JP4092227B2 - 炭酸化硬化体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建築部材などの調湿性材料に好適に用いられる硬化体組成物、無機質硬化体及び炭酸化硬化体に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、住宅設計分野では断熱性を向上させる機能設計を進めてきた。それにより宅内の高気密化はますます増進する傾向にある。この事はエネルギー消費を低減させるという点では好ましい方向性ではあるが、宅内環境についてこれまでに無い新たな問題を引き起こしている。例えば、高濃度の揮発性化学物質(VOC)との長期接触や、結露によるカビ・ダニアレルゲン等、健康上の問題が取り上げられている。
【0003】
この問題に対し、調湿性や化学物質の吸着性を機能付与した調湿建材の開発が進められており、例えば特許文献1には、不燃材料であるスラグ、石膏、セメント系基材に調湿性材料として粒度範囲を限定した珪藻土などを添加し、抄造法などによって製造される調湿性建材が開示されている。
【0004】
しかしながら、通常、珪藻土は多孔性を有し、ある程度の調湿性は有するが、吸放湿性能は産地によるバラツキがあり、上記特許文献1のように粒度範囲を限定したとしても必ずしも充分な吸放湿性能を発現せず、宅内の結露防止効果を得るには不充分であった。
【0005】
また、本発明者の検討によれば、上記特許文献1による製造方法では、化学的な組織安定性に優れた硬化体を得るために珪藻土を多量に配合することが困難であるばかりでなく、長時間の養生を要することが多く、必ずしも高い生産効率が得られるものではなかった。
【0006】
上記吸放湿性能の問題に対し、特許文献2には、吸放湿性能に優れたアタパルジャイトを配合した調湿機能を有する建材や壁面内装材が開示されている。
【0007】
しかしながら、本発明者の検討によれば、アタパルジャイトを水や繊維との共存下で成形する場合、その強い揺変性のために、配合部数を少量に限定しないと成形性を確保することが難しく、充分な吸放湿性能が得られないのみならず、高い機械的強度が得られないという問題があった。
【0008】
【特許文献1】
特開2001−322863号公報
【特許文献2】
特開平10−219858号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記従来の調湿性材料の問題点に鑑み、高い吸放湿性能を有し、短時間の養生処理で製造可能であり、機械的物性及び組織安定性に優れた調湿性材料に好適に用いられる硬化体組成物、無機質硬化体及び炭酸化硬化体を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の炭酸化硬化体は、アタパルジャイト及び/又はセピオライトを150〜800℃で焼成して得られる含水マグネシウム珪酸塩鉱物と、アスペクト比が10〜25である珪酸カルシウムからなる硬化体組成物を、炭酸化処理することにより得られることを特徴とする。
請求項2記載の炭酸化硬化体は、請求項1項記載の炭酸化硬化体であって、アタパルジャイト及び/又はセピオライトを150〜800℃で焼成して得られる含水マグネシウム珪酸塩鉱物を、30〜80重量%含むことを特徴とする。
【0011】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明におけるアタパルジャイトとは、一般にSi8(Mg,Al)520(OH)2(OH242Oで示される珪酸塩鉱物であり、セピオライトとは、一般にMg8Si1230(OH)4(OH248H2Oで示される珪酸塩鉱物である。
【0012】
本発明における含水マグネシウム珪酸塩鉱物は、上記アタパルジャイト及び/又はセピオライトを150〜800℃で焼成して得られるものであり、焼成することで、水酸基の一部が脱離されてなるものである。
【0013】
上記焼成温度が低すぎる場合は、得られる硬化体の吸放湿性能が不充分になることがあり、焼成温度が高すぎる場合は、含水マグネシウム珪酸塩鉱物が有する細孔が消失して、得られる硬化体の吸放湿性能が低下することがある。より好ましい焼成温度は200〜500℃である。
【0014】
