JP4095118B2 - ラダーのステアリング作用高進装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ポンプから船舶のラダーのダクトへ海水を供給する少なくとも1つの通路と、ダクトと連通するとともに供給される海水をラダーの表面において放出するように適合された手段とを備えた、ラダーのステアリング作用を高める装置に関する。
船舶のラダーについては、数多くの形態をなすステアリング作用高進手段または素子が従来から知られている。特に、船を操作する場合、比較的低速において、このような高進ステアリング作用が特に有効となる。
公知の形態のかかる手段として、ラダーの主要部に対してヒンジ結合されあるいは回動自在となっている、特に、主要部の後尾に配置されたフラップあるいはフィンがある。かかる構造体の一例が、ノルウェー国特許第160,126号に開示されている。
他の形態の補助手段として、ラダーの表面に配設され、ラダーのステアリング作用を高めることができる水流を放出するように構成されたポート即ちノズルがある。かかる構造体は、例えば、英国特許第1,309,387号並びに特開昭57−110597号公報、特開昭57−110598号公報および特開昭57−121998号公報に開示されている。これらの種々の構造体のうちのあるものは、ラダーストックを介してのラダー及びその放出開口またはノズルに対する海水の供給を基本としている。しかしながら、海水の導入とポート又は開口への海水の移送を、受動的な態様で、即ち、圧力又は速度を大きくしてエネルギを海水流に付与するように構成されたポンプを使用することなく行うように構成された構造体も開示されている。
本発明は、従来公知の構造と比較して効率を向上させかつ構成を簡単にすることができる船舶のラダーのステアリング作用を高める装置に関する。本発明においては、船をスターボード又はポート側に操作するようにラダーが所定の角度偏位されたときに、ラダーの一方の側即ちラダーの一方の面の略全体に亘って更なる水流を供給することにより、更なる揚力を生み出す構成が重要な特徴となっている。かかる大きな揚力は、ラダーが偏位したときに後方を向くラダーの表面で生ずるのが重要である。
本発明に係る装置の新規かつ特有の構成は、請求の範囲に記載されている。
以下、本発明を図面に関してより詳細に説明するが、種々の特定の構成と利点は、図面に関してなされる以下の説明から明らかになるものである。
図面を簡単に説明すると、
図1は、本発明に係るラダー装置の第1の実施例を示す部分断面正面図である。
図2は、図1の装置の部分横断平面図である。
図3は、図1及び図2の実施例に配設された分配バルブを示す横断面図である。
図4は、ラダーが偏位した位置にある変形例を示す図2と同様の図である。
図5は、別の実施例に係るラダー装置を示す正面図である。
図6は、図5の装置の部分横断平面図である。
図7は、図5のVII−VII線拡大横断面図である。
図8は、図6のラダーの先頭部の構造を示す拡大詳細図である。
図9は、図8のラダーの先頭部を示す概略正面図である。
図10は、ラダーの先頭部素子を調整する調整機構を示す、図6及び図8の実施例に対応する図である。
図1、図2及び図4において、ラダーは参照番号5で示されており、ラダーストック9を連係して備えている。図1には、実際の船構造体に属する一方の部分1と他方の部分2とが示されており、一般的な態様でラダーの軸受けとして作用している。図1には、公知の構成とすることができる後尾部の回転自在のラダーフィン29が示されている。ステアリング作用を高める、2つの形態をなす補助手段が、図1、図2及び図3の構造体に組み込まれている。本発明における第1の点は、ラダー5の先頭部全体に沿って略垂直方向に延びる先頭プロファイル即ちプロファイル素子20である。プロファイル素子20は、図面のこれらの図において参照番号25で示すように、軸線を中心に回動自在となっている。プロファイル素子20は、図2ではニュートラルの中央位置にあり、図4ではラダー5の架台に対して角度をなして偏位した位置にある。以下においてより詳細に説明するように、これは、図4において参照番号40で示す船の中心線に対する図4におけるラダー5の角度偏位に関係する。
ラダー5の先頭部のプロファイル素子即ち手段20のほかに、参照番号30で示されるノズル30が配設されており、このノズルはラダーのステアリング作用を更に高めることができる海水流を放出する。ノズル手段30は、図1及び図2では回動自在に図示されているが、図4の変更例においては、水流をラダー5からまっすぐ後方へ導く固定ノズル30が配設されている。この固定ノズル手段は、上記した特許明細書に記載のように従来から公知である。しかしながら、図1及び図2の回動自在のノズル30は、プロファイル素子20と協働して特定の有利な作用効果を奏する。
