JP4098948B2 - ワイヤ式切断加工装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【技術分野】
この発明は,半導体材料,磁性材料,セラミックス,プリント配線基板等のいわゆる脆性材料をウエハ状,その他の形状に切断するのに適したワイヤ式切断加工装置に関する。
【0002】
【従来技術とその問題点】
ワイヤ式切断加工装置はワイヤソーとも呼ばれ,複数の平行に配置された溝ロールに張設されたワイヤを走行させ,走行するワイヤに被切断材を押し付けることによって被切断材を切断するものである。
【0003】
従来のワイヤソーは,ソーワイヤ(切断用ワイヤ)の張力制御,速度制御,巻取り制御等を高精度に行なおうとするあまりに,構造と制御が複雑となり,高価となる傾向があった。
【0004】
たとえば,駆動モータを考えても,ソーワイヤの繰出し機構,そのトラバース機構,複数の溝ロールを持つメイン・ロール部,ソーワイヤの巻取り機構,そのトラバース機構,巻取り機構におけるワイヤ張力を低減させるためのキャプスタン機構と少なくとも6台の駆動モータが必要であり,それぞれにモータ制御を行うので,制御も複雑となっていた。
【0005】
また,メイン・ロール部の溝ロールは摩耗するので交換が必要である。切断する寸法や被切断材を変更するときにも,溝ロールを交換しなければならない。溝ロールの交換作業は大変な労力と時間を必要とする。
【0006】
【発明の開示】
この発明は,できるだけ簡素な構成のワイヤ式切断加工装置を提供するものである。
【0007】
この発明はまた,溝ロールの交換を容易にすることを目的とする。
【0008】
この発明は,ワイヤ繰出し機構から繰出された切断用ワイヤが,メイン・ロール部にその入力側から供給され,メイン・ロール部の複数の溝ロールに掛けられ,さらに切断用ワイヤはメイン・ロール部の出力側からワイヤ巻取り機構に巻取られるワイヤ式切断加工装置において,上記メイン・ロール部が複数の従動溝ロールのみによって構成され,上記メイン・ロール部の少なくとも入力側に切断用ワイヤの張力検出器が設けられ,上記メイン・ロール部の少なくとも入力側に,上記張力検出器の検出張力に基づいて制御される切断用ワイヤの第1の張力調整機構が設けられ,上記メイン・ロール部の入,出力側の少なくともいずれか一方に切断用ワイヤの速度検出器が設けられ,切断用ワイヤが上記メイン・ロール部の出力側から張力変換機構を経ることなく直接に上記巻取り機構に巻取られ,上記巻取り機構は駆動モータを備え,この駆動モータの回転数は上記速度検出器の検出速度に基づいて制御され,少なくとも上記メイン・ロール部の従動溝ロールが上記巻取り機構によって巻取られる切断用ワイヤによって回転駆動されるものである。
【0009】
ここで,メイン・ロール部の入力側,出力側は相対的なものであり,上記では切断用ワイヤが繰出し機構からメイン・ロール部を経て巻取り機構に向って走行する状態のものについて言及しており,逆に切断用ワイヤが巻取り機構からメイン・ロール部を経て繰出し機構に向って走行する場合もある(後述する往復走行タイプ)。
【0010】
また,切断用ワイヤがメイン・ロール部の出力側から直接に巻取り機構に送られることの意味は,これらの間にトラバース機構が入りうることを排除するものではない。
【0011】
この発明によると,メイン・ロール部には駆動モータが存在しないので,メイン・ロール部の構成がきわめて簡素化される。また,いわゆるキャプスタン機構といわれる張力変換(分離)機構も存在しない。このようにして,この発明によると,少なくとも2つの駆動モータを省略することができ,構成が簡素となり,制御もまた単純化される。メイン・ロール部の溝ロールの回転は巻取り機構により巻取り速度で制御することができる。この巻取り速度の制御は,少なくとも一つの速度検出器の検出速度に基づいて制御することが可能である。張力の制御もまた,少なくとも一つの張力検出器で足りる。この発明は特に,小型または簡易型のワイヤ式切断加工装置に有利である。
【0012】