また、焼成温度は、無機質硬化体を得る際のプロセスにおいても効果を発揮する。即ち、150〜800℃で焼成した含水マグネシウム珪酸塩鉱物を用いると、未焼成のものと比較して、スラリーにした状態におけるチクソトロピー性が低下し、極めて効率よく脱水処理を行うことが可能となる。
【0016】
上記含水マグネシウム珪酸塩鉱物は、そのメディアン径が5〜50μmであると、製造工程における脱水性、及び得られる硬化体の物性が向上する点で好ましい。
【0017】
尚、本発明においてメディアン径とは、粒度分布を評価する際に一般に用いられる粒径であり、いわゆる50%径を意味する。
【0018】
上記メディアン径が5μm未満であると、比表面積が大きくなりすぎて充分な非揺変性が得られない場合がある。また、メディアン径が50μmを超えると、得られる硬化体の吸放湿性能が不充分になることがある。
【0019】
上記含水マグネシウム珪酸塩鉱物の硬化体組成物中の含有量としては、特に限定されないが、結露低減効果に優れる点で、30〜80重量%であることが好ましい。含有量が少なすぎると、得られる硬化体の吸放湿性能が小さくなりすぎて結露低減効果が不充分になることがあり、多すぎると、得られる硬化体の化学的組織安定性や機械的強度が低下することがある。
【0020】
本発明の硬化体組成物中に、有機、又は無機繊維を配合する事は軽量化や切断加工性を向上させるため好ましい。有機、又は無機繊維としてはビニロン繊維、パルプ繊維、ガラス繊維、ロックウールなどがある。本発明によれば特には、生産性という観点で硬化体組成物中に、叩解度50〜200のパルプ繊維が2〜10重量%配合されたものであると好ましい。
【0021】
ここで叩解度とはJIS−P8121に示される濾水試験により得られる物性値でありカナディアン標準形フリーネスとして定義されるものである。
【0022】
上記パルプ繊維が配合された場合の硬化体の製造方法としては、例えば、硬化体組成物に水を混合した後に脱水賦形する方法が好適に用いられるが、上記叩解度が小さすぎると賦形時の脱水性能が低下しやすくなり、硬化率が低下することがある。また、叩解度が大きすぎると得られる硬化体の切断時に割れ欠けが発生しやすくなり充分な切断加工性が得られないことがある。
【0023】
また、上記パルプ繊維の配合量が少なすぎると得られる硬化体の軽量性や切断加工性が不充分になることがあり、配合量が多すぎる場合にも切断加工性が不充分になることがある。
【0024】
上記気硬性材料及び/又は水硬性材料が珪酸カルシウムであると、二酸化炭素と反応させた場合に炭酸化硬化体が得られ、硬化体の吸放湿性、機械的物性及び組織安定性が向上する点で好ましい。
【0025】
上記珪酸カルシウムとしては、アスペクト比が10〜25であり、より好ましくは15〜23である。アスペクト比が低すぎると得られる硬化体の強度が不充分になることがあり、アスペクト比が高すぎると、生産性が低下することがある。このようなアスペクト比の珪酸カルシウムを使用することにより、配向・充填効果が優れたものとなり、特に炭酸化処理を行う場合において反応速度を上げることができる。
【0026】
上記珪酸カルシウムの種類としては、特に限定されないが、天然鉱物において繊維形状を有するワラストナイトが好適に用いられる。
【0027】
ワラストナイトとはCaSiO3で示される珪酸塩鉱物であり、白色の繊維状又は塊状物として天然に産出される。一般にその繊維状の形状を利用して、アスベスト代替等の補強部材として利用されている。
【0028】
上記ワラストナイトが磨砕処理されて無定形化されたものであると、二酸化炭素との反応性が向上する点で好ましい。この時、水分が極力除かれている環境下で磨砕する事が、得られる炭酸化硬化体の強度を向上させる上で好ましい。
【0029】
本発明において、炭酸化硬化体とは、水の存在下で珪酸カルシウムを二酸化炭素と反応させて炭酸化処理して得られる硬化体を意味し、通常、反応により生成する炭酸カルシウムと非晶質シリカ、及び未反応の珪酸カルシウムが含まれるものである。
【0030】
上記炭酸化硬化体の製造方法としては、通常、気体状態あるいは超臨界状態の二酸化炭素を用いて炭酸化処理する方法が好適に用いられる。この場合、二酸化炭素濃度は任意の濃度を利用して良いが、100%に近い濃度で処理することが炭酸化効率の点で好ましい。
【0031】
