JP4094625B2 - コージェネレーションシステム - Google Patents

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Description

本発明は、発電ユニットを備えており、発電に伴って発生する発電熱で加熱された温水を貯湯槽に貯湯しておき、貯湯槽に貯湯しておいた温水を利用して給湯するコージェネレーションシステムに関する。特に、貯湯槽内の温水を衛生的に使用することができるコージェネレーションシステムに関する。
コージェネレーションシステムは、電力と発電熱を発生する発電ユニットと、発電熱で加熱した温水を貯湯しておく貯湯槽と、貯湯槽に貯湯しておいた温水と水道水を混合する混合器(ミキシングユニット)と、ミキシングユニットを通過した混合水を必要に応じて加熱して適温に調温するバーナ(給湯器)を備えている。コージェネレーションシステムは、貯湯槽に貯湯しておいた温水を混合器やバーナによって適温に調温して温水利用箇所(給湯栓、浴槽、シャワー等)に給湯したり、床暖房システム等に利用したりする。温水利用箇所で必要とする温水温度(給湯設定温度)よりも高温の温水が貯湯槽に貯湯されていれば、貯湯槽から送り出される温水と水道水(冷水)をミキシングユニットで混合することによって必要温度に冷却して給湯する。温水利用箇所で必要とする温水温度(給湯設定温度)よりも低温の温水が貯湯槽に貯湯されていれば、給湯器で加熱して給湯する必要があるが、水道水を給湯器等で加熱して給湯するときに比して必要な熱量は少なくてすむ。コージェネレーションシステムは、総合的なエネルギー効率が高い。
近年、貯湯槽等の水を貯めておいて使用する設備内において、レジオネラ菌等の有害な細菌が繁殖する可能性が指摘されている。これらの設備には、塩素消毒された水道水を給水しているため、レジオネラ菌等の細菌による汚染の可能性はきわめて低い。しかし、細菌汚染の可能性が皆無ではない以上、対策を行う必要がある。
例えば、レジオネラ菌は、20〜50℃で繁殖し、36℃前後で最も繁殖することが知られている。また、レジオネラ菌は熱に弱く、60℃以上の温度環境下では短時間(5分程度)で死滅することも知られている。コージェネレーションシステムを運転すると、発電熱によって貯湯槽内の温水は60℃以上に加熱されるとともに、温水が使用されて短時間で入換るため、レジオネラ菌等の細菌の繁殖を危惧する必要はない。しかし、システムが長期間利用されなければ、貯湯槽内の温水は放熱によって徐々に温度低下する。貯湯槽内の温水は長期間入換わらないため、貯湯槽内に細菌が繁殖する可能性が皆無ではない。
貯湯槽内に蓄熱を行うと、貯湯槽内に温度成層が形成される。例えば、貯湯槽内の下部の温水を発電ユニットへ送り出し、発電熱で加熱された温水を貯湯槽の上部に戻す構成を有している構成であると、貯湯槽内への蓄熱が進むにつれて、貯湯槽の上部になるほど高温となるような温度成層が形成される。さらに蓄熱が進むと、貯湯槽の上部の高温層が下方へ広がり、最終的には、貯湯槽の全ての温水温度が高温で均一となる。
貯湯槽内の温水に細菌が繁殖した可能性があったとしても、上記の要領で貯湯槽内の全ての温水を発電熱によって60℃以上まで昇温させることができれば、十分に殺菌が可能である。しかし、様々な要因によって、貯湯槽の本来の蓄熱許容量まで蓄熱できないことがある。例えば、固体高分子型燃料電池を備えたコージェネレーションシステムでは、貯湯槽内の全ての温水の温度を殺菌温度まで昇温させることができないことがある。固体高分子型燃料電池は、固体酸化物型等の他の燃料電池に比べて動作温度が低く(固体酸化物型燃料電池の動作温度が1000℃以下であるのに対し、固体高分子型燃料電池の動作温度は80℃以下)、固体高分子型燃料電池のセルは高温を嫌う。このことから、回収した発電熱によって加熱された高温水が再度発電ユニットに送られて、発電ユニット内の雰囲気温度を過熱することがないよう、貯湯槽から送り出される温水の温度が比較的低温(これをここでは冷却水上限温度といい、例えば45℃程度である)である間に発電を停止させる必要がある。この結果、発電運転が停止するまでに、貯湯槽内のほとんどの温水の温度を殺菌温度(60℃)まで昇温させることはできるが、冷却水が上限温度にまで上昇したために発電運転を停止した時に、貯湯槽内に殺菌温度に満たない低温水が残ってしまうことがある。即ち、発電熱による加熱では、貯湯槽内の全ての温水を加熱殺菌することができないこととなる。
上記の問題に対処するため、例えば、特許文献1のコージェネレーションシステムでは、以下のように貯湯槽内の温水の殺菌処理を行う。
特許文献1のコージェネレーションシステムでは、固体高分子型の燃料電池を使用している。このコージェネレーションシステムでは、貯湯槽内の温水を発電熱で加熱するだけでなく、新規の殺菌手段として、電気ヒータおよび/又は紫外線照射手段を備えている。電気ヒータは、発電熱回収用の熱媒の循環経路に設置されている。発電熱回収用の熱媒を電気ヒータによって加熱し、高温に加熱された熱媒によって貯湯槽内の温水を80℃以上に加熱する。発電熱と電気ヒータを併用して加熱することによって、貯湯槽内の温水温度を殺菌温度よりさらに高温にまで昇温させ、確実に殺菌処理を行う。また、紫外線照射手段は、貯湯槽内に設置される。貯湯槽内の全ての温水の温度が殺菌温度まで昇温しないときであっても、貯湯槽内の温水に紫外線を直接照射することによって、殺菌処理を行うことができる。電気ヒータや紫外線照射手段に要する電力は、燃料電池の余剰電力を利用する。
特開2003−56909号公報
特許文献1のコージェネレーションシステムでは、貯湯槽内の温水温度を細菌の殺菌温度よりさらに高温にまで昇温させるために電気ヒータを設置している。あるいは、貯湯槽内の温水温度が加熱しても殺菌温度まで昇温しないときであっても、貯湯槽内の温水を加熱することなく殺菌できるようにするため、紫外線照射手段を設置している。しかし、電気ヒータや紫外線照射手段はシステムに既存のものではなく、殺菌手段として新たに設置されるものであるため、システムのイニシャルコストの上昇は免れない。また、電気ヒータによって加熱殺菌処理を行うとき、貯湯槽内の温水温度を、殺菌温度よりさらに高い温度である80℃以上にまで昇温させるため、貯湯槽等の耐熱性を高める必要があり、このことによってもシステムのイニシャルコストの上昇を招く。さらに、電気ヒータや紫外線照射手段に要する電力は、燃料電池の余剰電力を利用するが、燃料電池の余剰電力が常にあるとは限らない。例えば、長期間不在であったとき、帰宅してすぐに貯湯槽内の温水を殺菌しようとしても、当然この時余剰電力はない。余剰電力がないときに、電気ヒータや紫外線照射手段を動作させるには、商用電源から電力の供給を受ける必要があり、殺菌処理のランニングコストの上昇を招く。
本発明では、貯湯槽内の全ての温水の温度を殺菌に要する温度まで上昇させることができないときであっても、殺菌処理に要するコストの上昇を抑制しつつも、衛生的で、且つ使い勝手のよいコージェネレーションシステムを提供することを目的とする。
本発明のコージェネレーションシステムは、電力需要に応じて発電し、発電に伴って発生した熱で水を加熱し、加熱した温水を貯湯しておき、貯湯しておいた温水を必要時に給湯し、貯湯しておいた温水が不足するときはバーナで加熱して給湯する。このコージェネレーションシステムは、温水を貯える貯湯槽と、発電を行う発電ユニットと、貯湯槽の下部に貯えられている温水を発電ユニットに送り、発電熱によって加熱された温水を貯湯槽の上部に戻す循環手段と、貯湯槽から発電ユニットに送り出される温水の温度を検出する送出温度検出手段と、循環手段の動作が停止した時からの経過時間を計時する計時手段と、貯湯槽から送り出される温水と水道水を混合するとともに混合比が可変な混合器と、混合器の下流側の水を必要時に加熱するバーナと、貯湯槽から送り出される温水の混合比をゼロとする貯湯温水使用禁止手段と、殺菌処理を行う殺菌処理手段を備えている。その殺菌処理手段は、貯湯温水使用禁止手段を動作させるとともに送出温度検出手段が検出する温度が冷却水上限温度に上昇するまで発電ユニットと循環手段を運転し、以下の処理を行う。
(1)冷却水上限温度にまで上昇した時の貯湯槽内平均温度が殺菌温度以上であると推定されるときには、発電ユニットの運転を停止して循環手段の運転を継続し、送出温度検出手段が検出する温水温度が殺菌温度以上となった時に循環手段の運転を停止し、計時手段によって計時された時間が殺菌時間以上となった時に貯湯温水使用禁止手段の動作を解除する。
(2)冷却水上限温度にまで上昇した時の貯湯槽内平均温度が殺菌温度未満であると推定されるときには、計時手段によって計時された時間が殺菌時間以上となった時に貯湯温水使用禁止手段の動作を解除して殺菌処理手段の動作を停止し、殺菌温度以上の貯湯量にほぼ等しい流量が貯湯槽から送り出された時に殺菌処理手段を再度動作させる。
コージェネレーションシステムにおいて、システムが長期間使用されなければ、貯湯槽内の温水が長期間に亘って入換らず、貯湯槽内の温水温度が50℃に満たない状態が長期間継続されるため、貯湯槽内に細菌が繁殖する可能性が皆無ではない。貯湯槽内の温水に細菌が繁殖した可能性があったとしても、貯湯槽内の全ての温水を発電熱によって60℃前後まで昇温させることができれば殺菌することができる。しかし、固体高分子型燃料電池を備えたコージェネレーションシステムのように、貯湯槽内の全ての温水の温度を殺菌温度まで昇温させることができないことがある。この場合、発電熱によって貯湯槽内の全ての温水を加熱殺菌することができない。
本発明のコージェネレーションシステムによれば、貯湯槽内の温水の殺菌処理を行うとき、まず、貯湯槽内の温水の使用を禁止し、発電熱によって、貯湯槽内の温水温度を昇温させる。発電熱による加熱は、貯湯槽から発電ユニットへ送り出される温水温度が冷却水上限温度に上昇するまで行われる。冷却水上限温度は、例えば、固体高分子型燃料電池を備えたコージェネレーションシステムであれば、発電ユニットに送り出されても燃料電池にダメージを与えない上限の温度(例えば45℃)である。この場合、貯湯槽内の温水は、ほとんどが殺菌温度以上の高温となるまで加熱されるが、貯湯槽内に低温(45℃前後)の温水が少量残される。
貯湯槽内の温水の加熱が終了した時、貯湯槽内には温度成層が形成されている。貯湯槽内の温水の平均温度(貯湯槽内平均温度)が殺菌温度以上の温度であることが推定されるときには、循環手段によって貯湯槽内の下部の温水を上部の温水に混合させる。貯湯槽内で最も低温の温水と最も高温の温水が混合し、低温水は殺菌温度以上まで昇温することとなる。これによって、貯湯槽内の全ての温水を殺菌温度以上まで昇温させることができる。この状態で殺菌時間(例えば1時間)が経過すれば、貯湯槽内の全ての温水の加熱殺菌が完了する。殺菌が完了した温水については給湯に利用することができるため、貯湯槽内の全ての温水の使用禁止を解除する。
循環手段によって貯湯槽内の下部の温水を上部の温水に混合させても、温度成層が大きく崩れることはなく、貯湯槽内の温水温度が均一化するほどの撹拌力はない。
貯湯槽内の温水の加熱が終了した時、貯湯槽内の温水の平均温度が殺菌温度未満の温度であることが推定されるときには、循環手段によって貯湯槽内の低温水と高温水を混合させても、貯湯槽内の全ての温水を殺菌温度以上まで昇温させることはできない。従って、殺菌温度以上に昇温した温水のみ、殺菌時間経過後に使用を許可する。即ち、殺菌が完了している分の温水のみ使用を許可する。その後、初回の殺菌処理を行った時に殺菌温度以上まで昇温しなかった分の温水が殺菌温度以上に加熱されるまで、発電熱によって加熱し、殺菌温度以上に昇温した温水のみを使用し、発電熱によって加熱する処理を繰返す。
