JP4093943B2 - 発光素子およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、発光素子構造を有する発光素子およびその製造方法に関する。
発光ダイオード(LED)は、電磁スペクトルの紫外領域、可視領域または赤外領域の電磁波を発生することができる。紫外光を発生する発光ダイオードおよび可視光を発生する発光ダイオードは、照明およびディスプレイに用いられる。
発光ダイオードは、光の取り出し効率が低いという課題を有する。光の取り出し効率は、発光ダイオード内において生成される光子の数に対して発光ダイオードから外部へ放射される光子の数の比として定義される。光の取り出し効率が低い原因は、発光層(活性層)により発生された光エネルギーのうちわずかのみが発光ダイオードから光として外部へ放射されるからである。例えば、透明基板を有するAlGaAs系発光ダイオードの場合、発光層により発生された光エネルギーのうち30%程度が発光ダイオードから外部へ放射される。
光の取り出し効率が低い結果、消費される電気的な入力のうちのわずかの部分だけが、外部から観測できる光に寄与する。
発光層により発生された光は発光ダイオードの内側面で反射され、コンタクト電極によって吸収される。そのため、コンタクト電極の吸収特性は、低い光の取り出し効率に寄与する。
低い光の取り出し効率を生じさせる損失の機構には、発光ダイオード内における光の吸収、光が一の材料から屈折率の異なる別の材料へ入るときの反射損失、および発光ダイオード内で吸収されることになる全反射が含まれる。
ここで、臨界角は、θc =arcsine(nsur /nLED )により定義される。ここで、nsur およびnLED は、それぞれ発光ダイオードの周囲の材料および発光ダイオードの屈折率を示している。
発光層により発生された光子が発光ダイオードとその周囲の材料との境界に臨界角(θc )よりも大きい角度で到達したときに全反射が起こり、光子が発光ダイオードから外部へ放射されることが妨げられる。
発光ダイオードは例えばエポキシ樹脂内に封入される。エポキシ樹脂の屈折率(nepoxy )は1.5程度である。III−V族半導体材料により形成された発光ダイオードでは、
その屈折率は約2.4から約4.1までの範囲である。発光ダイオードの平均的な屈折率nLED を約3.5とすると、臨界角θc の典型的な値は25°である。したがって、発光層内の点光源から発生される光子のうち半角が25°の取出円錐内の任意の表面を通る光子は、発光ダイオードから外部へ放射される。
発光ダイオードと取出円錐の外側の材料との間の境界面に入射する光子は、全反射を繰り返し受け、例えば発光層を含む半導体層またはコンタクト電極により吸収されることになる。すなわち、表面に垂直な軸に対して25°よりも大きい角度で表面に入射する多くの光子は、最初の段階で発光ダイオードから外部へは放射されない。発生された光子のうちより多くの光子が取り出される高い光の取り出し効率を有する発光ダイオードが必要とされている。
そこで、光の取り出し効率を改善するための技術が提案されている(特許文献1および2参照)。
特許文献1には、半導体発光素子の1または2以上の表面を、フレネルレンズまたはホログラフィックディフューザに加工することが記載されている。フレネルレンズは、活性層により発生された多くの光子が垂直に近い入射角で半導体発光素子の表面に当たるようにし、全反射による光の損失を最小限に抑えることができる。さらに、フレネルレンズ等のパターンに加工された半導体発光素子の表面は、半導体発光素子を構成する材料とは異なる屈折率を有するレンズの材料によって通常引き起こされる光の反射損失を低減する。
フレネルレンズ等を半導体発光素子の表面に加工する方法として、化学的ウエットエッチング、ドライエッチング、機械的な加工、スタンピング等が挙げられている。スタンピングは、所望のパターンを有するスタンピングブロックを、半導体発光素子の表面に対してプレスすることにより行われる。スタンピングプロセスは、スタンピングを行おうとする半導体材料の延性遷移点よりも高い温度で実行される。
特許文献2には、レンズ・オン・チップ型発光装置の製造方法が記載されている。この製造方法では、微小レンズのスタンパを作製し、そのスタンパ内に溶融樹脂を注入し、溶融樹脂が注入されたスタンパと、光取出窓を有する微小領域発光型の半導体発光素子チップが多数形成されている半導体発光素子基板とを位置合わせし、溶融樹脂を硬化させた後、スタンパを除去することによって半導体発光素子基板の上に多数の微小レンズを作製する。
特開2003−17740号公報 特開平6−151972号公報
特許文献1に記載された方法では、半導体自体を加工するために光の取り出し効率は高くなる反面、半導体を高温に加熱してスタンピングするために、半導体にダメージが与えられ、半導体に欠陥が導入され易い。また、半導体発光素子が窒化物系半導体等の延性遷移点の高い材料からなる場合には、非常に高い温度まで加熱する必要がある。
特許文献2に記載された方法では、熱可塑性の樹脂を用いることで低温で加工可能であるが、発熱源である発光素子構造に直接形成する場合には、より耐熱性の高い材料が好ましい。
本発明の目的は、発光素子構造に欠陥を生じさせることなく光の取り出し効率を十分に向上させることが可能な発光素子およびその製造方法を提供することである。
本発明の他の目的は、発光素子構造に欠陥を生じさせることなく光の取り出し効率を十分に向上させることができかつ製造コストの低減が可能な発光素子の製造方法を提供することである。
本発明に係る発光素子は、発光層を含みかつ光取り出し面を有する発光素子構造と、発光素子構造の光取り出し面上に形成され、光取り出し面を構成する材料と異なる無機材料を主成分とする層とを備え、無機材料を主成分とする層は、発光素子構造の発光波長に対して透光性を有し、光取り出し面と反対側の表面に凹凸を有するものである。
本発明に係る発光素子においては、発光素子構造の発光層により発生された光が光取り出し面および凹凸を有する無機材料を主成分とする層を通して外部に取り出される。この場合、凹凸を有する無機材料により光取り出し面でのフレネル反射が低減される。また、無機材料を主成分とする層の屈折率を高くすることが可能となる。それにより、光の取り出し効率が十分に向上する。
また、光取り出し面自体が加工されずに光取り出し面上に無機材料を主成分とする層が形成されているので、発光素子構造に欠陥が生じない。したがって、発光素子構造の特性の劣化が防止される。
無機材料を主成分とする層の屈折率は、光取り出し面を構成する材料の屈折率より大きくてもよい。
この場合、光取り出し面と無機材料を主成分とする層との界面でのフレネル反射をより低減することができる。
