JP4091240B2 - 高速ディジタルインターフェース装置、信号送信装置、及び信号受信装置 - Google Patents

高速ディジタルインターフェース装置、信号送信装置、及び信号受信装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、送信側と受信側の間で画像信号および音声信号を伝送する高速ディジタルインターフェース装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図7はDVI(Digital Video Interface)仕様バージョン1.0に用いられている従来の高速ディジタルインターフェース装置の構成を示す図である。図7において、701はトランスミッタである。7011,7012は入力データ(チャンネルV0)を変調するためのスイッチング手段である。7013はスイッチング手段7011,7012につながれたカレントソースである。702はレシーバである。7021,7022はより対線の伝送路Z0にロードとしてつながれた抵抗である。7023はより対線に現れる信号を差動増幅する差動アンプである。
【0003】
次に動作について説明する。トランスミッタ701において、入力データ(チャンネルV0)の変調信号はスイッチング手段7011および7012を逆相で変調をかけることにより、送出される。伝送路Z0は高インピーダンスを持ったより対線である。全体としては信号の振幅の影響を軽減するために、カレントソース7013を用いて、信号の立上りの振幅,立下りの振幅がそれぞれあまり大きくならないような工夫をしている。伝送路Z0を通じてレシーバ702に信号が供給されると、抵抗7021,7022を介して電流がそれぞれシンクされ、その信号が差動アンプ7023によって差動増幅され、出力される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
図7に示した従来の高速ディジタルインターフェース装置は、画像データを伝送する目的で使用されるものであり、オーディオデータをともに送るためには、このままでは使えなかった。
【0005】
オーディオデータの伝送を追加する方法として、A:より対線を別途オーディオチャンネル用に追加して、追加のモアチャンネルとする方法、B:図7に示すような既存チャンネルを時分割で多重し、新たなモアチャンネルを伝送する方法が考えられる。しかしながら、方法Aにおいてはケーブル及びコネクタ形状がそれぞれ変更されることとなるため、既存の機器と新たに追加した機器との間での接続ができない、すなわち非互換であるという問題がある。また方法Bにおいては、既存チャンネルを時分割するため、空き時間があれば問題ないが、そうでない場合には時分割による全体のレートの低減等の問題が生じて好ましくない。さらに元信号である画像データの固有の周期と追加するオーディオチャンネルの信号の周期との関係で制約が生じる等の問題があった。
【0006】
本発明は上記の問題点を解消するためになされたもので、既存機器と同じ形状,物理構造情報を持ったケーブル及びコネクタを使用して追加のチャンネルの伝送を実現でき、かつ、信号の周期関係の調整が不要であり、本来の信号である画像信号の伝送へ影響を与えることなく追加のチャンネル(オーディオデータ)の伝送を実現できる高速ディジタルインターフェース装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明(請求項1)は、伝送路を用いて信号送信装置と信号受信装置の間で画像信号および音声信号を伝送する高速ディジタルインターフェース装置であって、前記信号送信装置は、接続(オン)または切断(オフ)のいずれかの状態を形成する2つの端子を有し、前記信号送信装置の1対の出力端子のそれぞれに一方の端子をそれぞれ接続したスイッチング手段1およびスイッチング手段2と、前記スイッチング手段1および前記スイッチング手段2のそれぞれの他の端子をともに接続した共通接続点と、前記共通接続点に接続し所定の電流をシンクするカレントソース1と、オンまたはオフのいずれかの状態を形成する2つの端子を有し、前記共通接続点に一方の端子が接続されるスイッチング手段3と、前記スイッチング手段3の他の端子に接続され所定の電流をシンクするカレントソース2とを備え、前記スイッチング手段1および前記スイッチング手段2のそれぞれのオン状態またはオフ状態を、前記画像信号およびその反転信号でそれぞれ制御するとともに、前記スイッチング手段3のオン状態またはオフ状態を前記音声信号で制御するものであり、前記伝送路は、少なくとも1対の信号線を備え、前記信号受信装置は、前記伝送路に接続された1対の入力端子を所定の電位を有する電源からそれぞれプルアップする抵抗器と、前記1対の入力端子の電圧信号を差動検出する手段と、前記1対の入力端子の電圧信号を和動検出する手段とを備えたものである、ことを特徴とするものである。
