JP4099330B2 - 燃料電池 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は燃料電池に関し、更に詳細にはメタン等の燃料ガスと酸素とを含む混合ガスが供給される燃料電池用セルが用いられた燃料電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
燃料電池は、火力発電等の発電効率に比較して、高効率の発電効率が期待できるため、現在、多くの研究がなされている。
かかる燃料電池には、図5に示す様に、イットリア(Y2O3)が添加された安定化ジルコニアから成る焼成体を酸素イオン伝導型の固体電解質層100として用い、この固体電解質層100の一面側にカソード層102が形成されていると共に、固体電解質層100の他面側にアノード層104が形成された燃料電池用セル106が配設されている。
この燃料電池用セル106のカソード層102側には、酸素又は酸素含有気体が供給される。他方のアノード層104側には、メタン等の燃料ガスが供給される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
かかる図5に示す燃料電池用セル106のカソード層102側に供給された酸素(O2)は、カソード層102と固体電解質層100との境界で酸素イオン(O2-)にイオン化され、この酸素イオン(O2-)は、固体電解質層100によってアノード層104に伝導される。アノード層104に伝導された酸素イオン(O2-)は、アノード層104に供給されたメタン(CH4)ガスと反応し、水(H2O)、二酸化炭素(CO2)、水素(H2)、一酸化炭素(CO)が生成される。かかる反応の際に、酸素イオンが電子を放出するため、カソード層102とアノード層104との間に電位差が生じる。このため、カソ−ド層102とアノード層104を取出線108によって電気的に接続することにより、アノード層104の電子はカソード層102の方向(矢印の方向)に取出線108を流れ、燃料電池から電気を取り出すことができる。
尚、かかる図5に示す燃料電池の作動温度は、約1000℃である。
【0004】
しかし、図5に示す燃料電池用セル106は、約1000℃もの高温下で、カソード層102側は酸化性雰囲気に晒されていると共に、アノード層104側は還元性雰囲気に晒されているため、燃料電池用セル106の耐久性を向上することは困難であった。
一方、SCIENCE,Vol.288(2000),p2031-2033には、図6に示す様に、固体電解質層100の両面側にカソード層102とアノード層104とが形成された燃料電池用セル106を、メタンガスと酸素とが混合された混合ガス雰囲気内に載置しても、燃料電池用セル106には起電力が発生することが報告されている。
この様に、燃料電池用セル106を混合ガス雰囲気内に載置することによって、燃料電池用セル106の全体を実質的に同一雰囲気とすることができ、両面の各々を異なる雰囲気に晒す図5に示す燃料電池用セル106に比較して、その耐久性の向上を図ることができる。
しかしながら、図6に示す燃料電池では、単一の燃料電池用セル(以下、単一燃料電池用セルと称することがある)106が容器200内に収容されているため、燃料電池から取り出すことのできる電圧及び電流は不充分である。
【0005】
このため、燃料電池から所望の電圧及び電流を取り出すには、図7に示す様に、複数個の単一燃料電池用セル106,106・・が積層された多層燃料電池用セルを使用し、単一燃料電池用セル106,106・・を電気的に直列及び/又は並列に接続する。
しかし、多層燃料電池用セルを構成する単一燃料電池用セル106の各々は、ガス流路302,302・・が複雑に形成されたセパレータ300によって分離されており、燃料電池の構造等を複雑化している。
しかも、この様に構造等が複雑化した燃料電池では、その作動温度における各部材の熱膨張率等のマッチングを図ることが困難であり、各部材に加えられる熱ストレスの影響が大きくなり易い。
そこで、本発明の課題は、供給されたメタン等の燃料ガスと酸素とを含む混合ガスを用い、簡単な構造で所望の電圧及び電流を取り出し得る燃料電池を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、前記課題を解決するには、図6に示す燃料電池に用いた複数個の単一燃料電池用セル106を電気的に並列となるように接続して形成した多層燃料電池用セルを用いた燃料電池によれば、多層燃料電池用セル及び燃料電池の構造を簡単化でき、所望の電圧及び電流を取り出すことができることを見出し、本発明に到達した。