ここで言う殺菌時間とは、殺菌に要する時間である。殺菌温度が殺菌時間だけ維持されることによって殺菌を完遂することができる。
貯湯槽内の温水のうち、殺菌温度以上に昇温した温水のみ使用を許可するとき、例えば、貯湯槽の上部の温度検出手段によって、貯湯槽から混合器へ送り出される温水の温度を監視し、この温度検出手段の検出温度が殺菌温度以上である間、貯湯槽内の温水の使用を許可するようにしてもよい。あるいは、貯湯槽内の温水の温度分布を把握できる手段によって、貯湯槽内の温水のうち、殺菌温度以上の温水量を推測し、貯湯槽から混合器へ送り出される温水量を検出する流量検出手段が、推測される殺菌温度以上の温水量を検出するまで、貯湯槽内の温水の使用を許可するようにしてもよい。
上記のように、発電熱によって、貯湯槽内の全ての温水を殺菌温度まで昇温させることができないときであっても、貯湯槽内の温水の平均温度が殺菌温度以上の温度であれば、貯湯槽内の低温水と高温水を混合することによって、殺菌温度未満の温水を殺菌温度以上に昇温させ、加熱殺菌を行うことができる。貯湯槽内の温水の平均温度が殺菌温度未満の温度であれば、加熱殺菌が完了した分の温水のみを使用し、残りを再度加熱殺菌する。これを繰返すことによって貯湯槽内の温水を段階的に殺菌温度以上に昇温させ、最終的には貯湯槽内の全ての温水の加熱殺菌を行うことができる。発電熱による加熱のみによって貯湯槽内の温水の殺菌を行うことができる。
本発明のコージェネレーションシステムでは、貯湯槽内部の所定位置に設置された温度検出手段を有し、貯湯槽から発電ユニットに送り出される温水の温度が冷却水上限温度にまで上昇した時の前記温度検出手段の検出温度によって、貯湯槽内平均温度が殺菌温度以上か未満かを推定することが好ましい。
本発明では、貯湯槽から発電ユニットに送り出される温水の温度が冷却水上限温度にまで上昇した時、発電ユニットの運転を停止する。この時貯湯槽内の温水の平均温度が殺菌温度以上であるか否かは、貯湯槽内の所定位置(典型的には貯湯槽の下部)の温度検出手段の検出温度によって判別することができる。発電ユニットの運転が停止した時、貯湯槽内には温度成層が形成されているため、この温度検出手段の検出温度に、この温度以上であれば、貯湯槽内の温水の平均温度が殺菌温度以上となることが明らかであるという温度が存在する。この温度を予め求めておけば、所定位置の温度検出手段の検出温度がこの温度以上であるとき、貯湯槽内の温水の平均温度は殺菌温度以上であると推定することができ、所定位置の温度検出手段の検出温度がこの温度未満であるとき、貯湯槽内の温水の平均温度は殺菌温度未満であると推定することができる。
また、本発明のコージェネレーションシステムでは、貯湯槽内部の上下方向の複数位置に設置された複数の温度検出手段を有し、検出された温度分布によって、貯湯槽から発電ユニットに送り出される温水の温度が冷却水上限温度にまで上昇した時の殺菌温度以上の貯湯量を決定するようにしてもよい。
本発明では、貯湯槽内部の上下方向の複数位置に複数の温度検出手段を設置し、貯湯槽の上端から設置位置までの温水量を予め把握しておけば、殺菌温度以上の温度を検出している温度検出手段のうちで最下位のものの位置までの温水量を、殺菌温度以上の貯湯量とすることができる。
本発明の別のコージェネレーションシステムは、電力需要に応じて発電し、発電に伴って発生した熱で水を加熱し、加熱した温水を貯湯しておき、貯湯しておいた温水を必要時に給湯し、貯湯しておいた温水が不足するときはバーナで加熱して給湯する。このコージェネレーションシステムは、温水を貯える貯湯槽と、発電を行う発電ユニットと、貯湯槽の下部に貯えられている温水を発電ユニットに送り、発電熱によって加熱された温水を貯湯槽の上部に戻す循環手段と、貯湯槽から発電ユニットに送り出される温水の温度を検出する送出温度検出手段と、循環手段の動作が停止した時からの経過時間を計時する計時手段と、貯湯槽から送り出される温水と水道水を混合するとともに混合比が可変な混合器と、混合器の下流側の水を必要時に加熱するバーナと、貯湯槽から送り出される温水の混合比をゼロとする貯湯温水使用禁止手段と、貯湯槽内の全ての温水を入換える入換え手段と、殺菌処理を行う殺菌処理手段を備えている。その殺菌処理手段は、貯湯温水使用禁止手段を動作させるとともに送出温度検出手段が検出する温度が冷却水上限温度に上昇するまで発電ユニットと循環手段を運転し、以下の処理を行う。
(1)冷却水上限温度にまで上昇した時の貯湯槽内平均温度が殺菌温度以上であると推定されるときには、発電ユニットの運転を停止して循環手段の運転を継続し、送出温度検出手段が検出する温水温度が殺菌温度以上となった時に循環手段の運転を停止し、計時手段によって計時された時間が殺菌時間以上となった時に貯湯温水使用禁止手段の動作を解除する。
(2)冷却水上限温度にまで上昇した時の貯湯槽内平均温度が殺菌温度未満であると推定されるときには、入換え手段を動作させた後に貯湯温水使用禁止手段の動作を解除する。
コージェネレーションシステムを衛生的に使用するためには、貯湯槽内の温水が長期間に亘って利用されていないとき、その温水を入換えることも有効な手段である。
本発明のコージェネレーションシステムでは、貯湯槽内の温水の殺菌処理を行うとき、まず、貯湯槽内の温水の使用を禁止し、発電熱によって、貯湯槽内の温水温度を昇温させる点については、前述と同様である。また、貯湯槽内の温水の加熱が終了した時、貯湯槽内平均温度が殺菌温度以上の温度であることが推定されるときには、循環手段によって貯湯槽内の下部の温水を上部の温水に混合させることによって、貯湯槽内の全ての温水を殺菌温度以上まで昇温させ、貯湯槽内の全ての温水の加熱殺菌を行う点についても、前述と同様である。
貯湯槽内の温水の加熱が終了した時、貯湯槽内平均温度が殺菌温度未満の温度であることが推定されるときには、循環手段によって貯湯槽内の低温水と高温水を混合させても、貯湯槽内の全ての温水を殺菌温度以上まで昇温させることはできない。従って、入換え手段を動作させ、貯湯槽内の温水の全量を入換える。入換え手段が貯湯槽から排水する手段(排水弁等)を動作させることによって、水道水が貯湯槽内に導入され、導入された水道水に押し出されるように貯湯槽内の温水が排水されて入換えられる。入換えが完了すれば、貯湯槽内の全ての温水(入換え直後は水)の使用禁止を解除する。
上記のように、発電熱によって、貯湯槽内の全ての温水を殺菌温度まで昇温させることができないときであっても、貯湯槽内の温水の平均温度が殺菌温度以上の温度であれば、貯湯槽内の低温水と高温水を混合することによって殺菌温度以上に昇温させ、加熱殺菌を行うことができる。貯湯槽内の温水の平均温度が殺菌温度未満の温度であれば、貯湯槽内の温水を加熱殺菌することを中止し、貯湯槽内の温水を新鮮な水道水と入換える。1回の加熱殺菌によって貯湯槽内の温水の平均温度を殺菌温度以上まで加熱することができないときに限って、貯湯槽内の温水を入換えることによって、貯湯槽内の温水の衛生状態をより早く回復することができる。
本発明のもう1つのコージェネレーションシステムは、電力需要に応じて発電し、発電に伴って発生した熱で水を加熱し、加熱した温水を貯湯しておき、貯湯しておいた温水を必要時に給湯し、貯湯しておいた温水が不足するときはバーナで加熱して給湯する。このコージェネレーションシステムは、温水を貯える貯湯槽と、発電を行う発電ユニットと、貯湯槽の下部に貯えられている温水を発電ユニットに送り、発電熱によって加熱された温水を貯湯槽の上部に戻す循環手段と、貯湯槽から発電ユニットに送り出される温水の温度を検出する送出温度検出手段と、循環手段の動作が停止した時からの経過時間を計時する計時手段と、貯湯槽から送り出される温水と水道水を混合するとともに混合比が可変な混合器と、混合器の下流側の水を必要時に加熱するバーナと、貯湯槽から送り出される温水の混合比をゼロとする貯湯温水使用禁止手段と、殺菌処理を行う殺菌処理手段を備えている。その殺菌処理手段は、貯湯温水使用禁止手段を動作させるとともに送出温度検出手段が検出する温度が冷却水上限温度に上昇するまで発電ユニットと循環手段を運転し、冷却水上限温度に上昇した時に発電ユニットの運転を停止し、以下の処理を行う。
(1)貯湯槽内部の所定位置に設置された温度検出手段が検出する温度が殺菌温度よりも所定温度だけ高い基準温度未満にならないうちに送出温度検出手段が検出する温水温度が殺菌温度以上となった時には循環手段の運転を停止し、計時手段によって計時された時間が殺菌時間以上となった時に貯湯温水使用禁止手段の動作を解除する。
(2)送出温度検出手段が検出する温水温度が殺菌温度以上とならないうちに前記温度検出手段が検出する温度が前記基準温度未満となった時には循環手段の運転を停止し、貯湯温水使用禁止手段の動作を解除して殺菌処理手段の動作を停止し、殺菌温度以上の貯湯量にほぼ等しい流量が貯湯槽から送り出された時に殺菌処理手段を再度動作させる。
本発明のコージェネレーションシステムでは、貯湯槽内の温水の殺菌処理を行うとき、まず、貯湯槽内の温水の使用を禁止し、発電熱によって、貯湯槽内の温水温度を昇温させた後、循環手段を動作させて貯湯槽内の下部の温水を上部の温水に混合させる。
循環手段を動作させると、貯湯槽内の下部の温水が上部の温水に混合され、貯湯槽内の上部の温水温度は徐々に温度低下していく。また、貯湯槽内の下部の全ての低温水が貯湯槽の上部に搬送されると、貯湯槽から殺菌温度以上の温水が発電ユニットへ送り出され始める。これらのことから、本発明では、貯湯槽内部の所定位置(典型的には上部)に設置された温度検出手段による検出温度が殺菌温度以上であるか否かを監視する。貯湯槽の所定位置の温度検出手段の検出温度が殺菌温度より所定温度だけ高い基準温度未満にならないうちに、貯湯槽から発電ユニットへ送り出される温水温度が殺菌温度以上となれば、貯湯槽内の殺菌温度未満の全ての温水が殺菌温度以上の温水に混合されて、貯湯槽内の全ての温水が殺菌温度以上となったとみなすことができる。従って、循環手段を停止させた後、この状態で殺菌時間(例えば1時間)が経過すれば、貯湯槽内の全ての温水の加熱殺菌が完了する。殺菌が完了した温水については給湯に利用することができるため、貯湯槽内の全ての温水の使用禁止を解除する。貯湯槽から発電ユニットへ送り出される温水温度が殺菌温度以上とならないうちに、貯湯槽の所定位置の温度検出手段の検出温度が殺菌温度より所定温度だけ高い基準温度未満になれば、貯湯槽内の上部の温水温度は、殺菌温度以上の温水温度を維持しているが、貯湯槽内の下部に殺菌温度未満の温水がいくらか残っている状態であるとみなすことができる。従って、これ以上貯湯槽内の上部の温水温度が殺菌温度未満に低下しないうちに循環手段を停止させる。このタイミングで循環手段を停止させれば、貯湯槽内の温水の加熱が終了した時に殺菌温度未満であった温水の一部を、殺菌温度以上であった温水層に搬送した結果、殺菌温度未満の温水量を減少させ、殺菌温度以上の温水量を増加させることができる。この状態で、殺菌温度以上に昇温した温水の量を把握し、第1所定時間経過後に、この分の温水のみ使用を許可する。即ち、殺菌が完了している分の温水のみ使用を許可する。その後、循環手段の停止後に殺菌温度未満であった温水が殺菌温度以上に加熱されるまで、発電熱によって加熱し、殺菌温度以上に昇温した温水のみを使用し、発電熱によって加熱する処理を繰返す。
