JP4097489B2 - ビニルエーテル基を有する重合体の製造方法及び該重合体の水溶液又は水分散液、並びに、それを含んでなる硬化性組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ビニルエーテル基を有する重合体の製造方法及び該重合体の水溶液又は水分散液、並びに、それを含んでなる硬化性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
ビニルエーテル基を有する重合体は、ビニルエーテル基がカチオン重合性を有することから、このような性質を利用することができる各種用途において有用なものであり、医農薬原料、合成中間体、架橋剤、重合性材料等に用いられている。中でも、架橋剤や重合性材料は、住設分野、土木・建築分野、電気・電子・情報分野、輸送分野等における複合材料マトリックス、注型材料、インキ、コーティング剤、塗料、接着剤等の各種用途に用いられ、これらの用途に応じた様々な性能が要求されることになる。
【0003】
このようなビニルエーテル基を有する重合体の製造方法として、特開平6−256426号公報には、特定構造を有する数平均分子量500〜1000000のビニルエーテル基含有重合体を製造するに当たり、ラジカル重合開始剤の存在下に、ラジカル連鎖移動剤を共存させるビニルエーテル基含有重合体の製造方法が開示されており、特開平6−100628号公報には、特定構造を有するビニルエーテル基含有ポリマー及びその製造方法として、特定構造を有するモノマーを、全モノマーの系中の濃度が1〜40重量%になるように用い、ラジカル重合開始剤の存在下に重合させるビニルエーテル基含有ポリマーの製造方法が開示されている。
【0004】
また特許第2656551号明細書、特開平4−108862号公報、特許第2867672号明細書、特開平4−170469号公報、特許第3041945号明細書、特許第2893947号明細書、特開平6−157625号公報、特開平6−157626号公報、特許第2867647号明細書には、ビニルエーテル基含有化合物を含む硬化性組成物が開示されている。
【0005】
しかしながら、これらの製造方法や硬化性組成物は溶剤系であり、近年の環境問題から有機溶剤を使用せずに水系で製造する方法や水系の硬化性組成物が望まれているが、ビニルエーテル基が水と反応しやすいため、ビニルエーテル基を有する化合物を水系で製造したり使用したりすることに関してはこれまでに例がない。従って、ビニルエーテル基を有する重合体を水系で安定的に製造することができるようにしたり、ビニルエーテル基を有する重合体を含む水系の硬化性組成物の安定性を向上させたりするための工夫の余地があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、ビニルエーテル基とラジカル重合性基とを共に有する化合物を含む単量体成分を水系で安定的に重合してビニルエーテル基を有する重合体を製造する方法及び該重合体を含む安定な水溶液又は水分散液、並びに、それを含んでなる硬化性組成物を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、ビニルエーテル基を有する重合体を水系で製造する方法について種々検討した結果、ビニルエーテル基とラジカル重合性基とを共に有する化合物を含む単量体成分及び水を必須とする反応溶液を用いてビニルエーテル基を有する重合体を製造する際に、反応溶液のpHを特定範囲に調整して重合すると、ビニルエーテル基と水との反応が抑制されて水系で安定的に重合することができること、すなわちビニルエーテル基を有する重合体を水系で製造する場合にビニルエーテル基と水との反応が抑制されて、生成する重合体中にビニルエーテル基が充分に導入されることになることを見いだし、上記課題をみごとに解決することができることに想到した。なお、ビニルエーテル基とラジカル重合性基とを共に有する化合物を含む単量体成分を水系で重合する場合、重合速度が速くなり、重合率が向上することから、このような製造方法によりビニルエーテル基を有する重合体を効率よく製造することができることとなる。
【0008】
またビニルエーテル基を有する重合体及び水を必須としてなる水溶液又は水分散液において、該水溶液又は水分散液のpHを特定範囲とすることにより、安定的なものとすることができることを見出した。酸発生剤を含んでなると、各種用途により好適なものとなることを見いだした。更に、このようなビニルエーテル基を有する重合体の水溶液又は水分散液と、架橋剤又は酸発生剤とを含んでなると、安定な水系の硬化性組成物とすることが可能となり、熱や光等により硬化して耐水性や耐溶剤性等の基本性能に優れる硬化皮膜や成形体、架橋体を形成することにより各種用途に好適に用いることができるものとなることを見いだし、本発明に到達したものである。ビニルエーテル基を有する重合体を水系で製造したり使用したりすることは、これまでに例がなく、そのような思想もなかったが、本発明は、ビニルエーテル基を有する重合体を安定的に水系で製造したり使用したりすることを初めて可能とするものである。
【0009】
すなわち本発明は、ビニルエーテル基とラジカル重合性基とを共に有する化合物を含む単量体成分及び水を必須とする反応溶液を用いてビニルエーテル基を有する重合体を製造する方法であって、上記反応溶液は、pHが7.0〜14.0であるビニルエーテル基を有する重合体の製造方法である。
以下に、本発明を詳述する。
【0010】
本発明の製造方法においては、ビニルエーテル基を有する重合体を製造するに際し、水を必須とする媒体を用いて重合工程が行われることになる。すなわちビニルエーテル基を有する重合体を水系で製造することになる。本発明において製造されるものは、水を必須とする媒体中にビニルエーテル基を有する重合体を溶解させた水溶液又は分散させた分散液である。
【0011】
本発明では、ビニルエーテル基とラジカル重合性基とを共に有する化合物を含む単量体成分及び水を必須とする反応溶液のpHが7.0〜14.0である。pHが7未満であると、水系でビニルエーテル基を有する重合体を安定的に製造することができなくなる。上記pHの値としては、好ましくは、7.5以上であり、また、12以下であり、より好ましくは、8.0以上であり、また、10以下である。本発明の好ましい実施形態としては、重合中の反応溶液のpHを上記範囲に維持することである。なお、本明細書中、pHは、25℃における値である。
【0012】
上記反応溶液のpHを上記範囲に調整する方法としては、反応溶液に塩基性化合物を添加して混合することにより行うことができる。添加方法としては、塩基性化合物を直接添加する方法、塩基性化合物の水溶液を添加する方法が好適であり、これらを組み合わせてもよい。
【0013】
上記塩基性化合物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物;モノエチルアミン、n−プロピルアミン、イソプロピルアミン、n−ブチルアミン、イソブチルアミン、sec−ブチルアミン、t−ブチルアミン、ペンチルアミン等の一級アミン類;ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ジブチルアミン、ジイソブチルアミン、ジペンチルアミン等の二級アミン類;トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、ピリジン、N−メチルモルホリン等の三級アミン類、アンモニアが好適である。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、アンモニア、水酸化ナトリウムが好適である。