船自体に配置されているポンプ(図示せず)は、所定の圧力の海水をラダー5に供給する。そのため、ラダーストック9は、スイベル装置3を介して室8と連通する内部通路9Aを有しており、海水を船のポンプからラダーに移送することができるようにしている。ラダーには、参照番号11及び12で示すダクトが配設されており、海水をノズル手段30とプロファイル素子20の領域とに、それぞれ更に移送することができるようにしている。
海水の供給を上方からラダーストック9の通路9Aを介して分配させるように、ダクト11及び12に対する海水の供給割合を調整することができるようにするバルブ10が配設されており、バルブ10は、通路9Aを介して上方へ、可能な場合には船体1の中へ延びるスピンドル10Aにより角度をなして設定されるようになっている回転自在のバルブ本体15を有している。
図2には、図1と同様に、バルブ本体15が前方のバルブ開口14をブロックするが、水をノズル手段30へ供給するようにバルブ開口13を介してダクト11へ海水を流出させるように開放することができるように分配バルブ10が設定されている。図2では、これは種々の角度位置で図示されており、そのうちの2つが30’及び30”で示されている。
図3には別の角度設定が示されており、図3ではバルブ本体15は、開口13が閉止されるように開口13の前方に位置している。従って、海水は開口14を通り抜けて(図2及び図4参照)、キャビティ即ち本実施例のラダー5の先頭部とプロファイル素子20の内側との間のスペースに形成される分配ダクト12の部分へ入る。図2に示すようなプロファイル素子のニュートラル位置におけるこの中間スペースには、ラダーの中央において、好ましくはバルブ10と密接に連係された、共通のキャビティ12と連通する側方に配向された2つのスロット形状の分配ダクト12a及び12bが配設されている。
更に、図4には、開口13及び14を介して海水を流出させることができるバルブ本体15の位置が示されており、ノズル手段30は、連係する能動分配ダクト12Bを有するプロファイル素子20とともに、ステアリング作用を高める作用を行う。
図4に示す偏位した位置において重要なことは、ラダー5の先頭部とプロファイル素子20との間のスペースにおいて分配ダクト12Bから更なる海水流12Xが直接導かれることである。この更なる海水流12Xは、隣接するラダーの側で極めて大きな揚力を形成し、全体として、この望ましい作用の形成に寄与する。これに対して、反対側の分配ダクト12Aは、プロファイル素子20の側部20Aの端部がラダー5の隣接する面5Aと係合するので、実質上閉止される。かくして、ラダーの両側の分配ダクト12Aと12Bは、プロファイル素子20の角度を調整することにより調整することができる。
プロファイル素子20は、図2にごく概略的に示すように、例えば、ラダーストック9と連係する油圧シリンダ21と、操縦ロッド22と、プロファイル素子に取着された回転レバー23とを備えた回転機構により角度調整することができるので、ロッド22の外側端部はアーム23に連接するのが好ましい。ロッド22とアーム23もまた、図1に示されている。更に、図1には、ラダーフィン29の角度調整を行うように、ラダー5の上縁部に配設された別のロッド24が図示されている。従って、プロファイル素子20とフィン29の角運動は同調させることができる。
この場合、本実施例においては、ノズル手段30とラダーフィン29とを同時に組み立てて、ノズルがフィン29の角度調整に対応した角運動を行うようにするのが有利である。図2には、この場合に可能な種々の角度位置が示されており、矢印30’及び30”は、上記したように、ノズル手段、従って、ラダーフィン29の2つの角度位置を示す。図2には、更に、側方へ直角をなす2つのノズル位置と、ノズル(30A−B)がまっすぐ後方に位置するニュートラル位置とが示されている。当業者であれば容易に理解することができるように、プロファイル素子の角度位置とノズルの方向との調整即ち同調は、これらの補助手段の最適な組み合わせ作用にとって重要である。
図1にはまた、特定の構成を有するノズル手段30が示されており、このノズルは上部ノズル出口30Aと下部ノズル出口30Bとに細分され、これらは互いに向けて収斂しており、中間の分割素子30Cがダクト11から水流を受けるようになっている。実施例のラダー5の後尾部からノズル手段30を有するフィン29への接合部においては、スイベル接続体を設けなければならないことは明らかである。このスイベルは種々の実施例において公知であるので、これ以上の説明は行わない。
