JP4090701B2 - 容器保持具 - Google Patents

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Description

【0001】
【技術分野】
この発明は、容器保持具に関する。特に、これまでの或る程度の厚みを有するPETボトルに代わって、飲料用などの液体を収容してデリバリーするのに好適な薄肉容器に適したものに関する。
【0001】
【背景技術】
ミネラルウオータやお茶など飲料用液体は、PETボトルに収容されて販売されている。このPETボトルは或る程度の厚みを有するプラスチック容器であるが、近時の産業廃棄物問題やコスト低減を考慮に入れるとボトルの肉厚を薄くすることが効果的である。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、容器の薄肉化は、ねじキャップを備えた容器にあっては、キャップを外すために、容器本体を手で掴んでキャップに回転力を与えると、容器本体が容易に変形してボトル内圧を高めてしまう、また、この変形によって、キャップを外したときに内容物が容器注口部分から勢いよく噴出してしまう、というような問題が発生し易い。特に、このような問題は、未開蓋保証リングを備えたキャップの場合、その初期開蓋の際に、未開蓋リングからキャップを引き離すために力を込めてキャップを回さなければならないため、上述したような問題が特に発生し易い。
【0003】
そこで、本発明の目的は、ねじキャップを備えた薄肉容器からキャップを外すのに好都合である容器保持具を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
かかる技術的課題は、本発明の一つの観点によれば、
ねじキャップで施蓋された注口部を備えた容器のための容器保持具であって、
前記注口部と係合する一対のアームを有し、該一対のアームの一端が合流して一体化し、該一対のアームの自由端が、互いに離間して前記容器の注口部を挿入することのできる隙間を形成すると共に、各アームの自由端には外方に突出し且つ片手で操作可能な大きさを有する突出部分が設けられ、
前記キャップを開蓋するときに、片手の操作で前記一対の突出部分に人為的に力を加えることにより前記一対のアーム間の間隔を狭めて前記注口部と係合させることにより、前記容器の回転を防止しながら前記キャップを開蓋することができることを特徴とする容器保持具を提供することにより達成される。
【0005】
かかる技術的課題は、本発明の他の観点によれば、
未開蓋保証リングを含むねじキャップで施蓋された注口部を備えた容器のための容器保持具であって、
前記未開蓋保証リングと係合する一対のアームを有し、該一対のアームの一端が合流して一体化し、該一対のアームの自由端が、互いに離間して前記容器の注口部を挿入することのできる隙間を形成すると共に、各アームの自由端には外方に突出し且つ片手で操作可能な大きさを有する突出部分が設けられ、
前記キャップを開蓋するときに、片手の操作で前記一対の突出部分に人為的に力を加えることにより前記一対のアーム間の間隔を狭めて前記未開蓋保証リングと係合させることにより、前記容器の回転を防止しながら前記キャップを開蓋することができることを特徴とする容器保持具を提供することにより達成される。
【0006】
本発明の容器保持具は、未開蓋保証リングを備えたねじキャップを始めて開蓋するときから使用してもよく、又は、一度開蓋した後に容器に装着して使用するものであってもよい。また、本発明の容器保持具は、未開蓋保証リング無しのねじキャップで施蓋した容器に適用することもできる。
【0007】
本発明が適用される容器に収容される液体は、特に限定されるものではないが、最も典型的には、水やお茶など飲料用液体である。すなわち、本発明を好適に適用することのできる容器は、現在入手可能なPETボトルに類する容器であり、少なくとも容器の本体部分は、現在入手可能なPETボトルよりも薄肉化して形成される。PETボトルを参照すると理解できるように、飲料用液体を収容するボトルの注口部は、一般的に、注口端から容器本体側に向けて、順に、ねじキャップを螺着させるための雄ねじを備えた開口端部分、フランジ部分つまりネックリング、首部分、肩部分を備え、ボトルの注口部は、その肩部分からボトル本体に連なっている。
【0008】
本発明を適用することのできる容器の他の例としては、パウチと称される容器がある。パウチの注口部は、ねじキャップを螺着させるための雄ねじを備えた開口端部分、フランジ、首部分を備え、パウチの注口部は、その首部分から容器のパウチ本体に連なっている。
【0009】
本発明に従う容器保持具は、典型的には、ボトル注口部と係合する一対のアームを備えている。この一対のアームは、キャップを外すときに、ボトル注口部と摩擦係合、凹凸嵌合など及びこれらの組み合わせによる滑り止めによりボトル本体の供回りを防止することができる。
【0010】
一対のアームの自由端には、外方に延びる摘み部分又は突出片を備えているのがよい。キャップを外すときに、片手の指で一対の摘み部分を互いに接近させるように力を加えることで、一対のアームの相対的な間隔を狭め、これによりボトル注口部との係合を確かなものにすることができる。
【0011】
本発明を適用することのできる容器として、ねじキャップが未開蓋保証リングを含む場合、このねじキャップと未開蓋保証リングの少なくとも一方に突起を設けて、ねじキャップを始めて開蓋するときに、ユーザが指で突起を押しながら開蓋するようにしてもよい。本発明の利点や構成および他の目的などは、以下の本発明の好ましい実施例の説明から明らかになるであろう。
【実施例】
【0012】
添付の図面を参照して、本発明の好ましい実施例を詳しく説明する。
【0013】
第1実施例(図1〜図4)
図1、図2に示すボトルは、従来からミネラルウオータやお茶などをデリバリーするのに多用されている周知のPETボトルに代わるものであり、プラスチック成形品である。本発明を好ましく適用できるボトル1の容量は特に限定されるものではないが、例示のボトル1は、2リットル容器であり、典型的にはミネラルウオータをデリバリーするのに用いられるが、他の用途のために使用するものであってもよく、飲料用に限定されず、例えばシャンプーや家庭用洗剤などに使用するものであってもよい。