上記のように、発電熱によって、貯湯槽内の全ての温水を殺菌温度まで昇温させることができないときであっても、循環手段によって、貯湯槽内の殺菌温度未満の全ての温水を、貯湯槽内の殺菌温度を上回る温度の温水に混合させても殺菌温度を上回る温水温度を維持できるときであれば、貯湯槽内の全ての温水の加熱殺菌を行うことができる。これ以外のときであれば、加熱殺菌が完了した分の温水のみを使用し、残りを再度加熱し、再度低温水と高温水を混合させて未殺菌の温水量をさらに減らした後に再度加熱殺菌する。これを繰返すことによって貯湯槽内の温水を段階的に殺菌温度以上に昇温させ、最終的には貯湯槽内の全ての温水の加熱殺菌を行うことができる。発電熱による加熱のみによって貯湯槽内の温水の殺菌を行うことができ、貯湯槽内の未殺菌の温水量をより早く減らすことができる。
本発明のコージェネレーションシステムでは、発電熱によって貯湯槽内の全ての温水の温度を殺菌に要する温度まで一度に上昇させることができないときであっても、殺菌処理を行うための新規の手段を付加することなく、殺菌処理を完遂することができる。本発明のコージェネレーションシステムによれば、貯湯槽内の温水を衛生的に使用することができ、使い勝手を向上させることができるにもかかわらず、貯湯槽内の温水の殺菌に要するコストの上昇を抑制することができる。
以下、本発明の好適な実施形態を説明する。
(形態1)固体高分子型燃料電池を備えたコージェネレーションシステムである。
(形態2)循環手段は、発電熱を回収するための循環経路に設けられた循環ポンプを備えており、循環ポンプを動作させて貯湯槽の下部の温水が貯湯槽の上部に搬送されても、貯湯槽内に形成されている温度成層が大きく崩れることはない。
(形態3)貯湯槽からの温水の給湯を禁止する禁止手段は、貯湯槽とミキシングユニットとを接続している温水経路の途中に設けられている温水経路の開閉弁を備えている。
(形態4)貯湯槽内の全ての温水を入換える入換え手段は、温水経路から分岐した温水排水経路に設けられている開閉弁を開き、これによって排水される排水量が貯湯槽容量+αとなった時に、開閉弁を閉じる。
(形態5)貯湯槽内の温水を加熱殺菌するとき、60℃で1時間加熱しても有効であり、55℃で2時間加熱しても有効である。
(形態6)殺菌処理については、使用者が不在であるときには行わず、帰宅したことを検知したときに行う。
(形態7)ミキシングユニットからの混合水を必要に応じて加熱する混合水加熱手段を備えており、開閉弁制御手段によって開閉弁の開放が禁止されている間に給湯要求があったとき、ミキシングユニットからの水道水を混合水加熱手段によって加熱して給湯する。
(実施例1)
本発明のコージェネレーションシステムを具現化した第1実施例を図面を参照しながら説明する。本実施例のコージェネレーションシステムは、図1に示すように、発電ユニット110と給湯システム10等を備えている。
発電ユニット110は、改質器112、燃料電池114、熱交換器116、118、熱媒放熱器120、熱媒三方弁122、それらを接続する経路等を備えている。
改質器112には、バーナ131が設けられている。バーナ131が動作して熱を発生すると、改質器112は炭化水素系のガスから水素ガスを生成する。バーナ131で燃焼した高温の燃焼ガスは燃焼ガス経路126に導かれる。燃焼ガス経路126は、改質器112から熱交換器116を通過して外部に開放されている。熱交換器116には、循環経路128も通過している。燃焼ガス経路126は、バーナ131で発生した高温の燃焼ガスを熱交換器116に導き、循環経路128を流れる水を加熱し、熱交換によって温度が低下した燃焼ガスを外部に排出する。
循環経路128は、循環復路128aと、循環往路128bから構成されており、給湯システム10と接続されている。循環経路128が給湯システム10にどのように接続されているのかについては、後で詳細に説明する。循環経路128は温水を流通させる。循環経路128を流れる温水は、熱交換器116を通過することによって燃焼ガス経路126を流れる燃焼ガスによって加熱され、温度が上昇する。
燃料電池114は、固体高分子型の燃料電池であり、複数のセルを有している。燃料電池114と改質器112は水素ガス供給経路121によって接続されている。改質器112で生成された水素ガスは、水素ガス供給経路121を流れて燃料電池114に供給される。燃料電池114は、改質器112から供給された水素ガスと、空気中の酸素とを反応させて発電を行う。燃料電池114は発電すると発電熱を発生する。
熱媒循環経路124は、燃料電池114、熱交換器118、リザーブタンク125、熱媒ポンプ127、熱媒三方弁122を通って燃料電池114に戻る循環経路を形成している。熱媒循環経路124の燃料電池114の下流側には、熱媒温度センサ117と凍結防止用ヒータ123が装着されている。熱媒温度センサ117は、熱媒循環経路124を流れる熱媒の温度を検出する。熱媒温度センサ117の検出信号は、給湯システム10に装着されているコントローラ21に出力される。凍結防止用ヒータ123は熱媒循環経路124を加熱する電気ヒータである。
熱媒三方弁122は、1つの入口122aと、2つの出口122b,122cを備えている。熱媒三方弁122は、入口122aと出口122bを連通させるか、入口122aと出口122cを連通させるかを切換える。
熱媒三方弁122の出口122bと、熱媒循環経路124の熱媒三方弁122の出口122cの下流側とを接続する冷却経路129が設けられている。熱媒循環経路124と冷却経路129は熱媒としての純水を流通させる。冷却経路129の途中には熱媒放熱器120が装着されている。熱媒放熱器120に隣接して熱媒冷却ファン119が設けられている。熱媒冷却ファン119を運転すると、空気が熱媒放熱器120に吹付けられ、冷却経路129を流れる熱媒が冷却される。
改質器112、燃料電池114、バーナ131、熱媒ポンプ127、凍結防止用ヒータ123、熱媒三方弁122、熱媒冷却ファン119は、コントローラ21によって制御される。
燃料電池114が動作すると、熱媒三方弁122の入口122aと出口122cが連通されるとともに、熱媒ポンプ127が運転される。熱媒ポンプ127が運転されると、熱媒循環経路124を熱媒が循環する。熱媒循環経路124を熱媒が循環することにより、燃料電池114から発電熱が回収される。熱媒によって回収された発電熱は、熱媒とともに熱交換器118まで運ばれ、循環経路128を流れる温水を加熱する。循環経路128については後述する。
熱媒温度センサ117が検出した熱媒温度が高くなりすぎると、発電熱の回収が不十分となってしまうため、発電熱の放熱を行う。熱媒三方弁122の入口122aと出口122bが連通され、同時に熱媒冷却ファン119が運転される。熱媒三方弁122の入口122aと出口122bが連通されると、熱媒は冷却経路129に流入し、熱媒放熱器120を通過する。熱媒は、熱媒放熱器120を通過することによって冷却される。熱媒放熱器120は、熱媒冷却ファン119から空気が吹付けられることにより、高い効率で熱を放熱する。熱媒の温度が低下すると、熱媒三方弁122の入口122aと出口122cが再び連通される。このような熱媒三方弁122の切換えが繰返されることにより、熱媒の温度は、所定範囲内に維持される。
給湯システム10は、貯湯槽20、給湯器(加熱器)22、ミキシングユニット(混合器)24、これらを連通する複数の経路、コントローラ21等を備えている。
貯湯槽20の底部には、貯湯槽20に水道水を給水する給水経路26が接続されている。給水経路26の入口26aの近傍には、減圧弁28が装着されている。給水経路26の減圧弁28の下流側とミキシングユニット24の給水入口24aは、ミキシングユニット給水経路30によって接続されている。減圧弁28は、貯湯槽20とミキシングユニット24への給水圧力を調整する。貯湯槽20内の温水が減少したり、ミキシングユニット24の給水入口24aが開いたりすると、減圧弁28の下流側圧力が低下する。減圧弁28は、下流側圧力が低下すると開き、その圧力を所定の調圧値に維持しようとする。このため、貯湯槽20内の温水が減少したり、ミキシングユニット24の給水入口24aが開いたりすると、それらに水道水が給水される。
貯湯槽20には、調圧値に調圧された水が貯められる。貯湯槽20は、調圧値に耐えられる耐圧容器で形成されている。貯湯槽20の上部には出口部20aが設けられており、さらにその上にリリーフ弁31が装着されている。リリーフ弁31の開弁圧力は、減圧弁28の調圧値よりも僅かに大きく設定されている。減圧弁28の調圧が不能になった場合には、リリーフ弁31が開き、貯湯槽20内の圧力が耐圧圧力を超えるのを防止する。リリーフ弁31には、圧力開放経路32の一端32aが接続されている。圧力開放経路32の他端32bは貯湯槽20の外部に開放されている。
貯湯槽20の底部と、圧力開放経路32の他端32b近傍を接続する排水経路33が設けられている。排水経路33の途中には排水弁34が装着されている。排水弁34は手動で開閉することができる。排水弁34を開くと、貯湯槽20内の水が排水経路33と開放経路32を通って外部に排水される。
貯湯槽20は、発電ユニット110の循環経路128(循環復路128a、循環往路128b)と接続されている。詳しくは、循環復路128aが貯湯槽20の上部に接続され、循環往路128bが貯湯槽20の下部に接続されている。これによって、貯湯槽20と発電ユニット110との間の循環経路が形成されている。循環往路128bの途中には循環ポンプ40が装着されている。循環復路128aに復路サーミスタ45が取付けられ、循環往路128bに往路サーミスタ44が取付けられている。復路サーミスタ45は循環復路128a内の温水の温度を検出し、往路サーミスタ44は循環往路128b内の温水の温度を検出する。復路サーミスタ45と往路サーミスタ44の検出信号はコントローラ21に出力される。
発電運転中に循環ポンプ40が動作すると、貯湯槽20の底部から温水が吸出される。貯湯槽20から吸出された温水は、循環往路128bを流れてから発電ユニット110の熱交換器118、116を通過することによって加熱されて温度が上昇する。温度が上昇した温水は、循環復路128aを流れて貯湯槽20の上部に戻される。このように、貯湯槽20の底部から吸出された温水が、発電ユニット110の熱交換器118、116によって加熱されてさらに高温になり、貯湯槽20の上部に戻される循環が行われることにより、貯湯槽20に高温の温水が貯えられる。貯湯槽20内の温度が低い状態から、貯湯槽20に発電ユニット110からの高温の温水が戻されると、貯湯槽20の上部に高温の温水が戻されることから、冷水層の上部に高温層が積層した状態(以下、「温度成層」と言う)が形成される。高温層よりも深い部分の水の温度は急激に低下する。発電中に、貯湯槽20の底部から低温の温水が吸出され、上部に高温の温水が戻され続けると、高温層は低温層と交じり合うことなく、低温層の厚さ(深さ)は次第に小さくなり、高温層の厚さ(深さ)は次第に大きくなる。貯湯槽20にフルに蓄熱された状態では、貯湯槽20の全体に高温の温水が貯まった状態になる。温度成層が形成されることにより、貯湯槽20にフルに蓄熱が行われていなくても、貯湯槽20の最上部に設けられている出口部20aからは、高温の温水が送り出される。一方、貯湯槽20の温水が利用されると、貯湯槽20の上部の高温の温水が吸出され、底部から水道水が入水すると、高温層の厚さ(深さ)は次第に小さくなり、低温層の厚さ(深さ)は次第に大きくなる。貯湯槽20内の温水を使い切ると、貯湯槽20内は水道水で満たされた状態となる。
コントローラ21は、CPU、ROM、RAM等を備えており、CPUがROMに格納されている制御プログラムを処理することによって、発電ユニット110と給湯システム10を制御する。RAMには、コントローラ21に入力される各種信号や、CPUが処理を実行する過程で生成される種々のデータが一時的に記憶される。コントローラ21にはリモコン23が接続されている。リモコン23には、発電ユニット110と給湯システム10を操作するためのスイッチやボタン、発電ユニット110と給湯システム10の動作状態を表示するとともに後記する運用方法を表示する液晶表示器等が設けられている。
