JP4093084B2 - 印刷ジョブ作成装置および印刷ジョブ作成方法並びにこれらに用いるプログラム - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、印刷ジョブ作成装置および印刷ジョブ作成方法並びにこれらに用いるプログラムに関し、詳しくは、印刷ジョブを作成する印刷ジョブ作成装置および印刷ジョブ作成方法並びにこれらに用いるプログラムに関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、この種の印刷ジョブ作成装置としては、画像を指定して編集を行なうと共に編集を施した画像を印刷する印刷ジョブを作成するものが提案されている。例えば、エ−・アイ・ソフト株式会社のアプリケーションソフトウエア「デジカメｄｅ！！同時プリント６」を一般的なコンピュータにインストールしたものを挙げることができる。このソフトウエアでは、画像に対して、撮影シーンに合わせた補正を行なったり、明るさやコントラストを詳細に調整したり、モノクロ調やセピア調に変換したり、フィルタを作用させたように調整するなどの編集を施すことができる（非特許文献１参照）。
【０００３】
また、写真画像の印刷を高精度に行なうものとして、デジタルカメラとプリンタとのマッチングを行なうものも提案されている。例えば、非特許文献２および非特許文献３に記載の「PIM(Print Image Matching、セイコーエプソン社の登録商標）」では、デジタルカメラによる撮影時に、色空間の指定や明暗の設定，色バランスの設定，彩度の設定，撮影シーンの設定などについて撮影した写真画像データにコマンドとして付加し、プリンタによりこのコマンドにしたがって印刷することにより、最適な色合いで印刷する。また、非特許文献４に記載の「Exif Print(Exchangeable image file format Print、社団法人電子情報技術産業協会（ＪＥＩＴＡ）による策定）」では、デジタルカメラで撮影する際に画像データとあわせて撮影時の様々な付属情報を画像ファイルとして保存し、その情報を用いてプリントすることにより高品質な印刷を実現している。
【０００４】
【非特許文献１】
「デジカメｄｅ！！同時プリント６ユーザーズ・マニュアル」，第１版，エー・アイ・ソフト株式会社，２００２年７月，ｐ．７０−９７
【非特許文献２】
セイコーエプソン株式会社、「あなたのデジカメの描写力が、そのまま忠実に写真プリントされる。」、［平成１５年２月２５日検索］、インターネット＜URL:http://www.i-love-epson.co.jp/products/pim/pim2-info.htm＞
【非特許文献３】
セイコーエプソン株式会社、「デジタルカメラからの印刷に最適なＰＲＩＮＴＩｍａｇｅ Ｍａｔｃｈｉｎｇ」、［平成１５年２月２５日検索］、インターネット＜URL:http://www.i-love-epson.co.jp/products/printer/inkjet/pim/pim1.htm＞
【非特許文献４】
有限責任中間法人カメラ映像機器工業会、「Ｅｘｉｆ Ｐｒｉｎｔ」、［平成１５年２月２５日検索］、インターネット＜URL:http://www.cipa.jp/exifprint/contents_i/01exif_i.html＞
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、こうした印刷ジョブ作成装置では、画像に対する自由な編集が可能であるため、画像の撮影時の情報を用いても、編集によってはその目的とする高品質な印刷が実現できない場合が生じる。
【０００６】
本発明の印刷ジョブ作成装置および印刷ジョブ作成方法は、高品質な印刷を行なう印刷ジョブを容易に作成することを目的の一つとする。また、本発明の印刷ジョブ作成装置および印刷ジョブ作成方法は、画像の撮影の際の情報を用いて高品質な印刷を行なう印刷ジョブを容易に作成することを目的の一つとする。本発明の印刷ジョブ作成装置用のプログラムは、コンピュータを、画像の撮影の際の情報を用いて高品質な印刷を行なう印刷ジョブを容易に作成する印刷ジョブ作成装置として機能させることを目的とする。本発明の印刷ジョブ作成方法用のプログラムは、コンピュータに画像の撮影の際の情報を用いて高品質な印刷を行なう印刷ジョブを容易に作成する印刷ジョブ作成方法の各ステップを各手順として実行させることを目的とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
本発明の印刷ジョブ作成装置および印刷ジョブ作成方法並びにこれらに用いるプログラムは、上述の目的の少なくとも一部を達成するために以下の手段を採った。
【０００８】
本発明の印刷ジョブ作成装置は、
印刷ジョブを作成する印刷ジョブ作成装置であって、
印刷ジョブに係る画像を取得する画像取得手段と、
画像を撮影する際の撮影時情報を用いた撮影時情報印刷を実行するか否かを設定する撮影時情報印刷設定手段と、
前記撮影時情報印刷設定手段により撮影時情報印刷の実行が設定されたときには前記印刷ジョブに係る画像に対する編集のうち所定の編集を不可とし、前記撮影時情報印刷設定手段により撮影時情報印刷の実行が設定されなかったときには前記所定の編集を含めて前記印刷ジョブに係る画像に対する編集を可能として操作者の操作に基づく編集を実行する編集実行手段と、
を備えることを要旨とする。
【０００９】
この本発明の印刷ジョブ作成装置では、画像を撮影する際の撮影時情報を用いた撮影時情報印刷の実行が設定されたときには取得した印刷ジョブに係る画像に対する編集のうち所定の編集を不可として操作者の操作に基づく編集を実行するから、撮影時情報を用いて画像を印刷する高品質な印刷をその後の画像の編集によって損なわれることがない。この結果、画像の撮影の際の情報を用いて高品質な印刷を行なう印刷ジョブを容易に作成することができる。また、撮影時情報印刷の実行が設定されなかったときには所定の編集を含めて取得した印刷ジョブに係る画像に対する編集を可能として操作者の操作に基づく編集を実行するから、画像に対して所望の編集を施すことができる。これらの結果、高品質な印刷を行なう印刷ジョブを容易に作成することができる。
【００１０】
こうした本発明の印刷ジョブ作成装置において、前記撮影時情報印刷設定手段は、印刷に用いるテンプレートを選択する際に前記撮影時情報印刷を実行するか否かを設定する手段であるものとすることもできる。こうすれば、テンプレートの選択の際に撮影時情報印刷の実行を設定することができる。
【００１１】
また、本発明の印刷ジョブ作成装置において、前記撮影時情報は、撮影装置と印刷装置とにおける色空間の指定，明暗の設定，彩度の設定，色バランスの設定，撮影シーンの設定の少なくとも一部を含む情報であるものとすることもできる。
【００１２】
さらに、本発明の印刷ジョブ作成装置において、前記撮影時情報印刷設定手段は、前記撮影時情報印刷として「PIM(Print Image Matching)」および／または「Exif Print(Exchangeable image file format Print)」を用いる印刷を実行するか否かを設定する手段であるものとすることもできる。
【００１３】
あるいは、本発明の印刷ジョブ作成装置において、前記所定の編集は、輪郭のソフト化およびハード化，明るさの設定，コントラストの設定，色の変更，セピア調またはモノクロ調への変更，クロスフィルタの使用の少なくとも一部を含む編集であるものとすることもできる。これらの編集は、撮影時情報を用いて画像を印刷する高品質な印刷を損なうおそれが多いことに基づく。
【００１４】
本発明の印刷ジョブ作成装置において、操作者の操作に基づいて複数種類の印刷サービスから一つの印刷サービスを設定する印刷サービス設定手段を備えるものとすることもできる。こうすれば、複数種類の印刷サービスとしての印刷ジョブを容易に作成することができる。ここで、複数種類の印刷サービスとしては、大伸ばし印刷サービス，ダイジェスト印刷サービス，カレンダー印刷サービス，ポストカード印刷サービス，写真名刺印刷サービス，証明写真印刷サービス，シール印刷サービス，ラベル印刷サービス，アルバム印刷サービスなどのうちのいずれかが含まれる。
【００１５】
本発明の印刷ジョブ作成装置において、操作者の操作に基づいて印刷ジョブの印刷条件を設定する印刷条件設定手段を備えるものとすることもできる。こうすれば、印刷ジョブにおける印刷条件を容易に設定することができる。
【００１６】
本発明の印刷ジョブ作成装置用のプログラムは、コンピュータを上述のいずれかの態様の本発明の印刷ジョブ作成装置、即ち、基本的には、印刷ジョブを作成する印刷ジョブ作成装置であって、印刷ジョブに係る画像を取得する画像取得手段と、画像を撮影する際の撮影時情報を用いた撮影時情報印刷を実行するか否かを設定する撮影時情報印刷設定手段と、前記撮影時情報印刷設定手段により撮影時情報印刷の実行が設定されたときには前記印刷ジョブに係る画像に対する編集のうち所定の編集を不可とし、前記撮影時情報印刷設定手段により撮影時情報印刷の実行が設定されなかったときには前記所定の編集を含めて前記印刷ジョブに係る画像に対する編集を可能として操作者の操作に基づく編集を実行する編集実行手段と、を備える印刷ジョブ作成装置として機能させることを要旨とする。
【００１７】
この本発明の印刷ジョブ作成装置用のプログラムによれば、コンピュータを上述のいずれかの態様の本発明の印刷ジョブ作成装置として機能させるから、本発明の印刷ジョブ作成装置が奏する効果、例えば、、画像の撮影の際の情報を用いて高品質な印刷を行なう印刷ジョブを容易に作成することができる効果や高品質な印刷を行なう印刷ジョブを容易に作成することができる効果などと同様な効果を奏することができる。
【００１８】
本発明の印刷ジョブ作成方法は、
印刷ジョブを作成する印刷ジョブ作成方法であって、
（ａ）印刷ジョブに係る画像を取得し、
（ｂ）画像を撮影する際の撮影時情報を用いた撮影時情報印刷を実行するか否かを設定し、
（ｃ）前記撮影時情報印刷の実行が設定されたときには前記印刷ジョブに係る画像に対する編集のうち所定の編集を不可とし、前記撮影時情報印刷の実行が設定されなかったときには前記所定の編集を含めて前記印刷ジョブに係る画像に対する編集を可能として操作者の操作に基づく編集を実行する
ことを要旨とする。
【００１９】
この本発明の印刷ジョブ作成方法によれば、画像を撮影する際の撮影時情報を用いた撮影時情報印刷の実行が設定されたときには取得した印刷ジョブに係る画像に対する編集のうち所定の編集を不可として操作者の操作に基づく編集を実行するから、撮影時情報を用いて画像を印刷する高品質な印刷をその後の画像の編集によって損なわれることがない。この結果、画像の撮影の際の情報を用いて高品質な印刷を行なう印刷ジョブを容易に作成することができる。また、撮影時情報印刷の実行が設定されなかったときには所定の編集を含めて取得した印刷ジョブに係る画像に対する編集を可能として操作者の操作に基づく編集を実行するから、画像に対して所望の編集を施すことができる。これらの結果、高品質な印刷を行なう印刷ジョブを容易に作成することができる。
【００２０】