【0014】
本発明におけるビニルエーテル基とラジカル重合性基とを共に有する化合物としては、下記一般式(1);
CH2=CR1−COO−R2−O−CH=CH−R3 (1)
(式中、R1は、水素原子又はメチル基を表す。R2は、有機残基を表す。R3は、水素原子又は有機残基を表す。)で表される(メタ)アクリル酸エステル類等が好適である。
【0015】
上記R2で表される有機残基としては、炭素数2〜18の直鎖状、分岐状又は環状のアルキレン基、炭素数2〜20のアルコキシアルキレン基、炭素数2〜8のハロゲン化(例えば塩素化、臭素化又はフッ素化)アルキレン基、末端水酸基を除くポリエチレングリコール骨格、末端水酸基を除くポリプロピレングリコール骨格、末端水酸基を除くポリブチレングリコール骨格、アリール基等が挙げられる。これらの中でも、重合度が1〜1万のポリエチレングリコール骨格、ポリプロピレングリコール骨格、ポリブチレングリコール骨格、炭素数1〜4のアルキル基が好適に用いられる。更に好ましくは、重合度が1〜100のポリエチレングリコール骨格、ポリプロピレングリコール骨格、ポリブチレングリコール骨格、炭素数2のアルキレン基(−CH2CH2−)、炭素数3のアルキレン基(−CH2CH2CH2−)である。最も好ましくは、重合度が1〜15のポリエチレングリコール骨格、ポリプロピレングリコール骨格、ポリブチレングリコール骨格である。
【0016】
上記R3で表される有機残基としては、炭素数1〜10の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、炭素数6〜11の置換されていてもよい芳香族基が好適である。これらの中でも、炭素数1〜2のアルキル基、炭素数6〜8の芳香族基が好適に用いられる。
【0017】
上記一般式(1)で表される化合物として、具体的には、以下に記載するものが好適である。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
(メタ)アクリル酸2−ビニロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ビニロキシプロピル、(メタ)アクリル酸1−メチル−2−ビニロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ビニロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ビニロキシブチル、(メタ)アクリル酸1−メチル−3−ビニロキシプロピル、(メタ)アクリル酸1−ビニロキシメチルプロピル、(メタ)アクリル酸2−メチル−3−ビニロキシプロピル、(メタ)アクリル酸1,1−ジメチル−2−ビニロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ビニロキシブチル、(メタ)アクリル酸1−メチル−2−ビニロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ビニロキシブチル、(メタ)アクリル酸4−ビニロキシシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸6−ビニロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸4−ビニロキシメチルシクロヘキシルメチル、(メタ)アクリル酸3−ビニロキシメチルシクロヘキシルメチル、(メタ)アクリル酸2−ビニロキシメチルシクロヘキシルメチル、(メタ)アクリル酸p−ビニロキシメチルフェニルメチル、(メタ)アクリル酸m−ビニロキシメチルフェニルメチル、(メタ)アクリル酸o−ビニロキシメチルフェニルメチル。
【0018】
(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシイソプロポキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)プロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)イソプロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシイソプロポキシ)プロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシイソプロポキシ)イソプロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシイソプロポキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシイソプロポキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシイソプロポキシイソプロポキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシエトキシ)プロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシイソプロポキシ)プロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシイソプロポキシエトキシ)プロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシイソプロポキシイソプロポキシ)プロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシエトキシ)イソプロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシイソプロポキシ)イソプロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシイソプロポキシエトキシ)イソプロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシイソプロポキシイソプロポキシ)イソプロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシエトキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシエトキシエトキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(イソプロペノキシシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(イソプロペノキシエトキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(イソプロペノキシエトキシエトキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(イソプロペノキシエトキシエトキシエトキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコールモノビニルエーテル、(メタ)アクリル酸ポリプロピレングリコールモノビニルエーテル。
【0019】
上記反応溶液における単量体成分は、ビニルエーテル基とラジカル重合性基とを共に有する化合物以外に、該化合物と共重合可能な単量体1種又は2種以上を含んでいてもよい。このような単量体としては、下記のものが好適である。
メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート。
【0020】
トリフルオロメチル(メタ)アクリレート、ペンタフルオロエチル(メタ)アクリレート、ヘプチルフルオロプロピル(メタ)アクリレート、ペルフルオロブチル(メタ)アクリレート、ペルフルオロイソブチル(メタ)アクリレート、ペルフルオロ−sec−ブチル(メタ)アクリレート、ペルフルオロペンチル(メタ)アクリレート、ペルフルオロヘキシル(メタ)アクリレート、ペルフルオロヘプチル(メタ)アクリレート、ペルフルオロオクチル(メタ)アクリレート、ペルフルオロ−2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ペルフルオロノニル(メタ)アクリレート、ペルフルオロデシル(メタ)アクリレート等のペルフルオロアルキル(メタ)アクリレート。
【0021】
酢酸ビニル、イタコン酸メチル、イタコン酸エチル、イタコン酸プロピル、イタコン酸イソプロピル、イタコン酸ブチル、イタコン酸イソブチル、イタコン酸sec−ブチル、イタコン酸t−ブチル、イタコン酸ペンチル、グリシジル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、5−(3,4−エポキシシクロヘキシルメチルオキサカルボニル)ペンチル(メタ)アクリレート等のエポキシ基含有(メタ)アクリレート。
【0022】
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、ヒドロキシヘプチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシオクチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシノニル(メタ)アクリレート、ヒドロキシデシル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノメタクリレート[CH2=C(CH3)CO2(CH2CH2O)n−H、n=2〜20]、ポリエチレングリコールモノアクリレート[CH2=CHCO2(CH2CH2O)n−H、n=2〜20]等のヒドロキシ基含有(メタ)アクリレート。
【0023】
(メタ)アクリル酸、スチレン、α−メチルスチレン、(メタ)アクロレイン、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジイソプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジブチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジペンチル(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド誘導体;N−ビニルピロリドン。
【0024】
フマル酸、フマル酸ジメチル、フマル酸ジエチル、フマル酸ジプロピル、フマル酸ジイソプロピル、フマル酸ジブチル、フマル酸ジイソブチル、フマル酸ジsec−ブチル、フマル酸ジt−ブチル、フマル酸ジペンチル、フマル酸ジヘキシル、フマル酸ジヘプチル、フマル酸ジオクチル、フマル酸ジノニル、フマル酸ジデシル、又は上述のフマル酸誘導体のモノエステルや、非対称エステル、マレイン酸、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジプロピル、マレイン酸ジイソプロピル、マレイン酸ジブチル、マレイン酸ジイソブチル、マレイン酸ジsec−ブチル、マレイン酸ジt−ブチル、マレイン酸ジペンチル、マレイン酸ジヘキシル、マレイン酸ジヘプチル、マレイン酸ジオクチル、マレイン酸ジノニル、マレイン酸ジデシル、無水マレイン酸、マレイミド、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−プロピルマレイミド、N−イソプロピルマレイミド、N−ブチルマレイミド、N−イソブチルマレイミド、N−sec−ブチルマレイミド、N−t−ブチルマレイミド、N−ペンチルマレイミド、N−ヘキシルマレイミド、N−ヘプチルマレイミド、N−オクチルマレイミド、N−ノニルマレイミド、N−デシルマレイミド、N−シクロペンチルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−シクロヘプチルマレイミド、N−フェニルマレイミドが好適である。
【0025】
これらのビニルエーテル基とラジカル重合性基とを共に有する化合物以外の単量体の中でも、本発明においては、ヒドロキシ基含有(メタ)アクリレート等の親水性単量体が好適である。また、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレートがより好ましい。
【0026】
本発明における反応溶液の媒体は、水を必須とすればよく、水と混ざり合うことができる溶剤との混合物としてもよい。本発明において使用することができる溶剤としては、メタノール、エタノール、アセトニトリル、イソプロピルアルコール、プロピレングリコールモノメチルエーテルの1種又は2種以上が好適である。
【0027】
上記反応溶液は、必要に応じてビニルエーテル基とラジカル重合性基とを共に有する化合物を含む単量体成分及び水以外のものを含んでいてもよい。本発明において好ましく用いられるものとしては、ラジカル重合開始剤、界面活性剤等が挙げられる。これらはそれぞれ単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0028】
上記ラジカル重合開始剤としては、下記の化合物が好適である。
m−ジイソプロピルベンゼンモノハイドロパーオキシド、p−ジイソプロピルベンゼンモノハイドロパーオキシド、t−ブチルハイドロパーオキシド、ジイソプロピルシクロヘキシルハイドロパーオキシド、イソプロピルシクロヘキシルハイドロパーオキシド、p−メンタンハイドロパーオキシド、1,3,5−トリメチルシクロヘキシルハイドロパーオキシド、1,3,4−トリメチルシクロヘキシルハイドロパーオキシド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキシド、2,4,4−トリメチルペンタン−2−ハイドロパーオキシド、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイドロパーオキシド、クメンハイドロパーオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ヘキシルパーオキシ)ヘキサン、ジクミルパーオキシド、t−ヘキシル−α−クミルパーオキシド、t−アミル−α−クミルパーオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、1,1′−ジ−t−パーオキシ−1,1′−ジシクロヘキシルアセチレン、t−ブチル−α−クミルパーオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ヘキシルパーオキシ)ヘキシン−3、ジ−t−ブチルパーオキシド、3,6−ジメチル−3,6−ジ(t−ブチルパーオキシ)オクチン−4、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、2−エチルヘキサノイルパーオキシド、α−クロロプロピノイルパーオキシド、2−エチルブチリルパーオキシド、2−メチルペンタノイルパーオキシド、イソブチリル−2−エチルヘキサノイルパーオキシド、α−ブロモプロピオニルパーオキシド、イソブチリルパーオキシド。