この発明の好ましい実施態様においてはさらに,上記メイン・ロール部のすべての従動溝ロールを回転自在に保持するフレームが設けられ,このフレームがワイヤ式切断加工装置の機台に着脱自在に固定される。メイン・ロール部には駆動モータがなく,さらにメイン・ロール部はフレームによってユニット化されているので,その交換が容易,簡便となり,作業の迅速化を達成できる。切断するウエハの厚さを変えるとき,溝ロールが摩耗したときなどにおいて,溝ロールを簡単に交換できるようになる。
【0013】
一実施態様においては,ワイヤ式切断加工装置は,切断用ワイヤが繰出し機構からメイン・ロール部を経て巻取り機構に向って走行する第1の走行と,巻取り機構からメイン・ロール部を経て繰出し機構に向って走行する第2の走行とが可能な往復走行タイプのものである。
【0014】
往復走行タイプのワイヤ式切断加工装置においては,上記メイン・ロール部の出力側に上記張力検出器の検出張力に基づいて制御される切断用ワイヤの第2の張力調整機構が設けられ,上記繰出し機構に駆動モータが設けられる。第1の走行においては,上記巻取り機構の駆動モータを上記速度検出器の検出速度に基づいて制御し,上記第2の張力調整機構の動作を停止させ,上記第1の張力調整機構を上記張力検出器の検出張力に基づいて制御する。第2の走行においては,上記繰出し機構を巻取り用としてその駆動モータを上記速度検出器の検出速度に基づいて制御し,上記第1の張力調整機構の動作を停止させ,上記第2の張力調整機構を上記張力検出器の検出張力に基づいて制御する。
【0015】
上記第1および第2の張力調整機構は,一実施態様では,それぞれダンサ・ロールを備えたダンサ機構により実現される。これらのダンサ機構はダンサ・ロールの位置を検出する位置検出器をそれぞれ備えている。
【0016】
往復走行タイプのものにおいて,第1の走行では第1の張力調整機構の位置検出器の位置検出出力に基づいて上記繰出し機構の駆動モータの回転を制御し,第2の走行では第2の張力調整機構の位置検出器の位置検出出力に基づいて繰出し用として働く上記巻取り機構の駆動モータの回転を制御する。ダンサ機構は繰出された切断用ワイヤの繰出し速度と巻取り側に巻取られる切断用ワイヤの巻取り速度との差を吸収するものとしても働く。
【0017】
一般的に言えば,繰出し機構または繰出し機構として働くときの巻取り機構は,巻取り側における切断用ワイヤの走行速度とほぼ同じ速度で切断用ワイヤの繰出しを行うように制御される。
【0018】
上述した往復走行タイプのみならず,一方向走行(繰出し側からメイン・ロール部を経て巻取り側へのみの切断用ワイヤの走行)を行うワイヤ式切断加工装置にもあてはまることであるが,繰出し機構の繰出し速度制御は好ましくは次のように行なわれる。
【0019】
すなわち,繰出し機構が駆動モータを備え,この駆動モータの回転が,繰出し機構から繰出される切断用ワイヤの走行速度が巻取り機構によって巻取られる切断用ワイヤの走行速度とほぼ等しくなるように制御される。
【0020】
一実施態様では,張力調整機構がダンサ・ロールを備えたダンサ機構であり,このダンサ機構はダンサ・ロールの位置を検出する位置検出器を備え,繰出し機構の駆動モータの回転が,位置検出器の位置検出出力に基づいて制御される。
【0021】
他の実施態様では,繰出し機構が切断用ワイヤが巻回されているボビンを制動するブレーキを備え,張力調整機構がダンサ・ロールを備えたダンサ機構であり,このダンサ機構はダンサ・ロールの位置を検出する位置検出器を備え,ブレーキが位置検出器の位置検出出力によって制御される。
【0022】
張力調整は次のように行なうこともできる。すなわち,張力調整機構が,繰出し機構に設けられたボビンの制動用ブレーキを含み,このブレーキが張力検出器の検出張力に基づいて制御される。
【0023】
【実施例】
第1実施例
図1は第1実施例のワイヤ式切断加工装置(ワイヤソー)の全体構成を示すものである。この実施例はソーワイヤ(切断用ワイヤ)が往復走行するタイプのものである。
【0024】
メイン・ロール部10は2つの従動溝ロール12を備えている。従動溝ロール12の周面にはそれぞれ一定間隔で溝が形成されている。溝の間隔が切断により形成されるウエハの厚さを規定する。これらの溝ロール12は,図2に示すように,回転自在にかつ互いに平行にフレーム11に支持されている。フレーム11はワイヤ式切断加工装置の機台(またはメイン・フレーム)に着脱自在に固定されている。これにより,メイン・ロール部10の交換が容易である。すなわち,メイン・ロール部10はフレーム11によってユニット化されており,このユニットごと交換される。メイン・ロール部10の溝ロール12はすべて従動溝ロールであり,メイン・ロール部10には溝ロール12を回転駆動するためのモータ,その他の動力装置は設けられていない。メイン・ロール部10に駆動モータが設けられていないので,メイン・ロール部ユニットの交換は一層容易である。
