JP4094798B2 - ウエハレベルバーンイン装置用ウエハ支持台 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ウェハ支持台に関し、特に半導体ウエハ上に形成された半導体テバイスをウエハ状態で一括して同時に検査するための、バーンイン装置に使用されるウエハ支持台に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体デバイスは民生品であるパーソナルコンピューター、ゲーム機、携帯電話などのめざましい普及に伴い、低コスト化への要求が高まっており、低コスト化を実現するために、半導体デバイスをベアチップ状態で供給することが望まれている。そして、ベアチップに対して品質保証を行うためには、半導体デバイスをウエハ状態でバーンインする必要がある。
【0003】
しかしながら、ウエハ上に形成された複数の半導体デバイスを個々にバーンインするには時間がかかり、コスト的に不利となる。そこで、特開平11−121548号公報や特開平11−118831号公報には、コンタクト部として複数のバンプを有するメンブレンプローブにより電圧を印加し、前記半導体デバイスの電気特性をウエハ状態で一括して検査する方法が提案されている。また、特開平11−121548号公報には、メンブレンプローブを用いてウエハバーンインを行う時に、アルミニウムなどの金属よりなるウエハトレイでウエハを保持し、ウエハトレイ外周部に設置したシール部材にメンブレンプローブを接触させて、メンブレンプローブとウエハトレイ間に密閉空間を作り、この空間を真空吸引により減圧することによって、メンブレンブロープに形成された複数のコンタクト用バンプを半導体デバイスの電極に一括してコンタクトさせる方法が提案されており、低コスト化の成果を上げている。
【0004】
しかしながら、前記の方法では、アルミニウム製トレイの表面が硬く柔軟性に欠けるために、ウエハのソリやメンブレンプローブの高さのバラツキを十分に吸収することがでず、プローブにかかる圧力が一定しないために、場合によっては確実なコンタクトがとれない部分が発生するという欠点があった。また、上記の欠点を解決するために、金属製台座表面に所定形状のシリコーンゴム層などのゴム層を有する真空吸引方式のウエハ支持台が提案されているが、バーンイン試験では120℃以上の高温にウエハを加熱して試験が行われるために、ゴムとシリコンウエハ裏面が固着し剥離が困難となるので、最悪の場合にはウエハが割れるという欠点があった。上記ゴムとシリコンウエハ裏面が固着し剥離が困難となる現象は、主にシリコーンゴム中に含まれるシリカ表面に残存する活性水酸基とシリコンウェハ表面の酸化膜との間で、高温下で水素結合などの化学的な結合が起こるためと考えられる。
【0005】
また、本発明の真空吸引方式のウエハ支持台とは構造および使用方法が異なる静電チャック表面にシリコーンゴムを使用し、該シリコーンゴム表面にダイヤモンド状炭素膜を形成させ、加熱条件下でウエハとシリコーンゴム表面が固着することを防止することは、特開平10−158815号公報に提案されている。しかしながらこの公報にはいかなるシリコーンゴムを用いるかについては何の記載もない。更に、静電チャックによるウエハ吸引力は一般的に真空吸引力に比較して小さい(0.001〜0.03MPa)ので、シリコーンゴム表面とウエハ裏面に加わる力が小さい。従って、上記の場合にはダイヤモンド状炭素膜を表面に形成することにより、前記した固着を防止することができていたが、真空吸引の場合にはウエハ裏面とシリコーンゴム表面に加わる力が0.05〜0.1MPaと大きく、ウエハ裏面とシリコーンゴム表面の擦れによりダイヤモンド状炭素膜が剥離するので、長期間使用した場合にはシリコーンゴム表面とウエハ裏面とが直接接触する割合が増加するようになり、シリコーンゴム自体がウエハと固着しやすいという欠点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者等は、上記の欠点を解決すべく鋭意検討した結果、バーンイン装置に使用される真空吸引式のウエハ支持台として、金属性台座の表面に、順次、ウエハの歪みを吸収し得るシリコーンゴム及びダイヤモンド状炭素膜を形成させてなる支持台を用いた場合には極めて良好な結果を得ることができることを見出し、本発明に到達した。
