JP4099128B2 - 複製版、複製版の製造方法および凹凸パターンの複製方法 - Google Patents

複製版、複製版の製造方法および凹凸パターンの複製方法 Download PDF

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Description

本発明は、レリーフホログラムや回折格子等が記録された微細な凹凸パターンを大量に複製するために用いられる複製版、複製版の製造方法、および凹凸パターンの複製方法に関する。
レリーフホログラムや回折格子は、レーザー光を干渉させて発生する干渉縞が微細凹凸パターンとして記録されている。この微細凹凸パターンは、長さ1mmあたり数百から数千本の微細な凸条として形成されている。
このような微細凹凸パターンを複製する場合、レーザー光の干渉縞が直接記録された原版から複製版を作成し、該複製版の凹凸パターンを樹脂材料に賦型することで微細凹凸パターンを複製することができる。
上記複製版として従来は、凹凸パターンが設けられたホトレジストから、金属メッキ等により型取りし、いわゆる電鋳版からなる金属製の金型が用いられていた。この金型を用いて、基材上に塗布された熱可塑性樹脂を熱圧成形することにより、凹凸パターンを大量に複製することができる。しかしこのような金属製の金型を使用する複製方法は、版自体が大変高価であり、更に保管場所が嵩張る等、取り扱いが不便であるという問題があった。
そこで、金属の代わりに電離放射線硬化性樹脂や熱可塑性樹脂等から形成した樹脂版を複製版として用いて凹凸パターンを複製する方法が公知である。樹脂版から複製を行なう方法として、例えば複製版に電離放射線硬化性樹脂を塗布し、電離放射線を照射して硬化させた後に樹脂を剥がすことで、複製する方法が公知である。この方法は、Photo Polymerization法(略して2P法と言うこともある)と呼ばれ、一般に、基材上に凹凸凹凸形状を形成する有効な手段として知られ、公知の光学部品などの複製でも使用されている。
複製版として樹脂版を用いた場合、電鋳版と比較すると安価で取り扱いも容易であるものの、樹脂版は金属版に比べて耐久性が低いという問題がある。
また、複製版として、シート状支持体上に電子線または紫外線硬化可能なアクリレート樹脂、および分子中にフッ素原子を含有する重合性単量体との混合物からなる樹脂層を塗布した後、該樹脂層の表面に微細なレリーフパターンを有するホログラム原盤を密着させ、電子線または紫外線を照射して該樹脂層を硬化してなるものが公知である(例えば、特許文献1参照。)。
特開平2-111988号公報(特許請求の範囲)
微細な凹凸パターンの複製を精度良く行なう為には、複製版の表面に塗布した樹脂が凹部内入り込み易く、また樹脂を硬化させた後で複製版から樹脂を剥離する場合には複製版から樹脂が抜け易いことが重要である。すなわち樹脂が、複製版の凹部に入り込まないと凹凸形状を精度良く再現することは困難である。
一方、複製用の樹脂が複製版から抜け難い場合には、版離れが悪くなり複製版の凹部内に樹脂の一部が付着して詰まった状態で剥離してしまう、いわゆる『版取られ』の現象が発生しやすくなる。版取られが発生すると、複製版の凹部内に樹脂が詰まってしまい、凹凸パターンの正確な賦型が出来なくなり、複製版として使用不能となる。このように複製用樹脂が複製版から抜けにくい場合、版の寿命が短くなって耐刷性が低下することから、高耐刷性は期待できない。
版離れを改良するために、複製用樹脂中にシリコーンなどの濡れ調整剤を添加して、複製版に対して樹脂を濡れ難くすることで、版取られを改良することができる。一般にシリコーンの添加量を増やすことで、複製版に対して複製用樹脂を濡れにくくすることが考えられる。しかしながら、通常、複製版は、基材シートなどの表面に複製用の凹凸パターンが設けられた樹脂層が形成されているが、樹脂層中のシリコーンの含有量が多くなると、版離れが改良されるものの、前記基材シートと樹脂層との間で剥離し易くなってしまうという問題があり、単に樹脂層に対するシリコーンの添加量を増やすだけでは、限界がある。
本発明は、上記従来技術の欠点を解決しようとするものであり、凹凸パターンの複製に用いられる樹脂版において、高精度複製が可能であり高耐刷性を備え基材との密着性が良好な複製版を提供することを目的とする。また本発明は、上記の複製版の製造方法を提供することを目的とする。また本発明は、安定した大量複製が可能な凹凸パターンの複製方法を提供することを目的とする。
本発明は、