【0008】
また、本発明(請求項2)は、少なくとも1対の信号線を備えた伝送路を用いて、信号受信装置に対して画像信号および音声信号を伝送する信号送信装置であって、接続(オン)または切断(オフ)のいずれかの状態を形成する2つの端子を有し、当該信号送信装置の、前記伝送路の前記1対の信号線に接続された1対の出力端子のそれぞれに一方の端子をそれぞれ接続したスイッチング手段1およびスイッチング手段2と、前記スイッチング手段1および前記スイッチング手段2のそれぞれの他の端子をともに接続した共通接続点と、前記共通接続点に接続し所定の電流をシンクするカレントソース1と、オンまたはオフのいずれかの状態を形成する2つの端子を有し、前記共通接続点に一方の端子が接続されるスイッチング手段3と、前記スイッチング手段3の他の端子に接続され所定の電流をシンクするカレントソース2とを備え、前記スイッチング手段1、および前記スイッチング手段2のオン/オフ状態を、前記画像信号、およびその反転信号でそれぞれ制御し、前記スイッチング手段3のオン/オフ状態を前記音声信号で制御することを特徴とするものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
次に本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明の実施の形態1による高速ディジタルインターフェース装置の構成を示す図であり、図1において、101はトランスミッタである。1011,1012は入力画像データ(チャンネルV0)を変調するためのスイッチング手段である。1013はスイッチング手段1011,1012につながれたカレントソースである。102はレシーバである。1021,1022はより対線の伝送路Z0にロードとしてつながれた抵抗である。1023はより対線に現れる信号を差動増幅する差動アンプである。103はオーディオデータのトランスミッタである。1031は入力オーディオデータ(チャンネルA0)を変調するためのスイッチング手段である。1033はスイッチング手段1031につながれたカレントソースである。104はオーディオデータのレシーバであり、1041は同相入力のレシーバアンプである。
【0012】
本実施の形態において追加伝送されるオーディオの信号はチャンネルA0から供給され、トランスミッタ103によって変調され、その信号105がトランスミッタ101に供給され、重畳された信号が伝送ラインZ0を介してレシーバ102及び104に供給される。
【0013】
さらに詳細に説明する。チャンネルA0に供給されるオーディオデータは、スイッチング手段1031をドライブし、カレントソース1033によって引き込まれる電流値の変化として変調を行う。その電流の変化は信号105としてトランスミッタ101に結合され、全体の電流の変化として寄与する。
【0014】
次に信号の重畳の動作について説明する。スイッチング手段1031が閉じているときには、カレントソース1033によって電流がシンクされる。スイッチング手段1011とスイッチング手段1012は相補的に動作をしているため、どちらか一方を常に閉じた状態にある。従って、電流を供給するロードとなるレシーバ102からの電流は、スイッチング手段1011もしくは1012のどちらか一方を経由してシンクされ、スイッチング手段1031がオンであるときにはカレントソース1033及びカレントソース1013の和の電流が結果的にシンクされることになる。またスイッチング手段1031がオープンのときにはカレントソース1033のシンクがなく、カレントソース1013の電流値のみがシンクされる。すなわち、オーディオデータの寄与分としてはスイッチ手段1031による制御により、カレントソース1033の増加分として全体に重畳されることになる。
【0015】
