JP4098253B2 - 検知装置及び検知方法 - Google Patents

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Description

本発明は、所定の領域、例えば踏切内を通過する物体を検知する検知装置及び検知方法に関し、特に、レーザレーダから発信される信号の反射波に基づいて、検知された物体が列車であるか否かを検知する検知装置及び検知方法に関するものである。
従来の検知装置としては、光学方式、ループコイル方式、カメラ画像処理方式、水中走査レーザ方式のものが知られている。
光学方式の検知装置は、踏切を挟んで投光器と受光器を配置し、物体が遮光すると障害物として検知するものである。
ループコイル方式の検知装置は、踏切内に電磁誘導コイルを敷設しておき、電磁誘導コイルの近くの金属体の有無によってコイルのインピーダンスが変化することにより、共振周波数が変化する現象を利用して障害物として検知するものである。
カメラ画像処理方式の検知装置は、踏切を撮影するカメラを設置し、カメラを用いて撮影された画像を処理することによって障害物を検知するものである。
水中走査レーザ方式は、レーザ光を水平に走査し、物体からの反射光から、その距離を計測して障害物を検知するものである。
このような光学方式、ループコイル方式、カメラ画像処理方式、水中走査レーザ方式の検知装置にあっては、例えば、上記のような障害物が存在すると判断される状態が、例えば6秒以上継続した場合に、「障害物あり」として特殊信号発光機より列車に対して停止信号を送信するようにして、必要以上に検知装置が作動しないよう設定されている。
光学方式の検知装置は、投光器と受光器の間の光軸は線状であり、また、ループコイル方式の検知装置は電磁誘導コイルの設置場所が部分的であり、いずれの場合も踏切内全体の障害物を検知することはできない。例えば、光学方式の検知装置は、細い光軸を遮断するものは全て障害物として検知し、ループコイル方式の検知装置は、ループコイル上の金属で発振周波数を所定値以上に変化させるものは全て障害物として検知してしまう。また、光学方式の検知装置の光軸を遮蔽しない位置にある踏切内の物体や、ループコイル方式の検知装置で検知できない非金属などの物体は障害物として検知することができない。つまり、踏切内の物体の大きさや形状や位置などを判別することができないので、踏切で作業をしている人や工事用のバケツなどを障害物として誤検知してしまうことがあるし、逆に、真の障害物を検知できないこともある。そこで、踏切内全体で障害物を漏れなく検知するようにすると、投受光器や電磁誘導コイルを多数設置する必要があり、結果的に、装置の設置価格や工事費が高騰してしまう。さらに、上記従来の検知装置では、複数の投受光機や複数のループコイルを接続するための配管・配線工事、特に、道路や線路をくぐってこのような工事を行うのに多額の費用がかかるという問題がある。
また、カメラ画像処理方式の検知装置にあっては、踏切内全体の障害物を検知することはできるが、夜間あるいは悪天候時においては視界が著しく低下するため、障害物を検知することが困難となる。つまり、カメラ画像処理方式の検知装置は周囲の環境に影響されやすく、常時十分な性能を維持することができないという問題がある。
また、水平走査レーザ方式の検知装置にあっては、設置高さが固定されるため、横臥した歩行者等を検知するためには設置高さを10cm程度まで低くしなければならない。この場合、凹凸の大きい踏切等での適用が困難となる。
そこで、これらの問題を解決するために、空中を伝搬する信号、例えばレーザを踏切内の物体に放射して、反射信号に基づいてその物体の方位情報と距離情報とを収集することによってその物体が踏切内の障害物であるか否かを判定する検知装置が提案されている(特許文献1参照)。
また、特許文献1に記載された検知装置のようにレーザを2次元的に放射して踏切内の物体を検知する検知装置のみならず、踏切内の所定領域にレーザを放射できるように1または複数個のレーザレーダを所定の高さに配置し、そのレーザレーダからレーザを放射して踏切内の物体を検知する検知装置についても提案されている。
特開2003−11824号公報(第2−3頁、第1図)
