像加工され、貫通孔5の片面側に、貫通孔5の径より若干大き目の径の開口が形成される。
このように、感光性ドライフィルム16が現像される。
それから、この製造方法では、図2の(1)図に示したように、基材3は、このように現像された感光性ドライフィルム16が露光されて硬化される。
すなわち、めっきレジストとして必要な孔付形状とされた感光性ドライフィルム16は、直ちに光を当ててUV露光され、もって光重合により硬化されて現像される。
このように、感光性ドライフィルム16が露光される。
次に、この製造方法では、図2の(2)図に示したように、基材3から、マスキング外層17が剥離される。
すなわち、感光性ドライフィルム16が現像された基材3は、感光性ドライフィルム16とは異なり、孔等が存せずむく状の面状を維持していたマスキング外層17が、めっきレジストとなった感光性ドライフィルム16の外表面から、剥離されて除去される。
このように、マスキング外層17が剥離される。
それから、この製造方法では、図2の(3)図に示したように、このようにマスキング外層17が剥離された基材3について、電気銅めっき6が実施され、もって、反対面側の銅箔2と、貫通孔5内壁面の導電性被膜19と、貫通孔5の片面側の開口部21周辺とについて、銅が析出させる。そしてこれにより、貫通孔5が導通される。
すなわち電気銅めっき6は、基材3について、めっきレジストとして現像そして硬化された感光性ドライフィルム16にてマスキングされていない部分を、対象として実施される。
もって、基材3について、反対面(図2の例では表面つまり上面)側の銅箔2の外表面と、貫通孔5の内壁面を形成する導電性被膜19と、片面(図2の例では裏面つまり下面)側の貫通孔5開口部21周辺とを対象に、全面的,連続的に銅が析出して、電気銅めっき6される。貫通孔5片面側の開口部21周辺に形成される電気銅めっき6は、貫通孔5と同心状に、フランジ状つまり鍔形状のボタン部Dとして形成される。
このように、電気銅めっき6が実施される。
次に、この製造方法では、図2の(4)図に示したように、感光性ドライフィルム16が剥離される。
すなわち、電気銅めっき6が行われた基材3は、剥離液がスプレー噴射されることにより、めっきレジストとして使用された感光性ドライフィルム16が、剥離されて除去される。
このように、感光性ドライフィルム16が剥離される。
この製造方法は、このような各工程を辿った後、図2の(5)図に示したように、基材3の両面について、公知のステップを辿ることにより、回路パターン7が形成される。
すなわち例えば、基材3の両面について、感光性ドライフィルムの貼り付けによる被覆、→回路パターン7のネガマスクであるフォトマスクを用いた露光、つまり回路パターン7の焼き付け、→未露光部分の感光性ドライフィルムを除去する現像そして乾燥、→銅箔2について、感光性ドライフィルムが開口した部分のエッチング、→感光性ドライフィルムの剥離、等の公知のステップを順次辿ることにより、基材3の両面について、それぞれ、銅箔2にて回路パターン7が形成される。
もって例えば、図2の(5)図および図5に示されたように、プリント基板Fが、製造される。そして、このように製造されたプリント基板Fは半導体部品等が実装されて、使用に供される。
なお、このような回路パターン7形成に用いられるフォトマスク、つまり回路マスクであるネガマスクとしては、フィルムタイプとガラスタイプ(ガラス乾板)とが存在する。
このように、パターニングが実施される。
本発明のプリント基板Fの製造方法の図1および図2に示した例は、以上説明したように構成されている。そこで、以下のようになる。
この図1および図2に示した製造方法では、まず、両面銅張り積層板の基材3について(図1の(1)図を参照)、多数のスルホール4用の貫通孔5を形成し(図1の(2)図を参照)、→各スルホール4の内壁面に、導電性被膜19を形成してから(図1の(3)図,(4)図を参照)、→その片面を感光性ドライフィルム16およびマスキング外層17にて、被覆する(図1の(5)図を参照)。
→それから、基材3について、反対面側から貫通孔5に現像液18を入れ、→もって、感光性ドライフィルム16について、貫通孔5の片面側の開口付近のものを溶解除去して、→感光性ドライフィルム16を、めっきレジストとして現像,そして露光して硬化させる(図1の(6)図,図2の(1)図を参照)。
→しかる後、基材3を電気銅めっき6する。すなわち、マスキング外層17を剥離してから(図2の(2)図を参照)、→反対面側の銅箔2と、貫通孔5内壁面の導電性被膜19と、貫通孔5の片面側の開口部21周辺とについて、限定的かつ連続的に銅を析出させて、電気銅めっき6し、→もって貫通孔5を、片面と反対面間で導通させる(図2の(3)図を参照)。