上記した構成のラダー装置が設けられている船の操縦は、船のブリッジの操作手段または装置から通常の態様で制御され、公知の態様のエレクトロニクス及び/または油圧を利用した制御及びステアリングシステムを利用することができる。このようにして、ステアリングまたは所要のポンプ(例えば、バラストポンプ)の規制のために、分配バルブを配設して、プロファイル素子及び可能な場合にはラダーの後尾のフラップ即ちフィンの角度設定を行うことができる。
ステアリングは、例えば、船のスターボード側への旋回に対してブリッジからの指令があったときに、一方の側の分配ダクトが閉止されかつ水流全体がラダーのポート側へ向けられる状態に対応する、例えば、10°のラダーの偏位が行われるまで、プロファイル素子が同じ角度を保持するように行われる。次に、ラダーのスターボード側と比べてポート側の圧力が低くされ、ラダーはポート方向へ押される。かくして、船はスターボード側へ向きを変える。ラダーが同じ方向へ更に角度移動を行うと、プロファイル素子は、ラダーに対して同じ設定状態を保持し、方向変換動作に従う。
図1及び図2の実施例によれば、海水流はラダーのダクトを介して後方へ同時に導かれ、ノズル手段30(図1)の分割素子30Cは、ノズル手段30により得られるスラスト力を更に高めるベンチュリ効果を奏することができる。ラダーのフラップの後尾の出力ノズルが可動自在であるので、ラダーの偏位が小さいときに特に有意となり、特に、ノズルの角度をラダーの長手方向の軸線に対して90°以下に設定することができる。ノズルはラダーの角度偏位の2倍の大きさの角度偏位を、ラダーのフラップ即ちフィンとともに行うことができる。
本発明の第2の好ましい実施例においては、図5などに示すように、同じ構造素子の幾つかが図1−図4に関して上記したようにして組み込まれている。即ち、図5には、参照番号44で示されている実際の船構造体の2つの部分41と42が示されている。ラダー45の後尾には、回動自在のラダーフィン59が装着されており、ラダーストックが参照番号49で示されている。ラダーの先頭部には、上記した実施例のプロファイル素子20と同様に、角度調整自在であるのが好ましいプロファイル素子60が配設されている。ノズル70が、図5において、また図6においても、ラダーのフィン59の一体化部として比較的概略的に示されている。
この実施例においては、図1−図4のバルブ10に相当する分配バルブは図示されていないが、船のポンプからの水を供給する2本の供給パイプ63と64とが図示されており、供給パイプ63と64との間での水の分配が船自身の適宜の手段により行われるようになっている。2つの水の流れは、ラダーストック49の外側でラダーストックを包囲するように配設された環状スペースの形態をなす2つの別体をなす通路を介して更に下方へ導かれる。図6及び図7の横断面図から明らかなように、ラダーストック49の周囲の環状の通路は、軸線方向に延びる仕切り49A及び49Bにより2つの通路53と54とに細分割されている。これらは、ラダーストック49に取着しあるいはラダーストックの一体化部として形成するのが有利である。仕切り49A及び49Bは、半径方向の外縁部が、周囲の円筒状のハウジング50の内側と係合し、ラダーの方向変換動作の際に、2つの通路53と54における流れの横断面積を同じ大きさに保持するようにしている。図5に幾分概略的に示すように、船の部分41とラダー45との間にスイベル装置49Sが組み込まれており、流れ通路53と54が船に対するラダーの方向変換動作の際にラダー内を下方に支障なく延びることができるようにしている。図7は、この場合のラダーの可能な角度偏位、即ち、中心位置に対する両側への45°の偏位を示す。ハウジング45を介して出る開口51と52は、図5及び図6において参照番号51と52により示されるそれぞれのダクトに通じている。図5、図6及び図7に関して説明しているこの好ましい形態の水供給体は、分配バルブが配設されていないので、図1−図4の構成と比べて一層簡素化されているという利点を有している。
分配ダクト51は、ラダーの主要部45とラダーのフィン59との間の接合領域即ちヒンジ領域において、スイベル59Sを介してノズル手段70に海水を運ぶようになっている。一方、図5においては、ダクト51から分岐されるとともに、ラダーの両側にスロット即ちノズル57A及び57Bが配設されて、ラダーの両側45A及び45Bの一方または他方に海水を一部放出するように構成された、垂直方向に延びる分配ダクト57Cが図示されている。この分配ダクト57Cの頂部には、所望のラダーの側の表面に対するこれらの部分流を制御するように作用するバルブ(図示せず)を設けることができる。かかる水の部分流の別の形態はまた、図6に示すようにノズル58A及び58Bから外方へ向けることができる。これらのノズル即ちスロット58A及び58Bの出口開口は、ラダーのフィン59の先頭部とラダー45の後尾部との間のスペースに配置することができる。
