JP4098775B2 - アミドアセトニトリル化合物及びその殺虫剤としての使用 - Google Patents

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Description

本発明は、式
Figure 0004098775
〔式中、RはC〜Cアルキル基、ハロ(C〜C)アルキル基、C〜Cアルコキシ(C〜C)アルキル基、ハロ(C〜C)アルコキシ−ハロ(C〜C)アルキル基を表し;Xはハロゲン原子を表し(但し、mが2以上である場合には、Xは相異なるハロゲン原子であってもよい);Xはハロゲン原子を表し(但し、nが2以上である場合には、Xは相異なるハロゲン原子であってもよい);mは1、2、3又は4を表し;nは1、2、3、4又は5を表す〕で示される新規なアミドアセトニトリル化合物(場合によってはジアステレオ異性体、E/Z異性体、E/Z異性体混合物及び/又は互変異性体であってもよく、そのそれぞれはそれぞれ遊離の形又は塩の形であってもよい)、その製造方法及び温血動物、特に生産性家畜及び家庭内動物(domestic animals)並びに植物の内部寄生虫及び外部寄生虫、特に蠕虫の防除における使用、さらにまたこれらの化合物のうち少なくとも1種を含有する殺虫剤に関する。
殺虫活性をもつ置換アミドアセトニトリル化合物は、例えば欧州特許出願公開第0.953.565A2号公報に記載されている。しかし、該公報に具体的に開示されている有効成分は、効能及び活性スペクトルに関する要求を必ずしも満たし得ない。従って、改良された殺虫性を有する有効成分に対する要求が存在する。
今般、前記の式Iで示されるアミドアセトニトリル化合物が優れた殺虫性、特に温血動物及び植物の内部寄生虫及び外部寄生虫に対して優れた殺虫性を有することが見出された。
アルキル基(基それ自体として、並びにその他の基及び化合物、例えばハロアルキル基及びアルコキシ基の構造構成要素して)は、それぞれの場合において当該基又は化合物における特定の個数の炭素原子を考慮して、直鎖、すなわちメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基又はヘキシル基であるか、あるいは分岐鎖、例えばイソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基又はイソヘキシル基である。
ハロゲン原子(基それ自体として、並びにハロアルキル基又はハロアルコキシ基のようなその他の基及び化合物の構造構成要素として)は、弗素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子であり、好ましくは弗素原子、塩素原子又は臭素原子であり、特に好ましくは弗素原子又は塩素原子である。
ハロゲン置換炭素含有基及び化合物、例えばハロアルキル基又はハロアルコキシ基は、部分的にハロゲン化されていてもよいし又は多ハロゲン化されていてもよく、多ハロゲン化の場合には、複数個のハロゲン置換基は同一であってもよいし又は異なっていてもよい。ハロゲンアルキル基(基それ自体として、並びにハロアルコキシ基又はハロアルキルチオ基のようなその他の基及び化合物の構造構成要素として)は、弗素原子、塩素原子及び/又は臭素原子で1から3置換されているメチル基、例えばCHF又はCF;弗素原子、塩素原子及び/又は臭素原子で1から5置換されているエチル基、例えばCHCF
CFCF、CFCCl、CFCHCl、CFCHF、CFCFCl
CFCHBr、CFCHClF、CFCHBrF又はCClFCHClF;弗素原子、塩素原子及び/又は臭素原子で1から7置換されているプロピル基又はイソプロピル基、例えばCHCHBrCHBr、CFCHFCF、CHCFCF又は
CH(CF;弗素原子、塩素原子及び/又は臭素原子で1から9置換されているブチル基又はその異性体の一つ、例えばCF(CF)CHFCF又は
CH(CFCF;弗素原子、塩素原子及び/又は臭素原子で1から11置換されているペンチル基又はその異性体の一つ、例えばCF(CF)(CHF)CF又は
CH(CFCF;並びに弗素原子、塩素原子及び/又は臭素原子で1から13置換されているヘキシル基又はその異性体の一つ、例えば(CHCHBrCHBr、
CF(CHF)CF、CH(CFCF又はC(CF(CHF)CFである。
アルコキシ基は、炭素原子1から6個の鎖長を有することが好ましい。アルコキシ基は、例えばメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基及びtert−ブトキシ基、並びに異性体ペンチルオキシ基及びヘキシルオキシ基;好ましくはメトキシ基及びエトキシ基である。ハロアルコキシ基は、炭素原子1から6個の鎖長を有することが好ましい。ハロアルコキシ基は、例えばフルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、2,2,2−トリフルオロエトキシ基、1,1,2,2−テトラフルオロエトキシ基、2−フルオロエトキシ基、2−クロロエトキシ基、2,2−ジフルオロエトキシ基及び2,2,2−トリクロロエトキシ基;好ましくはジフルオロメトキシ基、2−クロロエトキシ基及びトリフルオロメトキシ基である。
本発明の範囲内の好ましい実施形態は下記の化合物である:
(1)RがC〜Cアルキル基又はハロ(C〜C)アルキル基;特にハロ(C〜C)アルキル基;最も好ましくはハロ(C〜C)アルキル基である式Iで示される化合物;
(2)Xが塩素原子又は弗素原子;特に塩素原子である式Iで示される化合物;
(3)Xが塩素原子又は弗素原子;特に塩素原子である式Iで示される化合物;
(4)mが1、2又は3;特別には1又は2;特に1である式Iで示される化合物;
(5)nが1、2又は3;特別には1又は2;特に2である式Iで示される化合物;
(6)RがC〜Cアルキル基又はハロ(C〜C)アルキル基を表し;Xが塩素原子又は弗素原子を表し;Xが塩素原子又は弗素原子を表し;mが1、2又は3であり、そしてnが1、2又は3である式Iで示される化合物;
(7)Rがハロ(C〜C)アルキル基であり;X及びXが塩素原子であり;mが1又は2であり、そしてnが1又は2である式Iで示される化合物;
(8)Rがハロ(C〜C)アルキル基であり;X及びXが塩素原子であり;mが1であり、そしてnが2である式Iで示される化合物。
本発明の内容の範囲内で、特に好ましいものとして、表1に記載の化合物が挙げられ、最も好ましくは合成例に示した化合物が挙げられる。
本発明の別の目的は、それぞれ遊離の形又は塩の形の前記の式Iで示される化合物の製造方法であって、例えば、式
Figure 0004098775
で示される化合物(該化合物は公知であるか又は対応する公知化合物と同様にして製造し得る化合物であり、式中のX、X、m及びnは式Iについて示したように定義される)を、式
Figure 0004098775
で示される化合物(該化合物は公知であるか又は対応する公知化合物と同様にして製造し得る化合物であり、式中のRは式Iについて示したように定義され、そしてQは脱離性基である)と場合により塩基性触媒の存在下で反応させ、そして所望ならば、該方法に従って又は別の方法で得られるそれぞれ遊離の形又は塩の形の式Iで示される化合物を式Iで示される別の化合物に転化させるか、該方法に従って得られる異性体の混合物を分離し且つ単離した所望の異性体及び/又は該方法に従って得られる式Iで示される遊離の化合物を塩に転化させるか、あるいは該方法に従って得られる式Iで示される化合物の塩を式Iで示される遊離の化合物又は別の塩に転化させることを特徴とするそれぞれ遊離の形又は塩の形の式Iで示される化合物の製造方法である。
化合物Iの塩について上記で述べたことが、上記及び下記に示される出発原料の塩についても同様に適用される。
反応相手は、そのままで、すなわち溶媒又は希釈剤を添加せずに、例えば溶融状態で、相互に反応させることができる。しかし、ほとんどの場合、不活性溶媒又は希釈剤あるいはこれらの混合物を添加することが都合がよい。このような溶媒又は希釈剤の例は、芳香族、脂肪族及び脂環式炭化水素並びにハロゲン化炭化水素、例えばベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、テトラリン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ブロモベンゼン、石油エーテル、ヘキサン、シクロヘキサン、ジクロロメタン、トリクロロメタン、テトラクロロメタン、ジクロロエタン、トリクロロエテン又はテトラクロロエテン;エーテル類、例えばジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジメトキシジエチルエーテル、テトラヒドロフラン又はジオキサン;ケトン類、例えばアセトン、メチルエチルケトン又はメチルイソブチルケトン;アミド類、例えばN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン又はヘキサメチルリン酸トリアミド;ニトリル類、例えばアセトニトリル又はプロピオニトリル;及びスルホキシド類、例えばジメチルスルホキシドである。
好ましい脱離性基Qは、ハロゲン原子、トシレート基、メシレート基、及びトリフレート基、最も好ましくはハロゲン原子、特に塩素原子である。
反応を促進させるのに適した塩基は、例えばアルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物、水素化物、アミド、アルカノレート、酢酸塩、炭酸塩、ジアルキルアミド又はアルキルシリルアミド;アルキルアミン、アルキレンジアミン、場合によりN−アルキル化されていてもよい、場合より不飽和のシクロアルキルアミン、塩基性複素環類、水酸化アンモニウム、及び炭素環式アミンである。例として挙げ得る塩基は、水酸化ナトリウム、水素化ナトリウム、ナトリウムアミド、ナトリウムメタノレート、酢酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、カリウムtert−ブタノレート、水酸化カリウム、炭酸カリウム、水素化カリウム、リチウムジイソプロピルアミド、カリウムビス(トリメチルシリル)アミド、水素化カルシウム、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、トリエチレンジアミン、シクロヘキシルアミン、N−シクロヘキシル−N,N−ジメチルアミン、N,N−ジエチルアニリン、ピリジン、4−(N,N−ジメチルアミノ)ピリジン、キヌクリジン、N−メチル−モルホリン、ベンジルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、及び1,5−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−5−エン(DBU)である。ジイソプロピルアミン及び4−(N,N−ジメチルアミノ)ピリジンが好ましい。