【0029】
n−ブチリル−2−エチルヘキサノイルパーオキシド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキシド、o−クロロベンゾイルパーオキシド、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキシド、o−メチルベンゾイルパーオキシド、2−ブテノイルパーオキシド、オクタノイルパーオキシド、デカノイルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド、n−ブチリルパーオキシド、ステアロイルパーオキシド、プロピオニルパーオキシド、プロピオニル−n−ブチリルパーオキシド、3,3−ジメチルブチリルパーオキシド、コハク酸パーオキシド、n−ブチリルアセチルパーオキシド、プロピオニルベンゾイルパーオキシド、アセチルシクロヘキシルスルホニルパーオキシド、t−ブチルパーオキシネオデカネート、t−ブチルパーオキシネオヘプタノエート、t−ヘキシルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシピバレート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(2−エチルヘキシルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(2−エチルブチリルパーオキシ)ヘキサン、t−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(イソブチリルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシジエチルアセテート、t−ヘキシルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシ−2−メチルペンタノエート、t−ブチルパーオキシ−2−メチルブチレート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ヘキシルパーオキシ−o−メチルベンゾエート、t−ヘキシルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ヘキシルパーオキシラウレート、t−ブチルパーオキシマレイックアシッド、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシクロトネート、t−ブチルパーオキシ−n−オクトエート、t−ブチルパーオキシラウレート、ジt−ブチルパーオキシアゼラート、t−ブチルパーオキシn−デカノエート、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジパーオキシベンゾエート、t−ヘキシルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシイソヴァレレート、t−ヘキシルパーオキシ−p−クロロベンゾエート、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシ−p−t−ブチルベンゾエート、t−ブチルパーオキシ−p−メチルベンゾエート、t−ブチルパーオキシベンゾエート。
【0030】
ジ(t−ブチル)パーオキシフタレート、t−ブチルパーオキシ−3−ヒドロキシプロピオネート、t−ブチルパーオキシ−2,4−ジクロロベンゾエート、モノ−t−ブチルパーオキシフタル酸、モノ−t−ブチルパーオキシコハク酸、t−ヘキシルパーオキシ−n−ブチルカーボネート、t−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキシルカーボネート、t−ヘキシルパーオキシイソプロピルカーボネート、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、t−ブチルパーオキシ−sec−ブチルカーボネート、t−ブチルパーオキシシクロヘキシルカーボネート、t−ブチルパーオキシ−n−プロピルカーボネート、t−ブチルパーオキシイソブチルカーボネート、t−ブチルパーオキシイソアミルカーボネート、t−ブチルパーオキシ−n−ヘキシルカーボネート、t−ブチルパーオキシ−n−ドデシルカーボネート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルカーボネート、t−ブチルパーオキシ−n−ブチルカーボネート、t−ブチルパーオキシエチルカーボネート、ジエチレンビス(t−ブチルパーオキシカーボネート)、t−ブチルパーオキシメチルカーボネート、エチレンビス(t−ブチルパーオキシカーボネート)、ジエチルパーオキシジカーボネート、ジ−n−ブチルパーオキシジカーボネート、ジシクロヘキシルパーオキシジカーボネート、ジ−sec−ブチルパーオキシジカーボネート、ジベンジルパーオキシジカーボネート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、ジドデシルパーオキシジカーボネート、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−4−t−ブチルシクロヘキシルパーオキシジカーボネート、ジイソブチルパーオキシジカーボネート、ジエチルカルビトールパーオキシジカーボネート、ジメチルパーオキシジカーボネート、ジメチルカルビトールパーオキシジカーボネート、ジブチルカルビトールパーオキシジカーボネート、ジエトキシエチルパーオキシジカーボネート、ジブトキシエチルパーオキシジカーボネート、ジメトキシイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、ジメトキシエチルパーオキシジカーボネート。
【0031】
1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、2,2−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)ヘプタン、2,2−ビス−(t−ヘキシルパーオキシ)ブタン、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)−5−メチルヘキサン、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、2,2−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)プロパン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヴァレレート、シクロヘキシル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヴァレレート、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)プロパン、α,α−ビス(t−ブチルパーオキシ)トルエン、イソアミル−3,3−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブチレート、ベンジル−3,3−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブチレート、シクロヘキサノンパーオキシド、メチルエチルケトンパーオキシド等の有機過酸化物。
【0032】