画像信号のデータについてはスイッチング手段1011及び1012が相補的に動作し、より対線のそれぞれをコンプリメンタリーに電流シンクしており、シンクされる電流値はオーディオチャンネルによる重畳によって増減する結果、より対線のそれぞれは単に電流の線計加算による動作に基づいて動作している。すなわち、モアチャンネルとして追加するオーディオデータ(チャンネルA0)に基づくシンク信号である信号105は、画像信号データの伝送系に対しては同相信号として重畳されることになる。
【0016】
次にレシーバ側の説明をする。画像信号(ビデオ信号)のレシーバ102において、伝送ライン106及び107の信号が差動アンプ1023によって増幅される。差動アンプ1023は、信号106及び107の同相部についてはキャンセルするような動作をする。従って差動アンプ1023の出力チャンネルV0には同相信号であるチャンネルA0のオーディオ信号成分は出てこない。一方、レシーバ104のレシーバアンプ1041は同相入力のアンプであり、従って信号106及び107の同相成分が出力にあらわれるため、逆相成分についてはレシーバアンプ1041の出力にはあらわれてこない。すなわち、画像信号チャンネルV0のデータの成分は逆相でドライブされているため、レシーバアンプ1041の出力にはあらわれないことになる。
【0017】
図2は本実施の形態1による高速ディジタルインターフェース装置の動作を説明するための信号波形図である。
図2においてデータR1はビデオ信号チャンネルV0に供給されるディジタルデータである。信号R1及び/R1はスイッチ手段1011及び1012によって変調された信号である。図に示すとおりデータRに基づいて相互に逆相で変調がかけられる。データA0はオーディオ信号チャンネルA0に供給されるディジタルデータである。信号A0はデータA0に基づいて電流値の増減として示される。データR1とデータA0とはそれぞれ非同期の関係にあるので、特にエッジの位置についてはアライメントはされていない。
【0018】
以上のような2つのデータを重畳した信号を信号106及び107の波形図として示す。それぞれのデータの“0”,“1”に応じて電流値の増減として合成される。カレントソース1013及び1033の値はそれぞれ任意の値に設定ができるので、信号106及び107に生じる電圧値は等幅ではない。ビデオ信号とオーディオ信号のそれぞれの信号帯域などに応じて所要の振幅となるよう電圧値の幅を調整するためにカレントソース1013及び1033の値をそれぞれ任意の値に設定する。信号106は信号R1と信号A0の和の信号であり、信号107は信号/R1と信号A0の和の信号である。レシーバ側のチャンネルV0は差動アンプ1023によって信号106及び107の信号成分のうち、差動分だけが取り出されることになるため、信号106及び107にともに加算された信号A0はあらわれてこない。一方、レシーバ側のチャンネルA0、すなわち、同相アンプ1041に増幅される出力には逆相成分である信号R1及び/R1に基づく成分はあらわれてこない。同相アンプ1041の出力としてあらわれるのは同相成分、すなわち、信号A0の成分のみになる。
【0019】
このように本実施の形態1では、送信側において、画像信号に音声信号を同相信号として加算し、受信側において、合成信号から同相信号として加算された音声信号を抽出する構成としたから、既存機器と同じ形状,物理構造情報を持ったケーブル及びコネクタを使用して、すなわち、互換性を維持しつつ、オーディオチャンネルの伝送を追加することができる。また、周期関係の調整を省略できる独立チャンネルをモアチャンネルとして使用できるので、いかなる非同期データであっても制約なく、また、元信号の伝送に影響を与えることなく伝送ができる。さらに、ビデオ信号と追加するオーディオ信号を同相,逆相の関係で分離するようにしているので、ビデオ信号と追加するオーディオ信号は非同期であってもよく、たとえばビデオ信号が垂直周波数60Hzから85Hzまで画面の形態や特性に応じて変化した場合であっても、オーディオ信号としては何ら変える必要がなく、ビデオ信号をオーディオ信号とは無関係に任意に切り換えることを可能とできる。同様にオーディオ信号のサンプリング周波数が32kHz、44.1kHz、48kHzと変化した場合にも、ビデオ信号とは独立かつ非同期であるため、オーディオ信号をビデオ信号とは無関係に任意に切り換えることを可能とできる。
【0020】
実施の形態2.
