JP4099280B2 - 建物開口部材とその施工方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、比較的簡易に施工される嵌め殺し窓、引き違い戸あるいは窓等として構成される半外付け式の建物開口部材とその施工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えばコンビニエンスストア等の店舗等のように、比較的簡易、迅速に施工される建物開口部材は、アルミニウム合金製等の押出形材でなる上下枠、左右の縦枠を鉄骨等で組まれた建物開口部形成部(躯体)に固定し、これらの枠内に嵌め殺し窓を構成するパネルや引き違い障子や戸を取付けて構成される。
【0003】
前記上下枠や縦枠は、これらの枠の障子取付け側と反対側の取付け面(見込み面)に突出させた取付け片を鉄骨等の躯体部材にねじ等の固定具により固定し、前記取付け片の室外側の面に金属サイディング等の外装材を固定して取付けられる。この外装材を施工する場合、現場の状況、例えば前記躯体と外装材との間に断熱材を介在させるか否かあるいは外装材の幅等により、建物開口部材の枠の室外側面が外装材の室外側の面から突出する幅が異なることになる。
【0004】
従来はこのような現場における施工構造の相違にかかわらず、前記各枠の前記取付け片の室内外方向の位置を一定に設定した構造とするか、あるいは外装材の室外側の面からの枠の室外側面の突出幅(出幅)をなるべく小さくして美観の劣化を防止するために、前記取付け片の室内外方向の位置が異なる2種類の枠を準備したものがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、現場における施工構造の相違にかかわらず、枠の取付け片の室内外方向の位置を一定に設定して共通に使用するものは、鉄骨等でなる躯体と外装材の室外側の面との間隔が最大となるものを想定して取付け片の位置が設定されているため、この間隔が狭い施工現場においては、枠が室外側に突出しすぎて美観上好ましくない場合が生じてくる。
【0006】
一方、枠に設ける取付け片の室内外方向の位置が異なる2種類の枠を準備し、現場の状況に応じて枠を選択して施工する構造のものは、メーカーとして2種類の枠の製造設備を備え、管理しなければならないために価格の上昇を招き、また、施工業者は、2種類の枠のいずれかを買い入れて施工しなければならず、やはり管理が煩雑になるという問題点があった。
【0007】
本発明は、上述のように比較的簡易、迅速に施工される建物開口部材として、部品の兼用が可能となり、もって製造設備の簡略化、価格低減、管理の容易化の面で有利となる建物開口部材とその施工方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1の建物開口部材は、建物の開口部に取付ける上枠、下枠、左右の縦枠を有し、
前記左右の縦枠と前記上枠の少なくとも室外側、室内側にそれぞれホロー部を備え、
前記左右の縦枠と前記上枠の躯体への取付け面側における室内外方向の中心よりずれた位置に、それぞれ外方向に突出する取付け片を備え、
前記左右の縦枠と前記上枠の前記取付け片を除いた部分の室内外の断面形状が室内外方向の中心線を挟んでほぼ対称形をなし、
前記左右の縦枠と前記上枠の室内外方向の向きを反転させることにより、前記左右の縦枠および前記上枠の室外側の面と前記取付け片との距離が変更され、もって1種の縦枠と上枠とを、前記取付け片の室外側に施工される外装材の厚物仕上げと薄物仕上げに兼用可能とした
ことを特徴とする。
【0009】
請求項2の建物開口部材は、請求項1に記載の建物開口部材において、
前記左右の縦枠の端部に嵌合するキャップは、前記縦枠と前記上枠の取付け片の端部に一部を当てる鍔部と、前記縦枠端部の前記室内外のホロー部に嵌合する2つの嵌合部とを有し、
前記左右の縦枠と前記上枠と前記キャップの全体を反転させることにより、1種のキャップを厚物仕上げと薄物仕上げに兼用可能とした
ことを特徴とする。
【0010】
請求項3の建物開口部材の施工方法は、建物の開口部に取付ける上枠、下枠、左右の縦枠を有する建物開口部材を施工する方法において、
前記左右の縦枠と前記上枠の少なくとも室外側、室内側にそれぞれホロー部を設け、
前記左右の縦枠と前記上枠の躯体への取付け面側における室内外方向の中心よりずれた位置に、それぞれ外方向に突出する取付け片を設け、
前記左右の縦枠と前記上枠の前記取付け片を除いた部分の室内外の断面形状を室内外方向の中心線を挟んでほぼ対称形とし、