本発明の印刷ジョブ作成方法用のプログラムは、コンピュータに上述の本発明の印刷ジョブ作成方法の各ステップ、即ち、（ａ）印刷ジョブに係る画像を取得するステップと、（ｂ）画像を撮影する際の撮影時情報を用いた撮影時情報印刷を実行するか否かを設定するステップと、（ｃ）前記撮影時情報印刷の実行が設定されたときには前記印刷ジョブに係る画像に対する編集のうち所定の編集を不可とし、前記撮影時情報印刷の実行が設定されなかったときには前記所定の編集を含めて前記印刷ジョブに係る画像に対する編集を可能として操作者の操作に基づく編集を実行するステップと、を各手順として実行させることを要旨とする。
【００２１】
この本発明の印刷ジョブ作成方法用のプログラムによれば、コンピュータに上述の本発明の印刷ジョブ作成方法の各ステップを各手順として実行させるから、本発明の印刷ジョブ作成方法が奏する効果、例えば、画像の撮影の際の情報を用いて高品質な印刷を行なう印刷ジョブを容易に作成することができる効果や高品質な印刷を行なう印刷ジョブを容易に作成することができる効果などと同様な効果を奏することができる。
【００２２】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を実施例を用いて説明する。図１は、本発明の一実施例である印刷ジョブ作成装置２０を含む印刷ジョブ管理システム１０の構成の概略を示す構成図である。実施例の印刷ジョブ管理システム１０は、印刷ジョブを作成する複数の印刷ジョブ作成装置２０と、大型プリンタ５０と、インクジェットプリンタ５２とをネットワーク１２で接続して構成されている。
【００２３】
実施例の印刷ジョブ作成装置２０は、アプリケーションソフトウエアとしての図示しない印刷ジョブ作成プログラムと印刷に用いるテンプレート画像などの支援データとがインストールされた一般的なコンピュータとして構成されており、印刷ジョブ作成プログラムが実行されたときに印刷ジョブ作成装置として機能する。印刷ジョブ作成装置２０は、カレンダーの作成やポストカードの作成など複数の印刷サービスとしての印刷ジョブを作成すると共に印刷ジョブの実行を指示する装置であり、機能ブロックとして、複数の印刷サービスから印刷ジョブを作成するサービスの設定を受け付けるサービス設定管理部２１と、印刷ジョブに用いる画像の登録を管理する画像登録管理部２２と、印刷ジョブに用いるテンプレートの設定を管理するテンプレート設定管理部２３と、画像のレイアウトを調整や画像に施す編集を管理するレイアウト編集管理部２４と、印刷を管理する印刷管理部２５と、作成中の印刷ジョブの中断処理を行なうジョブ中断処理部２６と、中断された作成中の印刷ジョブ（以下、作成中ジョブという）の作成を再開するジョブ再開処理部２７と、作成中ジョブの出力を管理するジョブ出力管理部２８と、作成中ジョブの入力を管理するジョブ入力管理部２９と、作成中ジョブや印刷実行済みのジョブを用いて新たな作成中ジョブを作成するジョブ複製処理部３０とを備える。図１には、紙面の都合上、２台の印刷ジョブ作成装置２０を示したが、ネットワーク１２には３台以上の印刷ジョブ作成装置２０を接続することができる。印刷ジョブ作成装置２０の動作の詳細については後述する。
【００２４】
大型プリンタ５０は、Ａ１サイズまでの高品質なカラー印刷が可能なプリンタとして構成されている。また、インクジェットプリンタ５２は、Ａ４サイズまでの高品質なカラー印刷が可能なプリンタとして構成されている。図１には、紙面の都合上、プリンタとしては大型プリンタ５０とインクジェットプリンタ５２の２台を示したが、ネットワーク１２には同一または異なる種類の３台以上のプリンタを接続することができる。
【００２５】
次に、こうして構成された実施例の印刷ジョブ作成装置２０の動作について説明する。図２は、アプリケーションソフトウエアとしての図示しない印刷ジョブ作成プログラムを起動したときの印刷ジョブ作成装置２０の画面上に表示されるメニュー画面６０の一例を示す説明図である。図２のメニュー画面６０には、印刷サービスを選択するためのサービス選択領域６１と、印刷ジョブを一覧表示するジョブリスト領域６２とが設けられている。サービス選択領域６１には、プリントサービスの選択ボタンとして、画像を大判印刷する「大伸ばし」ボタン６１ａ，複数の画像をダイジェストとして印刷する「ダイジェスト」ボタン６１ｂ，画像を用いてカレンダーを印刷する「カレンダー」ボタン６１ｃ，種々のデザインのテンプレートを用いて画像を印刷する「アイデア」ボタン６１ｄ，ハガキに画像を印刷する「ポストカード」ボタン６１ｅ，写真付きの名刺を印刷する「写真名刺」ボタン６１ｆ，証明写真を印刷する「証明写真」ボタン６１ｇ，多数の画像のインデックスを印刷する「インデックス」ボタン６１ｈ，画像を用いたシールを作成する「シール」ボタン６１ｉ，ＣＤやＤＶＤなどのラベルを作成する「ラベル」６１ｊなど、アルバムサービスの選択ボタンとして、種々のデザインのテンプレートを用いてアルバムを作成する「デザイン」ボタン６１ｋ，シンプルなテンプレートを用いてアルバムを作成する「シンプル」６１ｌなど、ＣＤ書き込みサービスとして、画像をそのままＣＤに書き込む「ＣＤ書き込み（無変換）」ボタン６１ｍ，画像のサイズを１６００×１２００にリサイズしてＣＤに書き込む「ＣＤ書き込み（１６００×１２００）」ボタン６１ｎなど、が用意されている。ジョブリスト領域６２には、作成中ジョブについて、その状況，ジョブＩＤ，サービス名，受付時間，更新時間，用紙サイズ，部数，合計枚数，コメントが一覧表示されるようになっている。作成中ジョブやジョブリスト領域６２の表示については後述する。また、メニュー画面６０には、ジョブリスト領域６２の下方に「アプリケーションの終了」ボタン６３や「環境設定」ボタン６４も設けられている。
【００２６】
実施例の印刷ジョブ作成装置２０による印刷ジョブの作成は、図３に例示する印刷ジョブ作成処理に基づいて行なわれる。印刷ジョブ作成処理は、まず、印刷サービスの選択を受け付ける処理から始まる（ステップＳ１００）。印刷サービスの選択は、ユーザがメニュー画面６０のサービス選択領域６１からいずれかのサービスボタン６１ａ〜６１ｍを選択することにより行なわれる。印刷ジョブ作成装置２０のサービス設定管理部２１は、こうしたメニュー画面６０の表示や選択されたサービスの選択の受け付け及び選択されたサービスによる印刷ジョブの作成の開始を管理している。
【００２７】
印刷サービスが選択されると、実施例の印刷ジョブ作成装置２０は、図４に例示する画像登録画面７０を表示して、選択された印刷サービスに用いる画像の登録処理を実行する（ステップＳ１１０）。図４の例の画像登録画面７０は、印刷ジョブの作成の工程を示す工程表示領域７１と、画像の登録処理を行なう画像登録処理領域７２とに区分けされている。工程表示領域７１には、選択された印刷サービスの種類を示す「サービス種類表示」ボタン７１ａや印刷ジョブの作成工程としての「画像登録」ボタン７１ｂ，「テンプレート選択」ボタン７１ｃ，「レイアウト編集」ボタン７１ｄ，「印刷」ボタン７１ｅ，印刷ジョブの作成を中断してメニュー画面６０に戻る「メニューに戻る」ボタン７１ｆが設けられている。画像登録処理領域７２は、「画像登録」ボタン７１ｂと連結して表示されており、印刷ジョブの作成工程が画像登録の工程にあることが解るようになっている。
【００２８】
この画像登録処理領域７２には、作業領域７３が設けられており、この作業領域７３には、画像が格納されている格納場所（ディレクトリやフォルダ）を選択することによりその格納場所に格納されている画像のサムネイルとファイル名とを一覧表示するための画像選択領域７４と、登録された画像のサムネイルとファイル名とを一覧表示するための登録画像表示領域７５とが設けられている。また、作業領域７３には、画像選択領域７４で選択された画像を登録して登録画像表示領域７５で表示するための「登録」ボタン７６や画像選択領域７４に表示されたすべての画像を登録して登録画像表示領域７５で表示するための「すべて登録」ボタン７７も設けられている。したがって、ユーザは、画像選択領域７４の格納場所表示領域７４ａから画像の格納場所を選択し、この選択により画像選択領域７４の画像表示領域７４ｂに表示される画像（選択された格納場所に格納された画像）から所望の画像を選択して「登録」ボタン７６を操作することにより所望の画像を登録して登録画像表示領域７５の画像表示領域７５ａに表示することができる。登録画像表示領域７５には、画像表示領域７５ａで選択した画像の登録を取り消すための「登録削除」ボタン７５ｂや登録されたすべての画像の登録を取り消すための「すべて登録削除」ボタン７５ｃなども設けられている。また、画像登録処理領域７２には、画像の登録処理を終了して次の作成工程に進むための「次のステップへ」ボタン７２ａや前の作成工程に戻る「前のステップへ」ボタン７２ｂも設けられている。なお、画像登録画面７０における「前のステップへ」ボタン７２ｂは、画像登録処理を終了してメニュー画面６０に戻るためのボタンとなるから、機能的には「メニューに戻る」ボタン７１ｆと同一となる。印刷ジョブ作成装置２０の画像登録管理部２２は、こうした画像の登録処理を管理している。
【００２９】
画像が登録されて「次のステップへ」ボタン７２ａが操作されると、図５に例示するテンプレート選択画面８０を表示して、登録された画像をはめ込むためのテンプレートの選択処理を実行する（ステップＳ１２０）。図５の例のテンプレート選択画面８０は、図４に例示した画像登録画面７０の工程表示領域７１と同様の工程表示領域８１と、テンプレートの選択を行なうテンプレート選択処理領域８２とに区分けされている。このテンプレート選択画面８０では、工程表示領域８１の「テンプレート選択」ボタン８１ｃがテンプレート選択処理領域８２と連結されており、印刷ジョブの作成工程がテンプレート選択の工程にあることが解るようになっている。
【００３０】
テンプレート選択処理領域８２には、テンプレートの設定を行なうための設定領域８３と、テンプレートを選択するためのテンプレート選択領域８４とが設けられている。設定領域８３には、テンプレートとして使用する使用レイアウトを直接入力する入力欄やフチなしプリントを設定するためのチェックボックス，「Print Image Matching ２」や「Exif Print」を使用してデジタルカメラとプリンタとのイメージマッチングを行なうためのチェックボックスが設けられている。ここで、「Print Image Matching ２」は、デジタルカメラによる撮影時に、色空間の指定や明暗の設定，色バランスの設定，彩度の設定，撮影シーンの設定などについて撮影した写真画像データにコマンドとして付加し、プリンタによりこのコマンドにしたがって印刷することにより、最適な色合いで印刷するものであり、セイコーエプソン株式会社が提案する規格である。なお、「Print Image Matching」はセイコーエプソン株式会社の登録商標である。また「Exif Print（Exchangeable image file Print）」は、デジタルカメラで撮影する際に画像データとあわせて撮影時の様々な付属情報を画像ファイルとして保存し、その情報を用いてプリントすることにより高品質な印刷を実現するものであり、社団法人電子情報技術産業協会（ＪＥＩＴＡ）により策定された規格である。こうした「Print Image Matching ２」や「Exif Print」を使用する印刷は、いずれもデジタルカメラで撮影した際のデジタルカメラの設定などの情報を使用する印刷となる。実施例では、こうした印刷を撮影時情報を使用した印刷という。
