JP3839379B2 - コージェネレーションシステム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コージェネレーションシステム(電気と熱の併給システム)に関する。特に、発電に伴って発生する熱を利用して温水を得、その温水を利用して生活を快適にするシステムにおいて、入浴後の浴槽水を回収して再利用することによって熱効率を向上させるとともに水の節約を図る技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
コージェネレーションシステムは、電力と発電熱を発生する発電機と、貯湯槽と、貯湯槽内の水を発電機に送って発電熱で加熱して貯湯槽に戻す発電熱回収媒体循環路を備えており、発電に伴って発生する発電熱を利用して水を加熱し、加熱された温水を貯湯槽に貯湯する。貯湯槽内の温水を適温に調温して温水利用箇所(例えば、床暖房システムや風呂やシャワーや温水栓)に給湯する。温水利用箇所で必要とされる湯温よりも高温の温水が貯湯槽に貯湯されていれば、貯湯槽内の温水を上水と混合させることで必要湯温に調整できる。温水利用箇所で必要とされる湯温よりも低温の温水が貯湯槽に貯湯されていれば、調温用に配設された燃焼装置でさらに加熱する必要があるが、発電熱で加熱された温水を加熱すればよいことから、加熱に要する熱量を少なくすることができる。コージェネレーションシステムは、総合的なエネルギー効率が高い。
【0003】
ところで、入浴時に浴槽に貯められた浴槽水は、使用後に排水される。しかし、浴槽水は使用後であっても充分な熱量を保持しており、エネルギーとしての価値が高い。このことから給湯装置においては従来より浴槽水からの熱回収が試みられている。例えば、使用後の浴槽水から熱交換によって得た熱を給湯装置の熱源として利用する技術(例えば、特許文献1や特許文献2参照)や、浴槽水を熱媒として利用して貯湯槽に熱を運搬し、この熱を給湯装置の熱源と利用する技術(例えば、特許文献3参照)が開示されている。
【特許文献1】
特開平5−34014号公報
【特許文献2】
特公平6−97116号公報
【特許文献3】
特開2000−130885号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記の技術によれば浴槽水の保持する熱をある程度回収して再利用することは可能であるが、熱を回収した後の水自体は排水されている。水は重要な資源であり、再利用されることが望ましい。しかし、使用後の浴槽水は汚染されており、浴槽水を再利用するためには汚染を除去する装置が必要となる。髪の毛や垢等の除去にはフィルタが有効であり手軽な方法の1つであるが、レジオネラ菌等の微細な雑菌の除去には不向きである。紫外線照射装置やオゾン発生装置をシステムに配設することによってレジオネラ菌等を殺菌する方法はあるが、システムのランニングコストが増大してしまう。浴槽水の循環配管に加熱殺菌用のヒータを配設すれば殺菌は可能であるが、多くの熱エネルギーを消費することとなり、コージェネレーションシステムの利点が損なわれてしまう。
【0005】
本発明は、コージェネレーションシステムが本来的に備えている部材を利用して浴槽水を再利用することによって、熱効率を向上させ、水の使用量を減少させる技術を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段と作用と効果】
本発明のコージェネレーションシステムは、発電に伴って発生する発電熱を利用するシステムであり、電力と発電熱を発生する発電機と、貯湯槽とを有している。また、発電熱回収媒体が循環し、発電機と貯湯槽を通過し、発電機を通過する間に発電熱によって加熱された発電熱回収媒体が貯湯槽を通過する間に貯湯槽内の湯水を加熱し、貯湯槽内の湯水を加熱することによって冷却された発電熱回収媒体を発電機に送る発電熱回収媒体循環路を有している。さらに、貯湯槽内に上水を給水する第1給水経路と、貯湯槽を通過して給湯器に上水を給水する第2給水経路と、浴槽と、貯湯槽内の湯水を浴槽に送る浴槽水送り経路と、浴槽内の湯水を貯湯槽に戻す浴槽水戻り経路とを有している。浴槽水戻り経路によって貯湯槽に戻された温水は貯湯槽に貯められる。
【0007】
本発明のコージェネレーションシステムでは、発電機から発電熱を回収する発電熱回収媒体は貯湯槽内の湯水と混合されることなく発電熱回収媒体循環路内を循環する。貯湯槽内の湯水は貯湯槽内を通過する発電熱回収媒体と熱交換することによって加熱される。また、給湯用に給水される水の経路である第2給水経路は貯湯槽内の湯水と混合されることなく貯湯槽内を通過する。第2給水経路内の水は発電熱によって加熱された貯湯槽内の湯水と熱交換することによって加熱される。さらに貯湯槽内の湯水は浴槽に給水されて浴槽水として使用される。そして、使用後の浴槽水は貯湯槽に戻されて貯湯される。この回収された浴槽水は貯湯槽内で加熱されて再び浴槽に給水される。即ち、貯湯槽内の湯水は蓄熱体として利用されると同時に浴槽水としても利用される。
使用後の浴槽水は汚染されており、汚染された浴槽水を繰返して使用することによってレジオネラ菌等の雑菌が繁殖しやすい。しかし、このコージェネレーションシステムでは、発電機が運転中のとき、貯湯槽内の湯水は発電熱によって高温(60℃以上)に加熱される。レジオネラ菌等の雑菌は約60℃まで加熱されると死滅するため、貯湯槽内の湯水には雑菌が繁殖しない。
以上のように、本発明のコージェネレーションシステムでは、浴槽水の持つ熱だけでなく、従来は排水してしまっていた熱回収後の水自体も有効に再利用することができる。通常の発電運転が行なわれていれば貯湯槽内の湯水は殺菌されるため、新たに殺菌装置を付加することなく浴槽水を殺菌することができ、コストアップを抑えることができる。
【0008】
このコージェネレーションシステムは、浴槽水送り経路と浴槽水戻り経路のそれぞれの中間部には共用経路が設けられており、その共用経路に上流側から下流側に浴槽水を送る浴槽水用ポンプが設置されていることが好ましい。そして、浴槽水送り経路の貯湯槽側経路は共用経路の上流側に接続され、浴槽水送り経路の浴槽側経路は共用経路の下流側に接続され、浴槽水戻り経路の浴槽側経路は共用経路の上流側に接続され、浴槽水戻り経路の貯湯槽側経路は共用経路の下流側に接続されて、一つの浴槽水用ポンプによって、浴槽水の送りと戻しが実現されることが好ましい。
浴槽水の送りと戻しは同時に行なわれることはない。これによって、一つの浴槽水用ポンプを共用することができ、コストダウンを図ることができる。
【0009】
また、このコージェネレーションシステムには、前記合流点と分岐点のそれぞれに三方弁が配置されており、三方弁を切替えることで、浴槽水戻り経路と共用経路と浴槽水送り経路とによって貯湯槽をバイパスして浴槽水を循環させる浴槽水循環経路と、浴槽水送り経路と、浴槽水戻り経路のいずれかの一が選択されることが好ましい。
これによれば、二つの三方弁のそれぞれの入力口や出力口の開閉を制御することによって、浴槽水循環経路と浴槽水送り経路と浴槽水戻り経路とを容易に切替えることができる。
【0010】
さらに、このコージェネレーションシステムでは、前記共用経路に、前記給湯器からの温水供給路が合流し、その合流点に浴槽水補給弁が配置されていることが好ましい。
このようにすれば、浴槽に給水するとき、貯湯槽内に貯湯されている湯水の水量が必要量に満たない場合等に上水を補給することができる。このとき、第2給水経路を経て給水され、貯湯槽内を通過するときに加熱された上水を補給することができる。即ち、浴槽に給水するとき、貯湯槽に貯水された湯水を最大限に利用し、水量が不足するときには貯湯槽に蓄熱された熱によって加熱された湯水を補給して、追焚きに用いられる熱を最小限に抑えることができる。このことによって貯湯槽に貯湯されている湯水と、貯湯槽に蓄熱されていた熱を効率よく利用することができる。
例えば、加熱殺菌済みの貯湯槽内の湯水を浴槽に給水する場合、貯湯槽内の湯水の水温が湯張り温度として設定された温度より高温であることがある。このようなときには、貯湯槽内の湯水を給水した後に上水を給水して水温と水量を調整する。このようにすれば、補助熱源機を利用することなく、貯湯槽内の湯水の持つ熱量を最大限に利用し、設定した水温と水量に湯張りすることができる。
【0011】
このコージェネレーションシステムは、給湯器から供給された温水を給湯器に戻す温水循環経路と、温水循環経路と前記共用経路間に配置されている浴槽水追焚き用熱交換器をさらに有していてもよい。
温水利用箇所(例えば浴室乾燥機等)を通過する温水循環経路内の湯水は、給湯器が運転中であるとき所定の高温に加熱される。このコージェネレーションシステムでは、温水循環経路内の湯水の持つ熱が浴槽水追焚き用熱交換器に入力され、この熱が浴槽水循環経路内の湯水を加熱する。このようにすれば、湯張りを行なうとき、浴槽水の水温が必要温度に満たない場合等には、加熱して追焚きすることができる。
また、このようにすれば、貯湯槽内の湯水を温水循環経路内の湯水によって加熱することも可能となる。発電機が運転停止中等で発電熱が得られない場合であっても、貯湯槽内の湯水を加熱殺菌することができる。
【0012】
このコージェネレーションシステムでは、浴槽内に給水した浴槽水の温度が設定温度に満たないときに、浴槽水循環経路を選択し、浴槽水用ポンプを駆動させ、給湯器を作動させることが好ましい。
このコージェネレーションシステムでは、加熱殺菌済みの貯湯槽内の湯水の温度が湯張りの設定温度よりも低下しているとき、まず貯湯槽内の湯水を浴槽の設定水位まで給水する。その後に追焚きによって設定温度まで加熱する。これによれば、貯湯槽に貯湯されていた湯水を最大限に利用し、不足する熱量のみを給湯器によって補う。貯湯槽に貯湯されていた湯水やその湯水が持つ熱量を優先的に利用するため、エネルギー効率を向上させることができる。
【0013】