外装材の施工を厚物仕上げで行うかまたは薄物仕上げで行うかに対応して、前記左右の縦枠と前記上枠の室内外方向の向きを選択することにより、前記左右の縦枠および前記上枠の室外側の面と前記取付け片との距離を選択して躯体への取付けを行い、もって1種の縦枠と上枠を厚物仕上げおよび薄物仕上げに兼用する
ことを特徴とする。
【0011】
請求項4の建物開口部材の施工方法は、請求項3に記載の建物開口部材の施工方法において、
前記左右の縦枠の端部に嵌合するキャップに、前記縦枠と前記上枠の取付け片の端部に一部を当てる鍔部と、前記縦枠端部の前記室内外のホロー部に嵌合する2つの嵌合部とを設け、
前記左右の縦枠と前記上枠と前記キャップの全体の室内外方向の向きを選択して躯体への取付けを行うことにより、1種のキャップを厚物仕上げと薄物仕上げに兼用する
ことを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1は本発明による建物開口部材の一実施の形態である嵌め殺し窓を示す横断面図、図2はその縦断面図である。図1、図2において、1は鉄骨でなる左右の縦材、2、3はそれぞれ鉄骨でなる上材、下材であり、これらにより建物開口部の躯体を構成する。4は建物開口部材である嵌め殺し窓であり、5はその左右の縦枠、6、7はそれぞれその上枠、下枠である。これらの枠5〜7はアルミニウム合金製押出形材でなる。縦枠5および上枠6にはパネル9ののみ込み部10、11を有し、パネル9の両端がこののみ込み部10に嵌め込まれて装着される。また、図1に示すように、左右の縦枠5には室内側、室外側にそれぞれホロー部5a、5bを有する。また、図2に示すように、上枠6には室内側、室外側にそれぞれホロー部6a、6bを有する。下枠7は、パネル9をスペーサ12上に載せ、室外側から取付ける押縁13によりパネル9の下端を固定する。
【0013】
14は内装材、15は嵌め殺し窓4と内装材14との間を塞ぐ化粧パネル、16は外装材、17は外装材16と枠5〜7との間の隙間を塞ぐコーキング材である。
【0014】
押縁13は通常の建物開口部材においては室内側に設けられるが、コンビニエンスストア等においては、嵌め殺し窓4の室内側に販売品等の棚を設置することが多いため、棚等がパネル9の交換の邪魔になるので、室外側から交換しやすくするため、また、雨水を室外側に流下させる構造を押縁13に採用するため、この種の嵌め殺し窓の押縁13は室外側に設ける。
【0015】
しかして、縦枠5、上枠6、下枠7の躯体1〜3への取付け面側に、それぞれ外方向に突出する取付け片19、20、21をそれぞれ備える。縦枠5および上枠6は、その取付け片19、20を室内外方向の中心ののみ込み部10、11、すなわち室内外方向の中心(Sは中心線である)よりずれた位置に設けられる。また、下枠7は、室内側に突出して設けた取付け片22を除いた部分の室内外方向の中心部にパネル9の支持部が設けられる。左右の縦枠5と上枠6は、前記取付け片19、20を除いた部分の室内外の断面形状が、室内外方向の中心線Sを挟んでほぼ対称形をなす。下枠7は押縁13を有する関係上、前述した理由で室内外方向に対称形とはしない。
【0016】
この嵌め殺し窓4は、取付け片19〜20を固定具23によって鉄骨でなる躯体1〜3に固定することにより取付けられる。図1、図2の場合は、取付け片19〜20に金属サイディング等の外装材16を直接取付ける例について示している。この場合は、取付け片19〜21から外装材16の表面までの距離t1(図1参照)は小さく、薄物仕上げであるので、縦枠5、上枠6は取付け片19、20が縦枠5、上枠6の室内外方向の中心線より室外側に位置するような向きに選択して組み、また、下枠7はその取付け片21がこれらの取付け片19、20の対応位置にあるものを選択する。そして取付け片21、22を躯体3に固定具23により固定する。
【0017】
一方、図3の横断面図および図4の縦断面図に示すように、内装材14と外装材16との間に断熱材を入れる等のために間隔を必要とする等のため、取付け片19〜21と外装材16との間にスペーサ24を入れる必要がある場合、あるいは外装材16の厚みが大であり、厚物仕上げであるので、取付け片19〜21と外装材16の室外側面との間の距離t2は大となる。この場合は、縦枠5の上下の向きと、上枠6の左右の向きを反転させることにより、取付け片19、20はこれらの室内外方向の中心より室内側に位置することになり、この場合にも、縦枠5、上枠6は室内外方向の中心を挟んで対称形をなすので、互いに上枠6に設けるタッピングホール61、62を利用して組み立てることができる。また、下枠7は、取付け片26がこれらの取付け片19、20に対応した位置、すなわち室内側よりに設けられたものを選択する。