炭酸化処理時の温度としては、特に限定されないが40〜120℃であることが好ましい。温度が低すぎると炭酸化反応に長時間を要すことがあり、また、温度が高すぎる場合には炭酸化処理時に水が蒸発しすぎて、炭酸化反応速度が低下することがあるだけでなく、硬化体に微孔が生じ機械的強度の低下を招くことがある。
【0032】
炭酸化処理時の二酸化炭素の圧力としては、特に限定されないが、0.5〜20MPaの範囲であることが好ましい。圧力が0.5MPaより低いと二酸化炭素の浸透性や炭酸化反応率が低下し、炭酸化反応が不充分になったり、炭酸化反応に長時間を要することがある。圧力が20MPaを超える場合は、炭酸化反応速度はほとんど変化せず、大きなエネルギーが必要となるため工業生産性や設備の大型化という観点から好ましくない。
【0033】
また、炭酸化処理の時間としては、特に限定されないが、5〜120分であることが好ましい。処理時間が5分未満の場合、炭酸化が不充分になり硬化体の機械的強度が得られにくくなることがある。処理時間が120分を超える場合、炭酸化速度はほとんど変化しないが、生産性の観点から効率的でない。
【0034】
本発明の無機質硬化体は、アタパルジャイト及び/又はセピオライトを150〜800℃で焼成して得られる含水マグネシウム珪酸塩鉱物を含有することを特徴とするものであり、例えば、上記硬化体組成物に水を混合して硬化させることにより製造することができる。
【0035】
上記無機質硬化体が、アタパルジャイト及び/又はセピオライトを150〜800℃で焼成して得られる含水マグネシウム珪酸塩鉱物、珪酸カルシウム、炭酸カルシウム及び非晶質シリカからなることを特徴とするものであると、吸放湿性、機械的物性及び組織安定性がより向上する点で好ましい。
【0036】
本発明の炭酸化硬化体は、上記の硬化体組成物を炭酸化処理することにより得られるものであり、例えば、上記硬化体組成物に水を混合し、二酸化炭素と反応させることにより製造することができる。
【0037】
上記炭酸化硬化体が、アタパルジャイト及び/又はセピオライトを150〜800℃で焼成して得られる含水マグネシウム珪酸塩鉱物を、30〜80重量%含むものであると、吸放湿性、機械的物性及び組織安定性が更に向上する点で好ましい。
【0038】
上記炭酸化硬化体の、珪酸カルシウム及び/又は炭酸カルシウムと非晶質シリカに被覆された珪酸カルシウムのアスペクト比が10〜25であると、配向・充填効果が向上し、硬化体の機械的強度が優れたものとなる。
【0039】
(作用)
本発明の硬化体組成物は、アタパルジャイト及び/又はセピオライトを150〜800℃で焼成して得られる含水マグネシウム珪酸塩鉱物と、気硬性材料及び/又は水硬性材料からなることを特徴とするので、特定の含水マグネシウム珪酸塩鉱物の働きにより高い吸放湿性能を発揮するとともに、上記硬化体組成物が珪酸カルシウムを含有し炭酸化処理された場合には、短時間の養生処理が可能となり、機械的物性及び化学的な組織安定性に優れた硬化体を得ることができる。
【0040】
上記効果の発現機構については必ずしも明らかではないが、珪酸カルシウムを炭酸化硬化されてなる組織と組み合わせた際、メソポア構造とミクロポア構造が共存し、吸放湿性能の発現性や成型性が良好になると推定される。また、上記アタパルジャイト及び/又はセピオライトの焼成により、その構造中の一部水酸基が脱離し、強力な吸放湿性能が発現するととともに、水存在下での流動性や成形時の脱水性が向上するものと推定される。
【0041】
更に、本発明の硬化体組成物によれば、上記含水マグネシウム珪酸塩鉱物を大量に含有することが可能となるので、この場合、上記効果は更に確実なものとなる。
【0042】
上記珪酸カルシウムのアスペクト比が10〜25であると、上記効果に加えて、繊維補強効果により得られる硬化体の機械的強度が向上するとともに、炭酸化硬化体の製造方法として抄造法や脱水プレス法を適用する場合、優れた脱水性を示し、効率よく硬化体を製造することが出来る。
【0043】
また、上記含水マグネシウム珪酸塩鉱物の粒度は、得られる硬化体の強度に影響を与えることがあるので、含水マグネシウム珪酸塩鉱物のメディアン径が5〜50μmであると、上記効果は更に確実なものとなる。
【0044】
本発明の硬化体組成物中に、叩解度50〜200のパルプ繊維が2〜10重量%配合されている場合には、繊維補強効果や製造時の脱水効果がより良好になり、上記効果は更に確実なものとなる。
【0045】
【実施例】
