JP4095160B2 - 磁気記録媒体の製造方法及び磁気記録媒体用砥粒 - Google Patents

磁気記録媒体の製造方法及び磁気記録媒体用砥粒 Download PDF

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  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
  • Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は磁気記録媒体の製造方法に関するものである。特に本発明はテキスチャ加工等、砥粒を用いた表面処理工程の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、コンピュータ等の情報処理技術の発達に伴い、その外部記憶装置と、磁気ディスク等の磁気記録媒体が広く用いられている。磁気ディスクとして最も多く用いられているのは、アルミニウム合金基板にNi−Pの非磁性メッキを施し、その上にCr等の下地層、Co系合金の磁性層及び炭素質の保護層などから成る磁気記録層を形成したものである。
【0003】
磁気ディスクの高密度化に伴い、磁気ディスクと磁気ヘッドとの間隔、すなわち浮上量はますます小さくなっており、最近では0.10μm以下が要求されている。この低浮上量に対応するためには、磁気ディスクの表面は突起が無くて平滑であることが要求される。突起が存在すると、磁気ヘッドがこれに衝突して、磁気ヘッドや磁気ディスクを傷つけることがある。また、このような障害をもたらさない程度の微小な突起でも、情報の読み書きの際に種々のエラーを引き起す原因となり易い。
【0004】
一方、磁気ディスクは高密度化と共に小型化も進められており、スピンドル回転用のモーターもますます小型化している。このためモーターのトルクが不足し、磁気ヘッドが磁性ディスク面に固着したまま浮上しないという現象が生じる恐れがある。この磁気ヘッドと磁気ディスク面との固着を防止する手段として、また磁性膜の配向制御の手段として、磁気ディスクの基板の表面に微細な溝を形成するテキスチャ加工と呼ばれる表面処理が行われている。また、テキスチャ加工の他にも、磁気記録媒体の製造過程においては表面の研磨や洗浄など、微小な砥粒を用いた表面処理が施される場合がある。
【0005】
このような表面処理の方法としては、固定砥粒式の研磨テープを用いるテープ研削法(特開平1−86320号公報)や、遊離砥粒を含むスラリーを研磨テープに付着させて行うスラリー研削法(特開平3−147518号公報)などが知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
低浮上特性等、近年の磁気ディスクに求められる特性を満たすには、小粒径の砥粒を用いて表面処理を行うことが必要である。しかし小粒径の砥粒を用いて研削を行うと砥粒が基板にくい込んで発生する欠陥(以下、これをその形状からコメットと称することがある)が大きな問題となることが判明した。この欠陥は従来も発生していたが、浮上量が比較的大きい磁気ディスクでは他の欠陥の蔭にかくれて製品歩留りには殆んど影響を与えないので、問題視されていなかったものである。しかし0.1μm以下というような低浮上量の磁気ディスクにおいては、この欠陥が製品歩留りに大きく影響する。従って本発明はこのコメットの発生を低減させる方法を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは表面処理時におけるコメットの発生を防止すべく、鋭意検討した結果、砥粒の表層を内部よりも軟質な材料とした砥粒を用いることにより、砥粒の基板くい込みが防止でき、コメットの発生が著しく減少できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
即ち、本発明の要旨は、表層が内部よりも軟質な砥粒を用いて表面加工処理を行なう工程を含むことを特徴とする磁気記録媒体の製造方法ならびに表層が内部よりも軟質な磁気記録媒体用砥粒に存する。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明では基板としては、従来から磁気記録媒体の基板として用いられている任意のものを用いることができる。最も一般的なのは、アルミニウム合金の表面を鏡面加工したのち、非磁性金属、例えばNi−P合金、Ni−Cu−P合金等の無電解メッキ層を5〜20μm程度の厚さに形成し、更にその表面をポリッシングして、表面平均粗さRaが50Å以下、好ましくは30Å以下となるように鏡面仕上げしたものである。