2,2′−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)(AIBN)、2,2′−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1′−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、1−[(1−シアノ−1−メチルエチル)アゾ]ホルムアミド、2−フェニルアゾ−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、2,2′−アゾビス(2−メチル−N−フェニルプロピオンアミジン)二塩酸塩、2,2′−アゾビス[N−(4−クロロフェニル)−2−メチルプロピオンアミジン]二塩酸塩、2,2′−アゾビス[N−(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルプロピオンアミジン]二塩酸塩、2,2′−アゾビス[2−メチル−N−(フェニルメチル)−プロピオンアミジン]二塩酸塩、2,2′−アゾビス[2−メチル−N−(2−プロペニル)プロピオンアミジン]二塩酸塩、2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二塩酸塩、2,2′−アゾビス[N−(2−ヒドロキシエチル)−2−メチルプロピオンアミジン]二塩酸塩、2,2′−アゾビス[2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]二塩酸塩、2,2′−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]二塩酸塩、2,2′−アゾビス[2−(4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−1,3−ジアゼピン−2−イル)プロパン]二塩酸塩、2,2′−アゾビス[2−(3,4,5,6−テトラヒドロピリミジン−2−イル)プロパン]二塩酸塩、2,2′−アゾビス[2−(5−ヒドロキシ−3,4,5,6−テトラヒドロピリミジン−2−イル)プロパン]二塩酸塩、2,2′−アゾビス〔2−[1−(2−ヒドロキシエチル)−2−イミダゾリン−2−イル]プロパン〕二塩酸塩、2,2′−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]二塩酸塩、2,2′−アゾビス〔2−メチル−N−[1,1−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル]プロピオンアミド〕、2,2′−アゾビス〔2−メチル−N−[1,1−ビス(ヒドロキシメチル)エチル]プロピオンアミド〕、2,2′−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]、2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオンアミド)二水和物、2,2′−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)、2,2′−アゾビス(2−メチルプロパン)、ジメチル2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオン酸)、4,4′−アゾビス(4−シアノ吉草酸)、2,2′−アゾビス[2−(ヒドロキシメチル)プロピオニトリル];過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム。
上記ラジカル重合開始剤の使用量は、重合開始剤の種類等により適宜設定することになる。
【0033】
上記界面活性剤としては、一般的に乳化重合に用いられているものを用いることができ、アニオン性、カチオン性及びノニオン性のいずれの界面活性剤でもよい。アニオン性界面活性剤としては、高級アルコールの硫酸エステル、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル、ジアルキルサクシネートスルホン酸塩、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩が好適であり、ノニオン性界面活性剤としては、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテルが好適である。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0034】
本発明におけるビニルエーテル基とラジカル重合性基とを共に有する化合物を含む単量体成分と水との反応溶液中の含有割合としては、所望する物性や用途等により適宜設定することになるが、水に対する単量体成分の質量比(単量体成分の質量/水の質量)が、1/99以上であることが好ましく、また、60/40以下であることが好ましい。より好ましくは、5/95以上であり、また、40/60以下である。
また単量体成分100質量%に対するビニルエーテル基とラジカル重合性基とを共に有する化合物の含有割合が1質量%以上であることが好ましく、また、60質量%以下であることが好ましい。より好ましくは、5質量%以上であり、また、40質量%以下である。
【0035】
上記単量体成分及び水を含む反応溶液を重合する方法としては、水を必須とする媒体中でビニルエーテル基とラジカル重合性基とを共に有する化合物と水溶性単量体とを重合する方法や、乳化重合法が好適であり、重合条件等は特に限定されるものではない。また、熱、光、放射線によるいずれの重合法を用いてもよい。
【0036】
本発明はまた、ビニルエーテル基を有する重合体及び水を必須としてなる水溶液又は水分散液であって、上記水溶液又は水分散液は、pHが7.0〜14.0であるビニルエーテル基を有する重合体の水溶液又は水分散液でもある。
このようなビニルエーテル基を有する重合体の水溶液又は水分散液は、ビニルエーテル基と水との反応が抑制された安定な水系の組成物であり、ビニルエーテル基による特性を充分に生かして各種用途に好適に用いることができるものである。
【0037】
上記ビニルエーテル基を有する重合体の水溶液又は水分散液において、ビニルエーテル基を有する重合体と水との含有割合としては、用途等により適宜設定することになるが、水に対するビニルエーテル基を有する重合体の質量比(ビニルエーテル基を有する重合体の質量/水の質量)が、1/99以上であることが好ましく、また、60/40以下であることが好ましい。より好ましくは、5/95以上であり、また、40/60以下である。
【0038】
上記ビニルエーテル基を有する重合体の水溶液又は水分散液の製造方法としては、(1)ビニルエーテル基を有する重合体を含む水溶液を製造する場合には、水を必須とする媒体中でビニルエーテル基とラジカル重合性基とを共に有する化合物と水溶性単量体とを重合する方法か、又は、溶液重合法やバルク重合法等により重合体を調製、若しくは、ある重合体にビニルエーテル基を後変性で導入した重合体を調製し、水を必須とする媒体中に該重合体を溶解させる方法が好適であり、(2)ビニルエーテル基を有する重合体を含む水分散液を製造する場合には、乳化重合法か、又は、溶液重合法やバルク重合法等により重合体を調製、若しくは、ある重合体にビニルエーテル基を後変性で導入した重合体を調製し、水を必須とする媒体中に該重合体を分散させる方法が好適である。
【0039】
本発明は更に、上記ビニルエーテル基を有する重合体の水溶液又は水分散体と、酸発生剤とを含んでなる硬化性組成物である。