(1)濡れ調整剤であるシリコーンを含有する電離放射線硬化性樹脂からなる凹凸パターンが設けられた樹脂層を有する複製版であって該複製版が原版から複製を繰り返された複数世代次の複製版であり、樹脂層表面の該濡れ調整剤の濃度が樹脂層内部の該濡れ調整剤の濃度よりも高く形成されており、かつ前記樹脂層表面の純水滴下1分後の接触角が75〜90°であることを特徴とする複製版、
(2)濡れ調整剤であるシリコーンが添加された電離放射線硬化性樹脂から形成され複製版の製造方法であって、凹凸パターンが形成された原版から、複製を繰り返して複数世代次の中間版材を作る際に、複製用原版の樹脂層表面に存在する該濡れ調整剤が該樹脂層表面に塗工した新たな樹脂組成物に付着した状態で該樹脂組成物の硬化に伴い次世代の複製版の樹脂層表面に移行する複製を繰り返すことにより中間版材の表面の濡れ調整剤の濃度を高めて複製版表面の純水に対する接触角が大きくなるようにして、純水滴下1分後の接触角が75〜90°になった中間版材を複製版として用いることを特徴とする凹凸パターンの複製に用いられる複製版の製造方法、
(3)複製版が4世代次以降の中間版材から作られたものである上記(2)記載の複製版の製造方法、
(4)濡れ調整剤であるシリコーンが添加された電離放射線硬化性樹脂から凹凸パターンが設けられた樹脂層が形成さた複製版を用いて凹凸パターンを複製する方法において、複製用原版の樹脂層表面に存在する該濡れ調整剤が該樹脂層表面に塗工した新たな樹脂組成物に付着した状態で該樹脂組成物の硬化に伴い次世代の複製版の樹脂層表面に移行する複製を繰り返すことにより、複製版の中間版材を複数枚準備して、その複数の中間版材から、複製後の版材の純水滴下1分後の接触角が75〜90°となる枚数だけ複製を行い、該接触角が75〜90°の複製版を用いて複製を行なうことを特徴とする凹凸パターンの複製方法、
を要旨とするものである。
本発明複製版は、電離放射線硬化性樹脂からなる凹凸パターンの複製に用いられる複製版において、表面の純水滴下1分後の接触角が7590°である構成を採用したことにより、微細な凹凸パターンを複製する際に、複製樹脂を複製版より剥離する場合版離れが良好になって『版とられ』が起こり難くなるから耐刷性が向上する。
複製版がシリコーンなどの濡れ調整剤を含む樹脂から形成されたものであり、表面の濡れ調整剤の濃度が内部よりも高い場合、単に複製用樹脂に対して濡れ調整剤の添加量を増やした場合と比較して、複製版を形成するための基材と複製用樹脂との間の密着性を低下させることなく、版離れを改良して耐刷性を向上させることができる。
本発明複製版の製造方法は、凹凸パターンが設けられた原版から、複製を繰り返して複数世代次の中間版材を作り、該複製を繰り返すことにより中間版材の表面のシリコーン濃度を高めて複製版表面の純水に対する接触角が大きくなるようにして、純水滴下1分後の接触角が75〜90°となった中間版材を複製版として用いる方法を採用したことにより、複製版の表面の接触角が7590°である電離放射線硬化性樹脂からなる複製版を確実に製造することができる。
特に、複製を繰り返して複製版表面のシリコーン濃度を高める為、複製版の樹脂に対するシリコーンの添加量を増やすことなく、表面のシリコーン濃度を高めて表面を濡れにくくして表面張力を高めることができる。
また複製版が、4世代次以降の中間版材から作られたものである場合、原版が小さい場合これを拡大複製して大きな第2世代の複製版を作り、更に第3世代、第4世代と拡大複製を繰り返すことができる為、大きなサイズの複製を行なうことが可能である。
本発明複製方法は、複製版の中間版材を複数枚準備して、その複数の中間版材から、複製後の版材の接触角が所定の数値以上となる枚数だけ複製を行い、接触角が一定の数値以上の複製版を用いて複製を行なう方法であるから、一枚の複製版の品質を維持することができ、大量の複製を安定して行なうことができる。
以下、図面を用いて本発明を詳細に説明する。図1は本発明複製版の一例を示す断面図である。図1に示す態様の複製版1は、基材2の表面に微細な凹凸パターンが設けられた樹脂層3を有する。基材2と樹脂層3との間にはプライマー層4が設けられている。そして本発明複製版1は、前記樹脂層3の表面の純水滴下1分後の接触角が7590°である。
本発明において接触角の測定は、室温で複製版1の樹脂層3の表面に純水を付着させ、1分後の接触角を測定した数値である。この接触角は、空気と純水(液体)と樹脂層(固体)の3者の接触点Pで液体に引いた切線と固体面のなす角のうち、液体を含むほうの角Θを言う。接触角の測定方法は、既知の各種方法により行なうことができる。接触角が大きくなると、複製に用いる電離放射線硬化性樹脂が樹脂層に対して濡れにくくなり、硬化した後の樹脂層が版の凹部からスムーズに抜けるようになり、版取られなどの不具合がなくなる。