無機材料を主成分とする層は、異なる屈折率を有する複数の層を含み、光取り出し面側の層の屈折率が他の層の屈折率よりも大きくてもよい。
この場合、光取り出し面と無機材料を主成分とする層との界面でのフレネル反射をより低減しつつ無機材料を主成分とする層の厚みを大きくすることができる。
発光素子構造は発光素子チップを構成し、無機材料を主成分とする層は、発光素子チップの光取り出し面上の外周部を除く領域に形成されるか、または発光素子チップの光取り出し面上の外周部の領域において他の領域に比べて小さい厚みを有してもよい。
この場合、発光素子チップの光取り出し面上の外周部の領域が収縮し易くなるので、光取り出し面上の無機材料を主成分とする層にクラックが入ることが防止される。
無機材料は金属酸化物を含んでもよい。この場合、無機材料を主成分とする層の屈折率を容易に高くすることができる。
無機材料を主成分とする層は、微粒子を含んでもよい。また、無機材料を主成分とする層は、微粒子が分散された有機重合体を含んでもよい。
この場合、無機材料を主成分とする層にクラックが入ることが防止される。
微粒子は、金属酸化物からなる微粒子であってもよい。この場合、無機材料を主成分とする層の屈折率を容易に高くすることができる。
無機材料を主成分とする層は、−M−O−M−結合を有する有機金属重合体を含み、Mは金属であり、Oは酸素原子であってもよい。
この場合、光取り出し面にダメージを与えることを防止できる。
有機金属重合体は、加水分解性有機基を有する少なくとも1種類以上の有機金属化合物から合成されてもよい。
この場合、光取り出し面上に有機金属化合物の加水分解反応により金属酸化物を主成分とする層を容易に形成することができる。
有機金属化合物は、金属アルコキシドであってもよい。この場合、光取り出し面上に金属アルコキシドの加水分解および重縮合反応により金属酸化物を主成分とする層を容易に形成することができる。
有機金属化合物は、金属原子に直接的または間接的に結合する官能基を有し、官能基のうち少なくとも1つが外部から供給されるエネルギーを受けて架橋することにより硬化が可能であってもよい。
この場合、外部からエネルギーを供給して有機金属化合物の官能基を硬化させることにより、光取り出し面上に金属酸化物を主成分とする層を容易に形成することができる。
外部から供給されるエネルギーは、加熱によるエネルギーおよび光照射によるエネルギーのうち一方または両方であってもよい。この場合、加熱または光照射により有機金属化合物を容易に硬化させることができる。それにより、光取り出し面上に金属酸化物を主成分とする層を容易に形成することができる。
有機金属化合物は、3−メタクリロキシプロピルトリエキシシラン(MPTES)、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(MPTMS)および3−アクリロキシプロピルトリメトキシシランからなる群より選択される1種または2種以上を含んでもよい。
この場合、外部からエネルギーを供給して有機金属化合物の官能基を硬化させることにより、光取り出し面上に金属酸化物を主成分とする層を容易に形成することができる。
本発明に係る発光素子の製造方法は、発光層を含みかつ光取り出し面を有する発光素子構造を形成する工程と、発光素子構造の発光波長に対して透光性を有しかつ光取り出し面と反対側の表面に凹凸を有するとともに光取り出し面を構成する材料と異なる無機材料を主成分とする層を、発光素子構造の光取り出し面上に形成する工程とを備えたものである。
本発明に係る方法により製造された発光素子においては、発光素子構造の発光層により発生された光が光取り出し面および凹凸を有する無機材料を主成分とする層を通して外部に取り出される。この場合、凹凸を有する無機材料により光取り出し面でのフレネル反射が低減される。また、無機材料を主成分とする層の屈折率を高くすることが可能となる。それにより、光の取り出し効率が十分に向上する。
また、光取り出し面自体が加工されずに光取り出し面上に無機材料を主成分とする層が形成されているので、発光素子構造に欠陥が生じない。したがって、発光素子構造の特性の劣化が防止される。
凹凸をエンボス法により形成してもよい。この場合、光取り出し面にダメージを与えることなく、光取り出し面上に凹凸を有する無機材料を主成分とする層を容易に形成することができる。したがって、製造コストの低減が可能となる。
発光素子構造の光取り出し面に溶液を塗布することにより無機材料を主成分とする層を形成してもよい。
この場合、光取り出し面にダメージを与えることなく、光取り出し面上に無機材料を主成分とする層を容易に形成することができる。
溶液は、微粒子が分散された溶液であってもよい。また、溶液は、微粒子が分散された有機重合体を含んでもよい。
この場合、光取り出し面にダメージを与えることなく、光取り出し面上に微粒子を主成分とする層を容易に形成することができる。また、無機材料を主成分とする層にクラックが入ることが防止される。
微粒子は、金属酸化物からなる微粒子であってもよい。この場合、無機材料を主成分とする層の屈折率を容易に高くすることができる。
溶液は、−M−O−M−結合を有する有機金属重合体を含み、Mは金属であり、Oは酸素原子であってもよい。
この場合、光取り出し面にダメージを与えることなく、光取り出し面上に金属酸化物を主成分とする層を容易に形成することができる。
有機金属重合体は、加水分解性有機基を有する少なくとも1種類以上の有機金属化合物から合成されてもよい。
この場合、光取り出し面上に有機金属化合物の加水分解反応により金属酸化物を主成分とする層を容易に形成することができる。
有機金属化合物は、金属アルコキシドであってもよい。この場合、光取り出し面上に金属アルコキシドの加水分解および重縮合反応により金属酸化物を主成分とする層を容易に形成することができる。
有機金属化合物は、金属原子に直接的または間接的に結合する官能基を有し、官能基のうち少なくとも1つが外部から供給されるエネルギーを受けて架橋することにより硬化が可能であってもよい。
この場合、外部からエネルギーを供給して有機金属化合物の官能基を硬化させることにより、光取り出し面上に金属酸化物を主成分とする層を容易に形成することができる。
外部から供給されるエネルギーは、加熱によるエネルギーおよび光照射によるエネルギーのうち一方または両方であってもよい。この場合、加熱または光照射により有機金属化合物を容易に硬化させることができる。それにより、光取り出し面上に金属酸化物を主成分とする層を容易に形成することができる。
有機金属化合物は、3−メタクリロキシプロピルトリエキシシラン(MPTES)、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(MPTMS)および3−アクリロキシプロピルトリメトキシシランからなる群より選択される1種または2種以上を含んでもよい。