本発明はそして、上記ビニルエーテル基を有する重合体の水溶液又は水分散体と、架橋剤とを含んでなる硬化性組成物でもある。
このような硬化性組成物は、塗料、インク等のコーティング剤、接着剤、プラスチック等の成形品等の水系の硬化性組成物用途のいずれにも好適に適用することができ、水系である利点を有するうえに、耐水性や耐溶剤性等の基本性能に優れる硬化皮膜や成形体を形成することができるものである。なお、上記硬化性組成物は、架橋体を形成することができるものであり、このような架橋体は、本発明の好ましい実施形態の1つである。
【0040】
上記酸発生剤としては、p−トルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、ジノニルナフタレンスルホン酸、ナフタレンジスルホン酸、ジノニルナフタレンジスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、アルキルキシレンスルホン酸、しょうのう−スルホン酸、脂肪族スルホン酸系界面活性剤を脱陽イオン化して得られる脂肪族スルホン酸化合物や、これらとピリジンとの塩、三弗化ホウ素並びにそれとエーテル及び/又はアルコールとの錯塩等のスルホン酸類;モノメチルリン酸、モノエチルリン酸、ジメチルリン酸、ジエチルリン酸等の有機リン酸類;ギ酸、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、マロン酸、マレイン酸等のカルボン酸類が好適であり、1種又は2種以上を用いることができる。このような化合物は、アミン類との中和塩として用いてもよく、エポキシ化合物や1級アルコール、2級アルコールとのエステル体として用いてもよい。
【0041】
上記酸発生剤としては、公知のスルホニウム塩、ヨードニウム塩、ホスホニウム塩、ジアゾニウム塩、アンモニウム塩及びフェロセン類も好適である。
上記スルホニウム塩系の酸発生剤としては、ビス[4−(ジフェニルスルホニオ)フェニル]スルフィド ビスヘキサフルオロホスフェート、ビス[4−(ジフェニルスルホニオ)フェニル]スルフィド ビスヘキサフルオロアンチモネート、ビス[4−(ジフェニルスルホニオ)フェニル]スルフィドビステトラフルオロボレート、ビス[4−(ジフェニルスルホニオ)フェニル]スルフィド テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジフェニル−4−(フェニルチオ)フェニルスルホニウム ヘキサフルオロホスフェート、ジフェニル−4−(フェニルチオ)フェニルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、ジフェニル−4−(フェニルチオ)フェニルスルホニウムテトラフルオロボレート、ジフェニル−4−(フェニルチオ)フェニルスルホニウム テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニルスルホニウムテトラフルオロボレート、トリフェニルスルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ビス[4−(ジ(4−(2−ヒドロキシエトキシ))フェニルスルホニオ)フェニル]スルフィド ビスヘキサフルオロホスフェート、ビス[4−(ジ(4−(2−ヒドロキシエトキシ))フェニルスルホニオ)フェニル]スルフィド ビスヘキサフルオロアンチモネート、ビス[4−(ジ(4−(2−ヒドロキシエトキシ))フェニルスルホニオ)フェニル]スルフィド ビステトラフルオロボレート、ビス[4−(ジ(4−(2−ヒドロキシエトキシ))フェニルスルホニオ)フェニル]スルフィドテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート等が挙げられる。
【0042】
上記ヨードニウム塩系の酸発生剤としては、ジフェニルヨードニウム ヘキサフルオロホスフェート、ジフェニルヨードニウム ヘキサフルオロアンチモネート、ジフェニルヨードニウム テトラフルオロボレート、ジフェニルヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ビス(ドデシルフェニル)ヨードニウム ヘキサフルオロホスフェート、ビス(ドデシルフェニル)ヨードニウム ヘキサフルオロアンチモネート、ビス(ドデシルフェニル)ヨードニウム テトラフルオロボレート、ビス(ドデシルフェニル)ヨードニウム テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、4−メチルフェニル−4−(1−メチルエチル)フェニルヨードニウム ヘキサフルオロホスフェート、4−メチルフェニル−4−(1−メチルエチル)フェニルヨードニウム ヘキサフルオロアンチモネート、4−メチルフェニル−4−(1−メチルエチル)フェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、4−メチルフェニル−4−(1−メチルエチル)フェニルヨードニウム テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート等が挙げられる。
【0043】
上記ジアゾニウム塩系の酸発生剤としては、フェニルジアゾニウム ヘキサフルオロホスフェート、フェニルジアゾニウム ヘキサフルオロアンチモネート、フェニルジアゾニウム テトラフルオロボレート、フェニルジアゾニウム テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート等が挙げられる。
【0044】
上記アンモニウム塩系の酸発生剤としては、1−ベンジル−2−シアノピリジニウム ヘキサフルオロホスフェート、1−ベンジル−2−シアノピリジニウム ヘキサフルオロアンチモネート、1−ベンジル−2−シアノピリジニウム テトラフルオロボレート、1−ベンジル−2−シアノピリジニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、1−(ナフチルメチル)−2−シアノピリジニウム ヘキサフルオロホスフェート、1−(ナフチルメチル)−2−シアノピリジニウム ヘキサフルオロアンチモネート、1−(ナフチルメチル)−2−シアノピリジニウム テトラフルオロボレート、1−(ナフチルメチル)−2−シアノピリジニウム テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート等が挙げられる。
【0045】
上記フェロセン系の酸発生剤としては、(2,4−シクロペンタジエン−1−イル)[(1−メチルエチル)ベンゼン]−Fe(II)ヘキサフルオロホスフェート、(2,4−シクロペンタジエン−1−イル)[(1−メチルエチル)ベンゼン]−Fe(II)ヘキサフルオロアンチモネート、2,4−シクロペンタジエン−1−イル)[(1−メチルエチル)ベンゼン]−Fe(II)テトラフルオロボレート、2,4−シクロペンタジエン−1−イル)[(1−メチルエチル)ベンゼン]−Fe(II)テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート等が挙げられる。
【0046】