本発明において、樹脂層3の接触角が65°未満では複製版1において版離れが悪く版取られが発生して十分な耐刷性が得られない。一方接触角が105°を越える場合は、版取られが起きにくいが、そのような樹脂層中に加えるシリコーン等の濡れ調整剤の添加量が多くなって、該添加剤の悪影響が懸念される。すなわちこの悪影響とは、樹脂層3にシリコーンの含有量が多くなると、樹脂層3が基材2から剥離しやすくなったり、また複製版1から複製される複製物にシリコーンが移行しやすくなり、複製物へのアルミ蒸着などの後加工を施す場合に、アルミ蒸着が付き難くなったり、蒸着後に該蒸着層が界面剥離し易くなるといった問題がある。
樹脂層3表面の純水を用いた接触角は、好ましくは75〜90°である。図6はレリーフホログラムの水玉パターンの複製版を用いて複製を行なった後の電子顕微鏡写真を示すものである。同図(A-1)は接触角が65°の場合を示し(60倍)、(A-2)は(A-1)の三重の重なり部分の拡大図を示し(120倍)、(B-1)は接触角が85°の場合を示し(60倍)、(B-2)は(B-1)の三重の重なり部分の拡大図を示す(120倍)。図6に示すように、接触角が65°の場合は、重なり部分となる凹部の深い部分に版取られが発生している(図中、白くなっている部分)のに対し、接触角が85°の場合には、65°の場合と全く同じ条件で複製を行なった後なのに、凹部の深い部分で版取られは全く発生していなかった。
複製版1の基材2としては、合成紙、鉄、アルミニウムなどの金属版、ガラス版、プラスチックシート等を用いることができるが、複製版1が円筒状の版胴に巻きつけて使用される場合には、プラスチックシートが好適である。複製版1は、凹凸パターンが形成されているのは樹脂層3であるから、基材2も樹脂製とすると、シリンダ状に形成されている複製機の表面に複製版を巻きつけることが容易にでき、長尺な凹凸パターン形成用フィルムなどの賦型樹脂層に連続して凹凸パターンを複製することが可能であり、商業的な大量複製作業を安価且つ簡便に行うことができる。
基材2に用いられるプラスチックシートとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンテレフタレート-イソフタレート共重合体、テレフタル酸-シクロヘキサンジメタノール-エチレングリコール共重合体、ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレンナフタレートの共押出しフィルムなどのポリエステル系樹脂、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン610などのポリアミド系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニルなどのビニル系樹脂、ポリアクリレート、ポリメタアクリレート、ポリメチルメタアクリレートなどのアクリル系樹脂、イミド系樹脂、ポリアリレート、ポリスルフォン、ポリエーテルスルフォン、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリアラミド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルニトリル、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルサルファイドなどのエンジニアリングプラスチック、ポリカーボネート、ABS樹脂などのスチレン系樹脂、セロファン、セルローストリアセテート、セルロースダイアセテート、ニトロセルロースなどのセルロース系フィルムなどが挙げられる。
プラスチックシートは、前記樹脂を主成分とする共重合樹脂、また混合体(アロイを含む)、若しくは複数層からなる積層体であっても良い。プラスチックシートは、延伸シートでも未延伸シートでもよいが、強度が向上するという点からは一軸方向または二軸方向に延伸したシートが好ましい。
基材2の厚さは、通常25〜2000μm程度のものが使用でき、50〜200μmが好適である。基材2は、通常は、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル系のフィルムが、耐熱性、寸法安定性、耐電離放射線性を有することから好適に使用され、ポリエチレンテレフタレートが最適である。また基材2には必要に応じて、充填剤、可塑剤、着色剤、帯電防止剤等の添加剤を加えてもよい。