上記従来の検知装置においては、踏切内で検知された物体が障害物であるか否かを判断するため、踏切内を通過する列車については、その列車を障害物と誤って判断しないように、踏切の外側に列車検知用センサを設置して、その列車検知用センサで列車を検知することで列車と障害物とを区別している。しかしながら、そのような列車検知用センサを設置すると、列車検知用センサを有したシステムが複雑となるとともにそのシステムに必要な設備費用が膨大なものとなる。また、限られた空間内に設置された踏切においては、そのような列車検知用センサを設置する場所を確保することが困難となる。そのため、検知装置を含むシステムの簡略化及び設備費用の削減が望まれている。
本発明は、このような事情を考慮してなされたもので、システムが簡略化されかつ設備費用が削減された検知装置及び検知方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用する。すなわち本発明に係る検知装置は、所定の領域及び前記所定の領域に隣接する周辺領域を走査するレーザレーダと、このレーザレーダにより検知される距離情報とその走査方向の情報とから3次元レーダ情報を求めるレーダ情報作成手段と、前記3次元レーダ情報から前記所定の領域及び前記周辺領域内に存在する物体を検知する物体検知手段と、前記所定の領域及び前記周辺領域を認識する領域認識手段と、前記周辺領域に物体が進入したときに、その物体が列車であるか否かを識別する列車識別手段とを備えたことを特徴とする。
また、本発明に係る検知装置において、前記所定の領域は踏切であり、前記周辺領域は、前記所定の領域に対して前記所定の領域を通過するように敷設された線路の延長方向に隣接していることを特徴とする。
本発明によれば、所定の領域及び周辺領域をレーザレーダで走査し、周辺領域に物体が進入したときに、その物体が列車であるか否かを列車識別手段によって識別するため、周辺領域を通過する物体を検知する検知センサを別途設置することなく、1個のレーザレーダのみを用いて周辺領域に対して物体を検知することが可能となる。
また、本発明は、所定の領域及び前記所定の領域に隣接する周辺領域を走査し、このレーザレーダにより検知される距離情報とその走査方向の情報とから3次元レーダ情報を求め、前記3次元レーダ情報から前記所定の領域及び前記周辺領域内に存在する物体を検知する検知方法であって、前記所定の領域及び前記周辺領域を認識し、前記周辺領域に物体が進入したときに、その物体が列車であるか否かを識別することを特徴とする。
本発明によれば、所定の領域及び周辺領域を走査し、周辺領域に物体が進入したときに、その物体が列車であるか否かを識別するため、周辺領域を通過する物体を検知する検知センサを別途設置することなく、1個のレーザレーダのみを用いて周辺領域に対して物体を検知することが可能となる。
本発明の検知装置によれば、レーザレーダを複数設置することなく、1個のレーザレーダのみを用いて周辺領域に対して物体を検知してその物体が列車であるか否かを識別することが可能となるので、システムが簡略化されかつ設備費用を削減することができる。
また、本発明の検知方法によれば、レーザレーダを複数設置することなく、1個のレーザレーダのみを用いて周辺領域に対して物体を検知してその物体が列車であるか否かを識別することが可能となるので、システムが簡略化されかつ設備費用を削減することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明を適用した検知装置の概略構成を示す図である。
レーザレーダ10は、所定の筐体に一体に収容されてセンサユニットを構成し、建屋の壁面や電柱等の所定高さに設置されており、例えば図2に示すように所定の領域全体を俯瞰するように配置されている。このレーザレーダ10は、例えば多面体ミラー11を一定速度で回転駆動する主走査モータ12と、この主走査モータ12に対してその回転軸を直交させて設けられて多面体ミラー11の回転軸を所定の角度範囲内で傾動させることで多面体ミラー11の回転面を所定速度で揺動させる副走査モータ13とを備えている。そしてレーザ光源14から発せられたレーザパルス光をハーフミラー15を介して多面体ミラー11に照射することで、レーザパルス光を多面体ミラー11の回転と傾きとに応じて所定の領域に照射し、またレーザパルス光の所定の領域からの反射光を多面体ミラー11から集光レンズ16を介して受光器17により受光検知するように構成される。