【００３１】
テンプレート選択領域８４には、テンプレートの種類毎にタグ８５ａ〜８５ｆが設けられており、各タグ８５ａ〜８５ｆには、テンプレートのサムネイルとそのファイル名とを一覧表示するためのテンプレート表示領域８６ａ〜８６ｆが設けられている。ユーザは、各タグ８５ａ〜８５ｆから所望のタグを選択すると共に選択したタグのテンプレート表示領域に表示されたテンプレートから所望のテンプレートを選択することにより、テンプレートの選択を行なうことができる。なお、このテンプレートの選択が行なわれると、設定領域８３の使用レイアウトの入力欄に選択したファイル名が表示されるようになっている。なお、テンプレート選択領域８４には、用紙サイズを選択するための用紙サイズの選択入力欄も設けられている。また、テンプレート選択処理領域８２には、画像登録処理領域７２と同様に「次のステップへ」ボタン８２ａと「前のステップへ」ボタン８２ｂとが設けられている。テンプレート選択画面８０では、「前のステップへ」ボタン８２ｂが操作されると、画像登録画面７０を表示して印刷ジョブの作成工程における前の工程である画像の登録処理８ステップＳ１１０）に戻る。印刷ジョブ作成装置２０のテンプレート設定管理部２３は、こうしたテンプレートの選択処理を管理している。
【００３２】
テンプレートが選択されて「次のステップへ」ボタン８２ａが操作されると、図６に例示するレイアウト編集画面９０を表示して、画像のレイアウトを調整したり編集を施すレイアウト編集処理を実行する（ステップＳ１３０）。図６の例のレイアウト編集画面９０は、図４に例示した画像登録画面７０や図５に例示したテンプレート選択画面８０の工程表示領域７１，８１と同様の工程表示領域９１と、画像のレイアウトや編集などを行なうためのレイアウト編集処理領域９２とに区分けされている。このレイアウト編集画面９０では、工程表示領域９１の「レイアウト編集」ボタン９１ｄがレイアウト編集処理領域９２と連結されており、印刷ジョブの作成工程がレイアウト編集の工程にあることが解るようになっている。
【００３３】
レイアウト編集処理領域９２には、選択されたテンプレートと登録された画像とを組み合わせて画像のレイアウトを行なったり画像の編集を行なうためのレイアウト編集領域９３と、テンプレートに組み合わせる画像を選択するための画像選択領域９４と、選択したテンプレートのサムネイルが表示されるサムネイル表示領域９７とが設けられている。画像選択領域９４には、登録画像を選択するためのタグ９５ａとテキストを書き込むためのタグ９５ｂとが設けられており、タグ９５ａには登録された画像とそのファイル名を一覧表示する画像表示領域９６ａが設けられている。また、図示しないが、タグ９５ｂには、テキストを入力するためのテキスト入力欄が設けられている。画像選択領域９４には、選択された画像をレイアウト編集領域９３のテンプレートに配置する「配置」ボタン９４ａや選択された画像をレイアウト編集領域９３のテンプレートに配置された画像と入れ替える「入れ替え」ボタン９４ｂと、選択された１枚の画像をテンプレートの複数の領域に配置する「複数配置」ボタン９４ｃとが設けられている。したがって、ユーザは、タグ９５ａの画像表示領域９６ａに表示された画像から所望の画像を選択して「配置」ボタン９４ａを操作することにより選択されたテンプレートの領域に順に画像を配置することができる。また、レイアウト編集領域９３のテンプレートの領域に画像が配置されている状態でタグ９５ａの画像表示領域９６ａに表示された画像から所望の画像を選択して「入れ替え」ボタン９４ｂを操作することによりテンプレートの領域の画像を入れ替えることができる。さらに、タグ９５ａの画像表示領域９６ａに表示された画像から所望の画像を選択して「複数配置」ボタン９４ｃを操作することによりテンプレートの複数の領域に選択した画像を複数配置することができる。レイアウト編集処理領域９２には、画像登録画面７０やテンプレート選択画面８０と同様に「次のステップへ」ボタン９２ａや「前のステップへ」ボタン９２ｂが設けられている。また、レイアウト編集処理領域９２には、レイアウト編集領域９３に表示されたテンプレートに組み込まれた画像に編集を加えるための「編集」ボタン９２ｃとレイアウト編集領域９３の表示倍率を変更するための「表示倍率」ボタン９２ｄとが設けられている。レイアウト編集領域９３のテンプレートに配置された画像を選択して「編集」ボタン９２ｃを操作すると、プルダウンメニューが表示され、回転，フレームの回転，上下左右の反転，トリミング，型抜き，輪郭をソフト・シャープにする，明るさ・コントラストの設定，色を変える，セピア・モノクロ調に変換，クロスフィルタ，赤目の修正，クローン，自動修正などが選択できるようになっている。印刷ジョブ作成装置２０のレイアウト編集管理部２４は、こうした画像のレイアウトや編集処理を管理している。
【００３４】
図５に例示するテンプレート選択画面８０で「Print Image Matching ２」や「Exif Print」を使用してデジタルカメラとプリンタとのイメージマッチングを行なうためのチェックボックスにチェックマークが入力された状態で「次のステップへ」ボタン８２ａが操作されてレイアウト編集管理部２４によりレイアウト編集処理が管理されると、レイアウト編集領域９３のテンプレートに配置された画像を選択して「編集」ボタン９２ｃを操作することにより実行することができる編集の一部が制限される。実施例では、トリミング，型抜き，輪郭をソフト・シャープにする，明るさ・コントラストの設定，色を変える，セピア・モノクロ調に変換，クロスフィルタ，赤目の修正，クローン，自動修正についての編集が行なわれないよう制限するものとした。これは、「Print Image Matching ２」や「Exif Print」を使用して印刷することにより得られる高品質な印刷を画像の編集により損なうことがないようにするためである。こうした処理は、具体的には、図７に例示する編集管理処理により行なわれる。この処理では、まず、テンプレート選択画面８０により設定された情報を読み込み（ステップＳ２００）、読み込んだ情報のうち「Print Image Matching ２」や「Exif Print」を使用する印刷、即ち撮影時情報を使用する印刷を実行するか否かを判定する（ステップＳ２１０）。この判定は、テンプレート選択画面８０の設定領域８３に設けられた「Print Image Matching ２／Exif Printを使用する」のチェックボックスにチェックマークが入力されているか否かにより行なわれる。撮影時印刷を使用すると判定されたときには、上述したようにトリミングや型抜き，輪郭をソフト・シャープにする，明るさ・コントラストの設定，色を変える，セピア・モノクロ調に変換，クロスフィルタ，赤目の修正，クローン，自動修正についての編集ができないように制限して（ステップＳ２２０）、レイアウト編集画面９０を表示し（ステップＳ２４０）、レイアウト編集処理を開始する（ステップＳ２５０）。一方、撮影時印刷を使用しないと判定されたときには、編集の制限を解除して（ステップＳ２３０）、レイアウト編集画面９０を表示し（ステップＳ２４０）、レイアウト編集処理を開始する（ステップＳ２５０）。実施例では、編集が制限されると、「編集」ボタン９２ｃを操作することにより開かれるプルダウンメニューに表示される編集項目のうち制限された項目については薄く表示されて選択できないようになり、編集の制限が解除されると、プリダウンメニューに表示される編集項目のすべてが選択できるようになる。
【００３５】
レイアウト編集画面９０により選択されたテンプレートに画像を組み込み、更に所望の編集を施して「次のステップへ」ボタン９２ａが操作されると、図８に例示する印刷画面１００を表示して、種々の印刷設定を行なって印刷する印刷処理を実行する（ステップＳ１４０）。図８の例の印刷画面１００は、画像登録画面７０やテンプレート選択画面８０，レイアウト編集画面９０の工程表示領域７１，８１，９１と同様の工程表示領域１０１と、印刷設定と印刷実行とを指示するための印刷処理領域１０２とに区分けされている。この印刷画面１００では、工程表示領域１０１の「印刷」ボタン１０１ｅが印刷処理領域１０２と連結されており、印刷ジョブの作成工程が印刷の工程にあることが解るようになっている。
【００３６】
印刷処理領域１０２には、テンプレートに組み込まれレイアウトや編集が施されて印刷される画像を表示する印刷画像表示領域１０３と、印刷ジョブの情報を表示するジョブ情報表示領域１０４と、印刷条件を設定する印刷条件設定領域１０５と、プリンタを設定するプリンタ設定領域１０６とが設けられている。ジョブ情報表示領域１０４には、印刷ジョブの情報としてジョブＩＤや受付日時，サービス，テンプレートＩＤなどが表示されており、印刷部数を選択入力する部数設定欄も設けられている。印刷条件設定領域１０５には、プリント範囲を設定するためのラジオボタンや設定欄，プリント対象を設定するためのラジオボタン，ページ番号を印刷するか否かを設定するためのラジオボタンが設けられている。プリンタ設定領域１０６には、印刷するプリンタを選択するプリンタ選択欄やカラーマネジメントシステム（ＣＭＳ）を使用するか否かを表示するためのチェックボックス，印刷領域を設定する領域設定入力欄などが設けられており、用紙サイズや選択したプリンタに設定されている用紙タイプも表示される。ここで、プリンタ設定領域１０６のプリンタ選択欄には、環境設定として印刷サービスと用紙サイズに応じて予め設定されたプリンタがデフォルトとして選択された状態として表示される。また、図５に例示するテンプレート選択画面８０で「Print Image Matching ２／Exif Printを使用する」のチェックボックスにチェックマークが入力されていると、印刷画面１００では、プリンタ設定領域１０６のカラーマネジメントシステム（ＣＭＳ）のチェックボックスに自動的にチェックマークが入力されて表示され、カラーマネジメントシステムを使用した印刷、即ち撮影時情報を使用した印刷が行なわれることをユーザに知らせる。
【００３７】
印刷処理領域１０２には、「前のステップへ」ボタン１０２ｂや印刷の実行を指示する「印刷開始」ボタン１０２ｃ，印刷の代わりに画像ファイルとして所望のディレクトリやフォルダに書き出す「書き出し」ボタン１０２ｄが設けられている。実施例の印刷ジョブ作成装置２０における印刷ジョブの作成は、この「印刷開始」ボタン１０２ｃや「書き出し」ボタン１０２ｄが操作される前までの処理であり、「印刷開始」ボタン１０２ｃや「書き出し」ボタン１０２ｄの操作は、こうした印刷ジョブの実行となる。なお、「印刷開始」ボタン１０２ｃや「書き出し」ボタン１０２ｄが操作されると、選択したプリンタで印刷を実行したり画像ファイルの書き出しをして、メニュー画面６０の印刷サービスの選択処理に戻る。このとき、図５に例示するテンプレート選択画面８０で「Print Image Matching ２／Exif Printを使用する」のチェックボックスにチェックマークが入力されていると、撮影時情報として画像データに付加されたコマンドを選択したプリンタに送信し、撮影時情報を用いた画像の印刷の実行を行なう。なお、図３の印刷ジョブ作成処理では、「印刷開始」ボタン１０２ｃや「書き出し」ボタン１０２ｄを操作する前の段階で終了するものとして示した。実施例の印刷ジョブ作成装置２０の印刷管理部２５は、こうした印刷に関する処理を管理している。