【0014】
ボトル1の基本形状は従来と同様であり、ねじキャップ2で施蓋される注口部3(図面にはキャップで隠れて、その一部しか現れていない)とボトル本体4とを有する。ボトル本体4は、ここでは円筒形状を有しているが、特に限定されるものではなく、四角形や五角形などの角柱形状を有していてもよい。
【0015】
注口部3は、注口端からボトル本体4に向けて順に、ねじ付きキャップ2を螺着させるための雄ねじを備えた開口端部分(図面には作図上の理由から現れていない)、円形フランジ又はネックリング5、首部分6(図2、図3)、肩部分7を有している。この注口部3の構成は従来と同一である。
【0016】
注口部3は、少なくとも開口端部分と、ネックリング5と、首部分6は、従来のPETボトルの注口部と同じ程度の堅さを備えているのがよく、これに加えて、肩部分7の少なくともその上端部分つまり首部分6との境界部分が、首部分6とほぼ同一の堅さを備えていてもよい。
【0017】
ボトル本体4は、従来のPETボトルと比較して相当に薄肉であり、この薄肉の程度は、空の状態で軽く指で押しても容易に変形しない程度であってよく、また、指で押すと容易に変形する程度であってもよい。すなわち、ボトル本体4は、従来のPETボトルと比較して相当に薄肉であるが、自己の形状を保持することのできる範囲内で薄肉化したものであってよく、また、パウチと同様に、自己の形状を保持することのできない程度まで薄肉化したものであってもよい。
【0018】
ちなみに、現在入手可能なPETボトルは、肉厚300μm程度である。本発明の容器保持具を好適に適用できるボトル1としては、ボトル本体4の肉厚が250μmよりも薄く、好ましくは、200μm以下の肉厚であるのがよく、例えば50〜35μm程度の肉厚であってもよい。ボトル1のコストを下げながら実用性の面で支障が無ければ、ボトル1の肉厚は、10〜90の10μm単位の数値に限定されるものではなく、薄ければ薄い程良いことは言うまでもない。
【0019】
キャップ2は、従来と同様に、その下端に切り離し可能な未開蓋保証リング11を含む。この未開蓋保証リング11は、内周面に複数のラチェット歯(図示せず)が形成され、このラチェット歯と噛み合う複数の歯12が、ネックリング5と開口端部分との境に形成されている。キャップ2を回転させると、未開蓋保証リング11はラチェット歯12によって供回りが禁止され、キャップ2から切り離される。このような未開蓋保証リング11を備えたキャップ2は従来から周知であるので、これ以上の説明は省略する。
【0020】
未開蓋保証リング11の変形例は、例えば、未開蓋保証リングが割れるなど様々なタイプが知られているが、本発明の適用にあっては、図示の未開蓋保証リング11に限定されるものではなく、任意の未開蓋保証リングに対して適用可能であることは当業者にとって理解可能であろう。したがって、以下の説明では、代表的な例示として、図示の未開蓋保証リング11との関係で説明するが、これは単なる例示であり、任意のタイプの未開蓋保証リングを含めた説明であると理解されたい。
【0021】
図1〜図4は、本発明に従う第1実施例の容器保持具20を薄肉ボトル1に装着した状態を示す。図1は側面図であり、図2は正面図であり、図3は要部の部分断面図であり、図4は、図3のIV−IV線に沿った断面図である。
【0022】
容器保持具20は典型的にはプラスチック成型品である。使用可能なプラスチック材料としては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ABS樹脂、ポリアミド(PA)、ポリアセタール(POM)、ポリエチレンテレフタレート(PETP)などを例示することができる。容器保持具20は、その少なくも一部を金属で構成することもできる。
【0023】
この容器保持具20は、図4から理解できるように、ボトル注口部3を取り囲むようにして位置する一対のアーム21、21を含み、一対のアーム21、21はその一端で合流して一体化している。他方、アーム21の他端つまり自由端は、互いに離間して、一対のアーム21、21の他端の間にボトル注口部3を挿入することのできる隙間A(図4)を形成している。
【0024】
この容器保持具20にあっては、アーム21は断面円形のボトル注口部3に適合した円弧形状の内面を有している。容器保持具20は、一対のアーム21、21の弾性変形を伴って、これらアーム21、21間の隙間Aを通じてボトル注口部3に嵌着される。
【0025】
図4に示す断面図を見ると、アーム21の内面と注口部3の外周面との間に隙間が存在している。この図4のように、容器保持具20をボトル1に装着した状態で、容器保持具20のアーム21がボトル注口部3に対して若干の隙間が存在する遊嵌状態となるように設計してもよく、或いは、アーム21とボトル注口部3とが圧接した密な嵌合状態となるように設計してもよい。
【0026】
また、アーム21の内面形状は、図示の例では、ボトル注口部3の径にほぼ一致した円弧形状を有しているが、これに限定されるものではなく。ボトル注口部3の径よりも大きな径の円弧形状を有していてもよい。また、アーム21の内面は、水平断面で見たときに、波形又は鋸歯形などの凹凸形状を有していてもよい。
【0027】
また、アーム21は、この実施例では、キャップ2の未開蓋保証リング11、ネックリング5、首部分6と当接可能な内面を備えている。すなわち、アーム21の内面は、略L字の垂直断面形状の輪郭(図3参照)を有しているが、この内面形状に限定されるものではない。
【0028】
アーム21の内面は、ネックリング5と未開蓋保証リング11との間の隙間に侵入可能な内周フランジを備えていてもよい。また、アーム21は、キャップ2の未開蓋保証リング11、ネックリング5、首部分6、肩部分7の少なくとも一つと係合する高さ寸法又は内面を備えていればよい。また、ボトル肩部分7の少なくとも上端部分と係合可能なスカート部分をアーム21の下端に付設してもよい。