→それから、基材3について、感光性ドライフィルム16を剥離してから(図2の(4)図を参照)、→基材3の銅箔2をパターニングし、もって回路パターン7を形成する(図2の(5)図を参照)。
そこで、本発明の図1,図2に示した例の製造方法によると、次の第1,第2,第3,第4のようになる。
→もって、この製造方法により製造されたプリント基板Fは、このような銅箔2にてその両面に回路パターン7が形成されており、その片面側(例えば裏面つまり下面)の回路パターン7は、全面的に電気銅めっき6されておらず、銅の析出はない。
→さてそこで、このプリント基板Fは、このような片面を屈曲面として使用した場合、(つまり前述したように屈曲配線部10は、両面のいずれかのみに回路パターン7が形成されることが多く、このように電気銅めっき6されていない片面を回路パターン7側とすることにより、)→両面の銅箔2そして回路パターン7が共に電気銅めっき6されている場合に比べ、その分だけ、全体的に柔軟性および屈曲性、つまりフレキシブル性に富んでいる。
そこで例えば、この製造方法で製造されたプリント基板Fは、端部に位置してスルホール4が配される配線端部11に対し、中央部に位置して屈曲配線部10となる箇所を、スムーズに折ったり曲げたりすることができる(図5を参照)。
そこで、このプリント基板Fは、両面の回路パターン7が共に電気銅めっき6され銅が析出している場合に比べ、その分だけ、重量が軽いと共に、肉厚も薄くなる。
又、このプリント基板Fは、片面側の銅箔2は電気銅めっき6されていないので、電気銅めっき6され銅が析出している場合に比べ、その片面側についてエッチング等がよりスムーズに行えるので、より高密度化,微細化された回路パターン7を形成することができる。
→そこで、この製造方法は、めっきレジスト形成のためにフォトマスク9を使用する方式の場合に比べ(図4の(2)図,(3)図,(4)図等を参照)、製造工程が省かれ簡素化されると共に、面倒で煩わしいフォトマスク9と貫通孔5の位置合わせ作業も、不要化される。
→そこで、この製造方法により製造されたプリント基板Fは、貫通孔5つまりスルホール4の片面側の開口部21周辺に、電気銅めっき6されたボタン部Dが、フランジ状つまり鍔形状に正確かつ均等に形成される。→つまり、このプリント基板Fは、目視作業によることなく、基材3の伸縮やフォトマスク9の伸縮の影響を受けることもなく(図4の(2)図,(3)図,(4)図を参照)、回路パターン7側(のランド部15)との接続用のボタン部Dが、位置精度や寸法精度に優れつつ形成される。
そして、このプリント基板Fは、このような高精度に基づき、例えば図3の(1)図に示したように、50μm程度まで小径化された微細なボタン部Dが形成可能となる(図3の(2)図に示したこの種従来例の0.2mm程度と比較対照)。もって、このプリント基板Fは、回路パターン7側のランド15も、対応して小径化可能となる。
そこで、このプリント基板Fは、配線端部11において(図5を参照)、ランド15間にスペース的余裕が生じ、もって、ランド15間に通される回路パターン7の配線本数や配線密度も、容易かつ自在に増加,変更可能となる(図3の(3)図と、この種従来例の図3の(4)図とを、比較対照)。
ところで、本発明のプリント基板Fの製造方法は、以上説明した図1,図2の例、つまりボタン部Dを基材3の片面に形成する例に限定されるものではなく、例えば図3の(5)図に示した例のように、ボタン部Dを基材3の両面に形成することも可能である。
つまり、この図3の(5)図の例では、中間工程を一部繰り返すことにより、このように精度に優れたボタン部Dを、片面側のみならず反対面側にも形成可能であり、結局、図3の(5)図に示したように、両面(表面と裏面の両方)(つまり、片面と反対面の両方)共に、精度に優れ小径化つまり微細化されたボタン部Dを、形成可能となる。
これらについて、更に詳述する。まず最初に、導電性被膜19付の貫通孔5が設けられた基材3の片面について、感光性ドライフィルム16を、めっきレジストとして被覆し現像して硬化させてから、→そのマスキング外層17を、剥離して除去する。
→それから、基材3の反対面についても、これに準じ、感光性ドライフィルム16を、めっきレジストとして被覆し現像して硬化させてから(この場合、現像液18は片面側から貫通孔5に浸入せしめられる)、→そのマスキング外層17を剥離して除去する。
→しかる後、電気銅めっき6が行われる。そして、この電気銅めっき6は、前述した図1,図2の例とは異なり、貫通孔5内と両面の開口部21とについてのみ行われる。
→それから基材3は、両面の感光性ドライフィルム16を剥離して除去してから、パターニングされる。