上記したラダー45の後尾部のこの別の水流は、通常、ラダーの先頭部におけるプロファイル素子60に関して矢印52Xで示される別の流れと比較して、有意性が比較的低いと考えられる。図1−図4のプロファイル素子20とは異なり、プロファイル素子60の内部には、垂直方向に延びる分配ダクト62が配設されているとともに、これに関連して、両側に、側方に配向されたダクト即ちスロット52A及び52Bが配設されている。かくして、図6に示されている水流52Xは、分配ダクト52Bを介して水流が流出することにより得ることができる。図5において概略示されているプロファイル素子60の頂部には、相互連結ダクト52と62のスイベル62Sが設けられており、ラダー45に対してプロファイル素子60をある角度に亘って回転させることができるようにしている。
図8及び図9には、プロファイル素子60から一方の側または他方の側へ流出する水流を調整し即ち制御する構造体が幾分詳細に示されている。図8においては、これは、ダクト52Aが閉止され、ダクト52Bが上記した別の水流52Xをラダーの隣接する表面に沿って放出するように能動状態にある角度位置で示されている。制御バルブが、素子60の垂直ピボット軸を包囲するチューブ素子62及び63の形態をなして配設されている。垂直の分配ダクトを包囲する内側のチューブ素子62は、相互に約90°の角度偏位を行うことができる長手方向に延びた垂直をなすスロット開口62A及び62Bを有している。外側のチューブ素子63は、開口62Aと62Bとの間よりも幾分大きな相互の角度偏位を有した対応する長手方向に延びるスロット開口63A及び63Bを有している。チューブ63は、プロファイル素子60内に固着され、この素子とともに回転するようになっている。しかしながら、チューブ62は、ラダー45に対して固定されている。従って、プロファイル素子60の角度移動は、チューブ62内のダクトからそれぞれの多少整合するスロットを介して流出ダクト52A及び52Bの一方または他方へ流出する水流に影響を及ぼす。
上記した説明によれば、内側チューブ素子52は、図5からわかるように、ラダー45の突出する上部に接続することができるとともに、下端をスイベルに載置することができる。外側チューブ素子63は、プロファイル素子60のラダーストックを構成するように考慮することができるとともに、上記した制御バルブに、上端部と下端部に軸受け点を有し、スイベルを設けることができる構成部材として組み込むように考慮することができる。
図5−図9の装置は、プロファイル素子60の角度移動を行わせる方向変換機構を備えていないが、簡素化された態様の図10には、かかる機構体の構成が図示されている。図10の方向変換機構体は、例えば、外側端部がプロファイル素子60に入れ子状に延びるとともに、これに連接された形態で軸線即ちダクト62を中心にプロファイル素子の所望の角度設定を行うことができる2本の操縦ロッド66A及び66Bに対するねじまたはウォームギヤ伝動体によるような、ラダーストックと連係する参照番号61で全体示されている駆動手段により回転駆動される。
上記した実施例は、得られる優れた機能に関して考える場合に特に、ラダー部材の構成を比較的簡単にすることができる。図5−図9の実施例はまた、ラダーのステアリング作用を高めるように動作する種々の補助手段に海水を供給する場合に、流れ抵抗を少なくすることができる。プロファイル素子とラダーの後部フィンとを別体の素子として製造することができるとともに、図5、図6及び図7におけるラダーストックの周囲のスイベル−スリーブ構造体を、隣接する船体部分を介してラダーストックの周囲に取り付けるための別体の装置として組み立てることができる。これらの実施例は、従来のラダーを、高められたステアリング作用を行う、より洗練されたラダーに変えることができるので、商業的に一層有意性を発揮することができる。
上記した実施例は、本発明を説明するうえで、比較的簡素化された形態で説明した。上記した多くの構成において、変更を行うことができるとともに、構造に関する素子を加えることができる。

Claims (11)