図3は本発明の実施の形態2による高速ディジタルインターフェース装置の構成を示す図であり、図3において、301はチャンネルV0用のトランスミッタ、308はチャンネルV1用のトランスミッタである。3011,3012,3081,3082は入力画像データを変調するためのスイッチング手段である。3013はスイッチング手段3011,3012につながれたカレントソース、3083はスイッチング手段3081,3082につながれたカレントソースである。302はチャンネルV0用のレシーバ、309はチャンネルV1用のレシーバである。3021,3022,3091,3092はより対線の伝送路Z0にロードとしてつながれた抵抗である。3023,3093はより対線に現れる信号を差動増幅する差動アンプである。3024,3025はチャンネルV0伝送用のより対線から同相成分を取り出すための抵抗、3094,3095はチャンネルV1伝送用のより対線から同相成分を取り出すための抵抗である。303はオーディオデータのトランスミッタである。3031,3032は入力オーディオデータ(チャンネルA0)を変調するためのスイッチング手段である。3033はスイッチング手段3031,3032につながれたカレントソースである。304はオーディオデータのレシーバであり、3041は抵抗3024,3025によって取り出された信号と抵抗3094,3095によって取り出された信号を差動増幅する差動アンプである。
【0021】
次に動作について説明する。本実施の形態2による高速ディジタルインターフェース装置が上記実施の形態1による高速ディジタルインターフェース装置と異なる点は、モアチャンネルであるチャンネルA0の逆相信号をトランスミッタ308及びレシーバ309に供給している点である。すなわち、本実施の形態2による高速ディジタルインターフェース装置では、オーディオ信号についても逆相で差動信号を伝送あるいは受信するような構成にしている。
【0022】
図4は本実施の形態2による高速ディジタルインターフェース装置の動作を説明するための信号波形図である。
図4において、データR1はビデオ信号チャンネルV0に供給されるディジタルデータ、データR2はビデオ信号チャンネルV1に供給されるディジタルデータである。信号R1及び/R1はスイッチ手段3011及び3012によって変調された信号、信号R2及び/R2はスイッチ手段3081及び3082によって変調された信号である。図に示すとおりデータR1,R2に基づいてそれぞれ相互に逆相で変調がかけられる。データA0はオーディオ信号チャンネルA0に供給されるディジタルデータである。信号A0及び/A0はスイッチ手段3031及び3032によって変調された信号である。図に示すとおりデータA0に基づいて相互に逆相で変調がかけられる。
【0023】
信号A0は信号R1及び/R1に重畳され、合成信号306及び307となり、信号/A0は信号R2及び/R2に重畳され、合成信号310及び311となる。信号306は信号R1と信号A0の和の信号、信号307は信号/R1と信号A0の和の信号、信号310は信号R2と信号/A0の和の信号、信号311は信号/R2と信号/A0の和の信号である。レシーバ側のチャンネルV0は差動アンプ3023によって信号306及び307の信号成分のうち、差動分だけが取り出されることになるため、信号306及び307にともに加算された信号A0はあらわれてこない。また、レシーバ側のチャンネルV1は差動アンプ3093によって信号310及び311の信号成分のうち、差動分だけが取り出されることになるため、信号310及び311にともに加算された信号/A0はあらわれてこない。一方、レシーバ側のチャンネルA0、すなわち、抵抗3024,3025によって取り出される出力には逆相成分である信号R1及び/R1に基づく成分はあらわれてこない。抵抗3024,3025によって取り出される出力としてあらわれる信号312は同相成分、すなわち、信号A0の成分のみになる。同様に、レシーバ側のチャンネル/A0、すなわち、抵抗3094,3095によって取り出される出力には逆相成分である信号R2及び/R2に基づく成分はあらわれてこない。抵抗3094,3095によって取り出される出力としてあらわれる信号313は同相成分、すなわち、信号/A0の成分のみになる。そして、信号312と信号313が差動アンプ3041によって差動増幅されチャンネルA0のデータが出力される。
【0024】
このような本実施の形態2による高速ディジタルインターフェース装置では、モアチャンネルのオーディオ信号成分についても差動で変調通信しそれに基づいて復調するため、それぞれの信号306,307,310,311における電圧振幅を小さくすることが可能となる。従って、振幅の立上りエッジ,立下りエッジに基づく不要輻射等の影響を軽減することができる。
【0025】
上記実施の形態1による高速ディジタルインターフェース装置では、スイッチング手段1031のオンオフによりグランドに引き込む電流が高速に変化する。この電流は伝送路Z0のグランドラインを流れ、不要な輻射雑音を伴うおそれがある。一方、本実施の形態2による高速ディジタルインターフェース装置では、スイッチング手段3031とスイッチング手段3032は互いに相補動作を行なうため、常にどちらか一方がオンとなり、一定の直流電流がグランドに引き込まれる。この直流電流は伝送路Z0のグランドラインを流れるが、直流であるので輻射雑音は発生しない。なお、画像信号についても差動駆動を行なうので同様に直流のみがグランドラインを流れ、不要な輻射雑音を発生することが無い。このように、本実施の形態2による高速ディジタルインターフェース装置は、上記実施の形態1による高速ディジタルインターフェース装置に比して輻射雑音の発生を低減することができる。
【0026】
実施の形態3.