貯湯槽20内には、4つの貯湯槽サーミスタ35a,35b,35c,35dが取付けられている。貯湯槽サーミスタA35aは、貯湯槽20の上部から5リットルの箇所に取付けられており、貯湯槽サーミスタB35bは、貯湯槽サーミスタA35aから40リットルの箇所(上部から45リットルの箇所)に取付けられており、貯湯槽サーミスタC35cは、貯湯槽サーミスタB35bから40リットルの箇所(上部から85リットルの箇所)に取付けられており、貯湯槽サーミスタD35dは、貯湯槽サーミスタC35cから40リットルの箇所(上部から125リットルの箇所)に取付けられている。4つの貯湯槽サーミスタ35a,35b,35c,35dの検出信号は、それぞれコントローラ21に出力される。4つの貯湯槽サーミスタ35a,35b,35c,35dの検出温度は、湯温制御に利用される他、蓄熱量の算出に利用される。算出される蓄熱量は、コントローラ21に用意されている記憶部に経時的に記憶される。
ミキシングユニット24は、温水入口24c、混合水出口24b、第1流量センサ67、温水サーミスタ50、給水サーミスタ48、混合水サーミスタ54、ハイカットサーミスタ55、および既に説明した給水入口24aを有している。貯湯槽20の出口部20aとミキシングユニット24の温水入口24cは、温水経路42によって接続されている。温水経路42には温水流量センサ46と温水経路開閉弁43が設けられている。温水経路42の途中から温水排水経路41が分岐している。温水排水経路41には温水排水経路開閉弁49が設けられている。温水排水経路開閉弁49が開かれると、貯湯槽20からの温水が給湯システム10の外部に排水されると同時に、貯湯槽20の底部から給水経路26を経て水道水が給水される。温水排水経路開閉弁49が開かれる間は、温水経路開閉弁43が閉じられる。温水流量センサ46は、貯湯槽20から送り出される温水の流量を検出する。第1流量センサ67は、混合水出口24bから流出する混合水の流量を検出する。温水サーミスタ50は、温水入口24cに流入する温水の温度を検出する。給水サーミスタ48は、給水入口24aに流入する水道水の温度を検出する。混合水サーミスタ54とハイカットサーミスタ55は、混合水出口24bから流出する混合水の温度を検出する。温水流量センサ46、温水経路開閉弁43、温水排水経路開閉弁49第1流量センサ67、温水サーミスタ50、給水サーミスタ48、混合水サーミスタ54、ハイカットサーミスタ55の検出信号は、コントローラ21に出力される。
コントローラ21は、混合水サーミスタ54の検出信号を用いて、温水入口24c側の開度と、給水入口24a側の開度を変化させる。温水入口24cが開かれている間は、温水経路開閉弁43も開かれる。温水入口24cが閉じられている間は、温水経路開閉弁43も閉じられる。温水入口24c側の開度と、給水入口24a側の開度を変化させると、貯湯槽20からの温水と、水道水(冷水)とのミキシング割合が調整される。貯湯槽20からの温水と水道水とのミキシング割合が調整されると、混合水出口24bから流出する温水の温度が所定値に維持される。コントローラ21とミキシングユニット24を組合せて用いることによって、混合水サーミスタ54で計測される混合水の温度は、コントローラ21が指令する温度に調整される。
コントローラ21は、ハイカットサーミスタ55によって温水が前記所定値を大きくオーバーしたことが検出された場合(すなわち、混合水サーミスタ54、あるいはミキシングユニット24が故障した可能性が高い場合)に、温水入口24cを閉じる。温水入口24cが閉じると、前記所定値を大きくオーバーした温度の温水が、給湯器22に供給されてしまうのが防止される。
ミキシングユニット24の混合水出口24bと給湯器22のバーナ熱交換器52(後述する)は、混合水経路51によって接続されている。混合水経路51には、第2流量センサ47が装着されている。第2流量センサ47の検出信号は、コントローラ21に出力される。
給湯器22は、バーナ熱交換器52,60、バーナ56,57、追焚き熱交換器58、補給水弁59、シスターン61等を備えている。バーナ熱交換器52には、混合水経路51を経由してミキシングユニット24から温水が流入する。ガス燃焼式のバーナ56はバーナ熱交換器52を加熱する。バーナ56は、コントローラ21から点火の指示を受けると、プリパージ動作を行った後に燃焼を開始する。プリパージに要する時間は、燃焼用ファンのサイズや回転数、バーナ56,57の燃焼ガスがバーナ熱交換器52,60を通過して装置外へ排気される部分の容量等から設定され、予めコントローラ21に記憶されている。プリパージには通常数秒を要し、本実施例のバーナ56では、プリパージに係る時間は1.5秒である。
バーナ熱交換器52の下流側と給湯栓64は給湯栓経路63によって接続されている。給湯栓64は、浴室、洗面所、台所等に配置されている(図1では、これら複数の給湯栓64を1つで代表している)。給湯栓経路63には給湯サーミスタ65が装着されている。給湯サーミスタ65はバーナ熱交換器52から流出する温水の温度を検出する。給湯サーミスタ65の検出信号はコントローラ21に出力される。
混合水経路51には、バーナ熱交換器52をバイパスするバイパス管37が形成されている。バイパス管37にはバイパスサーボ38が設けられている。バイパスサーボ38の開度はコントローラ21によって制御され、内蔵しているステッピングモータが駆動されることによって開度が調整される。バイパスサーボ38が開かれると、混合水経路51のバーナ熱交換器52の上流側から分岐し、バイパス管37を通り、混合水経路51のバーナ熱交換器52の下流側に合流するバイパス経路が形成される。コントローラ21によってバイパスサーボ38の開度を制御することによって、バーナ熱交換器52への流量に対するバイパス管37への流量の割合であるバイパス比が制御される。
給湯器22内の混合水経路51の途中から、シスターン入水経路62が分岐している。シスターン入水経路62の開放端はシスターン61の上部に差し込まれている。シスターン入水経路62の途中には補給水弁59が設けられている。補給水弁59はコントローラ21によって制御され、内蔵しているソレノイドが駆動されることによって開閉する。補給水弁59が開かれると、ミキシングユニット24からの温水がシスターン61に供給される。
シスターン61内には水位電極66が装着されている。水位電極66は、棒状のハイレベルスイッチ66aとローレベルスイッチ66bを有している。ハイレベルスイッチ66aの下端はシスターン61のハイレベル水位に位置している。ローレベルスイッチ66bの下端はシスターン61のローレベル水位に位置している。ハイレベルスイッチ66aとローレベルスイッチ66bは、水に触れていると検出信号をコントローラ21に出力する。コントローラ21は、水位電極66からの検出信号によって、シスターン61の水位がハイレベル水位を超えているか、ハイレベル水位とローレベル水位の間にあるか、ローレベル水位よりも低いかを判別する。シスターン61として適正なのは、水位がハイレベルとローレベルの間に位置している状態である。コントローラ21は、水位電極66からの水位検出信号に基づいて補給水弁59を開閉制御し、シスターン61の水位を適正範囲に維持する。
シスターン61の底部には、シスターン出水経路68の一端が接続されている。シスターン出水経路68の途中には暖房ポンプ69が装着されている。暖房ポンプ69はコントローラ21によって制御される。シスターン出水経路68の他端はバーナ上流経路71と低温水経路70とに分岐している。バーナ上流経路71はシスターン出水経路68とバーナ熱交換器60の上流側とを接続している。バーナ上流経路71には、内部を流れる温水の温度を検出する暖房低温サーミスタ72が装着されている。暖房低温サーミスタ72の検出信号はコントローラ21に出力される。
ガス燃焼式のバーナ57はバーナ熱交換器60を加熱する。バーナ熱交換器60の下流とシスターン61は高温水経路73によって接続されている。高温水経路73には、上流側から順に、暖房高温サーミスタ74、暖房端末熱動弁75、暖房端末機76が装着されている。
暖房高温サーミスタ74は、高温水経路73を流れる温水の温度を検出する。暖房高温サーミスタ74の検出信号はコントローラ21に出力される。
暖房端末機76は、熱交換器76bと、操作スイッチ76aと、電動ファン(図示省略)を備えている。熱交換器76bは、高温水経路73を流れる温水と空気との間で熱交換を行う。操作スイッチ76aは暖房端末熱動弁75とコントローラ21に接続されている。
暖房端末熱動弁75は、膨張エレメントと、膨張エレメントと機械的に連結された開閉弁を内蔵している。暖房端末機76の操作スイッチ76aがオンにされると、暖房端末熱動弁75の膨張エレメントに通電が行われる。通電された膨張エレメントは高温になって膨張する。膨張した膨張エレメントは開閉弁を駆動し、これによって暖房端末熱動弁75が開かれる。また、操作スイッチ76aがオンにされると、コントローラ21は、暖房ポンプ69を動作させる。このように、操作スイッチ76aがオンにされたことによって、暖房端末熱動弁75が開かれるとともに、暖房ポンプ69が動作すると、シスターン61から温水が吸出される。コントローラ21は、暖房低温サーミスタ72と暖房高温サーミスタ74が検出した温水温度に基づいて、バーナ57を制御し、バーナ熱交換器60から流出する温水の温度を所定範囲に維持する。暖房端末機76の電動ファンは、操作スイッチ76aがオンにされると回転し、熱交換器76bに空気を吹付ける。熱交換器76bに吹付けられた空気は、熱交換器76bを介して温水と熱交換を行って暖められる。暖められた空気は暖房端末機76から吹出し、部屋を暖房する。熱交換器76bで空気と熱交換を行うことによって、温水の温度は低下する。温度が低下した温水は高温水経路73を流れてシスターン61に戻る。
高温水経路73の暖房高温サーミスタ74の下流側と、高温水経路73のシスターン61への入口部の上流側とは追焚き経路77によって接続されている。追焚き経路77は追焚き熱交換器58を通過している。追焚き経路77の追焚き熱交換器58の上流側には追焚き熱動弁78が装着されている。追焚き熱動弁78はコントローラ21によって制御される。
浴槽79には吸出口79aと供給口79bが設けられている。吸出口79aと供給口79bは風呂循環経路80によって接続されている。風呂循環経路80は追焚き熱交換器58を通過している。上述したように、追焚き経路77も追焚き熱交換器58を通過している。このため、追焚き熱交換器58では、風呂循環経路80と追焚き経路77との間で熱交換が行われる。風呂循環経路80の追焚き熱交換器58の上流側には、風呂水位センサ81、風呂循環ポンプ82、風呂水流スイッチ84が装着されている。風呂循環ポンプ82はコントローラ21によって制御される。風呂水位センサ81、風呂水流スイッチ84は、コントローラ21に検出信号を出力する。風呂水位センサ81は水圧を検出する。コントローラ21は、風呂水位センサ81が検出した水圧から、浴槽79に張られている湯の水位を推定する。風呂水流スイッチ84は風呂循環経路80を水が流れるとオンになる。
風呂循環経路80の風呂水位センサ81の上流側には、浴槽79から吸出された温水の温度を検出する風呂サーミスタ85が装着されている。風呂サーミスタ85の検出信号はコントローラ21に出力される。