すなわち,本発明は、メタン等の燃料ガスと酸素とを含む混合ガスが供給される燃料電池用セルが用いられた燃料電池であって、前記燃料電池用セルとして、前記混合ガスが透過し得ない緻密構造の固体電解質層がカソード層とアノード層とに挟み込まれて複数個の単一燃料電池用セルが形成されていると共に、前記単一燃料電池用セルの各々が隣接する単一燃料電池用セルとの間に絶縁層が配設されて電気的に並列に接続された多層燃料電池用セルが使用され、且つ前記混合ガスが供給される筒状体内に、前記混合ガスが通過可能な多孔層に形成されたカソード層、アノード層及び絶縁層の各々が混合ガスの流動方向に対して平行方向となるように、前記多層燃料電池用セルが配設されていると共に、前記多層燃料電池用セルを構成する最外層の絶縁層が、前記混合ガスが多層燃料電池用セルをバイパスすることを防止できるように、前記筒状体の内壁面に接合されていることを特徴とする燃料電池にある。
【0007】
かかる本発明において、燃料電池用セルとして、混合ガスが透過し得ない緻密構造の固体電解質層がカソード層とアノード層とに挟み込まれて成る複数の単一燃料電池用セルが電気的に直列に接続されて複数個の直列燃料電池用セルが形成されていると共に、前記直列燃料電池用セルの各々が隣接する直列燃料電池用セルとの間に絶縁層が配設されて電気 的に並列に接続された多層燃料電池用セルを使用することによって、単一燃料電池用セル単独よりも大きな電流量及び電圧を取り出すことができる。
また、単一燃料電池用セル又は直列燃料電池用セルが電気的に並列に接続されるように、前記セルの外方に延出されたカソード層同士及びアノード層同士の端部が電気的に接続することによって、単一燃料電池用セル又は直列燃料電池用セルを容易に電気的に並列接合できる。
【0008】
本発明に係る燃料電池によれば、使用する多層燃料電池用セルは、混合ガスが透過し得ない固体電解質層が、混合ガスが透過し得る多孔層のカソード層とアノード層とに挟み込まれて形成された、複数個の単一燃料電池用セルを、隣接する単一燃料電池用セルとの間に混合ガスが透過し得る多孔層の絶縁層を配設して電気的に並列に接続することによって、単一燃料電池用セル単独よりも大きな電流量を取出すことができる。
また、多層燃料電池用セルとして、混合ガスが透過し得ない緻密構造の固体電解質層がカソード層とアノード層とに挟み込まれて成る複数の単一燃料電池用セルが電気的に直列に接続されて複数個の直列燃料電池用セルが形成されていると共に、直列燃料電池用セルの各々が隣接する直列燃料電池用セルとの間に絶縁層が配設されて電気的に並列に接続された多層燃料電池用セルを用いることによって、単一燃料電池用セル単独よりも大きな電流量及び電圧を取り出すことができる。
更に、供給された混合ガスの流動方向に対して平行方向となるように、筒状体内に多層燃料電池用セルを配設し、その際に、多層燃料電池用セルの最外層を構成する多孔層の絶縁層が筒状体の内壁面と接合するように多層燃料電池用セルを配設することによって、多層燃料電池用セルをバイパスする混合ガスを防止できる。
かかる本発明に係る燃料電池では、燃料電池の作動温度における各部材の熱膨張率のマッチングを図ることも比較的容易となり、各部材に加えられる熱ストレスの影響を可及的に軽減できる。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明に係る燃料電池の一例を図1(a)(b)に示す。図1(a)は、本発明に係る燃料電池の一例を説明するための概略断面図であり、図1(b)は、図1(a)に示す燃料電池の接続状況を説明する説明図である。
図1(a)に示す燃料電池では、燃料電池用セル10は、その側面を形成する最外層の絶縁層18を介して筒状体22の内壁面に接合されて収容されている。このため、筒状体22内に矢印A方向から供給されるメタン等の燃料ガスと酸素とを含む混合ガスが、燃料電池用セル10をバイパスすることを防止できる。
かかる燃料電池用セル10は、固体電解質層12がカソード層14とアノード層16とに挟み込まれて形成された単一燃料電池用セル20,20,20から形成され、隣接する単一燃料電池用セル20との間には、絶縁層18が配設されている。
この単一燃料電池用セル20,20,20は、図1(b)に示す様に、電気的に並列に接続されている。すなわち、図1(a)に示す様に、カソード層14,14,14が取出線24aに接続され、アノード層16,16,16が取出線24bに接続されて筒状体22の外側に引き出される。
この際に、取出線24a,24bに接続されるカソード層14及びアノード層16を、図1(a)に示す様に、燃料電池用セル10の外方に延出しておくことにより、取出線24a,24bとの接続を容易に行うことができる。