すなわち、このレーザレーダ10は、多面体ミラー11の回転とその揺動とによってレーザパルス光の照射方向を主走査方向(x方向)に高速に偏向走査しながら、その走査面を副走査方向(y方向)に偏向走査し、これによって図2に例示するように所定の領域全体を走査している。そして所定の領域に存在する種々の物体による反射光をレーザパルス光の照射に同期して受光し、その受光タイミング(レーザパルス光の照射タイミングからその反射光の受光タイミングまでの経過時間)から物体(反射点)までの距離情報を求めるように構成されている。なお、レーザレーダ10による走査範囲は、例えば主走査(水平)方向に60度、副走査(垂直)方向に30度として設定されている。また、レーザレーダ10は、例えばその走査方向が0.1度変化するたびにレーザパルス光を照射し、その反射光を受光することで、反射光の情報を順次検知するように構成される。
一方、例えばパーソナルコンピュータからなる検知装置本体20は、前述したレーザレーダ10を用いて検知される反射光情報から、その反射点の空間座標を示す3次元レーダ情報を求めるレーダ情報作成手段21を備えている。具体的には、このレーダ情報作成手段21は、例えば図3に示すようにレーザ光源14を駆動するレーザパルス走査回路21aからの同期信号を受けてレーザパルス光の物体による反射光の受光タイミングを計測する反射光検知部21bと、この計測時間を距離情報に変換する距離情報変換部21cと、この距離情報を濃淡情報に変換する濃淡変換部21dとを備える。
なお、計測時間を直接的に濃淡情報に変換することも可能である。またこの実施形態においては上記距離情報を、例えば遠距離ほど濃度が濃くなる濃淡情報に変換する例について示すが、距離に応じて色が段階的に変化する色調変換を施すようにしてもよい。また3次元レーダ情報をレーザレーダ画像として可視化する必要がない場合には、上述した濃淡変換等を行うことなく、反射光検知部21bにて求められる計測時間をそのままレーザパルス光の反射点の情報として用いることも可能である。
そして3次元レーダ情報としてのレーザレーダ画像は、上述したようにして求められる濃淡情報(距離情報)をレーザパルス走査回路21aから求められる主走査角度及び副走査角度の情報にしたがって所定の画像メモリ21e上に順次マッピングしていくことにより作成される。すなわち、レーザパルス光の走査方向を示す主走査角度及び副走査角度によって特定される座標(画像メモリ21eのアドレス)に、そのときに求められた濃淡情報(距離情報)を書き込むことで、画像メモリ21e上にレーザパルス光の反射点を前述した所定の領域において3次元的に特定するレーザレーダ画像を作成するものとなっている。
検知装置本体20は、上述したレーダ情報作成手段21に加えて、3次元レーダ情報(レーザレーダ画像)から所定の領域内及び所定の領域に隣接する周辺領域内に存在する物体を検知する物体検知手段22と、所定の領域及び周辺領域を認識する領域認識手段23と、周辺領域に物体が進入したときに、その物体が列車であるか否かを識別する列車識別手段24とを備えている。さらに検知装置本体20は、これらの基本的な処理機能に加えて後述するように空間座標変換手段25と、動き検知手段26と、補助情報表示手段27とを備えている。
これらの機能について説明すると、物体検知手段22は、基本的には3次元レーダ情報からその空間座標が連続する所定数以上の反射点のまとまりを、ある大きさを有する1つの物体として認識し、その重心を物体位置として検知する機能を備える。そして動き検知手段26は、このようにして検知される物体の重心位置の時間的な変化から、その物体が固定物であるか、あるいは移動物体であるかを判定している。特に移動物体であると認識した場合には、上記重心位置の変化の方向を移動方向として認識し、また重心位置の変化量を移動速度として認識している。
空間座標変換手段25は、レーダ情報作成手段21による3次元レーダ情報に基づいて物体の形状を簡素化して空間座標に変換するものである。この簡素化された画像は、検知装置本体20に接続されたモニタ30に表示される。
また、補助情報表示手段27は、前述のように認識された物体を囲む枠状の識別マーク(補助情報)をモニタ30に表示された画像に重ねて表示し、これによって物体を強調表示して識別性を高めるものである。
なお、このときモニタ30に表示された画像は、検知装置本体20に接続された画像記録装置31を用いて適宜記録される。特に、前述した物体検知によって所定の領域内への物体の異常な進入が検知されたとき、前述したレーザレーダ画像とともに画像記録装置31に記録することで、所定の領域内に進入した物体の特定に利用するようにしてもよい。