【0029】
すなわち、アーム21は、(1)未開蓋保証リング11と係合する;(2)ネックリング5と係合する;(3)首部分6と係合する;(4)肩部分7と係合する;(5)未開蓋保証リング11及びネックリング5と係合する;(6)未開蓋保証リング11及び首部分6と係合する;(7)未開蓋保証リング11及び肩部分7と係合する;(8)未開蓋保証リング11、首部分6並びに肩部分7と係合する;(9)首部分だけと係合する;(10)首部分6と肩部分7と係合するなど、未開蓋保証リング11、ネックリング5、首部分6、肩部分7の4つの要素のいずれか一つ又は任意に組み合わせと係合するように設計することができる。
【0030】
容器保持具20は、必ずしも必須ではないが、アーム21の自由端から外方に突出した突出片つまり摘み部分22を有する。また、容器保持具20は、ボトル本体4の外形に沿ってその周囲を取り囲む胴部23を備えているのが好都合である。この胴部23の全体形状及び横断面形状は任意である。すなわち、例えば、円筒形状のボトル本体4に対して、断面矩形又は断面六角形など任意の形状を有していてもよく、また、胴部23はボトル本体4と接していてもよく、或いは、若干隙間を有していてもよい。
【0031】
胴部23は、ボトル本体4の略下半分を囲む形状を有し、ボトル本体4の上半分を開放した形状を有している。この胴部23の斜め上方の開放部分を通じてボトル1を容器保持具20の中に挿入することができる。この場合、ボトル1の挿入を容易にするために、開放部分の幅を広くする、或いは、胴部23の高さ寸法を小さく設定するようにすればよい。
【0032】
容器保持具20の胴部23は、下方に開放した形状を有する。すなわち、容器保持具20は、ボトル1の底を受ける底部を備えていない。したがって、容器保持具20の下方からボトル1に挿入することができる。この場合、例えば、容器保持具20の下端部分つまり胴部23の下端部分を下方に向けて拡開させる形状にするのがよい。この拡開部分つまりテーパ部分の案内作用により、胴部23の下方からのボトル1の挿入を容易にすることができる。
【0033】
胴部23は、2対の縦スリット24を有しており、各対の縦スリット24を利用してボトル1をハンドリングすることができ、例えばボトル1を傾けてミネラルウオータをコップに注ぐことができる。
【0034】
胴部23と、一対のアーム21、21とは、ボトル1に沿って垂直に延びる連結部分25で連結されている。すなわち、連結部分25は、一対のアーム21、21の合流部分から一旦横方向に延びた後にほぼ直角に垂下して胴部23と合流する形状を有する。
【0035】
換言すれば、連結部分25は側方から見たときに逆L字形状を有し、連結部分25のコーナ部分27は、ここに指を掛けてボトル1を持ち上げるのに適している。例えば、冷蔵庫のドアのポケットにボトル1を起立して収容してある場合に、容器保持具20の連結部分25のコーナ部分27に指を掛けてボトル1を冷蔵庫から取り出すことができる。
【0036】
図示の容器保持具20は、その胴部23が、図2から最も良く理解できるように、円筒形状を一本の縦スリットで分割した形状を有する。すなわち、胴部23は連結部分25と合流する部分からボトル本体4の略下半分を、左右から夫々包囲する一対の断面略半円形状の側壁26を有し、この一対の側壁26、26の互いに対向する自由端縁の間に隙間が形成されており、この一対の側壁26、26には、互いに対向する自由端縁の近傍に一対の上記の縦スリット24が形成され、側壁26、26の基端部分つまり連結部分25の延長線に沿って他の対の縦スリット24が形成されている(一方の縦スリットは図示の関係上図面に現れていない)。すなわち、一方の対の縦スリット24と他方の対の縦スリット24とは、直径方向に対向して配置されており、ユーザは、任意の対の縦スリット24に指を差し入れて容器保持具20内のボトル1をハンドリングすることができる。
【0037】
容器保持具20は、キャップ2を開蓋するときに、必要で有れば、一方の手の指F(図4)で一対の摘み部分22を摘むようにして一対のアーム21、21の間隔を狭めるように適度に力を加えながら、キャップ2を回転させるのがよい。これにより、一対のアーム21、21が注口部3と圧接して摩擦係合によりボトル1の供回りを防止しつつ、キャップ2を開蓋つまり未開蓋保証リング11からキャップ2を切り離すことができる。
【0038】
この容器保持具20に関し、摘み部分つまり突出片22を省いて構成してもよく、突出片22を具備しない容器保持具20の場合には、この容器保持具20をボトル1に装着した状態で、一対のアーム21、21がボトル注口部3に密に嵌合する状態であるのがよい。
【0039】
ユーザは、一方の手の指で一対のアーム21、21を外側から押さえる又は容器保持具20の他の部位を手で押さえながらキャップ2を回転させることで、容器保持具20つまり一対のアーム21、21とボトル注口部3との摩擦係合による滑り止めにより、ボトル1の供回りを防止しつつキャップ2を開蓋することができる。
【0040】
以下に、本発明に従う他の実施例を説明するが、上述したボトル1及び第1実施例と同一の要素には同一の参照符号を付すことによりその説明を省略し、以下に他の実施例の特徴部分について説明する。
【0041】
第2実施例(図5〜図8)
この第2実施例の説明においては、ボトル1にネックリング5に切欠き又は凹所31を形成した場合を例に説明する。ネックリング5には、直径方向に対向した一対の凹所31が形成されている。この凹所31は矩形であるのが好ましい。
【0042】
第2実施例の容器保持具30は、その一対のアーム21、21の内面に、夫々、突起32が形成されている。突起32は、凹所31と噛み合う矩形形状であるのがよい。突起32の配置位置は、容器保持具30をボトル1に装着したときに、ネックリング5の一対の凹所31と係合することのできる位置つまりネックリング5の周回りに180度離間した位置に配置されている。
【0043】