バーナ57と暖房ポンプ69が動作している状態で追焚き熱動弁78が開くと、温水が追焚き経路77に流入して追焚き熱交換器58を通過する。風呂循環ポンプ82が動作すると、温水が浴槽79の吸出口79aから吸出され、風呂循環経路80を流れて再び供給口79bから浴槽79に戻る循環が行われる。風呂循環経路80を流れる温水は、追焚き熱交換器58で追焚き経路77を流れる温水によって加熱され、浴槽79の湯が追焚きされる。
給湯栓経路63の途中と、風呂循環経路80の風呂循環ポンプ82の下流側とを接続する湯張り経路25が設けられている。湯張り経路25には、ソレノイド駆動タイプの注湯弁27と、湯張り量センサ83が装着されている。注湯弁27は、コントローラ21によって制御され、湯張り経路25を開閉する。湯張り量センサ83は、湯張り経路25を流れる水量を検出することにより、浴槽79への湯張り運転の際に、それがどの程度行われたかを推定する。湯張り量センサ83はコントローラ21に検出信号を出力する。
浴槽79に湯を張るときには、注湯弁27が開かれる。注湯弁27が開かれると、温水が給湯栓経路63から湯張り経路25を経て風呂循環経路80に流入する。風呂循環経路80に流入した温水は、吸出口79aと供給口79bから浴槽79に供給され、浴槽79に湯張りされる。このときには、風呂循環ポンプ82は駆動されず、湯張り経路25に加わっている水圧によって浴槽79への湯張り運転が行われる。
低温水経路70の途中には、低温サーミスタ94、床暖房熱動弁90、床暖房機91が設けられている。床暖房機91は、低温水経路70を流れる温水によって床を暖める。床暖房を行う場合には、床暖房熱動弁90が開かれ、温水が床暖房機91に導かれる。導かれた温水は、床暖房機91を暖める。床暖房を行わない場合には、床暖房熱動弁90が閉じられる。低温サーミスタ94は、低温水経路70を流れる温水の温度を検出する。低温サーミスタ94の検出信号はコントローラ21に出力される。床暖房熱動弁90はコントローラ21によって制御される。
高温水経路73の暖房端末熱動弁75の上流側と、低温水経路70の床暖房機91の下流側とは、バイパス経路92によって接続されている。暖房端末熱動弁75と床暖房熱動弁90が閉じた状態で、暖房ポンプ69が動作すると、シスターン61内の温水が順に、バーナ上流経路71、バーナ熱交換器60、高温水経路73、バイパス経路92、低温水経路70、高温水経路73と流れ、シスターン61へ戻る経路が形成される。
本実施例のコージェネレーションシステムでは、貯湯槽20内の温水が長時間使用されなかったとき、その間に貯湯槽20内にレジオネラ菌等の人体に悪影響を及ぼす細菌が繁殖しているおそれがあるとして、図2から図4に示す手順によって貯水の殺菌処理を行う。
図2に示すように、ステップS10でシステム電源がオンであり(YESであり)、ステップS12で温水経路開閉弁43が開いたことが検出されると(NOであると)、使用者が在宅であり、貯湯槽20内の温水が適正頻度で使用されており、殺菌処理の必要はないとみなされ、ステップS24に進んで通常動作を行う。
ステップS24の通常動作では、貯湯槽20内の温水温度が給湯設定温度以上であるとき、ミキシングユニット24において、貯湯槽20からの温水と水道水を給湯設定温度に調温して給湯する。貯湯槽20内の温水温度が給湯設定温度を下回っているとき、この温水をバーナ56によって給湯設定温度まで加熱して給湯する。貯湯槽20内の温水温度が給湯設定温度を若干下回ってはいるが、この温水をバーナ56の最小加熱量で加熱すると給湯設定温度を上回ってしまうとき、バーナ56の最小加熱量で加熱したときに給湯設定温度となるように、ミキシングユニット24において予め温度低下させることによって給湯設定温度で給湯できるようにする。
ステップS12で温水経路開閉弁43が閉じられていると(YESであると)、貯湯槽20内の温水が使用されていないこととなる。ステップS14に進んでタイマによる計時を開始する。タイマによる計時が行われている間に、ステップS16で温水経路開閉弁43が開いたことが検出されると(NOであると)、使用者が在宅であり、貯湯槽20内の温水が適正頻度で使用されているとみなされ、ステップS24に進んで通常動作を行う。
タイマによる計時が行われている間、ステップS16で温水経路開閉弁43が閉じられたまま(YESのまま)、ステップS18でタイマの計測時間が48時間以上となると(YESとなると)、48時間以上貯湯槽20内の温水が入れ替わっていないこととなる。貯湯槽20内の温水が48時間以上貯湯されたままであると、細菌が繁殖する可能性が皆無ではない。従って、ステップS20に進み、貯湯槽20内の温水を殺菌する必要があると判断し、図3に示す加熱殺菌処理を行う。
図3の加熱殺菌処理では、まずステップS40で、温水経路開閉弁43を閉じた状態で維持し、貯湯槽20内の殺菌処理前の温水が給湯されないようにする。温水経路開閉弁43が閉じられた状態が維持されている間に給湯要求があっても、殺菌処理中の貯湯槽20内の温水が給湯に利用されてしまうことがない。温水経路開閉弁43を閉じられている間に給湯要求があったときは、水道水を給湯器22のバーナ56によって給湯設定温度まで加熱して給湯する。
ステップS42では、第2流量センサ47が2.7リットル/min以上の流量を検出するか否かを判別する。第2流量センサ47が2.7リットル/min以上の流量を検出しない間(ステップS42でNOである間)は、使用者が不在であると判断し、殺菌処理を行わない。第2流量センサ47が2.7リットル/min以上の流量を検出したとき(ステップS42でYESとなったとき)、使用者が帰宅して給湯栓64が開かれたものと判断し、加熱殺菌処理を開始する。
ステップS44では、発電ユニット110において発電運転中であるか否かが判別される。ステップS42で使用者の帰宅が検出された後であるため、発電運転が再開している可能性が高い。発電運転中であれば(ステップS44でYESであれば)、発電熱回収運転が実行されており、貯湯槽20の下部から低温水が発電ユニット110へ送り出され、発電ユニット110で発電熱によって加熱された温水が、貯湯槽20の上部に戻されることによって、貯湯槽20内の温水の温度が上部から徐々に昇温していく。発電中でなければ(ステップS44でNOであれば)、ステップS46に進んで発電運転を開始させる。
ステップS48で、貯湯槽20の底部から発電ユニット110に向かう循環往路128bに設けられている往路サーミスタ44が検出する温度が45℃に達するまで(YESとなるまで)、貯湯槽20の温水を発電熱によって加熱殺菌する。往路サーミスタ検出温度が45℃に達すると、熱媒循環経路124内の温水も45℃となる。熱媒循環経路124は、燃料電池114を通過する循環経路である。燃料電池114は、高温に弱い固体高分子型燃料電池であるため、往路サーミスタ44の検出温度が45℃となった時(ステップS48でYESとなった時)、燃料電池の過熱を防止するため、ステップS50に進んで燃料電池114での発電を停止させる。
レジオネラ菌等の有害な細菌は、60℃で5分程度加熱することによって死滅することがわかっている。貯湯槽20内の全ての温水が60℃以上に加熱することができれば、貯湯槽20内の温水の加熱殺菌を行うことができる。従って、以下では、殺菌温度を60℃とする。
ステップS52に進み、貯湯槽サーミスタD35dが検出する温度が65℃以上であるか否かが判別される。貯湯槽20内の温水は、発電運転が行われるにつれて、発電熱によって上部から徐々に加熱され、温度成層が形成されている。貯湯槽サーミスタD35dの検出温度が65℃以上であれば(ステップS52でYESであれば)、貯湯槽サーミスタD35dが取付けられている位置より上部の温水温度も65℃以上となっているとみなすことができる。即ち、貯湯槽20の上部から125リットル分の温水の温度が、少なくとも65℃以上であるとみなすことができる。往路サーミスタ44の検出温度が45℃であるから、貯湯槽20の下部から(150−125)リットル分の温水の温度は、少なくとも45℃以上であるとみなすことができる。
このときの貯湯槽20内の温水の平均温度を算出すると、〔{125リットル×65℃+(150−125)リットル×45℃}/150リットル≒61.7℃〕となり、殺菌温度である60℃を超えている。これは、貯湯槽20内の温水を混合することによって、貯湯槽20内の全ての温水の温度を殺菌温度以上とすることができることを意味する。
従って、発電運転は停止中であるが、ステップS54に進み、循環ポンプ40を運転させる。この動作によって、貯湯槽20内の温水のうちで、最も低温である下部の温水が、最も高温である上部に搬送される。貯湯槽20の上部に搬送される45℃の温水は、貯湯槽20内の大半を占める65℃以上の高温水と混合されて昇温する。
ステップS56で、往路サーミスタ44の検出温度が60℃以上となれば(YESとなれば)、貯湯槽20内の殺菌温度以下の温水が全て貯湯槽20の上部に搬送されたとみなすことができる。これによって、貯湯槽20内の全ての温水の温度が殺菌温度以上となる。往路サーミスタ44の検出温度が60℃以上となるまで(ステップS56でYESとなるまで)循環ポンプ40の運転を行った後、ステップS58に進んで循環ポンプ40の運転を停止させる。
ステップS60に進んでタイマによる計時を開始する。ステップS62で、タイマの計測時間が1時間以上となれば(YESとなれば)、貯湯槽20内全体の温水が殺菌温度以上である状態で1時間経過し、殺菌処理が完了したとみなすことができる。殺菌処理が完了すれば、貯湯槽20内の温水を使用することができるため、加熱殺菌処理を終了し、図2のステップS22に進む。
ステップS52で、貯湯槽サーミスタD35dの検出温度が65℃未満であれば(ステップS52でNOであれば)、循環ポンプ40によって貯湯槽20内の下部の低温水を上部に搬送しても、貯湯槽20内の全ての温水の温度を殺菌温度以上とすることができない可能性が高い。従って、図4に示すA以降の処理を行う。
図4のステップS70では、貯湯槽20内の温水のうち、60℃以上の温水量(yとする)がどれだけあるかを把握する。ステップS70の処理は、具体的には、以下のように行われる。
まず、貯湯槽サーミスタD35dの検出温度が60℃以上であるか否かが判別される。貯湯槽サーミスタD35dの検出温度が60℃以上であれば、貯湯槽サーミスタD35dが取付けられている位置より上部、即ち、貯湯槽20の上部から125リットル分の温水温度が60℃以上となっているとみなすことができる。このとき、〔y=125(リットル)〕となる。
貯湯槽サーミスタD35dの検出温度が60℃未満であるとき、貯湯槽サーミスタC35cの検出温度が60℃以上であるか否かが判別される。貯湯槽サーミスタD35dの検出温度が60℃未満であって、貯湯槽サーミスタC35cの検出温度が60℃以上であれば、貯湯槽サーミスタC35cが取付けられている位置より上部、即ち、貯湯槽20の上部から85リットル分の温水温度が60℃以上となっているとみなすことができる。このとき、〔y=85(リットル)〕となる。
貯湯槽サーミスタC35cの検出温度が60℃未満であるとき、貯湯槽サーミスタB35bの検出温度が60℃以上であるか否かが判別される。貯湯槽サーミスタC35cの検出温度が60℃未満であって、貯湯槽サーミスタB35bの検出温度が60℃以上であれば、貯湯槽サーミスタB35bが取付けられている位置より上部、即ち、貯湯槽20の上部から45リットル分の温水温度が60℃以上となっているとみなすことができる。このとき、〔y=45(リットル)〕となる。