図4は、上述した検知装置を用いた踏切の平面図である。なお、図4において、所定の領域として踏切41を示し、物体として車両43を示している。また、踏切41に対して、踏切41を通過するように敷設された線路40の延長方向両側に隣接して周辺領域41a,41bがそれぞれ設けられている。
踏切41は、線路40を跨いで設置されており、踏切41の進入口の両側にそれぞれ遮断機42を設置している。また、踏切41は、線路40を横断する方向に車両43が通行する。なお、歩行者あるいは自転車等も車両43と同様に踏切41を横断するが、ここでは説明を簡略化するために、踏切41を横断する物体が車両43のみであることとして説明する。
ここで、図5に示すように、踏切41及び周辺領域41a,41bは、領域認識手段23によって認識される。
また、レーザレーダ10は、踏切41及び周辺領域41a,41bの外側かつ所定高さ、すなわち踏切41及び周辺領域41a,41b全体を検知可能となる位置に設置されている。このレーザレーダ10は、踏切41及び周辺領域41a,41b全体を検知可能となるように、踏切41を含み踏切41を囲む周辺領域までレーザパルス光を照射できるようになっている。
次に、上記の構成からなる検知装置を用いて、踏切41及び周辺領域41a,41b内の車両43または列車44を検知する検知方法について、図6に示すフローチャートを用いて説明する。
まず、レーザレーダ10を用いて踏切41及び周辺領域41a,41bを走査し、レーダ情報作成手段21及び物体検知手段22を用いて、踏切41及び周辺領域41a,41bにおいて地面より高い計測データ、すなわち、地面をxy平面としたときz方向に突出したデータを取捨選択して計測データ群を認識し(ステップS101)、それら計測データ群から障害物として検知する(ステップS102)。そして、検知した物体が踏切41外部の左側、すなわち周辺領域41aに存在するか否かを判断する(ステップS103)。
検知した物体が周辺領域41aに存在する場合(ステップS103において「Yes」)、列車識別手段24を用いて周辺領域41a内に存在する物体が車両43であるか列車44であるかを識別する踏切外部左側識別処理を行い(ステップS104)、フローを終了する。この踏切外部左側識別処理についてのフローについては、具体的に図7に示して後述する。
一方、検知した物体が周辺領域41aに存在しない場合(ステップS103において「No」)、検知した物体が踏切41外部の右側、すなわち周辺領域41bに存在するか否かを判断する(ステップS105)。
検知した物体が周辺領域41bに存在する場合(ステップS105において「Yes」)、列車識別手段24を用いて周辺領域41b内に存在する物体が車両43であるか列車44であるかを識別する踏切外部左側識別処理を行い(ステップS106)。この踏切外部左側識別処理についてのフローについては、具体的に図8に示して後述する。
一方、検知した物体が周辺領域41bに存在しない場合(ステップS105において「No」)、列車識別手段24を用いて踏切41内に存在する物体が車両43であるか否かを識別する踏切内部識別処理を行い(ステップS107)、フローを終了する。この踏切内部識別処理についてのフローについては、具体的に図9に示して後述する。
上記フローを終了すると、踏切41内及び周辺領域41a,41b内に存在する物体が障害物である車両43であるか列車44であるかが識別され、その物体が障害物である場合には、例えば踏切41に接近する列車44に対して、踏切41内及び周辺領域41a,41b内に障害物が存在する旨を通知する等の危険状態検知処理を行うことが可能となる。
ここで、ステップS104の踏切外部左側識別処理について、その具体的なフローを図7に示すフローチャートを用いて説明する。
ステップS104の踏切外部左側識別処理において、物体検知手段22による検出結果として得られた、周辺領域41aに存在する物体が、所定の大きさよりも大きいか否かを判断する(ステップS201)。このとき、予め設定された物体の所定の大きさを示す値、例えばWを設定しておき、一方、物体検知手段22によって検知された物体の大きさを数値化して、これらの数値を比較して判断する。
このWが列車44の大きさを想定して設定されるものであるため、その物体の大きさの数値がWより大きい場合、すなわち周辺領域41aに存在する物体が所定の大きさよりも大きいと判断した場合(ステップS201において「Yes」)、周辺領域41aに存在する物体が列車であると判断する(ステップS202)。