容器保持具30をボトル1に装着すると、一対のアーム21、21の突起32とネックリング5の凹所31とが凹凸嵌合して機械的に係合した状態となって滑り止めを構成することから、キャップ2を外すときに、容器保持具30を手で支えることで、ボトル1の供回りを防止することができる。
【0044】
この容器保持具30にあっては、一対のアーム21、21をボトル注口部3に装着したときに、アーム21の内面、特に、突起32の部分がボトル注口部3と圧着した状態となるように設計するのが好ましい。なお、図7、図8などでは、アーム21の内面と注口部3との間にクリアランスが存在しているように図示してあるが、これは要素の図示を明らかにするための作図上の理由からであると理解されたい。
【0045】
図6、図7及び図8から理解できるように、容器保持具30は、先の第1実施例で説明した突出片22を備えていない。当業者であれば理解できるであろうが、この容器保持具30にあっても、第1実施例と同様にアーム21の自由端に突出片22を備えていてもよい。
【0046】
第2実施例の容器保持具30のアーム21に突出片22を設けた場合、アーム21の内面とボトル注口部3との間にクリアランスがあってもよい。ユーザが一対の突出片22を指で挟み込むようにして力を加えながらキャップ2を外す動作を行うことで、アーム21の突起32とネックリング5の凹所31との係合を確実なものにすることができる。
【0047】
容器保持具30は、未開蓋保証リング11、ボトル首部分6以外にボトル肩部分7の上端部分と係合する形状を有している。これらの要素の少なくとも一つの要素と容器保持具30とが、容器保持具30をボトル1に装着した状態で、圧接するように設計してもよい。これにより、容器保持具30は、上述した凹所31と突起32との凹凸嵌合に加えて、未開蓋保証リング11、ボトル首部分6以外にボトル肩部分7の少なくとも一つの要素と容器保持具30との摩擦係合により滑り止めが確実なものとなり、上述したボトル1の供回りを防止することができる。
【0048】
上述した凹所31と突起32との関係は、逆であってもよく、ネックリング5に突起を設け、これを受け入れる凹所をアーム21に設けてもよい。また、凹所31、突起32の数は2つに限定されるものではなく、例えば3つ又は4つなど複数、設けてもよい。
【0049】
以上の説明では、第2実施例の容器保持具30として、ネックリング5に凹所31を設け、容器保持具30の対応する箇所に突起32を設けた例を説明したが、この凹所及び突起を設ける箇所は、未開蓋保証リング11、ボトル首部分6、ボトル肩部分7及びこれに対応する容器保持具30の部位に設けてもよい。例えば、ボトル首部分6やボトル肩部分7に凹所又は突起を設け、これに対応する容器保持具30の部位に突起又は凹所を設けてもよい。
【0050】
また、容器保持具30のアーム21は、未開蓋保証リング11からボトル肩部分7を覆うことのできる高さ寸法を備えた形状として図示してあるが、図示のようにネックリング5に凹所32を設けた場合には、アーム21の高さ寸法つまり幅寸法を小さくして、未開蓋保証リング11及びボトル肩部分7に対応する部分を備えていなくてもよい。
【0051】
第3実施例(図9、図10)
第3実施例の容器保持具40にあっては、一対のアーム21、21の互いに対面する内面に、図9から理解できるように、未開蓋保証リング11とネックリング5との間に侵入する内周フランジ41を備えている。この内周フランジ41には、図10に示すように、ネックリング5とボトル開口端部分との境に形成された複数の歯12つまり未開蓋保証リング11のラチェット歯と噛み合う歯12に対応した複数の凹所42が形成されている。
【0052】
この第3実施例の容器保持具40のアーム21は、他に、ボトル首部分6の周面と摩擦係合する部分43を含む。このボトル首部分6に第2実施例で説明した凹所31又は突起を設け、これに対応する突起32又は凹所を首部係合部分43の内面に設けるようにしてもよい。
【0053】
また、この第3実施例の容器保持具40のアーム21に未開蓋保証リング11と係合する部分を設けてもよく、また、この未開蓋保証リング11に凹所又は突起を設けるのであれば、この未開蓋保証リング11と係合する部分に突起又は凹所を設けるようにしてもよい。
【0054】
また、この第3実施例の容器保持具40にあっても、アーム21の自由端に上述した突出片22(図3、図4参照)を設けてもよい。
【0055】
この第3実施例にあっても、容器保持具40をボトル1に装着して、必要で有れば容器保持具40を手で掴みながらキャップ2を回転させることにより、ボトル1側のラチェット歯12とアーム21との噛み合い係合による滑り止めにより、ボトル1の供回りを防止しつつキャップ2を外すことができる。
【0056】
もし、キャップ2の初期開蓋つまり未開蓋保証リング11を切り離すのに、ボトル1側のラチェット歯12とアーム21との噛み合い係合では供回りを防止するのに不足するのであれば、アーム21の自由端に突出片22(図3)を設けるようにすればよい。
【0057】
第4実施例(図11)
図11は、第4実施例の容器保持具50を示す。この容器保持具50にあっては、一対のアーム21の下端からボトル1の肩部分7に沿って垂下し、首部分6の下端とボトル本体4の上端とのほぼ中間位置まで大きく延びるスカート部分51を含み、このスカート部分51には、その周方向全域にわたって鋸歯状の係合溝52が形成されている。すなわち、スカート部分51の係合溝52は、スカート部分51を波形に折り曲げたような形状を有し、各折り曲げ部分は断面三角形の形状を有する。
【0058】
このようなスカート部分51を備えた容器保持具50が適用されるボトル1は、肩部分6の略上半分の部分に上述した係合溝52と一致する鋸歯状の第2の係合溝53を有するのがよい。このようなボトル1は、肩部分6の少なくとも第2の係合溝53が形成されている部分まで厚肉に設計して比較的堅く作り、これよりも下の部分を薄肉に作るのがよい。
【0059】