【0025】
被切断材の送り装置(ワーク送り装置)(図示略)が2つの溝ロール12の中間の上方に配置されている。ワーク送り装置のワーク保持部の先端部にワーク(被切断材,インゴット)Wが着脱自在に保持されている。ワークWはワーク送り装置によって2つの溝ロール12の間を上下方向に進退する。
【0026】
後述するように溝ロール12に掛けられたソーワイヤ(切断用ワイヤ)9とソーワイヤ9に進入するワークWとが接触する箇所(加工箇所)の付近には,砥粒を含む加工液を加工箇所に向けて供給するノズル(図示略)が設けられている。
【0027】
ソーワイヤ9の繰出し機構20とメイン・ロール部10の入力側との間,およびメイン・ロール部10の出力側とソーワイヤ9の巻取り機構50との間にはそれぞれダンサ機構(張力調整機構)30および40が配置されている(メイン・ロール部10の入力側,出力側とはソーワイヤ9が正方向に走行する場合(図3)を基準とする)。
【0028】
1本のソーワイヤ(切断用ワイヤ)9が,ワイヤ繰出し機構20から繰出され,トラバース機構25,ダンサ機構30,ガイド・シーブ13を経て,メイン・ロール部10に供給される。メイン・ロール部10において,ソーワイヤ9は溝ロール12の溝に沿って順番に掛けられ,各溝ロール12における溝の数だけ巻回される。
【0029】
ソーワイヤ9はさらに,ガイド・シーブ14,ダンサ機構40,トラバース機構55を経てワイヤ巻取り機構50に巻取られる。ダンサ機構40とトラバース機構55(すなわち巻取り機構50)との間に,ワイヤ張力を変換(または分離)するキャプスタン機構は設けられていない。ソーワイヤ9は正,逆方向に往復走行するから,繰出し機構20および巻取り機構50も相対的なものであり,ここではソーワイヤの正方向走行を基準として命名している。
【0030】
後述するように,巻取り機構50によってソーワイヤ9が巻取られることによりソーワイヤ9に加わる張力によって,メイン・ロール部10のすべての溝ロール12が回転駆動される。したがって,メイン・ロール部10において,ソーワイヤ9は溝ロール12間を水平に走行する。ワーク送り装置によってワークWが水平に走行するソーワイヤ9に向かって垂直下方に進出する。ワークWを少しずつソーワイヤ9に向けて垂直方向に送り,ワークWを溝ロール12間で水平に走行するソーワイヤ9に押し付け,かつソーワイヤ9とワークWとが接触している加工箇所にノズルから砥粒を含む加工液を供給する。これによってワークWが一定幅の複数のウエハに切断される。
【0031】
上述のように,メイン・ロール部10には駆動モータが設けられていず,かつキャプスタン機構も存在しないので,この第1実施例では,駆動モータは繰出し機構20のモータ21,トラバース機構25,55のモータ26,56および巻取り機構50のモータ51の合計4個である。これはソーワイヤ9を双(正,逆)方向に(往復)走行させる機構となっているからである。ソーワイヤ9を一方向走行させる構成であれば,後に示す第3,第4実施例のように,少なくともトラバース機構55のモータ56および巻取り機構50のモータ51の2個でも充分である。
【0032】
ソーワイヤの巻取り機構50は,巻取りボビン(リールまたはドラム)を含んでいる。巻取りボビンは駆動モータ51によって回転駆動される。メイン・ロール部10においてワークWの切断に用いられたソーワイヤ9は巻取りボビンに順次巻取られていく。ソーワイヤ9を巻取りボビンに整列して(定ピッチで)巻取るために,トラバース機構55が設けられている。トラバース機構55はソーワイヤ9を巻取り位置にもたらすためのソーワイヤ9が掛けられるシーブを含んでおり,このシーブの位置をソーワイヤ9の巻取りに伴って移動させるために駆動モータ56が設けられている。ソーワイヤ9の双方向走行において,ソーワイヤの正方向走行時には巻取り機構50は巻取り機構として働くが,ソーワイヤの逆方向走行時には巻取り機構50はソーワイヤの繰出し機構として働く。
