JP4098143B2 - ダンパー蝶番 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、不動産(建物)や動産(ピアノ、乗物、運搬可能な組立家屋など)の開口枠に扉に適用されるダンパー蝶番に関する。
【0002】
【従来の技術】
出願人は、先行技術文献情報の開示義務として、(1)特開昭56−119086号公報、(2)特開2000−120319号公報等を記載する。前者の公報には蝶番を備えたドアチェック装置が、一方、後者の公報には油圧式自動緩衝蝶番がそれぞれ記載されている。これらの公報に記載の実施例の共通目的は、扉を閉じる際に緩衝機構を利用して扉にブレーキをかけながらゆっくりと閉じることである。また、各実施例の共通構成は、回転軸の挿入部に螺旋条の係合溝を形成し、一方、蝶番を有する固定側のシリンダーの油室内に油道、逆止弁等を有する弁体を摺動自在に組み込み、かつ、弁体の複数個の係合突起を前記回転軸の係合溝に係合させている。
【0003】
したがって、これらの公報に記載の実施例は、扉に固着される蝶番を有する回転軸が閉戸方向へと回転すると、弁体が上昇し、シリンダー上部の第1油室内の油が、弁体の油道及び逆止弁を通過してシリンダー下部の第2油室へと流れ込む。それ故に、閉扉時には扉にブレーキがかかる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の実施例の問題点は、扉を開く人を基準にして、少なくとも扉を室外側へ開扉した時、該扉にブレーキがかからないことである。また、油圧式の自動緩衝機構として、復帰バネ、回転軸に螺合する弁体などを採用しているので、構造が複雑化している。
【0005】
そこで、本発明の第1の目的は、扉を開く人を基準にして、少なくとも扉を室外側へ開扉した時に扉にブレーキがかかるようにすること。第2の目的は、部品点数を少なくすると共に、構造のシンプル化を図ること。第3の目的は、回転軸部材の組み合わせが容易であること。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明のダンパー蝶番は、開口枠1に取付け板6を介して取付けられる固定側のシリンダー部材3と、このシリンダー部材の油室内に挿入される回転軸24を有し、かつ、扉2の吊元側に取付け板23を介して取付けられる可動側の回転軸部材21とから成り、前記シリンダー部材は、前記回転軸の挿入部の外周壁26aと該シリンダー部材の内周壁5aとの間に於いて円筒状油室7の油道用オリフィス18を形成する仕切り状突片部17を有し、一方、前記回転軸の挿入部の外周壁26aには、扉を開く人を基準にして、少なくとも扉を押して開いた時に、前記円筒状油室内の油12を押圧して油圧を発生させる羽状突部27を形成し、また、前記シリンダー部材3は、有底端部側とは反対側の開口端部の内周壁5aに環状段差部9を有するシリンダー本体5と、このシリンダー本体5の開口部に嵌め込まれ、かつ回転軸用中心孔13を有する栓状の封止蓋11とを含み、一方、回転軸部材21は、回転軸24に着脱自在に嵌着する非油室の受け筒状の嵌合本体22有し、さらに、嵌合本体22とシリンダー本体5に組み込まれる回転軸24の中央部には、前記環状段差部9に摺接するストッパー鍔部29が設けられていることを特徴とする。
【0007】
また、本発明のダンパー蝶番は、開口枠に取付け板を介して取付けられる固定側のシリンダー部材3と、このシリンダー部材の油室内に挿入される回転軸24Aを有し、かつ、扉の吊元側に取付け板23を介して取付けられる可動側の回転軸部材21Aとから成り、前記シリンダー部材は、前記回転軸の挿入部の外周壁26aと該シリンダー部材の内周壁5aとの間に於いて円筒状油室の油道用オリフィス18を形成する可動式の仕切り状突片17Aを有し、一方、前記回転軸の挿入部の外周壁26aには、扉を開く人を基準にして、少なくとも扉を押して開いた時、前記円筒状油室内の油12を押圧して油圧を発生させる羽状突部27を形成し、また、前記シリンダー部材3は、有底端部側とは反対側の開口端部の内周壁5aに環状段差部9を有するシリンダー本体5と、このシリンダー本体5の開口部に嵌め込まれ、かつ回転軸用中心孔13を有する栓状の封止蓋11とを含み、一方、回転軸部材21Aは、回転軸24Aに着脱自在に嵌着する非油室の受け筒状の嵌合本体22有し、さらに、嵌合本体22とシリンダー本体5に組み込まれる回転軸24Aの中央部には、前記環状段差部9に摺接するストッパー鍔部29が設けられていることを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