このコージェネレーションシステムでは、発電機の運転停止中に浴槽へ湯張りしている間に貯湯槽内の水位が許容最低水位以下に低下すると、浴槽水循環経路を選択し、給湯器を作動させ、浴槽水補給弁を開くようにしてもよい。
このコージェネレーションシステムでは、貯湯槽内の湯水の水量が湯張りの設定水位まで給水するのに不足する場合、貯湯槽内の湯水の水位が許容される最低水位にまで減少したときに浴槽水送り経路から浴槽水循環経路に切替えて、この浴槽水循環経路に上水を給水する。このように貯湯槽内の湯水を最大限に利用して不足分があれば上水を補給することによって、貯湯槽内に蓄えられていたエネルギーを優先的に利用できて効率的である。
発電機が運転停止中であれば発電熱は発生せず、貯湯槽に蓄熱することはないため、本来ならば貯湯槽内の湯水を全て使ってしまっても構わない。このコージェネレーションシステムでは、貯湯槽に許容最低水位が設けられているが、これは貯湯槽内の水温を常時検出できるようにするためである。即ち、貯湯槽内の湯水の水温を検出するための温度センサは、低水位であっても水温を検出することができるように貯湯槽内の下部に配設されることが多い。この温度センサによって温度検出をすることができる水位が許容最低水位として設定されている。貯湯槽内の湯水を浴槽に湯張りするとき、貯湯槽内の湯水の水位が許容最低水位以下には低下しないため、温度センサによって常時水温を検出することができる。
【0014】
このコージェネレーションシステムでは、発電機の運転中に貯湯槽内の水位が発電時許容最低水位以下に低下すると、第1給水経路から貯湯槽に給水することが好ましい。
発電機の発電運転中は発電熱が発生する。貯湯槽内にはこの発電熱を蓄熱する蓄熱体として湯水が貯湯されている。このコージェネレーションシステムでは、蓄熱体である貯湯槽内の湯水を浴槽水として使用するため、貯湯槽内の湯水の水位は変動する。従って、発電時の熱交換に必要な発電時許容最低水位が設定されており、貯湯槽内の湯水の水位がこの発電時許容最低水位まで低下すると、貯湯槽に接続された第1給水経路から上水が給水されて熱交換に必要な水位が確保される。これによって、貯湯槽内の湯水を蓄熱体としても、浴槽水としても利用することができ、エネルギーを効率よく利用することができる。
【0015】
このコージェネレーションシステムでは、発電機の運転中に貯湯槽内の水位が発電時許容最低水位以上であって許容最高水位を下回る水位となり、且つ、貯湯槽内の水温が許容最高温度まで上昇したときに、第1給水経路から貯湯槽に給水するようにしてもよい。
このコージェネレーションシステムでは、貯湯槽内の湯水の水位は蓄熱量に伴って変化する。発電機の運転中は、貯湯槽内の湯水の水位が先述の発電時許容最低水位以上であれば、湯水の水温が設定された許容最高温度(例えば70℃)に上昇するまで給水されない。貯湯槽内の湯水の温度が許容最高温度まで上昇したときに所定量だけ給水されるため、貯湯槽内の水温は常時高温に保たれる。このようにすれば、貯湯槽内の湯水にはレジオネラ菌等の雑菌が繁殖せず、貯湯槽内の湯水を浴槽水として繰返し利用することができる。また、貯湯槽を満水状態で使用せず、必要量だけ給水して使用するため、水の使用量を必要最低限に留めることができる。
【0016】
このコージェネレーションシステムでは、浴槽へ湯張りするとき、貯湯槽内の湯水が第1所定温度以上に加熱されて殺菌されたときに限り、浴槽水送り経路を選択し、浴槽水用ポンプを駆動することが好ましい。
レジオネラ菌等の雑菌は高温(約60℃)に加熱されることによって殺菌される。このコージェネレーションシステムでは、浴槽に湯張りするとき、貯湯槽内の湯水がそれまでに第1所定温度(殺菌温度)まで昇温している場合に限って貯湯槽内の湯水を浴槽に給水する。即ち、浴槽に湯張りするとき、そのときの貯湯槽内の湯水の水温が何℃であっても、一度レジオネラ菌等の雑菌が殺菌される第1所定温度(例えば60℃)まで昇温していればその時点で湯水は殺菌されているため、この貯湯槽内の湯水を浴槽水として利用することができる。このようにすれば、殺菌されていない湯水は浴槽に給水されず、殺菌された衛生的な湯水のみが浴槽水として再利用される。
【0017】
このコージェネレーションシステムでは、浴槽へ湯張りするとき、貯湯槽内の湯水が第1所定温度以下に留まって殺菌が不充分であれば、浴槽水循環経路を選択し、浴槽水補給弁を開くようにしてもよい。
貯湯槽内の湯水がレジオネラ菌等の雑菌の殺菌温度である第1所定温度(例えば60℃)まで昇温していないと、貯湯槽内の湯水が雑菌によって汚染されている可能性がある。汚染された湯水を浴槽水として利用することは衛生上回避しなければならない。このコージェネレーションシステムによれば、貯湯槽内の湯水が一度も殺菌温度まで昇温していないときには貯湯槽内の湯水を浴槽に給水せず、第2給水経路を経た上水を浴槽に給水する。この第2給水経路内の湯水は貯湯槽内を通過するときに貯湯槽内の湯水の持つ熱によって加熱されている。即ち、たとえ貯湯槽内の湯水を利用できなくても、貯湯槽内の湯水の持つ熱を利用することができる。貯湯槽に蓄熱された熱を効率よく利用することができる。
【0018】
このコージェネレーションシステムでは、浴槽内の湯水を貯湯槽に回収するとき、浴槽水戻り経路を選択し、浴槽水用ポンプを駆動させることが好ましい。
このようにすれば、浴槽水を貯湯槽内に回収することができる。入浴後の浴槽の残り湯はたとえ使用後であっても大きな熱エネルギーを持っている。このように使用した熱を回収して再利用することによってエネルギーの総合効率を向上させることができる。
【0019】
このコージェネレーションシステムは、浴槽内の湯水を貯湯槽に回収するとき、貯湯槽内の水位が前記の許容最高水位であり、浴槽水循環経路内の湯水の温度が温水循環経路内の湯水の温度より所定温度以上高いとき、浴槽水循環経路を選択し、浴槽水用ポンプを駆動させ、温水循環経路に設置されている温水循環ポンプを駆動させるようにしてもよい。
浴槽内の湯水を貯湯槽に回収するとき、貯湯槽内の湯水の水位が許容最高水位に達すると、それ以上の浴槽水を回収することはできない。即ち、それ以上浴槽水から貯湯槽内へ熱を回収することができない。このコージェネレーションシステムでは、浴槽内の湯水を貯湯槽に回収するとき、貯湯槽内の湯水の水位が許容最高水位に達すると、浴槽内の湯水の熱を浴槽水追焚き用熱交換器に入力させ、温水循環経路(例えば高温水を利用する浴室乾燥機用の循環経路等)内の湯水を温水循環ポンプ(例えば暖房用ポンプ)によって循環させて加熱する。このようにすれば、貯湯槽内の貯湯量が最大であるときには、浴槽水の熱のみを回収して温水循環経路内に蓄熱することができる。それまでは排水されていた使用後の浴槽水の持つエネルギーを再利用することができ、エネルギーの総合効率を増大させることができる。
【0020】
このコージェネレーションシステムは、貯湯槽から、浴槽水送り経路と共用経路と浴槽水戻り経路を通って、浴槽をバイパスして貯湯槽に戻る貯湯槽貯水循環経路が形成され、貯湯槽内の水位が許容最高水位であり、貯湯槽内の水温が許容最高温度であり、浴槽水循環経路内の湯水の温度が温水循環経路内の湯水の温度より所定温度以上高いとき、貯湯槽貯水循環経路を選択し、浴槽水用ポンプを駆動させ、温水循環ポンプを駆動させることが好ましい。
貯湯槽内の湯水の水位が許容最高水位に達し、且つ貯湯槽内の湯水の水温が許容最高温度に達すると、それ以上の蓄熱をすることはできない。このコージェネレーションシステムでは、貯湯槽内の湯水の水位が許容最高水位に達し、且つ貯湯槽内の湯水の水温が許容最高温度に達すると、貯湯槽内の湯水の熱を浴槽水追焚き用熱交換器に入力させ、温水循環経路(例えば高温水を利用する浴室乾燥機用の循環経路等)内の湯水を温水循環ポンプ(例えば暖房用ポンプ)によって循環させて加熱する。このようにすれば、貯湯槽内の蓄熱量が最大であるときには、温水循環経路内に蓄熱することができる。また、このようにすれば、逆に、温水循環経路内の熱を貯湯槽に回収することも可能である。コージェネレーションシステムの既存の部材を利用して全体の蓄熱量を増大させることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施形態を説明する。
(形態1) 発電熱を回収する発電熱回収媒体循環路は、発電熱回収媒体が貯湯槽内の湯水と混合されることなく貯湯槽内を通過するように配設されている。給湯用の第2給水経路も貯湯槽内の湯水と混合されることなく貯湯槽内を通過するように配設されている。貯湯槽内の湯水を浴槽に送る湯張り経路と浴槽内の湯水を貯湯槽に戻す浴槽水回収経路が配設されており、貯湯槽内に貯湯される湯水は蓄熱体として利用されるとともに、浴槽に給水して浴槽水としても利用し、使用後の浴槽の残り湯は貯湯槽に回収して再利用することができる。
(形態2) 湯張りの設定温度から必要熱量を算出し、湯張りの設定水位から必要水量を算出する。貯湯槽からの給水温度と給水量を監視し、給水される上水の給水温度を外気温から推定する。貯湯槽内の湯水の給水温度と上水の推定給水温度から、設定温度で設定水位まで湯張りされるように貯湯槽内の湯水の給水量を算出する。
(形態3) 浴槽に給水する場合、貯湯槽内の湯水が第1所定温度まで昇温していれば貯湯槽内の湯水を浴槽に給水し、第1所定温度まで昇温していなければ、第2給水経路を経た上水を給水する。
(形態4) 浴槽水の追焚きは暖房用循環経路内の湯水との熱交換によって行なう。
(形態5) 貯湯槽内の湯水には発電時許容最低水位が設けられている。発電運転中に貯湯槽内の湯水の水位が発電時許容最低水位まで減少すると第1給水経路から給水される。また、貯湯槽内の湯水には許容最高温度が設けられている。発電運転中に貯湯槽内の湯水の温度が許容最高温度まで上昇すると第1給水経路から給水される。
(形態6) 貯湯槽内の湯水には許容最高水位が設けられている。浴槽水を貯湯槽に回収するときに貯湯槽内の湯水の水位が許容最高水位まで上昇すると、浴槽水循環経路内の湯水の温度が暖房用循環経路内の湯水の温度より所定温度以上高いときに、浴槽水循環経路内の湯水の熱を暖房用循環経路に蓄熱する。