次に、本発明の実施の形態3について説明する。本実施の形態3は、上記実施の形態2による高速ディジタルインターフェース装置を、具体的な送信装置と受信装置の間のディジタルインターフェース装置として適用したものである。
【0027】
図5は本実施の形態3による送信装置,及び受信装置の構成を示す図である。図5において、501は送信装置、502は受信装置である。5011はビデオ信号R1のエンコーダ/シリアライザ、5012はビデオ信号R2のエンコーダ/シリアライザ、5013はビデオ信号G1のエンコーダ/シリアライザ、5014はビデオ信号G2のエンコーダ/シリアライザ、5015はビデオ信号B1のエンコーダ/シリアライザ、5016はビデオ信号B2のエンコーダ/シリアライザである。5017,5018,5019はオーディオのベースバンド信号をそれぞれ2チャンネル毎にIEC958フォーマットに変換して出力するIEC958トランスミッタである。IEC958トランスミッタ5017はベースバンド信号のうちのフロントL,フロントRをIEC958フォーマットに変換して出力し、IEC958トランスミッタ5018はベースバンド信号のうちのリアL,リアRをIEC958フォーマットに変換して出力し、IEC958トランスミッタ5019はベースバンド信号のうちのセンターチャンネルC,低域チャンネルLFEをIEC958フォーマットに変換して出力する。受信装置502において、5021はビデオ信号R1のリカバリー/デコーダ、5022はビデオ信号R2のリカバリー/デコーダ、5023はビデオ信号G1のリカバリー/デコーダ、5024はビデオ信号G2のリカバリー/デコーダ、5025はビデオ信号B1のリカバリー/デコーダ、5026はビデオ信号B2のリカバリー/デコーダである。5027,5028,5029はオーディオベースバンド信号を受信しデコードするIEC958レシーバである。5030はIEC958レシーバ5027がデコードするオーディオベースバンド信号をディジタルアナログ変換してフロントL,フロントRのアナログオーディオ信号を出力するD/Aコンバータ、5031はIEC958レシーバ5028がデコードするオーディオベースバンド信号をディジタルアナログ変換してリアL,リアRのアナログオーディオ信号を出力するD/Aコンバータ、5032はIEC958レシーバ5029がデコードするオーディオベースバンド信号をディジタルアナログ変換してセンターチャンネルC,低域チャンネルLFEのアナログオーディオ信号を出力するD/Aコンバータである。
【0028】
次に動作について説明する。本実施の形態3では、オーディオのベースバンド信号として、フロントL,フロントR,リアL,リアR及びセンターチャンネルC,低域チャンネルLFEの合計6チャンネルを伝送する。ベースバンド信号は一旦2チャンネル毎に束ねられ、IEC958のフォーマットに変換されてビデオデータに重畳される。具体的に、本実施の形態3では、フロントL,Rの2チャンネルをまとめてIEC958フォーマット変換した信号をビデオデータR1及びR2に重畳し、リアL,Rの2チャンネルをまとめてIEC958フォーマット変換した信号をビデオデータG1及びG2に重畳し、センターチャンネル,LFEチャンネルの2チャンネルをまとめてIEC958フォーマット変換した信号をビデオデータB1及びB2に重畳する。これにより、オーディオの5.1チャンネルのデータをビデオデータとともに伝送することができる。送信側においてオーディオデータをビデオデータに重畳する動作、及びビデオデータに重畳されたオーディオデータを受信側において分離する動作は、上記実施の形態2による高速ディジタルインターフェース装置における動作と同様であるので詳細な説明は省略する。
【0029】
このような本実施の形態3による構成によれば、信号のバースト伝送を伴う時分割多重を使う必要性がないので、オーディオの信号伝送については連続伝送が可能となるため受信側でクロックジッタが発生する心配がなくなり、受信側のPLLについても簡素化ができ高性能が実現できる。
【0030】
なお、本実施の形態3では、上記実施の形態2による高速ディジタルインターフェース装置を適用して、IEC958フォーマット変換した1つのオーディオ信号を2チャンネルのビデオデータに重畳するものについて示したが、上記実施の形態1による高速ディジタルインターフェース装置を適用して、IEC958フォーマット変換した1つのオーディオ信号を2チャンネルのビデオデータのうちの1チャンネルに重畳するようにしてもよい。
【0031】
実施の形態4.