基材2表面には、樹脂層3を塗布するのに先立って、プライマー(アンカーコート、接着促進剤、易接着剤とも呼ばれる)を塗布してプライマー層4を形成することができる。また樹脂層3の塗布面には、コロナ放電処理、プラズマ処理、オゾン処理、フレーム処理、予熱処理、除塵埃処理、アルカリ処理、などの易接着処理を行なってもよい。
凹凸パターンが設けられた樹脂層3は、シリコーンなどの濡れ調整剤を含む電離放射線硬化性樹脂組成物に電離放射線を照射して硬化させ、純水滴下1分後の接触角が7590°となるように形成したものである。樹脂層3の凹凸パターンとしては、各種パターンを用いることができる。
特に、本発明複製版1の凹凸パターンは、ホログラムおよび回折格子などの微細な凹凸パターンに最適である。ホログラムの画像としては実物を撮影した画像以外に、記号、文字、数字、イラスト等が利用できる。ホログラム画像自体は、実物の撮影以外に、ホログラム回折格子を計算で求めたり、デジタルカメラで取り込んだデジタル画像、コンピュータグラフィックスから得られる2次元あるいは3次元の画像データから、ホログラフィックステレオグラムなどの適宜な手段により、作成することもできる。回折格子は、その輪郭により文字等の画像を表現できる。
レリーフホログラムは、物体光と参照光との光の干渉による干渉縞の光の強度分布が凹凸模様で記録されたホログラムや回折格子が適用できる。該レリーフホログラムとしては、フレネルホログラム、フラウンホーファーホログラム、レンズレスフーリエ変換ホログラム、イメージホログラム等のレーザー再生ホログラム、およびレインボーホログラム等の白色光再生ホログラム、さらにそれらの原理を利用したカラーホログラム、コンピュータホログラム、ホログラムディスプレイ、マルチプレックスホログラム、ホログラフィックステレオグラム、ホログラフィック回折格子などがある。
回折格子は、ホログラム記録手段を用いたホログラフィック回折格子、その他に精密旋盤や電子線描画装置等を用いて、機械的、描画的に回折格子を作成することにより、計算に基づいて得られる回折格子などが挙げられる。
これらのホログラム、回折格子などは単一に記録しても、あるいは多重に記録しても、組合わせて記録しても何れでもよい。また回折格子は、凸条の方向および/または凸条の間隔および/または凹凸の形状および/または凹凸の高さが、異なる複数の領域を有する集合体、即ち、回折方向の異なる複数の領域を、規則的またはランダムに組合わせると、意匠性のある得意な光輝性が得られる。
樹脂層3の凹凸パターンは原版の凹凸パターンが複製されたものである。この凹凸パターンの複製方法としては、特公平6-85103号公報に記載の、常温で固体状の熱成形性を有する未硬化状態の電離放射線硬化性樹脂の表面に複製用原版の凹凸パターンを圧着して賦型した後、或いは賦型と同時に、電離放射線を照射して剥離する凹凸パターンの複製方法(セミドライ複製法と言う)や、複製用原版の表面に液状の電離放射線硬化性樹脂を塗布し、押し伸ばして複製用原版の凹凸パターンを賦型した後に、電離放射線を照射して電離放射線硬化性樹脂を硬化させ、複製用原版から剥離する、Photo Polymerization法(2P法と言う)等を用いることができる。
例えば2P法を用いて複製用原版から凹凸パターンを複製する方法を図2(A)〜(F)に示す。同図(A)に示すように凹凸パターンが設けられた複製用原版5に、同図(B)示すように、電離放射線硬化性樹脂組成物6を塗工し、同図(C)に示すように未硬化状態の電離放射線硬化性樹脂組成物6の上に基材7を載置し押圧する[同図(D)参照]。次いで同図(E)に示す状態で、複製用原版5または複製用基材7側から紫外線などの電離放射線を照射して、電離放射線硬化性樹脂組成物6を硬化(あるいは仮硬化)させる。同図(F)に示すように、硬化して複製用基材7と一体化した電離放射線硬化性樹脂8を複製用原版5から剥離することで、複製版9が得られる。
図3は本発明複製方法の工程を示す説明図である。原版から複製版を作成する場合、原版は大変高価で貴重なものであることから、図3に示すように、まず原版(親)から電離放射線硬化性樹脂および基材を用いて複製物(一次中間版材、子)C1を作り、この一次中間版材C1をマスタ版として、原版(親)は大切に保存する。次にこの一次中間版材C1から同様にして複製を複数回繰り返す。すなわち図3に示すように、一次中間版材C1から二次中間版材C2を複製し、二次中間版材C2から三次中間版材C3を複製し、三次中間版材C3から四次中間版材C4を複製し、四次中間版材C4から五次中間版材C5を複製し、五次中間版材C5から六次中間版材C6を複製するように、複数世代次の中間版材を順次作成する。中間版材の作成は前記2P法が用いられる。