前記の反応は、約0℃から約100℃、好ましくは約10℃から約40℃の温度範囲で行うことが都合がよい。
本発明の別の目的は、それぞれ遊離の形又は塩の形の式IIで示される化合物の製造方法であって、例えば、公知であるか又は対応する公知化合物と同様にして製造し得る式
Figure 0004098775
で示される化合物(該化合物は公知であるか又は対応する公知化合物と同様にして製造し得る化合物であり、式中のX、X、m及びnは式Iについて示したように定義される)を、無機又は有機シアン化物及びNHと反応させ、そして所望ならば、該方法に従って又は別の方法で得られるそれぞれ遊離の形又は塩の形の式IIで示される化合物を式IIで示される別の化合物に転化させるか、該方法に従って得られる異性体の混合物を分離し且つ単離した所定の異性体及び/又は該方法に従って得られる式IIで示される遊離の化合物を塩に転化させるか、あるいは該方法に従って得られる式IIで示される化合物の塩を式IIで示される遊離の化合物又は別の塩に転化させることを特徴とするそれぞれ遊離の形又は塩の形の式IIで示される化合物の製造方法である。
適切なシアン化物は、シアン化ナトリウム、シアン化カリウム、トリメチルシリルシアニド及びアセトンシアンヒドリンである。
カルボニル化合物、例えば式IVで示されるカルボニル化合物を、シアン化物及びアミン、例えば式R−NHで示されるアミンと反応させるための一般的な方法は、例えば、Organic Synthesis Coll.Vol.3,88(1973)に記載のようなシュトレッカー反応である。
化合物Iの塩は、公知の方法で製造し得る。化合物Iの酸付加塩は、例えば適切な酸又は適切なイオン交換試薬で処理することによって得ることができ、また塩基との塩は、適切な塩基又は適切なイオン交換試薬で処理することによって得ることができる。
化合物Iの塩は、通常の方法で、遊離の化合物Iに転化させることができ、酸付加塩は、例えば適切な塩基組成物又は適切なイオン交換試薬で処理することによって遊離の化合物Iに転化させることができ、また塩基との塩は、例えば適切な酸又は適切なイオン交換試薬で処理することによって遊離の化合物Iに転化させることができる。
化合物Iの塩は、公知の方法で化合物Iの別の塩に転化させることができる;酸付加塩は、例えば塩酸塩などの無機酸の塩を、酸の適切な金属塩、例えばナトリウム塩、バリウム塩又は銀塩、例えば酢酸銀を用いて、適切な溶媒(該溶媒には生成する無機塩、例えば塩化銀が溶解せず、従って反応混合物から沈殿する)中で処理することによって別の酸付加塩に転化させることができる。
前記の方法及び/又は反応条件に応じて、塩形成特性を有する化合物Iは、遊離の形で又は塩の形で得ることができる。
化合物Iはまた、その水和物の形で得ることもできるし及び/又は別の溶媒、例えば固体の形で存在する化合物の結晶化に必要な場合に使用される別の溶媒を含有することもできる。
化合物Iは、場合により光学異性体及び/又は幾何異性体として、あるいはこれらの混合物として存在し得る。本発明は、純粋な異性体及び全ての可能な異性体混合物の両方に関し、しかも上記及び下記において立体化学の詳細がどの場合においても具体的に明示されない場合でもそのように解釈される。
本発明の方法又は別の方法で得られる化合物Iのジアステレオ異性体混合物は、その構成成分の物理化学的違いに基づいて公知の方法で、例えば分別結晶化、蒸留及び/又はクロマトグラフィーにより純粋なジアステレオ異性体に分離し得る。
従って、得られる鏡像異性体の混合物の純粋な異性体への分割は、公知の方法で、例えば光学的に活性な溶媒から再結晶によって、キラル吸着剤を用いたクロマトグラフィー、例えばアセチルセルロースを用いた高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)によって、適切な微生物の助けを得て、特異的固定化酵素を用いて切断することによって、例えばキラルクラウンエーテルを使用して包接化合物を形成し、それによって1個の鏡像異性体だけが錯体形成されることによって達成し得る。
本発明によれば、対応する異性体混合物の分離とは別に、ジアステレオ選択的又はエナンチオ選択的合成法について一般的に知られている方法もまた、例えば対応する適切な立体化学をもつ分離物質を使用して本発明の方法を実施することにより、純粋なジアステレオ異性体又は鏡像異性体を得るのに適用できる。
個々の成分が異なる生物学的効果をもつ場合には、生物学的によりいっそう活性な異性体、例えば鏡像異性体を単離又は合成することが都合がよい。
本発明の方法では、使用する出発原料及び中間体は、冒頭で特に有用であると記載した化合物Iをもたらすものであることが好ましい。
本発明は、特に実施例に記載の製造方法に関する。
化合物Iを製造するための新規な出発原料及び中間体並びに本発明に従って使用される出発原料及び中間体、並びにこれらの使用及びその製造方法もまた、同様に本発明の主題を形成する。
本発明の化合物Iは、その広い活性スペクトルについて注目すべきであり、温血動物、特に家畜及び家庭内動物並びに植物の害虫防除、例えば特に内部寄生虫及び外部寄生虫、特に蠕虫の防除に使用するのに役立つ有効成分であり、しかも温血動物、魚及び植物によって十分に許容される。
本発明の明細書では、外部寄生虫とは、特に昆虫類、ダニ類及びマダニ類であると理解される。これらの外部寄生虫としては、次の目の昆虫:鱗翅目(Lepidoptera)、甲虫目(Coleoptera)、同翅目(Homoptera)、異翅類(Heteroptera)、双翅目(Diptera)、総翅目(Thysanoptera)、直翅目(Orthoptera)、シラミ目(Anoplura)、ノミ目(Siphonaptera)、ハジラミ目(Mallophaga)、シミ目(Thysanura)、シロアリ目(Isoptera)、チャタテムシ目(Psocoptera)及び膜翅目(Hymenoptera)の昆虫が挙げられる。しかし、具体的に挙げ得る外部寄生虫は、ヒト又は動物を悩ませ且つ病原体を伝染する外部寄生虫、例えばハエ類、例えばイエバエ(Musca domestica)、ブラッシュフライ(Musca vetustissima)、ムスカ・オータムナリス(Musca autumnalis)、ヒメイエバエ(Fannia canicularis)、ニクバエ(Sarcophaga carnaria)、ヒツジキンバエ(Lucilia cuprina)、ウシバエ(Hypoderma bovis)、キスジウシバエ(Hypoderma lineatum)、Chrysomyia chloropyga、ヒトヒフバエ(Dermatobia hominis)、ラセンウジバエ(Cochliomyia hominivorax)、ウマバエ(Gasterophilus intestinalis)、ヒツジバエ(Oestrus ovis)、サシバエ(Stomoxys calcitrans)、ノサシバエ(Haematobia irritans)及びカ亜目(Nematocera)、例えばカ科(Culicidae)、ブユ科(Simuliidae)、チョウバエ科(Psychodidae)、さらにまた吸血寄生虫、例えばノミ類、例えばネコノミ(Ctenocephalides felis)及びイヌノミ(Ctenocephalides canis)、ケオプスネズミノミ(Xenopsylla cheopis)、ヒトノミ(Pulex irritans)、スナノミ(Dermatophilus penetrans)、シラミ類、例えばDamalina ovis、ヒトジラミ(Pediculus humans)、サシバエ及びアブ類(Tabanidae)、ゴマフアブ種(Haematopota spp.)、例えばゴマフアブ(Haematopota pluvialis)、アブ種(Tabanidea spp.)例えばTabanus nigrovittatus、メクラアブ種(Chrysopsinae spp.)、例えばChrysops caecutiens、ツェツェバエ類、例えばツェツェバエ(Glossinia)種、刺咬昆虫、特にゴキブリ類、例えばチャバネゴキブリ(Blatella germanica)、トウヨウゴキブリ(Blatta orientalis)、ワモンゴキブリ(Periplaneta americana)、ダニ類、例えばワクモ(Dermanyssus gallinae)、ヒゼンダニ(Sarcoptes scabiei)、キュウセンヒゼンダニ(Psoroptes ovis)及びヒツジツメダニ種(Psorergates spp.)そして最後にマダニ類を挙げることができる。マダニ類はダニ目(Acarina)に属する。公知の代表的なマダニ類は、例えばウシダニ属(Boophilus)、キララマダニ属(Amblyomma)、Anocentor、カクマダニ属(Dermacentor)、チマダニ属(Haemaphysalis)、イボマダニ(Hyalomma)、マダニ属(Ixodes)、Rhipicentor、マルガロプス属(Margaropus)、コイタマダニ属(Rhipicephalus)、ナガヒメダニ属(Argas)、オトビウス属(Otobius)及びカズキダニ属(Ornithodoros)などであり、これは温血動物、例えば家畜、例えばウシ、ブタ、ヒツジ及びヤギ、家禽類例えばニワトリ、七面鳥及びアヒル、毛皮動物、例えばミンク、キツネ、チンチラ、ウサギなど、並びに家庭内動物、例えば猫及び犬、さらにヒトに寄生することが好ましい。