【0010】
図1に示す燃料電池では、供給された混合ガスの流動方向に対して燃料電池用セル10を形成する各層が平行方向に配設されている。かかる燃料電池用セル10を構成する各単一燃料電池用セル20で起電力が発生するには、単一燃料電池用セル20を形成するカソード層14に、供給された混合ガス中の酸素(O2)が拡散することが必要である。
更に、固体電解質層12によってアノード層16に伝導された酸素イオン(O2-)がアノード層16に供給された混合ガス中のメタン(CH4)等の燃料ガスと電気化学的に反応し、生成された水(H2O)、二酸化炭素(CO2)、水素(H2)、一酸化炭素(CO)等がアノード層16を拡散して除去されることも必要である。
このため、混合ガスの流動方向に対して燃料電池用セル10の各層が平行方向に配設されている図1(a)に示す燃料電池では、供給された混合ガスが燃料電池用セル10を形成する各層に対して平行方向に流動することを要し、カソード層14、アノード層16及び絶縁層18の各々は、混合ガスが通過し得る多孔層に形成されている。このカソード層14、アノード層16及び絶縁層18の各々の気孔率は、20%以上、更に30〜70%、特に40〜50%とすることが好ましく、更に絶縁層18の気孔率をカソード層14及びアノード層16よりも高くすることが好ましい。
一方、固体電解室層12は、カソード層14、アノード層16及び絶縁層18の各々が多孔層に形成されているため、混合ガスが通過し得ない緻密層に形成されている。
【0011】
図1(a)に示す燃料電池用セル10を形成する固体電解質層12は、酸素イオン誘導体であって、イットリウム(Y)やスカンジウム(Sc)等の周期律表第3族元素により部分安定化されたジルコニア酸化物、或いはサマリウム(Sm)やガドリウム(Gd)等がドープされたセリウム酸化物によって形成される。
更に、カソード層14は、ストロンチウム(Sr)等の周期律表第3族元素が添加されたランタンのマンガン、ガリウム又はコバルト酸化化合物から形成され、アノード層16は、固体電解質層12を形成する固体電解質が10〜30wt%添加されたニッケルサーメット又は白金担持体によって形成されている。
また、絶縁層18は、電気絶縁性を有するアルミナセラミックやフォルステライトセラミック等の材料で形成でき、特に接合する単一燃料電池用セル20を形成するカソード層14及びアノード層16に近似した熱膨張係数の材料で形成されていることが好ましい。
かかる燃料電池用セル10を形成する際には、固体電解質層12を緻密構造とする場合には、予め焼成して形成した固体電解質層12に、所定形状の各層用のグリーンシートを積層した後、又は各層用のペーストを所定形状に塗布した後、固体電解質層12の緻密構造を維持でき且つその他の層が多孔層を形成し得る条件下で再焼成することによって得ることができる。
或いは、予め焼成して形成した単一燃料電池用セル20,20・・を、絶縁層18を形成するグリーンシートを介して積層し、固体電解質層12の緻密構造を維持でき且つ絶縁層18が多孔層となり得る条件下で焼成して一体化することによっても、燃料電池用セル10を得ることができる。
得られた燃料電池用セル10は、その最外層の絶縁層18,18の側面を筒状体22の内壁面に密着させて収容して燃料電池とする。
尚、固体電解質層12、カソード層14、アノード層16及び絶縁層18の全層が多孔層の燃料電池用セル10を形成するには、所定形状に形成した各層のグリーンシートを積層した積層体を同時焼成することによって得ることができ、予め焼成して形成した固体電解質層12に、所定形状の各層用のグリーンシートを積層した後、又は各層用のペーストを所定形状に塗布した後、再焼成することによって燃料電池用セル10を得る場合に比較して、製造コスト等を安価とすることができる。
【0012】
得られた燃料電池を駆動温度まで昇温した後、図1(a)に示す様に、燃料電池用セル10を形成する各層に対して平行方向から混合ガスを供給すると、供給された混合ガスは、単一燃料電池用セル20,20・・の各々を形成する多孔層のカソード層14、アノード層16及び絶縁層18に沿って流動する。その際に、混合ガス中の酸素(O2)は、カソード層14と固体電解質層12との境界で酸素イオン(O2-)にイオン化され、この酸素イオン(O2-)は、固体電解質層12によってアノード層16に伝導される。アノード層16に伝導された酸素イオン(O2-)は、アノード層16を通過する混合ガス中のメタン(CH4)等の燃料ガスと電気化学的に反応し、水(H2O)、二酸化炭素(CO2)、水素(H2)、一酸化炭素(CO)等の反応ガスが生成される。この反応ガスは、アノード層16を流動する混合ガスの流動方向に移動し、燃料電池用セル10から排出される。