これらの中でも、スルホニウム塩とヨードニウム塩系の酸発生剤が、硬化速度、安定性、経済性の面から好ましい。市販品としては、例えば、旭電化工業社製のSP−150、SP−170、CP−66、CP−77(いずれも商品名);ユニオンカーバイド社製のCYRACURE−UVI−6990、UVI−6974(いずれも商品名);日本曹達社製のCI−2855、CI−2639(いずれも商品名);三新化学工業社製のサンエイドSI−60(商品名);「イルガキュア261」(商品名、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、(2,4−シクロペンタジエン−1−イル)[(1−メチルエチル)ベンゼン]−Fe(II)ヘキサフルオロホスフェート)、「ロードシル(RHODORSIL)2074」(商品名、ローヌ・プーラン社製、4−メチルフェニル−4−(1−メチルエチル)フェニルヨードニウム テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート)が挙げられる。
【0047】
上記酸発生剤の使用量としては、上記ビニルエーテル基を有する重合体の水溶液又は水分散液中のビニルエーテル基1重量部に対して0.01重量部以上とすることが好ましく、また、25重量部以下とすることが好ましい。より好ましくは、0.02重量部以上であり、また、10重量部以下である。
【0048】
上記架橋剤としては、ビニルエーテル基と反応する官能基を2個以上有する化合物であればよい。ビニルエーテル基と反応する官能基としては、水酸基、カルボキシル基、チオール基、シラノール基、アルキルオキシシリル基、アセトアセチル基が好適である。これらの中でも、水酸基、カルボキシル基、チオール基がより好ましい。
【0049】
上記架橋剤の使用量としては、官能基の種類や、架橋剤の分子量、官能基当量、硬化性組成物から形成される硬化皮膜や成形体の用途や所望する物性等に応じて適宜選択すればよいが、ビニルエーテル基を有する重合体中のビニルエーテル基1モルに対して、0.01モル以上とすることが好ましく、また、100モル以下とすることが好ましい。より好ましくは、0.1モル以上であり、また、10モル以下である。
架橋剤は、違う種類のものを併用してもよく、また酸発生剤とも併用してよい。
【0050】
上記硬化性組成物は、必要に応じて、各種添加剤1種又は2種以上を含んでいてもよい。このような添加剤としては、顔料、染料、充填剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、静電防止剤、難燃剤、ゲル化防止剤、流れ調整剤、界面活性剤、密着性改良剤、加工助剤、粘度調整剤、増感剤、促進剤、表面改質剤等が挙げられる。
【0051】
上記硬化性組成物を硬化させる方法としては、加熱、活性エネルギー線照射等により行うことができ、これらを併用してもよい。活性エネルギー線としては、電磁波、紫外線、可視光線、赤外線、電子線、ガンマー線等が挙げられ、特に紫外線や電子線を用いると、硬化物の柔軟性及び加工密着性を向上させることできる。
【0052】
【実施例】
以下に実施例を揚げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「%」は、「質量%」を意味するものとする。
【0053】
合成例1(ビニルエーテル基含有水溶性重合体溶液(1)の合成)
攪拌機、還流冷却器、窒素導入管及び温度計を備えた500mlセパラブルフラスコに脱イオン水120.75gとアセトニトリル120.75gを仕込み、緩やかに窒素ガスを流しながらライトエステル130MA(商品名、共栄社化学社製)64.0g、ビニロキシエトキシエチルメタクリレート(VEEM)16.0g、脱イオン水16.0g、0.1N 水酸化ナトリウム水溶液16.0gからなるモノマー水溶液とABN−V(商品名、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、日本ヒドラジン工業社製)2.4gをアセトニトリル45.6gに溶解させた開始剤溶液を60℃、2時間で滴下し、攪拌しながら反応させ、更にABN−V1.6gをアセトニトリル14.4gに溶かした開始剤溶液を2回に分けて添加し、5時間熟成させた。反応終了後、反応液の一部を採取し、ガスクロマトグラフィーでVEEMの転化率を分析したところ、98.4%であり、pHは8.34、ヨウ素滴定によるビニルエーテル基量は0.32mmol/gであった。またこの溶液をゲルパーミュエーションクロマトグラフィーにて分子量を測定したところ重量平均分子量は1.4万(ポリスチレン換算)であった。
【0054】
合成例2(ビニルエーテル基含有水分散体(1)の合成)
攪拌機、還流冷却器、窒素導入管及び温度計を備えた500mlセパラブルフラスコに脱イオン水133.08g、界面活性剤ハイテノールN−08(商品名、第一工業製薬社製)の15%水溶液8.0g、7%アンモニア水溶液1.9gを仕込み、緩やかに窒素ガスを流しながら70℃に昇温させた。70℃になったらブチルアクリレート82.4g、スチレン45.4g、VEEM32.0g、脱イオン水32.9g、ハイテノールN−08の15%水溶液24.0g、7%アンモニア水0.6gからなるプレエマルションの10%を初期仕込みとして添加した。その後過硫酸カリウム0.8gを純水39.2gに溶解させた開始剤水溶液を添加し、重合を開始させた。更に残りのプレエマルションを2.5時間かけて滴下し、攪拌しながら反応させ、滴下後80℃で2.5時間熟成させた。反応終了後、反応液のpHは8.40、ヨウ素滴定によるビニルエーテル基量は0.31mmol/gであった。
【0055】
合成例3(ビニルエーテル基含有水分散体(2)の合成)
攪拌機、還流冷却器、窒素導入管及び温度計を備えた500mlセパラブルフラスコに脱イオン水133.08g、界面活性剤ハイテノールN−08(商品名、第一工業製薬社製)の15%水溶液8.0g、7%アンモニア水溶液1.9gを仕込み、緩やかに窒素ガスを流しながら70℃に昇温させた。70℃になったらブチルアクリレート66.4g、スチレン29.6g、VEEM64.0g、脱イオン水32.9g、ハイテノールN−08の15%水溶液24.0g、7%アンモニア水0.6gからなるプレエマルションの10%を初期仕込みとして添加した。その後過硫酸カリウム0.8gを純水39.2gに溶解させた開始剤水溶液を添加し、重合を開始させた。更に残りのプレエマルションを2.5時間かけて滴下し、攪拌しながら反応させ、滴下後80℃で2.5時間熟成させた。反応終了後、反応液のpHは8.43、ヨウ素滴定によるビニルエーテル基量は0.48mmol/gであった。
【0056】
比較合成例1
攪拌機、還流冷却器、窒素導入管及び温度計を備えた500mlセパラブルフラスコに脱イオン水120.75gとアセトニトリル120.75gを仕込み、緩やかに窒素ガスを流しながらライトエステル130MA(商品名、共栄社化学社製)64.0g、ビニロキシエトキシエチルメタクリレート(VEEM)16.0g、脱イオン水32.0gからなるモノマー水溶液とABN−V(商品名、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、日本ヒドラジン工業社製)2.4gをアセトニトリル45.6gに溶解させた開始剤溶液を60℃、2時間で滴下し、攪拌しながら反応させ、更にABN−V1.6gをアセトニトリル14.4gに溶かした開始剤溶液を2回に分けて添加し、5時間熟成させた。反応終了後、反応液の一部を採取し、ガスクロマトグラフィーでVEEMの転化率を分析したところ、99.9%であり、pHは5.58、ヨウ素滴定によるビニルエーテル基量は0.00mmol/gであった。またこの溶液をゲルパーミュエーションクロマトグラフィーにて分子量を測定したところ重畳平均分子量は2.1万(ポリスチレン換算)であった。
【0057】
実施例1〜5及び比較例1
表1に示す配合にてビニルエーテル基を有する重合体と架橋剤を用い、硬化性組成物を調製した。この硬化性組成物を用いて以下に示す耐水性試験を行った。
