JP4094228B2 - 合成ラテックスの製造方法 - Google Patents

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Description

技術分野
本発明は、工業的に有益なジエン系ゴム重合体ラテックスなどの製造方法に適した合成ラテックスの製造方法において、生産性を向上させたものに関する。
背景技術
ジエン系ゴム重合体は、ABS樹脂、MBS樹脂などに使用される弾性体として広く知られており、通常は乳化重合により、重合体の水性分散液、すなわち合成ラテックスを経て製造される。これらのジエン系ゴム重合体は、その有益性が高いため、より一層の生産性向上が望まれている。
しかしながら、ジエン系ゴム重合体ラテックスに代表される合成ラテックスの製造においては、どのような製造方法であっても、重合中の反応圧力が0.098MPaGをこえる高圧になる場合が多く、その為、暴走反応が発生した際の反応器内の温度と圧力の制御が課題となっている。
特公昭54−3511号公報には、バッチ式製造方法の重合温度制御を改善することを目的とした改善バッチ式製造方法が開示されている。
バッチ式製造方法では、反応器内に原料のモノマーを予め全て仕込むのに対して、改善バッチ式製造方法は、原料のモノマーの一部、あるいは全部を重合中に滴下しながら重合を進行させる方法である。改善バッチ式製造方法においては、モノマーを滴下している間は、重合温度が制御できない事態に陥っても、モノマーの滴下を中断すれば、反応器内のモノマーを欠乏させることができる。この結果、反応速度を低下させて重合温度を制御し、暴走反応を防止できる。
特公昭54−3511号公報に記載の方法は、高温条件下で高活性に保った反応器内に、水を主成分とする液体と原料のモノマー全量を、連続または間欠的に滴下しながら重合するものである。この場合はモノマー全量を滴下するため、重合系内には常に余分なモノマーが滞留しない。このため、重合初期から終了までの反応器内の温度と圧力を制御しやすい。
また、本発明者らは、ジエン系ゴム重合体の生産性向上に関して検討し、特願平10−053672号において改善バッチ式製造方法を利用した合成ラテックスの製造方法を提案している。
特願平10−053672号記載の技術は、原料の一部を仕込み、この仕込のモノマーが重合して消費された後、モノマーの残部を滴下しつつ重合を進行させる方法である。より具体的には、乳化重合中にモノマーと水を全量の1/2以上滴下することにより、水の顕熱を利用して、生産性を著しく向上させたものである。
しかしながら、特公昭54−3511号公報記載の方法は、重合時の発熱の除熱を目的としたコンデンサが設置されている場合、重合前に反応器内に幾分かのモノマーが存在しないと、重合初期のコンデンサ除熱効率が低下してしまう。
また、重合前に投入ずみの乳化剤によってラテックス粒子径を制御しようとする場合には、モノマー全量を滴下すると、粒子径が安定しない場合があり、改善が望まれる。
改善バッチ式製造方法においてラテックス粒子径のばらつきを改善するには、例えば目標の粒子径に応じた乳化剤量と、粒子生成に必要な量のモノマーを重合前に仕込む必要がある。このため、滴下する水の容量の分、一般に仕込の乳化剤濃度が、バッチ式製造方法の仕込よりも高くなる。
これに伴い重合速度が速くなり、単位体積あたりの重合発熱量が非常に大きくなる。このため、暴走時の温度上昇も非常に速く、温度制御が困難となる場合がある。
また、特願平10−053672号記載の方法は、仕込のモノマーが消費されるまでは重合系内にモノマーが多量に存在するため、暴走反応が発生する可能性がある。また、反応器内にモノマーが多量に存在すると、重合温度の上昇にしたがい、反応器内の圧力が上昇する。本発明者らの検討によれば、ジエン系モノマーの場合、仕込のモノマー基準の転化率が60%前後になるまで、内温の上昇に伴って反応器内の圧力が上昇する。このため、この間の暴走反応を制御する方法が別途必要である。
また、これに対して、水の顕熱による生産性向上を期待して、重合前に仕込む水量を極限まで減らすと、通常のバッチ式製造方法と比較して重合初期の温度上昇が著しく速くなり、温度コントロールが困難になる場合がある。