本発明の化合物Iはまた、標準的な感受性を示す動物害虫及び抵抗性を示す動物害虫、例えば昆虫及びダニ目の害虫の全ての発育段階又は個々の発育段階に対して活性である。本発明の活性化合物の殺虫、殺卵及び/又は殺ダニ効果は、それ自体直接に示すことができる、すなわち例えば脱皮が生じる際に即座に又は若干の時間が経過した後に害虫を殺すか又は害虫の卵を破壊することにより害虫を殺すことができるし、あるいは間接的に、例えば産卵の個数及び/又は孵化率を低下させることによって、少なくとも50から60%の殺虫率(死亡率)に相当する良好な効果を示すことができる。
化合物Iはまた、衛生害虫、特に双翅目のニクバエ科(Sarcophagidae)、Anophilidae及びカ科(Culicidae);直翅目(Orthoptera)、網翅類(Dictyoptera)〔例えばゴキブリ科(Blattidae)〕及び膜翅目(Hymenoptera)〔例えばアリ科(Formicidae)〕の衛生害虫に対しても使用できる。
化合物Iはまた、植物の寄生性ダニ類及び昆虫に対して持続する効果を有する。ダニ目のハダニの場合には、ハダニ科(Tetranychidae)(Tetranychus spp.及びPanonychus spp.)の卵、幼虫及び成虫に対して有効である。
化合物Iは、同翅目(Homoptera)の吸着昆虫(sucking insects)、特にアブラムシ科(Aphididae)、ウンカ科(Delphacidae)、ヒメヨコバイ科(Cicadellidae)、キジラミ科(Psyllidae)、Loccidae、マルカイガラムシ科(Diaspididae)及びフシダニ科(Eriophydidae)(例えば、柑橘類果実のサビダニ)の害虫;半翅目(Hemiptera)、異翅目(Heteroptera)及び総翅目(Thysanoptera)の害虫並びに鱗翅目(Lepidoptera)、甲虫目(Coleoptera)、双翅目(Diptera)及び直翅目(Orthoptera)の草食性昆虫に対して高い活性を有する。
化合物Iは、同様に、土壌中の害虫に対して土壌殺虫剤として適している。
従って、式Iの化合物は、作物、例えば穀類、ワタ、イネ、トウモロコシ、ダイズ、ジャガイモ、野菜類、果物、タバコ、ホップ、柑橘類、アボガド及びその他の作物の吸着昆虫及び摂食昆虫の発育の全ての段階に対して有効である。
化合物Iはまた、ネコブセンチュ種(Meloidogyne)、シストセンチュウ種(Heterodera)、ネグサレセンチュウ種(Pratylenchus)、Ditylenchus、Radopholus、Rizoglyphus などの種の植物線虫類に対しても有効である。
特に、前記化合物は、内部寄生性の線虫及び吸虫が哺乳動物及び家禽、例えばヒツジ、ブタ、ヤギ、ウシ、ウマ、ロバ、イヌ、ネコ、モルモット及び外来鳥類の重病の原因となり得る蠕虫に対して有効である。
この典型的な代表的な線虫類は、捻転胃虫属(Haemonchus)、毛様線虫属(Trichostrongylus)、オステルタギア属(Ostertagia)、ネマトディルス属(Nematodirus)、クーペリア属(Cooperia)、回虫属(Ascaris)、ブノストムム属(Bunostonum)、腸結節虫属(Oesophagostonum)、大口腸線虫属(Charbertia)、鞭虫属(Trichuris)、ストロンギルス属(Strongylus)、トリコネマ属(Trichonema)、肺吸虫属(Dictyocaulus)、毛細線虫属(Capillaria)、ヘテラキス属(Heterakis)、トキソカラ属(Toxocara)、アスカリジア属(Ascaridia)、蟯虫属(Oxyuris)、鉤虫属(Ancylostoma)、ウンシナリア属(Uncinaria)、トキサスカリス属(Toxascaris)及びウマ回虫(Parascaris)である。吸虫としては、特に蛭状吸虫科(Fasciolidae)、特に肝蛭(Fasciola hepatica)が挙げられる。
また、式Iの化合物が多数の活性物質に対して抵抗性の線虫に対して極めて高い効果を持つことが、意外にも及び予想外にも示すことができる。このことは、LDA試験により生体外で及び例えばスナネズミ及びヒツジの生体内で例証し得る。捻転胃虫(Haemonchus contorts)又は蛇状毛様線虫(Trichostrongylus colubriformis)の感受性株を殺す活性物質の量は、ベンゾイミダゾール類、レバミゾール及び大環状ラクトン類(例えば、イベルメクチン)に耐性である対応株を防除するのに十分に有効であることが明らかにされている。
ネマトディルス属(Nematodirus)、クーペリア属(Cooperia)及び腸結節虫属(Oesophagostonum)のある種の害虫は、宿主動物の腸管に寄生し、これに対して捻転胃虫属(Haemonchus)及びオステルタギア属(Ostertagia)の害虫は胃に寄生し、また肺吸虫属(Dictyocaulus)の害虫は肺組織に寄生する。糸状虫科(Filariidae)及び毛線虫科(Setariidae)の寄生虫は、内部細胞組織及び臓器、例えば心臓、血管、リンパ管及び皮下組織に認め得る。特に注目すべき寄生虫は、イヌ糸状虫(Dirofilaria immitis)である。式Iの化合物はこれらの寄生虫に対して極めて有効である。
また、式Iの化合物により防除し得る害虫としては、条虫類の害虫、例えばメソセストイド科(Mesocestoidae)、特にメソセストイデス属(Mesocestoides)、特に有線条虫(M.lineatus);両鱗条虫科(Dilepididae)、特に爪実条虫(Dipylidium caninum)、Joyeuxiella spp.、特にJoyeuxiella pasquali、及びDiplopylidium spp.、並びに条虫科(Taeniidae)、特に豆状条虫(Taeneia pisiformis)、テニア・セルビ(Taeneia cervi)、ヒツジ条虫(Taeneia ovis)、胞状条虫(Taeneia hydatigena)、多頭条虫(Taeneia multiceps)、ネコ条虫(Taeneia taeniaeformis)、連節条虫(Taeneia serialis)及び Echinocuccus spp.、最も好ましくは胞状条虫、ヒツジ条虫、多頭条虫、連節条虫;Echinocuccus granulosus及び単包条虫(Echinococcus granulosus)及び多包条虫(Echinococcus multilocularis)、並びに長鉤多頭条虫(Multiceps multiceps)の害虫が挙げられる。
また、式Iの化合物は、特に子ブタ及びニワトリに生じ得るコクシジウム症の防除に適している。大腸菌及びクロストリジウム(Clostridiae)とは別に、コクシジウム(Coccidiae)は離乳していない子豚の下痢の最も重要な原因の一つである。子豚の場合の最も重要な種は、ブタイソスポラ(Isospora suis)である。子豚は口からブタイソスポラの胞嚢体に感染してしまう。胞嚢体は小腸に移動し、そこで胞嚢体は小腸粘膜に侵入する。そこで、胞嚢体は発育の種々の段階を経る。感染後5日から9日目と11日から14日目の間に、コクシジウム(Coccidiae)は小腸粘膜から表面に出現し、この場合に糞便中に検出できる。この発生は、小腸粘膜に大きな損傷を生じる。子豚は部分的に黄色を帯びた粥状から水状の下痢を示すことによって反応する。それは悪臭を有する。場合によっては、個々の子豚は嘔吐する。通例、下痢は8から15日齢の間に生じる。
最も具体的には、胞状条虫、豆状条虫、ヒツジ条虫、ネコ条虫、長鉤多頭条虫、Joyeuxiella pasquali、爪実条虫、メソセストイデス種、単包条虫及び多包条虫が、イヌとネコにおいて、イヌ糸状虫、鉤虫種線虫、トキソカラ種線虫及び/又はイヌ鞭虫(Trichuris vulpis)と同時に駆除される。同様に好ましくは、ネコノミ(Ctenocephalides felis)及び/又はイヌノミ(C.canis)が前記の線虫及び条虫と同時に駆除される。
さらにまた、式Iの化合物は、ヒトの病原性寄生虫の防除に適している。これらの寄生虫の中で、消化管に生じる典型的な病原性寄生虫は、鉤虫属(Ancylostoma)、アメリカ鉤虫属(Necator)、回虫属(Ascaris)、糞線虫属(Strongyloides)、旋毛虫属(Trichinella)、毛細線虫属(Capillaria)、鞭虫属(Trichuris)及び蟯虫(Enterobius)種の病原性寄生虫である。本発明の化合物はまた、血液中、組織中及び種々の臓器中に現れるブケレリア属(Wuchereria)、ブルギア属(Brugia)、オンコセルカ属(Onchocerca)及び糸状虫科(Filariidae)のロア(Loa)の種の寄生虫に対して及び特に胃腸管に寄生する糞線虫属及び旋毛虫属の寄生虫に対して有効である。
また、式Iの化合物は、植物並びにヒト及び動物に有害で、病原性の真菌類に対しても有効である。
本発明の式Iの化合物の良好な殺虫活性は、前記の害虫の少なくとも50から60%の殺虫率に相当する。特に、式Iの化合物は、効果の持続時間が極めて長いことが注目に値する。
式Iの化合物は、そのままの形で使用されることが好ましい又は製剤技術で慣用の補助剤と一緒に使用されることが好ましく、従って例えば乳剤、直接希釈可能な液剤、希乳濁液、水溶剤(soluble powder)、粒剤又は高分子物質中のマイクロカプセル剤を得るために公知の方法で加工される。組成物と同様に、施用の方法は、意図する目的及び一般的な環境に従って選択される。
製剤、すなわち式Iで示される有効成分、又はこれらの有効成分と別の有効成分の組み合わせと、場合より固体又は液体補助剤とを含有する薬剤、配合物又は組成物は、それ自体公知の方法で、例えば有効成分を展着組成物、例えば溶媒、固体担体及び場合により界面活性化合物(界面活性剤)と緊密に混合及び/又は粉砕することによって製造される。