貯湯槽サーミスタB35bの検出温度が60℃未満であるとき、貯湯槽サーミスタA35aの検出温度が60℃以上であるか否かが判別される。貯湯槽サーミスタB35bの検出温度が60℃未満であって、貯湯槽サーミスタA35aの検出温度が60℃以上であれば、貯湯槽サーミスタA35aが取付けられている位置より上部、即ち、貯湯槽20の上部から5リットル分の温水温度が60℃以上となっているとみなすことができる。このとき、〔y=5(リットル)〕となる。
なお、通常の運転において、往路サーミスタ44の検出温度が45℃に達して燃料電池114の発電を停止させた時、貯湯槽サーミスタC35cや貯湯槽サーミスタB35bの検出温度が60℃未満であることはまずない。
ステップS72に進み、(y−20)を算出し、貯湯槽20内の温水の(y−20)リットルの使用を許可する。貯湯槽20内の温水温度のうち、少なくともyリットルの温水温度は60℃以上であるが、安全率を考慮して、20リットルを減じた(y−20)リットルの温水の使用を許可する。従って、〔y=5(リットル)〕であるときは、(y<20)であるため、貯湯槽20内の温水を使用することはできないこととなる。
ステップS74に進んでタイマによる計時を開始する。ステップS76で、タイマの計測時間が1時間以上となれば(YESとなれば)、貯湯槽20の上部から(y−20)リットル分の温水温度が60℃以上である状態が1時間維持され、この部分の温水の殺菌処理が完了したとみなすことができる。殺菌処理が完了した分の温水を使用することができるため、ステップS78に進み、図3のステップS40から維持されていた温水経路開閉弁43の閉状態を解除し、貯湯槽20内の温水が使用できるようにする。
ステップS80に進み、温水流量センサ46が検出する流量の積算を開始する。ステップS82で温水流量センサ46の積算流量が(y−20)リットルとなるまで(YESとなるまで)貯湯槽20内の温水の使用を許可する。このとき、ステップS24の通常動作のときと同様に給湯温度の制御が行われる。貯湯槽20内の温水が(y−20)リットル使用されたら(ステップS82でYESとなったら)、ステップS84に進み、再度温水経路開閉弁43を閉じ、この閉状態を維持し、貯湯槽20内の殺菌処理前の温水が給湯されないようにする。
ステップS70で〔y=5(リットル)〕であったときは、貯湯槽20内の温水が使用されないままステップS84で温水経路開閉弁43を閉じる。
貯湯槽20内の温水が(y−20)リットル使用され、貯湯槽20の下部に同量の水道水が導入されているため、ステップS86に進み、再度発電運転を開始させ、貯湯槽20内の下部の温水を発電ユニット110へ送り出し、発電熱によって加熱する。
ステップS88で、往路サーミスタ44の検出温度が45℃に達するまで(YESとなるまで)、貯湯槽20の温水を発電熱によって加熱殺菌する。往路サーミスタ検出温度が45℃に達すると、ステップS90に進んで燃料電池114での発電を停止させ、図3のステップS52に戻る。
今回の加熱殺菌により、貯湯槽サーミスタD35dの検出温度が65℃以上となれば(ステップS52でYESとなれば)、先述のように、ステップS54からステップS62の処理を行って、貯湯槽20内の全ての温水の加熱殺菌を完了させる。一方、今回の加熱殺菌によっても、貯湯槽サーミスタD35dの検出温度が65℃未満となれば(ステップS52でNOとなれば)、再度図4のステップS70からステップS90の処理を行って、確実に殺菌温度以上に加熱された分を使用し、残りの温水を加熱殺菌し、ステップS52に戻る。即ち、加熱殺菌処理を開始した時に貯湯槽20内に貯えられていた全ての温水を60℃以上に昇温させることができるまで、加熱殺菌処理を繰返して完了させる。
以上の、図3と図4の加熱殺菌処理が完了すると、図2のステップS22に進む。
ステップS22では、図3の加熱殺菌処理のステップS40から維持されていた温水経路開閉弁43の閉状態を解除し、ステップS24の通常動作を行う。殺菌処理の完了した貯湯槽20内の温水を利用して給湯することができる。
ステップS26に進み、システム電源がオフとなれば(ステップS26でYESとなれば)、処理を終了する。
コージェネレーションシステムにおいて、使用者が長期間留守をした等の理由によってシステムが長期間使用されなければ、貯湯槽内の温水が長期間に亘って入換らず、貯湯槽内の温水温度が50℃に満たない状態が長期間継続されるため、貯湯槽内の温水にレジオネラ菌等の有害な細菌が繁殖する可能性が皆無ではない。細菌が繁殖した温水をそのまま使用することは衛生上回避する必要がある。レジオネラ菌等の細菌は熱に弱く、60℃以上に加熱することによって比較的短時間(5分程度)で死滅することがわかっている。貯湯槽内の温水の殺菌には加熱殺菌が有効である。
貯湯槽内の温水に細菌が繁殖した可能性があったとしても、貯湯槽内の全ての温水を発電熱によって60℃前後まで昇温させることができれば殺菌することができる。しかし、燃料電池が固体高分子型のものであるとき等のように、貯湯槽内の全ての温水の温度を殺菌温度まで昇温させることができないことがある。この場合、発電熱によって貯湯槽内の全ての温水を加熱殺菌することができない。
本実施例のコージェネレーションシステムによれば、貯湯槽20内の温水の殺菌処理を行うとき、まず、温水経路開閉弁43の閉状態を維持し、貯湯槽20内の温水の使用を禁止し、発電熱によって貯湯槽20内の温水温度を昇温させる。本実施例のコージェネレーションシステムの燃料電池114は固体高分子型のものであるため、貯湯槽20内の温水が発電運転中の発電ユニット110に送り出されても燃料電池114を過熱しないように上限の温度を設定している。貯湯槽20内の温水を発電熱によって加熱するとき、発電熱を回収する循環経路128の循環往路128bに設けられた往路サーミスタ44の検出温度が45℃となったら発電運転を停止させる。これによって、貯湯槽20内の温水は、上部のほとんどを占める温水が殺菌温度以上に昇温するが、下部に低温(45℃前後)の温水が残される。
発電運転が停止して貯湯槽20内の温水の加熱が終了した時、貯湯槽20内の温水の平均温度が殺菌温度(60℃)以上の温度であると推定されれば、循環ポンプ40によって貯湯槽20内の下部の最も低温の温水を上部の最も高温の温水に混合させる。これによって、貯湯槽20内の全ての温水を殺菌温度以上まで昇温させることができる。この状態で1時間経過すれば、貯湯槽20内の全ての温水の加熱殺菌が完了する。殺菌が完了した温水については給湯に利用することができるため、温水経路開閉弁43の閉状態の維持を解除して貯湯槽20内の全ての温水の使用禁止を解除する。
発電運転が停止して貯湯槽20内の温水の加熱が終了した時、貯湯槽20内の温水の平均温度が殺菌温度未満の温度であると推定されれば、循環ポンプ40によって貯湯槽20内の低温水と高温水を混合させても、貯湯槽20内の全ての温水を殺菌温度以上まで昇温させることはできない。従って、殺菌温度以上に昇温した温水の量を把握し、1時間経過後に、この分の温水のみ使用を許可する。貯湯槽20内には4つの貯湯槽サーミスタ35a,35b,35c,35dが取付けられており、確実に殺菌温度以上に昇温した温水の量を把握することができるため、殺菌が完了した温水のみの使用を許可することができる。その後、初回の殺菌処理を行った時に殺菌温度以上まで昇温しなかった分の温水が殺菌温度以上に加熱されるまで、発電熱によって加熱し、殺菌温度以上に昇温した温水のみを使用し、発電熱によって加熱する処理を繰返す。
本実施例の構成によれば、発電熱によって、貯湯槽20内の全ての温水を殺菌温度まで昇温させることができないときであっても、貯湯槽20内の温水の平均温度が殺菌温度以上の温度であると推定されれば、貯湯槽20内の低温水と高温水を混合することによって殺菌温度以上に昇温させ、貯湯槽20内の全ての温水の加熱殺菌を行うことができる。貯湯槽20内の温水の平均温度が殺菌温度未満の温度であると推定されれば、殺菌温度まで昇温した分の温水のみ加熱殺菌を行い、加熱殺菌が完了した分の温水のみの使用を許可し、残りを再度加熱殺菌する。これを繰返すことによって、貯湯槽20内の温水を段階的に殺菌温度以上に昇温させ、最終的には貯湯槽20内の全ての温水の加熱殺菌を行うことができる。発電熱による加熱のみによって貯湯槽20内の温水の殺菌を行うことができる。
本実施例によれば、発電熱によって貯湯槽20内の全ての温水の温度を殺菌温度まで一度に上昇させることができないときであっても、新規手段を付加することなく、殺菌処理を完遂することができる。貯湯槽20内の温水を衛生的に使用することができ、使い勝手を向上させることができるにもかかわらず、殺菌に要するコストの上昇を抑制することができる。
(実施例2)
本発明のコージェネレーションシステムを具現化した第2実施例を図面を参照しながら説明する。本実施例のコージェネレーションシステムの構成は、図1を用いて詳細に説明した第1実施例のコージェネレーションシステムと同様である。第1実施例では、貯湯槽内の温水が長期間に亘って使用されなかったときに加熱による殺菌処理を行うが、本実施例では、加熱殺菌又は貯水の入換えを行う。従って、ここでは、主に第1実施例と相違する処理について説明を行ない、それ以外についての説明を省略する。本実施例では、第1実施例において用いた符号をそのまま用いることとする。
本実施例のコージェネレーションシステムでは、貯湯槽20内の温水が長時間使用されなかったとき、その間に貯湯槽20内にレジオネラ菌等の人体に悪影響を及ぼす細菌が繁殖しているおそれがあるとして、図2、図3、図5に示す手順によって貯水の殺菌処理を行う。
本実施例の貯水の殺菌処理と、第1実施例の貯水の殺菌処理は、図2のステップS20の加熱殺菌処理において相違している。ステップS10からステップS18の処理と、ステップS22からステップS26の処理は、第1実施例と共通であるため、説明を省略する。また、図3のステップS40からステップS50までの処理も、第1実施例と共通であるため、詳細な説明を省略する。
図3の加熱殺菌処理では、使用者が帰宅したことを判断してから、貯湯槽20内の温水を発電熱によって加熱殺菌する。燃料電池114は固体高分子型の燃料電池であるため、往路サーミスタ検出温度が45℃に達すると、燃料電池114での発電を停止させ、燃料電池114が過熱されないようにする(以上、ステップS40からステップS50)。
ステップS52に進み、貯湯槽サーミスタD35dが検出する温度が65℃以上であるか否かが判別される。貯湯槽サーミスタD35dの検出温度が65℃以上であれば(ステップS52でYESであれば)、第1実施例と同様にステップS54〜ステップS62の処理を行って加熱殺菌処理を終了させる。即ち、貯湯槽サーミスタD35dの検出温度が60℃以上であれば、貯湯槽20内の温水の平均温度が60℃以上となるため、循環ポンプ40によって貯湯槽20の下部の低温水を上部に搬送し、上部の高温水と混合させ、貯湯槽20内の全ての温水の温度を殺菌温度以上とすることによって加熱殺菌を完遂する。
ステップS52で貯湯槽サーミスタD35dの検出温度が65℃未満であれば(NOであれば)、循環ポンプ40によって貯湯槽20の下部の温水を上部の高温水と混合させても、貯湯槽20内の全ての温水の温度を殺菌温度以上とすることができない。従って、図5に示すA以降の処理を行う。