仕込のモノマーが消費されるまでの間の反応器内の温度と圧力を制御するためには、反応器の実用耐圧よりも十分低い圧力下で、多量の重合禁止剤を、窒素などの不活性ガスで加圧し、反応器内へ注入する方法などが考えられる。
前記実用耐圧とは、製造業者が設定した反応器の耐圧に対して、日常の操作における圧力変動を吸収できるように設定した値であって、反応器の種類によって異なる。通常は、日常の操作によって反応器に設けられた安全弁や破裂板が作動しない反応器内の圧力の上限値が設定される。
しかし、何らかの理由で上述の方法が有効に働かず、実用耐圧をこえると、最終安全装置として安全弁や破裂板が作動する。しかし、安全弁や破裂板が作動すると、反応器内のモノマーが系外に多量に噴出することになるので、可能な限りこの様な事態は避けるべきである。
このように改善バッチ式製造方法は、重合反応初期の温度や圧力の制御が一般に難しいため、実験室規模での製造はもとより、工場規模での実施においては暴走反応時に対する制御が不可欠で、従来の方法では不十分であった。
この問題はジエン系ゴム重合体に限らず、重合中の反応圧力が0.098MPaG以上の高圧になる乳化重合による合成ラテックスの製造方法において共通である。
本発明は前記事情に艦みてなされたもので、合成ラテックスの乳化重合において、全工程において暴走反応による反応器内の温度と圧力の上昇を制御し、生産性を向上させることを目的とする。特に改善バッチ式製造法において従来困難であった仕込のモノマーが重合するまでの間の暴走反応による反応器内の温度と圧力の上昇を制御して生産性を向上させることを課題とする。
さらには、工業的に有益なジエン系ゴム重合体ラテックスの製造において、生産性を向上させることを目的とする。
発明の開示
本発明者らは、合成ラテックスの改善バッチ式製造方法において、仕込のモノマー/水比を調整することで、その後の反応器内の圧力を調節できることを見い出した。そして、従来の改善バッチ式製造方法では暴走反応による反応器内の温度と圧力の上昇を十分に制御できなかった重合反応初期において、反応器内の圧力を実用耐圧の範囲内となるように調整して、安定して重合反応を行うことができる本発明の合成ラテックスの製造方法を完成させた。
すなわち、前記課題を解決するために本発明においては、反応器内に、原料である水とモノマーの一部を仕込み、重合を開始し、この重合中に水とモノマーの残部を、連続または間欠的に滴下して乳化重合を行う合成ラテックスの製造方法であって、重合開始前の反応器内の初期組成物が重合開始温度から断熱状態で重合した場合に示す反応器内の最高到達圧力が、該反応器の実用耐圧の範囲内となるモノマー/水比でモノマーと水を前記反応器に仕込むことを特徴とする合成ラテックスの製造方法を提案する。
この方法は、重合中の反応圧力が0.098MpaG以上の高圧の乳化重合に対して大きな効果を発揮するものである。
また、前記モノマーがジエン系モノマーを含むようにすると、工業的に有益なジエン系ゴム重合体ラテックスの製造に適用することができる。
前記最高到達圧力は、昇温後の重合温度を一定に保持したバッチ式製造方法の実験結果から得られる転化率と反応器内の圧力の関係式と、転化率と重合速度の関係式とを用いてシミュレーション計算して求めることができる。
本発明において初期組成物とは、仕込のモノマーが重合を開始する前に反応器内に存在するものであって、昇温前に仕込まれるものに限らず、昇温時に添加されるものも含むものとする。
発明を実施するための最良の形態
本発明を詳細に説明する。
以下、便宜上、仕込のモノマーの重合開始から、残りモノマーの滴下開始までを初期重合工程、残りのモノマーを間欠的あるいは連続的に滴下しながら重合を進行させる工程を後期重合工程という場合がある。また、水とモノマーを間欠的に滴下するとは、所定時間滴下した後に滴下を休止し、所定時間経過後に再度水とモノマーの滴下を繰り返す操作とする。水とモノマーの滴下条件は、原料組成や後期重合工程の温度制御条件などによって適宜調整される。
本発明においては、モノマー、水、乳化剤、重合開始剤、触媒が主に用いられ、この他、架橋剤、連鎖移動剤などの添加剤を用いることができる。これらの組成は目的とする合成ラテックスによって適宜調整される。