【0033】
ソーワイヤ9の繰出し機構20は,ソーワイヤ9を巻回した繰出しボビン(リールまたはドラム)と,このボビンを回転させる駆動モータ21を含んでいる。繰出し機構20もまた,ソーワイヤの繰出し機構としての機能(正方向走行時)と,巻取り機構としての機能(逆方向走行時)を持つ。もっとも,後述する他の実施例のようにソーワイヤ9が一方向走行のみを行う場合には,繰出し機構20はソーワイヤの繰出し専用となるから,その繰出しボビンは従動ボビンでよく,駆動モータ21は不要となる場合もある。トラバース機構25はトラバース機構55と同じ構成であり,駆動モータ26を含んでいる。繰出し機構20が繰出し専用の場合にはトラバース機構25も必ずしも必要ではなくなる。繰出し機構20の繰出しボビンから繰出されたソーワイヤ9は,ダンサ機構30に供給される。
【0034】
ダンサ機構30は2つの固定ロール(またはシーブ)31,32と,上下動自在に保持されたダンサ・ロール(またはシーブ)33とを含んでいる。ソーワイヤ9はロール31からダンサ・ロール33を経てロール32に掛けられ,メイン・ロール部10に供給される。ダンサ機構には,一つの固定ロールと上下動自在に保持された一つのダンサ・ロールとからなり,これらのロール間にソーワイヤが往復して複数回掛けられる構造のものもあり,このようなダンサ機構を用いることもできる。
【0035】
他方のダンサ機構40もダンサ機構30と基本的には同じ構成であり,2つの固定ロール(またはシーブ)41,42と,上下動自在に保持されたダンサ・ロール(またはシーブ)43とを含んでいる。メイン・ロール部10から引出されたソーワイヤ9はロール42からダンサ・ロール43を経てロール41に掛けられ,トラバース機構55に送られる。
【0036】
ダンサ機構30のロール(シーブ)32は張力検出器の一部として用いられている。たとえば,ソーワイヤ9の張力はロール32を介してその軸受等の支持部材に働くから,支持部材に働く力をロード・セル等で検出することにより,ソーワイヤ9の張力が検出される。ソーワイヤ9の張力検出器を符号34で示す。同じように,ダンサ機構40のロール(シーブ)42をその構成要素の一部とするもう一つの張力検出器を設け,この張力検出器によってメイン・ロール部10の出力側におけるソーワイヤ9の張力を検出するようにしてもよい。もっとも,メイン・ロール部10の入力側と出力側において,ソーワイヤ9の張力は等しいから,図1に示すように1つの張力検出器34を設ければ足りる。張力検出器はダンサ機構のロールを利用しなくても,他の公知の方法により実現できるのはいうまでもない。
【0037】
ダンサ機構30および40にはそれぞれ,ダンサ・ロール33および43の位置(高さ位置)を検出する位置検出器36および46がそれぞれ設けられている。ダンサ・ロール33または43の高さ位置はダンサ機構30または40の入力側と出力側のソーワイヤ9の速度差を表わす。したがって,後述するように,ダンサ・ロール33または43の高さ位置検出に応じて繰出し機構のソーワイヤ繰出し速度を制御することが可能である。
【0038】
ダンサ機構30または40は,ダンサ・ロール33または43に加える力を変えることにより,ソーワイヤ9の張力を制御ないしは調整する。張力調整のための構成には種々のものが知られているが,ここではその一例を示しておく。
【0039】
ダンサ機構のダンサ・ロールを,一端部で揺動自在に枢着されたアームの他端部に設ける。このアームをエア・シリンダ(または油圧シリンダ)で駆動する。エア・シリンダに加える圧力によりダンサ・ロールに加わるソーワイヤの張力を調整する。アームの揺動角(アームの枢軸の回転角)に基づいてダンサ・ロールの高さ位置が検出される(位置検出器36または46)。
【0040】
メイン・ロール10の入口側のロール(シーブ)13は速度検出器35の一部を構成している。速度検出器35はロール13の回転数を測定することにより,走行するソーワイヤ9の走行速度(線速)を表わす信号を出力する。速度検出器35はまた,走行したソーワイヤ9の長さを表わす信号(測長信号)も出力する。ソーワイヤ9の速度や長さはメイン・ロール部10の入力側と出力側とにおいて等しいから,入力側,出力側のいずれか一方に速度検出器を設ければよい。たとえばロール(シーブ)14の回転に基づいてソーワイヤ9の走行速度を検出することもできる。