この場合、外部からエネルギーを供給して有機金属化合物の官能基を硬化させることにより、光取り出し面上に金属酸化物を主成分とする層を容易に形成することができる。
本発明によれば、発光素子構造に欠陥を生じさせることなく光の取り出し効率を十分に向上させることができる。
また、エンボス法を用いることにより、発光素子構造に欠陥を生じさせることなく光の取り出し効率を十分に向上させることができ、かつ製造コストの低減が可能となる。
図1〜図5は本発明の第1の参考の形態に係る発光素子の製造方法を示す図であり、図1〜図5(a)は模式的断面図、図5(b)は模式的平面図である。
まず、図1に示すように、基板1の主面上に、発光層を含む半導体層2を形成する。半導体層2の詳細な構成については、後述する。次いで、半導体層2上にp電極3を形成し、基板1の裏面にn電極4を形成する。n電極4は、中央部の矩形の領域を除く外周部の領域に設けられる。このようにして、発光素子構造100が作製される。
発光素子構造100は、少なくとも1つの半導体発光素子を含む。本参考の形態では、発光素子構造100が発光ダイオードを含む。発光素子構造100が複数の半導体発光素子を含んでもよい。
また、発光素子構造100は、少なくとも1つの光取り出し面を有する。光取り出し面とは、光出力面となるよう意図された半導体発光素子の面を指す。本参考の形態では、基板1の裏面が光取り出し面となる。したがって、基板1は、半導体層2の発光層において発生された光を透過する透光性基板からなる。なお、発光素子構造100が2以上の光取り出し面を有してもよい。
次に、図2に示すように、基板1の裏面に、光透過性を有する無機材料を主成分とする層を形成するための硬化前粘性溶液(以下、前駆液と呼ぶ。)5を塗布する。
ここで、前駆液としては、金属アルコキシドまたはセラミック前駆体ポリマを用いることができる。また、前駆液として、金属酸化物からなる微粒子が分散されたコロイド溶液等を用いることができる。前駆液の例については、後述する。
次に、図3に示すように、型6を用意する。型6は、一面に凹凸を有する。凹凸は、凹部6aおよび凸部6bからなる。型6の作製方法については、後述する。型6の凹凸に、上記の前駆液を塗布していもよい。基板1の裏面に塗布された前駆液または型6に塗布された前駆液を加熱または減圧することによりゲル状に仮成形する。
次いで、図4に示すように、型6の凹凸で基板1を押圧しながら加熱または紫外線照射する。それにより、基板1上の前駆液のゲルが一体化される。
その後、図5に示すように、型6を基板1から取り外すことにより、基板1上に光透過性を有する無機材料を主成分とする層(以下、無機材料層と呼ぶ)50が形成される。無機材料層50の表面には、型6の凹部6aおよび凸部6bに対応する凸部5aおよび凹部5bを有する凹凸が形成されている。
このようにして、基板1の裏面(光取り出し面)上に凹凸を有する無機材料層50がエンボス法(スタンプ法)により形成される。
この無機材料層50の凹凸における凸部5aは、高さのばらつきが小さく、均一性が極めて高い。この凸部5aの高い均一性は、高さのみならず外形全般について同様である、すなわち、凸部5aの幅および奥行きも均一性が高い。
前駆液として用いられる金属アルキシドは、Si(OCH3 4 、Si(OC2 5 4 、Si(i−OC3 7 4 、Si(t−OC4 9 4 等のシリコンテトラアルコキシド、ZrSi(OCH3 4 、Zr(OC2 5 4 、Zr(OC3 7 4 、Hf(OC2 5 4 、Hf(OC3 7 4 、VO(OC2 5 3 、Nb(OC2 5 5 、Ta(OC2 5 5 、Si(OC4 9 4 、Al(OCH3 3 、Al(OC2 5 3 、Al(iso−OC3 7 3 、Al(OC4 9 3 、Ti(OCH3 4 、Ti(OC2 5 4 、Ti(iso−OC3 7 4 、Ti(OC4 9 4 等の単一金属アルキシド、La[Al(iso−OC3 7 4 3 、Mg[Al(iso−OC3 7 4 2 、Mg[Al(sec−OC4 9 4 2 、Ni[Al(iso−OC3 7 4 2 、Ba[Zr2 (C2 5 9 2 、(OC3 7 2 Zr[Al(OC3 7 4 2 等のニ金属アルコキシド、または3種類以上の金属を含む多金属アルコキシドから選択される。
ゾル−ゲル法では、有機金属化合物の一種である金属アルコキシドを出発物質とし、その出発物質をアルコール等の溶媒に溶解し、酸等の触媒および少量の水を加えて十分に混合することにより、その溶液を加水分解および縮重合させてゾルを形成した後、空気中の水分等によってさらに反応を進めてゲル化させる。それにより、固体の金属酸化物が得られる。
金属アルコキシドとしては、上述のものを用いることができるが、一般には、M(OR)n (Mは金属、Rはアルキル基、nは2、3、4または5)、R’M(OR)n-1 (Mは金属、Rはアルキル基、R’は有機基、nは2、3、4または5)、またはR2 ’M(OR)n-2 (Mは金属、Rはアルキル基、R’は有機基、nは2、3、4または5)で表されるものを用いることができる。
Mとしては、上述のように、Si(シリコン)、Ti(チタン)、Zr(ジルコニウム)、Al(アルミニウム)、Sn(錫)、Zn(亜鉛)等が挙げられる。Rとしては、炭素数1〜5のアルキル基が挙げられる。R’としては、例えば、アルキル基、アリール含有基、アクリロキシ含有基、メタクリロキシ含有基、スチリル含有基、エポキシ含有基等が挙げられる。
なお、アリール含有基はアリール基を含有する有機基を意味し、アクリロキシ含有基はアクリロキシ基を含有する有機基を意味し、メタクリロキシ含有基はメタクリロキシ基を含有する有機基を意味し、スチリル含有基はスチリル基を含有する有機基を意味し、エポキシ含有基はエポキシ基を含有する有機基を意味している。
Mが4価の金属である場合には、M(OR)4 (Mは金属、Rはアルキル基)、R’M(OR)3 (Mは金属、Rはアルキル基、R’はアルキル基、アリール含有基、アクリロキシ含有基、メタクリロキシ含有基、スチリル含有基またはエポキシ含有基)、またはRm ’M(OR)4-m (Mは金属、Rはアルキル基、R’はアルキル基、アリール含有基、アクリロキシ含有基、メタクリロキシ含有基、スチリル含有基またはエポキシ含有基、mは1、2または3)で表される金属アルコキシドを用いることができる。
特に好ましく用いられる金属アルコキシドとしては、テトラエトキシシラン、テトラメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシラン、または3−アクリロキシプロピルトリメトキシラン等が挙げられる。