従って本発明の目的は、シリコーンゴムとウエハ裏面の固着が起りにくい、バーンイン装置に使用される真空吸引式のウエハ支持台を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記の目的は、半導体ウエハ上に形成されている複数の半導体デバイスの各電極に、コンタクト部として複数のバンプを有するメンブレンプローブにより電圧を印加し、前記半導体デバイスの電気特性をウエハ状態で一括して検査するバーンイン装置に使用される真空吸引方式のウエハ支持台において、該ウエハ支持台が、金属製台座の表面に、ウエハの歪みを吸収し得るシリコーンゴム層を有すると共に、該シリコーンゴムの表面にダイヤモンド状炭素膜(DLC)が形成されており、前記シリコーンゴムが、下記(A)〜(C)の成分を含有するシリコーンゴム組成物の硬化物からなることを特徴とするウエハレベルバーンイン装置用ウエハ支持台によって達成された。特に、本発明においては、シリコーンゴムとウエハ裏面とがバーンイン試験中に加えられる熱により固着するのを防止するために、シリコーンゴム中のシリカ表面の残存活性水酸基を減らすことが必要である。
(A)平均組成式R 1 a SiO (4−a)/2 で表されるオルガノポリシロキサン:100重量部(但し、式中のR 1 は、同一または異種の非置換もしくは置換の1価炭化水素基であり、aは1.90〜2.05の正数である)。
(B)BET法比表面積が50m 2 /g以上で表面が疎水化処理されたシリカであって、その表面のOH基数が0〜3.0個/nm 2 であるシリカ:1〜50重量部。
(C)硬化剤:上記(A)及び(B)からなる組成物を硬化させるのに必要な量。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明に使用される金属製台座に使用される金属としては、アルミニウム合金、ジュラルミン、ステンレス、タングステンなどが挙げられるが、加工の容易さの観点から特にアルミニウム合金を使用することが好ましい。
本発明で使用するシリコーンゴムとしては、公知のミラブルタイプ又は液状タイプの何れの組成物を硬化させたものであっても使用可能であるが、シリコーンゴム層の厚みを均一にする観点から、流動性に優れ、金型を用いた圧縮成形または射出成形において加工性に優れる液状タイプの組成物を使用することが好適である。また、その硬化形態は過酸化物硬化型、付加反応硬化型、紫外線硬化型、電子線硬化型等のいずれの硬化型のものであっても良いが、過酸化物硬化型又は付加反応硬化型のものが、取り扱い容易性の観点から特に好適である。
【0009】
本発明で使用するシリコーンゴム組成物は、下記(A)〜(C)の成分を含有する。
(A)平均組成式R1 aSiO(4−a)/2で表されるオルガノポリシロキサン:100重量部(但し、式中のR1は、同一または異種の非置換もしくは置換の1価炭化水素基であり、aは1.90〜2.05の正数である)。
(B)BET法比表面積が50m2/g以上で表面が疎水化処理されたシリカであって、その表面のOH基数が0〜3.0個/nm2であるシリカ:1〜50重量部。
(C)硬化剤:(A)及び(B)からなる組成物を硬化させるのに必要な量。
【0010】
上記平均組成式R1 aSiO(4−a)/2におけるR1の具体例としてはメチル基、エチル基等のアルキル基、ビニル基等のアルケニル基、フェニル基等のアリール基、トリフロロプロピル基等の、炭素原子に結合する水素原子の一部又は全部がハロゲン原子で置換された基等が例示される。aは1.90〜2.05の正数である。
上記平均組成式で表されるオルガノポリシロキサンは、一般的には、オルガノポリシロキサンの主鎖がジメチルポリシロキサン単位からなるもの、あるいはオルガノポリシロキサンの主鎖にビニル基、フェニル基、トリフロロプロピル基などを導入したものであることが好ましい。本発明においては、少なくとも2個のアルケニル基、特に、0.001〜5モル%のアルケニル基を有することが好ましい。また、上記オルガノポリシロキサンの分子鎖末端はトリオルガノシリル基又は水酸基で封鎖されていることが好ましい。上記のトリオルガノシリル基としては、例えばトリメチルシリル基、ジメチルビニルシリル基、トリビニルシリル基などが例示される。
【0011】
(A)成分のオルガノポリシロキサンの重合度は特に限定されるものではないが、100〜20,000の範囲であることが好ましく、特に200〜10,000の範囲が好適である。従って、(A)成分のオルガノポリシロキサンとしては、オイル状からガム状のものまで種々の性状のものを用いることができ、シリコーンゴム組成物としては液状タイプ、又はミラブルタイプのいずれにも調整することができる。
【0012】