【0010】
本発明では、例えばこの基板表面を表層が内部に比べて軟質な砥粒により処理する。本発明でいう表層とは、外表面から任意の厚みを有する部分を意味する。また、硬度が連続的、段階的又はその組み合わせで変化してもよいし、表面に近いほど硬度が小さいという必要はない。基板表面に最も影響を与える硬度を有する部分よりも外側に、硬度の小さい物質からなる層(又は粒子の集まり)が存在していればよい。
【0011】
このような構成の砥粒においては、基板表面と支配的に接触する硬質な部分が、表層の軟質部分を介して接触するため、砥粒の食い込みが減少するものと考えられる。
【0012】
この様な砥粒は、硬度の高い粒子の周りに薄い硬度の低い層を作ることによって得ることができる。例えばハイブリダイゼーション法のように粒子サイズの違う粒子同士を気流中で高速で衝突することにより大粒子の表面に小粒子を付着させる方法がある。また、研磨材粒子表面に官能基を持つアクリル酸やスチレン、メタクリル酸モノマーを付着し、モノマーと重合触媒を添加後高分子量化することよりマイクロカプセル化する方法がある。
【0013】
この方法により砥粒を形成する場合、中心に位置する高硬度粒子は任意である。しかしながら、砥粒を用いる基板表面を構成する材料よりも硬度が低いと研磨出来なかったり、研磨効率が悪いため、基板の表面硬度よりも高い硬度を有する材料を用いることが好ましい。
【0014】
例えば、Ni−Pメッキ層を処理する場合であれば、モース硬度が旧硬度で8.0以上が望ましい。具体的には、ダイヤモンド、窒化ホウ素、炭化珪素、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化鉄、酸化セリウム、酸化クロム、酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、コロイダルシリカ等の研磨材が使用可能である。
【0015】
一方、高硬度粒子の外周を被覆する材料は、高硬度粒子よりも低い硬度を有するものであれば任意に選択できるが、滑性のある物質の方が基板表面への傷の発生や研磨材の食込みが小さくなるので望ましい。また、滑性を十分発揮するためには、基板表面硬度よりも小さい硬度を有することが好ましい。
【0016】
例えばNi−Pメッキ層を処理する場合であれば、グラファイトや滑性の良いフッ素樹脂やシリコーン樹脂等が使用可能である。モース硬度としては、旧モース硬度6以下であれば使用出来るが、旧モース硬度4以下が望ましい。
【0017】
また、2つの材料を用いずに、表面を処理することにより表面がもとの物質よりも軟質な物質とすることによっても本発明の砥粒を得ることができる。処理としては薬品による化学的な改質や、熱による改質等種種の方法を用いることができる。具体的には、ダイヤモンドを焼成処理して表面をグラファイト化したものを挙げることができる。
【0018】
この場合、ダイヤモンド砥粒は、ダイヤモンド砥粒を200℃以上、好ましくは600℃以上で焼成処理したものを用いることができる。ダイヤモンドの種類は、単結晶ダイヤ、多結晶ダイヤ等任意であるが、砥粒の食い込みが発生しやすい単結晶ダイヤに適用すると効果が大きい。
【0019】
また、焼成時の雰囲気は、任意であるが、不活性雰囲気下が好ましく、特に窒素雰囲気下で焼成処理することが好ましい。
【0020】
加えて、焼成処理後に表面に付着したカーボン粉末等を除去する目的で、炭化したダイヤモンドを塩酸、硫酸等の酸で処理することにより、さらに好ましい結果を得ることができる。
【0021】
砥粒径は小さい方が好ましく、累積重量が50%の点の粒径であるD50が0.5μm以下のものが好ましく、D50が0.3μm以下のものが更に好ましく、最も好ましくはD50が0.2μm以下のものである。しかし著るしく粒径の小さい砥粒は逆にコメットの発生を増加させるので、微粒を含まない砥粒を用いるのが好ましい。例えば市販の砥粒を液体媒体に懸濁させ、沈降速度の差により微粒を除去して用いるのが好ましい。
【0022】