1は扉用の開口枠である。開口枠1には、不動産(建物)や動産(ピアノ、乗物、運搬可能な組立家屋など)のそれが含まれる。開口枠1の一例として、本実施例では、建物の内外の開口部に設けられた框1を一例に説明する。図1で示すように、建物の内外の開口部(例えばトイレの開口部)に設けられた框1には、縦框1aと、上方の横框1bとがある。
【0009】
2は框1の縦框1aにダンパー蝶番Xを介して開閉自在に設けられた扉である。扉2は、トイレの縦框1aに取付けられた場合には、「トイレの開閉戸」となり、一方、車両の開口枠1aに取付けられた場合には、「車両扉」となる。
【0010】
以下、図2〜図7を参照にしてダンパー蝶番Xの第1実施例について説明する。ダンパー蝶番(緩衝蝶番)Xは、縦框1aに取付けられる固定側のシリンダー部材3と、扉2の吊元側に取付けられる可動側の回転軸部材21に区分される。
【0011】
まず、シリンダー部材3について説明する。シリンダー部材3は、シリンダー本体5と、このシリンダー本体5の外周壁の適宜部位に垂直状態に連設する取付け板6と、シリンダー本体5の開口部に嵌め込まれる栓状の封止蓋11とから成る。
【0012】
図2〜図4で示すように、前記シリンダー本体5は、本実施例では、上端部が開口し、一方、下端部が有底の筒状体である。したがって、内部に後述する回転軸24の回転を許容する円筒状の油室7を有している。また、この油室7を基準にして該油室の下方に相当する底壁内面には、回転軸の嵌合突起用の凹所(軸支承穴)8が形成されている。
【0013】
一方、該油室7を形成するシリンダー本体5の内周壁5aの上方に相当する上部内周壁には、環状段差部9が形成されている。この環状段差部9に回転軸24のストッパー鍔部29が摺接する。さらに、シリンダー本体5の環状段差部9より上方に相当する上端部内周壁には、封止蓋用のメネジ部10が形成されている。
【0014】
また縦框1aに固着される取付け板6は、複数個の固着具用の孔6aを有している。さらに、封止蓋11は、文字通り、油室7内の油12の漏れを防止する蓋の機能を有するが、回転軸を受ける軸受け機能も果している。
【0015】
図4を参照にして栓状封止蓋11の構成を説明すると、13は回転軸用中心孔、14は小径部の外周壁に形成され、かつ、シリンダー本体5のメネジ部10と螺合するオネジ部、15は小径部に連設する鍔状の大径部である。
【0016】
そして、栓状封止蓋11の複数個のシール部分には、Oリング16が設けられている。Oリング16は、例えば中心孔13を形成する内周壁の上下部、鍔状大径部15の下面の環状凹所にそれぞれ嵌め込まれている。なお、シール部材に関しては、その他オネジ部14の下端部に図示しないリング状のシール部材を環装しても良い。
【0017】
ところで、シリンダー本体5の内部には仕切り状突片部17が設けられている。本実施例では、仕切り状突片部17は、シリンダー本体5の油室7を形成する内周壁5aに突出形成され、しかも、該内周壁5aと回転軸24の挿入部26の外周壁26aとの間に於いて円筒状油室7の油道用オリフィス18を形成している。
【0018】
この仕切り状突片部17は、例えば回転軸の外周壁との間に油道用オリフィスを設定或いは形成する役割を果すから、後述するように仕切り状突片部17を境にして油12は狭いオリフィス18を介して時計又は半径方向へと流れる。
なお、狭いオリフィス18の構成に関しては、間隙の他に、例えば仕切り状突片部17に流路用切欠を形成し、或いは流路孔を形成することもできる(同一或いは均等事項)。
【0019】
次に、回転軸部材21について説明する。回転軸部材21は、図4で示すように、非油室の受け筒状の嵌合本体22と、この嵌合本体22の外周壁の適宜部位に垂直状態に連設する取付け板23と、前記嵌合本体22の嵌合孔25に上端部28が挿入される回転軸24とから成る。