当該溶媒は、アルコール類、例えばエタノール、プロパノール又はブタノール、及びグリコール類並びにこれらのエーテル及びエステル、例えばプロピレングリコール、ジプロピレングリコールエーテル、エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル又はエチレングリコールモノエチルエーテル;ケトン類、例えばシクロヘキサノン、イソホロン又はジアセタノールアルコール;強極性溶媒、例えばN−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド又はジメチルホルムアミド;あるいは水、植物油、例えばナタネ油、ヒマシ油、ココナッツ油又はダイズ油、及び適切ならばシリコーン油であり得る。
蠕虫の防除において温血動物に使用するのに好ましい適切形態としては、液剤、乳剤、懸濁剤(水薬)、食品添加剤、粉末、発泡錠剤のような錠剤、ボーラス剤、カプセル剤、マイクロカプセル剤及びポアオン製剤が挙げられ、これらは製剤賦形剤の生理学的相溶性を考慮に入れなければならない。
錠剤及びボーラス剤用の結合剤は、水又はアルコールに溶解する化学修飾された高分子天然物質、例えばデンプン、セルロース又はタンパク質誘導体(例えば、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース;ゼイン、ゼラチンなどのタンパク質)、及び合成重合体、例えばポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンなどであり得る。錠剤はまた、充填剤(例えば、デンプン、微晶質セルロース、糖、ラクトースなど)、流動促進剤及び崩壊剤も含有する。
駆虫薬が濃厚飼料の形で存在する場合には、使用される担体は、例えば性能飼料、飼料用穀粒又はタンパク質濃縮物である。このような濃厚飼料又は組成物はまた、有効成分のほかに、添加剤、ビタミン類、抗生物質、化学療法薬又はその他の殺虫剤、主として静菌薬、静真菌剤、コクシジウム抑制薬、あるいは食肉処理用動物の肉質に影響を及ぼすか又は別の方法で生物に有益であるホルモン調剤、同化作用物質又は成長促進物質も含有し得る。組成物又はそれに含有される式Iで示される有効成分は、飼料又は水飲み用桶に直接に加えられ、その場合には配合された飼料又は飲用水は、有効成分を好ましくは約0.0005から0.02重量%(5から200ppm)の濃度で含有する。
本発明の式Iで示される化合物は、単独で使用してもよいし又は別の殺生物剤と併用してもよい。本発明の化合物は、例えば活性を増大させるために、同じ活性範囲を有する殺虫剤と組み合わせてもよいし又は例えば活性範囲を広げるために別の活性範囲を有する物質と組み合わせてもよい。いわゆる忌避剤を加えることも理解できる。活性範囲を内部寄生虫にまで広げる場合には、例えば駆虫剤、式Iの化合物は内部寄生性の特性をもつ物質と組み合わせることが適切である。勿論、前記化合物は殺菌剤組成物と併用できる。式Iの化合物は殺成虫剤である、すなわち、前記化合物は標的寄生虫の成虫期に対して特に効果があることから、むしろ寄生虫の幼虫期を攻撃する殺虫剤の添加が非常に都合のよいものであり得る。このようにして、大きな経済的被害を生ずる寄生虫の大部分が対象とされる。また、この作用は、抵抗性の形成を回避するのに実質的に寄与する。多数の組み合わせが相乗効果をもたらし得、すなわち有効成分の総量を低減でき、生態学的見地から望ましい。好ましい群の併用パートナー、特に好ましい併用パートナーを以下に挙げるが、併用は式Iの化合物の他にこれらの併用パートナーの1種又はそれ以上を含有し得る。
混合物中の適切なパートナーは、殺生物剤、例えば種々の活性メカニズムをもつ殺虫剤及び殺ダニ剤(これらは、下記に示され且つ長い間当業者に知られている)、例えばキチン合成阻害剤、成長調節剤;幼弱ホルモンとして作用する有効成分;殺成虫剤として作用する有効成分;広帯域殺虫剤、広帯域殺ダニ剤及び殺線虫;並びに周知の駆虫薬及び昆虫及び/又はダニ防除物質、前記忌避剤又は分離剤であり得る。
適切な殺虫剤及び殺ダニ剤の非限定的な例は、次の通りである:
Figure 0004098775
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適切な駆虫薬の非限定的な例を下記に挙げる、幾つかの代表的な駆虫薬は、駆虫活性の他に殺虫及び殺ダニ活性を有し、その一部は前記に既に挙げてある。
(A1)プラジカンテル=2−シクロヘキシルカルボニル−4−オキソ−1,2,3,6,7,11b−ヘキサヒドロ−4H−ピラジノ[2,1−α]イソキノリン
(A2)クロサンテル=3,5−ジヨード−N−[5−クロロ−2−メチル−4−(α−シアノ−4−クロロベンジル)フェニル]サリチルアミド
(A3)トリクラベンダゾール=5−クロロ−6−(2,3−ジクロロフェノキシ)−2−メチルチオ−1H−ベンズイミダゾール
(A4)レバミゾール=L−(−)−2,3,5,6−テトラヒドロ−6−フェニルイミダゾ[2,1b]チアゾール
(A5)メベンダゾール=(5−ベンゾイル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)カルバミン酸メチルエステル
(A6)オムファロチン(Omphalotin)=国際公開第WO97/20857号明細書に記載の真菌オムファロツス・オレアリウス(Omphalotus olearius)の大環状発酵産物
(A7)アバメクチン=アバメクチンB1
(A8)イベルメクチン=22,23−ジヒドロアバメクチンB1
(A9)モキシデクチン=5−O−デメチル−28−デオキシ−25−(1,3−ジメチル−1−ブテニル)−6,28−エポキシ−23−(メトキシイミノ)−ミルベマイシンB
(A10)ドラメクチン=25−シクロヘキシル−5−O−デメチル−25−デ(1−メチルプロピル)−アバメクチンA1a
(A11)ミルベメクチン=ミルベマイシンA3とミルベマイシンA4の混合物
(A12)ミルベマイシンオキシム=ミルベメクチンの5−オキシム
適切な忌避剤及び分離剤の非限定的な例は、下記の通りである:
(R1)DEET (N,N−ジエチル−m−トルアミド)
(R2)KBR3023 N−ブチル−2−オキシカルボニル−(2−ヒドロキシ)−ピペリジン
(R3)シミアゾール=N−2,3−ジヒドロ−3−メチル−1,3−チアゾール−2−イリデン−2,4−キシリデン
前記混合物の前記の混合相手は、この分野の専門家に最もよく知られている。その大部分は、The British Crop Protection Council(英国作物保護協議会)(ロンドン所在)発行のthe Pesticide Manualの種々の版及びMerck & Co.,Inc.(米国ニュージャージー州ローウェー所在)発行のメルクインデックス(The Merck Index)の種々の版又は特許文献に記載されている。従って、下記のリストは、例として認め得る数種のものに限定される。
(I)2−メチル−2−(メチルチオ)プロピオンアルデヒド−O−メチルカルバモイルオキシム(アルジカルブ)、The British Crop Protection Council(英国作物保護協議会)(ロンドン所在)発行のThe Pesticide Manual,第11版(1997年),第26頁から;
(II)S−(3,4−ジヒドロ−4−オキソベンゾ[d]−[1,2,3]−トリアジン−3−イルメチル)O,O−ジメチル−ホスホロジチオエート(アジンホス・メチル)、
The British Crop Protection Council(英国作物保護協議会)(ロンドン所在)発行のThe Pesticide Manual,
第11版(1997年),第67頁から;
(III)エチル−N−[2,3−ジヒドロ−2,2−ジメチルベンゾフラン−7−イルオキシカルボニル−(メチル)アミノチオ]−N−イソプロピル−β−アラニナート(ベンフラカルブ)、The British Crop Protection Council(英国作物保護協議会)(ロンドン所在)発行のThe Pesticide Manual,第11版(1997年),第96頁から;
(IV)(Z)−(1RS)−シス−3−(2−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロパ−1−エンイル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボン酸2−メチルビフェニル−3−イルメチル(ビフェントリン)、The British Crop Protection Council(英国作物保護協議会)(ロンドン所在)発行のThe Pesticide Manual,第11版(1997年),第118頁から;
(V)2−tert−ブチルイミノ−3−イソプロピル−5−フェニル−1,3,5−チアジアジアン−4−オン(ブプロフェジン)、The British Crop Protection Council(英国作物保護協議会)(ロンドン所在)発行のThe Pesticide Manual,第11版(1997年),第157頁から;
(VI)2,3−ジヒドロ−2,2−ジメチルベンゾフラン−7−イル−メチルカルバメート(カルボフラン)、The British Crop Protection Council(英国作物保護協議会)(ロンドン所在)発行のThe Pesticide Manual,第11版(1997年),第186頁から;
(VII)2,3−ジヒドロ−2,2−ジメチルベンゾフラン−7−イル−(ジブチルアミノチオ)メチルカルバメート(カルボスルファン)、The British Crop Protection Council(英国作物保護協議会)(ロンドン所在)発行のThe Pesticide Manual,第11版(1997年),第188頁から;
(VIII)S,S−(2−ジメチルアミノトリメチレン)−ビス(チオカルバメート)(カルタップ)、The British Crop Protection Council(英国作物保護協議会)(ロンドン所在)発行のThe Pesticide Manual,第11版(1997年),第193頁から;