そして、製造されたプリント基板Fは、両面の銅箔2つまり回路パターン7が、共に電気銅めっき6されていないので、前述した第1の柔軟性および屈曲性に、より優れると共に、前述した第2の重量および肉厚そして高密度化および微細化面等に、より優れるようになる。
2 銅箔
3 基材
4 スルホール
5 貫通孔
6 電気銅めっき
7 回路パターン
8 感光性ドライフィルム
9 フォトマスク
10 屈曲配線部
11 配線端部
12 配線端部
13 ランド(従来例)
14 端子
15 ランド(本発明)
16 感光性ドライフィルム
17 マスキング外層
18 現像液
19 導電性被膜
20 パラジウム又はカーボン
21 開口部
A プリント基板(従来例)
B プリント基板(従来例)
C ボタン部(従来例)
D ボタン部(本発明)
F プリント基板(本発明)
Claims (8)
- 銅張り積層板について、まず、スルホール用の貫通孔を多数設け、該貫通孔内を導電化処理してから、片面を感光性ドライフィルムにてマスキング外層付で被覆した後、反対面側から該貫通孔に現像液を浸入させて、該感光性ドライフィルムをめっきレジストとして現像して硬化させた後、該マスキング外層を除去し、
それから、該貫通孔とその開口部周辺とを銅めっきし、該感光性ドライフィルムを除去してから、回路パターンを形成すること、を特徴とするプリント基板の製造方法。 - 請求項1に記載したプリント基板の製造方法において、
該銅張り積層板について、まず、スルホール用の該貫通孔を多数設け、該貫通孔内を導電化処理してから、片面を該感光性ドライフィルムにて該マスキング外層付で被覆した後、反対面側から該貫通孔に現像液を浸入させて、該感光性ドライフィルムをめっきレジストとして現像して硬化させた後、該マスキング外層を除去し、
次に、反対面を別の感光性ドライフィルムにてマスキング外層付で被覆した後、片面側から該貫通孔に現像液を浸入させて、該感光性ドライフィルムをめっきレジストとして現像して硬化させた後、該マスキング外層を除去し、
それから、該貫通孔とその両面の該開口部周辺とを銅めっきし、該両感光性ドライフィルムを除去してから、該回路パターンを形成すること、を特徴とするプリント基板の製造方法。 - 請求項1に記載したプリント基板の製造方法において、
まず、絶縁材の両面に銅箔が張り付けられた両面銅張り積層板よりなる基材に、スルホール用の該貫通孔を多数孔あけ加工する工程と、次に、該貫通孔の内壁面に導電性被膜を形成する工程と、
次に、該基材の片面全面を、該感光性ドライフィルムにより該マスキング外層付で被覆する工程と、しかる後、該基材の反対面側から該貫通孔に該現像液を浸入させて、該貫通孔の片面側の開口付近の該感光性ドライフィルムを、該現像液にて溶解除去し、もってめっきレジストとして現像して硬化させる工程と、
それから、該マスキング外層を剥離する工程と、しかる後、該基材について電気銅めっきを実施し、もって反対面側の該銅箔と、該貫通孔内壁面の該導電性被膜と、該貫通孔の片面側の開口部周辺とについて、銅を析出させることにより、該貫通孔の導通を得る工程と、を備えており、
事後、該感光性ドライフィルムを除去する剥離工程の後、該基材の両面について、該銅箔による該回路パターンの形成工程へと向かうこと、を特徴とするプリント基板の製造方法。 - 請求項1に記載したプリント基板の製造方法において、該プリント基板は、柔軟性を備えたフィルム状のフレキシブルプリント基板よりなること、を特徴とするプリント基板の製造方法。
- 請求項1に記載したプリント基板の製造方法において、該プリント基板は、硬質のリジットプリント基板よりなること、を特徴とするプリント基板の製造方法。
- 請求項1に記載したプリント基板の製造方法において、該貫通孔内の導電化処理は、パラジウム,カーボン,その他の導電物質の被膜を形成するダイレクトプレーティング法、又は、無電解銅めっきにて被膜を形成する無電解銅めっき法により、実施されること、を特徴とするプリント基板の製造方法。
- 請求項1に記載したプリント基板の製造方法において、該貫通孔への現像液の浸入は、該基材への現像液のスプレー噴射、又は該基材の現像液槽への浸漬により、実施されること、を特徴とするプリント基板の製造方法。
- 請求項1に記載したプリント基板の製造方法において、該回路パターンの形成は、該基材を感光性レジストフィルムで被覆してから、回路マスクを用いて、該感光性レジストフィルムを露光して硬化させて現像した後、該基材の銅箔をエッチングして、残った該感光性レジストフィルムを剥離すること、により実施されること、を特徴とするプリント基板の製造方法。
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