本発明において、合成ラテックスとは、ポリマーラテックスの意味であり、特に限定されるものではないが、ジエン系ゴム重合体ラテックスが好ましい。
本発明は、ジエン系ゴム重合体ラテックスに限らず、あらゆる乳化重合に対して、その全工程において、反応器内の圧力を実用耐圧の範囲内に制御して、安全弁や破裂板の作動を抑制できる。
本発明は、特にモノマーの飽和蒸気圧が高い場合に有効で、重合中の反応圧力が0.098MPaG以上の高圧になる乳化重合に対して大きな効果を発揮するものである。
例えばジエン系モノマー、塩化ビニルモノマーなどのモノマーを使用する乳化重合に対して効果が高い。特にジエン系ゴムの乳化重合においては、モノマーの飽和蒸気圧が高く、また、反応器内の転化率が60%前後に到達しないと反応器内の圧力が低下しないため、本発明の適用は非常に大きな効果が期待できる。
本発明に好適なジエン系ゴム重合体ラテックスとは、重合体100重量部に対して、ブタジエン、イソプレンなどのジエン系モノマー成分を、主成分として50〜100重量部含む重合体のラテックスである。
ジエン系モノマー以外に含まれるモノマーとしては、例えばエチレン系不飽和モノマーなどが例示される。エチレン系不飽和モノマーとしては、例えばスチレン、α−メチルスチレンなどの芳香族ビニル化合物;メチルアクリレート、n−ブチルアクリレートなどのアクリル酸エステル;メチルメタクリレート、エチルメタクリレートなどのメタクリル酸エステル;アクリロニトリル、メタアクリロニトリルなどがあげられる。
また、ジビニルベンゼン、1,3−ブチレンジメタクリレート、アリルメタクリレートなどの架橋剤;メルカプタン類、テレペン類といった連鎖移動剤を併せて使用することもできる。
乳化剤は、例えば不均化ロジン酸、オレイン酸、ステアリン酸などの高級脂肪酸のアルカリ金属塩;ドデシルペンゼンスルホン酸などのスルホン酸アルカリ金属塩などを、単独または組み合わせて使用できるが、特に限定するものではない。
重合開始剤は特に限定しないが、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウムなどの水溶性過硫酸を用いることができる。あるいは、ジイソプロピルベンゼンヒドロパーオキサイド、p−メンタンハイドロパーオキサイド、キュメインハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、メチルシクロヘキシルハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリ−メチルヘキサノエートなどの有機過酸化物などを一成分としたレドックス系開始剤などを使用できる。
また、触媒としては、例えば硫酸第一鉄、ソジュームホルムアルデヒドスルホキシレート、デキストローズ、ピロリン酸ナトリウム、エチレンジアミンテトラアセティックアシドなどを例示することができるが、特に限定するものではない。また、これらのうち、2〜3種類程度の触媒を併用する場合もある。
ところで乳化重合において、初期組成物のモノマーの重合が、重合開始温度から断熱状態で進行すると、重合の進行にともなって、反応器内の圧力が変化する。
断熱状態とは冷却、加熱などの外部からの熱の出入りを遮断した状態を示す。すなわち、前記重合開始温度から断熱状態で重合が進行するとは、昇温途中に触媒を添加し、重合が開始する時点を重合開始とし、この後外部からの熱の出入りを完全に遮断して重合が進行する状態を示す。
本発明においては、このとき暴走反応が発生し、前記反応器内の圧力が最大値を示す圧力を、最高到達圧力と定義する。
そして、この最高到達圧力が反応器の実用耐圧の範囲内であれば、初期重合工程において、反応器内の圧力を前記実用耐圧の範囲内に制御することができる。そして、安全弁や破裂板が作動して、反応器内の反応物が系外に噴出するのを防止できる。
前記最高到達圧力は仕込(初期組成物)のモノマー/水比に大きく影響される。すなわち、初期組成物におけるモノマーの割合が高くなるほど、最高到達圧力は高くなる。
したがって、初期組成物のモノマー/水比を調整することによって、初期重合工程において、反応器内の圧力を、前記実用耐圧の範囲内に制御することができる。そして、この後モノマーと水を滴下して、重合温度を制御しながら後期重合工程を進行させることができる。モノマー/水比を調整する上で、水をはじめに全量仕込む方法も有効である。