【0018】
この構成によれば、縦枠5、上枠6に共通のものを使用し、施工現場に合わせて上下、左右反転することで、外装材16の室外側までの出幅a(図1の場合)と出幅b(図3の場合)を常に小さくすることができ、美観の劣化を損ねることはない。また、部材の種類を少なくすることができ、メーカーおよび施工業者にとって製造、価格、管理、運用上有利となる。
【0019】
図5、図6は本発明を建物開口部材としての引き違い窓に適用した参考例をそれぞれ示す横断面図、縦断面図である。この建物開口部材は、前述と同様に縦枠5A、上枠6A、下枠7Aの躯体への取付け面側に、それぞれ外方向に突出する取付け片19A、20A、21Aを備える。各取付け片19A、20A、21Aは室内外方向の中心よりずれた位置に設けられる。また、縦枠5A、6A、7Aは前記取付け片19A〜21Aを除いた部分の室内外の断面形状が室内外方向の中心線を挟んでほぼ対称形をなす。また、左右の縦枠5A、上枠6A、下枠7Aにより組まれた枠内に、引き違い障子(または戸)27、28が開閉自在に組み込まれてなる。
【0020】
このような構成とすれば、躯体1〜3から枠5A〜7Aの室外側面までの出幅に応じて、縦枠5Aは上下反転し、上枠6A、下枠7Aは左右の向きを反転することにより、前述と同様に取付け片19A〜21Aの室内外方向の位置を変え、これにより外装材16の室外側面から枠5A〜7Aの室外側面までの出幅を小さくすることができ、美観の劣化を防止することができる。また、この例の場合は、縦枠5Aや上枠6Aのみならず、下枠7Aも兼用できるから、製造、価格、管理、運用の面でさらに有利となる。
【0021】
図7、図8、図9はそれぞれ図1ないし図4に示した嵌め殺し窓4の下枠7において、取付け片のみの位置を変えることにより、下枠7の兼用化を図り、経済化を達成したものである。
【0022】
図7(A)、(B)の例は、下枠7の取付け片22を除いた部分について、室内外方向の中心より室内側に取付け片29を下方に突出させて一体に設け、この取付け片29のコーナー部に切断溝30を設け、また、下枠7の下面の室外側に、取付け片29固定のための取付け部31を形成しておき、前記躯体1〜3から外装材16の室外側面までの出幅が大きい場合は、この取付け片29を切断することなく使用し、前記出幅が小さい場合は、図7(A)の二点鎖線に示すように、この取付け片29を切断溝30の部分からL字形に切断して前記取付け部31に固定具32により固定してこの取付け片29を躯体3に固定するようにしたものである。
【0023】
図8(A)、(B)の例は、下枠7の取付け片22を除いた部分の室内外方向の中心より室内外方向にそれぞれずれた位置に取付け片33、34を設け、各取付け片33、34にはその根元部に切断溝35、36を設けて切断可能としたものである。この場合、前記躯体3と下枠7の室外側面との間の出幅を大きく設定する必要がある場合は、下枠3の室内側取付け片33をそのまま使用し、室外側取付け片34は邪魔になれば必要に応じて切断する。躯体3の下枠3の室外側面との間の出幅を狭く設定する場合は、室内側取付け片33を溝35の部分で切断してその取付け位置より室外側に設けられている取付け片34を利用して固定具37により下枠7を躯体3に取付ける。
【0024】
図9の例は、下枠7の下面に、取付け片22を除いた部分の室内外方向の中心より室内外方向にそれぞれずれた位置に取付け金具38の取付け部39、40を設け、取付け金具38の固定具41による取付け位置を、実線で示すように、取付け部39とするか、あるいは二点鎖線で示すように、室外側取付け部40とするかにより、該取付け金具38を室内外方向の異なる位置に取付け可能とし、この取付け金具38を利用して躯体3への取付けを行うことにより、躯体3から下枠7の室外側面までの出幅に応じた下枠取付けの位置調整が行えるようにしたものである。
【0025】