(形態7) 貯湯槽内の湯水の水位が許容最高水位まで上昇し、且つ許容最高温度まで上昇すると、浴槽水循環経路内の湯水の温度が暖房用循環経路内の湯水の温度より所定温度以上高いときに、貯湯槽内の湯水の熱を暖房用循環経路に蓄熱する。
【0022】
【実施例】
本発明を具現化した実施例を図1〜7を用いて説明する。図1は本実施例のコージェネレーションシステムの概略構成図であり、図2は制御ユニットとその周辺のブロック図であり、図3〜7は制御ユニットで実施される処理のフローチャートである。
コージェネレーションシステムの構成について説明する。図1に示すように、コージェネレーションシステム10は、電力と発電熱を発生する発電ユニット20と、発電ユニット20の発電熱を蓄熱し、この発電熱によって加熱される温水を利用する蓄熱ユニット15等から構成される。発電ユニット20は、燃料電池22と、改質器30等から構成され、これらは発電ユニットハウジング21に収納されている。改質器30は、炭化水素系の原燃料ガスから水素ガスを生成する。水素を効率よく生成するためには高温度が必要とされることから、改質器30にはバーナ32が内蔵されている。また、改質器30には燃焼ガス管34が接続されており、この燃焼ガス管34は熱交換器70を通過するように配置されている。この構成により、バーナ32の燃焼ガスは燃焼ガス管34を介して熱交換器70に入力されて熱を回収された後、発電ユニットハウジング21外に放出される(図中矢印)。
【0023】
燃料電池22は複数のセルから構成される。燃料電池22には改質器30と連通する図示しない配管が接続されている。その配管を介して改質器30で生成された水素ガスが燃料電池22に供給される。燃料電池22は、空気中の酸素を取込み、取込まれた酸素と改質器30から供給される水素ガスを反応させて発電を行なう。燃料電池22は発電の際に発熱する。燃料電池22には熱媒循環経路24が接続されており、その熱媒循環経路24の熱媒が発電の際に生じる発電熱を回収するようになっている。熱媒循環経路24には熱媒循環ポンプ8が配設されている。本実施例では熱媒として純水を用いる。純水は図示しない純水装置に上水を通過させることによって得る。
【0024】
熱媒循環経路24は、熱交換器74を通過するように配置されている。この構成により、熱媒によって回収された燃料電池22の発電熱が熱交換器74に入力されることになる。
また、熱媒循環経路24には三方弁36が配設されている。三方弁36は、1つの入力口と2つの出力口を備える。三方弁36によって熱媒循環経路24が二手に分岐している。三方弁36の一方の出力口と接続されている熱媒循環経路24は放熱機28を介するように配置されており、他方の出力口と接続されている熱媒循環経路24は放熱機28を介さないように配置されている。この三方弁36は、制御ユニット60によってどちらの出力口を開口するかが制御される。この制御により熱媒が放熱機28を経由して循環するか、放熱機28を経由せずに循環するかが切替えられる。具体的には、図示しない温度センサで測定される熱媒温度が異常に高いときには、熱媒が放熱機28を経由して循環するように三方弁36の出力口が切替えられる。放熱機28は、例えば送風を行なうことで熱媒を冷却する。なお、図示25はシスターンである。
【0025】
蓄熱ユニット15は、貯湯槽44と給湯暖房機50と制御ユニット60等から構成され、これらは蓄熱ユニットハウジング16に収納されている。この蓄熱ユニット15には外気温センサTXが配設されている。発電ユニット20と貯湯槽44の間には、発電熱回収媒体循環路4が配設されている。この発電熱回収媒体循環路4は貯湯槽44内を通過して貯湯槽44内の湯水と混合されないように配管されている。発電熱回収媒体循環路4内の湯水は貯湯槽44内を通過するときに貯湯槽44内の湯水と熱交換される。発電熱回収媒体循環路4の配管は貯湯槽44内の湯水と効率よく熱交換を行なえるように波状に折れ曲がった形状で貯湯槽44内に配設されている。発電熱回収媒体循環路4内の湯水は貯湯槽44の上部から発電ユニット20に送られ、発電ユニット20内の2つの熱交換器74,70を通過し、貯湯槽44の下部から戻るように配設されている。発電熱回収媒体循環路4には発電熱回収媒体循環ポンプ6が配設されている。この発電熱回収媒体循環ポンプ6が駆動することで発電熱回収媒体循環路4内の湯水が循環する(図中矢印方向に循環する)。発電熱回収媒体循環路4を循環する温水は熱交換器70,74で加熱されて昇温し、貯湯槽44内に貯湯された湯水を加熱する。なお、発電熱回収媒体循環ポンプ6は制御ユニット60によって駆動制御される。発電熱回収媒体循環ポンプ6は燃料電池22の発電運転中に駆動するように制御される。
【0026】
蓄熱ユニット15には上水を給水するための給水管64が配されている。給水管64は三手に分岐している。第1給水管64aは貯湯槽44の下部と接続して貯湯槽44内を通過して貯湯槽44内の上部に接続されている。第1給水管64aは貯湯槽44の上部で第1出湯管52と接続されており、この第1出湯管52は後述するミキシングユニット72の一方の入力口72aと接続している。第1給水管64aは上水と貯湯槽44内の湯水とが混合されないように配管されている。第1給水管64a内の上水は貯湯槽44内を通過するときに貯湯槽44内の湯水と熱交換される。第1給水管64aは上水と貯湯槽44内の湯水とが効率よく熱交換を行なえるように波状に折れ曲がった形状で貯湯槽44内に配設されている。第2給水管64bはミキシングユニット72の他方の入力口72bと接続している。第3給水管64cは貯湯槽44の上部に接続しており、給水弁62が開かれると貯湯槽44内の上部に配設された散水器63に給水する。この散水器63は貯湯槽44内の発電熱回収媒体循環路4の上方に配設されている。貯湯槽44内に給水するときにこの散水器63を介することにより、上水が発電熱回収媒体循環路4に効率よく滴下して熱交換性を向上させている。なお、給水弁62は制御ユニット60によって開閉制御される。この制御は後述する。第1出湯管52には温度センサT1が配設されており、第2給水管64bには温度センサT2が配設されている。また、貯湯槽44内の下部には貯湯槽44内の湯水の水温を検出するための温度センサT3が配設されており、貯湯槽44内には貯湯槽44内の湯水の水位を検出するための貯湯槽水位センサL1が配設されている。
【0027】
貯湯槽44の下部には排水弁53が配された下部排水管54aが接続されている。また、貯湯槽44の上部にはオーバーフロー管54bが接続されている。下部排水管54aとオーバーフロー管54bは排水管54に接続されている。
また、貯湯槽44の下部には貯湯槽44内の湯水を浴槽90に送る湯張り経路と浴槽90から貯湯槽44に戻す浴槽水回収経路が接続されている。これらの経路は、貯湯槽44の湯水を送る貯水送り経路66aと、貯湯槽44へ湯水を戻す貯水戻り経路66bと、浴槽90へ湯水を送る浴槽水送り経路68aと、浴槽90の湯水を戻す浴槽水戻り経路68bと、貯湯槽44内の湯水を浴槽90に送る経路と浴槽90から貯湯槽44に戻す経路とを共用する共用経路67と、2つの三方弁13,14から構成されている。三方弁13は2つの入力口13a,13bと出力口13cを有している。三方弁14は入力口14aと2つの出力口14b,14cを有している。共用経路67には温度センサT4と流量センサF1と浴槽水用ポンプ99が配設されている。浴槽90には浴槽水位センサL2が配設されている。詳しい構成は以下に述べる。なお、浴槽水用ポンプ99は制御ユニット60によって駆動制御され、この制御については後述する。
【0028】
貯水送り経路66aは貯湯槽44の下部に接続されている。この貯水送り経路66aの他端は三方弁13の一方の入力口13aに接続されている。三方弁13の出力口13cには共用経路67が接続され、この共用経路67の他端は三方弁14の入力口14aに接続されている。三方弁14の一方の出力口14bには浴槽水送り経路68aが接続され、この浴槽水送り経路68aの他端は浴槽90に接続されている。即ち、三方弁13は入力口13aと出力口13cが開放され、三方弁14は入力口14aと出力口14bが開放された状態となっている。このように形成される湯張り経路によって、貯湯槽44内の湯水が貯水送り経路66aから共用経路67と浴槽水送り経路68aを経て浴槽90に給水される。
また、浴槽水戻り経路68bは浴槽90に接続されている。この浴槽水戻り経路68bの他端は三方弁13の一方の入力口13bに接続されている。先述のように三方弁13の出力口13cには共用経路67が接続され、この共用経路67の他端は三方弁14の入力口14aに接続されている。三方弁14の一方の出力口14cには貯水戻り経路66bが接続され、この貯水戻り経路66bの他端は貯湯槽44の下部に接続されている。即ち、三方弁13は入力口13bと出力口13cが開放され、三方弁14は入力口14aと出力口14cが開放された状態となっている。このように形成される浴槽水回収経路によって、浴槽水が浴槽水戻り経路68bから共用経路67と貯水戻り経路66bを経て貯湯槽44に回収される。
【0029】
ミキシングユニット72は、2つの入力口72a,72bと1つの出力口72cを有している。このミキシングユニット72の一方の入力口72aには第1出湯管52を介して貯湯槽44で加熱された上水が入力され、他方の入力口72bには第2給水管64bを介した上水が入力される。ミキシングユニット72の2つの入力口72a,72bは、それぞれの開口度が可変である。即ち、温水と上水の入力比率が可変である。2つの入力口72a,72bの開口度は制御ユニット60によって制御される。開口度が制御されることで、例えば上水を遮断して(入力口72bを閉じて)第1出湯管52からの温水のみをミキシングユニット72に入力する(入力口72aを開く)ことが可能であり、逆に温水を遮断して(入力口72aを閉じて)第2給水管64bからの上水のみを入力する(入力口72bを開く)ことも可能である。また、入力比率を例えば温水70%、上水30%とすることも可能である。ミキシングユニット72では、入力された温水と上水が混合される。ミキシングユニット72の出力口72cには、第2出湯管76が接続されている。第2出湯管76は給湯暖房機50に接続されている。ミキシングユニット72で混合された温水は上水の供給圧力によって第2出湯管76を経て給湯暖房機50へ供給される。