【0020】
前記嵌合本体22の嵌合孔25は、回転軸24の形状に対応して形成されている。本実施例では、嵌合本体22の中心部に貫通状に形成されているが、嵌合本体22の上壁22aに形成された孔25aは、回転軸24の上端部に突出する係合角軸部28aに対応する角孔である。
【0021】
また前記取付け板23は、シリンダー部材3の取付け板6と同様に複数個の固着具用の孔23aを有している。
【0022】
さらに、回転軸24は、一応、図4を基準にすると、嵌合孔25に挿入される上端部28と、前述した封止蓋11が密閉状態に嵌着する中央部と、中央部(中央部寄りの部位も含む)に周設されたストッパー鍔部29以下の挿入部(下端部)26に区分することができる。なお、回転軸24の上端部28には非油室の嵌合本体22が着脱自在に嵌着し、嵌合本体22と共に回転軸24が回転する。
【0023】
前記下端部26の外周壁26aの適宜部位には、油圧発生用の羽状突部27が形成されている。この羽状突部27は、図5で示すように、ストッパー鍔部29の下面から下端部の嵌合突起26b前まで縦長状に形成されている。例えば扉1が全開すると、羽状突部27の一側面は、シリンダー本体5の仕切り状突片部17の一側面と面接触可能である。
【0024】
図6(開扉時)及び図7(物理的な原理図)を参照に作用について説明する。図6に於いて、扉2は一点鎖線の仮想線の位置に閉じている。この時、シリンダー本体5の仕切り状突片部17は左側(例えば午前9時方向)側に位置しているのに対し、回転軸24の羽状突部26は右側(例えば午後4時方向)に位置している。
【0025】
そこで、図7を参照に物理的な原理について説明する。第1実施例のダンパー蝶番Xは、扉2を開く時でも、扉を閉じる時でも羽状突部27により油12が圧縮状態に押圧されるので、油圧が発生する。したがって、扉2に対してブレーキかかる。例えば矢印Aで示すように扉2を開く場合には、回転軸24は反時計方向へと回転するので、油室7内の油12は羽状突部27に押されて狭いオリフィス18を通過する。
【0026】
一方、矢印B方向で示すように扉2を閉じる場合には、回転軸24は時計方向へと回転するが、この場合も油室7内の油12は羽状突部27に押されて狭いオリフィス18を通過する。回転軸24が左右何れの方向へ回転しても油室7内の油12は狭いオリフィス18を通過せざるを得ないから、流体の流れよりも速い速度で勢い良く扉2を開くと、瞬時に油圧が発生し、これが扉2に対するブレーキとなる。
【0027】
そこで、今仮にトイレ(室内)に入っている子供(扉を開く人)が、トイレから出ようとして勢い良く扉2を向こう側(室外4:例えば廊下)へ開けようとして図示しない扉の把手を力一杯プッシュした場合を想定する。
【0028】
このような場合、扉2は、図6で示すように矢印A方向(開扉方向)へと回転する訳であるが、回転軸24が、反時計方向へ回転すると、油室7の油12は、羽状突部26の一側面により、シリンダー本体5の仕切り状突片部17の一側壁に勢い良く圧縮されるので、扉2の回転速度に比率して油圧が発生する。油圧が発生すると、油12は前記仕切り状突片部17の先端縁と回転軸24の外周壁26aとの間に油道用オリフィス18を通って流れるので、扉2にブレーキがかかり、扉をゆっくりと開けざるを得ない。
【0029】
【実施例】
この欄では、本発明の第2実施例と第3実施例を説明する。なお、これらの実施例の説明にあたって、第1実施例と同一の部分には、同一又は同様の符号を付して重複する説明を省略する。
【0030】
図8乃至図10は、ダンパー蝶番X1の第2実施例である。このダンパー蝶番X1に於いて、第1実施例と主に異なる点は、回転軸の油を押圧(圧縮)する羽状突部が、一方向のみに回転可能な可動片であること。つまり、閉扉時、油圧不発生或いは油圧が小さくて済むように回転軸の回転方向とは逆の方向へと傾倒する。この相違点は、図5と図9を比較すると明らである。
【0031】