周辺領域41aに存在する物体の大きさの数値がWより小さい場合、すなわち周辺領域41aに存在する物体が所定の大きさよりも小さいと判断した場合(ステップS201において「No」)、同一物体判定を行う(ステップS203)。
ここで、同一物体判定について説明する。レーザレーダ10の検知範囲全体を1回計測してそれを1フレームとし、この1フレームの計測結果から、物体の位置、大きさ、ID番号、検出時刻等の情報を有する検出結果を得る。これを第1の検出結果とする。そして、同様に再度レーザレーダ10の検知範囲全体を1回計測してそれを1フレームとし、その計測結果から検出結果を得る。これを第2の検出結果とする。その後、第1の検出結果と第2の検出結果とを比較して、例えばそれぞれの座標が一致または近似する場合、それらが同一物体であると認識してID番号を引き継ぐとともに、それらの重心位置の差分と時刻の差分とから移動方向及び移動速度を算出する。
このようにして同一物体判定を行い、周辺領域41aにおいて検知された物体について、上記第1の検出結果と第2の検出結果とを比較して、それぞれの座標が一致または近似する場合(ステップS204において「Yes」)、その物体の移動方向が、列車44の進行方向、すなわち線路40の延長方向と異なるか否かを判断する(ステップS205)。その物体の移動方向が列車44の進行方向と異なる場合(ステップS205において「Yes」)、その物体を障害物であると認識する(ステップS206)。
また、周辺領域41aにおいて検知された物体について、上記第1の検出結果と第2の検出結果とを比較して、それぞれの座標が一致または近似しない場合(ステップS204において「No」)、または、その物体の移動方向が列車44の進行方向である場合(ステップS205において「No」)、その物体は障害物に該当しないため、列車とみなす(ステップS207)。
なお、ステップS207において、物体を識別する精度を上げるために、踏切41のON/OFF信号に接続して、踏切41がOFFの場合その物体は障害物に該当すると判断するような付加処理を追加することも可能である。
また、ステップS106の踏切外部右側識別処理について、その具体的なフローを図8のフローチャートに示すが、このフローチャートにおけるステップS301〜S307については、図6のフローチャートに示すステップS201〜S207と同一であるため、説明を省略する。
また、ステップS107の踏切内部識別処理について、その具体的なフローを図9に示すフローチャートを用いて説明する。
ステップS107の踏切内部識別処理において、物体検知手段22による検出結果として得られた、周辺領域41aに存在する物体が、所定の大きさよりも小さいか否かを判断する(ステップS401)。このとき、予め設定された物体の所定の大きさを示す値、例えばWを設定しておき、一方、物体検知手段22によって検知された物体の大きさを数値化して、これらの数値を比較して判断する。
このWが障害物、例えば車両43の大きさを想定して設定されるものであるため、その物体の大きさの数値がWより小さい場合、すなわち周辺領域41aに存在する物体が所定の大きさよりも小さいと判断した場合(ステップS401において「Yes」)、周辺領域41aに存在する物体が列車であると判断する(ステップS402)。
周辺領域41aに存在する物体の大きさの数値がWより大きい場合、すなわち周辺領域41aに存在する物体が所定の大きさよりも大きいと判断した場合(ステップS401において「No」)、同一物体判定を行う(ステップS403)。なお、同一物体判定については、上記ステップS203と同様であるため、説明を省略する。
同一物体判定を行って、周辺領域41aにおいて検知された物体について、上記第1の検出結果と第2の検出結果とを比較して、それぞれの座標が一致または近似する場合(ステップS404において「Yes」)、上記第1の検出結果によって得られた物体と認識する(ステップS405)。
また、周辺領域41aにおいて検知された物体について、上記第1の検出結果と第2の検出結果とを比較して、それぞれの座標が一致または近似しない場合(ステップS404において「No」)、その物体は障害物とする(ステップS406)。
このような検知装置及びこの検知装置を用いた検知方法において、踏切41及び周辺領域41a,41bをレーザレーダ10で走査し、周辺領域41a,41bに物体が進入したときに、その物体が列車であるか否かを列車識別手段24によって識別するため、周辺領域41a,41bを通過する物体を検知する検知センサを別途設置することなく、1個のレーザレーダ10のみを用いて周辺領域41a,41bに対して物体を検知することが可能となる。