【0058】
(試験方法)
耐水ラビング試験
硬化性組成物をアプリケーターでガラス板へ0.076mmの厚さで塗布し、100℃で30分乾燥硬化させた。得られた塗膜を有するガラス板を用いて耐水ラビング試験を実施した(ラビング回数10回)。評価結果を評価基準により記載した。
<評価基準>
○:変化なし、△:少し剥がれる、×:剥がれる
【0059】
【表1】
【0060】
表1中、ビニルエーテル基含有水溶性重合体(1)とは合成例1により合成したPEGメタクルート/メタクリル酸2−ビニロキシエチル=80/20(質量%)共重合体溶液であり、架橋剤、酸発生剤としては下記のものを用いた。
コハク酸(COOH基含有化合物:HOOCCH2CH2COOH:分子量118、COOH基量16.9mmol/g);エチレングリコール(OH基含有化合物:HOCH2CH2OH:分子量62、OH基量16.1mmol/g・solid);p−トルエンスルホン酸(カチオン触媒(酸発生剤))
耐水ラビングの評価結果では、ラビング回数、評価基準を示す。
【0061】
実施例6〜7及び比較例2
表2に示す配合にてビニルエーテル基を有する重合体と光カチオン触媒(光酸発生剤)を用い、硬化性組成物を調製した。この硬化性組成物を用いて以下に示す耐水性試験を行った。
【0062】
(試料作製手順)
硬化性組成物をアプリケーターでガラス板へ0.076mmの厚さで塗布し、100℃で5分乾燥させた。得られた塗膜を有するガラス板にUVを照射(硬化条件:UV照射 主波長365nm×60秒)して硬化させた。硬化させた塗膜を有するガラス板を用いて耐水ラビング試験を実施した(ラビング回数10回)。評価結果を評価基準により記載した。
<評価基準>
○:変化なし、△:少し剥がれる、×:剥がれる
【0063】
【表2】
【0064】
表2中、ビニルエーテル基含有水溶性重合体(1)とは合成例1により合成したPEGメタクリレート/メタクリル酸2−ビニロキシエチル=80/20(質量%)共重合体溶液であり、光カチオン触媒としては下記のものを用いた。
アデカオプトマー SP−150(商品名):カチオン系光重合開始剤(旭電化工業社製)
アデカオプトマー SP−170(商品名):カチオン系光重合開始剤(旭電化工業社製)
【0065】
製造例1(カルボキシル基含有アクリル水分散体の合成例)
攪拌機、還流冷却器、窒素導入管及び温度計を備えたフラスコに、脱イオン水623.9部及びハイテノールN−08(商品名、第一工業製薬社製のポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル硫酸アンモニウム塩)の15%水溶液14.0部を仕込み、緩やかに窒素ガスを流しながら70℃に加熱した。そこへ過硫酸カリウムの2%水溶液126部を注入し、続いて予め調製しておいたスチレン336.0部、ブチルアクリレート470.4部、アクリル酸33.6部、15%N−08水溶液126.0部、脱イオン水154部からなる単量体混合物を3時間にわたって滴下した。反応中は窒ガスを流し続け、フラスコ内の温度を70±1℃に保った。滴下終了後も2時間同じ温度に保った後、内温を80℃に昇温させて1時間攪拌を続けて反応を完結させた。その後冷却し、適量のアンモニア水でpH8.5に調節し、不揮発分40.0質量%のカルボキシル基含有アクリル水分散体を得た(理論酸分0.56mmol/g・solid)。
【0066】
実施例8〜12及び比較例3〜4
表3、4に示す配合にてビニルエ−テル基を有する重合体とベース樹脂(カルボキシル基含有アクリル水分散体又はポリ酢酸ビニル水溶液)を用い、硬化性組成物を調製した。この硬化性組成物を用いて以下に示す耐キシレン膨潤率試験を行った。
【0067】
(評価方法)
耐キシレン膨潤率
硬化性組成物を23℃、65%RHの条件下で四フッ化エチレン樹脂の板上にキャストした後1日放置して、膜厚約0.3mmのフィルムを作製し、試験片とした。試験片を室温においてキシレン中に24時間浸漬し、その膨潤率を下式に従って算出した。膨潤率の数値が小さいほど耐溶剤性が良好である。
膨潤率(%)=[(浸漬後の重量−浸漬前の重量)/(浸漬前の重量)]×100
【0068】
【表3】
【0069】
【表4】
【0070】
表3及び表4中、ビニルエーテル基含有水分散体(1)とは合成例2により合成したビニルエーテル基含有アクリル水分散体であり、ビニルエーテル基含有水分散体(2)とは合成例3により合成したビニルエーテル基含有アクリル水分散体である。カルボキシル基含有アクリル水分散体とは、製造例1で重合したアクリルエマルションであり、PVAとは、信越化学社製(グレード:C−05GP)のポリ酢酸ビニル水溶液(固形分10%、OH基量22.7mmol/g・solid)である。
【0071】
【発明の効果】
本発明のビニルエーテル基を有する重合体の製造方法は、上述の構成よりなり、ビニルエーテル基を有する重合体を含む水溶液又は水分散液を安定的に製造することができるものである。また、本発明のビニルエーテル基を有する重合体の水溶液又は水分散液、及び、それを含んでなる硬化性組成物は、優れた基本性能を発揮することができる硬化皮膜や成形体を形成することができるビニルエーテル基を有する重合体が水系の組成物において安定化されたものであり、水系の利点を有し、各種用途に好適に用いることができるものである。
Claims (7)
- ビニルエーテル基とラジカル重合性基とを共に有する化合物を含む単量体成分及び水を必須とする反応溶液を用いてビニルエーテル基を有する重合体を製造する方法であって、
該反応溶液は、pHが7.0〜14.0であり、
該ビニルエーテル基とラジカル重合性基とを共に有する化合物は、下記一般式(1);
CH 2 =CR 1 −COO−R 2 −O−CH=CH−R 3 (1)
(式中、R 1 は、水素原子又はメチル基を表す。R 2 は、有機残基を表す。R 3 は、水素原子又は有機残基を表す。)で表される(メタ)アクリル酸エステル類である
ことを特徴とするビニルエーテル基を有する重合体の製造方法。 - 前記ビニルエーテル基を有する重合体は、ビニルエーテル基が導入された重合体である
ことを特徴とする請求項1に記載のビニルエーテル基を有する重合体の製造方法。 - 前記ビニルエーテル基とラジカル重合性基とを共に有する化合物の含有割合は、前記単量体成分100質量%に対し、1〜60質量%である
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のビニルエーテル基を有する重合体の製造方法。 - ビニルエーテル基を有する重合体及び水を必須としてなる水溶液又は水分散液であって、
該水溶液又は水分散液は、pHが7.0〜14.0である
ことを特徴とするビニルエーテル基を有する重合体の水溶液又は水分散液。 - 前記ビニルエーテル基を有する重合体と水との含有割合は、水に対するビニルエーテル基を有する重合体の質量比(ビニルエーテル基を有する重合体の質量/水の質量)が、1/99以上、60/40以下である
ことを特徴とする請求項4に記載のビニルエーテル基を有する重合体の水溶液又は水分散液。 - 請求項4又は5に記載のビニルエーテル基を有する重合体の水溶液又は水分散体と、酸発生剤とを含んでなる
ことを特徴とする硬化性組成物。 - 請求項4又は5に記載のビニルエーテル基を有する重合体の水溶液又は水分散体と、架橋剤とを含んでなる
ことを特徴とする硬化性組成物。
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