この結果、本発明によれば、改善バッチ式製造方法の全工程において、反応器内の圧力を、実用耐圧範囲内となるように保って、安定に乳化重合を行うことができる。
ところで前記最高到達圧力は、既存の反応器に対する圧力制御に寄与するだけでなく、新規に反応器を新設する際の設計指針になる。
すなわち、対象とされる重合処方に対して最高到達圧力を求め、この圧力より高い実用耐圧を有する反応器を設計すれば、自ずと重合中の反応器内の圧力を実用耐圧の範囲内に制御することができる。したがって必要最低限の耐圧設定で設計することにより、過剰な設備投資額を回避することができる。
前記最高到達圧力を推定するには、十分な耐圧を有するオークレーブなどによる実験、あるいはシミュレーションなどが考えられる。断熱状態での重合実験が十分な精度で実施できれば、実験が好ましい。実験設備がない場合は、シミュレーションが有効である。
シミュレーションは、改善バッチ式製造方法と同様の原料を用いて、昇温後の重合温度を実質的に一定に保持したバッチ式製造方法の実験を行い、この実験結果が改善バッチ式製造方法の初期重合工程に対応すると仮定して行う。
以下、シミュレーションによる最高到達圧力の推定方法について、ジエン系ゴム重合体ラテックスの製造を例として具体的に説明する。
1.改善バッチ式製造方法の初期組成物の暴走反応のシミュレーション手法(最高到達圧力の推定)
1・1 バッチ式製造方法の実験
まず、最高到達圧力を求める改善バッチ式製造方法と同様の原料を用いて、昇温後の重合温度を改善バッチ式製造方法の重合温度と同様に設定し、かつこの重合温度を実質的に一定に保持したバッチ式製造方法の実験を行う。
このときに得られる重合中の転化率と反応器内の圧力との関係の一例を第1図に、転化率と重合速度との関係の一例を第2図に示した。
一般に、バッチ式製造方法によってジエン系ゴム重合体を製造するにおいて、モノマーが多量に存在する重合初期は、反応器内の圧力と重合速度は転化率に依存せず、一定であり、重合温度に相当する値を示す。以下、このように重合速度が一定の時期を、一定速度区間という。そして、モノマーが不足してくる重合終期は、転化率の増加にしたがって、反応器内の圧力と重合速度がともに低下する。
第1図、第2図のグラフは、転化率が60%前後までは一定の反応器内の圧力で一定の重合速度を保ち、この後、反応器内の圧力と重合速度がともに低下していることを示している。
1・2 転化率と反応器内の圧力、重合速度の関係式化
ついで、上述の1・1のバッチ式製造方法の実験と同様の原料組成の改善バッチ式製造方法において、初期重合工程の暴走反応では、1・1と同様の現象が発生すると仮定する。そして、前記1・1の実験データを基に、前記初期重合工程における暴走反応時の反応器内の圧力と重合速度を定式化する。
第1図に示した関係が、前記初期重合工程の暴走反応時にも適用できると仮定すると、このときの反応器内の圧力は以下の式で表される。
P=f(T、C) …(1)式
P:暴走反応時の反応器内の圧力[MPaG]
T:暴走反応時の反応器内温度[℃]
C:暴走反応時の反応器内転化率[%]
C≦57%の場合、
P=Pm+Pw−0.098
Pm:温度Tにおけるモノマーの飽和蒸気圧(絶対圧)[MPaG]
Pw:温度Tにおける水の飽和蒸気圧(絶対圧)[MPaG]
C>57%の場合、
P=(Pm+Pw−0.196)/(57%−100%)×(C−57%)+Pm+Pw−0.098
この式は、
C=57%の場合は P=Pm+Pw−0.098
C=100%の場合は P=0.098MPa
となる。
前記(1)式の、モノマーの飽和蒸気圧(Pm)、水の飽和蒸気圧(Pw)は以下の式で表される。
Pm=0.0067×10(4.50−620/(183+T))
Pw=0.0069×10(6.23−1653/(227−T))
第2図に示した関係が、改善バッチ式製造方法の初期組成物における暴走反応時にも適用できると仮定すると、このときの重合速度は以下の(2)式で表される。
Rp=f(T、C) …(2)式