このように複製を繰り返すことにより、凹凸パターンが設けられた樹脂層表面の接触角を大きくすることができる。中間版材において、濡れ調整剤が添加された電離放射線硬化性樹脂組成物が硬化されて形成された凹凸パターンを有する樹脂層では、硬化した樹脂層の表面に濡れ調整剤が存在している。この中間版材に、更に濡れ調整剤を含有する電離放射線硬化性樹脂組成物を塗工し硬化させ、硬化した樹脂層を中間版材の表面から剥離する場合、前記表面に存在していた濡れ調整剤が、樹脂層に塗工した新たな樹脂組成物に付着した状態で硬化して次世代の複製版の樹脂層表面に転移する。その結果次世代の複製版の樹脂層の表面には、本来電離放射線硬化性樹脂組成物中に添加されていた濡れ調整剤に前世代の複製版の樹脂層表面から転移してきた濡れ調整剤が加わり、樹脂層表面の濡れ調整剤の濃度が高くなる。そして、複製を繰り返すごとに、濡れ調整材の濃度が高くなり、樹脂層表面の接触角が大きくなっていく。
上記方法によれば、電離放射線硬化性樹脂組成物に添加する濡れ調整剤の添加量を増やすことなく、凹凸パターンが設けられた樹脂層表面の接触角を高くすることができる。樹脂層中の濡れ調整剤の添加量を増やす必要がないから、複製版の基材と樹脂層との密着性を低下させるおそれがなく、接触角を高くして版離れを改良して耐刷性を向上させることができる。接触角が複製世代によりどのように変化するかを実験した結果を図4のグラフに示す。図4に示すように、複製世代C1からC2、C3、C4、C5、C6と順次接触角が大きくなっているのが判る。
なお複製を繰り返す回数がある回数を越えると、接触角が大きくならなくなる。また、複製を繰り返すことで凹凸パターンの複製精度は低下する。複製回数の上限は、これらの不具合がない範囲で決められる。
図4の実験は、以下の条件にて行なった。
図6に示すように水玉状の柄を持つ樹脂板を原版として用いた。原版の作成方法としては、2光束のレーザー光線により、干渉縞を乾板に形成し、露光・現像する。露光の際、水玉状の形のマスクを作製し、水玉に形どった部分のみが干渉として記録される。更に干渉縞の向きを変化させ再度、別の場所にマスクを移動して露光を繰返し、回折光が様々な方向に出現するようにして、アイキャッチ効果、視認性を高める。この撮影による原版を元親として、2P複製し樹脂原版とした。なお凹凸パターンとしては、幅1〜1.5μm、深さ約200μmの溝状凹凸が形成されている。また凹凸パターンを設ける樹脂層には、電離放射線硬化性樹脂として、ザ・インクテック社製商品名UV-SEL OPニス(ポリウレタン、アクリルモノマー、重合開始剤、シリコーン等を含有する)を用いた。
また図3に示すように、マスタ版C1からC2或いはC2からC3などの複製の初期の段階で、原版(親)から他面付けして拡大複製を行なってもよい。すなわち、大きな面積のホログラムなどを得る際、大きなホログラム原版を撮影しようとすると、撮影時間が長時間になる。ホログラムの撮影は、原版を無振動状態とする必要がある。しかし、無振動状態を長時間維持するのは極めて困難であり、ホログラム原版は小さいものが一般的である。小さい面積の原版(親)から、マスタ版、二次中間版材C2、および三次中間版材C3などの中間版材では、複数個を面付けして多面版材として、この他面版材から複製版材を作成することができる。
大量の複製を行なう場合、一枚の複製版では耐刷性の限界がある。そのため、複数の複製版を準備して、版取られなどの不具合が発生したら、別の複製版に交換して複製を行なうことになる。この複製版は、一枚の複製用原版から作るこもできるが、複製を繰り返すと、凹凸パターンの精度が低下することや、接触角が低下するといった問題がある。例えば、一枚の複製用原版(C4)から連続複製を行なった場合の複製版表面の接触角を測定した結果を図5のグラフに示す。図5に示すように、連続複製により一枚の複製用原版からの複製枚数が増えると、接触角が低下していく現象が見られる。これは、複製用原版の表面の濡れ調整剤が複製版に移行する為に、複製を繰り返すごとに、複製版表面の濡れ調整剤が順次少なくなって行く為である。
そこで耐刷性を上げて大量の複製を安定して行なう為には、大量複製用の複製版として一枚の中間版材から多数の複製版を製造して用いるのではなく、複数の中間版材を準備して、その複数の中間版材から、複製後の版材の純水滴下1分後の接触角が75〜90°となるように、適宜の枚数だけ複製を行い、接触角が75〜90°に維持されるようにして複製版を準備するようにすれば、一枚の複製版の品質を維持することができ、大量の複製を安定して行なうことができる。