(IX)1−[3,5−ジクロロ−4−(3−クロロ−5−トリフルオロメチル−2−ピリジルオキシ)フェニル]−3−(2,6−ジフルオロベンゾイル)尿素(クロルフルアズロン)、The British Crop Protection Council(英国作物保護協議会)(ロンドン所在)発行のThe Pesticide Manual,第11版(1997年),第213頁から;
(X)O,O−ジエチル−O−3,5,6−トリクロロ−2−ピリジル−ホスホロチオエート(クロルピリホス)、The British Crop Protection Council(英国作物保護協議会)(ロンドン所在)発行のThe Pesticide Manual,第11版(1997年),第235頁から;
(XI)(RS)−α−シアノ−4−フルオロ−3−フェノキシベンジル−(1RS,3RS;1RS,3RS)−3−(2,2−ジクロロビニル)−2,2−ジ−メチルシクロプロパンカルボキシラート(シフルトリン)、The British Crop Protection Council(英国作物保護協議会)(ロンドン所在)発行のThe Pesticide Manual,第11版(1997年),第293頁から;
(XII)(S)−α−シアノ−3−フェノキシベンジル−(Z)−(1R,3R)−3−(2−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラートと(R)−α−シアノ−3−フェノキシベンジル−(Z)−(1R,3R)−3−(2−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラートとの混合物(λ−シハロトリン)、The British Crop Protection Council(英国作物保護協議会)(ロンドン所在)発行のThe Pesticide Manual,第11版(1997年),第300頁から;
(XIII)(S)−α−シアノ−3−フェノキシベンジル−(Z)−(1R,3R)−3−(2,2−ジクロロビニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラートと(R)−α−シアノ−3−フェノキシベンジル−(1S,3S)−3−(2,2−ジクロロビニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラートからなるラセミ化合物(α−シペルメトリン)、The British Crop Protection Council(英国作物保護協議会)(ロンドン所在)発行のThe Pesticide Manual,第11版(1997年),第308頁から;
(XIV)(1RS,3RS,1RS,3RS)−3−(2,2−ジクロロビニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボン酸(S)−α−シアノ−3−フェノキシベンジル(ζ−シペルメトリン)の立体異性体混合物、The British Crop Protection Council(英国作物保護協議会)(ロンドン所在)発行のThe Pesticide Manual,第11版(1997年),第314頁から;
(XV)(S)−α−シアノ−3−フェノキシベンジル−(1R,3R)−3−(2,2−ジブロモビニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラート(デルタメトリン)、The British Crop Protection Council(英国作物保護協議会)(ロンドン所在)発行のThe Pesticide Manual,第11版(1997年),第344頁から;
(XVI)(4−クロロフェニル)−3−(2,6−ジフルオロベンゾイル)尿素(ジフルベンズロン)、The British Crop Protection Council(英国作物保護協議会)(ロンドン所在)発行のThe Pesticide Manual,第11版(1997年),第395頁から;
(XVII)(1,4,5,6,7,7−ヘキサクロロ−8,9,10−トリノルボルナ−5−エン−2,3−イルエンビスメチレン)−サルファイト(エンドスルファン)、The British Crop Protection Council(英国作物保護協議会)(ロンドン所在)発行のThe Pesticide Manual,第11版(1997年),第459頁から;
(XVIII)α−エチルチオ−o−トリル−メチルカルバメート(エチオフェンカルブ)、The British Crop Protection Council(英国作物保護協議会)(ロンドン所在)発行のThe Pesticide Manual,第11版(1997年),第479頁から;
(XIX)O,O−ジメチル−O−4−ニトロ−m−トリル−ホスホロチオエート(フェニトロチオン)、The British Crop Protection Council(英国作物保護協議会)(ロンドン所在)発行のThe Pesticide Manual,第11版(1997年),第514頁から;
(XX)2−sec−ブチルフェニル−メチルカルバメート(フェノブカルブ)、The British Crop Protection Council(英国作物保護協議会)(ロンドン所在)発行のThe Pesticide Manual,第11版(1997年),第516頁から;
(XXI)(RS)−α−シアノ−3−フェノキシベンジル−(RS)−2−(4−クロロフェニル)−3−メチルブチラート(フェンバレレート)、The British Crop Protection Council(英国作物保護協議会)(ロンドン所在)発行のThe Pesticide Manual,第11版(1997年),第539頁から;
(XXII)S−[ホルミル(メチル)カルバモイルメチル]−O,O−ジメチル−ホスホロジチオエート(ホルモチオン)、The British Crop Protection Council(英国作物保護協議会)(ロンドン所在)発行のThe Pesticide Manual,第11版(1997年),第625頁から;
(XXIII)4−メチルチオ−3,5−キシリル−メチルカルバメート(メチオカルブ)、The British Crop Protection Council(英国作物保護協議会)(ロンドン所在)発行のThe Pesticide Manual,第11版(1997年),第813頁から;
(XXIV)7−クロロビシクロ[3.2.0]ヘプタ−2,6−ジエン−6−イル−ジメチルホスフェート(ヘプテノホス)、The British Crop Protection Council(英国作物保護協議会)(ロンドン所在)発行のThe Pesticide Manual,第11版(1997年),第670頁から;
(XXV)1−(6−クロロ−3−ピリジルメチル)−N−ニトロイミダゾリジン−2−イリデンアミン(イミダクロプリド)、The British Crop Protection Council(英国作物保護協議会)(ロンドン所在)発行のThe Pesticide Manual,第11版(1997年),第706頁から;
(XXVI)2−イソプロピルフェニル−メチルカルバメート(イソプロカルブ)、
The British Crop Protection Council(英国作物保護協議会)(ロンドン所在)発行のThe Pesticide Manual,第11版(1997年),第729頁から;
(XXVII)O,S−ジメチル−ホスホロアミドチオエート(メタミドホス)、The British Crop Protection Council(英国作物保護協議会)(ロンドン所在)発行のThe Pesticide Manual,第11版(1997年),第808頁から;
(XXVIII)S−メチル−(メチルカルバモイルオキシ)チオアセトイミデート(メソミル)、The British Crop Protection Council(英国作物保護協議会)(ロンドン所在)発行のThe Pesticide Manual,第11版(1997年),第815頁から;
(XXIX)メチル−3−(ジメトキシホスフィノイルオキシ)ブタ−2−エノエート(メビンホス)、The British Crop Protection Council(英国作物保護協議会)(ロンドン所在)発行のThe Pesticide Manual,第11版(1997年),第844頁から;
(XXX)O,O−ジエチル−O−4−ニトロフェニル−ホスホロチオエート(パラチオン)、The British Crop Protection Council(英国作物保護協議会)(ロンドン所在)発行のThe Pesticide Manual,第11版(1997年),第926頁から;
(XXXI)O,O−ジメチル−O−4−ニトロフェニル−ホスホロチオエート(メチルパラチオン)、The British Crop Protection Council(英国作物保護協議会)(ロンドン所在)発行のThe Pesticide Manual,第11版(1997年),第928頁から;
(XXXII)S−6−クロロ−2,3−ジヒドロ−2−オキソ−1,3−ベンゾオキサゾール−3−イルメチル−O,O−ジエチル−ホスホロジチオエート(ホサロン)、The British Crop Protection Council(英国作物保護協議会)(ロンドン所在)発行のThe Pesticide Manual,第11版(1997年),第963頁から;
(XXXIII)2−ジメチルアミノ−5,6−ジメチルピリミジン−4−イル−ジメチルカルバメート(ピリミカーブ)、The British Crop Protection Council(英国作物保護協議会)(ロンドン所在)発行のThe Pesticide Manual,第11版(1997年),第985頁から;
(XXXIV)2−イソプロピルフェニル−メチルカルバメート(プロポキスル)、The British Crop Protection Council(英国作物保護協議会)(ロンドン所在)発行のThe Pesticide Manual,第11版(1997年),第1036頁から;