Rp:改善バッチ式製造方法の初期組成物における暴走反応時の重合速度[%/hr]
C≦60%の場合、
Rp=Rp(T)
Rp(T):改善バッチ式製造方法の初期組成物における一定速度区間の重合速度[%/hr]
C>60%の場合
Rp=Rp(T)/(60%−100%)×(C−60%)+Rp(T)
前記(2)式では、改善バッチ式製造方法の初期重合工程における、温度Tの一定速度区間の重合速度Rp(T)が不明である。
そこで、前記1・1で実施したバッチ式製造方法において、重合温度をかえて実験する。そして、この実験結果をもとに、前記重合速度Rp(T)を推定する。
第3図は、この実験結果の一例を、バッチ式製造における一定速度区間の重合速度Rpb(T)と重合温度との関係で示したグラフである。このグラフは、アレニウスの式を参照しやすいように、縦軸はln(Rpb(T))で表し、横軸は1000/重合温度で表した。また、重合温度の単位はK(ケルビン)である。
このグラフより、前記重合速度Rpb(T)と重合温度(反応器内温度)T[℃]との関係は、以下の式(3)で表される。
Rpb(T)=1.269・10exp(−5849/(273+T)) …(3)式
Rpb(T):バッチ式製造方法における一定速度区間の重合速度[%/hr]
しかし、バッチ式製造方法の実験の仕込組成と改善バッチ式の初期組成物の組成とは、滴下するものの分一致しない。具体的には乳化剤濃度、開始剤濃度などが異なる。
したがって重合温度が同じであっても、前記(2)式の初期組成物の暴走反応における重合速度Rp(T)と、前記(3)式で与えられる重合速度Rpb(T)とは異なる。
このため、実際には前記(3)式を、そのまま初期組成物の暴走反応に適用することはできない。
そこで、前記初期組成物の暴走反応における重合速度が、スミス.エバートの理論にしたがうと仮定して、重合組成の変化による重合速度の変化を、前記(3)式をもとに補正する。
すなわち、スミス.エバートの理論にしたがうと仮定すると、前記初期組成物の暴走反応における重合速度は、乳化剤濃度の3/5乗に比例し、開始剤濃度の2/5乗に比例する。
したがって、前記(2)式に示された重合速度Rp(T)は、前記(3)式で与えられる重合速度Rpb(T)から、以下の式によって得られる。
Rp(T)=Rpb(T)×(NC2/NC1)3/5×(SC2/SC1)2/5 …(4)式
NC1:バッチ式製造方法の実験における乳化剤濃度[重量%]
NC2:初期組成物の乳化剤濃度[重量%]
SC1:バッチ式製造方法の実験における開始剤濃度[重量%]
SC2:初期組成物の開始剤濃度[重量%]
なお前記(4)式における乳化剤濃度と開始剤濃度は、乳化剤、開始剤が水相中にのみ溶解するものとして、水の重量を基準にした重量%で示した。
1・3 初期組成物の暴走反応のシミュレーション手法
改善バッチ式製造方法において、初期組成物が重合開始温度から断熱状態で重合する際の温度変化は、次の熱収支が成り立つ。
Cp×dT=Hp×Rp×M×dt …(5)式
Cp:初期組成物の比熱[J/kg]
T :反応器内温度[℃]
Hp:モノマーの重合発熱[J/kg]
M :初期組成物のモノマー重量[kg]
t :重合時間[hr]
さらに、以下の(6)式で示すように転化率Cは重合速度Rpを時間tに対して積分することで得られる。
C=∫Rp dt …(6)式
前記(5)式は、上述の(2)式、(3)式、(4)式、(6)式を使用して、コンピュータを利用した逐次計算を実施し、解くことができる。
この結果、重合時間tの進行に伴う、重合反応器内温度Tと、転化率Cの変化が計算できる。
この結果を利用して前記(1)式により、重合時間tの進行に伴う、反応器内部の圧力の変化が計算できる。そして、この圧力の変化から、最高到達圧力を推定することができる。
実施例
次に本発明を実施例にて具体的に説明する。
実施例において使用する記号は下記の化合物を示す。
BD:1,3−ブタジエン(モノマー)
ST:スチレン(モノマー)
DV:ジビニルベンゼン(架橋剤)
GK:牛脂肪酸カリウム(乳化剤)
FK:不均化ロジン酸カリウム(乳化剤)
DR:デキストローズ(触媒)
RF:硫酸第一鉄(触媒)
PS:ピロリン酸ソーダ(触媒)