容器保持具40は、その一対のアーム21、21の離間距離、つまり、一対のアーム21、21によって囲まれた空間すなわちボトル注口部3を収容する空間の径がキャップ2などよりも大径であってもよいし、先の第1実施例などのようにボトル注口部3と僅かなクリアランスを有する程度の径であってもよい。また、アーム21、21がボトル注口部3と圧接してこれを挟持するように設計してもよい。
【0060】
一対のアーム21、21の離間距離を大きく設定したときには、キャップ2の上から容器保持具40を挿入するようにしてボトル1に装着してもよい。他方、一対のアーム21、21の離間距離を小さく設定したときには、第1実施例などと同様に、アーム21、21の自由端同士の隙間Aを通じてボトル注口部3の側方から容器保持具50を装着するようにすればよい。
【0061】
第4実施例の容器保持具50によれば、スカート部分51の第1鋸歯状係合溝52とボトル1の第2の鋸歯状係合溝53を噛み合わせた状態で、必要で有れば容器保持具50のスカート部分51を手で押さえながらキャップ2を回転させることで、滑りを抑えながら、つまり、ボトル1の供回りを防止しながら、キャップ2を開蓋することができる。
【0062】
この第4実施例の容器保持具50の一対のアーム21、21を上述した第1実施例又は第2実施例と同様に作ってもよい。すなわち、一対のアーム21、21とボトル注口部3とを摩擦係合させるようにしてもよく、又は、一対のアーム21、21とボトル注口部3とを凹凸係合させるようにしてもよい。
【0063】
また、第4実施例の容器保持具50にあっては、一対のアーム21、21の代わりに、このアーム21同士が連結したリング形状に作ってもよい。この場合、このボトル注口部3に対応するリングの径は、ボトル注口部3よりも大径に作り、キャップ2の上から容器保持具50を被せるようにしてボトル1に装着するようにすればよい。
【0064】
なお、この第4実施例の容器保持具50は、上述した第1実施例などの胴部23を備えておらず、その代わりに、一対のアーム21、21の合流部分にリング54が形成されている。この容器保持具50の一対のアーム21、21がボトル注口部3と圧接するように設計したときには、リング54を用いてボトル1をハンドリングすることができる。
【0065】
なお、ボトル1が、その肩部分7に第2の係合溝53を備えている場合には、上述した第1〜3実施例の容器保持具20、30、40のアーム21に、上述した鋸歯状の係合溝52を備えたスカート部分51を付設してもよい。
【0066】
第5実施例(図12)
図12は、第5実施例の容器保持具60を示すものであるが、この第5実施例は、第1実施例で説明した摩擦係合に関する変形例でもある。この容器保持具60は、その一対のアーム21、21の内面において、未開蓋保証リング11の部分と摩擦係合する部分に複数の爪又は数多くの縦溝又は突起61を備えている。
【0067】
この第5実施例の容器保持具60を適用するのに適したボトル1は、未開蓋保証リング11の外周面の全域に数多くの縦溝62を備えているのがよい。
【0068】
第5実施例の容器保持具60をボトル1に装着して、一対の摘み部分22、22が互いに接近するように指で押さえると、アーム21の爪又は突起61が未開蓋保証リング11の縦溝62に噛み込むことによって、キャップ2を開蓋するときの摩擦係合を確かなものにする滑り止め手段を構成することになり、これによりボトル1の供回りを防止することができる。
【0069】
この容器保持具60にあっても、摘み部分22を省いて構成してもよく、この場合、容器保持具60をボトル1に装着したときに、一対のアーム21、21がボトル注口部3と圧接するように設計するのが好ましい。
【0070】
上述した滑り止め手段に関し、図12の容器保持具60は例示であり、ネックリング5の周縁に細かい凹凸を設けてもよく及び/又はボトル首部分6に数多くの縦溝62を設け、これらに対応するアーム21の部分に爪又は数多くの縦溝又は突起61を設けるようにしてもよい。つまり、ボトル1に形成した上記の滑り止め手段は、未開蓋保証リング11、ボトルネックリング5、首部分6又はボトル肩部分7の任意の箇所に設けてもよく、容器保持具60は、これに対応する部分に爪又は数多くの縦溝又は突起61を設ければよい。また、この滑り止め手段を、先に説明した第1〜第3実施例の容器保持具に組み込んでもよい。
【0071】
第6実施例(図13、図14)
図13、図14は、第6実施例の容器保持具70を示すものであるが、この第6実施例は、上記の第5実施例と同様に、第1実施例で説明した摩擦係合に関する変形例でもある。この容器保持具70は、その一対のアーム21、21の内面において、ボトルネックリング5と係合する部分に、例えばゴムなどの摩擦要素71が設けられている。摩擦要素71は、一対のアーム21、21の内面においてその全周にわたって連続的に配置してもよく、また、断続的に配置してもよく、また、例えば所定の長さ寸法の一対のゴムピースを用意し、これを一対のアーム21、21に取り付けるようにしてもよい。
【0072】
第6実施例の容器保持具70をボトル1に装着して、一対の摘み部分22、22が互いに接近するように指で押さえると、アーム21の摩擦要素71がボトルネックリング5の周縁と摩擦係合して、キャップ2を開蓋するときの滑り止め手段を構成することになり、これによりボトル1の供回りを防止することができる。
【0073】
この容器保持具70にあっても、摘み部分22を省いて構成してもよく、この場合、容器保持具70をボトル1に装着したときに、一対のアーム21、21の摩擦要素71がネックリング5と圧接した状態となるように設計するのが好ましい。
【0074】
上述した滑り止め手段に関し、図13、図14の容器保持具70は例示であり、未開蓋保証リング11及び/又はボトル首部分6及び/又はボトル肩部分7と係合する部分に摩擦要素71を配置するようにしてもよい。また、この摩擦要素71による滑り止めを、前述した他の実施例の容器保持具に組み込んでもよい。
【0075】
第7実施例(図15)