かかる電気化学的な反応の際に、酸素イオンが電子を放出するため、カソード層14とアノード層16との間に電位差が生じる。
この電位差は、単一燃料電池用セル20,20・・の各カソード層14とアノード層16との間に生じるため、各カソード層14同士を接続した取出線24aと、各アノード層16同士を接続した取出線24bとにより、燃料電池から電気を取出すことができる。
かかる取出線24a,24bにより、単一燃料電池用セル20,20・・は、図1(b)に示す様に、電気的に並列に接続されている。このため、単一燃料電池用セル20,20・・の各々の電圧及び電流が等しく、電圧をvボルトとし電流をiアンペアとすると、燃料電池から取出される電圧Vはvボルトであるが、電流Iはi+i+・・アンペアとなる。従って、図1(a)に示す燃料電池では、単一燃料電池用セル単独よりも大きな電流量を取出すことができる。
【0013】
また、大きな電圧及び電流の電気を取出したい場合には、図2(a)に示す燃料電池を用いる。図2(a)に示す燃料電池の燃料電池用セル10は、筒状体22の内壁面に絶縁層18を介して接合されており、燃料電池用セル10を構成する単一燃料電池用セル20a,20a,20b,20bは、図1(a)に示す単一燃料電池用セル20と同一構成である。
但し、単一燃料電池用セル20a,20aは、単一燃料電池用セル20aの一方のアノード層16と、他方の単一燃料電池用セル20aのカソード層14とが直接接合されて直列燃料電池用セル群20A(以下、単にセル群20Aと示すことがある)を形成する。
更に、単一燃料電池用セル20b,20bも、単一燃料電池用セル20bの一方のアノード層16と、他方の単一燃料電池用セル20bのカソード層14とが直接接合されて直列燃料電池用セル群20B(以下、単にセル群20Bと示すことがある)を形成する。
かかるセル群20Aとセル群20Bとは、絶縁層18を介して接合されて一体化されており、セル群20A,20Bの絶縁層18に接合された最外層のカソード層14,14が取出線24aに接合され、セル群20A,20Bの最外層に位置するアノード層16,16が取出線24bに接合されている。
図2(a)に示す燃料電池用セル10においても、取出線24a,24bに接続されるカソード層14及びアノード層16を、図2(a)に示す様に、燃料電池用セル10の外方に延出しておくことにより、取出線24a,24bとの接続を容易に行うことができる。
【0014】
かかる図2(a)に示す燃料電池は、図2(b)に示す様に、単一燃料電池用セル20a,20aが電気的に直列に接続されたセル群20Aと、単一燃料電池用セル20b,20bが電気的に直列に接続されたセル群20Bとが、電気的に並列に接続されている。このため、単一燃料電池用セル20a,20a,20b,20bの各々の電圧及び電流が等しく、電圧をvボルトとし電流をiアンペアとすると、燃料電池から取出される電圧Vは2vボルトとなり、電流Iも2iアンペアとなる。従って、図2(a)に示す燃料電池では、単一燃料電池用セル単独よりも大きな電流量及び電圧を取出すことができる。
【0015】
図1(a)及び図2(b)に示す燃料電池に用いた燃料電池用セル10では、供給された混合ガスの流動方向に対して平行方向となるように各層を配設したが、混合ガスの流動方向に対して直交方向となるように各層を配設した燃料電池用セル10を用いた燃料電池を、参考のために図3(a)(b)に示す。
図3(a)(b)に示す参考例としての燃料電池は、矢印A方向から供給された混合ガスが、混合ガスの流動方向に対して直交方向に配設された燃料電池用セル10の各層を通過することが必要であるため、燃料電池用セル10を形成する固体電解質層12、カソード層14、アノード層16及び絶縁層18の各層は、混合ガスが通過可能な多孔層である。
かかる多孔層の燃料電池用セル10は、所定形状に形成した各層のグリーンシートを積層した積層体を同時焼成することによって得ることができる。
尚、燃料電池用セル10を形成する各層の組成等は、図1(a)及び図2(a)に示す燃料電池用セル10と同一であり、詳細な説明を省略する。
【0016】
図3(a)に示す参考例としての燃料電池の燃料電池用セル10は、固体電解質層12がカソード層14とアノード層16とに挟み込まれて形成された三個の単一燃料電池用セル20,20,20から形成され、隣接する単一燃料電池用セル20との間には、絶縁層18が配設されている。