本発明における金属アルコキシドには、オルガノアルコキシシランおよびシランカップリング剤と称されるものも含まれる。
セラミック前駆体ポリマとしては、ポリイソプロピルイミノアラン(Poly(isopropyliminoalane))、ポリチタノシロキサン等から選択される1種または2種以上を用いることができる。Poly(isopropyliminoalane)は、可溶性セラミック前駆体であり、熱分解することにより窒化アルミニウムを合成することができる。
金属アルコキシドまたはセラミック前駆体ポリマの代わりに、チタンペロキシクエン酸アンモニウム、ジルコニウムペロキシクエン酸アンモニウム、ハフニウムペロキシクエン酸アンモニウムもしくは錫ペロキシクエン酸アンモニウム等の水溶液、アルコール溶液、グリコール溶液またはグリセリン溶液、またはこれらの混合溶液を用いて、金属酸化物を得ることができる。あるいは、ペルオキソチタン酸等を用いて金属酸化物を得ることもできる。
また、前駆液として、TiO2 、ZrO2 、HfO2 、ZnO、Nb2 2 、Ta2 2 等の微粒子(例えば、粒径3nm〜200nm)のコロイド溶液を用いてもよい。
また、無機材料層50は、発光層により発生される光に対して光透過性を有しかつ発光層により発生される光を吸収して他の発光波長に変換する蛍光物質を含んでもよい。
無機材料層50の凹凸のサイズは、発光波長より小さいサイズであってもよく、発光波長と同程度であってもよく、発光波長より大きいサイズであってもよい。発光波長が400nmの場合について説明する。
凹凸が発光波長より小さいサイズ(例えば、50〜150nm)である場合、発光素子構造100と外部との界面(発光素子構造100と樹脂モールドとの界面または発光素子構造100と空気との界面)でのフレネル反射を低減する効果がある。ここで、フレネル反射とは、屈折率が異なる物質の境界面で起こる反射をいう。
凹凸が発光波長と同程度または発光波長の数倍(例えば、200〜1000nm)である場合には、全反射により発光素子構造100の外部に出ない光を回折効果により外部に放射する効果がある。
凹凸が発光波長より大きいサイズ(例えば、2〜50μm)である場合には、光が凹凸に臨界角度以下で入射しやすくなるので、外部に放射する光が増加する。
また、無機材料層50の屈折率は、発光素子構造100の光取り出し面の材料の屈折率より小さくないことが好ましい。無機材料層50の屈折率が発光素子構造100の光取り出し面の材料の屈折率より小さい場合には、臨界角より大きい入射角度で無機材料層50と光取り出し面との界面に入射した光が無機材料層50へ侵入しなくなるからである。特に、凹凸の厚み(凸部5aの高さ)が大きい場合に、この影響は大きい。
無機材料層50の屈折率が発光素子構造100の光取り出し面の材料の屈折率より大きい場合には、臨界角は存在しない。しかしながら、無機材料層50の屈折率と発光素子構造100の光取り出し面の材料の屈折率との差が大きくなりすぎると、無機材料層50と光取り出し面との界面でのフレネル反射が大きくなり、光の取り出し効率が小さくなる。したがって、無機材料層50の屈折率と発光素子構造100の光取り出し面の材料の屈折率と略等しいことが最も好ましい。
しかしながら、上記のエンボス法では、無機材料がやや疎に形成されやすいので、形成された無機材料層50の屈折率は、理想的な無機材料層の屈折率よりやや小さいことが多い。したがって、無機材料層50の材料としては、発光素子構造100の光取り出し面の材料の屈折率より若干高い屈折率を有する材料を選ぶことが好ましい。
基板1上に複数の発光素子を発光素子チップとして形成した後、個々の発光素子チップを分離する場合には、発光素子チップ間で無機材料層50の厚みが小さくなっているか、または発光素子チップ間で無機材料層50が分離していることが好ましい。上記のエンボス法で基板1の全体に無機材料層50を形成すると、無機材料層50に収縮によるクラックが入りやすい。発光素子チップ間で無機材料層50の厚みが小さくなっているかまたは発光素子チップ間で無機材料層50が分離している場合、発光素子チップ間で収縮が起こり易い。それにより、発光素子チップの光取り出し面では収縮が小さくなり、光取り出し面にクラックが入りにくくなる。
図6(a),(b)は本発明の第の実施の形態に係る発光素子の模式的断面図および模式的平面図である。
図6の発光素子においては、基板1の光取り出し面上に無機材料層51および無機材料層52が積層されている。無機材料層51,52の表面には凸部51a,52aおよび凹部51b,52bを有する凹凸が形成されている。基板1の光取り出し面上に3層以上の無機材料層が積層されてもよい。
発光素子構造100の光取り出し面側の無機材料層51を屈折率の高い材料により形成することが好ましい。それにより、発光素子構造100の光取り出し面と無機材料層51との界面でのフレネル反射を低減することができる。
ゾル−ゲル法の特徴として、厚い層を成形し難いという点が挙げられる。これは、層の厚みが大きくなるにしたがって層の表面での反応の進行度と層の内部での反応の進行度との差が大きくなり易いことに起因する。すなわち、層の内部の反応が進行していなくても、層の表面はゲル化または固化してしまうので、層の表面に引張り応力が発生する、これにより、層の表面にクラックが発生し易くなる。この引張り応力は、層の厚みが大きくなるにしたがって、大きくなる傾向にある。このため、ゾル−ゲル法では、厚みの大きい層を形成し難い。複数の無機材料層を積層することにより、厚みの大きい無機材料層を作製し易くなる。
図7は発光素子構造100の一例を示す模式的断面図である。
本例では、発光素子構造100は、波長365nm〜550nmで発光する窒化ガリウム系化合物半導体からなる発光ダイオードである。ここでは、発光波長のピークが約390nm〜420nmのGaN系の紫外線発光ダイオードの製造方法について説明する。
基板1として、酸素、またはSi(シリコン)等がドープされた厚さ200〜400μmのn型GaN(0001)面基板を用意する。基板1を単結晶成長温度、好ましくは1000から1200℃、例えば1150℃の成長温度に保持した状態で、H2 およびN2 からなるキャリアガス(H2 の含有率は約50%)、原料ガスとしてNH3 およびトリメチルガリウム(TMGa)、ドーパントガスとしてSiH4 を用いて、基板1の(0001)Ga面上に単結晶のSiドープGaNからなる層厚5μmのn型層21を成長速度約3μm/hで成長させる。
その後、基板1を単結晶成長温度、好ましくは1000から1200℃、例えば1150℃の成長温度に保持した状態にして、H2 およびN2 からなるキャリアガス(H2 の含有率は約1〜3%)、原料ガスとしてNH3 、トリメチルガリウム(TMGa)およびトリメチルアルミニウム(TMAl)、ドーパントガスとしてSiH4 を用いて、n型層21上に単結晶のSiドープAl0.1 Ga0.9 Nからなる層厚0.15μmのn型クラッド層22を成長速度約3μm/hで成長させる。