図10ないし図12は本発明を実施する場合の縦枠5の上端、下端に設ける雨水浸入や通気防止等のためのキャップ44、45の好ましい形態を示すものである。図3および図11に示すように、縦枠5の室内外の同形をなすホロー部5a、5bにはそれぞれタッピングホール52、53を有する。該キャップ44、45は、図10に示すように、左右の縦枠5の上端、下端にそれぞれ取付けられる。これらのキャップ44、45は合成樹脂製のもので、図11に示すように、縦枠5の室内外の同形をなすホロー部5a、5bにそれぞれ嵌まる同形の嵌合部44a、44bを有し、かつ室内外方向の中心部49より室内外方向にずれた位置、すなわち縦枠5の取付け片19の上端や上枠6の取付け片20の端部に重なる位置に、鍔部44cを設けたものである。鍔部44cにはそれぞれ取付け片19との重なり部44dと取付け片20または21との重なり部44eとを有する。また、キャップ44、45を縦枠5に嵌合させた際の雨水浸入や通気をより良好に防止するために、キャップ44、45と縦枠5とが嵌合する部分や重なり部44d、44eには軟質の発泡体等を材料とした防水シーラー57〜59が貼られている。図10に示すキャップ45はキャップ44と対称形をなす。
【0026】
これらのキャップ44、45は、図10に示すように、取付け片19、20から縦枠5、上枠6の室外側の面までの出幅が大きい場合、図11、図12(A)に示すように、キャップ44は嵌合部44a、44bをそれぞれホロー部5a、5bに嵌合して取付け片19、20の室外側から取付け、タッピングねじ50、51をキャップ44の孔44f、44gに通してタッピングホール52、53にねじ込むことにより固定する。図10の右下にも同形のキャップ44を下側から同様に取付け片19、21の室外側よりこれらに鍔部44cを重ねて取付ける。キャップ44と対称形をなす他のキャップ45は、図10の右上、左下に示すように、取付け片19、20、21の室外側から同様に取付ける。
【0027】
一方、取付け片19、20、21から縦枠5〜7の取付け面までの出幅が小さい場合は、図10に示すキャップ44、45は、縦枠5、上枠6を含めて全体を反転させればよい。図12(B)はその反転させた構造の一部を室外側から見た図であり、キャップ45は室内側から取付け片19、20に重なるように取付けられる。
【0028】
このようなキャップ44、45の構造とすることにより、キャップ44、45を出幅の大きい場合と小さい場合とで兼用することができる。
【0029】
図13は本発明によるキャップの他の例を示すもので、本例のキャップ55は、取付け片19、20からの縦枠5、6の出幅の長い寸法に合わせて形成され、かつ出幅の短い場合に切断して縦枠5に取付けるための切断溝55aを有する。また、該キャップ55は、室内側、室外側に設けたホロー部5aまたは5bに嵌合する嵌合部55b、55cを下面に突出させて設けている。また、キャップ55の鍔部55dは、該鍔部55dからキャップ55の室外側の端部55cまでの距離が、このキャップ55を図示実線で示すように、取付け片19から縦枠5の室外側の面5cまでの出幅にほぼ等しくなるように設定される。鍔部55dには、取付け片19、20または19、21に重なる部分55e、55fを有する。
【0030】
このキャップ55は、実線で示すように、取付け片19から縦枠5の室外側の面5cまでの出幅が大きい状態で取付ける場合は、キャップ55は切断溝55aで切断せず、嵌合部55cをホロー部5bに嵌合し、タッピングねじ(固定具)56をキャップ55の孔55gに通してタッピングホール53に螺合することにより取付ける。また、縦枠5の上下反転あるいは左右付け替えにより、取付け片19が二点鎖線で示すように縦枠5の中心より室外側に位置する場合は、切断溝55aで切断し、嵌合部55bをホロー部5bに嵌合し、タッピングねじ56をキャップ55の孔55hに通してタッピングホール53にねじ込むことによって取付ける。
【0031】
このようなキャップ55の構造とすることにより、キャップ55を出幅の大きい場合と小さい場合とで兼用することができる。
【0032】
以上本発明を実施の形態により説明したが、本発明を実施する場合、躯体1〜3、縦枠5、上枠6、下枠7、取付け片19〜20、19A〜21A、取付け金具37、キャップ44、45、55等の具体的な形状、構造は上記実施の実施の形態以外に種々に変更できる。
【0033】
【発明の効果】
請求項1、3の発明によれば、躯体から枠の室外側面までの出幅が異なる薄物仕上げと厚物仕上げについて、縦枠、上枠を兼用することができる。従って、従来のように縦枠や上枠について2種の断面構造のものを容易する場合に比較して、製造設備の簡略化、価格低減、管理の容易化の面で有利となる。
【0034】
請求項2、4の発明によれば、前記出幅が異なっても、縦枠に設けるキャップを兼用できるので、製造設備の簡略化、価格低減、管理の容易化の面でさらに有利となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による建物開口部材の一実施の形態である嵌め殺し窓を示す横断面図である。