図5のステップS110では、温水経路42から分岐している温水排水経路41に設けられている温水排水経路開閉弁49が開かれる。これによって、温水排水経路41の末端から貯湯槽20内の上部の温水から排水される。これと同時に、貯湯槽20の下部から水道水が導入される。温水排水経路開閉弁49が開かれると、ステップS112に進み、温水経路42に設けられている温水流量センサ46によって検出される流量の積算が開始される。ステップS114に進み、温水流量センサ46の積算流量が、〔貯湯槽20の容量(150リットル)+α(10リットル)〕以上となるまで(YESとなるまで)、温水排水経路開閉弁49を開いて貯湯槽20内の温水を排水する。αは、温水経路42の配管容量より大きな値である。これによって、貯湯槽20内の温水が新鮮な水に入換わる。ステップS116に進み、温水排水経路開閉弁49を閉じ、貯湯槽20水の入換えが完了したとみなす。図2のステップS22に進み、ステップS40から維持してきた温水経路開閉弁43の閉状態を解除し、ステップS24の通常動作を行う。通常動作では、入換え処理の完了した貯湯槽20内の新鮮な水を給湯に使用することができる。ステップS26に進み、システム電源がオフとなれば(ステップS26でYESとなれば)、処理を終了する。
コージェネレーションシステムを衛生的に使用するためには、貯湯槽内の温水が長期間に亘って利用されていないとき、その温水を入換えることも有効な手段である。
本実施例のコージェネレーションシステムによれば、貯湯槽20内の温水の殺菌処理を行うとき、まず、貯湯槽20内の温水の使用を禁止し、発電熱によって貯湯槽20内の温水温度を昇温させる点については、第1実施例と同様である。また、発電運転が停止して貯湯槽20内の温水の加熱が終了した時、貯湯槽20内の温水の平均温度が殺菌温度以上の温度であると推定されれば、循環ポンプ40によって貯湯槽20内の下部の温水を上部の温水に混合させることによって、貯湯槽20内の全ての温水を殺菌温度以上まで昇温させ、貯湯槽20内の全ての温水の加熱殺菌を行う点についても、前述と同様である。
発電運転が停止して貯湯槽20内の温水の加熱が終了した時、貯湯槽20内の温水の平均温度が殺菌温度未満の温度となると推定されるのであれば、循環ポンプ40によって貯湯槽20内の低温水と高温水を混合させても、貯湯槽20内の全ての温水を殺菌温度以上まで昇温させることはできない。従って、貯湯槽20内の温水を入換える。温水経路42から分岐した温水排水経路41に設けられた温水排水経路開閉弁49を開くと、貯湯槽20内に水道水が導入され、貯湯槽20内の温水が押出されて排水される。入換え開始と同時に、入換え流量の検出と積算を開始し、積算流量が、〔貯湯槽容量+α〕となった時に、入換えが完了したとして、貯湯槽20内の全ての温水(入換え直後は水)の使用禁止を解除する。
本実施例の構成によれば、発電熱によって、貯湯槽20内の全ての温水を殺菌温度まで昇温させることができないときであっても、貯湯槽20内の温水の平均温度が殺菌温度以上の温度であると推定されれば、貯湯槽20内の低温水と高温水を混合することによって殺菌温度以上に昇温させ、貯湯槽20内の全ての温水の加熱殺菌を行うことができる。貯湯槽20内の温水の平均温度が殺菌温度未満の温度であると推定されれば、貯湯槽20内の温水の加熱殺菌を中止し、貯湯槽20内の温水を入換える。1回の加熱殺菌によって、貯湯槽20内の温水の平均温度を殺菌温度以上まで加熱することができないと推定されるときに限って、貯湯槽20内の温水を入換えることによって、貯湯槽20内の温水の衛生状態をより早く回復させることができる。
本実施例によれば、発電熱によって貯湯槽20内の全ての温水の温度を殺菌温度まで一度に上昇させることができないときであっても、新規手段を付加することなく、貯湯槽20内の衛生状態を回復させることができる。貯湯槽20内の温水を衛生的に使用することができ、使い勝手を向上させることができるにもかかわらず、殺菌に要するコストの上昇を抑制することができる。
(実施例3)
本発明のコージェネレーションシステムを具現化した第3実施例を図面を参照しながら説明する。本実施例のコージェネレーションシステムの構成は、図1を用いて詳細に説明した第1実施例のコージェネレーションシステムと同様である。本実施例と第1実施例とでは、貯湯槽内の温水が長期間に亘って使用されなかったときに行う加熱殺菌処理が少し相違している。従って、ここでは、主に第1実施例と相違する処理について説明を行ない、それ以外についての説明を省略する。本実施例では、第1実施例において用いた符号をそのまま用いることとする。
本実施例のコージェネレーションシステムでは、貯湯槽20内の温水が長時間使用されなかったとき、その間に貯湯槽20内にレジオネラ菌等の人体に悪影響を及ぼす細菌が繁殖しているおそれがあるとして、図2、図6、図5に示す手順によって貯水の殺菌処理を行う。
本実施例の貯水の殺菌処理と、第1実施例の貯水の殺菌処理は、図2のステップS20の加熱殺菌処理において相違している。ステップS10からステップS18の処理と、ステップS22からステップS26の処理は、第1実施例と共通であるため、説明を省略する。
図6の加熱殺菌処理において、ステップS140〜ステップS150の処理は、第1実施例で説明した、図3のステップS40〜ステップS50と同様であるため、詳細な説明を省略する。
図6の加熱殺菌処理では、使用者が帰宅したことを判断してから、貯湯槽20内の温水を発電熱によって加熱殺菌する。燃料電池114は固体高分子型の燃料電池であるため、往路サーミスタ検出温度が45℃に達すると、燃料電池114での発電を停止させ、燃料電池114が過熱されないようにする(以上、ステップS140からステップS150)。
ステップS152に進み、発電運転は停止中であるが、循環ポンプ40を運転させる。この動作によって、貯湯槽20内の下部の低温水が上部に搬送され、上部の高温水に混合される。ステップS154では、貯湯槽サーミスタA35aの検出温度が60℃を上回っているか否かが判別される。貯湯槽サーミスタA35aの検出温度が60℃を上回っていれば(ステップS154でYESであれば)、貯湯槽20内の下部の低温水が上部の高温水に混入しても、上部の温水温度が殺菌温度以上であることとなる。ステップS156に進み、往路サーミスタ44の検出温度が60℃以上であるか否かが判別される。往路サーミスタ44の検出温度が60℃以上となると(ステップS156でYESとなると)、貯湯槽20内の殺菌温度以下の温水が全て貯湯槽20の上部に搬送され、貯湯槽20内の全ての温水の温度が殺菌温度以上となったとみなすことができる。往路サーミスタ44の検出温度が60℃以上となるまで(ステップS156でYESとなるまで)循環ポンプ40の運転を行った後、ステップS158に進んで循環ポンプ40の運転を停止させる。
貯湯槽20内の低温水が60℃以上の温度で均一化したとみなし、ステップS158に進んで循環ポンプ40の運転を停止させる。
ステップS160に進んでタイマによる計時を開始する。ステップS162で、タイマの計測時間が1時間以上となれば(YESとなれば)、貯湯槽20内全体の温水が殺菌温度以上である状態で1時間経過し、殺菌処理が完了したとみなすことができる。殺菌処理が完了すれば、貯湯槽20内の温水を使用することができるため、加熱殺菌処理を終了し、図2のステップS22に進む。ステップS22以降の処理については、第1実施例と同様であるため、説明を省略する。
ステップS154で、貯湯槽サーミスタA35aの検出温度が60℃まで温度降下した時(NOとなった時)、これ以上貯湯槽20の下部の低温水を上部に搬送すると、上部の温水温度が殺菌温度を下回ってしまうことになる。上部の温水温度が殺菌温度を下回ってしまえば、加熱殺菌が不可能となり、貯湯槽20内の温水を使用することができなくなってしまう。従って、ステップS164に進み、循環ポンプ40の運転を停止させ、図4に示すA以降の処理を行う。図4のステップS70からステップS90の処理は、第1実施例と同様であるため、詳細な説明については省略するが、ステップS70からステップS90の処理によって、貯湯槽20内の温水のうち、確実に殺菌温度以上に加熱された分の使用を許可し、この温水が使用された後、発電を再開し、再度発電熱による加熱を行う。図6のステップS152に戻り、循環ポンプ40を運転させて、ステップS154で貯湯槽サーミスタA35aの検出温度が60℃を上回っているか否かを再度判別する。貯湯槽サーミスタA35aの検出温度が60℃まで温度降下するようであれば、上記の処理を繰返す。貯湯槽20の下部の温水を上部に搬送しても、上部の温水温度が60℃以上を維持できるようになるまで上記の処理を繰返し、加熱殺菌処理を完成させる。
以上の、図3と図4の加熱殺菌処理が完了すると、図2のステップS22に進み、図6の加熱殺菌処理のステップS140から維持されていた温水経路開閉弁43の閉状態を解除し、ステップS24の通常動作を行う。殺菌処理の完了した貯湯槽20内の温水を利用して給湯することができる。ステップS26に進み、システム電源がオフとなれば(ステップS26でYESとなれば)、処理を終了する。
本実施例のコージェネレーションシステムによれば、貯湯槽20内の温水の殺菌処理を行うとき、まず、貯湯槽20内の温水の使用を禁止し、発電熱によって、貯湯槽20内の温水温度を昇温させた後、循環ポンプ40を動作させて貯湯槽20内の下部の温水を上部の温水に混合させる。
貯湯槽20内の下部の温水を上部の温水に混合させても殺菌温度を上回る温度を維持することができれば、循環ポンプ40を停止させる。この状態で1時間経過すれば、貯湯槽20内の全ての温水の加熱殺菌が完了する。殺菌が完了した温水については給湯に利用することができるため、貯湯槽内の全ての温水の使用禁止を解除する。
貯湯槽20内の下部の温水を上部の温水に混合させたことによって殺菌温度まで温度低下したら、循環ポンプ40を停止させる。循環ポンプ40の撹拌力は小さいため、このタイミングで循環ポンプ40を停止させれば、貯湯槽20内の温水の加熱が終了した時に殺菌温度未満であった温水の一部を、殺菌温度以上であった上部の温水層に搬送した結果、殺菌温度未満の温水量を減少させ、殺菌温度以上の温水量を増加させることができる。この状態で、殺菌温度以上に昇温した温水の量を把握し、1時間経過後に、この分の温水のみ使用を許可する。これによって、殺菌が完了している分の温水のみの使用を許可することができる。その後、循環ポンプ40の停止後に殺菌温度未満であった温水が殺菌温度以上に加熱されるまで、発電熱によって加熱し、殺菌温度以上に昇温した温水のみを使用し、発電熱によって加熱する処理を繰返す。
本実施例の構成によれば、発電熱によって、貯湯槽20内の全ての温水を殺菌温度まで昇温させることができないときであっても、循環ポンプ40によって、貯湯槽20内の殺菌温度未満の全ての温水を、貯湯槽20内の殺菌温度を上回る温度の温水に混合させても殺菌温度を上回る温水温度を維持できるときであれば、貯湯槽20内の全ての温水の加熱殺菌を行うことができる。これ以外のときであれば、殺菌温度まで昇温した分の温水のみ加熱殺菌を行い、加熱殺菌が完了した分の温水のみの使用を許可し、残りを再度加熱し、再度低温水と高温水を混合させて未殺菌の温水量をさらに減らした後に再度加熱殺菌する。これを繰返すことによって、貯湯槽20内の温水を段階的に殺菌温度以上に昇温させ、最終的には貯湯槽20内の全ての温水の加熱殺菌を行うことができる。発電熱による加熱のみによって貯湯槽20内の温水の殺菌を行うことができ、貯湯槽20内の未殺菌の温水量をより早く減らすことができる。
本実施例によれば、発電熱によって貯湯槽20内の全ての温水の温度を殺菌温度まで一度に上昇させることができないときであっても、新規手段を付加することなく、殺菌処理を完遂することができる。貯湯槽20内の温水を衛生的に使用することができ、使い勝手を向上させることができるにもかかわらず、殺菌に要するコストの上昇を抑制することができる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。以下に、変形例を列挙する。