次に、基板1を単結晶成長温度、好ましくは700から1000℃、例えば850℃の成長温度に保持した状態にして、H2 およびN2 からなるキャリアガス(H2 の含有率は約1〜5%)、原料ガスとしてNH3 、トリエチルガリウム(TEGa)およびトリメチルインジウム(TMIn)用いて、n型クラッド層22上に、単結晶のアンドープGaNからなる層厚5nmの障壁層(6層)と単結晶のアンドープGa0.9 In0.1 Nからなる層厚5nmの井戸層(5層)とを交互に成長させることにより、MQW(多重量子井戸)構造を有する発光層23を成長速度約0.4nm/sで成長させ、さらに連続して、単結晶のアンドープGaNからなる層厚10nmの保護層24を成長速度約0.4nm/sで成長させる。
その後、基板1を単結晶成長温度、好ましくは1000から1200℃、例えば1150℃の成長温度に保持した状態にして、H2 およびN2 からなるキャリアガス(H2 の含有率は約1〜3%)、原料ガスとしてNH3 、TMGaおよびTMAl、ドーパントガスとしてCp2 Mgを用いて、保護層24上に単結晶のMgドープAl0.1 Ga0.9 Nからなる層厚0.15μmのp型クラッド層25を成長速度約3μm/hで成長させる。
次に、基板1を単結晶成長温度、好ましくは700から1000℃、例えば850℃の成長温度に保持した状態にして、H2 およびN2 からなるキャリアガス(H2 の含有率は約1〜5%)、原料ガスとしてNH3 、TEGa、TMIn、ドーパントガスとしてCp2 Mgを用いて、p型クラッド層15上にMgドープGa0.95In0.05Nからなる層厚0.3μmのp型コンタクト層26を成長速度3μm/hで成長させる。
上記p型クラッド層25からp型コンタクト層26を結晶成長中、キャリアガスの水素組成を低くすることにより、N2 雰囲気中で熱処理することなく、Mgドーパントを活性化して高いキャリア濃度のp型半導体層を得ることができる。
n型層21、n型クラッド層22、発光層23、保護層24、p型クラッド層25およびp型コンタクト層26が半導体層2を構成する。
p型コンタクト層26上のほぼ全面に、Ni、PdまたはPtからなるオーミック電極を形成する。例えば、膜厚2nmのPd膜をp型コンタクト層26上に形成する。その後、AgまたはAlからなる反射率の高い金属膜を形成する。例えば、膜厚50nmのAg膜を形成する、さらに、保護層として、貴金属の薄膜またはITO(酸化インジウム錫)等を形成する。例えば、膜厚5000nmのAu膜を形成する。このようにして、半導体層2の上面にp電極3が形成される。
その後、基板1の裏面上の外周部の領域にn電極4として、オーミック電極、バリア金属膜およびパッド金属膜を真空蒸着法等により順次積層する。オーミック電極としては、Al、Ag(膜厚20nm)を用いる。バリア金属膜としては、Pt、Ti(膜厚50nm)等を用いる、オーミック電極とパッド金属膜との反応を抑える。パッド金属膜としては、貴金属の薄膜またはITO等を用いる。例えば膜厚5000nmのAu膜を形成する。
図8は発光素子構造100の他の例を示す模式的断面図である。
本例では、発光素子構造100は、波長365nm〜550nmで発光する酸化亜鉛系化合物半導体からなる発光ダイオードである。ここで、発光波長のピークが約390nm〜420nmのZnO系の紫外線発光ダイオードの製造方法について説明する。
基板1として、酸素、Si等がドープされた厚さ200〜400μmのn型GaN(0001)面基板を用意する。基板1の(0001)Ga面上に、水素をキャリアガスとしてMOCVD法(有機金属化学的気相成長法)により、500℃〜700℃の成長温度で、Gaドープn型ZnOからなる層厚約4μmのn型層31を約0.08μm/sの成長速度で成長させる。
その後、n型層31上に、Gaドープn型Mg0.05Zn0.95Oからなる層厚約0.45μmのn型クラッド層32を500℃〜700℃の成長温度で成長させる。
次に、n型クラッド層32上に、20nmのCd0.1Zn0.9O障壁層4層と3nmのCd0.05 Zn0.95 O井戸層3層とからなるMQW(多重量子井戸)構造を有する発光層33を400℃〜450℃の成長温度で成長させる。
さらに、発光層33上に、窒素ドープp型Mg0.15Zn0.85Oからなる層厚約20nmのp型キャリアブロック層34、および窒素ドープp型Mg0.05Zn0.95Oからなる層厚約0.2μmのp型クラッド層35を、500〜700℃の成長温度で成長させる。
次に、p型クラッド層35上には、窒素ドープp型ZnOからなる層厚約0.15μmのp型コンタクト層36を500℃〜700℃の成長温度で成長させる。
その後、窒素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気中または真空中で温度700℃でアニールを行うことにより、半導体層に含まれる水素を半導体中から脱離させ、p型キャリアブロック層34、p型クラッド層35およびp型コンタクト層36のキャリア濃度を高くする。
n型層31、n型クラッド層32、発光層33、キャリアブロック層34、p型クラッド層35およびp型コンタクト層36が半導体層2を構成する。
上記本実施の形態及び参考の形態では、発光素子として、窒化物系半導体からなる発光ダイオードおよび酸化亜鉛系化合物半導体からなる発光ダイオードについて説明したが、本発明は、これに限らず、他の無機半導体からなる発光ダイオード、有機半導体からなる発光ダイオード等の種々の発光素子にも同様に適用することができる。
また、上記本実施の形態及び参考の形態では、発光素子構造100の各層をn型GaN基板の(0001)面上に積層したが、これに限らず、GaNなどの六方晶基板の他の面方位の面上に積層してもよい。例えば、(1−100)または(11−20)面等の(H,K,−H−K,0)面上(HおよびKは整数で、少なくとも一方は0ではない)に、各層を積層してもよい。この場合、発光層にピエゾ電場が発生しないので、発光層の発光効率を向上させることができる。また、それぞれの面方位から傾斜している基板(オフ基板)を用いてもよい。
さらに、上記本実施の形態及び参考の形態では、MQW構造を有する発光層13,23を用いる場合を示したが、発光層として、量子効果を有しない厚膜の単層の発光層を用いた場合でも、あるいは単一量子井戸構造を有する発光層を用いた場合でも、本実施の形態及び参考の形態と同様の効果が得られる。
また、上記実施の形態及び参考の形態において、半導体の結晶構造は、ウルツ鉱型構造であってもよく、閃亜鉛鉱型構造であってもよい。