【００３８】
実施例の印刷ジョブ作成装置２０では、この他、ジョブ中断処理部２６により作成中の印刷ジョブの作成を中断したり、ジョブ再開処理部２７により中断した印刷ジョブの作成を再開することもできる。また、ジョブ出力管理部２８により中断した作成中の印刷ジョブをファイル化してハードディスク装置などの外部記憶装置に記憶したり他の印刷ジョブ作成装置２０に送信したりすることもできるし、ジョブ入力管理部２９によりファイル化された作成中の印刷ジョブを入力することもできる。さらに、ジョブ複製処理部３０により作成中の印刷ジョブや実行済みの印刷ジョブを複製して同一または異なる印刷サービスの新規な印刷ジョブの作成を開始することもできる。これらのジョブ中断処理部２６やジョブ再開処理部２７，ジョブ出力管理部２８，ジョブ入力管理部２９，ジョブ複製処理部３０による処理は、本発明の中核をなさないので、これ以上の詳細な説明は省略する。
【００３９】
以上説明した実施例の印刷ジョブ作成装置２０によれば、テンプレート選択画面８０の設定領域８３に設けられた「Print Image Matching ２／Exif Printを使用する」のチェックボックスにチェックマークが入力されているときには、レイアウト編集画面９０により行なうことができる画像の編集のうちの一部を制限することにより、「Print Image Matching ２」や「Exif Print」を使用する高品質な印刷が画像の編集により損なわれるのを防止することができる。即ち、撮影時情報を使用した高品質な印刷を行なうことができる印刷ジョブを作成することができる。しかも、テンプレートを設定するテンプレート選択画面８０で「Print Image Matching ２／Exif Printを使用する」のチェックボックスにチェックマークを入力するだけだから、容易に撮影時情報を用いた印刷を実行することができる。
【００４０】
ここで、実施例の印刷ジョブ作成装置２０は、画像登録画面７０を用いて画像の登録処理を管理する画像登録管理部２２が画像取得手段に相当し、テンプレート選択画面８０を用いてテンプレートの選択や「Print Image Matching ２／Exif Printを使用する」の設定を管理するテンプレート設定管理部２３が撮影時情報印刷設定手段に相当し、レイアウト編集画面９０を用いて画像のレイアウトや編集を管理するレイアウト編集管理部２４が編集実行手段に相当する。
【００４１】
実施例の印刷ジョブ作成装置２０では、撮影時情報を使用する印刷として「Print Image Matching ２」を使用する印刷や「Exif Print」を使用する印刷を具体的例として用いたが、撮影する際の情報を用いて印刷するものであれば、こうした「Print Image Matching ２」や「Exif Print」以外の規格を用いるものとしてもよい。
【００４２】
実施例の印刷ジョブ作成装置２０では、レイアウト編集画面９０で画像を選択した状態で「編集」ボタン９２ｃを操作したときには、回転，フレームの回転，上下左右の反転，トリミング，型抜き，輪郭をソフト・シャープにする，明るさ・コントラストの設定，色を変える，セピア・モノクロ調に変換，クロスフィルタ，赤目の修正，クローン，自動修正を実行可能な編集項目としてプルダウンメニューに表示するものとしたが、これらの編集項目の一部を実行可能な編集項目としてプルダウンメニューに表示するものとしたり、これら以外の編集項目を実行可能な編集項目としてプルダウンメニューに表示するものとしてもよい。この場合、「Print Image Matching ２／Exif Printを使用する」のチェックボックスにチェックマークが入力されたときには、画像の編集により撮影時情報を損なうおそれがある編集項目についての実行を制限すればよい。
【００４３】
実施例の印刷ジョブ作成装置２０では、「Print Image Matching ２／Exif Printを使用する」のチェックボックスをテンプレートを選択するテンプレート選択画面８０に設けてテンプレートの選択と共に撮影時情報を用いた印刷の実行を設定するものとしたが、テンプレートの選択と共に撮影時情報を用いた印刷の実行の有無を設定する必要はなく、画像の編集を処理する前であれば如何なるタイミングで撮影時情報を用いた印刷の実行の有無を設定するものとしてもよい。例えば、「Print Image Matching ２／Exif Printを使用する」のチェックボックスを画像登録画面７０に設けるものとしてもよいし、レイアウト編集画面９０に設けるものとしてもよい。レイアウト編集画面９０に設ける場合、ユーザに「編集」ボタン９２ｃの操作前に「Print Image Matching ２／Exif Printを使用する」のチェックボックスへの入力を行なわせるようにすればよい。
【００４４】
実施例の印刷ジョブ作成装置２０では、メニュー画面６０から印刷サービスとして、大伸ばし，ダイジェスト，カレンダー，アイデア，ポストカード，写真名刺，証明写真，インデックス，シール，ラベルから選択できるものとしたが、これらのすべての印刷サービスを選択できる必要はなく、これらの印刷サービスの一部から選択できるものとしたり、これらの印刷サービスとは異なる印刷サービスから選択できるものとしたり、これらの印刷サービスとは異なる印刷サービスとこれらの印刷サービスとを組み合わせたサービスから選択できるものとしてもよい。
【００４５】
実施例の印刷ジョブ作成装置２０では、印刷サービスの他にアルバムサービスやＣＤ書き込みサービスを選択することができるものとしたが、こうしたアルバムサービスやＣＤ書き込みサービスを選択することができないものとしてもよい。また、ＣＤ書き込みサービスに代えて他の記憶媒体、例えばフレキシブルディスクやＭＤ，ＤＶＤ，フラッシュメモリなどへの書き込みサービスを行なうものとしてもよい。
【００４６】
実施例の印刷ジョブ作成装置２０では、印刷ジョブの作成工程は、印刷サービスの選択した後の工程として，画像の登録処理の工程，テンプレートの選択処理の工程，レイアウトや編集の処理の工程，印刷の工程の４つの工程としたが、工程の設定は如何なる設定としてもかまわない。
【００４７】
実施例の印刷ジョブ作成装置２０では、作成中の印刷ジョブの中断や再開のためにジョブ中断処理部２６とジョブ再開処理部２７とを備え、作成中の印刷ジョブをファイル化して出力したり入力するためにジョブ出力管理部２８とジョブ入力管理部２９とを備え、作成中の印刷ジョブや実行済みの印刷ジョブを複製して同一又は異なる印刷サービスの新規な印刷ジョブを作成するためにジョブ複製処理部３０を備えるものとしたが、これらの一部または全部を備えないものとしてもかまわない。
【００４８】
実施例では、本発明の一実施形態として印刷ジョブ作成装置２０の形態として説明したが、撮影時情報を用いた印刷の実行の有無により画像に対する編集を制限したりしなかったりして印刷ジョブを作成する印刷ジョブ作成方法の形態としたり、コンピュータを実施例の印刷ジョブ作成装置２０として機能させるプログラムの形態としてもよい。コンピュータを実施例の印刷ジョブ作成装置２０として機能させる場合、図３の印刷ジョブ作成処理や図７の編集管理処理の各ステップを各手順として適当なプログラミング言語を用いてプログラムすればよい。
【００４９】
以上、本発明の実施の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図１】 印刷ジョブ管理システム１０の構成の概略を示す構成図。
【図２】 メニュー画面６０の一例を示す説明図。
【図３】 印刷ジョブ作成処理の一例を示すフローチャート。
【図４】 画像登録画面７０の一例を示す説明図。
【図５】 テンプレート選択画面８０の一例を示す説明図。
【図６】 レイアウト編集画面９０の一例を示す説明図。
【図７】 編集管理処理の一例を示すフローチャート。
【図８】 印刷画面１００の一例を示す説明図。
【符号の説明】
１０ 印刷ジョブ管理システム、１２ ネットワーク、２０ 印刷ジョブ作成装置、２１ サービス設定管理部、２２ 画像登録管理部、２３ テンプレート設定管理部、２４ レイアウト編集管理部、２５ 印刷管理部、２６ ジョブ中断処理部、２７ ジョブ再開処理部、２８ ジョブ出力管理部、２９ ジョブ入力管理部、３０ ジョブ複製処理部、５０ 大型プリンタ、５２ インクジェットプリンタ、６０ メニュー画面、６１ サービス選択領域、６２ ジョブリスト領域、６３ 「アプリケーションの終了」ボタン、６４ 「環境設定」ボタン、７０ 画像登録画面、７１，８１，９１，１０１ 工程表示領域、７１ａ，８１ａ，９１ａ，１０１ａ 「サービス種類表示」ボタン，７１ｂ，８１ｂ，９１ｂ，１０１ｂ 「画像登録」ボタン、７１ｃ，８１ｃ，９１ｃ，１０１ｃ 「テンプレート選択」ボタン、７１ｄ，８１ｄ，９１ｄ，１０１ｄ 「レイアウト編集」ボタン、７１ｅ，８１ｅ，９１ｅ，１０１ｅ 「印刷」ボタン、７１ｆ，８１ｆ，９１ｆ，１０１ｆ 「メニューに戻る」ボタン、７２ 画像登録処理領域、７２ａ，８２ａ，９２ａ 「次のステップへ」ボタン、７２ｂ，８２ｂ，９２ｂ，１０２ｂ 「前のステップへ」ボタン、７３ 作業領域、７４ 画像選択領域、７４ａ 格納場所表示領域７４ａ，７４ｂ 画像表示領域、７５ 登録画像表示領域、７５ａ 画像表示領域、７５ｂ 「登録削除」ボタン、７５ｃ 「すべて登録削除」ボタン、７６ 「登録」ボタン、７７ 「すべて登録」ボタン、８０ テンプレート選択画面、８２ テンプレート選択処理領域、８３ 設定領域、８４ テンプレート選択領域、８５ａ〜８５ｆ タグ、８６ａ テンプレート表示領域、９０ レイアウト編集画面、９２ レイアウト編集処理領域、９２ｃ 「編集」ボタン、９２ｄ 「表示倍率」ボタン、９３ レイアウト編集領域、９４ 画像選択領域、９４ａ 「配置」ボタン、９４ｂ 「入れ替え」ボタン、９４ｃ 「複数配置」ボタン、９５ａ，９５ｂ タグ、９６ａ 画像表示領域、９７ サムネイル表示領域、１００ 印刷画面、１０２ 印刷処理領域、１０２ｃ 「印刷開始」ボタン、１０２ｄ 「書き出し」ボタン、１０３ 印刷画像表示領域、１０４ ジョブ情報表示領域、１０５ 印刷条件設定領域、１０６ プリンタ設定領域。
【発明の属する技術分野】
本発明は、印刷ジョブ作成装置および印刷ジョブ作成方法並びにこれらに用いるプログラムに関し、詳しくは、印刷ジョブを作成する印刷ジョブ作成装置および印刷ジョブ作成方法並びにこれらに用いるプログラムに関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、この種の印刷ジョブ作成装置としては、画像を指定して編集を行なうと共に編集を施した画像を印刷する印刷ジョブを作成するものが提案されている。例えば、エ−・アイ・ソフト株式会社のアプリケーションソフトウエア「デジカメｄｅ！！同時プリント６」を一般的なコンピュータにインストールしたものを挙げることができる。このソフトウエアでは、画像に対して、撮影シーンに合わせた補正を行なったり、明るさやコントラストを詳細に調整したり、モノクロ調やセピア調に変換したり、フィルタを作用させたように調整するなどの編集を施すことができる（非特許文献１参照）。
【０００３】