(B)成分のシリカは、乾式シリカでも湿式シリカでもよく、エロジル130、エロジル200、エロジル300、エロジル380(何れも、日本アエロジル社製の商品名)、または、Cab−O−Sil、MS−5、同MS−7(何れもCabot社製の商品名)などの乾式シリカやSantoce1FRC、同CS(何れもMonsanto社製の商品名)、Hi−Sil233、同X303(何れもPPG社製の商品名)などの湿式シリカ表面に有機珪素化合物、好ましくはジメチルジクロロシラン又はヘキサメチルジシラザン等で表面疎水化処理を施した、OH基数が0〜3.0個/nm2であるシリカである。特にシリカの平均粒子系が0.5〜50μmであり、BET法比表面積が80〜500m2/gであるものが好ましい。
【0013】
(C)成分の硬化剤は、オルガノポリシロキサン(A)の種類及び架橋反応機構により適宜避択される。架橋反応がラジカル反応の場合には、有機過酸化物が使用される。
このような有機過酸化物としては、例えばベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、4−クロルベンゾィルパ−オキサイド、ジクミルパーオキサイド、パラメチルベンゾイルパーオキサイド、オルトメチルベンゾイルパーオキサイド、tert−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン等が挙げられる。これらは、単独で使用することも、2種以上を組み合わせて使用することもできる。また、有機過酸化物の使用量はシリコーンゴム細成物を硬化させるのに必要な量であるが、通常(A)成分のオルガノポリシロキサン100重量部に対して0.1〜10重量部、好ましくは0.2〜5重量部である。。
【0014】
また、架橋反応が付加反応(脂肪族不飽和基を含むオルガノポリシロキサンの脂肪族不飽和基と、オルガノハイドロジェンポリシロキサン中の珪素原子に結合した水素原子(SiH基)との間で生じるヒドロシリル化反応)である場合には、オルガノハイドロジェンポリシロキサンと白金族金属又は白金族金属系化合物等の付加反応触媒とが組み合わせて使用されると共に、(A)成分のオルガノポリシロキサンとして、ビニル基やアリル基等の脂肪族不飽和基(アルケニル基)を有するものが使用される。
【0015】
この場合、オルガノハイドロジェンポリシロキサン及び付加反応触媒は公知のものの中から適宜選択して使用することができる。オルガノハイドロジェンポリシロキサンとしては、珪素原子に結合した水素原子を分子中に少なくとも2個有するものが使用される。付加反応触媒の具体例としては、塩化白金酸;アルコール変性塩化白金酸(米国特許3220972号):塩化白金酸とオレフィンとのコンプレックス(米国社許3159601号、同3159662号、同3775452号)などが例示される。
オルガノハイドロジェンポリシロキサンの使用量は、(A)成分のオルガノポリシロキサンのアルケニル基に対し、珪素原子に結合した水素原子の割合が0.5〜5、特に0.7〜3となる量であることが好ましい。
【0016】
付加反応触媒の量はいわゆる触媒量でよく、通常白金族金属換算で、(A)成分のオルガノポリシロキサンに対して1〜1,000ppmである。シリコーンゴム組成物の硬化後の硬度は10〜90(JISK6249)の範囲のものとすることが好ましく、クッション効果の観点から特に10〜60の硬度であることが好ましい。シリコーンゴムを金属製台座上に形成する方法としては、シリコーンゴム組成物とシリコーンゴムを形成させる面にプライマー処理した金属製台座を金型に同時に仕込み、一体熱プレス成形によって形成させる方法;シリコーンゴムを形成させる面にプライマー処理した金属製台座を金型に仕込み、次いでシリコーンゴム組成物をトランスファーまたは射出成形により一体成形させる方法;さらに、シリコーンゴム組成物を、金型を使用して熱ブレス成形、トランスファー成形、射出成形などにより予め所定の形状に成形しておき、金属製台座に公知のシリコーンゴム系接着剤等の接着剤を用いて接着する方法等がある。
【0017】
シリコーンゴムの表面に設けられるダイヤモンド状炭素膜は、メタン、エタンなどの炭化水素を原料ガスとして、プラズマCVD法によって形成することができる。また、シリコーンゴムとダイヤモンド状炭素膜間の密着性を向上させるために、シリコーンゴム表面を紫外線や電子線により予め処理しても良い。ダイヤモンド状炭素膜の膜厚は0.01〜50μmの範囲であることが好ましく、シリコーンゴムのクッション性を維持しつつ表面のタックを解消する観点から、特に1〜30μmの範囲が好適である。
【0018】
【実施例】
以下、本発明を実施例によって更に詳述するが、本発明はこれによって限定されるものではない。
実施例1.