【0030】
給湯暖房機50にはシスターン51と2つのバーナ38,56が備えられている。給湯暖房機50には湯水を案内する複数の経路が配されている。また、給湯暖房機50の外部には外気温センサTXが配設されている。
ミキシングユニット72に接続された第2出湯管76の他端は給湯経路94に接続されている。この給湯経路94は二手に分岐している。一方の給湯経路94aは例えば洗面所や台所の蛇口等の給湯箇所に続いている。給湯箇所での給湯温度は図示しないリモコン(17:図2参照)によって予め操作されて設定されている。この給湯経路94aには図示しない温度センサが配設されている。給湯経路94aは、給湯経路94a内の湯水がバーナ38によって加熱されるように配設されている。バーナ38は制御ユニット60によって駆動制御される。具体的には、給湯経路94a内の湯水の温度が給湯箇所での給湯設定温度より低い場合にバーナ38が駆動される。
バーナ38を通過後の給湯経路94aには温水供給路80が接続されている。この温水供給路80は先述の共用経路67に接続されている。温水供給路80には浴槽水補給弁82が配されており、この浴槽水補給弁82が開かれると、給湯経路94aを介して上水が共用経路67に誘導される。浴槽水補給弁82は制御ユニット60によって開閉制御される。
また、他方の給湯経路94bはシスターン51に接続されている。シスターン51と接続されている給湯経路94bには暖房用補水弁95が配設されている。暖房用補水弁95が開かれると、給湯経路94からの湯水がシスターン51に導入される。暖房用補水弁95は制御ユニット60によって開閉制御される。
【0031】
シスターン51には高温用循環経路84と低温用循環経路86が接続されている。詳しくは、シスターン51には1つの共通経路2が接続されており、この共通経路2には暖房用ポンプ3と温度センサT5が配設されている。この共通経路2が二手に分岐し、高温用循環経路84と低温用循環経路86を形成している。高温水用循環路84は高温用負荷92を通過するように配設されている。高温用循環経路84は、シスターン51内の湯水を高温用負荷92に送り、利用された後の湯水をシスターン51に戻す(図中矢印方向)。高温用循環経路84には熱動弁85が配設されている。この熱動弁85が開くことによってシスターン51内の湯水が高温用負荷92に送られる。熱動弁85は高温用負荷92の運転スイッチのオン・オフを切替えることによって開閉する。本実施例では、高温用負荷92は浴室乾燥機である。高温用循環経路84の湯水は、先述の暖房用ポンプ3が駆動することによって循環する。この暖房用ポンプ3は制御ユニット60によって駆動制御される。この制御については後述する。
バーナ56は高温用循環経路84内の湯水を加熱するために配設されている。バーナ56は制御ユニット60によって駆動制御される。高温用循環経路84内の湯水は通常約80℃になるように制御されている。
【0032】
高温用循環経路84には追焚き用循環経路88が接続されている。追焚き用循環経路88には追焚き用熱交換器91が配設されている。この追焚き用循環経路88に配設された熱動弁89が開くと、高温用循環経路84から高温の湯水が誘導され、湯水の熱が追焚き用熱交換器91に入力される。熱動弁89は制御ユニット60によって開閉制御される。
浴槽水を追焚きするとき、浴槽水は浴槽水循環経路内を循環する。この浴槽水循環経路は先述の浴槽水送り経路68aと浴槽水戻り経路68bと共用経路67と2つの三方弁13,14から構成されている。共用経路67は先述の追焚き用熱交換器91を通過するように配設されている。浴槽水は浴槽水戻り経路68bから送られて、共用経路67を通り、浴槽水送り経路68aを経て浴槽90へ戻される。このとき、三方弁13は入力口13bと出力口13cが開放され、三方弁14は入力口14aと出力口14bが開放された状態となっている。先述のように共用経路67には浴槽水用ポンプ99が配設され、この浴槽水用ポンプ99が駆動することによって浴槽水循環経路内の湯水が循環する。浴槽水の追焚きは浴槽水が追焚き用熱交換器91で加熱されることによって行なわれる。
【0033】
低温用循環路86は低温用負荷96を通過するように配設されている。低温用循環経路86は、シスターン51内の湯水を低温用負荷96に送り、利用された後の湯水をシスターン51に戻す(図中矢印方向)。低温用循環経路86の経路86aには熱動弁87が配設されている。この熱動弁87が開くことによってシスターン51内の湯水が低温用負荷96に送られる。熱動弁87は制御ユニット60によって開閉制御される。本実施例では、低温用負荷96は床暖房機である。低温用循環経路86の湯水は、先述の暖房用ポンプ3が駆動することによって循環する。低温用循環経路86内の湯水は通常約60℃になるように制御されている。
【0034】
次に、図2を用いて制御ユニット60とそれに接続される各種装置の構成を説明する。図2は制御ユニット60に各種装置が接続される様子を示したブロック図である。なお、図2には本発明を特徴付けるセンサと装置のみを示している。制御ユニット60は、発電ユニット20と蓄熱ユニット15の双方を構成する機器を統括的に制御する。
図2に示すように、制御ユニット60は、CPU102とROM103とRAM105と出力ポート108と入力ポート107から構成される。これらCPU102、ROM103およびRAM105はバス109によって出力ポート108および入力ポート107と相互に接続されている。
CPU102は、ROM103に格納された制御プログラムに従ってコージェネレーションシステム10を構成する各種装置を統括的に制御する。ROM103に格納されている制御プログラムには、各温度センサT1,T2,T3,T4,T5が検出する温度や、貯湯槽水位センサL1や浴槽水位センサL2が検出する水位や、流量センサF1が検出する水量等に基づいて各三方弁36,13,14の切替えや各熱動弁62,82,95,85,87,89の開閉、所定のポンプ8,6,3,99の駆動を行なう処理等を実現するためのプログラムが含まれている。RAM105は、ワークメモリとして使用されるメイン記憶素子であって、温度等の各種データや出入力信号等が各種プログラムの実行に応じて格納される。
【0035】
入力ポート107には、外気温センサTXや温度センサT1,T2,T3,T4,T5や貯湯槽水位センサL1や浴槽水位センサL2や流量センサF1が接続されている。また、入力ポート107は、給湯暖房機50を介してリモコン17から信号を受信することができる。
外気温センサTXは外気温を示し、温度センサT1は貯湯槽44内を通過する第1給水管64a内の湯水をミキシングユニット72へ給水する第1出湯管52内の水温を示し、温度センサT2は上水をミキシングユニット72へ給水する第2給水管64b内の水温を示し、温度センサT3は貯湯槽44内の湯水の水温を示し、温度センサT4は共用経路67内の湯水の水温を示し、温度センサT5は高温用循環経路84と低温用循環経路86の共通経路2内の湯水の水温を示す。貯湯槽水位センサL1は貯湯槽44内の湯水の水位を示し、浴槽水位センサL2は浴槽90内の湯水の水位を示す。流量センサF1は共用経路67を通過する湯水の水量を示す。入力ポート107は温度や水位や水量のデータをそれぞれ所定のデータ信号に変換して出力する。これらの各センサは温度や水位や水量を常時測定し、その測定結果を常時出力している。
給湯暖房機50は、リモコン17を用いて使用者が設定した給湯設定温度や、暖房設定温度や、風呂の湯張りの設定温度や設定水位等を所定のデータ信号に変換にして出力する。各センサや給湯暖房機50から出力された信号は入力ポート107で受信され、入力ポート107で受信された信号はバス109を介してCPU102、ROM103,RAM105に取込まれる。RAM105では、各センサで測定されたデータが常時更新される(書換えられる)。
【0036】
出力ポート108には、三方弁36,13,14、給水弁62、浴槽水補給弁82、暖房用補水弁95、高温用熱動弁85、低温用熱動弁87、追焚き用熱動弁89、熱媒循環ポンプ8、発電熱回収媒体循環ポンプ6、暖房用ポンプ3、浴槽水用ポンプ99、燃料電池22、改質器30、ミキシングユニット72、給湯暖房機50が接続されている。
三方弁36,13,14は制御ユニット60からの信号に基づいて入力口や出力口を切替える。各熱動弁62,82,95,85,87,89は制御ユニット60からの信号に基づいて開閉する。各ポンプ8,6,3,99は制御ユニット60からの信号に基づいて駆動する。燃料電池22は、制御ユニット60からの信号に基づいて発電運転を行なう。改質器30は、制御ユニット60からの信号に基づいてその起動と停止を行なう。改質器30が駆動しているときにはバーナ32で加熱が行われる。ミキシングユニット72は、制御ユニット60からの信号に基づいて2つの入力口72a,72bの開口比率を変更する。給湯暖房機50は、制御ユニット60からの信号に基づいてバーナ38,56を燃焼させる。
【0037】
次に、図3〜図7を用いて制御ユニット60が行なう処理について説明する。なお、以下で説明する処理は、本発明を特徴付ける処理についてのみ説明する。従って、ミキシングユニット72での入力口72a,72bの開口比率の決定処理、決定された開口比率に従ってミキシングユニット72を駆動する処理、給湯処理等については公知の処理が実施されればよく、本明細書での説明は省略するものとする。