また、写真画像の印刷を高精度に行なうものとして、デジタルカメラとプリンタとのマッチングを行なうものも提案されている。例えば、非特許文献２および非特許文献３に記載の「PIM(Print Image Matching、セイコーエプソン社の登録商標）」では、デジタルカメラによる撮影時に、色空間の指定や明暗の設定，色バランスの設定，彩度の設定，撮影シーンの設定などについて撮影した写真画像データにコマンドとして付加し、プリンタによりこのコマンドにしたがって印刷することにより、最適な色合いで印刷する。また、非特許文献４に記載の「Exif Print(Exchangeable image file format Print、社団法人電子情報技術産業協会（ＪＥＩＴＡ）による策定）」では、デジタルカメラで撮影する際に画像データとあわせて撮影時の様々な付属情報を画像ファイルとして保存し、その情報を用いてプリントすることにより高品質な印刷を実現している。
【０００４】
【非特許文献１】
「デジカメｄｅ！！同時プリント６ユーザーズ・マニュアル」，第１版，エー・アイ・ソフト株式会社，２００２年７月，ｐ．７０−９７
【非特許文献２】
セイコーエプソン株式会社、「あなたのデジカメの描写力が、そのまま忠実に写真プリントされる。」、［平成１５年２月２５日検索］、インターネット＜URL:http://www.i-love-epson.co.jp/products/pim/pim2-info.htm＞
【非特許文献３】
セイコーエプソン株式会社、「デジタルカメラからの印刷に最適なＰＲＩＮＴＩｍａｇｅ Ｍａｔｃｈｉｎｇ」、［平成１５年２月２５日検索］、インターネット＜URL:http://www.i-love-epson.co.jp/products/printer/inkjet/pim/pim1.htm＞
【非特許文献４】
有限責任中間法人カメラ映像機器工業会、「Ｅｘｉｆ Ｐｒｉｎｔ」、［平成１５年２月２５日検索］、インターネット＜URL:http://www.cipa.jp/exifprint/contents_i/01exif_i.html＞
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、こうした印刷ジョブ作成装置では、画像に対する自由な編集が可能であるため、画像の撮影時の情報を用いても、編集によってはその目的とする高品質な印刷が実現できない場合が生じる。
【０００６】
本発明の印刷ジョブ作成装置および印刷ジョブ作成方法は、高品質な印刷を行なう印刷ジョブを容易に作成することを目的の一つとする。また、本発明の印刷ジョブ作成装置および印刷ジョブ作成方法は、画像の撮影の際の情報を用いて高品質な印刷を行なう印刷ジョブを容易に作成することを目的の一つとする。本発明の印刷ジョブ作成装置用のプログラムは、コンピュータを、画像の撮影の際の情報を用いて高品質な印刷を行なう印刷ジョブを容易に作成する印刷ジョブ作成装置として機能させることを目的とする。本発明の印刷ジョブ作成方法用のプログラムは、コンピュータに画像の撮影の際の情報を用いて高品質な印刷を行なう印刷ジョブを容易に作成する印刷ジョブ作成方法の各ステップを各手順として実行させることを目的とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
本発明の印刷ジョブ作成装置および印刷ジョブ作成方法並びにこれらに用いるプログラムは、上述の目的の少なくとも一部を達成するために以下の手段を採った。
【０００８】
本発明の印刷ジョブ作成装置は、
印刷ジョブを作成する印刷ジョブ作成装置であって、
印刷ジョブに係る画像を取得する画像取得手段と、
画像を撮影する際の撮影時情報を用いた撮影時情報印刷を実行するか否かを設定する撮影時情報印刷設定手段と、
前記撮影時情報印刷設定手段により撮影時情報印刷の実行が設定されたときには前記印刷ジョブに係る画像に対する編集のうち所定の編集を不可とし、前記撮影時情報印刷設定手段により撮影時情報印刷の実行が設定されなかったときには前記所定の編集を含めて前記印刷ジョブに係る画像に対する編集を可能として操作者の操作に基づく編集を実行する編集実行手段と、
を備えることを要旨とする。
【０００９】
この本発明の印刷ジョブ作成装置では、画像を撮影する際の撮影時情報を用いた撮影時情報印刷の実行が設定されたときには取得した印刷ジョブに係る画像に対する編集のうち所定の編集を不可として操作者の操作に基づく編集を実行するから、撮影時情報を用いて画像を印刷する高品質な印刷をその後の画像の編集によって損なわれることがない。この結果、画像の撮影の際の情報を用いて高品質な印刷を行なう印刷ジョブを容易に作成することができる。また、撮影時情報印刷の実行が設定されなかったときには所定の編集を含めて取得した印刷ジョブに係る画像に対する編集を可能として操作者の操作に基づく編集を実行するから、画像に対して所望の編集を施すことができる。これらの結果、高品質な印刷を行なう印刷ジョブを容易に作成することができる。
【００１０】
こうした本発明の印刷ジョブ作成装置において、前記撮影時情報印刷設定手段は、印刷に用いるテンプレートを選択する際に前記撮影時情報印刷を実行するか否かを設定する手段であるものとすることもできる。こうすれば、テンプレートの選択の際に撮影時情報印刷の実行を設定することができる。
【００１１】
また、本発明の印刷ジョブ作成装置において、前記撮影時情報は、撮影装置と印刷装置とにおける色空間の指定，明暗の設定，彩度の設定，色バランスの設定，撮影シーンの設定の少なくとも一部を含む情報であるものとすることもできる。
【００１２】
さらに、本発明の印刷ジョブ作成装置において、前記撮影時情報印刷設定手段は、前記撮影時情報印刷として「PIM(Print Image Matching)」および／または「Exif Print(Exchangeable image file format Print)」を用いる印刷を実行するか否かを設定する手段であるものとすることもできる。
【００１３】
あるいは、本発明の印刷ジョブ作成装置において、前記所定の編集は、輪郭のソフト化およびハード化，明るさの設定，コントラストの設定，色の変更，セピア調またはモノクロ調への変更，クロスフィルタの使用の少なくとも一部を含む編集であるものとすることもできる。これらの編集は、撮影時情報を用いて画像を印刷する高品質な印刷を損なうおそれが多いことに基づく。
【００１４】
本発明の印刷ジョブ作成装置において、操作者の操作に基づいて複数種類の印刷サービスから一つの印刷サービスを設定する印刷サービス設定手段を備えるものとすることもできる。こうすれば、複数種類の印刷サービスとしての印刷ジョブを容易に作成することができる。ここで、複数種類の印刷サービスとしては、大伸ばし印刷サービス，ダイジェスト印刷サービス，カレンダー印刷サービス，ポストカード印刷サービス，写真名刺印刷サービス，証明写真印刷サービス，シール印刷サービス，ラベル印刷サービス，アルバム印刷サービスなどのうちのいずれかが含まれる。
【００１５】
本発明の印刷ジョブ作成装置において、操作者の操作に基づいて印刷ジョブの印刷条件を設定する印刷条件設定手段を備えるものとすることもできる。こうすれば、印刷ジョブにおける印刷条件を容易に設定することができる。
【００１６】
本発明の印刷ジョブ作成装置用のプログラムは、コンピュータを上述のいずれかの態様の本発明の印刷ジョブ作成装置、即ち、基本的には、印刷ジョブを作成する印刷ジョブ作成装置であって、印刷ジョブに係る画像を取得する画像取得手段と、画像を撮影する際の撮影時情報を用いた撮影時情報印刷を実行するか否かを設定する撮影時情報印刷設定手段と、前記撮影時情報印刷設定手段により撮影時情報印刷の実行が設定されたときには前記印刷ジョブに係る画像に対する編集のうち所定の編集を不可とし、前記撮影時情報印刷設定手段により撮影時情報印刷の実行が設定されなかったときには前記所定の編集を含めて前記印刷ジョブに係る画像に対する編集を可能として操作者の操作に基づく編集を実行する編集実行手段と、を備える印刷ジョブ作成装置として機能させることを要旨とする。
【００１７】
この本発明の印刷ジョブ作成装置用のプログラムによれば、コンピュータを上述のいずれかの態様の本発明の印刷ジョブ作成装置として機能させるから、本発明の印刷ジョブ作成装置が奏する効果、例えば、、画像の撮影の際の情報を用いて高品質な印刷を行なう印刷ジョブを容易に作成することができる効果や高品質な印刷を行なう印刷ジョブを容易に作成することができる効果などと同様な効果を奏することができる。
【００１８】
本発明の印刷ジョブ作成方法は、
印刷ジョブを作成する印刷ジョブ作成方法であって、
（ａ）印刷ジョブに係る画像を取得し、
（ｂ）画像を撮影する際の撮影時情報を用いた撮影時情報印刷を実行するか否かを設定し、
（ｃ）前記撮影時情報印刷の実行が設定されたときには前記印刷ジョブに係る画像に対する編集のうち所定の編集を不可とし、前記撮影時情報印刷の実行が設定されなかったときには前記所定の編集を含めて前記印刷ジョブに係る画像に対する編集を可能として操作者の操作に基づく編集を実行する
ことを要旨とする。
【００１９】
この本発明の印刷ジョブ作成方法によれば、画像を撮影する際の撮影時情報を用いた撮影時情報印刷の実行が設定されたときには取得した印刷ジョブに係る画像に対する編集のうち所定の編集を不可として操作者の操作に基づく編集を実行するから、撮影時情報を用いて画像を印刷する高品質な印刷をその後の画像の編集によって損なわれることがない。この結果、画像の撮影の際の情報を用いて高品質な印刷を行なう印刷ジョブを容易に作成することができる。また、撮影時情報印刷の実行が設定されなかったときには所定の編集を含めて取得した印刷ジョブに係る画像に対する編集を可能として操作者の操作に基づく編集を実行するから、画像に対して所望の編集を施すことができる。これらの結果、高品質な印刷を行なう印刷ジョブを容易に作成することができる。
【００２０】
本発明の印刷ジョブ作成方法用のプログラムは、コンピュータに上述の本発明の印刷ジョブ作成方法の各ステップ、即ち、（ａ）印刷ジョブに係る画像を取得するステップと、（ｂ）画像を撮影する際の撮影時情報を用いた撮影時情報印刷を実行するか否かを設定するステップと、（ｃ）前記撮影時情報印刷の実行が設定されたときには前記印刷ジョブに係る画像に対する編集のうち所定の編集を不可とし、前記撮影時情報印刷の実行が設定されなかったときには前記所定の編集を含めて前記印刷ジョブに係る画像に対する編集を可能として操作者の操作に基づく編集を実行するステップと、を各手順として実行させることを要旨とする。
【００２１】
この本発明の印刷ジョブ作成方法用のプログラムによれば、コンピュータに上述の本発明の印刷ジョブ作成方法の各ステップを各手順として実行させるから、本発明の印刷ジョブ作成方法が奏する効果、例えば、画像の撮影の際の情報を用いて高品質な印刷を行なう印刷ジョブを容易に作成することができる効果や高品質な印刷を行なう印刷ジョブを容易に作成することができる効果などと同様な効果を奏することができる。
【００２２】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を実施例を用いて説明する。図１は、本発明の一実施例である印刷ジョブ作成装置２０を含む印刷ジョブ管理システム１０の構成の概略を示す構成図である。実施例の印刷ジョブ管理システム１０は、印刷ジョブを作成する複数の印刷ジョブ作成装置２０と、大型プリンタ５０と、インクジェットプリンタ５２とをネットワーク１２で接続して構成されている。