図15は、第7実施例の容器保持具80を示すものであるが、この第8実施例は、上記の第5実施例及び第6実施例の滑り止め手段に関する変形例でもある。この容器保持具80は、その一対のアーム21、21の内面において、ボトルネックリング5と係合する部分に、数多くの断面略半円状の凹所81が形成されている。この断面略半円状の凹所81は、一対のアーム21、21の内面においてその全周にわたって連続的に設けられている。
【0076】
この第7実施例の容器保持具80を好都合に適用できるボトル1は、ボトルネックリング5の周縁に連続的に形成された断面略半円状の突起82を備えているのがよい。これら凹所81と突起82は逆であってもよく、アーム21に突起82を設け、ネックリング5に凹所81を設けてもよい。
【0077】
なお、図示の容器保持具80にあっては、第1実施例などで説明した摘み部分22を備えていないが、この摘み部分22を設けてもよい。
【0078】
この容器保持具80によれば、アーム21の連続的に形成された数多くの凹所81と、ボトルネックリング5の突起82とが噛み合って、キャップ2を開蓋するときの滑り止めを構成することになり、これによりボトル1の供回りを防止することができる。
【0079】
上述した滑り止めに関し、図15に図示の容器保持具80は単なる例示であり、未開蓋保証リング11及び/又はボトル首部分6及び/又はボトル肩部分7と係合する部分に断面半円状の凹所81又は突起82を設け、これに対応するアーム21の部分に突起82又は凹所81を設けてもよい。また、この凹所81及び突起82からなる滑り止めを、前述した他の実施例の容器保持具に組み込んでもよい。
【0080】
第8実施例(図16)
図16は、第8実施例の容器保持具90を示すものであるが、この第8実施例は、上記の第5〜7実施例の滑り止め手段に関する変形例でもある。この容器保持具90は、その一対のアーム21、21の内面の互いに対向する位置に夫々ビス91を有し、容器保持具90をボトル1に装着した後で、ビス91をねじ込むことにより、ビス91の先端がボトルネックリング5の周面と係合するようになっている。
【0081】
この容器保持具90によれば、ビス91の先端がボトルネックリング5に食い込むことによって、容器保持具(アーム21)がボトル注口部3と機械的に一体化し、これにより、キャップ2を開蓋するときの滑り止め手段を構成して、ボトル1の供回りを防止することができる。
【0082】
上述したビス91の配置位置に関し、図16に図示の容器保持具90は単なる例示であり、未開蓋保証リング11及び/又はボトル首部分6及び/又はボトル肩部分7と係合する部分にビス91を設けることができる。また、このビス91は、前述した他の実施例の容器保持具に組み込んでもよい。
【0083】
第9実施例(図17〜図19)
図17等は、第9実施例の容器保持具100を示す。図示の容器保持具100は、その一対のアーム21がボトル首部分6と係合する部分だけで構成されているが、これは単なる例示であり、第1実施例や第2実施例のように未開蓋保証リング11の部分まで高さ寸法を備えたアームであってもよい。
【0084】
第9実施例の容器保持具100に好適なボトル1は、その首部分6が断面非円形、例えば図18に示すように断面形状が一対の円弧と一対の直線とで構成された形状又は図19に示すように断面楕円形状であるのがよい。
【0085】
図示の容器保持具100のアーム21は、図18に例示のボトルであれば、これと相補的な形状である、互いに対向するアーム21の内面が平行であるように構成すればよく、図19に例示のボトルであれば、互いに対向するアーム21の内面がボトル首部分6の断面楕円形状に適合した外方に向けて凹の湾曲形状を備えているのがよい。
【0086】
第9実施例の容器保持具100にあっても、第1実施例と同様に必ずしも必須ではないが、アーム21の自由端に摘み部分つまり突出片22を具備しているのがよい。
【0087】
この容器保持具100によれば、非円形形状のボトル首部分6とアーム21との係合による滑り止めにより、キャップ2を開蓋するときのボトル1の供回りを防止するための手段を構成することができる。
【0088】
この容器保持具100は、単なる例示であり、ボトル1が非円形形状の未開蓋保証リング11及び/又はボトルネックリング5及び/又はボトル肩部分7を有していれば、この非円形部分と係合するアーム21の部分を図17に例示したような形状にするようにしてもよい。また、このようなボトル注口部3と容器保持具100との互いに非円形の相補的な形状による供回り防止手段は、前述した他の実施例の容器保持具に組み込んでもよい。
【0089】
第10実施例(図20、図21)
図20、図21は、第10実施例の容器保持具110を示す。図示の容器保持具110は、上記の第9実施例(図17)の変形例でもある。
【0090】
第10実施例の容器保持具110に好適なボトル1は、そのネックリング5が非円形、この実施例では、円形の互いに対向する部分を平行な直線で切り欠いた形状を有している(図21)。
【0091】
これに対応して容器保持具110にあっては、アーム21のネックリング5に対応する部分の形状が互いに平行な直線111、111で切り欠いた内面を有している。
【0092】
この容器保持具110によれば、非円形形状のネックリング5と、これに相補的な形状を備えたとアーム21との係合による滑り止めにより、キャップ2を開蓋するときのボトル1の供回りを防止するための手段を構成することができる。
【0093】
ネックリング5の非円形形状は、図21に例示の形状に限定されるものでないことは、先の第9実施例の説明から理解できるであろう。また、第10実施例のようなボトル注口部3と容器保持具100との互いに非円形の相補的な形状による供回り防止手段は、前述した他の実施例の容器保持具に組み込んでもよい。
【0094】
図22以降に図示の実施例又は変形例は、上述した全ての実施例の変形例として理解されたい。すなわち、図22以降の実施例又は変形例は、上述した実施例で説明した供回り防止手段又は滑り止め手段から任意の手段を一つ又は組み合わせて採用できるものであり、これらの図に図示の手段に限定されるものでない。したがって、図22以降に図示の実施例の説明においては、キャップ2を開蓋するときのボトル1の供回りを防止するための手段については、その説明を省略する。