【0041】
図3を参照して,ソーワイヤ9を正方向に走行させる場合の制御について説明する。
【0042】
ソーワイヤ9を正方向に走行させる場合には,巻取り機構50のモータ51を駆動して,ソーワイヤ9を一定速度で巻取っていく。ソーワイヤ9の走行により,メイン・ロール部10の溝ロール12が回転する。速度検出器35の検出速度に基づいて,ソーワイヤ9の走行速度が常にほぼ一定となるように,巻取り機構50のモータ51の回転速度が制御される。巻取り側のダンサ機構(張力調整機構)40の張力調整機構としての機能を停止させておく。すなわち,ダンサ・ロール43の位置を固定し(たとえば上述のエアシリンダによって),ダンサ・ロールを固定ロール(回転自在であるのはいうまでもない)とする。
【0043】
ダンサ機構30によってメイン・ロール部10に供給されるソーワイヤ9のワイヤ張力が調整される。メイン・ロール部10の入力側のソーワイヤ9のワイヤ張力が張力検出器34によって検出される。この検出張力が設定値とほぼ等しくなるようにダンサ機構30のダンサ・ロール33が設けられたアームを駆動するエア・シリンダのエア圧力が調整される(ダンサ・ロール33に加わる力を調整または制御する)。これによって,メイン・ロール部10に供給されるソーワイヤ9の張力が常にほぼ一定になるように制御される。
【0044】
さらに,ダンサ機構30のダンサ・ロール33の高さ位置が位置検出器36によって検出される。上述したようにダンサ・ロールの高さ位置はダンサ機構30の入,出力側のソーワイヤの走行速度の差(もっと詳しく言うと,巻取り機構50によるソーワイヤの巻取り速度と繰出し機構20によるソーワイヤの繰出し速度との差)を表わしているから,ダンサ・ロール33の高さ位置が常にほぼ一定になるように,繰出し機構20の繰出しモータ21の回転を制御する。
【0045】
巻取り側のトラバース機構55は駆動させる。繰出し側のトラバース機構25は必ずしも駆動しなくても良いが,望ましくは繰出されるソーワイヤの位置に合致するようにそのシーブを移動させる(駆動する)。
【0046】
図4はソーワイヤを逆方向に走行させた場合の制御の様子を示すものである。
【0047】
繰出し機構20を巻取り機構としてモータ21を駆動してソーワイヤ9を繰出し機構20に巻取る。モータ21は速度検出器35の検出速度に基づいてソーワイヤ9の速度が一定になるように制御される。ダンサ機構30のダンサ・ロール33の位置を固定しておく。
【0048】
張力検出器34の検出張力に基づいてメイン・ロール部10の入口側の張力が常にほぼ一定となるように,ダンサ機構40のダンサ・ロール43に加わる力を制御する(上述したエアシリンダによるアームの制御)。ダンサ機構40側に張力検出器を設け,この張力検出器の検出張力に基づいてダンサ・ロール43に加わる力を制御するようにしてもよい。また,位置検出器46によって検出されたダンサ・ロール43の位置に基づいて,ダンサ・ロール43の高さ位置が常にほぼ一定となるように,繰出し機構として働く巻取り機構50のモータ51の回転を加減速制御する。
【0049】
ソーワイヤ9の往復走行には種々の方式がある。その一は,正方向走行において繰出し機構20から巻取り機構50にほとんどすべてのソーワイヤ9を巻取り,次に逆方向走行に切換えて巻取り機構50から繰出し機構20に向ってソーワイヤ9を走行させるものである。その二は,一つのワークWの切断の途上において,ソーワイヤ9の走行方向を複数回にわたって繰返し切換えるものである。好ましくは,ソーワイヤ9を正方向に所定長さ(たとえば 150m)走行させ,次に逆方向に切換えてその半分の長さ(たとえば75m)逆方向に走行させる。これを繰返しながら,最終的にはソーワイヤ9を巻取り機構50に巻取る。
【0050】
第2実施例
第2実施例はソーワイヤを一方向にのみ走行させるワイヤ式切断加工装置(ワイヤソー)であり,その全体構成が図5に示されている。
【0051】