図3に示す処理では、まず発電ユニット20が発電運転中であるかが判別される(ステップS10)。発電運転が停止中であれば(ステップS10でNOであれば)後述するA以下の処理(図4参照)に進み、発電運転中であれば(ステップS10でYESであれば)ステップS12に進む。ステップS12では貯湯槽44内の湯水の水温が60℃に達したか否かが判別される。貯湯槽44内の湯水を浴槽水として繰返して利用することによってレジオネラ菌等の雑菌が繁殖する可能性がある。しかし、湯水を60℃以上に加熱することで雑菌は殺菌される。従って、温度センサT3から受信している水温のデータが60℃以上であれば(ステップS12でYESであれば)貯湯槽44内の湯水は殺菌済みであるとみなされてステップS14に進む。水温のデータが60℃を下回っていれば(ステップS12でNOであれば)、貯湯槽44内の湯水は未殺菌であるとみなされて後述するステップS26に進む。
ステップS14では浴槽90への湯張り要求があるかが判別される。湯張り要求がなければ(ステップS14でNOであれば)ステップS10に戻り、湯張り要求があれば(ステップS14でYESであれば)ステップS16に進み、浴槽水用ポンプ99を起動させ、三方弁13の入力口13aと出力口13cを開放し、三方弁14の入力口14aと出力口14bを開放する。このステップS16の処理によって湯張り経路が形成され、貯湯槽44内の湯水が浴槽90へ給水される。
【0038】
ステップS18に進み、浴槽90への湯張りに必要な貯湯槽44内の湯水の水量を以下に記すように演算する。
湯張りの場合、利用者によって湯張り温度と湯張り水位が設定される。湯張りの設定温度から必要熱量を算出し、湯張りの設定水位から必要水量を算出する。貯湯槽44からの給水温度は温度センサT4によって検出される。温水供給路80から給水される上水の給水温度は外気温から後述のように推定される。外気温は外気温センサTXによって検出される。このようにして得られる貯湯槽44内の湯水の給水温度データと上水の推定給水温度データから、設定温度で設定水位まで湯張りされるように貯湯槽44内の湯水の給水量(Xリットルとする)を次のように演算する。
(貯湯槽44からの給水温度)×X+(上水の推定給水温度)×(必要水量−X)=必要熱量
例えば、湯張りの設定温度が40℃であり、湯張りの設定水位から水量が300リットル必要である場合、必要とされる熱量は12000kcal(300×40)である。貯湯槽44から給水される湯水の給水温度が60℃であり、外気温が25℃であるときの貯湯槽44からの給水量(Xリットル)を演算する。
外気温から推定される上水の推定給水温度は以下のように設定されている。外気温が30℃以上のときは上水の推定水温を25℃とする。外気温が20℃以上30℃未満のときは上水の推定水温を20℃とする。外気温が5℃以上20℃未満のときは上水の推定水温を15℃とする。外気温が5℃以下のときは上水の推定水温を10℃とする。従って、外気温が25℃であれば上水の推定水温を20℃として貯湯槽44からの給水量(Xリットル)を演算する。
60X+20(300−X)=12000
X=150(リットル)
従って、貯湯槽44内の湯水を150リットル浴槽90へ給水する。そして、設定水位まで湯張りするため、さらに150リットル(300−150)の上水を給水する。このようにすれば、計算上は浴槽90に給水された湯水の水温が設定温度である40℃となる。
【0039】
ステップS20に進み、貯湯槽44内の湯水の水位が発電時許容最低水位(44a:図1参照)以上であるか否かが判別される。発電時許容最低水位は、貯湯槽44内の湯水と発電熱回収媒体循環路4内の湯水とが熱交換したときに設計値の熱回収量が保障できる水位をさす。このときは発電運転中であるため、貯湯槽44から浴槽90へ給水することによって貯湯槽44内の湯水の水位が発電時許容最低水位を下回ったときには(ステップS20でNOのときには)、貯湯槽44から浴槽90への給水を停止しなければならない。即ち、まずステップS24に進んで浴槽水用ポンプ99を停止させる。次にステップS28に進んで三方弁13の入力口13aを入力口13bに切替えて入力口13bと出力口13cを開放し、三方弁14の入力口14aと出力口14bはそのまま開放し、浴槽水補給弁82を開く。このステップS24とS28の処理によって貯湯槽44内の湯水の浴槽90への給水が停止し、温水供給路80から上水が補水される。上水は浴槽水の水位が設定水位となるまで(ステップS30でYESとなるまで)補水される。
また、貯湯槽44から浴槽90へ給水しても貯湯槽44内の湯水の水位が発電時許容最低水位以上であれば(ステップS20でYESであれば)、ステップS22に進む。ステップS22では貯湯槽44からの給水量がXリットルに達したか否かを判別する。流量センサF1が測定している共用経路67内の水量データがXリットルに達していれば(ステップS22でYESであれば)、ステップS24に進んで貯湯槽44からの給水を終了させ、ステップS28に進んで上水を補水し、さらにステップS30に進んで浴槽90内の湯水の水位を微調整する。共用経路67内の水量データがXリットルに達するまで(ステップS22でYESとなるまで)ステップS20とS22の処理が繰返される。
【0040】
ステップS12で貯湯槽44内の湯水の水温が60℃に達したか否かが判別されたとき、温度センサT3から受信している水温のデータが60℃を下回っていれば(ステップS12でNOであれば)、貯湯槽44内の湯水は未殺菌であるとみなされる。このような未殺菌の湯水を浴槽水として利用することは衛生面から好ましくない。従って、ステップS16〜S24の貯湯槽44内の湯水を浴槽90に給水する処理は行なわず、ステップS26に進む。貯湯槽44内の湯水が未殺菌状態であるときに湯張り要求があった場合(ステップS26でYESとなった場合)にはステップS28に進み、三方弁13の入力口13bと出力口13cを開放し、三方弁14の入力口14aと出力口14bを開放し、浴槽水補給弁82を開く。このステップS28の処理によって上水が浴槽90へ給水される。この上水は浴槽水の水位が設定水位となるまで(ステップS30でYESとなるまで)補水される。
このとき給水される上水は貯湯槽44内の第1給水管64aを通過した上水である。この上水は貯湯槽44内の湯水の熱によって給水温度より昇温している。即ち、貯湯槽44内の湯水が未殺菌であるときには湯水自体は利用せず、貯湯槽44内の湯水の熱のみを利用する。
【0041】
ステップS30で浴槽90内に設定水位まで給水されると、ステップS32に進む。ステップS32では、浴槽水補給弁82を閉じ、浴槽水用ポンプ99を起動させ、追焚き用熱動弁89を開く。さらにステップS34に進み、暖房用ポンプ3を起動させ、暖房用バーナ56を燃焼させる。なお、このステップS34の処理は強制的に暖房用バーナ56を燃焼させて暖房用循環経路(追焚き用循環経路88)内の湯水を循環させるものであり、このとき暖房運転中であればこのステップS34の処理は行なわない。このステップS32からS34の処理によって上水の補水が停止し、浴槽水が追焚きされる。追焚き運転は浴槽水の水温が設定温度となるまで(ステップS36でYESとなるまで)行なわれる。
ステップS36で浴槽水が設定温度まで追焚きされると、ステップS38に進む。ステップS38では、浴槽水用ポンプ99を停止させ、追焚き用熱動弁89を閉じる。さらにステップS40に進み、暖房用ポンプ3を停止させ、暖房用バーナ56を停止させる。なお、このステップS40の処理も、このとき暖房運転中であれば行なわない。このステップS38からS40の処理によって浴槽水の追焚きが停止する。
【0042】
以上のことから、このコージェネレーションシステム10では、発電ユニット20が発電運転中であって、貯湯槽44内の湯水がレジオネラ菌等の雑菌が殺菌される温度(本実施例では60℃)まで昇温していれば、貯湯槽44内の湯水を浴槽90に給水して浴槽水として利用する。このとき、貯湯槽44内の湯水を最大限に利用する。即ち、貯湯槽44内の湯水の水温が湯張りの設定温度より高温であれば、湯張りに必要な熱量は全て貯湯槽44内の湯水から得るため、補助熱源機(本実施例では暖房用バーナ56)を燃焼させることなく湯張りを行なうことができる。また、貯湯槽44内の湯水の水温が湯張りの設定温度より低温であっても、貯湯槽44内の湯水を浴槽90に給水し、追焚きすることによって浴槽水として利用することができる。
一方、貯湯槽44内の湯水が殺菌される温度まで昇温していなければ、衛生上の配慮から浴槽90へは給水しない。湯張りには貯湯槽44内の湯水は利用せず、上水のみを給水して追焚きして利用する。このとき給水される上水は貯湯槽44内を通過した上水であり、通過するときに昇温している。貯湯槽44内の湯水の持つ熱を利用することができる。
【0043】
図3のステップS10で発電ユニット20が発電運転中であるかが判別されたとき、発電運転が停止中であれば(ステップS10でNOであれば)図4に示す処理を行なう。この図4に示す処理は先述の図3の処理とほぼ同様である。
図3に示す処理では、貯湯槽44内の湯水の水温が殺菌温度である60℃に達したか否かが判別される(ステップS52)。温度センサT3から受信している水温のデータが60℃以上であれば(ステップS52でYESであれば)貯湯槽44内の湯水は殺菌済みであるとみなされてステップS54に進む。水温のデータが60℃を下回っていれば(ステップS52でNOであれば)、貯湯槽44内の湯水は未殺菌であるとみなされて後述するステップS66に進む。
ステップS54では浴槽90への湯張り要求があるかが判別される。湯張り要求がなければ(ステップS54でNOであれば)図3のステップS10に戻り、湯張り要求があれば(ステップS54でYESであれば)ステップS56に進み、浴槽水用ポンプ99を起動させ、三方弁13の入力口13aと出力口13cを開放し、三方弁14の入力口14aと出力口14bを開放する。このステップS56の処理によって湯張り経路が形成され、貯湯槽44内の湯水が浴槽90へ給水される。