次に、本発明の実施の形態4について説明する。本実施の形態4は、上記実施の形態2による高速ディジタルインターフェース装置を、具体的な送信装置と受信装置の間のディジタルインターフェース装置として適用したものである。
【0032】
図6は本実施の形態4による送信装置,及び受信装置の構成を示す図である。図6において601は送信装置、602は受信装置である。6011はビデオ信号R1のエンコーダ/シリアライザ、6012はビデオ信号R2のエンコーダ/シリアライザである。6013,6014,6015はオーディオのベースバンド信号をそれぞれ2チャンネル毎にIEC958フォーマットに変換して出力するIEC958トランスミッタである。IEC958トランスミッタ6013はベースバンド信号のうちのフロントL,フロントRをIEC958フォーマットに変換して出力し、IEC958トランスミッタ6014はベースバンド信号のうちのリアL,リアRをIEC958フォーマットに変換して出力し、IEC958トランスミッタ6015はベースバンド信号のうちのセンターチャンネルC,低域チャンネルLFEをIEC958フォーマットに変換して出力する。6016はIEC958トランスミッタ6013,6014,6015の出力を時分割多重して出力するマルチプレクサである。受信装置602において、6021はビデオ信号R1のリカバリー/デコーダ、6022はビデオ信号R2のリカバリー/デコーダである。6023は時分割多重されたオーディオデータを分離するデマルチプレクサである。6024,6025,6026はデマルチプレクサ6023で分離されたオーディオベースバンド信号をデコードするIEC958レシーバである。6027はIEC958レシーバ6024がデコードするオーディオベースバンド信号をディジタルアナログ変換してフロントL,フロントRのアナログオーディオ信号を出力するD/Aコンバータ、6028はIEC958レシーバ6025がデコードするオーディオベースバンド信号をディジタルアナログ変換してリアL,リアRのアナログオーディオ信号を出力するD/Aコンバータ、6029はIEC958レシーバ6026がデコードするオーディオベースバンド信号をディジタルアナログ変換してセンターチャンネルC,低域チャンネルLFEのアナログオーディオ信号を出力するD/Aコンバータである。
【0033】
次に動作について説明する。本実施の形態4では、オーディオのベースバンド信号として、フロントL,フロントR,リアL,リアR及びセンターチャンネルC,低域チャンネルLFEの合計6チャンネルを伝送する。ベースバンド信号は一旦2チャンネル毎に束ねられ、IC958のフォーマットに変換され、さらに時分割多重されてビデオデータに重畳される。送信装置601においてビデオ信号R1,R2はエンコーダ/シリアライザ6011及び6012によって送信される。一方、オーディオの信号はIEC958トランスミッタ6013,6014,6015によってそれぞれ2チャンネル毎にまとめられた形でIC958のフォーマットに変換される。これら合計6チャンネルの信号はマルチプレクサ6016によって合成され、1つの時分割多重信号としてビデオ信号R1及びR2に重畳される。オーディオの6チャンネル信号については時分割多重されるが、それぞれのデータ信号としては同相成分としてR1及びR2に加えられるとともに、R1とR2についてはそれぞれ逆相関係となるような変調が加えられる。
【0034】
本実施の形態4においては、オーディオ信号6チャンネル分を多重しているが、オーディオ信号は本来データレートがビデオ信号に比べ低いので、6チャンネルを多重してもビデオ信号と同等またはそれ以下となるため特に問題は生じない。
【0035】
このような本実施の形態4では、ビデオ信号に重畳する部分を1系統で済ますことができるため、上記実施の形態3に比してハード構成を簡単なものとでき、コスト低減を図ることができ、また、伝送資源を有効に活用できる。
【0036】
なお、本実施の形態4では、上記実施の形態2による高速ディジタルインターフェース装置を適用して、IC958フォーマット変換し、時分割多重した1つのオーディオ信号を2チャンネルのビデオデータに重畳するものについて示したが、上記実施の形態1による高速ディジタルインターフェース装置を適用して、IC958フォーマット変換し、時分割多重した1つのオーディオ信号を2チャンネルのビデオデータのうちの1チャンネルに重畳するようにしてもよい。