A;ジメチルシロキサン単位99.85モル%及びメチルビニルシロキサン単位0.15モル%から成る、平均重合度が8,000のメチルビニルポリシロキサン 100重量部、
B:シリカ粉(日木アエロジル社製のアエロジル200(商品名)をヘキサメチルジシラザン処理した、残存水酸基数が1個/nm2のシリカ)20重量部、
C:ジ-t-ブチルパーオキサイド(硬化剤) 2重量部、
D:カーボンブラック(着色剤)0.5重量部、
からなるミラブルタイプのシリコーンゴム組成物を使用し、金型を用いて図1に示すシリコーンゴム成形体を熱プレス成形した。成形条件は170℃、10分、5MPaであり、更に、オーブン中、200℃で4時間ポストキュアを行った。
【0019】
同一成形条件にて、物性測定用として2mm厚のシートを成形し、J1SK6249の試験方法によって物性を測定したところ、硬さは47、伸びは340%、引っ張り強さは5MPaであった。次にシリコーンゴム成形体のウエハと接触する面に、以下の条件で、プラズマCVD法によって、ダイヤモンド状炭素膜(膜厚5μm)を形成させた。
プラズマCVD条件:
高周波電極の寸法:300mm
原料ガス:メタンガス100sccm
高周波電力:13.56MHz、250W
真空度:10Pa
成膜速度:50nm/分
成膜時間:100分
次に、直径250mmで厚みが10mmのアルミニウム台座に、スクリーン印刷によりシリコーンゴム接着剤KE45を膜厚が15μmとなるように塗布し、上記シリコーンゴム成形体を接着して図2に示すウエハ支持台を作製した。
【0020】
実施例2.
A−1:分子鎖両末端がトリビニルシリル基で封鎖されている、25℃での粘度が100Pa・sであるジメチルポリシロキサン 100重量部、
A−2:下記式で示されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン 2.5重量部
B−1:シリカ粉(モンサント社製のSantocelFRC(商品名)をヘキサメチルジシラザン処理したもので、残存水酸基が0.5個/nm2のシリカ)10重量部、
B−2:(CH3)3SiO0.5単位とSlO2単位のモル比が0.9のシリコーン樹脂 5重量部、
C:塩化白金酸の2%イソプロピルアルコール溶液 0.1重量部、
D:3-メチル-3-ヒドロキシ-1-ブチン 0.01重量部、
からなる液状タイプのシリコーンゴム組成物を使用して、図1に示すシリコーンゴム成形体を、金型を用いて熱プレス成形した。
【0021】
成形条件は150℃、10分、5MPaであった。同一成形条件にて、物性測定用に厚み2mmのシートを成形し、JISK6249の試験方法によって物性を測定したところ、硬さは38、伸びは300%、引っ張り強さは4MPaであった。次に、シリコーンゴム成形体のウエハと接触する面に、以下の条件でプラズマCVD法を実施し、ダイヤモンド状炭素膜(膜厚10μm)を形成させた。
【0022】
プラズマCVD条件:
高周波電極の寸法;300mm
原料ガス:メタンガス200 sccm
高周波電力:13.56MHz,350W
真空度:20Pa
成膜速度:100nm/分
成膜時間:100分
次に、直径250mmで厚みが10mmのアルミニウム台座に、スクリーン印刷によりシリコーンゴム接着剤KE45を膜厚が15μmとなるように塗布し、上記シリコーンゴム成形体を接着することによって図2に示すウエハ支持台を作製した。
【0023】
実施例1及び2で得られたウエハ支持台を、図3に示すウエハレベルバーンイン装置の試験環境と同様の環境とすることができる真空圧着装置に装着し、ウエハ支持台表面に、直径が200mmのシリコンウエハを0.1MPaの圧力で押しつけると同時に、ヒーターによりウエハ温度が130℃を保った状態で2時間加熱する試験を1,000回繰り返して実施した。この試験の間中、ウエハと支持台が固着することはなく、ウエハを容易に剥離することができた。また、試験後のダイヤモンド状炭素膜は、シリコーンゴム表面の1/3の面積で脱落していた。この結果から、本発明のウエハ支持台は、実際のウエハレベルバーンイン装置に応用した場合においても、ウエハの固着がなく極めて有用であることが確認された。
【0024】
比較例1.