砥粒はテープやローラーに固定しても、スラリーとしてローラーやテープに担持させてもよいが、スクラッチが発生しにくいこと、砥粒径の微小化が容易である等の点からスラリーとして使用するのが好ましい。
【0023】
スラリーは例えば水と界面活性剤との混合液を調製し、これに砥粒を添加してスラリーとすればよい。このスラリー中には常用の種々の研削助剤を添加してもよい。スラリーの砥粒濃度は0.15重量%以下が好ましい。砥粒濃度がこれよりも高いとコメットの発生が増加する。他方において砥粒濃度は、研削速度と関係しており、砥粒濃度が低くなると研削速度が低下するため、生産性が悪くなる。従って砥粒濃度は0.03〜0.15重量%、特に0.05〜0.15重量%とするのが好ましい。
【0024】
スラリーには任意の分散剤を使用出来る。表層の物質が親水性か疎水性かによってアニオン性、カチオン性、ノニオン性の分散剤を選択出来る。
例えば、アニオン性界面活性剤としては、ラウリン酸ナトリウムやステアリン酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウムなどのカルボン酸塩や高級アルコール硫酸エステル塩、高級アルキルエーテル硫酸エステル塩、硫酸化油、硫酸化脂肪酸エステル、硫酸化オレフィンなどの硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、イゲポンT、エアロゾルOTなどのスルホン酸塩、高級アルコールリン酸エステル塩なのでリン酸エステル塩などがある。
また、カチオン性界面活性剤としては、アミン塩型カチオン界面活性剤や第4級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤などがある。
【0025】
ノニオン性分散剤としては、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、トール油エトキシレート、イソプロピルナフタレンスルフォン酸ソーダ、ジオクチルソジウムスフォサシネート、アセチレングリコール誘導体、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシチレン/ポリオキシプロピレンブロックコポリマー、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、直鎖アルキルソーダ、ポリオキシエチレンフェニルエーテル、ポリオキシプロピレン/ポリオキシエチレン/エチレンジアミン付加物などがある。
【0026】
また、研磨速度調整のためにケミカル剤を用いる時には、無機塩を使用することが出来る。この時の無機塩類は任意である。具体的には、硝酸アルミニウム、硫酸アルミニウム、硫酸マグネシウム、酢酸マグネシウム、硫酸マグネシウムアンモニウム、硫酸カリウム、硫酸コバルト、チオ硫酸ナトリウム、蟻酸ニッケル、硝酸ニッケル、硝酸アルミニウム、硫酸ニッケル、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム、硝酸カルシウム、亜硝酸ナトリウム、亜硝酸カルシウム、亜硝酸カリウム、硝酸アンモニウム、燐酸水素アンモニウム、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、酢酸アンモニウム等があるが、基板への腐食を考慮するとアルミニウム塩類、ニッケル塩類等が望ましい。
【0027】
また、本発明でさらに表面粗度を低減させたり、基板への研磨材食込みをさらに低減するために表面加工時に研削油を使用することが出来る。この時使用可能な研削油は任意である。グリコール成分としてポリエチレングリコール、ポリプロレングリコール及びポリ(オキシエチレンーオキシプロピレン)誘導体から選ばれた少なくとも1種類以上と界面活性剤から構成されたものであれば使用出来る。使用量としては、少な過ぎると摩擦低減効果が少なく表面傷等が入り、多すぎると研磨速度が著しく低下するため、条件等により適宜調整する。
【0028】
また、粘度の調整等で樹脂を使用する時には、水溶性樹脂であれば任意のものが使用でき、たとえば、ポリビニルアルコール、ポリビニル酢酸の部分ケン化樹脂、ポリアクリル酸およびポリアクリル酸塩、水溶化ポリウレタン、水溶化エポキシ樹脂等が使用出来る。分子量としては、数平均分子量1000〜150000のものが使用可能であるが、特に10000〜80000が好ましい。