BP:ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド(重合開始剤)
PM:パラメンタンハイドロパーオキサイド(重合開始剤)
DW:脱イオン水
実施例に使用する重合反応器は、実験の安全確保を考慮して、耐圧3MPの反応器を用いたが、本実施例(比較例)においては、すべて反応器耐圧が1MPである反応器を想定し、安全弁作動圧力(実用耐圧)は0.88MPとした。
また、暴走反応は、ジャケットやコンデンサーのトラブルにより、除熱が不可能になった系を想定して、断熱状態で重合を行うことにより実現した。
(実施例1)
上述のシミュレーションにしたがって、バッチ式製造方法による実験結果をもとに、改善バッチ式製造方法における最高到達圧力を求めた。反応器は安全弁(作動圧力0.88MP)が設けられた70LのSUS反応器で、推定した最高到達圧力が、安全弁の作動圧力未満、すなわち反応器の実用耐圧範囲内となる仕込のモノマー/水比を決定して、以下のような実験手順を想定した。
まず、反応器に以下のものを仕込む。
BD:2.34kg(全量の20重量%)
ST:0.66kg(全量の20重量%)
DW:13.95kg(全量の50重量%)
GK:110g
FK:110g
DR:30g
BP:20g
ついで昇温し、昇温途中(43℃)に下記の触媒を添加して重合を開始する。
RF:0.45g
PS:45g
重合が正常に進行した場合は、58℃の重合温度まで昇温して保持し、以下の条件で水とモノマーの残部の滴下を行う。
BD:重合開始30分後に滴下を開始し、滴下流速6.24kg/hrで90分間、全量の80重量%を滴下する。
ST:重合開始30分後に滴下を開始し、滴下流速1.76kg/hrで90分間、全量の80重量%を滴下する。
DW:重合開始30分後に滴下を開始し、滴下流速5.58kg/hrで150分間、全量の50重量%滴下する。
BP:重合開始150分後に10g添加する。
実際に断熱状態にし、安全弁(作動圧力0.88MP)を設置して実験を行ったところ、RFとPSの添加後にただちに重合が開始して暴走反応になったが、安全弁は作動せず、反応器内の圧力を実用耐圧の範囲内に制御することができた。
第4図は、初期組成物における暴走反応の温度および圧力シミュレーション結果を示したグラフである。同シミュレーションでは、きざみ時間を0.2分で計算した。なお同シミュレーションにおいて、バッチ式製造方法による得られた重合率の転化率と反応器内の圧力との関係、転化率と重合率の関係、一定速度区間の重合速度と重合温度の関係は、それぞれ第1図、第2図、第3図に示したものを用いた。
安全弁の作動圧力0.88MPaGに対して、最高到達圧力は0.77MPaGと低く、反応器内の圧力が最も高くなっても、反応器に設けられた安全弁は作動せず、実用耐圧の範囲内に反応器内の圧力を制御できることが明らかで、かつ実験においてもこれが証明された。
(比較例1)
最高到達圧力が、前記安全弁の作動圧力以上、すなわち反応器の実用耐圧よりも大きくなるモノマー/水比の水とモノマーを仕込む以外は、実施例1と同様にシミュレーションと実験を行った。想定した実験手順は以下の通りである。
まず、反応器に以下のものを仕込む。
BD:3.9kg(全量の33重量%)
ST:1.1kg(全量の33重量%)
DW:9.3kg(全量の33重量%)
GK:110g
FK:110g
DR:30g
BP:20g
ついで昇温し、昇温途中(43℃)に下記の触媒を添加する。
RF:0.45g
PS:45g
重合が正常に進行した場合は、58℃の重合温度まで昇温して保持し、以下の条件で、水とモノマーの残部の滴下を行う。
BD:重合開始30分後に滴下を開始し、滴下流速5.20kg/hrで90分間、全量の67重量%滴下する。
ST:重合開始30分後に滴下を開始し、滴下流速1.467kg/hrで90分間滴下、全量の67重量%滴下する。
DW:重合開始30分後に滴下を開始し、滴下流速7.44kg/hrで150分間、全量の67重量%滴下する。
BP:重合開始150分後に10g添加する。
実際に断熱状態で、安全弁は設けずに実験を行ったところ、RFとPSの添加後に、ただちに重合が開始して暴走反応になり、想定安全弁作動圧力(0.88MP)を越えたため実験を中止した。