なお、本発明は、上記実施の形態のように、踏切41に限定して適用するものではない。例えば、所定の領域及び周辺領域を線路補修工事現場及びその周辺領域に設定し、作業員及び作業車両を検知してそれらが障害物であるか列車であるかを判断するように検知装置及び検知方法を適用することで、上記実施の形態と同様の作用効果が得られることとなる。
また、上記実施の形態において、検知装置を列車制御システムと連動させて、踏切41及び周辺領域41a,41b内に障害物があると判断して危険状態検知処理を行う際に、列車44を停止させる制御を行うように設定することも可能である。
また、上記実施の形態において、踏切41及び周辺領域41a,41b内に存在する物体が障害物としての車両43であるか列車44であるかを識別する際の識別精度を向上させるために、例えば遮断機42が上がっている場合と下りている場合との場合分けを行い、識別判定に重み付けを付加してもよい。すなわち、例えば遮断機42が上がっている場合には踏切41及び周辺領域41a,41b内に存在する物体を列車44と判断しやすいように設定し、遮断機42が下りている場合にはその物体を障害物である車両43と判断しやすいように設定してもよい。
検知装置の概略構成図である。 レーザレーダによる検知領域の走査形態を示す図である。 レーザレーダ画像の概略的な作成処理手段を示すブロック図である。 検知装置により検知される踏切及び周辺領域の概略平面図である。 検知装置により検知される踏切及び周辺領域の概略平面図である。 本実施の形態における検知方法を示すフローチャートである。 本実施の形態における検知方法を示すフローチャートである。 本実施の形態における検知方法を示すフローチャートである。 本実施の形態における検知方法を示すフローチャートである。
符号の説明
10 レーザレーダ
20 検知装置本体
21 レーザ情報作成手段
22 物体検知手段
23 領域認識手段
24 列車識別手段
40 線路
41 踏切
43 車両

Claims (4)

  1. 踏切及び当該踏切における線路の延長方向両側に隣接する周辺領域について、レーザパルス光を2次元的に走査する1台のレーザレーダと、
    このレーザレーダにより検知される距離情報とその走査方向の情報とから3次元レーダ情報を求めるレーダ情報作成手段と、
    前記3次元レーダ情報から前記踏切及び前記周辺領域内に存在する物体を検知する物体検知手段と、
    前記踏切及び前記周辺領域を認識する領域認識手段と、
    前記周辺領域に物体が進入したときに、その物体が列車であるか否かを識別する列車識別手段とを備え
    物体検知手段は、レーザレーダが踏切及び周辺領域を2回走査することにより第1の検出結果と第2の検出結果とを取得し、
    列車識別手段は、周辺領域に存在する物体が所定の大きさよりも大きい場合に物体を列車であると判断し、物体の大きさが所定の大きさよりも小さい場合には、レーザレーダによる第1の検出結果と第2の検出結果とを比較することにより物体の移動方向を算出し、かつ、物体の移動方向が線路の延長方向と同じ場合には物体を列車と判断する
    ことを特徴とする検知装置。
  2. レーダ情報作成手段は、走査方向によって特定される画像メモリ上のアドレスに距離情報を順次マッピングすることによりレーザレーダ画像を3次元レーダ情報として作成することを特徴とする請求項1記載の検知装置。
  3. 物体検知手段は、3次元レーダ情報からその空間座標が連続する所定数以上の反射点のまとまりを1つの物体として認識することを特徴とする請求項1または2記載の検知装置。
  4. 踏切及び当該踏切における線路の延長方向両側に隣接する周辺領域について、1台のレーザレーダからレーザパルス光を2次元的に2回走査することにより第1の検出結果と第2の検出結果とを取得し、
    前記第1の検出結果及び第2の検出結果に基づいて周辺領域に存在する物体が所定の大きさよりも大きい場合に物体を列車であると判断し、物体の大きさが所定の大きさよりも小さい場合には、レーザレーダによる第1の検出結果と第2の検出結果とを比較することにより物体の移動方向を算出し、かつ、物体の移動方向が線路の延長方向と同じ場合には物体を列車と判断することを特徴とする検知方法。
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