第1実施例の構成と異なる点は,巻取り側のダンサ機構が省略されていることである。第1実施例におけるソーワイヤ9の正方向走行時にはダンサ機構40のダンサ・ロール43は固定されており,ダンサ機構40は張力調整機構として働かない状態とされていた。したがって,ソーワイヤ9を一方向にのみ走行させる構成では巻取り側のダンサ機構は不要である。メイン・ロール部10の出口側のロール(シーブ)14からソーワイヤ9が直接にトラバース機構55に向うように図示されているが,これらの間に方向転換のためのロール(シーブ)等を設けることができるのはいうまでもない。
【0052】
巻取り機構50のモータ51の回転制御,繰出し機構20のモータ21の回転制御およびダンサ機構30による張力調整制御は第1実施例の場合と同じである(図3と比較せよ)。繰出し側のトラバース機構25を省略することが可能で,そうすることによりモータはモータ21,51,56の3台で済む。
【0053】
第3実施例
図6は第3実施例を示すものであり,第2実施例との相違点は,繰出し機構において,モータに代えてブレーキ61が設けられている点である。ブレーキ61は繰出しボビン(リールまたはドラム)に制動力を与えるものである。このブレーキ61による制動力は,位置検出器36の出力に基づいて制御される。すなわち,ダンサ機構30のダンサ・ロール33の高さ位置が常にほぼ一定となるように,ブレーキ61による制動力が加減される。
【0054】
巻取り機構50のモータ51の回転制御,およびダンサ機構30による張力調整制御は第1および第2実施例と同じである。この実施例においても,繰出し側のトラバース機構25を省略することができ,そうすることにより,モータは2台で済むことになる。
【0055】
第4実施例
図7に示す第4実施例はさらに簡素化した構成を持つものである。第3実施例との相違点はブレーキ61の制動力を張力検出器34の検出張力に基づいて制御するようにしたことである。張力検出器34による検出張力が常にほぼ一定となるようにブレーキ61の制動力を制御する。ダンサ機構30は張力調整機構というよりは,その入出力側のソーワイヤ9の速度差をダンサ・ロール33の配置によって吸収する作用をするものとなる。もっとも,張力検出器34による検出張力に基づいてダンサ・ロール33に加える力を制御してもよいのはいうまでもない。この実施例においても,繰出し側のトラバース機構25を省略することができる。
【0056】
他の実施例
上記実施例においては,メイン・ロール部10は2つの溝ロール12により構成されているが,メイン・ロール部の溝ロールの数を3つ以上としてもよい。たとえば,図8に示すように,側面からみて三角形の頂点の位置に配置された3つの溝ロール12によりなるメイン・ロール部10Aを用いることもできる。水平に走行するソーワイヤ9にワークWが上方から下方に移動して切断される実施例が示されているが,ワークWの移送を水平方向として,垂直に走行するソーワイヤ9にワークWを押し当てるようにしてもよい。また,ワイヤに多数の砥粒が固定(付着)したソーワイヤを用いることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例によるワイヤ式切断加工装置の全体構成を示す。
【図2】メイン・ロール部の斜視図である。
【図3】第1実施例において,ソーワイヤを正方向に走行させる場合の制御を示すものである。
【図4】第1実施例において,ソーワイヤを逆方向に走行させる場合の制御を示すものである。
【図5】第2実施例によるワイヤ式切断加工装置の全体構成と制御を示す。
【図6】第3実施例によるワイヤ式切断加工装置の全体構成と制御を示す。
【図7】第4実施例によるワイヤ式切断加工装置の全体構成と制御を示す。
【図8】メイン・ロール部の他の構成を示す側面図である。
【符号の説明】
9 ソーワイヤ
10,10A メイン・ロール部
11 フレーム
12 溝ロール
20 ワイヤ繰出し機構
21,26,51,56 駆動モータ
25,55 トラバース機構
30,40 ダンサ機構
34 張力検出器
35 速度検出器
36,46 位置検出器
50 ワイヤ巻取り機構
61 ブレーキ

Claims (9)

  1. ワイヤ繰出し機構から繰出された切断用ワイヤが,メイン・ロール部にその入力側から供給され,メイン・ロール部の複数の溝ロールに掛けられ,さらに切断用ワイヤはメイン・ロール部の出力側からワイヤ巻取り機構に巻取られるワイヤ式切断加工装置において,