実施例1において使用したシリカ粉の代りに、日木アエロジル社製のアエロジル200(商品名)で残存水酸基数が3.5個/nm2のシリカ粉20部を配合したシリコーンゴムを用いると共に、該表面にダイヤモンド状炭素膜を形成せずに作製したウエハ支持台を、図3に示すウエハレベルバーンイン装置の試験環境と同様の環境とすることができる真空圧着装置に装着し、ウエハ支持台表面に、直径が200mmのシリコンウエハを0.1MPaの圧力で押しつけると同時に、ヒーターによりウエハ温度を130℃に保った状態で2時間加熱した。この場合には、1回の試験の後、ウエハがシリコーンゴムと強固に固着したため、ウエハを剥離することができなかった。
【0025】
比較例2.
シリコーンゴム表面にダイヤモンド状炭素膜を実施例1と全く同様に形成させた他は上記比較例1と全く同様にして作製したウエハ支持台を、図3に示すウエハレベルバーンイン装置の試験環境と同様の環境とすることができる真空圧着装置に装着し、ウエハ支持台表面に、直径が200mmのシリコンウエハを0.1MPaの圧力で押しつけると同時に、ヒーターによりウエハ温度を130℃に保った状態で2時間加熱する試験を繰り返し実施したところ、繰り返し50回目でウエハがシリコ一ンゴムと強固に固着し、ウエハを剥離することができなくなった。
【0026】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のウエハ支持台の製造方法を説明する図である。
【図2】本発明のウエハ支持台の平面図及びC−C断面図である。
【図3】ウエハレベルバーンイン装置の試験環境と同様の環境とすることができる真空圧着装置。
【符号の説明】
1 シリコーンゴム成形体
2 脱気用溝
3 脱気用貫通孔
4 金属製台座
5 ダイヤモンド状炭素膜
6 真空圧着機
7 ヒーター
8 シリコーンゴムダイヤフラム
9 シリコンウエハ
10 ウエハ支持台
Claims (3)
- 半導体ウエハ上に形成されている複数の半導体デバイスの各電極に、コンタクト部として複数のバンプを有するメンブレンプローブにより電圧を印加し、前記半導体デバイスの電気特性をウエハ状態で一括して検査するバーンイン装置に使用される真空吸引方式のウエハ支持台において、該ウエハ支持台が、金属製台座の表面に、ウエハの歪みを吸収し得るシリコーンゴム層を有すると共に、前記シリコーンゴムの表面にダイヤモンド状炭素膜(DLC)が形成されており、前記シリコーンゴムが、下記(A)〜(C)の成分を含有するシリコーンゴム組成物の硬化物からなることを特徴とする、ウエハレべルバーンイン装置用ウエハ支持台。
(A)平均組成式R 1 a SiO (4−a)/2 で表されるオルガノポリシロキサン:100重量部(但し、式中のR 1 は、同一または異種の非置換もしくは置換の1価炭化水素基であり、aは1.90〜2.05の正数である)。
(B)BET法比表面積が50m 2 /g以上で表面が疎水化処理されたシリカであって、その表面のOH基数が0〜3.0個/nm 2 であるシリカ:1〜50重量部。
(C)硬化剤:上記(A)及び(B)からなる組成物を硬化させるのに必要な量。 - 前記(B)成分のシリカの平均粒子径が0.5〜50μmであると共に、BET法比表面積が80〜500m 2 /gである、請求項1に記載されたウエハレベルバーンイン装置用ウエハ支持台。
- 前記(B)成分のシリカの表面疎水化処理が、ジメチルジクロロシラン及び/又はヘキサメチルジシラザンによる処理である、請求項1又は2に記載されたウエハレベルバーンイン装置用ウエハ支持台。
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