第5図は、比較例1の初期組成物における、暴走反応の温度および圧力シミュレーション結果を示したグラフである。同シミュレーションでは、きざみ時間を0.2分で計算した。なお同シミュレーションにおいて、バッチ式製造方法による得られた重合率の転化率と反応器内の圧力との関係、転化率と重合率の関係、一定速度区間の重合速度と重合温度の関係は、それぞれ第1図、第2図、第3図に示したものを用いた。
第5図より、安全弁の作動圧力0.88MPaGに対して、最高到達圧力は1.60MPaGと非常に高く、反応器内の圧力の上昇によって、反応器に設けられた安全弁が作動し、反応器内容物が系外に排出されることがシミュレーションからも確認できた。
(比較例2)
以下のような条件でバッチ式製造方法による実験を想定し、暴走反応実験及びシミュレーションを実施した。
最初に70LSUS反応器に以下の組成物を添加して仕込んだ。
BD:11.7kg
ST:3.3kg
DW:27.9kg
GK:110g
FK:110g
DR:30g
BP:30g
ついで、反応器内の温度を昇温し、昇温途中(43℃)に、下記触媒を添加して重合を開始した。
RF:0.45g
PS:45g
実際に、断熱状態で、安全弁を設置せずに実験を行ったところ、暴走反応になり、反応器の圧力が想定安全弁作動圧力(0.88MP)を越えたので、実験を中止した。
第6図は、比較例2における暴走反応のシミュレーション結果を示すグラフである。同シミュレーションでは、きざみ時間を0.2分で計算した。なお同シミュレーションにおいて、バッチ式製造方法による得られた重合率の転化率と反応器内の圧力との関係、転化率と重合率の関係、一定速度区間の重合速度と重合温度の関係は、それぞれ第1図、第2図、第3図に示したものを用いた。
第6図より、反応器に設けられた安全弁の作動圧力0.88MPaGに対して、最高到達圧力は1.66MPaGと非常に高く、反応器内の圧力の上昇によって反応器に設けられた安全弁が作動し、反応器内容物が系外に排出されることがシミュレーションからも確認できた。
(実施例2)
実験手順を下記のように変更する以外は、実施例1と同様にシミュレーションと実験を行った。想定した手順は以下の通りである。
まず、反応器に以下のものを仕込む。
BD:3.3kg(全量の28重量%)
ST:0.9kg(全量の28重量%)
DW:24.9kg
GK:25g
PM:9g
ついで昇温し、昇温途中(43℃)に下記の触媒を添加する。
RF:0.30g
PS:42g
DR:9g
DW:0.7kg
重合が正常に進行した場合は、63℃の重合温度まで昇温して保持し、以下の条件で、水とモノマーの残部の滴下を行う。
BD:重合開始120分後に滴下を開始し、滴下流速3.36kg/hrで150分間、全量の72重量%滴下する。
ST+DV:重合開始120分後に滴下を開始し、滴下流速1.09kg/hrで150分間滴下、全量の72重量%滴下する。
GK+DW+DR:GK(200g)、DR(21g)をDW(2kg)に溶解し、重合開始120分後に滴下を開始し、滴下流速0.89kg/hrで150分間滴下する。
PM:重合開始4時間後、6時間後、8時間後、10時間後に各9g添加する。
実際に断熱状態にして、安全弁(作動圧力0.88MP)を設けて実験を行ったところ、RFとPSの添加後に、ただちに重合が開始し、暴走反応になったが、安全弁は作動せず、反応器内の圧力を実用耐圧の範囲内に制御する事が出来た。
第7図は、初期組成物における暴走反応の温度および圧力シミュレーション結果を示したグラフである。同シミュレーションでは、きざみ時間を0.2分で計算した。なお同シミュレーションで用いた、バッチ式製造方法による得られた重合率の転化率と反応器内の圧力との関係を第8図に、転化率と重合速度の関係を第9図に、一定速度区間の重合速度と重合温度の関係を第10図にそれぞれ示した。
安全弁の作動圧力0.88MPaGに対して、最高到達圧力は0.77MPaGと低く、反応器内の圧力が最も高くなっても、反応器に設けられた安全弁は作動せず、実用耐圧の範囲内に反応器内の圧力を制御できることが明らかで、かつ実験においてもこれが証明された。