すなわち、図5では、回転軸部材21の羽状突部27は、ストッパー鍔部29の下面から下端部の嵌合突起26b前に至るまで縦長状に突出形成されているのに対し、図9では、羽状突部27Aは、回転軸部材21Aの挿入部26Aの外周壁26aに軸芯方向に形成された係合溝31に係合する棒状軸部32を有している。したがって、回転軸24Aの挿入部26Aと、羽状突部27Aとは別体である点が異なる。
【0032】
上記構成に於いて、羽状突部27Aの棒状軸部32を挿入部26Aの下方から係合溝31に嵌め込むと、回転軸部材21Aの挿入部26Aと羽状突部27Aは一体的となる。
【0033】
そこで、図7と図10の物理的な原理について比較すると、図7では、扉2を開く時でも、扉を閉じる時でも羽状突部27により油12が押圧(圧縮)されるので、油圧が発生する。これに対し、図10では、扉2を開く時、羽状突部27Aは、矢印Aとは反対方向へ回転しない(傾倒状態に逃げない)ので、第1実施例と同様に羽状突部27Aにより油圧が発生するが、扉2を閉じる時、羽状突部27Aは、矢印Bとは反対方向へ回転する(傾倒状態に逃げる)。
【0034】
したがって、開扉時、油圧発生により扉2にブレーキがかかる反面、閉扉時、油圧不発生或いは極端に油圧が小さくて扉2にブレーキがかからない。
【0035】
図11乃至図13は、ダンパー蝶番X2の第3実施例である。このダンパー蝶番X2に於いて、第1実施例と主に異なる点は、図12の概略説明図を見ると明らかなように、前記第2実施例の考え方を第1実施例に適用したことである。第1実施例では、シリンダー部材3のシリンダー本体5は、その内周壁5aと回転軸5の外周壁5aとの間に於いて円筒状油室の油道用オリフィス18を形成する仕切り状突片部17を有しているが、第3実施例では、仕切り状突片(部)17Aとシリンダー本体5Aとは別体に成形している。
【0036】
すなわち、17Aは、シリンダー本体5Aの内周壁5aに(回転軸)軸芯方向に形成された係合溝31Aに係合する棒状軸部32Aを有する仕切り状突片で、この仕切り状突片17Aは、図13で示すように回転軸24(扉2)が開扉方向Aに回転した場合には、シリンダー本体5Aの内周壁5aに形成した突起或いは隆起状支持部33に支持されるので、矢印Aとは反対方向へ回転しない(傾倒状態に逃げない)。したがって、油圧が発生する。
【0037】
これに対して、仕切り状突片17Aは、回転軸24が閉扉方向Bに回転した場合には、油圧により閉扉方向Bへ回転する(傾倒状態に逃げる)。
【0038】
したがって、第3実施例も、開扉時、油圧発生により扉2にブレーキがかかる反面、閉扉時、油圧不発生或いは極端に油圧が小さくて扉2にブレーキがかからない。なお、第2実施例の羽状突部27Aも第3実施例と同様に一方のみに傾倒できる構造となっている。
【0039】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明にあっては、次に列挙するような効果がある。
(1)扉を開く人を基準にして、少なくとも扉を室外側へ開扉した時に扉にブレーキがかかる。したがって、事故防止に役立つ。
(2)シリンダー本体の油室7を有する内部構造と非油室の嵌合本体22を有する回転軸部材の回転軸の外部構造で緩衝機構を得ることができるので、部品点数を少なくて済む。したがって、構造のシンプル化を図ることができる(安価)。
(3)回転軸部材の組み合わせが容易である。例えば段落0012に記載しているように、シリンダー本体5は、上端部が開口し、一方、下端部が有底の筒状体であって、内部に回転軸24の回転を許容する円筒状の油室7を有しているのに対して、一方、例えば段落0019、段落0022に記載しているように、回転軸部材21Aは、回転軸24Aに着脱自在に嵌着する非油室の受け筒状の嵌合本体22有しているので、回転軸部材の組み合わせが簡単となる。この点について付言すると、一方の部材(シリンダー本体5)のみに圧力媒体としての「油」を入れ、他方の部材(嵌合本体22)には「油」を入れる必要がなく、栓状の封止蓋11を介して他方の部材を嵌め合わせるだけで済むことから、可動側の回転軸部材21の組み合わせが容易となる。
【図面の簡単な説明】
図1乃至図7は本発明の第1実施例を示す各説明図。図8乃至図10は本発明の第2実施例を示す各説明図。図11乃至図13は本発明の第3実施例を示す各説明図。
【図1】実施環境の一例を示す概略説明図。