【0037】
【発明の効果】
以上のように、本発明(請求項1)によれば、伝送路を用いて信号送信装置と信号受信装置の間で画像信号および音声信号を伝送する高速ディジタルインターフェース装置であって、前記信号送信装置は、接続(オン)または切断(オフ)のいずれかの状態を形成する2つの端子を有し、前記信号送信装置の1対の出力端子のそれぞれに一方の端子をそれぞれ接続したスイッチング手段1およびスイッチング手段2と、前記スイッチング手段1および前記スイッチング手段2のそれぞれの他の端子をともに接続した共通接続点と、前記共通接続点に接続し所定の電流をシンクするカレントソース1と、オンまたはオフのいずれかの状態を形成する2つの端子を有し、前記共通接続点に一方の端子が接続されるスイッチング手段3と、前記スイッチング手段3の他の端子に接続され所定の電流をシンクするカレントソース2とを備え、前記スイッチング手段1および前記スイッチング手段2のそれぞれのオン/オフ状態を、前記画像信号およびその反転信号でそれぞれ制御するとともに、前記スイッチング手段3のオン/オフ状態を前記音声信号で制御するものであり、前記伝送路は、少なくとも1対の信号線を備え、前記信号受信装置は、前記伝送路に接続された1対の入力端子を所定の電位を有する電源からそれぞれプルアップする抵抗器と、前記1対の入力端子の電圧信号を差動検出する手段と、前記1対の入力端子の電圧信号を和動検出する手段とを備えた構成としたから、既存機器と同じ形状,物理構造情報を持ったケーブル及びコネクタを使用して、すなわち、互換性を維持しつつ、オーディオチャンネルの伝送を追加することができ、また、周期関係の調整を省略できる独立チャンネルをモアチャンネルとして使用できるので、いかなる非同期データであっても制約なく、また、元信号の伝送に影響を与えることなく伝送ができる高速ディジタルインターフェース装置を実現できる効果がある。
【0038】
また、本発明(請求項2)によれば、少なくとも1対の信号線を備えた伝送路を用いて、信号受信装置に対して画像信号および音声信号を伝送する信号送信装置であって、接続(オン)または切断(オフ)のいずれかの状態を形成する2つの端子を有し、当該信号送信装置の、前記伝送路の前記1対の信号線に接続された1対の出力端子のそれぞれに一方の端子をそれぞれ接続したスイッチング手段1およびスイッチング手段2と、前記スイッチング手段1および前記スイッチング手段2のそれぞれの他の端子をともに接続した共通接続点と、前記共通接続点に接続し所定の電流をシンクするカレントソース1と、オンまたはオフのいずれかの状態を形成する2つの端子を有し、前記共通接続点に一方の端子が接続されるスイッチング手段3と、前記スイッチング手段3の他の端子に接続され所定の電流をシンクするカレントソース2とを備え、前記スイッチング手段1、および前記スイッチング手段2のオン/オフ状態を、前記画像信号、およびその反転信号でそれぞれ制御し、前記スイッチング手段3のオン/オフ状態を前記音声信号で制御する構成としたから、画像信号のみを伝送する機器と同じ形状,物理構造情報を持ったケーブル及びコネクタを使用して、受信装置に対して、オーディオチャンネルを伝送することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1による高速ディジタルインターフェース装置の構成を示す図。
【図2】本発明の実施の形態1による高速ディジタルインターフェース装置の動作を説明するための波形図。
【図3】本発明の実施の形態2による高速ディジタルインターフェース装置の構成を示す図。
【図4】本発明の実施の形態2による高速ディジタルインターフェース装置の動作を説明するための波形図。
【図5】本発明の実施の形態3による送信装置,及び受信装置の構成を示す図。
【図6】本発明の実施の形態4による送信装置,及び受信装置の構成を示す図。
【図7】従来の高速ディジタルインターフェース装置の構成を示す図。
【符号の説明】
101 トランスミッタ
1011,1012 スイッチング手段
1013 カレントソース
102 レシーバ
1021,1022 抵抗
1023 差動アンプ
103 トランスミッタ
1031 スイッチング手段