また、上記実施の形態及び参考の形態では、半導体層2の結晶成長をMOVPE法(有機金属気相エピタキシャル成長法)等を用いて行っているが、これに限らず、HVPE法(ハライド気相エピタキシャル成長法)、MBE法(分子線エピタキシャル成長法)、またはガスソースMBE法等を用いて半導体層2の結晶成長を行ってもよい。
また、上記の実施の形態及び参考の形態では、基板の裏面を光の取り出し面としたが、半導体層の表面を光の取り出し面とし、半導体層の表面に無機材料を主成分とする層を形成し、無機材料を主成分とする層は光の取り出し面と反対側の表面に凹凸を有してもよい。
また、無機材料を主成分とする層は、透光性電極を介して光の取り出し面上に形成されてもよい。
以下、実施例及び参考例により本発明をさらに具体的に説明する。なお、本発明は、以下の実施例及び参考例に限定されるものではない。
参考例1〜では、図1〜図5に示した構造を有する発光素子を作製し、実施例では、図6に示した構造を有する発光素子を作製した。実施例1及び参考例1,2,4〜の発光素子における発光素子構造100は、図7に示したGaN系発光ダイオードである。また、参考例3の発光素子における発光素子構造100は、図8に示したZnO系発光ダイオードである。
比較例では、図7に示した発光素子構造100を有し、無機材料層を有さない発光素子を作製した。
発光素子のサイズは1mm角とした。発光素子の外周部の幅50μmの領域および1つの隅部の100μm角の領域にn電極4を形成した。1つの隅部の100μm角の領域は、発光素子のn電極4と外部とをワイヤボンディング等により電気的に接続するために設けられる。
(シリコーンゴム型の作製)
参考例1〜では、型6として、次の方法で作製したシリコーンゴム型を用いた。なお、実施例では、型6として、Si型を用いた。
図9はシリコーンゴム型の作製方法を示す模式的断面図である。
図9(a)に示すように、母型となるSi型60を用意する。Si型60は、略球面弧を有する複数の凸部60aを有する。
図9(b)に示すように、Si型60を型枠63内に設置し、型枠63内に透明なシリコーンゴム液を流し込み硬化させることにより、図9(c)に示すシリコーンゴム型からなる型6を得た。型6は、略半球状の複数の凹部6aを有する。複数の凹部6a間に平坦な凸部6bが形成されている。
参考例1)
(1)前駆液(ジルコニウムペロキシクエン酸アンモニウム溶液)の作製
ジルコニウムペロキシクエン酸アンモニウム5gを水2.5gとプロピレングリコール2.5gに混合した。
(2)前駆液の塗布
発光素子構造100の基板1の裏面に、前駆液をスピンコーティング法により塗布した。ここで、スピンコーティング法の代わりにディップコーティング法を用いてもよい。前駆液が塗布された基板1を室温で30分間放置し、自然乾燥させ、前駆液が所望の厚さになるように調節した。
型6としては、ピッチ100nm、曲率半径50nm、深さ50nmの略球面孤の凹部6aを複数有するシリコーンゴム型を用いた。なお、発光素子構造100のn電極4に対応する型6の部分には凹部6aは形成されていない。
型6に、前駆液をスピンコーティング法により塗布した。ここで、スピンコーティング法の代わりにディップコーティング法を用いてもよい。この前駆液を室温で30分間自然乾燥させた。
(3)ゲル化
前駆液を塗布した基板1および型6を、所定の温度に昇温して、仮成形した。仮成形の時間は30分であった。また、仮成形時の温度は、クラックの発生を防止するため、50℃とした。
(4)凹凸の形成
その後、型6内のゲルと基板1の裏面のゲルとを接触させ、一体化させるために型6で押圧しながら、加熱して本成形した。
本成形の時間は1時間であった。また、押圧力は2〜2.5kgf/cm2 とし、温度は200℃とした。
この結果、基板1の裏面に、ピッチ100nmでZrO2 の凸部5aが形成された。
参考例1の発光素子においては、凹凸を有する無機材料層50によりフレネル反射を低減できるので、比較例に比べて光の取り出し効率が15%向上する。
参考例2)
(1)前駆液(ペンタエトキシニオブ溶液)の作製
ペンタエトキシニオブ7gをエタノール1gに混合した。この溶液を濃度0.2重量%の希塩酸(水溶媒)2gと混合し、濃度70重量%、10gのペンタエトキシニオブ溶液を作製した。
(2)前駆液の塗布
基板1の裏面に、前駆液をスピンコーティング法により塗布した。ここで、スピンコーティング法の代わりにディップコーティング法を用いてもよい。前駆液が塗布された基板1を室温で30分間放置し、自然乾燥させ、前駆液が所望の厚さになるように調節した。
型6としては、ピッチ400nm、曲率半径200nm、深さ200nmの略球面孤の凹部6aを複数有するシリコーンゴム型を用いた。なお、発光素子構造100のn電極4に対応する型6の部分には凹部6aは形成されていない。
型6に、前駆液をスピンコーティング法により塗布した。スピンコーティング法の代わりにディップコーティング法を用いてもよい。この前駆液を30分間自然乾燥させた。
(3)ゲル化
前駆液を塗布した基板1および型6を、真空チャンバー中に配置し、減圧下で所定の温度に昇温して、仮成形した。仮成形時の背圧は、1×10-2Paであり、時間は30分であった。また、仮成形時の温度は、クラックの発生を防止するため、50℃とした。
(4)凹凸の形成
その後、型6内のゲルと基板1の裏面のゲルとを接触させ、一体化させるために型6で押圧しながら、減圧加熱して本成形した。
本成形時の背圧は、1×10-2Paであり、時間は1時間であった。また、押圧力は2〜2.5kgf/cm2 とし、温度は80℃とした。
この結果、基板1の裏面に、ピッチ400nmでNb2 5 の凸部5aが形成された。
参考例2の発光素子においては、全反射により発光素子構造100の外部に出ない光の一部を回析効果により外部に放射することができるので、比較例の発光素子に比べて光の取り出し効率がほぼ倍になる。
参考例3)
(1)前駆液(ペンタエトキシタンタル溶液)の作製
ペンタエトキシタンタル7gをエタノール1gに混合した。この溶液を濃度0.2重量%の希塩酸(水溶媒)2gと混合し、濃度70重量%、10gのペンタエトキシタンタル溶液を作製した。
この前駆液に、屈折率の高い樹脂を混ぜる。樹脂を混ぜることにより成形後のクラックの発生を低減できる。樹脂の割合が多い場合は、クラックの低減の効果は大きいが、屈折率が低下する。逆に、樹脂の割合が少ない場合は、クラックの低減の効果は小さいが、無機材料に近い高い屈折率が得られる。
屈折率の高い樹脂としては、シリコーン樹脂(屈折率1.41程度)、ポリメタクリル酸メチル(屈折率1.5程度)、ポリペンタブロモニフェニルメタクリレート(屈折率:1.71)、ポリビニルナフタレン(屈折率:1.68)等が挙げられる。有機ポリマー樹脂の屈折率は最大でも1.7程度である。本参考例では、樹脂として、ポリメタクリル酸メチル(屈折率1.5程度)を使用した。