【0044】
ステップS58に進み、浴槽90への湯張りに必要な貯湯槽44内の湯水の水量(Xリットル)を先述のように演算する。ステップS60に進み、貯湯槽44内の湯水の水位が許容最低水位(44b:図1参照)以上であるか否かが判別される。許容最低水位は、貯湯槽44の下部に配設されている温度センサT3によって温度を検出することができる最低の水位をさす。このとき発電運転は停止中であり貯湯槽44内の湯水は蓄熱しなくてもよいため、貯湯槽44内の湯水を全て利用してしまってもよい。この許容最低水位は貯湯槽44内の湯水の水温を常時検出可能にするために設けられている。貯湯槽44から浴槽90へ給水することによって貯湯槽44内の湯水の水位が許容最低水位を下回ったときには(ステップS60でNOのときには)、貯湯槽44から浴槽90への給水を停止しなければならない。即ち、まずステップS64に進んで浴槽水用ポンプ99を停止させる。次にステップS68に進んで三方弁13の入力口13aを入力口13bに切替えて入力口13bと出力口13cを開放し、三方弁14の入力口14aと出力口14bはそのまま開放し、浴槽水補給弁82を開く。このステップS64とS68の処理によって貯湯槽44内の湯水の浴槽90への給水が停止し、温水供給路80から上水が補水される。上水は浴槽水の水位が設定水位となるまで(ステップS70でYESとなるまで)補水される。
また、貯湯槽44から浴槽90へ給水しても貯湯槽44内の湯水の水位が許容最低水位以上であれば(ステップS60でYESであれば)、ステップS62に進む。ステップS62では貯湯槽44からの給水量がXリットルに達したか否かを判別する。流量センサF1が測定している共用経路67内の水量データがXリットルに達していれば(ステップS62でYESであれば)、ステップS64に進んで貯湯槽44からの給水を終了させ、ステップS68に進んで上水を補水し、さらにステップS70に進んで浴槽90内の湯水の水位を微調整する。共用経路67内の水量データがXリットルに達するまで(ステップS62でYESとなるまで)ステップS60とS62の処理が繰返される。
【0045】
ステップS52で貯湯槽44内の湯水の水温が60℃に達したか否かが判別されたとき、温度センサT3から受信している水温のデータが60℃を下回っていれば(ステップS52でNOであれば)、貯湯槽44内の湯水は未殺菌であるとみなされる。ステップS56〜S64の貯湯槽44内の湯水を浴槽90に給水する処理は行なわず、ステップS66に進む。貯湯槽44内の湯水が未殺菌状態であるときに湯張り要求があった場合(ステップS66でYESとなった場合)にはステップS68に進み、三方弁13の入力口13bと出力口13cを開放し、三方弁14の入力口14aと出力口14bを開放し、浴槽水補給弁82を開く。このステップS68の処理によって上水が浴槽90へ給水される。この上水は浴槽水の水位が設定水位となるまで(ステップS70でYESとなるまで)補水される。
【0046】
ステップS70で浴槽90内に設定水位まで給水されると、ステップS72に進む。なお、ステップS72以降の処理は図3に示すステップS32以降の処理と同様である。ステップS72では、浴槽水補給弁82を閉じ、浴槽水用ポンプ99を起動させ、追焚き用熱動弁89を開く。さらにステップS74に進み、暖房用ポンプ3を起動させ、暖房用バーナ56を燃焼させる。なお、このとき暖房運転中であればこのステップS74の処理は行なわない。このステップS72からS74の処理によって上水の補水が停止し、浴槽水が追焚きされる。追焚き運転は浴槽水の水温が設定温度となるまで(ステップS76でYESとなるまで)行なわれる。
ステップS76で浴槽水が設定温度まで追焚きされると、ステップS78に進む。ステップS78では、浴槽水用ポンプ99を停止させ、追焚き用熱動弁89を閉じる。さらにステップS80に進み、暖房用ポンプ3を停止させ、暖房用バーナ56を停止させる。なお、このステップS80の処理も、このとき暖房運転中であれば行なわない。このステップS78からS80の処理によって浴槽水の追焚きが停止する。
【0047】
以上のことから、このコージェネレーションシステム10では、発電ユニット20が発電運転が停止中であっても発電運転中と同様の効果が得られる。貯湯槽44内の湯水がレジオネラ菌等の雑菌が殺菌される温度(本実施例では60℃)まで昇温していれば、貯湯槽44内の湯水を浴槽90に給水して浴槽水として利用する。このときも、貯湯槽44内の湯水を最大限に利用する。貯湯槽44内の湯水は熱交換用の水位を維持しなくてもよいため、さらに多くの湯水を利用することが可能である。貯湯槽44内の湯水の水温が湯張りの設定温度より高温であれば、湯張りに必要な熱量は全て貯湯槽44内の湯水から得るため、補助熱源機(本実施例では暖房用バーナ56)を燃焼させることなく湯張りを行なうことができる。また、貯湯槽44内の湯水の水温が湯張りの設定温度より低温であっても、貯湯槽44内の湯水を浴槽90に給水し、追焚きすることによって浴槽水として利用することができる。
一方、貯湯槽44内の湯水が殺菌される温度まで昇温していなければ、衛生上の配慮から浴槽90へは給水しない。湯張りには貯湯槽44内の湯水は利用せず、上水のみを給水して追焚きして利用する。このとき給水される上水は貯湯槽44内を通過した上水であり、通過するときに殺菌温度にまでは達していないものの昇温している。貯湯槽44内の湯水の持つ熱を利用することができる。
【0048】
ところで、このコージェネレーションシステム10では、図5に示すように蓄熱が行なわれる。発電ユニット20が発電運転中であるとき(ステップS90でYESであるとき)、ステップS92へ進む。ステップS92では貯湯槽44内の湯水の温度が70℃以上であるか否かを判別する。温度センサT3が測定している温度データが70℃以上になったとき(YESになったとき)、ステップS94に進み、貯湯槽44内の湯水の水位が貯湯槽44内の許容最高水位(44c:図1参考)に達したか否かを判別する。この許容最高水位は発電熱回収媒体循環路4や第1給水管64aと貯湯槽44内の湯水との熱交換部より上方に位置し、且つ貯湯槽44内に配設された散水器63より下方に位置しており、熱交換や上水の散水を正常に行なうことができる上限の水位である。貯湯槽水位センサL1が監視している貯湯槽44内の湯水の水位がこの許容最高水位に達すると(ステップS94でYESになると)、貯湯槽44内にはこれ以上貯湯することができない。即ち、貯湯槽44内にはこれ以上蓄熱することができない。
【0049】
そこで、ステップS96に進み、暖房運転が停止中であるか否かが判別される。暖房運転が停止中であれば(ステップS96でYESであれば)暖房用循環経路84,86内の湯水の水温が低い可能性が高い。従って、ステップS98に進み、浴槽水用ポンプ99を起動させ、三方弁13の入力口13aと出力口13cを開放し、三方弁14の入力口14aと出力口14cを開放する。このステップS98の処理によって、貯湯槽貯水循環経路内の湯水が循環する。この貯湯槽貯水循環経路は貯水送り経路66aと貯水戻り経路66bと共用経路67と2つの三方弁13,14から構成されている。三方弁13の入力口13aと出力口13cが開放され、三方弁14の入力口14aと出力口14cが開放され、浴槽水用ポンプ99が駆動することにより、貯湯槽44内の湯水は貯水送り経路66aから送られて、共用経路67を通り、貯水戻り経路66bを経て貯湯槽44へ戻される。この貯湯槽貯水循環経路内の湯水が循環することによって貯湯槽44内の湯水の熱が共用経路67に配された追焚き用熱交換器91に入力される。
さらにステップS100に進み、暖房用ポンプ3を起動させ、追焚き用熱動弁89を開く。このステップS100の処理によって、追焚き用熱交換器91に入力された熱が暖房用循環経路84,86内の湯水に入力される。即ち、ステップS98とS100の処理によって貯湯槽44内の熱が暖房用循環経路84,86内に運ばれて蓄熱される。
【0050】
ステップS102に進み、貯湯槽貯水循環経路内の水温と暖房用循環経路84,86内の水温の差が10℃以下となったか否かが判別される。貯湯槽貯水循環経路内の水温と暖房用循環経路84,86内の水温の差が10℃以下になるまでステップS96〜S102の処理が繰返される。これらの経路内の水温の差が10℃以下となったら(ステップS102でYESとなったら)ステップS104に進む。ステップS104では暖房用ポンプ3を停止させ、追焚き用熱動弁89を閉じ、浴槽水用ポンプ99を停止させる。このステップS104の処理によって貯湯槽44から暖房用循環経路84,86への熱の移動が終了する。
【0051】
ステップS94で貯湯槽水位センサL1が監視している貯湯槽44内の湯水の水位が許容最高水位に達していなければ(ステップS94でNOであれば)ステップS106に進む。ステップS106では第3給水管64cに設けられた給水弁62が開かれる。貯湯槽44内の上部に配された散水器63を介して貯湯槽44内に上水が給水される。上水の給水によって貯湯槽44内の水温が下降し、殺菌温度である60℃に達したら(ステップS108でYESになったら)ステップS110に進んで給水弁62を閉じる。ステップS106〜S110の処理によって、殺菌温度を維持しながら貯湯槽44内の蓄熱体である湯水の水量を増加させ、蓄熱可能な熱量を増大させる。
ステップS96で暖房運転中であれば暖房用循環経路84,86内の湯水はすでに高温である可能性が高く、これ以上の蓄熱は期待できない。従って、ステップS110に進んで発電熱回収媒体循環ポンプ6を強制的に停止させ、発電熱の回収を停止する。
【0052】