【００２３】
実施例の印刷ジョブ作成装置２０は、アプリケーションソフトウエアとしての図示しない印刷ジョブ作成プログラムと印刷に用いるテンプレート画像などの支援データとがインストールされた一般的なコンピュータとして構成されており、印刷ジョブ作成プログラムが実行されたときに印刷ジョブ作成装置として機能する。印刷ジョブ作成装置２０は、カレンダーの作成やポストカードの作成など複数の印刷サービスとしての印刷ジョブを作成すると共に印刷ジョブの実行を指示する装置であり、機能ブロックとして、複数の印刷サービスから印刷ジョブを作成するサービスの設定を受け付けるサービス設定管理部２１と、印刷ジョブに用いる画像の登録を管理する画像登録管理部２２と、印刷ジョブに用いるテンプレートの設定を管理するテンプレート設定管理部２３と、画像のレイアウトを調整や画像に施す編集を管理するレイアウト編集管理部２４と、印刷を管理する印刷管理部２５と、作成中の印刷ジョブの中断処理を行なうジョブ中断処理部２６と、中断された作成中の印刷ジョブ（以下、作成中ジョブという）の作成を再開するジョブ再開処理部２７と、作成中ジョブの出力を管理するジョブ出力管理部２８と、作成中ジョブの入力を管理するジョブ入力管理部２９と、作成中ジョブや印刷実行済みのジョブを用いて新たな作成中ジョブを作成するジョブ複製処理部３０とを備える。図１には、紙面の都合上、２台の印刷ジョブ作成装置２０を示したが、ネットワーク１２には３台以上の印刷ジョブ作成装置２０を接続することができる。印刷ジョブ作成装置２０の動作の詳細については後述する。
【００２４】
大型プリンタ５０は、Ａ１サイズまでの高品質なカラー印刷が可能なプリンタとして構成されている。また、インクジェットプリンタ５２は、Ａ４サイズまでの高品質なカラー印刷が可能なプリンタとして構成されている。図１には、紙面の都合上、プリンタとしては大型プリンタ５０とインクジェットプリンタ５２の２台を示したが、ネットワーク１２には同一または異なる種類の３台以上のプリンタを接続することができる。
【００２５】
次に、こうして構成された実施例の印刷ジョブ作成装置２０の動作について説明する。図２は、アプリケーションソフトウエアとしての図示しない印刷ジョブ作成プログラムを起動したときの印刷ジョブ作成装置２０の画面上に表示されるメニュー画面６０の一例を示す説明図である。図２のメニュー画面６０には、印刷サービスを選択するためのサービス選択領域６１と、印刷ジョブを一覧表示するジョブリスト領域６２とが設けられている。サービス選択領域６１には、プリントサービスの選択ボタンとして、画像を大判印刷する「大伸ばし」ボタン６１ａ，複数の画像をダイジェストとして印刷する「ダイジェスト」ボタン６１ｂ，画像を用いてカレンダーを印刷する「カレンダー」ボタン６１ｃ，種々のデザインのテンプレートを用いて画像を印刷する「アイデア」ボタン６１ｄ，ハガキに画像を印刷する「ポストカード」ボタン６１ｅ，写真付きの名刺を印刷する「写真名刺」ボタン６１ｆ，証明写真を印刷する「証明写真」ボタン６１ｇ，多数の画像のインデックスを印刷する「インデックス」ボタン６１ｈ，画像を用いたシールを作成する「シール」ボタン６１ｉ，ＣＤやＤＶＤなどのラベルを作成する「ラベル」６１ｊなど、アルバムサービスの選択ボタンとして、種々のデザインのテンプレートを用いてアルバムを作成する「デザイン」ボタン６１ｋ，シンプルなテンプレートを用いてアルバムを作成する「シンプル」６１ｌなど、ＣＤ書き込みサービスとして、画像をそのままＣＤに書き込む「ＣＤ書き込み（無変換）」ボタン６１ｍ，画像のサイズを１６００×１２００にリサイズしてＣＤに書き込む「ＣＤ書き込み（１６００×１２００）」ボタン６１ｎなど、が用意されている。ジョブリスト領域６２には、作成中ジョブについて、その状況，ジョブＩＤ，サービス名，受付時間，更新時間，用紙サイズ，部数，合計枚数，コメントが一覧表示されるようになっている。作成中ジョブやジョブリスト領域６２の表示については後述する。また、メニュー画面６０には、ジョブリスト領域６２の下方に「アプリケーションの終了」ボタン６３や「環境設定」ボタン６４も設けられている。
【００２６】
実施例の印刷ジョブ作成装置２０による印刷ジョブの作成は、図３に例示する印刷ジョブ作成処理に基づいて行なわれる。印刷ジョブ作成処理は、まず、印刷サービスの選択を受け付ける処理から始まる（ステップＳ１００）。印刷サービスの選択は、ユーザがメニュー画面６０のサービス選択領域６１からいずれかのサービスボタン６１ａ〜６１ｍを選択することにより行なわれる。印刷ジョブ作成装置２０のサービス設定管理部２１は、こうしたメニュー画面６０の表示や選択されたサービスの選択の受け付け及び選択されたサービスによる印刷ジョブの作成の開始を管理している。
【００２７】
印刷サービスが選択されると、実施例の印刷ジョブ作成装置２０は、図４に例示する画像登録画面７０を表示して、選択された印刷サービスに用いる画像の登録処理を実行する（ステップＳ１１０）。図４の例の画像登録画面７０は、印刷ジョブの作成の工程を示す工程表示領域７１と、画像の登録処理を行なう画像登録処理領域７２とに区分けされている。工程表示領域７１には、選択された印刷サービスの種類を示す「サービス種類表示」ボタン７１ａや印刷ジョブの作成工程としての「画像登録」ボタン７１ｂ，「テンプレート選択」ボタン７１ｃ，「レイアウト編集」ボタン７１ｄ，「印刷」ボタン７１ｅ，印刷ジョブの作成を中断してメニュー画面６０に戻る「メニューに戻る」ボタン７１ｆが設けられている。画像登録処理領域７２は、「画像登録」ボタン７１ｂと連結して表示されており、印刷ジョブの作成工程が画像登録の工程にあることが解るようになっている。
【００２８】
この画像登録処理領域７２には、作業領域７３が設けられており、この作業領域７３には、画像が格納されている格納場所（ディレクトリやフォルダ）を選択することによりその格納場所に格納されている画像のサムネイルとファイル名とを一覧表示するための画像選択領域７４と、登録された画像のサムネイルとファイル名とを一覧表示するための登録画像表示領域７５とが設けられている。また、作業領域７３には、画像選択領域７４で選択された画像を登録して登録画像表示領域７５で表示するための「登録」ボタン７６や画像選択領域７４に表示されたすべての画像を登録して登録画像表示領域７５で表示するための「すべて登録」ボタン７７も設けられている。したがって、ユーザは、画像選択領域７４の格納場所表示領域７４ａから画像の格納場所を選択し、この選択により画像選択領域７４の画像表示領域７４ｂに表示される画像（選択された格納場所に格納された画像）から所望の画像を選択して「登録」ボタン７６を操作することにより所望の画像を登録して登録画像表示領域７５の画像表示領域７５ａに表示することができる。登録画像表示領域７５には、画像表示領域７５ａで選択した画像の登録を取り消すための「登録削除」ボタン７５ｂや登録されたすべての画像の登録を取り消すための「すべて登録削除」ボタン７５ｃなども設けられている。また、画像登録処理領域７２には、画像の登録処理を終了して次の作成工程に進むための「次のステップへ」ボタン７２ａや前の作成工程に戻る「前のステップへ」ボタン７２ｂも設けられている。なお、画像登録画面７０における「前のステップへ」ボタン７２ｂは、画像登録処理を終了してメニュー画面６０に戻るためのボタンとなるから、機能的には「メニューに戻る」ボタン７１ｆと同一となる。印刷ジョブ作成装置２０の画像登録管理部２２は、こうした画像の登録処理を管理している。
【００２９】
画像が登録されて「次のステップへ」ボタン７２ａが操作されると、図５に例示するテンプレート選択画面８０を表示して、登録された画像をはめ込むためのテンプレートの選択処理を実行する（ステップＳ１２０）。図５の例のテンプレート選択画面８０は、図４に例示した画像登録画面７０の工程表示領域７１と同様の工程表示領域８１と、テンプレートの選択を行なうテンプレート選択処理領域８２とに区分けされている。このテンプレート選択画面８０では、工程表示領域８１の「テンプレート選択」ボタン８１ｃがテンプレート選択処理領域８２と連結されており、印刷ジョブの作成工程がテンプレート選択の工程にあることが解るようになっている。
【００３０】
テンプレート選択処理領域８２には、テンプレートの設定を行なうための設定領域８３と、テンプレートを選択するためのテンプレート選択領域８４とが設けられている。設定領域８３には、テンプレートとして使用する使用レイアウトを直接入力する入力欄やフチなしプリントを設定するためのチェックボックス，「Print Image Matching ２」や「Exif Print」を使用してデジタルカメラとプリンタとのイメージマッチングを行なうためのチェックボックスが設けられている。ここで、「Print Image Matching ２」は、デジタルカメラによる撮影時に、色空間の指定や明暗の設定，色バランスの設定，彩度の設定，撮影シーンの設定などについて撮影した写真画像データにコマンドとして付加し、プリンタによりこのコマンドにしたがって印刷することにより、最適な色合いで印刷するものであり、セイコーエプソン株式会社が提案する規格である。なお、「Print Image Matching」はセイコーエプソン株式会社の登録商標である。また「Exif Print（Exchangeable image file Print）」は、デジタルカメラで撮影する際に画像データとあわせて撮影時の様々な付属情報を画像ファイルとして保存し、その情報を用いてプリントすることにより高品質な印刷を実現するものであり、社団法人電子情報技術産業協会（ＪＥＩＴＡ）により策定された規格である。こうした「Print Image Matching ２」や「Exif Print」を使用する印刷は、いずれもデジタルカメラで撮影した際のデジタルカメラの設定などの情報を使用する印刷となる。実施例では、こうした印刷を撮影時情報を使用した印刷という。
【００３１】
テンプレート選択領域８４には、テンプレートの種類毎にタグ８５ａ〜８５ｆが設けられており、各タグ８５ａ〜８５ｆには、テンプレートのサムネイルとそのファイル名とを一覧表示するためのテンプレート表示領域８６ａ〜８６ｆが設けられている。ユーザは、各タグ８５ａ〜８５ｆから所望のタグを選択すると共に選択したタグのテンプレート表示領域に表示されたテンプレートから所望のテンプレートを選択することにより、テンプレートの選択を行なうことができる。なお、このテンプレートの選択が行なわれると、設定領域８３の使用レイアウトの入力欄に選択したファイル名が表示されるようになっている。なお、テンプレート選択領域８４には、用紙サイズを選択するための用紙サイズの選択入力欄も設けられている。また、テンプレート選択処理領域８２には、画像登録処理領域７２と同様に「次のステップへ」ボタン８２ａと「前のステップへ」ボタン８２ｂとが設けられている。テンプレート選択画面８０では、「前のステップへ」ボタン８２ｂが操作されると、画像登録画面７０を表示して印刷ジョブの作成工程における前の工程である画像の登録処理８ステップＳ１１０）に戻る。印刷ジョブ作成装置２０のテンプレート設定管理部２３は、こうしたテンプレートの選択処理を管理している。
【００３２】