具体的には図3に示すように、例えば中間版材C4から10枚の複製版材C5を複製する。この複製した中間版材C5を大量複製用の版材として用いるのではなく、10枚の中間版材C5から、それぞれ複製版材C6を10枚ずつ合計100枚複製する。この100枚の複製版は、図5に示すようにそれぞれ、10枚目の複製物であっても、接触角は80以上を維持できる。これに対し、中間版材C4から100枚の中間版材C5を複製した場合、複製枚数が30枚程度で接触角は65程度まで低下してしまう。更に複製を続ければ、接触角は65未満となって、版取られが起こりやすい複製版となってしまい実用的ではない。これに対し、前記方法によれば、複製世代は一世代複製が多くなるものの、一世代程度であれば凹凸パターンの精度には、さほど影響がなく、大量の安定した複製が可能となるのである。
凹凸パターンを形成する樹脂層3を構成する電離放射線硬化性樹脂組成物は、電離放射線の照射により重合(硬化)する、ラジカル重合性不飽和二重結合を有する化合物を含む、既知の樹脂を用いることができる。
電離放射線硬化性樹脂組成物は、電離放射線で重合(硬化ともいう)反応する、少なくとも1つの官能基を有する硬化性成分を含有している。該硬化性成分としては、ラジカル重合性不飽和二重結合を有する化合物が用いられ、具体的には、1官能モノマー、2官能以上の多官能モノマー、官能オリゴマー、官能ポリマーなどがある。また、電離放射線で重合する官能基としては、アクリロイル基、メタクリロイル基、アリル基、またはエポキシ基などが挙げられる。
前記1官能モノマーとしては、例えば、アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸-2-エチルヘキシル、アクリル酸イソブチル、メチルメタクリレート、2-エチルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2-ヒドロキシプロピルアクリレート、ノニルフェノールEO付加物アクリレート(DNPA)、2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピルアクリレート(HPPA)、3-エチル-3-ヒドロキシメチルオキシタン、などの(メタ)アクリル酸またはそのアルキル若しくはアリールエステル、スチレン、メチルスチレン、スチレンアクリロニトリル、n-ビニルピロリドンなどが挙げられる。なお本明細書において、(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸若しくはメタアクリル酸を意味する。また(メタ)アクリレートとは、アクリレートもしくはメタクリレートを意味する。
前記2官能モノマーとしては、例えば、1,6-ヘキサンジオールアクリレート(HDDA)、ヘキサメチレンジクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート(DEGDA)、ネオペンチルグリコールジアクリレート(NPGDA)、トリプロピレングリコールジアクリレート(TPGDA)、ポリエチレングリコール400ジアクリレート(PEG400DA)、ヒドロキシピバリン酸エステルネオペンチルグリコールジアクリレート(HPNDA)、ビスフェノールA-EO変成ジアクリレート、1,4・ビス[(3・エチル-3-オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼンなどが挙げられる。
前記多官能モノマーとしては、エチレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、エポキシ樹脂などの2官能以上の化合物に、(メタ)アクリル酸またはその誘導体を反応させて得られる2官能以上の(メタ)アクリロイルモノマーなどが用いられ、例えば、トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA)、ペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA)、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、トリメチロールプロパンEO変成トリアクリレート、ジメチロールプロパンテトラアクリレートなどが挙げられる。