【0095】
第11実施例(図22〜図27)
第11実施例の容器保持具120にあっては、第1実施例などで説明した摘み部分又は突出片22の代わりに、図22〜図25に示すように、一対のハンドル121を備えている。この一対のハンドル121は、一旦、側方に延びた後、ボトル1に沿って下方に垂下する形状を有し、ハンドル121の下端は、ボトル1の底部分近傍に位置している。
【0096】
この一対のハンドル121を備えた容器保持具120にあっては、アーム21をボトル注口部3に装着して、ボトル1からキャップ2を外すときにハンドル121を手Hで握り絞めることにより(図25)、この力によって一対のアーム21、21とボトル注口部3との係合力を高めて、ボトル1の供回りを防止することができる。また、キャップ2を外した後にあっても、ハンドル121を用いてボトル1をハンドリングすることができる。
【0097】
第11実施例の容器保持具120は、任意であるが、図26、図27に示すように、ボトル本体4を取り囲む略円形リングストリップ122などの支え手段の端をハンドル121に連結するようにしてもよい。これにより、薄肉ボトル1を略円形リング122で支えながらボトル1を傾けることができる。ボトル支え手段としてストリップ122の形状は、例えば略四角形や略六角形など図示の略円形の形状の限定されるものではない。
【0098】
更に、第11実施例の容器保持具120は、任意であるが、図26、図27に示すように、ハンドル121の下端から挿入可能なロック用ピース123(図27)を用意し、このピース123に、ハンドル121を受け入れることのできる一対の透穴124を設けて、ハンドル121を固定するようにしてもよい。
【0099】
このようなピース123を用意するのであれば、例えば、容器保持具120の一対のアーム21を、例えば、縦軸を中心に開閉する一体成形ヒンジ(図示せず)で連結することができる。これにより、アーム21を互いに離間した状態でボトル注口部3に装着し、その後、一対のハンドル121を握り絞めて、ハンドル121間の間隔を狭めてハンドル121の下端部分にピース123を装着することで、一対のアーム21がボトル注口部3から脱落しないように係合させるようすればよい。このようにすれば、容器保持具120をボトル注口部3に装着するのが容易になる。
【0100】
ハンドル121をロックするためのピース123を取り付けた状態であっても、ハンドル121を握り絞めることで一対のアーム21、21とボトル注口部3との係合力を高めることができ、キャップ2を開蓋する際のボトル1の供回りを防止することができる。
【0101】
第12実施例(図28〜図31)
第12実施例の容器保持具130にあっては、一対のアーム21、21の自由端に前述した摘み部分つまり突出片22を備えていると共に、アーム21、21の合流部分から外方に延びる扁平な取手131を備えており(図28、29)、この131は、垂直平面に沿った広がりを有している。
【0102】
この第12実施例の保持具130によれば、キャップ2を開蓋するときに、一方の手の指F(図29)で一対の摘み部分22を摘むようにして一対のアーム21、21の間隔を狭めるように適度に力を加えながら、キャップ2を回転させるのがよい。これにより、一対のアーム21、21が注口部3と摩擦係合してボトル1の供回りを防止することができる。
【0103】
また、例えば、コップに水を注ぐときに、片手で取手131を把持し、他方の手でボトル1の底部を支えながらボトル1をハンドリングすることができる。勿論、冷蔵庫からボトル1を取り出すときに、取手131を把持することで、その取り出しも容易になる。
【0104】
第12実施例の容器保持具130にあっては、一対のアーム21、21がボトル注口部3と緩く嵌合している状態であるのがよい。これにより、容器保持具130がボトル注口部3を中心にして容易に回転することができるため、取手131を把持してボトル1をハンドリングするとき、容器保持具130の向き、つまり取手131を、ボトル1をハンドリングし易い向きにするのが容易になる。
【0105】
取手131は、図30、図31に示すように、リング形状を有していてもよい。このリング状の取手131を採用することにより、リング状取手131に指を引っ掛けて冷蔵庫のドアポケットからボトル1を取り出すことができる。
【0106】
第13実施例(図32〜図37)
第13実施例の容器保持具140にあっては、一対のアーム21の一方のアームの自由端に、係合穴141を備えたベルト142が設けられ、他方のアームには、係合穴141を挿入するための係止突起143が設けられている(図32〜図35)。
【0107】
このベルト142を備えた容器保持具140は、限定するものではないが、図36に示すように、一対のアーム21、21とボルト注口部3とが凹所31及び突起32による凹凸嵌合などの機械的に係合する滑り止めに適している。
【0108】
ベルト142で一対のアーム21、21が広がるのを防止することができるため、キャップ2を外すときに、凹凸嵌合によるボトル1の供回りを確実に防止することができる。
【0109】
ベルト142の固定方法として、図36、図37に示すように、一方のアーム21の自由端から延びるベルト142の先端にラチェット歯144を設け、他方のアーム21の自由端にリング145によりトンネルを形成して、リング145の内面にラチェット歯144と噛み合う爪146を設けるようにしてもよい(図36、図37)。
【0110】
以上、本発明の様々な実施例を説明したが、キャップ2の初期開蓋の際のトルクによるボトル1の供回りを確実に防止するのに、上述したボルト1に対して取り外し可能な容器保持具についての実施例に加えて又はこれらの実施例とは別に、図38に示すように、キャップ2及び未開蓋保証リング11又は少なくとも一方又は未開蓋保証リング11に突起150を設けることによって、一方の手の例えば親指で未開蓋保証リング11の突起150を押さえながらキャップ2を回転させることで、キャップ2を開蓋するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0111】