    上記メイン・ロール部が複数の従動溝ロールのみによって構成され,
    上記メイン・ロール部の少なくとも入力側に切断用ワイヤの張力検出器が設けられ,
    上記メイン・ロール部の少なくとも入力側に,上記張力検出器の検出張力に基づいて制御される切断用ワイヤの第1の張力調整機構が設けられ,
    上記メイン・ロール部の入,出力側の少なくともいずれか一方に切断用ワイヤの速度検出器が設けられ,
    切断用ワイヤが上記メイン・ロール部の出力側からキャプスタン機構を経ることなく直接に上記巻取り機構に巻取られ,
    上記巻取り機構は駆動モータを備え,この駆動モータの回転数は上記速度検出器の検出速度に基づいて制御され,
    少なくとも上記メイン・ロール部の従動溝ロールは上記巻取り機構によって巻取られる切断用ワイヤによって回転駆動される,
    ワイヤ式切断加工装置。
  2. 上記メイン・ロール部と上記巻取り機構との間にトラバース機構が設けられている,請求項1に記載のワイヤ式切断加工装置。
  3. 切断用ワイヤが繰出し機構からメイン・ロール部を経て巻取り機構に向って走行する第1の走行と,巻取り機構からメイン・ロール部を経て繰出し機構に向って走行する第2の走行とが可能な往復走行タイプのワイヤ式切断加工装置であり,
    上記メイン・ロール部の出力側に上記張力検出器の検出張力に基づいて制御される切断用ワイヤの第2の張力調整機構が設けられ,
    上記繰出し機構に駆動モータが設けられ,
    第1の走行においては,上記巻取り機構の駆動モータを上記速度検出器の検出速度に基づいて制御し,上記第2の張力調整機構の動作を停止させ,上記第1の張力調整機構を上記張力検出器の検出張力に基づいて制御し,
    第2の走行においては,上記繰出し機構を巻取り用としてその駆動モータを上記速度検出器の検出速度に基づいて制御し,上記第1の張力調整機構の動作を停止させ,上記第2の張力調整機構を上記張力検出器の検出張力に基づいて制御する,
    請求項1に記載のワイヤ式切断加工装置。
  4. 上記第1および第2の張力調整機構がそれぞれダンサ・ロールを備えたダンサ機構であり,これらのダンサ機構はダンサ・ロールの位置を検出する位置検出器をそれぞれ備え,
    第1の走行においては第1の張力調整機構の位置検出器の位置検出出力に基づいて上記繰出し機構の駆動モータの回転を制御し,
    第2の走行においては第2の張力調整機構の位置検出器の位置検出出力に基づいて繰出し用として働く上記巻取り機構の駆動モータの回転を制御する,
    請求項3に記載のワイヤ式切断加工装置。
  5. 上記繰出し機構が駆動モータを備え,この駆動モータの回転が,上記繰出し機構から繰出される切断用ワイヤの走行速度が上記巻取り機構によって巻取られる切断用ワイヤの走行速度とほぼ等しくなるように制御される,請求項1に記載のワイヤ式切断加工装置。
  6. 上記第1の張力調整機構がダンサ・ロールを備えたダンサ機構であり,このダンサ機構はダンサ・ロールの位置を検出する位置検出器を備え,上記繰出し機構の駆動モータの回転が,上記位置検出器の位置検出出力に基づいて制御される,請求項5に記載のワイヤ式切断加工装置。
  7. 上記繰出し機構が切断用ワイヤが巻回されているボビンを制動するブレーキを備え,
    上記第1の張力調整機構がダンサ・ロールを備えたダンサ機構であり,このダンサ機構はダンサ・ロールの位置を検出する位置検出器を備え,
    上記ブレーキが上記位置検出器の位置検出出力によって制御される,
    請求項1に記載のワイヤ式切断加工装置。
  8. 上記第1の張力調整機構が,上記繰出し機構に設けられたボビンの制動用ブレーキを含み,このブレーキが上記張力検出器の検出張力に基づいて制御される,請求項1に記載のワイヤ式切断加工装置。
  9. 上記メイン・ロール部がすべての従動溝ロールを回転自在に保持するフレームを備え,このフレームがワイヤ式切断加工装置の機台に着脱自在である,請求項1から8のいずれか一項に記載のワイヤ式切断加工装置。
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