(XXXV)1−(3,5−ジクロロ−2,4−ジフルオロフェニル)−3−(2,6−ジフルオロベンゾイル)尿素(テフルベンズロン)、The British Crop Protection Council(英国作物保護協議会)(ロンドン所在)発行のThe Pesticide Manual,第11版(1997年),第1158頁から;
(XXXVI)S−tert−ブチルチオメチル−O,O−ジメチル−ホスホロジチオエート(テルブホス)、The British Crop Protection Council(英国作物保護協議会)(ロンドン所在)発行のThe Pesticide Manual,第11版(1997年),第1165頁から;
(XXXVII)(3−tert−ブチル−1−ジメチルカルバモイル−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル−チオ)−酢酸エチル(トリアザメート)、The British Crop Protection Council(英国作物保護協議会)(ロンドン所在)発行のThe Pesticide Manual,第11版(1997年),第1224頁から;
(XXXVIII)アバメクチン、The British Crop Protection Council(英国作物保護協議会)(ロンドン所在)発行のThe Pesticide Manual,第11版(1997年),第3頁から;
(XXXIX)2−sec−ブチルフェニル−メチルカルバメート(フェノブカルブ)、The British Crop Protection Council(英国作物保護協議会)(ロンドン所在)発行のThe Pesticide Manual,第11版(1997年),第516頁から;
(XL)N−tert−ブチル−N−(4−エチルベンゾイル)−3,5−ジメチルベンゾヒドラジド(テブフェノジド)、The British Crop Protection Council(英国作物保護協議会)(ロンドン所在)発行のThe Pesticide Manual,第11版(1997年),第1147頁から;
(XLI)(±)−5−アミノ−1−(2,6−ジクロロ−α,α,α−トリフルオロ−p−トリル)−4−トリフルオロメチル−スルフィニルピラゾール−3−カルボニトリル(フィプロニル)、The British Crop Protection Council(英国作物保護協議会)(ロンドン所在)発行のThe Pesticide Manual,第11版(1997年),第545頁から;
(XLII)(RS)−α−シアノ−4−フルオロ−3−フェノキシベンジル(1RS,3RS;1RS,3RS)−3−(2,2−ジクロロビニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラート(β−シフルトリン)、The British Crop Protection Council(英国作物保護協議会)(ロンドン所在)発行のThe Pesticide Manual,第11版(1997年),第295頁から;
(XLIII)(4−エトキシフェニル)−[3−(4−フルオロ−3−フェノキシフェニル)プロピル](ジメチル)シラン(シラフルオフェン)、The British Crop Protection Council(英国作物保護協議会)(ロンドン所在)発行のThe Pesticide Manual,第11版(1997年),第1105頁から;
(XLIV)(E)−α−(1,3−ジメチル−5−フェニキシピラゾール−4−イル−メチレンアミノオキシ)−p−トルイル酸tert−ブチル(フェンピロキシメート)、The British Crop Protection Council(英国作物保護協議会)(ロンドン所在)発行のThe Pesticide Manual,第11版(1997年),第530頁から;
(XLV)2−tert−ブチル−5−(4−tert−ブチルベンジルチオ)−4−クロロピリダジン−3(2H)−オン(ピリダベン)、The British Crop Protection Council(英国作物保護協議会)(ロンドン所在)発行のThe Pesticide Manual,第11版(1997年),第1161頁から;
(XLVI)4−[[4−(1,1−ジメチルフェニル)フェニル]エトキシ]−キナゾリン(フェナザキン)、The British Crop Protection Council(英国作物保護協議会)(ロンドン所在)発行のThe Pesticide Manual,第11版(1997年),第507頁から;
(XLVII)4−フェノキシフェニル−(RS)−2−(ピリジルオキシ)プロピル−エーテル(ピリプロキシフェン)、The British Crop Protection Council(英国作物保護協議会)(ロンドン所在)発行のThe Pesticide Manual,第11版(1997年),第1073頁から;
(XLVIII)5−クロロ−N−{2−[4−(2−エトキシエチル)−2,3−ジメチルフェノキシ]エチル}−6−エチルピリミジン−4−アミン(ピリミジフェン)、The British Crop Protection Council(英国作物保護協議会)(ロンドン所在)発行のThe Pesticide Manual,第11版(1997年),第1070頁から;
(XLIX)(E)−N−(6−クロロ−3−ピリジルメチルミ)−N−エチル−N−メチル−2−ニトロビニリデンジアミン(ニテンピラム)、The British Crop Protection Council(英国作物保護協議会)(ロンドン所在)発行のThe Pesticide Manual,第11版(1997年),第880頁から;
(L)(E)−N−[(6−クロロ−3−ピリジル)メチル]−N−シアノ−N−メチルアセトアミジン(NI−25、アセタミプリド)、The British Crop Protection Council(英国作物保護協議会)(ロンドン所在)発行のThe Pesticide Manual,第11版(1997年),第9頁から;
(LI)アバメクチンB、The British Crop Protection Council(英国作物保護協議会)(ロンドン所在)発行のThe Pesticide Manual,第11版(1997年),第3頁から;
(LII)植物からの昆虫活性抽出物、特に(2R,6aS,12aS)−1,2,6,6a,12,12a−ヘキサヒドロ−2−イソプロペニル−8,9−ジメトキシ−クロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6−オン(ロテノン)、The British Crop Protection Council(英国作物保護協議会)(ロンドン所在)発行のThe Pesticide Manual,第11版(1997年),第1097頁から;及びインドセンダン(Azadirachta indica)からの抽出物、特にアザジラクチン、The British Crop Protection Council(英国作物保護協議会)(ロンドン所在)発行のThe Pesticide Manual,第11版(1997年),第59頁から;
(LIII)昆虫活性線虫、好ましくはHeterorhabditis bacteriophora及びHeterorhabditis megidis〔The British Crop Protection Council(英国作物保護協議会)(ロンドン所在)発行のThe Pesticide Manual,第11版(1997年),第671頁から〕;Steinernema feltiae〔The British Crop Protection Council(英国作物保護協議会)(ロンドン所在)発行のThe Pesticide Manual,第11版(1997年),第1115頁から〕及びSteinernema scapterisci〔The British Crop Protection Council(英国作物保護協議会)(ロンドン所在)発行のThe Pesticide Manual,第11版(1997年),第1116頁から〕を含有する製剤;
(LIV)枯草菌(Bacillus subtilis)から得られる製剤〔The British Crop Protection Council(英国作物保護協議会)(ロンドン所在)発行のThe Pesticide Manual,第11版(1997年),第72頁から〕;又はバシラス・スリンジエンシス(Bacillus thuringiensis)株(但し、GC91又はNCTC11821から分離された化合物を除く)から得られる製剤〔The British Crop Protection Council(英国作物保護協議会)(ロンドン所在)発行のThe Pesticide Manual,第11版(1997年),第73頁から〕;
(LV)昆虫活真菌、好ましくはバーティシリウム・レカニ(Verticillium lecanii)〔The British Crop Protection Council(英国作物保護協議会)(ロンドン所在)発行のThe Pesticide Manual,第11版(1997年),第1266頁から〕;ボーベリアー・ブロンニアティ(Beauveria brogniartii)〔The British Crop Protection Council(英国作物保護協議会)(ロンドン所在)発行のThe Pesticide Manual,第11版(1997年),第85頁から〕及びボーベリア・バシアーナ(Beauveria bassiana)〔The British Crop Protection Council(英国作物保護協議会)(ロンドン所在)発行のThe Pesticide Manual,第11版(1997年),第83頁から〕を含有する製剤;