【0029】
また、混合時やポンプ等の送液時に起泡を生じた時には、一般的な消泡剤を使用出来、消泡剤として使用か可能な、HLBが1〜5程度の流動パラフィン等の鉱油系消泡剤、動植物油、ひまし油などの油脂系消泡剤、オレイン酸、ステアリン酸等の脂肪酸系消泡剤、ジエチレングリコールラウレート、ソルビトールモノレウレート、ポリオキシエチレンモノラウレート、天然ワックス等の脂肪酸エステル系消泡剤、オクチルアルコール、アセチレンアルコール、アセチレングリコール類、グリコール類、ポリオキシアルキレングリコール等のアルコール系消泡剤、アクリレートポリアミン、ポリオキシアルキレンアミド等のアミド系消泡剤、リン酸トリブチル、オクチルリン酸ナトリウムなどのリン酸エステル系消泡剤、ステアリン酸アルミニウム、オレイン酸カルシウムなどの金属セッケン系消泡剤、ジメチルシリコーン油、シリコーンエマルション、有機変性ポリシロキサン、フルオロシリコーン油などのシリコーン系消泡剤が使用可能である。このうち研磨液に使用可能と考えられるものとしては、脂肪酸エステル系消泡剤、アルコール系消泡剤、シリコーン系消泡剤が使用可能である。
【0030】
凝集剤の使用も任意である。高分子凝集剤は、イオン性によりアニオン性、ノニオン性、カチオン性のものがある。凝集剤の選択は、凝集する物によって変更が可能であり、例えばアルミナのような酸化物であればアニオン性の凝集剤を使用することにより高率良く凝集させることが可能である。また、凝集剤の例としては、アニオン性のものとしてポリアクリル酸ソーダやアクリルアミドとアクリル酸ソーダの共重合物、ポリアクリルアミド部分加水分解物などが使用出来る。また、カチオン性の凝集剤としては、ポリビニルイミダゾリン、ポリアルキルアミノアクリレートあるいはメタクリレート、ポリアクリルアミドのマンニッヒ変性物などが使用可能である。また、ノニオン性のものとしては、ポリアクリルアミド、ポリエチレンオキサイドなどが使用可能である。
【0031】
また、界面活性剤も、表面張力の低減に効果があるものに関しては任意に使用できる。
界面活性剤は、イオン性により凝集剤と同じくアニオン性、カチオン性、ノニオン性に大別される。アニオン系では、エアゾルOT型、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸エステルナトリウム、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム、あるいはオレイン酸ブチルエステルの硫酸化物などが知られている。ノニオン性のものとしては、ノニルフェノールあるいはオクチルフェノールのエチレンオキサイド付加物および炭素鎖の比較的短いアルコールのEO付加物などが使用可能である
【0032】
本発明を適用して得られる磁気記録媒体において、各層の構成は任意であるし、層の形成も常法に従って行うことができる。たとえばNi−Pメッキされたアルミ合金基板を本発明による方法で表面処理した後、クロム下地層、Co系磁性層及び炭素質保護層をスパッタリングにより順次形成し、保護層にフルオロカーボン系の潤滑剤を塗布して潤滑膜を形成することにより磁気記録媒体を得ることができる。
【0033】
クロム下地層の厚さは通常50〜2000Åである。Co系磁性層には、Co−Cr,Co−Ni,Co−Cr−X,Co−Ni−X,Co−W−X等で表わされるCo系合金が用いられ、その厚さは通常100〜1000Åである。なお、上記の合金の組成を示す式において、XはLi,Si,Ca,Ti,V,Cr,Ni,As,Y,Zr,Nb,Mo,Ru,Rh,Ag,Sb,Hf,Ta,W,Re,Os,Ir,Pt,Au,La,Ce,Pr,Nd,Pm,Sm及びEuよりなる群から選ばれた1種又は2種以上の元素を示す。
【0034】
炭素質保護層としては、アモルファス状カーボンやダイヤモンド状カーボン、又は炭素化合物からなるものが用いられ、水素、窒素、炭化水素を含んだ雰囲気でカーボンをスパッタリングしたり、プラズマCVD等の手法により得ることができる。炭素質保護層の厚さは通常50〜500Åである。
【0035】
また、下地層と磁性層の間に中間層を設けたり、磁性層や保護層を複数の層から構成してもよいし、他の層を加えた構成としても良い。また、上述したように層を構成する材料、製法は任意であり、他の製法や材料を排除するものではない。