以上のことから、このコージェネレーションシステム10では、発電ユニット20の発電運転によって生じる発電熱の蓄熱量に応じて貯湯槽44内の湯水の水位を上昇させる。このとき、貯湯槽44内の湯水の温度は、レジオネラ菌等の雑菌が繁殖できない高温(本実施例では60℃)に維持される。貯湯槽44内の水位が限界となるまで蓄熱された場合、暖房運転が停止中であれば、貯湯槽44内の熱を暖房用循環経路84,86内に運搬して蓄熱させる。このことによって、貯湯槽44内の湯水を常時殺菌された状態で貯湯し、浴槽水として利用することができる。また、貯湯槽44の蓄熱量が最大となったときには暖房用循環経路84,86内にも蓄熱することができ、新たな部材を付加することなく蓄熱量を増大させることができる。
【0053】
次に、浴槽90に貯湯されて使用された後の残り湯を貯湯槽44に回収する際の処理を図6に示す。浴槽水の回収要求があると(ステップS120でYESとなると)ステップS122に進み、浴槽水用ポンプ99を起動させ、三方弁13の入力口13bと出力口13cが開放され、三方弁14の入力口14aと出力口14cが開放される。このステップS122の処理によって浴槽水回収経路が形成され、浴槽水が貯湯槽44へ回収される。
【0054】
ステップS124に進み、貯湯槽44内の湯水の水位が許容最高水位(44c:図1参照)に達したか否かが判別される。貯湯槽水位センサL1が測定する水位データが許容最高水位に達していなければ(ステップS124でNOであれば)ステップS138に進んでこれ以上浴槽水を回収可能か否かが判別される。即ち、浴槽水位センサL2が測定する水位データが、回収可能な許容最低水位に達していなければ(ステップS138でNOであれば)ステップS124に戻り、許容最低水位に達していれば(ステップS138でYESであれば)ステップS136に進んで浴槽水用ポンプ99を停止させて回収を停止する。また、貯湯槽水位センサL1が測定する水位データが許容最高水位に達していれば(ステップS124でYESであれば)ステップS126に進む。このとき貯湯槽44内の湯水の水位が許容最大であるため、ステップS126以降で暖房用循環経路84,86内に蓄熱可能であるかを判別し、可能であれば以下に示す処理を行なう。
【0055】
ステップS126では暖房運転が停止中であるか否かが判別される。暖房運転が停止中であれば(ステップS126でYESであれば)暖房用循環経路84,86内に蓄熱可能であるとみなされてステップS128に進み、暖房用ポンプ3を起動させる。さらにステップS130に進み、三方弁13の入力口13bと出力口13cはそのまま開放され、三方弁14の出力口14cを出力口14bに切替えて入力口14aと出力口14bが開放される。このステップS128〜S130の処理によって浴槽水回収経路から浴槽水循環経路に切替えられ、浴槽水の熱が追焚き用熱交換器91に入力されて、さらにこの熱が暖房用循環経路84,86内に蓄熱される。この暖房用循環経路84,86内への蓄熱は、共用経路67内の水温と暖房用循環経路84,86内の水温との差が10℃以下となるまで(ステップS132でYESとなるまで)行なわれる。ステップS134に進んで暖房用ポンプ3を停止し、追焚き用熱動弁89を閉じ、さらにステップS136に進んで浴槽水用ポンプ99を停止させる。このステップS134〜S136の処理によって浴槽水循環経路内から暖房用循環経路84,86内への蓄熱が終了する。
【0056】
ステップS126で暖房運転中であれば(ステップS126でNOであれば)ステップS140に進み、共用経路67内の水温と暖房用循環経路84,86内の水温との差が10℃以上であるか否かが判別される。これらの水温の差が10℃以上であれば(ステップS140でYESであれば)、暖房用循環経路84,86内に蓄熱可能であるとみなされてステップS142に進む。ステップS142では三方弁13の入力口13bと出力口13cはそのまま開放され、三方弁14の出力口14cを出力口14bに切替えて入力口14aと出力口14bが開放される。このステップS142の処理によって浴槽水回収経路から浴槽水循環経路に切替えられ、浴槽水の熱が追焚き用熱交換器91に入力されて、さらにこの熱が暖房用循環経路84,86内に蓄熱される。この暖房用循環経路84,86内への蓄熱は、共用経路67内の水温と暖房用循環経路84,86内の水温との差が10℃以下となるまで(ステップS144でYESとなるまで)行なわれた後、ステップS136に進んで浴槽水用ポンプ99を停止させる。このステップS136の処理によって浴槽水循環経路内から暖房用循環経路84,86内への蓄熱が終了する。
ステップS140で共用経路67内の水温と暖房用循環経路84,86内の水温の差が10℃を下回れば(ステップS140でNOであれば)、暖房用循環経路84,86内に蓄熱することは不可能であるとみなされてステップS136に進んで浴槽水用ポンプ99を停止させて浴槽水の貯湯槽44への回収を停止させる。
【0057】
以上のことから、このコージェネレーションシステム10では、浴槽90内に貯湯して使用した浴槽水の残り湯を回収して再利用することができる。貯湯槽44の許容最高水位まで浴槽水を回収することができる。貯湯槽44内の湯水が許容最高水位に達した場合、これ以上湯水を回収することができないため、暖房運転が停止しているときであれば、浴槽水の熱のみを暖房用循環経路84,86内に回収する。暖房運転中であっても、共用経路67内の水温と暖房用循環経路84,86内の水温の差が所定の温度差(本実施例では10℃)以上であれば、浴槽水の熱を暖房用循環経路84,86内に回収することができる。
【0058】
このコージェネレーションシステム10では、貯湯槽44内の湯水を浴槽水として繰返し利用することができる。しかし、貯湯槽44内の湯水がレジオネラ菌等の雑菌が繁殖できない高温(本実施例では60℃)まで昇温していない場合には浴槽水として利用することはできない(図3参照)。そこで、発電ユニット20が継続的に発電運転を行なっていない場合等、発電熱によって貯湯槽44内の湯水を殺菌温度まで昇温させられないとき、以下に示す図7の処理によって貯湯槽44内の湯水を殺菌温度まで昇温させることができる。
【0059】
ステップS160で発電運転が停止しているか否かが判別され、停止していれば(YESであれば)ステップS162に進む。ステップS162では暖房運転が停止しているか否かが判別され、停止中であれば(YESであれば)ステップS164に進み、運転中であればステップS176に進む。
ステップS164では貯湯槽44内の湯水の水温が60℃以下であるか否かが判別される。貯湯槽44内の湯水の水温が60℃以上であれば(ステップS164でNOであれば)、以降の処理は不要であるためにステップS160に戻る。貯湯槽44内の湯水の水温が60℃以下であれば(ステップS164でYESであれば)ステップS166に進む。ステップS168では暖房用ポンプ3を起動させ、暖房用バーナ56を燃焼させて、強制的に暖房用循環経路84,86内の湯水を循環させて加熱する。ステップS168に進み、追焚き用熱動弁89を開き、浴槽水用ポンプ99を起動させ、三方弁13の入力口13aと13cを開放し、三方弁14の入力口14aと出力口14cを開放する。このステップS168の処理によって貯湯槽貯水循環経路が形成され、加熱された暖房用循環経路84,86内の湯水の熱が追焚き用熱交換器91を介して貯湯槽貯水循環経路内の湯水に入力される。即ち、貯湯槽44に貯水されていた湯水が加熱される。この加熱は貯湯槽44内の湯水の水温が60℃以上に昇温するまで(ステップS170でYESとなるまで)行なわれる。貯湯槽44内の湯水が殺菌温度である60℃まで昇温するとステップS172に進んで暖房用ポンプ3を停止させ、暖房用バーナ56を停止させる。さらにステップS174に進んで追焚き用熱動弁89を閉じ、浴槽水用ポンプ99を停止させる。このステップS174の処理によって貯湯槽貯水循環経路内の湯水の循環が停止し、加熱が終了する。
【0060】
ステップS162で暖房運転中であればステップS176に進み、貯湯槽44内の湯水の水温が60℃以下であるか否かが判別される。貯湯槽44内の湯水の水温が60℃以上であれば(ステップS176でNOであれば)、以降の処理は不要であるためにステップS160に戻る。貯湯槽44内の湯水の水温が60℃以下であれば(ステップS176でYESであれば)ステップS178に進む。ステップS178では追焚き用熱動弁89を開き、浴槽水用ポンプ99を起動させ、三方弁13の入力口13aと13cを開放し、三方弁14の入力口14aと出力口14cを開放する。このステップS178の処理によって貯湯槽貯水循環経路が形成され、暖房運転によって高温となっている暖房用循環経路84,86内の湯水の熱が追焚き用熱交換器91を介して貯湯槽貯水循環経路内の湯水に入力される。即ち、貯湯槽44に貯水されていた湯水が加熱される。この加熱は貯湯槽44内の湯水の水温が60℃以上に昇温するまで(ステップS180でYESとなるまで)行なわれる。貯湯槽44内の湯水が殺菌温度である60℃まで昇温するとステップS174に進んで追焚き用熱動弁89を閉じ、浴槽水用ポンプ99を停止させる。このステップS174の処理によって貯湯槽貯水循環経路内の湯水の循環が停止し、加熱が終了する。
【0061】
以上のことから、このコージェネレーションシステム10では、発電運転が停止している場合、貯湯槽44内の湯水を暖房用循環経路84,86等の温水循環経路内の湯水と熱交換させる。暖房用バーナ56等の補助熱源機が燃焼中でなければ強制的に燃焼させ、貯湯槽44内の湯水を温水循環経路内の湯水と熱交換させる。このことによって、発電熱が得られないときであっても貯湯槽44内の湯水を殺菌することができる温度まで加熱することができ、常時、貯湯槽44内の湯水を浴槽水として繰返し利用することができる。
【0062】
本発明のコージェネレーションシステムでは、蓄熱体である貯湯槽内の湯水は浴槽に給水されて浴槽水として使用される。そして、使用後の浴槽水は貯湯槽に戻されて貯湯される。この回収された浴槽水は貯湯槽内で加熱されて再び浴槽に給水される。即ち、貯湯槽内の湯水は、蓄熱体として利用されると同時に浴槽水として繰返し利用される。貯湯槽内の湯水は発電熱によって高温に加熱されるため、新たに殺菌用の機器を付加することなくレジオネラ菌等の雑菌を殺菌することができる。従って、衛生上、何ら問題なく貯湯槽内の湯水を浴槽水として繰返し利用することができる。