(LVI)昆虫活性ウイルス、好ましくはNeodipridon Sertifer NPV〔The British Crop Protection Council(英国作物保護協議会)(ロンドン所在)発行のThe Pesticide Manual,第11版(1997年),第1342頁から〕;ヨトウガ(Mamestra brassicae) NPV〔The British Crop Protection Council(英国作物保護協議会)(ロンドン所在)発行のThe Pesticide Manual,第11版(1997年),第759頁から〕;及びシドリンガ(Cydia pomonella)顆粒病ウイルス〔The British Crop Protection Council(英国作物保護協議会)(ロンドン所在)発行のThe Pesticide Manual,第11版(1997年),第291頁から〕を含有する製剤;
(CLXXXI)7−クロロ−2,3,4a,5−テトラヒドロ−2−[メトキシカルボニル(4−トリフルオロメトキシフェニル)カルバモイル]インドール[1,2e]オキサゾリン−4a−カルボキシレート(DPX−MP062、インドキシカルブ)、The British Crop Protection Council(英国作物保護協議会)(ロンドン所在)発行のThe Pesticide Manual,第11版(1997年),第453頁から;
(CLXXXII) N−tert−ブチル−N’(3,5−ジメチルベンゾイル)−3−メトキシ−2−メチルベンゾヒドラジド(RH−2485、メトキシフェノジド)、The British Crop Protection Council(英国作物保護協議会)(ロンドン所在)発行のThe Pesticide Manual,第11版(1997年),第1094頁から;及び
(CLXXXIII)(N’−[4−メトキシ−ビフェニル−3−イル]−ヒドラジンカルボン酸イソプロピルエステル(D2341)、Brighton Crop Protection Conference(1996年)、487頁から493頁)から;
(R2)Book of Abstracts、212回ACS全国会議(Orlando、FL、1996年8月25日から29日、AGRO−020、発行者:アメリカ化学会(Washinghton,D.C.)、CONEN:63BFAF。
上記の詳細な記述の結果として、本発明の別の本質的な局面は、式Iで示される化合物の他に、同じ活性領域又は異なる活性領域を有する別の少なくとも1種の有効成分と、少なくとも1種の生理学的に許容し得る担体とを含有することを特徴とする温血動物の寄生虫防除用の組合せ製剤に関する。本発明は二成分の組合せに限定されない。
一般に、本発明の駆虫薬組成物は、式IもしくはIaの有効成分又はその混合物を0.1から99重量%、特に0.1から95重量%と、固体又は液体混合物(界面活性剤を0から25重量%、特に0.1から25重量%含有する)を99.9から1重量%、特に99.8から5重量%)含有する。
処理すべき動物に対する本発明の組成物の施用は、局所、経口、非経口又は皮下投与で行い得る。前記組成物は、液剤、乳剤、懸濁剤(水薬)、粉剤、錠剤、ボーラス剤、カプセル剤およびポア・オン製剤の形態で存在する。
ポア・オン法又はスポット・オン法は、式Iの化合物を皮膚又は外被(毛)の特定場所に、都合よくは動物の首又は背中に施用することからなる。これは、例えば、ポア・オン又はスポット・オン製剤の綿棒又はスプレーを外被の比較的小さい領域に施用し、そこから活性物質が、製剤中の成分の拡展性による毛皮の広い領域全体にほぼ自動的に分散し且つ動物の動きによって促進される。
ポア・オン又はスポット・オン製剤は、宿主動物の皮膚表面全体又は外被に迅速な分散を促進し、一般には拡展油(spreading oil)と見なされる担体を含有することが適切である。適切な担体は、例えば油性溶液;アルコール溶液及びイソプロパノール溶液、例えば、2−オクチルドデカノール又はオレイルアルコールの溶液;モノカルボン酸のエステル、例えばミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ラウリン酸オキサレート、オレイン酸オレイルエステル、オレイン酸デシルエステル、ラウリン酸ヘキシル、オレイン酸オレイル、オレイン酸デシル、鎖長C12〜C18の飽和脂肪アルコールのカプリン酸エステル;ジカルボン酸のエステルの溶液、例えばフタル酸ジブチル、イソフタル酸ジイソプロピル、アジピン酸ジイソプロピルエステル、アジピン酸ジn−ブチルの溶液、又は脂肪族酸のエステル、例えばグリコールエステルの溶液である。分散剤、例えば製薬又は化粧品工業で公知の分散剤をさらに存在させることが好都合であり得る。その例は、2−ピロリドン、2−(N−アルキル)ピロリドン、アセトン、ポリエチレングリコール並びにそのエーテル及びエステル、プロピレングリコール又は合成トリグリセリドである。
油性溶液としては、例えばオリーブ油、落花生油、ゴマ油、パイン油、アマニ油又はヒマシ油などの植物油が挙げられる。植物油はまた、エポキシ化された形で存在していてもよい。パラフィン類及びシリコーン油もまた使用し得る。
ポア・オン又はスポット・オン製剤は、一般に式Iの化合物を1から20重量%と、分散剤を0.1から50重量%と、溶媒を45から98.9重量%含有する。
ポア・オン又はスポット・オン法は、動物全部を経口的に又は注射によって処置することが困難であるか又は時間のかかるウシ、ウマ、ヒツジ又はブタなどの動物群に使用するのに特に都合がよい。勿論、この方法はまた、簡単であることから、個々の家庭内動物又はペットを含む他の全ての動物にも使用することができ、しかも獣医の専門医を必要とすることなく実施できる場合が多いことから、動物の飼育者に非常に好まれる。
市販の製品を濃厚物として配合することが好ましいが、最終使用者は、通常、希釈製剤を使用する。
そのような組成物はまた、特殊効果を得るために、安定剤、消泡剤、粘度調整剤、結合剤又は粘着付与剤などの別の添加剤や別の有効成分を含有し得る。
最終使用者によって使用されるこの種の駆虫薬組成物は、同様に本発明の構成要素を形成する。
害虫防除のための本発明の方法のそれぞれにおいて又は本発明の害虫防除用組成物のそれぞれにおいて、式Iの有効成分は、その全ての立体的配置又はその混合物で使用することができる。
本発明はまた、前記の式で示される有効成分又はそれから調製される有効成分製剤を、飼料又は飲料水に対する添加物として、あるいは固体又は液体の形で、経口投与又は注射により又は非経口投与によって動物に投与することを特徴とする温血動物、特に生産用家畜、家庭内動物及びペットを、寄生性蠕虫から予防的に保護する方法を包含する。本発明はまた、前記の方法の一つに使用される本発明の式Iの化合物を包含する。
以下の実施例は、本発明を限定することなく、本発明を単に例証するのに役立ち、有効成分という用語は表1に挙げた物質を表す。
具体的には、好ましい製剤は下記のように調製される:
(%=重量パーセント)
製剤例
1.粒剤 a) b)
有効成分 5% 10%
カオリン 94% −
高分散ケイ酸 1% −
アタパルジャイト − 90%
有効成分を塩化メチレンに溶解し、前記担体表面に噴霧し、次いで溶媒を減圧下で蒸発させることにより濃縮する。この種の粒剤は動物飼料と混合することができる。
2.粒剤
有効成分 3%
ポリエチレングリコール(MW200) 3%
カオリン 94%
(MW=分子量)
微粉砕した有効成分を、ポリエチレングリコールで湿らせてあるカオリンにミキサー中で均一に加える。このようにして、無塵被覆粒剤が得られる。
3.錠剤又はボーラス剤
I 有効成分 33.00%
メチルセルロース 0.80%
ケイ酸(高分散) 0.80%
コーンスターチ 8.40%
II ラクトース(結晶) 22.50%
コーンスターチ 17.00%
微晶質セルロース 16.50%
ステアリン酸マグネシウム 1.00%
メチルセルロースを水に加えて攪拌する。この物質が膨潤した後に、ケイ酸を加えて撹拌し、次いでこの混合物を均質に懸濁させる。有効成分とコーンスターチを混合する。前記の水性懸濁液をこの混合物に加えて混練し、ドウを得る。得られた塊状物を12Mの篩に通して粒状し、乾燥する。
II 4種類の賦形剤全てを十分に混合する。
III I及びIIに従って得られた予備混合物同士を混合し、錠剤又はボーラス剤に圧縮成形する。
4.注射剤
A.油性ビヒクル(徐放性)
1.有効成分 0.1〜1.0g
落花生油 100ml添加
2.有効成分 0.1〜1.0g
ゴマ油 100ml添加
調製:有効成分を前記油の一部に攪拌しながら且つ必要ならば穏やかに加熱しながら溶解し、次いで冷却した後に所定の容量に調整し、0.22μmの細孔サイズをもつ適切な濾過膜に通して滅菌濾過する。
B.水混和性溶剤(平均的な速度の放出)
有効成分 0.1〜1.0g
4−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキソラン(グリセロールホルマール)
40g
1,2−プロパンジオール 100ml添加
有効成分 0.1〜1.0g
グリセロールジメチルケタール 40g
1,2−プロパンジオール 100ml添加
調製:有効成分を前記溶媒の一部に攪拌しながら溶解し、所定の容量に調整し、0.22μmの細孔サイズをもつ適切な濾過膜に通して滅菌濾過する。
C.水性可溶化物(迅速放出)
1.有効成分 0.1〜1.0g
ポリエトキシ化ヒマシ油(40エチレンオキシド単位) 10g
1,2−プロパンジオール 20g
ベンジルアルコール 1g
注射剤用水 100ml添加
2.有効成分 0.1〜1.0g
ポリエトキシ化ソルビタンモノオレエート(20エチレンオキシド単位) 8g
4−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキソラン(グリセロールホルマール) 20g
ベンジルアルコール 1g
注射剤用水 100ml添加
調製:有効成分を上記の溶媒及び界面活性剤に溶解し、水で所定の容量に調製する。0.22μmの細孔サイズをもつ適切な濾過膜に通して滅菌濾過する。
5.ポアオン製剤
A.
有効成分 5g
ミリスチン酸イソプロピル 10g
イソプロパノール 100ml添加
B.
有効成分 2g
ラウリン酸ヘキシル 5g
中間の鎖長のトリグリセリド 15g
エタノール 100ml添加
C.