(2)〜(4)の工程
型6としては、ピッチ1000nm、曲率半径500nm、深さ500nmの略球面孤の凹部6aを複数有するシリコーンゴム型を用いた。
参考例2の(2)〜(4)と同様の工程により、基板1の裏面に、Ta2 5 の凸部5aが形成された。
参考例3の発光素子においては、全反射により発光素子構造100の外部に出ない光の一部を回析効果により外部に放射することができるので、比較例の発光素子に比べて光の取り出し効率がほぼ倍になる。
参考例4)
(1)前駆液(二酸化チタンの微粒子(アナターゼ型またはルチル型)のコロイド溶液)の作製
二酸化チタンの微粒子としては、粒径が発光波長より小さいサイズ(例えば、50〜150nm)のものが好ましい。
参考例では、二酸化チタンの微粒子のコロイド溶液として、30重量%の二酸化チタンを含むイソプロピルアルコールを用いた。
(2)前駆液の塗布
基板1の裏面に、前駆液(コロイド溶液)をスピンコーティング法により塗布した。ここで、スピンコーティング法の代わりにディップコーティング法を用いてもよい。前駆液が塗布された基板1を室温で30分間放置し、自然乾燥させ、前駆液が所望の厚さになるように調節した。
型6としては、ピッチ3μm、曲率半径2μm、深さ1.5μmの略球面孤の凹部6aを複数有するシリコーンゴム型を用いた。なお、発光素子構造100のn電極4に対応する型6の部分には凹部6aは形成されていない。
型6に、前駆液をスピンコーティング法により塗布した。スピンコーティング法の代わりにディップコーティング法を用いてもよい。前駆液を室温で30分間自然乾燥させた。
(3)ゲル化
前駆液を塗布した基板1および型6を、所定の温度に昇温して、仮成形した。仮成形時の時間は30分間であった。また、仮成形時の温度は、クラックの発生を防止するため、50℃とした。
(4)凹凸の形成
その後、型6と基板1の裏面とを接触させ、一体化させるために型6で押圧しながら、加熱して本成形した。本成形の時間は1時間であった。また、押圧力は2〜2.5kgf/cm2 とし、温度は200℃とした。
この結果、基板1の裏面に、ピッチ3μmのTiO2 微粒子から構成される凸部5aが形成された。
参考例4の発光素子では、無機材料層50のピッチ3μmの凸部5aに光が臨界角以下で入射しやすくなるので、外部に放射する光の量が増加する。また、凸部5aの表面には、微粒子自体が本来有する50〜150nm微小な凹凸が形成されているので、凸部5aの表面でのフレネル反射も低減される。その結果、本参考例4の発光素子においては、比較例の発光素子に比べて光の取り出し効率が約120%増加する。
参考例5)
(1)前駆液(混合溶液)の作製
チタンペロキシクエン酸アンモニウム5gを水2.5gに混合した。さらに、紫外線を可視光に変換する蛍光体をこの溶液に混入した。蛍光体には、付活剤としてCe(セリウム)を添加したYAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)、Y3 Al5 12、ハロ燐酸カルシウム系、燐酸カルシウム系、珪酸塩系、アルミン酸塩系、タングステン酸塩系等を用いる。この溶液と参考例4の溶液とを混合した。
(2)〜(4)の工程 型6としては、ピッチ10μm、曲率半径7μm、深さ2μmの略球面孤の凹部6aを複数有するシリコーンゴム型を用いた。
参考例4の(2)〜(4)と同様の工程を行った。
この参考例5では、TiO2 微粒子の間に、チタンペロキシクエン酸アンモニウムの分解により生成されたTiO2 がほぼ充填される。したがって、参考例4よりTiO2 が密に形成され、屈折率が高くなった。
また、参考例4より粒子同士の接着力が強くなり、形成した凹凸の安定性が高くなった。
また、チタンペロキシクエン酸アンモニウムのみにより同様の構造を作製する場合に比べて、TiO2 微粒子は収縮しないので、前駆液にTiO2 微粒子を混入することにより収縮率を低減でき、クラックの発生を抑制できる。
この結果、基板1の裏面に、ピッチ10μmでTiO2 から構成される凸部5aが形成された。
参考例5の発光素子では、無機材料層50の凸部5aに光が臨界角以下で入射しやすくなるので、外部に放射する光の量が増加する。また、参考例4の発光素子よりTiO2 が密に形成されるので、屈折率が高くなる。その結果、本参考例5の発光素子においては、比較例の発光素子に比べて光の取り出し効率が約150%増加する。
(実施例
(1)無機材料層51の形成
チタンペロキシクエン酸アンモニウム5gを水2.5gに混合した。この溶液と参考例4の溶液とを混合し、第1の前駆液を作製した。第1の前駆液を用いて参考例4と同様の工程を行った。
型6としては、ピッチ15μm、曲率半径15μm、深さ2.5μmの略球面孤の凹部6aを複数有するSi型を用いた。
この結果、基板1の裏面に、ピッチ15μmでTiO2 から構成される凸型51aが形成された。
(2)無機材料層52の形成
次に、ジルコニウムペロキシクエン酸アンモニウム5gを水2.5gとプロピレングリコール2.5gとに混合し、第2の前駆液を作製した。
TiO2 から構成される凸部5aに、第2の前駆液をスピンコーティング法により塗布した。ここで、スピンコーティング法の代わりにディップコーティング法を用いてもよい。第2の前駆液が塗布された基板1を室温で30分間放置し、自然乾燥させ、第2の前駆液が所望の厚さになるように調節した。
型6としては、ピッチ15μm、曲率半径11μm、深さ3μmの略球面孤の凹部6aを複数有するSi型を用いた。
型6に、第2の前駆液をスピンコーティング法により塗布した。スピンコーティング法の代わりにディップコーティング法を用いてもよい。第2の前駆液を室温で30分間自然乾燥させた。
この結果、基板1の裏面に、ピッチ15μmで基板1側からTiO2 およびZrO2 の順序で構成される凸部51a,52aが形成された。
本実施例の発光素子においては、凸部51a,52aに光が臨界角以下で入射しやすくなるので、外部に放射する光の量が増加する。また、無機材料層51,52が基板1側から順にそれぞれTiO2 およびZrO2 から構成され、発光素子構造100側の無機材料層51が屈折率の高い材料で構成されるので、フレネル反射を低減することができる。その結果、実施例の発光素子においては、比較例の発光素子に比べて光の取り出し効率が170%増加する。
参考例6
(1)前駆液の作製