1033 カレントソース
104 レシーバ
1041 レシーバアンプ
301,308 トランスミッタ
3011,3012,3081,3082 スイッチング手段
3013,3083 カレントソース
302,309 レシーバ
3021,3022,3091,3092 抵抗
3023,3093 差動アンプ
3024,3025,3094,3095 抵抗
303 トランスミッタ
3031,3032 スイッチング手段
3033 カレントソース
304 レシーバ
3041 差動アンプ
501 送信装置
502 受信装置
5011,5012,5013,5014,5015,5016 エンコーダ/シリアライザ
5017,5018,5019 IEC958トランスミッタ
5021,5022,5023,5024,5025,5026 リカバリー/デコーダ
5027,5028,5029 IEC958レシーバ
5030,5031,5032 D/Aコンバータ
601 送信装置
602 受信装置
6011,6012 エンコーダ/シリアライザ
6013,6014,6015 IEC958トランスミッタ
6016 マルチプレクサ
6021,6022 リカバリー/デコーダ
6023 デマルチプレクサ
6024,6025,6026 IEC958レシーバ
6027,6028,6029 D/Aコンバータ

Claims (2)

  1. 伝送路を用いて信号送信装置と信号受信装置の間で画像信号および音声信号を伝送する高速ディジタルインターフェース装置であって、
    前記伝送路は、少なくとも1対の信号線を備え、
    前記信号送信装置は、
    接続(オン)または切断(オフ)のいずれかの状態を形成する2つの端子を有し、前記信号送信装置の、前記伝送路の前記1対の信号線に接続された1対の出力端子のそれぞれに一方の端子をそれぞれ接続したスイッチング手段1およびスイッチング手段2と、
    前記スイッチング手段1および前記スイッチング手段2のそれぞれの他の端子をともに接続した共通接続点と、
    前記共通接続点に接続し所定の電流をシンクするカレントソース1と、
    オンまたはオフのいずれかの状態を形成する2つの端子を有し、前記共通接続点に一方の端子が接続されるスイッチング手段3と、
    前記スイッチング手段3の他の端子に接続され所定の電流をシンクするカレントソース2とを備え、
    前記スイッチング手段1、および前記スイッチング手段2のオン/オフ状態を、前記画像信号、およびその反転信号でそれぞれ制御し、前記スイッチング手段3のオン/オフ状態を前記音声信号で制御するものであり、
    前記信号受信装置は、
    前記伝送路の前記1対の信号線に接続された1対の入力端子を所定の電位を有する電源からそれぞれプルアップする抵抗器と、
    前記1対の入力端子の電圧信号を差動検出する手段と、
    前記1対の入力端子の電圧信号を和動検出する手段とを備えたものである、
    ことを特徴とする高速ディジタルインターフェース装置。
  2. 少なくとも1対の信号線を備えた伝送路を用いて、信号受信装置に対して画像信号および音声信号を伝送する信号送信装置であって、
    接続(オン)または切断(オフ)のいずれかの状態を形成する2つの端子を有し、当該信号送信装置の、前記伝送路の前記1対の信号線に接続された1対の出力端子のそれぞれに一方の端子をそれぞれ接続したスイッチング手段1およびスイッチング手段2と、
    前記スイッチング手段1および前記スイッチング手段2のそれぞれの他の端子をともに接続した共通接続点と、
    前記共通接続点に接続し所定の電流をシンクするカレントソース1と、
    オンまたはオフのいずれかの状態を形成する2つの端子を有し、前記共通接続点に一方の端子が接続されるスイッチング手段3と、
    前記スイッチング手段3の他の端子に接続され所定の電流をシンクするカレントソース2とを備え、
    前記スイッチング手段1、および前記スイッチング手段2のオン/オフ状態を、前記画像信号、およびその反転信号でそれぞれ制御し、前記スイッチング手段3のオン/オフ状態を前記音声信号で制御する、
    ことを特徴とする信号送信装置。
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