かかる燃料電池用セル10は、カソード層14同士が取出線24aに接続され、アノード層16同士が取出線24bに接続されているため、単一燃料電池用セル20,20,20が電気的に並列に接合されたものである。
また、図3(b)に示す参考例としての燃料電池の燃料電池用セル10は、単一燃料電池用セル20a,20aが直接接合され、直列燃料電池用セル群20A(以下、単にセル群20Aと示すことがある)を形成し、単一燃料電池用セル20b,20bも、直接接合されて直列燃料電池用セル群20B(以下、単にセル群20Bと示すことがある)を形成する。
かかるセル群20Aとセル群20Bとは、絶縁層18を介して接合されて一体化されており、セル群20A,20Bの絶縁層18に接合された最外層のカソード層14,14が取出線24aに接合され、セル群20A,20Bの最外層に位置するアノード層16,16が取出線24bに接合されている。このため、セル群20A,20Bは、図2(b)に示すように、電気的に並列に接合されたものである。
【0017】
図1〜図3に示す燃料電池の燃料電池用セル10を形成する絶縁層18では、微細孔が形成された多孔質のセラミック層を用いていたが、図4に示す様に、緻密なセラミック板に複数個の孔26,26・・が穿設された絶縁層18を用いてもよい。
また、筒状体22と燃料電池用セル10とを同時焼成して形成してもよい。この様に、両者を同時焼成して形成することにより、筒状体22の内壁面と燃料電池用セル10の外周面との密着を容易に行うことができる。
更に、図1〜図4に示す燃料電池に供給する混合ガスとしては、メタンの他に、水素ガス、エタン,プロパン等の可燃性ガスと空気とを混合した混合ガスを好適に用いることができ、通常、可燃性ガスの酸素に対する濃度を爆発限界以上の濃度に調整して容器20内に供給する。
【0018】
【発明の効果】
本発明に係る燃料電池によれば、供給されたメタン等の燃料ガスと酸素とを含む混合ガスを用い、簡単な構造で所望の電圧及び電流を取り出すことができる。このため、燃料電池を小型化でき、家庭用等にも用いることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る燃料電池の一例を説明する概略断面図及び説明図である。
【図2】 本発明に係る燃料電池の他の例を説明する概略断面図及び説明図である。
【図3】 参考例としての燃料電池の一例を説明する概略断面図である。
【図4】 本発明に係る燃料電池に用いる絶縁層の他の例を説明する部分斜視図である。
【図5】 従来の燃料電池の概略を説明するための概略図である。
【図6】 改良された燃料電池の概略を説明するため概略図である。
【図7】 従来の多層燃料電池用セルを説明するための斜視図である。
【符号の説明】
10 燃料電池用セル
12 固体電解質層
14 カソード層
16 アノード層
18 絶縁層
20A,20B 直列燃料電池用セル群
20,20a,20b 単一燃料電池用セル
22 筒状体
Claims (3)
- メタン等の燃料ガスと酸素とを含む混合ガスが供給される燃料電池用セルが用いられた燃料電池であって、
前記燃料電池用セルとして、前記混合ガスが透過し得ない緻密構造の固体電解質層がカソード層とアノード層とに挟み込まれて複数個の単一燃料電池用セルが形成されていると共に、前記単一燃料電池用セルの各々が隣接する単一燃料電池用セルとの間に絶縁層が配設されて電気的に並列に接続された多層燃料電池用セルが使用され、
且つ前記混合ガスが供給される筒状体内に、前記混合ガスが通過可能な多孔層に形成されたカソード層、アノード層及び絶縁層の各々が混合ガスの流動方向に対して平行方向となるように、前記多層燃料電池用セルが配設されていると共に、
前記多層燃料電池用セルを構成する最外層の絶縁層が、前記混合ガスが多層燃料電池用セルをバイパスすることを防止できるように、前記筒状体の内壁面に接合されていることを特徴とする燃料電池。 - 燃料電池用セルとして、混合ガスが透過し得ない緻密構造の固体電解質層がカソード層とアノード層とに挟み込まれて成る複数の単一燃料電池用セルが電気的に直列に接続されている複数個の直列燃料電池用セルが形成されていると共に、前記直列燃料電池用セルの各々が隣接する直列燃料電池用セルとの間に絶縁層が配設されて電気的に並列に接続された多層燃料電池用セルが使用されている請求項1記載の燃料電池。
- 単一燃料電池用セル又は直列燃料電池用セルが電気的に並列に接続されるように、前記セルの外方に延出されたカソード層同士及びアノード層同士の端部が接続されている請求項1又は請求項2項記載の燃料電池。
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