前記官能オリゴマー(プレポリマーとも呼ばれる)としては、重量平均分子量が約300〜5000程度で、分子中にアクリロイル基、メタクリロイル基、アリル基、またはエポキシ基などのラジカル二重結合を有するポリウレタン系、ポリエステル系、ポリエーテル系、ポリカーボネート系、ポリ(メタ)アクリル酸エステル系のオリゴマーが用いられ、具体的には、ウレタン(メタ)アクリレート、イソシアヌレート(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエステル-ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、アミノ変成トリアクリレート、脂肪酸アクリレートなどが挙げられる。
官能ポリマーとしては、重量平均分子量が約1000〜30万程度で、アクリロイル基、メタクリロイル基、アリル基、またはエポキシ基などのラジカル重合性二重結合を有するウレタン(メタ)アクリレート、イソシアヌレート(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエステル-ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
以上に説明した硬化性のモノマー、および/またはオリゴマー、および/またはポリマーを、電離放射線硬化性樹脂(前躯体)に対して5質量%以上、好ましくは10〜90質量%、更に好ましくは20〜80質量%含有させることによって電離放射線硬化性が付与される。
また、電離放射線硬化性樹脂(前躯体)へ、少なくとも1種のモノマーを含有させ、さらに、反応性希釈剤と呼ばれるモノマーを含ませても良い。該モノマーは、(メタ)アクリロイル基、メタクリロイル基、アリル基、またはエポキシ基などを有する単官能反応性希釈剤である。ここで、反応性希釈剤は、トルエンなどの一般的な有機溶剤とは異なり、トルエンなどの一般的な有機溶剤などの溶剤を含有していないことを意味する。通常、電離放射線硬化性樹脂組成物は粘度が高く、有機溶剤で粘度を下げるように調整しないと、塗布することができない。しかし、該モノマーを電離放射線硬化性樹脂(前躯体)へ含有させると粘度が下がり、溶剤を用いる必要がなくなり、ノンソルベント(無溶剤)で使用することができる。また、オリゴマーも、同様の効果がある。
さらに、モノマー、オリゴマーは重合反応の速度を向上させ、また、オリゴマー、ポリマーは、硬化後の樹脂層の架橋密度、凝集力などを調整することができる。このために電離放射線硬化性樹脂(前躯体)へは、モノマー、および/またはオリゴマー、および/またはポリマーを用いることが好ましい。さらに、好ましくはそれを併用し適宜、混合比を変えて、用途や目的に合わせた樹脂層を構成する。さらに樹脂層を構成する電離放射線硬化性樹脂(前躯体)には、必要に応じて、可塑剤、滑剤、染料や顔料などの着色剤、増量やブロッキング防止などの体質顔料や樹脂などの充填剤、界面活性剤、泡消剤、重合禁止剤、老化防止剤などの添加剤を加えてもよい。
また、樹脂層3を形成する為の電離放射線硬化性樹脂組成物には、シリコーンなどの濡れ調整剤が添加されている。このような濡れ調整剤は、樹脂層表面の純水を用いた接触角を大きくすることができるものであればよく、シリコーン以外に、フッ素化合物などが用いられる。濡れ調整剤の添加量は、樹脂層3が所望の接触角となるように適宜、選択することができる。
また、上記電離放射線硬化性樹脂は電子線により十分に硬化可能であるが、紫外線照射で硬化させる場合には、光重合開始剤、例えば、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、ミヒラーベンゾイルベンゾエート、α-アミノキシムエステル、テトラメチルチウラムモノサルファイド、チオキサントン類などの光重合開始剤と、必要に応じて光増感剤、例えば、n-ブチルアミン、トリエチルアミン、トリ-n-ブチルホスフィンなどを添加する。
また、上記電離放射線硬化性樹脂は、適正な触媒が存在すれば熱エネルギーによっても硬化させることができる。
凹凸パターンが設けられた樹脂層3は、例えば凹凸パターンとしてホログラムを複製する場合には、通常0.1〜50μm、望ましくは0.5〜20μmの膜厚で形成される。なおこの膜厚は、複製しようとする凹凸パターンの使用目的によって適宜、選択することができる。
樹脂層3は、例えばスピンコート、ナイフコート、ロールコート、バーコート等既知の塗布方法により、複製用版材或いは基材の上に塗工することができる。また樹脂層3を基材上に部分的に形成しようとする場合には、スクリーン印刷、グラビア印刷等の一般的な印刷技術を用いるか、或いは転写方法を用いることができる。