【図2】一部概略断面説明図。
【図3】分解斜視図。
【図4】分解概略断面説明図。
【図5】回転軸部材の斜視図。
【図6】扉を室外側へ開く時の説明図。
【図7】物理的な原理を示す概略説明図。
【図8】第2実施例の分解概略断面説明図。
【図9】回転軸部材の斜視図(特に回転軸と羽状突部を示す)。
【図10】物理的な原理を示す概略説明図。
【図11】第2実施例の分解概略断面説明図。
【図12】シリンダー本体と仕切り状突片とを示す概略説明図。
【図13】物理的な原理を示す概略説明図。
【符号の説明】
X,X1,X2…ダンパー蝶番、1…開口枠、2…扉、3…シリンダー部材、5,5A…シリンダー本体、5a…内周壁、6,23…取付け板、7…油室、11…栓状封止蓋、12…油、16…Oリング、17,17A…仕切り状突片(部)、18…オリフィス、21,21A…回転軸部材、22…嵌合本体、24,24A…回転軸、25…嵌合孔、26,26A…挿入部(下端部)、26a…外周壁、27,27A…羽状突部、28…上端部、29…ストッパー鍔部、31,31A…係合溝、32,32A…棒状軸部。
Claims (4)
- 開口枠1に取付け板6を介して取付けられる固定側のシリンダー部材3と、このシリンダー部材の油室内に挿入される回転軸24を有し、かつ、扉2の吊元側に取付け板23を介して取付けられる可動側の回転軸部材21とから成り、前記シリンダー部材は、前記回転軸の挿入部の外周壁26aと該シリンダー部材の内周壁5aとの間に於いて円筒状油室7の油道用オリフィス18を形成する仕切り状突片部17を有し、一方、前記回転軸の挿入部の外周壁26aには、扉を開く人を基準にして、少なくとも扉を押して開いた時に、前記円筒状油室内の油12を押圧して油圧を発生させる羽状突部27を形成し、また、前記シリンダー部材3は、有底端部側とは反対側の開口端部の内周壁5aに環状段差部9を有するシリンダー本体5と、このシリンダー本体5の開口部に嵌め込まれ、かつ回転軸用中心孔13を有する栓状の封止蓋11とを含み、一方、回転軸部材21は、回転軸24に着脱自在に嵌着する非油室の受け筒状の嵌合本体22有し、さらに、嵌合本体22とシリンダー本体5に組み込まれる回転軸24の中央部には、前記環状段差部9に摺接するストッパー鍔部29が設けられていることを特徴とするダンパー蝶番。
- 請求項1に於いて、羽状突部27Aは、回転軸部材21Aの挿入部26Aの外周壁26aに軸芯方向に形成された係合溝31に係合する棒状軸部32を有し、閉扉時、羽状突部27Aは、油圧不発生乃至油圧が小さくて済むように回転軸の回転方向とは逆の方向へと逃げるように傾倒することを特徴とするダンパー蝶番。
- 開口枠に取付け板を介して取付けられる固定側のシリンダー部材3と、このシリンダー部材の油室内に挿入される回転軸24Aを有し、かつ、扉の吊元側に取付け板23を介して取付けられる可動側の回転軸部材21Aとから成り、前記シリンダー部材は、前記回転軸の挿入部の外周壁26aと該シリンダー部材の内周壁5aとの間に於いて円筒状油室の油道用オリフィス18を形成する可動式の仕切り状突片17Aを有し、一方、前記回転軸の挿入部の外周壁26aには、扉を開く人を基準にして、少なくとも扉を押して開いた時、前記円筒状油室内の油12を押圧して油圧を発生させる羽状突部27を形成し、また、前記シリンダー部材3は、有底端部側とは反対側の開口端部の内周壁5aに環状段差部9を有するシリンダー本体5と、このシリンダー本体5の開口部に嵌め込まれ、かつ回転軸用中心孔13を有する栓状の封止蓋11とを含み、一方、回転軸部材21Aは、回転軸24Aに着脱自在に嵌着する非油室の受け筒状の嵌合本体22有し、さらに、嵌合本体22とシリンダー本体5に組み込まれる回転軸24Aの中央部には、前記環状段差部9に摺接するストッパー鍔部29が設けられていることを特徴とするダンパー蝶番。
- 請求項3に於いて、仕切り状突片17Aは、シリンダー本体に形成した係合溝31Aに係合する棒状軸部32Aを有し、回転軸24が閉扉方向Bに回転した場合には、油圧により閉扉方向Bへ逃げるように傾倒することを特徴とするダンパー蝶番。
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