  1. ポンプからラダー(5、45)のダクト(11、12−15、52)に海水を供給する少なくとも1つの通路(8、9A−63、64)と、ダクトと連通しかつ供給される海水をラダーの表面で放出するように構成された手段(20、30、60、70)とを備えた船のラダーのステアリング作用を高める装置であって、
    前記手段は、ラダー(5、45)の先頭部において好ましくは垂直に延びるとともに、ラダーの中心面に対して両側の端部位置まで略垂直な軸線を中心に回動するプロファイル素子(20、60)を備え、
    プロファイル素子(20、60)と連係する分配ダクト(12A、12B、52A、52B)はプロファイル素子がラダーの角度偏位に対する逆の方向変換動作により海水を前記角度偏位において後方を向くラダーの表面(5B、45B)に沿って放出することができるように調整自在となっていることを特徴とする装置。
  2. プロファイル素子(20、60)は、ラダーストック(9)と連係しかつ一端が直接または間接的にプロファイル素子(20、60)に連接されている少なくとも1つの操縦ロッド(22、66A、66B)を備えた方向変換機構(21、22、23、61、66A−66B)により前記垂直軸線(25、62)を中心に角度調整自在となっていることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の装置。
  3. プロファイル素子(60)には、プロファイル素子の外側部に隣接しかつ前記垂直軸線(62)に対するプロファイル素子(60)の角度位置により一方の側または他方の側に分配される海水を放出するように、前記垂直軸線(62)と好ましくは整合する中央のダクトからプロファイル素子の両側へ導出する内部接続ダクト(52A、52B)が配設されていることを特徴とする請求の範囲第1または2項に記載の装置。
  4. 前記一方または他方の側への海水の分配は、前記垂直軸線を中心に同心をなす2つの管状素子(62、63)からなり、一方の素子(62)がラダー(45)に回転自在に連結され、他方の素子(63)がプロファイル素子に回転自在に連結された構成の制御バルブにより行われ、双方の素子(62、63)はプロファイル素子(60)の角度位置により幾分開放しかつ閉止する流れ開口を形成するそれぞれ対をなす協働しかつ軸線方向に延びるスロット開口(62A、62B、63A、63B)を有し、他方の管状素子(63)のスロット開口(63A、63B)はそれぞれ分配ダクト(52A、52B)の1つと連通することを特徴とする請求の範囲第3項に記載の装置。
  5. ラダー(5)の先頭部とプロファイル素子(20)の内側との間のスペース(12、12A、12B)が前記分配ダクトを構成することを特徴とする請求の範囲第1または2項に記載の装置。
  6. 水平面内で角度が調整自在のノズル装置(30、70)がラダー(5、45)の後尾部に配設され、連係するダクト(11、51)を介して供給される海水をラダーを介して放出するように構成されていることを特徴とする請求の範囲第1乃至5項のいずれかに記載の装置。
  7. ノズル装置(30、70)は後部の回動自在のラダーフィン(29、59)に組み込まれていることを特徴とする請求の範囲第6項に記載の装置。
  8. 前記通路(63、64)は一部がラダーストック(49)を包囲する環状のスペース(53、54)の形態をなしており、スイベル装置(49S)が船の船体(41)とラダー(45)との間に所要の回転連結体を提供するように配設されていることを特徴とする請求の範囲第1乃至7項のいずれかに記載の装置。
  9. 環状のスペースは、一方(53)がノズル装置(70)に通じるダクトと連通し、他方(54)がプロファイル素子(60)に通じるダクト(52)に連通する2つの通路(53、54)に細分割されていることを特徴とする請求の範囲第6乃至8項のいずれかに記載の装置。
  10. 前記通路(8、9A)は一部がラダーストック(9)の内部に延びるように配設され、プロファイル素子(20)とノズル装置(30)に水を供給する分配バルブ(10)がラダーストックの延長部に軸線方向に配設されかつ好ましくは通路(8、9A)を介して延びるバルブ操作スピンドル(10A)を有することを特徴とする請求の範囲第6または7項に記載の装置。
  11. 分配バルブ(10)は、回転位置により、一端がノズル装置(30)のダクト(11)と連通しかつ他端がプロファイル素子(20)の分配ダクト(12、12A、12B)と連通する2つのバルブ開口(13、14)を閉止するように構成された回転自在のバブル本体(15)を備えることを特徴とする請求の範囲第10項に記載の装置。
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