上記基材2と樹脂層3とが一体化してなる複製版は、樹脂層3を完全に硬化しない状態でも、見かけ上は指触乾燥状態に形成されていて剥離可能な状態であれば、このような仮硬化状態で複製用版から剥離して、剥離後にさらに紫外線あるいは電子線を照射することができる。その場合、十分に樹脂層3を硬化させて、複製版の硬度、耐熱性、耐溶剤性などを一層向上させることができる。
樹脂層3を硬化させる電離放射線としては、すべての紫外線(UV-A、UV-B、UV-C)、可視光線、ガンマー線、X線、電子線などを用いることができるが、紫外線または電子線が好適である。電離放射線照射装置50としては、電離放射線として紫外線を照射する場合光源として、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク、ブラックライトランプ、メタルハライドランプ等の紫外線ランプが用いられる。紫外線の波長は、通常200〜400nm程度であり、樹脂層の組成に応じて波長を選択すればよい。またその照射量も、樹脂層の組成や紫外線ランプの出力と加工速度に応じて照射することができる。
また電離放射線として電子線を照射する場合には、コックロフトワルトン型、バンデグラフ型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、あるいは直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速器等を用いて、エレクトロカーテン方式、ビームスキャン方式などで電子線を照射可能な装置が用いられる。好ましくは、線状のフィラメントからカーテン式に均一な電子線を照射可能な「エレクトロカーテン」(商品名)が挙げられる。尚、電子線の照射量は、通常100〜1,000keV、好ましくは100〜300keVのエネルギーを持つ電子を、0.5〜20Mrad程度の照射量で照射する。また照射の際の雰囲気は、酸素濃度500ppm以下で行われ、通常は200ppm程度で行なうのが好ましい。
本発明複製版の一例を示す断面図である。 (A)〜(F)は2P法を用いて複製用原版から凹凸パターンを複製する方法の工程図である。 本発明複製方法の工程を示す説明図である。 接触角の複製世代依存性を示すグラフである。 連続複製による接触角変化を示すグラフである。 レリーフホログラムの水玉パターンの複製版の使用後の電子顕微鏡写真を示し、(A-1)は接触角が65°の場合であり、(A-2)は(A-1)の拡大図、(B-1)は接触角が85°の場合であり、(B-2)は(B-1)の拡大図である。
符号の説明
1 複製版
2 基材
3 凹凸パターンが設けられた樹脂層
4 プライマー層
5 賦型樹脂層
6 電離放射線硬化性樹脂
7 複製用基材
8 硬化した電離放射線硬化性樹脂

Claims (4)

  1. 濡れ調整剤であるシリコーンを含有する電離放射線硬化性樹脂からなる凹凸パターンが設けられた樹脂層を有する複製版であって該複製版が原版から複製を繰り返された複数世代次の複製版であり、樹脂層表面の該濡れ調整剤の濃度が樹脂層内部の該濡れ調整剤の濃度よりも高く形成されており、かつ前記樹脂層表面の純水滴下1分後の接触角が75〜90°であることを特徴とする複製版。
  2. 濡れ調整剤であるシリコーンが添加された電離放射線硬化性樹脂から形成され複製版の製造方法であって、凹凸パターンが形成された原版から、複製を繰り返して複数世代次の中間版材を作る際に、複製用原版の樹脂層表面に存在する該濡れ調整剤が該樹脂層表面に塗工した新たな樹脂組成物に付着した状態で該樹脂組成物の硬化に伴い次世代の複製版の樹脂層表面に移行する複製を繰り返すことにより中間版材の表面の濡れ調整剤の濃度を高めて複製版表面の純水に対する接触角が大きくなるようにして、純水滴下1分後の接触角が75〜90°になった中間版材を複製版として用いることを特徴とする凹凸パターンの複製に用いられる複製版の製造方法。
  3. 複製版が4世代次以降の中間版材から作られたものである請求項記載の複製版の製造方法。
  4. 濡れ調整剤であるシリコーンが添加された電離放射線硬化性樹脂から凹凸パターンが設けられた樹脂層が形成さた複製版を用いて凹凸パターンを複製する方法において、複製用原版の樹脂層表面に存在する該濡れ調整剤が該樹脂層表面に塗工した新たな樹脂組成物に付着した状態で該樹脂組成物の硬化に伴い次世代の複製版の樹脂層表面に移行する複製を繰り返すことにより、複製版の中間版材を複数枚準備して、その複数の中間版材から、複製後の版材の純水滴下1分後の接触角が75〜90°となる枚数だけ複製を行い、該接触角が75〜90°の複製版を用いて複製を行なうことを特徴とする凹凸パターンの複製方法。
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