【図2】図1の縦断面図である。
【図3】図1、図2の嵌め殺し窓を出幅が異なる場合について示す横断面図である。
【図4】図3の縦断面図である。
【図5】本発明による建物開口部材の参考例である引き違い窓を示す横断面図である。
【図6】図5の縦断面図である。
【図7】(A)は本発明による下枠の一例を示す端面図、(B)はその部分拡大図である。
【図8】(A)は本発明による下枠の他の例を示す端面図、(B)はその部分拡大図である。
【図9】本発明による下枠の他の例を示す端面図である。
【図10】本発明によるキャップの取付け構造の一例を示す斜視図である。
【図11】図10のキャップの取付け構造を拡大して示す分解斜視図である。
【図12】(A)、(B)は図10、図11のキャップの取付け構造を出幅を異ならせて示す斜視図である。
【図13】本発明によるキャップの取付け構造の他の例を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
1〜3:躯体、4:嵌め殺し窓、5、5A:縦枠、5a、5b:ホロー部、6、6A:上枠、6a、6b:ホロー部、7、7A:下枠、7a、7b:ホロー部、9:パネル、10、11:のみ込み部、12:スペーサ、13:押縁、14:内装材、16:外装材、19〜21、19A〜21A、22、26:取付け片、23:固定具、27、28:引き違い障子、29:取付け片、30:切断溝、31:取付け部、32:固定具、33、34:取付け片、35、36:切断溝、38:取付け金具、39、40:取付け部、44、45:キャップ、44a、44b:嵌合部、44c:鍔部、44d、44e:重なり部、50、51:タッピングねじ、52、53:タッピングホール、55:キャップ、55a:切断溝、55b、55c:嵌合部、55d:鍔部、56:タッピングねじ、57〜59:防水シーラー
Claims (4)
- 建物の開口部に取付ける上枠、下枠、左右の縦枠を有し、
前記左右の縦枠と前記上枠の少なくとも室外側、室内側にそれぞれホロー部を備え、
前記左右の縦枠と前記上枠の躯体への取付け面側における室内外方向の中心よりずれた位置に、それぞれ外方向に突出する取付け片を備え、
前記左右の縦枠と前記上枠の前記取付け片を除いた部分の室内外の断面形状が室内外方向の中心線を挟んでほぼ対称形をなし、
前記左右の縦枠と前記上枠の室内外方向の向きを反転させることにより、前記左右の縦枠および前記上枠の室外側の面と前記取付け片との距離が変更され、もって1種の縦枠と上枠とを、前記取付け片の室外側に施工される外装材の厚物仕上げと薄物仕上げに兼用可能とした
ことを特徴とする建物開口部材。 - 請求項1に記載の建物開口部材において、
前記左右の縦枠の端部に嵌合するキャップは、前記縦枠と前記上枠の取付け片の端部に一部を当てる鍔部と、前記縦枠端部の前記室内外のホロー部に嵌合する2つの嵌合部とを有し、
前記左右の縦枠と前記上枠と前記キャップの全体を反転させることにより、1種のキャップを厚物仕上げと薄物仕上げに兼用可能とした
ことを特徴とする建物開口部材。 - 建物の開口部に取付ける上枠、下枠、左右の縦枠を有する建物開口部材を施工する方法において、
前記左右の縦枠と前記上枠の少なくとも室外側、室内側にそれぞれホロー部を設け、
前記左右の縦枠と前記上枠の躯体への取付け面側における室内外方向の中心よりずれた位置に、それぞれ外方向に突出する取付け片を設け、
前記左右の縦枠と前記上枠の前記取付け片を除いた部分の室内外の断面形状を室内外方向の中心線を挟んでほぼ対称形とし、
外装材の施工を厚物仕上げで行うかまたは薄物仕上げで行うかに対応して、前記左右の縦枠と前記上枠の室内外方向の向きを選択することにより、前記左右の縦枠および前記上枠の室外側の面と前記取付け片との距離を選択して躯体への取付けを行い、もって1種の縦枠と上枠を厚物仕上げおよび薄物仕上げに兼用する
ことを特徴とする建物開口部材の施工方法。 - 請求項3に記載の建物開口部材の施工方法において、
前記左右の縦枠の端部に嵌合するキャップに、前記縦枠と前記上枠の取付け片の端部に一部を当てる鍔部と、前記縦枠端部の前記室内外のホロー部に嵌合する2つの嵌合部とを設け、
前記左右の縦枠と前記上枠と前記キャップの全体の室内外方向の向きを選択して躯体への取付けを行うことにより、1種のキャップを厚物仕上げと薄物仕上げに兼用する
ことを特徴とする建物開口部材の施工方法。
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