【0063】
また、本発明のコージェネレーションシステムでは、浴槽へ湯張りするとき、貯湯槽内の湯水が加熱殺菌済みであれば浴槽水として利用し、未殺菌であれば利用せずに上水を給水して使用する。貯湯槽内の湯水を湯張りする場合、貯湯槽内の湯水や湯水の持つ熱を可能な限り利用する。例えば、貯湯槽内の湯水が湯張りの設定温度より高温であれば、必要熱量は貯湯槽内の湯水から得るようにし、水位調整は上水を給水することによって行なう。また、貯湯槽内の湯水が湯張りの設定温度より低温であれば、貯湯槽内の湯水を設定水位まで給水し、湯温調整は追焚きすることによって行なう。さらに、貯湯槽内の湯水の水量が不足するときには貯湯槽に蓄熱された熱によって加熱された上水を補水して追焚きに用いられる熱を最小限に抑える。これによれば、貯湯槽内の湯水を積極的に再利用するため、エネルギーを最大限に再利用することとなり、エネルギーの総合効率を非常に向上させることができる。
【0064】
さらに、本発明のコージェネレーションシステムでは、貯湯槽内の湯水の水位を蓄熱量の増加に伴って上昇させる。このことによって蓄熱体としての水の使用量は低下するだけでなく、貯湯槽内の湯水の水温を高温に維持して雑菌の繁殖を防止することができる。また、このことによって貯湯槽内には水道圧が掛らないため、低圧に保持することができる。従って、貯湯槽の形状の制約が緩和され、コストダウンをも実現することができる。
【0065】
加えて、本発明のコージェネレーションシステムによれば、貯湯槽への蓄熱量が最大値に達した場合には、暖房用循環経路等の温水循環経路内に蓄熱することができる。また、浴槽水を貯湯槽へ回収するとき、貯湯槽内の湯水の水位が許容最高水位に達した場合には、浴槽水の熱のみを暖房用循環経路等の温水循環経路内に回収することができる。コストアップを招くことなく、且つ新たに蓄熱用の部材を付加することなく、蓄熱量を増大させることができる。
【0066】
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組み合わせによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組み合わせに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施例のコージェネレーションシステムの概略構成図。
【図2】 制御ユニットとその周辺のブロック図。
【図3】 制御ユニットで実施される処理のフローチャート。
【図4】 制御ユニットで実施される処理のフローチャート。
【図5】 制御ユニットで実施される処理のフローチャート。
【図6】 制御ユニットで実施される処理のフローチャート。
【図7】 制御ユニットで実施される処理のフローチャート。
【符号の説明】
2:共通経路
3:暖房用ポンプ
4:発電熱回収媒体循環路
6:発電熱回収媒体循環ポンプ
8:熱媒循環ポンプ
10:コージェネレーションシステム
13:三方弁、13a:入力口、13b:出力口、13c:出力口
14:三方弁、14a:入力口、14b:出力口、14c:出力口
15:蓄熱ユニット
16:蓄熱ユニットハウジング
17:リモコン
20:発電ユニット
21:発電ユニットハウジング
22:燃料電池
24:熱媒循環経路
25:シスターン
28:放熱機
30:改質器
32:バーナ
34:ガス管
36:三方弁
38:バーナ
44:貯湯槽、44a:発電時許容最低水位、44b:許容最低水位、44c:許容最高水位
50:給湯暖房機
51:シスターン
52:第1出湯管
53:排水弁
54:排水管、54a:下部排水管、54b:オーバーフロー管
56:バーナ
60:制御ユニット
62:給水弁
63:散水器
64:給水管、64a:第1給水管、64b:第2給水管、64c:第3給水管
66a:貯水送り経路、66b、貯水戻り経路
67:共用経路
68a:浴槽水送り経路、68b:浴槽水戻り経路
70:熱交換器
72:ミキシングユニット、72a:入力口、72b:入力口、72c:出力口
74:熱交換器
76:第2出湯管
80:温水供給路
82:浴槽水補給弁
84:高温用循環経路
85:熱動弁
86:低温用循環経路
87:熱動弁
88:追焚き用循環経路
89:追焚き用熱動弁
90:浴槽
91:熱交換器
92:浴室乾燥機
94a,94b:給湯経路
95:暖房用補水弁
96:床暖房機
99:浴槽水用ポンプ
TX:外気温センサ
T1,T2,T3,T4,T5:温度センサ
L1:貯湯槽水位センサ
L2:浴槽水位センサ
F1:流量センサ

Claims (14)

  1. 発電に伴って発生する発電熱を利用するシステムであり、
    電力と発電熱を発生する発電機と、
    貯湯槽と、
    発電熱回収媒体が循環し、発電機と貯湯槽を通過し、発電機を通過する間に発電熱によって加熱された発電熱回収媒体が貯湯槽を通過する間に貯湯槽内の湯水を加熱し、貯湯槽内の湯水を加熱することによって冷却された発電熱回収媒体を発電機に送る発電熱回収媒体循環路と、
    貯湯槽内に上水を給水する第1給水経路と、
    貯湯槽を通過し、給湯器に上水を給水する第2給水経路と、
    浴槽と、
    貯湯槽内の湯水を浴槽に送る浴槽水送り経路と、
    浴槽内の湯水を貯湯槽に戻す浴槽水戻り経路とし、
    浴槽水戻り経路によって貯湯槽に戻された温水は貯湯槽に貯められることを特徴とするコージェネレーションシステム。
  2. 浴槽水送り経路と浴槽水戻り経路のそれぞれの中間部には共用経路が設けられており、その共用経路に上流側から下流側に浴槽水を送る浴槽水用ポンプが設置されており、浴槽水送り経路の貯湯槽側経路は共用経路の上流側に接続され、浴槽水送り経路の浴槽側経路は共用経路の下流側に接続され、浴槽水戻り経路の浴槽側経路は共用経路の上流側に接続され、浴槽水戻り経路の貯湯槽側経路は共用経路の下流側に接続されており、一つの浴槽水用ポンプによって、浴槽水の送りと戻しが実現されることを特徴とする請求項1に記載のコージェネレーションシステム。
  3. 前記合流点と分岐点のそれぞれに三方弁が配置されており、三方弁を切替えることで、浴槽水戻り経路と共用経路と浴槽水送り経路とによって貯湯槽をバイパスして浴槽水を循環させる浴槽水循環経路と、浴槽水送り経路と、浴槽水戻り経路のいずれかの一が選択されることを特徴とする請求項2に記載のコージェネレーションシステム。
  4. 前記共用経路に、前記給湯器からの温水供給路が合流し、その合流点に浴槽水補給弁が配置されていることを特徴とする請求項2または3に記載のコージェネレーションシステム。
  5. 給湯器から供給された温水を給湯器に戻す温水循環経路と、温水循環経路と前記共用経路間に配置されている浴槽水追焚き用熱交換器をさらに有することを特徴とする請求項2から4のいずれかに記載のコージェネレーションシステム。
  6. 浴槽内に給水した浴槽水の温度が設定温度に満たないときに、浴槽水循環経路を選択し、浴槽水用ポンプを駆動させ、給湯器を作動させることを特徴とする請求項5に記載のコージェネレーションシステム。
  7. 発電機の運転停止中に浴槽へ湯張りしている間に貯湯槽内の水位が許容最低水位以下に低下すると、浴槽水循環経路を選択し、給湯器を作動させ、浴槽水補給弁を開くことを特徴とする請求項4から6のいずれかに記載のコージェネレーションシステム。
  8. 発電機の運転中に貯湯槽内の水位が発電時許容最低水位以下に低下すると、第1給水経路から貯湯槽に給水することを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載のコージェネレーションシステム。
  9. 発電機の運転中に貯湯槽内の水位が発電時許容最低水位以上であって許容最高水位を下回る水位となり、且つ、貯湯槽内の水温が許容最高温度まで上昇したときに、第1給水経路から貯湯槽に給水することを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載のコージェネレーションシステム。
  10. 浴槽へ湯張りするとき、貯湯槽内の湯水が第1所定温度以上に加熱されて殺菌されたときに限り、浴槽水送り経路を選択し、浴槽水用ポンプを駆動することを特徴とする請求項1から9のいずれかのコージェネレーションシステム。
  11. 浴槽へ湯張りするとき、貯湯槽内の湯水が第1所定温度以下に留まって殺菌が不充分であれば、浴槽水循環経路を選択し、浴槽水補給弁を開くことを特徴とする請求項4から10のいずれかに記載のコージェネレーションシステム。
  12. 浴槽内の湯水を貯湯槽に回収するとき、浴槽水戻り経路を選択し、浴槽水用ポンプを駆動させることを特徴とする請求項3から11のいずれかに記載のコージェネレーションシステム。
  13. 浴槽内の湯水を貯湯槽に回収するとき、貯湯槽内の水位が前記の許容最高水位であり、浴槽水循環経路内の湯水の温度が温水循環経路内の湯水の温度より所定温度以上高いとき、浴槽水循環経路を選択し、浴槽水用ポンプを駆動させ、温水循環経路に設置されている温水循環ポンプを駆動させることを特徴とする請求5から12のいずれかに記載のコージェネレーションシステム。
  14. 貯湯槽から、浴槽水送り経路と共用経路と浴槽水戻り経路を通って、浴槽をバイパスして貯湯槽に戻る貯湯槽貯水循環経路が形成され、貯湯槽内の水位が許容最高水位であり、貯湯槽内の水温が許容最高温度であり、浴槽水循環経路内の湯水の温度が温水循環経路内の湯水の温度より所定温度以上高いとき、貯湯槽貯水循環経路を選択し、浴槽水用ポンプを駆動させ、温水循環ポンプを駆動させることを特徴とする請求項3から13のいずれかに記載のコージェネレーションシステム。
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