テンプレートが選択されて「次のステップへ」ボタン８２ａが操作されると、図６に例示するレイアウト編集画面９０を表示して、画像のレイアウトを調整したり編集を施すレイアウト編集処理を実行する（ステップＳ１３０）。図６の例のレイアウト編集画面９０は、図４に例示した画像登録画面７０や図５に例示したテンプレート選択画面８０の工程表示領域７１，８１と同様の工程表示領域９１と、画像のレイアウトや編集などを行なうためのレイアウト編集処理領域９２とに区分けされている。このレイアウト編集画面９０では、工程表示領域９１の「レイアウト編集」ボタン９１ｄがレイアウト編集処理領域９２と連結されており、印刷ジョブの作成工程がレイアウト編集の工程にあることが解るようになっている。
【００３３】
レイアウト編集処理領域９２には、選択されたテンプレートと登録された画像とを組み合わせて画像のレイアウトを行なったり画像の編集を行なうためのレイアウト編集領域９３と、テンプレートに組み合わせる画像を選択するための画像選択領域９４と、選択したテンプレートのサムネイルが表示されるサムネイル表示領域９７とが設けられている。画像選択領域９４には、登録画像を選択するためのタグ９５ａとテキストを書き込むためのタグ９５ｂとが設けられており、タグ９５ａには登録された画像とそのファイル名を一覧表示する画像表示領域９６ａが設けられている。また、図示しないが、タグ９５ｂには、テキストを入力するためのテキスト入力欄が設けられている。画像選択領域９４には、選択された画像をレイアウト編集領域９３のテンプレートに配置する「配置」ボタン９４ａや選択された画像をレイアウト編集領域９３のテンプレートに配置された画像と入れ替える「入れ替え」ボタン９４ｂと、選択された１枚の画像をテンプレートの複数の領域に配置する「複数配置」ボタン９４ｃとが設けられている。したがって、ユーザは、タグ９５ａの画像表示領域９６ａに表示された画像から所望の画像を選択して「配置」ボタン９４ａを操作することにより選択されたテンプレートの領域に順に画像を配置することができる。また、レイアウト編集領域９３のテンプレートの領域に画像が配置されている状態でタグ９５ａの画像表示領域９６ａに表示された画像から所望の画像を選択して「入れ替え」ボタン９４ｂを操作することによりテンプレートの領域の画像を入れ替えることができる。さらに、タグ９５ａの画像表示領域９６ａに表示された画像から所望の画像を選択して「複数配置」ボタン９４ｃを操作することによりテンプレートの複数の領域に選択した画像を複数配置することができる。レイアウト編集処理領域９２には、画像登録画面７０やテンプレート選択画面８０と同様に「次のステップへ」ボタン９２ａや「前のステップへ」ボタン９２ｂが設けられている。また、レイアウト編集処理領域９２には、レイアウト編集領域９３に表示されたテンプレートに組み込まれた画像に編集を加えるための「編集」ボタン９２ｃとレイアウト編集領域９３の表示倍率を変更するための「表示倍率」ボタン９２ｄとが設けられている。レイアウト編集領域９３のテンプレートに配置された画像を選択して「編集」ボタン９２ｃを操作すると、プルダウンメニューが表示され、回転，フレームの回転，上下左右の反転，トリミング，型抜き，輪郭をソフト・シャープにする，明るさ・コントラストの設定，色を変える，セピア・モノクロ調に変換，クロスフィルタ，赤目の修正，クローン，自動修正などが選択できるようになっている。印刷ジョブ作成装置２０のレイアウト編集管理部２４は、こうした画像のレイアウトや編集処理を管理している。
【００３４】
図５に例示するテンプレート選択画面８０で「Print Image Matching ２」や「Exif Print」を使用してデジタルカメラとプリンタとのイメージマッチングを行なうためのチェックボックスにチェックマークが入力された状態で「次のステップへ」ボタン８２ａが操作されてレイアウト編集管理部２４によりレイアウト編集処理が管理されると、レイアウト編集領域９３のテンプレートに配置された画像を選択して「編集」ボタン９２ｃを操作することにより実行することができる編集の一部が制限される。実施例では、トリミング，型抜き，輪郭をソフト・シャープにする，明るさ・コントラストの設定，色を変える，セピア・モノクロ調に変換，クロスフィルタ，赤目の修正，クローン，自動修正についての編集が行なわれないよう制限するものとした。これは、「Print Image Matching ２」や「Exif Print」を使用して印刷することにより得られる高品質な印刷を画像の編集により損なうことがないようにするためである。こうした処理は、具体的には、図７に例示する編集管理処理により行なわれる。この処理では、まず、テンプレート選択画面８０により設定された情報を読み込み（ステップＳ２００）、読み込んだ情報のうち「Print Image Matching ２」や「Exif Print」を使用する印刷、即ち撮影時情報を使用する印刷を実行するか否かを判定する（ステップＳ２１０）。この判定は、テンプレート選択画面８０の設定領域８３に設けられた「Print Image Matching ２／Exif Printを使用する」のチェックボックスにチェックマークが入力されているか否かにより行なわれる。撮影時印刷を使用すると判定されたときには、上述したようにトリミングや型抜き，輪郭をソフト・シャープにする，明るさ・コントラストの設定，色を変える，セピア・モノクロ調に変換，クロスフィルタ，赤目の修正，クローン，自動修正についての編集ができないように制限して（ステップＳ２２０）、レイアウト編集画面９０を表示し（ステップＳ２４０）、レイアウト編集処理を開始する（ステップＳ２５０）。一方、撮影時印刷を使用しないと判定されたときには、編集の制限を解除して（ステップＳ２３０）、レイアウト編集画面９０を表示し（ステップＳ２４０）、レイアウト編集処理を開始する（ステップＳ２５０）。実施例では、編集が制限されると、「編集」ボタン９２ｃを操作することにより開かれるプルダウンメニューに表示される編集項目のうち制限された項目については薄く表示されて選択できないようになり、編集の制限が解除されると、プリダウンメニューに表示される編集項目のすべてが選択できるようになる。
【００３５】
レイアウト編集画面９０により選択されたテンプレートに画像を組み込み、更に所望の編集を施して「次のステップへ」ボタン９２ａが操作されると、図８に例示する印刷画面１００を表示して、種々の印刷設定を行なって印刷する印刷処理を実行する（ステップＳ１４０）。図８の例の印刷画面１００は、画像登録画面７０やテンプレート選択画面８０，レイアウト編集画面９０の工程表示領域７１，８１，９１と同様の工程表示領域１０１と、印刷設定と印刷実行とを指示するための印刷処理領域１０２とに区分けされている。この印刷画面１００では、工程表示領域１０１の「印刷」ボタン１０１ｅが印刷処理領域１０２と連結されており、印刷ジョブの作成工程が印刷の工程にあることが解るようになっている。
【００３６】
印刷処理領域１０２には、テンプレートに組み込まれレイアウトや編集が施されて印刷される画像を表示する印刷画像表示領域１０３と、印刷ジョブの情報を表示するジョブ情報表示領域１０４と、印刷条件を設定する印刷条件設定領域１０５と、プリンタを設定するプリンタ設定領域１０６とが設けられている。ジョブ情報表示領域１０４には、印刷ジョブの情報としてジョブＩＤや受付日時，サービス，テンプレートＩＤなどが表示されており、印刷部数を選択入力する部数設定欄も設けられている。印刷条件設定領域１０５には、プリント範囲を設定するためのラジオボタンや設定欄，プリント対象を設定するためのラジオボタン，ページ番号を印刷するか否かを設定するためのラジオボタンが設けられている。プリンタ設定領域１０６には、印刷するプリンタを選択するプリンタ選択欄やカラーマネジメントシステム（ＣＭＳ）を使用するか否かを表示するためのチェックボックス，印刷領域を設定する領域設定入力欄などが設けられており、用紙サイズや選択したプリンタに設定されている用紙タイプも表示される。ここで、プリンタ設定領域１０６のプリンタ選択欄には、環境設定として印刷サービスと用紙サイズに応じて予め設定されたプリンタがデフォルトとして選択された状態として表示される。また、図５に例示するテンプレート選択画面８０で「Print Image Matching ２／Exif Printを使用する」のチェックボックスにチェックマークが入力されていると、印刷画面１００では、プリンタ設定領域１０６のカラーマネジメントシステム（ＣＭＳ）のチェックボックスに自動的にチェックマークが入力されて表示され、カラーマネジメントシステムを使用した印刷、即ち撮影時情報を使用した印刷が行なわれることをユーザに知らせる。
【００３７】
印刷処理領域１０２には、「前のステップへ」ボタン１０２ｂや印刷の実行を指示する「印刷開始」ボタン１０２ｃ，印刷の代わりに画像ファイルとして所望のディレクトリやフォルダに書き出す「書き出し」ボタン１０２ｄが設けられている。実施例の印刷ジョブ作成装置２０における印刷ジョブの作成は、この「印刷開始」ボタン１０２ｃや「書き出し」ボタン１０２ｄが操作される前までの処理であり、「印刷開始」ボタン１０２ｃや「書き出し」ボタン１０２ｄの操作は、こうした印刷ジョブの実行となる。なお、「印刷開始」ボタン１０２ｃや「書き出し」ボタン１０２ｄが操作されると、選択したプリンタで印刷を実行したり画像ファイルの書き出しをして、メニュー画面６０の印刷サービスの選択処理に戻る。このとき、図５に例示するテンプレート選択画面８０で「Print Image Matching ２／Exif Printを使用する」のチェックボックスにチェックマークが入力されていると、撮影時情報として画像データに付加されたコマンドを選択したプリンタに送信し、撮影時情報を用いた画像の印刷の実行を行なう。なお、図３の印刷ジョブ作成処理では、「印刷開始」ボタン１０２ｃや「書き出し」ボタン１０２ｄを操作する前の段階で終了するものとして示した。実施例の印刷ジョブ作成装置２０の印刷管理部２５は、こうした印刷に関する処理を管理している。
【００３８】
実施例の印刷ジョブ作成装置２０では、この他、ジョブ中断処理部２６により作成中の印刷ジョブの作成を中断したり、ジョブ再開処理部２７により中断した印刷ジョブの作成を再開することもできる。また、ジョブ出力管理部２８により中断した作成中の印刷ジョブをファイル化してハードディスク装置などの外部記憶装置に記憶したり他の印刷ジョブ作成装置２０に送信したりすることもできるし、ジョブ入力管理部２９によりファイル化された作成中の印刷ジョブを入力することもできる。さらに、ジョブ複製処理部３０により作成中の印刷ジョブや実行済みの印刷ジョブを複製して同一または異なる印刷サービスの新規な印刷ジョブの作成を開始することもできる。これらのジョブ中断処理部２６やジョブ再開処理部２７，ジョブ出力管理部２８，ジョブ入力管理部２９，ジョブ複製処理部３０による処理は、本発明の中核をなさないので、これ以上の詳細な説明は省略する。
【００３９】