【図1】 薄肉ボトルに装着した第1実施例の容器保持具の側面図である。
【図2】 図1に対応して示す正面図である。
【図3】 ボトル注口部及びこれと係合する第1実施例の容器保持具の一対のアームの状態を示す一部切欠き部分正面図である。
【図4】 図3のIV−IV線に沿って切断した第1実施例の容器保持具の断面図である。
【図5】 薄肉ボトルに装着した第2実施例の容器保持具の側面図である。
【図6】 図5に対応して示す正面図である。
【図7】 ボトル注口部及びこれと係合する第2実施例の容器保持具の一対のアームの状態を示す一部切欠き部分正面図である。
【図8】 図7のIV−IV線に沿って切断した第2実施例の容器保持具の断面図である。
【図9】 第3実施例の容器保持具の要部側面図である。
【図10】 図9のX−X線に沿って切断した第3実施例の容器保持具の断面図である。
【図11】 ボトルに装着する前の第4実施例の容器保持具の示す側面図である。
【図12】 第5実施例の容器保持具の要部拡大部分断面図である。
【図13】 第6実施例の容器保持具の要部拡大部分断面図である。
【図14】 図13のXIV−XIV線に沿って切断した第6実施例の容器保持具の断面図である。
【図15】 第7実施例の容器保持具の図14などに対応した断面図である。
【図16】 第8実施例の容器保持具の図14などに対応した断面図である。
【図17】 第9実施例の容器保持具の要部拡大部分断面図である。
【図18】 第9実施例の容器保持具に適したボトル注口部の形状を説明するためのボトル注口部の断面図である。
【図19】 第9実施例の容器保持具に適したボトル注口部の他の形状を説明するためのボトル注口部の断面図である。
【図20】 ボトルに装着した第10実施例の容器保持具を説明するためにこれを断面して示すボトルの注口部の正面図である。
【図21】 図20に関連して第10実施例の容器保持具の要部の形状及びボトル注口部の形状を説明するための要部断面図である。
【図22】 ボトルに装着した第11実施例の容器保持具の側面図である。
【図23】 図22に関連してボトルに装着した第11実施例の容器保持具の正面図である。
【図24】 図22に関連して第11実施例の容器保持具とボトル注口部との関係を説明するための一部を断面した要部拡大図である。
【図25】 図24のX25−X25線に沿って切断した第11実施例の容器保持具の断面図である。
【図26】 第11実施例の変形例を説明するためのボトルに装着した容器保持具の側面図である。
【図27】 図26に対応した、ボトルに装着した容器保持具の正面図である。
【図28】 ボトル注口部に装着した第12実施例の容器保持具の側面図である。
【図29】 図28のX29−X29線に沿って切断した第12実施例の容器保持具の断面図である。
【図30】 図28に関連して第12実施例の変形例を説明するための、ボトルに装着した容器保持具の側面図である。
【図31】 図30のX31−X31線に沿って切断した容器保持具の断面図である。
【図32】 ボトルに装着した第13実施例の容器保持具の側面図である。
【図33】 図32に対応した第13実施例の容器保持具の正面図である。
【図34】 図32に示す第13実施例の容器保持具の一部を断面した要部拡大図である。
【図35】 図34のX35−X35線に沿って切断した第13実施例の容器保持具の断面図である。
【図36】 第13実施例の容器保持具の変形例を示す図34に対応する一部を断面した要部拡大図である。
【図37】 図36のX37−X37線に沿って切断した第13実施例の変形例の断面図である。
【図38】 キャップの初期開蓋に好都合のキャップ及び未開蓋保証リングの例を説明するための図である。
【符号の説明】
【0112】
1 薄肉ボトル
2 キャップ
3 ボトル注口部
4 ボトル本体
5 ネックリング
6 ボトル首部分
7 ボトル肩部分
11 未開蓋保証リング
20 第1実施例の容器保持具
21 アーム
22 突出片又は摘み部分
A ボトル注口部挿入用の隙間

Claims (4)

  1. ねじキャップで施蓋された注口部を備えた容器のための容器保持具であって、
    前記注口部と係合する一対のアームを有し、該一対のアームの一端が合流して一体化し、該一対のアームの自由端が、互いに離間して前記容器の注口部を挿入することのできる隙間を形成すると共に、各アームの自由端には外方に突出し且つ片手で操作可能な大きさを有する突出部分が設けられ、
    前記キャップを開蓋するときに、片手の操作で前記一対の突出部分に人為的に力を加えることにより前記一対のアーム間の間隔を狭めて前記注口部と係合させることにより、前記容器の回転を防止しながら前記キャップを開蓋することができることを特徴とする容器保持具。
  2. 未開蓋保証リングを含むねじキャップで施蓋された注口部を備えた容器のための容器保持具であって、
    前記未開蓋保証リングと係合する一対のアームを有し、該一対のアームの一端が合流して一体化し、該一対のアームの自由端が、互いに離間して前記容器の注口部を挿入することのできる隙間を形成すると共に、各アームの自由端には外方に突出し且つ片手で操作可能な大きさを有する突出部分が設けられ、
    前記キャップを開蓋するときに、片手の操作で前記一対の突出部分に人為的に力を加えることにより前記一対のアーム間の間隔を狭めて前記未開蓋保証リングと係合させることにより、前記容器の回転を防止しながら前記キャップを開蓋することができることを特徴とする容器保持具。
  3. 前記容器が250μmよりも薄い肉厚を備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の容器保持具。
  4. 前記容器の本体の外形に沿って、その周囲を取り囲む胴部を更に備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の容器保持具。
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