3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン(MPTES)5.6ml、フェニルトリメトキシシラン(PhTMS)5.8ml、濃度2Nの塩酸1.65mlおよびエタノール21mlを混合し、24時間放置することによりMPTESとPhTMSとの加水分解および重縮合を進行させる。得られた溶液4mlをシャーレに取り、100℃で加熱し、エタノールを蒸発させて除去することにより、約1gの前駆液(粘性液体)が得られた。
(2)前駆液の塗布
基板1の裏面に、前駆液をスピンコーティング法により塗布した。ここで、スピンコーティング法の代わりにディップコーティング法を用いてもよい。
型6としては、ピッチ1.5μm、曲率半径1.5μm、深さ0.25μmの略球面孤の凹部6aを複数有するシリコーンゴム型を用いた。
(3)凹凸の形成
基板1の裏面の前駆液に型6を押し当てて、前駆液を365nmの紫外線により硬化させた後、型6を除去した。
この結果、基板1の裏面に、凸部5aおよび凹部5bからなる凹凸が形成された。この凹凸の平坦な部分の厚みは20nm〜100nmであった。なお、無機材料層50の屈折率は約1.52であった。
参考例6の発光素子においては、全反射により発光素子構造100の外部に出ない光の一部を回析効果により外部に放射することができるので、比較例の発光素子に比べて光の取り出し効率が70%増加する。
参考例7
(1)前駆液の作製
参考例7では、参考例6のフェニルトリメトキシシランの代わりにジメチルジエトキシシランを用いた。
3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン5.6ml、ジメチルジエトキシシラン5.8ml、濃度2Nの塩酸1.65mlおよびエタノール21mlを混合し、24時間放置することによりMPTESとジメチルジエトキシシランとの加水分解および重縮合を進行させる。得られた溶液4mlをシャーレに取り、100℃で加熱し、エタノールを蒸発させて除去することにより、約1gの前駆液(粘性液体)が得られた。
(2)前駆液の塗布
基板1の裏面に、前駆液をスピンコーティング法により塗布した。ここで、スピンコーティング法の代わりにディップコーティング法を用いてもよい。
型6としては、参考例6と同様に、ピッチ1.5μm、曲率半径1.5μm、深さ0.25μmの略球面孤の凹部6aを複数有するシリコーンゴム型を用いた。
(3)凹凸の形成
基板1の裏面の前駆液に型6を押し当てて、前駆液を140℃で2時間加熱することにより硬化させた後、型6を除去した。
この結果、基板1の裏面に、凸部5aおよび凹部5bからなる凹凸が形成された。この凹凸の平坦な部分の厚みは20nm〜100nmであった。なお、無機材料層50の屈折率は約1.45であった。
参考例7の発光素子においては、全反射により発光素子構造100の外部に出ない光の一部を回析効果により外部に放射することができるので、比較例の発光素子に比べて光の取り出し効率がほぼ50%増加する。
参考例8
参考例8では、参考例3のペンタエトキシタンタルの代わりにジルコニウムイソプロポキシドを用いた。また、樹脂として、シリコーン樹脂(屈折率1.41程度)を用いた。その他は、参考例3と同様である。
参考例8の発光素子においては、全反射により発光素子構造100の外部に出ない光の一部を回析効果により外部に放射することができるので、比較例の発光素子に比べて光の取り出し効率がほぼ80%増加する。
参考例9
参考例9では、参考例3のペンタエトキシタンタルの代わりにチタンイソプロポキシドを用いた。また、樹脂として、ポリメタクリル酸メチル(屈折率1.5程度)を用いた。その他は、参考例3と同様である。
参考例9の発光素子においては、全反射による発光素子構造100の外部に出ない光の一部を回析効果により外部に放射することができるので、比較例の発光素子に比べて光の取り出し効率がほぼ120%増加する。
本発明に係る発光素子およびその製造方法は、各種光源、表示装置等に利用することができる。
本発明の第1の参考の形態に係る発光素子の製造方法を示す図でる。 本発明の第1の参考の形態に係る発光素子の製造方法を示す図でる。 本発明の第1の参考の形態に係る発光素子の製造方法を示す図でる。 本発明の第1の参考の形態に係る発光素子の製造方法を示す図でる。 本発明の第1の参考の形態に係る発光素子の製造方法を示す図でる。 (a),(b)は本発明の第の実施の形態に係る発光素子の模式的断面図および模式的平面図である。 発光素子構造の一例を示す模式的断面図である。 発光素子構造の他の例を示す模式的断面図である。 シリコーンゴム型の作製方法を示す模式的断面図である。
符号の説明
1 基板
2 半導体層
3 p電極
4 n電極
5a,6b,51a,52a,61a 凸部
5b,6a,51b,52b 凹部
6 型
15,25 p型クラッド層
16,26 p型コンタクト層
21 n型層
22 n型クラッド層
23,33 発光層
24 保護層
31 n型層
32 n型クラッド層
34 キャリアブロック層
35 p型クラッド層
36 p型コンタクト層
50,51,52 無機材料層
60 Si型
63 型枠
100 発光素子構造

Claims (5)

  1. 発光層を含みかつ光取り出し面を有する発光素子構造と、
    前記発光素子構造の前記光取り出し面上に形成され、前記光取出し面を構成する材料と異なる無機材料を主成分とする層とを備え、
    前記無機材料を主成分とする層は、前記発光素子構造の発光波長に対して透光性を有し、前記光の取り出し面と反対側の表面に凹凸を有し、
    前記無機材料を主成分とする層は、異なる屈折率を有する複数の層を含み、前記光取出し面側の層の屈折率が他の層の屈折率よりも大きく、かつ、前記光取出し面を構成する材料の屈折率より大きいことを特徴とする発光素子。
  2. 前記無機材料を主成分とする層は、微粒子からなることを特徴とする請求項1の発光素子。
  3. 前記無機材料を主成分とする層は、−M−O−M−結合を有する有機金属重合体を含み、Mは金属であり、Oは酸素原子であることを特徴とする請求項1または2記載の発光素子。
  4. 発光層を含みかつ光取り出し面を有する発光素子構造を形成する工程と、
    前記発光素子構造の発光波長に対して透光性を有しかつ前記光取り出し面と反対側の表面に凹凸を有するとともに前記光取り出し面を構成する材料と異なる無機材料を主成分とする層を、前記発光素子構造の前記光取り出し面上に形成する工程とを備え
    前記無機材料を主成分とする層は、異なる屈折率を有する複数の層を含み、前記光取出し面側の層の屈折率が他の層の屈折率よりも大きく、かつ、前記光取出し面を構成する材料の屈折率より大きいことを特徴とする発光素子の製造方法。
  5. 前記凹凸をエンボス法により形成することを特徴とする請求項の発光素子の製造方法。
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