以上説明した実施例の印刷ジョブ作成装置２０によれば、テンプレート選択画面８０の設定領域８３に設けられた「Print Image Matching ２／Exif Printを使用する」のチェックボックスにチェックマークが入力されているときには、レイアウト編集画面９０により行なうことができる画像の編集のうちの一部を制限することにより、「Print Image Matching ２」や「Exif Print」を使用する高品質な印刷が画像の編集により損なわれるのを防止することができる。即ち、撮影時情報を使用した高品質な印刷を行なうことができる印刷ジョブを作成することができる。しかも、テンプレートを設定するテンプレート選択画面８０で「Print Image Matching ２／Exif Printを使用する」のチェックボックスにチェックマークを入力するだけだから、容易に撮影時情報を用いた印刷を実行することができる。
【００４０】
ここで、実施例の印刷ジョブ作成装置２０は、画像登録画面７０を用いて画像の登録処理を管理する画像登録管理部２２が画像取得手段に相当し、テンプレート選択画面８０を用いてテンプレートの選択や「Print Image Matching ２／Exif Printを使用する」の設定を管理するテンプレート設定管理部２３が撮影時情報印刷設定手段に相当し、レイアウト編集画面９０を用いて画像のレイアウトや編集を管理するレイアウト編集管理部２４が編集実行手段に相当する。
【００４１】
実施例の印刷ジョブ作成装置２０では、撮影時情報を使用する印刷として「Print Image Matching ２」を使用する印刷や「Exif Print」を使用する印刷を具体的例として用いたが、撮影する際の情報を用いて印刷するものであれば、こうした「Print Image Matching ２」や「Exif Print」以外の規格を用いるものとしてもよい。
【００４２】
実施例の印刷ジョブ作成装置２０では、レイアウト編集画面９０で画像を選択した状態で「編集」ボタン９２ｃを操作したときには、回転，フレームの回転，上下左右の反転，トリミング，型抜き，輪郭をソフト・シャープにする，明るさ・コントラストの設定，色を変える，セピア・モノクロ調に変換，クロスフィルタ，赤目の修正，クローン，自動修正を実行可能な編集項目としてプルダウンメニューに表示するものとしたが、これらの編集項目の一部を実行可能な編集項目としてプルダウンメニューに表示するものとしたり、これら以外の編集項目を実行可能な編集項目としてプルダウンメニューに表示するものとしてもよい。この場合、「Print Image Matching ２／Exif Printを使用する」のチェックボックスにチェックマークが入力されたときには、画像の編集により撮影時情報を損なうおそれがある編集項目についての実行を制限すればよい。
【００４３】
実施例の印刷ジョブ作成装置２０では、「Print Image Matching ２／Exif Printを使用する」のチェックボックスをテンプレートを選択するテンプレート選択画面８０に設けてテンプレートの選択と共に撮影時情報を用いた印刷の実行を設定するものとしたが、テンプレートの選択と共に撮影時情報を用いた印刷の実行の有無を設定する必要はなく、画像の編集を処理する前であれば如何なるタイミングで撮影時情報を用いた印刷の実行の有無を設定するものとしてもよい。例えば、「Print Image Matching ２／Exif Printを使用する」のチェックボックスを画像登録画面７０に設けるものとしてもよいし、レイアウト編集画面９０に設けるものとしてもよい。レイアウト編集画面９０に設ける場合、ユーザに「編集」ボタン９２ｃの操作前に「Print Image Matching ２／Exif Printを使用する」のチェックボックスへの入力を行なわせるようにすればよい。
【００４４】
実施例の印刷ジョブ作成装置２０では、メニュー画面６０から印刷サービスとして、大伸ばし，ダイジェスト，カレンダー，アイデア，ポストカード，写真名刺，証明写真，インデックス，シール，ラベルから選択できるものとしたが、これらのすべての印刷サービスを選択できる必要はなく、これらの印刷サービスの一部から選択できるものとしたり、これらの印刷サービスとは異なる印刷サービスから選択できるものとしたり、これらの印刷サービスとは異なる印刷サービスとこれらの印刷サービスとを組み合わせたサービスから選択できるものとしてもよい。
【００４５】
実施例の印刷ジョブ作成装置２０では、印刷サービスの他にアルバムサービスやＣＤ書き込みサービスを選択することができるものとしたが、こうしたアルバムサービスやＣＤ書き込みサービスを選択することができないものとしてもよい。また、ＣＤ書き込みサービスに代えて他の記憶媒体、例えばフレキシブルディスクやＭＤ，ＤＶＤ，フラッシュメモリなどへの書き込みサービスを行なうものとしてもよい。
【００４６】
実施例の印刷ジョブ作成装置２０では、印刷ジョブの作成工程は、印刷サービスの選択した後の工程として，画像の登録処理の工程，テンプレートの選択処理の工程，レイアウトや編集の処理の工程，印刷の工程の４つの工程としたが、工程の設定は如何なる設定としてもかまわない。
【００４７】
実施例の印刷ジョブ作成装置２０では、作成中の印刷ジョブの中断や再開のためにジョブ中断処理部２６とジョブ再開処理部２７とを備え、作成中の印刷ジョブをファイル化して出力したり入力するためにジョブ出力管理部２８とジョブ入力管理部２９とを備え、作成中の印刷ジョブや実行済みの印刷ジョブを複製して同一又は異なる印刷サービスの新規な印刷ジョブを作成するためにジョブ複製処理部３０を備えるものとしたが、これらの一部または全部を備えないものとしてもかまわない。
【００４８】
実施例では、本発明の一実施形態として印刷ジョブ作成装置２０の形態として説明したが、撮影時情報を用いた印刷の実行の有無により画像に対する編集を制限したりしなかったりして印刷ジョブを作成する印刷ジョブ作成方法の形態としたり、コンピュータを実施例の印刷ジョブ作成装置２０として機能させるプログラムの形態としてもよい。コンピュータを実施例の印刷ジョブ作成装置２０として機能させる場合、図３の印刷ジョブ作成処理や図７の編集管理処理の各ステップを各手順として適当なプログラミング言語を用いてプログラムすればよい。
【００４９】
以上、本発明の実施の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図１】 印刷ジョブ管理システム１０の構成の概略を示す構成図。
【図２】 メニュー画面６０の一例を示す説明図。
【図３】 印刷ジョブ作成処理の一例を示すフローチャート。
【図４】 画像登録画面７０の一例を示す説明図。
【図５】 テンプレート選択画面８０の一例を示す説明図。
【図６】 レイアウト編集画面９０の一例を示す説明図。
【図７】 編集管理処理の一例を示すフローチャート。
【図８】 印刷画面１００の一例を示す説明図。
【符号の説明】
１０ 印刷ジョブ管理システム、１２ ネットワーク、２０ 印刷ジョブ作成装置、２１ サービス設定管理部、２２ 画像登録管理部、２３ テンプレート設定管理部、２４ レイアウト編集管理部、２５ 印刷管理部、２６ ジョブ中断処理部、２７ ジョブ再開処理部、２８ ジョブ出力管理部、２９ ジョブ入力管理部、３０ ジョブ複製処理部、５０ 大型プリンタ、５２ インクジェットプリンタ、６０ メニュー画面、６１ サービス選択領域、６２ ジョブリスト領域、６３ 「アプリケーションの終了」ボタン、６４ 「環境設定」ボタン、７０ 画像登録画面、７１，８１，９１，１０１ 工程表示領域、７１ａ，８１ａ，９１ａ，１０１ａ 「サービス種類表示」ボタン，７１ｂ，８１ｂ，９１ｂ，１０１ｂ 「画像登録」ボタン、７１ｃ，８１ｃ，９１ｃ，１０１ｃ 「テンプレート選択」ボタン、７１ｄ，８１ｄ，９１ｄ，１０１ｄ 「レイアウト編集」ボタン、７１ｅ，８１ｅ，９１ｅ，１０１ｅ 「印刷」ボタン、７１ｆ，８１ｆ，９１ｆ，１０１ｆ 「メニューに戻る」ボタン、７２ 画像登録処理領域、７２ａ，８２ａ，９２ａ 「次のステップへ」ボタン、７２ｂ，８２ｂ，９２ｂ，１０２ｂ 「前のステップへ」ボタン、７３ 作業領域、７４ 画像選択領域、７４ａ 格納場所表示領域７４ａ，７４ｂ 画像表示領域、７５ 登録画像表示領域、７５ａ 画像表示領域、７５ｂ 「登録削除」ボタン、７５ｃ 「すべて登録削除」ボタン、７６ 「登録」ボタン、７７ 「すべて登録」ボタン、８０ テンプレート選択画面、８２ テンプレート選択処理領域、８３ 設定領域、８４ テンプレート選択領域、８５ａ〜８５ｆ タグ、８６ａ テンプレート表示領域、９０ レイアウト編集画面、９２ レイアウト編集処理領域、９２ｃ 「編集」ボタン、９２ｄ 「表示倍率」ボタン、９３ レイアウト編集領域、９４ 画像選択領域、９４ａ 「配置」ボタン、９４ｂ 「入れ替え」ボタン、９４ｃ 「複数配置」ボタン、９５ａ，９５ｂ タグ、９６ａ 画像表示領域、９７ サムネイル表示領域、１００ 印刷画面、１０２ 印刷処理領域、１０２ｃ 「印刷開始」ボタン、１０２ｄ 「書き出し」ボタン、１０３ 印刷画像表示領域、１０４ ジョブ情報表示領域、１０５ 印刷条件設定領域、１０６ プリンタ設定領域。
Claims (3)
- 印刷ジョブを作成する印刷ジョブ作成装置であって、
印刷ジョブに係る画像を取得する画像取得手段と、
デジタルカメラで撮影した際に該デジタルカメラで設定されていた最適な色合いで印刷するための項目又は高品質な印刷を実現するための項目を使用して印刷を実行する撮影時情報印刷を実行するか否かを設定する撮影時情報印刷設定手段と、
前記撮影時情報印刷設定手段により撮影時情報印刷の実行が設定されたときには、該撮影時情報印刷を実行する前の段階で行なわれる前記印刷ジョブに係る画像に対する編集のうち前記デジタルカメラで設定されていた最適な色合いで印刷するための項目又は高品質な印刷を実現するための項目についての編集を不可とし、前記撮影時情報印刷設定手段により撮影時情報印刷の実行が設定されなかったときには、該撮影時情報印刷を実行する前の段階で行なわれる前記印刷ジョブに係る画像に対する編集のうちすべての編集を可能として操作者の操作に基づく編集を実行する編集実行手段と、
を備える印刷ジョブ作成装置。 - 印刷ジョブを作成する印刷ジョブ作成方法であって、
（ａ）印刷ジョブに係る画像を取得するステップと、
（ｂ）デジタルカメラで撮影した際に該デジタルカメラで設定されていた最適な色合いで印刷するための項目又は高品質な印刷を実現するための項目を使用して印刷を実行する撮影時情報印刷を実行するか否かを設定するステップと、
（ｃ）前記撮影時情報印刷の実行が設定されたときには、該撮影時情報印刷を実行する前の段階で行なわれる前記印刷ジョブに係る画像に対する編集のうち前記デジタルカメラで設定されていた最適な色合いで印刷するための項目又は高品質な印刷を実現するための項目についての編集を不可とし、前記撮影時情報印刷の実行が設定されなかったときには、該撮影時情報印刷を実行する前の段階で行なわれる前記印刷ジョブに係る画像に対する編集のうちすべての編集を可能として操作者の操作に基づく編集を実行するステップと
を含む印刷ジョブ作成方法。 - コンピュータに請求項２記載の印刷ジョブ作成方法の各ステップを各手順として実行させるプログラム。
Priority Applications (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2003066823A JP4093084B2 (ja) | 2003-03-12 | 2003-03-12 | 印刷ジョブ作成装置および印刷ジョブ作成方法並びにこれらに用いるプログラム |
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