【0036】
【実施例】
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。
実施例において、G/D値とはグラファイトとダイヤモンドの比の指標として用いた値であり、波長514.5nmのアルゴンレーザを用い、幅750μmのスリットを用いて測定したラマンスペクトルにおけるダイヤモンドのピーク(1333cm-1)と、グラファイトのピーク(1570cm-1)強度の比を示す。値が大きいほど炭化が進行していると考えられる。
(実施例1)
窒素雰囲気下で1200℃で3時間焼成後、硫酸で表面を処理した炭化ダイヤモンド(粒径(D50)0.2μm、G/D値60%)を研削油剤(PSクール(商品名)の30%水溶液中に分散させ、固形分0.08重量%のダイヤモンドスラリーを調整した。
【0037】
このダイヤモンドスラリーを用い、織布テープを用いて1200rpmで回転するNi−Pメッキアルミ合金ディスクの表面を処理した。テープはロールにより圧力2.3kgで基板に押圧し、テープの移動速度は2mm/secとした。
【0038】
同様の処理を3枚の基板に対して行い、表面処理後の基板表面粗さ(Ra)を測定したところ、平均値は12Åだった。次に、各面上のコメットを光学検査器(オプティカルインスペクションシステム:日立電子エンジニアリング(株))による反射光強度測定により検査し、計数したところ、平均値は0.2個/面だった。
【0039】
(実施例2〜6、比較例1)
焼成温度、焼成時の雰囲気及び酸処理の有無以外については実施例1と同様にして表面処理を行い、得られた基板について評価した。条件及び結果を表1に示す。
【0040】
【表1】
Figure 0004095160
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように、表層部分が内部よりも軟質な砥粒を用いることにより、砥粒の食い込みによる傷並びに欠陥の発生を大幅に減少することが可能となる効果を有する。

Claims (15)

  1. 表層が内部よりも軟質な、焼成処理したダイヤモンド砥粒を用いて磁気記録媒体の基板の表面加工処理を行なう工程を含むことを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
  2. 前記ダイヤモンド砥粒が、単結晶ダイヤモンド砥粒である請求項1に記載の磁気記録媒体の製造方法。
  3. 前記ダイヤモンド砥粒が、焼成処理後に表面を酸で処理したダイヤモンド砥粒である請求項又はに記載の磁気記録媒体の製造方法。
  4. 前記ダイヤモンド砥粒を含むスラリーを用いる請求項1〜のいずれか1項に記載の磁気記録媒体の製造方法。
  5. 表面加工処理がテキスチャ加工である請求項1〜のいずれか1項に記載の磁気記録媒体の製造方法。
  6. 磁気記録媒体の基板の表面加工処理に用いられるダイヤモンド砥粒であって、表層が内部よりも軟質な、焼成処理したものであることを特徴とする磁気記録媒体用ダイヤモンド砥粒。
  7. 前記ダイヤモンド砥粒が、表面が炭化したダイヤモンド砥粒である請求項に記載の磁気記録媒体用砥粒。
  8. 磁気記録媒体の基板の表面加工処理に用いられるスラリーであって、表層が内部よりも軟質な、焼成処理したダイヤモンド砥粒を含むことを特徴とする磁気記録媒体用スラリー。
  9. 前記ダイヤモンド砥粒が、表面をグラファイト化したダイヤモンド砥粒である請求項に記載の磁気記録媒体用スラリー。
  10. 表面をグラファイト化したダイヤモンド砥粒が、酸処理されたものである請求項に記載の磁気記録媒体用スラリー。
  11. 前記ダイヤモンド砥粒が、単結晶ダイヤモンド砥粒である請求項8〜10のいずれか1項に記載の磁気記録媒体用スラリー。
  12. 前記ダイヤモンド砥粒のD50が0.5μm以下である請求項11のいずれか1項に記載の磁気記録媒体用スラリー。
  13. 前記ダイヤモンド砥粒の濃度が0.15重量%以下である請求項12のいずれか1項に記載の磁気記録媒体用スラリー。
  14. 界面活性剤を含有する請求項13のいずれか1項に記載の磁気記録媒体用スラリー。
  15. 研削油を含有する請求項14のいずれか1項に記載の磁気記録媒体用スラリー。
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