有効成分 2g
オレイン酸オレイル 5g
N−メチル−ピロリドン 40g
イソプロパノール 添加して100ml
前記の水性系もまた、経口及び/又は管腔内投与に使用されることが好ましい。
前記組成物はまた、特殊効果を得るために、さらなる添加剤、例えば安定剤、例えば適切ならばエポキシ化植物油(エポキシ化落花生油又はナタネ油またはダイズ油);消泡剤、例えばシリコーンオイル、防腐剤、粘度調節剤、結合剤、粘着付与剤、及び肥料又はその他の有効成分を含有し得る
式Iの化合物に対して中性であり且つ処理すべき宿主動物に対して悪影響を及ぼさない別の生物活性物質又は添加剤、及び無機塩又はビタミンもまた、前記の組成物に加えてもよい。
以下の実施例は、本発明を例証するのに役立つ。以下の実施例は本発明を限定しない。以下の「h」は時間を表す。
製造例
N−[1−シアノ−1−メチル−2−(5−クロロ−2−{2,4−ジクロロフェノキシ}フェノキシ)エチル]−4−トリフルオロメトキシベンズアミド
Figure 0004098775
a)5.79gの5−クロロ−2−(2,4−ジクロロフェノキシ)フェノール、2.31gのクロロアセトン、3.04gの炭酸カリウム及び16mgのヨウ化カリウムを70mlのアセトンに溶解し、還流下に7時間沸騰させた。冷却後に、沈殿物を濾過し、蒸発させることにより濃縮し、残留物をヘキサン中で攪拌し、濾過し、次いで蒸発させることにより濃縮した。このようにして、64から65℃の融点を有する1−(5−クロロ−2−(2,4−ジクロロフェノキシ)フェノキシ)プロパン−2−オンを得た。
b)6.65gの1−(5−クロロ−2−(2,4−ジクロロフェノキシ)フェノキシ)プロパン−2−オン及び0.98gのシアン化ナトリウムを、50mlの25%アンモニア水溶液と5mlのエタノールとの溶液懸濁し、室温で15時間攪拌した。次いで、100mlの酢酸エチルを用いて反応混合物から粗生成物を抽出し、有機相を飽和塩化ナトリウム溶液及び水で2回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、次いで蒸発させることにより濃縮した。このようにして2−アミノ−3−(5−クロロ−2−(2,4−ジクロロフェノキシ)フェノキシ)−2−メチル−プロピオニトリルを得た。
c)193mgのエチルジイソプロピルアミン、12mgの4−ジメチルアミノピリジン及び323mgの4−(トリフルオロメトキシ)−ベンゾイルクロリドの混合物を、445mgの2−アミノ−3−(5−クロロ−2−(2,4−ジクロロフェノキシ)フェノキシ)−2−メチル−プロピオニトリルを25mlの塩化メチレンに溶解した溶液に0℃で滴加し、次いで室温で24時間攪拌した。その後に、反応混合物を100mlの酢酸エチルで希釈し、次いで飽和炭酸水素ナトリウム溶液、水、水性1N塩酸で洗浄し、最後に飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発させることにより濃縮した後に、残留物をヘキサン中で再結晶化させた。このようにして、表題の化合物を124から125℃の融点を有する白色結晶として得た。
以下の表に挙げた物質もまた前記の方法と同様にして製造し得る。融点の値は℃で示す。
Figure 0004098775
Figure 0004098775
Figure 0004098775
Figure 0004098775
Figure 0004098775
生物学的実施例:
1.経口投与を使用するスナネズミ(Meriones unguiculatus)の毛様線虫(Trichostrongylus colubriformis)及び捻転胃虫(Haemonchus contortus)に対する生体内試験
6から8週齢のスナネズミ(Meriones unguiculatus)に、毛様線虫(T.colubriformis)及び捻転胃虫(H.contortus)それぞれの第3齢幼虫約2000匹を、胃管を通して感染させた。寄生後6日目に、2部のDMSOと1部のポリエチレングリコール(PEG400)との混合物に溶解した供試化合物を100mg/kg、32mg/kgおよび10から0.1mg/kgの量で用いて経口投与することにより処置した。9日目(処置後3日目)に(このときに未だ存在している毛様線虫の大部分は第4齢後期の幼虫であり且つ捻転胃虫の大部分は未成熟成虫である)、スナネズミを殺して寄生虫数を数えた。効果は、6匹の感染スナネズミ及び未処理スナネズミから得られる寄生虫数の幾何平均と比較して、各スナネズミにおける寄生虫数の減少率%として算出した。
この試験では、式Iの化合物を用いて線虫感染数の著しい減少が達成された。特に、表1の化合物1.18は、16mg/kgの用量で線虫の完全除去を達成した。
動物及び植物に対する式Iの化合物の殺虫活性及び/又は殺ダニ活性を調べるために、下記の試験方法を使用し得る。
2.キンバエ(Lucilia sericata)のL期幼虫に対する活性
250ppm又は125ppmの有効成分含有量のホモジネートが得られるように、試験すべき活性物質の水性懸濁液1mlを特殊幼虫繁殖用媒体3mlと約50℃で混合した。キンバエ(Lucilia sericata)の幼虫(L)約30匹を各試験管試料に使用した。4日後に死亡率を測定した。
3.オウシマダニ(Boophilus microplus)(Biarra種)に対する殺ダニ活性
オウシマダニ(Boophilus microplus)(Biarra種)の十分に血を吸った雌ダニ10匹を粘着テープに一列に並べて背中を接着させることができるように、1片の粘着テープをPVCシートに水平に貼付けた。注射針を使用してそれぞれのマダニに液体1μlを注射した。この液体は、ポリエチレングリコールとアセトンが1:1の混合物であり、その中に溶解されたダニ1匹当たり1μg、0.1μg又は0.01μgの中から選択されるある一定量の有効成分を含有する。対照動物には有効成分なしで注射した。処理後に、産卵が行われ且つ幼虫が対照動物の卵から孵化するまで、動物を約28℃及び相対湿度80%の昆虫飼育室で通常条件下で飼育した。供試物質の活性をIR90により調べた、すなわち評価は30日後も雌ダニが10匹中9匹(=90%)が無精卵を産むような有効成分の用量で行った。
4.血を吸った雌オウシマダニ(Boophilus microplus)(BIARRA種)に対する生体外効果
OP耐性BIARRA種の血を吸って充血した雌マダニ(Boophilus microplus)4×10匹を接着テープに貼付け、これを500ppm、125ppm、31ppm及び8ppmそれぞれの濃度の試験化合物のエマルジョン又は懸濁液に浸した脱脂綿塊で1時間覆った。28日後に死亡率、産卵及び幼虫孵化の評価を行った。
試験化合物の活性の指標は、下記の雌の個体数により示した。
− 産卵前にすぐに死亡、
− 産卵せずにしばらく生存、
− 胚を形成されない卵を産卵、
− 胚を形成するが、幼虫が孵化しない卵を産卵、
− 胚を形成し、幼虫が通常通り26から27日以内に孵化する卵を産卵。
5.キララマダニ(Amblyomma hebraeum)の幼虫に対する生体外効果
試験化合物の溶液、懸濁液又はエマルジョン2mlを入れたポリエチレン製試験管に、絶食中の幼虫約5匹を入れた。
10分間浸した、ボルテックス・ミキサーで2×10秒間振盪した後に、試験管を脱脂綿の小塊で塞ぎ、逆さにした。液体全部が脱脂綿球に吸収されたら直ちに、逆さにしたままの試験管の中ほどまで脱脂綿塊を押し込み、液体の大部分が脱脂綿塊から流れ出し、下のペトリ皿に流入するようにした。
次いで、試験管を評価するまで太陽光の当たる室内に室温で保存した。14日後に試験管を沸騰水のビーカーに浸した。ダニが熱に反応して移動し始める場合には、試験物質は供試濃度で不活性であり、そうでない場合にはダニは死亡したとみなし、試験物質が供試濃度で活性であるとみなす。物質は全て0.1から100ppmの濃度範囲で試験した。
6.ワクモ(Dermanyssus gallinae)に対する活性
10ppmの有効成分を含有する溶液2から3mlと、種々の発育段階のダニ(Dermanyssus gallinae)約200匹を上部が開放されているガラス容器に入れた。次いで、容器を脱脂綿の詰め物で密封し、ダニが完全に濡れるまで10分間振盪した、次いで残りの試験溶液を脱脂綿に吸収されるように短時間逆さにした。3日後に死んだ個体数を数えることによりマダニの死亡率を測定し、百分率で表した。
7.イエバエ(Musca domestica)に対する活性
角砂糖中の試験物質の濃度が、一晩乾燥後に250ppmであるように、角砂糖を試験物質の溶液で処理した。このようにして処理した角砂糖を、湿した脱脂綿及びOP耐性種のイエバエ(Musca domestica)成虫10匹と共にアルミニウム皿に載せ、ビーカーで覆い、25℃でインキュベートした。24時間後に死亡率を測定した。

Claims (10)


  1. Figure 0004098775
    〔式中、Rはハロ(C 〜C )アルキル基を表し
    はハロゲン原子を表し(但し、mが2以上である場合には、Xは相異なるハロゲン原子であってもよい);
    はハロゲン原子を表し(但し、nが2以上である場合には、Xは相異なるハロゲン原子であってもよい);
    mは1又は2を表し;nは1、2又は3を表す〕で示される化合物。
  2. 及びXが、それぞれ独立して塩素原子又は弗素原子である、請求項1に記載の式Iで示される化合物。
  3. 及びXが、いずれも塩素原子である、請求項1に記載の式Iで示される化合物。
  4. mが1である、請求項1に記載の式Iで示される化合物。
  5. nが1又は2である、請求項1に記載の式Iで示される化合物。
  6. nが2である、請求項1に記載の式Iで示される化合物。
  7. Rがハロ(C〜C )アルキル基であり;X及びXがいずれも塩素原子であり;mが1又は2であり;nが1又は2である、請求項1に記載の式Iで示される化合物。
  8. Rがハロ(C〜C)アルキル基であり;X及びXがいずれも塩素原子であり;mが1であり;nが2である、請求項1に記載の式Iで示される化合物。
  9. 化合物名N−[1−シアノ−1−メチル−2−(5−クロロ−2−{2,4−ジクロロフェノキシ}フェノキシ)エチル]−4−トリフルオロメトキシベンズアミドである、請求項1に記載の式Iで示される化合物。

  10. Figure 0004098775
    で示される化合物(式中のX、X、m及びnは式Iに示したように定義される)を、式
    Figure 0004098775
    で示される化合物(式中のRは式Iに示したように定義され、そしてQは脱離基である)と場合により塩基性触媒の存在下で反応させることを特徴とする、請求項1に記載の式Iで示される化合物の製造方法。
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