以下に参考例、実施例および比較例を示すことにより、本発明を具体的に説明する。
尚、本発明は下記実施例のみに限定されるものではない。
参考例1)
珪酸カルシウムとしてワラストナイト(清水工業社製「GB−800」)を媒体撹拌型ミルにより粉砕した粉砕ワラストナイト)35重量部、含水マグネシウム珪酸塩鉱物としてアタパルジャイト焼成品(昭和化学工業社製「OFF−150」:焼成温度200℃、メディアン径15μm)50重量部、パルプ繊維(パルテック社製「セロファイバー」、叩解度100)4.2重量部からなる硬化体組成物と、水300重量部を市販のミキサーで30秒間混合し、スラリーを得た。得られたスラリー390gを、脱水面にフェルト(市川毛織社製、通気度74cc)を敷いた80×150mmの脱水プレス用金型に流し込み、450mmHgにて120秒間脱水処理を行なった後、面圧5.9MPaで10秒間加圧して賦形体を得た。得られた賦形体を、温度60℃、圧力1.0MPaの二酸化炭素環境下に1時間放置し、炭酸化硬化体を得た。
【0046】
参考例2)
含水マグネシウム珪酸塩鉱物としてセピオライト焼成品(昭和鉱業社製「ミルコンG」、焼成温度450℃、メディアン径45μmに調整)を使用したこと以外は参考例1と同様にして炭酸化硬化体を得た。
【0047】
(実施例1)
珪酸カルシウムとしてワラストナイト(清水工業社製「H1250F」、アスペクト比20)を用いたこと以外は参考例1と同様にして炭酸化硬化体を得た。
【0048】
(比較例1)
アタパルジャイト焼成品の替わりにアタパルジャイト(昭和鉱業社製「AM−031」、非焼成品、メディアン径4μm)を用いたこと以外は参考例1と同様にして炭酸化硬化体の作製を試みたが、脱水処理が不充分で賦形できなかった。
【0049】
(比較例2)
アタパルジャイト焼成品の替わりにアタパルジャイト(昭和化学工業社製「#2」、非焼成品、メディアン径5μm)を用いたこと以外は参考例1と同様にして炭酸化硬化体の作製を試みたが、脱水処理が出来ず賦形できなかった。
【0050】
(比較例3)
含水マグネシウム珪酸塩鉱物として1000℃で焼成したアタパルジャイトを用いたこと以外は参考例1と同様にして炭酸化硬化体を得た。
【0051】
(比較例4)
珪酸カルシウムとしてワラストナイト(関西マテック社製「KTPH−02」、アスペクト比7)を用いたこと以外は参考例1と同様にして炭酸化硬化体を得た。
【0052】
上記実施例、参考例及び比較例にて得られた炭酸化硬化体について以下の評価を行った。評価結果は表1に示した。
【0053】
(吸放湿性能の評価)
得られた炭酸化硬化体の片面及び小口部を市販のアルミ箔でシールした後、温度25℃、相対湿度75%の環境下に含水平衡に到達するまで放置したときの重量と、その後25℃相対湿度95%に24時間放置したときの重量との重量差より吸湿量を算出した。
【0054】
(曲げ強度の測定)
市販のオートグラフを使用し、圧縮速度0.5mm/分、スパン90mmの条件で測定した。
【0055】
【表1】
Figure 0004092227
【0056】
表1より明らかなように、本発明の実施例においては、高い吸放湿性と曲げ強度が得られることが判明した。
【0057】
【発明の効果】
本発明によれば、特定の焼成条件で得られる含水マグネシウム珪酸塩鉱物を有効に用いることができ、高い吸放湿性能を有し、短時間の養生処理で製造可能な、機械的物性及び組織安定性に優れた調湿性材料に好適に用いられる硬化体組成物、無機質硬化体及び炭酸化硬化体を提供することができる。
【0058】
また、本発明における上記含水マグネシウム珪酸塩鉱物は、通常化学物質に対する吸着性能も大きいので、VOC(揮発性有機化合物)低減部材や脱臭部材としても好適な性能を発揮することが期待できる。

Claims (2)

  1. アタパルジャイト及び/又はセピオライトを150〜800℃で焼成して得られる含水マグネシウム珪酸塩鉱物と、アスペクト比が10〜25である珪酸カルシウムからなる硬化体組成物を、炭酸化処理することにより得られることを特徴とする炭酸化硬化体。
  2. アタパルジャイト及び/又はセピオライトを150〜800℃で焼成して得られる含水マグネシウム珪酸塩鉱物を、30〜80重量%含むことを特徴とする請求項1項記載の炭酸化硬化体。
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