ところで、第5図と第6図からわかるように、バッチ式製造方法は、暴走反応に陥った際の温度上昇が改善式バッチ式製造方法と比較して遅い。このため、重合開始から安全弁の作動圧力をこえるまでの時間は、比較例1(改善バッチ式)は28分、比較例2(バッチ式)は101分である。
このように温度上昇速度が遅いため、現在工業化スケールでバッチ式製造方法によって生産が実施されているものにおいては、実用耐圧よりも反応器内の圧力が高くなって安全弁などが作動するケースは殆どない。しかしながら、あらゆる合成ラテックスの製造方法に対応するためにも、本発明で示した方法のように、反応器内の圧力が反応器の実用耐圧よりも低く制御されている方が好ましいことは言うまでもない。
なお、実施例、比較例の全シミュレーション結果においては、最高圧力に到達した後、急激な圧力降下がおきている。したがって、一見この圧力降下によって反応器内の圧力を制御できるように見える。
しかしながらこれは、重合開始剤が系内に十分存在する場合のシミュレーションのためである。すなわち、実際には重合系が高温になると開始剤が激しく消費される。そして、開始剤が消費つくされると重合が途中で停止し、高い圧力で保持される場合がある。この場合は、上述のような圧力降下は期待できない。
本発明においてはこのような場合にも、反応器内の圧力は実用耐圧の範囲内に維持されるので、反応器に設けられた安全弁や破裂板の作動を防止することができる。
産業上の利用可能性
以上のように、本発明においては、最高到達圧力が反応器の実用耐圧の範囲内となるモノマー/水比でモノマーと水を反応器に仕込むことによって、初期重合工程の反応器内の圧力を、実用耐圧の範囲内となるように制御することができる。そして、安全弁や破裂板が作動して、反応器内の反応物が系外に噴出するのを防止できる。
この結果、合成ラテックスの製造方法の全工程において、暴走反応に対して反応器内の温度と圧力を制御して安定に乳化重合を行うことができ、生産性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、実施例1と同原料を用いたバッチ式製造方法の実験の重合中の転化率と反応器内の圧力との関係を示したグラフである。
第2図は、実施例1と同原料を用いたバッチ式製造方法の実験の重合中の転化率と重合速度との関係を示したグラフである。
第3図は、実施例1と同原料を用いたバッチ式製造方法の実験の実験結果をバッチ式製造における一定速度区間の重合速度と重合温度との関係として示したグラフである。
第4図は、実施例1の初期組成物における暴走反応の温度および圧力シミュレーション結果を示したグラフである。
第5図は、比較例1の初期組成物における暴走反応の温度および圧力シミュレーション結果を示したグラフである。
第6図は、比較例2における暴走反応の温度および圧力シミュレーション結果を示したグラフである。
第7図は、実施例2の初期組成物における暴走反応の温度および圧力シミュレーション結果を示したグラフである。
第8図は、実施例2と同原料を用いたバッチ式製造方法の実験の重合中の転化率と反応器内の圧力との関係を示したグラフである。
第9図は、実施例2と同原料を用いたバッチ式製造方法の実験の重合中の転化率と重合速度との関係を示したグラフである。
第10図は、実施例2と同原料を用いたバッチ式製造方法の実験の実験結果をバッチ式製造における一定速度区間の重合速度と重合温度との関係として示したグラフである。

Claims (1)

  1. 反応器内に、原料である水とモノマーの一部を仕込み、重合を開始し、この重合中に水とモノマーの残部を、連続または間欠的に滴下して乳化重合を行う合成ラテックスの製造方法であって、
    重合開始前の反応器内の初期組成物が重合開始温度から断熱状態で重合した場合に示す反応器内の最高到達圧力が、該反応器の実用耐圧の範囲内となるモノマー/水比でモノマーと水を前記反応器に仕込み、
    前記最高到達圧力は、昇温後の重合温度を一定に保持したバッチ式製造方法の実験結果から得られる転化率と反応器内の圧力の関係式と、転化率と重合速度の関係式とを用いてシミュレーション計算することにより求めることを特徴とする合成ラテックスの製造方法。
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