(1)レジオネラ菌等の細菌は、60℃以上で5分間程度加熱することによって死滅することが知られているが、55℃以上で1時間程度加熱することによっても死滅することが確認されている。例えば、第1実施例では、図3の加熱殺菌処理において、往路サーミスタ44の検出温度が45℃以上となって(ステップS48でYESとなって)、発電運転が停止したとき(ステップS50)、貯湯槽サーミスタA35aの検出温度と貯湯槽サーミスタB35bの検出温度がともに65℃であり、貯湯槽サーミスタC35cの検出温度が60℃であり、貯湯槽サーミスタD35dの検出温度が55℃であると、貯湯槽20内の温水温度の平均温度を算出すると、〔{5×65℃+40×65℃+40×60℃+40×55℃+(150−125)リットル×45℃}/150リットル≒57.7℃〕となり、55℃を超える。従って、このように、貯湯槽20内の温水温度の平均温度が55℃以上であるとき、この状態を2時間維持すれば、加熱殺菌処理を完遂することができる。このような加熱殺菌処理の具体例を以下に示す。
例えば、まず、図3のステップS52の、貯湯槽サーミスタD35dの検出温度が65℃以上であるか否かを判別する処理を、55℃以上であるか否かを判別する処理に換え、ステップS56の、貯湯槽サーミスタD35dの検出温度が60℃以上であるか否かを判別する処理を、55℃以上であるか否かを判別する処理に換え、ステップS62でタイマの計時時間が1時間となったか否かを判別する処理を、タイマの計時時間が2時間となったか否かを判別する処理に換える。また、図4のステップS70の、60℃以上の温水量(yとする)を把握する処理を、55℃以上の温水量を把握する処理に換え、ステップS76でタイマの計時時間が1時間となったか否かを判別する処理を、タイマの計時時間が2時間となったか否かを判別する処理に換える。これらの変更によって、貯湯槽20内の温水温度の平均温度が55℃以上であるとき、この状態を2時間維持することによって、加熱殺菌処理を完了させ、貯湯槽20内の温水温度の平均温度が55℃未満であるとき、加熱殺菌処理を開始した時に貯湯槽20内に貯えられていた全ての温水を55℃以上に昇温させることができるまで、加熱殺菌を繰返して完了させる処理となる。
以上のような処理によっても、貯湯槽20内の温水を十分に加熱殺菌することができる。貯湯槽20内の温水の加熱温度を60℃から55℃に低下させることによって、加熱殺菌に要する時間(貯湯槽20内の温水を使用することができない時間)は長くなる。しかし、発電運転が停止するまでに、貯湯槽20内の温水温度の平均温度が60℃以上となるまで昇温しきらなかったときであっても、55℃まで昇温していれば加熱殺菌が可能となるため、1回の加熱殺菌によって貯湯槽20内の全ての温水の加熱殺菌を完遂することができる機会が増すとともに、加熱殺菌を繰返す回数が減るため、過剰な発電を抑制することができる。
加熱殺菌を60℃で1時間行うモードと55℃で2時間行うモードを用意しておき、使用者がいずれかのモードを選択できるようにしておけば、さらに使い勝手がよい。
(2)第1から第3の実施例では、使用者が在宅か否かを自動的に判定し、使用者が帰宅すると貯水の殺菌処理を開始するが、使用者が任意のタイミングで手動で殺菌処理を開始させる構成であってもよい。
また、第1から第3の実施例では、使用者が在宅か否かを判定するとき、第2流量センサ47の検出流量の変化によって判定するが、これに換えて、例えば、電力センサの検出値の変化、人による機器操作の検出、人体感応センサによる検知等を利用することもできる。また、これらの複数の事象を観測し、これらの事象の少なくとも1種に何らかの変化があったとき、所定変化があったとしてもよい。
(3)第1実施例から第3実施例では、4個の貯湯槽サーミスタ35a,35b、35c,35dによって貯湯槽20内の温度環境を検出するが、貯湯槽20の容量や形状によって、設置する貯湯槽サーミスタの個数を選択することができる。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組み合わせによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組み合わせに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
第1実施例のコージェネレーションシステムの系統図。 貯湯槽内の温水の処理を示すフローチャート。 貯湯槽内の温水の処理を示すサブルーチン(1)。 貯湯槽内の温水の処理を示すサブルーチン(2)。 第2実施例の貯湯槽内の温水の処理を示すサブルーチンの一部。 第3実施例の貯湯槽内の温水の処理を示すサブルーチンの一部。
符号の説明
10:給湯システム
20:貯湯槽
22:給湯器
24:ミキシングユニット
35a:貯湯槽サーミスタA、35b:貯湯槽サーミスタB、35c:貯湯槽サーミスタC、35d:貯湯槽サーミスタD
41:温水排水経路
42:温水経路
43:温水経路開閉弁
44:往路サーミスタ
46:温水流量センサ
47:第2流量センサ
49:温水排水経路開閉弁
64:給湯栓
65:給湯サーミスタ
110:発電ユニット
128:循環経路、128a:循環復路、128b:循環往路

Claims (5)

  1. 電力需要に応じて発電し、発電に伴って発生した熱で水を加熱し、加熱した温水を貯湯しておき、貯湯しておいた温水を必要時に給湯し、貯湯しておいた温水が不足するときはバーナで加熱して給湯するコージェネレーションシステムであり、
    温水を貯える貯湯槽と、
    発電を行う発電ユニットと、
    貯湯槽の下部に貯えられている温水を発電ユニットに送り、発電熱によって加熱された温水を貯湯槽の上部に戻す循環手段と、
    貯湯槽から発電ユニットに送り出される温水の温度を検出する送出温度検出手段と、
    循環手段の動作が停止した時からの経過時間を計時する計時手段と、
    貯湯槽から送り出される温水と水道水を混合するとともに混合比が可変な混合器と、
    混合器の下流側の水を必要時に加熱するバーナと、
    貯湯槽から送り出される温水の混合比をゼロとする貯湯温水使用禁止手段と、
    殺菌処理を行う殺菌処理手段を備えており、
    その殺菌処理手段は、貯湯温水使用禁止手段を動作させるとともに送出温度検出手段が検出する温度が冷却水上限温度に上昇するまで発電ユニットと循環手段を運転し、
    (1)冷却水上限温度にまで上昇した時の貯湯槽内平均温度が殺菌温度以上であると推定されるときには、発電ユニットの運転を停止して循環手段の運転を継続し、送出温度検出手段が検出する温水温度が殺菌温度以上となった時に循環手段の運転を停止し、計時手段によって計時された時間が殺菌時間以上となった時に貯湯温水使用禁止手段の動作を解除し、
    (2)冷却水上限温度にまで上昇した時の貯湯槽内平均温度が殺菌温度未満であると推定されるときには、計時手段によって計時された時間が殺菌時間以上となった時に貯湯温水使用禁止手段の動作を解除して殺菌処理手段の動作を停止し、殺菌温度以上の貯湯量にほぼ等しい流量が貯湯槽から送り出された時に殺菌処理手段を再度動作させることを特徴とするコージェネレーションシステム。
  2. 貯湯槽内部の所定位置に設置された温度検出手段を有し、貯湯槽から発電ユニットに送り出される温水の温度が冷却水上限温度にまで上昇した時の前記温度検出手段の検出温度によって、貯湯槽内平均温度が殺菌温度以上か未満かを推定することを特徴とする請求項1のコージェネレーションシステム。
  3. 貯湯槽内部の上下方向の複数位置に設置された複数の温度検出手段を有し、検出された温度分布によって、貯湯槽から発電ユニットに送り出される温水の温度が冷却水上限温度にまで上昇した時の殺菌温度以上の貯湯量を決定することを特徴とする請求項1又は2のコージェネレーションシステム。
  4. 電力需要に応じて発電し、発電に伴って発生した熱で水を加熱し、加熱した温水を貯湯しておき、貯湯しておいた温水を必要時に給湯し、貯湯しておいた温水が不足するときはバーナで加熱して給湯するコージェネレーションシステムであり、
    温水を貯える貯湯槽と、
    発電を行う発電ユニットと、
    貯湯槽の下部に貯えられている温水を発電ユニットに送り、発電熱によって加熱された温水を貯湯槽の上部に戻す循環手段と、
    貯湯槽から発電ユニットに送り出される温水の温度を検出する送出温度検出手段と、
    循環手段の動作が停止した時からの経過時間を計時する計時手段と、
    貯湯槽から送り出される温水と水道水を混合するとともに混合比が可変な混合器と、
    混合器の下流側の水を必要時に加熱するバーナと、
    貯湯槽から送り出される温水の混合比をゼロとする貯湯温水使用禁止手段と、
    貯湯槽内の全ての温水を入換える入換え手段と、
    殺菌処理を行う殺菌処理手段を備えており、
    その殺菌処理手段は、貯湯温水使用禁止手段を動作させるとともに送出温度検出手段が検出する温度が冷却水上限温度に上昇するまで発電ユニットと循環手段を運転し、
    (1)冷却水上限温度にまで上昇した時の貯湯槽内平均温度が殺菌温度以上であると推定されるときには、発電ユニットの運転を停止して循環手段の運転を継続し、送出温度検出手段が検出する温水温度が殺菌温度以上となった時に循環手段の運転を停止し、計時手段によって計時された時間が殺菌時間以上となった時に貯湯温水使用禁止手段の動作を解除し、
    (2)冷却水上限温度にまで上昇した時の貯湯槽内平均温度が殺菌温度未満であると推定されるときには、入換え手段を動作させた後に貯湯温水使用禁止手段の動作を解除する
    ことを特徴とするコージェネレーションシステム。
  5. 電力需要に応じて発電し、発電に伴って発生した熱で水を加熱し、加熱した温水を貯湯しておき、貯湯しておいた温水を必要時に給湯し、貯湯しておいた温水が不足するときはバーナで加熱して給湯するコージェネレーションシステムであり、
    温水を貯える貯湯槽と、
    発電を行う発電ユニットと、
    貯湯槽の下部に貯えられている温水を発電ユニットに送り、発電熱によって加熱された温水を貯湯槽の上部に戻す循環手段と、
    貯湯槽から発電ユニットに送り出される温水の温度を検出する送出温度検出手段と、
    循環手段の動作が停止した時からの経過時間を計時する計時手段と、
    貯湯槽から送り出される温水と水道水を混合するとともに混合比が可変な混合器と、
    混合器の下流側の水を必要時に加熱するバーナと、
    貯湯槽から送り出される温水の混合比をゼロとする貯湯温水使用禁止手段と、
    殺菌処理を行う殺菌処理手段を備えており、
    その殺菌処理手段は、貯湯温水使用禁止手段を動作させるとともに送出温度検出手段が検出する温度が冷却水上限温度に上昇するまで発電ユニットと循環手段を運転し、冷却水上限温度に上昇した時に発電ユニットの運転を停止し、
    (1)貯湯槽内部の所定位置に設置された温度検出手段が検出する温度が殺菌温度よりも所定温度だけ高い基準温度未満にならないうちに送出温度検出手段が検出する温水温度が殺菌温度以上となった時には循環手段の運転を停止し、計時手段によって計時された時間が殺菌時間以上となった時に貯湯温水使用禁止手段の動作を解除し、
    (2)送出温度検出手段が検出する温水温度が殺菌温度以上とならないうちに前記温度検出手段が検出する温度が前記基準温度未満となった時には循環手段の運転を停止し、貯湯温水使用禁止手段の動作を解除して殺菌処理手段の動作を停止し、殺菌温度以上の貯湯量にほぼ等しい流量が貯湯槽から送り出された時に殺菌処理手段を再度動作させることを特徴とするコージェネレーションシステム。
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